JP2014034695A - 冷間加工性に優れた厚肉高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.05%〜0.50%、Mn:0.80%〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Al:0.003%〜0.060%、Ti:0.005〜0.050%、N:0.002〜0.010%を含有し、ならびに、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下、Cr:0.50%以下、Mo:0.20%以下、Nb:0.050%以下、V:0.050%以下、B:0.0020%以下のうちの1種以上を含み、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、次の(1)式を満足するとともに次の(2)式で定義されるPCMが0.17〜0.23%を満足する化学組成を有し、そして、板厚方向断面のビッカース硬さの最大値Hvmaxおよび平均値Hvave が次の(3)式を満足することを特徴とする、引張強さ550MPa以上、板厚50mm以上の厚肉高強度鋼板。
Cu+Ni+Cr+Mo+Nb/10+V/10+B/100≧0.03 ・・・(1)
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+5*B・・・(2)
(Hvmax-Hvave)/Hvave≦0.40・・・(3)
【選択図】なし
Description
建築、橋梁、タンク、圧力容器などの鉄鋼構造物に用いられる厚鋼板に要求される、強度と靱性と溶接性を付与するためには、C、Si、Mn、P、S、Al、Ti、Nの各成分元素をC:0.05〜0.15%、Si:0.05%〜0.50%、Mn:0.80%〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Al:0.003%〜0.060%、Ti:0.005〜0.050%、N:0.002〜0.010%と規定することが必要である。ここで、TiとNはTiNを形成して、圧延組織の微細化に寄与するとともに溶接時に熱影響部の粗大化を抑制する。また、厚鋼板の強度を高めるために、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下、Cr:0.50%以下、Mo:0.20%以下、Nb:0.050%以下、V:0.050%以下、B:0.0020%以下のうちの1種以上を含み、かつ、次の(1)式を満足する必要がある。
Cu+Ni+Cr+Mo+Nb/10+V/10+B/100≧0.03 ・・・(1)
ここで、式中の元素記号は鋼材中の各成分の含有量(質量%)を表す。
厚鋼板に溶接性を付与するためには、特にTiとNの含有量を規定することに加えて、次の(2)式で定義されるPCMを規定する必要がある。このPCMは、溶接割れ感受性を表わすとともに、鋼材の焼入れ性、すなわち、母材の強度の確保しやすさを表わす指標ともなる。引張強さが550MPa以上の鋼材を得るためにはPCMの値を0.17%以上と規定する必要があり、また、溶接時の予熱を不要にするためにはPCMの値を0.23%以下と規定する必要があることが分かった。
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+5*B・・・(2)
ここで、式中の元素記号は鋼材中の各成分の含有量(質量%)を表す。
板厚方向の位置による硬度差が大きい場合には、曲げ加工をおこなった際に不均一変形によって表面に割れなどの欠陥が生じやすい。特に、板厚が厚い場合には硬度差が大きくなりやすいので、欠陥が顕著に現れることが分かった。本発明者らは、種々に実験と検討を重ねた結果、次の(3)式を満足させることによって、鋼材の表面または裏面に10%以上の周方向歪量が加わるような曲げ加工の場合にも、表面に割れなどの欠陥発生を抑制することができることを見いだした。
(Hvmax-Hvave)/Hvave≦0.40・・・(3)
ここで、Hvmaxは板厚方向断面のビッカース硬さの最大値を、そして、Hvaveは板厚方向断面のビッカース硬さの平均値を表す。
上記の冷間加工性に優れた厚肉高強度鋼板は、次の手順により圧延終了後に直接焼入れを行うことで製造することができることが分かった。なお、焼入れ後に650℃以下の温度で焼戻しを行ってもよい。
CRS/CRQ≦17.5-50×PCM・・・(4)
ここで、
CRS=(TS1-TS2)/t1、
CRQ=(TQ1-TQ2)/t2、
TS1=水冷開始時における鋼板表面の温度(℃)、
TS2=復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となった時の鋼板表面温度(℃)、
TQ1=水冷開始時における鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度(℃)、
TQ2=400℃、
t1=水冷開始から、復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となるまでの所要時間(sec.)、
t2=水冷開始から、鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度が400℃になるまでの所要時間(sec.)を、それぞれ、表す。
