JP2014034722A - マスク固定装置 - Google Patents

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大祐 藤原
Jiro Nohara
二郎 野原
Atsushi Imai
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Abstract

【課題】マスクをウエハに十分に密着させることができ、且つ、マスクをウエハから剥離させる場合に大きな力を必要としないマスク固定装置を提供する。
【解決手段】マスク固定装置は、磁力を発生させる磁石17を含む下ホルダ14(第1部材)と、第1透磁率を有する磁性部15(第1部分)と非磁性部16(第2部分)とを含む上ホルダ13(第2部材)と、を備える。下ホルダ14はウエハの12の第2主面(下面)側に配置され、上ホルダ13は下ホルダ14とウエハ12の第2主面との間に配置される。更に、上ホルダ13の磁性部15及び非磁性部16は、下ホルダ14と上ホルダ13とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動される前後において磁石17から発生し且つマスク11を通過する磁束密度が変化するように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエハの上に配置されるマスクを固定するためのマスク固定装置に関する。
従来から、半導体ウエハの上面をメタルマスクによって覆い、その状態においてスパッタリング及び真空蒸着等の成膜手法を用いて金属を半導体ウエハの上面に成膜することにより、半導体ウエハに電極パターンを形成する手法が知られている。
この場合、メタルマスクとウエハとの間に隙間があると、メタルマスクとウエハとの間に金属が入り込んでしまい、実際に形成される電極パターンの大きさが設計値よりも大きくなってしまうという問題が生じる。すなわち、メタルマスクを用いて電極パターンを形成する方法においては、メタルマスクとウエハとが十分に密着し、両者の間に隙間が生じていないことが重要となる。メタルマスクとウエハとを十分に密着させるため、ウエハのメタルマスクが設置される面と反対側の面に配置された磁石を有し、この磁石の磁力によりメタルマスクをウエハ側に吸引するマスク固定装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
図7は、一般的なマスク固定装置の断面を示している。メタルマスク41はウエハ42上に設置される。ホルダ43は、非磁性体からなり、複数の磁石44を各磁石の端面(磁極が形成される面)が露呈するように保持している。複数の磁石44は、最短距離を隔てて互いに隣接する磁石の端面の極性が逆になるようにホルダ43内に配置されている。ホルダ43は、複数の磁石44の露呈した端面が「ウエハ42のメタルマスク41が設置される面とは反対側の面」に当接するように配置される。
図7の矢印で示したように、磁石44AのN極から出た磁力線(および磁束)はメタルマスク41の内部を通過し、磁石44BのS極に入る。このとき、メタルマスク41と磁石44との間にはそれぞれ吸引力が生じ、この吸引力によってメタルマスク41がウエハ42の方へ吸引されるので、メタルマスク41とウエハ42との間の隙間がなくなる(つまり、十分に密着する)。これによって、メタルマスク41とウエハ42との間に金属が入り込み電極パターンの大きさが設計値よりも大きくなることを抑制することができる。
特開2001−3155号公報
しかしながら、従来のマスク固定装置においては、メタルマスクとウエハとが十分に密着する反面、磁石とメタルマスクとの間の強力な吸引力によって成膜後にメタルマスクをウエハから剥離することが困難であった。すなわち、従来のマスク固定装置において強引にメタルマスクを剥離しようとすると、ウエハを傷つけてしまう可能性があった。
本発明は上記課題に対処するためになされたものであって、その目的の一つは、マスクにマスク機能を発揮させる場合にはそのマスクをウエハに十分に密着させることができ、且つ、マスクをウエハから剥離させる場合には大きな力を必要とせず、よって、ウエハを傷つけてしまう可能性が小さいマスク固定装置を提供することにある。
本発明のマスク固定装置は、ウエハの第1主面上に配置されるマスクを磁力を用いて同ウエハに固定させるマスク固定装置であって、
前記第1主面と対向する前記ウエハの第2主面側に配置されるとともに「前記磁力を発生させる磁石を含む第1部材」と、
前記第1部材と前記ウエハの前記第2主面との間に配置されるとともに「第1透磁率を有する第1部分と同第1透磁率よりも小さい第2透磁率を有する第2部分とを含む第2部材」と、を備える。
前記第1部分及び前記第2部分は、前記第1部材と前記第2部材とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動される前後において前記磁石により生成される前記マスク内の磁束密度が変化するように配設されている。ここで、前記第1部材と前記第2部材とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動されることは、前記第1部材と前記第2部材とが「第1主面に平行な方向へ相対的に直線運動されること」、及び、前記第1部材と前記第2部材とが「第1主面に沿って相対的に回転移動されること」等を含む。
