JP2014038705A - 燃料電池スタックおよび燃料電池システム、燃料電池スタックの製造方法 - Google Patents

燃料電池スタックおよび燃料電池システム、燃料電池スタックの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モニターセルが通常セルよりも早期にドライアップを検知し、かつ、通常セルよりも機械的耐久性を高めたものとして、耐久性の高い燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】複数のセルを積層した燃料電池スタックである。複数のセルは、少なくとも一つのモニターセルと、モニターセルよりも高い発電特性を有する通常セルと、を含む。モニターセルの電解質膜は、通常セルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果に基づいて求められる通常セルの電解質膜の寿命予測値よりも、モニターセルの電解質膜の疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果に基づいて求められるモニターセルの電解質膜の寿命予測値のほうが大きくなるように選択される。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池スタックに関する。
特許文献1には、設定範囲内に圧力損失が収まる標準セルよりも圧力損失が大きい第1検出セル、および、標準セルよりも圧力損失が小さい第2検出セルのセル電圧の検出結果に基づいて、燃料電池の発電状態を把握し、燃料電池の運転を適切に制御する燃料電池システムが記載されている。また、特許文献2には、燃料電池スタックの複数の燃料電池の少なくとも一つを、残余の複数の燃料電池とは異なったセンサー電池とし、センサー電池が他の電池よりも先に望ましくない燃料電池作動状態を検出して制御する燃料電池電力発生装置が記載されている。なお、センサー電池は、望ましくない燃料電池作動状態に対して他の電池よりも敏感に反応するように、いわゆる、発電に関与する性能が低い状態となるように構成されている。例えば、ドライアップしやすくなるように構成されている。特許文献3には、燃料電池の複数のセルのうち最もアノード圧損(圧力損失)の大きいセル(「低性能セル」とも呼ぶ)の発電状況を監視して、各セルにおいて燃料ガス不足が生じないように制御する燃料電池システムが記載されている。なお、以下の説明では、特許文献1の圧力損失が大きい検出セルや、特許文献2のセンサー電池、特許文献3のアノード圧損の大きいセルを、「モニターセル」とも呼び、特許文献1の標準セルや、特許文献2の他の電池、特許文献3のモニターセル以外の他のセルを、「通常セル」とも呼ぶ。
特開2007−048609号公報 特表2002−520778号公報 特開2009−170229号公報
しかしながら、モニターセルとしての、特許文献1の圧力損失が大きい検出セルや、特許文献2のセンサー電池、特許文献3のアノード圧損の大きいセルは、発電動作中において、ドライアップに応じて通常セルに比べて、セル電圧が負電圧になりやすい。このため、これらのモニターセルは、通常セルとしての、特許文献1の標準セルや、特許文献2の他の電池、特許文献3のモニターセル以外の他のセルに比べて電解質膜の機械的劣化が早期に発生しやすく、燃料ガスや酸化ガスのクロスリークが発生し易い、という問題がある。本来、モニターセルは、通常セルの動作を適切に制御することを目的とするものであるのに対して、通常セルよりも早期に劣化してしまうと、燃料電池スタックの寿命がモニターセルの寿命で制限されることになり、燃料電池スタックの耐久性の点で課題があった。そのため、モニターセルには、通常セルよりも早期にドライアップを検知することが可能であり、かつ、通常セルよりも機械的耐久性が高いことが望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、複数のセルを積層した燃料電池スタックが提供される。前記複数のセルは、少なくとも一つのモニターセルと、前記モニターセルよりも高い発電特性を有する通常セルと、を含む。前記モニターセルの電解質膜は、前記通常セルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果に基づいて求められる前記通常セルの電解質膜の寿命予測値よりも、前記モニターセルの電解質膜の疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果に基づいて求められる前記モニターセルの電解質膜の寿命予測値のほうが大きくなるように選択される。この形態の燃料電池スタックによれば、従来技術で説明したように、モニターセルの寿命を通常セルの寿命よりも長くすることができ、モニターセルが通常セルよりも早期に劣化してしまうことを抑制することが可能である。これにより、燃料電池スタックの寿命を、モニターセルの寿命に制限されず通常セルの寿命に対応させることができ、燃料電池スタックの耐久性を向上させることが可能である。
