JP2014042867A - 循環型メディア撹拌ミル - Google Patents

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【課題】処理対象物と分散メディアとを良好に分離でき、しかも信頼性に優れる循環型メディア撹拌ミルを提供する。
【解決手段】循環型メディア攪拌ミル100は、ミル本体4と、シャフト15に固定され排出口12のミル本体内側に設けられたセパレーター17と、を備えている。セパレーター17は、シャフトの軸方向に離間配置された第1ディスク8及び第2ディスク6と、第1ディスク8と第2ディスク6とを連結する複数の第1ブレード7とを有しており、第1ディスク8は、第1ディスク8を厚さ方向に貫通する貫通孔10と、第1ディスク8の排出口12側の面に設けられ第1ディスク8とミル本体4との間に径方向外方への流れを生じさせる第2ブレード21とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、循環型メディア撹拌ミルに関する。詳しくは、粒子を微細粒子に粉砕又は分散するために使用される循環型メディア撹拌ミルに備えられた分散メディア分離機構の構成に関するものである。
循環型メディア撹拌ミルは、顔料等の凝集体や一次粒子を分散メディアの衝突力やせん断力により、所望の粒子径まで大量に微粒子化できる装置である。この循環型メディア撹拌ミルは、スラリー中の顔料、セラミック、金属粒子等の原料を微細粒子に連続して粉砕または分散するのに用いられている。
循環型メディア撹拌ミルにおいて、顔料等を分散処理したスラリーと分散メディアを分離する機構としては、一定の間隔を存して固着される一対のディスクと、両ディスクを連結するブレードよりなるインペラと有するセパレーターをシャフトと同軸上に備えた機構が知られている(特許文献1)。この機構では、セパレーターをシャフトと共に回転させることで、ディスク間に入り込んだ分散メディアを回転軸の径方向外側に飛ばす一方、スラリーをシャフトの軸心に設けられた排出路を通じて排出させる。
また、未分散のスラリーを供給してから、分散後のスラリーを排出するまでの流路の途中に、分散メディアをスラリーから遠心分離するための遠心分離装置を設けることで、スラリーと分散メディアを分離させる機構が提案されている(特許文献2)。
国際公開第96/39251号 特開2002−306940号公報
特許文献1の分離機構では、スラリーと分散メディアの分離は良好であるが、回転するシャフトの軸心にスラリーをミルから排出させる流路を形成しているため、シャフトの軸受部を軸封するメカニカルシールが必要となる。そして、スラリーと分散メディアの混合液がメカニカルシールに接触する。メカニカルシールの摺動部には隙間があるため、スラリー中の固形物がこの摺動部の隙間に入り込んで噛みこんだり、摩擦熱により固形物が摺動部に析出したりして、シール効果を損なうという問題があった。
特許文献2の分離機構では、遠心分離装置の羽根車と、この羽根車の排出開口部側に位置するローター壁との間に隙間があるために、分散メディアがその隙間に入り込み、そのまま排出開口部にスラリーと一緒に運ばれて排出される場合がある。そのため、スラリーと分散メディアの分離が十分でないという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、処理対象物と分散メディアとを良好に分離でき、しかも信頼性に優れる循環型メディア撹拌ミルを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、次の知見を得た。
(1)分散メディアのセパレーターとして、一定の間隔を存して並設される一対のディスクと、両ディスクを連結するブレードよりなるインペラを備えたセパレーターを用い、上記一対のディスクのうち、上側に配置されるディスクの上方に複数のブレードを設けることにより、ディスクの上部に回りこんだ分散メディアを複数のブレードにより形成した流れによって排出させることができる。これにより、分散メディアが原料スラリーと一緒にミル外へ排出されないようにすることができる。
