JP2014040618A - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝結材としての粉コークスや無煙炭の性状変化およびそれに伴う粒度構成の変化等による生産性の低下や製造コストの上昇を抑制することができる焼結鉱の製造方法を提供する。
【解決手段】凝結材に含まれる炭材の銘柄および/または比率を変更する前後において、前記変更した後の凝結材の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を、前記変更する前の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量と同等に維持する。凝結材の粒径1mm以下の粒子の比率を調整することにより、前記変更の前後における粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量が同等になるように維持しながら、凝結材原単位の悪化を抑制することが望ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、高炉で使用する焼結鉱の製造方法に関し、より詳細には、焼結原料中の凝結材としての粉コークスや無煙炭の性状変化およびそれに伴う粒度構成の変化等による生産性の低下や製造コストの上昇を抑制することができる焼結鉱の製造方法に関する。
焼結原料は、Feを含有する複数種類の鉄鉱石、返鉱、副原料および凝結材を主な原料としている。返鉱とは、焼結ケーキを破砕した後に発生する成品粒度条件に満たなかった焼結鉱である。副原料とは、焼結鉱の成分調整用であり、CaO源としての石灰石、含SiO2原料、含MgO原料などである。凝結材とは、それらを凝結させるために必要な粉コークスや石炭(無煙炭)などの炭材である。焼結鉱の設計方針に応じて、これら諸原料がそれぞれ所定量配合される。
これらの原料は、それぞれ銘柄毎に原料槽に貯蔵され、配合に応じて定量切り出される。切り出された各原料は、原料搬送用のベルトコンベアー上で合流し、造粒機で造粒される。
この時、凝結材については、造粒される前に、粉コークスや無煙炭などの炭材が混合され、破砕機を用いて所定の粒度構成になるように破砕された後、搬送される。
造粒された焼結原料は、原料装入装置のサージホッパーと称されるホッパーから焼結機に供給され、パレット上に装入されて焼結原料充填層(以下、「原料充填層」または単に「充填層」ともいう)を形成する。その際、充填層の通気抵抗を低減させるために、原料装入時に偏析装入を行って高さ方向に粒度偏析を生じさせ、空隙率の増加をはかっている。焼結原料中の粗粒は下層部に、微細粒は上層部に充填される。
焼結原料充填層はパレットの移動に伴い水平方向に移送され、充填層の最上部に点火される。その後、原料充填層の上方から下方に向かって、大気中の空気が充填層内を通して下方吸引されることにより充填層最上部の凝結材(粉コークスや無煙炭など)が燃焼するとともに、燃焼により生成した高温ガスにより原料粒子が加熱昇温される。その結果、原料充填層の上層部から下層部に向かって焼結反応が順次進行する。充填層の上層部から下層部まで焼結が完了し形成された塊状物(以下、「焼結ケーキ」ともいう)は、焼結機の排鉱部から排出され、粗破砕された後に、冷却機により冷却される。
前述のとおり、焼結鉱の製造においては、焼結原料充填層の上層部から下層部に向けて高温ガスを通過させている。そのため、下層部の原料が高温ガスから得る総熱量はあまり変動しない。しかし、上層部の原料が得る総熱量は、上層部に存在する凝結材の発熱量の変化に左右されるので、仮に、上層部の原料が得る熱量が不足した状態で操業を継続すると、焼結化反応が十分には進行せず、焼結鉱の成品としての粒度および強度条件から外れる返鉱が多くなり、歩留りが悪化して製造コストが上昇する。また、原料充填層の最上部表面は大気にさらされているため返鉱となりやすいが、上層部の熱量が不足した状態では、その傾向が助長される。
したがって、原料充填層の上層部に与える熱量の管理は非常に重要であることが認識されてきたが、これまでは、操業状況を確認しながら、凝結材の配合比率を調整する等の試行錯誤を伴う経験的な調整を行ってきた。
