JP2014038270A - ベルトユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト位置検知手段の受光部の汚れに起因するベルト位置の検知誤差の発生を抑える。
【解決手段】アーム部材に固定された接触ピンを中間転写ベルトの幅方向の端に押し当てた状態で、中間転写ベルトのローラ軸線方向の移動に伴ってアーム部材を回動させることで、図示しない発光部から発した光の、アーム部材に設けられた開口24iに対する透過量を変化させることで、図示しない受光部の受光量を変化させるベルト位置検知手段において、受光部と摺擦して受光部を清掃する清掃部材24gをアーム部材に設けた。
【選択図】図19

Description

本発明は、無端状のベルト部材を複数の張架ローラによって張架した状態で無端移動させながら、ベルト部材の張架ローラ上におけるローラ軸線方向の位置をベルト位置検知手段によって光学的に検知するベルトユニットに関するものである。また、記録シートに可視像を形成し、且つ可視像を形成する前、可視像を形成している最中、あるいは可視像を形成した後の記録シートをベルトユニットによって搬送する画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置としては、特許文献1、2、3などに記載のものが知られている。これらの画像形成装置は、無端状の中間転写ベルトを具備するベルトユニットや、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),K(ブラック)用の感光体を備えている。中間転写ベルトは、ベルトループ内側に配設された複数の張架ローラによって張架された状態で無端移動せしめられながら、周知の電子写真プロセスによってY,M,C,K用の感光体上に形成されたY,M,C,Kトナー像が重ね合わせて転写される。
かかる構成の中間転写ベルトは、無端移動に伴って、張架ローラ上におけるローラ軸線方向の位置(以下、軸線方向ベルト位置という)がどうしても経時的に変化してしまう。この位置変化は、中間転写ベルトを張架している複数の張架ローラの平行度誤差などに起因するものである。各色のトナー像を中間転写ベルトの表面に対してずれなく重ね合わせるためには、前述の位置変化をできるだけ少なくする必要がある。そこで、特許文献1、2、3に記載の画像形成装置は、複数の張架ローラの1つである寄り修正ローラの傾動動作により、中間転写ベルトの軸線方向ベルト位置を張架ローラ上の軸線方向中央付近の位置(以下、ローラ中央位置という)に合わせるようになっている。
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、中間転写ベルトの軸線方向ベルト位置を修正するための寄り修正ローラを有している。この寄り修正ローラは、中間転写ベルトのベルトループ内側で中間転写ベルトを張架している張架ローラの1つである。そして、図1に示されるように、揺動ブラケット907により、自らのローラ軸線方向の中央位置で延在している揺動軸線908を中心にして揺動可能に保持されている。揺動ブラケット907の動きにより、寄り修正ローラ906がそのローラ軸線を、図示しない他の張架ローラのローラ軸線に対して傾ける姿勢をとることで、中間転写ベルトが張架ローラ上でローラ軸線方向に強制的に移動せしめられる。図示しない制御部は、ベルト位置検知手段によって検知された軸線方向ベルト位置がローラ中央位置からずれていると、そのずれに応じて寄り修正ローラ906を傾動させることで、ベルト位置をローラ中央位置に戻す。これにより、中間転写ベルトの軸線方向ベルト位置をローラ中央位置に合わせる。特許文献2、3に記載の画像形成装置においても、同様の寄り修正ローラによって中間転写ベルトの軸線方向ベルト位置をローラ中央位置に合わせる。
図2は、特許文献1に記載の画像形成装置に搭載されているベルト位置検知手段902を中間転写ベルト901とともに示す構成図である。同図において、中間転写ベルト901は、図示しない張架ローラによって張架されており、図中矢印B方向はその張架ローラのローラ軸線方向を示している。ベルト位置検知手段902において、回動軸903aを中心にして回動自在に支持される回動体903の一端部は、バネ203の引っ張り力によって中間転写ベルト901のベルト幅方向(=ローラ軸線方向)の一端に突き当てられている。回動体903の他端部には、変位センサ904が対向している。中間転写ベルト901がローラ軸線方向(矢印B方向)に移動すると、それに伴って回動体903が回動軸903aを中心にして回動する。そして、その回動に伴って、回動体903の他端部と変位センサ904との距離が変化する。変位センサ904は、自らが発射した光を回動体903の表面で反射させて受光することで、自らと支持体903の表面との距離を検知する。図示しない制御部は、その距離に基づいてベルト位置を把握する。
ベルト位置検知手段としては、図2に示されるものの他にも、様々なものが知られている。図3は、特許文献2に記載の画像形成装置に搭載されているベルト位置検知手段910を中間転写ベルト901とともに示す斜視図である。同図において、中間転写ベルト901は、図中矢印A方向に無端移動せしめられる。ベルト位置検知手段910において、回動軸911aを中心にして回動自在に支持される回動体911の一端部は、バネ912の引っ張り力によって中間転写ベルト901のベルト幅方向(矢印B方向)の一端に突き当てられている。回動体911の他端部は、透過型フォトセンサからなる第1光センサ913や第2光センサ914の光路を遮っている。中間転写ベルト901がローラ軸線方向(矢印B方向)に移動すると、それに伴って回動体903が回動軸903aを中心にして回動する。そして、その回動に伴って、第1光センサ913の受光部の受光量や、第2光センサ914の受光部の受光量が変化する。図示しない制御部は、それらの受光量に基づいてベルト位置を把握する。
図4は、特許文献3に記載の画像形成装置に搭載されているベルト位置検知手段を中間転写ベルト901とともに示す構成図である。このベルト位置検知手段は、光を発するLED920と、LED920から発せられた光を受光する光量センサ921とを有している。そして、光量センサ921による受光量に基づいてベルト位置を検知する。
図2、図3、図4に示されるベルト位置検知手段は、何れもベルト位置を光学的に検知するために、光源と、光源から発せられた光を受光する受光部とを有しているという点が共通している。かかる構成では、受光部がトナーの付着などによって汚れると、ベルト位置の検知結果に誤差が生じてしまう。
なお、中間転写ベルトのローラ軸線方向ベルト位置をローラ中央位置に合わせるためではなく、ベルト幅方向の両端部にそれぞれ寄り止め突起を設けたベルト部材の脱輪の発生を事前に検知する目的でベルト位置検知手段を設けることも考えられる。具体的には、従来より、図5に示されるように、ベルト幅方向の両端部に寄り止め突起901aを設けた中間転写ベルト901が知られている。この寄り止め突起901aより、中間転写ベルト901の張架ローラ上からの脱輪を抑制することが可能であるが、完全に防止することはできない。寄り止め突起901aが張架ローラのローラ部を乗り上げて、中間転写ベルト901が張架ローラ上から脱輪してしまう可能性もある。そこで、脱輪の発生よりも早いタイミングで中間転写ベルト901が過剰に片寄ってしまったことをベルト位置検知手段によって検知して、ベルトの駆動を強制停止させることが考えられる。かかる構成においても、ベルト位置検知手段の受光部が汚れると、ベルト位置の検知誤差を発生させてしまう。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベルト位置検知手段の受光部の汚れに起因するベルト位置の検知誤差の発生を抑えることができるベルトユニットや画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、無端状のベルト部材と、前記ベルト部材のループ内側に配設された状態で前記ベルト部材を自らの周面の一部に掛け回して前記ベルト部材を張架する複数の張架ローラと、前記複数の張架ローラの1つであり、自らの回転駆動に伴って前記ベルト部材を無端移動せしめる駆動ローラと、前記ベルト部材の前記張架ローラ上におけるローラ軸線方向の位置を光学的に検知するベルト位置検知手段とを有するベルトユニットにおいて、清掃部材を前記ベルト位置検知手段の受光部に摺擦させて前記受光部を清掃する清掃手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明においては、清掃手段がベルト位置検知手段の受光部の汚れを除去することで、受光部の汚れに起因するベルト位置の検知誤差の発生を抑えることができる。
