JP2014043019A - 植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体及び樹脂製多層容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)密度912〜935kg/m3のエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60%と(B)高密度ポリエチレン10〜40%を含む樹脂成分に対し、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含む樹脂組成物の層を表層に備え、(A)及び(B)のモダン炭素比率(ASTM D6866-12)が0〜8pMC及び25.7〜118pMCである、または樹脂組成物のモダン炭素比率が10.3〜118pMCである、植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体、並びに樹脂製多層容器;好ましい(C)は、(C1)H2N-CO-(-CH2-)n-CH=CH-(-CH2-)n-CH3;(C2)H2N-CO-(-CH2-)m-2-CH=CH-(-CH2-)m-CH3;または(C3)H2N-CO-(-CH2-)k+4-CH=CH-(-CH2-)k-CH3(n,m,k:6-10)。
【選択図】なし
Description
これら各種容器は、容積比で家庭ゴミの過半を占めることや、循環型社会構築の世論の高まりにより、リサイクルや分別処理が進んでいる。容器包装リサイクル法や資源有効利用促進法の制定も相まって、アルミニウム容器やPETボトル等のリサイクル率は向上し、資源の再利用率も向上しているが、最終的に燃焼処理されることも少なくない。
有機物であるポリオレフィン等の合成樹脂や、該合成樹脂材料製の容器やキャップ等の成形品を燃焼させると、二酸化炭素が発生する。二酸化炭素は、地球環境を温暖化するガス、すなわち温室効果ガス(「グリーンハウスガス」ともいう。)の一つであり、人による産業活動とともに増え続け、特に産業革命以後、急増し続けている。人の生存が持続可能な地球環境を維持するために、二酸化炭素については、地球の海や大気に循環する二酸化炭素の総量を現在以上に増やさない理念が共有されている。
植物由来の合成樹脂を含有せず、化石燃料由来の合成樹脂を含有する樹脂組成物は、先に述べたとおり地球環境内で循環する現代の二酸化炭素と隔絶して測定すると、本来モダン炭素比率が0pMCであるが、実際には、1950年以後に行われた核実験や原発事故に由来する放射性の14Cが混入したり、現代の地球環境内で循環する二酸化炭素が表面に吸着または透過して炭素アイソトープ交換が生じたりすることにより、0pMCより大きなモダン炭素比率を示すことがある。しかし、多くの場合、化石燃料由来の合成樹脂モダン炭素比率は、0.01〜0.03pMCの範囲であり、実質的に0pMCであるということができる。また、化石燃料由来の合成樹脂のモダン炭素比率が8pMCを超えることはない。したがって、ある合成樹脂または合成樹脂を含有する樹脂組成物のモダン炭素比率が0〜8pMCであれば、その合成樹脂または合成樹脂を含有する樹脂組成物は、化石燃料由来の合成樹脂または化石燃料由来の合成樹脂を含有する樹脂組成物であるということができる。
(I)前記(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が0〜8pMCであり、
(II)前記(B)の高密度ポリエチレンは、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が25.7〜118pMCである
植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体が提供される。
(III)前記の樹脂組成物は、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が10.3〜118pMCである
植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体が提供される。
(C1)H2N−CO−(−CH2−)n−CH=CH−(−CH2−)n−CH3(ただし、nは、6≦n≦10の範囲の整数);
(C2)H2N−CO−(−CH2−)m−2−CH=CH−(−CH2−)m−CH3(ただし、mは、6≦m≦10の範囲の整数);及び
(C3)H2N−CO−(−CH2−)k+4−CH=CH−(−CH2−)k−CH3(ただし、kは、6≦k≦10の範囲の整数);
からなる群より選ばれる式で表される少なくとも1種の脂肪酸アミドを含有する前記の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
(C11)H2N−CO−(−CH2−)j−CH=CH−(−CH2−)j−CH3(ただし、jは、6≦j≦10の範囲の整数であり、j≠n);
の式で表される脂肪酸アミドとの混合物である前記の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
本発明の樹脂積層体は、(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体であって、
(I)前記(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、モダン炭素比率が0〜8pMCであり、
(II)前記(B)の高密度ポリエチレンは、モダン炭素比率が25.7〜118pMCである
植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体である点に特徴を有する。
(III)前記の樹脂組成物は、モダン炭素比率が10.3〜118pMCである、植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体である点に特徴を有する。
本発明の樹脂積層体が備える表層に含有される(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体とは、エチレンとエチレン以外のα−オレフィンとの共重合体であるエチレン系樹脂であって、密度が912〜935kg/m3、好ましくは914〜932kg/m3、より好ましくは915〜930kg/m3である。密度が912kg/m3を下回る場合は十分な耐突き刺し性や強度が得られず、高速包装機械適性に劣るおそれがある。一方、密度が935kg/m3を超える場合は、ヘーズが大きくなり容器に求められる透明性が不十分となるおそれがある。なお、本発明において、密度は、JIS K 6922−2に基づいて測定する値である。
