JP2014039092A - 送信装置、受信装置、無線通信システムおよび集積回路 - Google Patents

送信装置、受信装置、無線通信システムおよび集積回路 Download PDF

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Yoko Masuda
陽子 増田
Hideo Nanba
秀夫 難波
Kozue YOKOMAKURA
梢 横枕
Minoru Kubota
稔 窪田
Mitsuharu Ishii
光治 石井
Shigeaki Ogose
重章 生越
Tatsuaki Hashimoto
樹明 橋本
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Abstract

【課題】2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外のGSSK方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させる。
【解決手段】複数の送信アンテナを有する送信装置であって、情報ビット系列を入力信号とし、前記情報ビット系列を符号化情報系列に符号化する符号化部16、17と、前記符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調する変調部14と、前記符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定する送信アンテナ決定部15と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式と、空間変調技術とを組み合わせた送信装置、受信装置、無線通信システムおよび集積回路に関する。
現在の無線通信システムでは、ディジタル通信が主に使用され、ディジタル化された送信データを搬送波の振幅や位相に変調して送信する。一般的にディジタル情報は0と1で表わされる為、BPSK(Binary Phase-Shift Keying)、QPSK(Quaternary PSK)、16QAM(16-Quadrature Amplitude Modulation)のように、位相と振幅で表わされる信号点パターンの総和(変調多値数)が2のべき乗である変調方式が一般的に用いられている。
一方TPSK(Ternary PSK、3―PSKとも呼ぶ)や、6−PSK、24−QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等のように、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式は、マッピング可能なビット数が自然数にならない為、一般的にはあまり用いられない。しかしながら、PAPR(Peak to Average Power Ratio)特性や帯域利用効率が良い場合がある事も知られている。例えば、TPSK方式は、BPSK方式と比較すると、変調遷移が0点を通らない為、帯域利用効率が良い。
また、送信装置が送信するデータを、変調情報と送信アンテナ情報に分け、変調情報を変調多値数が2のべき乗である変調方式で変調し、さらに、送信アンテナを選択して変調情報を送信することにより、送信アンテナ情報を空間変調する技術が提案されている(非特許文献1)。非特許文献1の技術はSpatial Modulation技術であり、複数の送信アンテナのうち1本の送信アンテナをアクティブにし、空間変調のみで情報を送信する方法をSSK(Space Shift Keying)方式と呼ぶ。このSSK方式において、アクティブになる送信アンテナ数を一般化した方式をGSSK(Generalized SSK)方式とする。つまり、GSSK方式は、送信装置が持つ送信アンテナ数をNとした時に、選択される送信アンテナ数nを一般化した方式である。この時nは1≦n≦Nとする。
GSSK方式はN本の送信アンテナからn本のアンテナを選択する場合、式(1)に示す通りの情報を得る事ができる。
Figure 2014039092
また、選択するアンテナ数を固定せずに「最大でn本」とする場合は、式(2)に示す通りの情報が得られる。
Figure 2014039092
Read Y.Mesleh,Harald Haas,Sinan SinaNoNovic,Chang Wook Ahn,Sangboh Yun"Spatial Modulation",IEEE TRANS.,VOL.57,NONO4,July 2008
変調多値数をMとした場合に、1シンボルあたりに送信できるビット数(bpcu:bit per channel use)は、式(3)で表現される。
Figure 2014039092
ここで、式(4)は床関数であり、実数Aの整数部分を表す。
Figure 2014039092
変調多値数が2のべき乗である変調方式として、例えば、QPSKを用いた場合、1シンボルあたりに送信できるビット数は式(5)となる。
Figure 2014039092
一方、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式として、例えば、6−PSKを用いた場合、1シンボルあたりに送信できるビット数は式(6)となる。
Figure 2014039092
このように、本来は6通りの信号点パターンから選択できたはずであるにもかかわらず、結果的に4通りの信号点パターンから選択した場合と1シンボルあたりに送信できるビット数(情報量)が同じとなってしまう。
また、GSSK方式についても同様であり、選択する送信アンテナのパターンを多値数と考えることができ、例えば、4本の送信アンテナから1本を選択する場合(2のべき乗のGSSK方式)、1シンボルあたりに送信できるビット数は式(7)となる。
Figure 2014039092
一方、6本の送信アンテナから1本を選択する場合(2のべき乗以外のGSSK方式)、1シンボルあたりに送信できるビット数は式(8)となる。
Figure 2014039092
このように、変調多値数(送信アンテナ数)が4から7までの場合は、2[bpcu]しか送信できず、変調多値数(送信アンテナ数)が4を超えて増加する際の情報量の増加を活用できないという問題があった。この活用できない情報を冗長情報とする。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外のGSSK方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることができる送信装置、受信装置、無線通信システムおよび集積回路を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明に係る送信装置は、複数の送信アンテナを有する送信装置であって、情報ビット系列を入力信号とし、前記情報ビット系列を符号化情報系列に符号化する少なくとも1つの符号化部と、前記符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調する変調部と、前記符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定する送信アンテナ決定部と、を備えることを特徴とする。
このように、符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調し、符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定するので、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
(2)また、本発明の送信装置は、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式と、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナとを予め対応させたマッピングテーブルに基づいて、変調方式および送信に使用する送信アンテナを決定することを特徴とする。
このように、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式と、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナとを予め対応させたマッピングテーブルに基づいて、変調方式および送信に使用する送信アンテナを決定するので、変調による冗長な情報と空間変調方式の冗長な情報を有効利用すると共に、マッピングとデマッピングの処理を簡略化することが可能となる。
(3)また、本発明の送信装置において、前記少なくとも1つの符号化部は、前記情報ビット系列から多値数が2のべき乗以外の符号化情報系列を生成することを特徴とする。
このように、情報ビット系列から多値数が2のべき乗以外の符号化情報系列を生成するので、PAPR特性が良好なTPSKや6−PSK、24−QAM等の変調方式を適用することが可能となる。
(4)また、本発明の送信装置は、前記符号化部が、複数の系列の符号化情報系列を生成する場合、前記各符号化情報系列を情報多値数ごとにインターリーブするインターリーバを更に備えることを特徴とする。
変調多値数が2のべき乗以外の変調方式と空間変調方式とを組み合わせた場合に、アンテナ毎の伝搬路の影響の差により、送信シンボル毎の復調性能に特性差が生じてしまうことがあるが、本発明によれば、複数の系列の符号化情報系列を生成する場合、前記各符号化情報系列を情報多値数ごとにインターリーブするので、アンテナ相関の違いによる特性差が生じることを回避することが可能となる。
(5)また、本発明の送信装置は、前記符号化情報系列を、2のべき乗通り以外の組み合わせで表現される変調情報系列と、2のべき乗通り以外の組み合わせで表現される送信アンテナ情報系列とに分離し、前記変調情報系列を前記変調部に入力すると共に、前記送信アンテナ情報系列を前記送信アンテナ決定部に入力することを特徴とする。
このように、符号化情報系列を、2のべき乗通り以外の組み合わせで表現される変調情報系列と、2のべき乗通り以外の組み合わせで表現される送信アンテナ情報系列とに分離し、変調情報系列を変調部に入力すると共に、送信アンテナ情報系列を送信アンテナ決定部に入力するので、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
(6)また、本発明の送信装置は、前記各送信アンテナ間でアンテナ相関が強い送信アンテナの組み合わせを示す情報に基づいて、前記マッピングテーブルの生成を行なうマッピングテーブル生成保持部を更に備えることを特徴とする。
このように、各送信アンテナ間でアンテナ相関が高い送信アンテナの組み合わせを示す情報に基づいて、前記マッピングテーブルの生成を行なうので、変調による冗長な情報と空間変調方式の冗長な情報を有効利用すると共に、マッピングとデマッピングの処理を簡略化することが可能となる。
(7)また、本発明の受信装置は、少なくとも1つの受信アンテナを有する受信装置であって、受信信号から、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調された符号化情報系列の変調情報および送信に使用された少なくとも1つの送信アンテナを示す送信アンテナ情報の硬判定値または軟判定値を出力するデマッパと、前記変調情報および前記送信アンテナ情報に基づいて、前記受信信号を復号する復号部と、を備えることを特徴とする。
