JP2014037857A - ラジアルフォイル軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】トップフォイルに生じる歪みを少なくして軸受の負荷能力や動特性について設計通りの良好な性能が得られるようにし、さらにフォイル間摩擦によって減衰効果が向上した、ラジアルフォイル軸受を提供する。
【解決手段】回転軸1を支持するラジアルフォイル軸受3である。トップフォイル10と、中間フォイル11と、バックフォイル12と、これらを収容する軸受ハウジング13とを備える。軸受ハウジング13の内周面には係合溝14が形成されている。トップフォイル10は、凹凸部を有する金属箔が円筒状に巻かれるとともに、各凸部16a、16bが、それぞれ各凹部を通って軸受ハウジング13側に引き出されて形成されている。軸受ハウジング13側に引き出された凸部16a、16bは、それぞれ係合溝14に係合している。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラジアルフォイル軸受に関する。
従来、高速回転体用の軸受として、回転軸に外挿されて用いられるラジアル軸受が知られている。このようなラジアル軸受としては、軸受面を形成する薄板状のトップフォイルと、このトップフォイルを弾性的に支持するバックフォイルと、前記トップフォイル及び前記バックフォイルを収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備えたラジアルフォイル軸受がよく知られている。ラジアルフォイル軸受のバックフォイルとしては、薄板を波板状に成形したバンプフォイルが主として用いられている。
また、一部のフォイル軸受では、「フォイル間摩擦による減衰効果の向上」や「トップフォイルの剛性の補強」などを目的として、トップフォイルとバックフォイルとの間に中間フォイルを挿入している(例えば、特許文献1参照)。
このようなラジアルフォイル軸受にあっては、通常、トップフォイルやバンプフォイルが軸受ハウジングから脱落するのを防止するため、その一端部(止端部)がスポット溶接によって軸受ハウジングに直接、あるいはスペーサを介して間接的に固定されている。また、中間フォイルも、通常はトップフォイルと同様に軸受ハウジングを1周するように配置され、その一端部が溶接によって軸受ハウジングに固定されている。
また、特許文献2では、溶接を用いることなく、トップフォイルの両端をそれぞれハウジング内壁の止め壁に突き当てるようにして係止させ、固定している。
米国特許第5902049号明細書 特開2006−57828号公報
しかし、トップフォイルを溶接すると、入熱があるためトップフォイルに歪みが生じる可能性が高い。同様に、中間フォイルを溶接しても、トップフォイルを歪ませる可能性が高くなる。すなわち、溶接によって中間フォイルに歪みが生じると、これの上に配置されるトップフィルにも中間フォイルの歪みが反映され、歪みが生じてしまう。また、トップフォイルと中間フォイルとを重ねて一括して溶接する場合にも、やはり下地となる中間フォイルの歪みがトップフォイルに反映され、トップフォイルの歪み量が大きくなってしまう。
また、溶接に代えて機械的に固定を行うべく、トップフォイルの一端部(止端部)を曲げ加工したものも知られているが、その場合には、曲げ加工によってトップフォイルに歪みが生じてしまう。さらに、前記特許文献2では、トップフォイルの両端を止め壁に突き当てているため、トップフォイルにその両端部から中心部に向かう反力が加えられ、歪みが生じてしまう。
ところが、回転軸の回転によって該回転軸とトップフォイルとの間に形成されるフォイル軸受の流体潤滑膜は、10μm前後と非常に薄いため、トップフォイルに少しでも歪みが生じると、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)に影響が及び、設計通りの性能が得られなくなる。
また、一端部(止端部)をスポット溶接によって軸受ハウジングに固定する一般的なトップフォイルでは、その両端付近(止端側と自由端側)が軸受ハウジングの内周面を構成する曲面になじみ難く、平面に近い状態になる。すると、平面に近い当該部位では回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生し、その結果、始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなるなどの不都合が起こる。
また、前記特許文献2では、前記反力によってトップフォイルに歪みが生じるため、トップフォイルが軸受ハウジングの内周面に沿って真円に近い形状になることなく、歪みによって部分的に平面部を有する角形に近い形状になってしまう。すると、平面部に近い部位が回転軸に対して強く当接することにより、回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生し、始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなってしまう。
このような回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)を小さくするには、例えばトップフォイルの両端付近を支えているバンプフォイル(バックフォイル)の山を無くす方法が考えられる。しかし、バンプフォイルの山を無くすと、山を無くした部位における回転軸の支持剛性が大幅に下がるため、衝撃荷重などによって回転軸が当該部位に向かって動こうとしたときに抑制が効かず、回転軸に設けられたインペラなどの回転部分が静止部(ハウジング)と接触を起こす可能性が高まってしまう。
また、当該部位における回転軸の支持剛性を下げ過ぎないようにするには、当該部位のバンプフォイルを1山のみ低くする方法が考えられる。しかし、低くする量が数十μmのオーダーと小さいため、その製作は極めて困難である。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、トップフォイルに生じる歪みを充分に少なくして軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について設計通りの良好な性能が得られるようにし、さらにフォイル間摩擦によって減衰効果が向上し、しかも加工コストを抑えることができるようにしたラジアルフォイル軸受を、提供することを第1の目的とする。また、回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)が生じるのを防止した、ラジアルフォイル軸受を提供することを第2の目的とする。
本発明のラジアルフォイル軸受は、回転軸に外挿されて該回転軸を支持するラジアルフォイル軸受であって、
前記回転軸に対向して配置される円筒状のトップフォイルと、前記トップフォイルの径方向外側に配置される中間フォイルと、前記中間フォイルの径方向外側に配置されるバックフォイルと、前記トップフォイル、前記中間フォイル、及び前記バックフォイルを内挿した状態に収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備え、
前記軸受ハウジングの内周面には、その軸方向に沿って係合溝が形成され、
前記トップフォイルは、矩形状で、一方の辺側に凸部と凹部とを形成してなる第1の凹凸部を有し、前記一方の辺と反対の他方の辺側に凹部と凸部とを形成してなる第2の凹凸部を有する金属箔が、前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部とが重なるように円筒状に巻かれるとともに、前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部における各凸部が、それぞれ前記第2の凹凸部および前記第1の凹凸部における各凹部を通って前記軸受ハウジング側に引き出されて形成され、
前記軸受ハウジング側に引き出された凸部が、前記係合溝に係合していることを特徴とする。
このラジアルフォイル軸受にあっては、第1の凹凸部と第2の凹凸部とを有する金属箔を、前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部とが重なるようにして円筒状に巻き、各凹凸部の凸部をそれぞれ軸受ハウジング側に引き出し、これら引き出した凸部を、軸受ハウジングの内周面に形成した係合溝に係合させているので、トップフォイルに対してスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、また、両端部から中心部に向かう強い反力を生じさせることなく、トップフォイルを軸受ハウジング内に収容・固定することができる。したがって、トップフォイルに歪みが生じるのを防止し、トップフォイルの歪みを充分に少なくすることができる。
また、トップフォイルとバックフォイルとの間に中間フォイルを備えているので、回転軸が回転時において軸振動(自励振動)を起こしても、トップフォイルと中間フォイルとの間、さらには中間フォイルとバックフォイルとの間が互いに滑ることによって生じる摩擦により、減衰効果が得られる。したがって、この減衰効果によって前記の軸振動(自励振動)を抑制し、該軸振動を収まり易くすることができる。さらに、中間フォイルによってトップフォイルの剛性を補強することもできる。
また、前記ラジアルフォイル軸受においては、前記中間フォイルが複数枚重ねられていることが好ましい。
このようにすれば、中間フォイル間の滑りによる摩擦によって得られる減衰効果が加わることにより、前記の軸振動(自励振動)をより収まり易くすることができる。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記中間フォイルは、矩形状で、少なくとも一方の辺側に凸部と凹部とを有してなる凹凸部を有し、該凹凸部における凸部が、前記係合溝に係合していることが好ましい。
このようにすれば、中間フォイルに対してもスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、該中間フォイルを軸受ハウジング内に収容・固定することができる。したがって、中間フォイルに歪みが形成されることによってトップフォイルにも歪みが生じるのを防止することができる。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記軸受ハウジングの内周面には、その軸方向に沿って一端から他端に連続する通し溝が形成され、前記通し溝には、該通し溝をその長さ方向に分割することで前記係合溝を複数形成する固定具が嵌め込まれ、前記通し溝と前記固定具とには、前記固定具が前記通し溝の長さ方向に移動するのを規制する規制部が設けられていることが好ましい。
このようにすれば、通し溝を軸受ハウジングの軸方向に沿って一端から他端に連続して形成しているので、例えば放電ワイヤカット加工によって該通し溝を容易に形成することができる。
また、トップフォイルと軸受ハウジングとの間で軸方向のずれが生じた際にも、通し溝が長さ方向に分割されて形成された係合溝に係合する凸部が、該係合溝の端部に規制されてその移動が停止させられることにより、それ以上のずれが防止される。さらに、通し溝と固定具とに、固定具が通し溝の長さ方向に移動するのを規制する規制部が設けられているので、固定具の移動も停止させられている。したがって、トップフォイルが軸受ハウジングから脱落することが確実に防止される。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記通し溝の内側面には、前記トップフォイルの凸部の先端部を係止させる係止凹部が、前記通し溝の長さ方向に沿って形成されていることが好ましい。
