JP2014038215A - 自動焦点調整装置およびそれを有するレンズ装置、撮像装置 - Google Patents

自動焦点調整装置およびそれを有するレンズ装置、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 レンズの撮影環境によらず違和感の無いスムーズな合焦動作が可能となる自動焦点調整機能を有するレンズ装置を提供する。
【解決手段】 自動焦点調整装置は、フォーカスレンズを含む光学系と、該光学系の合焦状態を位相差検出方式によって検出する焦点検出手段と、該焦点検出手段によって得られた位相差に基づいてデフォーカス量を算出するデフォーカス量算出手段と、該デフォーカス量算出手段にて算出されたデフォーカス量に基づいて、該フォーカスレンズの駆動量を算出する駆動量算出手段と、前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記駆動量算出手段にて算出された駆動量を、該焦点検出手段が合焦状態を検出するため要した電荷蓄積時間で駆動するように前記フォーカスレンズの駆動速度を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動焦点調整装置およびそれを有するレンズ装置、撮像装置に関し、特に、テレビレンズやビデオレンズ等の光学機器に使用される自動焦点調整機能を有するレンズ装置、及び、それを備えた撮像装置に関するものである。
従来、カメラやビデオカメラ等の撮影装置におけるオートフォーカス(AF)技術として様々な提案が成されている。例えば、撮影レンズの異なる射出瞳領域を通過した被写体からの光束を、一対のラインセンサ上に結像させ、被写体像を光電変換して得られた一対の像信号の相対位置変位量を求める。この変位量を元に被写体のデフォーカス量を算出し、撮影レンズの駆動を行う自動焦点調整方法が良く知られている。
この位相差検出によるAF方式は、被写体距離からフォーカスレンズの合焦位置を求めることが出来るので、いわゆるコントラストAF方式と呼ばれるAF方式に比べて高速で合焦状態が得られるという特徴を有する。
特許文献1には、被写体画像のコントラストに基づいてフォーカスレンズを移動させるオートフォーカスシステムにおいて、フォーカスレンズを駆動する速度や、コントラストを検出するためのフィルタのカットオフ周波数を手動で設定できるフォーカスデマンドを備え、該フォーカスデマンドによって指示された速度でフォーカスレンズを合焦位置に駆動するオートフォーカスシステムが開示されている。
特許文献2には、焦点状態の変化量に対するフォーカスレンズの移動量が互いに異なる、フォーカスレンズの可動範囲内の2つの領域において、フォーカスレンズの駆動速度が互いに異なるように駆動させることが開示されている。被写界深度(特に前側被写界深度)は、被写体距離が無限遠側よりも至近側の方が浅い(小さい)ため、同じ速度でフォーカスレンズを駆動させたときに、ぼけ量は無限遠側ではゆっくりと至近側では早く変化し、ボケ量の変化の仕方に差が生じる。この様にボケ量の変化の仕方が、被写体距離によって変化することを防止するために、フォーカスレンズの駆動速度をフォーカス範囲に応じて2段階に変化させるものである。
特開2005−292779号公報 特開2009−145645号公報
しかしながら、上述の特許文献に開示された従来技術では、低コントラストの被写体撮影時および低照度環境下での撮影時にはデフォーカス状態から合焦点までのフォーカスレンズ駆動速度は位相差センサの蓄積時間によって異なり、動画対応のオートフォーカスでは違和感の無いスムーズな合焦動作を得ることが出来ない。
