JP2014035342A - 管端部の形状測定装置およびそれを用いた形状測定方法 - Google Patents

管端部の形状測定装置およびそれを用いた形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】管端部の形状を自動で精度よく測定できる管端部の形状測定装置および形状測定方法を提供する。
【解決手段】管90の中心軸90a方向に移動可能な基台30と、上下動可能な装置本体40と、回転可能に保持され、その回転角度の検出器を有する回転体41と、径方向に移動可能に保持され、外面側アーム51および内面側アーム52を保持するアーム支持体50と、アーム支持体50の位置検出器と、外面ローラを付勢して管90の外面に倣わせる外面倣い機構60と、外面ローラの位置検出器と、内面ローラを管90の内面のうちで外面ローラの反対側の位置に付勢して倣わせる内面倣い機構70と、回転体41を回転させた状態で所定の角度ごとに外面ローラ位置検出器、内面ローラ位置検出器、アーム位置検出器で検出した値から外半径および内半径を算出し、プロフィールデータを出力する自動測定手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、管端部の外半径および内半径を所定の角度ごとに測定する形状測定装置および形状測定方法に関する。詳しくは、管端部の形状を自動で精度よく測定できる管端部の形状測定装置および形状測定方法に関する。
管端部の形状を測定する装置として、管にローラを倣わせる接触式と、レーザー変位計等の光学的測定手段を用いる非接触式とがある。特許文献1には被測定材である管にローラを倣わせる接触式の管端部の形状測定装置が提案されている。特許文献1に提案される管端部の形状測定装置は、一対の倣いローラを管端部の外面および内面にそれぞれエアシリンダーで付勢して接触させ、その倣いローラの変位を測定するレーザー変位計がそれぞれ配設される。一対の倣いローラおよびレーザー変位計を旋回アームで保持し、その旋回アームを回転させつつレーザー変位計で担いローラの移動量を測定することによって管端部の外径および内径を測定する。
一方、特許文献2は光学的測定手段を用いる非接触式の管端部の形状測定装置が提案されている。特許文献2に提案される管端部の形状測定装置では、管の外面および内面からの距離を測定する一対のセンサーを備え、そのセンサーは支持体上で径方向に移動可能かつ回転軸回りに回転自在に取り付けられる。また、支持体を上下動するための手段を有するとともに、測定された管端部に分類コードを帰すための検出されたデータの処理を備えている。
実開平5−23105号公報 特許第4732349号公報
前記特許文献1で提案される接触式の管端部の形状測定装置は、旋回アームの回転軸を移動する手段を有さない。このため、管の中心軸を旋回アームの回転軸と一致するように配置する必要があり、外径が異なる管を測定する場合には段取り替えに時間を要する。一方、前記特許文献2で提案される非接触式の管端部の形状測定装置では、管端部に水滴が付着している場合に乱反射が生じることから、測定精度を確保するのが困難である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、管端部の形状を自動で精度よく測定できる管端部の形状測定装置および形状測定方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は、次の通りである:
(1)被測定材である管の中心軸方向に移動可能な基台と、前記基台に上下動可能に保持される装置本体と、前記装置本体に回転可能に保持され、該回転角度の検出器を有する回転体と、前記回転体に径方向に移動可能に保持され、外面側アームおよび内面側アームを支持するアーム支持体と、前記アーム支持体の位置を検出するアーム位置検出器と、径方向に移動可能な外面ローラを付勢して前記管の外面に倣わせ、前記外面側アームに配設される外面倣い機構と、前記外面ローラの位置を検出する外面ローラ位置検出器と、径方向に移動可能な内面ローラを前記管の内面のうちで前記外面ローラの反対側の位置に付勢して倣わせ、前記内面側アームに配設される内面倣い機構と、前記内面ローラの位置を検出する内面ローラ位置検出器と、前記基台の移動、前記装置本体の上下動、前記回転体の回転および前記アーム支持体の移動を制御する制御手段と、前記回転体を回転させた状態で所定の角度ごとに前記外面ローラ位置検出器および前記アーム位置検出器で検出した値から外半径を算出するとともに、前記内面ローラ位置検出器および前記アーム位置検出器で検出した値から内半径を算出し、算出した外半径および内半径並びに前記回転体の角度からなるプロフィールデータを出力する自動測定手段とを備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
(2)前記外面倣い機構が、前記管の外面に前記外面ローラを付勢するためのコイルばねを有し、前記内面倣い機構が、前記管の内面に前記内面ローラを付勢するためのコイルばねを有することを特徴とする上記(1)に記載の管端部の形状測定装置。
(3)上記(1)または(2)に記載の管端部の形状測定装置が、さらに、前記外面ローラ位置検出器、前記内面ローラ位置検出器および前記アーム位置検出器を校正するために用いられる校正用管と、前記校正用管を保持する校正用管保持手段と、前記校正用管保持手段に保持された校正用管を測定可能な位置に配置するために前記校正用管保持手段を移動させる校正用移動手段と、前記校正用管を所定の角度ごとに外半径および内半径を測定した測定データと、別の測定装置によって前記校正用管を所定の角度ごとに外半径および内半径を測定して得た校正用データとの差異を所定の角度ごとに求めて差異データを作成する差異データ作成手段と、被測定材を測定することによって出力される前記プロフィールデータに前記差異データを加算する校正手段とを備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の管端部の形状測定装置が、さらに、前記プロフィールデータから、下記(a)〜(d)の項目のうちで1以上の項目を演算するプロフィール演算手段を備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
