JP2014035568A - マスク設計装置およびマスク設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスクパターンを設計する点でより回路設計者の設計作業の負荷を軽減することが可能なマスク設計装置を提供する。
【解決手段】マスク設計装置は、セルデータを作成するセルデータ作成手段と、作成されたセルデータに従って、半導体集積回路のレイアウトデータを設計するレイアウトデータ設計部と、レイアウトデータ設計部で設計されたレイアウトデータおよびセルデータに含まれる構造データに従って半導体集積回路のマスクパターンを設計し、当該マスクパターンを生成するためのマスクデータを出力するマスクパターン設計部とを備える。マスクパターンは、複数階層のマスクレイヤパターンで構成される。マスクパターン設計部は、ある階層のマスクレイヤパターンおよびセルデータに含まれる構造データの物理的制約事項に基づいて別の階層のマスクレイヤパターンを設計するマスクパターン加工部を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体集積回路のマスク設計装置およびマスク設計方法に関し、例えば、PCELL(パラメタライズドセル)を利用するマスク設計装置およびマスク設計方法に関する。
一般的な半導体集積回路の設計では、製品の仕様に基づき、例えばCAD(Computer Aided Design)等のコンピュータシステム(CADシステムとも称する)を用いて、システム設計、回路設計、論理設計、テスト設計、レイアウト設計の順で、マスクパターンの設計が行われる。
そして、設計されたデータを基にして電子ビーム(EB)やレーザービームで描画することにより、複数のパターンを有するマスクパターンを形成する。このパターンを紫外線(UV光)により一括露光してウェハに転写する。さらに、このような操作を繰り返して、素子分離や多層配線が形成され、半導体基板上に集積回路が形成される。
具体的には、半導体集積回路の設計は、データベースに所望の半導体集積回路を構成する上で必要な回路素子データを格納する。そして、所定のマスクパターン作成用のデータフォーマットを用いて、半導体集積回路の製造プロセスの転写工程におけるマスク合わせ精度や加工精度等に基づく重ね合わせのための合わせ余裕をデザインルールとして定める。そして、このデザインルールに基づいて、回路設計者が手作業で各転写工程に対応したマスクパターンを作成することにより行われていた。ここで、マスクパターンとは、半導体集積回路の製造プロセスにおいて用いられるマスクまたはレティクル上に描かれる各転写工程に対応したパターンのことである。
しかしながら、上記マスクパターンのデータは、半導体集積回路の製造プロセスにおける転写工程の数だけ必要であり、回路設計者は、上記のようにプロセス上のデザインルールを考慮に入れて各転写工程毎のマスクパターンを作成する必要があった。この点で、マスクパターンを作成する上でのデータの入力、編集作業には熟練が必要とされ、また、半導体集積回路の製造プロセスの変更に伴い、その都度、マスクパターンの修正を行う必要もある。したがって、これらの作業には多大な労力と時間が必要であり、回路設計者の負担を軽減することが求められている(特許文献1)。
例えば、従来より、このような困難な設計作業を補助するため、回路素子の配置、配線を行うレイアウト設計における、配線のチェックやレイアウトのチェック処理などをするデザインルールチェッカー(DRC)が利用されてきた。
回路設計者は、作成された各段階の設計データを編集した後、例えばDRC等を実行する検証装置を用いて、配線、レイアウトの検証等、設計仕様の検証をする。そして、検出されたエラーを修正していき、このような検証でミスや矛盾がないことを確認した後、マスクパターンのデータが出力されることになる。
特開平6−163698号公報
また、設計作業を補助するために、いわゆるCADシステムにおいて、PCELL(パラメタライズドセル)を用いた設計が行われている。PCELLとは、プログラミング言語で生成可能なレイアウトセルである。各PCELLは、セル自身に、図形そのものではなくゲート長やゲート幅などの特徴が文字列、ブーリアンまたは数値で制御するパラメ−タで規定されており、そのパラメ−タ値を適宜変更することにより、簡単かつ素早くDRCエラーのないレイアウトを作成したり、セル自体の特性を変更することが可能である。このようなPCELLが予めコンピュータのライブラリに登録され、各種設計等を行う場合には、デザイン要求に合う素子のPCELLを選択し、パラメータを設定して、これをレイアウト可能なエリアに配置することにより、所望のマスクパターンの設計が可能なシステムが提案されている。
一方で、PCELLを用いた設計においても、各素子のパラメータの設定等は、回路設計者が入力する必要があるため、当該入力作業の効率化をさらに図る必要がある。
上記のような問題を解決するためになされたものであって、マスクパターンを設計する点でより回路設計者の設計作業の負荷を軽減することが可能なマスク設計装置およびマスク設計方法を提供する。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施例によれば、パラメータ値を変更可能なセルデータで設計される半導体集積回路のマスクデータを出力するマスク設計装置であって、セルデータを作成するセルデータ作成手段と、作成されたセルデータに従って、半導体集積回路のレイアウトデータを設計するレイアウトデータ設計部と、レイアウトデータ設計部で設計されたレイアウトデータおよびセルデータに含まれる構造データに従って半導体集積回路のマスクパターンを設計し、当該マスクパターンを生成するためのマスクデータを出力するマスクパターン設計部とを備える。マスクパターンは、複数階層のマスクレイヤパターンで構成される。マスクパターン設計部は、ある階層のマスクレイヤパターンおよびセルデータに含まれる構造データの物理的制約事項に基づいて別の階層のマスクレイヤパターンを設計するマスクパターン加工部を有する。
一実施例によれば、マスクパターンを設計する点でより回路設計者の設計作業の負荷を軽減することができる。
一実施の形態に従うマスク設計装置を実現するための典型的なハードウェア構成を示す概略構成図である。 一実施の形態に従うマスク設計装置に係る機能モジュール構成を示す模式図である。 一実施の形態に従うマスク設計部212の構成を説明する図である。 NMOSトランジスタの半導体デバイスの構造を説明する図である。 比較例として従来の構成におけるPCELLを使った場合のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 PMOSトランジスタのデバイス構造を説明する図である。 比較例として従来の構成におけるPCELLを使った場合のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 一実施の形態に従うPCELLを使った場合のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 一実施の形態に従うPCELLを使った場合のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 低しきい値(Lvt)のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 低しきい値(Lvt)のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 SRAM用のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 SRAM用のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 外部インタフェース用の高耐圧のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 外部インタフェース用の高耐圧のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 外部インタフェース用の高耐圧の低しきい値NMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。 外部インタフェース用の高耐圧の低しきい値PMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
本実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