このようにすれば、トップフォイルの凸部を係止凹部に係止させることで、該凸部の位置決めとその係止を容易に行うことができ、さらにトップフォイルの組立再現性を高めることができる。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記規制部は、前記軸受ハウジングの両側面において前記通し溝の両端部にそれぞれ連通して該軸受ハウジングの厚さ方向に形成された係止溝と、前記固定具の両端部にそれぞれ形成されて前記係止溝に係止する折曲片と、によって構成されていることが好ましい。
このようにすれば、通し溝に対してその長さ方向に固定具が移動するのを確実に規制することができ、これによってトップフォイルが軸受ハウジングから脱落することが確実に防止される。また、係止溝の加工についても、例えば放電ワイヤカット加工によって容易に行うことができる。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記トップフォイルには、前記一方の辺側と前記他方の辺側とに、これらの間の中央部に比べて薄厚な薄肉部が形成されていることが好ましい。
このようにすれば、トップフォイルの両端部が弾性変形し易くなり、該両端部において回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)が生じるのが抑制される。
また、前記ラジアルフォイル軸受において、前記薄肉部の、前記回転軸に対向する面と反対の側の面は、前記中央部の、前記回転軸に対向する面と反対の側の面より凹んだ状態に形成されていることが好ましい。
このようにすれば、この薄肉部では、回転軸に対向する面と反対の側の面側、すなわち外周面側を支持するバックフォイルとの間に隙間が形成され、したがって該薄肉部において回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)が生じるのが確実に防止される。
本発明のラジアルフォイル軸受によれば、トップフォイルに歪みが生じるのを防止し、トップフォイルの歪みが充分に少なくなるようにしたので、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について、設計通りの良好な性能を得ることができる。
また、中間フォイルを備えているので、この中間フォイルと他のフォイルとの間の滑りによる摩擦によって減衰効果が得られることにより、回転軸の軸振動(自励振動)を収まり易くすることができ、さらに、中間フォイルによってトップフォイルの剛性を補強することもできる。したがって、軸受の動特性(剛性と減衰)を充分に高めることができる。
本発明に係るラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す模式図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第1実施形態の概略構成を示す図であり、(a)はラジアルフォイル軸受の側面図、(b)は(a)における軸受ハウジングのA−A線矢視断面図である。 (a)はトップフォイルの展開図、(b)はトップフォイルの展開側面図、(c)は中間フォイルの展開図、(d)は中間フォイルの展開側面図である。 第1実施形態の変形例を示す図であり、(a)はラジアルフォイル軸受の側面図、(b)は中間フォイルの展開図である。 第1実施形態の変形例を示す図であり、(a)はラジアルフォイル軸受の側面図、(b)は中間フォイルの展開図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第2実施形態の概略構成を示す図であり、(a)はラジアルフォイル軸受の側面図、(b)は(a)における軸受ハウジングのB−B線矢視断面図、(c)はトップフォイルの展開図、(d)はトップフォイルの展開側面図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第3実施形態の概略構成を示す図であり、(a)はラジアルフォイル軸受の側面図、(b)は軸受ハウジングの内周面の要部を示す図である。 (a)は図7に示したラジアルフォイル軸受の要部分解斜視図、(b)は通し溝に固定具が嵌合している状態を示す平面図、(c)は通し溝に固定具が嵌合している状態を示す側断面図である。 (a)はラジアルフォイル軸受の要部分解斜視図、(b)は図7(a)のC−C線矢視断面図である。 (a)は図2(a)の要部を平坦化して模式的に示す側面図、(b)は(a)のD−D線矢視図である。 図7(a)の要部拡大図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第4実施形態を示す図であり、(a)はトップフォイルの展開図、(b)はトップフォイルの展開側面図、(c)は中間フォイルの展開図、(d)は中間フォイルの展開側面図である。 (a)は通し溝に固定具が嵌合している状態を示す平面図、(b)は通し溝に固定具が嵌合している状態を示す側断面図である。 バックフォイルの構造の変形例を示す図であり、(a)はラジアルフォイル軸受の要部分解斜視図、(b)は要部断面図である。
以下、図面を参照して本発明のラジアルフォイル軸受を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明のラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図であり、図1中符号1は回転軸、2は回転軸の先端部に設けられたインペラ、3は本発明に係るラジアルフォイル軸受である。なお、図1では省略してラジアルフォイル軸受を一つしか記載していないが、通常は回転軸1の軸方向にラジアルフォイル軸受が二つ設けられて、回転軸1の支持構造が構成される。したがって、本実施形態においてもラジアルフォイル軸受3が二つ設けられているものとする。
回転軸1には、インペラ2が形成された側にスラストカラー4が固定されており、このスラストカラー4の両側には、このスラストカラー4に対向してそれぞれの側にスラスト軸受5が配置されている。
また、インペラ2は静止側となるハウジング6内に配置されており、ハウジング6との間にチップクリアランス7を有している。
また、回転軸1には、スラストカラー4より中央側に、ラジアルフォイル軸受3が外挿されている。
「第1実施形態」
図2(a)、(b)は、このような構成のターボ機械に適用されたラジアルフォイル軸受の第1実施形態を示す図である。この第1実施形態のラジアルフォイル軸受3は、図2(a)に示すように回転軸1に外挿されて該回転軸1を支持する円筒状のもので、回転軸1に対向して配置される円筒状のトップフォイル10と、該トップフォイル10の径方向外側に配置される中間フォイル11と、該中間フォイル11の径方向外側に配置されるバックフォイル12と、該バックフォイル12の径方向外側に配置される軸受ハウジング13とを備えて構成されている。
軸受ハウジング13は、ラジアルフォイル軸受3の最外部を構成する金属製で円筒状のもので、内部にバックフォイル12、中間フォイル11、トップフォイル10を収容したものである。この軸受ハウジング13には、その内周面に、該軸受ハウジング13の軸方向に沿って複数の係合溝14が形成されている。すなわち、軸受ハウジング13の内周面を示す図2(b)に示すように、軸受ハウジング13の内周面には、該軸受ハウジング13の軸方向の全長に渡って第1係合溝14aが形成されている。また、第1係合溝14aの側方には、軸受ハウジング13の軸方向の全長に渡って形成されることなく、その一部のみに、第2係合溝14bが形成されている。
本実施形態においては、第2係合溝14bは第1係合溝14aの側方の同一直線上に、二つ形成されている。これら第2係合溝14bのうちの一方は、軸受ハウジング13の一方の側端から中心側に向かって延びて形成されており、他方は、軸受ハウジング13の他方の側端から中心側に向かって延びて形成されている。したがって、これら第2係合溝14bは、軸受ハウジング13の中心側において互いに連通しておらず、これら係合溝14bの中心側には、該溝の中心側を塞ぐ土手部15が形成されている。なお、係合溝14a、14bの深さは、0.1mm〜数mm程度とされる。
図2(a)に示すようにバックフォイル12は、フォイル(薄板)で形成されて中間フォイル11及びトップフォイル10を弾性的に支持するものである。このようなバックフォイル12としては、例えばバンプフォイルや、特開2006−57652号公報や特開2004−270904号公報などに記載されているスプリングフォイル、特開2009−299748号公報などに記載されているバックフォイルなどが用いられる。本実施形態では、バックフォイル12としてバンプフォイルを用いている。ただし、前記のスプリングフォイルやバックフォイルを、本発明のバックフォイルとして用いてもよいのはもちろんである。
バンプフォイル(バックフォイル)12は、図2(a)に示すようにフォイル(薄板)が波板状に成形され、さらに軸受ハウジング13の内周面に沿って円筒状に形成配置されたものである。ただし、本実施形態においては、このバンプフォイル12はその両端部間を所定間隔あけた状態に配設されている。すなわち、このバンプフォイル12は、軸受ハウジング13の内周面上を、前記係合溝14、14上及びこれらの間を覆うことなく、その他の面上のみを覆って配置されている。
また、波板状に成形されたバンプフォイル12は、ラジアルフォイル軸受3の周方向に沿って、軸受ハウジング13と接する谷部と、中間フォイル11に接する山部とを交互に形成している。これによってバンプフォイル12は、特に中間フォイル11に接する山部により、該中間フォイル11を介してトップフォイル10を弾性的に支持している。また、ラジアルフォイル軸受3の軸方向に、山部や谷部による流体の通路を形成している。
なお、このバンプフォイル(バックフォイル)12は、本実施形態では従来と同様に、スポット溶接等によって軸受ハウジング13に固定されている。
トップフォイル10は、バックフォイル(バンプフォイル)12の内面に沿って円筒状に巻かれたもので、一方の端部側に形成された凸部16aと、他方の端部側に形成された凸部16bとが、それぞれ軸受ハウジング13に形成された前記係合溝14に係合するよう配設されたものである。このトップフォイル10は、その展開図である図3(a)に示すように、軸受周方向を長辺とし、軸受長方向を短辺とする矩形状の金属箔が、その側面図である図3(b)中の矢印方向(長辺の長さ方向:軸受周方向)に円筒状に巻かれて、形成されたものである。
このトップフォイル10には、図3(a)に示したように、一方の辺側(短辺側)に一つの凸部(トップフォイル凸部)16aと二つの凹部(トップフォイル凹部)17aとを有してなる第1の凹凸部(第1のトップフォイル凹凸部)18aが形成され、前記一方の辺(短辺)と反対の他方の辺側(短辺側)に、二つの凸部(トップフォイル凸部)16bと一つの凹部(トップフォイル凹部)17bとを有してなる第2の凹凸部(第2のトップフォイル凹凸部)18bが形成されている。第2の凹凸部18bの凹部17bは第1の凹凸部18aの凸部16aに対応して形成され、第1の凹凸部18aの凹部17aは第2の凹凸部18bの凸部16bに対応して形成されている。