図5に位相差センサの焦点検出手段によって得られるデフォーカス量に対する合焦フォーカスポジションの一例を表すグラフを示す。同図の横軸は合焦点に対するデフォーカス状態を表す。横軸の値が0の点は、フォーカスレンズは合焦位置にある状態に対応する。縦軸は、与えられたデフォーカス量に対し焦点検出手段により得られるフォーカスレンズの目標フォーカス位置を表している。理想的な状態では、横軸に示されたデフォーカス量に関わらず、得られる縦軸のAF目標位置は合焦位置で一定となる。しかし、実際には、センサの特性(個体差)によって、この図のようにデフォーカス量が大きくなるにつれ目標フォーカスポジションが合焦位置からずれていくことがわかる。この例示では、デフォーカス量が+側においては、得られるAF目標位置は駆動量不足の位置となり、デフォーカス量が−側においては、得られるAF目標位置は駆動量過多の位置となる。すなわち、デフォーカス量が+側においては、実際のレンズ位置から合焦位置までの間にAF目標位置が与えられ、これに従う制御では、フォーカスレンズは、駆動と制動を繰り返す動作をすることになる。また、デフォーカス量が−側においては、実際のレンズ位置から合焦位置を通り過ぎた位置にAF目標位置が与えられ、これに従う制御では、フォーカスレンズは駆動方向が逆転する(オーバーシュートする)な駆動をすることになる。
デフォーカス量とAF目標位置との理想的な状態を得ることは困難であるため、実際には、オーバーシュートする駆動制御をさせないように、図5に実線で示したデフォーカス量とAF目標位置を補正したAF目標位置(図5中の一点鎖線)に従ってAF目標位置を与えている。この補正後のAF目標位置に従うと、デフォーカス量の正負に関わらず、駆動量が不足した位置にAF目標位置を設定することができ、フォーカスレンズの駆動方向が逆転する(オーバーシュートする)駆動を避けた駆動制御をすることができる。
図6は図5の焦点検出結果を使用したときの実際のフォーカスレンズ駆動軌跡を示すグラフである。
図6のグラフにて示す点線は焦点検出手段にて算出されたフォーカス目標ポジションであり、太い実線で示す軌跡はフォーカスレンズの実際の駆動軌跡を示す。図6の横軸は時間を表し、t0、t1、t2、・・・は、それぞれ位相差センサの所与の蓄積終了タイミングを示す。縦軸はフォーカスレンズの位置を表している。図6において、時刻t0の位相差センサの蓄積終了タイミング時の現在のフォーカスレンズ位置はF0であり、焦点検出手段にて算出されたフォーカスレンズ目標ポジションはp0とする。
フォーカスレンズはF0の位置からフォーカスレンズ目標ポジションp0に向かってデフォーカス量に応じた速度で駆動される。同グラフでは次回の位相差センサの蓄積終了タイミングt1以前にフォーカスレンズがフォーカスレンズ目標ポジションp0に到達したため時刻t1になるまでフォーカスレンズを停止した状態が示されている。
時刻t1にて新たにフォーカスレンズ目標ポジションp1として更新されるため、再びフォーカスレンズが駆動される。
撮影環境(被写体コントラストおよび撮影照度)に応じて、この更新周期(位相差センサの蓄積終了タイミング)が変動するため、フォーカス駆動速度との関係からでフォーカス状態から合焦点に至るまでスムーズな動作を実現することが困難である。
本発明は、レンズの撮影環境によらず違和感の無いスムーズな合焦動作が可能となる自動焦点調整装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための、本発明の自動焦点調整装置は、フォーカスレンズを含む光学系と、該光学系の合焦状態を位相差検出方式により検出する焦点検出手段と、該焦点検出手段によって得られた位相差に基づいてデフォーカス量を算出するデフォーカス量算出手段と、該デフォーカス量算出手段にて算出されたデフォーカス量に基づいて、前記フォーカスレンズの駆動量を算出する駆動量算出手段と、前記フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記駆動量算出手段にて算出された駆動量を該焦点検出手段が合焦状態を検出するために要した電荷蓄積時間で駆動するように前記フォーカスレンズの駆動速度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、レンズの撮影環境によらず違和感の無いスムーズな合焦動作が可能となる自動焦点調整機能を有するレンズ装置を提供することが出来る。
本発明によるズームレンズ装置のブロック図 本発明によるフォーカス制御ブロック図 実施例1のフォーカスレンズの動作を示すフローチャート 実施例2のフォーカスレンズの動作を示すフローチャート デフォーカス量と目標フォーカス位置を示す図 従来のフォーカスレンズの動作を示すフォーカスレンズの軌跡 実施例1のフォーカス制御を適用したフォーカスレンズの軌跡 実施例2のフォーカス制御を適用したフォーカスレンズの軌跡