これによれば、第1部材と第2部材とがウエハの第1主面と平行な面に沿って相対移動されたとき、磁石から発生し且つマスクを通過する磁束密度が変化するので、マスク内の磁束密度が比較的高い状態と比較的低い状態とが得られる。このマスク内の磁束密度が比較的高い状態においては、マスクと磁石との間に比較的強い吸引力が生じ、この吸引力によってマスクはウエハ表面(ウエハの第1主面)に比較的強く固定される。以下、この状態を固定状態とも称する。一方、マスク内の磁束密度が低い状態においては、固定状態と比較してマスクと磁石との間の吸引力が減少し、マスクがウエハ表面に固定される力が弱くなる。以下、この状態を緩和状態とも称する。従って、緩和状態においては、マスクをウエハから比較的小さな力で剥離することができる。更に、第1部材と第2部材とが互いに当接するように配置されている場合には、第1部材と第2部材とは、第1部材と第2部材との間に働く静止摩擦力よりも大きな力により、ウエハの第1主面と平行な面に沿って相対移動させることができる。この静止摩擦力は、マスク固定状態において磁石によるマスクの吸引力よりも小さいので、マスク固定装置の状態を固定状態から緩和状態に移行させるときにも、大きな力を必要としない。
以上から明らかなように、本発明のマスク固定装置によれば、固定状態から緩和状態へと比較的小さな力により装置の状態を変化させることができ、且つ、緩和状態においてマスクをウエハから比較的小さな力により剥離させることができる。即ち、マスクをマスクとして機能させる場合にそのマスクをウエハに十分に密着させることができ、且つ、マスクをウエハから剥離させる場合に大きな力を必要としないのでウエハを傷つける可能性を低減することができる。
この場合、前記第1部分及び前記第2部分は、前記第1部材と前記第2部材とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動されることによって、
前記第1部分と前記磁石とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積が第1の面積である第1の状態から、
前記1部分と前記磁石とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積が前記第1の面積よりも小さい第2の面積である第2の状態へ、
移行するように設けられていることが好適である。
これによれば、第1部材と第2部材とがウエハの第1主面と平行な面に沿って相対移動されたとき、前記第1部分(透磁率が相対的に大きい部分)と前記磁石とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積(以下、「オーバーラップ面積」と称呼する。)が小さくなる。このとき、磁石とマスクとの間の磁気抵抗が大きくなるから、磁石から発生する磁力線のうちマスクに到達し且つマスクを通過し得る磁力線の数は減少する。換言すると、オーバーラップ面積が小さくなり、マスク内磁束密度は低下するから、マスクをウエハに吸引する力も低下する。従って、上記態様によれば、簡単な構成により固定状態と緩和状態とを実現することができる。
更に、前記第1部材と前記第2部材とは、前記第1主面に直交する軸のまわりに相対回転されることにより前記第1主面と平行な面に沿う前記相対移動がなされるように構成されることが好ましい。
これによれば、第1部材と第2部材とをウエハの第1主面に直交する軸(回転軸)のまわりに相対的に回転させることにより、マスク固定装置の状態を第一の状態(固定状態)から第二の状態(緩和状態)へ移行させることができる。従って、回転軸をウエハの中心または中心近傍に配置すれば、第1部材と第2部材とを相対移動させるために必要なスペースを小さくすることができる。よって、この構成によれば、マスク固定装置を含む装置(成膜装置)全体が大型化する可能性を小さくすることができる。
(A)は本発明の実施形態に係るマスク固定装置の固定状態における断面図であり、(B)は固定状態における同固定装置の平面図である。 (A)は図1に示したマスク固定装置の上ホルダの断面図であり、(B)は同上ホルダの平面図である。 (A)は図1に示したマスク固定装置の下ホルダの断面図であり、(B)は同下ホルダの平面図である。 (A)は図1に示したマスク固定装置の固定状態における磁力線の経路を示す断面図であり、(B)は固定状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示すマスク固定装置の平面図であり、(C)は同固定装置の固定状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示す斜視図である。 (A)は図1に示したマスク固定装置の緩和状態における磁力線の経路を示す断面図であり、(B)は緩和状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示すマスク固定装置の平面図であり、(C)は同固定装置の緩和状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示す斜視図である。 (A)は本発明の実施形態の変形例に係るマスク固定装置の固定状態における磁力線の経路を示す断面図であり、(B)は固定状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示すマスク固定装置の平面図であり、(C)は同固定装置の固定状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示す斜視図である。 従来のマスク固定装置の断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係るマスク固定装置(以下、「本固定装置」と称呼する)について説明する。本固定装置は、スパッタリング装置の成膜室内にて用いられている。但し、本固定装置は、成膜時にメタルマスクが用いられる成膜装置であれば、例えば、真空蒸着装置等の他の成膜装置の成膜室内においても使用することができる。
本固定装置は、その縦断面図である図1(A)に示したように、メタルマスク(金属マスク)11を半導体ウエハ(基板)12の上面に固定するための装置である。ウエハ12は円形の薄板体であり、その上面には半導体デバイスが形成される。同ウエハ12の上面は、以下において「第1主面」と称呼される。ウエハ12の下面(即ち、第1主面と対向する面)は以下において「第2主面」と称呼される。メタルマスク11は金属の磁性体で形成された円形の薄板体であり、図示しない所定のパターンの貫通孔(貫通溝)が形成されている。メタルマスク11がウエハ12の第1主面に固定された状態において金属18がスパッタリングされ、それにより第1主面上に所定のパターンの金属電極(電極パターン)が形成される。本固定装置は、上ホルダ13と、下ホルダ14と、複数の磁石17と、を備えている。
図2(A)に示したように、上ホルダ13は所定の厚みを有しウエハ12の直径以上の直径を有する円形の板体である。上ホルダ13は、SUS405(磁性体)からなり上ホルダ13内の複数箇所(例えば4箇所)に設けられた円筒形の磁性部15と、銅(非磁性体)からなり磁性部15の側面の周囲を囲う非磁性部16によって形成される。磁性部15の透磁率をμm、非磁性部16の透磁率をμnとすると、μm>μnである。磁性部15のそれぞれは図2(B)に示すようにその中心軸C1から一定距離Rをもって離間し、且つ隣合う磁性部同士がそれぞれ等間隔に離間するように配置されている。磁性部15のそれぞれは上ホルダ13の一方の端面(主面)から他方の端面(主面)に至るように設けられている。
下ホルダ14は銅(非磁性体)によって形成され、上ホルダ13と等しい径を有する円筒形状の筒体である。下ホルダ14は、その中心軸C2が上ホルダの中心軸C1と一致し、且つ、その上面が上ホルダ13の下面に当接するように配置される。下ホルダ14は中心軸C1の周りに回転可能となるように構成されている。下ホルダ14は、上ホルダ13の磁性部15の数と同数(本例において4個)の磁石(永久磁石)17を備えている。
磁石17のそれぞれは円筒形を有する。磁石17の端面(上面及び下面、即ち、磁極形成面)の直径は磁性部15の端面の直径と略同一である。磁石17は、図3(B)に示すように、その中心軸C2から一定距離Rをもって離間し、且つ、隣合う磁石同士がそれぞれ等間隔に離間するように配置されている。従って、図1の(B)に示すように、本固定装置を上方から透視した場合、上ホルダ13の磁性部15と磁石17とは同じ位置に存在する(即ち、完全にオーバーラップする)ことができるようになっている。更に、図3(A)に示したように、磁石17は、それぞれの一方の端面が下ホルダ14の上面に露呈するように下ホルダ14に保持されている。それぞれの磁石17は、最短距離を隔てて互いに隣接する磁石の端面の極性が逆になるように配置されている。
次に、本固定装置の作動について説明する。
ウエハ12の第1主面に金属電極を形成するにあたり、メタルマスク11がウエハ12の第1主面上の所定の位置に配置される。このとき、メタルマスク11をウエハ12に十分に密着させるため、本固定装置は、図4(A)乃至(C)に示した固定状態に置かれる。なお、図4(A)は図4(B)の1−1線に沿って本固定装置を切断した断面図である。この固定装置においては、本固定装置を上方から透視した場合、上ホルダ13の磁性部15と磁石17とは同じ位置に存在している。
ところで、磁力線(従って、磁束)は透磁率の低い非磁性体中よりも透磁率の高い磁性体中を通りやすい性質を持つ。よって、図4(A)に矢印により示したように、磁石17AのN極から出た磁力線(磁束)の多くは、磁性部15Aおよびウエハ12を通過してメタルマスク11に至り、ウエハ12および磁性部15Bを通過して磁石17BのS極に至る。