特許文献1に記載の画像形成装置に搭載されている寄り修正ローラを示す斜視図。 同画像形成装置に搭載されているベルト位置検知手段を中間転写ベルトとともに示す構成図。 特許文献2に記載の画像形成装置に搭載されているベルト位置検知手段を中間転写ベルトとともに示す斜視図。 特許文献3に記載の画像形成装置に搭載されているベルト位置検知手段を中間転写ベルトとともに示す構成図。 従来の寄り止め突起付きの中間転写ベルトを張架ローラとともに示す構成図。 実施形態に係るプリンタの一例を示す概略構成図。 同プリンタにおける転写ベルトユニットの概略構成を示す説明図。 同転写ベルトユニットに搭載された寄り修正ローラのローラ軸線方向の一端側(駆動端部側)に設けられた傾斜機構の一部を斜め上方から示す斜視図。 同プリンタの電気回路の一部を示すブロック図。 同プリンタにおけるベルト位置検知手段を示す正面図。 同ベルト位置検知手段を示す側面図。 同転写ベルトユニットを部分的に示す拡大斜視図。 (a)、(b)、(c)は、同ベルト位置検知手段の遮光部の開口と、第1受光部や第2受光部との相対位置の変化を説明するための拡大平面図。 (a)は、出力電圧Vaと出力電圧Vbと軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフであり、(b)は、出力電圧Va−出力電圧Vbと、軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフであり、(c)は、出力電圧Va+出力電圧Vbと、軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフである。 第2受光部が汚れている状態のベルト位置検知手段における出力電圧Vaと出力電圧Vbと軸線方向ベルト位置との関係の第1例を示すグラフ。 同関係の第2例を示すグラフ。 同関係の第3例を示すグラフ。 第1受光部及び第2受光部が汚れている状態のベルト位置検知手段における出力電圧Vaと出力電圧Vbと軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフ。 ベルト位置検知手段のL字状のアーム部材を受光部対向面の側から示す平面図。 同アーム部材を部分的に示す部分拡大側面図。 同プリンタに搭載されている第2ベルト位置検知手段を中間転写ベルトとともに示す側面図。 同プリンタのステアリング制御装置によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャート。 第1実施例に係るプリンタに搭載されるベルト位置検知手段のL字状のアーム部材を受光部対向面の側から示す平面図。 第1実施例に係るプリンタのステアリング制御装置によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャート。 第2実施例に係るプリンタのステアリング制御装置によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャート。 第3実施例に係るプリンタのステアリング制御装置21によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャート。 第5実施例に係るプリンタの転写ベルトユニット及び4つの感光体を示す構成図。
以下、電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置としてのプリンタに本発明を適用した一実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図6は、実施形態に係るプリンタの一例を示す概略構成図である。このプリンタは、2つの光書込ユニット1YM、1CKと、Y,M,C,Kのトナー像を形成するための4つの作像ユニット2Y,2M,2C,2Kとを備えている。また、給紙路30、転写前搬送路31、手差し給紙路32、手差しトレイ33、レジストローラ対34、搬送ベルトユニット35、定着装置40、搬送切替装置50、排紙路51、排紙ローラ対52、排紙トレイ53、第1給紙カセット101、第2給紙カセット102、再送装置等も備えている。
第1給紙カセット101及び第2給紙カセット102は、それぞれ内部に記録シートとしての記録紙Pの束を収容している。そして、給紙ローラ101a,102aの回転駆動により、紙束における一番上の記録紙Pを給紙路30に向けて送り出す。この給紙路30には、後述する2次転写ニップの直前で記録紙を搬送するための転写前搬送路31が続いている。給紙カセット101,102から送り出された記録紙Pは、給紙路30を経て転写前搬送路31に進入する。
プリンタ筺体における側面には、手差しトレイ33が筺体に対して開閉可能に配設されており、筺体に対して開いた状態でトレイ上面に紙束が手差しされる。手差しされた紙束における一番上の記録紙Pは、手差しトレイ33の送出ローラによって転写前搬送路31に向けて送り出される。
2つの光書込ユニット1YM,1CKは、それぞれ、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、各種レンズなどを有しており、プリンタ外部のスキャナによって読み取られた画像情報や、パーソナルコンピュータから送られてくる画像情報に基づいて、レーザーダイオードを駆動する。そして、作像ユニット2Y,2M,2C,2Kの感光体3Y,3M,3C,3Kを光走査する。具体的には、作像ユニット2Y,2M,2C,2Kの感光体3Y,3M,3C,3Kは、図示しない駆動手段によってそれぞれ図中反時計回り方向に回転駆動される。光書込ユニット1YMは、駆動中の感光体3Y,3Mに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向させながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3Y,3Mには、それぞれ、Y画像情報及びM画像情報に基づいた静電潜像が形成される。また、光書込ユニット1CKは、駆動中の感光体3C,3Kに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向させながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3C,3Kには、それぞれ、C画像情報及びK画像情報に基づいた静電潜像が形成される。
作像ユニット2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Y,3M,3C,3Kを有している。また、作像ユニット2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ、感光体3Y,3M,3C,3Kの周囲に配設される各種機器を1つのユニットとして共通の支持体に支持しており、それらがプリンタ部本体に対して着脱可能になっている。各作像ユニット2Y,2M,2C,2Kは、互いに使用するトナーの色が異なる点を除いて同様の構成になっている。Y用の作像ユニット2Yを例にすると、これは、感光体3Yのほか、これの表面に形成された静電潜像をYトナー像に現像するための現像装置4Yを有している。また、回転駆動される感光体3Yの表面に対して一様帯電処理を施す帯電装置5Yや、後述するY用の1次転写ニップを通過した後の感光体3Yの表面に付着している転写残トナーをクリーニングするドラムクリーニング装置6Yなども有している。
実施形態に係るプリンタは、4つの作像ユニット2Y,2M,2C,2Kを、後述する中間転写ベルト61に対してその無端移動方向に沿って並べたいわゆるタンデム型の構成になっている。
感光体3Yとしては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いてもよい。
現像装置4Yは、図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有する二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いて潜像を現像するものである。現像装置4Yとして、二成分現像剤の代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤によって現像を行うタイプのものを使用してもよい。現像装置4Yに対しては、図示しないYトナー補給装置により、Yトナーボトル103Y内のYトナーが適宜補給される。
