JP2014033368A - 電子部品及び発振器 - Google Patents
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Abstract
【課題】水晶振動子の雰囲気温度が変化した場合にもヒステリシスの発生を抑制して、高い周波数安定性が得られる電子部品及び発振器を提供する。
【解決手段】第1及び第2の水晶振動子2、3を支持する台座部15を水晶により構成しているので、温度変化に伴う第1及び第2の水晶振動子2、3の周波数についてのヒステリシスが抑えられ、このため第1及び第2の水晶振動子2、3の周波数を温度検出値に対応する値として取り扱うにあたり、温度検出値の信頼性が高くなるので、結果として発振器の出力周波数の安定化に寄与する。
【選択図】図2
【解決手段】第1及び第2の水晶振動子2、3を支持する台座部15を水晶により構成しているので、温度変化に伴う第1及び第2の水晶振動子2、3の周波数についてのヒステリシスが抑えられ、このため第1及び第2の水晶振動子2、3の周波数を温度検出値に対応する値として取り扱うにあたり、温度検出値の信頼性が高くなるので、結果として発振器の出力周波数の安定化に寄与する。
【選択図】図2
Description
本発明は、容器内に水晶振動子を設けてなる電子部品及びこの電子部品を用いた発振器に関する。
水晶発振器は、水晶振動子の発振周波数に温度特性があることから、例えばTCXO(温度補償型水晶発振器)では、サーミスタなどの温度検出器による温度検出値に基づいて制御電圧を補正している。特許文献1には、温度検出器としてサーミスタに代えて温度検出用の水晶振動子を用い、この水晶振動子の発振周波数を電圧に変換して制御電圧を補正することが記載されている。水晶振動子はパッケージ内に収められ、導電性接着剤を介して電極に接続されている。
一方、水晶振動子の周囲の温度が変化した場合に、水晶振動子を支持している支持部分に熱歪みが発生するが、水晶振動子の温度が元の温度に戻ったときに支持部分と水晶振動子との熱歪みの回復の程度の差により、ヒステリシスが発生してしまう。即ち、水晶振動子の温度が元の温度に戻っても支持部分からの応力により水晶振動子の周波数が元の周波数に戻るまでに長い時間を要する、あるいは水晶振動子の温度がt1からt2に変化したときに行きと帰りとでは温度に対する周波数が異なるといった現象が起こる。
このようなヒステリシスが生じると、水晶振動子を温度検出部として利用する場合には、温度検出値である周波数が温度に正確に追従しないことになり、発振器の温度補償について高い精度が得られなくなってしまう。また本件出願人はOCXO(オーブンコントロール付き水晶発振器)についても、水晶振動子を温度検出値として用いてヒータの温度コントロールを行って、OCXOについてより信頼性を高めることも検討しているが、この場合においても高い周波数安定度の確保を阻むことになる。
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、水晶振動子の雰囲気温度が変化した場合にもヒステリシスの発生を抑制して、高い周波数安定性が得られる電子部品及び発振器を提供することにある。
本発明の電子部品は、水晶片に励振電極を設けて振動領域が形成された水晶振動子を容器内に配置してなる電子部品において、
前記容器内に固定され、前記水晶片と一体化された台座部を備え、
前記水晶片と台座部とは、共通の水晶材を削って加工することにより一体となっていることを特徴とする。
前記容器内に固定され、前記水晶片と一体化された台座部を備え、
前記水晶片と台座部とは、共通の水晶材を削って加工することにより一体となっていることを特徴とする。
また本発明の電子部品は、前記振動領域は、互いに離間して形成された第1の振動領域及び第2の振動領域を有することを特徴としてもよい。
更に本発明の電子部品は、前記第1の振動領域及び第2の振動領域は、共通の水晶片に形成されていることを特徴としてもよい。
更に本発明の電子部品は、前記第1の振動領域及び第2の振動領域は、共通の水晶片に形成されていることを特徴としてもよい。
あるいは、本発明の電子部品は、水晶片に励振電極を設けて振動領域が形成された水晶振動子を容器内に配置してなる電子部品において、