本発明の樹脂積層体は、(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体であって、(I)前記(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、モダン炭素比率が0〜8pMCであり、(II)前記(B)の高密度ポリエチレンは、モダン炭素比率が25.7〜118pMCであるか、または、(III)前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物は、モダン炭素比率が10.3〜118pMCである、植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体である。
本発明の樹脂積層体が備える表層に含有される(B)高密度ポリエチレンは、HDPEと通称される高密度ポリエチレンを意味し、一般に、密度が942〜980kg/m3のポリエチレンであり、好ましくは、945〜970kg/m3、より好ましくは948〜965kg/m3である。(B)高密度ポリエチレンは、MFR(温度190℃、荷重2.12N)が、0.01〜30g/10分、より好ましくは0.1〜5g/10分、更に好ましくは0.2〜1g/10分の範囲内のものを使用することができる。また、分子量分布の指標である多分散度(Mw/Mn)が、好ましくは4〜10、より好ましくは5〜9.5、更に好ましくは6〜9の範囲にあるものが成形性の改善の点で有効である。多分散度(Mw/Mn)が4未満であると、成形性に難があることがあり、10を超えると成形物表面が粘着性となることがある。
また、本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、前記(B)の高密度ポリエチレンのモダン炭素比率が25.7pMCであることにより、例えば、植物由来の高密度ポリエチレンが、バイオ化率96%の植物由来の高密度ポリエチレンである場合は、この植物由来の高密度ポリエチレンを25質量%〔107pMC×0.96×0.25=25.68pMCとして計算される結果に基づく。なお、換算すると、24%Corg.renew(バイオ化率96%×0.25として算出される。)に相当する。〕以上含有する(B)高密度ポリエチレンを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体である。
本発明の樹脂積層体が備える表層に含有される樹脂組成物において、(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体及び(B)高密度ポリエチレンを含有する樹脂成分は、上記(A)及び(B)のほかに、所望により、更にその他の樹脂を含有することができる。その他の樹脂としては、チーグラー・ナッタ触媒を用いて得られたプロピレンホモ重合体またはプロピレンランダム共重合体、メタロセン触媒を用いて得られたプロピレンホモ重合体、プロピレンランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、無水マレイン酸変性ポリオレフィンなどの樹脂成分が挙げられる。これら、その他の樹脂の含有量は、上記の(A)及び(B)を含有する樹脂成分の合計質量を100質量%としたときに、通常20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
本発明の樹脂積層体は、(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体である。(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド(以下、「(C)の不飽和脂肪酸アミド」ということがあり、また、単に「(C)」ということもある。)は、滑り性及び耐突刺し性の改善剤として機能するものである。(C)の不飽和脂肪酸アミドとは、脂肪酸アミドの分子構造中に少なくとも1結合の不飽和cis構造の炭素二重結合を有する不飽和脂肪酸アミドである。該脂肪酸アミドの分子構造中に複数の炭素二重結合を有する不飽和脂肪酸アミドである場合は、該炭素二重結合のすべてが、不飽和cis構造の炭素二重結合である不飽和脂肪族アミドである。不飽和脂肪酸アミドが、trans構造の炭素二重結合を有するものであると、樹脂材料の均一配合が不十分となったり、該trans構造の炭素二重結合を有する不飽和脂肪酸アミドが、樹脂積層体や樹脂製多層容器等の成形体の表面に析出したりすることがあり、滑り性が悪化するとともに、突刺強度が低下する場合がある。
(C1)H2N−CO−(−CH2−)n−CH=CH−(−CH2−)n−CH3(ただし、nは、6≦n≦10の範囲の整数);
(C2)H2N−CO−(−CH2−)m−2−CH=CH−(−CH2−)m−CH3(ただし、mは、6≦m≦10の範囲の整数);及び
(C3)H2N−CO−(−CH2−)k+4−CH=CH−(−CH2−)k−CH3(ただし、kは、6≦k≦10の範囲の整数);
からなる群より選ばれる式で表される少なくとも1種の脂肪酸アミド化合物が挙げられる。(以下、(C1)の式で表される脂肪酸アミドを、「式(C1)の脂肪酸アミド」ということがあり、更に単に「式(C1)」ということがある。(C2)または(C3)の式で表される脂肪酸アミドについても同様である。)
cis−8,9−hexadecenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)6−CH=CH−(−CH2−)6−CH3〕(n=6に相当)
cis−9,10−octadecenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)7−CH=CH−(−CH2−)7−CH3〕(n=7に相当)
cis−10, 11−eicosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)8−CH=CH−(−CH2−)8−CH3〕(n=8に相当)
cis−11, 12− ethaeicosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)9−CH=CH−(−CH2−)9−CH3〕(n=9に相当)
cis−12, 13− tetraeicosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)10−CH=CH−(−CH2−)10−CH3〕(n=10に相当)