ドラムクリーニング装置6Yとしては、クリーニング部材であるポリウレタンゴム製のクリーニングブレードを感光体3Yに押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本プリンタでは、回転自在なファーブラシを感光体3Yに当接させる方式のものを採用している。このファーブラシは、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体3Y表面に塗布する役割も兼ねている。
感光体3Yの上方には、図示しない除電ランプが配設されており、この除電ランプも作像ユニット2Yの一部になっている。除電ランプは、ドラムクリーニング装置6Yを通過した後の感光体3Y表面を光照射によって除電する。除電された感光体3Yの表面は、帯電装置5Yによって一様に帯電された後、上述した光書込ユニット1YMによる光走査が施される。なお、帯電装置5Yは、図示しない電源から帯電バイアスの供給を受けながら回転駆動するものである。かかる方式に代えて、感光体3Yに対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ方式を採用してもよい。
以上、Y用の作像ユニット2Yについて説明したが、M、C、K用の作像ユニット2M,2C,2Kも、Y用のものと同様の構成になっている。
4つの作像ユニット2Y,2M,2C,2Kの下方には、転写ベルトユニット60が配設されている。この転写ベルトユニット60は、複数の支持ローラによって張架している無端ベルトである中間転写ベルト61を、感光体3Y,3M,3C,3Kに当接させながら、いずれか1つの支持ローラの回転駆動によって図中時計回り方向に走行(無端移動)させる。これにより、感光体3Y,3M,3C,3Kと中間転写ベルト61とが当接するY、M、C、K用の1次転写ニップが形成されている。
Y、M、C、K用の1次転写ニップの近傍では、中間転写ベルトの内周面に囲まれた空間であるベルトループ内に配設された1次転写部材としての1次転写ローラ62Y,62M,62C,62Kによって中間転写ベルト61を感光体3Y,3M,3C,3Kに向けて押圧している。これら1次転写ローラ62Y,62M,62C,62Kには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、Y、M、C、K用の1次転写ニップには、感光体3Y,3M,3C,3K上のトナー像を中間転写ベルト61に向けて静電移動させる1次転写電界が形成される。
図中時計回り方向の無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト61の外周面には、各1次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト61の外周面には4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
中間転写ベルト61の図中下方には、2次転写ローラ72が配設されている。この2次転写ローラ72は、中間転写ベルト61における2次転写バックアップローラ68に対する掛け回し箇所にベルト外周面から当接して2次転写ニップを形成している。これにより、中間転写ベルト61の外周面と2次転写ローラ72とが当接する2次転写ニップが形成されている。
2次転写ローラ72には図示しない電源によって2次転写バイアスが印加されている。一方、ベルトループ内の2次転写バックアップローラ68は接地されている。これにより、2次転写ニップ内に2次転写電界が形成されている。
2次転写ニップの図中右側方には、上述のレジストローラ対34が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト61上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り出す。2次転写ニップ内では、中間転写ベルト61上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙Pに一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト61の外周面には、2次転写ニップで記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト61に当接するベルトクリーニング装置75によってクリーニングされる。
2次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト61から離間して、搬送ベルトユニット35に受け渡される。この搬送ベルトユニット35は、無端ベルト状の搬送ベルト36を駆動ローラ37と従動ローラ38とによって張架しながら、駆動ローラ37の回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動させる。そして、2次転写ニップから受け渡された記録紙Pを搬送ベルト外周面の張架面に保持しながら、搬送ベルト36の無端移動に伴って搬送して定着手段としての定着装置40に受け渡す。
本プリンタにおいては、搬送切替装置50、再送路54、スイッチバック路55、スイッチバック後搬送路56等により、再送手段が構成されている。具体的には、搬送切替装置50は、定着装置40から受け取った記録紙Pのその後の搬送先を、排紙路51と再送路54とで切り替える。記録紙Pの第1面だけに画像を形成する片面モードのプリントジョブの実行時には、記録紙Pの搬送先を排紙路51に設定する。これにより、第1面だけに画像が形成された記録紙Pを、排紙路51経由で排紙ローラ対52に送って、機外の排紙トレイ53上に排紙する。また、記録紙Pの両面に対してそれぞれ画像を形成する両面モードのプリントジョブの実行時において、両面にそれぞれ画像が定着された記録紙Pを定着装置40から受け取ったときにも、記録紙Pの搬送先を排紙路51に設定する。これにより、両面に画像が形成された記録紙Pを、機外の排紙トレイ53上に排紙する。一方、両面モードのプリントジョブの実行時において、第1面だけに画像が定着された記録紙Pを定着装置40から受け取ったときには、記録紙Pの搬送先を再送路54に設定する。
再送路54には、スイッチバック路55が繋がっており、再送路54に送られた記録紙Pはこのスイッチバック路55に進入する。そして、記録紙Pの搬送方向の全領域がスイッチバック路55に進入すると、記録紙Pの搬送方向が逆転されて、記録紙Pがスイッチバックする。スイッチバック路55には、再送路54の他に、スイッチバック後搬送路56が繋がっており、スイッチバックした記録紙Pは、このスイッチバック後搬送路56に進入する。このとき、記録紙Pの上下が反転する。そして、上下反転した記録紙Pは、スイッチバック後搬送路56と給紙路30とを経由して2次転写ニップに再送される。2次転写ニップで第2面にもトナー像が転写された記録紙Pは、定着装置40を経由して第2面にトナー像が定着された後、搬送切替装置50と排紙路51と排紙ローラ対52とを経由して、排紙トレイ53上に排紙される。
図7は、本プリンタにおける転写ベルトユニット60の概略構成を示す説明図である。転写ベルトユニット60は、ベルト寄り修正用の寄り修正ローラ63を含む複数の支持ローラ63,67,68,69,71等により張架支持された無端ベルトである中間転写ベルト61を有している。また、駆動源である寄り修正モータ23からの駆動力により寄り修正ローラ63を傾斜させるための動作を行う傾斜機構、中間転写ベルト61の軸線方向ベルト位置を検知するベルト位置検知手段24なども有している。また、ベルト位置検知手段24によって検知された軸線方向ベルト位置に基づいて寄り修正ローラ63の傾斜量を決定し、その寄り修正ローラ63の傾斜量を決定した傾斜量で傾斜させるように寄り修正モータ23を駆動するステアリング制御装置21も有している。そして、寄り修正ローラ63の傾斜量を変更することによって中間転写ベルト61の軸線方向ベルト位置を修正するものである。なお、本プリンタでは、支持ローラ67を駆動ローラとしているが、他の支持ローラを駆動ローラとしてもよい。
ステアリング制御装置21は、単独のマイクロコンピュータでもよいし、本プリンタに内蔵されているコントローラに実行させてもよい。ステアリング制御装置21は、ベルト位置検知手段24によって検出された軸線方向ベルト位置に基づいて寄り修正ローラ63の傾斜量を調整し、中間転写ベルト61の軸線方向ベルト位置を目標とするローラ中央位置に一定させるようにフィードバック制御を行う。
