JP2014040159A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014040159A
JP2014040159A JP2012182952A JP2012182952A JP2014040159A JP 2014040159 A JP2014040159 A JP 2014040159A JP 2012182952 A JP2012182952 A JP 2012182952A JP 2012182952 A JP2012182952 A JP 2012182952A JP 2014040159 A JP2014040159 A JP 2014040159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reservoir
brake
stroke amount
master cylinder
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012182952A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5898592B2 (ja
Inventor
Tadaharu Yokota
忠治 横田
Yukihiko Inoue
幸彦 井上
Norihiro Saida
憲宏 齋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2012182952A priority Critical patent/JP5898592B2/ja
Publication of JP2014040159A publication Critical patent/JP2014040159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5898592B2 publication Critical patent/JP5898592B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

【課題】 予め想定した耐久性を越えたブレーキ装置の作動を回避可能なブレーキ装置を提供すること。
【解決手段】 本発明では、リザーバ室内をストロークするピストンのピストンストローク量積算値が、リザーバ寿命を考慮して設定された所定ストローク量になったときに、リザーバ内へブレーキ液が流れ込む液圧制御を中止することとした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ポンプにより所望の油圧を吐出可能なブレーキ装置に関する。
特許文献1に記載の技術では、ハイブリッド車や電気自動車のような駆動源として電動機を備えた車両において、制動時に回生制動力を発生させると共にブレーキ装置における液圧制動力を制御し、適正な制動力を確保する回生協調ブレーキ制御を行っている。回生協調ブレーキ制御では、ホイルシリンダ内のブレーキ液を一旦リザーバに貯留させて、その後リザーバからホイルシリンダに戻すように作動させることで、リザーバをストロークシミュレータとして使用している。
特開2011−230744号公報
このように、ブレーキ装置において回生協調ブレーキ制御が頻繁に行われると、車両の走行距離に対してブレーキ装置のリザーバの作動回数が耐久性を考慮した作動回数を超えるおそれがある。すなわち、耐久性を越えたブレーキ装置の作動を回避する必要がある。
本発明の目的は、予め想定した耐久性を越えたリザーバの作動を回避可能なブレーキ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、リザーバ室内をストロークするピストンのピストンストローク量積算値が、リザーバ寿命を考慮して設定された所定ストローク量になったときに、リザーバ内へブレーキ液が流れ込む液圧制御を中止することとした。
よって、予め想定した耐久性を越えたブレーキ装置の作動を回避することができ、安定したブレーキ装置の作動を確保できる。
実施例1のブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 実施例1のブレーキコントローラ内の制御構成を表すブロック図である。 実施例1のブレーキコントローラ内において実施される減圧制御中止処理を表すフローチャートである。 実施例1のリザーバストローク規定値と耐久性との関係を表す特性図である。 実施例1の開弁時間とリザーバストローク量との関係を表す特性図である。 実施例2のブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。 実施例2のブレーキコントローラ内において実施される減圧制御中止処理を表すフローチャートである。 実施例3のブレーキコントローラ内において実施される減圧制御中止処理を表すフローチャートである。 マスタシリンダ圧力に対するリザーバストローク量の関係を表す特性図である。