(a)角度および外半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および外半径で構成される外径芯外半径プロフィール
(b)角度および外半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および内半径で構成される外径芯内半径プロフィール
(c)角度および内半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および外半径で構成される内径芯外半径プロフィール
(d)角度および内半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および内半径で構成される内径芯内半径プロフィール
(5)上記(3)または(4)に記載の管端部の形状測定装置が、さらに、測定精度を確認するために用いられる精度確認用管と、前記精度確認用管を測定することによって出力される前記プロフィールデータに前記差異データを加算して出力するチェックデータ作成手段とを備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
(6)上記(1)に記載の管端部の形状測定装置を用いて管端部の形状を測定する方法であって、前記装置本体を上下動させて前記回転体の回転軸を被測定材である管の中心軸の高さと略一致させるステップと、前記アーム支持体を径方向に移動させ、前記管の外面が前記外面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置し、かつ、前記管の内面が前記内面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置した状態とするステップと、前記基台を前記管の中心軸方向に移動させ、前記外面ローラを前記管の外面に接触させるとともに、前記内面ローラを前記管の外面に接触させるステップと、前記自動測定手段によってプロフィールデータを得るステップとを、その順に行うことを特徴とする管端部の形状測定方法。
(7)前記アーム支持体を径方向に移動させて管の外面が外面ローラの移動可能な範囲に位置し、かつ、管の内面が内面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置した状態とする際に、前記管の内径に応じて前記アーム支持体の移動を調整し、前記内面側アームが前記管と干渉するのを防止することを特徴とする上記(6)に記載の管端部の形状測定方法。
本発明の管端部の形状測定装置および形状測定方法は、下記の顕著な効果を有する。
(1)制御手段および自動測定手段を備えることから、管端部の形状を自動で測定することができる。
(2)外面ローラおよび内面ローラの押し付けによる管の変形を最小限に留めることができ、測定精度を向上できる。
本発明の管端部の形状測定装置の構成例を示す模式図である。 本発明の管端部の形状測定装置が備える外面倣い機構および内面倣い機構の構成例を示す模式図である。 プロフィール演算手段によって外径芯外半径プロフィールおよび外径芯内半径プロフィールを求める処理を示す図であり、同図(a)は管の形状を表す測定点から中心を求めた状態、同図(b)は求めた中心を原点に移動させた状態、同図(c)は測定点の間を補間した状態をそれぞれ示す。 本発明の形状測定方法を説明する図であり、同図(a)は測定開始時の状態、同図(b)は回転体の回転軸を管の中心軸の高さと略一致させた状態、同図(c)は外面ローラおよび内面ローラで接触可能な範囲に管が位置した状態、同図(d)は外面ローラおよび内面ローラに管を接触させた状態をそれぞれ示す。
以下に、本発明の管端部の形状測定装置および形状測定方法について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の管端部の形状測定装置の構成例を示す模式図である。同図には、管端部の形状測定装置10と、中心軸90aを水平にした状態で搬送される管90と、管90を中心軸方向に搬送する搬送装置の複数のローラ91とを示す。
同図に示す管端部の形状測定装置10は、ベッド20、基台30、装置本体40、回転体41、アーム支持体50、外面側アーム51、内面側アーム52、校正用管81、校正用管保持台82および保持台ベッド83を備える。基台30は走行台車部31と外枠部32とで構成される。走行台車部31は車輪およびその回転を駆動する駆動装置(図示なし、例えばモーター)を有する。基台30は、駆動装置により車輪が回転し、ベッド20に配設されたレール(図示なし)の案内に従って走行台車部31が走行することにより、管90の中心軸方向に移動可能である。
外枠部32は装置本体40を保持し、保持される装置本体40は外枠部32に配設されたガイドレール(図示なし)の案内により上下動可能である。また、装置本体40の上下動を駆動するため、駆動装置(図示なし、例えば油圧シリンダ)が外枠部32に設けられる。装置本体40は回転体41を回転可能に保持し、回転体41の回転を駆動する駆動装置(図示なし、例えばモーター)を有する。また、回転体41は、回転軸周りの角度を検出する角度検出器(図示なし)を有する。
回転体41はアーム支持体50を保持し、保持されるアーム支持体50は回転体41に配設されたガイドレール(図示なし)の案内により回転体の回転軸41aとの距離が変更可能、すなわち、径方向に移動可能である。また、アーム支持体50には、アーム支持体50の径方向の位置を検出するアーム位置検出器(図示なし)が設けられる。このようなアーム支持体50は、外面側アーム51および内面側アーム52を支持し、外面側アーム51には外面倣い機構が、内面側アーム52には内面倣い機構がそれぞれ配設される。この外面倣い機構および内面倣い機構の構成例について、下記図2を参照して説明する。ここで、以下の説明において「径方向」は、別に記載がない限り、回転体の回転軸41aを中心とする径方向を意味する。
図2は、本発明の管端部の形状測定装置が備える外面倣い機構および内面倣い機構の構成例を示す模式図である。同図には、アーム支持体50、外面側アーム51、内面側アーム52、外面倣い機構60および内面倣い機構70を示し、想像線で被測定材である管の断面形状を示す。外面側アーム51は、一端をアーム支持体50により支持され、他端側に外面倣い機構60が配設される。また、内面側アーム52は、一端をアーム支持体50により支持され、他端側に内面倣い機構70が配設される。
同図に示す外面倣い機構60は、外面ローラ61、フレーム62、2本のガイドレール63、コイルばね64およびばねケース65を備える。外面側アーム51には2本のガイドレール63が配設され、その2本のガイドレール63の案内によってフレーム62が径方向に移動可能である。そのフレーム62は、外面ローラ61を回転可能に保持する。フレーム62の移動可能範囲、すなわち、外面ローラ61の移動可能範囲は2本のガイドレール63の長さLによって制限される。
一方、外面側アーム51には板状の保持部51aが設けられており、その保持部51aには外面にねじが形成された調整用棒51bが固定されている。この調整用棒51bはばねケース65に設けられた貫通孔に挿入され、調整用ナット66が取り付けられている。このようなばねケース65は、調整用棒51bの案内によって径方向に移動可能であるが、その移動は調整用ナットによって制限される。
ばねケース65にはコイルばね64の一端が固定され、そのコイルばね64の他端はフレーム62に設けられた板状の受け部62aに固定される。このように設けられたコイルばね64が伸びようとすることにより、一端でばねケース65が調整用ナット66に押し付けられ、他端でフレーム62が付勢される。フレーム62の付勢に伴って外面ローラ61が付勢されて管90の外面に押し当てられる。このように外面ローラ61が付勢されて管90の外面に押し当てられることにより、外面ローラ61は管90の外面に倣って径方向に移動する。
同図に示す外面倣い機構60は、調整用ナット66を回すことにより、調整用ナット66が径方向に移動する。ばねケース65はコイルばね64により調整用ナット66に押し付けられているので、調整用ナット66の移動に伴ってばねケース65も径方向に移動する。調整用ナット66を回してばねケース65を外面ローラ61に近づくように移動させると、それに伴いコイルばね64が縮むことから、コイルばねが外面ローラを付勢する力(押付力)を増加させることができる。一方、ばねケース65を外面ローラ61から遠ざかるように移動させると、それに伴いコイルばね64が伸びることから、コイルばねが外面ローラを付勢する力(押付力)を減少させることができる。このように同図に示す外面倣い機構60は、外面ローラを付勢する力(押付力)を調整する手段を有する。
内面倣い機構70は、外面倣い機構60と同様な構成であり、詳細な説明は省略するが、コイルばね64により内面ローラ71が付勢され、測定時には内面ローラ71が管の内面に押し当てられて管の内面に倣って径方向に移動する。また、内面倣い機構70は、内面ローラを付勢する力(押付力)を調整する手段を有する。
外面側アーム51には、外面ローラ61の位置を検出する外面ローラ位置検出器(図示なし)が配設されている。また、内面側アーム52には、内面ローラ71の位置を検出する内面ローラ位置検出器(図示なし)が配設されている。
図1に示す管端部の形状測定装置10は、図示しないが、制御手段を備え、その制御手段は、基台30の移動、装置本体40の上下動、回転体41の回転およびアーム支持体50の移動を、それぞれの駆動装置に信号を出力することにより制御する。
また、図1に示す管端部の形状測定装置10は、図示しないが、自動測定手段を備え、その自動測定手段は、回転体41を回転させた状態で所定の角度ごとに外面ローラ位置検出器およびアーム位置検出器で検出した値から回転体の中心軸41aから管の外面までの距離(外半径)を算出するとともに、内面ローラ位置検出器およびアーム位置検出器で検出した値から回転体の中心軸41aから管の内面までの距離(内半径)を算出する。自動測定手段は、算出した外半径および内半径並びに回転体41の角度からなるプロフィールデータを出力する。
このような構成例を採用できる本発明の管端部の形状測定装置は、制御手段および自動測定手段を備えることから、管端部の形状を自動で測定することができる。また、本発明の管端部の形状測定装置は、外面倣い機構60が外面ローラ61を有するとともに内面倣い機構70が内面ローラ71を有し、いわゆる、管にローラを倣わせる接触式である。このような接触式の形状測定装置で測定精度を確保するためには、測定時に、外面ローラ61および内面ローラ71の押し付けによる管の変形を最小限に留めることが重要となる。
このため、本発明の管端部の形状測定装置は、外面ローラ61を管の外面に倣わせる一方で、内面ローラ71を管の内面のうちで外面ローラ61の反対側の位置で倣わせる。すなわち、外面ローラ61および内面ローラ71は、管の同じ箇所を外面側および内面側から挟み込むように配置される。これにより、管は外面ローラから受ける力と内面ローラから受ける力とを同じ箇所に受け、両者の力は方向が相反することから、管の変形が低減できる。
