JP2014032034A - 濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置および回収方法 - Google Patents

濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置および回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に分離回収し、放射性廃棄物の量を低減させる。
【解決手段】被処理水を微細気泡と接触させる気泡接触筒42と、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子をフロックとして凝集させる逆漏斗状に形成されたフロック凝集筒32と、凝集されたフロックを回収するフロック回収筒22と、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を泡沫によって回収する泡沫回収筒12と、被処理水に含まれる大径粒子を沈降させて沈殿物として下部より回収する漏斗状に形成された沈降筒52とを備え、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子と処理水の回収を、単一の槽内での処理において同時に行えるようにした。
【選択図】図1

Description

本願発明は、原子力発電所の事故等によって圃場などの周辺地域に広範囲に拡散した放射性金属物質を含む微細粒子を回収する装置および方法に関する。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波の発生により、東京電力福島第1発電所において、長時間の全電源喪失事故が発生し、これに起因して原子炉建屋が水素爆発を起こし、福島県の近隣に大量の放射性物質が飛散した。
飛散された放射性物質のうち、特に放射性セシウムは、半減期が30.1年と長いことから、長年に亘って土壌汚染が継続し、圃場等では農作物の生産が長期間行えないなど、深刻な被害が生じている。
現在、放射性セシウムで汚染された圃場の土壌を再び使用できるようにするため、さまざまな取り組みが行われている。
しかしながら、圃場に飛散した放射性セシウムのような微細な放射性金属粒子は、土壌中の微細粒子と強く結合されており、土壌から放射性セシウムだけを分離することは困難であることから、圃場の土壌から放射性セシウムが付着した微細粒子を効率的に回収する方法が求められている。
このため、土壌粒子に対して吸着性のよいもみ殻等を使用し、放射セシウムで汚染した圃場において土壌粒子を吸着させ、土壌粒子が吸着したもみ殻等を洗濯洗浄して放射性セシウムが付着した土壌粒子を回収する方法が試みられている。
このとき、もみ殻等を洗濯洗浄した洗浄水は、放射セシウム等の放射性金属物質を含む土壌粒子による濁水となるが、この濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を分離回収することができれば、放射性セシウムによる汚染のない大径の土壌粒子や処理水を再利用することができ、汚染した土壌の除染作業を効率的に進めることができる。
このような、放射性セシウムによって汚染された汚染水から放射性セシウムを分離回収する方法として、従来から行われているものとして、放射性セシウムを吸着するゼオライトやプルシアンブルーなどの吸着剤を用いて除染する方法がある。
しかしながら、この先数十年を要すると推測される放射性セシウムを分離回収する除染作業に、このような吸着剤を使用することは、新たに膨大な高濃度放射性廃棄物を発生させることになる。また、上述のように、放射性セシウムは微細土壌粒子と結合して混在しているので、吸着剤が放射性セシウムを吸着する前に土壌粒子を吸着し、目的とする放射性物質の吸着効率が著しく低下するので、永年継続して使用できる方法とは考えられていない。
一方、懸濁液中の放射性物質を分離回収する方法として、例えば、特許文献1に示すように、懸濁液に凝集剤を添加することによって固体粒子を形成し、これを分離回収する方法がある。
この方法を、圃場において放射性金属物質を含む土壌粒子を付着させたもみ殻等を洗浄して生成される濁水に使用し、濁水中に凝集剤を添加して攪拌することで放射性金属物質を含む土壌粒子を固化させ、固化した土壌粒子を濾材によって濾過することによって放射性金属物質を含む土壌粒子を分離回収することができる。
特表2012−507000号公報
しかしながら、凝集材を使用して濁水中の放射性金属物質を含む土壌粒子を固化させて回収する方法は、使用した凝集剤は分離回収された固体に含まれることになり、一般に、土壌粒子を処理するためには大量の凝集剤を必要とするので、放射性廃棄物の量を増大させるという問題がある。
また、濁水中の土壌粒子には、放射性物質を含まない大径の土壌粒子も含まれるため、これらも分離回収される固体に含まれることになり、あらかじめ大径の土壌粒子を十分に取り除いておかないと、放射性廃棄物の量が飛躍的に増大するという問題がある。
また、凝集剤により固化された土壌粒子を放射性物質が低減された処理水から分離するためには、濾剤を用いて濾過する工程が必要となり、使用された濾剤は放射性廃棄物となるので放射性廃棄物の量を更に増大させるという問題がある。
それ故に、本願発明の目的は、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した土壌粒子を含む濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に分離回収し、放射性廃棄物の量を低減することができる回収装置および回収方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を回収する装置であって、供給される被処理水に微細気泡を接触させ、前記微細気泡に前記放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させる気泡接触筒と、逆漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子をフロックとして凝集させるフロック凝集筒と、前記フロック凝集筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒によって凝集されたフロックを蓄積して回収するためのフロック回収筒と前記フロック回収筒の下部に接続され前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを排出するフロック排出管とを有するフロック回収部と、前記フロック回収筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