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の自動焦点調整を有するレンズ装置の実施例であるズームレンズ装置200の構成を示す。
ズームレンズ装置200は、フォーカスレンズ201、ズームレンズ205、可動絞り209を含む撮像光学系を含む。
フォーカスレンズ201は、光軸方向に移動してズームレンズ装置200の結像面の位置を変化させる。フォーカスレンズ201には、フォーカスモータ202が接続されている。フォーカスモータ202はフォーカスドライバ203によって駆動され、フォーカスレンズ201を光軸方向に移動させる。フォーカスレンズ201の位置は、フォーカス位置検出部204によって検出される。
ズームレンズ205は、光軸方向に移動してズームレンズ200の焦点距離を変化させる。ズームレンズ205には、ズームモータ206が接続されている。ズームモータ206はズームドライバ207によって駆動され、ズームレンズ205を光軸方向に移動させる。ズームレンズ205の位置は、ズーム位置検出部208によって検出される。
可動絞り209には、アイリスモータ210が接続されている。アイリスモータ210はアイリスドライバ211によって駆動され、可動絞り209を駆動する。可動絞り209の位置は、アイリス位置検出部212によって検出される。
分光プリズム213は、フォーカスレンズ201とズームレンズ205を通過した被写体からの光を2つの光束に分離する。分光プリズム213を透過した一方の光束は、リレーレンズ214を通って、撮像素子215によって受光される。また、分光プリズム213で反射された他方の光束は、オートフォーカス制御部100に入射する。
図2にオートフォーカス制御部100(制御手段)の構成を示す。
焦点検出部101は、所謂、位相差検出方式の焦点検出部であり、位相差検出レンズと位相差検出センサで構成され、位相差検出レンズによって分割された2つの光束により形成された一対の像(2像)を位相差センサにて光電変換する。
焦点検出制御部102は、焦点検出部101の位相差検出センサにおける光電変換された電荷の蓄積および必要量だけ電荷が蓄積された2像の読み出しの制御を行なう。
蓄積時間計測部103は位相差検出センサの電荷の蓄積時間を計測する。
焦点検出演算部(デフォーカス量算出手段)104は、焦点検出部101にて光電変換された一対の像信号の位相差を算出しデフォーカス量を算出する。目標位置算出部105(駆動量算出手段)は、焦点検出演算部104にて算出されたデフォーカス量からフォーカスレンズの目標位置を算出する。
フォーカス駆動量算出部106は目標位置算出部105にて算出されたフォーカスレンズの目標位置とレンズ制御部216からの現在のフォーカスレンズ位置からフォーカスレンズの駆動量を算出する。
フォーカス駆動速度算出部107(駆動速度算出手段)は、フォーカス駆動量算出部106にて算出されたフォーカスレンズの駆動量を、当該フォーカスレンズ目標位置の取得のために必要だった電荷蓄積時間で駆動するように、フォーカスレンズの駆動速度を算出する。
レンズ制御部216は制御手段として、フォーカス駆動速度算出部107にて算出されたフォーカスレンズ駆動速度に基づいて、フォーカスレンズを駆動する。
図1および図2の構成と図3のフローチャートを参照しながら、本発明のフォーカスレンズの駆動制御方法を説明する。
図3のステップS301では焦点検出制御部102からの位相差センサ蓄積開始命令により、焦点検出部101の位相差センサにおいて光電変換した電荷の蓄積を開始し、ステップS302へ移行する。ステップS302では焦点検出制御部102が焦点検出部101の位相差センサからの蓄積終了の合図を監視し、蓄積が終了したらステップS303へ移行する。
ステップS303では、焦点検出制御部102は焦点検出部101の位相差センサに必要量だけ電荷が蓄積された一対の像信号を読み出し、ステップS304へ移行する。ステップS304では、焦点検出演算部104にて焦点検出部101の位相差センサから読み出された一対の像信号に対して相関演算を施すことにより2像の位相差量を算出し、ステップS305へ移行する。ステップS305では、焦点検出演算部104にて算出された位相差量から合焦度合いを示すデフォーカス量を算出し、ステップS306へ移行する。