(2)上記形態の燃料電池スタックにおいて、前記通常セルの電解質膜の寿命予測値として、前記通常セルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果によって表される前記通常セルの電解質膜に生じる応力とその応力の発生許容回数との関係から、想定される発電動作環境における乾湿変化に応じて発生しうる応力に対応する発生許容回数を求め;前記モニターセルの電解質膜の寿命予測値として、前記モニターセルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果によって表される前記モニターセルの電解質膜に生じる応力とその応力の発生許容回数との関係から、想定される発電動作環境における乾湿変化に応じて発生しうる応力に対応する発生許容回数を求めることが好ましい。このようにすれば、通常セルの電解質膜の寿命予測値およびモニターセルの電解質膜の寿命予測値を容易に求めることができる。
(3)本発明の他の形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは、上記の燃料電池スタックと;前記モニターセルのセル電圧を監視し、監視結果に応じて前記燃料電池スタックの動作を制御する制御部と;を備える。この燃料電池システムによれば、モニターセルの寿命が通常セルの寿命よりも長く耐久性が向上した燃料電池スタックを用いているので、モニターセルの寿命に制限されることなく通常セルの寿命に応じた燃料電池スタックの寿命に到達するまで、燃料電池スタックを動作させることが可能である。
本発明は、装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料電池スタックの製造方法や燃料電池システムの製造方法、電解質膜の選択方法等の種々の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。 燃料電池スタックを構成するセルの積層方向の概略断面図である。 モニターセルの電解質膜の選択の手順を示すフローチャートである。 電解質膜の疲労線図の取得の手順を示すフローチャートである。 図4の手順による電解質膜の疲労線図の取得方法を説明するための説明図である。 電解質膜の寿命計算の手順を示すフローチャートである。 電解質膜の力学特性を表すモデルである。 求めた応力に対応する寿命予測値について示す説明図である。 通常セル用電解質膜および各モニターセル用電解質膜のサンプルについての疲労線図および実際の検証結果を示すグラフである。 通常セル用電解質膜および各モニターセル用電解質膜のサンプルについての検証条件および検証結果をまとめた表である。
A.実施形態:
A−1.燃料電池システムの概略構成:
図1は本発明の一実施形態としての燃料電池システムの構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、燃料電池車両に搭載され、運転者からの要求に応じて、駆動力として用いられる電力を出力する。燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、制御部20と、カソードガス供給系30と、カソードガス排出系40と、アノードガス供給系50と、アノードガス排出系60とを備える。さらに、燃料電池システム100は、セル電圧検出部70を備える。
燃料電池スタック10は、反応ガスとして水素(アノードガス)と空気(カソードガス)の供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池スタック10は、複数のセル11が積層されたスタック構造を有する。
図2は、燃料電池スタックを構成するセルの積層方向の概略断面図である。セル11は、電解質膜13の両面にアノード14およびカソード15が形成された膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly, MEA)12と、膜電極接合体12を両側から狭持するセパレータ16,17と、で構成される。
電解質膜13は、湿潤状態でプロトン伝導性を示す固体高分子により形成される。アノード14及びカソード15は、導電性を有する担体上に触媒を担持させた触媒電極およびガス拡散層により構成された電極であり、本実施例においては、触媒電極には、白金触媒を担持したカーボン粒子と、電解質膜13を構成する高分子電解質と同質の電解質とを備えている。ガス拡散層は、電気化学反応に供されるガスの流路となると共に、集電を行なう部位であり、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロス、あるいは金属メッシュや発泡金属によって形成することができる。なお、ガス拡散層は、省略可能である。