このように、受信信号から、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調された符号化情報系列の変調情報および送信に使用された少なくとも1つの送信アンテナを示す送信アンテナ情報の硬判定値または軟判定値を出力し、変調情報および送信アンテナ情報に基づいて、受信信号を復号するので、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
(8)また、本発明の受信装置において、前記復号部は、多値数が2のべき乗以外の符号化情報系列を、2値の情報ビット系列に復号することを特徴とする。
このように、多値数が2のべき乗以外の符号化情報系列を、2値の情報ビット系列に復号するので、PAPR特性等が良好なTPSKや6−PSK、24−QAM等の変調方式を適用することや、2のべき乗以外の空間変調を適用することが可能となる。
(9)また、本発明の受信装置において、前記デマッパは、送信装置が用いたマッピングテーブルと同一のマッピングテーブルに基づいて前記符号化情報系列を復号することを特徴とする。
このように、送信装置が用いたマッピングテーブルと同一のマッピングテーブルに基づいて符号化情報系列を復号するので、変調による冗長な情報と空間変調方式の冗長な情報を有効利用すると共に、マッピングとデマッピングの処理を簡略化することが可能となる。
(10)また、本発明の受信装置は、送信装置からインターリーブされた情報を受信した場合、前記軟判定値をデインターリーブし、前記復号部で復号された情報を再インターリーブして再デマッピングを行なうことを特徴とする。
このように、送信装置からインターリーブされた情報を受信した場合、前記軟判定値をデインターリーブし、前記復号部で復号された情報を再インターリーブして再デマッピングを行なうので、アンテナ相関の違いによる特性差が生じることを回避することが可能となる。
(11)また、本発明の無線通信システムは、上記(1)記載の送信装置と、上記(7)記載の受信装置とから構成されることを特徴とする。
この構成により、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
(12)また、本発明の集積回路は、複数の送信アンテナを有する送信装置に実装されることによって、前記送信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、情報ビット系列を入力信号とし、前記情報ビット系列を符号化情報系列に符号化する機能と、前記符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調する機能と、前記符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定する機能と、の一連の機能を前記送信装置に発揮させることを特徴とする。
このように、符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調し、符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定するので、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
(13)また、本発明の集積回路は、少なくとも1つの受信アンテナを有する受信装置に実装されることによって、前記受信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、受信信号から、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調された符号化情報系列の変調情報および送信に使用された少なくとも1つの送信アンテナを示す送信アンテナ情報の硬判定値または軟判定値を出力する機能と、前記変調情報および前記送信アンテナ情報に基づいて、前記受信信号を復号する機能と、の一連の機能を前記受信装置に発揮させることを特徴とする。
このように、受信信号から、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調された符号化情報系列の変調情報および送信に使用された少なくとも1つの送信アンテナを示す送信アンテナ情報の硬判定値または軟判定値を出力し、変調情報および送信アンテナ情報に基づいて、受信信号を復号するので、2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
本発明によれば、多値数が2のべき乗以外の変調方式と2のべき乗以外の空間変調方式を用いることによる冗長情報を有効活用し、送信ビットレートを向上させることが可能となる。
本実施形態に係る無線通信システムの概略構成例を示す機能ブロック図である。 6−PSKの信号点配置の一例と、TPSKのシンボル配置の一例を表す図である。 第1の実施形態に係る無線送信端末局の構成例を表すブロック図である。 無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。 無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る無線受信端末局の一構成例を示す機能ブロック図である。 無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る無線送信端末局の一例のブロック図である。 マッピングテーブルの一例を示す図である。 無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る無線受信端末局の一例のブロック図である。 無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る無線送信端末局の一例のブロック図である。 無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。 送信アンテナの選択方法の一例と、送信アンテナの組み合わせの選択方法の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る無線受信端末局の一例のブロック図である。 第1の符号化部の一構成例を示す図である。 第2の符号化部の一構成例を示す図である。 6−PSKと送信アンテナの組み合わせを示す図である。 無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。 無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、多値数が2のべき乗以外の変調方式と、複数の送信アンテナからアクティブになる送信アンテナを1本選択するSSK方式と、を組み合わせることにより、変調方式とSSK方式のそれぞれの方式で発生する冗長情報の有効活用をする実施形態を示す。
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概略構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る無線通信システムAは、1台の無線送信端末局1と、1台の無線受信端末局2と、を有している。本実施形態では、無線送信端末局1が持つアンテナ数を6本とし、変調方式を6−PSKとするが、アンテナ数と変調多値数、それぞれが2のべき乗以外であれば良い。ただし、無線送信端末局1が持つ6本のアンテナのうち、少なくとも1本は無線受信端末局2からACK(Acknowledge:肯定確認応答)とNACK(Negative Acknowledgement:否定確認応答)を受信できるように、送受信機能を備える。本実施形態では、無線送信端末局1が持つ全てのアンテナが(6本)が送受信機能を備える場合について説明する。本実施形態では全てのアンテナが送受信機能を備える場合とするが、送受信機能をもつアンテナは1本でも、複数であってもよい。また、無線受信端末局2が持つアンテナ数は簡略化のため1本としているが、複数のアンテナを持つようにしてもよい。
図3は、第1の実施形態に係る無線送信端末局の構成例を表すブロック図である。図3の無線送信端末局1は6本のアンテナ10a〜f、各アンテナに対応する6つの無線受信部41a〜f、SW(スイッチ)12、変調部14、送信アンテナ決定部15、第1の符号化部16、第2の符号化部17、S/P変換部18、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19、送信フレーム生成部42、復調部24、制御部22、無線送信部23を備える。また、変調部14と送信アンテナ決定部15を合わせてマッパ13とする。
また、本発明では、入力データには予めCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)符号が付加されているものとする。S/P変換部18は、入力された直列の情報ビット系列をS/P変換(Serial-Parallel変換:直並列変換)し、5系列の情報ビット系列として出力する。S/P変換部18でS/P変換された並列情報ビット系列は、第1の符号化部16または第2の符号化部17に入力される。例えば、S/P変換部18でS/P変換された、5系列の情報ビット系列をc(i=0〜4)とした場合、最初の2系列の情報ビット系列(c、c)を第1の符号化部16に入力し、残りの3系列の情報ビット系列(c、c、c)を第2の符号化部17に入力する。
第1の符号化部16は、S/P変換部18から入力された2系列の情報ビット系列を符号化し、2系列の2値の符号化情報系列を出力する。図17は、第1の符号化部16の一構成例である。図17に示す様に、第1の符号化部は4つのシフトレジスタD1〜D4、12個の乗算器300〜311、6個の第1の剰余演算部312〜315で構成される。シフトレジスタD1〜D4は一つ前の処理の入力を記憶しておき、出力するものである。乗算器300〜311は入力された情報ビットに係数a(i=0〜11)を乗算する。ここで、係数aは0、1いずれかの値であり、第1の剰余演算部312〜315は、剰余演算部に入力された、情報ビットに係数aを乗算した情報(0〜1)の総和を2で割った余りを出力する。
また、第1の符号化部16は、2系列の情報ビット系列(c、c)を入力して、2系列の2値の符号化情報系列(X、X)を出力する符号器であり、符号化情報系列(X)を変調部14へ出力し、符号化情報系列(X)を送信アンテナ決定部15へ出力する。なお、第1の符号化部はBIBO(Binary Input Binary Output)エンコーダーと呼ばれる符号器のように、2系列の2値の情報ビット系列を符号化し、2系列の2値の符号化情報系列を出力する構成であればよく、図17に限定されず、畳み込み符号やターボ符号の様な符号を用いてもよい。
同様に、図18は第2の符号化部17の一構成例である。図18に示す様に、第2の符号化部は6つのシフトレジスタD5〜D10、18個の乗算器400〜417、8個の第2の剰余演算部418〜425で構成される。シフトレジスタD5〜D6は、シフトレジスタD1〜D4と同様に、一つ前の処理の入力を記憶しておき、出力するものである。乗算器400〜417は入力された情報ビットに係数b(i=0〜17)を乗算する。