ここで、外面ローラ61を管の外面に倣わせる機構として、外面側アーム51で外面ローラ61を回転可能に保持し、外面側アーム51を付勢することにより外面ローラ61を管の外面に倣わせる機構も考えられる。同様に、内面ローラ71を管の内面に倣わせる機構として、内面側アーム52で内面ローラ71を回転可能に保持し、内面側アーム52を付勢することにより内面ローラ71を管の内面に倣わせる機構も考えられる。
しかしながら、管の同じ箇所に外面ローラ61および内面ローラ71を配置するため、それらを保持する外面側アーム51および内面側アーム52は、回転体41の回転軸方向における長さがある程度必要となり、その重量が増加する。このため、測定時に管が外面ローラ61を介して外面側アーム51の重量による荷重を受けるとともに、内面ローラ71を介して内面側アーム52の重量による荷重を受け受ける。その結果、管が変形して形状測定精度が悪化する。
これに対し、本発明の管端部の形状測定装置は、外面側アーム51に外面ローラ61を有する外面倣い機構60を配設するとともに、内面側アーム52に内面ローラ71を有する内面倣い機構70を配設する。これにより、管は、外面ローラ61を介して外面側アーム51の重量による荷重を受けることがないとともに、内面ローラ71を介して内面側アーム52の重量による荷重を受けることもない。その結果、荷重による管の変形を大幅に低減した状態で、外面ローラ61を管の外面に倣わすことができるとともに内面ローラ71を管の内面に倣わすことができ、管端部の形状測定精度を向上できる。
より具体的には、図2に示す外面倣い機構60では、フレーム62および外面ローラ61の重量のみが管に荷重される。また、図2に示す内面倣い機構70では、フレーム62および内面ローラ71の重量のみが管に荷重される。外面倣い機構60は外面側アーム51の一端側に配設されるとともに内面倣い機構70は内面側アーム52の一端側に配設されるので、フレーム62は回転体41の回転軸方向における長さが外面側アーム51および内面側アーム52に比べて著しく短く、顕著に軽量化が可能となる。このため、外面ローラ61および内面ローラ71を介して管への荷重を低減することが可能となり測定時の荷重による管の変形を大幅に低減でき、管端部の形状測定精度を向上できる。
外面倣い機構および内面倣い機構において、ローラやフレームといった重量により管端部の表面に荷重を発生させる部材の合計重量、並びに、外面ローラおよび内面ローラを付勢する力(押付力)は、被測定材である管の剛性や要求される測定精度に応じて適宜設定できる。
例えば、外径168.3〜426.0mm、内径150.0〜411.0mm、肉厚5.0〜50.0mmの鋼管の場合、測定時の管端部の変形を一定値以下に抑えるためには管端部に加わる荷重F(kgf)を一定値以下に制限する必要がある。その荷重F(kgf)は、梁の曲げ応力の公式から求めることができる。ここで、外面倣い機構において管端部の表面に荷重を発生させる部材の合計重量をf1(kgf)とし、外面ローラの押付力をf2(kgf)とする。これら重量f1および押付力f2によって管端部に加わる荷重は、前記図2に示す状態で最大となるので、重量f1および押付力f2は下記(1)式を満たす必要がある。
f1+f2≦F ・・・(1)
また、前記図2に示す状態から回転体を180°回転させた状態で外面ローラを管の外面に倣わすためには、f2>f1を満たす必要がある。これらから、重量f1は少ない程好ましい。
一方、内面倣い機構において管端部の表面に荷重を発生させる部材の合計重量をf3(kgf)とし、内面ローラの押付力をf4(kgf)とする。これら重量f3および押付力f4によって管端部に加わる荷重は、前記図2に示す状態から回転体を180°回転させた状態で最大となるので、重量f3および押付力f4は下記(2)式を満たす必要がある。
f3+f4≦F ・・・(2)
また、前記図2に示す状態で内面ローラを管の外面に倣わすためには、f4>f3を満たす必要がある。これらから、重量f3は少ない程好ましい。
本発明の管端部の形状測定装置は、管にローラを倣わせる接触式であることから、管端部の外面または内面に水滴が付着している場合でも精度よく測定することができる。また、本発明の管端部の形状測定装置は、上下動可能な装置本体40により回転可能な回転体41が保持されることから、回転体の回転軸41aを、被測定材の管の中心軸90aと略一致するように調整すれば、段取り替えを行うことなく、様々な外径を有する管の端部の形状を測定できる。
本発明の管端部の形状測定装置は、外面ローラまたは内面ローラを付勢するための手段として、ゴムといった弾性体やエアシリンダー、コイルばね等を採用することもできるが、前記図2に示すように、外面倣い機構が、管の外面に外面ローラを付勢するためのコイルばねを有し、内面倣い機構が、管の内面に内面ローラを付勢するためのコイルばねを有するのが好ましい。コイルばねは、広く流通しており容易に入手可能であるとともに、前記図2に示すように付勢する力(押付力)を調整する手段を安価に実現できる。
本発明の管端部の形状測定装置は、被測定材である管の内径によっては、内面側アーム52や内面倣い機構70と管の内面が干渉するおそれがある。測定可能な管の内径は、管内に挿入される部材の径方向の長さ、例えば前記図2に示す内面倣い機構70では内面ローラ71の先端から調整用棒52bまでの径方向の距離Dにより決定される。この距離Dは、内面ローラの移動可能範囲の影響を受け、内面ローラの移動可能範囲が長くなるほど、距離Dも大きくなる傾向を有する。