(2)上側のディスクに貫通孔を形成することで、原料スラリーを、シャフトの中ではなくシャフトの周りを通過させてオーバーフローでミル外へ排出させることができる。これにより、シャフトの軸受部と原料スラリーとの接触を回避することができ、シャフトをメカニカルシールで軸封する必要が無くなる。
本発明は以上の知見に基づいて完成させるに至った。
本発明の循環型メディア撹拌ミルは、処理対象物の供給口及び排出口を有し、前記処理対象物と分散メディアとが収容されるミル本体と、前記排出口に回転可能に挿通されたシャフトと、前記シャフトに固定されたセパレーターと、を備え、前記セパレーターは、前記排出口の近傍位置において前記シャフトに固定された第1ディスクと、前記第1ディスクに対して前記シャフトの軸方向に離間配置された第2ディスクと、前記第1ディスクと前記第2ディスクとを連結する複数の第1ブレードとを有し、前記第1ディスクは、前記第1ディスクを厚さ方向に貫通する貫通孔と、前記第1ディスクの前記排出口側の面に設けられ前記第1ディスクと前記ミル本体との間に径方向外方への流れを生じさせる第2ブレードとを有することを特徴とする。
前記第1ディスクの周方向に沿って複数の前記第2ブレードが一定間隔に配置されている構成としてもよい。
前記排出口の周囲の前記ミル本体の内壁に、少なくとも前記第2ブレードを収容する凹部が形成されている構成としてもよい。
前記凹部が前記排出口を取り囲むリング状の凹溝である構成としてもよい。
前記凹溝の外周壁部が、前記凹溝の内周壁部よりも高く形成されている構成としてもよい。
前記第2ブレードと前記凹部の内壁面との間隔が0.1mm以上5mm以下である構成としてもよい。
本発明の循環型メディア撹拌ミルは、第1ディスクと第2ディスクとの間を複数の第1ブレードで連結したセパレーターを備えており、第1ブレードの回転によって分散メディアと分離された処理対象物を、第1ディスクに設けられた貫通孔を通じて排出口へ流入させ、ミル本体の外側へ排出する。そして、第1ディスクの排出口側の面に第2ブレードが形成されていることで、セパレーターの外側から第1ディスクとミル本体内壁との隙間に分散メディアが入り込むのを防止する。
以上により、シャフトの軸受部をメカニカルシールで軸封することなく、シャフトの軸受部が設けられた排出口に対して処理対象物のみを流出させることができる。よって、処理対象物と分散メディアとを良好に分離することができるとともに、分散メディアに起因するシャフト軸受部の不具合の発生を抑え、優れた信頼性を得ることができる。
実施形態に係る循環型メディア撹拌ミルを示す図。 第1ディスクの上面図。 第1ディスクを上面側から見た斜視図。 第1ディスクの下面図。 第1ディスクの下面側から見た斜視図。 循環型メディア撹拌ミルの要部を拡大して示す断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この形態は発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り本発明を限定するものではない。
なお、本実施形態では、水平面に沿ってX軸及びY軸を設定するとともに、鉛直方向に沿って上向きにZ軸を設定する。
図1は、本実施形態に係る循環型メディア撹拌ミルを示す図である。
循環型メディア攪拌ミル100は、図1に示すように、原料スラリー(処理対象物)が貯留される原料タンク101及びポンプ102と接続され、原料スラリーの循環サイクルを形成する。
本実施形態において用いられる原料スラリーは、粒状や粉状の粉砕対象物を分散媒(水、有機溶媒等)に分散させた液状体である。また循環型メディア攪拌ミル100で用いられる分散メディアは、ジルコニアビーズ、ガラスビーズ、チタニアビーズ、金属ビーズ等の所定硬度を有する粒状体である。
循環型メディア攪拌ミル100は、分散メディアが充填される円筒状のミル本体4と、ミル本体4の内部に配置されたピン5及びセパレーター17と、ミル本体4の頂壁部に設けられた軸封装置16と、軸封装置16に軸支されるとともにセパレーター17及びピン5に接続されたシャフト15と、を備えている。
