JP2014033215A - 歪計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の歪みを簡便に計測する方法および装置。
【解決手段】複数の素子を有する基板に、処理が実行される前に、一定の周期を有する周期パターンを形成するパターン形成段階と、他の基板に、一定の周期を有する周期パターンを形成して参照基板を作製する参照基板準備段階と、処理を実行された基板を参照基板に重ねて、周期パターンの重なりにより生じる縞を観測する観測段階と、観測段階における観測結果から基板の歪を計測する計測段階とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、歪計測方法および歪計測装置に関する。より詳細には、ウエハ等の基板に対して何らかの処理を実行した場合に、当該基板に生じる歪を簡便に計測する歪計測方法と、当該歪計測方法を実施する場合に使用する歪計測装置とに関する。
各々に素子および回路が形成された基板を積層した積層型の半導体装置がある(特許文献1参照)。立体的な回路構造を有する積層型の半導体装置は、実装面積を拡大することなく実効的に高い実装密度を有する。また、積層型の構造は、積層された基板相互の配線長が短いので、動作速度の向上および低消費電力化にも寄与する。
積層された基板を貼り合わせる場合は、互いに平行に保持された一対の基板を、半導体回路の線幅精度で精密に位置合わせして積層した後、基板全体に加熱、加圧して接合させる。このため、一対の基板を正確に位置合わせする位置決め装置(特許文献2参照)と、加熱加圧して接合を恒久的に保持する加熱加圧装置(特許文献3)とを組み合わせた接合装置が用いられる。
特開平11−261000号公報 特開2005−251972号公報 特開2007−114107号公報
加熱加圧装置において一対の基板を接合させた場合、高温環境下で基板に応力を作用させるので、基板に歪みが生じる場合がある。このような歪みは、干渉計等の精密な計測機器を用いれば計測できる。しかしながら、精密な計測機器は、それ自体が高価で導入し難い。また、計測機器の操作に熟練が求められるので、利用範囲が制限される。このため、生産現場でも簡便に使用でき、処理を経た基板に生じる歪を有効に計測する技術が求められている。
上記課題を解決すべく、本発明の第1の形態として、複数の素子が形成される基板に、処理が実行される前に、一定の周期を有する周期パターンを形成するパターン形成段階と、他の基板に、一定の周期を有する周期パターンを形成した参照基板を準備する参照基板準備段階と、処理を実行された基板を参照基板に重ねて、周期パターンの重なりにより生じる縞模様を観測する観測段階と、観測段階における観測結果から基板の歪を計測する計測段階とを備える歪計測方法が提供される。
また、本発明の第2の形態として、一定の周期を有する周期パターンを形成した、複数の素子が形成される基板を保持する基板保持部と、一定の周期で形成された周期パターンを有する参照基板を、基板に重ねて保持する参照基板保持部と、重なった基板および参照基板において、周期パターンの重なりにより生じる縞を撮影する撮像装置と、を備え、撮像装置が撮影した縞模様の形状に基づいて基板の歪を計測する歪計測装置が提供される。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決に必須であるとは限らない。
図1は、歪計測装置100の構造を模式的に示す断面図である。歪計測装置100は、基盤110、基板保持部120、参照基板保持部140、照明部160、撮像装置170、画像処理装置180および画像表示装置190を備える。
基盤110は、基板保持部120、参照基板保持部140、照明部160および撮像装置170を覆うカバー112を有する。これにより、基板130に対する歪計測は、外部から遮断された環境で実行される。
基板保持部120は、基盤110の平坦な上面に順次積層されたチルトステージ122、昇降ステージ124および回転ステージ126を有する。更に、回転ステージ126は、当接部材121および突き当て部材123を上面に有する。
当接部材121は、鋭利な先端を基板130の下面に当接させることにより支持する。突き当て部材123は、基板130の側面に突き当たることにより、基板130を位置決めする。これにより、回転ステージ126は、基板130を、所定の位置に位置決めして搭載する。
一方、チルトステージ122は、搭載した昇降ステージ124を、基盤110の上面に対して任意の傾斜角度で傾斜させる。昇降ステージ124は、搭載した回転ステージ126を昇降させる。回転ステージ126は、後述するように、搭載した基板130を単一の平面内で回転させる。