cis−6,7−tetradecenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)4−CH=CH−(−CH2−)6−CH3〕(m=6に相当)
cis−7,8−hexadecenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)5−CH=CH−(−CH2−)7−CH3〕(m=7に相当)
cis−8,9−octadecenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)6−CH=CH−(−CH2−)8−CH3〕(m=8に相当)
cis−9,10−eicosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)7−CH=CH−(−CH2−)9−CH3〕(m=9に相当)
cis−10, 11− ethaeicosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)8−CH=CH−(−CH2−)10−CH3〕(m=10に相当)
cis−12,13− eicosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)10−CH=CH−(−CH2−)6−CH3〕(k=6に相当)
cis−13,14−docosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)11−CH=CH−(−CH2−)7−CH3〕(k=7に相当)
cis−14,15− tetracosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)12−CH=CH−(−CH2−)8−CH3〕(k=8に相当)
cis−15,16−hexacosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)13−CH=CH−(−CH2−)9−CH3〕(k=9に相当)
cis−16,17− octacosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)14−CH=CH−(−CH2−)10−CH3〕(k=10に相当)
cis−5,6−8,9−11,12−14,15−arachidonic acid amide〔H2N−CO−(−CH2−)3−CH=CH−CH2−CH=CH−CH2−CH=CH−CH2−CH=CH−(−CH2−)4−CH3〕
本発明における樹脂組成物に含有される(C)の不飽和脂肪酸アミドは、市販品を使用してもよいし、市販品が混合物であったり、不純物を含有する場合は、所望の不飽和脂肪酸アミドを、抽出等により分離して得てもよい。しかし、例えば、前記の式(C2)の脂肪酸アミド、すなわち、(C2)H2N−CO−(−CH2−)m−2−CH=CH−(−CH2−)m−CH3(ただし、mは、6≦m≦10の範囲の整数)は、以下の方法により製造することができる。
(式a)CH3O−CO−(−CH2−)m−1−OH
で表される化合物を出発原料とする。((式a)では、水酸基末端を有する化合物を例示している。)
(式b)[CH3O−CO−(−CH2−)m−1−PPh3]++Br−
で表されるイオン性中間体を得る。
(式c)CH3O−CO−(−CH2−)m−2−CH=CH−(−CH2−)m−CH3
で表されるα,ω構造化合物とする。
(式d)H2N−CO−(−CH2−)m−2−CH=CH−(−CH2−)m−CH3
で表される不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを合成する。
本発明の樹脂積層体が備える表層に含有される樹脂組成物においては、必要に応じて、その他の配合剤として、更に無機フィラー、熱安定剤、光安定剤、撥水剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、離型剤、カップリング剤、酸素吸収剤などの各種配合剤を含有することができる。これら各種の配合剤の含有量は、樹脂組成物中に、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。特に、後述するように、樹脂組成物のバイオ化率を高くして、カーボンオフセット性を高めようとする場合は、その他の配合剤の含有量は、5000ppm以下、望ましくは2000ppm以下とする必要がある。
本発明の樹脂積層体は、また、(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体であって、(III)前記の樹脂組成物は、モダン炭素比率が10.3〜118pMCである、植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体である。更に好ましくは、前記の樹脂組成物は、モダン炭素比率が26.8〜118pMCである、植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体である。
本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層に備える樹脂積層体である。本発明の樹脂積層体は、前記の樹脂組成物からなる層を、表層として備える2層、3層、4層、5層またはそれ以上の多層構成の樹脂積層体を含むものである。
先に説明したとおり、本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体において、「表層」とは、中間層または芯層以外の表面または裏面に露出している層をいう。本発明の樹脂積層体は、前記の樹脂組成物からなる層、すなわち、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を、樹脂積層体の表面または裏面の一方または両方に備えるものであることができる。