ミル本体4は、縦型の容器であり、筒状部4aと、筒状部4aの下側開口部を閉塞する円盤状の底壁部4bと、筒状部4aの上側開口部に設けられたライナー9と、ライナー9上に被着されて筒状部4aの上側開口部を閉塞する円盤状の頂壁部4cと、を有する。
底壁部4bには、底壁部4bを貫通して形成されるとともにポンプ102の出力端に接続された供給口3が設けられている。頂壁部4cの中央部にはシャフト15が挿通される開口部4dが設けられている。頂壁部4cの内側に設けられたライナー9は、シャフト15が挿通される開口部を有するリング状の部材である。
軸封装置16は、ミル本体4の頂壁部4c上に載置される流路形成部18と、流路形成部18の上面に設けられた軸受部材19とを有する。流路形成部18は、底面及び側面に開口する側断面視L形の内部流路16aを有しており、底面の開口部は頂壁部4cの開口部4dに接続されている。流路形成部18の側面の開口部は原料タンク101の入力端に接続されている。本実施形態において、ライナー9の開口部と、頂壁部4cの開口部と、内部流路16aとにより形成される流路が、排出口12である。
軸受部材19は、内部流路16aのうちの縦穴の延長上に設けられており、シャフト15を直立姿勢に支持するとともに、シャフト15を取り囲むリング状のシール部材13によりシャフト15を封止する。軸受部材19に挿通されたシャフト15の下端側は、内部流路16aの縦穴部分を通じてミル本体4内へ延びている。一方、シャフト15の上端側には、プーリー15aが設けられている。プーリー15aには、モーターなどの駆動部14の駆動力を伝達する駆動ベルト28が掛けられている。シール部材13としては特に限定されないが、例えばグランドパッキン等を用いることができる。
ミル本体4の内部において、シャフト15には、排出口12側から順に、セパレーター17と、ピン5とが取り付けられている。
セパレーター17は、ミル本体4に備えられた遠心分離機構であり、シャフト15のライナー9の下面近傍に位置する部位に取り付けられた円盤状の第1ディスク8と、第1ディスク8下方の同軸位置に取り付けられた円盤状の第2ディスク6と、第1ディスクと8と第2ディスク6とを連結する複数の第1ブレード7を備えている。シャフト15は、第1ディスク8と第2ディスク6の中央を貫通しており、複数の第1ブレード7は、シャフト15の軸回りに一定間隔で配置されている。
ここで、図2は第1ディスク8の上面図である。図3は、第1ディスク8を上面側から見た斜視図である。図4は、第1ディスク8の下面図である。図5は、第1ディスク8の下面側から見た斜視図である。図6は、循環型メディア撹拌ミルの要部を拡大して示す断面図である。
図2及び図3に示すように、第1ディスク8は、円盤状のディスク基体8aと、ディスク基体8aの上面から上方へ突出して形成された複数(図示では24枚)の第2ブレード21と、を有する。
第2ブレード21は、第1ディスク8の周方向に沿って一定の間隔で配置されている。個々の第2ブレード21は、尖った角を有する板状部材であり、ディスク基体8a上に垂直に起立する姿勢で配置されている。また第2ブレード21は、それらの主板面が第1ディスク8の径方向に対して斜めになるように配置されており、第1ディスク8の回転によってディスク径方向の流れを発生させる。第2ブレード21の主板面とディスク径方向との角度は、特に限定されないが、例えば水平面において1°以上90°以下、好ましくは20°以上80°以下、より好ましくは30°以上50°以下とすることができる。
第2ブレード21の高さ(Z方向の長さ)は、第1ディスク8の上面に必要な流れを形成できる範囲で適宜調整すればよい。例えば、第1ディスク8の直径が100mm以上かつ130mm以下である場合には、10mm以上かつ20mm以下が好ましく、13mm以上かつ17mm以下がより好ましい。
ディスク基体8aの中央には、丸みを帯びた正方形状のディスク固定孔22が形成されている。またディスク固定孔22の周囲に沿って固定部補強用の枠体8bが形成されている。
