JP2014032531A - カーシェアリングシステムの運用計画システム、運用計画方法 - Google Patents

カーシェアリングシステムの運用計画システム、運用計画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カーシェアリングシステムにおいて、条件に適した車両運用計画を決定できる運用計画システムを提供する。
【解決手段】特定の環境条件におけるステーション間の移動需要量である需要量データを取得する需要量取得手段と、ステーション同士の連結関係を表したネットワーク構成データを記憶するネットワーク記憶手段と、数理モデルを生成するためのモデル生成テンプレートを記憶するモデルテンプレート記憶手段と、車両運用計画を決定するうえでの制約を入力する要求条件入力手段と、最適解条件を入力する最適解条件入力手段と、前記モデル生成テンプレートに、前記ネットワーク構成データと、前記需要量取得手段が取得した特定の環境条件における移動需要量を適用することで、ステーション間の車両の移動を表す数理モデルである移動モデルを生成し、前記移動モデルを用いて、前記要求条件および最適解条件を満たす車両運用計画を決定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、カーシェアリングシステムの運用計画システムに関する。
近年、車両を複数の利用者で共用するカーシェアリングが普及している。短時間の利用が可能なカーシェアリングは、「利用者が乗りたいときに乗れること」が重要なサービス指標となる。利用者が乗りたいときに車両を供給できなければ、利益を逸してしまうためである。また、近年の電気自動車の普及に伴い、充電時間の確保という課題も加わる。車両が充電中である場合、利用者に貸し出しができないため、同様に利益を逸してしまう。そのため、各ステーションに車両をどのように配置するかといった車両運用計画の調整は、事業者にとって重要な課題である。
多くのカーシェアリングシステムでは、利用者がステーションにて乗車手続きを行い、利用終了後に同じステーションに返却するという形態がとられている。その一方で、乗車したステーションと異なるステーションに車両を返却したいという要望がある。一般に乗り捨てと呼ばれているこの形態は、カーシェアリングシステムでは普及していない。カーシェアリングでは、ステーションが数多く存在し、かつ直前まで予約、変更、キャンセルが可能であるため、車両の回送計画を立てることが難しいためである。
カーシェアリングシステムにおいて、車両の管理を容易にするための技術には、次のようなものがある。
特許文献1に記載のカーシェアリング支援システムは、車両の現在位置を容易に把握することができるという特徴がある。当該発明では、管理サーバが車両の配置状況および駐車スペースの空き状況をリアルタイムで把握し、利用を希望する利用者に通知することで利便性を向上させている。
また、特許文献2に記載の車両管理サーバは、電気自動車の充電スケジュールを自動で管理することができるという特徴がある。当該発明では、管理サーバが各車両のバッテリ状態を管理し、車両の充電スケジュールを自動で調整することができる。
特開2004−178385号公報 特開2010−231258号公報
前述したように、カーシェアリングにおいて、任意のステーション間で車両を利用したいという要望がある。しかし、前述した技術では、車両の管理を補助することはできるが、車両運用計画の調整を行うことはできない。例えば、平日の午前中にAステーションからBステーションへの需要が多くあり、同日の午後にBステーションからCステーションへの需要が多くあるということがわかれば、日曜日中にあらかじめAステーションに車両を多く配置し、平日の夜間にCステーションからAステーションへ車両を回送することができる。しかし、特許文献1,2に記載の発明はいずれもこれを実現することはできない。
このような需要の予測は、過去の利用実績データに対してデータマイニングを行うこと
である程度立てることができる。しかし、データマイニングでは、ステーション間の移動需要を得ることはできても、要求を満たすためにはどのような車両運用計画を立てたらよいか、という情報を得ることはできない。例えば、利用者の多い休日は、利用者の待ち時間が最短となるように車両を配置したく、利用者の少ない平日は、車両全体の稼働率が所定値以上となるように車両を配置したいという要望があっても、従来の技術では実現することができなかった。
本発明は上記の問題点を考慮してなされたものであり、カーシェアリングシステムにおいて、条件に適した車両運用計画を決定できる運用計画システムを提供することを目的とする。
本発明に係るカーシェアリングシステムの運用計画システムは、特定の環境条件におけるステーション間の移動需要量である需要量データを取得する需要量取得手段と、ステーション同士の連結関係を表したネットワーク構成データを記憶するネットワーク記憶手段と、ステーション間の車両の移動を表す数理モデルを生成するためのテンプレートであるモデル生成テンプレートを記憶するモデルテンプレート記憶手段を有する。
また、本発明に係るカーシェアリングシステムの運用計画システムは、車両運用計画を決定するうえでの制約である要求条件を入力する要求条件入力手段と、最適解の条件である最適解条件を入力する最適解条件入力手段と、前記モデル生成テンプレートに、前記ネットワーク構成データと、前記需要量取得手段が取得した特定の環境条件における移動需要量を適用することで、ステーション間の車両の移動を表す数理モデルである移動モデルを生成するモデル生成手段と、生成した前記移動モデルを用いて、入力された前記要求条件および前記最適解条件を満たす車両運用計画を決定するデータ算出手段と、を有する。
車両運用計画とは、ステーションごとの車両の配置台数、利用料金、車両の回送スケジュール等、事業者がサービスを提供するうえで調整することができるパラメータの少なくとも一部についての計画を指す。本発明に係る運用計画システムは、当該車両運用計画を決定するシステムである。
需要量データとは、ステーション間の移動需要量を表すデータである。具体的には、特定の環境条件(曜日、天候、時間、料金設定など)における、出発地・目的地別の利用者の発生量を表すデータである。需要量取得手段に、例えば「雨の日曜日における、午後1時から2時まで」といったように条件を与えると、「ステーションAからステーションBまでの移動需要量は15分あたり3人」といった需要量データを得ることができる。需要量データは、過去の利用実績データや、利用意向のアンケート結果などに対してデータマイニングを実施することによって得てもよい。
