JP2014039971A - スカイビング加工用カッター - Google Patents

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Abstract

【課題】刃部の損傷を抑制して寿命が長いスカイビング加工用カッターを構成する。
【解決手段】複数の切削刃部11を回転軸芯Xを中心にして放射状に配置して当該カッター10を歯車状に形成する。切削刃部11のうち回転軸芯Xに沿う方向での突出端の端面12において回転軸芯Xから離れた位置の刃先端部11Aから回転軸芯Xに近接した刃底部11Bに亘る領域に切刃Eが形成され、この切刃Eのうち、切削加工時における回転方向の下手側に面取部13を形成した。また、この面取部13の表面に耐摩耗性を向上させるコーティング層14を形成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、スカイビング加工用カッターに関し、詳しくは、スカイビング加工によりギヤを製造するカッターの改良に関する。
特許文献1には、リング状のワークを回転させ、このワークと同期回転するスカイビング加工用カッター(文献ではピニオンカッター)を、ワークに形成する歯の歯すじ方向に送ることにより歯切りする加工形態が示されている。
この特許文献1にも記載されるように、このようにワークとスカイビング加工用カッターとを同期回転させて加工を行うものでは、高速での加工が実現する。
また、特許文献2には、スカイビングに限らずカッターに用いられるスローアウェイチップ製の切刃においてすくい面と逃げ面とがなす切刃に面取領域を形成し、更に、窒化アルミニウム等のコーティングを施すことにより、摩耗を抑制し、強度を確保して寿命を高める構成が示されている。
特開2012‐45687号公報 特開平10‐43912号公報
スカイビング加工とは、「内歯平歯車スカイビングに関する研究(第1報,カッタ歯形について)」小島昌一,西嶋小巳雄 日本機械学会論文集(C編)39巻 324号 頁2580−2586に示されるように、「すべり」を利用して切削を実現する加工法である。
この論文に示されるように、スカイビング加工では、切削によりワークに形成される歯の歯溝に対して、ピニオンカッターの刃部が噛み合う形態で同期回転すると同時に、ワークに形成される歯の歯すじ方向にピニオンカッターの刃部が相対移動することで「すべり」を作り出して切削を実現しており、高速での加工も実現する。
しかしながら、このスカイビング加工により内歯平歯車を加工した場合には、トレーリング側のエッジの損傷と比較して、リーディング側のエッジの損傷が極めて大きい。
この損傷の原因を究明する一つの手段として、ピニオンカッターでの切削により発生する切粉の厚さが計測された。この計測によると、リーディング側(回転下手側)の切粉の厚さよりトレーリング側(回転上手側)の切粉の厚さが厚くなる現象を確認できる。この現象は、カッターのリーディング側がワークに接触する部位において擦れる(こすれる)状態で移動することや、接触する状態と離間する状態が短時間のうちに繰り返される、所謂、ビビリが原因として考えられる。このような現象から適正な切削が行われず、トレーリング側で発生する切粉の厚さが、リーディング側で発生する切粉との厚さより厚くなる傾向に結び付くと想像できる。
調査したところ、トレーリング側の切粉の厚さが〜70μmに対して、リーディング側の厚さが〜20μmであり、リーディング側の切粉の厚さが薄いことが分かっている。
つまり、スカイビング加工では、ピニオンカッターの回転が直接的に切削に結び付くものではないため、ピニオンカッターの刃部がワークに接触する際には、リーディング側がワークに対して強く接触し、これによりピニオンカッターに作用する応力負荷が局所的・瞬間的に上昇する。このため、ピニオンカッターやワークが変形したり、加工機械そのものが振動して前述した擦れや、ビビリの発生を招く。更に、発熱や応力がリーディング側のエッジに集中して、リーディング側のエッジの損傷を招いていたと説明できる。