これらチルトステージ122、昇降ステージ124および回転ステージ126が協働することにより、基板保持部120は、基板130を、後述する参照基板150に平行にする。また、参照基板150に近接させて保持する。なお、保持される基板130は、例えば、直径200mmまたは300mmのシリコンウエハであり得る。更に、各々が素子、回路等を形成された一対のシリコンウエハを相互に位置決めして積層された積層基板でもあり得る。
参照基板保持部140は、基板保持部120よりも上方まで延在する支柱142を有する。支柱142は、当接部材141および突き当て部材143を上面に有する。当接部材141は、鋭利な先端を参照基板150の下面に当接させることにより支持する。突き当て部材143は、参照基板150の側面に突き当たることにより、参照基板150を位置決めする。これにより、参照基板150は、所定の位置に水平に位置決めされる。
照明部160は、参照基板保持部140に支持された参照基板150に向かって、照明光を斜め上方から照射する。照明部160から照射された照明光の一部は、参照基板150を透過して、基板保持部120に支持された基板130にも照射される。
撮像装置170は、照明部160に照明された参照基板150および基板130を、斜め上方から撮像する。なお、図面上では、照明部160および撮像装置170が、参照基板150に対して対称な位置に描かれているが、シリコンウエハ等である基板130の反射率が高いので、照明光の初期反射が撮像装置170に入射しないように配置することが好ましい。
画像処理装置180は、撮像装置170が撮像した画像の信号を処理して、画像表示装置190に表示させる。これにより、後述するように、基板130の歪みを観測できる。また、また、後述するように、観測した画像信号を処理して基板130に生じた歪みを数値化することができる。
図2は、歪測定に先立って準備される参照基板150の一例を示す図である。参照基板150は、例えばレチクル用の透明なガラス基板154と、ガラス基板154に形成された周期パターン152とを有する。周期パターン152は、ガラス基板154の一辺に平行な多数の平行線として形成される。
ただし、周期パターン152は、平行線パターンに限られるものではない。即ち、同心円等、一定の周期を有するパターンであれば、任意のパターンを用いることができる。ただし、ガラス基板の形状に対して一定の角度を有するパターンとすることにより、観察段階で生じる縞の形状を予測して、高速な画像処理を図ることができる。
図3は、歪計測方法を実施する場合の手順を示す流れ図である。より詳細には、図1に示した歪計測装置100と、図2に示した参照基板150とを用いて、シリコンウエハ等の歪みを計測する場合の作業手順を示す流れ図である。以下、図3を随時参照しつつ、作業手順毎に説明する。
まず、図4に一例を示すように、歪計測の対象となるウエハ134等の基板130に、周期パターン132を形成するパターン形成段階が実行される(ステップS101)。ウエハ134は、例えばシリコンウエハであり、種々の処理により複数の素子を形成される前のものであっても、既に複数の素子を形成されたものであってもよい。更に、複数の素子を有するシリコンウエハを位置合わせして接合したものであってもよい。また、周期パターン132は、ウエハ134のオリエンテーションフラット136に平行な多数の平行線として形成される。
ただし、周期パターン132は、平行線パターンに限られるものではない。即ち、格子、網点、同心円等、一定の周期を有するパターンであれば、任意のパターンを用いることができる。ただし、オリエンテーションフラット136等を基準として、一定の角度で形成されたパターンを形成することにより、観察段階で生じるモアレを予測して、適切な観察条件を設定できる。また、歪計測の精度を向上させることもできる。
照明部160が出射する照明光が、例えばニュートン縞観察等に用いられるe線(波長546.1nm)のような可視光である場合、基板130であるシリコンウエハの反射率が高いので、当該照明光を吸収する材料を用いることにより、観察し易い周期パターン132を形成できる。具体的には、基板130の表面に被着させた低反射クロム膜、TiN膜、W膜等をフォトリソグラフィによりパターニングして形成できるが、材料、形成方法共に、これらに限定されるものではない。
ここで再び図3を参照すると、周期パターン132を形成された基板130は、歪計測装置100に装入される(ステップS102)。即ち、基板130は、歪計測装置100において、基板保持部120の上に搭載される。
図5は、歪計測装置100における基板130の位置決め方法を示す図であり、基板130を搭載した回転ステージ126を上から見下ろした様子が描かれている。回転ステージ126の上で、基板130は、3個の当接部材121に支持されている。これにより、基板130は、当接部材121の先端により規定された特定平面上に位置決めされる。