一実施の形態に従うマスク設計装置は、典型的には、コンピュータベースの装置によって実現される。
図1は、一実施の形態に従うマスク設計装置を実現するための典型的なハードウェア構成を示す概略構成図である。
図1を参照して、マスク設計装置を実現するコンピュータは、FD(Flexible Disk)ドライブ3およびCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)等の光ディスクドライブ7を搭載したコンピュータ本体1と、モニタ2と、キーボード5と、マウス6と、ネットワーク通信装置9とを含む。
コンピュータ本体1は、FDドライブ3および光ディスクドライブ7に加えて、相互にバスで接続された、演算部であるCPU(Central Processing Unit)10と、ROM11と、RAM12と、記憶装置である固定ディスク13とを含む。
マスク設計装置は、CPU10が固定ディスク13などのコンピュータハードウェアを用いて、マスク設計プログラム(以下、単に「設計プログラム」とも称す。)150を実行することで実現される。一般的に、このような設計プログラム150は、FD4やCD−ROM8などの記録媒体に格納されて、またはネットワークなどを介して流通する。
設計プログラム150は、FDドライブ3や光ディスクドライブ7などにより記録媒体から読取られて、またはネットワーク通信装置9にて受信されて、固定ディスク13に格納される。さらに、設計プログラム150は、固定ディスク13からRAM12に読出されて、CPU10により実行される。
設計プログラム150を格納する記録媒体としては、FDおよびCD−ROM以外にも、フラッシュメモリ、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、IC(Integrated Circuit)カードなどの半導体記録媒体、DVD−ROM(Digital Versatile Disk-Read Only Memory)などの光学ディスク記録媒体、MO(Magnetic Optical Disc)やMD(Mini Disc)などの光磁気ディスク記録媒体、磁気テープ、カセットテープなどの磁気記録媒体を用いることができる。そのため、設計プログラム150を用いて、レイアウト設計を実現する場合には、記録媒体から読み出された命令コード自体、または、当該命令コードを格納した記録媒体自体が一実施の形態に相当する。
CPU10は、各種の数値論理演算を行なう演算処理部であり、命令コードを順次実行することで、上述のレイアウト設計を実現する。このとき、CPU10は、各種コンポーネントと連係して設計プログラム150を実行する。例えば、RAM12は、CPU10により命令の実行に必要な各種の情報を記憶する。
モニタ2は、CPU10が出力する情報を表示するための表示部であって、一例としてLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)などから構成される。モニタ2は、設計プログラム150の実行結果などを表示する。
マウス6は、クリックやスライドなどの動作に応じたユーザから指令を受付ける。キーボード5は、入力されるキーに応じたユーザから指令を受付ける。
ネットワーク通信装置9は、コンピュータと他の装置との間の通信を確立するための装置であり、各種データを外部から受付可能である。
マスク設計装置は、図2に示すような単一のCPU(演算処理部)で実現される構成に限られることなく、複数のCPU(演算処理部)を用いて実現されることもある。あるいは、複数のコンピュータ装置が連係し設計プログラム150を実行してもよい。すなわち、本明細書に記載の「マスク設計装置」は、単一のコンピュータからなるものだけではなく、複数のコンピュータが協働して実現されるシステムを含むものである。
いわゆるクラウドシステムに代表されるような、より高度にネットワーク化された構成を用いて、マスク設計装置を実現してもよい。この場合には、処理主体となるコンピュータ(サーバ装置)が分散して配置されることもあるが、このような構成であっても、本明細書に記載の「マスク設計装置」に相当する。
設計プログラム150自体がマスク設計に必要なすべての機能を実現する形態に代えて、コンピュータ上で実行されているOS(オペレーティングシステム)などが提供する処理やモジュールを利用することで、マスク設計を実現する形態を採用することもできる。
本明細書に記載の「設計プログラム」は、CPU10が直接実行できる実行可能プログラムだけではなく、ソースプログラム、圧縮されたプログラム、および暗号化されたプログラムを含む。
一実施の形態に従うマスク設計装置は、ソフトウェアにより実現されるものだけではなく、一部または全部が専用回路などのハードウェア化されたものを含む。
図2は、一実施の形態に従うマスク設計装置に係る機能モジュール構成を示す模式図である。
図2を参照して、マスク設計装置で実行される設計プログラム150は、その機能モジュールとして、検証モジュール100と、設計モジュール200と、データ生成モジュール300とを含む。
データ生成モジュール300は、ユーザ等からの入力データに従う設計モジュール200で用いられるデータを作成する。
設計モジュール200は、データ生成モジュール300で生成されたデータに基づいて各種の設計データを所定のフローに従って生成する。そして、最終的にマスク描画装置にマスクパターンを生成するためのマスクデータを出力する。
検証モジュール100は、設計モジュール200で設計された設計データについて検証する。
マスク描画装置は、設計モジュール200から出力されたマスクデータを受けて、マスクを作成する。そのマスクパターンは、図示しない投影露光装置でウェハに転写する。当該処理を繰り返して半導体基板上に集積回路を形成する。具体的には、マスクパターンは、複数階層のマスクレイヤパターンで構成され、各マスクレイヤパターンを所定の順序でウェハに転写して半導体集積回路を設計する。
なお、図2に示すすべてのモジュールが単一の設計プログラム150に含まれている必要はない。
各モジュールによって実行される処理の詳細については、後述する。
データ生成モジュール300は、システムデータ生成部302と、回路データ生成部304とを含む。
回路データ生成部304は、セルデータ生成部306と、パラメトライズドセル編集部308とを有する。
システムデータ生成部302は、半導体集積回路の全体の機能に関するシステム情報の入力を受けて、システムデータを生成してシステム設計部202に出力する。
セルデータ生成部306は、半導体集積回路を構成する機能回路(IPコア)の入力およびセル単位の半導体デバイス構造のデータの入力を受けて、設計モジュール200に必要な設計情報を出力する。当該設計情報には、機能回路を構成する素子(トランジスタ等)のセルデータが含まれる。
デバイス構造のデータ入力に従ってパラメトライズドセル編集部308は、PCELLデータをセルデータ生成部306に出力し、セルデータ生成部306は、当該PCELLデータの入力を受けて、セルデータを作成する。セルデータとしては、信号の入出力等の論理関係を規定する論理回路データと、寸法、構造等の物理特性を規定する物理回路データとが含まれる。
設計モジュール200は、システム設計部202と、回路設計部204と、論理設計部206と、テスト設計部208と、レイアウト設計部210と、マスク設計部212とを含む。そして、システム設計、回路設計、論理設計、テスト設計、レイアウト設計、マスク設計の順に設計フローが実行される。
システム設計部202は、システムデータ生成部302からのシステムデータを受けて、半導体集積回路のシステム設計を実行する。
回路設計部204は、設計情報(例えば、論理回路データ)に従って、半導体集積回路の回路設計を実行する。
論理設計部206は、設計情報(例えば、論理回路データ)に従って、半導体集積回路の論理設計を実行する。
テスト設計部208は、設計情報(例えば、論理回路データ)に従って、半導体集積回路のテスト設計を実行する。
レイアウト設計部210は、設計情報(例えば、物理回路データ)に従って、半導体集積回路のレイアウト設計を実行する。
マスク設計部212は、設計情報(例えば、物理回路データ)に従って、半導体集積回路のマスク設計を実行する。
検証モジュール100は、システム検証部102と、回路検証部104と、論理検証部106と、テスト検証部108と、レイアウト検証部110と、リソグラフィ検証部112とを含む。そして、システム検証、回路検証、論理検証、テスト検証、レイアウト検証、リソグラフィ検証の順に検証フローが実行される。