このため、本発明の管端部の形状測定装置は、前記図2に示すように、内面倣い機構70の内面ローラ71の移動可能範囲より、外面倣い機構60の外面ローラ61の移動可能範囲を大きくするのが好ましい。すなわち、内面倣い機構70の内面ローラ71の移動可能範囲を小さくすることにより、距離Dを小さくして測定可能な管の内径の範囲を確保できる。また、内面倣い機構70の内面ローラ71の移動可能範囲を小さくするのに伴い、外面倣い機構60の外面ローラ61の移動可能範囲を大きくすれば、測定可能な管の肉厚の範囲が狭くなるのを回避できる。
続いて、前記図1に示す管端部の形状測定装置に設けられた校正機能について説明する。前記図1に示す管端部の形状測定装置は、外面ローラ位置検出器、内面ローラ位置検出器およびアーム位置検出器を校正するために用いられる校正用管81と、校正用管81を保持する校正用管保持台82(校正用管保持手段)と、校正用管81を測定可能な位置に配置するために校正用管保持台82を移動可能に保持する保持台ベッド83とを備える。
同図に示す保持台ベッド83は、校正用管保持台82の移動を案内するガイドレール(図示なし)と校正用管保持台82の移動を駆動する駆動装置(図示なし、例えば油圧シリンダ)とが配設される。このような構成の保持台ベッド83は、校正用管保持台82を前後方向(図1の紙面に垂直な方向)に移動可能に保持する。
搬送装置のローラ91により搬送された管端部の形状を測定する際、校正用管保持台82(校正用管保持手段)は、制御手段の信号により装置本体40等より後側の退避位置に移動する。校正を行う際には、制御手段の信号により前側に移動し、前後方向の位置が回転体の回転軸41aと一致するように配置され、すなわち、外面ローラ61および内面ローラ71によって校正用管81の形状が測定可能な位置に配置される。
また、図1に示す管端部の形状測定装置に設けられた校正機能は、差異データ作成手段(図示なし)および校正手段(図示なし)を備える。その差異データ作成手段は、校正用管81を所定の角度ごとに外半径および内半径を測定したデータと、別の測定装置によって校正用管を所定の角度ごとに外半径および内半径を測定して得た校正用データとの差異を所定の角度ごとに求めて差異データを作成する。校正手段は、被測定材を測定した際に自動測定手段で出力されるプロフィールデータに差異データを加算する。
より具体的には、差異データ作成手段が、本発明の管端部の形状測定装置による校正用管の測定データの外半径および内半径と、別の測定装置(例えば、高精度3次元測定装置)によって校正用管を測定した校正用データの外半径および内半径との差を求める。この差を求める処理では、校正用管(回転体)の特定の角度における測定データの外半径および内半径と、それと同じ角度の校正用データの外半径および内半径との差を所定の角度ごとに求める。これにより、外半径の差異、内半径の差異および角度からなる差異データを作成する。
また、校正手段が、本発明の形状測定装置によって被測定材(実際の測定対象材の管)を測定する際、自動測定手段で出力されるプロフィールデータに差異データを加算する。すなわち、プロフィールデータの外半径に、その外半径と角度が同じ値である差異データの外半径の差異を加算するとともに、プロフィールデータの内半径に、その内半径と角度が同じ値である差異データの内半径の差異を加算する。
このような差異データ作成手段および校正手段を備えることにより、本発明の管端部の形状測定装置は、校正が可能となり、測定精度をさらに向上できる。校正用管を本発明の形状測定装置および別の形状測定装置で測定して差異データ作成手段により差異データを作成(更新)する作業を、例えば、メンテナンス後や定期的に行えば、優れた測定精度を効率的に維持できる。
また、本発明の管端部の形状測定装置は、校正用管81と、校正用管保持台82(校正用管保持手段)と、校正用管81を測定可能な位置に配置するために校正用管保持手段を移動させる手段とを備える。これにより、校正のために校正用管81を測定する作業を省力化して行うことが可能となる。
校正用管81は、取り扱いが容易であることから、例えば、長さが250〜400mm程度の短管とするのが好ましい。また、校正用管81を校正用管保持台82で保持する場合には、校正用管81を所望の角度にして保持する必要がある。一方、測定精度を向上させるため、通常、寸法の異なる複数の校正用管を準備する。したがって、校正用管81を校正用管保持台82で保持する場合には、校正用管81を効率よく所望の角度にして保持できることが望まれる。
このため、校正用管81に周方向の位置合わせの基準となる切り欠きを配設するとともに、校正用管保持台82に切り欠きに対応する突起部を設けるのが好ましい。これにより、校正用管保持台82の突起が校正用管81の切り欠きに位置するようにすれば、校正用管81を所望の角度にして保持でき、校正用管81を校正用管保持台82で保持する際に角度を調整する作業を効率よく行うことができる。
管端部の形状測定装置では、通常、その精度を維持するために、所定の期間ごとに同じ被測定材について形状を測定するとともに別の測定装置で形状を測定し、それらの測定結果を比較することにより、形状測定装置の経時変化を確認する作業を行う必要がある。精度確認を容易に行うため、本発明の管端部の形状測定装置は、測定精度を確認するために用いられる精度確認用管(図示なし)と、精度確認用管を測定することによって出力されるプロフィールデータに差異データを加算して出力するチェックデータ作成手段(図示なし)とを備えるのが好ましい。チェックデータ作成手段によって出力されたプロフィールデータを、別の測定装置(例えば、高精度3次元測定装置)によって精度確認用管を測定した結果と比較すれば、本発明の形状測定装置の精度確認を容易に行うことが可能となる。
