JP2014041678A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動作速度が速く、誤動作が発生しない半導体装置を提供する。
【解決手段】マイクロコンピュータのクロック発生回路2は、クロック信号φ7,φ8の立下りエッジに応答してクロック信号RCLKを出力するフリップフロップ9と、相互排他素子回路6を通過したクロック信号RCLK(MCLK)を遅延させてクロック信号φ7を生成する遅延回路7と、データ信号のレプリカ経路を有し、クロック信号φ7を遅延させてクロック信号φ8を生成する遅延回路8とを含む。したがって、レプリカ経路の遅延時間が変動すると、それに応じてクロック信号RCLKの周期も変動するので、誤動作の発生を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置に関し、たとえば半導体メモリ回路と中央処理装置とを備えたマイクロコンピュータに好適に利用できるものである。
従来より、クロック発生回路と、半導体メモリ回路と、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)とを備えたマイクロコンピュータがある。クロック発生回路はクロック信号を生成し、半導体メモリ回路とCPUはクロック信号に同期して動作する。
半導体メモリ回路は、複数のメモリセルと、デコーダと、センスアンプとを含む。各メモリセルは、データ信号を記憶する。デコーダは、クロック信号に同期して動作し、CPUからのアドレス信号に従って複数のメモリセルのうちのいずれかのメモリセルを活性化させる。センスアンプは、クロック信号に同期して動作し、活性化されたメモリセルからデータ信号を読み出す。メモリセルから読み出されたデータ信号はCPUに与えられる。
また、非特許文献1には、相互排他素子回路と直列接続された複数のインバータとを含み、クロック信号の生成の開始および停止の制御が可能なクロック発生回路が開示されている。
また、非特許文献2では、読出データ信号の経路と略同じ遅延時間を有するレプリカ経路を用いてセンスアンプ活性化信号を生成する方法が開示されている。この方法では、読出データ信号がセンスアンプに到達するタイミングでセンスアンプを活性化させることができる。
非同期式回路の設計、共立出版、図9.11 IEEE 2008 Custom Intergrated Circuits Conference (CICC) Variation-Tolerant SRAM Sense-Amplifier Timing Using Configurable Replica Bitlines
非特許文献2において、動作温度、電源電圧、プロセスパラメータが変動すると、レプリカ経路の遅延時間が変動する。特に、電源電圧を低電圧化したとき、この傾向は顕著になる。
たとえば、半導体メモリ装置として非特許文献2の半導体メモリ回路を採用し、クロック信号の立ち上りエッジに応答してメモリセルを活性化させ、クロック信号の立ち上りエッジからレプリカ経路の遅延時間の経過後にセンスアンプを活性化させるものとする。この場合、電源電圧が低下してレプリカ経路の遅延時間が長くなり、クロック信号の周期を超えると、半導体メモリ回路において誤動作が生じる。また、そのような事態を防止するためにクロック信号の周期を大きくすると、マイクロコンピュータの動作速度(動作周波数)が低下する。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、レプリカ経路の遅延時間を用いてクロック信号の周期を設定する。
前記一実施の形態によれば、電源電圧が変動してレプリカ経路の遅延時間が変動しても、それに応じてクロック信号の周期が変動するので、動作速度を低下させることなく、誤動作の発生を防止することができる。
本願の一実施の形態によるマイクロコンピュータの構成を示す回路ブロック図である。 図1に示した相互排他素子回路の構成を示す回路図である。 図1に示したクロック発生回路の動作を示すタイムチャートである。 図1に示したMRAMの要部を示す回路ブロック図である。 図4に示したメモリセルの構成を示す回路図である。 図1〜図5に示したマイクロコンピュータの動作を示すタイムチャートである。 実施の形態の比較例を示す回路ブロック図である。 図7に示したマイクロコンピュータの問題点を説明するためのタイムチャートである。 図7に示したマイクロコンピュータの問題点を説明するための他のタイムチャートである。