〔実施例1〕
[ブレーキ液圧回路の構成]
図1は実施例1のブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。液圧回路は、マスタシリンダM/CとホイルシリンダW/Cとの間に設けられた液圧制御ユニット30内に形成されている。
このブレーキ液圧制御装置は、ブレーキコントローラBCUからのVehicle Dynamics Control(以下VDC)、Anti-lock Brake System(以下ABS)の要求液圧に加え、車両全体の走行状態を制御する統合コントローラCUの回生協調制御に伴う要求液圧に応じて液圧制御を行う。
液圧制御ユニット30は、P系統のブレーキ液圧回路とS系統のブレーキ液圧回路の2系統からなる、X配管と呼ばれる配管構造となっている。P系統には、左前輪のホイルシリンダW/C(FL)、右後輪のホイルシリンダW/C(RR)が接続されており、S系統には、右前輪のホイルシリンダW/C(FR)、左後輪のホイルシリンダW/C(RL)が接続されている。液圧制御ユニット30と各ホイルシリンダW/Cとは、ハウジングの上面に穿設されたホイルシリンダポート19(19RL,19FR,19FL,19RR)に接続されている。また、ポンプユニットPはP系統、S系統それぞれに、ギヤポンプPPとギヤポンプPS(以下、総称してギヤポンプPとも記載する。)とが設けられモータMによって駆動されるタンデムギヤポンプである。
マスタシリンダM/Cと液圧制御ユニット30とは、ハウジングのポート接続面に穿設されたマスタシリンダポート20P,20Sを介して液路18P,18Sに接続されている。この液路18とポンプユニットPの吸入側とは、液路10P,10Sによって接続されている。液路10上には、常閉型のソレノイドバルブであるゲートインバルブ1P,1S(総称してゲートインバルブ1とも記載する。)が設けられている。液路18S上であって、マスタシリンダポート20Sと、液路10Sとの接続部との間にはマスタシリンダ圧センサ22と温度センサ23とが設けられている。
ポンプユニットPの吐出側と各ホイルシリンダW/Cとは、液路11P,11Sによって接続されている。この各液路11上には、各ホイルシリンダW/Cに対応する常開型のソレノイドバルブである増圧バルブ3FL,3RR,3FR,3RL(総称して増圧バルブ3とも記載する。)が設けられている。また各液路11上であって、各増圧バルブ3とポンプユニットPとの間にはチェックバルブ6P,6Sが設けられている。各チェックバルブ6は、ポンプユニットPから増圧バルブ3へ向かう方向へのブレーキ液圧の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
更に各液路11には、各増圧バルブ3を迂回する液路16FL,16RR,16FR,16RLが設けられており、液路16には、チェックバルブ9FL,9RR,9FR,9RLが設けられている。この各チェックバルブ9は、ホイルシリンダW/CからポンプユニットPへ向かう方向へのブレーキ液圧の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
マスタシリンダM/Cと液路11とは液路12P,12Sによって接続されており、液路11と液路12とはポンプユニットPと増圧バルブ3との間において合流している。この各液路12上には、常開型のソレノイドバルブであるゲートアウトバルブ2P,2S(総称してゲートアウトバルブ2とも記載する。)が設けられている。また各液路12には、各ゲートアウトバルブ2を迂回する液路17P,17Sが設けられており、この液路17には、チェックバルブ8P,8Sが設けられている。この各チェックバルブ8は、マスタシリンダM/C側からホイルシリンダW/Cへ向かう方向へのブレーキ液圧の流れを許容し、反対方向の流れを禁止する。
ポンプユニットPの吸入側にはリザーバ15P,15Sが設けられており、このリザーバ15とポンプユニットPとは液路14P,14Sによって接続されている。リザーバ15とポンプユニットPとの間にはチェックバルブ7P,7S(総称してチェックバルブ7とも記載する。)が設けられている。リザーバ15は、図1の部分拡大図に示すように、リザーバ室151内をストロークするピストン155により液密に画成され、液圧制御によりブレーキ回路内のブレーキ液が流れ込む第1室152と、ピストン155を第1室152側に付勢する弾性部材154を有する第2室153と、を有する。ピストン155の外周にはゴムシール156が取り付けられ、リザーバ室151の内壁との間で摺動接触し、これにより第1室152と第2室153とを液密に画成する。尚、第2室153内は大気圧とされている。