システム検証部102は、システム設計部202で設計されたシステム設計に関する設計データについて検証する。
回路検証部104は、回路設計部204で設計された回路設計に関する設計データについて検証する。
論理検証部106は、論理設計部206で設計された論理設計に関する設計データについて検証する。
テスト検証部108は、テスト設計部208で設計されたテスト設計に関する設計データについて検証する。
レイアウト検証部110は、レイアウト設計部210で設計されたレイアウト設計に関する設計データについて検証する。
リソグラフィ検証部112は、マスク設計部212で設計されたマスク設計に関する設計データについて検証する。
図3は、一実施の形態に従うマスク設計部212の構成を説明する図である。
図3を参照して、マスク設計部212は、レイアウト設計部210で設計されたレイアウトデータおよびセルデータに含まれる構造データ(物理回路データ)に従って半導体集積回路のマスクパターンを設計し、当該マスクパターンを生成するためのマスクデータをマスク描画装置に出力する。
具体的には、マスク設計部212は、レイアウトデータ入力部220と、並列化部222と、レイヤエントリ部224と、データ加工部226と、ダミー生成部228と、光近接補正部230と、リソグラフィ検証データ出力部232と、マスクデータ出力部234と、セルデータ編集情報生成部236と、検証用仕様データ生成部238とを含む。
セルデータ編集情報生成部236は、物理回路データに従ってセルデータ編集情報を生成して出力する。
セルデータ編集情報は、データ生成モジュール300のパラメトライズドセル編集部308に入力される。また、セルデータ編集情報は、レイアウトデータ入力部220にも入力される。
検証用仕様データ生成部238は、物理回路データに従ってリソグラフィ検証用仕様データおよびDRC/LVS仕様データを生成する。そして、リソグラフィ検証用仕様データは、リソグラフィ検証部112に出力される。また、DRC/LVS仕様データは、レイアウト検証部110に出力される。
レイアウトデータ入力部220は、レイアウト設計部210で設計されたレイアウトデータ(回路パターン等の設計データ)の入力を受け付ける。
並列化部222は、マスク毎にレイアウトデータを分類する。
レイヤエントリ部224は、マスク毎に必要な設計レイヤや他のマスクからの参照レイヤや特殊用途の認識レイヤ等を割り当てる。
データ加工部226は、後述するがデバイスの構造や対称性、反転、繰り返し、サイジング等に基づきマスク毎にレイヤ演算やサイジング等の特殊加工をする。
ダミー生成部228は、パターン密度の均一性を向上させるために、空き領域にダミーパターンを生成する。
光近接補正部230は、光の近接効果を考慮してマスクパターンを補正(OPC:optical proximity correction)する。具体的には、光の回折現象などを考慮して,パターン上の図形コーナ部などに補正用のパターンを追加する。
リソグラフィ検証データ出力部232は、リソグラフィ検証部112に対して検証に必要なリソグラフィ検証データを生成して出力する。
マスクデータ出力部234は、マスク毎にデータを出力する。マスクデータ出力部234から出力されるマスクデータは、ストリームフォーマット(Stream Format)やOASIS等の標準データ形式で出力される。
上記したようにマスクパターンは、複数階層のマスクレイヤパターンで構成され、マスク設計部212は、複数階層のマスクレイヤパターンのうち最も下位のマスクレイヤパターンから順次設計して、設計したデータをマスク描画装置に出力する。
図4は、NMOSトランジスタの半導体デバイスの構造を説明する図である。
図4(A)は、NMOSトランジスタの平面図である。
図4(B)は、NMOSトランジスタの断面図である。
図4(A)、(B)を参照して、NMOSトランジスタは、たとえばシリコン単結晶からなる半導体基板SUBに設けられており、たとえばトレンチ分離構造STIよりなる素子分離構造により他の素子と電気的に互いに分離されている。
半導体基板SUB内のp型不純物領域(P−sub)上には、n型分離層NISOが形成されている。このn型分離層NISO上には、n型ウェル領域NWELLと、p型ウェル領域PWELLとが形成されている。
図4(A)の平面図において、n型ウェル領域NWELLはp型ウェル領域PWELLの周囲を取り囲むように形成されている。またトレンチ分離構造STIにより、トランジスタ形成用の活性領域AAとコンタクト用の活性領域AAとが分離されている。
図4(B)を参照して、コンタクト用の活性領域AA(コンタクト領域)におけるp型ウェル領域PWELLの表面には、p+領域HPRが形成されている。このp+領域HPRは、p型ウェル領域PWELLにおける電位を固定するためのコンタクト領域として機能する。トランジスタ用の活性領域AA(トランジスタ領域)におけるp型ウェル領域PWELLの表面には、トランジスタTRが形成されている。このトランジスタTRは、1対のn型ソース/ドレイン領域SDと、1対のp型領域PRと、ゲート絶縁膜GIと、ゲート電極GEとを有している。
1対のn型ソース/ドレイン領域SDは、トランジスタ用の活性領域AAにおけるp型ウェル領域PWの表面において、互いに間隔をあけて配置されている。1対のn型ソース/ドレイン領域SDの各々は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、n+領域HNRとn-領域LNRとからなっている。n-領域LNRはいわゆるLDDとしてのn型不純物領域である。またn-領域LNRの下にはp型領域PRが形成されている。p型領域PRはポケットと呼ばれ、ソース領域とドレイン領域との間でのトランジスタのいわゆるパンチスルー現象を抑制するために形成されるp型不純物領域である。
1対のソース/ドレイン領域SDに挟まれる領域上には、半導体基板SUBの一方の主表面に接するように、トランジスタのゲート絶縁膜GIが形成されている。このゲート絶縁膜GIの上面に接するように、たとえば多結晶シリコンからなるゲート電極GEが形成されている。ゲート電極GEは、図4(A)の平面図の上下方向すなわち図4(B)の断面図の紙面奥行き方向に延在している。
ゲート絶縁膜GIとゲート電極GEとの積層構造の側壁には、たとえばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜などからなる側壁絶縁層SWが形成されている。p+領域HPRおよびn+領域HNRの表面には、たとえばCoSi2またはNiSi2からなるシリサイド層SCが形成されていてもよい。シリサイド層SCは高融点を有する遷移金属であるコバルトまたはニッケルが半導体基板SUBのシリコンと反応することにより形成される。
図4(B)に示すようにゲート電極GEの上面上にはシリサイド層SCが形成されている。
再び図4(A)、(B)を参照して、p+領域HPRおよびn+領域HNRの各々の上面に接するように導電層T1が形成されており、導電層T1の上面に接するように配線M1が形成されている。導電層T1はたとえばタングステンからなり、配線M1とシリサイド層SCとを電気的に接続している。導電層T1とシリサイド層SCとが互いに接する面はコンタクトCTを構成している。
なお、図4(A)の平面図においては配線M1の図示が省略されている。配線M1はたとえば銅などの導電材料と、その導電材料の側部および底部を覆うバリアメタルBRLとを有している。
図5は、比較例として従来の構成におけるPCELLを使った場合のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図5を参照して、ここでは、15個のレイヤパターンが設定されている場合が示されている。
図5に示されるように、素子分離、ゲート、注入、コンタクト等のパターンを、NMOSトランジスタを作成するに必要な指定されたレイヤに、規定どおりの図形を入力しなければならない。
ここでは、NMOSを作成する際に、入力すべき図形をレイヤ毎に表示している。図中の黒塗り部分に図形を入力すると、所望の半導体デバイス、ここでは、NMOSトランジスタを作成することが可能である。