このような精度確認作業で、上述の校正用管保持台82(校正用管保持手段)を用いて校正用管に代えて精度確認用管を保持すれば、校正用管保持手段を移動させる手段によって測定可能な位置に精度確認用管を配置できる。これにより、精度確認作業を省力化して行うことが可能となる。精度確認用管は、上述の校正用管81を利用してもよい。また、精度確認用管は、校正用管81と同様の理由により、短管とするのが好ましい。
本発明の管端部の形状測定装置は、プロフィールデータ(自動測定手段によって出力されたプロフィールデータ、または、校正手段によって差異データが加算されたプロフィールデータ)から、前記(a)〜(d)の項目のうちで1以上の項目を演算するプロフィール演算手段を備えるのが好ましい。これにより、測定時の管の中心軸90aと回転体の回転軸41aとのずれを容易に除いて管端部の外面形状および内面形状を示すプロフィールデータを評価することができる。プロフィール演算手段によって前記(a)の外径芯外半径プロフィールおよび外径芯内半径プロフィールを求める処理を、下記図3を用いて説明する。
図3は、プロフィール演算手段によって外径芯外半径プロフィールおよび外径芯内半径プロフィールを求める処理を示す図であり、同図(a)は管の形状を表す測定点から中心を求めた状態、同図(b)は求めた中心を原点に移動させた状態、同図(c)は測定点の間を補間した状態をそれぞれ示す。測定データには、管の外面形状を表す測定点P1と、管の内面形状を表す測定点P2が含まれており、これらの測定点は回転体の角度(θ)および回転体の中心軸からの距離(r)で構成される。外面形状を表す測定点P1の角度(θ)および中心軸からの距離(r)を用いて近似円を求め、その中心C1の座標を算出する。近似円は、最小2乗法といった公知の方法により求めることができる。
続いて、同図(b)に示すように、求めた外面形状の中心C1を座標変換を行うことによって原点に位置させる。この状態で、外面形状を表す測定点において、隣り合う測定点P1と測定点P1の間を例えば、直線補間、スプライン補間、ベジエ補間、クロソイド補間等の周知の方法により補間する。内面形状を表す測定点においても、同様に、隣り合う測定点P2と測定点P2の間を補間する。同図(c)は、測定点の間をベジエ補間することにより得た外面形状を表わす曲線S1と、内面形状を表わす曲線S2とを示す。
最後に、座標系の原点、すなわち、求めた外面形状の中心C1から外面形状を表わす曲線S1までの距離を所定の角度ごとに演算する。演算した外面形状の中心C1から外面形状を表わす曲線S1までの距離は、求めた外面形状の中心C1に対する外半径であるから、角度および外半径で構成される外径芯外半径プロフィールが得られる。また、座標系の原点、すなわち、求めた外面形状の中心C1から内面形状を表わす曲線S2までの距離を所定の角度ごとに演算する。演算した外面形状の中心C1から内面形状を表わす曲線S2までの距離は、求めた外面形状の中心C1に対する内半径であるから、角度および内半径で構成される外径芯内半径プロフィールが得られる。
内径芯外半径プロフィールおよび内径芯内半径プロフィールについても、詳細な説明は省略するが、上記に説明した手順で中心を求める際に外面形状の測定点に代えて内面形状の測定点を用いれば、演算できる。
本発明の管端部の形状測定装置は、回転体41の回転角度を検出する検出器として、例えば、ロータリーエンコーダを用いることができる。また、アーム位置検出器として、例えば、リニアエンコーダやレーザー変位計、マグネスケールを用いることができる。外面ローラ位置検出器および内面ローラ位置検出器として、例えば、リニアエンコーダやレーザー変位計、マグネスケールを用いることができる。
次に、上述の本発明の管端部の形状測定装置を用いる本発明の形状測定方法について説明する。
図4は、本発明の形状測定方法を説明する図であり、同図(a)は測定開始時の状態、同図(b)は回転体の回転軸を管の中心軸の高さと略一致させた状態、同図(c)は外面ローラおよび内面ローラで接触可能な範囲に管が位置した状態、同図(d)は外面ローラおよび内面ローラに管を接触させた状態をそれぞれ示す。同図には測定位置に配置された管90と、管端部の形状測定装置10とを示す。同図に示す管端部の形状測定装置は、前記図1に示す管端部の形状測定装置であるが、校正用管81、校正用管保持台82および保持台ベッド83の図示を省略した。
同図(a)に示すような測定開始時の状態から、装置本体40を上下動(同図(b)の実線矢印参照)させ、同図(b)に示すように回転体の回転軸41aを被測定材である管の中心軸90aの高さと略一致させる。ここで、略一致とは、回転体の回転軸41aの高さが管の中心軸90aに対して完全に一致する必要がなく、ある程度の位置ずれが許容されることを意味する。この位置ずれの許容量は、外面ローラ61および内面ローラ71が径方向に移動可能な範囲によって自ずと定まる。
続いて、同図(c)に実線矢印で示すようにアーム支持体50を径方向に移動させ、管の外面が外面ローラ61の径方向に移動可能な範囲に位置し、かつ、管の内面が内面ローラ71の径方向に移動可能な範囲に位置した状態とする。
同図(d)に実線矢印で示すように基台30を管の中心軸方向に移動させ、外面ローラ61を管90の外面に接触させるとともに、内面ローラ71を管90の内面に接触させる。この状態で、自動測定手段によって回転体41を回転させつつ外面ローラ位置検出器および内面ローラ位置検出器でローラの位置を検出すれば、外半径、内半径および角度からなるプロフィールデータを得ることができる。
ここで、被測定材である管の内径によっては、内面側アームや内面倣い機構と管の内面が干渉するおそれがある。この干渉を防止するための手段として、外面側アームと内面側アームの間に配置される管を内面側アームよりに配置し、管内に挿入される部材の径方向の長さを短くする、具体的には前記図2に示す内面倣い機構70で内面ローラ71の先端から調整用棒52bまでの径方向の距離Dを短くする方式がある。