ホイルシリンダW/Cと液路14とは液路13P,13Sによって接続されており、液路13と液路14とはチェックバルブ7とリザーバ15との間において合流している。この各液路13にそれぞれ、常閉型のソレノイドバルブである減圧バルブ4FL,4RR,4FR,4RL(総称して減圧バルブ4とも記載する。)が設けられている。
例えば、VDC制御によりある輪のホイルシリンダに対して増圧要求がなされると、ゲートインバルブ1を開き、ゲートアウトバルブ2を閉じ、増圧バルブ3を開き、減圧バルブ4を閉じ、ギヤポンプPを駆動する。これにより、ギヤポンプPはマスタシリンダM/Cからチェックバルブ7を介してブレーキ液を吸入・吐出し、ホイルシリンダを増圧することで車両挙動制御を行う。また、統合コントローラCUから回生協調制御に伴う要求液圧が設定されると、駆動輪のホイルシリンダに対応する増圧バルブ3を閉じ、減圧バルブ4を開いて減圧し、ギヤポンプPを駆動することでリザーバ15内に貯留されたブレーキ液をマスタシリンダ側に還流する。このとき、ゲートアウトバルブ2を釣り合い制御することでペダルフィーリングの悪化を回避する。
図2は実施例1のブレーキコントローラ内の制御構成を表すブロック図である。目標液圧演算部50では、図外の演算ロジック(ブレーキ制御もしくは回生協調制御)から要求される目標減速度、回生減速度、車輪速度、ブレーキペダルストロークといった情報を入力し、これら入力情報に基づいて最終的な目標液圧を演算する。リザーバストローク量演算部51は、マスタシリンダ圧センサ22により検出されたマスタシリンダ圧力、温度センサ23により検出されたブレーキユニットのユニット温度Tm、減圧バルブ4のバルブ電流を入力とし、リザーバ15のストローク量を演算する。リザーバ寿命判断部52では、演算されたリザーバストローク量に基づいてリザーバ寿命を判断する。電磁弁駆動部53では、入力された目標液圧要求に基づいて、減圧バルブ4の駆動ドライバ60に対し電磁弁駆動信号(電磁弁DUTY)を出力する。
このように、実施例1のブレーキ装置では、種々の制御によるブレーキ液圧制御が行われ、これに伴い、ギヤポンプPが作動すると共に、各種電磁弁が作動する。特に、回生協調制御に伴うブレーキ装置の作動は、通常制動時における要求であることから、VDC制御やABS制御のような緊急の場面に基づく要求よりも、はるかに要求回数が多く、ホイルシリンダを減圧するたびにリザーバ15のピストンがストロークする。これに伴い、リザーバ15のピストンに設けられたシール部材等に負担がかかり、耐久性の上限に到達するおそれがある。よって、ブレーキ装置が予め設定した耐久性の上限に到達したか否かを判断し、到達したと判断した場合は、耐久性の低下に伴う作動停止等を引き起こす前に、事前に作動停止し、フェールセーフ動作に移行することとした。
図3は実施例1のブレーキコントローラ内において実施される減圧制御中止処理を表すフローチャートである。
ステップS1では、マスタシリンダ圧力Pm、ユニット温度Tm、リザーバストローク規定値Rsxを読み込む。リザーバストローク規定値Rsxとは、リザーバ15が安定した性能を発揮可能な耐久性の上限であり、予めユニットに設定された値である。図4は実施例1のリザーバストローク規定値と耐久性との関係を表す特性図である。図4に示すように、リザーバ15のピストンに設けられたゴムシールは、シール性を確保するために所定のつぶし量を持って圧入された状態で摺動している。このとき、リザーバストローク量が増大すると、摩耗や経年変化等によりつぶし量(弾性変形可能な量)が低下していく。その低下傾向は、製品によるばらつきがあるが、上限実力と下限実力の範囲内で概ね量産される。このとき、必要なゴムシールのつぶし量(以下、規定つぶし量)を確保した際、下限実力の製品であっても、規定つぶし量を確保する必要があり、この規定つぶし量を確保可能なリザーバストローク量合計値がリザーバストローク規定値Rsxとして設定される。
ステップS2では、減圧バルブ4の開弁時間Tsolを読み込む。
ステップS3では、開弁時間Tsolとリザーバストローク量との相関関係を表すαを読み込む。このαは、マスタシリンダ圧力Pm及びユニット温度Tmに基づいて設定される値であり、マスタシリンダ圧力Pmが大きいほど大きな値とされ、ユニット温度Tmが高いほど大きな値に設定される(図5参照)。尚、リザーバ15内に流入するブレーキ液はホイルシリンダW/Cから流れ込むことから、実際はホイルシリンダ圧を見ることが望ましい。ただし、回生協調制御やABS制御の開始時は、ホイルシリンダ圧とマスタシリンダ圧とは一致していることから、実施例1ではマスタシリンダ圧を代用する。
ステップS4では、リザーバストローク量Rs0を相関係数αと開弁時間Tsolに基づいて下記式より算出する。
Rs0=α×Tsol