具体的には、配線を形成するためのM1レイヤ、コンタクトを形成するためのCTレイヤ、活性領域にN型のイオンを注入するためのNDFレイヤ、活性領域にP型のイオンを注入するためのPDFレイヤ、サイドウォール下の活性領域にN型のイオンを注入するためのLNLDレイヤ、ゲートを形成するためのG1レイヤ、ゲート絶縁膜にN型のイオンを注入するためのNG1レイヤ、ゲート絶縁膜にP型のイオンを注入するためのPG1レイヤ、高耐圧なゲートを形成するためのTGO(Thick Gate Oxide)レイヤ、しきい値電圧を調整するためのN型のイオンを注入するためのVLNレイヤ、NWELL領域を形成するためのNWELLレイヤ、PWELL領域を形成するためのPWELLレイヤ、N型分離層を形成するためのNISOレイヤ、化学的機械的研磨工程で研磨しきれない研磨残を予防するための領域を形成するRSTIレイヤ、素子分離領域を形成するためのSTIレイヤが指定されている場合が示されている。
PCELLでは、当該指定されたレイヤにおいて、変数やプログラムによって発生させる図形を調整することが可能である。
ここで、PCELLでは、例えばトランジスタのゲート長Lやゲート幅Wをパラメータとして持てるので、ゲート幅Wが大きく駆動能力の高いトランジスタも、ゲート幅Wが小さく消費電力が少ないトランジスタも、一つのセルで表現できるようになる。
また、ゲート幅Wの大小だけでなく、中間的なゲート幅Wのトランジスタでも同じセルで表現できる。このように、設計の柔軟性が高くなる点がPCELLの利点である。
当該図形がデバイス構造のデータ入力としてパラメトライズドセル編集部308に与えられ、PCELLデータがセルデータ生成部306に出力される。そして、セルデータ生成部306は、当該PCELLデータの入力を受けて、セルデータを作成する。
図6は、PMOSトランジスタのデバイス構造を説明する図である。
図6(A)は、PMOSトランジスタの平面図である。
図6(B)は、PMOSトランジスタの断面図である。
図6(A)、(B)を参照して、一実施の形態に従うPMOSトランジスタは、図4に示すNMOSトランジスタと比較して、半導体基板SUBの一方の主表面に形成されるウェル領域と、ソース/ドレイン領域とに含まれる不純物の導電型が異なっている。すなわち1対のp+領域HPRとp-領域LPRとからなる不純物領域は、それぞれp型MISトランジスタのソース/ドレイン領域SDとして機能する。またp-領域LPRの下にはポケットとしてのn型領域NRが形成されている。図6と図4とは上記の点においてのみ異なっており、他の点においては同様である。このため図6において図4と同一の要素については同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
図7は、比較例として従来の構成におけるPCELLを使った場合のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図7を参照して、ここでは、15個のレイヤパターンが設定されている場合が示されている。
図7に示されるように、素子分離、ゲート、注入、コンタクト等のパターンを、NMOSトランジスタを作成するに必要な指定されたレイヤに、規定どおりの図形を入力しなければならない。
ここでは、PMOSを作成する際に、入力すべき図形をレイヤ毎に表示している。図中の黒塗り部分に図形を入力すると、所望の半導体デバイス、ここでは、PMOSトランジスタを作成することが可能である。
具体的には、配線を形成するためのM1レイヤ、コンタクトを形成するためのCTレイヤ、活性領域にN型のイオンを注入するためのNDFレイヤ、活性領域にP型のイオンを注入するためのPDFレイヤ、サイドウォール下の活性領域にP型のイオンを注入するためのLPLDレイヤ、ゲートを形成するためのG1レイヤ、ゲート絶縁膜にN型のイオンを注入するためのNG1レイヤ、ゲート絶縁膜にP型のイオンを注入するためのPG1レイヤ、高耐圧なゲートを形成するためのTGOレイヤ、しきい値電圧を調整するためのP型のイオンを注入するためのVLPレイヤ、NWELL領域を形成するためのNWELLレイヤ、PWELL領域を形成するためのPWELLレイヤ、N型分離層を形成するためのNISOレイヤ、化学的機械的研磨工程で研磨しきれない研磨残を予防するためのRSTIレイヤ、素子分離領域を形成するためのSTIレイヤが指定されている場合が示されている。
当該図形がデバイス構造のデータ入力としてパラメトライズドセル編集部308に与えられ、PCELLデータがセルデータ生成部306に出力される。そして、セルデータ生成部306は、当該PCELLデータの入力を受けて、セルデータを作成する。
なお、抵抗、容量、ダイオード、バイポーラ、インダクタ等の他の半導体デバイスであっても同様に、デバイス毎にPCELLを用いてデバイス構造がユーザの入力に従って定義される。
そして、半導体集積回路を生成するに当たり、レイアウト設計で設計された半導体集積回路のレイアウトデータ(回路パターン等の設計データ)に対して、半導体集積回路を構成する各回路素子のデバイス構造を示すセルデータが反映されて、マスク設計部212において半導体集積回路のマスクデータが生成される。
ここで、上記各PCELLデータを作るための入力仕様である図5や図7に示されるPMOSトランジスタあるいはNMOSトランジスタの半導体デバイスのデバイス構造を比較すると、同一の図形が異なるレイヤで何度も描かれていたり、あるレイヤの反転図形が別のレイヤで使われていたり、あるレイヤの図形をサイジングした図形が、別のレイヤの図形と一致している場合がある。このような特性は、デバイスの物理特性を確保するために必要な制約である。
本実施の形態においては、この物理的制約事項を、レイヤ演算やマスク仕様へ反映させるとともに、PCELLデータを作るための入力仕様に反映させることで、設計作業全体の効率化を図る。
以下、具体的に説明する。
本例においては、マスク設計部212においてマスク設計する際の物理的制約事項に基づく所定のデータを生成して、データ生成モジュール300や検証モジュール100へ反映させる。
例えば、一例としてSTIレイヤのデータを用いてサイジングによりRSTIレイヤのデータを発生させる。すなわち、STIレイヤのデータがあるため「RSTIレイヤのデータは出力不要」というセルデータ編集情報をデータ生成モジュール300へ出力する。
データ生成モジュール300は、当該セルデータ編集情報を受けて、データ生成モジュール300から出力するセルデータに反映させる。すなわち、データ生成モジュール300で生成するセルデータとしては、RSTIレイヤのデータは出力されない。
具体的には、データ生成モジュール300において、「RSTIレイヤのデータは出力不要」というセルデータ編集情報を受けて、PCELLを使ったセルデータの作成において、セルデータの出力仕様から、RSTIレイヤの項目を削除する。つまり、セルデータに含まれる情報量が削減される。また、PCELLデータを作るための入力仕様からもRSTIレイヤの項目を削除する。
また、セルデータに含まれるSTIレイヤのデータは、設計モジュール200において回路設計や論理設計等の設計フローを経てマスク設計部212へ最終的に到達する。また、検証モジュール100において、各設計フローの各段階でSTIレイヤのデータは検証される。
一方、RSTIレイヤのデータ出力されないため、STIレイヤのデータと異なり、設計モジュール200における回路設計や論理設計等の設計フローや、検証モジュール100における回路検証や論理検証などの検証フローは実行されない。
したがって、従来の構成と比べて、RSTIレイヤに関する設計や検証に要する負荷、時間、リソース負荷が軽減されることになる。また、入力仕様からRSTIレイヤの項目を削除することにより入力作業の負荷を軽減し、設計作業全体の効率化を図ることが可能である。
なお、ここでは、一例としてSTIレイヤとRSTIレイヤとの関係について説明したが、後述する他のレイヤ等についても同様である。
図8は、一実施の形態に従うPCELLを使った場合のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図8を参照して、ここでは、15個のレイヤパターンが設定されている場合が示されている。
ここで、図中の黒塗り部分に図形を入力すると、所望の半導体デバイス、ここでは、NMOSトランジスタを作成することが可能である。
一方、黒塗り部分は、図5の場合と比較して、その数は、従来例の15個から9個へ削減されている。
なお、ハッチング斜線部分は、比較例では入力が必要な図形であったが、一実施の形態に従うデバイス構造データでは、他のレイヤのデータから対称性、反転、繰り返し、サイジング等の物理的制約事項を利用して自動生成が可能であるため、手入力が不要になったデータである。これらのレイヤのデータは、マスク設計部212のデータ加工部226において、他のレイヤのデータからレイヤ演算等により生成される。そして、生成されたレイヤのデータに基づいて、マスク毎にマスクレイヤパターンが生成される。
