JP2014042948A - 電動工具 - Google Patents

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高橋  滋
Takuya Teranishi
卓也 寺西
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【課題】減速機構部の回転方向の衝撃を緩和する衝撃緩和材の寿命向上を図ることができる電動工具を提供する。
【解決手段】駆動源であるモータと、モータの回転を減速させる遊星歯車機構と、遊星歯車機構によって減速されたモータの回転を回転打撃力に変換して先端工具に伝達する打撃機構と、衝撃緩衝材20を介在させて、遊星歯車機構のリングギヤ15から延在する突起15aを保持するインナカバ19と備えたインパクトドライバであって、リングギヤ15から延在する突起15aと衝撃緩衝材20との間隙に介在されたスペーサ21を具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータ等の駆動源の回転を回転打撃力に変換して先端工具に伝達するインパクトドライバ等の電動工具に関する。
インパクトドライバ等の電動工具は、駆動源であるモータと、該モータの回転を減速させる減速機構部と、減速機構部によって減速されたモータの回転を回転打撃力に変換して先端工具に伝達する打撃機構部とを備えている。先端工具に伝達する回転打撃力は、減速機構部のギヤ部にも大きな負荷(回転打撃力)として作用する。従って、減速機構部や減速機構部を保持する保持部が破損してしまうことがある。そこで、減速機構部の回転方向の衝撃を緩和する衝撃緩和材を設け、減速機構部の回転衝撃力を緩衝させることにより、耐久性を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−254336号公報
しかしながら、従来技術では、回転方向に大きな衝撃荷重が加わるため、衝撃緩和材の体積を極力のアップさせる必要があるが、衝撃緩和材と当接する減速機構部の当接部位は、強度や設計上の制約のため、大きさに制限がある。そのため、減速機構部の当接部位の稜線と衝撃緩和材とが接触し、面圧が高くなり、衝撃緩和材の寿命が短くなってしまうという問題点があった。
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決し、減速機構部の回転方向の衝撃を緩和する衝撃緩和材の寿命向上を図ることができる電動工具を提供することを目的とする。
本発明の電動工具は、駆動源であるモータと、該モータの回転を減速させる遊星歯車機構と、該遊星歯車機構によって減速された前記モータの回転を回転打撃力に変換して先端工具に伝達する打撃機構とを備え、前記遊星歯車機構は、衝撃緩衝材を介在させて、前記遊星歯車機構の固定歯車から延在する突起を保持する歯車保持部を備えた電動工具であって、前記固定歯車から延在する前記突起と前記衝撃緩衝材との間隙に介在されたスペーサを具備することを特徴とする。
さらに、本発明の電動工具において、前記スペーサと前記突起との接触面積は、前記スペーサと前記衝撃緩衝材との接触面積よりも大きく設定しても良い。
さらに、本発明の電動工具において、前記スペーサは、前記突起よりも径方向に長く構成しても良い。
さらに、本発明の電動工具において、前記スペーサは、前記衝撃緩衝材よりも剛性の大きい素材で構成しても良い。
本発明によれば、スペーサによって衝撃緩和材との接触面積が大きくなり、衝撃緩和材に加わる衝撃荷重が分散されるため、衝撃緩和材の寿命向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明に係る電動工具の実施の形態の内部構造を示す側断面図である。 図1に示すA−A部分断面図である。 図2に示すリングギヤ及びインナカバの構成を示す分解斜視図である。 図2に示すB−B部分断面図である。 従来の衝撃緩和動作を説明する説明図である。 本発明に係る電動工具の実施の形態における衝撃緩和動作を説明する説明図である。 図3に示す衝撃緩和材及びスペーサの変形例を示す斜視図である。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