図5は実施例1の開弁時間とリザーバストローク量との関係を表す特性図である。図5に示すように、開弁時間Tsolが長いほどリザーバストローク量Rs0が長くなるように設定されており、また、相関係数αは、例えばPmが高く、Tmも高い場合は大きな相関係数α1が設定され、僅かの開弁時間Tsolでも多くのブレーキ液が流出してリザーバ15内に流れ込むことでリザーバストローク量が生じると判断する。
ステップS5では、リザーバストローク量合計値Rsを下記式より演算する。
Rs=Rs0+Re
ここで、Reは記憶されたリザーバストローク量合計値であり、前回の制御周期までに演算されたリザーバストローク量合計値として記憶された値である。
ステップS6では、リザーバストローク量合計値Rsを記憶値Reとして記憶し、次回の制御周期においてステップS5におけるリザーバストローク量合計値Rsの演算に使用する。
ステップS7では、リザーバストローク量合計値Rsがリザーバストローク規定値Rsx未満か否かを判断し、Rsx未満の場合は耐久性の上限に到達していないと判断してステップS8に進み、減圧バルブ4を用いた制御を実行する。一方、Rsxに到達した場合は耐久性の上限に到達したと判断してステップS9に進み、減圧バルブ4を用いた制御を停止する。
ここで、減圧バルブ4を用いた制御の停止とは、回生協調制御による液圧制御に加えて、ABSやVDCといったブレーキ液圧制御も含む。これらの作動を停止する場合には、運転者に作動停止を表すランプの点灯等を行う。これにより、運転者は修理工場等に速やかに車両を持ち込むことができる。
以上説明したように、実施例1にはっては下記の作用効果が得られる。
(1)ホイルシリンダ圧を自動的に液圧制御するブレーキコントローラBCU(液圧制御部)と、リザーバ室151内をストロークするピストン155により液密に画成され、液圧制御によりブレーキ回路内のブレーキ液が流れ込む第1室152と、ピストン155を第1室152側に付勢する弾性部材154を有する第2室153と、を有するリザーバ15と、ピストン155のストローク量を算出するステップS2〜S4(ピストンストローク量算出部)と、算出されたピストンストローク量の積算値であるピストンストローク量合計値Rs(ピストンストローク量積算値)を算出するステップS5(ピストンストローク量積算値算出部)と、ピストンストローク量合計値Rsがリザーバ寿命を考慮して設定されたリザーバストローク規定値Rsx(所定ストローク量)になったときに、第1室152へブレーキ液が流れ込む液圧制御を中止するステップS8,S9(制御中止部)と、を備えた。
よって、予め想定した耐久性を越えたリザーバ15の作動を回避することができ、安定したブレーキ装置の作動を確保できる。尚、一般にリザーバ15のゴムシール156は、ユニット内の構成部品のうち、最も耐久性が低い部品である。このような最弱部品に着目して耐久性を監視することで、ユニット全体の性能を確保できる。
〔実施例2〕
次に実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図6は実施例2のブレーキ液圧制御装置の液圧回路図である。実施例1ではポンプ吸入側にゲートインバルブ1を備えた例を示したが、実施例2では、ゲートインバルブ1に代えて、チェックバルブ機能付きのリザーバ15aを設けた点が異なる。リザーバ15aは、図6の部分拡大図に示すように、リザーバ室内をストロークするピストン155aにより液密に画成され、液圧制御によりブレーキ回路内のブレーキ液が流れ込む第1室152aと、ピストン155aを第1室152a側に付勢する弾性部材154aを有する第2室153aと、を有する。ピストン155aの外周にはゴムシール156aが取り付けられ、リザーバ室の内壁との間で摺動接触し、これにより第1室152aと第2室153aとを液密に画成する。尚、第2室153a内は大気圧とされている。
ピストン155aの第1室152a側にはボール155cの押し下げ力をピストン155aに伝達する棒状部材155bが設けられている。マスタシリンダ圧が発生すると、液路10から供給されたマスタシリンダ圧によってボール155cが押し下げられ、シート面155dと当接するまで第1室152a側に押し下げられる。このとき、棒状部材155bを介してピストン155aも第2室153a側に押し下げられる。ボール155cがシート面155dに当接すると、マスタシリンダ圧の作用によるピストン155aのストロークは終了する。このように、チェックバルブ機能付きのリザーバ15aの場合には、運転者がブレーキペダル操作を行い、マスタシリンダ圧が発生するたびにピストンストロークが生じる構成となっている。