ステップS306では、レンズ制御部216からの焦点距離情報、現在のフォーカスレンズ位置および絞り位置から焦点検出演算部104にて算出されたデフォーカス量を判定し、デフォーカス量がある所定値以内(焦点深度内)の時、ステップS307へ移行する。ステップS307では焦点検出演算部104にて算出されたデフォーカス量が合焦深度内と判断し、レンズ制御部216がフォーカスレンズ101の駆動を停止し、ステップS301へ移行する。
ステップS306で、焦点検出演算部104にて算出されたデフォーカス量を判定し、デフォーカス量がある所定値(焦点深度内)を超える時、ステップS308へ移行する。
ステップS308ではレンズ制御部216からの焦点距離情報から焦点検出演算部104にて算出されたデフォーカス量を基に、目標位置算出部105にてフォーカスレンズ目標ポジションを算出し、ステップS309へ移行する。ここで、フォーカスレンズの目標ポジションは、図5に示したような、所与のデフォーカス量に対する補正後のAF目標位置の関係から得られることが好ましい。その場合には、オーバーシュートすることの無いAF目標位置が設定されることになる。
ステップS309ではステップS308で算出されたフォーカスレンズ目標ポジションとレンズ制御部216からの現在のフォーカスレンズ位置からフォーカス駆動量算出部106にてフォーカスレンズ駆動量を算出し、ステップS310へ移行する。
ステップS310ではステップS302で蓄積時間計測部103にて計測した位相差センサ蓄積時間を読み込み、ステップS311へ移行する。
ステップS311ではステップS310で読み込んだ位相差センサ蓄積時間とステップS309で算出したフォーカスレンズ駆動量からフォーカス駆動速度算出部107にてフォーカスレンズ駆動速度を算出する。
この時のフォーカスレンズ駆動速度の算出方法を図7を用いて詳細に説明する。
図7のグラフにて点線で示す軌跡は目標位置算出部105にて算出されたフォーカス目標ポジションであり、実線で示す軌跡はフォーカスレンズの実際の駆動軌跡を示す。
図7の横軸は時間を表し、t0、t1、t2、・・・はそれぞれ位相差センサの蓄積終了タイミングを示す。縦軸はフォーカスレンズの位置を表している。
図において、時刻t1の位相差センサの蓄積終了タイミング時にレンズ制御部216からの現在のフォーカスレンズ位置はF1であり、目標位置算出部105にて算出されたフォーカスレンズ目標ポジションはp1とする。
蓄積時間計測部103にて計測した位相差センサ蓄積時間はt1−t0であり、次回の位相差センサの蓄積終了タイミングはt2≒t1+(t1−t0)と予測できる。
フォーカス駆動量算出部106にて算出されるフォーカスレンズ駆動量はp1−F1であるからフォーカス駆動速度算出部107では時刻(t1−t0)にてフォーカスレンズ駆動量(p1−F1)を駆動出来るフォーカスレンズ駆動速度を算出する。
上記フォーカスレンズ駆動速度にて次の位相差センサの蓄積終了タイミングt2時にはレンズ制御部216からの現在のフォーカスレンズ位置はF2であり、目標位置算出部105にて算出されたフォーカスレンズ目標ポジションはp2となる。
この時、現在のフォーカスレンズ位置F2は、前回のフォーカスレンズ目標ポジションp1とほぼ同じ位置となる。
位相差センサの蓄積終了タイミングt2においては、フォーカスレンズ目標ポジションp2となっていることから、フォーカスレンズを停止せずに現在のフォーカスレンズ位置F2からフォーカスレンズ目標ポジションp2への駆動が可能となる。
上記、フォーカスレンズ駆動速度を、時刻t1から時刻t2間においてフォーカスレンズ駆動量(p1−F1)を駆動出来るフォーカスレンズ駆動速度として説明したが、このフォーカスレンズ駆動速度に対し、ある所定値だけ遅い速度にすることにより、更に良好なフォーカスレンズ駆動軌跡を実現することが可能となる。これは、蓄積完了から、デフォーカス量を演算し、フォーカスレンズ駆動装置に駆動指令を出力して、実際にフォーカスレンズの駆動開始までの時間を考慮しても、或いは、蓄積時間のばらつきを考慮したとしても、フォーカスレンズが止まった状態にならないようにするためである。すなわち、演算されたフォーカスレンズ駆動速度よりも、所定量だけ遅い駆動速度に設定することにより、蓄積時間が経過しても、フォーカスレンズがAF目標位置に到達していない状況を作ることにより、フォーカスレンズの駆動が停止した状態を回避することが出来る、というものである。