ところで、従来は、凝結材として使用される無煙炭としては、高品位の同一銘柄のものが安定的に使用されており、粒度構成や発熱量が変動する頻度は少なかった。しかし、昨今の世界的な鉄鋼需要の高まりから焼結用無煙炭の需要も高まってきており、高品位の無煙炭を安定的に使用することが困難になっている。その結果、発熱量、粒度構成や硬さの異なる無煙炭を高い頻度で切替えて使用しなければならなくなっており、以前と比較して平均粒径が小さく、発熱量が低く、硬さが柔らかい銘柄の無煙炭が増加する傾向にある。
一方、鉄鋼業における省エネの観点から、コークス炉に乾式消火設備(以下、「CDQ」と記す)が設置され、ここ数年で日本国内ではコークス炉へのCDQ設置率が100%に近づいてきており、世界的にも普及が進みはじめている。
そのCDQ内や付帯する集塵機からは、微粉のコークス粉(以下、「CDQ粉」と記す)が発生する。CDQ粉は非常に微粉で発熱量が低く、通常は市場で取引されている。しかし、近年の世界経済の不安定感から、市場での取引が滞ると製鉄所内での使用が求められる。焼結機はその使用先の第一候補の一つである。
このように、無煙炭の銘柄やCDQ粉などの含有割合を変更すると、造粒前の破砕工程において、破砕機に供給される凝結材の粒度構成や硬さが変化する。そのため、現在は、破砕条件を変更して、無煙炭の銘柄変更などの変更の前後で凝結材の粒度構成(破砕後の粒度構成)を一定に維持するようにしている。
しかし、凝結材の性状変化が顕著になっているため、焼結機の操業がその影響を大きく受け易くなっている。
無煙炭の銘柄および特徴(発熱量、粒度構成、硬さなど)に応じて凝結材の粒度構成を管理する公知文献は見あたらない。関連する技術として、特許文献1には、鉄鉱石の銘柄(高結晶水鉄鉱石)とその配合率に応じて凝結材の粒度構成を変化させる焼結操業方法が開示されている。
同特許文献に記載される操業方法は、焼結原料充填層の下層20%部におけるカーボン濃度比(平均カーボン濃度に対する濃度比)に着目し、このカーボン濃度比が基準濃度範囲(80%以上90%未満)を外れたとき、粉コークスの配合割合を調節する操業方法である。しかし、焼結機は一般的に下層部の熱レベルは高く上層部の熱レベルが低いため、上層部の熱レベル管理が重要である。凝結材として使用される炭材は、近年微粉化しており、且つ銘柄や使用比率の変動が大きいことからも、微粉が多く存在する上層部に着目する必要がある。
また、特許文献1に記載の方法では必要以上の凝結材を投入することになり凝結材原単位の悪化を招く可能性がある。さらに、焼結原料充填層中のカーボン濃度比を求めるということは、パレット上での原料をサンプリングする必要があり、それを行うためにはパレットを止めなければならないため、減産を強いられる。
特開平10−81920号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、焼結原料中の凝結材としての粉コークスや無煙炭の性状変化およびそれに伴う粒度構成の変化等による生産性の低下や製造コストの上昇を抑制することができる焼結鉱の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の焼結鉱の製造方法は、下記の焼結鉱の製造方法を要旨とするものである。
すなわち、鉄鉱石、返鉱、副原料および凝結材を混合し、造粒した焼結原料を用いて焼結鉱を製造する方法であって、前記凝結材に含まれる炭材の銘柄および/または比率を変更する前後において、破砕工程を経た後の凝結材の粒径1mm以下の粒子の比率および粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を計測し、前記炭材の銘柄および/または比率を変更した後の凝結材の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を、前記変更する前の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量と同等に維持することを特徴とする焼結鉱の製造方法である。
本発明の焼結鉱の製造方法において、前記炭材の銘柄および/または比率を変更した後の凝結材の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を、凝結材の粒径1mm以下の粒子の比率を調整することにより、前記変更の前の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量と同等に維持しながら、凝結材原単位の悪化を抑制する実施の形態を採ることが望ましい。