ここで、係数bは0、1、2いずれかの値であり、第2の剰余演算部418〜425は、剰余演算部に入力された、情報ビットに係数bを乗算した情報(0〜2)の総和を3で割った余りを出力する。また、第2の符号化部17は、3系列の2値の情報ビット系列(c、c、c)を入力して2系列の3値の符号化情報系列(Y、Y)を出力する符号器であり、符号化情報系列(Y)を変調部14に出力し、符号化情報系列(Y)を、送信アンテナ決定部15へ出力する。なお、第2の符号化部はBITO(Binary Input Ternary Output)エンコーダーと呼ばれる符号器のように、3系列の2値の情報ビット系列を符号化し、2系列の3値の符号化情報系列を出力する構成であればよく、図18に限定されず、畳み込み符号やターボ符号の様な符号を用いてもよい。
変調部14は、第1の符号化部16から入力された2値の符号化情報系列(X)と第2の符号化部17から入力された3値の符号化情報系列(Y)に基づき6−PSKで変調し、変調信号を生成する。図2の(a)は6−PSKの信号点配置の一例を表す図である。変調部14では、入力された2系列の符号化情報系列(X(2値)、Y(3値))を図2(a)の信号点配置に基づいて変調し、変調信号とする。例えば、X=0、Y=2の場合、変調信号は{0,2}の信号点となる。変調された信号は送信フレーム生成部42に入力される。
送信アンテナ決定部15は、第1の符号化部16から入力された2値の符号化情報系列(X)と第2の符号化部17から入力された3値の符号化情報系列(Y)に基づき、送信アンテナ情報を生成し、送信アンテナ情報を生成し、送信するアンテナを決定する。図15(a)は、送信アンテナ決定部15における送信アンテナの選択方法の一例である。例えば、X=1、Y=0の場合、送信アンテナ情報はdとなる。つまり、この場合、アンテナ10dから変調信号を送信する。
チャネル推定用プリアンブル信号送信部19は、無線送信端末局1が持つ複数のアンテナと、無線受信端末局1が持つアンテナの間のチャネル情報を推定する為に、既知信号を生成し、送信フレーム生成部42に入力する。送信フレーム生成部42は、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19から入力された、チャネル推定用プリアンブルと、変調部14から入力された変調信号を、ディジタル信号からアナログ信号に変換(D/A変換:Digital to Analog変換)し、無線送信部23へ出力する。送信フレーム生成部42では、全ての送信信号に対して、D/A変換を行う前に同期用のプリアンブルを付加するものとする。
無線送信部23は、送信フレーム生成部42から入力された、ベースバンド周波数帯のアナログ信号を無線周波数帯にアップコンバートし、送信アンテナ決定部15で決定した送信アンテナ情報と共にSW12に入力する。
SW12は、送信時は、送信アンテナ決定部15から送信フレーム生成部42を介して入力された送信アンテナ情報に従い、送信するアンテナを切り替える。例えば、送信アンテナ情報がdの場合、アンテナ10dをアクティブにし、無線送信部23から入力された無線周波数帯のアナログ信号を送信する。また、ACKまたはNACKの受信時には、SW12は、アンテナ10a〜fで受信した、ACKまたはNACKを無線受信部41a〜fに入力する。なお、少なくとも1つのアンテナからACKまたはNACKを受信出来ればよく、本実施形態の様に全てのアンテナから受信する構成に限定されない。
無線受信部41a〜fは、アンテナ10a〜fで受信した無線周波数帯のアナログ信号を、それぞれダウンコンバートして、復調部24にベースバンド周波数帯の信号を入力する。復調部24は、無線受信部a〜fから入力されたACKまたはNACKのベースバンド周波数の信号を同期用のプリアンブルで同期をとり、制御部22に入力する。制御部22では、復調部24から入力された信号がACKであるかNACKであるかにより、次に送信する信号の制御をする。例えば、復調部24から入力された信号がACKである場合、前回の信号の送信が成功したとして、次の送信フレームの生成を開始する。復調部24から入力された信号がNACKである場合、前回の信号の送信が失敗したとして、前回の信号を再送する。
図4は、図3に示す無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。また、図5は図4に含まれる処理のフローチャートである。無線送信端末局1は、無線送信端末局1が有するアンテナ10a〜fから無線受信端末局2の有するアンテナまでの伝送路を無線受信端末局2が推定する為に、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19、送信フレーム生成部42、無線送信部23、各アンテナ10a〜fを介して、チャネル推定用プリアンブルを送信する(ステップS1)。プリアンブルの送信方法の一例として、時間分割をして、各アンテナ10a〜fまで順番にチャネル推定用プリアンブルを送信する方法や、直交系列を用いてチャネル推定用プリアンブルを同時に送信する方法が挙げられる。
チャネル推定用プリアンブルが送信されたら、S/P変換部18で、直列の情報ビット系列を5系列の並列情報ビット系列に変換する(ステップS2)。変換された5系列の並列情報ビット系列は第1の符号化部16に入力される2系列の情報ビット系列と、第2の符号化部17に入力される3系列の情報ビット系列に分離される(ステップS3)。分離の方法の一例として、5系列の並列情報ビット系列をc(i=0〜4)とした場合、cを2系列の情報ビット系列(c0、)と、3系列の情報ビット系列(c2、3、)に分離する方法が挙げられる。分離された2系列の情報ビット系列(c0、)は第1の符号化部16に入力され、3系列の情報ビット系列(c2、3、)は、第2の符号化部17に入力される(ステップS4)。
第1の符号化部16は、2系列の情報ビット系列が入力されて、符号化された2系列の2値の符号化情報系列(X、X)を出力する(ステップS5)。同時に、第2の符号化部17に、3系列の情報ビット系列が入力されて、2系列の3値の符号化情報系列(Y、Y)が出力される(ステップS6)。第1の符号化部16からの出力である2値の符号化情報系列(X、X)と、第2の符号化部17からの出力である3値の符号化情報系列(Y、Y)は、6−PSK変調に用いる情報(2値情報、3値情報)と、送信アンテナ選択に用いる情報(2値情報、3値情報)に分離される(ステップS7)。
ステップS7の分離の一方法例として、2値の符号化情報系列(X)と3値の符号化情報系列(Y)は変調情報に用いる情報として、2値の符号化情報系列(X)と3値の符号化情報系列(Y)は送信アンテナ選択に用いる情報として、分離をされる方法が挙げられる。分離された符号化情報系列はマッパ13に入力される(ステップS8)。例えば、X=0、Y=2の場合、図2(a)の信号点配置を用いると、変調信号は{0,2}の信号点となる。
同時に、送信アンテナ決定部15では、アンテナ情報に用いる情報に分離された(X,Y)を基に、送信アンテナを決定する。図15(a)は、送信アンテナの選択方法の一例である。X=1、Y=0の場合、送信アンテナ情報はdとなり、アンテナ10dから、変調部14で変調された信号が送信される。
マッパ13からの出力により送信データは、送信フレーム生成部42、無線送信部23、SW12、アンテナ10(送信アンテナ決定部15により決定されたアンテナ10a〜fのうちいずれか1つ)を介して、無線受信端末局2に送信される(ステップS11)。無線送信端末局1は、データを送信(ステップS11)した後、アンテナ10a〜fで無線受信端末局2からのACKまたはNACKが受信されるのを待機する(ステップS12)。ACKまたはNACKがアンテナ10a〜fで受信されたら、SW12、無線受信部a〜f、復調部24を介して制御部22にACKまたはNACKが入力される。制御部22に入力された信号がACKである場合(ACK)、終了となる(ステップS12)。また、制御部22に入力された信号がNACKである場合(NACK)、再度チャネル推定用プリアンブルの送信(ステップS1)をする(ステップS12)。
図6は、本実施形態に係る無線受信端末局の一構成例を示す機能ブロック図である。図6に示すように、無線受信端末局2は、アンテナ50、無線通信部51、SW52、受信部53、プリアンブル受信部54、チャネル推定部55、デマッパ56、第1の復号部57、第2の復号部58、P/S変換部59、エラーチェック部60、ACK/NACK生成部61、送信部62、を備える。なお、本実施形態では、アンテナ数を1本としているが、複数本でもよい。
アンテナ50は無線送信端末局1から、同期用のプリアンブルが付加された、チャネル推定用プリアンブルと送信データの信号を受信する。
無線通信部51は、アンテナ50で受信した無線周波数帯の信号をベースバンドにダウンコンバートする。受信したアナログ情報は、SW52で受信部53に入力されるように切り替える。SW52は、受信時には、受信信号を無線通信部51受信部53に入力し、送信時には送信部62から、無線通信部51に送信信号を入力するように切り替える。
受信部53では、受信信号をアナログ信号からディジタル信号に変換(A/D変換:Analog to Digital変換)する。また、送信部20で付加された同期用のプリアンブルで同期を取り、変換したディジタル信号のうち、チャネル推定用プリアンブルを受信部54へ出力し、残りの受信信号をデマッパ56へ出力する。プリアンブル受信部54は、受信部53で変換されたチャネル推定用プリアンブル信号が入力される。
チャネル推定部55では、プリアンブル受信部54で受信したチャネル推定用プリアンブル信号をもとに、無線送信端末局1が有するアンテナ10a〜fと無線受信端末局2が有するアンテナ50との間のチャネルをそれぞれ推定し、チャネル情報HaからHfを得る。例えば、チャネル情報Haは無線送信端末局1が有するアンテナ10aと無線受信端末局2が有するアンテナ50との間のチャネルの推定値である。デマッパ56では、チャネル推定部55で得たチャネル情報をもとに、ML推定(Maximum Likelihood)を行ない、軟判定値または硬判定値を出力する。本実実施形態では、デマッパ56は硬判定として、6−PSK変調の符号化情報系列の硬判定値X´(2値情報)とY´(3値情報)と、送信アンテナ選択の符号化情報系列の硬判定値X´(2値情報)とY´(3値情報)を出力する場合について説明する。
具体的には、硬判定値を出力する場合、デマッパ56は、6つのチャネル情報と6−PSK変調による6つの変調点から36点の受信信号の候補点を生成し、候補点と受信信号との信号点間距離が最小となる候補点を選択し、候補点に対応するアンテナ情報と変調信号を推定する。例えば、選択された候補点がチャネル情報Hdと変調点{0,2}で生成された信号点とすると、図15(a)よりアンテナ情報の硬判定値(X´,Y´)は(1,0)となり、変調信号の硬判定値(X´,Y´)は(0,2)となる。デマッパ56は、2値の符号化情報系列の硬判定値(X´,X´)を第1の復号部57に入力する。同時に、残りの3値の符号化情報系列の硬判定値(Y´,Y´)をデマッパから第2の復号部58に入力する。
第1の復号部57は、第1の符号化部16に対応するものであって、デマッパ56から入力された2系列の2値の符号化情報系列の硬判定値(X´,X´)を基に、2系列の2値の情報ビット系列に復号する。なお、第1の復号部57はBIBO(Binary Input Binary Output)デコーダーと呼ばれる復号器のように、2値(0と1)で表される2ビットの符号化情報系列を復号し、2系列の2値の情報ビット系列を出力する。
同様に、第2の復号部58は第1の符号化部17に対応するものであって、デマッパ56から入力された2系列の3値の符号化情報系列の硬判定値(Y´,Y´)を基に、3系列の2値の情報ビット系列に復号する。なお、第2の復号部58はTIBO(Ternary Input Binary Output)デコーダーと呼ばれる復号器のように、2系列の3値の符号化情報系列を復号し、3系列の2値の情報ビット系列を出力する。