本願の一実施の形態によるマイクロコンピュータは、図1に示すように、半導体基板1と、その表面に形成されたクロック発生回路2、CPU3、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)4、およびゲート回路5とを備える。
クロック発生回路2は、外部制御信号RUNが「H」レベルである場合は活性化され、クロック信号RCLKを生成し、外部制御信号RUNが「L」レベルである場合は非活性化され、クロック信号RCLKの生成を停止する。CPU3およびMRAM4は、クロック信号RCLKに同期して動作する。
CPU3は、書込動作時は、書込イネーブル信号WEを活性化レベルの「H」レベルにし、アドレス信号A0〜A14およびデータ信号D0〜D47をMRAM4に与える。MRAM4は、アドレス信号A0〜A14によって指定された48個のメモリセルにそれぞれデータ信号D0〜D47を書込む。
また、CPU3は、読出動作時は、読出イネーブル信号REおよび読出停止信号RSTをゲート回路5に出力するとともにアドレス信号A0〜A14をMRAM4に与える。ゲート回路5は、信号REと、信号RSTの反転信号との論理積信号RSEをMRAM4に与える。信号RE,RSTがそれぞれ「H」レベルおよび「L」レベルである場合は、信号RSEが「H」レベルになる。MRAM4は、信号RSEが「H」レベルである場合は、アドレス信号A0〜A14によって指定された48個のメモリセルからデータ信号Q0〜Q47を読み出してCPU3に与え、ビジー信号BSYを「H」レベルにする。
次に、クロック発生回路2についてより詳細に説明する。クロック発生回路2は、相互排他素子回路(ME)6、遅延回路7,8、およびフリップフロップ(FF)9を含む。相互排他素子回路6は、CPU3およびMRAM4と別個に設けられている。遅延回路7,8およびフリップフロップ9は、MRAM4内に設けられ、MRAM4用の電源電圧VDDによって駆動される。
相互排他素子回路6は、クロック信号RCLKおよび外部制御信号RUNを受け、クロック信号MCLKを出力する。相互排他素子回路6は、外部制御信号RUNが「L」レベルにされている場合は、クロック信号MCLKを「H」レベルに固定する。また、相互排他素子回路6は、外部制御信号RUNが「H」レベルにされている場合は、クロック信号RCLKをクロック信号MCLKとして出力する。
遅延回路7は、直列接続された偶数個のインバータを含み、クロック信号MCLKを所定時間Td1だけ遅延させてクロック信号φ7(セット信号)を生成する。遅延回路8は、読出データ信号の経路と略等しい電気特性を有するレプリカ経路を含み、クロック信号φ7を所定時間Td2だけ遅延させてクロック信号φ8(リセット信号)を生成する。レプリカ経路については、後で詳細に説明する。
フリップフロップ9は、クロック信号φ7の立下りエッジに応答してセットされ、クロック信号RCLKを「H」レベルにする。また、フリップフロップ9は、クロック信号φ8の立下りエッジに応答してリセットされ、クロック信号RCLKを「L」レベルにする。これにより、所定時間Td1だけ「L」レベルになり、所定時間Td2だけ「H」レベルになり、1周期がTd1+Td2であるクロック信号RCLKが生成される。
図2は、相互排他素子回路6の構成を示す回路図である。図2において、相互排他素子回路6は、入力ノード6a,6b、出力ノード6c,6d、NORゲート11,12、NチャネルMOSトランジスタ13,14、およびPチャネルMOSトランジスタ15,16を含む。
クロック信号RCLKは、入力ノード6aを介してNORゲート11の一方入力ノードに与えられる。外部制御信号RUNは、入力ノード6bを介してNORゲート12の一方入力ノードに与えられる。NORゲート11,12の他方入力ノードは、それぞれNORゲート12,11の出力信号を受ける。