また、基板130は、3本の突き当て部材123のうちの2本にオリエンテーションフラット136を突き当て、更に、円弧状の側面を他の1本の突き当て部材123に突き当てた状態で当接部材121に載せられる。これにより、基板130は、上記特定平面内で、特定の位置に、特定の方向で位置決めされる。
既に説明した通り、基板130の周期パターン132は、オリエンテーションフラット136に対して平行に形成されている。従って、基板保持部120に搭載された基板130の周期パターン132は、歪計測装置100に対しても特定の方向に位置決めされる。
再び図3を参照すると、次に、歪計測装置100に参照基板150が装入される(ステップS103)。即ち、参照基板150は、歪計測装置100において、参照基板保持部140の上に搭載される。
図6は、歪計測装置100における参照基板150の位置決め方法を示す図であり、参照基板150を搭載した参照基板保持部140を上から見下ろした様子が描かれる。支柱142の上端面の上で、参照基板150は、3個の当接部材141に支持されている。これにより、参照基板150は、当接部材141の先端により規定された特定平面上に位置決めされる。
また、参照基板150は、3本の突き当て部材143のうちの2本に一辺を突き当て、他の1本の突き当て部材123に他の一辺を突き当てた状態で当接部材141に載せられる。これにより、参照基板150は、上記特定平面内で、特定の位置に位置決めされる。
既に説明した通り、参照基板150の周期パターン152は、ガラス基板の一辺に対して平行に形成されている。従って、適切な向きで参照基板保持部140に搭載することにより、参照基板150の周期パターン152は、基板保持部120に搭載された基板130の周期パターン132と一定の角度をなす。更に、回転ステージ126を回転させることにより、基板130および参照基板150の周期パターン132、152を、任意の角度で交差させることができる。
基板130および参照基板150を装入されると、歪計測装置100のカバー112が閉じられ、以下、外部からの制御により基板130の歪が計測される。再び図3を参照すると、まず、チルトステージ122を動作させることにより、基板保持部120に搭載された基板130は水平にされる(ステップS104)。次に、回転ステージ126を動作させて基板130を回転させることにより、周期パターン132、152を交差させる(ステップS105)。
図7は、上記ステップS108において画像表示装置190に表示される画像192を例示する図である。より詳細には、歪計測装置100に装填されて重ねられた基板130および参照基板150を、撮像装置170により撮像した場合に得られる画像192が描かれている。
歪計測装置100において、基板保持部120に周期パターン132を有する基板130を搭載し、回転ステージ126を回転させて基板130および参照基板150の周期パターン132、152を僅かに交差させた場合、重なった周期パターン132、152を撮像した画像192には、複数のモアレ縞191が現れる。モアレ縞191は、いずれの周期パターン132、152にも含まれていない平行な縞模様として現れる。これにより、基板130の歪を観測する観測段階が実行される。
なお、歪計測装置100における撮像装置170は、図1に示したように、参照基板150および基板130を斜めから撮像する。従って、撮像装置170への入射光に含まれる画像は大きな台形歪みを有する。そこで、画像処理装置180は、撮像装置170から得られた画像の台形歪を補正した後に、画像表示装置190に表示させることが好ましい。また、モアレ縞191の形状から、参照基板150および基板130の間隔の分布を解析する縞解析プログラムの処理も、台形歪を補正した後の画像に対して実行することが好ましい。
また、周期パターン132そのもの直線性が完全ではない場合もある。しかしながら、4次式以下の低次で表すことができる誤差であれば、比較的容易に補償できるので差し支えない。
このように、歪計測方法は、基板130の表面に対して傾いた結像面を有する撮像装置170により基板130を撮影する撮像段階と、撮像装置170により得られた映像を、基板130の表面に平行な結像面に現れる画像に補正する補正段階とを含む観測段階を含んでもよい。これにより、画像表示装置190によるモニタが容易になると共に、解消縞解析プログラムにおける処理が軽減されるので正確且つ高速な処理ができる。
続いて、撮像装置170によりモアレ縞191を撮像して、基板130の歪みを計測する(ステップS106)。即ち、モアレ縞191の形状から、参照基板150および基板130の間隔の分布を解析する縞解析プログラムが画像処理装置180において実行される。