前記の「粒径1mm以下の粒子」とは、篩目の大きさが1mmの篩で篩い分けたときの篩下をいう。以下、「粒径1mm以下の粒子の比率」を「粒径−1mm比率」、「粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量」を「粒径−1mm由来の発熱量」とも記す。
前記の「粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量」とは、「破砕後の−1mm比率(%)×凝結材配合比率(%)×凝結材中の−1mm部の発熱量(kJ/kg)」で定義される発熱量で、焼結原料1kg当たりに換算した粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量である。
また、前記の「凝結材に含まれる炭材」とは、粉コークス、石炭(無煙炭)、CDQ粉などの炭素源を含む原料である。「炭材の銘柄」とは、ここでは無煙炭の銘柄を指す。「(炭材の)比率」とは、粉コークス、無煙炭、CDQ粉などの凝結材内での含有割合を意味する。以下、「炭材の含有割合」ともいう。
本発明の焼結鉱の製造方法によれば、凝結材の原材料である無煙炭の銘柄や炭材の含有割合を変更する前後において、凝結材の粒径−1mm由来の発熱量を一定に保つことにより、焼結鉱成品の品質(冷間強度TI)を確保し、歩留りの悪化を抑制することが可能であり、生産性の低下を抑制することができる。さらに、凝結材の粒径−1mm比率を調整することにより、凝結材原単位の悪化による焼結鉱の製造コスト上昇を抑制することが可能となる。
前述のように、凝結材として使用される無煙炭は、以前と比較して平均粒径が小さく、発熱量が低く、硬さが柔らかい銘柄の無煙炭が増加する傾向にある。また、非常に微粉で発熱量が低いCDQ粉の含有割合の変動が避けられない状況にある。そのため、現在は、破砕条件を変更して、無煙炭の銘柄の変更などの変更の前後で凝結材の粒度構成を一定に維持するようにしている。
しかし、凝結材の性状変化が顕著であるため、焼結機の操業がその影響を大きく受ける場合が多く、焼結鉱(成品)としての粒度および強度条件から外れる返鉱が増加し、歩留りが悪化する。
これは、破砕機に供給する無煙炭の粒度構成や発熱量が変化し、CDQ粉などの含有割合が変化しているため、破砕後の粒度構成を一定に維持しても、破砕後の凝結材の粒度別に捉えた発熱量が変化していることによるものと考えられる。すなわち、凝結材の粒度別発熱量が変化しているため原料充填層の上層部が得る熱量が変動し、低下して、焼結化反応が阻害され易くなると推測される。
そこで、本発明者らは、凝結材に含まれる無煙炭の銘柄およびCDQ粉の凝結材内での含有割合を変更する前と変更した後の凝結材の粒径−1mm比率および粒径−1mm由来の発熱量を計測し、粒径−1mm由来の発熱量が前記変更の前後で同程度になるように調整した。その結果、焼結鉱(成品)としての強度の低下を抑え、歩留りを無煙炭の銘柄およびCDQ粉の含有割合を変更する前と同程度に維持できることを確認した。
さらに、凝結材の粒径−1mm比率を高めることにより、粒径−1mm由来の発熱量を前記変更の前と同程度になるようにした。その結果、歩留りを前記変更前と同程度に維持できるとともに、凝結材原単位の悪化を抑制することが可能であることを知見した。
本発明はこのような検討結果に基づいてなされたもので、前記のとおり、造粒した焼結原料を用いる通常の焼結鉱の製造方法を前提とし、凝結材に含まれる炭材の銘柄および/または比率(含有割合)を変更する前後において、破砕工程を経た後の凝結材の粒径−1mm比率および粒径−1mm由来の発熱量を計測し、前記炭材の銘柄および/または比率を変更した後の凝結材の粒径−1mm由来の発熱量を、前記変更する前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持する焼結鉱の製造方法である。
この方法において、凝結材に含まれる炭材の銘柄および/または比率を変更する前後における、破砕工程を経た後の凝結材の粒径−1mm比率および粒径−1mm由来の発熱量を計測するのは、前述のとおり、この変更による凝結材の性状変化が顕著であるため、焼結機の操業がその影響を大きく受ける場合が多く、歩留りが悪化して生産性が低下するからである。なお、この変更には、炭材の銘柄および炭材の含有割合のいずれか一方を変更する場合、それらの両方を変更する場合のいずれも含まれる。