トランジスタ13,15は、NORゲート11の出力ノードN11と電源電圧VDDのラインとの間に直列接続され、それらのゲートはNORゲート12の出力ノードN12に接続される。トランジスタ14,16は、NORゲート12の出力ノードN12と電源電圧VDDのラインとの間に直列接続され、それらのゲートはNORゲート11の出力ノードN11に接続される。トランジスタ13,15のドレインは出力ノード6cとなり、トランジスタ14,16のドレインは出力ノード6dとなる。クロック信号MCLKは出力ノード6dから出力される。出力ノード6cは、ここでは使用されない。
初期状態では、クロック信号RCLKおよび外部制御信号RUNはともに「L」レベルにされ、ノードN11,N12がそれぞれ「L」レベルおよび「H」レベルになっている。これにより、トランジスタ14がオフするとともにトランジスタ16がオンし、クロック信号MCLKが「H」レベルになっている。また、トランジスタ13がオンするとともにトランジスタ15がオフし、出力ノード6cは「L」レベルになっている。
外部制御信号RUNが「H」レベルに立ち上げられると、NORゲート12の出力ノードN12は「L」レベルになる。これにより、トランジスタ13がオフするとともにトランジスタ15がオンし、出力ノード6cは「H」レベルになる。また、NORゲート11はクロック信号RCLKに対してインバータとして動作し、NORゲート11の出力信号に対してトランジスタ16,14はインバータとして動作する。したがって、クロック信号MCLKは、外部制御信号RUNが「L」レベルから「H」レベルに立ち上げられたことに応じて、「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。
図3は、図1および図2に示したクロック発生回路2の動作を示すタイムチャートである。初期状態では、外部制御信号RUNが「L」レベルにされ、クロック信号MCLK,φ7,φ8がともに「H」レベルにされ、クロック信号RCLKが「L」レベルにされている。ある時刻に外部制御信号RUNが「H」レベルに立ち上げられると、相互排他素子回路6によってクロック信号MCLKが「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。また、相互排他素子回路6は、クロック信号RCLKに対して2段のインバータを含むバッファとして動作する。
クロック信号MCLKが「L」レベルに立ち下げられてから遅延回路7の遅延時間Td1の経過後にクロック信号φ7が「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。これにより、フリップフロップ9がセットされてクロック信号RCLK,MCLKが「H」レベルに立ち上げられる。
また、クロック信号φ7が「L」レベルに立ち下げられてから遅延回路8の遅延時間Td2の経過後にクロック信号φ8が「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。これにより、フリップフロップ9がリセットされてクロック信号RCLK,MCLKが「L」レベルに立ち下げられる。このような動作が繰り返され、クロック信号RCLKは、遅延時間Td1だけ「L」レベルとなり、遅延時間Td2だけ「H」レベルとなる。クロック信号RCLKの1周期はTd1+Td2となる。
図4は、図1に示したMRAM4の要部を示す回路ブロック図である。図4において、MRAM4はメモリアレイMAを備える。メモリアレイMAは、図4中の上下方向に延在する複数組のワード線WLおよびディジット線DLと、左右方向に延在する複数のビット線BLとを含む。
複数のワード線WLは、2本ずつ複数のグループに分割されている。各ワード線グループは、偶数番のワード線WL0と奇数番のワード線WL1とを含む。また、複数のワード線グループのうちの予め選択されたワード線グループは、ダミーワード線グループとして使用される。ダミーワード線グループは、偶数番のダミーワード線DWL0と奇数番のダミーワード線DWL1とを含む。
また、複数のビット線は、4本ずつ複数のグループに分割されている。各ビット線グループは、4本のビット線BL0〜BL3を含む。偶数番のワード線WL0と偶数番のビット線BL0,BL2との2つの交差部の各々にメモリセルMCが設けられ、奇数番のワード線WL1と奇数番のビット線BL1,BL3との2つの交差部の各々にメモリセルMCが設けられている。各メモリセルMCには、「0」または「1」のデータ信号が書き込まれる。