実施例2のブレーキ装置では、やはり実施例1のブレーキ装置と同様、回生協調制御やABS制御といった減圧バルブ4を作動させる制御が行われ、減圧バルブ4から流出したブレーキ液はリザーバ15a内に流入することになる。このとき、リザーバ15aの耐久性(ゴムシール156aのシール性等)が確保されていないと、リーク等が発生するおそれがあり、適切な作動が困難となる。よって、このように耐久性の低下に伴う作動停止等を引き起こす前に、事前に作動停止し、フェールセーフ動作に移行することとした。実施例2の場合、上述したようにブレーキペダル操作に伴うピストンストロークがゴムシール156aのつぶし量低下の要因として支配的なことから、マスタシリンダ圧の発生回数に着目して減圧制御中止処理を行うこととした。
図7は実施例2のブレーキコントローラ内において実施される減圧制御中止処理を表すフローチャートである。
ステップS1では、マスタシリンダ圧力Pm、マスタシリンダ圧発生回数の規定値Pmxを読み込む。ここで、規定値Pmxとは、マスタシリンダ圧力の発生に伴うピストンストローク量の合計値が性能を確保可能な限界値に到達するときより所定タイミングとなる値であり、実験等によって予め設定された値である。
ステップS22では、マスタシリンダ圧力発生回数のカウントアップを行う。具体的には、マスタシリンダ圧力Pmが低い状態から所定値以上まで上昇した場合を一回としてカウントアップする。ピストンストロークに対応する圧力変化が重要だからである。
ステップS23では、マスタシリンダ圧力発生回数合計値Pmnを演算する。
Pmn=Pm0+Pe
ここで、Pm0は今回の制御周期においてカウントされた発生回数であり、Peは前回の制御周期までに記憶された発生回数合計値である。
ステップS24では、今回の制御周期において演算されたマスタシリンダ圧力発生回数合計値Pmnをマスタシリンダ圧力発生回数合計値Peとして記憶し、次回の制御で使用する。
ステップS25では、マスタシリンダ圧力発生回数合計値Pmnが規定値Pmx未満か否かを判断し、規定値Pmx未満の場合は耐久性の上限に到達していないと判断してステップS26に進み、減圧バルブ4を用いた制御を実行する。一方、Pmxに到達した場合は耐久性の上限に到達したと判断してステップS27に進み、減圧バルブ4を用いた制御を停止する。
ここで、減圧バルブ4を用いた制御の停止とは、回生協調制御による液圧制御に加えて、ABSやVDCといったブレーキ液圧制御も含む。これらの作動を停止する場合には、運転者に作動停止を表すランプの点灯等を行う。これにより、運転者は修理工場等に速やかに車両を持ち込むことができる。
以上説明したように、実施例1にはっては下記の作用効果が得られる。
(2)運転者のブレーキ操作によってマスタシリンダM/Cから流出したブレーキ液をリザーバ15a内に流入させるブレーキコントローラBCU(液圧制御部)と、運転者のブレーキ操作によって発生したマスタシリンダ圧発生回数Pmnを算出するステップS23(マスタシリンダ圧発生回数算出部)と、発生したマスタシリンダ圧発生回数Pmnが規定値Pmx(リザーバ寿命を考慮して設定された所定の発生回数)に到達したときは、リザーバ15a内へブレーキ液が流れ込む液圧制御を中止するステップS25,S27(制御中止部)と、を備えた。
よって、予め想定した耐久性を越えたリザーバ15aの作動を回避することができ、安定したブレーキ装置の作動を確保できる。
〔実施例3〕
次に実施例3について説明する。基本的な構成は実施例2と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。実施例2ではマスタシリンダ圧の発生回数とリザーバストロークとには因果関係が強いことから、マスタシリンダ圧発生回数にのみ着目して判断した。これに対し、実施例3では、マスタシリンダ圧に対して実際にピストン155aがストロークする量を算出し、この量の合計値に基づいて判断する点が異なる。図8は実施例3のブレーキコントローラ内において実施される減圧制御中止処理を表すフローチャートである。
ステップS31では、マスタシリンダ圧力Pm、リザーバストローク規定値Rsxを読み込む。リザーバストローク規定値Rsxは実施例1において説明した内容と同じであるため説明を省略する。
ステップS32では、リザーバストローク量Rs0を下記式より演算する。
Rs0=β×Pm
ここで、βについて説明する。図9は実施例3におけるマスタシリンダ圧とリザーバストローク量との関係を表す特性図である。ピストン155aは、マスタシリンダ圧力によってボール155cが押し下げられることに伴ってストロークする。しかし、ボール155cがシート面155dに当接した後は、ストロークが終了する。よって、マスタシリンダ圧力がチェックバルブが閉じる前の値の場合はマスタシリンダ圧力Pmに図9に示す特性の勾配βを掛けた値を使用する。一方、マスタシリンダ圧力がチェックバルブが閉じた後の値の場合はマスタシリンダ圧力Pmに関係なく一定値であることから、その値をリザーバストローク量Rs0として出力する。