本実施の形態の電動工具は、インパクトドライバ1であり、図1を参照すると、外形を形成する外枠であるハウジング2とハンマケース3とを備えている。ハウジング2は、前後方向に延びる略円筒形の胴体部2aと、胴体部2aに側面視略T字状を成すように連接されたハンドル部2bとで構成されている。ハウジング2の胴体部2aの内部には、駆動源であるモータ4と、モータ4の回転を減速させる減速機構部として機能する遊星歯車機構5とが収容されている。ハンマケース3の内部には、遊星歯車機構5によって減速させたモータ4の回転を回転打撃力に変換して不図示の先端工具に伝達する打撃機構6が収容されている。
ハウジング2のハンドル部2bには、上部にトリガ7を有するスイッチ8が、下部にバッテリ受け部9がそれぞれ設けられている。ハンドル部2bの下端には、充電可能な電源であるバッテリBTがバッテリ受け部9に着脱可能に装着される。
インパクトドライバ1において、作業者がトリガ7をON操作すると、スイッチ8がONされ、モータ4が起動する。モータ4が起動すると、モータ4の出力軸4aの回転は、遊星歯車機構5によって減速されてスピンドル10に伝達され、スピンドル10が所定の速度で回転駆動される。ここで、スピンドル10は、カム機構によってハンマ11と連結されており、カム機構によって連結されたスピンドル10及びハンマ11が打撃機構6として機能する。スピンドル10とハンマ11とを連結するカム機構は、スピンドル10の外周面に形成されたV字状のスピンドルカム溝10aと、ハンマ11の内周面に形成されたV字状のハンマカム溝11aと、スピンドルカム溝10a、ハンマカム溝11aに係合するボール12と、スプリング13とを備えている。
ハンマ11は、スプリング13によって常に先端方向(前方)に付勢されており、静止時にはボール12とスピンドルカム溝10a、ハンマカム溝11aとの係合によって、アンビル14の端面と隙間を隔てた位置にある。そして、ハンマ11とアンビル14の相対向する回転平面上の2箇所には凸部がそれぞれ対称位置に形成されている。なお、アンビル14は、不図示の先端工具が着脱可能に装着される部位である。
前述のようにスピンドル10が所定の速度で回転駆動されると、スピンドル10の回転は、前記カム機構を介してハンマ11に伝達され、ハンマ11が半回転しないうちに、ハンマ11の凸部がアンビル14の凸部に係合して、アンビル14が回転されるが、そのときの係合反力によってハンマ11とスプリング13との間に相対回転が生じると、ハンマ11は、カム機構のスピンドルカム溝10aに沿ってスプリング13を圧縮しながらモータ4側へと後退動を始める。
ハンマ11の後退動によって、ハンマ11の凸部がアンビル14の凸部を乗り越えて両者の係合が解除させると、ハンマ11は、スピンドル10の回転力に加えて、スリング13に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用とによって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング13の付勢力によって前方、すなわちアンビル14側へと移動され、ハンマ11の凸部がアンビル14の凸部に再び係合して一体的に回転し始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル14に加えられるため、アンビル14に装着された先端工具を介して不図示のねじに回転打撃力が伝達される。以後、同様の動作が繰り返されて先端工具からねじに回転打撃力が間欠的に繰返し伝達され、ねじが木材等の不図示の被締付材にねじ込まれる。
遊星歯車機構5は、図2を参照すると、固定歯車であるリングギヤ15と、モータ4の出力軸4aの端部に形成されたピニオン16(入力歯車として機能)と、リングギヤ15とピニオン16に噛合する2つの遊星ギヤ17(出力歯車として機能)と、インナカバ19とで構成されている。そして、各遊星ギヤ17は、軸18によってスピンドル10に連結されている。リングギヤ15の外周の前端には、段部15bが形成されており、段部15bを除く外周面には、インナカバ19の内周面が嵌合している。そして、リングギヤ15の段部15bの外周面とインナカバ19との外周面にはハンマケース3の内周面が嵌合している。また、リングギヤ15の外周にはシール部材としてOリング22が嵌合されている。