また、偶数番のダミーワード線DWL0と偶数番のビット線BL0,BL2との2つの交差部には、2つのダミーメモリセルDMC0,DMC2がそれぞれ設けられている。2つのダミーメモリセルDMC0,DMC2の一方には「0」のデータ信号が書き込まれ、他方には「1」のデータ信号が書き込まれている。
奇数番のワード線WL1が選択された場合は偶数番のダミーワード線DWL0も選択される。2つのダミーメモリセルDMC0,DMC2は、選択された2つのメモリセルMCの各々からデータ信号を読み出す際の参照電流を生成するために使用される。
また、奇数番のダミーワード線DWL1と奇数番のビット線BL1,BL3との2つの交差部には、2つのダミーメモリセルDMC1,DMC3がそれぞれ設けられている。2つのダミーメモリセルDMC1,DMC3の一方には「0」のデータ信号が書き込まれ、他方には「1」のデータ信号が書き込まれている。
偶数番のワード線WL0が選択された場合は奇数番のダミーワード線DWL1も選択される。2つのダミーメモリセルDMC1,DMC3は、選択された2つのメモリセルMCの各々からデータ信号を読み出す際の参照電流を生成するために使用される。
メモリセルMCは、図5に示すように、トンネル磁気抵抗素子TMRおよびアクセストランジスタATR(NチャネルMOSトランジスタ)を含む。トンネル磁気抵抗素子TMRおよびアクセストランジスタATRは、対応のビット線BLと接地電圧VSSのラインとの間に直列接続され、アクセストランジスタATRのゲートは対応のワード線WLに接続される。ディジット線DLは、トンネル磁気抵抗素子TMRの下を通過している。ダミーメモリセルDMCは、メモリセルMCと同じ構成である。
書込動作時は、ワード線WLを「L」レベルにして、アクセストランジスタATRをオフさせる。また、ディジット線DLに所定値の電流を流すとともに、ビット線BLに書込データ信号Dに応じた極性の電流を流す。これにより、トンネル磁気抵抗素子TMRの抵抗値は、低値RLまたは高値RHに設定される。たとえば、低値RLおよび高値RHは、データ信号の「0」および「1」にそれぞれ対応付けられる。
読出動作時は、ワード線WLを「H」レベルにしてアクセストランジスタATRをオンさせるとともに、ビット線BLに所定値の読出電圧を印加する。このとき、ビット線BLからトンネル磁気抵抗素子TMRおよびアクセストランジスタATRを介して接地電圧VSSのラインに流出する電流IBLと、参照電流IRとを比較する。
トンネル磁気抵抗素子TMRの抵抗値が低値RLである場合に流れる電流IBLをIHとし、トンネル磁気抵抗素子TMRの抵抗値が高値RHである場合に流れる電流IBLをILとすると、IH>ILである。2つのダミーメモリセルDMCを用いて参照電流IR=(IH+IL)/2を生成する。たとえば、IBL>IRである場合はメモリセルMCに記憶されているデータ信号は「0」であると判別し、IBL<IRである場合はメモリセルMCに記憶されているデータ信号は「1」であると判別する。
図4に戻って、MRAM4は、行プリデコーダ20、バッファ回路21、WL/DLドライバ22、およびBLドライバ23を備える。行プリデコーダ20は、アドレス信号A2〜A10に基づいてプリデコード信号PD0〜PD47を生成する。バッファ回路21は、各プリデコード信号PDに対応して設けられたバッファ21aを含み、プリデコード信号PD0〜PD47をバッファリングしてWL/DLドライバ22に伝達する。
WL/DLドライバ22は、それぞれプリデコード信号PD0〜PD47を伝達するための信号線SL0〜SL47を含む。また、WL/DLドライバ22は、各ワード線WLに対応して設けられたローカルデコーダ22aを含む。各ローカルデコーダ22aには、予め固有のプリデコード信号PD0〜PD47が割り当てられている。ローカルデコーダ22aは、読出動作時に、予め割り当てられたプリデコード信号PD0〜PD47が入力された場合に、対応のワード線WLを選択レベルの「H」レベルに立ち上げる。ワード線WLが「H」レベルにされると、そのワード線WLに対応する各メモリセルMCのアクセストランジスタATRがオンする。なお、各ダミーワード線DWLにも同様に、ローカルデコーダ22aが設けられている。