図9は、一実施の形態に従うPCELLを使った場合のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図9を参照して、ここでは、15個のレイヤパターンが設定されている場合が示されている。
図8と同様に、黒塗り部分に図形を入力すると所望の半導体デバイス、ここでは、PMOSトランジスタを作成することが可能である。一方、黒塗り部分は、図7の場合と比較して、その数は、従来例の15個から9個へ削減されている。
なお、ハッチング斜線部分は、比較例では入力が必要な図形であったが、一実施の形態に従うデバイス構造データでは、他のレイヤのデータから対称性、反転、繰り返し、サイジング等の物理的制約事項を利用して自動生成が可能であるため、手入力が不要になったデータである。これらのレイヤのデータは、マスク設計部212のデータ加工部226において、他のレイヤのデータからレイヤ演算により生成される。
そして、生成されたレイヤのデータに基づいて、マスク毎にマスクレイヤパターンが生成される。
図8および図9を参照して、当該PCELLの入力仕様を見れば分かるように、回路設計者の作業量の約30%が削減され、従来よりも簡潔な設計をすればいいことを意味する。さらに、ヒューマンエラーの発生確率も減少している。また、プロセスの開発段階では、頻繁に製品仕様や設計、製造仕様に修正が入るが、そのような変更や訂正要求に対しても、即座に対処でき、開発効率が向上する。
なお、描画する際には、各マスクは別々に処理するようしても良い。そのため、マスクのデータ処理においてもCPUの並列化処理を実行することが可能である。
以下、データ加工部226における各マスクレイヤパターンを生成する際のレイヤ演算等の事例について説明する。
<RSTIマスクレイヤパターン>
STIマスクの中で面積の大きなパターンの場合、化学的機械的研磨工程(CMP)で研磨しきれず、研磨残が発生する場合がある。
このようなCMP残等の、不具合を予防するために、大面積のSTIパターンをさらにくり抜いておくプロセスが必要となる場合がある。
このくり抜くために用いられるマスクが、RSTIマスクのレイヤパターンである。プロセスで使う化学的機械的研磨装置やスラリの種類にも依存するが、おおむね、STIマスクのレイヤパターンを1から0.3μ程度アンダーサイジングしたパターンをRSTIマスクのレイヤパターンとして配置するのが一般的な構成である。
本例の場合、STIレイヤに従って、STIマスクのレイヤパターンがレイアウトさえされれば、当該STIマスクのレイヤパターンを1から0.3μ程度、アンダーサイジングすれば、RSTIマスクのレイヤパターンを自動生成することが可能である。
したがって、RSTIマスクのレイヤパターンを作成するためにPCELLを使う場合にRSTIレイヤのレイアウトを手入力しなくて済むので、設計作業の効率が向上する。なお、RSTIマスクは、設計的には不要であるが、プロセス的に必要なマスクであり、そのサイジング量は、化学的機械的研磨装置やスラリの種類に依存して最適値な値を選択すればよい。
<WELLマスクレイヤパターン>
半導体基板としてP型基板を使う場合、まず、NMOSトランジスタを作るためにNWELL注入をして、N型の領域を形成する。それ以外の領域は、PMOSトランジスタを作るために、PWELL注入をして、P型の領域を形成する。
NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとは互いに物理的に交わらない。そのため、PWELLマスクのレイヤパターンは、NWELLマスクのレイヤパターンと逆のレイアウトになっている。
そこで、NWELLレイヤに従ってNWELLマスクのレイヤパターンのみレイアウトし、その反転パターンをPWELLマスクのレイヤパターンとして利用することが可能である。すなわち、PCELLを使う場合に回路設計者はPWELLレイヤのレイアウトの入力をしなくて済むので、設計効率が向上する。なお、プロセス的には、NWELLとPWELL間の耐圧性能を確保するために、所定の間隔を確保する必要がある。このような場合、単純なサイジングでは不十分である。これに対応するために、NWELLマスクのレイヤパターンについて一律にサイジングした上で反転させたパターンをPWELLマスクのレイヤパターンとして利用することが可能である。これにより、PCELLを使う場合にPWELLレイヤのレイアウトを手入力しなくても済むので設計作業の効率が向上する。なお、WELL耐圧性能に伴うサイジングは、物理的要請である。
同様に、半導体基板としてN型基板を使う場合、まず、PMOSトランジスタを作るために、PWELL注入をして、P型の領域を形成する。それ以外の領域は、NMOSトランジスタを作るために、NWELL注入をして、N型の領域を形成する。
NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとは互いに物理的に交わらない。そのため、NWELLマスクのレイヤパターンは、PWELLマスクのレイヤパターンと逆のレイアウトになっている。
そこで、PWELLレイヤに従ってNWELLマスクのレイヤパターンのみレイアウトし、その反転パターンをNWELLマスクのレイヤパターンとして利用することが可能である。すなわち、PCELLを使う場合に回路設計者はNWELLレイヤのレイアウトの入力をしなくて済むので、設計効率が向上する。なお、プロセス的には、NWELLとPWELL間の耐圧性能を確保するために、所定の間隔を確保する必要がある。このような場合、単純なサイジングでは不十分である。これに対応するために、PWELLマスクのレイヤパターンについて一律サイジングした上で反転させたパターンをNWELLマスクのレイヤパターンとして利用することが可能である。これにより、PCELLを使う場合にNWELLレイヤのレイアウトを手入力しなくても済むので設計作業の効率が向上する。なお、WELL耐圧性能に伴うサイジングは、物理的要請である。
<VLPマスクレイヤパターン>
VLPレイヤは、ゲート下のチャネルを制御するためのイオン注入のレイヤである。
従って、ゲートを形成する前に、ゲートの下のみイオン注入できればいいが、アライメントマージンを確保するには、ゲート下のみならず、活性領域も合わせてイオン注入しておくことが望ましい。
一方、LPLDレイヤは、原理的には、サイドウォール下の活性領域にイオン注入するためのレイヤである。ゲートを形成した後イオン注入するので、ゲート領域を含めて注入しても、サイドウォール下の活性領域にイオンを注入することが可能である。
従って、VLPレイヤとLPLDレイヤは、同じレイヤを用いることが可能である。したがって、VLPレイヤに従ってVLPマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、LPLDレイヤに従ってLPLDマスクのレイヤパターンを2回ウエハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVLPレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。さらに、VLPマスクを作成する必要が無くなるのでコストを削減することが可能である。
なお、LPLDレイヤについては、後述するレイヤ演算により作成される。
<VLNマスクレイヤパターン>
VLNレイヤは、ゲート下のチャネルを制御するためのイオン注入のレイヤである。
従って、ゲートを形成する前に、ゲートの下のみイオン注入できればいいが、アライメントマージンを確保するには、ゲート下のみならず、活性領域も合わせてイオン注入しておくことが望ましい。
一方、LNLDレイヤは、原理的には、サイドウォール下の活性領域にイオン注入するためのレイヤである。ゲートを形成した後イオン注入するので、ゲート領域を含めて注入しても、サイドウォール下の活性領域にイオンを注入することが可能である。
従って、VLNマスクとLNLDマスクは、同じレイヤパターンを使うことが可能である。したがって、VLNレイヤに従ってVLNマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、LNLDレイヤに従ってLNLDマスクのレイヤパターンを2回ウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVLNレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。さらに、VLNマスクを作成する必要が無くなるのでコストも削減することが可能である。