なお、後述する処理前の基板130にも若干の歪みが生じている場合もあるが、本実施形態では、この段階では基板130に歪みが生じていないものとする。従って、画像192に現れるモアレ縞191は、互いに平行な直線状になる。これに基づいて、画像処理装置180は、後述する加熱加圧処理が実行される前の基板130の形状を計測する。
また、上記の実施形態では、基板130を先に装填し、それに重ねて装填した参照基板150を通してモアレ縞191を観察した。しかしながら、例えば基板130がシリコンウエハである場合は、赤外線により基板130を透過させてモアレ縞191を観察することもできる。
こうして、一定の周期を有する周期パターン132を形成した基板130を保持する基板保持部120と、一定の周期で形成された周期パターン152を有する参照基板150を、基板130に重ねて保持する参照基板保持部140と、重なった基板130および参照基板150において、周期パターン132、152の重なりにより生じるモアレ縞191を撮影する撮像装置170と、を備え、撮像装置170が撮影したモアレ縞191の形状に基づいて基板130の歪を計測する歪計測装置100が形成される。これにより、簡素な設備と簡便な方法により、基板130の微細な歪みを計測できる。
再び図3を参照すると、次に、周期パターン132、152の交差角度を変更して(ステップS107)、再び基板130の歪みが計測される(ステップS108)。即ち、回転ステージ126を動作させることにより周期パターン132、152の交差角度を変更して、図7に示したモアレ縞191とは異なるモアレ縞191を発生させる。更に、この異なるモアレ縞191に基づいて縞解析プログラムを実行することにより、基板130の歪みを再び計測する。
図8は、画像表示装置190に表示される他の画像192を例示する図である。この画像192は、図7に示した基板130の周期パターン132を、より大きな交差角度で周期パターン152に交差させた場合に生じ、モアレ縞191の本数が増加している。
即ち、基板130の大きな歪みを計測する場合は、周期パターン132、152の交差角度を小さくして、モアレ縞191の間隔を広くすることが好ましい。一方、基板130の小さな歪みを計測する場合は、周期パターン132、152の交差角度を大きくして、モアレ縞191の間隔を狭くすることが好ましい。
このように、観測段階は、基板130の周期パターン132および参照基板150の周期パターン152が交差する交差角度を変えて発生した他のモアレ縞191を観測する再観測段階を含んでもよい。これにより、大きさの異なる歪みをモアレ縞191に反映させて、歪みを正確に計測することができる。
再び図3を参照すると、次に、基板130に対して加熱加圧処理が施される(ステップS109)。即ち、基板130に対して施される処理の一例として、本実施形態では、基板130に対する加熱加圧処理が実行される。
図9は、加熱加圧装置200の構造を模式的に示す図である。加熱加圧装置200は、各々一対のプレス210、ウエハホルダ220および加熱部230を備える。
一対のウエハホルダ220は、それぞれの表面にウエハ131を保持する。一対のプレス210は、ウエハホルダ220に保持された状態で互いに向き合わされたウエハ131を相互に押しつける。更に、一対の加熱部230は、プレス210の各々に組み込まれ、プレス210およびウエハホルダ220を介してウエハ131を加熱する。
このような加熱加圧装置200を用いることにより、所定の温度プロファイルに従って加熱しつつ加圧して、一対のウエハ131を接合する。接合されたウエハ131は、単一の基板130として取り扱うことができる。また、ウエハ131の各々の裏面に周期パターン132を予め形成しておくことにより、接合された一対のウエハ131もまた、周期パターン132を有する基板130として取り扱うことができる。
このように、基板130に対する処理は、例えば、ウエハ131を、他のウエハ131と重ねて加圧するプレス210を含む加熱加圧装置200により実行される接合処理を含み得る。しかしながら、基板130に歪みを生じる処理は、加熱加圧処理に限られるわけではない。
また、基板130に対して加熱加圧処理をする場合に、加熱加圧装置200に対して基板130のオリエンテーションフラット136がなす角度を一定にして接合処理を実行することが好ましい。これにより、加熱加圧装置200において基板130に作用する圧力または熱の分布を評価することもできる。
再び図3を参照すると、上記のようにして、加熱加圧処理を経た基板130に対して、再び歪を計測する(ステップS110)。これにより、計測した基板130の歪みを処理前に計測した歪みと比較して、処理に起因する基板130の歪みを抽出できる。
図10は、上記の加熱加圧処理の後に、ステップS102からステップS105までの手順を再び実行した場合に、画像表示装置190に表示される画像192を示す図である。この画像192においては、3本のモアレ縞191のうち中央の1本に変形模様193が生じている。