また、ネットワーク構成データとは、ステーションと、ステーションを結ぶ経路の構造を表したデータである。すなわち、車両が移動することができるネットワークのトポロジを表すデータである。ネットワーク構成データは、ステーションの数、ステーション同士の連結関係のほか、ステーション間の距離や平均走行速度、平均旅行時間などを含んでいてもよい。
「ステーションA〜B間を移動中」「ステーションAに駐車中」など、ある特定の状態にある車両の台数は、変数で表すことができる。そして、変数同士の関係は、数理モデルを用いて表すことができる。モデル生成テンプレートは、この数理モデルを構築するためのルールが記述されたデータである。例えば「現在ステーションAにある車両の台数は、元々駐車中の車両の台数に、入庫してきた車両の台数を加算し、出庫した車両の台数を減算したものである」といった定義をすることができる。モデル生成テンプレートに、ネッ
トワーク構成データを適用することで、当該ネットワークにおける数理モデルを生成することができる。
また、要求条件入力手段が受け付ける要求条件とは、カーシェアリングシステムの運用上満たすべき条件である。要求条件は、数理モデルによって表すことができる事象であればどのようなものであってもよい。例として「各ステーションには、車両が最低1台以上あること」、「利用者が到着してから車両が利用可能になるまでの時間が5分以内であること」などを挙げることができる。前述した変数は、当該要求条件を満たす範囲で決定される。
また、最適解条件入力手段が受け付ける最適解条件とは、前記要求条件を満たす範囲で得られる最適解の条件である。例えば、「指定期間の収益を最大にする」、「車両稼働率を最大にする」、「利用者の待ち時間の最悪値を最小にする」などが挙げられる。最適解条件は、特定の値を最大化または最小化するものであり、当該特定の値を数理モデルによって表すことができれば、どのようなものであってもよい。最適解条件を指定することで、車両運用計画を表す変数の値を特定することができる。
モデル生成手段は、モデル生成テンプレートに、ネットワーク構成データを適用し、さらに、特定の環境条件における需要量データを適用することで、当該環境条件における車両の移動を表す数理モデルを生成することができる。データ算出手段は、これらの数理モデルに、入力された要求条件を付加し、数理計画法によって、指定された要求条件および最適解条件を満たす解を決定する。そして、決定した変数の中から、車両運用計画に関する値を抽出する。
このように、本発明に係る運用計画システムは、需要量データ、ネットワーク構成データ、要求条件、および最適解条件に基づいて、車両運用計画に関する最適値を取得することができる。例えば、「利用者の待ち時間を5分以内にし、かつ利益を最大化するには、前日中にどのステーションに最低何台車両を配置すればよいか」、「ステーションから車両が出払う事態を避け、車両の稼働率を最大にするには、車両回送要員を最低何人配置すればよいか」といった問いに対して解を算出することができる。
また、前記ネットワーク構成データは、車両がステーション間を移動する際の時間的制約を含んでいてもよい。例えば、車両がステーション間を移動する際の所要時間や距離、平均速度などを含むことで、車両の移動時間を正確に把握することができる。
また、前記移動モデルは、各ステーションに停車中、または各ステーション間を移動中である車両の台数を所定のタイムステップごとに表す数式を含んでもよい。タイムステップとは、一定の間隔で表された時間である。このように、移動モデルは、空間同士の関係を表したモデルを、時間軸方向に拡張したものであることが望ましい。
また、前記移動モデルは、利用者の移動を表す数式をさらに含んでもよい。すなわち、車両を運転する利用者を数理モデルによって表すことで、ネットワーク内における車両の流動をより正確に表すことができる。
また、前記移動モデルは、各ステーションにいる利用者数を所定のタイムステップごとに表す数式を含み、前記モデル生成手段は、前記所定のタイムステップごとにステーションに発生する利用者数を、前記需要量データを用いて決定することを特徴としてもよい。
ステーションにいる利用者についても数理モデルで表すことができる。また、ステーションに発生する、すなわちステーションに到着する利用者の数は、需要量取得手段が取得する需要量データから得ることができる。
また、前記需要量取得手段は、複数の環境条件に対応する複数の需要量データを取得し、前記モデル生成手段は、前記複数の需要量データを用いて複数の数理モデルを生成し、前記データ算出手段は、前記複数の数理モデルに対して演算を行うことを特徴としてもよい。
このように、異なる環境条件における需要量データを用いて複数回の演算を行うことで、環境条件を構成するパラメータを、車両運用計画に関する値として算出の対象とすることができる。例えば、環境条件を構成するパラメータとして「時間あたりの料金単価」があった場合、当該料金単価を変更しながら複数回の演算を行うことで、最適となる料金単価を決定することができる。
また、前記要求条件入力手段は、車両運用計画を算出する対象時間帯についての入力を受け付け、前記モデル生成手段は、前記入力された時間帯に対応するタイムステップについて移動モデルを生成し、前記データ算出手段は、前記入力された時間帯について演算を行うことを特徴としてもよい。このようにすることで、必要な範囲についてのみ演算を行えるため、より短い時間で車両運用計画を得ることができる。
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を含む、カーシェアリングシステムの運用計画システムとして特定することができる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む運用計画方法として特定することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
本発明によれば、カーシェアリングシステムにおいて、条件に適した車両運用計画を決定できる運用計画システムを提供することができる。