以上のように、本実施形態では、デマッパ56で硬判定によるML推定を行い、符号化情報系列の硬判定値を算出し、第1の復号部57及び第2の符号部58は、デマッパ56から入力された各硬判定値を基に復号する。なお、本実施形態における受信信号の算出方法はこれに限定されず、第3の実施形態に示す方法を用いてもよく、その場合、デマッパ56で各符号化情報系列に対する軟推定値(例えば、尤度、対数尤度比、確率等)を算出し、第1の復号部57及び第2の符号部58は、デマッパ56から入力された軟推定値を用いて復号する構成としてもよい。
P/S変換部59は第1の復号部57より出力された2系列の情報ビット系列と、第2の復号部58より出力された3系列の情報ビット系列をP/S変換(Parallel-Serial:並直列変換)する。エラーチェック部60は、情報ビットに含まれるCRC符号を利用して、P/S変換器59から出力された情報ビット系列が正しいか否かを判定し、ACK/NACK生成部61に判定結果を通知する。ACK/NACK生成部61はエラーチェック部60から通知された判定結果に基づき、無線送信端末局1に対するACKまたはNACKを生成し、送信部62に出力する。情報ビット系列が正しいことを示す判定結果の場合、ACK/NACK生成部61ではNACK信号を生成し、送信部62に出力する。また、情報ビット系列が誤りであることを示す判定結果の場合、ACK/NACK生成部ではACKを生成し、送信部62に出力する。
送信部62は、ACK/NACK生成部61で生成されたACKまたはNACKに同期用のプリアンブルを付加し、D/A変換する。アナログ情報に変換された信号は、SW52、無線通信部51、アンテナ50を介してACKまたはNACKを送信する。
図7は、無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。アンテナ50は、無線送信端末局1から送信されるチャネル推定用プリアンブルが受信されるのを待機する(ステップS51)。プリアンブルが受信されたら、アンテナ50、無線通信部51、SW52、受信部53を介して、プリアンブル受信部54にチャネル推定用プリアンブルが入力される。プリアンブル受信部54に入力されたチャネル推定用プリアンブルを用いて、チャネル推定部55ではチャネル推定が行なわれる(ステップS52)。
無線送信端末局1からの送信データが受信されたら、受信した送信データはアンテナ50、無線通信部51、SW52、受信部53を介してデマッパ56に入力される。デマッパ56では、チャネル推定部55で推定されたチャネルからML推定を行ない、変調情報と送信アンテナ情報のデマッピングを行なう(ステップS53)。なお、本実施形態のデマッピングは先に述べたように、硬判定を行うものとする。デマッピングにより得られた変調情報の硬判定値、及び送信アンテナ情報の硬判定値はそれぞれ、2値情報と3値情報を組み合わせたものである。デマッピングされた符号化情報系列の硬判定値は、情報多値数(2値または3値)により、第1の復号部57または第2の復号部58に入力される(ステップS54)。具体的には、デマッピングした符号化情報系列の硬判定値のうち3値の硬判定値は、第2の復号部58に入力され、2値の硬判定値は第1の復号部57に入力される(ステップS55)。第1の復号部57に入力された2系列の2値の符号化情報系列の硬判定値は、2系列の情報ビット系列に復号される(ステップS56)。
同時に第2の復号部に入力された2系列の3値の符号化情報系列の硬判定値も、3系列の情報ビット系列に復号される(ステップS57)。復号は一例としてビタビ復号を行なうものとする。
P/S変換部59では、第1の復号部57から入力された2系列の情報ビット系列と第2の復号部58から出力された3系列の情報ビット系列、合計5系列の情報ビット系列をP/S変換する(ステップS58)。P/S変換された情報は、エラーチェック部60で情報ビットに含まれるCRC符号を利用してエラーチェックされる(ステップS60)。エラーチェック部60でエラーがあった場合、ACK/NACK生成部61でNACKフレームを生成し、送信部62、SW52、無線通信部51、アンテナ50を介して、生成したNACKフレームを送信する(ステップ62)。ステップS60でエラーがなかった場合、ACK/NACK生成部61で、ACKフレームを生成し、送信部62、SW52、無線通信部51、アンテナ50を介して、生成したACKフレームを送信する(ステップS61)。ACKまたはNACKを送信したら、ステップS51に戻る。
先に述べたように、6−PSKによる変調及び6本のアンテナから1本を選択するSSK方式は、それぞれ1シンボルあたりで送信可能なビット数は2[bpcu]である。そのため、これらを独立に用いたシステムでは、1シンボル当りに送信可能なビット数は2+2=4[bpcu]である。しかし、本実施形態では、第1の符号化部と第2の符号化部を用いて変調部14及び送信アンテナ決定部15に適した符号化を行なうことにより、6−PSKの冗長な情報とSSKの冗長な情報を有効利用する。これにより、本実施形態では、1シンボルあたりで送信可能なビット数は式(9)となり、送信可能なビット数を向上させ、高い伝送レートを実現することができる。
Figure 2014039092
(第2の実施形態)
本実施形態は、無線送信端末局が、マッピングをする際に、複数のアンテナの相関の高さに基づいて、「アクティブになるアンテナの組み合わせ」と、「変調」、の組み合わせを示すマッピングテーブルを用いる形態であり、無線送信端末局と無線受信端末局が同じマッピングテーブルを用いる事を特徴とする。これにより、変調方式やGSSK方式により発生する冗長情報の有効活用の機能をもつ無線通信を、マッピングとデマッピングがシンプルなシステムで実現する事が可能となる。
本実施形態では、一例として、図1の無線送信端末局1は4本のアンテナを有するものとし、送信時には4本のアンテナうち2本のアンテナがアクティブになるGSSK方式の通信を行なう形態について説明する。また、送信信号の変調方式はTPSKとする。無線受信端末局2が持つアンテナ数は1本とする。ただし、無線受信端末局2が持つアンテナの数は第1の実施形態と同様に複数であってもよい。また、無線送信端末局1が持つ複数のアンテナのうち、少なくとも1本が送受信機能を備えるものとし、本実施形態ではアンテナ10aが送受信機能を備えるものとする。なお、第1の実施例と同様に、送受信機能を備えるアンテナは複数であってもよい。
図8は、第2の実施形態に係る無線送信端末局の一例のブロック図である。図8に示されるように、無線送信端末局1は、4つのアンテナ10a〜d、4つの無線通信部11a〜d、SW107、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19、送信部106、受信部21、制御部104、マッパ100、第3の符号化部101、S/P変換部102、マッピングテーブル生成保持部103、ACK生成部105、を備える。マッパ100は、第1の実施形態における変調部14と送信アンテナ決定部15の機能を備える。
S/P変換部102は、直列の情報ビット系列を4系列の情報ビット系列に変換させる機能をもつ。本実施形態においても、入力データに予めCRC符号が付加されているものとする。第3の符号化部101は、2進数の4桁の情報を16進数の1桁の情報に変換するエンコーダーである。つまり、4系列の情報ビット系列の入力から、1系列の16値の符号化情報系列を出力する機能をもつ。例えば、S/P変換部102からの出力である4系列の情報ビット系列が(c,c,c,c)=(0,1,0,0)である場合、2進数(0100)を16進数に変換すると(4)となるため、第3の符号化部101から出力される1系列の16値の符号化情報系列は(Z)=(4)となる。ただし、第3の符号化部101は、4系列の2値の情報ビット系列の入力から、1系列の16値(0,1,…,F)の符号化情報系列を出力する構成であればよく、2進数を16進数に変換させる構成に限らない。
マッパ100は、マッピングテーブル生成保持部103が保持する、変調多値数(3)×アクティブになるアンテナの組み合わせ数、すなわち、式(10)の18通りの組み合わせのテーブルを用いて、1桁の16進数の情報をマッピングする。
Figure 2014039092
同じテーブルを無線受信端末局2でも保持することにより、デマッピングすることが可能となる。マッピングテーブル生成保持部103は、制御部104より通知された、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせをもとに、マッピングテーブルを作成する。
図9は、マッピングテーブルの作成方法の一例を示す図である。マッピングテーブル生成保持部103は、無線受信端末局2から受信したアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせに基づいて、図9(b)に示す送信アンテナの組み合わせ番号丸1から丸6を設定する。アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせとは、無線送信端末局1が有する各アンテナ10aから10dと、無線受信端末局2のアンテナ50間のチャネル情報HaからHdの相関が高いアンテナの組み合わせの事を示す。ここでのチャネル情報Haとは無線送信端末局1が有するアンテナ10aと無線受信端末局2が有するアンテナ50との間のチャネルの推定値である。HbからHdに関しても同様である。
例えば、アンテナ10aとアンテナ10bの相関は、チャネル情報HaとHbより求められる。同様の方法で、アンテナ10aとアンテナ10cの相関、アンテナ10aとアンテナ10dの相関、アンテナ10bとアンテナ10cの相関、アンテナ10bとアンテナ10dの相関、アンテナ10cとアンテナ10dの相関が求められる。求められた相関の中で最も相関が高いアンテナの組み合わせが無線受信端末局2から無線送信端末局1に通知される。
例えば、無線受信端末局2から通知された最もアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせが{c−d}(アンテナ10cとアンテナ10dの相関が最も高い)である場合、図9(b)の一番下の行の組み合わせ番号を設定する。つまり、{a―b}の組み合わせには、送信アンテナの組み合わせ番号丸1、{a―c}の組み合わせには送信アンテナの組み合わせ番号丸2、{a―d}の組み合わせには送信アンテナの組み合わせ番号丸3、{b−c}の組み合わせには送信アンテナの組み合わせ番号丸4、{b−d}の組み合わせには送信アンテナの組み合わせ番号丸5、{c−d}の組み合わせには送信アンテナの組み合わせ番号丸6を設定する。このように、図9(b)では、送信アンテナの組み合わせ番号丸6にアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせが割り当てられれば良く、送信アンテナの組み合わせ番号丸1から丸6はアンテナ相関が低い順としてもよく、これに限定されない。