なお、LNLDレイヤについては、後述するレイヤ演算により作成される。
<LPLDマスクレイヤパターン>
LPLDレイヤは、サイドウォール下のチャネル端を制御するためのイオン注入のレイヤである。
従って、サイドウォールを形成する前に、サイドウォールの下のみイオン注入できればいいが、アライメントマージンを確保するには、サイドウォール下のみならず、活性領域やゲート領域も合わせてイオン注入しておくことが望ましい。
一方、PDFレイヤは、原理的には、活性領域にイオン注入するためのレイヤである。ゲートとサイドウォールとを形成した後イオン注入するので、ゲート領域とサイドウォール領域とを含めて注入しても、サイドウォール外の活性領域にイオンを注入することが可能である。
従って、LPLDレイヤのレイアウトは、PDFレイヤとTGOレイヤのレイアウトのレイヤ演算(AND NOT論理演算)とNWELLレイヤのレイアウトをレイヤ演算(AND論理演算)したレイアウトを使うことができる。
ここで、本実施例においてAND NOT論理演算は、2つのレイヤ(AおよびB)をもとに、レイヤAからレイヤBを除く領域を表したレイヤを作成することを意味する。すなわち、PDFレイヤからTGOレイヤを除く領域(AND NOT)を表したレイヤを作成する。TGOレイヤが無い場合には、PDFレイヤと同等となる。
また、本実施例においてAND論理演算は、2つのレイヤ(AおよびB)をもとに、レイヤAとレイヤBとが重なる領域を表したレイヤを作成することを意味する。すなわち、PDFレイヤとNWELLレイヤとが重なる領域(AND)に従ってLPLDマスクのレイヤパターンを作成することが可能である。それゆえ、PCELLを使う場合に回路設計者は、LPLDレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
<LNLDマスクレイヤパターン>
LNLDレイヤは、サイドウォール下のチャネル端を制御するためのイオン注入のレイヤである。
従って、サイドウォールを形成する前に、サイドウォールの下のみイオン注入できればいいが、アライメントマージンを確保するには、サイドウォール下のみならず、活性領域やゲート領域も合わせてイオン注入しておくことが望ましい。
一方、NDFレイヤは、原理的には、活性領域にイオン注入するためのレイヤである。ゲートとサイドウォールを形成した後イオン注入するので、ゲート領域とサイドウォール領域を含めて注入しても、サイドウォール外の活性領域にイオンを注入することが可能である。
従って、LNLDレイヤのレイアウトは、NDFレイヤとTGOレイヤのレイアウトのレイヤ演算(AND NOT論理演算)とNWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ演算(AND NOT論理演算)したレイアウトを使うことができる。
すなわち、NDFレイヤからTGOレイヤの除く領域(AND NOT)を表したレイヤを作成する。TGOレイヤが無い場合にはNDFレイヤと同等となる。
そして、さらにレイヤ演算として、NWELLレイヤを除く領域(AND NOT)を表したレイヤを作成する。当該処理に従ってLNLDマスクのレイヤパターンを作成することが可能である。それゆえ、PCELLを使う場合に回路設計者は、LNLDレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
<NG1マスクレイヤパターン>
NG1レイヤは、ゲート絶縁膜へのN型のイオン注入のレイヤである。
一方、PDFレイヤは、原理的には、活性領域にイオン注入するためのレイヤである。従って、NG1レイヤとPDFレイヤは、同じレイヤを使うことが可能である。したがって、バラクタ素子やゲート抵抗素子を使わない場合は、NG1レイヤに従ってNG1マスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、PDFレイヤに従ってPDFマスクのレイヤパターンを2回ウエハプロセスで用いるようにすることが可能である。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はバラクタ素子やゲート抵抗素子を使わない場合はNG1レイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。なお、バラクタ素子やゲート抵抗素子を使う場合は、バラクタ素子やゲート抵抗素子を追加する必要があるので専用のNG1レイヤのマスクを設ける必要がある。
<PG1マスクレイヤパターン>
PG1レイヤは、ゲート絶縁膜へのP型のイオン注入のレイヤである。
一方、NDFレイヤは、原理的には、活性領域にイオン注入するためのレイヤである。従って、PG1レイヤとNDFレイヤは、同じレイヤを使うことが可能である。したがって、バラクタ素子やゲート抵抗素子を使わない場合は、PG1レイヤに従ってPG1マスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、NDFレイヤに従ってNDFマスクのレイヤパターンを2回ウエハプロセスで用いるようにすることが可能である。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はバラクタ素子やゲート抵抗素子を使わない場合はPG1レイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。なお、バラクタ素子やゲート抵抗素子を使う場合は、バラクタ素子やゲート抵抗素子を追加する必要があるので専用のPG1レイヤのマスクを設ける必要がある。
<変形例>
上記においては、一般的なNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタの例について説明したが、複雑化する設計仕様の例としては、例えば、マルチVthのトランジスタが挙げられる。
一般的に、半導体デバイスであるトランジスタは、沢山の電流を流すことにより高速のスイッチング動作が可能になる。一方で消費電力を少なくすれば、スイッチング動作が遅くなる。
しかし、半導体デバイス製品の要求仕様としては、高速動作と低消費電力という、相反する性能が同時に求められる。少ない電流で高速動作をするには、信号のクリティカルパスを検出し、そのクリティカルパス上のトランジスタのみ、消費電流は多いが高速動作できる低しきい値(Lvt)トランジスタを採用し、それ以外は、低速動作ではあるが消費電流の少ない省電力(Svt)トランジスタを配置する。
また、SRAM用に高しきい値(Hvt)に調整した高しきい値(Hvt)トランジスタや、外部とのインターフェース用にゲート酸化膜を高耐圧化したIOトランジスタ等、用途に応じて多くの種類のトランジスタを設計する必要がある。
このようなマルチVthのトランジスタを実現するためには、設計仕様がさらに複雑化する。
図10は、低しきい値(Lvt)のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図10を参照して、図8と比較して、VLNLレイヤが設けられている点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
<VLNLマスクレイヤパターン>
VLNLレイヤは、ゲート下のチャネルを制御するため(低しきい値のため)のイオン注入の認識レイヤであり、LNLDレイヤとレイヤ演算(AND)して低しきい値のトランジスタの図形が形成される。
したがって、VLNLレイヤについてもVLNレイヤと同様に、LNLDレイヤに従うLNLDマスクのレイヤパターンを使うことが可能である。
それゆえ、VLNLレイヤに従ってVLNLマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、LNLDレイヤとVLNLの認識レイヤとのANDのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVLNLレイヤの枠のみ必要だが、精緻なレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
図11は、低しきい値(Lvt)のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図11を参照して、図9と比較して、VLPLレイヤが設けられている点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
<VLPLマスクレイヤパターン>