このような不都合を解消するため、ピニオンカッターの刃部全体に対して、特許文献2に記載されるように面取領域を形成することや、耐摩耗性を向上させるためのコーティングを施すことも考えられる。このように、刃部全体に面取領域を形成した場合には、面取領域を形成するための工程を必要とするだけではなく、手間が掛かる点において改善の余地がある。
本発明の目的は、刃部の損傷を抑制して寿命が長いスカイビング加工用カッターを構成する点にある。
本発明の特徴は、複数の切削刃部を回転軸芯を中心にして放射状に配置することにより当該カッターが歯車状に形成されると共に、前記切削刃部のうち前記回転軸芯に沿う方向での突出端において刃先端部から刃底部に亘るエッジ領域に切刃が形成され、前記切刃のうち、切削対象物に先行接触するリーディング側の前記刃先端部から前記刃底部までに面取部が形成されている点にある。
この構成によると、切削加工時において切削対象物に先行接触するリーディング側の刃先端部から刃底部に亘って面取部が形成されるので、切削加工時には切削対象物に対して面取部が最も早く接触する。この面取部は、例えば、鋭角となるエッジのように鋭い形状と比較して鈍い角度に形成されるので、切削加工時に切削対象物に強く接触し、この接触状態が継続する場合にも、強い応力負荷が集中することはなく、損傷を抑制できる。
また、スカイビング加工用カッターでは、切削対象物に対してリーディング側の刃先端部から刃底部に亘る領域が、トレーリング側より強く接触する反面、切刃での切削量のうちリーディング側での切削量はトレーリング側より少ない。このような理由から、面取部を形成することにより切削に与える影響を低減しながら切削刃部の強度向上が実現する。
従って、刃部の損傷を抑制して寿命が長く、長期に亘って使用可能なスカイビング加工用カッターが構成された。
本発明は、前記面取部が、ブラスト処理により形成されても良い。
切削刃部は歯車の歯のように回転軸芯を中心にして放射状に突出する形状を有することから、切削や研磨に用いる装置類を用いる場合には、この切削刃部の先端部から基端部に亘って均等に面取部を形成する加工が困難である。これに対して、投射材を投射するブラスト処理では切削刃部の形状に拘わらず切削刃部の先端部から基端部に亘る領域のエッジを均等に表面処理して面取部を形成できる。
本発明は、前記面取部に、耐摩耗性を向上させる材料によるコーティング層が形成されても良い。
これによると、面取部に耐摩耗性を向上させる材料でコーティング層を形成することにより、面取部がワークに強く当接した場合の摩耗を抑制して寿命を一層長くする。特に、投射材を切削刃部の表面に吹き付けた場合には、投射材の衝突時の衝撃により圧縮残留応力を付与して切削刃部の母材の表層硬度を高めることが可能となる。このように表層硬度を高めた状態でコーティング層を形成した場合には、母材の表面硬度とコーティングを形成する材料との硬度差が小さくなり、コーティングの剥離が抑制される。
スカイビング加工装置での加工形態を示す斜視図である。 スカイビング加工装置の構成を示すブロック図である。 面取部を示すカッターの斜視図である。 カッターによるワークの切削形態を模式的に示す図である。 面取部とコーティング層とを示す断面図である。 切削加工時におけるワークとカッターとの関係を示す底面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔スカイビング加工装置〕
図1及び図2には、本発明のスカイビング用カッターを備えたスカイビング加工装置による加工形態の一例と、スカイビング加工装置の構成とが模式的に示されている。この装置は、切削対象物としてリング状のワーク1を支持するテーブル2と、ワーク1を加工するピニオン型のカッター10と、このカッター10を移動させる作動部4と、テーブル2とカッター10との回転を制御し、かつ、作動部4の移動を制御する制御ユニットAとを備えて構成されている。