ステップS33では、リザーバストローク量合計値Rsを下記式より演算する。
Rs=Rs0+Re
ここで、Reは記憶されたリザーバストローク量合計値であり、前回の制御周期までに演算されたリザーバストローク量合計値として記憶された値である。
ステップS34では、リザーバストローク量合計値Rsを記憶値Reとして記憶し、次回の制御周期においてステップS5におけるリザーバストローク量合計値Rsの演算に使用する。
ステップS35では、リザーバストローク量合計値Rsがリザーバストローク規定値Rsx未満か否かを判断し、Rsx未満の場合は耐久性の上限に到達していないと判断してステップS36に進み、減圧バルブ4を用いた制御を実行する。一方、Rsxに到達した場合は耐久性の上限に到達したと判断してステップS37に進み、減圧バルブ4を用いた制御を停止する。
ここで、減圧バルブ4を用いた制御の停止とは、回生協調制御による液圧制御に加えて、ABSやVDCといったブレーキ液圧制御も含む。これらの作動を停止する場合には、運転者に作動停止を表すランプの点灯等を行う。これにより、運転者は修理工場等に速やかに車両を持ち込むことができる。
以上、各実施例について説明したがこれに限定されるものではなく、発明の範囲であれば他の構成であっても構わない。例えば、実施例ではギヤポンプを例に説明したが、他の形式のポンプであってもよい。
また、実施例2では、マスタシリンダ圧力の発生回数のみに着目したが、他のブレーキ制御の作動時にリザーバ15a内にブレーキ液が貯留されたと判断される場面を検出し、その場面の発生回数を更にカウントに加算してもよい。また、実施例3でも、マスタシリンダ圧力の発生に伴うストローク量に限らず、他のブレーキ制御に伴うピストンストローク量を算出し、ピストンストローク量合計値に加算することで判断してもよい。
22 マスタシリンダ圧センサ
25 温度センサ
30 液圧制御ユニット
50 目標液圧演算部
51 リザーバストローク量演算部
52 リザーバ寿命判断部
M/C マスタシリンダ
P ギヤポンプ

Claims (2)

  1. ホイルシリンダ圧を自動的に液圧制御する液圧制御部と、
    リザーバ室内をストロークするピストンにより液密に画成され、前記液圧制御によりブレーキ回路内のブレーキ液が流れ込む第1室と、前記ピストンを前記1室側に付勢する弾性部材を有する第2室と、を有するリザーバと、
    前記ピストンのストローク量を算出するピストンストローク量算出部と、
    前記算出されたピストンストローク量の積算値を算出するピストンストローク量積算値算出部と、
    前記ピストンストローク量積算値がリザーバ寿命を考慮して設定された所定ストローク量になったときに、前記第1室へブレーキ液が流れ込む液圧制御を中止する制御中止部と、
    を備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 運転者のブレーキ操作によってマスタシリンダから流出したブレーキ液をリザーバ内に流入させる液圧制御部と、
    運転者のブレーキ操作によって発生したマスタシリンダ圧発生回数を算出するマスタシリンダ圧発生回数算出部と、
    前記発生したマスタシリンダ圧発生回数が前記リザーバ寿命を考慮して設定された所定の発生回数に到達したときは、前記リザーバ内へブレーキ液が流れ込む液圧制御を中止する制御中止部と、
    を備えたことを特徴とするブレーキ装置。
JP2012182952A 2012-08-22 2012-08-22 ブレーキ装置 Expired - Fee Related JP5898592B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012182952A JP5898592B2 (ja) 2012-08-22 2012-08-22 ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012182952A JP5898592B2 (ja) 2012-08-22 2012-08-22 ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014040159A true JP2014040159A (ja) 2014-03-06
JP5898592B2 JP5898592B2 (ja) 2016-04-06

Family

ID=50392822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012182952A Expired - Fee Related JP5898592B2 (ja) 2012-08-22 2012-08-22 ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5898592B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63243535A (ja) * 1987-03-27 1988-10-11 Hitachi Ltd ブレ−キ装置