を液面上に生成される泡沫によって回収する泡沫回収筒と前記泡沫回収筒よりオーバーフローした泡沫を収容する泡沫回収容器とを有する泡沫回収部と、漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の下部に接続され、前記供給された被処理水に含まれる大径粒子を沈降させ、沈殿物として下部より回収する沈降筒と、前記気泡接触筒と前記フロック凝集筒と前記沈降筒と前記フロック回収筒により形成される槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、前記槽内の被処理水に前記微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、前記槽内から処理が完了した処理水を回収する処理水回収管と、前記被処理水供給管による槽内への被処理水の供給と前記微細気泡発生手段による微細気泡の発生と前記フロック回収管からのフロックの回収と前記沈降筒の下部からの沈殿物の回収と前記処理水回収管からの槽内の処理水の回収の少なくとも一部を制御する制御手段とを備えたものである。
この発明によれば、気泡接触筒において、被処理水に微細気泡を接触させることで、微細気泡に放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させ、気泡接触筒の上部にフロック凝集筒とフロック回収筒を介して接続された泡沫回収管において、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を液面上に生成される泡沫によって回収するようにしたので、被処理水に含まれる放射性物質を効率よく回収して放射性廃棄物の量を低減することができる。
また、この発明によれば、気泡接触筒の上部に接続されたフロック凝集筒において、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を、上方に向かって縮径された逆漏斗状の筒内を浮上させることで粒子密度の高いフロックとして凝集させ、フロック凝集筒の上部に接続されたフロック回収筒において、凝集されたフロックを蓄積させ、フロック回収管より回収するようにしたので、微細気泡によって泡沫回収筒まで浮上されない放射性金属物質を含む微細粒子を、凝集剤を用いることなく、含水率の低いフロックとして回収することができ、被処理水に含まれる放射性物質をより効率よく回収して放射性廃棄物の量を更に低減することができる。
また、この発明によれば、気泡接触筒の下部に接続された沈降筒において、供給された被処理水に含まれる大径粒子を、下方に向かって縮径された漏斗状の筒内を沈降させ、沈殿物として下部より回収するようにしたので、放射性金属物質をほとんど含まない大径粒子を再利用可能な土壌粒子として分離回収することができる。
このように、この発明によれば、泡沫回収部と、フロック回収部と、沈降筒とを備えるので、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うことができ、濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に回収することができ、放射性廃棄物として処分すべきものと再利用可能なものとに分離することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記槽内に供給される被処理水を蓄積するタンクであって、タンク内の被処理水の水位が前記フロック回収筒の上端と一致するように調節する水位調節手段を有する定水位タンクを、前記被処理水供給管の上流側に備えたものである。
この発明によれば、被処理水供給管の上流に、タンク内の被処理水の水位がフロック回収筒の上端と一致するように水位調節される定水位タンクを備えるので、槽内に供給される被処理水の水位がフロック回収筒の上端となるように自動調節され、フロック回収筒において、凝集されたフロックを適切に蓄積させて回収することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記沈降筒の下部において、前記沈降筒において沈殿した沈殿物を取り込んで一定量蓄積する沈殿物回収筒と、前記沈降筒の沈殿物を前記沈殿物回収筒に取り込む沈殿物回収弁と、前記沈殿物回収筒に蓄積された沈殿物を外部に排出する沈殿物排出弁とを有する沈殿物回収部を備えたものである。
この発明によれば、沈降筒の下部に、沈降筒において沈殿した沈殿物を回収する沈殿物回収筒を備え、沈降筒の沈殿物を沈殿物回収筒に取り込む沈殿物回収弁と、沈殿物回収筒に蓄積された沈殿物を排出する沈殿物排出弁とを有するので、沈殿物排出弁を閉止して沈殿物回収弁を開放することで、沈降筒より一定量の沈殿物を回収することができ、槽内の処理水の流出を防止することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記沈降筒において、前記沈降筒の内面に付着した付着物を除去するために前記沈降筒に振動を与える振動発生手段を備え、前記制御手段において、前記沈殿物排出弁を閉止し、前記沈殿物回収弁を開放し、前記振動発生手段を所定時間作動させるように制御する機能を有するものである。
この発明によれば、沈降筒に振動を与える振動発生手段を備え、沈殿排出弁を閉止し、沈殿物回収弁を開放し、振動発生手段を所定時間作動させることで、沈降筒の内部に付着した沈殿物を的確に排出させることができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記微細気泡発生手段において、前記槽内の被処理水にマイクロバブルを発生させて前記槽内に供給するマイクロバブル発生手段と、前記槽内の被処理水にナノバブルを発生させて前記槽内に供給するナノバブル発生手段とを備えたものである。
この発明によれば、微細気泡発生手段として、マイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生手段と、ナノバブルを発生させるナノバブル発生手段を複合させたので、気泡接触筒において、ナノバブルが有する凝集効果により、放射性金属物質を含む微細粒子を凝集させ、マイクロバブルが有する吸着浮上効果により、凝集された放射性金属物質を含む微細粒子を浮上させることができ、逆漏斗上に形成されたフロック凝集筒において、より粒子密度の高いフロックを形成することができ、放射性廃棄物の量をより低減することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記マイクロバブル発生手段により発生させたマイクロバブルを前記槽内に供給するマイクロバブル供給管と、前記ナノバブル発生手段により発生させたナノバブルを前記槽内に供給するナノバブル供給管とは、前記気泡接触筒の外周の対向する位置に備えられ、前記気泡接触筒内での旋回流の発生を抑制するように構成されたものである。