この結果、メタルマスク11と磁石17Aの間およびメタルマスク11と磁石17Bとの間にはそれぞれ吸引力が生じるので、メタルマスク11はウエハ12の第1主面に強固に密着する。これによって、両者の間に生じる隙間がほとんどなくなるから、成膜時(電極形成時)にウエハ12に向かって飛散する「図1に図示された金属18」がメタルマスク11とウエハ12との間に入り込むことを抑制することができる。従って、実際に形成される電極パターンの大きさが設計値よりも大きくなることを抑制することができる。
電極が形成された後、メタルマスク11をウエハ12から剥離する必要がある。ところが、本固定装置の状態が固定状態にあると、メタルマスク11がウエハ12に向けて大きな力で吸引されているので、メタルマスク11を容易に剥離することができない。
そこで、本固定装置は、下ホルダ14を上ホルダに対して回転させることにより、固定状態から緩和状態へと移行させられる。より具体的に述べると、図示しないホルダクランパを用いて、下ホルダ14の最外部に設けられた切欠き14a部にて下ホルダ14を挟持する。次いで、ホルダクランパを回転させることにより、下ホルダ14をウエハ12の主面(第1主面及び第2主面)に沿ってこの主面に直交する軸(即ち、中心軸C1、C2)のまわりに45°回転させる。これにより、本固定装置は、図5の(A)乃至(C)に示した緩和状態へと移行させられる。なお、図5(A)は図5(B)の2−2線に沿って本固定装置を切断した断面図である。
この緩和状態においては、本固定装置を上方から透視した場合、上ホルダ13の隣接する一対の磁性部15,15の間に磁石17の一つが存在している。換言すると、緩和状態においては、図5(A)から理解されるように、磁石17Aとメタルマスク11との間の大部分には上ホルダ13の非磁性部16が存在する。従って、磁石17AのN極から出た磁力線(磁束)の多くは、(メタルマスク11に到達することなく)磁性部15Bを通過して磁石17BのS極に至る。そして磁石17AのN極から出てメタルマスク11を通過して磁石17BのN極に至る磁力線(磁束)は固定状態と比較して顕著に減少する。このためメタルマスク11と磁石17Aの間およびメタルマスク11と磁石17Bの間に生じる吸引力は、固定状態と比較して弱くなる。本固定装置においては、この緩和状態においてメタルマスク11をウエハ12から剥離する。メタルマスク11と磁石17Aの間およびメタルマスク11と磁石17B都の間の吸引力は小さいので、メタルマスク11をウエハ12の第1主面から容易に剥離することができる。
以上のとおり、固定状態における成膜終了後に、下ホルダ14をウエハ12の主面に沿ってこの主面に直交する軸まわりに回転させることによって、マスク固定装置が固定状態から緩和状態へと比較的小さな力により移行される。これによって磁石17からメタルマスク11に生じる吸引力が弱くなり、メタルマスク11を比較的小さな力で剥離させることができる。即ち、マスクをマスクとして機能させる場合にそのマスクをウエハに十分に密着させることができ、且つ、マスクをウエハから剥離させる場合に大きな力を必要としないのでウエハを傷つける可能性を低減することができる。また、下ホルダ14の回転軸(即ち中心軸C2)と上ホルダ13の中心軸C1とが一致しているので、下ホルダ14をその回転軸の周りに回転させたときの両者の相対的な位置の移動(下ホルダ14と上ホルダ13とが形成する部材の外形形状の変化)はほとんどない。よって、相対移動させるために必要なスペースを小さくすることができるため、本固定装置を含む装置(成膜装置)全体が大型化する可能性を小さくすることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係るマスク固定装置は、ウエハ12の第1主面上に配置されるマスク11を磁力を用いて同ウエハ12に固定させるマスク固定装置であって、
前記第1主面と対向する前記ウエハ12の第2主面側に配置されるとともに前記磁力を発生させる磁石17(17A、17B)を含む第1部材(下ホルダ14)と、
前記第1部材と前記ウエハ12の前記第2主面との間に配置されるとともに第1透磁率を有する第1部分(磁性部15)と同第1透磁率よりも小さい第2透磁率を有する第2部分(非磁性部16)とを含む第2部材(上ホルダ13)と、
を備え、
前記第1部分及び前記第2部分は、前記第1部材と前記第2部材とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動される前後において前記磁石17から発生し且つ前記マスク11を通過する磁束密度が変化するように設けられている。
加えて、前記第1部分(磁性部15)及び第2部分(非磁性部16)は、前記第1部材(下ホルダ14)と前記第2部材(上ホルダ13)とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動されることによって、
前記第1部分と前記磁石17とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積が第1の面積(図4におけるS1)である第1の状態から、
前記1部分と前記磁石とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積が前記第1の面積よりも小さい第2の面積(図5におけるS2)である第2の状態へ、