前記容器内に固定され、前記水晶片を支持する水晶からなる台座部と、
前記水晶片と台座部とを固定すると共に水晶振動子の電極を容器側の電極と接続するための導電性接着剤と、を備え、
前記振動領域は、互いに離間して形成されると共に少なくとも一方が温度を検出するための検出部として用いられる第1の振動領域及び第2の振動領域を有していることを特徴としてもよい。
前記容器内に固定され、前記水晶片を支持する水晶からなる台座部と、
前記水晶片と台座部とを固定すると共に水晶振動子の電極を容器側の電極と接続するための導電性接着剤と、を備え、
前記振動領域は、互いに離間して形成されると共に少なくとも一方が温度を検出するための検出部として用いられる第1の振動領域及び第2の振動領域を有していることを特徴としてもよい。
本発明の発振器は、上述の電子部品と、前記第1の振動領域及び第2の振動領域を夫々発振させるための第1の発振回路及び第2の発振回路と、前記第1の発振回路及び第2の発振回路からの各発振周波数に対応する値の互いの差分に応じた値を温度検出値に対応する値として利用することを特徴とする。
本発明によれば、水晶振動子を支持する台座を水晶により構成しているので、温度変化に伴う水晶振動子の周波数についてのヒステリシスが抑えられ、このため水晶振動子の周波数を温度検出値に対応する値として取り扱うにあたり、温度検出値の信頼性が高くなるので、結果として発振器の出力周波数の安定化に寄与する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の実施の形態にかかるパッケージ内に水晶振動子を配置した電子部品(振動子パッケージ1)を用いて構成したOCXOの回路構成を示すブロック図である。
この発振装置は水晶振動子を用いた水晶発振器と、この水晶発振器における水晶振動子2、3の置かれる雰囲気の温度を調整するための加熱部であるヒータ43と、ヒータを制御するためのヒータ制御部42と、を備えている。
図1は本発明の実施の形態にかかるパッケージ内に水晶振動子を配置した電子部品(振動子パッケージ1)を用いて構成したOCXOの回路構成を示すブロック図である。
この発振装置は水晶振動子を用いた水晶発振器と、この水晶発振器における水晶振動子2、3の置かれる雰囲気の温度を調整するための加熱部であるヒータ43と、ヒータを制御するためのヒータ制御部42と、を備えている。
水晶発振器は、第1の水晶振動子2と、第2の水晶振動子3と、を備え、夫々の水晶振動子2,3が例えばコルピッツ回路により構成される第1の発振回路4及び第2の発振回路5と接続されている。第1の水晶振動子2と、第2の水晶振動子3とは、発振周波数と温度との関係を示す周波数―温度特性カーブが異なるように設計されている。従って振動子パッケージ1内の雰囲気温度の値によって、夫々の水晶振動子2、3の発振周波数の周波数差が異なる。第1の発振回路4からは、発振器の出力となる周波数信号f1が出力され、第2の発振回路5からは周波数信号f1との周波数差検出用の周波数f2が出力される。第1の発振回路4の出力周波数f1は、発振器の出力となると共に、第1の発振回路4及び第2の発振回路5の各々の後段に設けられた周波数差検出部41に入力される。この例では、第1の水晶振動子2の3倍高調波を発振出力とし、第2の水晶振動子3の3倍高調波と第1の水晶振動子2の3倍高調波との周波数差に応じた値を温度検出値として用いている。
周波数差検出部41は、第1の発振回路4の出力周波数f1に対応する値と、第2の発振回路5の出力周波数f2に対応する値の差分を算出して、振動子パッケージ1内の雰囲気温度の温度検出値に対応する値として、後段に設けられたヒータ制御部42に出力する。例えば基準温度(例えば25℃)における第1の発振回路4、第2の発振回路5の発振周波数を夫々f1r、f2rとすると、前記差分はdf1−df2=(f1−f1r)/f1r−(f2−f2r)/f2rとなる。
振動子パッケージ1と近接した位置には、ヒータ回路43が設けられている。ヒータ回路43は、ヒータ制御部42と接続されており、ヒータ制御部42は、周波数差検出部41から入力される温度検出値に対応する値に基いて、ヒータ回路43に供給される供給電力を制御する。そのためヒータ回路43の発熱量が調整されて振動子パッケージ1内の雰囲気温度が設定温度(例えば50℃)になるように調整される。