カーシェアリングシステムにおける、ステーションとリンクの関係を表した図である。 ステーションとリンクの関係を簡略化して説明する図である。 第一の実施形態に係る移動モデルを簡略化して説明する図である。 三つのステーション間のリンクがループしている場合の移動モデルを説明する図である。 第一の実施形態に係る車両運用計画装置のシステム構成図である。 第一の実施形態に係る需要予測データを説明する図である。 第一の実施形態に係る車両運用計画装置の処理フローチャートである。 第一の実施形態に係るネットワーク構成データの例である。 第二の実施形態に係る車両運用計画装置の処理フローチャートである。 実施形態の変形例に係る制約データの例である。
(第一の実施形態)
<カーシェアリングシステムの概要>
実施形態の説明に入る前に、本実施形態の前提となるカーシェアリングシステムについて説明する。図1は、ステーションの配置と、ステーション間の移動経路を例示した図である。ステーションとは、車両が配置されている駐車場であり、利用者はステーションを訪れて車両に乗車し、移動を行う。利用者は車両を利用した後、到着地のステーションに車両を返却する。この際、利用者には、走行距離もしくは時間に応じた利用料金が課金される。このように、本実施形態の前提となるカーシェアリングシステムは、車両の乗り捨てが可能なシステムである。
本例では、ステーションAからステーションGの7つのステーションがあるものとする。ステーション間の実際の経路は、道路の配置によって無数の経路があるが、実施形態の説明では、各ステーション間の経路を、最短経路を表す一つのリンクで表すものとする。
カーシェアリングシステムにおいて乗り捨てを採用した場合、利用のされ方によって車両の配置が偏る可能性がある。例えば、ステーションAとステーションBが車両不足に陥る、あるいはステーションEとステーションFが満車になり入庫できなくなる、といった事象が発生しうる。車両の偏りを軽減するためには、車両運用計画を適切に決定する必要がある。車両運用計画とは、シェアリング事業者がサービス提供上操作することができるパラメータの少なくとも一部についての計画を指す。ここでは、以下の3つを例示する。(1)ある時点における、ステーションごとの車両配置台数
(2)ある時点における、ステーションごとの回送要員の配置人数
(3)区間ごとの利用料金設定
車両配置台数とは、ステーションに配置される車両の台数である。例えば、6時〜8時の時間帯においてステーションAからステーションBへの移動が多い場合、6時までにステーションBからステーションAに車両を移動させておくことが考えられる。
また、回送要員とは、車両をステーション間で回送するための人員である。回送要員は、車両に偏りが生じた際に、該当するステーション間で車両を回送する。回送要員は、車両の偏りを解消できるだけの人数を用意することが好ましい。
また、利用料金とは、シェアリング車両を利用する際に利用者に課金される料金である。料金の課金方法は、時間制であってもよいし、距離制であってもよい。本実施形態では、図1に示したリンクをひとつ走行するごとに料金が加算される区間料金制を採っているものとする。例えば、1区間150円などとすることができる。
また、利用料金はマイナスであってもよい。例えば、ステーションAからステーションBへの利用が多い場合、ステーションBからステーションAへの料金をマイナスにし、この区間を走行した利用者に料金を還元する。このようにすることで、利用者に車両の回送を補助してもらうことができる。
このように、車両運用計画を適切に調整することで、調整を行わない場合と比較してより多くの利用者に車両を供給することができる。なお、車両運用計画については、例示したもの以外にも数多くのパラメータがあるが、本実施形態では、説明を簡単にするために、車両運用計画を上記(1)に絞って説明する。
<数理モデルによる演算>
ここで、本実施形態に係る車両運用計画装置が、車両運用計画を決定する方法について、図2の例、すなわちステーションA,B,Cと、各ステーションを結ぶ二つの経路があった場合の例で簡単に説明する。以降、各ステーションを連結する経路をリンクと称する。
本実施形態では、車両の数および利用者の数を表すモデルを構築し、当該モデルを用いて車両運用計画を算出する。図3は、図2のネットワークに対して構築したモデルを図で表したものである。横軸は時間軸であり、本例では、一定時間ごとのステーションおよびリンクの状態を表現する。例えば時刻0が0時0分であった場合、時刻1は0時5分、時刻2は0時10分とすることができる。この、刻まれたそれぞれの時間をタイムステップと称する。タイムステップの刻み幅は、本例では5分であるが、どのように設定してもよい。
タイムステップごとのステーションおよびリンク、すなわち図中の丸印を、以降の説明においてノードと称する。ノードに存在する車両の数は、変数で表現することができる。例えば、時刻0におけるステーションA(ノード101)に存在する車両の数は、v(A,0)と表すことができ、同じくステーションAからステーションBへ移動中、すなわちリン
クAB(ノード102)に存在する車両の数は、v(AB,0)と表すことができる。
また、変数間の関係は、数式で表すことができる。例えば、時刻0においてステーションAに存在する車両の総数は、次のタイムステップまでの間、ステーションAにとどまっている車両の数、すなわち符号103を経由して時刻1まで遷移する車両の数と、リンクABに流出した車両の数、すなわち符号104を経由して時刻1まで遷移する車両の数との合計となる。同様に、時刻1においてステーションA(ノード105)に存在する車両の数は、時刻0においてステーションAに存在し、次のタイムステップまでの間ステーションAにとどまっていた車両の数と、時刻0においてリンクABに存在し、時刻1までの間にステーションAに入ってきた車両数の合計となる。
このように、各ノードに存在している車両の台数を、各ノードから流出、または流入した車両の台数で表すことで、図3に示したモデルを全て数式で表すことができる。当該数式群が、本発明における移動モデルである。必要な変数は以下の三種類である。
(1)v(X,t) :時刻tにおいて、ステーションまたはリンクXに存在している車両の台数
(2)out(X,Y,t):時刻tを過ぎてからt+1までの間に、ステーションまたはリンクXを流出し、目的地であるステーションYへ向かった車両の台数