また、マッピングテーブル生成保持部103は、図9(b)で決定した組み合わせ番号と変調情報に基づいて、図9(a)のマッピングテーブルを作成する。図9(a)に示すように、変調と送信アンテナの組合せは、18通りであるが、1桁の16進数の情報をマッピングする為、使われない変調と送信アンテナの組み合わせが2通り存在する。また、送信アンテナ間で相関の高い組み合わせが複数あると、GSSK方式の復調時に復調性能が劣化する。マッピングテーブルの中の使われない変調と送信アンテナの組み合わせが存在する事を利用して、図9のように、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを、出来るだけ使用しないマッピングテーブルを作成する。マッピングテーブルは、データに対してアンテナ相関が低いアンテナの組み合わせから順にマッピングしたものでもよい。このマッピングテーブルは、無線受信端末局2から、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの通知を受けて、無線送信端末局1で作成される。無線受信端末局2は、無線送信端末局1と同様のルールに従いマッピングテーブルを作成する。これにより、無線送信端末局1と無線受信端末局2で同じマッピングテーブルを保持する事が可能となる。
このテーブルの作成頻度は、伝搬環境の大きな変動にある程度追従すれば十分である為、通信頻度より低いものとする。一例として、10分程度毎に無線受信端末局2からアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを、無線送信端末局1に通知し、それぞれの端末局でマッピングテーブルの更新を行なう方法が挙げられる。なお、マッピングテーブルの作成方法は、無線送信端末局1と無線受信端末局2が同様のルールに基づいて作る設定であれよく、図9の方式に限定されない。また、本実施形態では、無線送信端末局1と無線受信端末局2において、予めマッピングテーブルの作成方法(ルール)を決定し、各端末局でマッピングテーブルを作成するが、無線送信端末局1が作成したマッピングテーブルを無線受信端末局2に通知してもよい。
マッピングテーブルが作成されたら、ACK生成部105で、無線受信端末局2から送信されたアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを正しく受信した事を無線受信端末局2に通知する為のACKを生成し、送信部106に入力する。ACK生成部105で生成された信号は、送信部106、SW12、無線通信部11a、アンテナ10aを介して送信される。なお、本実施例では、アンテナ10aが送受信機能を備える為、無線通信部11a、アンテナ10aを介してACKを送信したが、送受信機能を備えるアンテナであればアンテナ10a〜fのうち、いずれでもよい。この時の、ACKの送信方法の一例として、予め決められた1アンテナからTPSKを用いて送信を行なう方法を挙げる。ただし、ACKの送信方式に関しては、無線受信端末局2が復調できるものであればよく、本方式に限定されない。
マッパ100は、マッピングテーブルに基づいて、第3の符号化部101から入力された16値の符号化情報系列をマッピングする。例えば、あるタイミングで第3の符号化部101から入力された1系列の16値の符号化情報系列(Z)が{7}であった場合、図9(a)に基づいて、変調情報を{1}、送信アンテナの組み合わせ番号を丸3とする。送信アンテナの組み合わせ番号(ここでは丸3)が決まったら、図9(b)より送信アンテナを決定する。例えば、無線受信端末局2より通知されたアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせが{c−d}である場合(アンテナ10cとアンテナ10dの相関が高い場合)、図9(b)の一番下の行に示される送信アンテナの組み合わせ番号を用いる。図9(b)の一番下の行によると、送信アンテナの組み合わせ番号が丸3であるのは、{a−d}であるので、図8における、アンテナ10aと、アンテナ10dから、図2(b)のTPSKのシンボル配置図に基づき、{1}の信号を送信する。
チャネル推定用プリアンブル信号送信部19は、無線送信端末局1が持つ複数のアンテナと、無線受信端末局1が持つアンテナの間のチャネル情報を推定する為に、既知信号を生成し、送信部106に入力する。送信部106は、情報ビットを送信する場合、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19の信号と、マッパ100でマッピングされた信号のD/A変換を行う。また、送信部106では、全ての送信信号に対して、同期用のプリアンブルを付加するものとする。無線通信部11は、送信部106から入力されたベースバンド周波数のアナログ信号を無線周波数帯にアップコンバートし、アンテナ10を介して、無線受信端末局2に送信する。
また、ACKの受信時には、無線通信部11は受信処理を行う。例えば、アンテナ10aが送受信機能を備える場合、無線通信部11aは、アンテナ10aで受信した無線周波数帯のアナログ信号をダウンコンバートして、受信部21にベースバンド周波数の信号を出力する。受信部21には、無線受信端末局2からの同期用のプリアンブルとACKが入力される。受信部21では、同期用のプリアンブルで同期をとり、ACKの復調を行う。受信部21でのACKの受信の有無により、制御部22は、次の信号を送信するか、前回の情報を再送するか否かを制御する。ACKを受信した場合は、信号の送信が成功とみなし、次の信号を送信する。ACKを受信しなかった場合、前回の送信が失敗したとみなし、前回の信号を再送する。
制御部104に受信部21から入力されたACK、またはアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報のディジタル情報が入力される。ACKが入力された場合は、送信部20に次の情報の送信が可能である事を通知する。アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報が入力された場合、その情報を基に、マッピングテーブル生成保持部103で、マッピングテーブルを作成する。
図10は、無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。まず、無線受信端末局1からアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせが通知されるかを確認する。アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報が通知された場合(Yes)、通知された情報は、アンテナ10a、無線通信部11a、SW12を介して受信部21に入力される。なお、先に述べたように送受信機能を備えるアンテナはアンテナ10a〜fのうちいずれでもよく、アンテナ10aに限定されない。受信部21に入力されたアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報は、同期用のプリアンブルで同期をとり、A/D変換され、制御部104を介して、マッピングテーブル生成保持部103に入力され、マッピングテーブルが作成される(ステップS105)。マッピングテーブルが生成されたら、ACK生成部105で、ACKを生成し、送信部20、SW12、無線通信部11a、アンテナ11aを介して、ACKを送信する(ステップS106)。
ステップS103でアンテナ相関が高いアンテナ組み合わせの情報が受信されない場合、チャネル推定用プリアンブルを送信する(ステップS1)。ただし、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報が一度も受信されない場合の為に、無線送信端末局1と無線受信端末局2は同様の初期値となる、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを設定しておくものとする。この組み合わせは、6通りの組み合わせのいずれかひとつであれば良い。チャネル推定用プリアンブルが送信されたら、直列の情報ビット系列の送信データをS/P変換部102に入力し、4系列の情報ビット系列にS/P変換する(ステップS100)。4系列の情報ビット系列は第3の符号化部101に入力され、1系列の16値の符号化情報系列に変換される(ステップS101)。
第3の符号化部101の出力である16値の符号化情報系列から、マッパ100では、図9のマッピング用のテーブルを用いて、送信信号と送信アンテナのマッピングを行なう(ステップS102)。マッピングした信号は、送信部20、SW12、4つの無線通信部11a〜dのうちいずれか2つ、選択された無線通信部に対応するアンテナ10a〜dを介して無線受信端末局2に送信される(ステップS11)。無線送信端末局1は、データを送信(ステップS11)した後、アンテナ10aで無線受信端末局2からのACKが受信されるのを待機する(ステップS107)。ACKが受信された場合(Yes)、終了となる。ACKが一定時間受信されなかった場合(No)、再度、アンテナ相関が強いアンテナの組み合わせを受信するか待機する(ステップS103)。
図11は、第2の実施形態に係る無線受信端末局の一例のブロック図である。図11に示されるように、無線受信端末局2は、アンテナ50、無線通信部51、SW52、受信部155、プリアンブル受信部54、チャネル推定部156、デマッパ152、第3の復号部150、P/S変換部151、マッピングテーブル生成保持部153、送信部154、エラーチェック部60、ACK生成部157、を有する。受信部155では、チャネル推定用プリアンブルと符号化情報系列を受信した場合、チャネル推定用プリアンブルをプリアンブル受信部54に入力し、符号化情報系列をデマッパ152に入力する。ACKを受信した場合、チャネル推定部156に通知し、チャネル推定部156が保持する、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報をマッピングテーブル生成保持部153に入力する。ただし、全ての受信信号に対して、受信した同期用のプリアンブルで同期をとり、復調するものとする。
マッピングテーブル生成保持部153は、チャネル推定部156から、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報が入力されたら、マッピングテーブルの更新を行なう。アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報が、一度も通知されていない場合の為に、無線送信端末局1と同様の、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの初期値としていずれか1つのアンテナの組み合わせを、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせとして、設定しておくものとする。なお、このマッピングテーブルの作成方法は、図8の無線送信端末局1が有するマッピングテーブル生成保持部103と同様である。
デマッパ152は、図8のマッパ100に対応するものであり、チャネル推定部156で推定されたチャネルからML推定を行ない、マッピングテーブル生成保持部153が保持するマッピングテーブルを基に、デマッピングを行なう。具体的には、2つの送信アンテナから同時に同じ信号点の信号を送信した場合の受信信号点の候補点16点を生成し、受信信号との信号点間距離が最小となる点を選択する。この時、復号部150への出力は、硬判定値でも、軟判定値でもよい。本実施例では、硬判定値を出力した場合について説明する。第3の復号部150は、図8の第3の符号化部101に対応するもので、1系列の16値の符号化情報系列を4系列の2値の情報ビット系列に変換するものである。第3の復号部150は、1系列の16値の符号化情報系列の入力から4系列の2値の情報ビット系列を出力する構成であり、第3の符号化部101に対応すればよく、1桁の16進数を4桁の2進数に変換させる構成に限定されない。