本発明によれば、レンズの撮影環境によらず違和感の無いスムーズな合焦動作が可能となる自動焦点調整機能を有するレンズ装置を提供することができる。
図4は本発明の第2実施例のフローチャートである。第2実施例によるフォーカスレンズ制御方法を図4のフローチャートおよび図8を用いて詳細に説明する。
図8のグラフは図7のグラフ同様であり、夫々、点線で示す軌跡はフォーカス目標ポジションであり、実線で示す軌跡はフォーカスレンズの実際の駆動軌跡を示す。
図4のステップS401では焦点検出制御部102からの位相差センサ蓄積開始命令により、焦点検出部101の位相差センサにおいて光電変換した電荷の蓄積を開始し、ステップS402へ移行する。ステップS402では焦点検出制御部102が焦点検出部101の位相差センサからの蓄積終了の合図を監視し、蓄積が終了したらステップS403へ移行する。蓄積が終了していない場合は、ステップS413へ進む。
ステップS403からステップS409は、実施例1のステップS303からステップS309にそれぞれが対応し同様であるので説明は省略する。
ステップS409から進んだステップS410では、ステップS409で算出したフォーカスレンズ駆動量からフォーカス駆動速度算出部107にてフォーカスレンズ駆動速度を算出し、ステップS411へ移行する。フォーカス駆動速度算出部107は、フォーカスレンズの駆動速度を、デフォーカス量の絶対値が小さくなると遅く設定するように構成することが好ましい。そのようにフォーカスレンズの駆動速度を設定することで、より速く、且つ、視聴者が不自然さを感じにくい映像を撮像することができる。
ステップS411ではステップS410で算出したフォーカスレンズ駆動速度とステップS409で算出したフォーカスレンズ駆動量からフォーカスレンズの位置が目標位置に到達する時間を求め、その時間に位相差センサ強制終了時間を設定し、ステップS412へ移行する。
この時のフォーカスレンズ駆動制御方法を図8を用いて詳細に説明する。
図8において、時刻t1の位相差センサの蓄積終了タイミング時にレンズ制御部216からの現在のフォーカスレンズ位置はF1であり、目標位置算出部105にて算出されたフォーカスレンズ目標ポジションはp1とする。
フォーカス駆動量算出部106にて算出されるフォーカスレンズ駆動量はp1−F1であるからフォーカス駆動速度算出部107ではフォーカスレンズ駆動量(p1−F1)に対応したフォーカスレンズ駆動速度を算出する。
上記、フォーカスレンズ駆動速度にてフォーカスレンズを駆動したときに、フォーカスレンズ目標ポジションp1に到達する時間を算出する。この算出された時間を位相差センサ強制終了時間として設定する。
ステップS402から位相差センサからの電荷蓄積が終了していない場合として分岐したステップS413では、蓄積時間計測部103にて計測している蓄積時間を読込み、ステップS414へ移行する。
ステップS414ではステップS413で読み込んだ位相差センサ蓄積時間と位相差センサ強制終了時間を比較し、位相差センサ蓄積時間が位相差センサ強制終了時間を超えた時に位相差センサの蓄積を終了する。
従って、図8に示す、次の位相差センサの蓄積終了タイミングはt2ではなくt1rとなり、フォーカスレンズが目標位置に到達した時点で、位相差センサの蓄積を終了させ、フォーカスレンズを停止させて次の目標位置が得られるまで待たせることせずに現在のフォーカスレンズ位置からフォーカスレンズ目標ポジションはp2への駆動が可能となる。
上記の例示では、位相差センサ強制終了時間をフォーカスレンズ駆動量(p1−F1)を基にフォーカスレンズ駆動速度にて算出したが、この位相差センサ強制終了時間に対し、ある所定値早い時刻にすることにより、更に良好なフォーカスレンズ駆動軌跡を実現することが可能となる。
本発明によれば、レンズの撮影環境によらず違和感の無いスムーズな合焦動作が可能とするとともに、より速く合焦状態を実現できる自動焦点調整機能を有するレンズ装置を提供することができる。また、上記の実施例で示した自動焦点調整機能を有するレンズ装置と、該レンズ装置からの被写体光束を受光する撮像素子を含む、撮像装置に適用することにより、撮影環境によらず違和感の無いスムーズな合焦動作が可能とするとともに、より速く合焦状態を実現できる自動焦点調整機能を有する撮像装置を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100:オートフォーカス制御部(制御手段)