(3)in(X,Y,t):時刻tを過ぎてからt+1までの間に、ステーションYを出発地とし、ステーションまたはリンクXに流入した車両の台数
すなわち、時刻t+1においてステーションBに存在する車両の台数v(B,t+1)は、数
式1によって表すことができる。
Figure 2014032531
同様に、時刻t+1においてリンクABに存在する車両の台数v(AB,t+1)は、数式2によって表すことができる。
Figure 2014032531
ここでさらに、ステーション間の移動に関する条件を追加する。例えば、ステーションAからステーションBへの移動に2タイムステップ、ステーションCからステーションBへの移動に3タイムステップが必要であるとした場合、ステーションBに流入する車両の台数は、数式3によって表すことができる。
Figure 2014032531
以上に説明した数式(等式)を、図3に示した3つのタイムステップに対して適用することで、時刻0から時刻2までの間における、ステーションA,B,C、およびリンクAB,BCに存在する車両の関係を数式で表すことができる。
第一の実施形態に係る車両運用計画装置は、車両運用計画の一部として、ステーションごとの車両配置台数、すなわちステーションA,B,Cに配置すべき車両台数を求めるものである。求めるべき車両数、すなわち時刻0においてステーションA,B,Cに配置される車両台数は、それぞれ、変数v(A,0)、v(B,0)、v(C,0)によって表すことができる
次に、いつ車両が移動を開始するかを表現するために、カーシェアリングの利用需要についての情報を追加する。
利用需要について説明する前に、利用者を数式で表現する方法について説明する。時刻tにおいてステーションXにいる、ステーションYを目的地とする利用者の数は、変数C(X,Y,t)と表すことができる。ステーションに到着した利用者は、車両があれば当該車両
に乗車して移動を開始し、無ければステーション内で待つものとする。すなわち、以下のようなif−thenの条件を数式で表す必要がある。なお以下の条件は、あるステーションの、あるタイムステップにおける車両台数、利用者の数、出発する車両台数の関係を表したものである。vが車両台数、Cが利用者の数、outが出発する車両台数である。if v−C≦0 then out=v else out=C
すなわち、車両が利用者の数と同じか少なければ、出発台数は車両台数となり、車両が利用者より多ければ、出発台数は利用者の数となる。
上記の条件式を数理モデルで扱える形式にするために、数式4を導入する。定数Mは、ステーションの駐車台数およびステーション内で待機可能な利用者の人数より十分に大きな数とし、変数zは、0または1の値をとるものとする。数式4では、車両台数vと利用者の数Cが変化しても、常に式が成り立つように変数zが決定されるものとする。なお、以下の説明は、ステーションAにおいて、ステーションBに向かう利用者のみを考えた場合の例である。
Figure 2014032531
そして、変数zを用いてif−thenの条件を表すと、数式5に示した4つの式を構成することができる。v−C≦0の場合、数式4より、z=0である必要があり、その結果、数式5(3)と(4)が常に成立するため、数式5(1)(2)を満たすために、out−v=0である必要がある。同様に、v−C>0の場合、z=1である必要があり、数式5(1)(2)が常に成立するため、数式(3)(4)を満たすために、out−C=0である必要がある。
Figure 2014032531
数式4と数式5によって、ステーションにいる利用者の数と、ステーションに存在する車両の数から、ステーションから出ていく車両の数を特定することができる。そして、ステーションAにいる、ステーションBを目的地とする利用者の数は、数式6によって表すことができる。ここで、D(A,B,t) とは、時刻tにおいてステーションAに発生(到着)する、ステーションBを目的地とする利用者の数である。
Figure 2014032531
すなわち、利用者がステーションに到着する時間とその目的地についてのデータ(本発明における需要量データ)があれば、ステーションにいる利用者の数をタイムステップごとに決定することができる。数式4〜6は、ステーションAからBへの移動に着目した数式であるが、同様の方法によって、他のステーション間での移動についても数式で表すことができる。
以上に例示した制約条件は、物理法則的に必ず満たす必要がある制約であるが、その他に運用上必要とする任意の制約を課すことができる。任意の制約とは、数式によって表現することができればどのようなものであってもよい。例えば、「全てのタイムステップにおいて、ステーションAに存在する車両が1台以上あること」などである。この、例示した条件は、数式7の不等式で表すことができる。数式7に示したような、運用上必要とする任意の制約を、本発明では要求条件と称する。
Figure 2014032531
また、数理計画法では、最適解を特定するために条件を加える必要がある。当該条件を最適解条件と呼ぶ。最適解条件は、特定の値を最大化または最小化するものであり、当該特定の値を数式によって表現することができれば、どのようなものであってもよい。例えば、「売り上げを最大にする」「コストを最小にする」などである。最適解条件は、「数式で表される特定の値」と、「当該特定の値をどうするか」の二つの情報からなる。本実施形態では、前者を最適化値、後者を最適化条件と称する。
例として、ステーションが図2の配置であった場合の、あるタイムステップにおける売り上げは数式8の式で表すことができる(一区間150円の場合)。つまり、数式8の式が最適化値を表し、最適化条件は「最大化」である。
Figure 2014032531
第一の実施形態に係る車両運用計画装置は、前述した複数の数式による最適化問題を数理計画法によって解くことにより、車両運用計画のうち、時刻0におけるステーションA,B,Cの車両数(すなわち、変数v(A,0) 、v(B,0) 、v(C,0) によって表される値)を決定することができる。
車両運用計画を数理計画法によって求めるためには、数多くの数式を生成する必要があるが、本発明に係る車両運用計画装置は、記憶されたテンプレートによって数式を自動生成することができる。数式を生成する詳しい方法については後述する。