Cu+Ni+Cr+Mo+Nb/10+V/10+B/100≧0.03 ・・・(1)
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+5*B・・・(2)
(Hvmax-Hvave)/Hvave≦0.40・・・(3)
ここで、各式中の元素記号は鋼材中の各成分の含有量(質量%)を表す。また、Hvmaxは板厚方向断面のビッカース硬さの最大値を、そして、Hvaveは板厚方向断面のビッカース硬さの平均値を表す。
CRS/CRQ≦17.5-50×PCM・・・(4)
ここで、
CRS=(TS1-TS2)/t1、
CRQ=(TQ1-TQ2)/t2、
TS1=水冷開始時における鋼板表面の温度(℃)、
TS2=復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となった時の鋼板表面温度(℃)、
TQ1=水冷開始時における鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度(℃)、
TQ2=400℃、
t1=水冷開始から、復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となるまでの所要時間(sec.)、
t2=水冷開始から、鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度が400℃になるまでの所要時間(sec.)を、それぞれ、表す。
C:0.05〜0.15%
Cは、鋼材の強度を上昇させるのに極めて有効な元素である。強度を確保するためには0.05%以上含有させる必要がある。しかし、Cの含有量が0.15%を超えると、硬化組織が形成され、成形時に表面疵が発生しやすくなる。したがって、C含有量は0.05〜0.15%とする。C含有量の好ましい下限は0.06%であり、C含有量の好ましい上限は0.12%である。
Siは、Alとともに製鋼時の脱酸剤として有効な元素であり、鋼の強度上昇にも極めて有効である。しかし、その含有量が0.05%未満ではこれらの効果が得られない。また、添加量が0.50%を超えると靭性が劣化する。したがって、Siの含有量は0.05〜0.50%とする。Si含有量の好ましい下限は0.08%であり、Si含有量の好ましい上限は0.40%である。
Mnは、焼入れ性を向上させ、鋼の強度および靭性を確保する上で重要な元素である。しかし、その含有量が0.80%未満では靭性向上への効果が低い。一方、Mnを2.0%を超えて含有させると、これらの効果が飽和するばかりでなく、連続鋳造によるスラブの製造時に中心偏析の主要因となる。したがって、Mnの含有量を0.80〜2.0%とした。Mn含有量の好ましい下限は1.20%であり、Mn含有量の好ましい上限は1.60%である。
Pは、鋼に不可避的に含有される不純物元素であり、粒界偏析元素であるために、多量に存在すると溶接時にHAZにおける粒界割れの原因となる。さらに、母材靱性、溶接金属部とHAZの靱性を向上させ、スラブ中心偏析も低減させるためにも、P含有量を低減する必要がある。このため、P含有量は0.03%以下とする。
Sは、鋼に不可避的に含有される不純物元素であり、多量に存在すると溶接割れ起点となるMnS単体の析出物を生成する。そのため、S含有量は0.02%以下とする。
Alは製鋼時の脱酸剤として有効な元素であり、0.003%以上の添加は必須である。ただし、Al含有量が0.060%を超えると靭性が劣化する。したがって、Alの含有量は0.003〜0.060%とする。Al含有量の好ましい下限は0.004%であり、Al含有量の好ましい上限は0.050%である。
Tiは、Nと結合してTiNとしてスラブ中に微細に析出し、加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制するので、圧延組織の微細化に有効である。また、TiNが鋼中に存在すると、溶接時に熱影響部の粗大化を抑制する。このため、Tiは母材および溶接部の靭性を改善する上で必要な元素である。これらの効果を発現させるには、Tiの含有量を0.005%以上とする必要がある。ただし、Tiを0.050%を超えて含有させると、溶接部の低温靭性を劣化させる。したがって、Tiの含有量は0.005〜0.050%とする。Ti含有量の好ましい下限は0.007%であり、Ti含有量の好ましい上限は0.030%である。
Nは、上述のように、Tiと結合してTiNを形成することにより組織の細粒化に寄与する。この効果を発現するためには、Nを0.002%以上含有させる必要がある。しかし、0.010%を超えて過剰に含有させると窒化物の凝集を通じて靱性を劣化させる。したがって、Nの含有量は0.002〜0.010%とする。N含有量の好ましい下限は0.0025%であり、N含有量の好ましい上限は0.008%である。
Cu+Ni+Cr+Mo+Nb/10+V/10+B/100≧0.03 ・・・(1)
ここで、式中の元素記号は鋼材中の各成分の含有量(質量%)を表す。