また、WL/DLドライバ22は、各ディジット線DLに対応して設けられたローカルデコーダ22b、PチャネルMOSトランジスタ22c、およびNチャネルMOSトランジスタ22dを含む。PチャネルMOSトランジスタ22cのソースは電源電圧VDDを受け、そのドレインは対応のディジット線DLの一方端に接続されている。PチャネルMOSトランジスタ22cは、書込動作時にオンする。NチャネルMOSトランジスタ22dのドレインは対応のディジット線DLの他方端に接続され、そのソースは接地電圧VSSを受ける。
各ローカルデコーダ22bには、予め固有のプリデコード信号PD0〜PD47が割り当てられている。ローカルデコーダ22bは、書込動作時に、予め割り当てられたプリデコード信号PD0〜PD47が入力された場合に、対応のNチャネルMOSトランジスタ22dをオンさせる。これにより、電源電圧VDDのラインからトランジスタ22c、ディジット線DL、およびトランジスタ22dを介して接地電圧VSSのラインに電流が流れ、そのディジット線DLに対応する各メモリセルMCのトンネル磁気抵抗素子TMRに磁界が印加される。なお、各ダミーディジット線DDLにも同様に、ローカルデコーダ22b、PチャネルMOSトランジスタ22c、およびNチャネルMOSトランジスタ22dが設けられている。
また、BLドライバ23は、書込動作時に、書込データ信号Dの論理に応じた極性の電流を選択されたビット線BLに流す。これにより、電流が流されているディジット線DLと電流が流されているビット線BLとの交差部に位置するメモリセルMCのトンネル磁気抵抗素子TMRにデータ信号が書き込まれる。
また、MRAM4は、複数組の読出データ線RDB0,/RDB0,RDB1,/RDB1およびセンスアンプ回路24と、各ビット線グループに対応して設けられた列選択スイッチSWとを備える。列選択スイッチSWは、4つのNチャネルMOSトランジスタを含み、対応の列選択線CSLが選択レベルの「H」レベルにされたことに応じて、対応のビット線BL0〜BL3と読出データ線RDB0,/RDB0,RDB1,/RDB1とをそれぞれ接続する。
センスアンプ回路24は、2つのセンスアンプSA0,SA1と切換回路24aとを含む。切換回路24aは、偶数番のワード線WL0が選択された場合、読出データ線RDB0,RDB1をそれぞれセンスアンプSA0,SA1の正側端子に接続し、読出データ線/RDB0,/RDB1をそれぞれセンスアンプSA0,SA1の負側端子に接続する。切換回路24aは、奇数番のワード線WL1が選択された場合、読出データ線RDB0,RDB1をそれぞれセンスアンプSA0,SA1の負側端子に接続し、読出データ線/RDB0,/RDB1をそれぞれセンスアンプSA0,SA1の正側端子に接続する。
これにより、ワード線WL0,WL1のうちのいずれのワード線WLが選択された場合でも、センスアンプSAの正側端子にはメモリセルMCが接続され、センスアンプSAの負側端子にはダミーメモリセルDMCが接続される。センスアンプSA0,SA1の負側端子は、互いに接続されている。
センスアンプSAは、正側端子および負側端子の各々に読出電圧を印加し、正側端子からメモリセルMCに流れる電流IBLと、負側端子から並列接続された2つのダミーメモリセルDMCに流れる参照電流IRとの大小を比較する。センスアンプSAは、IBL>IRである場合はメモリセルMCに記憶されているデータ信号は「0」であると判別し、「0」のデータ信号Qを出力する。また、センスアンプSAは、IBL<IRである場合はメモリセルMCに記憶されているデータ信号は「1」であると判別し、「1」のデータ信号Qを出力する。
次に、MRAM4のうちのクロック発生回路2に関連する部分について説明する。MRAM4は、直列接続された偶数段のインバータ7aと、インバータ30と、バッファ回路21に設けられたレプリカバッファ21bと、WL/DLドライバ22に設けられたレプリカ信号線RSLおよびレプリカローカルデコーダ22eとを備える。また、MRAM4は、メモリアレイMAに設けれたレプリカワード線RWL、PチャネルMOSトランジスタ31、レプリカメモリセル32、およびレプリカビット線RBLを備える。さらにMRAM4は、レプリカスイッチRSW、フリップフロップ9、およびゲート回路35を備える。