即ち、交差する周期パターン132、152により発生するモアレ縞191の周期は一定であるが、基板130の歪みにより周期パターン132、152の相互の位置が、周期パターン132、152と交差する方向にずれた場合は、モアレ縞191の間隔が変化する。変形模様193は、このようなモアレ縞191の間隔の変化により形成される。また、換言すれば、変形模様193に含まれるモアレ縞191の間隔の変化に基づいて、基板130の歪みを計測できる。
なお、基板130の歪みによる周期パターン132のずれが、周期パターン132に含まれるラインパターンと全く平行な場合は、変形模様193は生じない。しかしながら、基板130に生じる歪みは連続的なので、特定方向に限って歪みが生じることはない。従って、平行線により形成された周期パターン132により、基板130の平面的な歪みを有効に検出することができる。
これにより、変形模様193が生じた領域において、基板130に歪みが生じていることが判る。また、このような画像192を、画像処理装置180が実行する縞解析プログラムにより処理することにより、基板130に生じている歪みを数値的に計測できる。
このようにして、複数の素子を有する基板130に、処理が実行される前に、一定の周期を有する周期パターンを形成するパターン形成段階と、他の基板に、一定の周期を有する周期パターンを形成して参照基板を作製する参照基板準備段階と、処理を実行された基板を参照基板に重ねて、周期パターンの重なりにより生じる縞を観測する観測段階と、観測段階における観測結果から基板の歪を計測する計測段階とを備える歪計測方法が実施される。
図11は、回転ステージ126の動作により基板130を回転させ(ステップS107)、図8に示した交差角度で周期パターン132、152を交差させた場合に生じるモアレ縞191を画像表示装置190に表示させた様子を示す図である。
図11に示す画像192においては、図8に示した場合と同様に、モアレ縞191相互の間隔が狭くなり、図10の場合よりも多数のモアレ縞191が生じている。また、加熱加圧処理により基板130に生じた歪みに応じて、図10に示した画像192とは異なる複数の変形模様193が生じている。このような変形模様193を含む画像192を縞解析プログラムにより処理することにより、変形模様193が生じた領域において基板130に生じた歪みを異なるスケールで計測することができる。
このように、観測段階は、基板130に対する処理が実行される前に、基板130を参照基板150に重ねて、周期パターン132、152の重なりにより生じるモアレ縞191を観測する前観測段階を含み、計測段階は、前観測段階により観測されたモアレ縞191を、観察段階により観測されたモアレ縞191と比較して、処理により基板130に生じた歪みを検出する検出段階を含んでもよい。これにより、簡潔な設備と簡便な方法により、処理が基板130に与える影響を計測できる。
なお、周期パターン132、152が相互になす角度を2θとした場合、交差する周期パターン132、152により現れるモアレ縞191の周期は、周期パターン132、152のピッチの1/2θ倍に拡大される。また、周期パターン132、152が形成された基板130および参照基板150の間隔の変化も、交差する周期パターン132、152により形成されたモアレ縞191において1/2θ倍に拡大される。
従って、モアレ縞191のパターン周期は、下記の式1のように表される。
周期パターン132の歪(基板130の歪)/周期パターン152の周期
=モアレ縞191の歪み/モアレ縞191の周期・・・式1
ここで、画像処理装置180において実行できる縞解析プログラムの処理限界が、モアレ縞191のパターン周期の1/50程度とすると、周期パターン152のピッチを5μm以下とすることにより、基板130における0.1μmの歪みを検出できる。
一方、基板130の直径が200mmとすると、周期パターン132、152の交差角度を26秒とすることにより、20mmピッチで10本程度のモアレ縞191を発生させることができる。これに対して、撮像装置170がライン当たり500画素の撮像素子を備えているとすると、10本のモアレ縞191の1本当たりには50画素を充てることができる。この場合、パターン周期の1/50が、撮像素子の1画素に当たり、モアレ縞191を有効に検出できる解像度が得られる。これは、5μmピッチの周期パターン132の歪みを、20mmピッチのモアレ縞191から検出するので、歪みを4000倍に拡大して計測したことになる。
図12は、基板130に形成される周期パターン132の他の例を示す図である。図12(a)に示すように、基板130は、シリコンウエハ134と、シリコンウエハ134の上面に形成された周期パターン132とを有する。周期パターン132は、オリエンテーションフラット136に対して平行な複数のラインパターンを含む。