P/S変換部151は、4系列の情報ビット系列を直列の情報ビット系列にP/S変換するものであり、S/P変換部102に対応するものである。送信部154は、エラーチェック部60で、エラーがなかった場合には、ACK生成部157を介して、ACK信号を生成する。また、送信部154には、チャネル推定部156で推定されたチャネル推定値から、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせが定期的に入力される。アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせは、無線送信端末局1と無線受信端末局2の通信が行なわれていないタイミングに通知される。送信部154から送信される全ての送信信号に対して同期用のプリアンブルを付加する。
図12は、無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。まず、無線送信端末局1からチャネル推定用プリアンブルが受信されるか確認する(ステップS51)。チャネル推定用プリアンブルが受信されない場合(No)、マッピングテーブルの更新のタイミングかどうか確認する(ステップS156)。更新のタイミングでない場合(No)、無線送信端末局からチャネル推定用プリアンブルが送信されるのを待機するステップに戻る。また、ステップS156でマッピングテーブル更新のタイミングであった場合(Yes)、チャネル推定部55より、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを推定し、送信部62、SW52、無線通信部51、アンテナ50を介して、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを、無線送信端末局1に通知する(ステップS154)。ここで、チャネル推定部156でチャネルが推定されていない状態の場合の為に、初期値として6通りのアンテナの組み合わせのうち、いずれか一つを設定しておくものとする。
アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを通知したら、無線送信端末局1からACKを受信するのを待つ(ステップS157)。ACKが受信された場合(Yes)、送信したアンテナ相関が高いアンテナの組み合わせをもとに、マッピングテーブル生成保持部153で、マッピングテーブルを作成する。この時の、マッピングテーブルの作成方法は、無線送信端末局1が作成するマッピングテーブルの作成方法と等しいものとする。ある一定時間、ACKが受信されない場合(No)、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせの情報の通知が失敗したとし、再度、アンテナ相関が高いアンテナの組み合わせを送信する(ステップS154)。
ステップS51でチャネル推定用プリアンブルが受信されたら、アンテナ50、無線通信部51、SW52、受信部53を介して、プリアンブル受信部54にチャネル推定用プリアンブルが入力される。プリアンブル受信部54に入力されたチャネル推定用プリアンブルを用いて、チャネル推定部55ではチャネル推定がされる(ステップS52)。チャネル推定が終わったら、デマッパ152では、チャネル推定部55で推定されたチャネルと、マッピングテーブル生成保持部153が保持するマッピングテーブルを基に、受信データのデマッピングを行なう(ステップS150)。デマッパ152から出力された、1系列の16進数の符号化情報の硬判定値は第3の復号部150に入力され、4系列の2値の情報ビット系列に復号される(ステップS151)。4系列の2値の情報ビット系列は、P/S変換部151で、直列の情報ビット系列に変換され(ステップS152)、エラーチェック部60で情報ビット系列に含まれるCRCを利用してエラーチェックされる(ステップS58)。ステップS58以降は、図7のフローチャートで説明したものと等しい。
本実施形態では、無線送信端末局と無線受信端末局が同じマッピングテーブルを用いる事により、符号化部とマッピング部を複雑な構成にする事なく、変調による冗長な情報とGSSKの冗長な情報を有効利用するシステムを実現する事が出来る。
(第3の実施形態)
本実施形態では、繰り返し検出を用いるビットインターリーブ符号化変調の復調方式BICM−ID(Bit Interleaved Coded Modulation with Iterative Detection)技術を用いる場合の実施形態を説明する。本実施形態では一例として、変調方式を6−PSK、無線送信端末局1が持つアンテナ数を4本、送信時にアクティブになるアンテナ数を2本とする。
BICM―ID技術とは、無線送信端末局側で符号化された符号化情報系列をインターリーブし、所定のマッピングルールに従って変調する符号化変調方式を用い、無線受信端末局側でターボ原理に基づく繰り返し検出により情報ビットを検出する技術である。一般的に、この様なターボ原理に基づく信号処理を行う場合、無線受信端末局側では、受信信号と復号器からフィードバックされた符号ビットのLLR(Log-Likelihood Ratio:対数尤度比)を基にデマッパで軟判定し、軟判定することで得た符号ビットのLLRをデインターリーブし、復号器において最大事後確率(MAP: Maximum A Posteriori probability)推定を用いた誤り訂正処理により、情報ビットと符号ビットのLLRを算出する処理を繰り返す事により尤度を高める方式である。ただし、本実施形態では、符号化情報系列が、2値以外の情報で構成される場合も含む為、ビットを前提としたLLRの算出により復号するのではなく、各符号語に対する確率を算出し比較する事により復号する。
図13は、第3の実施形態に係る無線送信端末局の一例のブロック図である。図13に示されるように、無線送信端末局1は、4つのアンテナ10a〜d、4つの無線通信部a〜d、SW107、送信部20、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19、受信部21、制御部204、S/P変換部18、第1の符号化部16、第2の符号化部17、第1のインターリーバ200と第2のインターリーバ201、変調部14、送信アンテナ決定部203を備えた構成である。第1の実施形態と同様に、本実施形態では変調部14と送信アンテナ決定部203を合わせてマッパ202とする。ただし、本実施形態では、送信アンテナを4本のうち2本アクティブにさせるため、第1の実施形態の送信アンテナ決定部15及びマッパ13の処理と本実施形態の送信アンテナ決定部203及びマッパ202の処理が異なる。また、第2の実施形態と同様に、無線送信端末局1が持つ複数のアンテナのうち、1本が送受信機能を備えるアンテナとするが、複数本のアンテナが送受信機能を備えてもよい。なお、本実施形態では、アンテナ10aが送受信機能を備えるものとする。
S/P変換器18は、第1の実施形態と同様に、直列に入力された入力情報ビット系列を5系列の入力情報ビット系列に変換する。なお、本実施形態に関しても、入力情報ビット系列にはCRC符号が付加されているものとする。第1の符号化部16と、第2の符号化部17に関しても第1の実施形態と同様のものである。
第1のインターリーバ200は第1の符号化部16から入力された、2系列の2値の符号化情報系列(X,X)をインターリーブし、2系列の2値の符号化情報系列(Xi,Xi)を出力する。ただし、第1のインターリーバ200は、2系列の符号化情報系列が入力されるが、符号化情報系列毎にインターリーブしても良いし、2系列の符号化情報系列を合わせてインターリーブしても良い。同様に第2のインターリーバ201は第2の符号化部17から入力された2系列の3値の符号化情報系列(Y,Y)を、インターリーブし2系列の3値符号化情報系列(Yi,Yi)を出力する。なお、第1のインターリーバ200と同様に、第2のインターリーバ201は、2系列の符号化情報系列が入力されているが、符号化情報系列毎にインターリーブしても良いし、2系列の符号化情報系列を合わせてインターリーブしても良い。
変調部14は、第1の実施形態と同様に、入力された符号化情報系列に基づき、変調信号を生成し、送信部20に入力する。送信アンテナ決定部203は入力されたインターリーブ後の符号化情報系列より、送信時にアクティブになるアンテナの組み合わせを決定し、送信部20に入力する。送信アンテナの組み合わせの決定方法の一例を図15(b)に示す。例えば、2値の符号化情報系列Xiが0で、3値の符号化情報系列Yiが2であった場合、アンテナ10aとアンテナ10dがアクティブになる。なお、アンテナの組み合わせの決定方法は、2値の符号化情報系列と3値の符号化情報系列の組み合わせに基づいて決定すればよく、図15(b)の方法に限定されない。
送信部20は、チャネル推定用プリアンブル信号送信部19から入力されたチャネル推定用プリアンブルと、変調部14から入力された変調信号を、D/A変換し、SW12を介して、送信アンテナ決定部203で決定したアンテナに対応する無線通信部11へ出力する。D/A変換を行う前に、全ての送信信号に対して、同期用のプリアンブルを付加する。無線通信部11a〜dは、第2の実施形態と同様に、送信部20から入力されたベースバンド周波数帯のアナログ信号を無線周波数帯にアップコンバートし、アンテナ10を介して、無線受信端末局2に送信する。ただし、送受信機能を備えるアンテナ10aに対応する無線通信部11aは、アンテナ10aで受信した無線周波数帯のアナログ信号をダウンコンバートして、受信部21にベースバンド周波数の信号を入力する機能も含む。
受信部21には、無線受信端末局2からの同期用のプリアンブルとACKが入力される。受信部21では、同期用のプリアンブルで同期をとり、その後続くACKの復調を行う。受信部21でのACKの受信の有無により、制御部204は、次の信号を送信するか、前回の情報を再送するかを制御する。ACKを受信した場合は、信号の送信が成功とみなし、次の信号を送信する。ACKを受信しなかった場合、前回の送信が失敗したとみなし、前回の信号を再送する。
図14は、無線送信端末局の動作を示すフローチャートである。図14は、S1〜S3までは第1の実施形態の図4を用いて説明したものと等しいものとする。第1の実施形態と同様に、ステップS3でS/P変換された5系列の入力情報ビット系列を、第1の符号化部16に入力する2系列の情報ビット系列(c,c)と、第2の符号化部17に入力する3系列の情報ビット系列(c,c,c)に分離し、2系列の情報ビット系列(c,c)を第1の符号化部16に入力する(ステップS4)。同時に、3系列の情報ビット系列(c,c,c)を第2の符号化部17に入力する(ステップS4)。第1の符号化部16は、第1の実施形態と同様に、2系列の2値の情報ビット系列(c,c)を符号化して2系列の2値の符号化情報系列(X,X)を出力する(ステップS5)。第1の符号化部16からの出力(X,X)は、第1のインターリーバ200に入力される。第1のインターリーバ200は、2系列の2値の符号化情報系列(X,X)をインターリーブし、2系列の2値の符号化情報系列(Xi,Xi)を出力する(ステップS201)。先に述べたように、第1のインターリーバ200は、系列毎にインターリーブしても、2系列まとめてインターリーブしても良い。