なお、図3の例では、ステーションA,B,Cの関係を3つのタイムステップについてのみ示したが、第一の実施形態に係る車両運用計画装置では、複数のステーション同士の関係が、算出対象のタイムステップ分だけ定義される。例えば、ステーションA,B,Cを結ぶリンクがループを形成しており、対象のタイムステップが10ステップであった場合、構築される移動モデルは図4のようになる。なお、図4において、二つのステーションを結ぶリンクはそれぞれ一つであるかのように記載しているが、実際は方向別に二つのリンクが定義されている。
<システム構成>
第一の実施形態に係る車両運用計画装置について、システム構成図である図5を参照しながら説明する。第一の実施形態に係る車両運用計画装置10は、指定した時間帯について、指定した要求条件、および最適解条件を満たすために、事前に各ステーションに配置すべき車両の台数を決定するためのコンピュータである。車両運用計画装置10は、複数台のコンピュータが連携したものであってもよい。
入出力部11は、車両運用計画を求める上での各種条件を利用者から取得する手段であり、求めた車両運用計画を利用者に提示する手段である。液晶ディスプレイ、キーボード、タッチパネルなどによって構成される。
ネットワーク情報記憶部12は、対象となるカーシェアリングシステムのネットワーク構成データ、すなわちステーション同士の連結関係を表したデータを記憶する手段である。対象システムのネットワーク構成データは、事前に作成され、記憶される。
需要予測データ13は、対象のカーシェアリングシステムにおける過去の利用実績が記録されたデータである。需要予測データの一例を図6(a)に示す。需要予測データは、集計を行っていない生のデータである。需要予測データ13は、利用者のカーシェアリングに対する需要量を定義することができれば、過去の利用実績データでなくてもよい。例えば、図6(b)のように、アンケート結果に基づいたデータなどであってもよい。
需要量取得部14は、生のデータである需要予測データ13から、特定の条件における予測需要量(本発明における需要量データ)を取得するための手段である。当該特定の条件を、環境条件と称する。環境条件は、曜日や天候、時間帯、利用料金などの複数の項目からなる。任意の環境条件を与えると、需要量取得部14は当該環境条件を前提とする予測需要量を取得することができる。
例えば、環境条件に「月」「曜日」「天候」「時刻」の4つを用いる場合、「5月の日曜日(天候:晴れ)の13時から14時まで」といった指定を行うことができる。環境条
件は、需要量取得部14が処理することができる項目であれば、どのような項目であってもよい。例えば「土曜日であって、区間料金を150円に設定した場合」といった条件であってもよい。
需要量取得部14は、既知のデータマイニング手法を用いて、指定された環境条件における需要量を推定する。具体的には、需要予測データに対して回帰分析などを行い、指定された環境条件を仮定した場合の利用者の推定到着間隔を取得する。例えば「指定された環境条件を適用した場合、ステーションAからステーションBへ移動する利用者は15分おきにステーションAに到着する」といった情報を得ることができる。そして、取得した推定到着間隔から、利用者の推定到着時刻を決定する。推定到着時刻は、得られた推定到着間隔を単純に開始時間から割り振ることで得てもよいし、ポアソン分布などを用いて得てもよい。また、需要量取得部14が用いるデータマイニング手法は、既知の手法であればどのようなものを用いてもよい。例えば、ベイジアンフィルタ、ニューラルネットワーク、決定木、線形回帰などを用いることができる。
モデル生成部15は、本発明における移動モデルを生成するモデル生成手段である。また、モデル生成部15は、モデルテンプレートを記憶している。当該モデルテンプレートに、ネットワーク情報記憶部12から取得したネットワーク構造を適用して、車両の移動を表す数式群を生成することができる。また、需要量取得部14が取得した需要量データと、利用者から入出力部11を通して取得した要求条件と最適化値を数式に置き換えて数式群に追加する機能を有している。
ここで、モデル生成部15が記憶するモデルテンプレートについての具体例を挙げて説明する。モデルテンプレートとは、具体的なネットワーク構成によらずに、移動モデルの生成方法を表す情報である。例えば、以下の三つの制約条件の生成方法を表す情報である。
(条件1)ノードに存在する車両の台数は、一つ前のタイムステップにおける車両台数に、現タイムステップまでの間に他ノードから流入した車両の台数を加算し、他ノードへ流出した車両の台数を減算したものである。
(条件2)あるノードから流出した車両は、所定の時間後に目的地ノードへ流入する。
(条件3)ステーションに到着した利用者は、車両が利用可能である場合、乗車して車両を運転し、目的地へ向かう。目的地に到着した利用者はステーションから退去する。
このうち、(条件1)と(条件2)は必ず用いるべき条件である。(条件1)と(条件2)は、車両の総台数が、ノード流出入時に変化しない、すなわちネットワーク外に車両が移動しないことを保証する条件(流量保存則)である。条件1が前述した数式1と2に、条件2が前述した数式3に対応する。まず、(条件1)と(条件2)を数式によって一般化する方法を説明する。なお、数式の説明において、対象となるステーションまたはリンクをX、対象ステーションまたはリンクX以外のステーションをYiとする。
条件1は、ステーションまたはリンクに存在する車両の台数を表す条件である。数式1および2で例示したような、ステーションまたはリンクに存在する車両の台数は、数式9の形で一般化することができる。すなわち、モデルテンプレートとして数式9を記憶しておき、具体的なネットワーク構成データを取得したのちに、全てのステーション、リンクおよびタイムステップについて展開すればよい。
Figure 2014032531
また、条件2は、移動時間を表す条件である。数式3で例示したような、ノードからの流出台数とノードへの流入台数の関係は、数式10の形で一般化することができる。すなわち、モデルテンプレートとして数式10を記憶し、全てのステーションおよびタイムステップについて展開すればよい。なお、TravelTime(X,Yi)は、ステーションXからステーションYiまでの移動所要時間(タイムステップ数)を表す値である。当該移動所要時間は、数式を展開する際に、ネットワーク構成データから取得して代入することができる。
Figure 2014032531