セパレータ16,17は、ガス不透過な導電性部材、例えば圧縮カーボンやステンレス鋼から成る部材によって形成される。セパレータ16,17は、それぞれの両面に所定の凹凸形状を有している。この凹凸形状によって、セパレータ16とアノード14との間には、水素を含有するアノードガスが流れるアノードガス流路16aが形成される。同様に、セパレータ17とカソード15との間には、酸素を含有するカソードガスが流れるカソードガス流路17aが形成される。
図1に戻って、複数のセル11は、少なくとも1つのモニターセルとモニターセルを除く他の通常セルとに区分される。モニターセルは、通常セルよりも低い発電特性、具体的には、IV特性として、同じ電流密度Iにおける出力電圧Vが通常セルよりも低くなる特性の電解質膜で構成されている。すなわち、通常セルはモニターセルよりも高い発電特性の電解質膜で構成され、モニターセルは通常セルよりも低い発電特性の電解質膜で構成されている。なお、このモニターセルの電解質膜と通常セルの電解質膜との関係については、さらに、後述する。
また、モニターセルの電解質膜は、後述するように、通常セルの電解質膜の寿命予測値よりも大きい寿命予測値の電解質膜が選択される。なお、以下では、モニターセル及び通常セルについて特に区別する場合には、モニターセル及びその構成要素には添え字「m」を付すこととし、通常セル及びその構成要素には添え字「t」を付すこととする。具体的には、モニターセルは11mで通常セルは11tと付記される。また、図2に示すように、モニターセルの膜電極接合体は12mで通常セルの膜電極接合体は12t、モニターセルの電解質膜は13mで通常セルの電解質膜は13tと付記される。なお、図1の例では、燃料電池スタック10の中央に1つのモニターセル11mが配置された例を示している。
制御部20は、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマイクロコンピュータによって構成することができる。制御部20は、運転制御部21としての機能と、監視部22としての機能と、を備える。運転制御部21は、以下に説明する各系30,40,50,60を制御して、システムに対する出力要求に応じた電力を燃料電池スタック10に発電させる。監視部22は、燃料電池スタック10の運転中に、燃料電池スタック10の複数のセル11のうちのモニターセル11mのセル電圧を検出し、この値に応じて、運転制御部21による発電動作を制御する。なお、監視部22によって実行される運転制御部21による発電動作の制御については、さらに後述する。
カソードガス供給系30は、カソードガス配管31と、エアーコンプレッサー32と、エアーフローメーター33と、開閉弁34とを備える。カソードガス配管31は、燃料電池スタック10のカソード側の入口に接続された配管である。エアーコンプレッサー32は、カソードガス配管31を介して燃料電池スタック10と接続されており、外気を取り込んで圧縮した空気を、カソードガスとして燃料電池スタック10に供給する。
エアーフローメーター33は、エアーコンプレッサー32の上流側において、エアーコンプレッサー32が取り込む外気の量を計測し、運転制御部21に送信する。運転制御部21は、この計測値に基づいて、エアーコンプレッサー32を駆動することにより、燃料電池スタック10に対する空気の供給量を制御する。開閉弁34は、エアーコンプレッサー32と燃料電池スタック10との間に設けられている。開閉弁34は、通常、閉じた状態であり、エアーコンプレッサー32から所定の圧力を有する空気がカソードガス配管31に供給されたときに開く。
カソードガス排出系40は、カソード排ガス配管41と、調圧弁43と、圧力計測部44とを備える。カソード排ガス配管41は、燃料電池スタック10のカソード側の出口に接続された配管である。カソード排ガスは、カソード排ガス配管41を介して、燃料電池システム100の外部へと排出される。
調圧弁43は、運転制御部21によって、その開度が制御されており、カソード排ガス配管41におけるカソード排ガスの圧力(燃料電池スタック10のカソード側の背圧)を調整する。圧力計測部44は、調圧弁43の上流側に設けられており、カソード排ガスの圧力を計測し、その計測値を運転制御部21に送信する。
アノードガス供給系50は、アノードガス配管51と、水素タンク52と、開閉弁53と、レギュレーター54と、水素供給装置55と、圧力計測部56とを備える。水素タンク52は、アノードガス配管51を介して燃料電池スタック10のアノードと接続されており、タンク内に充填された水素を燃料電池スタック10に供給する。