ディスク固定孔22の四辺のそれぞれに対応する位置には丸穴のボルト固定孔23が形成されている。ディスク固定孔22の4つの角部にそれぞれ対応する位置には、隣り合うボルト固定孔23同士の間隔に対応する長さを有する長穴の貫通孔10が形成されている。
貫通孔10の形成個数や大きさは、原料スラリーを排出口12に対して円滑に送ることができるように適宜調整して設ければよい。貫通孔10が小さすぎる場合には、1サイクルにかかる時間が長くなり、貫通孔10が大きすぎる場合には、第1ディスク8自体の強度が弱くなるため、これらを勘案して最適な大きさ及び個数を設定するとよい。貫通孔10は1つでも複数個以上設けてもよい。
第1ディスク8の下面(第2ディスク6側の面)には、図4及び図5に示すように、複数の長穴状の係合凹部25が形成されている。係合凹部25は、第1ディスク8と第2ディスク6とを連結する第1ブレード7の一方の端部が挿入され、固定される部位である。係合凹部25は、第1ディスク8の周方向に沿って一定間隔で形成されている。本実施形態の場合、24個の係合凹部25が形成されており、セパレーター17は、同数(24枚)の第1ブレード7と第2ブレード21とを備えている。なお、本実施形態では第1ブレード7と第2ブレード21は同数(24枚)であるが、同数でなくてもよい。
係合凹部25は、その長さ方向が第1ディスク8の径方向に対して斜めになるように配置されている。すなわち、係合凹部25に固定された第1ブレード7の主板面が、第1ディスク8の径方向に対して斜めになるように配置されている。係合凹部25とディスク径方向との角度は、特に限定されないが、例えば水平面において1°以上90°以下、好ましくは20°以上80°以下、より好ましくは30°以上50°以下とすることができる。
第2ディスク6は、第2ブレード21及び貫通孔10を備えない以外は、第1ディスク8と略同様の構成を備えている。すなわち、円盤状のディスク基体の中央にディスク固定孔が形成されるとともに、ディスク固定孔の周囲にボルト固定孔が形成されている構成である。第2ディスク6の上面には、図4に示した係合凹部25と対を成す複数の係合凹部が形成されている。これら複数の係合凹部には、第1ブレード7の下端部が挿入固定される。なお、第2ディスクは強度を損なわない程度に、第1ディスク同様の貫通孔を備えてもよい。
シャフト15の第2ディスク6よりも先端側の部分には、シャフト15の軸方向に沿って一定間隔に配列された複数のピン5が設けられている。複数のピン5の形状や取付姿勢、配列等は特に限定されないが、例えば、棒状又は板状の部材であり、それらの長手方向がシャフト15の軸方向に対して直交する方向となるようにシャフト15に固定されている。
ライナー9は、第1ディスク8の上面と対向する位置に設けられており、本実施形態の場合には、第1ディスク8上の第2ブレード21を収容する凹溝(凹部)32を有している。図6に示すように、凹溝32は、第2ブレード21の内側端面と対向する内周壁部9aと、第2ブレード21の上面と対向する天壁部9bと、第2ブレード21の外側端面と対向する外周壁部9cとを有する。
また本実施形態の場合、凹溝32において、外周壁部9cの高さが、内周壁部9aの高さよりも大きく形成されており、外周壁部9cの高さ範囲内に第2ブレード21と第1ディスク8の両方が配置されている。
第1ディスク8と凹溝32の壁面との間には、所定幅の間隙11が形成される。間隙11は、第2ブレード21の周囲に0.1mm以上かつ5mm以下、好ましくは0.1mm以上かつ2mm以下の幅となるように形成するとよい。間隙11を上記の値とすることにより、第1ディスク8が回転中にライナー9に接触したり、分散メディアが噛み込んだりするのを避け、かつ分散メディアが間隙11から排出口12に進入することを防ぐことができる。