この発明によれば、マイクロバブルを槽内に供給するマイクロバブル供給管とナノバブルを槽内に供給するナノバブル供給管を気泡接触槽の外周の対向する位置に設けたので、マイクロバブルとナノバブルを槽内に供給することによって生ずる旋回流を抑制することができ、微細気泡による放射性金属物質を含む微細粒子の浮上効果を高めて、より粒子密度の高いフロックを形成することができ、放射性廃棄物の量をより低減することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記気泡接触筒において、前記気泡接触筒内における旋回流の発生を抑制する旋回流抑制板を備えたものである。
この発明によれば、気泡接触筒内に旋回流の発生を抑制する旋回流抑制板を備えるようにしたので、微細気泡発生手段による気泡接触筒内での旋回流の発生を抑制することができ、微細気泡による放射性金属物質を含む微細粒子の浮上効果を高めて、より粒子密度の高いフロックを形成することができ、放射性廃棄物の量をより低減することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記フロック回収部において、前記フロック回収筒に蓄積されるフロックの生成状況を監視するフロック監視センサを備え、前記制御手段において、前記フロック監視センサにより前記フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが検出されたときに、前記フロック回収管より前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを回収するように制御する機能を有するものである。
この発明によれば、フロック監視センサによってフロック回収筒におけるフロックの生成状況を監視し、フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが検出されたときに、フロック回収筒の下部に設けられたフロック回収管を開放してフロック回収筒に蓄積されているフロックを回収するようにしたので、フロック回収筒に蓄積されているフロックを的確に回収することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記槽内に供給された被処理水に対して、泡沫の生成を助成する発泡助成剤を供給する発泡助成剤供給手段を備え、前記泡沫回収部において、泡沫の生成状況を監視する泡沫生成状況監視センサを備え、前記制御手段において、前記微細気泡発生手段を作動してから所定時間経過後に、前記泡沫生成状況監視センサにより所定の泡沫の生成が検出されない場合に、前記発泡助成剤供給手段を作動させる機能を有するものである。
発明者らの実験によれば、もみ殻に付着した放射性金属物質を含む土壌粒子を洗浄して得られた洗浄汚染水は、採取された圃場における土壌の性質により、泡沫の生成状況に大きな差異があり、微細気泡によって十分な泡沫が生成されない場合があることが確認されている。
このため、この発明によれば、泡沫監視センサによって泡沫回収筒における泡沫の生成状況を監視し、微細気泡発生手段を作動させてから所定時間経過後に、泡沫回収筒に所定の泡沫の生成が検出されない場合に、発泡助成剤供給手段により槽内に発泡助成剤を供給するようにしたので、泡沫が十分に形成されない土壌から採取された濁水であっても、発泡助成剤を供給することで十分な泡沫を発生させることができ、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収を的確に行うことができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、前記制御手段において、前記微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される濃度の高いフロックを回収するように制御する機能を有するものである。
発明者らによる実験によれば、微細気泡発生装置を起動して泡沫が生成されると、泡沫回収筒は泡沫によって蓋をされたような状態にあり、フロック凝集筒やフロック回収筒では緩やかな浮上流が形成されているが、微細気泡の発生を停止させると、微細気泡発生装置内の加圧タンクの空気が一瞬にして膨張するために泡沫回収筒内の泡沫が一気にオーバーフローし、泡沫による蓋が取り除かれたような状態となるため、槽内に過剰に溶解している空気が次々に気泡となって上昇し、微細気泡の停止前と比べて明らかに早い浮上流が形成されることが確認された。そして、この早い浮上流によって気泡が土壌粒子を取り込んでフロックが急速に成長するとともに、フロック回収筒内において、成長したフロックが流れに逆らって沈降するために得意な対流が生じるため、きわめて濃度の高いフロックが形成されることが確認された。

このため、この発明によれば、微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される上記のような濃度の高いフロックを回収するようにしたので、短時間で高濃度に凝縮されたフロックを回収することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、各段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記フロック凝集筒の下部には、前記フロック回収部によるフロックの回収が終了した後の前記フロック凝集筒の処理水を凝集水として回収する凝集水回収管を備え、前段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記凝集水回収管より回収された凝集水を、後段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の被処理水として供給するようにカスケード接続されたものである。
濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置では、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収とフロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収を行った直後のフロック凝集筒には、微細気泡によって浮上分離できず、またフロックとして凝集されなかった放射性金属物質を含む微細粒子が残留している。