テーブル2は、加工対象となるワーク1を支持し縦軸芯Yを中心にして回転自在に備えられている。カッター10は、作動部4に対して回転軸芯Xを中心にして回転自在に支持され、この回転軸芯Xは、縦軸芯Yと食い違う位置関係にあり、縦軸芯Yに対して傾斜角αだけ傾斜している。
カッター10は、複数の切削刃部11を回転軸芯Xを中心にして放射状に配置すると共に、夫々の切削刃部11の刃すじ方向を斜め姿勢にすることにより該カッター全体がヘリカルギヤ状(はすば歯車状)に形成されている。このカッター10の詳細は後述する。
作動部4は、カッター10を、縦軸芯Yと平行する方向に案内するガイド体4Aと、これに沿って移動自在なスライダ4Bとを備えると共に、スライダ4Bに対してジョイント4Cにより角度調節自在に連結するアーム4Dを備え、このアーム4Dの先端にカッター10を回転自在に支持する軸受体4Eを備えて構成されている。
スカイビング加工装置は、リング状のワーク1をスカイビング加工することによりワーク1の内周に複数の歯を形成して内歯平歯車、若しくは、内歯はすば歯車を形成する。また、このスカイビング装置では、ワーク1に形成される歯の歯すじ方向(縦軸芯Yと平行する方向)にカッター10を移動させる形態で加工が行われる。
作動部4は、ガイド体4Aの角度設定と、ジョイント4Cによる回転軸芯Xの角度設定(傾斜角α)を人為的に設定して固定するものを想定しているが、電動モータにより角度設定を行うものであっても良い。この作動部4は図示した構成に限るものではなく、例えば、多関節ロボットアームのように複数の関節によって傾斜角αの角度設定を行うと共に、ロボットアームの作動によりカッター10を歯すじ方向(縦軸芯Yの方向)にカッター10を移動させるように構成されるものでも良い。
制御ユニットAは、テーブル2とカッター10とを同期回転させる同期駆動機構5と、作動部4を歯すじ方向(縦軸芯Yと平行する方向)に移動させるシフト駆動機構6と、制御機構7とを備えている。同期駆動機構5は電動型の切削モータ5Mの駆動力が伝えられ、シフト駆動機構6は電動型のシフトモータ6Mからの駆動力が伝えられる。制御機構7は、マイクロプロセッサやDSP等を備えており、予め設定されたプログラムに従って切削モータ5Mとシフトモータ6Mとを制御する。
〔加工の概要〕
このスカイビング加工装置では、縦軸芯Yを鉛直方向にセットし、リング状のワークの軸芯を縦軸芯Yと一致させるようにテーブル2に対しチャックにより固定し、縦軸芯Yを基準にして傾斜角αだけ傾斜する姿勢に回転軸芯Xをセットする。このようにセッティングされた状態において制御ユニットAが、切削モータ5Mを制御することで縦軸芯Yを中心にしてリング状のワーク1を主回転方向Rに回転させると共に、この主回転方向Rへの回転と同期してカッター10を従回転方向Sに回転させる。
この同期回転状態において、制御ユニットAが、シフトモータ6Mを制御してカッター10を歯すじ方向に移動させる。この移動によりワーク1の内周にカッター10が接触して切削が開始される。この切削では、カッター10の切削刃部11がワーク1の内周に形成される歯溝に噛み合う形態で切削が進み、歯すじ方向が縦軸芯Yと平行する複数の歯を有した平内歯車の製造が実現する。
特に、ワーク1とカッター10とを同期回転させた場合には、縦軸芯Yに対して回転軸芯Xが傾斜しているため、カッター10の回転に伴い、カッター10の切削刃部11は縦軸芯Yと平行する方向へ相対移動する。つまり、回転軸芯Xを中心にする回転に伴い縦軸芯Yに沿う方向への移動成分の作用により、切削刃部11がワーク1に対し相対移動する。この縦軸芯Yに沿う方向への相対移動の移動成分が「すべり」であり、スカイビング加工装置は「すべり」によりワーク1に対して縦軸芯Yに沿う方向に切削刃部11が食い込み、切削を行うのである。尚、シフトモータ6Mの駆動力によりカッター10を縦軸芯Yに沿う方向に移動させる移動力の作用によっても切削は行われるが、この移動は、ワーク1に対して必要とする歯幅となる歯を形成するために行われる。