(条件3)についても同様に、ステーションごとに数式を展開することによって数式4〜6を得られるようなテンプレートを記憶すればよい。なお、(条件3)については、所望の条件にあわせて内容を変更してもよい。例えば、「ステーションに到着した利用者は、所定の人数が乗れる車両が利用可能である場合、乗車して目的地へ向かう。全員が乗車できなければ利用を中止する」等としてもよい。
また、任意の条件を追加してもよい。例えば、「車両に乗車できなかった利用者は、逸失需要を表すノードへ移動する」という条件を追加してもよい。
また、モデル生成部15は、要求条件および最適化値を数式に置き換えるためのテンプレートを記憶している。詳細については、処理フローチャートの説明にて述べる。
なお、ここではテンプレートを数式によって表現する例を説明したが、モデル生成部15が処理可能な形式であれば、任意の形式で表現してもよい。例えば、プログラミング言語などによって表現してもよい。
データ算出部16は、モデル生成部15が生成した移動モデル、すなわち数式群について、数理計画法によって最適化条件を満たす値を算出する手段である。データ算出部16は、数理計画問題を求解することができるソルバ(最適化ソルバ)であれば、どのような手法が用いられてもよい。
<処理フローチャート>
次に、本実施形態に係る車両運用計画装置が行う処理方法について具体的に説明する。図7は、本実施形態に係る車両運用計画装置が行う処理のフローチャートである。
まず、ステップS11では、入出力部11が利用者から算出条件を取得する。算出条件とは、以下の五つのデータである。
(1)時間帯条件
(2)環境条件
(3)要求条件
(4)最適化値
(5)最適化条件
それぞれ順に説明する。時間帯条件とは、車両運用計画を算出する対象となる開始時間および終了時間を表す情報である。時間帯条件は、需要量取得部14に入力する環境条件と一致させることが望ましい。例えば、需要量取得部14が、曜日と時刻を指定することで需要量データを取得できる場合、開始時間および終了時間を曜日および時刻で指定する。環境条件を月日と時刻によって指定することができる場合、月日および時刻で指定する。時間帯条件を指定することにより、演算に使用される総タイムステップが決定される。なお、1タイムステップの長さは、装置があらかじめ保持している値を用いる。例えば、1タイムステップは5分であってもよいし、1分であってもよい。
環境条件とは、需要量取得部14が需要量データを得るための条件である。環境条件は、前述したように、需要量取得部14が処理できる項目であれば、どのように入力してもよい。例えば、「月」「曜日」「天候」「時間帯」「区間料金」の5つが処理可能である場合、「月」「曜日」「時間帯」のみを入力するようにしてもよい。
要求条件とは、カーシェアリングシステムの運用上満たすべき条件であり、システムの利用者、すなわちカーシェアリング事業者が指定する条件である。要求条件は、数式によって表すことができる事象であればどのようなものであってもよい。ここでは、以下の三つについて例示する。
(A)「全てのタイムステップ、全てのステーションにおいて車両が1台以上あること」(B)「全てのステーションにおいて、車両が0台となる時間が3ステップ未満であること」
(C)「全てのタイムステップ、全てのステーションにおいて待っている利用者(目的地別の合計人数)が3人未満であること」
例示した要求条件のうち、(A)については、前述した数式7を全てのステーション、全タイムステップについて展開することで表すことができる。また、(B)については、数式11を全ステーション、全タイムステップについて展開すればよい。また、(C)については、数式12を全ステーション、全目的地、および全タイムステップについて展開すればよい。
Figure 2014032531
Figure 2014032531
最適化値および最適化条件は、最適解条件を構成する要素である。最適解条件は、前述した通り、特定の値を最大化または最小化するものである。当該特定の値が最適化値であり、「最大化」「最小化」を示す情報が最適化条件である。
一例を挙げる。例えば、あるステーションXについて、1タイムステップあたりに得られる売り上げSを例に挙げると、数式13のようになる。数式13では、区間料金をF、ステーションXからYiまでの区間数をn(X,Yi)で表す。数式13を、全ステーション、全タイムステップについて展開し合計すれば、総売り上げとなる。当該総売り上げが最適化値であり、当該総売り上げを「最大化する」という情報が最適化条件である。
Figure 2014032531
入力された算出条件のうち、(1)(3)(4)はモデル生成部15へ、(2)は需要量取得部14へ、(5)はデータ算出部16へ送信される。
本実施形態では、上記のような、要求条件および最適化値を表す数式を、システムの利用者が作成して入力し、モデル生成部15が、入力された数式を展開して数式を生成する
。なお、上記の数式はあらかじめ記憶されていてもよい。数式をあらかじめ記憶する場合、利用者が使用する数式を選択できるようにしてもよいし、必要に応じて数式に代入する値を指定できるようにしてもよい。
ステップS12では、まずモデル生成部15が、ネットワーク情報記憶部12からネットワーク構成データを取得する。図8は、図1に示したネットワークを表したネットワーク構成データである。当該ネットワーク構成データは、ネットワークを構成するステーションおよびリンクの接続関係と、ステーション間の移動に要するタイムステップ数が定義されている。例えば、ステーションAからステーションBへの移動に必要な時間が4タイムステップであり、1タイムステップが5分である場合、移動に要する時間は20分である。
そして、記憶しているモデルテンプレートと、取得したネットワーク構成データを用いて数式を生成する。前述した条件2(数式10)におけるTravelTimeの部分は、ネットワーク構成データから得ることができる。図8の例ではステーションが7個あるため、数式1に示した式が7ステーション×対象タイムステップの分だけ生成される。なお、本例では、ステーションAから向かうことができる目的地が6ステーションあるため、変数outおよびinはそれぞれ6つとなる。数式2〜6についても同様に、ステーションおよびリンクの数、対象タイムステップに応じた数の数式が生成される。生成した数式はモデル生成部15によって一時的に記憶される。