VLPLレイヤは、ゲート下のチャネルを制御するため(低しきい値のため)のイオン注入の認識レイヤであり、LPLDレイヤとレイヤ演算(AND)して低しきい値のトランジスタの図形が形成される。
したがって、VLPLレイヤについてもVLPレイヤと同様に、LPLDレイヤに従うLPLDマスクのレイヤパターンを使うことが可能である。
それゆえ、VLPLレイヤに従ってVLPLマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、LPLDレイヤとVLPLの認識レイヤとのANDのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVLPLレイヤの枠のみ必要だが、精緻なレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
図12は、SRAM用のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図12を参照して、図8と比較して、VLNSレイヤが設けられている点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
<VLNSマスクレイヤパターン>
VLNSレイヤは、ゲート下のチャネルを制御(SRAM用)するためのイオン注入の認識レイヤであり、LNLDレイヤとレイヤ演算(AND)してSRAM用のトランジスタの図形が形成される。
したがって、VLNSレイヤについてもVLNレイヤと同様に、LNLDレイヤに従うLNLDマスクのレイヤパターンを使うことが可能である。
それゆえ、VLNSレイヤに従ってVLNSマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、LNLDレイヤとVLNSの認識レイヤとのANDのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVLNSレイヤの枠のみ必要だが、精緻なレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
なお、LNLDレイヤのレイアウトは、NDFレイヤとTGOレイヤのレイアウトのレイヤ演算(AND NOT論理演算)と、NWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ得演算(AND NOT論理演算)したレイアウトを使うことができる。
図13は、SRAM用のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図13を参照して、図9と比較して、VLPSレイヤが設けられている点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
<VLPSマスクレイヤパターン>
VLPSレイヤは、ゲート下のチャネルを制御(SRAM用)するためのイオン注入の認識レイヤであり、LPLDレイヤとレイヤ演算(AND)してSRAM用のトランジスタの図形が形成される。
したがって、VLPSレイヤについてもVLPレイヤと同様に、LPLDレイヤに従うLPLDマスクのレイヤパターンを使うことが可能である。
それゆえ、VLPSレイヤに従ってVLPSマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、LPLDレイヤとVLPSの認識レイヤとのANDのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVLPSレイヤの枠のみ必要だが、精緻なレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
なお、LPLDレイヤのレイアウトは、PDFレイヤとTGOレイヤのレイアウトのレイヤ演算(AND NOT論理演算)とNWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ演算(AND論理演算)したレイアウトを使うことができる。
図14は、外部インタフェース用の高耐圧のNMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図14を参照して、図8と比較して、LNLDレイヤの代わりにHNLDレイヤが設けられている点と、VLNレイヤの代わりにVHNレイヤが設けられている点とが異なる。
<HNLDマスクレイヤパターン>
HNLDレイヤは、サイドウォール下のチャネル端を制御するためのイオン注入のレイヤであり、LNLDレイヤと同種のものである。
従って、サイドウォールを形成する前に、サイドウォールの下のみイオン注入できればいいが、アライメントマージンを確保するには、サイドウォール下のみならず、活性領域やゲート領域も合わせてイオン注入しておくことが望ましい。
一方、NDFレイヤは、原理的には、活性領域にイオン注入するためのレイヤである。ゲートとサイドウォールを形成した後イオン注入するので、ゲート領域とサイドウォール領域を含めて注入しても、サイドウォール外の活性領域にイオンを注入することが可能である。
従って、LNLDレイヤと同様に、HNLDレイヤのレイアウトは、NDFレイヤとTGOレイヤのレイアウトのレイヤ演算(AND論理演算)と、NWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ演算(AND NOT論理演算)したレイアウトを使うことができる。すなわち、HNLDレイヤに従ってHNLDマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、NDFレイヤとTGOレイヤとのレイアウトのレイヤ演算(AND論理演算)と、NWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ演算(AND NOT論理演算)に従ってHNLDマスクのレイヤパターンを作成することが可能である。それゆえ、PCELLを使う場合に回路設計者は、HNLDレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
<VHNマスクレイヤパターン>
VHNレイヤは、ゲート下のチャネルを制御(高しきい値)するためのイオン注入のレイヤであり、VLNレイヤと同種のものである。
一方、上述したようにVLNレイヤについては、LNLDレイヤに従うLNLDマスクのレイヤパターンを使うことが可能である。
したがって、VLNレイヤと同様に、VHNレイヤについても、VHNレイヤに従ってVHNマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、HNLDレイヤに従ってHNLDマスクのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVHNレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
図15は、外部インタフェース用の高耐圧のPMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図15を参照して、図9と比較して、LPLDレイヤの代わりにHPLDレイヤが設けられている点と、VLPレイヤの代わりにVHPレイヤが設けられている点とが異なる。
<HPLDマスクレイヤパターン>
HPLDレイヤは、サイドウォール下のチャネル端を制御するためのイオン注入のレイヤであり、LPLDレイヤと同種のものである。
従って、サイドウォールを形成する前に、サイドウォールの下のみイオン注入できればいいが、アライメントマージンを確保するには、サイドウォール下のみならず、活性領域やゲート領域も合わせてイオン注入しておくことが望ましい。
一方、PDFレイヤは、原理的には、活性領域にイオン注入するためのレイヤである。ゲートとサイドウォールを形成した後イオン注入するので、ゲート領域とサイドウォール領域を含めて注入しても、サイドウォール外の活性領域にイオンを注入することが可能である。
従って、LPLDレイヤと同様に、HPLDレイヤのレイアウトは、PDFレイヤとTGOレイヤのレイアウトのレイヤ演算(AND論理演算)と、NWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ演算(AND論理演算)したレイアウトを使うことができる。すなわち、HPLDレイヤに従ってHPLDマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、PDFレイヤとTGOレイヤとのレイアウトのレイヤ演算(AND論理演算)と、NWELLレイヤのレイアウトとのレイヤ演算(AND論理演算)に従ってHPLDマスクのレイヤパターンを作成することが可能である。それゆえ、PCELLを使う場合に回路設計者は、HPLDレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