Cuは、母材の強度を高めるので、含有させることができる。しかしながら、その含有量が0.50%を超えると鋳片の表面性状を劣化させるので、その含有量の上限は0.50%とする。Cu含有量の好ましい上限は0.40%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Niは、焼入れ性を向上させることにより強度を高め、また、鋼中に固溶して靭性を高めるので、含有させることができる。しかしながら、0.50%を超えると焼入れ性が過剰となり溶接熱影響部靭性が劣化するので、その含有量の上限は0.50%とする。Ni含有量の好ましい上限は0.40%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Crは、安価に焼入れ性を高めることができるので、強度を高めるために含有させることができる。しかしながら、0.50%を超えると溶接熱影響部靭性が劣化するので、その含有量の上限は0.50%とする。Cr含有量の好ましい上限は0.40%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Moは、焼入れ性を高め強度を向上させるので、含有させることができる。しかしながら、0.50%を超えると溶接熱影響部靭性が劣化するので、その含有量の上限は0.50%とする。Mo含有量の好ましい上限は0.15%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Nbは、熱間圧延時の未再結晶温度域を広げ制御圧延を容易にし、強度及び靭性を向上させるので、含有させることができる。しかしながら、0.050%を超えると溶接熱影響部の靭性を劣化させるので、その含有量の上限は0.050%とする。Nb含有量の好ましい上限は0.040%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Vは、炭窒化物を析出することにより強度を向上させるので、含有させることができる。しかしながら、0.050%を超えると溶接熱影響部靭性を劣化させるので、その含有量の上限は0.050%とする。V含有量の好ましい上限は0.040%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Bは、焼入れ性を向上させる効果があるので、強度を高めるために含有させることができる。しかしながら、0.0020%を超えると、母材、HAZともに靱性劣化の傾向が著しくなるので、その含有量の上限は0.0020%とする。B含有量の好ましい上限は0.0015%である。なお、強度向上効果を得るためには、(1)式を満足する必要がある。
Caは、必要に応じて含有させることができる。Caを含有させると、介在物の形状を調整して溶接部の靭性を改善することができる。しかしながら、その含有量が0.0040%を超えるとその効果が飽和するので、Caの含有量の上限は0.0040%以下とする。Ca含有量の好ましい上限は0.0030%である。なお、Caによる効果を得たい場合には、Caを0.0005%以上含有させるのが望ましい。
Snは、必要に応じて含有させることができる。Snを含有させると、Sn2+となって溶解し、酸性塩化物溶液中でのインヒビター作用により腐食を抑制することができる。また、Fe3+を速やかに還元させ、酸化剤としてのFe3+濃度を低減する作用を有することにより、Fe3+の腐食促進作用を抑制するので、高飛来塩分環境における耐候性を向上させることができる。さらに、Snには鋼のアノード溶解反応を抑制し耐食性を向上させることができる。しかしながら、Snの含有量が0.20%を超えると、これらの効果が飽和するので、Snの含有量の上限は0.20%とする。Sn含有量の好ましい上限は0.15%である。なお、Snによる効果を得たい場合には、Snを0.01%以上含有させるのが望ましい。
本発明に係る厚鋼板は、上記の必須成分および任意成分からなる化学組成を有することに加えて、次の(2)式で定義されるPCMの値を0.17〜0.23%と規定する必要がある。PCMの値を0.17%以上と規定するのは引張強さが550MPa以上の鋼材を得るためであり、そして、PCMの値を0.23%以下と規定するのは溶接時の予熱を不要にするためである。
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+5*B・・・(2)
ここで、式中の元素記号は鋼材中の各成分の含有量(質量%)を表す。
本発明に係る厚鋼板は、さらに、鋼材の板厚方向の断面硬度のバラツキを規定する必要がある。板厚方向の位置による硬度差が大きい場合には、曲げ加工をおこなった際に不均一変形によって表面に割れなどの欠陥が生じやすいが、次の(3)式を満足させることによって、鋼材の表面または裏面に10%以上の周方向歪量が加わるような曲げ加工の場合にも、表面に割れなどの欠陥発生を抑制することができる。
(Hvmax-Hvave)/Hvave≦0.40・・・(3)
ここで、Hvmaxは板厚方向断面のビッカース硬さの最大値を、そして、Hvaveは板厚方向断面のビッカース硬さの平均値を表す。
本発明に係る厚鋼板は、次の手順により圧延終了後に直接焼入れを行うことで製造することができる。なお、焼入れ後に650℃以下の温度で焼戻しを行ってもよい。
鋼素材であるスラブ(鋼塊)の加熱温度は900〜1200℃とするのがよい。スラブの加熱温度が900℃未満では加熱時に均一なオーステナイト粒組織が得られない場合があるからである。一方、1200℃を超えて加熱するとオーステナイト粒が大きくなって母材靱性が劣化する場合があるからである。。したがって、鋼の加熱温度は900〜1200℃とする