続いて電子部品の構成について説明する。電子部品である振動子パッケージ1は、容器4と、容器4内に左右に並べて配置された第1の水晶振動子2及び第2の水晶振動子3と第1の水晶振動子2及び第2の水晶振動子3を支持する台座部15、16と、を備えている。
第1の水晶振動子2は、例えばATカットの水晶片11が用いられる。水晶片11は、長さ3.5mm、幅1.8mm、厚さ0.8mmの矩形状で幅方向に振動するように形成される。第1の水晶振動子2を構成する水晶片11及び台座部15は、共通の水晶材である水晶ブロック体からウエットエッチングにより削り出して製作され、台座部15の上面部に水晶片11が一体化して形成されている。第2の水晶振動子3を構成する水晶片12及び台座部16ついても同様に一体的に製作されている。第2の水晶振動子3は、第1の水晶振動子2とは、例えばカットの角度の異なる水晶片12を用いることにより、周波数―温度特性カーブが異なるように設計される。
第1の水晶振動子2は、例えばATカットの水晶片11が用いられる。水晶片11は、長さ3.5mm、幅1.8mm、厚さ0.8mmの矩形状で幅方向に振動するように形成される。第1の水晶振動子2を構成する水晶片11及び台座部15は、共通の水晶材である水晶ブロック体からウエットエッチングにより削り出して製作され、台座部15の上面部に水晶片11が一体化して形成されている。第2の水晶振動子3を構成する水晶片12及び台座部16ついても同様に一体的に製作されている。第2の水晶振動子3は、第1の水晶振動子2とは、例えばカットの角度の異なる水晶片12を用いることにより、周波数―温度特性カーブが異なるように設計される。
第1及び第2の水晶振動子2、3には、台座部15の設けられない側に偏心するように第1及び第2の振動領域13、14が設けられている。第1及び第2の振動領域13、14の表面側には、夫々矩形の励振電極21、23が設けられ、第1及び第2の振動領域13、14の裏面側には、上面側の励振電極21、23と水晶片11、12を介して対向する位置に、夫々励振電極22、24が形成されている。
第1の水晶振動子2の上面側に設けられた励振電極21からは、手前方向に引き出し電極31が伸ばされ、水晶片11の手前側の面、即ち台座部15の手前側の面を介して、台座部15の下面側まで引き回されている。水晶片11の下面側の励振電極22からは、手前側に引き出し電極32が伸ばされ、台座部15の奥側の面を介して台座部15の下面側まで引き回されている。引き出し電極31、32は、台座部15の下面側まで引き回された後、電極端31a、32aが形成されている。第2の水晶振動子3に設けられている励振電極22、24からも第1の水晶振動子2と同様に引き出し電極33、34が伸ばされて台座部16の下面側で電極端33a、34aが形成されている。
第1の水晶振動子2及び第2の水晶振動子3が設置される容器4は、上方が開口した箱型に形成されるベース体50と、ベース体50の上方を閉じる蓋部60と、が組み合わされることで構成される。
ベース体50は、例えばアルミナで構成された配線基板により構成され、内側の底面部には、端子部41a、42a、43a、44aが並べて設けられる。夫々の端子部41a、42a、43a、44aは、ベース体50に第1及び第2の水晶振動子2、3を設置した際に、夫々の水晶片11、12の下面に設けられた端子部31a、32a、33a、34aと対応する位置に配置されている。ベース体50の底面上の夫々の端子部41a、42a、43a、44aからは、ベース体50の手前方向に配線41〜44が伸ばされている。ベース体50から伸ばされた夫々の配線41〜44は、ベース体50の底面を引き回された後、側壁面を貫通して外部へと引き回される。あるいは、ベース体50の底面の内部に配線基板を設けて、スルーホールによりベース体50の底面の配線41〜44を短絡させて、ベース体50の内部を引き回すことにより、容器4の外部まで引き回してもよい。
ベース体50は、例えばアルミナで構成された配線基板により構成され、内側の底面部には、端子部41a、42a、43a、44aが並べて設けられる。夫々の端子部41a、42a、43a、44aは、ベース体50に第1及び第2の水晶振動子2、3を設置した際に、夫々の水晶片11、12の下面に設けられた端子部31a、32a、33a、34aと対応する位置に配置されている。ベース体50の底面上の夫々の端子部41a、42a、43a、44aからは、ベース体50の手前方向に配線41〜44が伸ばされている。ベース体50から伸ばされた夫々の配線41〜44は、ベース体50の底面を引き回された後、側壁面を貫通して外部へと引き回される。あるいは、ベース体50の底面の内部に配線基板を設けて、スルーホールによりベース体50の底面の配線41〜44を短絡させて、ベース体50の内部を引き回すことにより、容器4の外部まで引き回してもよい。
第1及び第2の水晶振動子2、3は、夫々の台座部15、16の下面に例えばシリコン系の接着剤が塗布され、ベース体50の底面に、第1及び第2の振動領域13、14が片持ち状に支持された状態で固定される。同時に水晶振動子10の端子部31a、32a、33a、34aと、ベース体50に設けられた端子部41a、42a、43a、44aが導電性接着剤9によって、夫々接続される。第1及び第2の水晶振動子2、3を内部に固定した後、ベース体50の上方は、例えばアルミナで構成される蓋部60により閉じられる。
振動子パッケージ1は、容器4の内部から伸ばされる配線41〜44により外部の回路と接続される。例えば図1で示すOCXOに組み込む場合には、配線41、42は、第1の発振回路4、と接続され、配線43、44は第2の発振回路5と接続される。
振動子パッケージ1は、容器4の内部から伸ばされる配線41〜44により外部の回路と接続される。例えば図1で示すOCXOに組み込む場合には、配線41、42は、第1の発振回路4、と接続され、配線43、44は第2の発振回路5と接続される。
上述の実施の形態であるOCXOの作用について説明する。ヒータ回路43は、発振器が置かれる雰囲気を設定温度、例えば50℃になるようにヒータ制御部42から電力が供給されて加熱されている。具体的には、第1の発振回路4の周波数に対応する値と第2の発振回路5の周波数に対応する値との差分である既述のdf1−df2と、前記差分の設定値と、の差分に応じた電力がヒータ回路43に供給されるようにヒータ制御部42が動作している。そして発振器の環境温度の変化等により、第1及び第2の水晶振動子2、3の温度が変化して前記差分が変化するとその変化分に応じてヒータ回路43の供給電力が増減され、即ち変化分を打ち消すように供給電力が制御され、結果として第1及び第2の水晶振動子2、3の温度が50℃に維持されようとする。
ここで第1及び第2の水晶振動子2、3が置かれている温度が50℃から変化すると第1及び第2の水晶振動子2、3及び台座部15、16の温度が変化するが、第1及び第2の水晶振動子2、3及び台座部15,16は、一体物なので、両者は同じように熱収縮する。このため温度が50℃から50℃+Δtに変化したときにおける周波数―温度特性カーブ上の周波数の軌跡と、50℃+Δtから50℃に戻るときの同軌跡との差が小さくなる。従って水晶振動子の温度と周波数との対応関係が温度変化の向きに応じて、変わってしまう程度が小さくなるので、ヒータ回路43による温度制御を高い精度をもって行うことができる。また第1及び第2の水晶振動子2、3の温度が50℃に戻った時の周波数の戻り時間も短くなることも相俟って、発振器の出力周波数が安定したものとなる。
上述の実施の形態によれば、第1及び第2の水晶振動子2、3を支持する台座部15、16を水晶により構成して第1及び第2の水晶振動子2、3と一体化するように構成している。そのため温度変化に伴う第1及び第2の水晶振動子2、3の周波数についてのヒステリシスが抑えられ、このため第1及び第2の水晶振動子2、3の周波数を温度検出値に対応する値として取り扱うにあたり、温度検出値の信頼性が高くなるので、結果として発振器の出力周波数の安定化に寄与する。
[第1の実施の形態の変形例]
また本発明の振動子パッケージ1は、第1及び第2の水晶振動子2、3と台座部15、16が一体的に構成されていなくともよい。図5〜図7に示すように、夫々の水晶片17、18は、例えば幅1.80mm、長さ3.5mm、厚さ0.06mmの板状に形成され、第1の実施の形態と同様に、夫々の水晶振動子2、3の周波数―温度特性カーブが異なるように、例えば、各水晶片17、18のカットの角度が異なるように形成される。
[第1の実施の形態の変形例]