開閉弁53と、レギュレーター54と、水素供給装置55と、圧力計測部56とは、アノードガス配管51に、この順序で、上流側(水素タンク52側)から設けられている。開閉弁53は、運転制御部21からの指令により開閉し、水素タンク52から水素供給装置55の上流側への水素の流入を制御する。レギュレーター54は、水素供給装置55の上流側における水素の圧力を調整するための減圧弁であり、その開度が運転制御部21によって制御されている。
水素供給装置55は、例えば、電磁駆動式の開閉弁であるインジェクタによって構成することができる。圧力計測部56は、水素供給装置55の下流側の水素の圧力を計測し、運転制御部21に送信する。運転制御部21は、圧力計測部56の計測値に基づき、水素供給装置55を制御することによって、燃料電池スタック10に供給される水素量を制御する。
アノードガス排出系60は、アノード排ガス配管61と、開閉弁66と、圧力計測部67とを備える。アノード排ガス配管61は、燃料電池スタック10のアノードの出口接続された配管である。発電反応に用いられることのなかった未反応ガス(水素や窒素など)を含むアノード排ガスは、アノード排ガス配管61を介して、燃料電池システム100の外部へと排出される。
開閉弁66は、アノード排ガス配管61に設けられており、運転制御部21からの指令に応じて開閉する。アノードガス排出系60の圧力計測部67は、アノード排ガス配管61に設けられている。圧力計測部67は、燃料電池スタック10の水素マニホールドの出口近傍において、アノード排ガスの圧力(燃料電池スタック10のアノード側の背圧)を計測し、運転制御部21に送信する。
セル電圧検出部70は、燃料電池スタック10の複数のセル11のうちのモニターセル11mに接続されている。モニターセル11mは、特に運転温度が高くなり、ドライアップしやすい傾向にある中央位置に配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、モニターセル11mは積層方向のうちいずれの位置に配置されていてもよい。ただし、ドライアップしやすい位置に配置するほうが好ましい。セル電圧検出部70は、モニターセル11mのセル電圧を検出し、監視部22に送信する。
運転温度検出部72は、燃料電池スタック10の運転温度を検出して運転制御部21および監視部22に送信する。なお、運転温度検出部72は、燃料電池スタック10の運転温度を、燃料電池スタック10に循環供給される冷媒(詳細な説明は省略)の温度に基づいて検出するものとしても良いし、燃料電池スタック10の排ガスの温度に基づいて検出するものとしても良い。
燃料電池システム100は、図示や詳細な説明は省略するが、二次電池と、DC/DCコンバータとを備える。二次電池は、燃料電池スタック10が出力する電力や回生電力を蓄電し、燃料電池スタック10の補助電力源として機能する。DC/DCコンバータは、二次電池の充放電や、燃料電池スタック10の出力電圧の制御に用いられる。
A−2.監視部のモニターセルの監視による運転制御:
上述したように、モニターセル11mは、その発電特性が通常セル11tの発電特性よりも低く設定された電解質膜で構成されている。このため、燃料電池スタック10の運転中において、各セル11の電解質膜13の乾燥によるドライアップが進行しても、通常セル11tのセル電圧の電圧低下よりもモニターセル11mのセル電圧の電圧低下のほうが先行して発生する。そこで、監視部22はモニターセル11mのセル電圧の変化を監視し、これに応じて燃料電池スタック10の出力を制限することにより、ドライアップの進行を抑制するように、運転制御部21の動作を制御する。これにより、通常セル11tの電解質膜13tにドライアップが進行することによってセル電圧が負電圧となり、通常セル11tの電解質膜13mの劣化を招いてしまうことを抑制する。
A−3.モニターセル用電解質膜の選択:
図3は、モニターセルの電解質膜の選択の手順を示すフローチャートである。まず、ステップS100では、あらかじめ選択した通常セルの電解質膜(「通常セル用電解質膜」とも呼ぶ)に対応するモニターセルの電解質膜(「モニターセル用電解質膜」とも呼ぶ)の候補を選択する。選択の条件としては、以下の2つがあげられる。
(条件1)通常セルの発電特性よりもモニターセルの発電特性のほうが低くなるような電解質膜であること。
(条件2)通常セル用電解質膜よりも機械的耐久性が高く、その特徴として、クロスリーク耐久性が高い電解質膜であること。