このため、この発明によれば、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、前段のフロック凝集筒の下部に備えた凝集水回収管より回収された凝集水を後段の被処理水として供給するようにカスケード接続したので、単一の回収装置で回収できなかった放射性金属物質を含む微細粒子を複数段の回収装置によって濃縮して回収することができ、処理水回収管から回収される処理水の放射性物質の量を飛躍的に低減させることができる。
この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、供給される被処理水に微細気泡を接触させ、前記微細気泡に前記放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させる気泡接触筒と、逆漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の上部に接続され、前記微細気泡によって生成される放射性金属物質を含む微細粒子のフロックを凝集させるフロック凝集筒と、前記フロック凝集筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒によって凝集されたフロックを蓄積して回収するためのフロック回収筒と前記フロック回収筒の下部に接続されて前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを排出するフロック排出管とを有するフロック回収部と、前記フロック回収筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒で凝集されずに前記フロック回収筒を通過して浮上した前記放射性金属物質を含む微細粒子を前記微細気泡によって液面上に生成される泡沫によって回収する泡沫回収筒と前記泡沫回収筒よりオーバーフローした泡沫を収容する泡沫回収容器とを有する泡沫回収部と、漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の下部に接続され、前記供給された被処理水に含まれる大径粒子を沈降させ、沈殿物として下部より回収する沈降筒と、前記気泡接触筒と前記フロック凝集筒と前記沈降筒と前記フロック回収筒により形成される槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、前記槽内の被処理水に前記微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、前記槽内から処理が完了した処理水を回収する処理水回収管とを備えた濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を用いて、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微小土壌粒子を回収する方法であって、前記被処理水供給管より前記槽内に被処理水を供給し、前記槽内の被処理水の水位を前記フロック回収筒の上端に設定する工程と、前記微細気泡生成手段を作動させ、前記気泡接触筒内に微細気泡を発生させる工程と、前記フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが確認されたときに、前記フロック回収管より前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを回収する工程と、前記泡沫回収容器に蓄積された泡沫が所定量に達したときに泡沫を回収する工程と、前記沈降筒の下部より前記沈降筒に沈殿した沈殿物を回収する工程と、前記フロックを回収する工程によるフロックの回収と前記沈殿物を回収する工程による沈殿物の回収とが終了した後に、前記槽内の処理水を回収する工程とを備えたものである。
この発明によれば、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うことができ、濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に回収することができ、放射性廃棄物として処分すべきものと再利用可能なものとに分離することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、汚染した圃場において放射性金属物質を含む土壌粒子を付着させたもみ殻等を洗浄水により洗浄した洗浄汚染水を、前記被処理水として供給する工程と、前記槽内の処理水を回収する工程により回収された処理水を、前記もみ殻等を洗浄する洗浄水として再利用する工程とを備えたものである。
この発明は、汚染した圃場においてもみ殻等を用いて放射性金属物質を含む土壌粒子を回収し、もみ殻等に付着した放射性金属物質を含む土壌粒子を洗浄水によって洗浄することで、洗浄後のもみ殻等を圃場における放射性金属物質を含む土壌粒子の回収に再利用する処理方法に用いるものであって、もみ殻等を洗浄して生成された汚染洗浄水を、この発明の回収装置の被処理水として供給し、この発明の回収装置によって放射性金属物質を含む微細粒子を回収した後の処理水を、もみ殻等を洗浄する洗浄水として再利用するようにしたので、無用な廃棄物を生成することなく効率的に処理することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、前記微細気泡を生成する工程により前記微細気泡発生手段を作動してから所定時間経過後に、前記泡沫回収部に所定の泡沫の生成が確認されない場合に、前記槽内に泡沫生成助成剤を投入する工程を更に備えたものである。
この発明によれば、微細気泡発生手段を作動させてから所定時間経過後に、泡沫回収筒に所定の泡沫の生成が確認されない場合に、発泡助成剤供給手段により槽内に発泡助成剤を供給する工程を備えるので、微細気泡によって泡沫が十分に形成されない土壌から採取された濁水であっても、発泡助成剤を供給することで十分な泡沫を発生させ、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収を的確に行うことができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、前記微細気泡を発生させる工程において、前記微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、前記フロックを回収する工程において、前記微細気泡発生手段を停止させた後に生成される濃度の高いフロックを回収するものである。