図8は、寄り修正ローラ63のローラ軸線方向の他端側(駆動端部側)に設けられた傾斜機構の一部を斜め上方から示す斜視図である。本プリンタにおいて、寄り修正ローラ63を傾斜させるための動作を行う傾斜機構としては、図7に示される通り、片持ちのワイヤー方式を採用している。
寄り修正モータ23は、その出力軸上に駆動プーリ86を有している。この駆動プーリ86は、巻き取りプーリ87とともにタイミングベルト88を張架している。巻き取りプーリ87は、タイミングベルト88が巻き付くベルトプーリ部と、ワイヤー80の一端(以下「駆動端」という。)が固定されたワイヤープーリ部とが、同軸上に一体成型されたものである。寄り修正モータ23が回転駆動して駆動プーリ86が回転すると、タイミングベルト88を介して巻き取りプーリ87が回転し、ワイヤー80の駆動端側がワイヤープーリ部に巻き取られる。本プリンタの巻き取りプーリ87は、ベルトプーリ部の径よりもワイヤープーリ部の径の方が小さく形成されているため、巻き取りプーリ87は減速手段を構成している。
ワイヤー80の駆動端側は、巻き取りプーリ87に固定されている。一方で、ワイヤー80の他端側は、動滑車83に巻き付いていて、その端部はワイヤー保持部材84に固定されている。動滑車83は、長尺なローラホルダ81の一端部に回転可能に支持されている。動滑車83が支持されているローラホルダ81の端部とは反対側の端部には、寄り修正ローラ63の駆動端部が回転可能に支持されている。このローラホルダ81は、その長尺方向の途中部分が支軸82に回動可能に支持されている。ローラホルダ81は、引っ張りスプリング85により、支軸82を中心として図2中時計回り方向へ付勢する付勢力が付与されている。この引っ張りスプリング85は、ワイヤー80が巻き付いた動滑車83をワイヤー80に張力がかかる図7中上側の向きに変位させる付勢力を付与するので、ワイヤー80に常時安定して適当な張力を付与する張力付与手段として機能する。
ワイヤー部分80aは引っ張りバネ89により引っ張られている。これにより、巻き取りプーリ87には、図7中反時計回り方向へ回転する付勢力が与えられている。このワイヤー部分80a及び引っ張りバネ89は、寄り修正モータ23の駆動トルクを軽減するためのものである。すなわち、寄り修正モータ23を引っ張りスプリング85による付勢力に抗する向きに回転駆動させる場合、寄り修正モータ23には引っ張りスプリング85の付勢力による駆動負荷が加わるが、その回転駆動方向には引っ張りバネ89による付勢力が加わるため、その駆動付加が軽減される。
以上の構成をもつ傾斜機構では、寄り修正モータ23が回転駆動してワイヤー80が巻き取りプーリ87に巻き取られる若しくは繰り出されることで動滑車83が変位し、これによりローラホルダ81が支軸82を中心に回動する。その結果、寄り修正ローラ63の駆動端部が他端部に対して相対的に変位し、寄り修正ローラ63が傾動する。本プリンタのように巻き取りプーリ87にワイヤー80を巻き取るワイヤー方式によれば、ワイヤー80の移動可能量が多く取ることができるため、寄り修正ローラ63の傾動範囲すなわち制御可能な傾斜量の範囲を広くとることができる。ただし、寄り修正ローラ63の傾動範囲が広すぎて、ローラホルダ81が周囲の部品に干渉する恐れがある場合には、ローラホルダ81の回動範囲を所定範囲に規制する規制手段を設けてもよい。本プリンタでは、この規制手段として、図8に示されるようにストッパ95が設けられている。
本プリンタにおいては、ワイヤー80の移動可能量を多く取ることができることから、減速手段を介在させても寄り修正ローラ63の傾動範囲を十分に確保することができる。よって、減速手段を介在させて寄り修正ローラ63の傾斜量を高精度に制御する構成を採用することができる。そのため、本プリンタでは、上述した巻き取りプーリ87におけるベルトプーリ部とワイヤープーリ部との径比、動滑車83の採用、ローラホルダ81における支軸82から各端部までの長さ比(テコの原理)により、寄り修正モータ23の回転駆動を減速してローラホルダ81に伝達する構成を採用し、寄り修正ローラ63の傾斜量の分解能を高め、高精度の傾き制御を可能にしている。
また、本プリンタでは、ワイヤー方式を採用しているため、ワイヤーを用いないカム方式に比べて、寄り修正ローラ63から離れた位置に寄り修正モータ23を配置することができる。よって、寄り修正ローラ63の周囲のレイアウト自由度が高い。
図9は、本プリンタの電気回路の一部を示すブロック図である。ステアリング制御装置21は、寄り修正モータ23の駆動状態を制御するもので、そのためのモータ制御信号(モータドライブ信号)を寄り修正モータ23に出力する。寄り修正モータ23としては、その回転角度や回転速度を高精度に制御可能なステッピングモータやリニアモータ等が用いられる。本実施形態では、寄り修正モータ23としてステッピングモータを用いている。また、ステアリング制御装置21には、ベルト位置検知手段24が接続されており、ベルト位置検知手段24からのベルト位置情報が入力される。
図10は、本プリンタにおけるベルト位置検知手段24を示す正面図である。また、図11は、ベルト位置検知手段24を示す側面図である。ベルト位置検知手段24は、支軸24cを中心にして回動可能に支持されるL字状のアーム部材や、アーム部材の一端部の表面から支軸24cの軸線方向に立ち上がるように固定された接触ピン24kを有している。また、発光部24hや、発光部24hから発せられた光を受光する第1受光部24e,第2受光部24fなども有している。
L字状のアーム部材の他端部は、発光部24hと、第1受光部24eや第2受光部24fとの間に介在して発光部24hからの光を遮光する遮光部24dになっている。この遮光部24dには、発光部24hからの光を透過させて第1受光部24eや第2受光部24fに受光させるための開口24iが形成されている。
L字状のアーム部材の一端部に固定された接触ピン24kは、バネ24aの力により、図12に示されるように中間転写ベルト61の側部に押し当てられている。この状態で中間転写ベルト61の軸線方向ベルト位置が変化すると、それに応じてアーム部材が支軸24cを中心にして回動する。すると、図13(a)、(b)、(c)に示されるように、開口24iと、第1受光部24eや第2受光部24fとの相対位置が変化して、第1受光部24eや第2受光部24fによる受光量が変化する。
図14(a)は、第1受光部24eからの出力電圧Vaと、第2受光部24fからの出力電圧Vbと、軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフである。また、図14(b)は、出力電圧Va−出力電圧Vbと、軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフである。また、図14(c)は、出力電圧Va+出力電圧Vbと、軸線方向ベルト位置との関係を示すグラフである。これらのグラフの縦軸は、出力電圧値[V]を示している。また、横軸は中間転写ベルトの軸線方向位置を示している。なお、横軸における領域Cがローラ中央位置である。ステアリング制御装置(21)は、軸線方向ベルト位置をこの領域Cに合わせるように、寄り修正ローラ(63)の傾動動作を制御する。
中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置が領域C(ローラ中央位置)にあるときには、図14(a)のグラフに示されるように、出力電圧Va、出力電圧Vbが両方とも立ち上がった状態になっている。即ち、第1受光部(24e)、第2受光部(24f)がともに光を受光した状態になっている。また、出力電圧Va−出力電圧Vbが、図14(b)のグラフに示されるように、+Vmaxよりも小さい値になっている。そして、軸線方向ベルト位置が完全にローラ中心位置にある状態では、出力電圧Va−出力電圧Vbがゼロになる。
中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置がローラ中心位置(領域Cの中心)よりも一端側に少しずれると、出力電圧Va、出力電圧Vbがそれぞれ立ち上がっている状態で、出力電圧Va−出力電圧Vbがゼロよりも大きな値になる。また、軸線方向ベルト位置が更に一端側にずれると、出力電圧Vaだけが立ち上がった状態で出力電圧Vaの値が+Vmaxとほぼ同じ値になる。また、軸線方向ベルト位置が更に一端側にずれると、出力電圧Vaの値が+Vmaxよりも小さくなる。これらの場合には、ステアリング制御装置(21)は、寄り修正ローラ(63)を所定方向に傾けて、軸線方向ベルト位置を他端側に強制的に寄せることで領域Cの中心(ローラ中心位置)に戻す。