また本発明の振動子パッケージ1は、第1及び第2の水晶振動子2、3と台座部15、16が一体的に構成されていなくともよい。図5〜図7に示すように、夫々の水晶片17、18は、例えば幅1.80mm、長さ3.5mm、厚さ0.06mmの板状に形成され、第1の実施の形態と同様に、夫々の水晶振動子2、3の周波数―温度特性カーブが異なるように、例えば、各水晶片17、18のカットの角度が異なるように形成される。
水晶片17、18に設けられる第1及び第2の振動領域13、14は、水晶片17、18の幅方向の奥側に偏心した位置に設けられ、水晶片17、18の長さ方向に2つ並べて配置される。第1及び第2の振動領域13、14の表面側と裏面側には夫々矩形状の励振電極21〜24が設けられる。夫々の励振電極21〜24からは、手前側に向かって引き出し電極31〜34が伸ばされる。上側の励振電極21、23は、水晶片14の手前側の側面部を介して下面側まで引き回されて電極端31a、33aが形成されており、下面側の励振電極22、24は手前側に引き出し電極32、34を伸ばされて電極端32a、34aを形成している。
台座部19(20)は、水晶で形成される。台座部19(20)は、幅1.8mm、長さ3.5mm、厚さ0.8mmの矩形の平板上に成形される。台座部19(20)の上面側には、電極端51a、52a(53a、54a)が並べて配置される。夫々の電極端51a、52a(53a、54a)からは、台座部19(20)の手前側に引き出し電極51、52(53、54)が伸ばされた後、手前側の面を引き回されて、下面側へと引き回され、電極端51b、52b(53b、54b)が設けられている。水晶片17(18)に設けられた電極端31a、32a(33a、34a)と、台座部19(20)の上面側の電極端51a、52a(53a、54a)は、夫々導電性接着剤9を用いて接続される。
夫々の台座部19、20は、第1の実施の形態と同様にベース体50と蓋部60により構成される容器4の内部に固定される。台座部15は、ベース体50に固定され、夫々の台座部19、20の下面側に設けられた電極端51b、52b、53b、54bは、夫々ベース体50に設けられた電極端41a、42a、43a、44aと導電性接着剤9を用いて接続される。このような構成の場合にも、水晶片17(18)と台座部19(20)は、同じ材質を用いているため、水晶片17(18)と台座部19(20)の間で生じる熱歪みを抑制できるため第1及び第2の水晶振動子2、3の発振周波数へのヒステリシスの発生を抑えることができる。
[第2の実施の形態]
図8は本発明の実施の形態に係る、電子部品を用いて構成したTCXOの回路構成を示すブロック図である。TCXOは発振器の出力を生成する第3の発振回路63と、温度検出用の第1、第2の発振回路4、5を備えている。第3の発振回路63は、例えば水晶振動子60と、コルピッツ回路とで構成された電圧制御発振器として構成されている。
[第2の実施の形態]
図8は本発明の実施の形態に係る、電子部品を用いて構成したTCXOの回路構成を示すブロック図である。TCXOは発振器の出力を生成する第3の発振回路63と、温度検出用の第1、第2の発振回路4、5を備えている。第3の発振回路63は、例えば水晶振動子60と、コルピッツ回路とで構成された電圧制御発振器として構成されている。
第1の発振回路4及び第2の発振回路5は、共通の水晶片71に設けられた第1の振動領域13及び第2の振動領域14を夫々発振させる。夫々の発振回路4、5からの出力周波数は、周波数差検出部61に入力され、夫々の発振回路4、5の出力周波数の差に対応した値が算出される。この周波数差に対応した値は、発振装置の雰囲気温度に対応した値であり、温度補償部においては、この温度に対応した値に基いて、温度変化により生ずる水晶振動子の周波数の誤差を補償するように第3の発振回路63に印加される制御電圧を調整して第3の発振回路63から出力される発振周波数が安定するように構成している。
TCXOの温度補償用に用いられる水晶振動子70は、図9、10に示すように第1及び第2の振動領域13、14を共通の水晶片71上に構成する。水晶片71は、ATカットに形成され、長さ3.6mm、幅1.8mm、厚さ0.8mmで長さ方向に振動するように設計される。水晶片71は、第1の実施の形態と同様水晶片と台座部とが一体的になるように構成されているが、第1の水晶振動子と第2の水晶振動子とが共通の水晶片を用いて構成されている。