この発明によれば、微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される上述のような濃度の高いフロックを回収するようにしたので、短時間で高濃度に凝縮されたフロックを回収することができる。
また、この発明にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法は、前記濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、各段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記フロック凝集筒の下部には、前記フロック回収部によるフロックの回収が終了した後の前記フロック凝集筒の処理水を凝集水として回収する凝集水回収管を備えた濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を用いて、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子を回収する方法であって、前段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記凝集水回収管より回収された凝集水を、後段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の被処理水として供給する工程を備えたものである。
この発明によれば、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、前段のフロック凝集筒の下部に設けた凝集水回収管により回収された凝集水を後段の被処理水として供給する工程を備えるので、放射性金属物質を含む微細粒子の回収を効率化し、処理水回収管から回収される処理水の放射性物質の量を飛躍的に低減させることができる。
本願発明によれば、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を回収することができ、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うことができ、放射性金属物質を含む微細粒子で汚染された濁水を効率的に処理することができる。
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の概略構成を示す図解図である。 本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の制御装置による制御手順の一例を示すフロー図である。 本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の実験装置の外観写真(全景写真および泡沫の回収過程の前半部分)である。 本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の実験装置の外観写真(泡沫の回収過程の後半部分)である。 本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の実験装置の外観写真(フロックの回収過程)である。
図1に、本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の概略構成を示す。
本願発明の一実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置は、大きく分けて、泡沫回収部10、フロック回収部20、フロック凝集部30、気泡接触部40、沈降部50、沈殿物回収部60、被処理水供給部70、微細気泡発生部80、発泡助成剤添加部90および制御装置100から構成される。
気泡接触部40は、供給された被処理水を微細気泡と接触させる部分であり、略円筒状に形成された気泡接触筒42を備える。気泡接触筒32において被処理水に微細気泡が接触することによって、被処理水中の放射性金属物質を含む微細粒子が微細気泡に付着して浮上する。
微細気泡接触筒42は、処理中の槽内の状態が観察できるように透明の部材で形成することが好ましい。
フロック凝集部30は、微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子をフロックとして凝集させる部分であり、逆漏斗状に形成され、気泡接触筒42の上部に接続されるフロック凝集筒32を備える。フロック凝集筒32は、上方に向かって縮径する逆漏斗状に形成されているので、微細気泡によって生成される放射性金属物質を含む微細粒子のフロックは、逆漏斗状に形成された筒内を浮上することによって粒子密度の高いフロックが形成される。
フロック凝集筒32についても、処理中の槽内の状態が観察できるように透明の部材で形成することが好ましい。
フロック凝集筒32の下部には、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収とフロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収が終了した直後のクロック凝集筒32内の凝集水を回収する凝集水回収管34を備える。泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収とフロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収を行った直後のフロック凝集筒には、微細気泡によって浮上分離できず、またフロックとして凝集されなかった放射性金属物質を含む微細粒子が残留しているので、これを分離回収することで、処理水の放射性物質の量を更に低減することができる。また、回収装置を複数段備え、前段で回収された凝集水を後段の被処理水として供給することで、処理水の放射性物質の量を飛躍的に低減させることができる。
フロック回収部20は、フロック凝集部30において凝集されて浮上するフロックを回収する部分であり、フロック凝集筒32の上部に接続され、フロック凝集筒32より浮上する凝集されたフロックを蓄積するフロック回収筒22を備える。ここでは、フロック回収筒22の内径は、蓄積されるフロックの容積を大きくするために、後述する泡沫回収筒12の内径より大きくしているが、泡沫回収筒の内径と同一としてもよい。
フロック回収筒22についても、処理中の槽内の状態が観察できるように透明の部材で形成することが好ましい。
フロック回収筒22の下部には、フロック回収筒22に蓄積されたフロックを回収するためのフロック回収管24を備える。