一方、中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置がローラ中心位置(領域Cの中心)よりも他端側(前述した一端側とは反対側)に少しずれると、出力電圧Va、出力電圧Vbがそれぞれ立ち上がっている状態で、出力電圧Va−出力電圧Vbがゼロよりも小さな値(マイナス値)になる。また、軸線方向ベルト位置が更に他端側にずれると、出力電圧Vbだけが立ち上がった状態で出力電圧Vbの値が−Vmaxとほぼ同じ値になる。また、軸線方向ベルト位置が更に一端側にずれると、出力電圧Vbの値が−Vmaxよりもゼロに近づく。これらの場合には、ステアリング制御装置(21)は、寄り修正ローラ(63)を前述した所定方向とは逆方向に傾けて、軸線方向ベルト位置を一端側に強制的に寄せることで領域Cの中心(ローラ中心位置)に戻す。
次に、実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
図11において、第1受光部24eや第2受光部24fの表面がトナー付着などによって汚れると、第1受光部24eや第2受光部24fによる受光量が本来よりも少なくなる。すると、出力電圧Vaと出力電圧Vbと軸線方向ベルト位置との関係が、図14(a)に示されるものとは異なってくる。例えば、第2受光部24fだけが汚れると、図14(a)に示される特性が、図15に示される第1例、図16に示される第2例、図17に示される第3例のように変化してしまう。また、第1受光部24e及び第2受光部24fが両方とも汚れると、図14(a)に示される特性が、例えば図18に示される特性に変化してしまう。このような特性の変化が起こると、軸線方向ベルト位置を正確に検知することができなくなってしまう。
そこで、本プリンタにおいては、清掃部材を第1受光部24eや第2受光部24fに摺擦させてそれら受光部を清掃する清掃手段を設けている。以下、この清掃手段について詳述する。
図19は、ベルト位置検知手段のL字状のアーム部材を図示しない第1受光部や第2受光部との対向面(以下、受光部対向面という)の側から示す平面図である。アーム部材の遮光部における受光部対向面には、弾性部材あるいはブラシ部材からなる清掃部材24gが固定されている。中間転写ベルトの軸線方向ベルト位置がローラ軸線方向における一端側に大きく片寄ることに伴ってL字状のアーム部材が大きく回動すると、図20に示されるように、アーム部材の遮光部24dに固定されているせいそう部材24gが第1受光部24eや第2受光部24fに摺擦する。これにより、第1受光部24eや第2受光部24fから汚れが除去される。
図21は、本プリンタに搭載されている第2ベルト位置検知手段26を中間転写ベルト61とともに示す側面図である。中間転写ベルト61の軸線方向ベルト位置が、清掃部材(24g)を第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に摺擦させる位置よりも更にローラ軸線方向の一端側に片寄ると、中間転写ベルト61の一端部が、第2ベルト位置検知手段26の内部に進入する。すると、透過型フォトセンサからなる第2ベルト位置検知手段26における図示しない発光素子と受光素子との間の光路がベルトによって遮断される。これにより、第2ベルト位置検知手段26は、軸線方向ベルト位置について、清掃停止位置まで大きく片寄ったことを検知する。このとき、第2ベルト位置検知手段26からの出力電圧Vcが大きく立ち下がってゼロになる。つまり、第2ベルト位置検知手段26からの出力電圧Vcがゼロになることは、中間転写ベルト61の軸線方向ベルト位置が一端側の清掃停止位置まで大きく片寄ったことを意味する。
図22は、ステアリング制御装置(21)によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャートである。ステアリング制御装置は、プリントジョブ終了時には、直ちにプリントジョブを停止させるのではなく、このフローチャートに示されるプリントジョブ終了時ルーチン制御を実施してからプリントジョブを停止させる。
プリントジョブ終了ルーチン制御においては、まず、ベルト位置検知手段(24)の第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に対する清掃処理の実施の必要性が判断される。具体的には、上述したように、プリントジョブ時には、ステアリング制御装置(21)は、寄り修正ローラ(63)の傾動動作の制御(以下、ステアリング制御という)により、中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置をローラ中央位置(領域C)に合わせる。中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置がローラ中央位置にあるときには、図14(a)に示されるように、出力電圧Va、出力電圧Vbが両方とも立ち上がっている。一方、出力電圧Va、出力電圧Vbが両方とも立ち上がっているからといって、軸線方向ベルト位置がローラ中央位置(領域C)にあるとは限らない。図14(c)に示されるように、領域Eにおける領域C寄りの位置、あるいは、領域Dにおける領域Cよりの位置である可能性もある。
ベルト位置検知手段(24)の第1受光部(24e)や第2受光部(24f)が汚れてくると、出力電圧Vaや出力電圧Vbに基づく軸線方向ベルト位置の検知結果に誤差が発生するが、汚れ始めて間もないときには、その誤差はそれほど大きくない。第1受光部(24e)や第2受光部(24f)が汚れたとしても、出力電圧Va、出力電圧Vbの両方が立ち上がっている状態であれば、軸線方向ベルト位置は領域C、領域Eにおける領域C寄りの位置、又は領域Dにおける領域C寄りの位置にある。そして、この状態では、Va+Vbの値が飽和値になっている。
第1受光部(24e)や第2受光部(24f)が汚れてくると、それに伴って前述の飽和値が低下する。その低下量は、汚れの量と相関関係にある。このため、飽和値が所定の閾値+Vthを下回った段階では、第1受光部(24e)や第2受光部(24f)の汚れがある程度進行していることになる。
そこで、ステアリング制御装置(21)は、図22の処理フローに示されるように、プリントジョブ終了時のルーチン制御において、まず、ベルト中心位置での出力電圧Va、出力電圧Vbを検知する。より詳しくは、ステアリング制御の実施中にVa−Vb=0になった時点における出力電圧Va、出力電圧Vbを検知する(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。そして、Va+Vbの解について、閾値+Vthを下回っているか否かを判断する(S2)。Va+Vbの解が閾値+Vthを下回っていない場合には(S2でN)、第1受光部(24e)や第2受光部(24f)の清掃処理が不要であることから、中間転写ベルト(61)の駆動を停止させてから(S10)、一連の処理フローを終了する。一方、Va+Vbの解が閾値+Vthを下回っている場合には(S2でY)、後述するS3〜S9の清掃処理を実施する。
ステアリング制御装置(21)は、清掃処理を実施しているときには、上述したステアリング制御を中断する。そして、まず、寄り修正ローラ(63)の傾動により、中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向の一端側に向けて強制的に移動させ始める(S3)。これにより、軸線方向ベルト位置がある程度一端側にずれて、領域Cから領域Eに至ると、図14(a)に示されるように、出力電圧Vaと出力電圧Vbとのうち、出力電圧Vaだけが立ち上がる状態になる。その後、軸線方向ベルト位置が更に一端側にずれて領域Eから領域Gに至ると、やがて出力電圧Vaもゼロになる。そして、軸線方向ベルト位置が更に一端側にずれて領域Gから外れると、清掃部材(24g)が第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に摺擦してそれら受光部を清掃する。その後、軸線方向ベルト位置が更に一端側にずれて領域Gから上述した清掃停止位置に至ると、清掃部材(24g)が受光部から離間する。また、出力電圧Vcが大きく立ち下がってゼロになる。