第1及び第2の振動領域13、14の表面側及び裏面側には、夫々励振電極21、22、23、24が設けられている。第1の振動領域13に形成される励振電極21、22は、例えば厚さ1000Åで形成され、一方第2の水晶振動子3の励振電極23、24は、2500Åで矩形状に形成されており、夫々の第1及び第2の振動領域13、14を振動させたときの発振周波数が異なるように形成されている。
夫々の励振電極21、22、23、24からは、水晶片71の手前方向に引き出し電極31、32、33、34が伸ばされており、台座部72の下面側まで引き回されており、電極端31a、32a、33a、34aが水晶片71の長さ方向に並ぶように配置されており、ベース体50に固定されると、ベース体50の底面に設けられた電極端41a、42a、43a、44aと夫々接続されるように設けられている。
このような構成にすることで共通の水晶片71上に励振電極21、22、23、2を設けて構成される水晶振動子70を備える電子部品であっても、温度変化に伴い発生する水晶振動子の周波数についてのヒステリシスが抑えられる。また実装される水晶振動子70は、図11に示すように台座部15と一体的に形成されていない構成でもよく、水晶片74を、水晶で構成された台座部75で支持する構成としても良い。長さ板状の水晶片74に第1の水晶振動子2と、第2の水晶振動子3と、水晶片の長さ方向に並ぶように構成して、水晶で構成された台座部75に接続して、ベース体50に固定するように構成しても同様な効果が得られる。なお、OCXOについて図2、図5に示す形状の水晶振動子を用いてもよいし、TCXOについて図8、図9に示す形状の水晶振動子を用いてもよい。
1 振動子パッケージ
2 第1の水晶振動子
3 第2の水晶振動子
11、12 水晶片
15、16 台座部
13 第1の振動領域
14 第2の振動領域
21〜24 励振電極
4 第1の発振回路
5 第2の発振回路
50 ベース体
60 蓋部
7 容器
9 導電性接着剤
2 第1の水晶振動子
3 第2の水晶振動子
11、12 水晶片
15、16 台座部
13 第1の振動領域
14 第2の振動領域
21〜24 励振電極
4 第1の発振回路
5 第2の発振回路
50 ベース体
60 蓋部
7 容器
9 導電性接着剤
Claims (5)
- 水晶片に励振電極を設けて振動領域が形成された水晶振動子を容器内に配置してなる電子部品において、
前記容器内に固定され、前記水晶片と一体化された台座部を備え、
前記水晶片と台座部とは、共通の水晶材を削って加工することにより一体となっていることを特徴とする電子部品。 - 前記振動領域は、互いに離間して形成された第1の振動領域及び第2の振動領域を有することを特徴とする請求項1記載の電子部品。
- 前記第1の振動領域及び第2の振動領域は、共通の水晶片に形成されていることを特徴とする請求項2記載の電子部品。
- 水晶片に励振電極を設けて振動領域が形成された水晶振動子を容器内に配置してなる電子部品において、
前記容器内に固定され、前記水晶片を支持する水晶からなる台座部と、
前記水晶片と台座部とを固定すると共に水晶振動子の電極を容器側の電極と接続するための導電性接着剤と、を備え、
前記振動領域は、互いに離間して形成されると共に少なくとも一方が温度を検出するための検出部として用いられる第1の振動領域及び第2の振動領域を有していることを特徴とする電子部品。 - 請求項2ないし4のいずれか一項に記載の電子部品と、前記第1の振動領域及び第2の振動領域を夫々発振させるための第1の発振回路及び第2の発振回路と、前記第1の発振回路及び第2の発振回路からの各発振周波数に対応する値の互いの差分に応じた値を温度検出値に対応する値として利用することを特徴とする発振器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012173290A JP2014033368A (ja) | 2012-08-03 | 2012-08-03 | 電子部品及び発振器 |
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