このため、本発明の形状測定方法は、前記図4(c)に示すように、アーム支持体を径方向に移動させて管の外面が外面ローラの移動可能な範囲に位置し、かつ、管の内面が内面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置した状態とする際に、管の内径に応じてアーム支持体の移動を調整し、内面側アームおよび内面倣い機構が管と干渉するのを防止するのが好ましい。例えば、干渉が生じるおそれがある内径である管の場合、アーム支持体を径方向に移動させて管の外面が外面ローラの移動可能な範囲に位置し、かつ、内面ローラ71が、その移動可能範囲の中央位置となる状態にアーム支持体を移動させればよい。内面ローラ71を、その移動可能範囲の中央位置に調整するのは、前述の距離Dを短くして干渉を防止しつつ、測定時に内面ローラがストロークエンドに到達するのを防止するためである。
本発明の形状測定方法は、さらに、自動測定手段によって得たプロフィールデータに、事前に差異データ作成手段によって作成された差異データを加算するのが好ましい。これにより、測定精度をさらに向上できる。
以上に説明した測定手順は、オペレーターの入力に応じて行ってもよく、管端部の形状測定装置に上記の手順を順に実行する手段を設けることにより、自動で行ってもよい。
本発明の管端部の形状測定装置および形状測定方法による効果を検証するため、以下の試験を行った。
本試験では前記図1および図2に示す管端部の形状測定装置を用い、前記図4に示す手順により継目無鋼管の端部の外半径および内半径を1°ごとに測定した。これによって出力されたプロフィールデータに差異データを加算した後、加算したプロフィールデータを用いてプロフィール演算手段により外径芯外半径プロフィールおよび外径芯内半径プロフィールを得た。その際、外面倣い機構60による外面ローラの押付力は1.5〜2.0kgfに、内面倣い機構70による内面ローラの押付力は0.8〜1.2kgfになるようにそれぞれ調整した。
差異データの作成は、上述の継目無鋼管の測定前に行い、差異データ作成手段を用いつつ以下の手順によって行った。
(1)直径300mmの校正用管の端部について、本発明の管端部の形状測定装置によって外半径および内半径を1°ごとに測定して測定データを得た。
(2)前記校正用管の端部について、3次元形状測定装置(東京精密社製、PRISMO Navigator、型式9/15/7)によって外半径および内半径を1°ごとに測定して校正用データを得た。
(3)得られた測定データと校正用データとの差を1°ごとに求めて差異データを得た。
比較のため、3次元形状測定装置(東京精密社製、PRISMO Navigator、型式9/15/7)を用い、継目無鋼管の端部の外半径および内半径を1°ごとに測定した。測定したデータから、外径芯外半径プロフィールおよび外径芯内半径プロフィールを得た。
本試験では、本発明の管端部の形状測定装置および3次元形状測定装置により得られた外半径を用い、以下の手順によって外径の標準偏差σを求めた。
(a)本発明の管端部の形状測定装置により得られた外半径r1(i)(ただし、iは0〜359の整数であり、r1(i)は角度i°の外半径を示す)を用い、下記(3)式により外径d1(j)(ただし、jは0〜179の整数であり、d1(j)は角度j°の外径を示す)を算出した。
d1(j)=r1(j)+r1(j+180) ・・・(3)
(b)3次元形状測定機により得られた外半径r2(i)(ただし、iは0〜359の整数であり、r2(i)は角度i°の外半径を示す)を用い、下記(4)式により外径d2(j)(ただし、jは0〜179の整数であり、d2(j)は角度j°の外径を示す)を算出した。
d2(j)=r2(j)+r2(j+180) ・・・(4)
(c)下記(5)式により算出される差Δ(j)(ただし、jは0〜179の整数)について標準偏差σを求めた。
Δ(j)=d1(j)−d2(j) ・・・(5)
上記(a)〜(c)に示す外径の標準偏差σの計算手順と同様の計算手順によって、本発明の管端部の形状測定装置および3次元形状測定装置により得られた内半径を用いて内径の標準偏差σを求めた。
表1に、被測定材である継目無鋼管の外径、内径および長さ並びに測定結果から求めた外径および内径の標準偏差σをそれぞれ示す。
Figure 2014035342
表1より、いずれの寸法の継目無鋼管の測定結果でも、3次元形状測定機と本発明の管端部の形状測定装置との標準偏差σ(ばらつき)が小さい。したがって、本発明の管端部の形状測定装置により、管端部の形状を精度よく測定できることが確認できた。
本発明の管端部の形状測定装置および形状測定方法は、管端部の形状を自動で測定することができるとともに、測定精度を向上できる。このような管端部の形状測定装置および形状測定方法を継目無鋼管の製造における管端部の形状測定に適用すれば、継目無鋼管の品質および製造効率の向上に大きく寄与することができる。
10:管端部の形状測定装置、 20:ベッド、 30:基台、 31:走行台車部、
32:外枠部、 40:装置本体、 41:回転体、 41a:回転体の回転軸、
50:アーム支持体、 51:外面側アーム、 51a:保持部、
51b:調整用棒、 52:内面側アーム、 52a:保持部、 52b:調整用棒、
60:外面倣い機構、 61:外面ローラ、 62:フレーム、 62a:受け部、
63:ガイドレール、 64:コイルばね、 65:ばねケース、
66:調整用ナット、 70:内面倣い機構、 71:内面ローラ、
81:校正用管、 82:校正用管保持台、 83:保持台ベッド、
90:管(被測定材)、 90a:管の中心軸、 91:搬送装置のローラ、
P1:管の外面形状を示す測定点、 P2:管の内面形状を示す測定点、