また、フロック回収部20には、フロック回収筒22におけるフロックの生成状況を監視するためのフロック監視センサ26を備える。このフロック監視センサ26により、フロック回収筒22にフロックが蓄積していることが検出されれば、フロック回収弁25を開放することで、蓄積されているフロックを効率的に回収することができる。
フロック回収筒22においてフロックが蓄積されている部分は、濃い茶色の層をなしているので、透明の部材で形成されたフロック回収筒22を撮像するテレビカメラによってフロック監視センサを構成することができる。この場合、テレビカメラからの映像信号を画像処理し、上下間での輝度の差または色調の差異を検出することによって、フロックの形成されている範囲を判定することが可能である。なお、テレビカメラは、必ずしも二次元映像を撮像するものである必要はなく、上下方向の一次元映像を撮像するラインセンサを用いることもできる。
また、フロック回収筒22においてフロックが蓄積している部分とそれ以外の部分では被処理水の濁度が異なるので、透明の部材で形成されたフロック回収筒22を透過する透過光量の変化を検出することによってフロック回収筒22におけるフロックの生成状況を監視することもできる。この場合に、投光器と受光器をフロック回収筒22の上下方向の複数箇所において対向する部分に備え、各受光器の信号レベルを相対比較することによって、フロック回収筒22にフロックが蓄積していることを検出するようにしてもよく、ラインセンサをフロック回収筒22の上下方向に沿って備え、対向方向に備えた投光器による透過光をラインセンサで受光し、ラインセンサからの一次元信号を信号処理することによって、フロック回収筒22においてフロックの形成されている範囲を検出するようにしてもよく、さまざまな検出装置を用いてフロック監視センサを構成することができる。
泡沫回収部10は、フロック凝集筒32において微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を、液面上に生成される泡沫によって回収する部分であり、フロック回収筒22の上部に接続され、液面上に生成される泡沫を回収するための泡沫回収筒12を備える。
泡沫回収筒12についても、処理中の槽内の状態が観察できるように透明の部材で形成することが好ましい。
泡沫回収筒12の上部には、泡沫回収筒12からオーバーフローする泡沫を収容する泡沫回収容器14を備える。
また、泡沫回収部10には、泡沫回収筒12において、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収が行えるだけの十分な泡沫が生成されているか否かを判定するために、泡沫の生成状況を監視する泡沫監視センサ16を備える。この泡沫監視センサ16により、泡沫回収筒12において十分な量の泡沫が形成されていないことが検出された場合に、後述の泡沫助成剤添加部90によって、被処理水に発泡助成剤を添加することで、微細気泡によって発泡しにくい土壌から回収された洗浄汚染水についても所定の泡沫を生成させ、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収を確実に行えるようにすることができる。
泡沫回収筒12において泡沫が生成されている部分は、泡沫によってきめの粗い部分が生じているので、透明の素材で形成されたフロック回収筒22の液面付近または泡沫回収筒12の下部付近を撮像するテレビカメラを備え、その映像信号を画像処理し、気泡によるきめの粗い部分が生じていることを検出することによって泡沫の生成状況を判断することができる。この場合に、テレビカメラによってフロック回収筒22の液面付近を撮像し、液面下の画像のきめと液面上の画像のきめを相対比較することによって、泡沫の生成を判定するようにしてもよい。
また、この場合においても、上述のフロック監視センサ26のように、一次元映像を撮像するラインセンサを用いることができ、投光器と受光器による透過型光センサまたは反射型光センサを用いて、受光器の信号変化を検出することで泡沫の生成を判断するようにしてもよく、液面上と液面下の両方に透過型光センサまたは反射型光センサを備え、それぞれの受光器の信号を相対比較することによって泡沫の生成を判断させるようにしてもよく、さまざまな検出装置を用いて泡沫監視センサを構成することができる。
沈降部50は、被処理水中の放射性金属物質をほとんど含まない大径粒子等を回収するために沈殿物として沈降させる部分であり、漏斗状に形成され、気泡接触筒42の下部に接続される沈降筒52を備える。沈降筒52は、下方に向かって縮径する漏斗状に形成されているので、被処理水中の放射性金属物質をほとんど含まない大径粒子は、沈降筒の下部に沈殿物として凝集される。
沈降筒52についても、処理中の槽内の状態が観察できるように透明の部材で形成することが好ましい。
沈降筒52には、内部に付着した沈殿物を下部より排出することを促進させるために沈降筒52に振動を与える振動発生装置54を備える。
また、沈降部50には、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収とフロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収とが終了し、放射性物質をほとんど含まなくなった処理水を回収するための処理水回収管56を備える。
沈殿物回収部60は、沈降筒52において沈降した沈殿物を回収するものであり、沈降筒52より排出された沈殿物を蓄積する沈殿物回収筒62を備える。
沈殿物回収筒62の上部には、沈降筒52の下部に接続され、沈降筒52から沈殿物を回収するための沈殿物回収弁64を備え、沈殿物回収筒62の下部には、沈殿物回収筒62に蓄積された沈殿物を外部に排出するための沈殿物排出弁66を備える。
従って、沈殿物排出弁66を閉止し、沈殿物回収弁64を開放することで、槽内の処理水を流出させることなく、沈降筒52に沈殿している沈殿物を所定量だけ沈殿物回収筒62に回収することができる。
沈殿物回収筒62に収容された沈殿物は、沈殿物回収弁64を閉止し、沈殿物排出弁66を開放することで、取り出すことができ、放射線量を測定した上で問題がなければ圃場に戻して再利用することができる。
被処理水供給部70は、もみ殻等を洗浄して回収された濁水(洗浄汚染水)を、被処理水として、気泡接触筒42とフロック凝集筒32とフロック回収筒22と沈降筒52から構成される槽内に供給するものであり、ボールタップなどの水位調節器75が備えられた定水位タンク72を備える。
定水位タンク72には、別途蓄積された濁水(洗浄汚染水)を定水位タンク72に供給する洗浄汚染水導入管74と、定水位タンク72の被処理水を槽内に供給する被処理水供給管76が接続される。