中間フォイル11は、図2に示すようにバックフォイル(バンプフォイル)12とトップフォイル10との間に配置されたもので、トップフォイル10と同様にバックフォイル(バンプフォイル)12の内面に沿って円筒状に巻かれたものである。本実施形態では、この中間フォイル11にも、一方の端部側に凸部19aが形成され、他方の端部側に凸部19bが形成されており、これら凸部19a、19bは、それぞれ前記係合溝14に係合している。
この中間フォイル11は、その展開図である図3(c)に示すように、軸受周方向を長辺とし、軸受長方向を短辺とする矩形状の金属箔が、その側面図である図3(d)中の矢印方向(長辺の長さ方向:軸受周方向)に円筒状に巻かれて、形成されたものである。すなわち、この中間フォイル11は、その展開した平面形状がトップフォイル10と同一に形成されている。ただし、厚さについては、後述するようにトップフォイル10より充分に薄く形成されている。
この中間フォイル10には、図3(c)に示したように、一方の辺側(短辺側)に一つの凸部(中間フォイル凸部)19aと二つの凹部(中間フォイル凹部)20aとを有してなる第1の凹凸部(第1の中間フォイル凹凸部)21aが形成され、前記一方の辺(短辺)と反対の他方の辺側(短辺側)に、二つの凸部(中間フォイル凸部)19bと一つの凹部(中間フォイル凹部)20bとを有してなる第2の凹凸部(第2の中間フォイル凹凸部)21bが形成されている。第2の凹凸部21bの凹部20bは第1の凹凸部21aの凸部19aに対応して形成され、第1の凹凸部21aの凹部20aは第2の凹凸部21bの凸部19bに対応して形成されている。
これら中間フォイル11とトップフォイル10とは、互いに重ねられ、さらに図2(a)に示すように中間フォイル11が外周側(バックフォイル12側)、トップフォイル10が内周側(回転軸1側)となるように円筒状に巻かれて、トップフォイル10の第1の凹凸部18aと第2の凹凸部18bとが重ねられ、かつ、中間フォイル11の第1の凹凸部21aと第2の凹凸部21bとが重ねられる。その際、トップフォイル10の第2の凹凸部18bの凹部17b内、及び中間フォイル11の第2の凹凸部21bの凹部20b内を、トップフォイル10の凸部16aと中間フォイル11の凸部19aとが共に通り抜けるようになっている。さらに、トップフォイル10の第1の凹凸部18aの凹部17a内、及び中間フォイル11の第1の凹凸部21aの凹部20a内を、トップフォイル10の凸部16bと中間フォイル11の凸部19bとが共に通り抜けるようになっている。
このようにして凹部17b、20bを通り抜けた凸部16a、19a、及び凹部17a、20aを通り抜けた凸部16b、19bは、図2(a)に示すようにそれぞれ軸受ハウジング13側に引き出され、その先端部が軸受ハウジング13の前記係合溝14(14a、14b)に係合させられる。これにより、トップフォイル10及び中間フォイル11は、その周方向への移動が規制され、その移動量が僅かとなるように配設されている。
すなわち、凸部16a、16b、凸部19a、19bは、その先端が係合溝14の側壁面や底面に強く突き当てられることなく、近接する程度となるように配設される。したがって、回転軸1の定常運転時には、凸部16a、16b、凸部19a、19bは係合溝14から大きな反力を受けないため、トップフォイル10、中間フォイル11にはいずれも歪みが生じないようになっている。また、ラジアルフォイル軸受3に回転軸1の軸ぶれなどによる不測の外力が加わった際にも、トップフォイル10、中間フォイル11はいずれも軸受ハウジング13内を回転することなく、さらに、軸受ハウジング13と回転軸1との間から脱落しないようになっている。
つまり、不測の外力が加わった際には、凸部16a、16b及び凸部19a、19bが係合溝14の側壁面や底面に係止することにより、これら凸部16a、16b及び凸部19a、19bが係合溝14から外れてしまうことがなく、したがってトップフォイル10や中間フォイル11が回転したり、過剰に変形して前記凸部16a、16bが凹部17b、17aから抜け出てしまい、あるいは前記凸部19a、19bが凹部20b、20aから抜け出てしまうことにより、トップフォイル10や中間フォイル11が軸受ハウジング13から脱落してしまうようなことが防止されている。
また、図2(b)中二点鎖線で示すように、特に第2係合溝14bに係合するトップフォイル10の凸部16b(及び中間フォイル11の凸部19b)は、第2係合溝14bによって軸方向中心側(内側)への移動が規制されている。すなわち、第2係合溝14bには、軸受ハウジング13の中心側に土手部15が形成されているため、トップフォイル10や中間フォイル11と軸受ハウジング13との間で軸方向のずれが生じた際にも、二つの凸部16b(凸部19b)のいずれかが係合溝14bの土手部15に当接してこれに規制されるため、その移動が停止させられる。これにより、トップフォイル10や中間フォイル11は、軸受ハウジング13から外に飛び出すことが防止されている。
また、トップフォイル10には、図3(b)に示すように本実施形態では、第1の凹凸部18aを形成した側(一方の辺側)と第2の凹凸部18bを形成した側(他方の辺側)とに、これらの間の中央部に比べて薄厚(薄肉)な薄肉部22が形成されている。これら薄肉部22は、図2(a)に示すように、その外周面(中間フォイル11側の面)が前記中央部の外周面より凹んだ状態となるよう、薄厚化(薄肉化)されて形成されている。
薄肉部22を形成するには、例えばエッチング加工によってトップフォイル10の両端部を、十μmオーダーでコントロールして所望の厚さ(薄さ)に形成する。具体的には、軸受ハウジング13の径φが35mm、長さが35mmとした場合、トップフォイル10の厚さを100μm程度とすると、薄肉部22の厚さが80μm程度となるようにする。このようなエッチング加工では、曲げ加工などに比べてトップフォイル10に生じる応力が極めて小さく、したがってトップフォイル10に歪みが生じることもほとんどない。
また、図3(b)に示す薄肉部22の周方向の長さLは、図2(a)に示すように、周方向に隣り合う二つの係合溝14と、バックフォイル(バンプフォイル)12の端部の山一つ分までに対応する長さとされる。ここで、バックフォイル(バンプフォイル)12は、厚さが100μm程度、山の高さが500μm程度、山のピッチが3mm程度に形成される。
なお、本実施形態では、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成したが、このような薄肉部は、中間フォイル11にも形成してもよく、あるいは、トップフォイル10に形成することなく中間フォイル11にのみ形成してもよい。ただし、中間フォイル11は、例えばその厚さが30μm程度と非常に薄く形成されることが多いため、薄肉部を形成する余地はほとんど無い。したがって、本実施形態ではトップフォイル10にのみ薄肉部22を形成している。
このようにトップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成したことにより、これら両端部(薄肉部22)は弾性変形し易くなる。したがって、これら両端部は軸受ハウジング13の内周面を形成する曲面に倣って曲面となり、このトップフォイル10の外周側に配置された中間フォイル11も同様に曲面となる。これにより、トップフォイル10は、その両端部においても回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)をほとんど発生せず、同様に中間フォイル11も、前記力をほとんど発生しないようになる。
また、トップフォイル10の両端部の外周面を、前記中央部の外周面より凹んだ状態となるように薄厚化して薄肉部22を形成しているので、中間フォイル11を介してその外周面側を支持するバックフォイル12との間において、その端部の山一つ分との間に隙間が形成される。これにより、該薄肉部22においては、回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)が生じるのが確実に防止される。なお、薄肉部22の周方向の長さLについては、図2(a)に示した例に代えて、周方向に隣り合う二つの係合溝14と、バンプフォイル12の端部の山三つ分ぐらいまでに対応する長さとしてもよい。
次に、このような構成からなるラジアルフォイル軸受3の作用について説明する。
回転軸1が停止した状態では、トップフォイル10はバックフォイル12によって中間ファイル11を介して回転軸1側に付勢されることで回転軸1に密着している。なお、本実施形態では、トップフォイル10の両端部が薄肉部22となっているので、これら薄肉部22では回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)がほとんど生じないようになっている。
そして、回転軸1を図2(a)中の矢印P方向に始動させると、最初は低速で回転を始め、その後徐々に加速して高速で回転する。すると、図2(a)中矢印Qで示すように、トップフォイル10及び中間フォイル11の一端(凸部16a側、凸部19a側)とバンプフォイル12の一端との間から周囲流体が引き入れられ、トップフォイル10と回転軸1との間に流入する。これにより、トップフォイル10と回転軸1との間に流体潤滑膜が形成される。
その際、流体潤滑膜が形成されるまでの過渡状態においては、回転軸1とトップフォイル10との間に固体摩擦が生じ、これが始動時の抵抗になる。しかし、前記したようにトップフォイル10の両端部でプリロードが生じなくなっていることや、周囲流体が流入する側のトップフォイル10が薄肉部22となっていて柔らかくなっており、トップフォイル10と回転軸1との間が開口し易くなっていることにより、回転軸1が始動すると早期に流体潤滑膜が形成され、回転軸1はトップフォイル10に対して非接触状態で回転するようになる。
このようなラジアルフォイル軸受3にあっては、トップフォイル10の凹部17b、17aから引き出した凸部16a、16b、及び中間フォイル11の凹部20b、20aから引き出した凸部19a、19bを、それぞれ軸受ハウジング13の内周面に形成した係合溝14に係合させているので、トップフォイル10や中間フォイル11に対してスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、また、両端部から中心部に向かう強い反力を生じさせることなく、トップフォイル10及び中間フォイル11を軸受ハウジング13内に収容・固定することができる。したがって、トップフォイル10に直接歪みが生じるのを防止するとともに、中間フォイル11に歪みが生じることでこれが反映されてトップフォイル10に歪みが生じることも防止することができる。よって、トップフォイル10の歪みを充分に少なくすることができるため、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について、設計通りの良好な性能を発揮させることができる。