尚、カッター10の切削刃部11を、縦軸芯Yと平行する姿勢でワーク1の内周面に接触させるため、この切削刃部11をヘリカル状に形成しており、このような相対姿勢を作り出すために傾斜角αが設定される。この加工時には、ワーク1の内周の移動方向と、カッター10の切削刃部11の外周における、ワーク1の移動方向に沿う方向の移動速度成分を一致させるように同期駆動が行われる。
特に、切削加工が行われる際には、ワーク1に対してカッターの切削刃部11の突出端が強く接触するため、破損によりカッター10の寿命の短縮に繋がる。このような不都合を改善するためにカッター10を以下のように構成している。
〔カッター〕
図1〜図6に示すように、カッター10は、HRC65程度の硬度の高速度鋼製の円柱状の母材の外面にヘリカル状の溝を形成する加工により、複数の切削刃部11を回転軸芯Xを中心に放射状に配置した、はすば歯車状に形成されている。切削刃部11のうち回転軸芯Xに沿う方向での突出端(図4(a)、図5で下端)には、回転軸芯Xに直交する姿勢で、複数の切削刃部11に連なる端面12が形成されている。複数の切削刃部11における端面12において、回転軸芯Xから離れる位置の刃先端部11Aから回転軸芯Xに近接する刃底部11Bに亘るエッジ領域に切刃Eが形成される。特に、本発明のカッター10の母材は円柱状のものに限るものではなく、例えば、円筒状あるいは円錐状であっても良い。このような形状の母材を用いることで全体的に円筒状や円錐状となるカッター10の形成も可能となる。
つまり、端面12は回転軸芯Xに直交する姿勢の平坦、ないしは、すくい角を持たせるための円錐面に形成されるものであり、切削刃部11における端面12と、この端面12から回転軸芯Xに沿う方向に切り込まれる形態で形成されることにより切削刃部11の側面部分との境界部分のエッジ領域が切刃Eとして形成される。また、切刃Eは、切削加工時においてワーク1に対して先行接触するリーディング側(従回転方向Sの下手側)のリーディング領域Eaと、トレーリング側(従回転方向Sの上手側)のトレーリング領域Ebとで構成される。
従って、切削時には、ワーク1の内周が縦軸芯Yを中心にして周方向に移動し、カッター10の切削刃部11が回転軸芯Xを中心にして周方向に移動する状態で、「すべり」により切削が実現する。特に、スカイビング加工の特性からリーディング領域Eaでの切削量は、前述の如く、トレーリング領域Ebでの切削量と比較して少ない。尚、この傾向は後述する面取部13を形成しても変化しない。
加工時にはリーディング領域Eaに対してワーク1から強い圧力が作用するため、切刃Eが鋭利な角度である場合には、この切刃Eが損傷する不都合を招く。この不都合を解消するためにこの切刃Eのうちリーディング領域Eaには面取部13が形成されると共に、この面取部13の表面に耐摩耗性を向上させる材料によるコーティング層14が形成されている。尚、トレーリング領域Ebは鋭利な切刃Eが残される。
また、面取部13はブラスト処理により形成されている。このブラスト処理の一例として、粒径がφ0.005〜φ0.5mm程度のジルコニア等の投射材を投射している。これにより、リーディング領域Eaにおける切刃Eの部位の断面形状を図5に示す如く円弧状に成形される。このブラスト処理としての具体的な技術として、ショットブラストやショットピーニングが存在し、投射材の衝突時の衝撃により面取部13及びこの近傍の圧縮残留応力を付与して切削刃部の母材の表層硬度を高めることが可能である。
面取部13を形成する場合には、所定の切削刃部11のリーディング領域Eaに対して投射材を投射するようにセッティングし、投射材の投射と共に、カッター10を回転軸芯Xを中心に低速で回転させることにより、全ての切削刃部11のリーディング領域Eaに面取部13を形成できる。
このようにブラスト処理により面取部13を形成した後には、少なくとも面取部13の表面に対してTiCN(炭窒化チタン)やTiAlN(窒化チタンアルミ)等の耐摩耗性を向上させる材料を、PVDあるいはCVD等の蒸着技術により成膜してコーティング層を形成している。