本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を、樹脂積層体の表面または裏面の一方または両方に備えるものである限り、表層以外の層である中間層または芯層としては、特に制限がなく、種々の材料または組成のものを使用することができる。なお、樹脂積層体における中間層とは、3層以上を備える樹脂積層体の表面または裏面の中間位置に備えられる層を意味する。また、樹脂積層体における芯層とは、樹脂積層体において、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層以外で、最も厚みまたは質量が大きい層及びこれに準ずる層を意味し、基材層ということもある。例えば、本発明の樹脂積層体は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる薄い層と、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物以外からなる相対的に厚い層である芯層(基材層)との2層から形成される積層体であってもよい。中間層または芯層として、備えることができる層としては、例えば以下の層がある。
本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、内容物の保存性を高めるために、更にバリア層を備えることができる。該バリア層は、酸素バリア性、炭酸ガスバリア性等のガスバリア性や、水または水蒸気に対するバリア性を有するものを使用することができる。バリア層は、特に限定されず、容器の種類により、金属または無機酸化物を蒸着した樹脂フィルムの層、金属箔やバリア性樹脂の層などを使用することもできる。
本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、層間剥離強度を高める目的で、各層間に接着層を介在させることができる。接着層としては、押出加工が可能で、かつ、各樹脂層に良好な接着性を示すものであることが好ましい。樹脂積層体が、例えば、後述するブロー成形によって容器に形成されるような場合には、耐熱性や成形加工性の観点から、接着層を介在させなくてもよい場合もあるが、機械的特性や耐衝撃性などが要望される用途には、接着層を介在させることが好ましい。
本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、樹脂積層体や樹脂積層体から形成された樹脂製多層容器等の成形体の強度を高め、また、資源のリサイクル性を高めるために、回収層を備えるものとすることができる。
したがって、本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、表層の外に、更にバリア層を備える樹脂積層体、及び/または更に回収層を備える樹脂積層体であることが好ましく、表層、バリア層、接着層及び回収層を備える樹脂積層体がより好ましい。さらに、本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体は、必要に応じて、他の層、例えば、樹脂フィルムから形成される強度補強層や印刷層等を備えてもよい。
本発明によれば、本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から形成された樹脂製多層容器が提供される。本発明の樹脂積層体は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層に備える樹脂積層体である。本発明の樹脂積層体は、前記の樹脂組成物からなる層を、表層(表面側及び/または裏面側)として備える2層、3層、4層、5層またはそれ以上の多層構成の樹脂積層体であるので、本発明の樹脂製多層容器は、前記の樹脂組成物からなる層を、最外層及び/または最内層に備える樹脂製多層容器である。したがって、本発明の樹脂製多層容器は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層である表層が、樹脂製多層容器の最外層または最内層の一方または両方である樹脂製多層容器であるということができる。
本発明の樹脂製多層容器は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を、最外層及び/または最内層に備えることにより、容器の外表面及び/または内表面の滑り性が向上する。本発明の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から形成された樹脂製多層容器の外表面の滑り性が向上すると、容器の製造中、搬送中または容器への内容物の充填中に、容器同士または容器と装置類との接触や衝突等によって、不良品の発生、製造ラインの停止、装置の故障等が生じることを防止できる効果がある。また、該樹脂積層体から形成された樹脂製多層容器の内表面の滑り性が向上すると、容器への内容物の充填がスムーズに行われ、また、消費者が使用するときに内容物の液切れ性が優れるなどの効果がある。本発明の樹脂製多層容器は、前記の樹脂組成物からなる層を容器の最外層と最内層の両方に備えることにより、前記した効果の両方を併せて実現することができる。
本発明の樹脂製多層容器は、樹脂積層体が、前記したバリア層、接着層、回収層等を中間層または芯層として備えるものであることにより、優れた効果を奏することができる。
本発明の樹脂製多層容器は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層として備えるものであり、好ましくは、層構成として、表層、バリア層、接着層及び回収層を備える樹脂製多層容器である。更に好ましくは、最外層/バリア層/接着層/回収層/最内層の層構成、または、最外層/接着層/バリア層/接着層/回収層/最内層の層構成を備える樹脂製多層容器である。
〔滑り摩擦〕
本発明の樹脂製多層容器は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から形成されたものであることにより、滑り性に優れた容器である。該表層が、最外層または最内層の一方または両方であることにより、樹脂製多層容器の外表面及び/または内表面の滑り性を優れたものとすることができる。樹脂製多層容器の滑り性は、JIS K7125に準じる方法で測定した表面滑り摩擦係数によって評価することができる。具体的には、多層容器に温度23℃の水を満充填した後、2層構成(アルミニウム/LDPE)のシール材を用いて、シール材のLDPE側を多層容器の口部に載せて、加熱溶着して、多層容器の口部を密封する。この多層容器の口部は、該口部の外周部に蓋を螺着するための螺条を備えている。多層容器を引っ張るためのワイヤを蓋に固着し、次いで、蓋を多層容器の口部に螺着する。該多層容器を、ステンレス鋼の平板上に水平に横置きし、引張圧縮試験機を使用して、多層容器の口部に取り付けたワイヤを速度86mm/分で約2cm水平に引っ張ったときの最大引張荷重値を求め、該荷重値を多層容器の総質量で割り算して、多層容器の表面滑り摩擦係数(以下、「滑り摩擦」ということがある。)とする。滑り摩擦が0.40以下であれば、滑り性が良好であるといえ、好ましくは0.39以下、より好ましくは0.38以下である。
本発明の樹脂製多層容器は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体から形成されたものであることにより、優れた耐突刺し性を有する容器である。樹脂製多層容器の耐突刺し性は、JIS T8051に準じる方法で、突刺強度を測定することによって評価することができる。具体的には、多層容器の底部から90〜130mm上方の範囲の胴部を輪切りし、その輪を切断したシートを試料とする。テンシロン万能試験機(圧縮試験機)を使用して、温度23℃の空調雰囲気において、先端直径1.0mm・先端形状半径0.5mmである半円形状の突刺し治具を、試料の表面に突刺し速度50mm/分で直角に突き刺して貫通させたときの最大突刺荷重(単位N)を測定して、試料厚み390μmに換算した値を多層容器の突刺強度とすることによって評価することができる。突刺強度が10N以上であれば、耐突刺し性に優れているといえ、好ましくは11N以上である。
本発明の樹脂製多層容器は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体から形成されたものであることにより、樹脂製多層容器表面のヘーズが小さく、多層容器としての外観に優れている。樹脂製多層容器のヘーズは、JIS K7361に準拠して、濁り度計(ヘーズメーター)を使用して、温度23℃で測定する(単位%)。多層容器表面のヘーズが40%以下であれば、外観に優れた多層容器であるといえ、ヘーズは好ましくは39%以下である。
1.樹脂積層体の製造方法
本発明の樹脂積層体の製造方法は、前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体を得ることができる限り、特に限定されず、共押出成形、多層射出成形(共射出成形)、接着積層方法などによることができる。共押出成形によって所定の層構成を有する樹脂積層体を製造することが、効率上好ましい。本発明の樹脂積層体を、共押出によって製造する方法としては、管状ダイを用いた共押出法、Tダイを用いた共押出法、インフレーション成形による共押出法などの方法が挙げられる。
本発明の樹脂製多層容器の製造方法は、前記の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から樹脂製多層容器を形成し、製造することができる限り特に限定されない。例えば、前記の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体をパリソンとしてブロー成形(延伸ブロー成形を含む。)する方法、シート状の樹脂積層体を折り曲げ及び接着する方法、シート状の樹脂積層体を真空成形及び/または圧空成形する方法、あらかじめ製造したシート状の樹脂積層体の三方または四方をシールして、包装用袋である樹脂製多層容器を製造する方法など、それ自体公知の樹脂製多層容器の製造方法を採用することができる。
エチレン系樹脂の密度及びMFR(温度190℃、荷重2.12N)は、JIS K6922−2に従って測定した。多分散度(Mw/Mn)は、JIS K7252に従って測定した。
樹脂の結晶融点は、JIS K7122に従って測定した。
樹脂製多層容器の表面滑り摩擦係数は、JIS K7125に準じる方法で測定した。具体的には、多層容器に温度23℃の水を満充填した後、2層構成(アルミニウム/LDPE)のシール材を用いて、シール材のLDPE側を多層容器の口部に載せて、加熱溶着して、多層容器の口部を密封した。この多層容器の口部は、該口部の外周部に蓋を螺着するための螺条を備えている。多層容器を引っ張るためのワイヤを蓋に固着し、次いで、蓋を多層容器の口部に螺着した後、該多層容器を、ステンレス鋼の平板上に水平に横置きした。株式会社今田製作所製引張圧縮試験機、製品名SV50を使用して、多層容器の口部に取り付けたワイヤを、速度86mm/分で約2cm水平に引っ張ったときの最大引張荷重値を求め、多層容器の総重量で割り算して、多層容器の表面滑り摩擦係数(滑り摩擦)とした(n=3の平均値)。
樹脂製多層容器の突刺強度は、表面滑り摩擦係数の測定に用いた多層容器について、JIS T8051に準じる方法で測定した。具体的には、多層容器の底部から90〜130mm上方の胴部を輪切りし、その輪に切断したシートを試料とした。オリエンテック株式会社製のテンシロン万能試験機RC−121OAを使用して、温度23℃の空調雰囲気において、先端直径1.0mm・先端形状半径0.5mmである半円形状の突刺し治具を、試料の表面に、速度50mm/分で直角に突き刺して貫通させたときの最大突刺荷重(単位N )を測定して、試料厚み390μmに換算した値を多層容器の突刺強度とした(n=3の平均値)。
樹脂製多層容器表面のヘーズは、JIS K7361に準拠して、濁り度計(NDH−5000,日本電色工業株式会社製)を使用して、温度23℃で測定した(n=3の平均値)。
複数の押出機と多層ダイを用いて、層構成が、最外層/接着層/バリア層/接着層/回収層/最内層の樹脂積層体である筒状パリソンを押し出し、ロータリー式のダイレクトブロー成形機により、内容積が500cm3の多層構成の樹脂製多層容器(以下、「多層容器」という。)を成形した。多層容器の質量は、17gであった。
(A)化石燃料由来の密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体〔ブラスケム社製、銘柄名PE LH−118、密度916kg/m3、MFR(温度190℃、荷重2.12N)1.0g/10分、多分散度(Mw/Mn)5.9、モダン炭素比率0pMC。以下、「化石燃料由来エチレン・α−オレフィン共重合体」ということがある。〕72質量%、及び
(B)植物由来の高密度ポリエチレン〔ブラスケム社製のブロー成形用チーグラー・ナッタ触媒重合銘柄名SGF4950、密度956kg/m3、MFR(温度190℃、荷重2.12N)0.34g/10分、多分散度(Mw/Mn)8.0、結晶融点129℃、バイオ化率96%、モダン炭素比率102.7pMC。以下、「植物由来高密度ポリエチレン」ということがある。〕28質量%からなる樹脂成分、
並びに、
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド:cis−9,10−octadecenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)7−CH=CH−(−CH2−)7−CH3;式(C1)の不飽和脂肪酸アミド〕98質量%と、cis−5,6−8,9−11,12−14,15−arachidonic acid amide〔H2N−CO−(−CH2−)3−CH=CH−CH2−CH=CH−CH2−CH=CH−CH2−CH=CH−(−CH2−)4−CH3〕2質量%との混合物 390ppm〔ただし、(C)の合計含有量(ppm)は、(A)及び(B)の合計質量に対する比率である。以下の実施例及び比較例においても同様である。〕
からなる樹脂組成物〔(A)、(B)及び(C)からなる樹脂組成物のモダン炭素比率は、28.8pMCであった。〕
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 99.8質量%と、cis−8,9−octadecenoamide 〔H2N−CO−(−CH2−)6−CH=CH−(−CH2−)8−CH3;式(C2)の不飽和脂肪酸アミド〕0.2質量%との混合物に変更し、合計含有量を400ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis− 9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 90質量%と、cis−8,9−octadecenoamide〔式(C2)〕 10質量%との混合物に変更し、合計含有量を3500ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 85質量%と、cis−6,7−tetradecenoamide 〔H2N−CO−(−CH2−)4−CH=CH−(−CH2−)6−CH3;式(C2)の不飽和脂肪酸アミド〕15質量%との混合物に変更し、合計含有量を350ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−8,9−octadecenoamide〔式(C2)〕(単独使用)に変更し、含有量を400ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis− 9,10 −octadecenoamide〔式(C1)〕 98質量%と、cis−13,14−docosenoamide〔H2N−CO−(−CH2−)11−CH=CH−(−CH2−)7−CH3;式(C3)の不飽和脂肪酸アミド〕2質量%との混合物に変更し、合計含有量を1500ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−13,14−docosenoamide〔式(C3)〕 95質量%と、cis−9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 5質量%との混合物に変更し、含有量を250ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 95質量%と、cis−13,14−docosenoamide〔式(C3)〕 3質量%との混合物に変更し、更に飽和脂肪酸アミドであるbehenic acid amideを2質量%の割合で含有させ、これら脂肪酸アミドの合計の含有量を1000ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 92質量%と、cis−13,14−docosenoamide〔式(C3)〕 3質量%との混合物に変更し、更に飽和脂肪酸アミドであるstearic acid amideを5質量%の割合で含有させ、これら脂肪酸アミドの合計の含有量を1000ppmに変更したことを除いて、実施例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、trans−9,10−octadecenoamide〔式(C1)の不飽和脂肪酸アミドのtrans形に相当する。〕 (単独使用)に変更したことを除いて、実施例5と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
trans−9,10−octadecenoamide〔式(C1)の不飽和脂肪酸アミドのtrans形に相当する。〕 (単独使用)を、trans−9,10−octadecenoamide 98質量%と、飽和脂肪酸アミドであるstearic acid amide2質量%との混合物に変更したことを除いて、比較例1と同様にして、多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
表層に含有される樹脂組成物の樹脂成分を、前記の化石燃料由来エチレン・α−オレフィン共重合体と化石燃料由来の高密度ポリエチレン〔日本ポリエチレン株式会社製のノバテック(登録商標)HD、チーグラー・ナッタ触媒重合銘柄名KB285N(密度964kg/m3、MFR(温度190℃、荷重2.12N)0.2g/10分、多分散度(Mw/Mn)7.8、結晶融点136℃、モダン炭素比率0pMC。以下、「化石燃料由来高密度ポリエチレン」ということがある。〕との組み合わせとしたことを除いて、実施例3と同様にして、樹脂製多層容器を成形した。樹脂組成物のモダン炭素比率は、0pMCであった。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表1に示す。
表層に含有される樹脂組成物の樹脂成分を、(A)化石燃料由来エチレン・α−オレフィン共重合体86質量%、及び(B)植物由来高密度ポリエチレン14質量%に変更した樹脂成分の配合の変更(樹脂組成物のモダン炭素比率は14.4pMCであった。)、並びに、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドの合計含有量を3000ppmに変更したことを除いて、実施例3と同様にして、樹脂製多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表2に示す。
表層に含有される樹脂組成物の樹脂成分において、(B)高密度ポリエチレンとして、前記の植物由来高密度ポリエチレンの単独使用に代えて、該植物由来高密度ポリエチレン50質量%、及び、前記の化石燃料由来高密度ポリエチレン50質量%とした樹脂成分の配合の変更(高密度ポリエチレンのモダン炭素比率は51.4pMCであり、樹脂組成物のモダン炭素比率は14.4pMCであった。)、並びに、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドの合計含有量を3000ppmとした組成の変更を除いて、実施例3と同様にして、樹脂製多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表2に示す。
(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドを、cis−9,10−octadecenoamide〔式(C1)〕 95質量%と、cis−13,14−docosenoamide〔式(C3)〕 5質量%との混合物に変更したことを除いて、実施例11と同様にして、樹脂製多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表2に示す。
表層に含有される樹脂組成物の樹脂成分を、(A)化石燃料由来エチレン・α−オレフィン共重合体100質量%に変更した〔(B)植物由来高密度ポリエチレンは使用しなかった。〕ことを除いて、実施例10と同様にして、樹脂製多層容器を成形した。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表2に示す。
表層に含有される樹脂組成物の樹脂成分を、(A)化石燃料由来エチレン・α−オレフィン共重合体55質量%、及び(B)植物由来高密度ポリエチレン45質量%に変更したことを除いて、実施例10と同様にして、樹脂製多層容器を成形した。樹脂組成物のモダン炭素比率は46.2pMCであった。成形された多層容器の滑り摩擦、突刺強度及びヘーズを測定した結果を表2に示す。
並びに
(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体であって、前記(B)の高密度ポリエチレンは、植物由来高密度ポリエチレン及び化石燃料由来高密度ポリエチレンの混合物を含有し、モダン炭素比率が25.7〜118pMCであり、また、(III)樹脂組成物のモダン炭素比率が10.3〜118pMCでもある、植物由来エチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から形成された実施例11及び12の樹脂製多層容器は、滑り摩擦が0.33〜0.38で、表面の滑り性が良好であり、突刺強度が12Nで、耐突刺し性に優れるとともに、ヘーズが31〜32%で外観に優れ、実用性がある成形品であることが分かった。
I:(I)前記(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、モダン炭素比率が0〜8pMCであり、(II)前記(B)の高密度ポリエチレンは、モダン炭素比率が25.7〜118pMCである、または、
II:(III)前記の樹脂組成物は、モダン炭素比率が10.3〜118pMCである、
植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体、並びに、該植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から形成された樹脂製多層容器であることによって、カーボンラベリングされることにより、カーボンオフセット性で、かつ、カーボンオフセット性の調整が容易であり、化石燃料由来の合成樹脂を含有する樹脂積層体から一体に成形された樹脂製多層容器と遜色がない成形性を有するとともに、容器成形工程、容器移送工程、内容物の充填工程、及び包装工程に至るまでのそれぞれ異なるラインや環境条件下で、容器同士、容器と装置、容器と包装フィルムまたは容器と内容物との間などの適正な滑り性、容器に充填されている内容物の改善された液切れ性、及び十分な耐突刺し性を有する樹脂製多層容器に適した樹脂積層体を提供することができるので、産業上の利用可能性が高い。
Claims (23)
- (A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体であって、
(I)前記(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が0〜8pMCであり、
(II)前記(B)の高密度ポリエチレンは、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が25.7〜118pMCである、
植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。 - 前記(B)の高密度ポリエチレンは、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が82.2〜118pMCである請求項1記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- (A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体90〜60質量%及び(B)高密度ポリエチレン10〜40質量%を含有する樹脂成分に対して、(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミド100〜4000ppmを含有する樹脂組成物からなる層を表層として備える樹脂積層体であって、
(III)前記の樹脂組成物は、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が10.3〜118pMCである、
植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。 - (I)前記(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が0〜8pMCであり、
(II)前記(B)の高密度ポリエチレンは、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が25.7〜118pMCである、
請求項3記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。 - 前記の樹脂組成物は、ASTM D6866−12に規定されるモダン炭素比率が26.8〜118pMCである請求項4記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドが、以下の(C1)、(C2)及び(C3):
(C1)H2N−CO−(−CH2−)n−CH=CH−(−CH2−)n−CH3(ただし、nは、6≦n≦10の範囲の整数);
(C2)H2N−CO−(−CH2−)m−2−CH=CH−(−CH2−)m−CH3(ただし、mは、6≦m≦10の範囲の整数);及び
(C3)H2N−CO−(−CH2−)k+4−CH=CH−(−CH2−)k−CH3(ただし、kは、6≦k≦10の範囲の整数);
からなる群より選ばれる式で表される少なくとも1種の脂肪酸アミドを含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。 - 前記の(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドが、前記の(C1)の式で表される脂肪酸アミドと、前記の(C2)または(C3)の式で表される少なくとも1種の脂肪酸アミドとの混合物である請求項6記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(C2)の式で表される脂肪酸アミドにおけるmが、m=n+1またはm=n−1である請求項7記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(C3)の式で表される脂肪酸アミドにおけるkが、k=nである請求項7記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドが、前記の(C1)の式で表される脂肪酸アミドと、以下の(C11):
(C11)H2N−CO−(−CH2−)j−CH=CH−(−CH2−)j−CH3(ただし、jは、6≦j≦10の範囲の整数であり、j≠n);
の式で表される脂肪酸アミドとの混合物である請求項6記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。 - 前記の(C)不飽和cis構造炭素二重結合を有する脂肪酸アミドが、分子構造中に不飽和cis構造の炭素二重結合を2結合〜4結合有する化合物を含有する請求項1乃至10のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の樹脂組成物が、更に飽和脂肪酸アミドを含有する請求項1乃至11のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体は、分子量分布の指標である多分散度(Mw/Mn)が、1.5〜9である請求項1乃至12のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(A)密度912〜935kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体は、チーグラー・ナッタ触媒を用いるエチレン・α−オレフィン共重合体である請求項1乃至13のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(B)高密度ポリエチレンは、分子量分布の指標である多分散度(Mw/Mn)が、4〜10である請求項1乃至14のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記の(B)高密度ポリエチレンは、チーグラー・ナッタ触媒を用いる低圧重合法高密度ポリエチレンである請求項1乃至15のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 更にバリア層を備える請求項1乃至16のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 前記のバリア層が、エチレン・ビニルアルコール共重合体またはポリグリコール酸である請求項17記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 更に回収層を備える請求項1乃至18のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 表層、バリア層、接着層及び回収層を備えるものである請求項1乃至19のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体。
- 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体から形成された樹脂製多層容器。
- 前記の(A)、(B)及び(C)を含有する樹脂組成物からなる層である表層が、樹脂製多層容器の最外層または最内層の一方または両方である請求項21記載の樹脂製多層容器。
- 最外層/バリア層/接着層/回収層/最内層の層構成、または、最外層/接着層/バリア層/接着層/回収層/最内層の層構成を有する請求項22記載の樹脂製多層容器。
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JP2012185563A Withdrawn JP2014043019A (ja) | 2012-08-24 | 2012-08-24 | 植物由来のエチレン系樹脂を含有し、カーボンラベリングされた表層を備える樹脂積層体及び樹脂製多層容器 |
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JP (1) | JP2014043019A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021206072A1 (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-14 | 三菱ケミカル株式会社 | 樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび多層構造体 |
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2012
- 2012-08-24 JP JP2012185563A patent/JP2014043019A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021206072A1 (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-14 | 三菱ケミカル株式会社 | 樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび多層構造体 |
CN115348991A (zh) * | 2020-04-10 | 2022-11-15 | 三菱化学株式会社 | 树脂组合物、使用了其的薄膜和多层结构体 |
CN115348991B (zh) * | 2020-04-10 | 2024-05-10 | 三菱化学株式会社 | 树脂组合物、使用了其的薄膜和多层结构体 |
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