また、トップフォイル10とバックフォイル12との間に中間フォイル11を備えているので、回転軸1が回転時において軸振動(自励振動)を起こしたときには、それに伴う膜圧変動がトップフォイル10から中間フォイル11を介してバックフォイル12へ伝達される。その際、トップフォイル10には荷重変動によって微小な撓み(荷重に応じて変動)が引き起こされ、これにより、トップフォイル10と中間フォイル11との間、さらには中間フォイル11とバックフォイル12との間に「滑り」が生じる。この「滑り」が摩擦によるエネルギー散逸を引き起こし、膜圧変動を減衰させる。すなわち、減衰効果が得られる。したがって、この減衰効果によって前記の軸振動(自励振動)を抑制し、該軸振動を収まり易くすることができる。さらに、中間フォイル11によってトップフォイル10の剛性を補強することもできる。よって、ラジアルフォイル軸受3の動特性(剛性と減衰)を充分に高めることができる。
また、トップフォイル10や中間フォイル11については、単にエッチング加工による凹凸部18a、18b(凹凸部21a、21b)の形成が増えただけであり、従来のスポット溶接や、歪みを発生させる曲げ加工を無くすことができる。したがって、製作の難易度を低下させ、製造コストを低減化することができる。
また、軸受ハウジング13に対するトップフォイル10や中間フォイル11の溶接が無いため、溶接不良などによる組立て不良や組立てのバラツキが無くなる。したがって、再現性が高くなり、量産性に優れたものとなる。
また、従来のようにトップフォイルや中間フォイルの一端側を軸受ハウジングにスポット溶接して止端とし、他端側を自由端としたタイプのものでは、回転軸を逆回転させた際、トップフォイルや中間フォイルが回転軸に巻き付くおそれがある。これに対して本実施形態のラジアルフォイル軸受3は、図2(a)に示すようにほとんど左右対称となっているため、回転軸1の正回転にも逆回転にも共に対応して同等に機能するようになる。したがって、回転軸が逆回転する回転機械にも適用可能となる。
また、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成しているので、トップフォイル10は、前記したようにこれら両端部においても回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生しないようになる。したがって、プリロードによって始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなることを防止することができる。
また、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成しているので、例えば従来のようにトップフォイルの両端部を軸受ハウジングの内曲面(内周面)になじませるための、熱処理工程が不要になる。
さらに、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成したことで、周囲流体が流入する側のトップフォイル10の端部側(従来型の自由端側に相当)が柔らかくなっているため、前記したように周囲流体がトップフォイル10と回転軸1との間に流入し易くなる。
したがって、より低い回転数で流体潤滑膜が形成されるようになり、始動性が向上する。
なお、前記第1実施形態では、図3(a)〜(d)に示したように中間フォイル11の展開形状をトップフォイル10の展開形状と同じに形成し、中間フォイル11の凸部19a、19bを、トップフォイル10の凸部16a、16bと共にそれぞれ対応する係合溝14に係合させたが、中間フォイル11については、例えば図4(a)、(b)に示すように一方の辺側(短辺側)にのみ一対の凸部19bを形成し、該凸部19bを対応する係合溝14(14b)にそれぞれ係合させるようにしてもよい。その場合、中間フォイル11と軸受ハウジング13との間で軸方向のずれが生じた際にも、二つの凸部19bのいずれかが図2(b)に示した係合溝14bの土手部15に当接してこれに規制されるため、その移動が停止させられる。これにより、中間フォイル11は軸受ハウジング13から外に飛び出すことが防止される。
また、中間フォイル11については、図5(a)、(b)に示すように両方の辺側(短辺側)に凹凸部21a、21bを形成することなく、該短辺側を切り落として矩形に形成してもよい。その場合、図5(a)に示すように中間フォイル11は係合溝14に係合することなく配置される。しかし、中間フォイル11はバックフォイル12とトップフォイル10との間に挟まれて摩擦によって保持されているため、中間フォイル11と軸受ハウジング13との間で軸方向のずれが生じた際にも、軸受ハウジング13から外に飛び出すことが防止される。
「第2実施形態」
次に、本発明のラジアルフォイル軸受の第2実施形態を説明する。図6(a)〜(d)は、図1に示したターボ機械に適用されたラジアルフォイル軸受の第2実施形態を示す図であり、図6(a)中符号30はラジアルフォイル軸受である。このラジアルフォイル軸受30が図2(a)に示したラジアルフォイル軸受3と異なるところは、トップフォイル及び中間フォイルの形状と、これらに対応する軸受ハウジングの係合溝の形状である。
本実施形態のラジアルフォイル軸受30のトップフォイル31は、図6(c)に示すように、一方の辺側(短辺側)に一つの凸部32aと一つの凹部33aとを有してなる第1の凹凸部34aが形成され、前記一方の辺(短辺)と反対の他方の辺側(短辺側)に、一つの凸部32bと一つの凹部33bとを有してなる第2の凹凸部34bが形成されている。第2の凹凸部34bの凹部33bは、第1の凹凸部34aの凸部32aに対応して形成され、第1の凹凸部34aの凹部33aは、第2の凹凸部34bの凸部32bに対応して形成されている。
第2の凹凸部34bの凹部33bは、第1の凹凸部34aと第2の凹凸部34bとが重なるようにトップフォイル31を円筒状に巻いた際、該凹部33b内を凸部32aが通り抜けるように形成されている。さらに、第1の凹凸部34aの凹部33aは、トップフォイル31を円筒状に巻いた際、該凹部33a内を凸部32bが通り抜けるように形成されている。なお、本実施形態では、凹部33b、33aの幅が、対応する凸部32a、32bの幅より充分広くなるように形成されている。
図6(a)に示すように中間フォイル35は、バックフォイル(バンプフォイル)12とトップフォイル31との間に配置されたもので、トップフォイル31と同様にバックフォイル(バンプフォイル)12の内面に沿って円筒状に巻かれたものである。本実施形態ではこの中間フォイル35も、図6(c)に示したトップフォイル31と同一の展開形状を有して形成されている。したがって、図示しないものの、前記各凸部32a、32bや各凹部33a、33bと同一形状の凸部、凹部を有して形成されている。
そして、この中間フォイル35も、トップフォイル31と同様に円筒状に巻かれた際、一方の凹部内を他方の凸部が通り抜けるように形成されている。すなわち、これら中間フォイル35とトップフォイル31とは、第1実施形態と同様に互いに重ねられ、さらに図6(a)に示すように中間フォイル35が外周側、トップフォイル31が内周側となるように円筒状に巻かれた後、それぞれの凸部が対応する係合溝に係合するようになっている。
軸受ハウジング36の内周面には、前記凸部32a、32b等の配置に対応して、係合溝37が形成されている。すなわち、軸受ハウジング36の内周面を示す図6(b)に示すように、軸受ハウジング36の内周面には、軸方向の全長に渡って形成されることなく、その一部にのみ形成された二つの係合溝37が形成されている。
これら係合溝37のうちの一方は、軸受ハウジング36の一方の側端から中心側に向かって延びて形成されており、他方は、軸受ハウジング36の他方の側端から中心側に向かって延びて形成されている。
このような構成のラジアルフォイル軸受30にあっても、図2に示したラジアルフォイル軸受3と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、凹部33b、33a等から引き出した凸部32a、32b等を、軸受ハウジング36の内周面に形成した係合溝37に係合させているので、トップフォイル31や中間フォイル35に対してスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、また、両端部から中心部に向かう強い反力を生じさせることなく、トップフォイル31及び中間フォイル35を軸受ハウジング36内に収容・固定することができる。したがって、トップフォイル31に直接歪みが生じるのを防止するとともに、中間フォイル35に歪みが生じることでこれが反映されてトップフォイル31に歪みが生じることも防止することができる。よって、トップフォイル31の歪みを充分に少なくすることができるため、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について、設計通りの良好な性能を発揮させることができる。
また、トップフォイル31とバックフォイル12との間に中間フォイル35を備えているので、回転軸1が回転時において軸振動(自励振動)を起こしても、前述した減衰効果によってこの軸振動(自励振動)を抑制し、該軸振動を収まり易くすることができる。さらに、中間フォイル35によってトップフォイル31の剛性を補強することもできる。よって、ラジアルフォイル軸受30の動特性(剛性と減衰)を充分に高めることができる。
また、図6(d)に示すようにトップフォイル31の両端部に薄肉部22を形成しているので、トップフォイル31は、前記したようにこれら両端部においても回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生しないようになる。したがって、プリロードによって始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなることを防止することができる。
また、図6(b)中二点鎖線で示すように、係合溝37に係合する凸部32a、32bの、軸方向中心側(内側)への移動を、係合溝37の土手部15によって規制しているので、トップフォイル31が軸受ハウジング36から外に飛び出すことを防止することができる。同様に、中間フォイル35が軸受ハウジング36から外に飛び出すことを防止することもできる。
なお、前記第2実施形態では、中間フォイル35の展開形状をトップフォイル31の展開形状と同じに形成し、中間フォイル35の凸部(図示せず)をトップフォイル31の凸部32a、32bと共にそれぞれ対応する係合溝37に係合させたが、中間フォイル35については、第1実施形態において図4(b)に示した場合と同様に、その一方の辺側(短辺側)にのみ凸部(図示せず)を形成してもよく、さらには、図5(b)に示した場合と同様に、該短辺側を切り落として矩形に形成してもよい。その場合、中間フォイル35はバックフォイル12とトップフォイル31との間に挟まれて摩擦によって保持されているため、中間フォイル35と軸受ハウジング36との間で軸方向のずれが生じた際にも、軸受ハウジング36から外に飛び出すことが防止される。
「第3実施形態」
次に、本発明のラジアルフォイル軸受の第3実施形態を説明する。図7(a)、(b)は、図1に示したターボ機械に適用されたラジアルフォイル軸受の第3実施形態を示す図であり、図7(a)中符号40はラジアルフォイル軸受である。このラジアルフォイル軸受40が図2(a)に示したラジアルフォイル軸受3と異なるところは、軸受ハウジングの係合溝の構造と、バックフォイルの構造である。