このように投射材の投射により面取部13の表層硬度を高めた状態でコーティング層14を形成することにより、面取部13の表面硬度とコーティング層14との硬度差が小さくなり、コーティング層14の剥離を抑制する。
図5には面取部13の近傍にコーティング層14を形成した断面を示しているが、PVDあるいはCVD等の技術では、面取部13の部位にだけコーティング層14を形成することは困難であるため、面取部13以外に、端面12の比較的広い領域にコーティング層14が形成される。
また、カッター10の母材として高速度鋼を例に挙げているが、この母材は高速度鋼に限るものではなく、超硬合金、サーメット、セラミックス、CBN等の硬質材料を使用することも可能である。また、面取部13を形成するための投射材としては、粒径の小さい鋼や鋳鉄、ガラスやセラミックス等の使用が可能である。この投射材の粒径は単一である必要はなく、複数種の粒径の投射材を混合して用いることも可能である。
更に、面取部13を形成する場合と、コーティング層14を形成する場合とに、マスクを利用することにより、局部的に投射材を投射し、局部的にコーティング材を形成する処理形態を採用しても良い。
尚、コーティング材料としてTiCN(炭窒化チタン)やTiAlN(窒化チタンアルミ) 以外に、セラミックス系等の硬質材料の使用が可能である。
〔実施形態の作用・効果〕
このような構成により、加工時にワーク1とカッター10とが同期回転する場合には、回転に伴いカッター10の切削刃部11の刃先端部11Aがワーク1の内周に食い込むと同時に、前述した「すべり」によりカッタ10が移動する。この移動時に切削刃部11の切刃Eがワーク1の内周面に接触することで切削が実現する。
しかしながら、スカイビング加工の特性からリーディング側(リーディング領域Ea)での切削量は、前述の如く、トレーリング側(トレーリング領域Eb)での切削量と比較して少ない。従って、加工時にはリーディング領域Eaに強い圧力が作用することになり、切刃Eが鋭利な角度である場合には、この切刃Eが損傷する不都合を招く。これに対して、切刃Eのうちリーディング領域Eaに面取部13を形成し、この表面に高い硬度の(耐摩耗性の高い)コーティング層14を形成することにより、強い圧力が作用した場合には面取部13が圧力を分散させ、コーティング層14が摩耗を抑制する。これにより、切削量に与える影響を低減しながらリーディング領域Eaの変形を抑制し損傷を回避し、結果としてカッター10の寿命を長くする。
また、切刃Eのうちリーディング領域Eaでは、少しは切削が行われるため、このリーディング領域Eaに面取部13を形成した場合には、その部位の応力が低減する。従って、面取部13とコーティング層14とで切刃Eのリーディング領域Eaを保護して寿命を延ばせるのである。
本発明は、内歯車を切削加工するためのスカイビング加工用カッターに利用することができる。
1 切削対象物(ワーク)
10 カッター
11 切削刃部
11A 刃先端部
11B 刃底部
13 面取部
14 コーティング層
E 切刃
X 回転軸芯

Claims (3)

  1. 複数の切削刃部を回転軸芯を中心にして放射状に配置することにより当該カッターが歯車状に形成されると共に、前記切削刃部のうち前記回転軸芯に沿う方向での突出端において刃先端部から刃底部に亘るエッジ領域に切刃が形成され、
    前記切刃のうち、切削対象物に先行接触するリーディング側の前記刃先端部から前記刃底部までに面取部が形成されているスカイビング加工用カッター。
  2. 前記面取部が、ブラスト処理により形成されている請求項1記載のスカイビング加工用カッター。
  3. 前記面取部に、耐摩耗性を向上させる材料によるコーティング層が形成されている請求項1又は2記載のスカイビング加工用カッター。
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