破砕工程を経た後の凝結材を計測の対象とするのは、容易にサンプリングを行って、造粒工程へ供給される直前の凝結材についての粒径−1mm比率および粒径−1mm由来の発熱量を計測できるからである。
本発明の特徴は、前記無煙炭の銘柄および/または比率の変更後における粒径−1mm由来の発熱量を、変更の前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持することにある。なお、前記の「同等」とは、実質的な同等ということであり、操業に影響しない程度の差異は許容される。
焼結原料中の微細粒は原料充填層の上層部に充填されるので、凝結材の粒径−1mmの粒子も上層部に多く充填される。粒径−1mm由来の発熱量を前記無煙炭の銘柄および/または比率の変更前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持することにより、焼結原料充填層の上層部における熱量が確保されるので、焼結化反応を変更前と同様に進行させて、焼結鉱成品の品質(冷間強度TIなど)を確保し、歩留りの悪化、焼結鉱生産量の低下を抑えることができる。
粒径−1mm由来の発熱量を前記変更前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持するための手段は、特に限定しない。例えば、凝結材の粒度構成を一定に維持したまま凝結材の配合比率を調整する(通常は、配合比率を高める)方法、凝結材の粒径−1mm比率を調整する(高める)方法などが現実に採りうる方法としてあげられる。
前記無煙炭の銘柄および/または比率の変更の前後における凝結材の粒径−1mm比率を変更するか否かについては、特に規定しない。上述の粒径−1mm由来の発熱量を前記変更前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持するために採る手段によって、一定に維持され、あるいは変更されるからである。
本発明の焼結鉱の製造方法においては、炭材の銘柄および/または比率(含有割合)を変更した後の凝結材の粒径−1mm由来の発熱量を、凝結材の粒径−1mm比率を調整することにより、前記変更の前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持しながら、凝結材原単位の悪化を抑制する実施の形態を採ることが望ましい。
無煙炭の銘柄および/または比率を変更した後は、凝結材の粒径−1mm由来の発熱量は変化するが、ここでは、焼結鉱の製造に際してより問題となる発熱量が低下する場合の操作を述べる。前記変更後の凝結材の粒径−1mm由来の発熱量を変更前の粒径−1mm由来の発熱量と同等に維持するためには、凝結材の粒径−1mm比率を高める方向で調整することになる。このことにより、焼結鉱成品の品質(冷間強度TI)を確保して、歩留りの悪化を抑制することができる。
さらに、凝結材原単位が調整前より高くなり、凝結材の全発熱量が本来必要な発熱量以上に高くなることを抑制する手段として、粒径1mm以上の粒子を主体に低下させることにより、凝結材の配合比率を低下させる操作を行う。
この実施の形態を採ることにより、後述する実施例に示すように、焼結鉱成品の品質(冷間強度TI)を確保して、歩留りの悪化を抑制するとともに、本来必要な発熱量以上に凝結材原単位が悪化することによる焼結鉱の製造コストの上昇を抑制することができる。
以上説明したように、本発明の焼結鉱の製造方法によれば、無煙炭の銘柄や炭材の含有割合を変更する前後において、凝結材の粒径−1mm由来の発熱量を一定に保つことにより、焼結鉱成品の品質(冷間強度TI)を確保し、歩留りの悪化を抑え、生産性の低下を抑制することができる。さらに、凝結材の粒径−1mm比率を調整することにより、凝結材原単位の悪化による焼結鉱の製造コストの上昇を抑制することが可能となる。
本発明の効果を確認するために行った実施例を以下に説明する。なお、凝結材における炭材の比率(含有割合)、焼結原料における各原料の配合比率を示す「%」は「質量%」を意味する。