固定歯車であるリングギヤ15は、遊星歯車機構5を保持する歯車保持部として機能するインナカバ19に保持されており、インナカバ19は、ハウジング2の胴体部2a内に固定されている。図3を参照すると、インナカバ19の後端面2箇所には、袋状の凸部19aが一体に突設されており、各凸部19a内に形成された凹状空間にはゴム等の衝撃緩和材20がそれぞれ収容されている。衝撃緩和材20は、一対の衝撃緩和部20aと、一対の衝撃緩和部20aを接続する接続部20bとで断面コの字状に構成され、接続部20b側から凸部19a内に形成された凹状空間に組み付けられている。また、ハウジング2の胴体部2aの内周2箇所には、図1を参照すると、切欠き状の係合凹部2cが形成されており、係合凹部2cにインナカバ19の凸部19aが係合することによってインナカバ19が回り止めされている。
リングギヤ15の後端には、図3を参照すると、リングギヤ15の強度アップのための鍔15cが形成されている。鍔15cの後端面2箇所には、リングギヤ15の鍔15cからインナカバ19の方向に延在する突起15aが突設されている。突起15aは、インナカバ19の凸部19a内に形成された凹状空間に挿入され、これにより、リングギヤ15の回り止めがなされる。突起15aは、図4に示すように、スペーサ21を介して、インナカバ19の凸部19a内に形成された凹状空間に収容された一対の衝撃緩和部20aの間隙に挿入されて組み付けられている。スペーサ21は、衝撃緩和材20の一対の衝撃緩和部20aにそれぞれ当接する一対の当接板21aと、一対の当接板21aを接続する接続部21bとで断面コの字状に構成され、接続部21b側から凸部19a内に形成された凹状空間に収容された一対の衝撃緩和部20aの間隙に挿入されて組み付けられる。スペーサ21の少なくとも当接板21aは、衝撃緩和部20aよりも剛性が大きい金属等の素材で構成されている。また、スペーサ21の当接板21aは、径方向において、リングギヤ15の突起15aよりも長く構成され、リングギヤ15の突起15aと当接板21aと接触面積よりも、当接板21aと衝撃緩和部20aとの接触面積の方が大きく設定されている。さらに、当接板21aを、衝撃緩和部20aの対向面と同一形状、もしくは衝撃緩和部20aの対向面よりも大きい形状に構成すると、より好適である。
突起15aが突設されている鍔15cの径Rは、インパクトドライバ1の軸方向の長さを短くするために、スピンドル10の鍔10b(図2参照)の径よりも大きく設定されており、突起15aは、スピンドル10の回転を阻害しないように、径方向に鍔15cと同じ長さで構成されている。従って、リングギヤ15の回り止めを行う突起15aの径方向の大きさは、制限されることになる。一方、衝撃緩和部20aは、体積を極力大きくし、リングギヤ15の衝撃荷重を極力緩和するため、径方向において、リングギヤ15の突起15aよりも長く構成されている。そのため、スペーサ21を介在させることなく、リングギヤ15の突起15aと、衝撃緩和部20aとを当接させた場合には、図5に示すように、リングギヤ15の突起15aと衝撃緩和材20との接触面積が不足して、回転方向の衝撃荷重に対し面圧が高く、前記衝撃緩和材20の寿命が短くなってしまう。さらに、ハンマ11がアンビル14を打撃した後に軸方向後方に最大バックすると、リングギヤ15は、回転方向に力を受け、リングギヤ15の突起15aが衝撃緩和部20aを押しつぶし、突起15aの稜線15aaに応力が集中し、衝撃緩和材20の寿命が短くなってしまう。
これに対し、本実施の形態では、リングギヤ15の突起15aと衝撃緩和材20の衝撃緩和部20aとの間には、スペーサ21の当接板21aが設けられている。スペーサ21の当接板21aは、図6に示すように、径方向において、リングギヤ15の突起15aよりも長く構成され、リングギヤ15の突起15aと当接板21aと接触面積よりも、当接板21aと衝撃緩和部20aとの接触面積の方が大きくなっている。リングギヤ15の突起15aに加わる回転方向の衝撃荷重は、突起15aを介してスペーサ21の当接板21aと衝撃緩和部20aとの接触面全体で受けるので、回転方向の衝撃荷重に対する面圧を低くすることができると共に、衝撃緩和部20aに加わる集中応力を緩和することができ、衝撃緩和材20の寿命向上を図ることができる。
なお、本実施の形態では、組み付け性を向上させるため、一対の当接板21aと接続部21bとで構成されたスペーサ21を用いたが、一対の当接板21aのみスペーサ21として用いるようにしても良い。また、本実施の形態では、スペーサ21を組み付ける際に、接続部21b側から組み付けるように構成したが、接続部21bを径方向の内側もしくは外側に向けて組み付けるようにしても良い。さらに組み付け性を向上させるため、衝撃緩和材20とスペーサ21とを事前に接着しておくこともできる。この場合には、図7(a)に示すように、スペーサ21に衝撃緩和部20aのみを接着する構成や、図7(b)に示すように、衝撃緩和材20に当接板21aのみを接着する構成を採用することができる。或いは、図3に示すスペーサ21と衝撃緩和材20とを接着する構成とすることもできる。