移行するように設けられている。
更に、前記第1部材(下ホルダ14)と前記第2部材(上ホルダ13)とは、前記第1主面に直交する軸(C1,C2)のまわりに相対的に回転されることにより相対的に移動される。従って、成膜後にメタルマスク11をウエハ12を傷つけることなく容易に取り外すことができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えばマスク固定装置が固定状態から緩和状態に移行される際に、下ホルダ14が回転されるのではなくウエハ12の主面に沿って直線移動されてもよい。図6(A)は下ホルダ14がウエハ12の主面に沿って直線移動されることによって緩和状態に移行された場合の、磁力線の経路を示す断面図であり、図6(B)は緩和状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示す平面図であり、図6(C)は固定装置の緩和状態における「上ホルダの磁性体と下ホルダの磁石との位置関係」を示す斜視図である。この場合においても図4のケースと同様に磁石17AのN極から出てメタルマスク11を通過して磁石17BのN極に至る磁力線(磁束)は固定状態と比較して減少する。このため磁石17がメタルマスク11へ及ぼす吸引力は、固定状態における吸引力と比較して弱くなる。これによって、直線移動という単純な動作を用いてマスク固定装置が固定状態から緩和状態へ移行させることができるので、下ホルダ14を移動させる手段(ホルダクランパなど)を単純な構成にでき、スパッタリング装置本体の設計の自由度を増すことができる。
また、上記実施形態において磁性部15はそれぞれが上ホルダ13の一方の端面からもう一方の端面に至るように設けられていたが、これに限らず、磁性部15は上ホルダ13の両端面の中間に、周囲を非磁性部16によって囲まれる(つまり、埋没する)ようにして設けられていてもよい。同様に、下ホルダ14において磁石17が周囲を非磁性体によって囲まれる(つまり、埋没する)ようにして設けられていてもよい。
また、上ホルダ13を構成する部材は磁性体と非磁性体の組み合わせに限らず、透磁率の異なる組み合わせであれば磁性体同士でもよいし、非磁性体同士でもよい。更に2種類に限らず3種類以上の部材によって構成されてもよい。
また、磁性部15および磁石17は円筒形ではなくてもよく、例えば角柱形をしていてもよい。更に磁性部15および磁石17は上方から見た平面図において同一形状をしていなくてもよい。更に、磁石17及び磁性体の個数及び配置は任意である。つまるところ、上ホルダ13および下ホルダ14を相対移動させたときに、ウエハ12の第1主面と直交する方向において磁性部15と磁石17とがオーバーラップする面積が変化し、それによってメタルマスクと磁石17との間の磁気抵抗が変化し、もってメタルマスク11内の磁束密度が変化すればよい。
11…メタルマスク、12…ウエハ、13…上ホルダ、14…下ホルダ、15(15A,15B)…磁性部、16…非磁性部、17(17A,17B)…磁石、18…金属

Claims (3)

  1. ウエハの第1主面上に配置されるマスクを磁力を用いて同ウエハに固定させるマスク固定装置であって、
    前記第1主面と対向する前記ウエハの第2主面側に配置されるとともに前記磁力を発生させる磁石を含む第1部材と、
    前記第1部材と前記ウエハの前記第2主面との間に配置されるとともに第1透磁率を有する第1部分と同第1透磁率よりも小さい第2透磁率を有する第2部分とを含む第2部材と、
    を備え、
    前記第1部分及び前記第2部分は、前記第1部材と前記第2部材とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動される前後において前記磁石により生成される前記マスク内の磁束密度が変化するように設けられていることを特徴とするマスク固定装置。
  2. 請求項1に記載のマスク固定装置において、
    前記第1部分及び前記第2部分は、前記第1部材と前記第2部材とが前記第1主面と平行な面に沿って相対移動されることによって、
    前記第1部分と前記磁石とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積が第1の面積である第1の状態から、
    前記第1部分と前記磁石とが前記第1主面と直交する方向においてオーバーラップする部分の面積が前記第1の面積よりも小さい第2の面積である第2の状態へ、
    移行するように設けられていることを特徴とする、マスク固定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のマスク固定装置において、
    前記第1部材と前記第2部材とは、
    前記第1主面に直交する軸のまわりに相対回転されることにより前記第1主面と平行な面に沿う前記相対移動がなされるように構成されたことを特徴とする、マスク固定装置。
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