次に、ステップS13で、需要量取得部14が、ステップS11で取得した環境条件に対応する需要量データを、需要予測データ13に対してデータマイニング処理を行うことで取得する。需要量データは、前述したように、出発地と目的地ごとに「利用者が何時何分に到着する」といった形式で得ることができる。取得したデータはモデル生成部15へ送信され、数式6で表される複数の数式のうち、利用者が到着する時刻に対応する変数Dに代入される。
ステップS14は、要求条件を表す数式と、最適化値を表す数式を追加する処理である。まず、ステップS11で入力した要求条件を表す数式を、モデル生成部15が生成する。数式11や数式12といった要求条件を、ステーションの数(もしくは目的地の数、タイムステップ数)に応じて展開し、数式を生成する。また、数式13のような最適化値が同様に展開され、モデル生成部15に記憶される。最適化条件はデータ算出部16へ送信される。
次に、ステップS15で、モデル生成部15が記憶している数式群をデータ算出部16に送信し、データ算出部16が、当該数式群と最適化条件によって定式化される最適化問題を数理計画法によって解く。前述したように、データ算出部16は数理計画問題を求解可能なソルバであり、定義した全ての変数について、最適解を求めることができる。
そして、利用者に提示する変数、すなわち所望の車両運用計画を表す変数を抽出し、入出力部11を通して利用者に提示する。本実施形態では、時刻0におけるステーションA〜Gの車両台数が算出対象であるため、7つの変数(変数v(A,0) 〜変数v(G,0))が提
示される。
第一の実施形態に係る車両運用計画装置は、特定の状態にある車両の台数や利用者の人数を変数で表し、変数同士の関係を数式によって記述することで、車両や人の移動を表すことができる。数式は、全て等式と不等式によって記述できるため、数理計画法を実行することによって、与えられた条件内で最適となる車両運用計画を決定することができる。
第一の実施形態では、利用者に提示する車両運用計画として、ステーションに配置すべ
き車両の台数を挙げて説明したが、車両運用計画は、数式によって表現することができ、かつ、事業者によって操作できるものであれば、どのようなものであってもよい。
例えば、利用者ではなく車両を回送する要員の数などであってもよい。この場合、ステーションごとの回送要員の数を変数で定義し、「各ステーションを出発(各ステーションに到着)する回送車の台数」を表す数式と、「あるステーションに存在する車両の数が既定数を下回ったら、該当するステーションに向けて回送を開始する」という条件を表す数式を追加することで、車両の回送を表現することができる。ここでも、if−thenを数式によって表記する必要があるため、数式4および5の手法を用いることができる。
また、需要予測データに回送料金(マイナスの利用料金)と、料金ごとの車両回送の需要を定義し、車両利用の需要と同時に演算してもよい。これにより、利用者による車両回送の補助を表現することができる。また、第一の実施形態では、出発地ノードから流出した車両は、所定の時間後に目的地ノードへ流入する(モデルテンプレートにて例示した条件2)ものとしたが、車両の経由地を特定し、経由地を考慮した移動モデルを生成するようにしてもよい。
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、ステップS11で特定の環境条件を指定したうえで、車両運用計画に対応する変数の値を求めた。しかし、利用者が求めたい値が環境条件自体である場合がある。例えば、「区間ごとの料金」の最適値を求めたい場合などである。区間料金は需要量データを得るための環境条件であるため、第一の実施形態では、「収益が最大となる区間料金」といった値を求めることができない。第二の実施形態は、これに対応するため、環境条件を変化させながら繰り返し演算を行い、条件を満たす環境条件を求める形態である。本実施形態では、環境条件の一つである「区間料金」を算出の対象とする。
第二の実施形態に係る車両運用計画装置のシステム構成は、第一の実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、図9は、第二の実施形態に係る車両運用計画装置の処理フローチャートである。以下に説明するステップ以外の処理は、第一の実施形態と同一である。
ステップS11では、環境条件を指定する際に、区間料金についての指定を行わない。
また、ステップS13では、需要予測データに含まれる複数の区間料金のうち、どれか一つを選択する。すなわち、ステップS15で求められる最適解は、ステップS13で選択された区間料金を前提としたものとなる。
ステップS21では、データ算出部16が、ステップS13で選択されていない区間料金があるか否かを確認する。未選択の区間料金がある場合は、処理をステップS13へ遷移させ、異なる区間料金を選択して需要量データを取得したうえで、再度最適解を求める。
ステップS16では、選択された区間料金ごとに複数パターンの解が得られた状態となる。ここで装置は、入力された最適解条件に最も適合した解を選択し、利用者に提示する。例えば、「収益を最大化するための区間料金は200円であり、ステーションAに配置すべき車両は5台」といった結果を得ることができる。
このように、第二の実施形態では、求めたい値が環境条件の一部である場合でも、条件を満たす値を算出することができる。なお、第二の実施形態では、区間料金を算出対象とした例を挙げたが、算出対象は、環境条件を表すものであればどのようなものであってもよい。
(変形例)
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨
を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
ここで、第一の実施形態に対して、車両運用上の制約をさらに追加した例を挙げる。
例えば、車両が電気自動車である場合、ステーションで充電中である車両の台数を表す数式を設けることができる。車両の充電状態についても、数式で表すことができる。数式14は、ステーションAにて充電中の車両台数を表す数式である。変数chg(A,t)が、
時刻tにおいてステーションAで充電中の車両台数、chgout(A,t)が時刻tからt
+1の間に充電を完了した車両の台数、chgin(A,t)が同様に充電状態に入った車両