同時に、第2の符号化部17に入力された3系列の情報ビット系列(c,c,c)は、第1の実施形態と同様に、2系列の3値の符号化情報系列(Y,Y)に符号化される(ステップS6)。第2の符号化部17からの出力である、2系列の3値の符号化情報系列(Y,Y)は第2のインターリーバ201で、インターリーブされ、2系列の3値の符号化情報系列(Yi,Yi)に変換される(ステップS202)。第1のインターリーバ200と同様に、第2のインターリーバ201も、系列毎にインターリーブしても、2系列まとめてインターリーブしてもよい。第1のインターリーバ200、第2のインターリーバ201から出力された2系列の2値のインターリーブ後の符号化情報系列(Xi,Xi)と、2系列の3値のインターリーブ後の符号化情報系列(Yi,Yi1 )は、6−PSK変調に用いる情報系列(2値、3値)と、4本のアンテナのうち2本選択する、アンテナ選択に用いる情報系列(2値、3値)に分離される(ステップS7)。分離の方法の一例として、第1の実施形態で説明したものと同様に、2値の符号化情報系列(Xi)と3値の符号化情報系列(Yi)は、変調部14に入力され、2値の符号化情報系列(Xi)と3値の符号化情報系列(Yi)は送信アンテナ決定部203に入力される方法が挙げられる。
分離されたインターリーブ後の符号化情報系列は、マッパ202に入力され、マッピングされる(ステップS8)。変調部14では、入力されたインターリーブ後の符号化情報系列(Xi, Yi)から、6−PSK変調の信号を生成する(ステップS9)。変調方法は第1の実施形態で説明したものと同様である。
送信アンテナ決定部203では、入力されたインターリーブ後の符号化情報系列(Xi,Yi)から送信アンテナの選択を行なう(ステップS204)。図15(b)は、送信アンテナ決定部203で用いる、送信アンテナの組み合わせの選択方法の一例である。入力情報に対する、送信アンテナの組み合わせは図15に限らないものとする。
変調部14で生成された信号を、送信部20、SW12、送信アンテナ決定部203で決定した送信アンテナに対応する2つの無線通信部送信11、2つのアンテナ10を介して、送信する(ステップS11)。無線送信端末局1は、無線受信端末局2からACKを受信したら(Yes)、終了となる(ステップS107)。ACKが受信されない場合(No)、チャネル推定用プリアンブル送信(ステップS1)から開始する。
図16は、第3の実施形態に係る無線受信端末局の一例のブロック図である。図16は、図6のブロック図に第1のデインターリーバ250と、第2のデインターリーバ251と、第1のインターリーバ256と、第2のインターリーバ257、判定部255を加えたものである。ただし、第1のインターリーバ256は図13の第1のインターリーバ200と同じ処理を行い、第2のインターリーバ257は図13の第2のインターリーバ201と同じ処理を行う。
また、デマッパ254、第1の復号部252、第2の復号部253、エラーチェック部258は、図6に含まれるデマッパ56、第1の復号部57、第2の復号部58、エラーチェック部60とは異なるものである。デマッパ254では、軟判定によるデマッピングを行ない、各符号化情報系列における符号語の外部確率を算出し、第1のデインターリーバ250及び第2のデインターリーバ251へ出力する。図19は、6−PSKによる変調点と送信アンテナの組み合わせにより送信される36通りのシンボルパターンを示しており、例えばシンボル番号10は、インターリーブ後の符号化情報系列Xi=0、Yi=1、Xi=1、Yi=1をアンテナ10bとアンテナ10dから送信した場合のシンボルを表す。各シンボルパターンにおける確率の計算方法は式(11)となる。
Figure 2014039092
式(11)は、送信シンボルs=sを送信したときに受信信号がyとなる確率を表しており、k(k=0〜35)は図19のシンボル番号、σは雑音電力、式(12)は図19のシンボルパターンkにおける信号を送信した場合の受信信号点を表す。
Figure 2014039092
全てのシンボルパターンの確率(式(13)に示す)を用いて、インターリーブ後の符号化情報系列(Xi, Xi, Yi Yi)の全てのパターンに関して、受信信号yを受信する確率(式(14)に示す)を計算する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
式(16)に、式(15)の計算式を示す。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
式(16)は、インターリーブ後の符号化情報系列(Xi)が0であったときに受信信号がyとなる確率を表しており、右辺のΣは、送信シンボル番号k=0〜17の和となっているが、これは、図19においてXi=0となるシンボル番号がk=0〜17であるためである。また、ベイズの定理より、受信信号がyであったときインターリーブ後の符号化情報系列(Xi)が0である事後確率(式(17)で示される)P(Xi0=0|y)は、式(18)のように表わす事が出来る。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
式(16)、式(18)より、式(20)に式(19)で示される事後確率の計算式を示す。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
Figure 2014039092
式(20)において、式(21)は式(11)で表わされる送信シンボルs=sを送信したときに受信信号がyとなる確率、P(s=sk)は送信シンボルが送信シンボル番号kとなる事前確率を表す。また、P(y)は1以下の定数もしくは1とする。ここで、式(22)で表わされる事前確率は、第1のインターリーバ256と第2のインターリーバ257から得た、事前確率(式(23)で表わされる)を用いて算出する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
例えば、k=10の時、式(22)は式(24)で表わされる。
Figure 2014039092
ただし、繰り返し処理が0回目の場合(1回も繰り返していない場合)、第1のインターリーバ256と第2のインターリーバ257から事前確率が得られない為、初期値としてそれぞれの事前確率を、等確率に設定する。つまり、繰り返し処理が0回目の場合は、式(23)で表わされる事前確率は式(25)の関係式が成り立つ。
Figure 2014039092
同様に事後確率(式(26)に示される)を算出することができる。
Figure 2014039092
さらに、デマッパ254は、式(20)に示される事後確率を用いて、式(27)に示される外部確率を算出することができる。外部確率の計算式を式(28)に示す。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
式(28)に示したように、外部確率は、式(20)の事後確率を第1のインターリーバ256から入力された式(29)で示される事前確率で除算する。
Figure 2014039092
式(28)で示される外部確率を全ての符号化情報系列に対して算出し、2系列の2値のインターリーブ後の符号化情報系列(Xi,Xi)に関する4つの外部確率(式(30)に示される)を第1のデインターリーバ250に、2系列の3値の符号化情報系列(Yi,Yi1)に関する6つの外部確率(式(31)に示される)を第2のデインターリーバ251に入力する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
第1のデインターリーバ250は、第1のインターリーバ200に対応するものであり、デマッパ254から入力された外部確率について、第1のインターリーバ200で行った時間軸上の並び替えを元の順序に戻す処理を行い、第1の復号部252へ出力する。第2のデインターリーバ251は、第2のインターリーバ201に対応するものであり、デマッパ254から入力された外部確率について、第2のインターリーバ201で行った時間軸上の並び替えを元の順序に戻す処理を行い、第2の復号部253へ出力する。
第1の復号部252は、第1の符号化部16に対応するものであって、トレリス線図に基づくBCJR(Bahl、Cocke、Jelinek、Raviv)アルゴリズム等を用いて、第1の符号化部16に入力した2系列の入力情報ビット系列(c、c)に対する事後確率(式(32)で示す)を判定部255に出力し、第1の符号化部16の出力である符号化情報系列(X,X)に対応する事前確率(式(33)で示す)を第1のインターリーバ256に出力する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
ただし、式(33)で示される事前確率は、エラーチェック部60でエラーが検出された場合のみ、第1のインターリーバ256に出力される。同様に、第2の復号部253は第2の符号化部17に対応するものであって、受信信号がyとする時、トレリス線図に基づくBCJRアルゴリズム等を用いて、第2の符号化部17に入力した入力情報ビット系列(c,c,c)に対する事後確率(式(34)で示す)を判定部255に出力し、第2の符号化部17から出力された符号化情報系列(Y,Y)に対応する事前確率(式(35)で示す)を第2のインターリーバ257に出力する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
ただし、第1の復号部252と同様に、式(35)で示す事前確率は、エラーチェック部でエラーが発生した場合のみ、第2のインターリーバ257に出力される。
判定部255は、第1の復号部252から入力された入力情報ビット系列(c、c)に対する事後確率(式(36)で示す)と、第2の復号部253からから入力された入力情報ビット(c,c,c)に対する事後確率(式(37)で示す)を用いて、5系列の入力情報ビット系列(c,c,c,c,c)の判定を行なう。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
エラーチェック部258は、情報ビットに含まれるCRCを利用して、情報ビットのエラーチェックを行ない、エラーがあった場合、所定の繰り返し回数の間は、第1の復号部252と第2の復号部253に、エラーが発生した事を通知し、第1のインターリーバ256と第2のインターリーバ257に事前確率を入力させる。所定の繰り返し回数を超えている場合は、復調復号を停止する。エラーがなかった場合、ACK生成部157にデータ受信の成功を通知する。
図20および図21は、無線受信端末局の動作を示すフローチャートである。ステップS51、ステップS52は、第1の実施形態で説明したものと等しい。
チャネル推定部55で、チャネル推定された後、受信信号はデマッパ254で、軟判定でデマッピングをされる(ステップS258)。デマッパ254からは、先に説明した通り、インターリーブ後の符号化情報系列(Xi,Xi,Yi,Yi)に関する、外部確率(式(38)で示す)が出力される。
Figure 2014039092
この出力のうち、第1のデインターリーバ250にはインターリーブ後の符号化情報系列(Xi,Xi)に関する外部確率(式(39)で示す)が入力されるように分離する。
Figure 2014039092
また、第2のデインターリーバ251にはインターリーブ後の符号化情報系列(Yi,Yi)に関する外部確率(式(40)で示す)が入力されるように、分離する(ステップS251)。
Figure 2014039092
分離された外部確率はそれぞれのデインターリーバに入力される(ステップS251)。第1のデインターリーバ250は、入力された外部確率(式(39)で示す)を、それぞれ、第1のインターリーバ200に対応したデインターリーブをし、外部確率(式(41)で示す)に変換する(ステップS254)。