(条件1)については、同じ電極を用いた通常セルおよびモニターセルの試験体についてIV特性を測定した場合に、通常セルのIV特性よりも低いIV特性となる、すなわち、同じ電流密度Iに対して発生する電圧Vが通常セルのIV特性よりも低くなる特性を有するような電解質膜を選択すればよい。なお、この関係は、燃料電池スタックの想定される運転条件の範囲内、例えば、想定される温度範囲、想定される湿度範囲、想定される出力電流範囲内において、常に保たれていることが好ましい。ただし、これに限定されるものではない。例えば、ある出力電流値以上の場合において乾燥が進む場合には、対応する電流密度以上において通常セルよりもモニターセルのIV特性が低くなっていればよい。すなわち、乾燥して電解質膜のプロトン伝導性が低下する傾向となる運転条件において、モニターセルのセル電圧が通常セルのセル電圧に先んじて低くなるように、通常セルよりもモニターセルのIV特性が低くなっていてもよい。また、ある所定の電流密度Iにおける電圧Vが通常セルよりもモニターセルのほうが低くなっているようにしてもよい。簡易的には、電解質膜のイオン導電率、膜厚等の、イオン伝導性に影響を与えるパラメータの値を比較して選択することができる。
(条件2)については、機械的耐久性が高い電解質膜の定性的な特徴としては、電解質の膜厚が厚い、補強層が厚い、補強層の空孔率が低い、引張試験によるS−S線図の面積から得られる破断エネルギーが大きい、等がある。しかしながら、これらは、耐久性を比較するための定量的な指標ではない。
そこで、モニターセル用電解質膜の候補の選択は、例えば、次のように行われる。すなわち、(条件1)を満たす電解質膜を前提とし、それを満たす電解質膜の中から、上記定性的な特徴に基づいて通常セル用電解質膜に比べて機械的耐久性が高いと推定されるものを、モニターセル用電解質膜の候補として選択する。そして、モニターセル用電解質膜の候補について、以下で説明するように、機械的耐久性としてクロスリーク耐久性の評価を定量的に実行し、この評価結果に基づいて電解質膜の選択を行う。
すなわち、まず、ステップS200において、通常セル用電解質膜及びモニターセル用電解質膜の候補のそれぞれについて、以下で説明するように、疲労線図を取得する。図4は、電解質膜の疲労線図の取得の手順を示すフローチャートである。図5は図4の手順による電解質膜の疲労線図の取得方法を説明するための説明図である。
通常セル用電解質膜及びモニターセル用電解質膜の候補について、それぞれ、以下に説明する「乾湿サイクル試験」(ステップS210)および「疲労試験」ステップS220)を行い、それぞれの試験において、電解質膜に生じる応力ごとの発生許容回数を計測する。そして、通常セル用電解質膜及びモニターセル用電解質膜の候補について、それぞれ、乾湿サイクル試験の計測結果及び疲労試験の計測結果から、電解質膜に生じる応力と、その応力の発生許容回数との関係を示すグラフを、電解質膜の疲労線図として取得する(ステップS230)。
「乾湿サイクル試験」では、試験の対象となる電解質膜を用いた試験用の膜電極接合体において、電解質膜が基準湿潤度となる基準の湿潤状態と、所定の乾燥状態とを所定の周期で繰り返し発生させる。そして、試験用の膜電極接合体において、アノード側の水素がカソード側へとリークする量が、電解質膜の劣化の許容限界と判断する量として設定した所定量に到達するまでに、基準の湿潤状態から乾燥状態へと移行した回数を、発生許容回数として計測する。なお、膜電極接合体に生じる応力は、乾燥状態のときの電解質膜のひずみ量εに基づいて求める。ひずみ量εは、例えば、基準となる湿潤度のときの、平面方向のうちの所定の方向における電解質膜の長さLs(基準長Ls)に対する、当該方向における電解質膜の長さの変化量Leの百分率で表される。図5の上段には、乾湿サイクル試験による計測結果を表すグラフの一例が示されている。
「疲労試験」では、試験の対象となる電解質膜に所定の周期で、平面方向に一定の応力を繰り返し付与する。そして、電解質膜のひずみ量εが所定の基準値になるまでの応力の付与回数を、応力の大きさを変えて計測し、その付与回数を、その応力の発生許容回数とした。図5の中段には、疲労試験による計測結果を表すグラフの一例を示してある。なお、疲労試験におけるひずみ量εの基準値は、応力に対する発生許容回数の計測結果が、乾湿サイクル試験における計測結果と同程度となるように設定する。
疲労線図は、乾湿サイクル試験の計測結果と、疲労試験の計測結果とを統合することにより、図5の下段に示すように、電解質膜に生じる応力と、その応力の発生許容回数との関係を示すグラフとして取得される。このように、2種類の試験の計測結果を組み合わせれば、十分な計測データを得ることができ、より適切な、セルの電解質膜に発生する応力と、その応力の発生許容回数との関係を取得することができる。
次に、図3のステップS300では、以下で説明するように、通常セル用電解質膜及びモニターセル用電解質膜の候補について、それぞれ、電解質膜の寿命を計算する。図6は、電解質膜の寿命計算の手順を示すフローチャートである。まず、通常セル用電解質膜およびモニターセル用電解質膜の候補について、以下で説明するように、乾燥時の湿度から乾燥時の電解質膜に働く応力を計算し(ステップS310)、先に取得した疲労線図(図3のステップS200)から、求めた応力に対応する許容回数を寿命予測値として取得する(ステップS320)。