の台数である。
ここで、車両の充電に一律10タイムステップが必要であるとした場合、充電に要する時間は数式15のように定義することができる。そして、充電中の車両は利用不可としたい場合は、数式16のようにすれば、利用可能台数、すなわち利用者がすぐ乗車することができる車両の台数を定義することができる。これらの数式を生成するための情報は、テンプレートのひとつとしてモデル生成部15に記憶させることができる。
Figure 2014032531
Figure 2014032531
Figure 2014032531
このように、本発明に係るカーシェアリングシステムの運用計画システムは、数式で表現することができれば、運用上発生する様々な事象を組み込んで最適解を求めることができる。この他にも、車両不足によって乗車することができなかった利用者の数を表す変数を設ければ、従来知ることができなかった、逸失利益がどの程度発生したかという情報も得ることができる。
また、図10は、実施形態の説明で例示したもの以外の、車両運用上の制約をデータで表した例である。
ステーション制約情報は、各ステーションに駐車できる車両の台数上限と、充電器の数を表したデータである。もし、車両が目的地に到着した際に、ステーションに存在する車両が駐車台数と等しかった場合、入庫することができない。このような場合、最も近いステーションに目的地を変更するようにしてもよい。また、各ステーションにおいて充電中である車両台数を表す変数を設け、充電器が不足している場合、充電待ち車両として扱ってもよい。
また、車両制約情報は、車両についての詳細を定義したデータである。車両の定員や、充電の際に必要なパラメータなどを定義することができる。また、経理制約情報は、運用上かかるコストなどを定義したデータである。運用コストを表す数式を生成することで、トータルの利益などを算出することもできる。例えば、車両の回送にかかる経費を表す変数を追加し、車両の回送が発生するごとに経費を加算してもよい。数式の生成時に用いるこれらの情報も、テンプレートのひとつとしてモデル生成部15に記憶させることができる。
10 車両運用計画装置
11 入出力部
12 ネットワーク情報記憶部
13 需要予測データ
14 需要量取得部
15 モデル生成部
16 データ算出部

Claims (8)

  1. カーシェアリングシステムの運用計画システムであって、
    特定の環境条件におけるステーション間の移動需要量である需要量データを取得する需要量取得手段と、
    ステーション同士の連結関係を表したネットワーク構成データを記憶するネットワーク記憶手段と、
    ステーション間の車両の移動を表す数理モデルを生成するためのテンプレートであるモデル生成テンプレートを記憶するモデルテンプレート記憶手段と、
    車両運用計画を決定するうえでの制約である要求条件を入力する要求条件入力手段と、
    最適解の条件である最適解条件を入力する最適解条件入力手段と、
    前記モデル生成テンプレートに、前記ネットワーク構成データと、前記需要量取得手段が取得した特定の環境条件における移動需要量を適用することで、ステーション間の車両の移動を表す数理モデルである移動モデルを生成するモデル生成手段と、
    生成した前記移動モデルを用いて、入力された前記要求条件および前記最適解条件を満たす車両運用計画を決定するデータ算出手段と、
    を有する、カーシェアリングシステムの運用計画システム。
  2. 前記ネットワーク構成データは、車両がステーション間を移動する際の時間的制約を含む、
    請求項1に記載のカーシェアリングシステムの運用計画システム。
  3. 前記移動モデルは、各ステーションに停車中、または各ステーション間を移動中である車両の台数を所定のタイムステップごとに表す数式を含む、
    請求項1または2に記載のカーシェアリングシステムの運用計画システム。
  4. 前記移動モデルは、利用者の移動を表す数式をさらに含む、
    請求項1から3のいずれかに記載のカーシェアリングシステムの運用計画システム。
  5. 前記移動モデルは、各ステーションにいる利用者数を所定のタイムステップごとに表す数式を含み、
    前記モデル生成手段は、前記所定のタイムステップごとにステーションに発生する利用者数を、前記需要量データを用いて決定する、
    請求項4に記載のカーシェアリングシステムの運用計画システム。
  6. 前記需要量取得手段は、複数の環境条件に対応する複数の需要量データを取得し、
    前記モデル生成手段は、前記複数の需要量データを用いて複数の数理モデルを生成し、
    前記データ算出手段は、前記複数の数理モデルに対して演算を行う、
    請求項1から5のいずれかに記載のカーシェアリングシステムの運用計画システム。
  7. 前記要求条件入力手段は、車両運用計画を算出する対象時間帯についての入力を受け付け、
    前記モデル生成手段は、前記入力された時間帯に対応するタイムステップについて移動モデルを生成し、
    前記データ算出手段は、前記入力された時間帯について演算を行う、
    請求項1から6のいずれかに記載のカーシェアリングシステムの運用計画システム。
  8. カーシェアリングシステムの運用計画システムが行う運用計画方法であって、
    ステーション同士を連結したネットワークの構成を表したネットワーク構成データを取得するステップと、
    ステーション間の車両の移動を表す数理モデルを生成するためのテンプレートであるモデル生成テンプレートを取得するステップと、
    特定の環境条件におけるステーション間の移動需要量である需要量データを取得するステップと、
    車両運用計画を決定するうえでの制約である要求条件を取得するステップと、
    最適解の条件である最適解条件を取得するステップと、
    前記モデル生成テンプレートに、前記ネットワーク構成データと、特定の環境条件における移動需要量を適用することで、ステーション間の車両の移動を表す数理モデルである移動モデルを生成するステップと、
    生成した前記移動モデルを用いて、入力された前記要求条件および前記最適解条件を満たす車両運用計画を決定するステップと、
    を含む、運用計画方法。
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