偶数段のインバータ7aは、図1の遅延回路7を構成し、クロック信号MCLKを所定時間Td1だけ遅延させてクロック信号φ7を生成する。クロック信号φ7は、フリップフロップ9のセット端子およびインバータ30に与えられる。インバータ30は、クロック信号φ7を反転させる。インバータ30の出力クロック信号は、レプリカバッファ21bを介してレプリカ信号線RSLに伝達される。レプリカローカルデコーダ22eは、レプリカ信号線RSLが「H」レベルにされた場合に、レプリカワード線RWLを「L」レベルから「H」レベルに立ち上げる。
レプリカワード線RWLは、ワード線WLと平行に配置され、メモリアレイMAのうちのセンスアンプ回路24と反対側の端部に配置されている。レプリカビット線RBLは、ビット線BLと平行に配置され、メモリアレイMAのうちのレプリカローカルデコーダ22eと反対側の端部に配置されている。
PチャネルMOSトランジスタ31およびレプリカメモリセル32は、レプリカワード線RWLとレプリカビット線RBLの交差部に配置されている。PチャネルMOSトランジスタ31のソースは電源電圧VDDを受け、そのドレインはレプリカビット線RBLの一方端に接続され、そのゲートはレプリカワード線WLに接続されている。
レプリカメモリセル32は、抵抗素子33およびNチャネルMOSトランジスタ34を含む。抵抗素子33およびNチャネルMOSトランジスタ34は、レプリカビット線RBLと接地電圧VSSのラインとの間に直列接続される。NチャネルMOSトランジスタ34のゲートは、レプリカワード線RWLに接続される。抵抗素子33の抵抗値は、トンネル磁気抵抗素子TMRの抵抗値と同レベルに設定されている。なお、レプリカメモリセル32は、メモリセルMCと同じものであってもよい。
レプリカワード線RWLが「L」レベルである場合は、トランジスタ31がオンするとともにトランジスタ34がオフし、レプリカビット線RBLは電源電圧VDDにプリチャージされる。レプリカワード線RWLが「H」レベルにされると、トランジスタ31がオフするとともにトランジスタ34がオンし、レプリカビット線RBLが「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。
レプリカスイッチRSWは、レプリカビット線RBLの他方端とフリップフロップ9のリセット端子との間に接続され、レプリカ列選択線RCSLが選択レベルの「H」レベルにされた場合にオンする。レプリカ列選択線RCSLは、列選択線CSLと同じタイミングで「H」レベルにされる。
フリップフロップ9は、2つのNANDゲートを含むRSフリップフロップであり、クロック信号RCLKを出力する。フリップフロップ9は、セット端子が「L」レベルにされた場合にセットされてクロック信号RCLKを「H」レベルにし、リセット端子が「L」レベルにされた場合にリセットされてクロック信号RCLKを「L」レベルにする。
ゲート回路35は、信号RSEが「H」レベルにされた場合は、クロック信号RCLKに対してインバータとして動作し、クロック信号RCLKを反転させてセンスアンプ活性化信号SAEを生成する。また、ゲート回路35は、信号RSEが「L」レベルにされている場合は、センスアンプ活性化信号SAEを「L」レベルに固定する。センスアンプSAは、センスアンプ活性化信号SAEが「H」レベルにされた場合に活性化される。
したがって、インバータ30、バッファ21b、信号線RSL、ローカルデコーダ22e、ワード線RWL、トランジスタ31、メモリセル32、ビット線RBL、およびスイッチRSWは、図1の遅延回路8を構成する。遅延回路8は、読出データ信号の経路と略同じ遅延時間を有するレプリカ経路である。
図6は、マイクロコンピュータの動作を示すタイムチャートである。ある時刻に外部制御信号RUNが「L」レベルから「H」レベルに立ち上げられると、所定時間Td1だけ「L」レベルとなり、所定時間Td2だけ「H」レベルとなるクロック信号RCLKが生成される。CPU3およびMRAM4は、クロック信号RCLKに同期して動作する。読出動作時は、信号RSEが「H」レベルにされ、クロック信号RCLKに同期してアドレス信号A0〜A14がCPU3からMRAM4に与えられる。また、MRAM4内では、クロック信号RCLKを反転させてセンスアンプ活性化信号SAEが生成される。
MRAM4は、クロック信号RCLKの立ち上りエッジに応答してアドレス信号A0〜A14を取り込み、そのアドレス信号A0〜A14で指定されるメモリセルMC群を活性化させる。MRAM4は、センスアンプ活性化信号SAEの立ち上りエッジに応答して、活性化されたメモリセルMC群からデータ信号Q0〜Q46を読み出してCPU3に与える。