ここで、電解質膜に働く応力の計算のためには、電解質膜の弾塑性と粘弾性の並列モデルが用いられる。図7は、電解質膜の力学特性を表すモデルである。電解質膜に働く応力σは下式(1)に示すように、弾塑性に係る応力σpと粘弾性に係る応力σvの和で表される。そして、弾塑性に係る応力σpは、引張試験における降伏応力σy以下である場合にはひずみ量εをパラメータとして下式(2)で表され、降伏応力σyより大きい場合にはひずみ量εをパラメータとして下式(3)で表される。粘弾性に係る応力σvは、ひずみ量εをパラメータとして下式(4)で表される。ただし、下式(4)は、算出を容易にするために、変形の時間に対する応答性に対応する粘弾性のモデルを、Notrton−Hoff速度則を用いて表したものである。
Figure 2014038705
なお、定数Kp,H’,σy,A,nは、想定される湿度および温度環境において、異なる速度での引張試験を行って得られるS−S線図の降伏点、降伏点前の傾き、降伏点後の傾き等から求められる。
そして、あらかじめ求めておいた湿度変化に対応する電解質膜の寸法変化から、応力を計算しようとする乾燥時の湿度に対応するひずみ量εを求め、求めたひずみ量εを上式(1)〜(4)に代入することにより、想定される乾燥時の湿度において、電解質膜に働く応力を計算することができる。
図8は、求めた応力に対応する寿命予測値について示す説明図である。上記のようにして求めた応力に対する許容回数を、先に取得した疲労線図(図3のステップS200および図4,5参照)から、寿命予測値として求めることができる。図8には、通常セル用電解質膜について、求められた応力σtcに対応する寿命予測値として許容回数Ntcが取得され、モニターセル用電解質膜の候補について、求められた応力σmcに対応する寿命予測値として許容回数Nmcが取得される例が示されている。
次に、図3のステップS400では、モニターセル用電解質膜の候補の寿命予測値が通常セル用電解質膜の寿命予測値よりも大きいか否かを判断する。このとき、モニターセル用電解質膜の候補の寿命予測値が通常セル用電解質膜の寿命予測値よりも大きい場合には、通常セル用電解質膜に比べてモニターセル用電解質膜の候補のほうが、クロスリーク耐久性が高いと判断される。このため、ステップS500では、このモニターセル用電解質膜の候補を、モニターセル用電解質膜として決定する。これに対して、モニターセル用電解質膜の候補の寿命予測値が通常セル用電解質膜の寿命予測値以下の場合には、モニターセル用電解質膜の候補の寿命予測値が通常セル用電解質膜の寿命予測値よりも大きくなり、通常セル用電解質膜に比べてモニターセル用電解質膜の候補のほうが、クロスリーク耐久性が高いと判断されるまで、モニターセル用電解質膜の候補の選択(ステップS100)、疲労線図の取得(ステップS200)、寿命計算(ステップS300)、および、判断(ステップS400)を繰り返す。
以上のように、通常セル用電解質膜よりも耐久性の高いモニターセル用電解質膜を選択し、通常セル用電解質膜及び選択したモニターセル用電解質膜を用いて通常セル及びモニターセルを作製し、燃料電池スタックを作製することにより、燃料電池スタックの運転中において、モニターセルの電解質膜が通常セルの電解質膜よりも早期に劣化してしまうことを抑制することが可能であると考えられる。また、これにより、燃料電池スタックの寿命をモニターセルの寿命に制限されず通常セルの寿命に対応させることができ、燃料電池スタックの耐久性を向上させることが可能であると考えられる。
以上説明したモニターセル用電解質膜の選択について、1種類の通常セル用電解質膜に対して、サンプル1〜サンプル4をモニターセル用電解質膜のサンプルとして用いて確認を行った。図9は、通常セル用電解質膜および各モニターセル用電解質膜のサンプルについての疲労線図および実際の検証結果を示すグラフである。また、図10は、通常セル用電解質膜および各モニターセル用電解質膜のサンプルについての検証条件および検証結果をまとめた表である。
[通常セル用電解質膜]
通常セル用電解質膜として膜厚10μmのある電解質膜を使用した。この電解質膜を用いた通常セルにおいて、燃料電池スタックの運転中における乾湿変化として120%RH〜15%RHの乾湿サイクルを想定する。このとき、乾燥時(15%RH時)の応力は、上記した応力計算によってσ=11MPaとなることが想定される。そして、この乾湿サイクル試験を実行した結果、4100回でクロスリークが発生することを確認した。なお、想定応力に対応する許容回数の結果は、図9に示した対応する疲労線図から求められる許容回数とほぼ一致していることがわかる。