また、以上の説明において、本発明を充電式のバッテリを備えるコードレスのインパクトドライバ1に適用した例について説明したが、コード付きのインパクトドライバに対しても本発明を同様に適用することができる。又、本発明は、インパクトドライバ等の電動工具だけに適用が限定される訳でなく、エアインパクトレンチ等の空気工具を含む様々な携帯式の動力工具に対しても幅広く適用可能であることは勿論である。
以上説明したように、本実施の形態は、駆動源であるモータ4と、モータ4の回転を減速させる遊星歯車機構5と、遊星歯車機構5によって減速されたモータ4の回転を回転打撃力に変換して先端工具に伝達する打撃機構6とを備え、遊星歯車機構5は、衝撃緩衝材20を介在させて、遊星歯車機構5のリングギヤ15から延在する突起15aを保持するインナカバ19と備えたインパクトドライバ1であって、リングギヤ15から延在する突起15aと衝撃緩衝材20との間隙に介在されたスペーサ21を具備している。この構成により、リングギヤ15の突起15aに加わる回転方向の衝撃荷重は、突起15aを介してスペーサ21の当接板21aと衝撃緩和部20aとの接触面全体で受けるので、回転方向の衝撃荷重に対する面圧を低くすることができ、衝撃緩和材20の寿命向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態おいて、スペーサ21(当接板21a)と突起15aとの接触面積は、スペーサ21と衝撃緩衝材20(衝撃緩和部20a)との接触面積よりも大きく設定されている。この構成により、回転方向の衝撃荷重に対する面圧をさらに低くすることができ、衝撃緩和材20の寿命向上をさらに図ることができる。
さらに、本実施の形態おいて、スペーサ21(当接板21a)は、突起15aよりも径方向に長く構成されている。また、スペーサ21(当接板21a)は、衝撃緩衝材20(衝撃緩和部20a)よりも剛性の大きい素材で構成されている。この構成により、突起15aの稜線15aaに応力が集中することなく、衝撃緩和部20aに加わる集中応力を緩和することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。本実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1 インパクトドライバ
2 ハウジング
2a 胴体部
2b ハンドル部
2c 係合凹部
3 ハンマケース
4 モータ
4a 出力軸
5 遊星歯車機構
6 打撃機構
7 トリガ
8 スイッチ
9 バッテリ受け部
BT バッテリ
10 スピンドル
10a スピンドルカム溝
10b 鍔
11 ハンマ
11a ハンマカム溝
12 ボール
13 スプリング
14 アンビル
15 リングギヤ
15a 突起
15aa 稜線
15b 段部
15c 鍔
16 ピニオン
17 遊星ギヤ
18 軸
19 インナカバ
19a 凸部
20 衝撃緩和材
20a 衝撃緩和部
20b 接続部
21 スペーサ
21a 当接板
21b 接続部
22 Oリング

Claims (4)

  1. 駆動源であるモータと、該モータの回転を減速させる遊星歯車機構と、該遊星歯車機構によって減速された前記モータの回転を回転打撃力に変換して先端工具に伝達する打撃機構とを備え、前記遊星歯車機構は、衝撃緩衝材を介在させて、前記遊星歯車機構の固定歯車から延在する突起を保持する歯車保持部を備えた電動工具であって、
    前記固定歯車から延在する前記突起と前記衝撃緩衝材との間隙に介在されたスペーサを具備することを特徴とする電動工具。
  2. 前記スペーサと前記突起との接触面積は、前記スペーサと前記衝撃緩衝材との接触面積よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1記載の電動工具。
  3. 前記スペーサは、前記突起よりも径方向に長くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
  4. 前記スペーサは、前記衝撃緩衝材よりも剛性の大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電動工具。
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