<VHPマスクレイヤパターン>
VHPレイヤは、ゲート下のチャネルを制御(高しきい値)するためのイオン注入のレイヤであり、VLPレイヤと同種のものである。
一方、上述したようにVLPレイヤについては、LPLDレイヤに従うLPLDマスクのレイヤパターンを使うことが可能である。
したがって、VLPレイヤと同様に、VHPレイヤについても、VHPレイヤに従ってVHPマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、HPLDレイヤに従ってHPLDマスクのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVHPレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
図16は、外部インタフェース用の高耐圧の低しきい値NMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図16を参照して、図14と比較して、VHNLレイヤを設けた点が異なる。
<VHNLマスクレイヤパターン>
VHNLレイヤは、ゲート下のチャネルを制御(低しきい値)するためのイオン注入の認識レイヤであり、HNLDレイヤとレイヤ演算(AND)して使用するものである。
したがって、VHNレイヤと同様に、VHNLレイヤについても、VHNLレイヤに従ってVHNLマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、HNLDレイヤとVHNLの認識レイヤとのレイヤ演算(AND論理演算)に従ってVHNLマスクのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVHNLレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
図17は、外部インタフェース用の高耐圧の低しきい値PMOSトランジスタのデバイス構造データを説明する図である。
図17を参照して、図15と比較して、VHPLレイヤ設けた点が異なる。
<VHPLマスクレイヤパターン>
VHPLレイヤは、ゲート下のチャネルを制御(低しきい値)するためのイオン注入の認識レイヤであり、VHPLレイヤとレイヤ演算(AND)して使用するものである。
したがって、VHPレイヤと同様に、VHPLレイヤについても、VHPLレイヤに従ってVHPLマスクのレイヤパターンを作成する必要はなく、HPLDレイヤとVHPLの認識レイヤとのレイヤ演算(AND論理演算)に従ってVHPLマスクのレイヤパターンをウェハプロセスで用いるようにすればよい。そして、PCELLを使う場合に回路設計者はVHPLレイヤのレイアウトを手入力しなくてよいので設計作業の効率が向上する。
このように、本技術を用いれば、デバイスの構造や物理特性をうまく利用することで、PCELLの作成作業、テクノロジ・マッピング、さらには回路設計者による手入力作業量を半減させることができる。また、その減少分は、あくまでも自動演算なので、作業ミスも減らすことができ、設計工期の短縮や、最終的に得られる半導体集積回路の信頼性が向上する。さらに、半導体集積回路の設計コストを削減することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 コンピュータ本体、2 モニタ、3 FDドライブ、5 キーボード、6 マウス、7 光ディスクドライブ、8 ROM、9 ネットワーク通信装置、10 CPU、12 RAM、13 固定ディスク、100 検証モジュール、102 システム検証部、104 回路検証部、106 論理検証部、108 テスト検証部、110 レイアウト検証部、112 リソグラフィ検証部、150 設計プログラム、200 設計モジュール、202 システム設計部、204 回路設計部、206 論理設計部、208 テスト設計部、210 レイアウト設計部、212 マスク設計部、220 レイアウトデータ入力部、222 並列化部、224 レイヤエントリ部、226 データ加工部、228 ダミー生成部、230 光近接補正部、232 リソグラフィ検証データ出力部、234 マスクデータ出力部、236 セルデータ編集情報生成部、238 検証用仕様データ生成部、300 データ生成モジュール、302 システムデータ生成部、304 回路データ生成部、306 セルデータ生成部、308 パラメトライズドセル編集部。

Claims (7)

  1. パラメータ値を変更可能なセルデータで設計される半導体集積回路のマスクデータを出力するマスク設計装置であって、
    セルデータを作成するセルデータ作成手段と、
    作成されたセルデータに従って、半導体集積回路のレイアウトデータを設計するレイアウトデータ設計部と、
    前記レイアウトデータ設計部で設計されたレイアウトデータおよびセルデータに含まれる構造データに従って半導体集積回路のマスクパターンを設計し、当該マスクパターンを生成するためのマスクデータを出力するマスクパターン設計部とを備え、
    前記マスクパターンは、複数階層のマスクレイヤパターンで構成され、
    前記マスクパターン設計部は、ある階層のマスクレイヤパターンおよびセルデータに含まれる構造データの物理的制約事項に基づいて別の階層のマスクレイヤパターンを設計するマスクパターン加工部を有する、マスク設計装置。
  2. 前記マスクパターン設計部は、複数階層のマスクレイヤパターンの階層毎に並列演算可能に設計される、請求項1記載のマスク設計装置。
  3. 前記ある階層のマスクレイヤパターンは、STI(Shallow Trench Isolation)マスクのレイヤパターンであり、
    前記マスクパターン加工部は、STI(Shallow Trench Isolation)マスクのレイヤパターンをサイジングしてRSTI(Raised Shallow Trench Isolation)マスクのレイヤパターンを設計する、請求項1記載のマスク設計装置。
  4. 前記ある階層のマスクレイヤパターンは、第1のウェルマスクのレイヤパターンであり、
    前記マスクパターン加工部は、前記第1のウェルマスクのレイヤパターンを反転させて前記第1のウェルマスクと極性が異なる第2のウェルマスクのレイヤパターンを設計する、請求項1記載のマスク設計装置。
  5. 前記ある階層のマスクレイヤパターンは、活性領域にイオン注入するためのマスクのレイヤパターン、ゲート酸化膜を形成するためのマスクのレイヤパターンおよびウェルマスクのレイヤパターンであり、
    前記マスクパターン加工部は、前記活性領域にイオン注入するためのマスクのレイヤパターン、ゲート酸化膜を形成するためのマスクのレイヤパターンおよびウェルマスクのレイヤパターンのレイヤ演算の組み合わせに基づいて、活性領域のチャネル端を制御するためにイオン注入するためのマスクのレイヤパターンを設計する、請求項1記載のマスク設計装置。
  6. 前記ある階層のマスクレイヤパターンは、前記活性領域のチャネル端を制御するためにイオン注入するためのマスクのレイヤパターンであり、
    前記マスクパターン加工部は、前記活性領域のチャネル端を制御するためにイオン注入するためのマスクのレイヤパターンを前記チャネルのしきい値電圧を調整するイオン注入用のマスクのレイヤパターンとして設計する、請求項5記載のマスク設計装置。
  7. パラメータ値を変更可能なセルデータで設計される半導体集積回路のマスクデータを出力するマスク設計方法であって、
    セルデータを作成するステップと、
    作成されたセルデータに従って、半導体集積回路のレイアウトデータを設計するステップと、
    設計されたレイアウトデータおよびセルデータに含まれる構造データに従って半導体集積回路のマスクパターンを設計するステップと、
    当該マスクパターンを生成するためのマスクデータを出力するステップとを備え、
    前記マスクパターンは、複数階層のマスクレイヤパターンで構成され、
    前記マスクパターンを設計するステップは、ある階層のマスクレイヤパターンおよびセルデータに含まれる構造データの物理的制約事項に基づいて別の階層のマスクレイヤパターンを設計するステップを含む、マスク設計方法。
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