Figure 2014039092
デインターリーブされた式(41)で示される外部確率は、第1の復号部252で復号化される(ステップS255)。第1の復号部252の動作は、先に述べたように、トレリス線図に基づくBCJRアルゴリズム等を用いて、第1の符号化部16へ入力した入力情報ビット系列(c、c)に対する事後確率(式(42)で示す)と、第1の符号化部16の出力である符号化情報系列(X,X)に対応する事前確率(式(43)で示す)を、計算する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
第1のデインターリーバ250に外部確率が入力されると同時に、第2のデインターリーバ251に外部確率(式(44)で示す)が入力される。第2のデインターリーバ251に入力された外部確率を、それぞれ、第2のインターリーバ201に対応したデインターリーブをし、式(45)で示される外部確率に変換する(ステップS256)。デインターリーブされた外部確率は、第2の復号部253で復号化される(ステップS256)。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
第2の復号部253の動作は第2の符号化部17に対応するものであって、受信信号がyとする時、トレリス線図に基づきBCJRアルゴリズム等を用いて、第2の符号化部17の入力情報ビット系列(c,c,c)に対する事後確率(式(46)で示す)と、第2の符号化部17の出力符号化情報系列(Y,Y)に対応する事前確率(式(47)で示す)を計算する。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
第1のデインターリーバ250で、外部確率をデインターリーブし、第1の復号部252で復号化する処理と、同時に第2のデインターリーバ251で、外部確率をデインターリーブし、第2の復号部253で復号化する処理をステップS251とする。ステップS251が終わったら、第1の復号部252からは入力情報ビット系列(c,c)に対する事後確率(式(48)で示す)が判定部255に入力され、第2の復号部253からは入力情報ビット系列(c2,c3,c4)に対する事後確率(式(49)で示す)が、判定部255に入力される。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
判定部255では、各系列の情報ビット系列に対する事後確率(式(48)、式(49)で示される)を比較し、ビット判定を行なう(ステップS253)。判定部255でビット判定された情報ビット系列は、P/S変換部59でP/S変換され(ステップS58)、エラーチェック部258で、情報ビットに含まれるCRCを利用してエラーチェックが行なわれる(ステップS59)。エラーがあるかを確認し(ステップS60)、エラーがあった場合(Yes)、繰り返し回数が、所定の繰り返し回数を超えていないかを確認する(ステップS252)。所定の繰り返し回数は、0以上の整数であれば良い。つまり、所定の繰り返し回数が0であれば、1度も復調復号を繰り返さない。
繰り返し処理を行なう場合(Yes)、第1の復号部252からは、第1の符号化部16の出力である2系列の2値の符号化情報系列(X,X)に対応する事前確率(式(50)で示す)が第1のインターリーバ256に入力され、第2の復号部253からは、第2の符号化部17の出力である2系列の3値の符号化情報系列(Y,Y)に対応する事前確率(式(51)で示す)が第2のインターリーバ257に入力される。
Figure 2014039092
Figure 2014039092
第1のインターリーバ256に、事前確率が入力されると、インターリーブ後の符号化情報系列(Xi,Xi)の事前確率(式(52)で示す)が出力される(ステップS260)。
Figure 2014039092
第2のインターリーバ257に、事前確率が入力されると、インターリーブ後の符号化情報の事前確率(式(53)で示す)が出力される(ステップS261)。
Figure 2014039092
ステップS252で、現在の繰り返し回数が、所定の繰り返し回数を超えていた場合(No)、処理を停止し、無線送信端末局1からデータの再送がされる事を待機する。ステップS60で、エラーがなかった場合(No)、エラーチェック部258から、ACK生成部157に、データ受信の成功を通知する。ACK生成部157では、エラーチェック部258からの通知に従い、ACKを生成し、送信部62、SW52、無線通信部51、アンテナ50を介して、ACKを送信する(ステップS61)。
以上のように、本実施形態では、BICM−ID技術を組み合わせる事で、無線送信端末局側では、符号化情報化系列をインターリーブし、所定のマッピングルールに従って変調する符号化変調方式を用い、無線受信端末局側では、繰り返し検出により情報ビット系列を検出することで、変調による冗長な情報とGSSKの冗長な情報を有効利用しながら、性能を改善することができる。
1 無線送信端末局
2 無線受信端末局
10a〜10f アンテナ
11a〜11d 無線通信部
12 SW
13 マッパ
14 変調部
15 送信アンテナ決定部
16 第1の符号化部
17 第2の符号化部
18 S/P変換部
19 チャネル推定用プリアンブル信号送信部
20 送信部
21 受信部
22 制御部
23 無線送信部
24 復調部
41a〜41f 無線受信部
42 送信フレーム生成部
50 アンテナ
51 無線通信部
52 SW
53 受信部
54 プリアンブル受信部
55 チャネル推定部
56 デマッパ
57 第1の復号部
58 第2の復号部
59 P/S変換部
60 エラーチェック部
61 ACK/NACK生成部
62 送信部
100 マッパ
101 第3の符号化部
102 S/P変換部
103 マッピングテーブル生成保持部
104 制御部
105 ACK生成部
106 送信部
107 SW
150 第3の復号部
151 P/S変換部
152 デマッパ
153 マッピングテーブル生成保持部
154 送信部
155 受信部
156 チャネル推定部
157 ACK生成部
200 第1のインターリーバ
201 第2のインターリーバ
202 マッパ
203 送信アンテナ決定部
204 制御部
250 第1のデインターリーバ
251 第2のデインターリーバ
252 第1の復号部
253 第2の復号部
254 デマッパ
255 判定部
256 第1のインターリーバ
257 第2のインターリーバ
258 エラーチェック部

Claims (13)

  1. 複数の送信アンテナを有する送信装置であって、
    情報ビット系列を入力信号とし、
    前記情報ビット系列を符号化情報系列に符号化する少なくとも1つの符号化部と、
    前記符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調する変調部と、
    前記符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定する送信アンテナ決定部と、を備えることを特徴とする送信装置。
  2. 変調多値数が2のべき乗以外の変調方式と、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナとを予め対応させたマッピングテーブルに基づいて、変調方式および送信に使用する送信アンテナを決定することを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  3. 前記少なくとも1つの符号化部は、前記情報ビット系列から多値数が2のべき乗以外の符号化情報系列を生成することを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  4. 前記符号化部が、複数の系列の符号化情報系列を生成する場合、前記各符号化情報系列を情報多値数ごとにインターリーブするインターリーバを更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  5. 前記符号化情報系列を、2のべき乗通り以外の組み合わせで表現される変調情報系列と、2のべき乗通り以外の組み合わせで表現される送信アンテナ情報系列とに分離し、前記変調情報系列を前記変調部に入力すると共に、前記送信アンテナ情報系列を前記送信アンテナ決定部に入力することを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  6. 前記各送信アンテナ間でアンテナ相関が強い送信アンテナの組み合わせを示す情報に基づいて、前記マッピングテーブルの生成を行なうマッピングテーブル生成保持部を更に備えることを特徴とする請求項2記載の送信装置。
  7. 少なくとも1つの受信アンテナを有する受信装置であって、
    受信信号から、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調された符号化情報系列の変調情報および送信に使用された少なくとも1つの送信アンテナを示す送信アンテナ情報の硬判定値または軟判定値を出力するデマッパと、
    前記変調情報および前記送信アンテナ情報に基づいて、前記受信信号を復号する復号部と、を備えることを特徴とする受信装置。
  8. 前記復号部は、多値数が2のべき乗以外の符号化情報系列を、2値の情報ビット系列に復号することを特徴とする請求項7記載の受信装置。
  9. 前記デマッパは、送信装置が用いたマッピングテーブルと同一のマッピングテーブルに基づいて前記符号化情報系列を復号することを特徴とする請求項7記載の受信装置。
  10. 送信装置からインターリーブされた情報を受信した場合、前記軟判定値をデインターリーブし、前記復号部で復号された情報を再インターリーブして再デマッピングを行なうことを特徴とする請求項7記載の受信装置。
  11. 請求項1記載の送信装置と、請求項7記載の受信装置とから構成されることを特徴とする無線通信システム。
  12. 複数の送信アンテナを有する送信装置に実装されることによって、前記送信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、
    情報ビット系列を入力信号とし、前記情報ビット系列を符号化情報系列に符号化する機能と、
    前記符号化情報系列を変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調する機能と、
    前記符号化情報系列に基づいて、送信に使用する少なくとも1つの送信アンテナを決定する機能と、の一連の機能を前記送信装置に発揮させることを特徴とする集積回路。
  13. 少なくとも1つの受信アンテナを有する受信装置に実装されることによって、前記受信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、
    受信信号から、変調多値数が2のべき乗以外の変調方式で変調された符号化情報系列の変調情報および送信に使用された少なくとも1つの送信アンテナを示す送信アンテナ情報の硬判定値または軟判定値を出力する機能と、
    前記変調情報および前記送信アンテナ情報に基づいて、前記受信信号を復号する機能と、の一連の機能を前記受信装置に発揮させることを特徴とする集積回路。
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