そこで、ステアリング制御装置(21)は、寄り修正ローラ(63)の傾動により、中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向の一端側に向けて強制的に移動させ始めると、まず、「出力電圧Va=0」という条件が具備されるまで待機する(S4でY)。次に、「出力電圧Vc=0」という条件が具備されるまで待機する(S5でY)。その後、かかる条件の具備により、清掃部材(24g)について2つの受光部との摺擦位置を通過したことを確認すると、寄り修正ローラ(63)をそれまでとは逆方向に傾動させる。これにより、中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向の他端側に向けて強制的に移動させ始める(S6)。
次いで、ステアリング制御装置(21)は、「出力電圧Vc>0」という条件が具備されるまで待機する(S7)。そして、かかる条件の具備によって中間転写ベルト(61)の一端部について第2ベルト位置検知手段(26)の内部から抜け出たことを確認すると(S7でY)、次に、「出力電圧Va>0」という条件が具備されるまで待機する(S8)。かかる条件が具備されたことは、軸線方向ベルト位置が領域Gまで戻ったことを意味している。S6〜S8までの過程で、清掃部材(24g)が再び2つの受光部に摺擦して清掃を施した後、2つの受光部から離間している。
その後、ステアリング制御装置(21)は、「Va−Vb=0」という条件が具備されるまで、即ち、軸線方向ベルト位置がベルト中心位置まで戻るまで待機した後(S9でY)、中間転写ベルト(61)の駆動を停止させてから一連の処理フローを終了する。
かかる構成の本プリンタにおいては、ベルト位置検知手段(24)の第1受光部(24e)や第2受光部(24f)が汚れてしまった場合に、清掃部材(24g)によってそれら受光部を清掃して汚れを落とす。これにより、それら受光部の汚れに起因する軸線方向ベルト位置の検知誤差の発生を抑えることができる。
なお、本プリンタにおいては、清掃部材(24g)を具備する第1ベルト位置検知手段(24)が清掃手段としても機能している。清掃部材(24g)を連動部材としてのL字状のアーム部材に固定したことで、寄り修正ローラ(63)の傾動によって中間転写ベルト(61)を強制的にローラ軸線方向に往復移動させることで、清掃処理を行うことができる。
図6において、転写ベルトユニット60は、作業者によってプリンタ筺体内において図紙面に直交する方向にスライド移動せしめられることで、プリンタ筺体に対して着脱される。また、図12において、転写ベルトユニット60は、プリンタ筺体内に装着された際に、プリンタ筺体内に設けられた図示しない位置決め穴に差し込まれることで転写ベルトユニット60を位置決めする位置決めピン60aを有している。
プリンタ筺体内から引き出された転写ベルトユニット60においては、中間転写ベルト61がローラ軸線方向に沿って図中矢印C方向に引っ張られることで、転写ベルトユニット60から引き抜かれるようになっている。また、中間転写ベルト61が図中矢印C方向とは正反対の矢印D方向に引っ張られることで、転写ベルトユニット60に装着されるようになっている。そして、ベルト位置検知手段24の接触ピン24kは、中間転写ベルト61における幅方向の両端のうち、中間転写ベルト61が転写ベルトユニット60に装着される際に先端側になる方の端に突き当たるように配設されている。かかる構成では、中間転写ベルト61を転写ベルトユニット60に装着する際に、接触ピン24kを中間転写ベルト61に突き当ててL字状のアーム部材を回転せしめる。これにより、中間転写ベルト61を転写ベルトユニット60に装着する際に、電力を消費することなく、清掃部材24gを第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に摺擦させて清掃処理を施すことができる。
また、本プリンタにおいては、プリントジョブ時には、上述したステアリング制御を実施して軸線方向ベルト位置をローラ中央位置に拘束していることで、清掃部材(24g)を第1受光部(24e)や第2受光部(24f)から離間させている。これにより、清掃部材(24g)で光路を遮ってしまうことによる軸線方向ベルト位置の検知誤差の発生を回避することができる。
次に、実施形態に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した各実施例のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、各実施例に係るプリンタの構成は、実施形態と同様である。
[第1実施例]
第1実施例に係るプリンタは、第2ベルト位置検知手段を備えていない。その代わりに、第1ベルト位置検知手段(24)の遮光部(24d)に、貫通開口を2つ有している。
図23は、第1実施例に係るプリンタに搭載されるベルト位置検知手段のL字状のアーム部材を受光部対向面の側から示す平面図である。アーム部材の遮光部24dには、光を透過させるための開口として、第1開口24j及び第2開口24mが設けられている。連動部材としてのL字状のアーム部材が所定の第1回動位置まで回動すると、第1開口24jが第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に対向する。これに対し、L字状のアーム部材が所定の第2回動位置まで回動すると、第2開口23mが第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に対向する。
清掃部材24gは、遮光部24dの全域のうち、第1開口24jと第2開口24mとの間の位置に固定されている。L字状のアーム部材が上述した第1回動位置と第2回動位置との間の位置まで回動すると、清掃部材24gが第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に摺擦してクリーニングを施す。
中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置がベルト中央位置(領域C)にあるときには、L字状のアーム部材が第1回動位置まで回動して第1開口24jが第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に対向する。これにより、発光部(24h)から発せられた光が第1開口24jを通って第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に受光される。これに対し、清掃処理中に中間転写ベルト(61)がローラ軸線方向の一端側に向けて大きく移動せしめられて清掃停止位置まで移動すると、
L字状のアーム部材が第2回動位置まで回動して第2開口24mが第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に対向する。
図24は、第1実施例に係るプリンタのステアリング制御装置(21)によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、S1、S2及びS3は、図22のフローチャートと同じであるのでその説明を省略する。
ステアリング制御装置21は、寄り修正ローラ(63)の傾動によって中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向の一端側に向けて強制的に移動させ始めると、「出力電圧Va=0」という条件が具備されるまで待機する(S4でY)。これは、軸線方向ベルト位置について、領域Gまで移動したことを確認するためである。
「出力電圧Va=0」という条件が具備されると(S4でY)、ステアリング制御装置(21)は、次に、「出力電圧Vb>0」という条件が具備されるまで待機する(S5でY)。これは次に説明する理由による。即ち、「出力電圧Va=0」という条件が具備された直後は、アーム部材の遮光部24dにおける第1開口24jと第2開口24mとの間の領域が第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に対向することから、出力電圧Vaや出力電圧Vbがそれぞれゼロになる。その後、中間転写ベルト(61)が更にローラ軸線方向の一端側にずれていくと、やがて、清掃部材24gが第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に摺擦してそれら受光部を清掃する。そして、中間転写ベルト(61)が更にローラ軸線方向の一端側にずれていくと、やがて、中間転写ベルト(61)の軸線方向ベルト位置が清掃停止位置まで移動する。このとき、第2開口24mが第2受光部(24f)に対向して出力電圧Vbがゼロから大きく立ち上がることで、「出力電圧Vb>0」という条件が具備される。つまり、ステアリング制御装置(21)は、「出力電圧Vb>0」という条件が具備されたことにより、軸線方向ベルト位置について清掃停止位置まで移動したことを把握するのである。