[サンプル1]
モニターセル用電解質膜として、通常セル用電解質膜と膜厚は同じ10μmであるが、発電特性の悪い電解質膜を選択した。この電解質膜を用いたモニターセルにおいて、燃料電池スタックの運転中における乾湿変化として、通常セルよりも乾燥側の条件が厳しい120%RH〜5%RHの乾湿サイクルを想定する。このとき、乾燥時(5%RH時)の応力は、上記した応力計算によってσ=7MPaとなることが想定される。そして、この乾湿サイクル試験を実行した結果、6900回でクロスリークが発生することを確認し、このモニター用電解質膜では、通常セルの寿命よりもモニターセルの寿命が長くなっていることを確認した。なお、想定応力に対応する許容回数の結果は、図9に示した対応する疲労線図から求められる許容回数とほぼ一致していることがわかる。
[サンプル2]
モニターセル用電解質膜として、通常セル用電解質膜と同じ電解質膜を選択した。この電解質膜を用いたモニターセルも、燃料電池スタックの運転中における乾湿変化として、通常セルよりも乾燥側の条件が厳しい120%RH〜5%RHの乾湿サイクルを想定する。このとき、乾燥時(5%RH時)の応力は、上記した応力計算によってσ=13MPaとなることが想定される。そして、この乾湿サイクル試験を実行した結果、1050回でクロスリークが発生することを確認し、このモニターセル用電解質膜では、通常セルの寿命よりもモニターセルの寿命が短くなっていることを確認した。モニターセル用電解質膜として通常セル用電解質膜と同じ電解質膜を用いると、乾燥しやすいほうが応力が高くなり、耐久性が低くなると考えられる。なお、想定応力に対応する許容回数の結果は、図9に示した対応する疲労線図から求められる許容回数とほぼ一致していることがわかる。
[サンプル3]
モニターセル用電解質膜として、通常セル用電解質膜と同じ電解質膜を2枚重ね合わせてプレスした電解質膜を選択した。この電解質膜を用いたモニターセルも、燃料電池スタックの運転中における乾湿変化として、通常セルよりも乾燥側の条件が厳しい120%RH〜5%RHの乾湿サイクルを想定する。このとき、乾燥時(5%RH時)の応力は、上記した応力計算によってσ=13MPaとなることが想定される。そして、この乾湿サイクル試験を実行した結果、1900回でクロスリークが発生することを確認し、このモニター用電解質膜では、通常セルの寿命よりもモニターセルの寿命が短くなっていることを確認した。モニターセル用電解質膜として通常セル用電解質膜と同じ電解質膜を2枚重ねた場合には、膜厚が大きくなるので、同じ応力に対する耐久性は高くなる傾向にあるが、乾燥しやすいほうが応力が高くなるため、想定される応力では結果として、耐久性が低くなると考えられる。なお、想定応力に対応する許容回数の結果は、図9に示した対応する疲労線図から求められる許容回数とほぼ一致していることがわかる。
[サンプル4]
モニターセル用電解質膜として、膜厚が20μmで、発電特性の悪い電解質膜を選択した。この電解質膜を用いたモニターセルも、燃料電池スタックの運転中における乾湿変化として、通常セルよりも乾燥側の条件が厳しい120%RH〜5%RHの乾湿サイクルを想定する。このとき、乾燥時(5%RH時)の応力は、上記した応力計算によってσ=17MPaとなることが想定される。そして、この乾湿サイクル試験を実行した結果、2500回でクロスリークが発生することを確認し、このモニター用電解質膜では、通常セルの寿命よりもモニターセルの寿命が短くなっていることを確認した。この場合、膜厚が大きいので、耐久性は高くなる傾向にあるが、乾燥し場合の応力が高いため、想定される応力では耐久性が低くなると考えられる。なお、想定応力に対応する許容回数の結果は、図9に示した対応する疲労線図から求められる許容回数とほぼ一致していることがわかる。
以上のことから、想定される応力に対応する許容回数を疲労線図から寿命予測値として求めることにより、通常セル用電解質膜の寿命よりも長い寿命の電解質膜をモニターセル用電解質膜として容易に選択することができることがわかる。
B.変形例:
(1)上記実施形態では、電解質膜に生じる応力と、その応力の発生許容回数との関係を、2種類の試験(乾湿サイクル試験および疲労試験)における計測結果を組み合わせて取得していた。しかし、電解質膜に生じる応力と、その応力の発生許容回数との関係を、乾湿サイクル試験の計測結果のみに基づいて取得するものとしても良いし、疲労試験の計測結果のみに基づいて取得するものとしても良い。