軸受ハウジング41は、ラジアルフォイル軸受40の最外部を構成する金属製で円筒状のもので、内部にバックフォイル42、中間フォイル11、トップフォイル10を収容したものである。中間フォイル11及びトップフォイル10は、図3(a)〜(d)に示した第1実施形態の中間フォイル11及びトップフォイル10とほぼ同じ構成に形成されている。
軸受ハウジング41には、その内周面に、該軸受ハウジング41の軸方向に沿って通し溝43が形成されている。軸受ハウジング43の内周面要部を示す図7(b)に示すように、軸受ハウジング41の内周面には、該軸受ハウジング41の軸方向の一端から他端に連続してその全長に通し溝43が形成されている。通し溝43は、長さが軸受ハウジング41の長さと同じで、開口幅が3mm〜4mm程度、深さが1.5mm〜2.5mm程度に形成されている。
また、通し溝43の両端部には、該通し溝43にそれぞれ連通して係止溝44が形成されている。係止溝44は、ラジアルフォイル軸受40の要部分解斜視図である図8(a)に示すように、軸受ハウジング41の両側面がそれぞれ切り欠かれて形成されたもので、該軸受ハウジング41の厚さ方向に沿って内周縁から外周縁に向かって形成されている。なお、本実施形態では、係止溝44を通し溝43に確実に連通させるべく、係止溝44の幅を、通し溝43の幅に比べて十分に広く形成している。
また、通し溝43には、その両内側面にそれぞれ係止凹部45が形成されている。これら係止凹部45は、通し溝43の長さ方向に沿ってその全長に形成された溝状のもので、本実施形態では、最大深さが0.2〜0.3mm程度の断面U字状(半円弧状)に形成されている。また、これら係止凹部45は、通し溝43の開口側、例えば軸受ハウジング41の内周面から1mm以内の深さ位置に形成されている。これによって係止凹部45は、後述するようにトップフォイル10及び中間フォイル11の凸部の先端部を係止できるようになっている。
ここで、これら通し溝43および係止凹部45を形成するには、ワイヤカット放電加工が好適に用いられる。すなわち、通し溝43や溝状の係止凹部45のように、軸受ハウジング41の軸方向の一端から他端にかけて連続する溝を形成する場合には、ワイヤカット放電加工によってその断面形状の外形をなぞるようにワイヤを移動させることにより、各溝を容易にかつ精度良く形成することができる。特に本実施形態では、通し溝43とその両側面の係止凹部45とを、一連の加工で容易に形成することができるため、このようにワイヤカット放電加工を採用することにより、通し溝43や係止凹部45の加工コストを充分低く抑えることができる。
また、係止溝44についても、軸受ハウジング41の外面側から内面側にかけて連続する溝を形成するため、ワイヤカット放電加工を採用することによってその加工コストを充分低く抑えることができる。ただし、係止溝44については、特にその加工精度を必要としないことなどから、エンドミルによる切削加工などを採用することもできる。
このような通し溝43および係止溝44には、固定具46が嵌め込まれて係止している。固定具46は、図8(a)、および通し溝43と固定具46の平面図である図8(b)、通し溝43と固定具46の側断面図である図8(c)に示すように、通し溝43に嵌め込まれて収容される棒状(四角柱状)の基部47と、基部47の両端部に形成されて前記係止溝44、44に係止する一対の折曲片48、48と、基部47の中央部に形成されて折曲片48と反対の側に突出する二つの隔壁片49と、を有して構成されている。
基部47は、高さが0.5〜1.5mm程度に形成されたもので、その上面(隔壁片49側の面)が通し溝43の開口より1mm程度沈み込むように形成されている。折曲片48は、通し溝43の底面と軸受ハウジング41の外周面との間の距離にほぼ等しい長さに形成されており、これによって係止溝44に充分な面積で当接するともに、軸受ハウジング41の外周面から突出しないようになっている。
ここで、これら折曲片48、48と、通し溝43に連通して設けられた係止溝44、44とにより、本発明に係る規制部が形成されている。すなわち、一対の折曲片48、48がそれぞれ通し溝43の両端部に設けられた係止溝44、44に係止し、したがって一対の折曲片48、48で軸受ハウジング41を挟持することより、固定具46は通し溝43の長さ方向(軸受ハウジング43の軸方向)に移動するのが規制され、クリアランス分を除いて実質的に移動しないようになっている。
隔壁片49は、図8(b)、(c)に示すように基部47をほぼ三等分し、したがって通し溝43をほぼ三等分する二つの位置に形成されたもので、高さが、通し溝43の開口位置と同じレベルになるか、通し溝43より少し突出する程度に形成されている。例えば、バックフォイル42の高さの半分程度、突出するようにしてもよい。このような隔壁片49によって通し溝43がその長さ方向にほぼ三分割されることにより、通し溝43内には固定具46によって三つの係合溝50が形成される。
すなわち、固定具46を軸受ハウジング41の内周面側から係止溝44および通し溝43に嵌め込み、係止させることにより、三つの係合溝50を容易に形成することができる。これら係合溝50は、その深さがほぼ1mm程度となっており、その両内側面に、前記係止凹部45を開口させている。
なお、固定具46は、例えば厚さが3〜4mm程度のステンレス等からなる金属板をワイヤカット放電加工することにより、形成することができる。
また、図7(a)に示すように軸受ハウジング41には、後述するバックフォイル42を係止させるための係合凸部63aが、係止部材60によって形成されている。すなわち、ラジアルフォイル軸受40の要部分解斜視図である図9(a)に示すように、軸受ハウジング40の両側面には、それぞれ、該軸受ハウジング41の外周縁から内周縁にまで延びる溝状の係合凹部61が互いに対向して形成されている。係合凹部61は、図7(a)に示すように本実施形態では軸受ハウジング41の側面をその周方向にほぼ3分割する位置に、それぞれ形成されている。そして、これら係合凹部61には前記係止部材60が係止している。なお、本実施形態では、軸受ハウジング41の一方の側面から見て前記3箇所の係合凹部61のうちの2箇所の係合凹部61、61間に、前記通し溝43が配置されている。
また、軸受ハウジング41の内周面には、図9(a)に示すように対向する係合凹部61、61間に、該係合凹部61、61に連通する溝62が形成されている。溝62は、その深さが、係合凹部61の深さ、すなわち軸受ハウジング41の外面側に向かう深さ(本実施形態では軸受ハウジング61の厚さに等しくなっている)より浅くなっている。これにより、本実施形態では、係合凹部61と溝62との間に段差部(図示せず)が形成されている。
そして、これら係合凹部61、61および溝62には、係止部材60が係止している。係止部材60は、係合凹部61、61に係合する一対の係合アーム63と、これら係合アーム63、63間を連結する連結部64と、を有してH字状に形成されたものである。連結部64は、図7(a)のC−C線矢視断面図である図9(b)に示すように、前記溝62に係合して該溝62内に収容され、該溝62の外側に突出しないように形成されている。具体的には、溝62の深さが1mm〜2mm程度となっており、したがって連結部64の高さも1mm〜2mm程度となっている。
一対の係合アーム63は、連結部64に対して上下方向に延出して形成されたもので、これによって前記したように係止部材60をH字状に形成している。これら係合アーム63の上側に延出した部分、すなわち係合凹部61に係合する側と反対の側は、軸受ハウジング41の内周面より突出することにより、後述するバックフォイル片42aの係合切欠42dに係合する係合凸部63aとなっている。
また、係合アーム63の下側に延出した部分は、前述した係合凹部61と溝62との間の段差部に係止している。これにより、係止部材60は軸受ハウジング41に対し、その軸方向への移動が規制されている。
なお、係止部材60の係合アーム63や連結部64は、図9(a)に示したように四角柱状であっても、また、円柱状(丸棒状)であってもよく、その太さは0.3〜0.5mm程度となっている。このような係止部材60は、例えば厚さが0.5mm未満のステンレス等からなる金属箔をH字状にエッチング加工したり、ワイヤカット放電加工することにより、形成することができる。
また、溝62については、前記通し溝43と同様にして、ワイヤカット放電加工で形成することができる。さらに、係合凹部61については、前記係止溝44と同様にして、ワイヤカット放電加工やエンドミルによる切削加工などで加工することができる。すなわち、通し溝43と溝62とを、ワイヤカット放電加工によって連続的に加工処理することができ、同様に、係止溝44と係合凹部61とについても、ワイヤカット放電加工等によって連続的に加工処理することができる。したがって、軸受ハウジング41について、その加工コストの低減化を図ることが可能になる。
このようにして溝62、係合凹部61を形成した後、係止部材60を軸受ハウジング41の内周面側から係合凹部61および溝62に嵌め込み、係止させることにより、係合凸部63aを容易に形成することができる。
図7(a)に示すようにバックフォイル42は、前記第1実施形態のバックフォイル12と同様に、フォイル(薄板)で形成されて中間フォイル11及びトップフォイル10を弾性的に支持するものである。本実施形態でも、バックフォイル42としてバンプフォイルを用いている。
バックフォイル(バンプフォイル)42は、本実施形態では中間フォイル11の周方向に沿って配置された3つ(複数)のバックフォイル片42aによって構成されている。これらバックフォイル片42aは、フォイル(薄板)が波板状に成形され、かつ、側面が全体として略円弧状になるよう成形されたもので、3つが全て同じ形状・寸法に形成されている。したがって、これらバックフォイル片42aは、軸受ハウジング13の内周面をほぼ3分割して配置されている。
また、これらバックフォイル片42aは、前記通し溝43を挟む位置ではある程度の隙間をあけて配置されているものの、それ以外の位置では、互いの端部が近接して配置されている。このような構成によって3つのバックフォイル片42aは、全体として略円筒形状に形成されて、軸受ハウジング41の内周面に沿って配置されている。
また、このように波板状に成形されたバックフォイル片42aは、図7(a)の要部を平坦化して模式的に示す図10(a)に示すように、軸受ハウジング41の周方向に沿って、該軸受ハウジング41と接する平坦な谷部42bと、中間フォイル11に接する湾曲した山部42cとを交互に形成している。これによってバックフォイル片42aは、特に中間フォイル11に接する山部42cにより、中間フォイル11を介してトップフォイル10を弾性的に支持している。また、ラジアルフォイル軸受40の軸方向に、山部42cや谷部42bによる流体の通路を形成している。
また、これらバックフォイル片42aには、図10(a)のD−D線矢視図である図10(b)に示すように、それぞれの周方向中央部(軸受ハウジング41の周方向に沿う方向の中央部)の両側周縁部に、係合切欠42dが形成されている。該係合切欠42dは、図10(a)に示すようにバックフォイル片42aの谷部42bに形成されたもので、山部42c、42c間に形成された平坦部からなる谷部42bが、その側周縁から内側に向かって矩形状に切り欠かれて形成されたものである。