「出力電圧Vb>0」という条件が具備されると(S5でY)、ステアリング制御装置(21)は、寄り修正ローラ(63)の傾動によって中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向の他端側に向けて強制的に移動させ始める(S6)。そして、「出力電圧値Vb=0」という条件、「Va>0」という条件、「Va−Vb=0」という条件がそれぞれ順番に具備されるまで、ベルトの他端側に向けての強制的な移動が継続される。つまり、軸線方向ベルト位置がベルト中心位置に戻されるまで、ベルトの他端側に向けての強制的な移動が継続されるのである。その後、中間転写ベルト(61)の駆動が停止された後に、一連の処理フローが終了する。
かかる構成では、ベルト位置検知手段を2つ設けることなく、1つのベルト位置検知手段(24)により、軸線方向ベルト位置について、ベルト中央位置(領域C)にあることや、清掃停止位置にあることを把握することができる。
[第2実施例]
第2実施例に係るプリンタは、以下に説明する点の他が、第1実施例に係るプリンタと同様の構成になっている。第2実施例に係るプリンタは、清掃処理において、中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向に複数回に渡って往復移動させて、清掃部材(24g)を何度も第1受光部(24e)や第2受光部(24f)に摺擦させる。
図25は、第2実施例に係るプリンタのステアリング制御装置(21)によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、S1〜S8は、図24のフローチャートと同じであるのでその説明を省略する。
ステアリング制御装置(21)は、「出力電圧Va>0」という条件が具備されたことを確認すると、ベルト往復動作回数Nを1つカウントアップする(S9)。そして、カウントアップ後のベルト往復動作回数Nについて、所定回数xであるか否かを確認し(S10)、所定回数xでない場合には(S10でN)、処理フローをS3にループさせる。これに対し、所定回数xである場合には(S10でY)、処理フローをS11、S12に進めて、「Va+Vb=0」という条件が具備されるまで待機する。即ち、軸線方向ベルト位置がローラ中心位置まで戻るまで待機する。このような処理フローにより、中間転写ベルト(61)をローラ軸線方向に所定回数xだけ強制的に往復移動させるまで、中間転写ベルト(61)の強制的な往復移動が継続される。
かかる構成では、清掃処理において中間転写ベルト(61)を1回だけ往復移動させる場合に比べて、より確実に第1受光部(24e)や第2受光部(24f)の汚れを落とすことができる。
[第3実施例]
第3実施例に係るプリンタは、以下に説明する点の他が、第2実施例に係るプリンタと同様の構成になっている。第3実施例に係るプリンタは、第1受光部(24e)や第2受光部(24f)の汚れが落ちるまで清掃処理を続けるようになっている。
図26は、第3実施例に係るプリンタのステアリング制御装置(21)によって実施されるプリントジョブ終了時ルーチン制御の処理フローを示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、S1〜S8は、図25のフローチャートと同じであるのでその説明を省略する。
ステアリング制御装置(21)は、「出力電圧Va>0」という条件が具備されたことを確認すると、「出力電圧Va−出力電圧Vb=0」という条件が具備されるまで待機する(S9でY)。即ち、軸線方向ベルト位置がベルト中心位置に戻るまで待機する。その後、「Va+Vb<閾値+Vth」という条件について具備されているか否かを判断する(S10)。具備されていない場合には(S10でN)、第1受光部(24e)や第2受光部(24f)がまだ汚れていることになるので、処理フローをS3にループさせて、中間転写ベルト(61)のローラ軸線方向における強制的な往復移動をもう1度繰り返す。これに対し、具備されている場合には(S10でY)、中間転写ベルト(61)の駆動を停止させてから(S11)、一連の処理フローを終了する。
かかる構成では、清掃処理の実施により、第1受光部(24e)や第2受光部(24f)から確実に汚れを落とすことができる。
[第4実施例]
第4実施例に係るプリンタは、実施形態、第1実施例、第2実施例、又は第3実施例に係るプリンタに対し、次のような構成を付加したものである。即ち、プリントジョブ終了時ルーチン制御において、中間転写ベルト(61)を通常のプリントジョブ時よりも速い速度で駆動するという構成である。
寄り修正ローラ(63)の傾動による中間転写ベルト(61)の強制的な往復移動の速度は、中間転写ベルト(61)の走行速度と相関関係にある。中間転写ベルト(61)の走行速度が速くなるほど、強制的な往復移動速度が速くなる。このため、プリントジョブ時ルーチン制御において、中間転写ベルト(61)をプリントジョブ時よりも速い速度で駆動することで、清掃処理に要する時間を短縮することができる。
これまで、ベルト部材として中間転写ベルト61を備える転写ベルトユニット60に本発明を適用した例について説明したが、中間転写ベルト61とは機能の異なるベルト部材を備えるベルトユニットに本発明を提供することも可能である。例えば、図6に示される搬送ベルトユニット35に本発明を適用することも可能である。また例えば、図27に示されるように、ベルト部材として転写搬送ベルト361を備える転写ベルトユニット360に本発明を適用することも可能である。図27に示されるプリンタにおいては、転写搬送ベルト361の表面に保持している図示しない記録シートに対して、Y,M,C,K用の感光体3Y,3M,3C,3K上のY,M,C,Kトナー像を重ね合わせて1次転写するようになっている。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、無端状のベルト部材(例えば中間転写ベルト61)と、前記ベルト部材のループ内側に配設された状態で前記ベルト部材を自らの周面の一部に掛け回して前記ベルト部材を張架する複数の張架ローラ(例えば、62Y,M,C,K、6369、68、67)と、前記複数の張架ローラの1つであり、自らの回転駆動に伴って前記ベルト部材を無端移動せしめる駆動ローラ(例えば支持ローラ67)と、前記ベルト部材の前記張架ローラ上におけるローラ軸線方向の位置を光学的に検知するベルト位置検知手段(例えばベルト位置検知手段24)とを有するベルトユニット(例えば転写ベルトユニット60)において、清掃部材(例えば清掃部材24g)を前記ベルト位置検知手段の受光部(例えば第1受光部24e、第2受光部24f)に摺擦させて前記受光部を清掃する清掃手段を設けたことを特徴とするものである。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、前記複数の張架ローラの1つであり、自らのローラ軸線方向における中央部でローラ軸線に直交する方向に延在している揺動軸線を中心にして揺動可能に保持され、前記揺動軸線を中心にした揺動により、自らのローラ軸線を他の張架ローラのローラ軸線に対して傾ける姿勢をとることで、無端移動中の前記ベルト部材を前記張架ローラ上でローラ軸線方向に強制的に移動させる傾動ローラ(例えば寄り修正ローラ63)と、前記傾動ローラの傾き動作を制御することで前記ベルト部材の前記ローラ軸線方向における位置を調整する処理を実施する制御手段(例えばステアリング制御装置21)とを設けたことを特徴とするものである。かかる構成では、ステアリング制御によってベルト部材のローラ軸線方向における過度の寄りの発生を回避することができる。
[態様C]
態様Cは、態様Bにおいて、前記ベルト部材の前記ローラ軸線方向の動きに連動する連動部材(例えばアーム部材)を前記清掃手段に設け、前記清掃部材を前記連動部材に固定し、且つ、前記傾動ローラの傾き動作によって前記ベルト部材を前記ローラ軸線方向に移動させるのに伴って、前記連動部材に固定されている前記清掃部材を前記受光部に摺擦させて前記受光部を清掃する清掃処理を所定のタイミングで実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、ステアリング制御のための機構の動作を利用して、ベルト位置検知手段の受光部を清掃することができる。
[態様D]