JPH04231255A (ja) * 1990-06-02 1992-08-20 Robert Bosch Gmbh ハイドロリック式の2回路ブレーキ装置
JPH1170869A (ja) * 1997-08-28 1999-03-16 Aisin Seiki Co Ltd 車両の運動制御装置
JP2009166788A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toyota Motor Corp 車両用制動装置
JP2010081683A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Panasonic Electric Works Co Ltd 充電器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63243535A (ja) * 1987-03-27 1988-10-11 Hitachi Ltd ブレ−キ装置
JPH04231255A (ja) * 1990-06-02 1992-08-20 Robert Bosch Gmbh ハイドロリック式の2回路ブレーキ装置
JPH1170869A (ja) * 1997-08-28 1999-03-16 Aisin Seiki Co Ltd 車両の運動制御装置
JP2009166788A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Toyota Motor Corp 車両用制動装置
JP2010081683A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Panasonic Electric Works Co Ltd 充電器

Also Published As

Publication number Publication date
JP5898592B2 (ja) 2016-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018003539A1 (ja) ブレーキ装置およびブレーキ装置の液漏れ検知方法
KR101973892B1 (ko) 브레이크 장치
US10046744B2 (en) Brake apparatus
JP5119646B2 (ja) 車両用ブレーキ制御装置
KR101726143B1 (ko) 브레이크 제어 장치 및 브레이크 제어 방법
WO2015162744A1 (ja) ブレーキ制御装置、ブレーキシステム、及びブレーキ液圧発生方法
JP7269160B2 (ja) ブレーキ制御装置
WO2017006631A1 (ja) ブレーキ制御装置およびブレーキシステム
WO2017068968A1 (ja) ブレーキ制御装置
CN109552286B (zh) 制动控制装置
US20180370509A1 (en) Brake Apparatus, Brake System, and Method for Controlling Brake Apparatus
EP2534022B1 (en) Brake control system
WO2014136627A1 (ja) ブレーキ制御装置
JP5898592B2 (ja) ブレーキ装置
WO2018096978A1 (ja) ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法
KR102231112B1 (ko) 차량의 능동 유압 부스터 시스템 및 그 제어방법
JP7424165B2 (ja) 車両用制動装置
WO2019230547A1 (ja) ブレーキ制御装置およびブレーキ制御装置の異常検出方法
JP5977691B2 (ja) ブレーキ制御装置
JP2018176757A (ja) ブレーキ装置、ブレーキシステムおよびブレーキ装置の制御方法
WO2022065394A1 (ja) 車両用制動装置
JP2019014476A (ja) ブレーキ装置
JP2014040158A (ja) ブレーキ装置
WO2019017203A1 (ja) ブレーキ装置及びブレーキ制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5898592

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees