JP2014036283A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】信号の衝突発生を回避することで、無線リソースの利用効率を向上させながら、同時に送受信動作時間を抑制して省電力動作が可能な無線通信システムを実現する。
【解決手段】無線親局を頂点とする階層状のツリー型ネットワークにおいて、無線親局1は一階層下の無線子局2に対して、ツリー情報をもとに無線子局2とさらに下層の無線子局2が通信をおこなう期間を決めたスケジューリング情報を報知送信し、それを受信した一階層下の無線子局2は、自局が通信する期間と、自局よりも下層の無線局が通信する期間に分割して、スケジューリング情報保持手段232に格納するとともに、自局が通信する期間を用いて、一階層下の無線局に自局よりも下層の無線局が通信する期間を伝達する。各無線子局はそのスケジューリング情報に従って、上り通信/下り通信をおこなう。
【選択図】図3

Description

この発明は、複数の無線局よって構成されるネットワークで、その中の1台の無線局を頂点にしたツリー構造を持つネットワークにおいて、無線局と無線局が直接、または他の無線局が中継することにより互いに通信を行う無線通信システムに関するものである。
無線によりパケット化された情報を伝送する無線パケット通信システムにおいて、中継機能を持った複数の無線局によって構成されるマルチホップ型の無線通信システムが注目されている。
このマルチホップ型無線通信システムでは、通信距離が短い比較的簡易な無線機を用いても、発信元の無線局から宛先の無線局までの間をパケットの中継をしながら情報の伝送をおこなうことが可能であるため、広い範囲に無線局が点在するような、センサネットワークの構築に適している。
マルチホップ型の無線通信システムには、システム内で直接通信が不可能な距離をおいて配置される複数の無線局で、その無線局同士の送信のタイミングが同時になることで、その双方の無線局と通信可能な位置に配置される無線局では、それらの送信信号が衝突して受信不可となる隠れ端末問題が存在する。
衝突が発生すると、それぞれ再送が発生するため、無線リソースの利用効率が下がり、また、送受信動作をおこなう期間が長くなるため、消費電力が増加する。
その衝突の問題の解決策の一つとして、各無線局の通信する期間をスケジューリングし、各無線局が割り当て期間でのみ通信することで、各無線局間の通信信号の衝突を回避する方法があり、この方法を利用した従来技術として、特許文献1がある。
この特許文献1は、システム内の1台の無線局がスケジューリング機能を持った無線基地局であり、他の無線局は無線端末で、無線基地局と無線端末との間で直接通信するか、あるいは無線基地局と無線端末との間の通信を別の無線端末が中継して通信をおこなう。
無線基地局は、無線基地局と無線端末との間の通信経路が確立されるときに、中継する無線端末からツリー情報を収集し、ツリー構造を判別する手段を持っている。
また、無線基地局はトラフィック量の通知期間を設定し、送信したい情報を持つ無線端末はその情報の送信に先立ち、その通知期間に無線基地局に対してトラフィック量を報告するか、あるいは複数回に分割して情報送信する場合には、1回の送信情報に付加して、トラフィック残量を報告する。
こうして、ツリー構造の情報と、事前に報告された各無線端末のトラフィック量をもとに、各無線端末に対して、その無線端末起点の送信情報のトラフィック量と、その無線端末が中継しようとする別の無線端末起点の送信情報量をもとに、上り/下り通信をおこなう期間を割り当て、それを各無線端末に通知する。各無線端末はその割り当てに従って、その期間だけ情報の送受信をおこなうため、別の無線局間の情報送受信との衝突を回避できる。
同様に、マルチホップ型無線通信システムでの複数無線機からの送信信号同士の衝突回避を実現するものとして特許文献2がある。
この特許文献2は、1つの基幹無線装置と複数の無線装置がツリー状に形成されたネットワークにおいて、ツリー構造の階層位置から決まるタイムスロットと、無線装置毎に割り当てられたサブスロット位置との組み合わせから送信タイミングを特定し、この特定し
た送信タイミングにて通信を行うことで、信号の衝突を回避するものである。
特開2006−5653号公報 特開2008−228176号公報
特許文献1の技術では、トラフィック量通知のための期間が必要で、この間はトラフィック量を通知する送信端末の時間割り当てがされず、全ての端末が送信する可能性があり、衝突発生の可能性がある。そのため、通知するトラフィック量自体の情報量と比較して、その後の送信情報の情報量が十分に大きいシステムでは、無線リソースの利用効率向上の効果が得られるが、送信情報の情報量が大きくないシステムでは、利用効率向上は期待できない。
特にセンサネットワークによる監視制御を考えた場合、異常検出を発報するような非定常の動作を除いて、定常動作では、定周期にセンサ値を計測する全ての無線局から比較的少量でほぼ定量の情報を収集するシステムが多く、そのようなシステムに適用する場合では、トラフィック量を通知するための期間を設けることが、逆に、無線リソースの利用効率が低下することとなる。
また、特許文献1では、無線基地局が各無線端末に割り当てた上り/下り通信をおこなう期間の情報を中継する方法が開示されていない。特に、無線を適用しようとするセンサネットワークでは、有線の配線が困難な環境への設置で、無線端末となる無線子局が電池駆動である条件も多い。そのように電池駆動の無線子局の場合には、送受信動作をおこなう期間を短くして、電池消費を抑える必要があるため、無線子局が自局の上り/下り通信期間割り当て情報の受信を含めて、送受信機の動作を短期間にする方式が要求される。
また、特許文献2の技術では、予め決定されたタイムスロット数とサブスロット数で分割構成されたフォーマットをシステム内の全ての無線機で共有した動作であるため、システム構成の動的変化に必ずしも効率的に対応できない。
例えば、システムに収容可能な無線機数の上限はサブスロット分割数となるため、その上限を超えるような新たな無線機をネットワークに参加させることができない。また、最大時に多数の無線機が参加することを見越して、サブスロット数を大きく設定すると、少数の無線機だけが参加しているタイミングでは、使用されないサブスロットが多くなるため、帯域の利用効率が低下する。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、信号の衝突発生を回避することで、無線リソースの利用効率を向上させながら、送受信動作時間を抑制して省電力動作が可能な無線通信システムを実現することを目的とするものである。
この発明に係る無線通信システムは、1台の無線親局と複数台の無線子局からなる無線局により構成され、無線親局と無線子局間で直接通信、または無線親局と無線子局間で他の無線子局が中継することによる通信をおこなう無線通信システムおいて、無線子局は、送受信機部と、無線親局と複数台の無線子局からなるネットワークの通信経路のツリー構造の情報を認識するツリー情報保持手段と、自局及び自局よりも下層の無線局が上り通信および下り通信する期間をスケジューリングしたスケジューリング情報を格納するスケジューリング情報保持手段を備え、無線親局もしくは上層の無線子局から、自局の無線子局
とその下層の無線局に割り当てられた通信期間を、自局が通信する期間と、自局よりも下層の無線局が通信する期間に分割して、スケジューリング情報保持手段に格納するとともに、自局が通信する期間を用いて、直接通信可能な一階層下の無線局に自局よりも下層の無線局が通信する期間を伝達するようにしたものである。
この発明によれば、全ての無線局間の通信に専用の期間を割り当てしているため、無線局間の通信の衝突が回避できるので、無線リソースの利用効率が向上できると同時に、無線子局に対して、上層の無線局が通信のスケジューリング情報を報知送信しているので、無線子局は自局に割り当てられた通信の期間を認識することができるため、他の無線局間の通信の期間は送受信機を停止することが可能となり、省電力動作が実現できる。
また、ネットワークに参加している無線局数に合わせてスケジューリングできるので、無線局数の変化が大きい運用にも効率よく対応可能である。
この発明の実施の形態1によるネットワーク構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による無線親局の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1による無線子局の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1による通信のタイムチャート(スケジューリング情報の伝送)を示す図である。 この発明の実施の形態1による通信のタイムチャート(下り通信)を示す図である。 この発明の実施の形態1による通信のタイムチャート(上り通信)を示す図である。 この発明の実施の形態1によるスケジューリング情報M1の情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態1によるスケジューリング情報M2aの情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態1によるスケジューリング情報M2cの情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態1による通信シーケンスを示す図である。 この発明の実施の形態2によるネットワーク構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による無線親局の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態2による無線子局の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態2によるスケジューリング情報M1の情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態2によるスケジューリング情報M2aの情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態3によるネットワーク構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による無線親局1の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態3による無線子局2の機能ブロック図である。 この発明の実施の形態3によるスケジューリング情報M1の情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態3によるスケジューリング情報M2aの情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態3による配下に無線子局が存在しない無線子局によるスケジューリング情報の情報リストを示す図である。 この発明の実施の形態5による無線子局がスケジューリング情報を通知要求した場合に無線親局から通知されるスケジューリング情報の情報リストを示す図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1における無線通信システムを図1〜図8に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1が適用されるネットワーク構成を示す図で、1台の無線親局1と複数台の無線子局2a〜2e(総称する場合は添字を省略する)の無線局からなっている。無線親局1はネットワーク構成の頂点となる無線局であり、無線子局2a〜2eは外部センサなどが接続されて、計測したセンサ情報を送受信する無線端末の無線局となる。
図1では、ネットワークに無線子局2a〜2eが5台存在している例を示しており、無線親局1は、無線子局2a、無線子局2bの2台と直接で無線通信をおこない、無線親局1と無線子局2c、2dとの間は、無線子局2aが中継することで、また、無線親局1と無線子局2eとの間は、無線子局2aと2cとが中継することで無線通信をおこなう構成になっており、ネットワークの通信経路はツリー構造になっている。
図2は無線親局1の機能ブロック図を示しており、無線の送受信機部11と、通信制御部12と、記憶領域13と、スケジューリング情報生成部14と、タイミング生成部15と、上位インターフェース部16とを備えている。
送受信機部11は、無線子局2との間で無線通信をおこなうために、通信制御部12による制御で動作して、通信制御部12が出力する信号を、符号化・変調など必要な処理で無線信号に変換して、アンテナを介して無線子局2に送信し、また、アンテナを介して無線子局2から受信した信号を復調・複号化など必要な処理で変換して、得られた情報を通信制御部12に入力する。
記憶領域13は、その内部に、ツリー情報保持手段131、スケジューリング情報保持手段132および伝送情報保持手段133としての各領域が含まれる。
ツリー情報保持手段131は、無線親局1と複数台の無線子局2からなるネットワークの通信経路のツリー情報を保持している。スケジューリング情報保持手段132は、ツリー情報保持手段131の情報をもとに、スケジューリング情報生成部14で生成されたスケジューリング情報が保持されている。
なお、ツリー情報保持手段131は、ツリー構造そのものを示す情報を格納してもよいし、記憶領域13の情報と他の構成要素の情報(例えばスイッチの状態やアタッチメントの接続)などの組合せを演算してツリー構造を判断(認識)するようにしてもよい。
スケジューリング情報保持手段132のスケジューリング情報は、スケジューリング情報を報知送信する期間と、下りの伝送情報を伝送する期間と、上りの伝送情報を伝送する期間の3つの期間について、無線親局1から末端の無線子局2まで全ての無線子局2が通信するまでの期間をツリー情報を基にスケジューリングして決定し、格納している。
図1に示すネットワークの例では、無線親局1が階層的に自機の直下にある無線子局2a、2bに対して通信する期間と、下層の無線子局2aが更にその下層にある無線子局2c、2dに対して通信する期間と、無線子局2cが更にその下層にある無線子局2eに対して通信する期間について、スケジューリング情報を伝送する期間とそれぞれ下り/上りの伝送情報を伝送する期間をスケジューリングして、スケジューリング情報保持手段132に格納している。
なお、スケジューリング情報の詳細については後述する。
タイミング生成部15はスケジューリング情報保持手段132に保持されたスケジューリング情報に基づく動作をするために必要な制御タイミングを生成し、通信制御部12に伝達する。
また、上位インターフェース部16は、何らかの通信手段で接続されたここでは図示してない上位制御装置との間のインターフェース処理をおこない、上位制御装置からの各無線子局2への制御要求を受け取って、各無線子局2が理解できる形式に変換して伝送情報保持手段133に格納し、また、伝送情報保持手段133に格納された情報の形式から各無線子局2が計測したセンサ情報を抽出して、上位制御装置に受け渡す。
図3は無線子局2の機能ブロック図を示しており、無線の送受信機部21と、通信制御部22と、記憶領域23と、スケジューリング情報生成部24と、タイミング生成部25と、外部制御インターフェース部26と、外部センサインターフェース部27を備えている。
送受信機部21は、無線親局1や他の無線子局2との間で無線通信をおこなうために、通信制御部22による制御で動作して、通信制御部22が出力する信号を、符号化・変調など必要な処理で無線信号に変換して、アンテナを介して無線親局1や他の無線子局2に送信し、また、アンテナを介して無線親局1や他の無線子局2から受信した信号を復調・複号化など必要な処理で変換して、得られた情報を通信制御部22に入力する。
記憶領域23は、その内部に、ツリー情報保持手段231、スケジューリング情報保持手段232および伝送情報保持手段233としての各領域が含まれる。
ツリー情報保持手段231は、無線親局1と複数台の無線子局2からなるネットワークの通信経路のツリー構造の情報を認識するツリー情報を保持している。スケジューリング情報保持手段232は、一階層上の無線親局1または無線子局2から伝送されたスケジューリング情報が送受信機部21で受信され、通信制御部22を通じて得られたスケジューリング情報と、ツリー情報保持手段231の情報をもとにスケジューリング情報生成部24で生成されたスケジューリング情報が保持される。
即ち、スケジューリング情報保持手段232は、上層の無線親局1または無線子局2から伝送されたスケジューリング情報と、自局のツリー情報保持手段231に保持されたツリー情報に基づいて、スケジューリング情報生成部24で生成された下層の無線子局2に対するスケジューリング情報を保持し、上層の無線局より伝達された自局の無線子局とその下層の無線子局に割り当てられた通信期間を、自局が通信する期間と、より下層の無線子局が通信する期間に分割して格納している。
ここで、「通信期間のスケジューリング」は、自局(配下の無線子局も含む)に割り当てられたスケジューリング情報の伝送/下り伝送情報の伝送/上り伝送情報の伝送の3種の通信期間それぞれについて、そこを利用する自局および配下の無線子局に合わせて、他の通信と同時にならないように、期間を分割する動作と、それを割り当てる動作とを合わせて「スケジューリング」という。
タイミング生成部25は、スケジューリング情報保持手段232に保持されたスケジューリング情報に基づく動作をするために必要な制御タイミングを生成し、通信制御部22に伝達する。
また、外部制御インターフェース26は、無線子局2に接続されたここでは図示しない外部機器に制御信号を出力する。また外部センサインターフェース27は、無線子局2に接続されたここでは図示しないセンサから計測信号を入力する。
なお、無線子局2は、中継動作をおこなわないことが決定しているものについては、スケジューリング情報生成部24を持たないことで、また、外部機器に接続されないことが決定しているものについては、外部制御インターフェース26を持たないことで、また、外部センサに接続されないことが決定しているものについては、外部センサインターフェース27を持たないことで、構成を簡略化してコスト低減や省電力化をはかることができる。
無線親局1は、ツリー情報保持手段131に、少なくとも、自局配下となる下層の無線子局2のツリー構造を示す情報を保持している。無線子局2は、ツリー情報保持手段231に、少なくとも、自局と直接通信をおこなう上層の無線局と、自局配下となる下層の無線子局2のツリー構造を示す情報を保持している。
つまり、図1の構成では、無線親局1はネットワーク全てのツリー構造を、無線子局2aは上層の無線局が無線親局1で、自局の一層下に無線子局2c、2dが存在し、さらに無線子局2cの一層下に無線子局2eが存在する構造を、無線子局2bは上層の無線局が無線親局1で自局の下層に無線子局2が存在しない構造を、無線子局2cは上層の無線局が無線子局2aで自局の一層下に無線子局2eが存在する構造を、無線子局2dは上層の無線局が無線子局2cで自局の下層に無線子局2が存在しない構造を、また、無線子局2eは上層の無線局が無線子局2cで自局の下層に無線子局2が存在しない構造の情報を保持している。
マルチホップ型の無線通信システムの中で、ネットワークを構成する無線局が自律的に通信経路を決定する機能を有するアドホック型のシステムの場合には、格納されるツリー情報が動的に変化するため、ツリー情報保持手段131、ツリー情報保持手段231に格納されるツリー情報を更新するための仕組みが必要となるが、実施の形態1では予め決定したツリー構造に従って通信をおこなうものとし、ツリー情報保持手段131、ツリー情報保持手段231に格納されるツリー情報は静的な情報であるものとする。
次に通信のタイムチャートを示す図4A〜図4Cに基づいて、スケジューリング情報の生成について説明する。この発明の無線通信には図4A〜図4Cの最上段に示すように、スケジューリング情報を伝送する期間と、下りの伝送情報を伝送する期間と、上りの伝送情報を伝送する期間の3つの期間がある。
無線親局1は、この3種の期間をスケジューリングする。
一つ目のスケジューリング情報を伝送する期間は、図4Aに示すように、無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2a、2bに向けてスケジューリング情報M1を報知送信する期間と、更に一階層下層の各無線子局2a、2b(無線子局2bには配下となる無線子局2がないため無線子局2aのみとなる)がその配下となる無線子局2c、2dに対してスケジューリング情報M2aを報知送信する期間と、更に一階層下層の各無線子局2c、2d(無線子局2dには配下となる無線子局2がないため無線子局2cのみとなる)がその配下となる無線子局2eに対してスケジューリング情報M2cを報知送信する期間である。このように無線親局1から最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するための期間についてスケジューリングする。
二つ目の下り伝送情報を伝送する期間は、図4Bに示すように、無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2a、2bと、その配下となる無線子局2c〜2eが下りの伝送情報D2a、D2b、D2c、D2d、D2eの通信をおこなうための期間である。このように下りの伝送情報が無線親局1から最下層の無線子局2に達するまで階層的に伝達するための期間についてスケジューリングする。
三つ目の上り伝送情報を伝送する期間は、図4Cに示すように、無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2a、2bと、その配下となる無線子局2c〜2eが上りの伝送情報U2a、U2b、U2c、U2d、U2eの通信をおこなうための期間である。このように上りの伝送情報が最下層の無線子局2から無線親局1に達するまで階層的に伝達するための期間についてスケジューリングする。
また、この発明の実施の形態1では、無線子局2は、無線親局1によるものを拡張した、次に説明する3種の期間をスケジューリングする。
一つ目のスケジューリング情報を伝送する期間は、図4Aのように、自局が直接通信をおこなう下層の全無線子局2に向けてスケジューリング情報を報知送信する期間と、自局が直接通信をおこなう下層の各無線子局がその配下となる無線子局に対して、最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するための期間である。これは無線親局1が生成するものと同様のものである。
例えば、図4Aに示すように、無線子局2a(無線子局2bには配下となる無線子局2がないため無線子局2aのみとなる)は、自局がその配下となる下層の無線子局2に対してスケジューリング情報を報知する期間の中において、直接通信する無線子局2c、2dに対してスケジューリング情報M2aを報知送信する期間と、更に一階層下層の各無線子局2c(無線子局2dには配下となる無線子局2がないため無線子局2cのみとなる)がその配下となる無線子局2eに対してスケジューリング情報M2cを報知送信する期間に分割してスケジューリングする。また、下層の無線子局2cは、その配下となる無線子局2eに対してスケジューリング情報M2cを報知送信する期間をスケジューリングする。
このように各無線子局2は最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するための期間についてスケジューリングする。
二つ目の下り伝送情報を伝送する期間は、図4Bのように、上層の無線局から自局に向けた下り通信をおこなうための期間と、自局が直接通信をおこなう下層の無線子局2とその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間である。これらの期間は、上層の無線局によるスケジューリング情報M1、M2a、M2cに含まれている、自局とその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を分割して、そこに割り当てをおこなう。
例えば図4Bに示すように、無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2aは自局に向けて伝送情報D2a、D2c〜D2e(下り)を通信する期間と、無線子局2aが直接通信をおこなう下層の無線子局2c、2dに対して伝送情報D2c、D2e、D2d、(下り)を送信する期間と、更に一階層下層の無線子局2cが無線子局2eに伝送情報D2e(下り)を送信する期間に分割する。また、無線子局2cは自局に向けて伝送情報D2c、D2e(下り)を通信する期間と、無線子局2eに伝送情報D2e(下り)を送信する期間に分割する。
三つ目の上り伝送情報を伝送する期間は、図4Cのように、自局から上層の無線局に向けた上り通信をおこなうための期間と、自局が直接通信をおこなう下層の無線子局2とその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間である。これらの期間は、上層の無線局によるスケジューリング情報M1、M2a、M2cに含まれている、自局とその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を分割して、そこに割り当てをおこなう。
例えば図4Cに示すように、無線子局2aは上層の無線親局1に向けて伝送情報U2a、U2c〜U2e(上り)を送信する期間と、自局が直接通信をおこなう下層の無線子局2c、2dから伝送情報U2c、U2e、U2d(上り)を受信する期間と、更に一階層下層の無線子局2eが無線子局2cに伝送情報U2e(上り)を通信する期間に分割する。また、無線子局2cは無線子局2eから伝送情報U2e(上り)を受信する期間と、自局から一階上層の無線子局2aに向けて伝送情報U2c、U2e(上り)を送信する期間に分割する。
このように、スケジューリング情報の中は、スケジューリング情報を報知送信する期間と、下りの伝送情報を伝送する期間と、上りの伝送情報を伝送する期間の3種の期間からなる時間帯情報が含まれ、無線子局2は、3種のそれぞれの期間について、自局が通信する期間と、自局よりも下層もしくは上層の無線局が通信する期間に分割して、スケジューリング情報保持手段232に格納されている。そして自局が通信する期間を用いて、直接通信可能な一階層下の無線子局に対して、自局よりも下層の全ての無線子局が上り/下りの通信をするための時間帯情報を報知送信するようにし、末端の無線局に至るまで再帰的に繰り返し時間帯情報を報知送信するようにしている。
即ち、図4Aでは無線子局2aは、無線親局1からスケジューリング情報M1を受信したら、自身の配下の無線子局である下層の無線子局2c及び無線子局2dの2局に対してスケジューリング情報M2aを報知送信する期間と、配下の無線子局2cがその下層である無線子局2eに対してスケジューリング情報M2cを報知送信する期間に2分割して割り当てている。
次に図4Bでは無線子局2aは、無線親局1から伝送情報D2a、D2c、D2d、D2e(下り)を受信する期間と、直接通信可能な一階層下の無線子局2c及び無線子局2dに対して伝送情報D2c、D2e、D2d(下り)を送信する期間と、自局よりも下層である無線子局2cがその下層の無線子局2eに対して伝送情報D2e(下り)送信する期間に分割して割り当てている。
次に図4Cでは無線子局2aは、無線親局1に伝送情報U2a、U2c、U2d、U2e(上り)を送信する期間と、直接通信可能な一階層下の無線子局2c及び無線子局2dから伝送情報U2c、U2e、U2d(上り)を受信する期間と、配下の無線子局2cと無線子局2eが伝送情報U2e(上り)を通信する期間に分割し、自局が通信する期間と、自局よりも下層の無線局が通信する期間に分割して割り当てている。
なお、上記したスケジューリング情報を報知送信する期間と、下りの伝送情報を伝送する期間と、上りの伝送情報を伝送する期間について、それぞれ自局が通信する期間と、より下層の無線子局が通信する期間に割り当て分割された内容は自局のスケジューリング情報保持手段232に格納されて保持される。
次に、無線親局1が作成するスケジューリング情報M1の内容について図5に基づき具体的に説明する。
無線親局1は、一つ目の期間である、スケジューリング情報を伝達する期間のスケジューリングをおこなう。まず、無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2に向けてスケジューリング情報M1を報知送信するために必要な期間を計算する。
無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2は、無線子局2aと2bであるので、その期間は、それら2局に対して、それぞれ上述の、三つの期間の開始タイミングと終了タイミングとを認識可能な形で伝達するために必要な期間となる。
その期間は情報を通信する際のフォーマットに依存するが、そのフォーマットはそれぞれの期間の開始タイミングと終了タイミングとを絶対的な時刻で指定するのでもよいし、開始タイミングを絶対的な時刻で指定してそこからの継続時間をしてもよいし、その情報を送信するタイミングからのオフセット時間で開始タイミングと終了タイミングとを指定してもよい。ここでは、その情報を送信するタイミングからのオフセット時間で開始タイミングと終了タイミングとを指定してするものとする。
無線親局1が無線子局2aと2bに向けて、報知送信するスケジューリング情報M1は図5に示す内容の情報リストとなる。
リストの先頭に位置する「スケジューリングの計算に用いる下り情報量Vf」と、「スケジューリングの計算に用い上り情報量Vr」については後述する。
リスト末尾の「次回、無線親局1がスケジューリング情報を報知送信するタイミングを示すオフセット量」は、無線子局2が省電力動作をおこなうためのもので、スケジューリング情報に付随して報知送信される。スケジューリング情報に従って上り/下りの通信を終えた無線子局2は、送受信機部21の動作を停止させ、この情報のタイミングに次回のスケジューリング情報を受信するために、送受信機部21の動作を再開する。
スケジューリング情報M1の情報量は、無線親局1が直接通信する無線子局2の局数から決まることがわかる。
この情報リストの各期間について、必要なヘッダ情報や符号化による情報量の増分を加味し、変調速度や再送回数などの条件をもとに無線送信に必要な時間を計算する。この時間にある程度のマージンを加えたものが無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2に向けてスケジューリング情報を報知送信するために必要な期間となる。
ここで、このスケジューリング情報M1は、無線子局2の動作に非常に重要なものであるが、送達確認手順のない報知送信することになるので、数回の再送をおこなうのが望ましい。
この期間を一巡の上り/下り通信の期間の先頭に割り当てる。
なお、無線子局2bについては、その配下に無線子局2は存在しないので、無線子局2bと配下の無線子局2がスケジューリング情報を報知することはない。そのため、詳細フォーマットの情報などから受信する無線子局2が認識可能ならば、スケジューリング情報要素の中から、無線子局2bと配下の無線子局がスケジューリング情報を伝送する期間の情報を削除して情報量を削減しても良い。即ち、図5に網目で示す領域の情報は伝送する必要がない。
以下、無線子局2によるスケジューリングで、配下に無線子局2が存在しない無線子局2のスケジュール情報報知送信の場合についても同様である。
次に、無線親局1が直接通信をおこなう下層の各無線子局2からその配下となる全無線子局に対して、最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間を計算する。
無線親局1が直接通信をおこなう下層の無線子局2は、無線子局2aと2bの2局となるが、無線子局2bは上述のとおり、その配下に無線子局2が存在しないので必要な期間はゼロとなる。よって、無線子局2aに関する計算について説明する。
無線子局2aからその配下となる全無線子局2に対して、最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間は、ツリー構造から、無線子局2aとその配下となる無線子局2c、2d、2eがスケジューリング情報を報知送信するために必要となる期間の合算となるが、その中で、無線子局2d、2eは配下となる無線子局2が存在しないので、無線子局2a、2cがスケジューリング情報を報知送信するために必要となる期間の合算となる。
無線子局2aが報知送信するスケジューリング情報M2aは、図1に示すように、無線子局2c、2dに向けたもので、図6に示す内容の情報リストとなる。この情報量は、無線子局2aが直接通信する無線子局2の局数から決まることがわかる。
また、無線子局2cが報知送信するスケジューリング情報M2cは、図1に示すように、無線子局2eに向けたもので、図7に示す内容の情報リストとなる。この情報量は、無線子局2cが直接通信する無線子局2の局数から決まることがわかる。
なお、無線子局2dについては、その配下に無線子局2は存在しないので、無線子局2dと配下の無線子局2がスケジューリング情報を報知することはない。そのため、詳細フォーマットの情報などから受信する無線子局2が認識可能ならば、スケジューリング情報要素の中から、無線子局2dと配下の無線子局がスケジューリング情報を伝送する期間の情報を削除して情報量を削減しても良い。即ち、図6に網目で示す領域の情報は伝送する必要がない。同様に、無線子局2eについても、その配下に無線子局2は存在しないので、図7に網目で示す領域の情報は伝送する必要がない。
これらの期間について、必要なヘッダ情報や符号化による情報量の増分を加味し、変調速度や再送回数などの条件をもとに無線送信に必要な期間を計算する。その期間は無線子局2aがスケジューリング情報M2aを報知送信するために必要な期間と、無線子局2cがスケジューリング情報M2cを報知送信するために必要な期間となり、その合算にある程度のマージンを加えたものが、無線子局2aとその配下となる全無線子局に対して、最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間となる。
なお、上記の説明では、無線子局2aがスケジューリング情報M2aを報知送信するために必要な期間と、無線子局2cがスケジューリング情報M2cを報知送信するために必要な期間とを別々に計算して合算したが、無線子局2a配下の無線子局数をもとに概算することも可能である。その場合、計算の誤差分を加味して、マージンを大きく取るのが望ましい。
この無線子局2aがスケジューリング情報M2aを報知送信するために必要な期間を、先に割り当てしたスケジューリング情報M1を報知送信するために必要な期間の後ろに割り当てる。この期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図5の情報リストの「無線子局2aと配下の無線子局2がスケジュール情報を伝送する期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、この期間の終了タイミングを示すオフセット量が図5の情報リストの「無線子局2aと配下の無線子局2がスケジュール情報を伝送する期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
また、無線子局2bに配下の無線子局2が存在しないために期間の割り当てを実施しないが、もし、無線親局1が直接通信をおこなう無線子局2で、配下に無線子局2が存在するものが他に存在する場合には、この期間の後ろに随時割り当てをおこなう。
次に無線親局1は、二つ目の期間である、下層の各無線子局2と、その配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を計算する。
ここで、このスケジューリングを厳密におこなうためには、各無線子局に向けた下り信号の情報量が必要となる。この下り信号の内容を考えると、無線子局2の外部制御インターフェース26を通して外部機器に出力する制御信号や、無線子局2の外部センサインターフェース27から入力される計測信号の報告要求などが考えられる。これらの情報量は一定ではなく変化するものである。無線親局1の伝送情報保持手段133には、全無線子局2に向けて送信する伝送情報が格納されているので、その中で情報量が最大となる無線子局2のものを探索し、その最大の情報量に見合った値を下り情報量Vfとして一律に全ての無線子局2の下り通信期間の計算に用いる。この下り情報量Vfはスケジューリング情報M1に付加し、無線子局2がおこなうスケジューリングにおいても同一の下り情報量Vfの値を用いることができるようにする。
また、一つの無線局間で直接下り通信するために必要な期間として、下り情報量Vfに対して、必要なヘッダ情報や符号化による情報量の増分を加味し、変調速度や送達確認に要する時間、再送回数などの条件をもとに必要な期間を見積もるものとする。以降、下り通信をおこなうための期間は、その見積もった期間の何倍になるかの視点で計算する。
無線親局1が直接通信をおこなう無線子局2a、2bのうち、先に無線子局2aとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の計算について説明する。
この期間におこなわれる下り通信の情報は、終点となる無線子局2の区別で考えると、終点が無線子局2aとなる情報の伝送情報D2a(下り)、終点が無線子局2cとなる情報の伝送情報D2c(下り)、終点が無線子局2dとなる情報の伝送情報D2d(下り)、終点が無線子局2eとなる情報の伝送情報D2e(下り)となる。
ツリー情報をもとに、無線親局1から無線子局2aに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報D2a(下り)と、中継のための伝送情報D2c(下り)・伝送情報D2d(下り)・伝送情報D2e(下り)で、その下り通信に必要な期間は下り情報量Vfに対して計算した期間の4倍分の期間となる。
また、無線子局2aから無線子局2cに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報D2c(下り)と、中継のための伝送情報D2e(下り)で、その下り通信に必要な期間は下り情報量Vfに対して計算した期間の2倍分の期間となる。
無線子局2aから無線子局2dに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報D2d(下り)のみで、その下り通信に必要な期間は下り情報量Vfに対して計算した期間と一致する。
無線子局2cから無線子局2eに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報D2e(下り)のみで、その下り通信に必要な期間は下り情報量Vfに対して計算した期間と一致する。
これらから、無線子局2aとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間は、無線親局1から無線子局2aに向けた伝送に要する期間(4Vf)と、無線子局2aから無線子局2cに向けた伝送に要する期間(2Vf)と、無線子局2aから無線子局2dに向けた伝送に要する期間(Vf)と、無線子局2cから無線子局2eに向けた伝送に要する期間(Vf)との合算(8Vf)にある程度のマージンを加えたものと見積もることができる。
なお、上記の説明では、各無線局間の下り通信に必要な期間を別々に計算して合算したが、対象となる各無線子局2について、自局と配下の無線子局2の局数を計算し、その総和を求め(図1の構成の場合、総和は8)、一回分の下り情報量Vfの通信に必要な期間にその総和の値で乗算して計算することも可能である。
この無線子局2aとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を、先に割り当てしたスケジューリング情報の報知送信するために必要な期間の末尾に続けて割り当てる。この期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2a以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、この期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2a以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
次に無線子局2bとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の計算について説明する。
無線子局2bには、配下となる無線子局が存在しないため、この期間におこなわれる下り通信の情報は、無線親局1から無線子局2bに通信される伝送情報D2b(下り)のみとなる。
従って、無線子局2bとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間は、一回分の下り情報量Vfの通信に必要な期間にある程度のマージンを加えたものと見積もる。
この無線子局2bとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を、先に割り当てした無線子局2aとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の後ろに割り当てる。この期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2b以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、この期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2b以下の配下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
もし、無線親局1が直接通信をおこなう無線子局2が他にも存在する場合には、その無線子局2に対してスケジューリングをおこない、この期間の後ろに随時割り当てをおこなう。
次に無線親局1は、三つ目の期間である、下層の無線子局2と、その配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を計算する。
下り通信の見積の場合と同様に、このスケジューリングを厳密におこなうためには、各無線子局に向けた上り信号の情報量が必要となる。ここで、この上り信号の内容を考えると、無線子局2の外部センサインターフェース27から入力される計測信号の報告や、無線子局2が検出した状態情報などが考えられる。これらの情報量は本来一定ではなく変化するものであるが、報告される内容を下り伝送情報で指示する形態を取ることで、無線親局1は無線子局2が上り送信する情報の最大量を予測することができる。
そこで、その情報量を上り情報量Vrとして一律に全ての無線子局2の上り通信期間の計算に用いる。この上り情報量Vrはスケジューリング情報に付加し、無線子局2がおこなうスケジューリングにおいても同一の上り情報量Vrの値を用いることができるようにする。
また、一つの無線局間で直接上り通信するために必要な期間として、上り情報量Vrに対して、必要なヘッダ情報や符号化による情報量の増分を加味し、変調速度や送達確認に要する時間、再送回数などの条件をもとに必要な期間を見積もるものとする。以降、上り通信をおこなうための期間は、その見積もった期間の何倍になるかの視点で計算する。
無線親局1が直接通信をおこなう無線子局2a、2bのうち、先に無線子局2aとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間の計算について説明する。
この期間におこなわれる上り通信の情報は、始点となる無線子局2の区別で考えると、始点が無線子局2aとなる情報の伝送情報U2a(上り)、始点が無線子局2cとなる情報の伝送情報U2c(上り)、始点が無線子局2dとなる情報の伝送情報U2d(上り)、始点が無線子局2eとなる情報の伝送情報U2e(上り)となる。
ツリー情報をもとに、無線子局2aから無線親局1に向けて伝送される全ての情報は、伝送情報U2a(上り)と、中継のための伝送情報U2c(上り)・伝送情報U2d(上り)・伝送情報U2e(上り)で、その上り通信に必要な期間は、上り情報量Vrに対して計算した期間の4倍分の期間となる。
また、無線子局2cから無線子局2aに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報U2c(上り)と、中継のための伝送情報U2e(上り)で、その上り通信に必要な期間は上り情報量Vrに対して計算した期間の2倍分の期間となる。
無線子局2dから無線子局2aに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報U2d(上り)のみで、その上り通信に必要な期間は上り情報量Vrに対して計算した期間と一致する。
無線子局2eから無線子局2cに向けて伝送される全ての情報は、伝送情報U2e(上り)のみで、その上り通信に必要な期間は上り情報量Vrに対して計算した期間と一致する。
これらから、無線子局2aとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間は、無線子局2aから無線親局1に向けた伝送に要する期間(4Vr)と、無線子局2cから無線子局2aに向けた伝送に要する期間(2Vr)と、無線子局2dから無線子局2aに向けた伝送に要する期間(Vr)と、無線子局2eから無線子局2cに向けた伝送に要する期間(Vr)との合算(8Vr)にある程度のマージンを加えたものと見積もることができる。
なお、上記の説明では、各無線局間の下り通信に必要な期間を別々に計算して合算したが、下り通信の計算の場合と同様に、対象となる各無線子局2について、自局と配下の無線子局2の局数を計算し、その総和を求め(図1の構成の場合、総和は8)、一回分の上り情報量Vrの通信に必要な期間にその総和の値で乗算して計算することも可能である。
この無線子局2aとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を、先に割り当てした下り通信をおこなうために必要な期間の末尾に続けて割り当てる。この期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2a以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、この期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2a以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
次に無線子局2bとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間の計算について説明する。
無線子局2bには、配下となる無線子局が存在しないため、この期間におこなわれる上り通信の情報は、無線子局2bから無線親局1に通信される伝送情報2b(上り)のみとなる。
従って、無線子局2bとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間は、一回分の上り情報量Vrの通信に必要な期間にある程度のマージンを加えたものと見積もる。
この無線子局2bとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を、先に割り当てした無線子局2aとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間の後ろに割り当てる。この期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2b以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、この期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図5に示す情報リストの「無線子局2b以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
もし、無線親局1が直接通信をおこなう無線子局2が他にも存在する場合には、その無線子局2に対してスケジューリングをおこない、この期間の後ろに随時割り当てをおこなう。
無線親局1により、以上のように割り当てされたスケジューリング情報M1は、スケジューリング情報保持手段132に格納される。
次に、無線子局2aが作成するスケジューリング情報M2aの内容について図6に基づき具体的に説明する。
無線子局2aは、一つ目の期間である、スケジューリング情報M2aを伝達する期間のスケジューリングをおこなう。
まず、無線子局2aが直接通信をおこなう下層の無線子局2に向けてスケジューリング情報M2aを報知送信するために必要な期間を計算し、次に、無線子局2aが直接通信をおこなう下層の各無線子局2からその配下となる全無線子局2に対して、最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間を計算する。
これらの計算は、無線親局1が、スケジューリング情報M1に含まれる情報である、無線子局2aからその配下となる全無線子局2に対して、最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間を計算したものと全く同一の内容となる。
よって、前述のとおり、無線子局2aが無線子局2cと2dの2局に対して報知送信するスケジューリング情報M2aは図6に示す内容の情報リストとなる。
なお、リスト末尾の「次回、無線親局1がスケジューリング情報を報知送信するタイミングを示すオフセット量」は、無線子局2が省電力動作をおこなうためのもので、スケジューリング情報に付随して報知送信される。本来、無線子局2aが次回のスケジューリング情報を報知送信するタイミングを通知できれば、今回のスケジューリング情報に従った上り/下りの通信を終えた無線子局2c、2dは、次回のスケジューリング情報M2aが報知送信されるまで長く送受信機部21の動作を停止させることが可能であるが、無線子局2aがスケジューリング情報M2aを報知送信するタイミングは、次回のスケジューリング情報M1に含まれる情報に依存するため、この時点で無線子局2aはその情報を知りえない。そのため、確実に次回のスケジューリング情報M2aが報知送信されないタイミングとして、無線親局1がスケジューリング情報を報知送信するタイミングを通知する。
他の無線子局2が報知送信するスケジューリング情報に含まれる、「次回、無線親局1がスケジューリング情報を報知送信するタイミングを示すオフセット量」についても同様である。
無線子局2aは、計算で得られた、無線子局2aから無線子局2c、2dに向けてスケジューリング情報M2aを報知送信するために必要な期間を、スケジューリング情報M1で伝達された、無線子局2aとその配下の無線子局2がスケジューリング情報を伝送する期間の先頭に割り当て、その後ろに、無線子局2cから最下層の無線子局2に達するまで階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間を割り当てる。
この無線子局2cから最下層の無線子局2に達するまで、階層的にスケジューリング情報を報知送信しながら伝達するために必要な期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図6に示す情報リストの「無線子局2cと配下の無線子局2がスケジュール情報を伝送する期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、この期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図6に示す情報リストの「無線子局2cと配下の無線子局2がスケジュール情報を伝送する期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
そして図4Aにおいて、無線子局2aは無線親局1から、無線子局2aとその配下の無線子局2がスケジューリング情報を報知送信するための期間が割り当てられ、その期間を2分割して、そこに自局である無線子局2aがスケジューリング情報M2aを通信する期間と、その配下である下層の無線子局2cがスケジューリング情報M2cを通信する期間にする。
次に無線子局2aは、二つ目の期間である、上層の無線局から自局に向けた下り通信をおこなうための期間と、下層の無線子局2aとその配下となる全無線子局2に向けた下り通信をおこなうための期間を計算してスケジューリングを行う。
ここでの計算では、まず、無線親局1が無線子局2aとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を計算するためにおこなった手順とまったく同一の計算方法で、無線親局1から無線子局2aに向けた伝送に要する期間と、無線子局2aから無線子局2cに向けた伝送に要する期間と、無線子局2aから無線子局2dに向けた伝送に要する期間と、無線子局2cから無線子局2eに向けた伝送に要する期間とを計算し、それぞれ応分のマージンを加算する。
その計算結果をそれぞれ次のように取り扱う。
無線親局1から無線子局2aに向けた伝送に要する期間が、無線親局1から自局である無線子局2aに向けた下り通信をおこなうための期間となる。
無線子局2aから無線子局2cに向けた伝送に要する期間と、無線子局2cから無線子局2eに向けた伝送に要する期間とを合算したものが、無線子局2cとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間である。
無線子局2aから無線子局2dに向けた伝送に要する期間が、無線子局2dとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間である。
無線親局1から自局である無線子局2aに向けた下り通信をおこなうための期間を、スケジューリング情報M1で伝達された、無線子局2a以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の先頭に割り当て、その後ろに、無線子局2cとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を割り当て、その後ろに、無線子局2dとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を割り当てる。
無線子局2cとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図6に示す情報リストの「無線子局2c以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、無線子局2cとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図6に示す情報リストの「無線子局2c以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
無線子局2dとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の開始タイミングを示すオフセット量が、図6に示す情報リストの「無線子局2d以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」に符合し、無線子局2dとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の終了タイミングを示すオフセット量が、図6に示す情報リストの「無線子局2d以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
次に無線子局2aは、三つ目の期間である、自局から上層の無線局に向けた上り通信をおこなうための期間と、下層の各無線子局2とその配下となる全無線子局に向けた上り通信をおこなうための期間を計算してスケジューリングを行う。
ここでの計算では、まず、無線親局1が無線子局2aとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を計算するためにおこなった手順とまったく同一の計算方法で、無線子局2aから無線親局1に向けた伝送に要する期間と、無線子局2cから無線子局2aに向けた伝送に要する期間と、無線子局2dから無線子局2aに向けた伝送に要する期間と、無線子局2eから無線子局2cに向けた伝送に要する期間とを計算し、それぞれ応分のマージンを加算する。
その計算結果をそれぞれ次のように取り扱う。
無線子局2aから無線親局1に向けた伝送に要する期間が、自局である無線子局2aから無線親局1に向けた上り通信をおこなうための期間となる。
無線子局2eから無線子局2cに向けた伝送に要する期間と、無線子局2cから無線子局2aに向けた伝送に要する期間を合算したものが、無線子局2cとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間である。
無線子局2dから無線子局2aに向けた伝送に要する期間が、無線子局2dとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間である。
自局である無線子局2aから無線親局1に向けた上り通信をおこなうための期間を、スケジューリング情報M1で伝達された、無線子局2a以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の先頭に割り当て、その後ろに、無線子局2cとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を割り当て、その後ろに、無線子局2dとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間を割り当てる。
無線子局2cとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間の開始タイミングを示すオフセット量と終了タイミングを示すオフセット量が、それぞれ図6に示す情報リストの「無線子局2c以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」と「無線子局2c以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
無線子局2dとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間の開始タイミングを示すオフセット量と終了タイミングを示すオフセット量が、それぞれ図6に示す情報リストの「無線子局2d以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」と「無線子局2d以下の無線子局2が上り通信をおこなう期
間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
また、これらの割り当て情報に加えて、無線子局2aが直接通信をおこなう無線子局2については、上り通信をおこなう期間を別に情報として保持するようにする。この場合では、無線子局2cが上り通信をおこなう期間となるが、これは無線子局2cのスケジューリングで、無線子局2cとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間は、分割されて、無線子局2eから無線子局2cに向けた上り送信のための期間の後に、無線子局2cから無線子局2aに向けた上り送信のための期間が割り当てされる。
そのため、無線子局2cが上り通信をおこなう期間を保持していることで、無線子局2aが無線子局2cにより送信される上り信号を受信する際に、無線子局2eから無線子局2cに向けた上り送信のための期間分だけ長く送受信機部21を停止させておくことが可能になるためである。
無線子局2aにより、以上のように割り当てされたスケジューリング情報M2aは、無線子局2aのスケジューリング情報保持手段232に格納される。
次に、無線子局2cが作成するスケジューリング情報M2cの内容について図7に基づき具体的に説明する。
無線子局2cは、一つ目の期間である、スケジューリング情報を伝達する期間のスケジューリングをおこなう。無線子局2cが直接通信をおこなう下層の無線子局2は2eのみであるため、無線子局2cが無線子局2eに対して報知送信するスケジューリング情報M2cは図7の内容の情報リストとなる。
無線子局2cは、無線子局2cから無線子局2eに向けてスケジューリング情報M2cを報知送信するために必要な期間を、スケジューリング情報M2aで伝達された、無線子局2cと配下の無線子局2がスケジューリング情報を伝送する期間の先頭に割り当てようとするが、下層の無線子局は2e以下に無線子局2は存在しないので、無線子局2cから無線子局2eに向けてスケジューリング情報M2cを報知送信するために必要な期間は無線子局2cと配下の無線子局2がスケジューリング情報を伝送する期間そのものとなる。
次に無線子局2cは、二つ目の期間である、上層の無線局から自局に向けた下り通信をおこなうための期間と、下層の各無線子局2と、その配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を計算する。
その結果、無線子局2aから自局である無線子局2cに向けた下り通信をおこなうための期間と、無線子局2eとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間が得られる。
無線子局2aから自局である無線子局2cに向けた下り通信をおこなうための期間を、スケジューリング情報M2aで伝達された、無線子局2c以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の先頭に割り当て、その後ろに、無線子局2eとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間を割り当てる。
無線子局2eとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の開始タイミングを示すオフセット量と終了タイミングを示すオフセット量が、それぞれ図7に示す情報リストの「無線子局2e以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」と「無線子局2e以下の無線子局2が下り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
次に無線子局2cは、三つ目の期間である、自局から上層の無線局に向けた上り通信をおこなうための期間と、下層の各無線子局2と、その配下となる全無線子局に向けた上り通信をおこなうための期間を計算する。
その結果、自局である無線子局2cから無線子局2aに向けた上り通信をおこなうための期間と、無線子局2eとその配下となる全無線子局から自局に向けた上り通信をおこな
うための期間が得られる。
無線子局2eとその配下となる全無線子局から自局の無線子局2cに向けた上り通信をおこなうための期間を、スケジューリング情報M2aで伝達された、無線子局2c以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の先頭に割り当て、その後ろに、自局である無線子局2cから無線子局2aに向けた上り通信をおこなうための期間を割り当てる。
無線子局2eとその配下となる全無線子局に向けた上り通信をおこなうための期間の開始タイミングを示すオフセット量と終了タイミングを示すオフセット量が、それぞれ図7に示す情報リストの「無線子局2e以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の開始タイミングを示すオフセット量」と「無線子局2e以下の無線子局2が上り通信をおこなう期間の終了タイミングを示すオフセット量」に符合する。
また、無線子局2cが直接通信をおこなう無線子局2である無線子局2eが上り通信をおこなう期間を保持するが、無線子局2eには配下となる無線子局2が存在しないため、この期間は無線子局2eとその配下となる全無線子局に向けた上り通信をおこなうための期間と一致することとなる。
無線子局2cにより、以上のように割り当てされたスケジューリング情報M2cは、無線子局2cのスケジューリング情報保持手段232に格納される。
図8はこの発明の実施の形態1の情報の流れを示す通信シーケンス図であり、この流れに沿って動作を説明する。
この発明のネットワークでは、無線親局1を起点として次に説明する処理を繰り返しおこなうことで、継続的な各無線子局2に向けた下り通信と、各無線子局2からの上り通信を実現する。
その最初の処理として、無線親局1は、スケジューリング情報生成部14において、ツリー情報保持手段131に格納されたツリー構造情報をもとに、自局が通信する期間と、下層の無線子局2が通信する期間を決定してスケジューリング情報M1の生成をおこない、スケジューリング情報保持手段132に保存する。スケジューリング情報M1の生成は図4及び図5で説明した処理を行うことで実現できる。
次に、無線親局1はそのスケジューリング情報M1を直接無線通信をおこなう対象である無線子局2a、2bの2局に向けて報知送信する。これは、図8に記載されている通信シーケンスの中で、最初の通信(1)が該当する。
スケジューリング情報保持手段132に格納されたスケジューリング情報M1の図5に示すリスト情報は通信制御部12を経て、送受信機部11に入力され、無線信号に変換されて無線子局2a、2bに送信される。このときの通信は複数局を対象にした報知送信のため、送達確認手順がおこなわれない。そのため、通信制御部12では無条件に数回の再送処理をおこなう。
無線親局1は、スケジューリング情報M1の報知送信完了後、送受信機部11の動作を停止させ、消費電力を低減する。
無線子局2a、2bは、無線親局1が報知送信したスケジューリング情報M1を受信する。無線子局2a、2bは、送受信機部21で受信され無線信号から変換された情報は、通信制御部22を経て、スケジューリング情報保持手段232に格納される。
無線子局2a、2bはスケジューリング情報M1の受信完了後、送受信機部21の動作を停止させ、消費電力を低減する。このとき、無線親局1は通信誤りによる不達を防止するために、数回の再送をおこなうが、それを受信する無線子局2a、2bは、同一の情報を複数回受信する必要はないため、望ましい動作として、一度正しいスケジューリング情報M1を受信すると、直ちに通信制御部22は送受信機部21の動作を停止させ、消費電力を低減する。
スケジューリング情報M1を受信した無線子局2a、2bのうち、配下に無線子局2が存在する無線子局2aは、自局と配下の無線子局2が通信をおこなう期間を決定するスケジューリング処理をおこなう。
無線子局2aの内部では、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報M1と、ツリー情報保持手段231に格納されたツリー情報をもとに、スケジューリング情報生成部24が、図4および図6で説明した処理を行うことにより各通信期間をスケジューリングしてスケジューリング情報M2aを生成する。生成されたスケジューリング情報M2aは、無線子局2aのスケジューリング情報保持手段232に格納される。
時間が経過し、先の無線子局2aのスケジューリングによる無線子局2aから無線子局2c、2dに向けてスケジューリング情報M2aを報知送信するために必要な期間の開始タイミングになると、無線子局2aはスケジューリング情報M2aを直接無線通信をおこなう対象である無線子局2c、2dの2局に向けて報知送信する。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、2番目の通信(2)に該当する。
無線子局2aでは、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報M2aに従って、タイミング生成部25は通信制御部22にスケジューリング情報M2aの報知送信を促す。スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報M2aの図6に示すリストの情報は通信制御部22を経て、送受信機部21に入力され、無線信号に変換されて送信される。通信制御部22では無条件に数回の再送処理をおこなう。
無線子局2aは、スケジューリング情報M2aの報知送信完了後、送受信機部21の動作を停止させ、消費電力を低減する。
無線子局2c、2dは、無線子局2aが報知送信したスケジューリング情報M2aを受信する。無線子局2によるスケジューリング情報受信の動作は共通で、無線子局2aがスケジューリング情報M1を受信した場合と同様に、無線子局2c、2dは、スケジューリング情報M2aの情報をスケジューリング情報保持手段232に格納し、送受信機部21の動作を停止させ、消費電力を低減する。
スケジューリング情報M2aを受信した無線子局2c、2dのうち、配下に無線子局2が存在する無線子局2cは、自局と配下の無線子局2が通信をおこなう期間を決定するスケジューリング処理をおこなう。
この無線子局2cによるスケジューリング処理も共通で、無線子局2aのスケジューリング処理と同様に、無線子局2cの内部では、スケジューリング情報生成部24が、図4および図7で説明した処理を行うことにより各通信期間をスケジューリングしてスケジューリング情報M2cを生成する。生成されたスケジューリング情報M2cは、無線子局2cのスケジューリング情報保持手段232に格納される。
時間が経過し、先の無線子局2cのスケジューリングによる無線子局2cから無線子局2eに向けてスケジューリング情報M2cを報知送信するために必要な期間の開始タイミングになると、無線子局2cはスケジューリング情報M2cを無線子局2e向けて報知送信する。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、3番目の通信(3)が該当する。
無線子局2cは、スケジューリング情報M2cの報知送信完了後、送受信機部21の動作を停止させ、消費電力を低減する。
無線子局2eは、無線子局2cが報知送信したスケジューリング情報M2cを受信し、スケジューリング情報M2cの情報を無線子局2eのスケジューリング情報保持手段232に格納し、送受信機部21の動作を停止させ、消費電力を低減する。
以上により、ネットワーク中の全ての無線子局に対して、上り/下りの通信期間が割り当てられたスケジューリング情報が伝達される。
以降、無線親局1、各無線子局2は、自局が通信するのに割り当てられたタイミングになるのを待って、上り/下りの動作をおこなう。
時間が経過し、無線親局1のスケジューリング情報M1に含まれる無線子局2aとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線親局1から無線子局2aに向けた下り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、4番目の通信(4)である伝送情報D2a、D2c、D2d、D2e(下り)が該当する。
無線親局1では、スケジューリング情報保持手段132に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部15は通信制御部12に対して、無線子局2aに向けた下り伝送情報の送信を促す。
それと同時に、無線子局2aでは、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線親局1からの下り伝送情報の受信を促す。
無線親局1の伝送情報保持手段133には、上位インターフェース部16を通じて、予め上位制御装置から下り通信情報として、各無線子局2に伝送すべき情報が格納されている。無線親局1の通信制御部12は、ツリー情報保持手段131に格納されるツリー情報をもとに、無線子局2aには配下の無線子局2として、無線子局2c、2d、2eが存在することを認識し、伝送情報保持手段133からこれらの無線子局2に向けた伝送情報D2a(下り)、D2c(下り)、D2d(下り)、D2e(下り)を選択し、それらの情報は通信制御部12を経て、送受信機部11に入力され、無線信号に変換されて送信される。
無線子局2aの送受信機部21で受信され無線信号から変換された下り伝送情報は、通信制御部22を経て、伝送情報保持手段233に格納されて、その情報に従った所定の処理がおこなわれる。
このとき、無線親局1の通信制御部12と無線子局2aの通信制御部22は送達確認や再送処理をおこないながら、通信をおこなう。
この通信が完了すると、無線親局1の通信制御部12は送受信機部11の動作を停止させて消費電力を低減し、無線子局2aの通信制御部22は送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
時間が経過し、無線子局2aのスケジューリング情報M2aに含まれる無線子局2cとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線子局2aから無線子局2cに向けた下り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、5番目の通信(5)の伝送情報D2c、D2e(下り)が該当する。
無線子局2aでは、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線子局2cに向けた下り伝送情報の送信を促す。
それと同時に、無線子局2cでは、無線子局2aからの下り伝送情報の処理をおこなうが、下り伝送情報受信の動作は無線子局2で共通であり、無線子局2aが無線親局1から下り伝送情報を受信した際の動作と同様である。
無線子局2aの伝送情報保持手段233には、先に無線親局1から受信した伝送情報が格納されている。無線子局2aの通信制御部22は、ツリー情報保持手段231に格納されるツリー情報をもとに、無線子局2cには配下の無線子局2として、無線子局2eが存在することを認識し、伝送情報保持手段233からこれらの無線子局2に向けた伝送情報D2c(下り)、D2e(下り)を選択し、それらの情報は通信制御部22を経て、送受信機部21に入力され、無線信号に変換されて送信される。
無線子局2cでは受信された下り伝送情報は伝送情報保持手段233に格納されて、その情報に従った所定の処理がおこなわれる。
このとき、無線親局1から無線子局2aに向けた下り通信の場合と同様に、無線子局2aの通信制御部22と無線子局2cの通信制御部22は送達確認や再送処理をおこないながら通信をおこなう。これは、無線子局2同士での下り通信でも同様である。
この通信が完了すると、無線子局2a、2cは共に通信制御部22が送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
時間が経過し、無線子局2cのスケジューリング情報M2cに含まれる無線子局2eとその配下となる全無線子局に向けた下り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線子局2cから無線子局2eに向けた下り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、6番目の通信(6)の伝送情報D2e(下り)が該当する。
このとき、無線子局2cは無線子局2eに向けた下り伝送情報の送信処理をおこなうが、下り伝送情報送信の動作は無線子局2で共通であり、無線子局2aが無線子局2cに下り伝送情報を送信した際の動作と同様である。
また、無線子局2eの下り伝送情報受信の動作も先に説明した無線子局2a、2cによるものと同様で、無線子局2eの伝送情報保持手段233に伝送情報D2e(下り)が格納されて、その情報に従った所定の処理がおこなわれる。
通信が完了すると、無線子局2c、2eは送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
以降、所定のタイミングで、図8の通信シーケンスの中の7番目の通信(7)に該当する、無線子局2aから無線子局2dに向けた伝送情報D2d(下り)の通信と、8番目の通信(8)に該当する、無線親局1から無線子局2bに向けた伝送情報D2b(下り)の通信がおこなわれるが、これらの動作は以上の説明と同様である。
無線子局2b、2dの伝送情報保持手段233には、それぞれ伝送情報D2b(下り)、D2d(下り)が格納され、その情報に従った所定の処理がおこなわれる。
通信が完了すると、無線親局1と関連する無線子局2は送受信機部11、送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
以上により、全無線子局2に向けた下り通信が完了する。続いて、全無線子局2からの上り通信が開始される。
各無線子局2の伝送情報保持手段233には、外部センサインターフェース部27から入力されたセンサ計測値の情報など、予め上り通信情報として無線親局1に伝送すべき情報が格納されている。
下り通信の完了後、時間が経過し、無線子局2cからのスケジューリング情報M2cに含まれる無線子局2eと、その配下となる全無線子局に向けた上り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線子局2eから無線子局2cに向けた上り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、9番目の通信(9)の伝送情報U2e(上り)が該当する。
無線子局2eでは、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線子局2cに向けた上り伝送情報の送信を促す。
それと同時に、無線子局2cでは、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線子局2eからの上り伝送情報の受信を促す。
無線子局2eの通信制御部22は、ツリー情報保持手段231に格納されるツリー情報をもとに、自局には配下の無線子局2が存在しないことを認識し、伝送情報保持手段233から自局を始点とする伝送情報U2e(上り)のみを選択する。それらの情報は通信制御部22を経て、送受信機部21に入力され、無線信号に変換されて送信される。
無線子局2cの送受信機部21で受信され無線信号から変換された上り伝送情報U2e(上り)は、通信制御部22を経て、伝送情報保持手段233に格納される。
このとき、無線子局2eの通信制御部22と無線子局2cの通信制御部22は送達確認や再送処理をおこないながら、通信をおこなう。
この通信が完了すると、無線親局2c、2eの通信制御部22は送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
時間が経過し、無線子局2cがスケジューリング情報M2aをもとにスケジューリングした、自局である無線子局2cから無線子局2aに向けた上り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線子局2cから無線子局2aに向けた上り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、10番目の通信(10)の伝送情報U2c、U2e(上り)が該当する。
無線子局2cでは、無線子局2eによる上り伝送情報送信の場合と同様に、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線子局2aに向けた上り伝送情報の送信を促す。
それと同時に、無線子局2aでは、無線子局2cによる上り伝送情報受信の場合と同様に、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線子局2cからの上り伝送情報の受信を促す。
無線子局2cの通信制御部22は、ツリー情報保持手段231に格納されるツリー情報をもとに、自局には配下の無線子局2として無線子局2eが存在することを認識し、伝送情報保持領域233から自局を始点とする伝送情報U2c(上り)と、無線子局2eから受信した伝送情報U2e(上り)を選択する。それらの情報は通信制御部22を経て、送受信機部21に入力され、無線信号に変換されて送信される。
無線子局2cによる上り伝送情報受信の場合と同様に、無線子局2aが受信した伝送情報U2c(上り)、U2e(上り)は、伝送情報保持手段233に格納される。
この通信が完了すると、無線子局2a、2cの通信制御部22は送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
時間が経過し、無線子局2aからのスケジューリング情報M2aに含まれる無線子局2dとその配下となる全無線子局からの上り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線子局2dから無線子局2aに向けた上り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で11番目の通信(11)の伝送情報U2d(上り)が該当する。
このときの無線子局2dの上り伝送情報送信、無線子局2aの上り伝送情報受信の動作は以上の説明と同様である。無線子局2aの伝送情報保持手段233には、伝送情報U2d(上り)が格納される。
通信が完了すると、無線子局2a、2dは送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
時間が経過し、無線子局2aがスケジューリング情報M1をもとにスケジューリングした、自局である無線子局2aから無線親局1に向けた上り通信をおこなうための期間の開始タイミングになると、無線子局2aから無線親局1に向けた上り通信がおこなわれる。これは図8に記載されている通信シーケンスの中で、12番目の通信(12)の伝送情報U2a、U2c、U2d、U2e(上り)が該当する。
無線子局2aでは、他の無線子局2による上り伝送情報送信の場合と同様に、スケジューリング情報保持手段232に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部25は通信制御部22に対して、無線親局1に向けた上り伝送情報の送信を促す。
それと同時に、無線親局1では、無線子局2による上り伝送情報受信の場合と同様に、スケジューリング情報保持手段132に格納されたスケジューリング情報に従って、タイミング生成部15は通信制御部12に対して、無線子局2aからの上り伝送情報の受信を促す。
無線子局2aの通信制御部22は、ツリー情報保持手段231に格納されるツリー情報をもとに、自局には配下の無線子局2として無線子局2c、2d、2eが存在することを認識し、伝送情報保持手段233から自局を始点とする伝送情報U2a(上り)と、無線子局2e、2c、2dから受信した伝送情報U2e(上り)、U2c(上り)、U2d(上り)を選択する。それらの情報は通信制御部22を経て、送受信機部21に入力され、無線信号に変換されて送信される。
無線親局1の送受信機部11で受信され無線信号から変換された情報は、通信制御部12を経て、伝送情報保持手段133に格納される。
このとき、無線子局2同士の上り通信の場合と同様に、無線親局1の通信制御部12と無線子局2aの通信制御部22は送達確認や再送処理をおこないながら、通信をおこなう。
この通信が完了すると、無線親局1の通信制御部12は送受信機部11の動作を停止させて消費電力を低減し、無線子局2aの通信制御部22は送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
以降、所定のタイミングで、図8の通信シーケンスの中の13番目の通信(13)の伝送情報U2b(上り)が該当する、無線子局2bから無線親局1に向けた上り通信がおこなわれるが、これらの動作は以上の説明と同様である。
無線親局1の伝送情報保持手段133には、伝送情報U2b(上り)が格納される。
通信が完了すると、無線親局1と無線子局2bは送受信機部11、送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
以上により、全無線子局2による上り通信が完了する。
無線親局1の伝送情報保持手段133には、全無線子局2を始点とする伝送情報が格納される。この情報は無線親局1の上位インターフェース部16を通して上位制御装置に渡され、所定の処理がおこなわれる。
一巡の上り/下り通信が完了し、各無線子局2は、送受信機部21の動作を停止させた消費電力を低減した状態にあり、時間が経過して各スケジューリング情報に含まれる、次回、無線親局1がスケジューリング情報M1’を報知送信するタイミングとなるまで、その消費電力を低減した状態を継続する。
以上のようにこの発明の無線通信システムは、一台の無線親局1を頂点とするツリー型ネットワーク構造の中で、無線親局1は配下となる一階層下の無線子局2a、2bと、その各一階層下の無線子局2aの配下となる無線子局2c、2d、2eに関するツリー情報を認識する保持手段131を有している。
一方、全ての無線子局2は自局に向けて伝送情報を伝送する一階層上の無線局と、また、中継機能を有する無線子局2が、自局に向けて通信を送信する一階層上の無線子局2と、それぞれ配下となる一階層下の無線子局2と、その各一階層下の無線子局の配下となる無線子局に関するツリー情報を認識する保持手段231を有している。
無線親局1と中継をすることとなる無線子局2aは、そのツリー情報をもとに、その一階層下の無線子局2c、2dに対して通信をおこなう期間のスケジューリングをおこなう。そのスケジューリングは、スケジューリング情報M2aを最下層の無線子局2eにまで伝達するための期間と、伝達したい上り/下り情報を伝達するための期間とであり、自局に割り当てられた期間の中から自局の一階層下の各無線子局2c、2dに期間を割り当てるようにおこなう。このスケジューリングを階層的に最下層の無線子局2eに達するまでおこなうことで、全無線子局2に対する通信期間のスケジューリングが実現できることとなる。
無線親局1を頂点とする上層の無線局は、上述のスケジューリングをおこない、自局自体がスケジューリング情報に従って、一階層下の全無線子局2に対するスケジューリング情報の報知送信と、自局が起点・終点となる情報の通信と、中継のための通信をおこなう。また、一階層下の各無線子局2は同様に、上述のスケジューリングをおこない、自局自体がスケジューリング情報に従って、さらに一階層下の全無線子局に対するスケジューリング情報の報知送信と、自局が起点・終点となる情報の通信と、中継のための通信をおこなう。この動作を順次、最下層の無線子局に達するまで、必要最小限のスケジューリング情報を階層的に伝達することで、効率的に無線親局と全無線子局との間の通信を衝突することなく実現できる。
このように、この発明の実施の形態1は、特定の無線局間の通信のみをおこなう期間をスケジューリングし、そのスケジューリング情報を1階層ずつ順次伝達する形態としたため、少量のスケジューリング情報の伝達で通信の衝突発生を回避し、無線リソースの利用効率を向上させながら、同時に無線子局2の送受信動作時間を抑制して省電力動作が可能なマルチホップ無線通信システムを実現できる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2における無線通信システムを図9〜図13に基づいて説明する。
先の実施の形態1では、無線親局1を起点に、下層の無線子局の上り/下り通信をおこなう期間をスケジューリングし、そのスケジューリング情報を直接通信可能な一階層下の無線子局2に順次報知送信することで、最下層の無線子局2にまで伝達するようにした。
ここで、実際のネットワーク運用を考えると、定常的な通信をする場合には、各無線子局2に対する通信量は概ね同一か、いくつかの候補のいずれかとなることが多い。その場合、通信量をもとに計算されるスケジューリング結果の相対的なタイミングは、過去に計算した結果と同一になることが多い。
そこで、実施の形態2の発明では、過去のスケジューリング情報を参照可能なものとするようにしたものである。
実施の形態2の発明は、基本的な構成や動作は実施の形態1に類似となるため、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。説明を簡単化するため、ネットワークの構成を縮小した図9で説明する。
図9において、ネットワークには無線親局1と3台の無線子局2a〜2cが存在する。無線親局1は、無線子局2a、無線子局2bの2台と直接で無線通信をおこない、無線親局1と無線子局2cとの間は、無線子局2aが中継することで無線通信をおこなう。
図10は実施の形態2の無線親局1の機能ブロック図を示し、スケジューリング情報保持手段134は、実施の形態1のものと異なり、ループバッファ状になっており、今回分のスケジューリング情報の格納/参照に加えて、過去何回かのスケジューリング情報を保持可能で、その過去のスケジューリング情報を参照できるようになっている。
また、スケジューリング情報生成部17は実施の形態1の機能に加えて、スケジューリング情報保持手段134に格納される過去のスケジューリング情報を参照し、今回のものと同一であるかを判断する機能を持っている。
その他の構成は実施の形態1の図2と同じであり、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図11は実施の形態2の無線子局2の機能ブロック図を示し、スケジューリング情報保持手段234は、実施の形態1のものと異なり、無線親局1と同様に、ループバッファ状になっており、今回分のスケジューリング情報の格納/参照に加えて、過去何回かのスケジューリング情報を保持可能で、過去のスケジューリング情報を参照できるようになっている。
また、スケジューリング情報生成部28は実施の形態1の機能に加えて、スケジューリング情報の受信時にスケジューリング情報保持手段234に格納されている情報を監視し、過去のスケジューリング情報の有無に従って、通信制御部22に通知する機能をもっている。
その他の構成は実施の形態1の図3と同じであり、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
一巡の上り/下り通信の最初として、実施の形態1で説明した方法により無線親局1のスケジューリングをおこなうが、無線親局1及び無線子局2が報知送信する期間の計算をおこなうとき、実施の形態1でのスケジューリング情報の要素に対して、その先頭に通番のインデックス番号とスケジューリング情報を参照するインデックス番号の2つの要素を加えたものとして計算する。
この要素を加えたことで、無線親局1から無線子局2a、2bに向けて報知送信するスケジューリング情報M1の要素の情報リストは図12に示す内容となる。
また、無線子局2aから無線子局2cに向けて報知送信するスケジューリング情報M2aの要素の情報リストは図13に示す内容となる。
その後、無線親局1は実施の形態1で説明した方法により、下り伝送をおこなう期間と上り伝送をおこなう期間とのスケジューリングをおこなった後、まず、スケジューリング情報生成部17は何巡目のスケジューリングかを示す通番の値をスケジューリング情報保持手段134に設定する。この値が図12に示す情報リストの先頭の「通番のインデックス番号」に符合する。
次に、スケジューリング情報生成部17は、その結果をスケジューリング情報保持手段134に格納するとともに、スケジューリング情報保持手段134から過去のスケジューリング情報を参照して、今回のスケジューリング情報と一致するものを探索する。
そこで、もし、一致するものが見つかった場合には、それを示すインデックス番号を図12に示す情報リストの「スケジューリング情報を参照するインデックス番号」として設定する。もし、一致するものが見つからなかった場合には、新規であることを示すインデックス番号を図12に示す情報リストの「スケジューリング情報を参照するインデックス番号」として設定する。
実施の形態1と同様に、無線親局1はスケジューリング情報M1を報知送信する。無線子局2a、2bは、そのスケジューリング情報M1を受信するが、そのときの動作は次のようになる。
無線子局2a、2bは、送受信機部21で受信され無線信号から変換された情報を、通信制御部22を経て、順次スケジューリング情報保持手段234に格納するが、そのときスケジューリング情報生成部28は、その先頭の要素である「通番のインデックス番号」と、「スケジューリング情報を参照するインデックス番号」が格納されると、スケジューリング情報保持手段234からインデックス番号が示す過去のスケジューリング情報の有無を確認する。
もし、過去のスケジューリング情報が存在する場合には、スケジューリング情報生成部28は通信制御部22に対してスケジューリング情報M1の受信の中止を通知し、通信制御部22はそれに従って、送受信機部21の動作を停止させて消費電力を低減する。
そして、その過去のスケジューリング情報の内容を今回のスケジューリング情報の領域にコピーする。その場合、配下に無線子局2が存在する無線子局2aは、その後のスケジューリングはおこなわず、先のインデックス番号と、コピーしたスケジューリング情報をもとに、配下の無線子局2である無線子局2cに向けて、図13に示す情報リストのスケジューリング情報M2aの報知送信をおこなう。
もし、過去のスケジューリング情報が存在しない場合には、実施の形態1と同様に動作する。この動作は、全ての無線子局2で共通である。
下り通信と上り通信についての動作は実施の形態1と全く同一である。
以上の動作により、実施の形態1と同様に、一巡の上り/下り通信を実現することが可能となる。
このように、実施の形態2の発明は、スケジューリング情報に過去の参照すべきスケジューリング情報が存在し、それを参照するためのインデックス情報を加えたことによりスケジューリング情報の受信の動作時間を短縮することができるので、情報伝達で衝突発生を回避し、無線リソースの利用効率を向上させながら、かつ、同時に実施の形態1よりも一層無線子局2の送受信動作時間を抑制して省電力動作が可能なマルチホップ無線通信システムを実現できる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3における無線通信システムを図14〜図19に基づいて説明する。
実施の形態1、実施の形態2は固定のネットワーク構成を実現するものであった。しかし、近年ではネットワーク構成を自律的に構築可能なアドホック無線通信システムが注目されており、本格的な普及が予想される。そこで、この発明の実施の形態3ではアドホック無線通信システムに適用できるものとする。
この発明の実施の形態3では、新たな通信経路で通信を始めようとする無線子局2がネットワークに参入するために、スケジューリング処理に、ランダムアクセスの期間の割り当てを追加し、全ての無線局がそのランダムアクセスの期間を報知送信するようにする。
実施の形態3のネットワーク構成は図14になる。説明の最初の時点では、実施の形態2の図9の構成と同じであるが、無線子局2cは無線子局2aの配下から無線子局2bの配下に移り、無線親局1と無線子局2cとの間は、無線子局2bが中継することで無線通信をおこなうようになる。
図15は実施の形態3の無線親局1の機能ブロック図を示し、スケジューリング情報生成部18は、実施の形態2のものとは異なり、スケジューリング情報を報知送信する期間と上り/下り通信をおこなう期間に加えて、無線親局1自身と配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間のスケジューリングをおこない、また、ランダムアクセスで無線子局2からの通信経路要求があった場合には、その経路を構築するために必要な時間のスケジューリングをおこなう。他に、無線子局2からの要求に応じて、ツリー情報保持手段131を更新する通信経路管理部19が追加されている。
その他の構成は実施の形態1、2の図2、図10と同じであり、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図16は実施の形態3の無線子局2の機能ブロック図を示し、スケジューリング情報生成部29は実施の形態2のものとは異なり、自局及び配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間のスケジューリングをおこなう。他に、無線親局1及び他の無線子局2が送信する信号品質を監視し、通信経路を管理する通信管理部20が追加され、記憶領域23にはその通信管理部20が管理する情報を保持する領域として、信号品質保持手段235が追加されている。
その他の構成は実施の形態1、2の図3、図11と同じであり、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
一巡の上り/下り通信の最初に、実施の形態2のように無線親局1はスケジューリングの処理をおこなうが、その際、下り通信をおこなう期間と上り通信をおこなう期間との間に、無線親局1自体がランダムアクセスを受け付ける期間と、直接通信をおこなう無線子局2である無線子局2a、2bと、それらの配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間をスケジューリングする。
実施の形態2の他のスケジューリングの場合と同様に、直接通信をおこなう無線子局2の中で、配下に無線子局2が存在する無線子局2に対しては、その無線子局2自身がランダムアクセスを受け付ける期間と、その配下となる無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間とを合算し、その無線子局2と配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間として割り当てる。
これにより、無線親局1から無線子局2a、2bに向けて報知送信するスケジューリング情報M1の要素の情報リストは図17に示す内容となる。
無線子局2によるスケジューリングについても同様に、下り通信をおこなう期間と上り通信をおこなう期間との間に、自局がランダムアクセスを受け付ける期間と、直接通信をおこなう無線子局2である無線子局2cと、それらの配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間をスケジューリングする。やはり同様に、直接通信をおこなう無線子局2の中で、配下に無線子局2が存在する無線子局2に対しては、その無線子局2自身がランダムアクセスを受け付ける期間と、その配下となる無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間とを合算し、その無線子局2と配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間として割り当てる。
これにより、無線子局2aが無線子局2cに向けて報知送信するスケジューリング情報2aの要素の情報リストは図18に示す内容となる。
ここで、柔軟なネットワーク構成を実現することを考えると、無線子局2は良好な通信品質が確保できるものならば、無線親局1と全ての無線子局2のどの無線局とでも通信できるような仕組みが望ましい。そのようにするためには、新たな経路を要求する無線子局2は全ての無線局に経路要求をおこなうことができるようにする必要がある。言い換えると、このネットワーク上の無線親局1と全無線子局2は経路要求のためのランダムアクセスを受け付けることができる必要がある。
このランダムアクセスによる通信を実施の形態2の既存の通信と衝突しないようにするためには、無線親局1と全無線子局2にランダムアクセスを受け付ける期間を割り当て、新たな経路を要求する無線子局2が認識可能なように、無線子局2b、2cのように配下に無線子局2が存在しない無線子局2もスケジューリング情報を報知送信する必要がある。
しかしながら、実施の形態2において、配下に無線子局2が存在する無線子局2が報知するスケジューリング情報M2には、ランダムアクセスを受け付ける期間を伝達するだけの用途には冗長である。そこで、実施の形態3では、配下に無線子局2が存在しない無線子局2が報知するスケジューリング情報の要素の情報リストは図19に示す内容のものとする。
各無線局のランダムアクセスを受け付ける期間のスケジューリングをおこなう際、一台の無線局がランダムアクセスを受け付ける期間が決まらなければ計算をおこなうことができない。この期間をTrandとし、経路要求に必要な情報量や変調速度をもとに一律の期間を決定し、予め無線親局1及び全ての無線子局2で同じ値を用いて計算することとする。
このようにすれば、無線親局1および無線子局2は、ツリー情報保持手段131もしくはツリー情報保持手段231に格納されたツリー情報をもとに、自局がランダムアクセスを受け付ける期間をTrandとし、自局が直接通信をおこなう無線子局2とその配下の無線子局2がランダムアクセスを受け付ける期間は、Trandにその直接通信をおこなう無線子局2とその配下の無線子局2の合計局数を乗算した期間となり、それを順に割り当てすることで簡単にスケジューリング処理をおこなうことができる。
無線親局1及び無線子局2によるスケジューリング情報の報知送信は、前述のとおり、配下の無線子局が存在しない無線子局2が、図19に示す要素からなるスケジューリング情報M2を送信することを除いて実施の形態2と同一である。
無線子局2によるスケジューリング情報の受信は、実施の形態2と同一である。
実施の形態2では、無線子局2は自局に関連するスケジューリング情報を得る目的だけで、スケジューリング情報受信をおこなっていた。実施の形態3では、通信経路を更新するための情報取得として、次のような動作をおこなう。
実施の形態2と同様の動作として、上り/下りの通信を終えた無線子局2は、次回、無線親局1がスケジューリング情報を報知送信するタイミングまで、送受信機部21の動作を停止している。
そして、そのタイミングが来ると、再度送受信機部21の動作を再開し、各無線局がスケジューリング情報を報知送信するのを受信し、この受信の際、通信経路管理部20は通信制御部22を経由して、送受信機部21が測定している受信信号の受信品質を得る。受信品質の指標として適したものは通信方式によって異なるが、ここでは簡単に受信信号強度とする。通信経路管理部20はその信号を報知送信した無線局の識別とともにその受信信号強度を信号品質保持手段235に格納する。
その動作を繰り返すと、自局が直接通信をおこなう上位無線局がスケジューリング情報を報知送信するのを受信することとなる。そのとき、同様に受信信号強度を得ながら、そのスケジューリング情報をスケジューリング情報保持手段234に格納する。通信経路管理部20はそれを信号品質保持手段235に格納するとともに、安定した通信が可能な基準値以上かどうかを判定する。
もし、その受信信号強度が基準値以上の場合は、実施の形態2と同様にそのインデックス情報によるスケジューリング情報保持手段234内の情報の有無を判定し、存在する場合はスケジューリング情報としてコピーをおこない、消費電力を抑制するために、直ちに送受信機部21の動作を停止し、存在しない場合はそのスケジューリング情報の受信を終えて、それをスケジューリング情報保持手段234に格納した後、送受信機部21の動作を停止して、自局がスケジューリング情報を報知送信するタイミングを待ち、実施の形態2と同様にスケジューリング情報を報知送信する。
もし、その受信信号強度が基準値未満の場合は、そのスケジューリング情報の受信が完了した後も、他の無線局が報知送信するスケジューリング情報を受信する動作を継続し、その信号を報知送信した無線局の識別とともにその受信信号強度を信号品質保持手段235に格納する。自局がスケジューリング情報を報知送信するタイミングになったときには、スケジューリング情報を報知送信し、その後受信動作を再開し、他の無線局によるスケジューリング情報の報知送信が続く限り受信動作を継続し、報知送信した無線局の識別とともにその受信信号強度を信号品質保持手段235に格納する。
図9のネットワーク構成で説明すると、無線子局2cは、無線子局2aが報知送信する信号の受信信号強度が基準値を下回り、各無線局が報知送信する信号の受信信号強度を測定して、信号品質保持手段235に格納する。
全ての無線局によるスケジューリング情報の報知送信が終わると、信号品質保持手段235には、無線局の識別ができた全ての無線局の受信信号強度が揃うこととなる。そこで、通信経路管理部20はその信号品質保持手段235に格納された受信信号強度の中から、最大のものを選択し、自局が直接通信をおこなう上位無線局の受信信号強度と比較する。
もし、その最大となる受信信号強度が自局が直接通信をおこなう上位無線局の受信信号強度に所定のオフセットを加算したものよりも強い場合には、次回の各無線局によるスケジューリング情報の報知で、その最大の受信信号強度となる無線局のスケジューリング情報を受信し、その無線局がランダムアクセスを受け付けるタイミングに経路要求をおこなう。受信信号強度が強い場合には、そのまま同じ動作を継続する。この経路要求に関するランダムアクセスの動作については後述する。
なお、この説明では、一巡分の受信信号強度の情報で、最大となる受信信号強度が自局が直接通信をおこなう上位無線局の受信信号強度とを比較したが、数回分の受信信号強度の平均で比較したり、あるいは、強い状態が続くのをもとに強いと判定する方が、誤差による誤判定を防止できるため望ましい。
図9のネットワーク構成で説明すると、無線子局2cでは、無線子局2bの受信信号強度が無線子局2aの受信信号強度に所定のオフセットを加算したものよりも強いため、次回、無線子局2bが報知送信するスケジュール情報を受信し、その無線子局2bがランダムアクセスを受け付けるタイミングに経路要求をおこなう。
なお、上記の説明では、一旦通信経路を確立した無線子局2がより良い通信経路を検出した状況を説明しているが、起動直後でまだ通信経路が得られていない状態でも、上り/下り通信がおこなわれないものの、無線子局2は最初の動作として、他の無線局が報知送信するスケジューリング情報を受信しながら、受信信号強度が最大となる無線局に対して通信経路要求することで、ネットワークに参入することができる。
無線親局1、無線子局2の下り通信の動作については、実施の形態2と同一である。
ただし、他の無線局がランダムアクセスを受け付ける期間に経路要求しようとする無線子局2は、自局を終端とする下り伝送情報の受信や、配下の無線子局2に向けた中継をおこなわない。
また、自局に向けた下り通信のスケジューリング情報を得た無線子局が、その所定のタイミングで自局向けの下り通信の受信ができなかった場合には、上位の無線子局が経路要求して中継しなかったものと判断し、その後の自局の上り通信が割り当てられた期間には上り通信をおこなわず、後述するリカバリの処理に備えて、次回、無線親局1がスケジューリング情報M1’を報知送信するタイミングよりも前に、直接通信をおこなう上位無線局から別途送信されるスケジューリング情報を待つ。
次にランダムアクセスを受け付ける期間の動作について説明する。
無線親局1は、自局がランダムアクセスを受け付ける期間になると受信動作を開始する。無線親局1の送受信機部11は無線信号が入力されるのを待つ。
ここでもし、無線親局1の受信信号強度が最大と判断し、通信経路要求しようとする無線子局2が存在する場合、その無線子局2はこのタイミングで無線親局1に対してランダムアクセスをおこなう。
その無線子局2の通信経路管理部20は、通信制御部22にランダムアクセスを指示する。通信制御部22はアロハ方式のランダムアクセスとなるよう、自局の識別を含めた短い情報を送受信機部21で無線信号に変換して送信する。
無線親局1は、送受信機部11で無線信号を情報に変換し、その情報をもとに通信制御部12はその受信した無線子局の識別とともに情報送信を促す応答の情報を送受信機部11で無線信号に変換して送信する。
その無線子局2は、送受信機部21で無線信号を情報に変換し、通信制御部22で自局向けの応答と判断すると、通信経路管理部20は、通信経路を要求する情報を通信制御部22に渡し、送受信機部21で無線信号を情報に変換して送信する。以降、直接関連しない機能ブロックレベルの詳細説明は割愛する。
もし、その無線子局2は自局向けの応答が得られなかった場合には、ランダムな期間の経過を待って、再度ランダムアクセスをおこなう。ここで、応答が得られないまま、無線親局1がランダムアクセスを受け付ける期間が終了した場合には、通信経路要求に失敗したものとして、無線親局1からスケジューリング情報が報知送信されるのを待ち、それに含まれる無線親局1がランダムアクセスを受け付けるタイミングで再度通信経路要求のためのランダムアクセスをおこなう。
無線親局1は、通信経路を要求する信号を受信すると、送達確認の応答を返し、通信経路管理部19はツリー情報保持手段131に対して、自局の直下に通信経路要求をおこなった無線子局2を追加する。その後、ランダムアクセスを受け付ける期間の終了まで、他の無線子局2からのランダムアクセスを待つ。
なお、通信経路要求を受けた無線親局1の通信経路管理部19は当初スケジューリングによる上り通信の完了後に、通信経路構築と通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下の無線子局の上り/下り通信がおこなわれないことをリカバリする通信をおこなう。この通信については後述する。
無線子局2によるランダムアクセスを受け付ける期間の動作もほぼ同様である。図9のネットワーク構成で、無線子局2cが無線子局2bに通信経路要求をおこなうランダムアクセスをおこなう例で説明する。
無線子局2bは、スケジューリング情報M2bに含まれる自局がランダムアクセスを受け付ける期間になると、受信動作を開始し、そのタイミングで無線子局2cはランダムアクセスをおこなう。
無線子局2bの送受信機部21は無線信号が入力されるのを待つ。無線子局2cの通信経路管理部20は、通信制御部22にランダムアクセスを指示する。通信制御部22はアロハ方式のランダムアクセスとなるよう、自局の識別を含めた短い情報を送受信機部21で無線信号に変換して送信する。
無線子局2bは、送受信機部21で無線信号を情報に変換し、その情報をもとに通信制御部22はその受信した無線子局の識別とともに情報送信を促す応答の情報を送受信機部21で無線信号に変換して送信する。
無線子局2cは、送受信機部21で無線信号を情報に変換し、通信制御部22で自局向けの応答と判断すると、通信経路管理部20は、通信経路を要求する情報を通信制御部22に渡し、送受信機部21で無線信号を情報に変換して送信する。以降、直接関連しない機能ブロックレベルの詳細説明は割愛する。
もし、その無線子局2cは自局向けの応答が得られなかった場合には、ランダムな期間の経過を待って、再度ランダムアクセスをおこなう。ここで、応答が得られないまま、無線親局1がランダムアクセスを受け付ける期間が終了した場合には、通信経路要求に失敗したものとして、無線子局2bからスケジューリング情報が報知送信されるのを待ち、それに含まれる無線子局2bがランダムアクセスを受け付けるタイミングで再度通信経路要求のためのランダムアクセスをおこなう。
無線子局2bは、通信経路を要求する信号を受信すると、送達確認の応答を返し、その後、ランダムアクセスを受け付ける期間の終了まで、他の無線子局2からのランダムアクセスを待つ。
無線子局2bが無線子局2cからのランダムアクセスを受け付ける期間が完了し、然るべき時間が経過すると、無線子局2bが上り通信をおこなう期間が始まる。通信経路要求を受けた無線子局2bの通信経路管理部20は、本来の伝送情報U2b(上り)に加えて、自局が無線子局2cからの通信経路要求を受信したことを通知する情報を送信するとともに、ツリー情報保持手段231に格納されているツリー情報に対して、自局の配下に無線子局2cを追加する形で更新する。
なお、図9のネットワーク構成では、通信経路要求を受けた無線子局2bは無線親局1と直接通信する関係となっているが、もし、通信経路要求を受け付けた無線子局2と無線親局1との間に中継する無線子局2が存在する場合、この事例で説明するならば、通信経路要求を受け付けた無線子局2bと無線親局1との間に中継する無線子局2が存在する関係である場合には、その中継をおこなう無線子局2は、本来の伝送情報である、自局が始点となる上り伝送情報と、配下となる無線子局2bを含めた無線子局2からの上り伝送情報の中継に加えて、無線子局2bが無線子局2cからの通信経路要求を受信したことを通知する情報を無線親局1に向けて中継する。併せて、無線親局1の通信経路管理部19はツリー情報保持手段131に格納されているツリー情報に対して、無線子局2bの直下に無線子局2cを追加し、また、その新経路上で中継をおこなう無線子局2の通信経路管理部20はツリー情報保持手段231に格納されているツリー情報に対して、自局の配下に無線子局2cを追加する。
また、通常ならば無線子局2は上り通信完了後には、次回、無線親局1がスケジューリング情報を報知送信するタイミングまで送受信機部21の動作を停止させて、省電力動作をおこなうが、ランダムアクセスによる通信経路要求をおこなった無線子局2、それを受けた無線子局2、それを中継した無線子局2は、その後におこなわれるであろう通信経路確立のための通信のために、受信を続ける。
以上のように、通信経路要求のランダムアクセスがあった場合の上り通信について説明したが、その他の上り通信に関する動作は実施の形態2の場合と同一となる。
以上の動作で、一巡の上り/下り通信が完了するが、通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下となる無線子局2への上り/下り通信がおこなわれていないため、そのリカバリの処理として、本来、次回に無線親局1がスケジューリング情報M1’を報知送信する前に、無線親局1は通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下となる無線子局2との間で上り/下り通信をおこなう。その上り/下り通信のために、無線親局1はスケジューリング情報を送信する。通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下となる無線子局2の経路上の無線子局2は、上述のように継続して送受信機部21を動作させているため、通常のスケジューリング情報の伝達の場合と同様に、必要な末端の無線子局2にまでそのスケジューリング情報を伝達することができ、通常の上り/下り通信と同様に、通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下となる無線子局2への上り/下り通信を実現してリカバリすることができる。また、それらの経路上にない無線子局2は送受信機部21を停止させているため、受信はされず不要な消費電力増とはならない。
この状態では、未だ通信経路要求をおこなった無線子局2の元の通信経路上にある無線子局2のツリー情報保持手段231には、その配下に通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下の無線子局2が存在することとなっている。そのため、無線親局1の通信経路管理部19は、それらの元の通信経路上にある無線子局2に対して、次回の下り通信の伝送情報に加えて、通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下となる無線子局2の経路変更の情報を伝送する。その伝送情報を受信した無線子局2の元の通信経路上にある無線子局2は、通信経路管理部20がツリー情報保持手段231を更新する。以上の動作により、通信経路変更の作業が完了する。
このように、この実施の形態3の発明は、無線子局2に通信品質を監視する仕組みと、その品質に従って通信経路を切り替える仕組みを実現する通信経路管理部19、20を持つようにしたため、実施の形態2と同様に、情報伝達で衝突発生を回避して無線リソースの利用効率を向上させながら省電力動作が可能で、かつ、自律的に通信経路を構築可能なマルチホップ無線通信システムを実現できる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4における無線通信システムついて説明する。
実施の形態3のネットワークでは、スケジューリング情報の伝送が重要で、このスケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2とその配下となる無線子局2は、失敗した回の上り/下り通信をおこなうことができない。そのために、実施の形態3では、無線親局1及び無線子局2はスケジューリング情報の報知送信の際に無条件に数回の再送をおこなうようにしている。
実施の形態4の発明は、再送下でもスケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2及びその配下の無線子局2も上り/下り通信が可能となるようにしたものである。
実施の形態3と異なる部分を説明する。
この発明による実施の形態4の無線親局1と無線親局2は、自局がランダムアクセスを受け付ける期間の開始タイミングになると、自局の識別情報とランダムアクセスを受け付ける期間が開始することを示す情報と、期間が終了するタイミングを示す情報を報知送信するようにする。
上層の無線局からのスケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2は、受信動作を続け、上層の無線局のランダムアクセスを受け付ける期間の開始される情報が報知送信されるのを待つ。
そして、その上層の無線局のランダムアクセスを受け付ける期間の開始される情報を受信すると、実施の形態3で通信経路を要求するのと同様に、ランダムアクセスをおこない、スケジューリング情報の受信失敗を通知し、上り/下り通信を要求する。
その上層の無線局が無線子局2であった場合は、その無線子局2の上り通信の伝送情報に加えて、下層の無線子局2から上り/下り通信の要求があったことを無線親局1に向けて送信し、経路上の無線子局2はその後におこなわれるであろう通信を要求した無線子局2とその配下となる無線子局2の通信のために、上り通信完了後も送受信機部21の動作を停止させず、受信を続ける。
通信要求を直接あるいは中継で受け取った無線親局1は、他の無線子局2からの上り通信が終了した後、当初次回予定していた次回の上り/下り通信のためのスケジューリング情報送信の前に、無線親局1はそれらの無線子局2に対して限定で、上り/下り通信をおこなう。通信経路要求に対応する場合と同様に、このときのスケジューリング情報は、それらの経路上にない無線子局2は送受信機部21を停止させているため、受信はされず不要な消費電力増はされないが、経路上の無線子局2は送受信機部21を動作させているため、正常に受信でき、通信経路要求をおこなった無線子局2とその配下となる無線子局2への上り/下り通信を実現できる。
このように、スケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2がランダムアクセスで通信要求をおこなうようにしたため、通信の確実性を向上することができる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5における無線通信システムを図20に基づいて説明する。
実施の形態4の発明では、スケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2とその配下となる無線子局2の上り/下り通信をおこなうために、ランダムアクセスによる通信要求をおこなうようにした。
実施の形態5では、別の方法により、スケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2とその配下となる無線子局2の上り/下り通信を実現するようにしたものである。
実施の形態5の発明の動作を実施の形態3と異なる部分について説明する。
無線親局1及び無線子局2は、配下の無線子局2に向けた下り通信を開始する際、最初に上層側の無線局が下層側の無線子局2の識別番号と、下り通信が開始されることを示す情報を送信する。
下層側の無線子局2は、スケジューリング情報を正常に受信できている場合には、それに対する正常応答をした後、下り通信をおこなう。
もし、下層側の無線子局がスケジューリング情報の受信に失敗した場合は、受信を続け、その後、自局向けの下り通信開始を示す情報が送信されるのを待つ。そして、自局向けの下り通信開始を示す情報が送信されると、スケジューリング情報の通知を要求する応答を返送する。
スケジューリング情報の受信失敗を示す応答を受信した上位側の無線局は、本来送信するはずの下り情報に加えて、その下層側の無線子局向けに抜粋したスケジューリング情報を送信する。
図9のネットワーク構成において、無線子局2aが無線親局1が報知送信するスケジューリング情報1の受信に失敗した場合、無線子局2aはその後も受信を継続しておこなう。
そして、無線子局2aとその配下の無線子局2に向けた下り通信がおこなわれる期間の開始タイミングになると、無線親局1は無線子局2aの識別番号と下り通信開始を示す情報を送信する。
それを受信した無線子局2aは、スケジューリング情報の通知を要求する応答を返送し、それを受けた無線親局1は無線子局2aに向けて伝送情報D2a(下り)、D2c(下り)とともに、図20に示すスケジューリング情報の抜粋を送信する。
それを受けた無線子局2aは、実施の形態3で通常どおりスケジューリング情報M1の受信をした場合と同様にスケジューリングをおこない、スケジューリング情報格納手段234に格納する。
そして、そのスケジューリング結果に従い、無線子局2cとその配下の無線子局2に向けた下り通信がおこなわれる期間の開始タイミングになると、無線子局2aは無線子局2cの識別番号と下り通信開始を示す情報を送信する。
無線子局2cは、上層となる無線子局2aがスケジューリング情報M1の受信に失敗し、スケジューリング情報M2aの報知送信をおこなっていないため、無線子局2aがスケジューリング情報M1の受信に失敗した場合と同様に、受信を継続し、無線子局2aが無線子局2cの識別番号と下り通信開始を示す情報を送信するのを待つ。そして、無線子局2aの場合と同様に、スケジューリング情報の通知を要求する応答を返送し、それを受けた無線親局2aは無線子局2cに向けて伝送情報D2c(下り)とともに、スケジューリング情報の抜粋を送信する。
それを受信した無線子局2cは同様にスケジューリングをおこない、スケジューリング情報格納手段234に格納する。
これで、無線子局2a、2cのスケジューリング情報保持手段234には、無線子局2aが正常にスケジューリング情報を受信した場合と同じ情報が格納されることになるため、以降、実施の形態3と同様に、上り通信を実施することができる。
このように、スケジューリング情報の受信に失敗した無線子局2が、下り通信時にスケジューリング情報の要求をおこない、上位の無線局があらためてスケジューリング情報の通知をするようにしたため、通信の確実性を向上することができる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1:無線親局、 2、2a〜2e:無線子局、
11:送受信機部、 12:通信制御部、
13:記憶領域、 14:スケジューリング情報生成部、
15:タイミング生成部、 16:上位インターフェース部、
17、18:スケジューリング情報生成部、 19:通信経路管理部、
20:通信経路管理部、 21:送受信機部、
22:通信制御部、 23:記憶領域、
24:スケジューリング情報生成部、 25:タイミング生成部、
26:外部制御インターフェース部、 27:外部センサインターフェース部、
28、29:スケジューリング情報生成部、
131:ツリー情報保持手段、 132:スケジューリング情報保持手段、
133:伝送情報保持手段、 134:スケジューリング情報保持手段、
231:ツリー情報保持手段、 232:スケジューリング情報保持手段、
233:伝送情報保持手段、 234:スケジューリング情報保持手段、
235:信号品質保持手段。

Claims (11)

  1. 1台の無線親局と複数台の無線子局からなる無線局により構成され、前記無線親局と前記無線子局間で直接通信、または前記無線親局と前記無線子局間で他の無線子局が中継することによる通信をおこなう無線通信システムおいて、
    前記無線子局は、送受信機部と、前記無線親局と前記複数台の無線子局からなるネットワークの通信経路のツリー構造の情報を認識するツリー情報保持手段と、自局及び自局よりも下層の無線局が上り通信および下り通信する期間をスケジューリングしたスケジューリング情報を格納するスケジューリング情報保持手段を備え、前記無線親局もしくは上層の無線子局から、自局の無線子局とその下層の無線局に割り当てられた通信期間を、自局が通信する期間と、自局よりも下層の無線局が通信する期間に分割して、前記スケジューリング情報保持手段に格納するとともに、前記自局が通信する期間を用いて、直接通信可能な一階層下の無線局に前記自局よりも下層の無線局が通信する期間を伝達するようにしたことを特徴とする無線通信システム。
  2. 自局の無線子局とその下層の無線局に割り当てられた通信期間は、スケジューリング情報を報知送信する期間と、下りの伝送情報を伝送する期間と、上りの伝送情報を伝送する期間の3種の期間からなり、前記3種のそれぞれの期間について、自局が通信する期間と、自局よりも下層の無線局が通信する期間に分割されてなる請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 下りの伝送情報を伝送する期間および上りの伝送情報を伝送する期間は、全無線子局の中から情報量が最大となる無線子局を探索し、その最大の下り情報量Vfおよび最大の上り情報量Vrと、自局と配下の無線子局の局数とから求めるようにした請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 中継局となる無線子局は、無線親局または上層の無線子局から伝送されたスケジューリング情報と自局のツリー情報保持手段に保持されたツリー情報に基づいて、下層の無線子局に対するスケジューリング情報を生成するようにした請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. スケジューリング情報には、無線親局が次回にスケジューリング情報を報知送信するタイミングを示すオフセット量が含まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 無線子局は、無線親局もしくは上層の無線子局から、無線信号により伝達された自局とその下層の無線子局に割り当てられた通信期間が、過去の割り当て結果と同じである場合、スケジューリング情報保持手段に格納された情報を再利用して、その期間に通信をおこなうことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  7. 無線子局は、無線親局もしくは上層の無線子局から伝達された自局とその下層の無線子局に割り当てられた通信期間と、それを分割して得られる自局及び下層の無線子局が通信をおこなう期間に、自局及び下層の無線子局がランダムアクセスを受け付ける期間を含み、その期間に他の無線子局からツリー構造の変更要求を受け付け、それを上位の無線親局もしくは上層の無線子局に伝達することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  8. 無線子局は、自局及び下層の無線子局が通信をおこなう期間中のランダムアクセスを受け付ける期間に、下層の無線子局からその無線子局以下の層の無線子局が通信をおこなう期間を受け付け、それを上位の無線親局もしくは上層の無線子局に伝達することを特徴と
    する請求項7に記載の無線通信システム。
  9. 無線子局は、通信が開始される前に、下層の無線子局に対して、その下層の無線局及びさらに下層の無線子局が通信をおこなう期間の情報を受信しているかどうかを確認する手順をおこない、受信していない応答が返送された場合に、その期間の情報を伝達することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  10. 無線親局は、無線送受信機部と、前記無線親局と複数台の無線子局からなるネットワークの通信経路のツリー構造の情報を認識するツリー情報保持手段と、自局及び自局よりも下層の無線子局が通信する期間をスケジューリングして格納するスケジューリング情報保持手段を備え、自局が通信する期間と下層の無線子局が通信する期間を決定して前記スケジューリング情報保持手段に格納するとともに、前記自局が通信する期間を用いて、前記下層の無線子局が通信する期間を一階層下の無線子局に伝達することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  11. 自局が通信する期間と下層の無線子局が通信する期間は、スケジューリング情報を報知送信する期間と、下りの伝送情報を伝送する期間と、上りの伝送情報を伝送する期間の3種の期間からなり、前記3種のそれぞれの期間がスケジューリングされてスケジューリング情報保持手段に保持されてなる請求項10に記載の無線通信システム。
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