また、図12(b)に示すように、基板130は、シリコンウエハ134の下面に形成された周期パターン132をも有する。周期パターン132は、オリエンテーションフラット136に対して直交する複数のラインパターンを含む。
このように、基板130に周期パターン132を形成するパターン形成段階において、周期パターン132を、基板130の表面および裏面にそれぞれ形成する段階を含んでもよい。また、観測段階は、基板130の表面および裏面に対してそれぞれ実行されてもよい。これにより、基板130の表面および裏面について個々に歪を計測できる。更に、図12に示す例では、基板130の表面および裏面にそれぞれ形成された周期パターン132が互いに直交する例を示したが、これに代えて、直交以外の角度で互いに交差する周期パターン、または、互いに平行な周期パターンがそれぞれ基板130の表面及び裏面に形成されてもよい。
図13は、参照基板150に形成される他の周期パターン152を示す図である。この参照基板150は、図12に示したように両面に周期パターン132を形成された基板130に対応して調製される。
この参照基板150は、方形のガラス基板154と、その各辺に対して平行に形成された格子状の周期パターン152とを有する。格子状の周期パターン152は、互いに直交する2つの方向について周期性を有する。これにより、図12に示した表裏に周期パターン132を有する基板130の表裏いずれに対しても、ひとつの参照基板150の共通の周期パターン152を用いてモアレ縞191を発生させることができる。
このように、参照基板150は、互いに交差する2組の周期パターンを有してもよい。これにより、異なる周期パターン132を有する基板130の歪みを、単一の参照基板150を使用して計測できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。また、上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。更に、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
歪計測装置100の構造を模式的に示す断面図である。 参照基板150に形成される周期パターン152の一例を示す図である。 歪計測装方法の手順を示す流れ図である。 基板130に形成される周期パターン132の一例を示す図である。 歪計測装置100における基板130の位置決め方法を示す図である。 歪計測装置100における参照基板150の位置決め方法を示す図である。 画像表示装置190に表示される画像192を示す図である。 画像表示装置190に表示される他の画像192を示す図である。 加熱加圧装置200の構造を模式的に示す図である。 処理後に画像表示装置190に表示される画像192を示す図である。 処理後に画像表示装置190に表示される他の画像192を示す図である。 基板130に形成される周期パターン132の他の例を示す図である。 参照基板150に形成される周期パターン152の他の例を示す図である。
100 歪計測装置、110 基盤、112 カバー、120 基板保持部、121、141 当接部材、122 チルトステージ、123、143 突き当て部材、124 昇降ステージ、126 回転ステージ、130 基板、131 ウエハ、132、152 周期パターン、134 ウエハ、136 オリエンテーションフラット、140 参照基板保持部、142 支柱、150 参照基板、154 ガラス基板、160 照明部、170 撮像装置、180 画像処理装置、190 画像表示装置、191 縞、192 画像、193 変形模様、200 加熱加圧装置、210 プレス、220 ウエハホルダ、230 加熱部

Claims (16)

  1. 回路パターンが形成された第一の基板および第二の基板を互いに接合する基板接合方法であって、
    前記第一の基板及び前記第二の基板に一定の周期パターンを形成するパターン形成段階と、
    前記第一の基板および前記第二の基板が接合される前に前記第一の基板及び前記第二の基板のそれぞれの前記周期パターンを観測する処理前観測段階と、
    接合された前記第一の基板及び前記第二の基板のそれぞれの前記周期パターンを観測する処理後観測段階と、
    前記処理前観測段階と前記処理後観測段階との間の前記周期パターンの変化に基づいて前記第一の基板及び前記第二の基板のそれぞれにおける接合による歪みを計測する計測段階とを備える基板接合方法。
  2. 前記パターン形成段階では、前記第一の基板および前記第二の基板の接合時に互いに対向しないそれぞれの裏面に、それぞれ前記周期パターンが形成される請求項1に記載の基板接合方法。