態様Dは、態様Cにおいて、前記受光部による受光量に基づいて前記清掃処理の必要性を判断し、判断結果に基づいて前記清掃処理を開始する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、受光部が汚れたときにだけ清掃処理を実施することで、受光部が汚れていないときに清掃処理を実施することによる無駄な装置のダウンタイムの発生を回避することができる。
[態様E]
態様Eは、態様C又はDにおいて、前記連動部材が所定の第1位置まで移動したときに前記受光部に対向する第1貫通開口と、前記連動部材が所定の第2位置まで移動したときに前記受光部に対向する第2貫通開口とを前記連動部材に設け、前記連動部材が前記第1位置と前記第2位置との間の位置に移動したときに前記清掃部材を前記受光部に接触させるように、前記清掃部材を前記連動部材における前記第1貫通開口と前記第2貫通開口との間の位置に固定し、前記連動部材を介して光源と前記受光部とを対向させ、且つ、前記光源から発した光を前記第1貫通開口や前記第2貫通開口に通して前記受光部に受光させるようにしたことを特徴とするものである。かかる構成では、第1ベルト位置検知手段とは別に、第2ベルト位置検知手段を設けることなく、連動部材について清掃終了位置まで移動させたことを検知することができる。
[態様F]
態様Fは、態様C又はDにおいて、前記ベルト位置検知手段たる第1ベルト位置検知手段とは別に、前記ベルト部材について、前記ローラ軸線方向における所定の清掃終了位置まで移動したことを検知する第2ベルト位置検知手段を設け、前記第2ベルト検知手段による検知結果に基づいて前記清掃処理を終了させる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、清掃終了位置よりもベルト部材をローラ軸線方向の外側に移動させてしまうことを回避することができる。
[態様G]
態様Gは、態様C〜Fの何れかにおいて、前記清掃処理にて、前記傾動ローラの揺動に伴って前記連動部材を往復移動させることで、前記連動部材に固定されている前記清掃部材を複数回に渡って前記受光部に摺擦させる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、1回の清掃処理で清掃部材を1回だけ受光部に摺擦させる場合に比べて、より確実に受光部の汚れを落とすことができる。
[態様H]
態様Hは、態様Gにおいて、前記受光部による受光量に基づいて前記清掃処理の終了タイミングを判断する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、受光部の汚れが落ちるまで清掃処理を続けることができる。
[態様I]
態様Iは、態様C〜Hの何れかにおいて、前記清掃処理の実施中には、通常動作時よりも速い速度で前記ベルト部材を駆動する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、清掃処理の実施時にベルト部材の駆動速度を速めることで、清掃処理の実施時間の短縮化を図ることができる。
21:ステアリング制御装置(制御手段)
24e:第1受光部
24f:第2受光部
24g:清掃部材
60:転写ベルトユニット(ベルトユニット)
61:中間転写ベルト61(ベルト部材)
63:寄り修正ローラ(傾動ローラ)
67:支持ローラ(張架ローラ、駆動ローラ)
特開2012−63565号公報 特開2011−128585号公報 特開2006−276427号公報

Claims (10)

  1. 無端状のベルト部材と、
    前記ベルト部材のループ内側に配設された状態で前記ベルト部材を自らの周面の一部に掛け回して前記ベルト部材を張架する複数の張架ローラと、
    前記複数の張架ローラの1つであり、自らの回転駆動に伴って前記ベルト部材を無端移動せしめる駆動ローラと、
    前記ベルト部材の前記張架ローラ上におけるローラ軸線方向の位置を光学的に検知するベルト位置検知手段とを有するベルトユニットにおいて、
    清掃部材を前記ベルト位置検知手段の受光部に摺擦させて前記受光部を清掃する清掃手段を設けたことを特徴とするベルトユニット。
  2. 請求項1のベルトユニットにおいて、
    前記複数の張架ローラの1つであり、自らのローラ軸線方向における中央部でローラ軸線に直交する方向に延在している揺動軸線を中心にして揺動可能に保持され、前記揺動軸線を中心にした揺動により、自らのローラ軸線を他の張架ローラのローラ軸線に対して傾ける姿勢をとることで、無端移動中の前記ベルト部材を前記張架ローラ上でローラ軸線方向に強制的に移動させる傾動ローラと、前記傾動ローラの傾き動作を制御することで前記ベルト部材の前記ローラ軸線方向における位置を調整する処理を実施する制御手段とを設けたことを特徴とするベルトユニット。
  3. 請求項2のベルトユニットにおいて、
    前記ベルト部材の前記ローラ軸線方向の動きに連動する連動部材を前記清掃手段に設け、
    前記清掃部材を前記連動部材に固定し、
    且つ、前記傾動ローラの傾き動作によって前記ベルト部材を前記ローラ軸線方向に移動させるのに伴って、前記連動部材に固定されている前記清掃部材を前記受光部に摺擦させて前記受光部を清掃する清掃処理を所定のタイミングで実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするベルトユニット。
  4. 請求項3のベルトユニットにおいて、
    前記受光部による受光量に基づいて前記清掃処理の必要性を判断し、判断結果に基づいて前記清掃処理を開始する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするベルトユニット。
  5. 請求項3又は4のベルトユニットにおいて、
    前記連動部材が所定の第1位置まで移動したときに前記受光部に対向する第1貫通開口と、前記連動部材が所定の第2位置まで移動したときに前記受光部に対向する第2貫通開口とを前記連動部材に設け、
    前記連動部材が前記第1位置と前記第2位置との間の位置に移動したときに前記清掃部材を前記受光部に接触させるように、前記清掃部材を前記連動部材における前記第1貫通開口と前記第2貫通開口との間の位置に固定し、
    前記連動部材を介して光源と前記受光部とを対向させ、
    且つ、前記光源から発した光を前記第1貫通開口や前記第2貫通開口に通して前記受光部に受光させるようにしたことを特徴とするベルトユニット。
  6. 請求項3又は4のベルトユニットにおいて、
    前記ベルト位置検知手段たる第1ベルト位置検知手段とは別に、前記ベルト部材について、前記ローラ軸線方向における所定の清掃終了位置まで移動したことを検知する第2ベルト位置検知手段を設け、
    前記第2ベルト検知手段による検知結果に基づいて前記清掃処理を終了させる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするベルトユニット。
  7. 請求項3乃至6の何れかのベルトユニットにおいて、
    前記清掃処理にて、前記傾動ローラの揺動に伴って前記連動部材を往復移動させることで、前記連動部材に固定されている前記清掃部材を複数回に渡って前記受光部に摺擦させる処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするベルトユニット。
  8. 請求項7のベルトユニットにおいて、
    前記受光部による受光量に基づいて前記清掃処理の終了タイミングを判断する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするベルトユニット。
  9. 請求項3乃至8の何れかのベルトユニットにおいて、
    前記清掃処理の実施中には、通常動作時よりも速い速度で前記ベルト部材を駆動する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするベルトユニット。
  10. 複数の張架ローラによって張架している無端状のベルト部材を無端移動せしめるベルトユニットと、記録シートに可視像を形成する可視像形成手段とを備え、
    可視像を形成する前、可視像を形成している最中、あるいは、可視像を形成した後の記録シートを前記ベルト部材の表面に保持して搬送する画像形成装置において、
    前記ベルトユニットとして、請求項1乃至9の何れかのベルトユニットを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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