900〜1200℃に加熱したスラブ(鋼塊)の圧延を開始し、板厚が50mm以上の所定寸法としたのち、厚鋼板表面温度が750℃〜850℃で圧延を終了するのがよい。圧延終了時の厚鋼板表面温度が750℃未満では過剰にフェライト変態が促進されるため、強度が低下する場合があるためである。また、圧延終了時の表面温度が850℃を超えるような圧延では結晶粒が粗大となり、靭性が劣化する場合があるためである。
板厚が50mm以上の厚鋼板においては、直接焼入れにより高強度鋼を製造する場合には、表面および裏面側の冷却速度が中心部に比べて非常に大きくなって、表面および裏面側が硬くなり易くなる。特に、冷却時の鋼板表面温度が400℃以上のときに、鋼板の表裏面と中心部の温度差が大きくなると硬度差が付き易くなる。
CRS/CRQ≦17.5-50×PCM・・・(4)
ここで、
CRS=(TS1-TS2)/t1、
CRQ=(TQ1-TQ2)/t2、
TS1=水冷開始時における鋼板表面の温度(℃)、
TS2=復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となった時の鋼板表面温度(℃)、
TQ1=水冷開始時における鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度(℃)、
TQ2=400℃、
t1=水冷開始から、復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となるまでの所要時間(sec.)、
t2=水冷開始から、鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度が400℃になるまでの所要時間(sec.)を、それぞれ、表す。
(Hvmax-Hvave)/Hvave≦0.40・・・(3)
Claims (5)
- 質量%で、C:0.05〜0.15%、Si:0.05%〜0.50%、Mn:0.80%〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Al:0.003%〜0.060%、Ti:0.005〜0.050%、N:0.002〜0.010%を含有し、ならびに、Cu:0.50%以下、Ni:0.50%以下、Cr:0.50%以下、Mo:0.20%以下、Nb:0.050%以下、V:0.050%以下、B:0.0020%以下のうちの1種以上を含み、残部がFeおよび不純物からなり、かつ、次の(1)式を満足するとともに次の(2)式で定義されるPCMが0.17〜0.23%を満足する化学組成を有し、そして、板厚方向断面のビッカース硬さの最大値Hvmaxおよび平均値Hvave が次の(3)式を満足することを特徴とする、引張強さ550MPa以上、板厚50mm以上の厚肉高強度鋼板。
Cu+Ni+Cr+Mo+Nb/10+V/10+B/100≧0.03 ・・・(1)
PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+5*B・・・(2)
(Hvmax-Hvave)/Hvave≦0.40・・・(3)
ここで、各式中の元素記号は鋼材中の各成分の含有量(質量%)を表す。また、Hvmaxは板厚方向断面のビッカース硬さの最大値を、そして、Hvaveは板厚方向断面のビッカース硬さの平均値を表す。 - 質量%で、Ca:0.0040%以下を含有することを特徴とする、請求項1に記載の厚肉高強度鋼板。
- 質量%で、Sn:0.20%以下を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の厚肉高強度鋼板。
- 請求項1から3までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼素材を900〜1200℃に加熱した後、圧延を開始し、750℃〜850℃の間で圧延を終了し、[650+成品厚(mm)×0.5]℃以上から400℃以下まで、表面温度が少なくとも2回以上30℃以上の復熱を繰り返すように水冷し、かつ、鋼板表面の冷却速度と鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置における冷却速度が、次の(4)式を満たすように水冷を実施することを特徴とする、引張強さ550MPa以上、板厚50mm以上の厚肉高強度鋼板の製造方法。
CRS/CRQ≦17.5-50×PCM・・・(4)
ここで、
CRS=(TS1-TS2)/t1、
CRQ=(TQ1-TQ2)/t2、
TS1=水冷開始時における鋼板表面の温度(℃)、
TS2=復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となった時の鋼板表面温度(℃)、
TQ1=水冷開始時における鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度(℃)、
TQ2=400℃、
t1=水冷開始から、復熱後の鋼板表面の最高温度がはじめて400℃以下となるまでの所要時間(sec.)、
t2=水冷開始から、鋼板の厚み(t)の(1/4)t位置の温度が400℃になるまでの所要時間(sec.)を、それぞれ、表す。 - さらに、650℃以下で焼戻しを行うことを特徴とする、請求項4に記載の厚肉高強度鋼板の製造方法。
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