  3. 前記第一の基板に形成された前記周期パターンと、前記第二の基板に形成された前記周期パターンとは、互いに交差する方向に形成される請求項1または2に記載の基板接合方法。
  4. 前記周期パターンは、前記第一の基板及び前記第二の基板にそれぞれ形成されたオリエンテーションフラットに対して平行である請求項1または2に記載の基板接合方法。
  5. 前記周期パターンは、前記第一の基板及び前記第二の基板にそれぞれ形成されたオリエンテーションフラットに対して一定の角度を有する複数の直線パターンを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  6. 一定の周期を有する周期パターンが形成された参照基板を準備する参照基板準備段階を備え、
    前記処理前観測段階及び前記処理後観測段階では、前記第一の基板及び前記第二の基板と前記参照基板とをそれぞれ重ねて、前記周期パターンの重なりにより前記第一の基板及び前記第二の基板上に生じる縞を観測し、
    前記計測段階では、前記縞の変化に基づいて前記第一の基板および前記第二の基板の歪をそれぞれ計測する請求項1から5のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  7. 前記参照基板は、互いに交差する2組の前記周期パターンを有する請求項6に記載の基板接合方法。
  8. 前記処理後観測段階は、前記第一の基板および前記第二の基板のそれぞれの前記周期パターンと前記参照基板の前記周期パターンとが交差する角度を変えて発生した他の縞を観測する再観測段階を含む請求項6または7に記載の基板接合方法。
  9. 前記接合は、前記第一の基板と前記第二の基板とを互いに接合すべく前記第一の基板および前記第二の基板を加圧する加圧装置により実行される加圧処理を含む請求項1から8のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  10. 前記加圧処理は、前記加圧装置に装填した前記第一の基板および前記第二の基板のそれぞれのオリエンテーションフラットが、前記加圧装置に対してなす角度を一定にして実行される請求項9に記載の基板接合方法。
  11. 前記処理は、前記第一の基板と前記第二の基板とを互いに接合すべく前記第一の基板および前記第二の基板を加熱する加熱装置により実行される加熱処理を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  12. 前記処理後観測段階は、前記基板の表面に対して傾いた結像面を有する撮像装置により前記基板を撮影する撮像段階と、
    前記撮像装置により得られた映像を、前記基板の表面に平行な結合面に現れる画像に補正する補正段階とを含む請求項1から11のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  13. 一定の周期パターンが形成された基板を保持する基板保持部と、
    前記基板が他の基板に接合される前後で前記基板の前記周期パターンを観測する観測装置と、
    前記観測装置が観測した前記周期パターンの変化に基づいて前記基板の歪を計測する計測部とを備え、
    前記観測装置は、前記基板および前記他の基板が互いに接合される前および後で、前記基板及び前記他の基板のそれぞれに形成された前記周期パターンを観測し、
    前記計測部は、前記基板及び前記他の基板のそれぞれに生じた前記周期パターンの変化に基づいて、前記基板及び前記他の基板における接合による歪みを計測する歪計測装置。
  14. 一定の周期を有する周期パターンが形成された参照基板を前記基板に重ねて保持する参照基板保持部を備え、
    前記観測装置は、重なった前記基板と前記参照基板とにおいて、前記周期パターンの重なりにより生じる縞を観測し、
    前記計測部は、前記観測装置が観測した前記縞の変化に基づいて前記基板の歪を計測する請求項13に記載の歪計測装置。
  15. 前記参照基板保持部は、前記参照基板を前記他の基板に重ねて保持し、
    前記観測装置は、重なった前記基板及び前記他の基板と前記参照基板とのそれぞれにおいて前記縞を観測し、
    前記計測部は、前記基板および前記他の基板のそれぞれにおいて前記観測装置が観測した前記縞の変化に基づいて、前記基板及び前記他の基板のそれぞれの歪を計測する請求項14に記載の歪計測装置。
  16. 前記基板保持部は、前記基板および前記他の基板が載置される回転ステージを有し、前記回転ステージの回転により前記基板及び前記他の基板のそれぞれの周期パターンと、前記参照基板の前記周期パターンとが交差する角度を変えて発生した他の縞を更に観測する請求項14または15に記載の歪計測装置。
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