101:焦点検出部(焦点検出手段)
104:焦点検出演算部(デフォーカス量算出手段)
106:フォーカス駆動量算出部(駆動量算出手段)

Claims (6)

  1. フォーカスレンズを含む光学系と、
    該光学系の合焦状態を位相差検出方式により検出する焦点検出手段と、
    該焦点検出手段によって得られた位相差に基づいてデフォーカス量を算出するデフォーカス量算出手段と、
    該デフォーカス量算出手段にて算出されたデフォーカス量に基づき、前記フォーカスレンズの駆動量を算出する駆動量算出手段と、
    該フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段と、
    を有する自動焦点調整装置であって、
    該制御手段は、該駆動量算出手段にて算出された駆動量を、該焦点検出手段が合焦状態を検出するために要した電荷蓄積時間で駆動するように前記フォーカスレンズの駆動速度を制御する、
    ことを特徴とする自動焦点調整装置。
  2. フォーカスレンズを含む光学系と、
    該光学系の合焦状態を位相差検出方式により検出する焦点検出手段と、
    該焦点検出手段によって得られた位相差に基づいてデフォーカス量を算出するデフォーカス量算出手段と、
    該デフォーカス量算出手段にて算出されたデフォーカス量に基づいて、合焦させるために必要な前記フォーカスレンズの駆動量を算出する駆動量算出手段と、
    駆動量に応じてフォーカスレンズの駆動速度を演算する駆動速度算出手段と、
    該フォーカスレンズの駆動を制御する制御手段と、
    を有する自動焦点調整装置であって、
    該制御手段は、該駆動量算出手段にて算出された駆動量と、該駆動量に応じて該駆動速度算出手段によって得られた該フォーカスレンズ駆動速度によって、前記焦点検出手段が合焦状態を検出するための電荷蓄積時間を制御する、
    ことを特徴とする自動焦点調整装置。
  3. 請求項1又は2に記載の自動焦点調整装置を含むレンズ装置。
  4. 請求項1又は2に記載の自動焦点調整装置を含むレンズ装置と、該レンズ装置による被写体からの光束を受光する撮像素子を有することを特徴とする、撮像装置。
  5. フォーカスレンズを含む光学系を有するレンズ装置の自動焦点調整方法であって、
    合焦状態を位相差検出方式により検出し、
    検出された位相差に基づきデフォーカス量を算出し、
    算出された該デフォーカス量に基づき、該フォーカスレンズの駆動量を演算し、
    該演算された駆動量を、位相差検出方式で合焦状態を検出するために要した電荷蓄積時間で、駆動するように該フォーカスレンズの駆動速度を制御する、
    ことを特徴とする自動焦点調整方法。
  6. フォーカスレンズを含む光学系を有するレンズ装置の自動焦点調整方法であって、
    合焦状態を位相差検出方式により検出し、
    検出された位相差に基づきデフォーカス量を算出し、
    算出された該デフォーカス量に基づき、該フォーカスレンズの駆動量を演算し、
    該駆動量に応じて該フォーカスレンズの駆動速度を演算し、
    該演算された駆動量を、該駆動量に応じて得られたフォーカスレンズの駆動速度で駆動したときに要する時間を、前記位相差検出方式により合焦状態を検出するための電荷蓄積時間とする、
    ことを特徴とする自動焦点調整方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015194241A (ja) * 2014-03-25 2015-11-05 株式会社フコク 液体封入式マウント
JP7558685B2 (ja) 2019-06-28 2024-10-01 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法

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