以上の構成を備えた循環型メディア攪拌ミル100を備えたスラリー循環システムでは、原料タンク101に貯留された原料スラリーをポンプ102により搬送し、循環型メディア攪拌ミル100の底面部に設けられた供給口3からミル本体4内へ導入する。ミル本体4では、駆動部14の駆動力によってシャフト15とともにセパレーター17及びピン5が回転駆動されており、ミル本体4内に収容された分散メディアが撹拌されている。
ミル本体4内に導入された原料スラリーは、ピン5により分散メディアとともに撹拌されつつ、ポンプ102から連続供給される原料スラリーの圧力により上方へ順次移動される。セパレーター17に達した原料スラリーは、セパレーター17とミル本体4の内側壁部との間の領域へ進入し、さらに隣り合う第1ブレード7間の隙間からセパレーター17の内部へ進入する。すなわち、セパレーター17の側方から内部へ進入する。なお、第2ディスク6の板面に貫通孔が形成されている場合には、原料スラリーはセパレーター17の側方及び下方から内部へ進入する。
セパレーター17の内部では、セパレーター17とともに回転する複数の第1ブレード7によりシャフト15から径方向の外側へ向かう流れが形成されている。この流れにより、比重の重い分散メディアはセパレーター17の径方向外方へ移動されるため、原料スラリーと分散メディアの混合物は、セパレーター17の内部を上方へ移動するうちに原料スラリーと分散メディアとに分離される。
そして、分散メディアと分離された原料スラリーが、第1ディスク8の貫通孔10を介して排出口12へ排出される。排出口12に進入した原料スラリーは、内部流路16aの縦穴部分を上昇した後、内部流路16aの横穴部分に達してオーバーフローし、原料タンク101に再び注ぎ込まれる。以降、上記の原料スラリーの循環が繰り返されることで、原料スラリーに含まれる粉砕対象物の粉砕が進行する。その結果、所望の粒子径を有する粒子の分散液を調製することができる。
図6に示すように、セパレーター17内の原料スラリーは、第1ディスク8のシャフト15近傍に設けられた貫通孔10を介して排出口12へ流入する。しかし、ミル本体4の内部から排出口12に通じる流路は、セパレーター17の内部から貫通孔10を通る流路のみではなく、セパレーター17の外側からライナー9の凹溝(凹部)を通る間隙11も流路となりうる。
間隙11に通じるセパレーター17の外側の領域には、原料スラリーと分散メディアとが存在しており、間隙11の幅は第1ディスク8の回転時に分散メディアが噛み込なまいように、分散メディアよりも大きく形成されている。そのため、何ら対策を施さない場合には、セパレーター17の外側の分散メディアが、間隙11を通じて排出口12に入り込むおそれがあり、そうすると原料タンク101に分散メディアが混入して分散処理後に得られるスラリーの品質が低下したり、シール部材13に分散メディアが噛み込んで軸封部の信頼性を低下させたりする可能性がある。
そこで本実施形態の循環型メディア攪拌ミル100では、第1ディスク8の上面に複数の第2ブレード21を立設した。複数の第2ブレード21が設けられていることで、第1ディスク8を回転させたときに図6に示すように第1ディスク8の径方向外側に向かう流れfを形成する。この流れfは、原料スラリー、又は、原料スラリー及び分散メディアからなる混相流であり、第1ディスク8の端縁から外側へ流出してライナー9の外周壁部9cに衝突し、衝突後は外周壁部9cに沿って下方へ移動し、間隙11からミル本体4内へ流出する。
第2ブレード21の回転によって上記のような流れfが形成されることにより、ミル本体4から間隙11内への分散メディアの進入が防止される。これにより、排出口12への分散メディアの混入を極めて少なくすることができるので、分散メディアと原料スラリーの分離効率を高めることができる。また、排出口12内への分散メディアの流入が極めて少なくなることから、シール部材13と分散メディアとの接触が少なくなり、シール部材13における不具合の発生を抑え、優れた信頼性を得ることができる。
なお、オバーフローの速度を適宜調節することにより、原料スラリーと軸受部材19の接触を抑制させることも、軸封装置の信頼性を高める点で好ましい。