粉コークス60%および無煙炭A40%からなる凝結材を3.85%配合した焼結原料を用いて焼結鉱を製造する場合を「ベース」とした。一方、炭材の銘柄および比率を変更して、粉コークス40%、無煙炭B50%およびCDQ粉10%からなる凝結材を配合した焼結原料を用い、焼結鉱を製造する場合に本発明を実施して、焼結材原単位、焼結生産量、歩留り、成品品質等を調査した。なお、比較のために、本発明を実施せずに炭材の銘柄および比率の変更に対応した場合についても同様の調査を行った。
表1に、凝結材の構成(炭材の銘柄および比率)、操業での調査内容等(アクション)および調査結果をまとめて示す。本発明の実施に際しては、効果を明らかにするために、層厚540mm、パレットスピードを一定とし、表1に記載されていないその他諸元も一定とした。
Figure 2014040618
表1に示したように、本発明を実施しない場合(比較例)においては、凝結材の粒度構成をベースの条件での製造時(以下、「ベース時」と記す)と同じ一定に維持して凝結材中の−1mmの比率(45%)を変更せず、発熱量の低下量に見合う量の凝結材を追加して凝結材配合比率をベース時の3.85%から4.10%に増大させた。発熱量に関しては、凝結材全体の発熱量(kcal/kg)を把握していたのみであったためである。
その結果、ベース時に比べて、焼結鉱成品の品質(冷間強度(TI))が低下し、焼結鉱成品の−5mm比率が増大し、歩留りの悪化により焼結鉱生産量が低下した。凝結材原単位も発熱量の低下に相当する低下分よりも悪化した。
これに対し、本発明のSTEP1(本発明例1)を実施した場合においては、比較例と同じく、凝結材中の粒径−1mm比率(45%)を変更せず、凝結材配合比率を4.19%に高めることにより、凝結材の粒径−1mm由来の発熱量をベース時のそれと同程度に合わせた。
その結果、焼結鉱成品の冷間強度(TI)の低下が抑えられ、焼結鉱の歩留りが回復して生産量がベース時と同程度になった。しかし一方で、凝結材原単位は、凝結材配合比率を高めたために発熱量低下分よりも悪化し、凝結材の全発熱量はベースより高まった。
本発明のSTEP2(本発明例2)は、本発明の望ましい実施形態である。この場合は、凝結材の粒径−1mm比率を調整する(すなわち、ベース時の45%から46%に変更する)ことにより、凝結材の粒径−1mm由来の発熱量をベース時と同程度に維持するとともに、凝結材の配合比率を調整して、粒径−1mm由来の発熱量をベース時と同程度に保ちながら、凝結材配合比率を凝結材全体の発熱量の低下量に見合う配合比率(4.10%)に低下させた。
その結果、凝結材の全発熱量、歩留りや焼結鉱成品の品質低下を招くことなく、同時に、凝結材原単位を本発明未実施(比較例)、STEP1(本発明例1)に比べて低下させることが可能となった。
上記の実施例により、本発明の効果が確認できた。
本発明の焼結鉱の製造方法によれば、凝結材を構成する炭材の銘柄および比率の変更による生産性の低下や製造コストの上昇を抑制することができる。したがって、本発明は、焼結鉱の製造に有効に利用することができる。

Claims (2)

  1. 鉄鉱石、返鉱、副原料および凝結材を混合し、造粒した焼結原料を用いて焼結鉱を製造する方法であって、
    前記凝結材に含まれる炭材の銘柄および/または比率を変更する前後において、破砕工程を経た後の凝結材の粒径1mm以下の粒子の比率および粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を計測し、
    前記炭材の銘柄および/または比率を変更した後の凝結材の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を、前記変更する前の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量と同等に維持することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 前記炭材の銘柄および/または比率を変更した後の凝結材の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量を、凝結材の粒径1mm以下の粒子の比率を調整することにより、前記変更の前の粒径1mm以下の粒子に由来する発熱量と同等に維持しながら、
    凝結材原単位の悪化を抑制することを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。
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