C1:管の外面形状から求めた中心、 S1:管の外面形状を示す曲線、
S2:管の外面形状を示す曲線

Claims (7)

  1. 被測定材である管の中心軸方向に移動可能な基台と、
    前記基台に上下動可能に保持される装置本体と、
    前記装置本体に回転可能に保持され、該回転角度の検出器を有する回転体と、
    前記回転体に径方向に移動可能に保持され、外面側アームおよび内面側アームを支持するアーム支持体と、
    前記アーム支持体の位置を検出するアーム位置検出器と、
    径方向に移動可能な外面ローラを付勢して前記管の外面に倣わせ、前記外面側アームに配設される外面倣い機構と、
    前記外面ローラの位置を検出する外面ローラ位置検出器と、
    径方向に移動可能な内面ローラを前記管の内面のうちで前記外面ローラの反対側の位置に付勢して倣わせ、前記内面側アームに配設される内面倣い機構と、
    前記内面ローラの位置を検出する内面ローラ位置検出器と、
    前記基台の移動、前記装置本体の上下動、前記回転体の回転および前記アーム支持体の移動を制御する制御手段と、
    前記回転体を回転させた状態で所定の角度ごとに前記外面ローラ位置検出器および前記アーム位置検出器で検出した値から外半径を算出するとともに、前記内面ローラ位置検出器および前記アーム位置検出器で検出した値から内半径を算出し、算出した外半径および内半径並びに前記回転体の角度からなるプロフィールデータを出力する自動測定手段とを備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
  2. 前記外面倣い機構が、前記管の外面に前記外面ローラを付勢するためのコイルばねを有し、前記内面倣い機構が、前記管の前記内面に内面ローラを付勢するためのコイルばねを有することを特徴とする請求項1に記載の管端部の形状測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の管端部の形状測定装置が、さらに、前記外面ローラ位置検出器、前記内面ローラ位置検出器および前記アーム位置検出器を校正するために用いられる校正用管と、
    前記校正用管を保持する校正用管保持手段と、
    前記校正用管保持手段に保持された校正用管を測定可能な位置に配置するために前記校正用管保持手段を移動させる校正用移動手段と、
    前記校正用管を所定の角度ごとに外半径および内半径を測定した測定データと、別の測定装置によって前記校正用管を所定の角度ごとに外半径および内半径を測定して得た校正用データとの差異を所定の角度ごとに求めて差異データを作成する差異データ作成手段と、
    被測定材を測定することによって出力される前記プロフィールデータに前記差異データを加算する校正手段とを備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の管端部の形状測定装置が、さらに、前記プロフィールデータから、下記(a)〜(d)の項目のうちで1以上の項目を演算するプロフィール演算手段を備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
    (a)角度および外半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および外半径で構成される外径芯外半径プロフィール
    (b)角度および外半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および内半径で構成される外径芯内半径プロフィール
    (c)角度および内半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および外半径で構成される内径芯外半径プロフィール
    (d)角度および内半径からその中心を求め、求めた中心に対する角度および内半径で構成される内径芯内半径プロフィール
  5. 請求項3または4に記載の管端部の形状測定装置が、さらに、測定精度を確認するために用いられる精度確認用管と、
    前記精度確認用管を測定することによって出力される前記プロフィールデータに前記差異データを加算して出力するチェックデータ作成手段とを備えることを特徴とする管端部の形状測定装置。
  6. 請求項1に記載の管端部の形状測定装置を用いて管端部の形状を測定する方法であって、
    前記装置本体を上下動させて前記回転体の回転軸を被測定材である管の中心軸の高さと略一致させるステップと、
    前記アーム支持体を径方向に移動させ、前記管の外面が前記外面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置し、かつ、前記管の内面が前記内面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置した状態とするステップと、
    前記基台を前記管の中心軸方向に移動させ、前記外面ローラを前記管の外面に接触させるとともに、前記内面ローラを前記管の外面に接触させるステップと、
    前記自動測定手段によってプロフィールデータを得るステップとを、その順に行うことを特徴とする管端部の形状測定方法。
  7. 前記アーム支持体を径方向に移動させて管の外面が外面ローラの移動可能な範囲に位置し、かつ、管の内面が内面ローラの径方向に移動可能な範囲に位置した状態とする際に、前記管の内径に応じて前記アーム支持体の移動を調整し、前記内面側アームが前記管と干渉するのを防止することを特徴とする請求項6に記載の管端部の形状測定方法。
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