(2)上記実施形態では、燃料電池スタックの積層された複数のセル11のうち、中央に配置された1つのセルをモニターセル11mとしている。これに対して、モニターセル11mは中央に限定されるものではなく、いずれの位置に配置されていてもよい。また、配置されていなくてもよい。また、1つの第1実施例では、膜電極接合体に生じた応力と、その応力に対する発生許容回数との関係を、2種類の試験(乾湿サイクル試験および疲労試験)における計測結果を組み合わせて取得していた。しかし、膜電極接合体に生じた応力と、その応力に対する発生許容回数との関係は、乾湿サイクル試験の計測結果のみに基づいて取得するものとしても良いし、疲労試験の計測結果のみに基づいて取得するものとしても良い。
(3)上記実施形態では、燃料電池システムは車両に搭載されていたが、燃料電池システムは車両に搭載されていなくとも良く、車両以外の移動体(例えば、列車や船舶等)に搭載されるものとしても良い。また、なお、上記実施形態の燃料電池システムは、移動体以外の施設や建造物に固定的に設置されるものとしても良い。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池スタック
11…セル
11m…モニターセル
11t…通常セル
12…膜電極接合体
12m…膜電極接合体
12t…膜電極接合体
13…電解質膜
13m…電解質膜
13t…電解質膜
14…アノード
15…カソード
16…セパレータ
16a…アノードガス流路
17…セパレータ
17a…カソードガス流路
20…制御部
21…運転制御部
22…監視部
30…カソードガス供給系
31…カソードガス配管
32…エアーコンプレッサー
33…エアーフローメーター
34…開閉弁
40…カソードガス排出系
41…カソード排ガス配管
43…調圧弁
44…圧力計測部
50…アノードガス供給系
51…アノードガス配管
52…水素タンク
52側…水素タンク
53…開閉弁
54…レギュレーター
55…水素供給装置
56…圧力計測部
60…アノードガス排出系
61…アノード排ガス配管
66…開閉弁
67…圧力計測部
70…セル電圧検出部
72…運転温度検出部
100…燃料電池システム

Claims (4)

  1. 複数のセルを積層した燃料電池スタックであって、
    前記複数のセルは、少なくとも一つのモニターセルと、前記モニターセルよりも高い発電特性を有する通常セルと、を含み、
    前記モニターセルの電解質膜は、前記通常セルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果に基づいて求められる前記通常セルの電解質膜の寿命予測値よりも、前記モニターセルの電解質膜の疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果に基づいて求められる前記モニターセルの電解質膜の寿命予測値のほうが大きくなるように選択される
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1に記載の燃料電池スタックであって、
    前記通常セルの電解質膜の寿命予測値として、前記通常セルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果によって表される前記通常セルの電解質膜に生じる応力とその応力の発生許容回数との関係から、想定される発電動作環境における乾湿変化に応じて発生しうる応力に対応する発生許容回数を求め、
    前記モニターセルの電解質膜の寿命予測値として、前記モニターセルの電解質膜についての疲労試験結果または乾湿サイクル試験結果によって表される前記モニターセルの電解質膜に生じる応力とその応力の発生許容回数との関係から、想定される発電動作環境における乾湿変化に応じて発生しうる応力に対応する発生許容回数を求める
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 燃料電池システムであって、
    請求項1または請求項2に記載の燃料電池スタックと、
    前記モニターセルのセル電圧を監視し、監視結果に応じて前記燃料電池スタックの動作を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 複数のセルを積層した燃料電池スタックの製造方法であって、
    前記複数のセルは、少なくとも一つのモニターセルと、前記モニターセルよりも高い発電特性を有する通常セルと、を含み、
    前記モニターセルの電解質膜として、前記通常セルの電解質膜に生じる応力とその応力の発生許容回数との関係に基づいて求められる前記通常セルの電解質膜の寿命予測値よりも、前記モニターセルの電解質膜に生じる応力とその応力の発生許容回数の関係に基づいて求められる前記モニターセルの電解質膜の寿命予測値のほうが大きくなる電解質膜を選択する
    ことを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
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