また本実施形態の場合には、第2ブレード21を収容する凹溝32の外周壁部9cが内周壁部9aよりも高く形成されており、間隙11のミル本体4側の入口部分が、第1ディスク8の側端面と外周壁部9cとの間に形成されているため、ミル本体4から間隙11に対して分散メディアが入り込みにくい構造とされている。
また、凹溝32の内周壁部9aが設けられていることで、間隙11から凹溝32に流入した原料スラリーや分散メディアが第2ブレード21で排出口12側へ弾かれたときにも、内周壁部9aによって排出口12への流入が阻害される。そのため、間隙11から凹溝32へ流出された分散メディアがミル本体4側へ排出されやすくなる。
また本実施形態の循環型メディア攪拌ミル100では、ミル本体4から内部流路16aへ原料スラリーを流出させた後、内部流路16aの横穴部分で原料スラリーをオーバーフローさせて原料タンク101へ排出させる。そのため、原料スラリーのミル本体4への流入速度を適宜調節することにより、内部流路16aの天井部に設けられている軸受部材19に対する原料スラリーの接触自体が少なくなるので、シール部材13には高い液体封止機能が要求されない。したがって、シール部材13として高価なメカニカルシールではなく、グランドパッキン等を用い、コストダウンを図ることもできる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
上記実施形態の循環型メディア攪拌ミル100において、ミル本体4内に0.1mmのジルコニアビーズを58体積%充填して、原料タンク101より平均粒径50μm〜60μmの金属微粒子粉末にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えた原料スラリーを供給口3より供給した。駆動部14のモーター回転数を1650rpmで運転し、原料スラリーの循環粉砕を行った。
平均粒径が目標値に達した時点でミルの運転を停止し、製品スラリーを得た。得られた製品スラリーをメッシュにかけたところ、分散メディアの混入は確認されなかった。すなわち本実施形態の循環型メディア撹拌ミルを使用することで、分散メディアとスラリーを良好に分離できることが確認された。
3…供給口、4…ミル本体、6…第2ディスク、7…第1ブレード、8…第1ディスク、9a…内周壁部、9c…外周壁部、10…貫通孔、12…排出口、15…シャフト、17…セパレーター、21…第2ブレード、32…凹溝(凹部)、100…循環型メディア撹拌ミル

Claims (6)

  1. 処理対象物の供給口及び排出口を有し、前記処理対象物と分散メディアとが収容されるミル本体と、前記排出口に回転可能に挿通されたシャフトと、前記シャフトに固定されたセパレーターと、を備え、
    前記セパレーターは、前記排出口の近傍位置において前記シャフトに固定された第1ディスクと、前記第1ディスクに対して前記シャフトの軸方向に離間配置された第2ディスクと、前記第1ディスクと前記第2ディスクとを連結する複数の第1ブレードとを有し、
    前記第1ディスクは、前記第1ディスクを厚さ方向に貫通する貫通孔と、前記第1ディスクの前記排出口側の面に設けられ前記第1ディスクと前記ミル本体との間に径方向外方への流れを生じさせる第2ブレードとを有することを特徴とする循環型メディア撹拌ミル。
  2. 前記第1ディスクの周方向に沿って複数の前記第2ブレードが一定間隔に配置されている、請求項1に記載の循環型メディア撹拌ミル。
  3. 前記排出口の周囲の前記ミル本体の内壁に、少なくとも前記第2ブレードを収容する凹部が形成されている、請求項1又は2に記載の循環型メディア撹拌ミル。
  4. 前記凹部が前記排出口を取り囲むリング状の凹溝である、請求項3に記載の循環型メディア撹拌ミル。
  5. 前記凹溝の外周壁部が、前記凹溝の内周壁部よりも高く形成されている、請求項4に記載の循環型メディア撹拌ミル。
  6. 前記第2ブレードと前記凹部の内壁面との間隔が0.1mm以上5mm以下である、請求項3から5のいずれか1項に記載の循環型メディア撹拌ミル。
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