水位調節器75は、槽内に供給される被処理水の水位をフロック回収筒22の上端に設定するためのものであり、水位調節器75によって調節される定水位タンク72の水位がフロック回収筒の上端と一致するように設定される。これにより、被処理水供給管76の被処理供給弁75が開放されると、槽内に被処理水が供給され、槽内の被処理水の水位がフロック回収筒22の上端と一致するように自動調節される。
微細気泡発生部80は、槽内の被処理水に微細気泡を供給するもので、槽内の被処理水にナノバブルを発生させるナノバブル発生装置82と、槽内の被処理水にマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生装置86とを備える。
ナノバブル発生装置82には、ナノバブル発生用に槽内の被処理水を吸引するナノバブル用吸水管83と、ナノバブルが発生した被処理水を槽内に供給するナノバブル供給管84が接続される。
マイクロバブル発生装置86には、マイクロバブル発生用に槽内の被処理水を吸引するマイクロバブル用吸水管87と、マイクロバブルが発生した被処理水を槽内に供給するマイクロバブル供給管88が接続される。
ナノバブル発生装置82により発生されるナノバブルは、粒径が1μm未満のものであり、放射性金属物質を含む微細粒子を凝集させる働きがあり、マイクロバブル発生装置86により発生されるマイクロバブルは、粒径が約1〜100μmのものであり、ナノバブルによって凝集された放射性金属物質を含む微細粒子を浮上させる働きがあるので、広範囲の放射性金属物質を含む微細粒子を浮上させて回収することができる。
なお、ナノバブルを槽内に供給するナノバブル供給管84と、マイクロバブルを槽内に供給するマイクロバブル供給管88は、槽内へのナノバブルの供給とマイクロバブルの供給によって槽内に旋回流が生ずることをできる限り抑制するために、気泡接触筒42の下部の外周の対向する方向に設置される。
発泡助成剤添加部90は、泡沫回収部12において泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収に必要な泡沫の生成がなされない場合に発泡助成剤を添加するものであり、発泡助成剤を被処理水に添加するための発泡助成剤混合器92を備える。
発泡助成剤混合器92には、槽内の被処理水を吸水する発泡助成用吸水管93と、発泡助成剤が添加された被処理水を槽内に供給する発泡助成剤供給管94が接続され、微細気泡発生部80による泡沫回収部における泡沫の生成が十分でないときに、槽内の被処理水に発泡助成剤を混合し、必要な量の発泡助成剤が添加された被処理水が槽内に戻される。
なお、発泡助成剤としては、沈殿物回収部より取り出した大径粒子を圃場等に戻した後に微生物により生分解される天然物であって、被処理水の発泡を促進するものであればどんなものでもよく、例えば小麦粉などのたんぱく質含有剤を用いることができる。
制御装置100は、上述のように構成された回収装置を用いて放射性金属物質を含む微細粒子の回収処理を行うために、各部の制御対象を制御するものであり、被処理水供給管76からの槽内への被処理水の供給、ナノバブル発生装置82とマイクロバブル発生装置86の作動、フロック回収管24からのフロックの回収、沈降筒52からの沈殿物の回収、発泡助成剤の添加などが制御される。
制御装置100は、一般的な工業製品の制御に用いられるシーケンサ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ等を用いて構成することができる。
図2に、上記実施形態にかかる濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の制御装置100の制御手順の一例を示す。
図に示すように、最初に、被処理水供給管76の被処理供給弁77を開放し、被処理水を槽内のフロック回収筒22の上端まで供給する(S102)。この実施形態の回収装置では、定水位タンク72を備えるので、槽内の水位はフロック回収筒22の上端に自動調節される。
槽内のフロック回収筒22の上端まで被処理水が供給されたら、ナノバブル発生装置82とマイクロバブル発生装置86を起動し、槽内に微細気泡を発生させる(S104)。ここで、槽内においてフロック回収筒22の上端まで被処理水が供給されたことは、例えば定水位タンク72の水位調節器75の作動状況により検出することができるが、通常槽内を満水にするのに要する時間の経過後またはそれより所定時間前から微細気泡の発生を開始するようにしてもよい。
微細気泡の発生後、所定時間が経過したら(S106)、泡沫監視センサ16により泡沫回収筒12における泡沫の生成状況を確認し、所定量の泡沫が検出されない場合は(S108)、発砲助成剤混合器92を起動して発砲助成剤を被処理水に添加する(S110)。ここでの所定時間は、通常微細気泡発生から泡沫回収筒12に所定量の泡沫ができるまでの時間に設定される。なお、発生している泡沫の量は、泡沫監視センサ16からの信号に基づいて、きめの粗い部分の面積を演算することや、信号変化の継続時間を検出することによって判断することができる。
その後、所定時間が経過したら(S112)、ナノバブル発生装置82とマイクロバブル発生装置86を停止する(S114)。これにより、泡沫回収筒12において生成されていた泡沫が一気にオーバーフローして泡沫回収容器14に回収されるとともに、フロック凝集筒32において早い浮上流が形成され、放射性金属物質を含む微細粒子のフロックは急速に成長し、フロック回収筒22に濃度の高いフロックが蓄積される。ここでの所定時間は、通常は、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収が行われるのに要する時間に設定される。
ここで、フロック監視センサ26によりフロック回収筒22にフロックが蓄積していることが検出されたら(S116)、フロック回収管24のフロック回収弁25を開放し、フロック回収筒22に蓄積しているフロックを回収する(S118)。
このようなフロック回収筒22からのフロックの回収を所定時間繰り返す(S120)。ここでの所定時間は、通常のフロックの回収においてフロック回収筒22に蓄積されるフロックを回収するのに十分な時間に設定される。
なお、上記フロック監視センサ26によるフロックの生成状況の監視において、フロック回収筒24に蓄積されているフロックの高さを連続的に検出し、検出されるフロックの高さに変化がなくなったときに、フロックの生成が終了したものとして、フロック回収管24のフロック回収弁25を開放してフロック回収筒24に蓄積されているフロックを回収するようにしてもよい。