該係合切欠42dは、軸受ハウジング41に設けられた前記係合部材60の係合凸部63aに対応する位置、すなわち係合凸部63aと重なる位置に形成されており、その縦横の幅が、係合凸部63aに係合するように該係合凸部63aの縦横の幅とほぼ同じに形成されている。具体的には、軸受ハウジング41の周方向に沿う横幅が0.2mm〜0.4mm程度、軸方向に沿う縦幅が1mm〜2mm程度となっている。
なお、係合切欠42dの形成については、バリが発生せず、加工による歪みも生じないように、フォイルをエッチング加工や放電加工で行うのが好ましい。すなわち、エッチング加工や放電加工でフォイルに係合切欠42dを形成した後、山部42cや谷部42bを形成するためのプレス成型を行い、バックフォイル片42aを形成するのが好ましい。
このような構成のもとに、軸受ハウジング41の係合凸部63aには、図9(a)および図10(a)に示すようにバックフォイル片42aの係合切欠42dが係合している。
このように、係合アーム63の上側に延出した係合凸部63aに、バックフォイル片42aの係合切欠42dが係合し、その状態で軸受ハウジング41の内周面上に3つのバックフォイル片42aが配置されているので、係止部材60は特にその連結部64がバックフォイル片42aに押さえられることにより、軸受ハウジング41から脱落することが防止されている。
図7(a)に示すように中間フォイル11及びトップフォイル10は、図3(a)〜(d)に示した第1実施形態の中間フォイル11及びトップフォイル10とほぼ同じ構成に形成されたもので、互いに重ねられた後、3つのバックフォイル片42aからなるバックフォイル42の内面に沿って円筒状に巻かれたものである。トップフォイル10には、一方の端部側に凸部16aが形成され、他方の端部側に凸部16bが形成されており、これら凸部16a、16bが、それぞれ軸受ハウジング41に形成された前記通し溝43中の対応する係合溝50に係合している。また、中間フォイル11には、一方の端部側に凸部19aが形成され、他方の端部側に凸部19bが形成されており、これら凸部19a、19bが前記凸部16a、16bとともに、それぞれ前記通し溝43中の対応する係合溝50に係合している。
ここで、これらトップフォイル10は、図3(a)に示した第2の凹凸部18bの凹部17b内を第1の凹凸部18aの凸部16aが通り抜けた際、該凸部16aと一対の凸部16bとの間に、固定具46の隔壁片49の幅に対応する隙間が形成されるように、第1の凹凸部18a、第2の凹凸部18bがそれぞれ形成されている。同様に、中間フォイル11も、図3(c)に示した第2の凹凸部21bの凹部20b内を第1の凹凸部21aの凸部19aが通り抜けた際、該凸部19aと一対の凸部19bとの間に、固定具46の隔壁片49の幅に対応する隙間が形成されるように、第1の凹凸部21a、第2の凹凸部21bがそれぞれ形成されている。
また、凸部16a、16b、凸部19a、19bは、それぞれの幅が、前記通し溝43と固定具46とによって形成された係合溝50の長さに対応して、これとほぼ一致するように形成されている。
凹部17b、17aを通り抜けた凸部16a、16b、および凹部20b、20aを通り抜けた凸部19a、19bは、図7(a)に示すようにそれぞれ軸受ハウジング41側に引き出され、その先端部が軸受ハウジング41の前記係合溝50に係合させられる。本実施形態では、図7(a)の要部拡大図である図11に示すように、凸部16a、16b、凸部19a、19bはその先端部がそれぞれ通し溝43中の係合溝50内に入れられて係合させられた後、さらに係止凹部45内に入れられ、ここに係止させられている。これにより、トップフォイル10及び中間フォイル11はその周方向への移動が規制され、その移動量が僅かとなるように配設されている。
すなわち、凸部16a、16b、凸部19a、19bは、その先端が係止凹部45の内面に強く突き当てられることなく、先端部側面が係止凹部45の内面に接する程度となるように配設される。したがって、回転軸1の定常運転時には、凸部16a、16b、凸部19a、19bは係止凹部45又は係合溝50から大きな反力を受けないため、トップフォイル10、中間フォイル11はいずれも歪みが生じないようになっている。また、ラジアルフォイル軸受40に回転軸1の軸ぶれなどによる不測の外力が加わった際にも、トップフォイル10、中間フォイル11はいずれも軸受ハウジング41内を回転することなく、さらに、軸受ハウジング41と回転軸1との間から脱落しないようになっている。
つまり、不測の外力が加わった際には、凸部16a、16b及び凸部19a、19bが係止凹部15の内面に強く係止することにより、これら凸部16a、16b及び凸部19a、19bが係止凹部45から外れ、さらに係合溝50からも外れてしまうことがなく、したがってトップフォイル10や中間フォイル11が回転したり、過剰に変形して前記凸部16a、16bが凹部17b、17aから抜け出てしまい、あるいは前記凸部19a、19bが凹部20b、20aから抜け出てしまうことにより、トップフォイル10や中間フォイル11が軸受ハウジング41から脱落してしまうようなことが防止されている。
また、凸部16a、16b及び凸部19a、19bは、係合溝50を区画する固定具46の隔壁片49により、軸方向への移動が規制されている。すなわち、凸部16a、凸部19aはその両側が隔壁片49によって規制されることにより、該凸部16a、凸部19aを形成した第1の凹凸部18a側、第1の凹凸部21a側は、いずれも軸方向への移動が規制されている。
また、二つの凸部16b、凸部19bは、それぞれその片側が隔壁片49によって規制され、かつ互いに逆方向に規制されることにより、これら二つの凸部16b、凸部19bを形成した第2の凹凸部18b側、第2の凹凸部21b側も、軸方向への移動が規制されている。このようにトップフォイル10、中間フォイル11は、軸受ハウジング41の軸方向への移動が規制されているため、軸受ハウジング41から外に飛び出すことが防止されている。
次に、このような構成からなるラジアルフォイル軸受40の作用について説明する。
回転軸1が停止した状態では、トップフォイル10はバックフォイル42(3つのバックフォイル片42a)によって中間ファイル11を介して回転軸1側に付勢されることで回転軸1に密着している。なお、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様にトップフォイル10の両端部が薄肉部22となっているので、これら薄肉部22では回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)がほとんど生じないようになっている。
そして、回転軸1を図7(a)中の矢印P方向に始動させると、最初は低速で回転を始め、その後徐々に加速して高速で回転する。すると、図2(a)中矢印Qで示すように、トップフォイル10及び中間フォイル11の一方の側とバンプフォイル片42aの一端との間から周囲流体が引き入れられ、トップフォイル10と回転軸1との間に流入する。これにより、トップフォイル10と回転軸1との間に流体潤滑膜が形成される。
この流体潤滑膜の膜圧は、トップフォイル10に作用し、該トップフォイル10及び中間フォイル11を介して該中間フォイル11に接するバックフォイル片42aの個々の山部42cを押圧する。すると、バックフォイル片42aはトップフォイル10に押圧されることにより、その山部42cが押し広げられ、これによってバックフォイル片42aは軸受ハウジング41上をその周方向に動こうとする。すなわち、バックフォイル片42a(バックフォイル42)は、中間フォイル11を介してトップフォイル10を弾性的に支持するため、トップフォイル10から荷重を受けた際にはその周方向に変形することで、トップフォイル10の撓みを許容し、これを支持する。
しかし、図9(a)、(b)に示すようにバックフォイル片42aには、その側周縁部に設けられた係合切欠42dに係止部材60の係合凸部63aが係合しており、これによってバックフォイル片42aは、軸受ハウジング41の内周面上で周方向に回ることが防止されている。したがって、バックフォイル片42aの個々の山部42cは、係合凸部63aに係合している係合切欠42dを固定点(固定端)として周方向に変形する(動く)ものの、バックフォイル片42a自体はその中心が定位置からずれることはない。
また、バックフォイル片42aは周方向に変形する(動く)際、軸受ハウジング41や中間フォイル11との間の摩擦の影響を受けるため、その両端部、すなわち自由端側では変形し易い(動き易い)ものの、前記固定点(固定端)側では変形し難くなっている。そのため、自由端側と固定端側とでは、バックフォイル片42aによる支持剛性に差が生じる。
しかし、本実施形態では、係合切欠42dをバックフォイル片42aの周方向中央部に形成し、したがって係合凸部63aによる固定点をバックフォイル片42aの周方向中央部としているので、固定端と自由端との間の距離が短くなっていることにより、前記の支持剛性の差が小さくなっている。さらに、本実施形態では、バックフォイル42を3つのバックフォイル片42aに分割しているため、バックフォイル42を単一のフォイルで形成した場合に比べ、固定端と自由端との間の距離が短くなっており、したがって自由端側と固定端側との間の支持剛性の差がより小さくなっている。
また、回転軸1が高速で回転している際、係合凸部63aがバックフォイル片42aの軸方向への動きも拘束しているため、不測に衝撃等が作用した場合でも、バックフォイル片42aが軸受ハウジング41から脱落することはない。
また、流体潤滑膜が形成されるまでの過渡状態においては、回転軸1とトップフォイル10との間に固体摩擦が生じ、これが始動時の抵抗になる。しかし、前記したようにトップフォイル10の両端部でプリロードが生じなくなっていることや、周囲流体が流入する側のトップフォイル10が薄肉部22となっていて柔らかくなっており、トップフォイル10と回転軸1との間が開口し易くなっていることにより、回転軸1が始動すると早期に流体潤滑膜が形成され、回転軸1はトップフォイル10に対して非接触状態で回転するようになる。
このようなラジアルフォイル軸受40にあっては、トップフォイル10の凹部17b、17aから引き出した凸部16a、16b、及び中間フォイル11の凹部20b、20aから引き出した凸部19a、19bを、それぞれ軸受ハウジング41の内周面の通し溝43に固定具46で形成した係合溝50に係合させているので、トップフォイル10や中間フォイル11に対してスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、また、両端部から中心部に向かう強い反力を生じさせることなく、トップフォイル10及び中間フォイル11を軸受ハウジング41内に収容・固定することができる。したがって、トップフォイル10に直接歪みが生じるのを防止するとともに、中間フォイル11に歪みが生じることでこれが反映されてトップフォイル10に歪みが生じることも防止することができる。よって、トップフォイル10の歪みを充分に少なくすることができるため、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について、設計通りの良好な性能を発揮させることができる。
また、トップフォイル10とバックフォイル42との間に中間フォイル11を備えているので、回転軸1が回転時において軸振動(自励振動)を起こしても、トップフォイル10と中間フォイル11との間、さらには中間フォイル11とバックフォイル42との間が互いに滑ることによって生じる摩擦により、減衰効果を得ることができる。したがって、この減衰効果によって前記の軸振動(自励振動)を抑制し、該軸振動を収まり易くすることができる。さらに、中間フォイル11によってトップフォイル10の剛性を補強することもできる。よって、ラジアルフォイル軸受40の動特性(剛性と減衰)を充分に高めることができる。
また、通し溝43を軸受ハウジング41の軸方向に沿って一端から他端に連続して形成しているので、放電ワイヤカット加工によって該通し溝43を容易に形成することができ、したがってその加工コストを低く抑えることができる。
また、トップフォイル10及び中間フォイル11と軸受ハウジング13との間で軸方向のずれが生じた際にも、通し溝43が長さ方向に分割されて形成された係合溝50に係合する凸部16a、16b及び凸部19a、19bが、該係合溝50の端部(隔壁片49)に規制されてその移動が停止させられることにより、それ以上のずれを防止することができる。さらに、通し溝43の係止溝44と固定具46の折曲片48とにより、固定具46が通し溝43の長さ方向に移動するのを規制する規制部を形成しているので、固定具46の移動も停止させることができる。したがって、トップフォイル10及び中間フォイル11が軸受ハウジング13から脱落することを確実に防止することができる。
また、通し溝43の内側面に係止凹部45を形成し、該係止凹部45にトップフォイル10の凸部16a、16bの先端部、及び中間フォイル11の凸部19a、19bの先端部を係止させるようにしているので、該凸部16a、16b、凸部19a、19bの位置決めとその係止を容易に行うことができ、さらにトップフォイル10や中間フォイル11の組立再現性を高めることができる。
また、軸受ハウジング41に対するトップフォイル10や中間フォイル11の溶接が無いため、溶接不良などによる組立て不良や組立てのバラツキが無くなる。したがって、再現性が高くなり、量産性に優れたものとなる。
また、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成しているので、トップフォイル10は、前記したようにこれら両端部においても回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生しないようになる。したがって、プリロードによって始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなることを防止することができる。
また、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成しているので、例えば従来のようにトップフォイルの両端部を軸受ハウジングの内曲面(内周面)になじませるための、熱処理工程が不要になる。
さらに、トップフォイル10の両端部に薄肉部22を形成したことで、周囲流体が流入する側のトップフォイル10の端部側(従来型の自由端側に相当)が柔らかくなっているため、前記したように周囲流体がトップフォイル10と回転軸1との間に流入し易くなる。したがって、より低い回転数で流体潤滑膜が形成されるようになり、始動性が向上する。
また、軸受ハウジング41の内周面の両側端部にそれぞれ形成した係合凸部63aに、バックフォイル片42aの両側周縁部にそれぞれ形成した係合切欠42dを係合させることにより、バックフォイル片42aを軸受ハウジング41に固定しているので、バックフォイル片42aに対してスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、バックフォイル片42aを軸受ハウジング13内に収容・固定することができる。したがって、バックフォイル42(バックフォイル片42a)のスポット溶接や、バックフォイル42の歪みの影響によってトップフォイル10に歪みが生じるのを防止し、トップフォイル10の歪みを充分に少なくすることができる。よって、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について、設計通りの良好な性能を発揮させることができる。
なお、前記第3実施形態では、第1実施形態と同様に中間フォイル11の展開形状をトップフォイル10の展開形状と同じに形成し、中間フォイル11の凸部19a、19bを、トップフォイル10の凸部16a、16bと共にそれぞれ対応する係合溝50に係合させたが、中間フォイル11については、前記第1実施形態の場合と同様に、例えば図4(a)、(b)に示すように一方の辺側(短辺側)にのみ一対の凸部19bを形成し、該凸部19bを対応する係合溝50にそれぞれ係合させるようにしてもよい。その場合、中間フォイル11と軸受ハウジング41との間で軸方向のずれが生じた際にも、二つの凸部19bのいずれかが隔壁片49に当接してこれに規制されるため、その移動が停止させられる。これにより、中間フォイル11は軸受ハウジング41から外に飛び出すことが防止される。
また、中間フォイル11については、図5(a)、(b)に示すように両方の辺側(短辺側)に凹凸部21a、21bを形成することなく、該短辺側を切り落として矩形に形成してもよい。その場合、中間フォイル11は係合溝50に係合することなく配置されるものの、バックフォイル42とトップフォイル10との間に挟まれて摩擦によって保持される。したがって、中間フォイル11と軸受ハウジング41との間で軸方向のずれが生じた際にも、軸受ハウジング41から外に飛び出すことが防止される。
「第4実施形態」
次に、本発明のラジアルフォイル軸受の第4実施形態を説明する。
本実施形態のラジアルフォイル軸受も、図1に示したターボ機械に適用されたラジアルフォイル軸受の実施形態となるものである。このラジアルフォイル軸受が第3実施形態のラジアルフォイル軸受41と異なるところは、トップフォイル及び中間フォイルの形状と、これらに対応する軸受ハウジングの係合溝の形状である。
図12(a)、(b)に示すように本実施形態のラジアルフォイル軸受のトップフォイル70は、図6(c)、(d)に示したトップフォイル31と同じ形状に形成されており、図12(c)、(d)に示すように中間フォイル80は、トップフォイル70と同じ形状に形成されている。
トップフォイル70には、図12(a)、(b)に示すように一方の辺側(短辺側)に一つの凸部71aと一つの凹部72aとを有してなる第1の凹凸部73aが形成され、前記一方の辺(短辺)と反対の他方の辺側(短辺側)に、一つの凸部71bと一つの凹部72bとを有してなる第2の凹凸部73bが形成されている。第2の凹凸部73bの凹部72bは、第1の凹凸部73aの凸部71aに対応して形成され、第1の凹凸部73aの凹部72aは、第2の凹凸部73bの凸部71bに対応して形成されている。なお、このトップフォイル70にも、図12(b)に示すようにその両側部にそれぞれ薄厚部22が形成されている。
第2の凹凸部73bの凹部72bは、第1の凹凸部73aと第2の凹凸部73bとが重なるようにトップフォイル70を円筒状に巻いた際、該凹部72b内を凸部71aが通り抜けるように形成されている。同様に、第1の凹凸部73aの凹部72aは、トップフォイル70を円筒状に巻いた際、該凹部72a内を凸部71bが通り抜けるように形成されている。本実施形態では、凹部72b、72aの幅が、対応する凸部71a、71bの幅より充分広くなるように形成されている。また、凸部71a、71bの幅は、第3実施形態と同様に、後述する係合溝の長さに対応してこれとほぼ一致するように形成されている。
中間フォイル80には、図12(c)、(d)に示すように一方の辺側(短辺側)に一つの凸部81aと一つの凹部82aとを有してなる第1の凹凸部83aが形成され、前記一方の辺(短辺)と反対の他方の辺側(短辺側)に、一つの凸部81bと一つの凹部82bとを有してなる第2の凹凸部83bが形成されている。第2の凹凸部83bの凹部82bは、第1の凹凸部83aの凸部81aに対応して形成され、第1の凹凸部83aの凹部82aは、第2の凹凸部83bの凸部81bに対応して形成されている。
第2の凹凸部83bの凹部82bは、第1の凹凸部83aと第2の凹凸部83bとが重なるように中間フォイル80を円筒状に巻いた際、該凹部82b内を凸部81aが通り抜けるように形成されている。同様に、第1の凹凸部83aの凹部82aは、中間フォイル80を円筒状に巻いた際、該凹部82a内を凸部81bが通り抜けるように形成されている。本実施形態では、凹部82b、82aの幅が、対応する凸部81a、81bの幅より充分広くなるように形成されている。また、凸部81a、81bの幅は、第3実施形態と同様に、後述する係合溝の長さに対応してこれとほぼ一致するように形成されている。
軸受ハウジング41の内周面に形成された通し溝43には、図13(a)、(b)に示すように固定具90が嵌め込まれて係止している。固定具90は、通し溝43に嵌め込まれて収容される棒状(四角柱状)の基部47と、基部47の両端部に形成されて前記係止溝44、44に係止する一対の折曲片48、48と、基部47の中央部に形成されて折曲片48と反対の側に突出する一つの隔壁部91と、を有して構成されている。
この固定具90は、図8(b)、図8(c)に示した固定具46に対し、二つの隔壁片49に代えて一つの隔壁部91が形成されている点のみ、異なっている。したがって、本実施形態では、図13(a)、(b)に示すように隔壁部91の両側に一つずつ、計2箇所に係合溝92が形成されている。なお、隔壁部91は、前記隔壁片49に比べて充分に長く形成されており、この隔壁部91に対応する箇所では、図13(b)に示すように係合溝が形成されない。すなわち、本実施形態では、通し溝43の全長に係合溝92が形成されることなく、図12(a)に示したトップフォイル70の凸部71a、71b、及び図12(c)に示した中間フォイル80の凸部81a、81bが配置される位置に係合溝92が形成されている。
このような構成のラジアルフォイル軸受にあっても、第3実施形態のラジアルフォイル軸受40と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、凹部72b、72aから引き出した凸部71a、71b、及び凹部82b、82aから引き出した凸部81a、81bを、軸受ハウジング41の内周面の通し溝43に固定具90で形成した係合溝92に係合させているので、トップフォイル70や中間フォイル80に対してスポット溶接や曲げ加工を行うことなく、また、両端部から中心部に向かう強い反力を生じさせることなく、トップフォイル70及び中間フォイル80を軸受ハウジング41内に収容・固定することができる。したがって、トップフォイル70に直接歪みが生じるのを防止するとともに、中間フォイル80に歪みが生じることでこれが反映されてトップフォイル70に歪みが生じることも防止することができる。よって、トップフォイル70の歪みを充分に少なくすることができるため、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰)について、設計通りの良好な性能を発揮させることができる。
また、トップフォイル70とバックフォイル42との間に中間フォイル80を備えているので、回転軸1が回転時において軸振動(自励振動)を起こしても、前述した減衰効果によってこの軸振動(自励振動)を抑制し、該軸振動を収まり易くすることができる。さらに、中間フォイル80によってトップフォイル70の剛性を補強することもできる。よって、ラジアルフォイル軸受の動特性(剛性と減衰)を充分に高めることができる。
また、トップフォイル70の両端部に薄肉部22を形成しているので、トップフォイル70は、前記したようにこれら両端部においても回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生しないようになる。したがって、プリロードによって始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなることを防止することができる。
なお、前記第4実施形態では、中間フォイル80の展開形状をトップフォイル70の展開形状と同じに形成し、中間フォイル80の凸部81a、81bをトップフォイル70の凸部71a、71bと共にそれぞれ対応する係合溝92に係合させたが、中間フォイル80については、第3実施形態の場合と同様にその一方の辺側(短辺側)にのみ凸部を形成してもよく、さらには、該短辺側を切り落として矩形に形成してもよい。その場合、中間フォイル80はバックフォイル42とトップフォイル70との間に挟まれて摩擦によって保持されるため、中間フォイル80と軸受ハウジング41との間で軸方向のずれが生じた際にも、軸受ハウジング41から外に飛び出すことが防止される。
また、本発明は前記第1実施形態〜第4実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では中間フォイルを一枚のみ用いているが、中間フォイルを複数枚重ねて多層化してもよい。このようにバックフォイルとトップフォイルとの間に中間フォイルを多層化して配置することにより、トップフォイルと中間フォイルとの間や中間フォイルとバックフォイルとの間が互いに滑ることで生じる摩擦によって得られる減衰効果に、中間フォイル間の滑りによる摩擦によって得られる減衰効果が加わる。したがって、回転軸の軸振動(自励振動)を抑制して該軸振動をより収まり易くすることができる。
ここで、ラジアルフォイル軸受の減衰能力を高めるには、前記のように中間フォイルの多層化が有効である。しかし、従来では中間フォイルを軸受ハウジングにスポット溶接していたため、この溶接によって溶け落ちない程度に中間フォイルの厚さを調整する必要があり、したがってトップフォイルと同程度の厚さにしていた。そのため、このような厚さの中間フォイルを複数枚重ねて多層化すると、軸受面の剛性(トップフォイルと中間フォイルを合わせた剛性)が高くなり過ぎてしまい、軸振動によって引き起こされる流体潤滑膜の膜圧変動に対して軸受面がうまく追従しなくなる。その結果、フォイル間の「滑り」による減衰効果が得にくくなってしまう。
これに対し、前記実施形態では、中間フォイルを軸受ハウジングに溶接することなく、例えばその凸部を係合溝に係合させることでバックフォイルとトップフォイルとの間に固定しているので、中間フォイルをトップフォイルに対して充分に薄い厚さに形成することができる。したがって、軸受面の剛性を適正な高さ(強さ)に抑えつつ、その多層化を可能にすることができる。
また、トップフォイルや中間フォイルにおいては、第1の凹凸部、第2の凹凸部を、それぞれ一つ又は二つの凸部と凹部とによって形成したが、これら凸部と凹部の数については、三つ以上であってもよい。
また、薄肉部22については、例えばその表裏両面をエッチング加工し、薄厚(薄肉)に形成してもよい。
また、前記第1実施形態、第2実施形態では、単一のバックフォイル12を用いてこれをスポット溶接等によって軸受ハウジングに固定しているが、このようなバックフォイル12に代えて、前記第3実施形態、第4実施形態に示した3つのバックフォイル片42aからなるバックフォイル42を用い、係止部材60を介してこれらを軸受ハウジングに固定するようにしてもよい。
逆に、前記第3実施形態、第4実施形態においては、3つのバックフォイル片42aからなるバックフォイル42に代えて、前記第1実施形態、第2実施形態に示した単一のバックフォイル12を用い、これを軸受ハウジングに固定してもよい。
また、前記第3実施形態、第4実施形態では、バックフォイル片42aの係合切欠42dに係合させる係合凸部について、係止部材60によって形成することなく、軸受ハウジング41の内周面に直接形成してもよい。
また、前記第3実施形態、第4実施形態では、図9(a)、(b)に示したようにバックフォイル片42aの係合切欠42dを係止部材60で形成した係合凸部63aに係合させることにより、該バックフォイル片42aを軸受ハウジング41に固定するようにしたが、本発明に係るバックフォイルは、このような構造に限定されることなく、例えば図14(a)、(b)に示すような係止部材51を用いて、各バックフォイル片42aを軸受ハウジング41に固定するようにしてもよい。
係止部材51は、図14(a)、(b)に示すように一対の係合脚52、52と、これら係合脚52、52の一端側に配置されて該係合脚52、52間を接続する接続部53と、を有するもので、一方の係合脚52が軸受ハウジング41の一方の側面側の係合凹部61とバックフォイル片42aの係合切欠42dとに係合し、他方の係合脚52が軸受ハウジング41の他方の側面側の係合凹部61とバックフォイル片42aの係合切欠42dとに係合している。係合脚52の長さは、図14(b)に示すように、軸受ハウジング41の厚さとバックフォイル片42aの厚さの和に、ほぼ等しくなっている。また、接続部53は、図14(a)、(b)に示すようにバックフォイル片42aの谷部42bとトップフォイル10との間に配置されている。
このような構成によって係止部材51は、係合脚52が軸受ハウジング41の係合凹部61とバックフォイル片42aの係合切欠42dとに共に係合しているため、バックフォイル片42aを軸受ハウジング41に固定する固定具となっている。また、この係止部材51は、その接続部53がトップフォイル10で覆われていることにより、バックフォイル片42aから脱落するのが防止されており、したがってバックフォイル片42aを軸受ハウジング41に確実に固定している。
また、前記第3実施形態、第4実施形態ではバックフォイル42を3つのバックフォイル片42aによって構成したが、バックフォイル42については、1枚の金属箔を略円筒状に成形した単一のもので構成してもよい。さらに、複数のバックフォイル片42aで構成する場合には、2つ、または4つ以上のバックフォイル片42aでバックフォイル42を構成するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、軸受ハウジングを円筒状に形成したが、一方の側面又は両方の側面に環状のフランジを一体に形成し、全体を略円筒状に形成してもよい。フランジを形成することにより、ターボ機械のハウジングなどへの取付を容易にすることができる。
1…回転軸、3、30、40…ラジアルフォイル軸受、10、31、70…トップフォイル、11、35、80…中間フォイル、12、42…バックフォイル(バンプフォイル)、13、36、41…軸受ハウジング、14…係合溝、16a、16b…凸部、17a、17b…凹部、18a…第1の凹凸部、18b…第2の凹凸部、19a、19b…凸部、20a、20b…凹部、21a…第1の凹凸部、21b…第2の凹凸部、32a、32b…凸部、33a、33b…凹部、34a…第1の凹凸部、34b…第2の凹凸部、37…係合溝、42a…バックフォイル片、43…通し溝、44…係止溝、45…係止凹部、46、90…固定具、47…基部、48…折曲片、49…隔壁片、50、92…係合溝、71a、71b…凸部、72a、72b…凹部、73a…第1の凹凸部、73b…第2の凹凸部、81a、81b…凸部、82a、82b…凹部、83a…第1の凹凸部、83b…第2の凹凸部、91…隔壁部

Claims (8)

  1. 回転軸に外挿されて該回転軸を支持するラジアルフォイル軸受であって、
    前記回転軸に対向して配置される円筒状のトップフォイルと、前記トップフォイルの径方向外側に配置される中間フォイルと、前記中間フォイルの径方向外側に配置されるバックフォイルと、前記トップフォイル、前記中間フォイル、及び前記バックフォイルを内挿した状態に収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備え、
    前記軸受ハウジングの内周面には、その軸方向に沿って係合溝が形成され、
    前記トップフォイルは、矩形状で、一方の辺側に凸部と凹部とを形成してなる第1の凹凸部を有し、前記一方の辺と反対の他方の辺側に凹部と凸部とを形成してなる第2の凹凸部を有する金属箔が、前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部とが重なるように円筒状に巻かれるとともに、前記第1の凹凸部および前記第2の凹凸部における各凸部が、それぞれ前記第2の凹凸部および前記第1の凹凸部における各凹部を通って前記軸受ハウジング側に引き出されて形成され、
    前記軸受ハウジング側に引き出された凸部が、前記係合溝に係合していることを特徴とするラジアルフォイル軸受。
  2. 前記中間フォイルは複数枚重ねられていることを特徴とする請求項1記載のラジアルフォイル軸受。
  3. 前記中間フォイルは、矩形状で、少なくとも一方の辺側に凸部と凹部とを有してなる凹凸部を有し、該凹凸部における凸部が、前記係合溝に係合していることを特徴とする請求項1又は2に記載のラジアルフォイル軸受。
  4. 前記軸受ハウジングの内周面には、その軸方向に沿って一端から他端に連続する通し溝が形成され、
    前記通し溝には、該通し溝をその長さ方向に分割することで前記係合溝を複数形成する固定具が嵌め込まれ、
    前記通し溝と前記固定具とには、前記固定具が前記通し溝の長さ方向に移動するのを規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のラジアルフォイル軸受。
  5. 前記通し溝の内側面には、前記トップフォイルの凸部の先端部を係止させる係止凹部が、前記通し溝の長さ方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項4記載のラジアルフォイル軸受。
  6. 前記規制部は、前記軸受ハウジングの両側面において前記通し溝の両端部にそれぞれ連通して該軸受ハウジングの厚さ方向に形成された係止溝と、前記固定具の両端部にそれぞれ形成されて前記係止溝に係止する折曲片と、によって構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のラジアルフォイル軸受。
  7. 前記トップフォイルには、前記一方の辺側と前記他方の辺側とに、これらの間の中央部に比べて薄厚な薄肉部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のラジアルフォイル軸受。
  8. 前記薄肉部の、前記回転軸に対向する面と反対の側の面は、前記中央部の、前記回転軸に対向する面と反対の側の面より凹んだ状態に形成されていることを特徴とする請求項7記載のラジアルフォイル軸受。
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