JP2014040382A - 皮膚外用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1)ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩と、2)メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルを含有することを特徴とする皮膚外用組成物であって、脂肪酸がステアリン酸であること、イソステアリン酸を含有すること、イソノナン酸2−エチルヘキシルを含有することがより好ましい。
【選択図】なし
Description
<3>イソステアリン酸を含有することを特徴とする<1>又は<2>に記載の皮膚外用組成物。
<4>イソノナン酸2−エチルヘキシルを含有することを特徴とする<1>〜<3>何れか1つに記載の皮膚外用組成物。
ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩は、水酸基を有するウルソール酸の該水酸基の少なくとも1個をリン酸化してなる。水酸基を有するウルソール酸としては、化粧料など皮膚外用剤の分野で使用されているものであれば特段の限定無く適用することができる。ウルソール酸のリン酸エステルへの誘導は、通常知られているリン酸化の方法に準じて行えば良い。例えば、ウルソール酸を1〜3倍当量のジエチル−N,N−ジエチルホスホロアミデートで、テトラゾールの存在下処理し、t−ブチルハイドロパーオキサイドを反応させ、ウルソール酸のメチルホスフェートとなし、更に、ブロモトリメチルシランを作用させることにより製造することが出来る。この様な方法で、ウルソール酸を処理して得られたウルソール酸リン酸エステルは、前記に示した構造を有する(化1)。斯くして得られたウルソール酸リン酸エステルは、通常医薬、化粧料で用いられているアルカリと反応させて塩と為すことも出来る。この様な塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示でき、カリウム塩がより好ましい。斯くして得られたウルソール酸リン酸エステル又はその塩は、水性担体に対して、著しい溶解性を示すようになり、その薬物活性が、元のトリテルペン酸に比較して著しく向上する。本発明のウルソール酸リン酸エステルを皮膚外用剤などに含有させる場合、その含有量は、皮膚外用剤全量に対して、0.001〜1質量%、好ましくは0.01〜0.1質量%が適当である。これは、少なすぎると薬物活性を発現しない場合が存し、多すぎると薬物活性が頭打ちになる場合が存するからである。
メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルは、既に市販されている物もあり、皮膚外用組成物などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来る。例えば、ゴールドシュミット(GolD Schmidt)社よりテゴケア(Tegocare)450なる名称の下に市販されている。また脂肪酸はステアリン酸が好ましく、モノエステルよりジエステルの方がより好ましい。ポリグリセリンは、3モルが好ましい。本発明の皮膚外用組成物においては、メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルのうち一種を単独で含有するものであってもよいし、二種以上を組み合わせて含有するものであってもよい。皮膚外用組成物中に、好ましくは総量で0.1〜5質量%、より好ましくは総量で1〜3質量%含有させることがよい。
イソステアリン酸は、既に市販されている物もあり、皮膚外用組成物などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来る。本発明の皮膚外用組成物においては、イソステアリン酸を好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.1〜1質量%含有させることがよい。
イソノナン酸2−エチルヘキシルは、既に市販されている物もあり、皮膚外用組成物などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来る。本発明の皮膚外用組成物においては、イソノナン酸2−エチルヘキシルを、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%含有させることがよい。
、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)
、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸,キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用組成物を作製した。すなわち、表1の実施例1の(A)を60℃で加熱溶解した後、(A)に(B)を添加しながら、乳化機にて5000rpmで5分間、攪拌混合をして、水相1を調製した。そして、(C)を80℃で加熱溶解した後、水相1に徐々に添加し、乳化機にて3000rpmで攪拌混合を10分間実施した。その後、乳化機の攪拌混合を1000rpmに低下させ、30℃まで冷却して、実施例1の皮膚外用組成物を得た。
実施例1に対し、ウルソール酸リン酸エステルをウルソール酸リン酸エステルカリウム塩に置換した実施例2を調製した。また実施例1,2に対し、テゴケア450の量を変えた実施例3,4、比較例1,2、テゴケア450をジステアリン酸デカグリセロールに置換した比較例3,4、ジステアリン酸メチルグルコースエステルに置換した比較例5,6、POE(25)ステアリン酸エステルに置換した比較例7,8も調製した。さらに実施例1,2に対し、イソステアリン酸を削除した比較例9,10、イソステアリン酸を増量した実施例5,6、比較例11,12、イソステアリン酸をステアリン酸に置換した比較例13,14、イソノナン酸2−エチルヘキシルを増量した実施例7,8、イソノナン酸2−エチルヘキシルを極性油であるトリ−2−エチルヘキサン酸グリセリンに置換した比較例15,16、極性油であるイソオクタン酸セチルに置換した比較例17,18、イソステアリン酸とイソノナン酸2−エチルヘキシルを削除した比較例19,20も同様に調製した。表1〜3に示す。
パネル10名の前腕内側部に1cm×1cmの部位を6つ設け、それぞれに前記調製した皮膚外用組成物である試験サンプルを7μL塗布し、1時間20℃で静置した後、テトラヒドロフラン(THF)を含浸させた脱脂綿で皮膚を拭き取り、この脱脂綿を100mlのTHFで3回抽出し、抽出物中のウルソール酸リン酸エステルあるいはウルソール酸リン酸エステルカリウム塩の回収量を高速液体クロマトグラフィーで定量した。回収率を経皮吸収性とし(値が低いほど経皮吸収性が高い)、各試験サンプルを2回評価し、その平均を表1〜3に示す。
試験サンプルを調製した後、50℃に保管した。これを調製してから1週間後に、外観、色、においの評価を行った。ただし評価を行う前日に、50℃に保管した試験サンプルを20℃に24時間保管し、これを評価した。外観においては、絶対評価を、色、においに関しては、5℃で別途保管していたものと比較評価した。各評価の基準は以下に示す。結果は表1〜3に示す。
0 : きれいに乳化している。
1 : 乳化しているが、乳化粒子が大きくなり、透明感が強くなっている。
2 : 乳化不良が見られる(全体の5%未満)。
3 : 乳化が破壊され、油が分離している。
0 : 5℃保管品と同じである。
1 : 5℃保管品と比較して、わずかに違いが見られる。5℃保管品と比較しないと分らない程度である。
2 : 5℃保管品と比較して、違いが見られる。5℃保管品と比較しなくても、容易に分かる程度である。
3 : 変色あるいは変臭が著しい。皮膚外用組成物として適当でない。
皮膚外用組成物の使用感触に関してアンケートを行った。評価基準を以下に示した。また5名で最も多い結果を表1〜3に示す。
A : ベタツキ感がなく、とてもよい使用感である。
B : ベタツキ感を若干感じるが、比較的よい使用感である。
C : ベタツキ感を感じ、悪い使用感である。
D : ベタツキ感をかなり感じ、非常に悪い使用感である。皮膚外用組成物として適当でない。
Claims (4)
- 1)ウルソール酸リン酸エステル及び/又はその塩と、2)メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルを含有することを特徴とする皮膚外用組成物。
- メチルグルコシドとポリグリセリンを混ぜ合わせたものと、脂肪酸とのモノエステル又はジエステルの脂肪酸がステアリン酸であることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用組成物。
- イソステアリン酸を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物。
- イソノナン酸2−エチルヘキシルを含有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用組成物。
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Non-Patent Citations (1)
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JPN6016009007; 株式会社マツモト交商: 「TEGO Care 450」 , 20071001 * |
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