また、CPU3は、たとえばマルチサイクル命令を実行する場合は、メモリアクセスを行なわないので、読出停止信号RSTを「H」レベルにする。これにより、信号RSEが「L」レベルにされ、センスアンプ活性化信号SAEが「L」レベルに固定され、データ信号Q0〜Q46の読出が停止される。なお、この場合でもクロック発生回路2は非活性化されず、クロック信号RCLKの生成は継続される。
[比較例]
図7は、上記実施の形態の比較例となるマイクロコンピュータの構成を示す回路ブロック図であって、図1と対比される図である。図7において、このマイクロコンピュータは、半導体基板51と、その表面に形成されたクロック発生回路52、CPU53、およびMRAM54とを備える。
クロック発生回路52は、リング状に接続された相互排他素子回路(ME)55および奇数段のインバータ56を含む。クロック発生回路52は、外部制御信号RUNが「H」レベルである場合は活性化され、クロック信号RCLKを生成し、外部制御信号RUNが「L」レベルである場合は非活性化され、クロック信号RCLKの生成を停止する。CPU53およびMRAM54は、クロック信号RCLKに同期して動作する。
CPU53は、書込動作時は、書込イネーブル信号WEを活性化レベルの「H」レベルにし、アドレス信号A0〜A14およびデータ信号D0〜D47をMRAM4に与える。MRAM54は、アドレス信号A0〜A14によって指定されたメモリセル群にデータ信号D0〜D47を書込む。
また、CPU53は、読出動作時は、読出イネーブル信号REおよびアドレス信号A0〜A14をMRAM54に与える。MRAM4は、アドレス信号A0〜A14によって指定されたメモリセル群からデータ信号Q0〜Q47を読み出してCPU53に与える。
図8(a)〜(e)は、図7に示したマイクロコンピュータの動作を示すタイムチャートである。ある時刻に外部制御信号RUNが「L」レベルから「H」レベルに立ち上げられると、相互排他素子回路55の出力信号は「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。奇数段のインバータ56の出力信号であるクロック信号CLKは、奇数段のインバータ56の遅延時間Td3の経過後に「L」レベルから「H」レベルに立ち上げられる。また、クロック信号CLKは、相互排他素子回路55を通過し、さらに、奇数段のインバータ56の遅延時間Td3の経過後に「H」レベルから「L」レベルに立ち下げられる。したがって、クロック信号CLKの周期は、2×Td3となる。
MRAM54は、クロック信号CLKの立ち上りエッジに応答してアドレス信号A0〜A14を取り込む。また、MRAM54は、クロック信号CLKをレプリカ経路で遅延させてセンスアンプ活性化信号SAEを生成する。センスアンプ活性化信号SAEが「H」レベルに立ち上げられると、センスアンプが活性化されて読出データ信号Qが出力される。
このマイクロコンピュータでは、レプリカ経路の遅延時間Td4がクロック信号CLKの1周期2×Td3よりも短い場合は、読出データ信号Qを正しく出力することができる(時刻t0)。しかし、たとえば電源電圧VDDが低下してレプリカ経路の遅延時間Td4がクロック信号CLKの1周期2×Td3よりも長くなると、読出データ信号Qを正しく出力することができない(時刻t1)。
また、そのような事態を避けるために図9(a)〜(e)に示すように、クロック信号CLKの1周期2×Td3をレプリカ経路の遅延時間Td4よりも十分に大きく設定すると、マイクロコンピュータの動作速度が低下する。また、インバータ56の数が増大し、消費電力とレイアウト面積が増大する。
これに対して本実施の形態では、MRAM4のレプリカ経路(遅延回路8)の遅延時間Td2が変動すると、それに応じてクロック信号RCLKの周期Td1+Td2も変動する。したがって、マイクロコンピュータの動作温度、電源電圧VDD、プロセスパラメータが変動した場合でも、MRAM4において誤動作が発生することがない。また、クロック信号RCLKの周期を十分に大きく設定する必要がないので、マイクロコンピュータの動作速度が低下することがない。
また、クロック発生回路2のインバータの数を削減できるので、レイアウト面積および消費電流を小さくすることができる。
また、CPU3がメモリアクセスを行なわない場合は、読出停止信号RSTを「H」レベルにして、センスアンプ回路24などのレプリカ経路以外の回路の動作を停止させるので、消費電力を低減することができる。
なお、上記実施の形態では、マイクロコンピュータのメモリモジュールとしてMRAM4を用いた場合について説明したが、これに限るものではなく、メモリモジュールはSRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの他の種類のメモリ回路であってもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1,51 半導体基板、2,52 クロック発生回路、3,53 CPU、4,54 MRAM、5,35 ゲート回路、6,55 相互排他素子回路、7,8 遅延回路、7a,30,56 インバータ、9 フリップフロップ、11,12 NORゲート、13,14,22d,34 NチャネルMOSトランジスタ、15,16,22c,31 PチャネルMOSトランジスタ、MC メモリセル、TMR トンネル磁気抵抗素子、ATR アクセストランジスタ、WL ワード線、DL ディジット線、BL ビット線、DMC ダミーメモリセル、DWL ダミーワード線、DDL ダミーディジット線、RDB,/RDB 読出データ線、20 行プリデコーダ、21 バッファ回路、21a バッファ、21b レプリカバッファ、22 WL/DLドライバ、22a,22b ローカルデコーダ、22e レプリカローカルデコーダ、23 BLドライバ、24 センスアンプ回路、24a 切換回路、SA センスアンプ、SL 信号線、RSL レプリカ信号線、RWL レプリカワード線、RBL レプリカビット線、32 レプリカメモリセル、RSW レプリカスイッチ。

Claims (5)

  1. データ信号を記憶するメモリセルと、
    クロック信号を生成するクロック発生回路と、
    前記クロック信号の前縁に応答して前記メモリセルを活性化させるデコーダと、
    前記クロック信号の後縁に応答して、前記デコーダによって活性化された前記メモリセルからデータ信号を読み出すセンスアンプとを備え、
    前記クロック発生回路は、
    セット信号に応答して前記クロック信号の前記前縁を出力し、リセット信号に応答して前記クロック信号の前記後縁を出力するフリップフロップと、
    前記クロック信号の前記後縁を第1の遅延時間だけ遅延させて前記セット信号を出力する第1の遅延回路と、
    前記セット信号を第2の遅延時間だけ遅延させて前記リセット信号を出力する第2の遅延回路とを含み、
    前記第2の遅延回路は、
    レプリカデータ信号を記憶するレプリカメモリセルと、
    前記セット信号に応答して前記レプリカメモリセルを活性化させるレプリカデコーダと、
    前記レプリカメモリセルが活性化されたことに応じて前記リセット信号を出力する信号発生回路とを有する、半導体装置。
  2. 前記第1の遅延回路は、直列接続された複数段のインバータを有し、
    前記複数段のインバータのうちの初段のインバータは前記フリップフロップから主力された前記クロック信号の前記後縁を受け、最終段のインバータは前記セット信号を出力する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記クロック発生回路は、さらに、前記フリップフロップと前記初段のインバータとの間に介挿され、前記半導体装置を活性化させる場合は前記クロック信号を通過させ、前記半導体装置を非活性化させる場合は前記クロック信号を遮断する相互排他素子回路を含む、請求項2に記載の半導体装置。
  4. さらに、前記クロック発生回路と前記センスアンプとの間に介挿され、読出停止信号が非活性化レベルである場合は前記クロック信号を通過させ、前記読出停止信号が活性化レベルである場合は前記クロック信号を遮断するゲート回路を備える、請求項1に記載の半導体装置。
  5. さらに、前記クロック信号に同期して動作し、前記メモリセルから読み出されたデータ信号を受ける中央処理装置を備える、請求項1に記載の半導体装置。
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