次に、泡沫回収部の泡沫回収容器14に泡沫が蓄積していることが確認されたら(S122)、泡沫回収容器14に蓄積している泡沫を回収する(S124)。泡沫は、時間の経過により泡が消滅して液化するので、泡沫回収容器14の泡沫回収弁(図示省略)を開放することで、回収することができる。
なお、泡沫の回収を促進するため、泡沫回収容器14に霧状の水滴を噴霧する噴霧器を備え、強制的に消泡するようにしてもよい。これにより、泡沫を回収した後に泡沫回収容器14に残る土壌粒子も洗い流して回収することができる。
フロックの回収と必要な泡沫の回収が完了したら、凝集水回収管34の凝集水回収弁35を開放して、フロック凝集筒32の凝集水を回収する(S126)。
次に、沈降筒52において沈降した放射性金属物質をほとんど含まない大径粒子等を回収するために、沈殿物回収筒62の沈殿物排出弁66を閉止し、沈殿物回収弁64を開放し、沈降筒52の振動発生装置54を所定時間起動させ、沈降筒52の沈殿物を沈殿物回収筒62に回収する(S128)。
沈殿物回収筒62に回収された沈殿物は、沈殿物回収弁64を閉止した上で、沈殿物排出弁66を開放することで取り出すことができ、放射線量を測定して問題がなければ圃場に戻して再利用することができる。
最後に、処理の終了した処理水を回収するために、沈殿物回収弁64を閉止し、処理水回収管56の処理水回収弁57を開放することで、槽内の放射性金属物質をほとんど含まない処理水を回収することができる(S130)。このようにして回収された槽内の処理水は、もみ殻等の洗浄水として再利用することができる。
このように、上記実施形態の回収装置は、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うことができ、放射性金属物質を含む微細粒子で汚染された濁水を効率的に処理することができる。
図3a〜図3cに、上記実施形態による回収装置によって所望の回収処理が行えることを検証するために製作した実験装置の外観写真を示す。図3aは、実験装置の全景写真と泡沫の回収過程の前半部分を示し、図3bは、泡沫の回収過程の後半部分を示し、図3cは、フロックの回収過程を示す。
本実験装置は、基本構成として、気泡接触筒42、フロック凝集筒32、フロック回収筒22、泡沫回収筒12、沈降筒52、およびナノバブル発生装置82とマイクロバブル発生装置86から構成される微細気泡発生装置を備えたものであるが、図3a(1)に示すように、フロック回収筒と泡沫回収筒は同一径の連続する筒で形成されており、供給される被処理水の液面がその境界となる。本実験装置の槽内の容積は50Lであり、フロック回収筒とフロック回収筒の境界は、フロック回収筒の下部から15cmとなるように定水位タンクの水位調節器が設定されている。
このような実験装置を用いて、汚染した圃場においてもみ殻等を用いて回収した土壌粒子を洗浄水で洗浄して生成された濁水から放射性金属物質を含む土壌粒子を回収する実験を行った。
泡沫の回収過程は、図3a(2)に示すように、微細気泡の発生前は、被処理水の液面はフロック回収筒の下部から15cmに調整されているが(a)、微細気泡を発生させると、液面の位置が上昇を始める(b)。このとき、フロック凝集筒では気泡が先端に集められ、泡沫が泡沫回収筒の上部に向かって流れている(c)。
そして、図3bに示すように、泡沫回収筒の最上部から泡沫が溢れ出て(d−1)、泡沫に連行された土壌粒子が泡沫回収容器14の底に蓄積する(d−2)。泡沫回収容器に蓄積され、時間の経過とともに消泡して濃縮された土壌粒子は、泡沫回収容器の泡沫回収弁を開くことで回収することができる(d−3)。
フロックの回収過程は、図3cに示すように、微細気泡発生装置を停止すると、装置内に組み込まれている加圧タンクの内部圧力が低下することで、上部の空気溜まりが一気に膨張し、その膨張した容積分の水が泡沫回収筒から溢れ出て泡沫が回収される(e)。微細気泡発生装置を停止すると、槽内の循環流が停止するため、槽内に滞留している気泡が一斉に上昇を始め、フロック回収筒には濃度の高いフロックが形成される(f)。フロック回収筒に形成されたフロックは安定しており、フロックの形成が停止した時点でフロック回収管のフロック回収弁を開くことで、フロック回収筒の下部から、集積されたフロックをフロック回収筒内の水とともに回収することができる(g)。
以上のように、本実験装置による回収処理実験により、微細気泡を発生させることにより生成される泡沫の回収とフロックの回収を行うことで、汚染した圃場においてもみ殻等を用いて回収した土壌粒子を洗浄水で洗浄することによって生成された濁水から、放射性金属物質を含む微細粒子を回収できることが確認された。
上記実施形態では、単一の回収装置について説明したが、上記実施形態の回収装置を複数段備え、前段の回収装置の凝集水回収管34から回収された凝集水を、後段の回収装置の被処理水として再処理するようにカスケード接続するようにしてもよい。このように構成することにより、回収される処理水の放射性金属物質を飛躍的に減少させることができ、一般排水として処分できるようにすることも可能である。
上記実施形態では、微細気泡発生手段として、ナノバブル発生装置とマイクロバブル発生装置を別々に備えるものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、単一の装置によって微細気泡を発生させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、微細気泡発生装置は、槽の外部に設置され、槽内の被処理水を吸水して、微細気泡を発生させた被処理水を槽内に戻すようにしたが、槽内に微細気泡を発生させる装置を設置するようにしてもよい。
上記実施形態では、槽内における旋回流の発生を抑制するために、ナノバブル供給管とマイクロバブル供給管を気泡接触部の外周の対向する位置に設置するものとしたが、本願発明はこれに限定されるものではなく、槽内において旋回流を抑制する旋回流抑制板を設置するようにしてもよい。
上記実施形態では、沈降筒の下部には沈降筒における沈殿物を回収するための沈殿物回収管を備えるものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、沈降筒に沈殿する沈殿物を沈降筒の下部より直接回収するようにしてもよい。
上記実施形態では、被処理水供給部には、槽内の水位をフロック回収筒の上端に設定するため、定水位タンクを使用するものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、槽内の水位を検出するセンサを設け、水位がフロック回収筒の上端になるように被処理水回収弁を開閉するようにしてもよい。
上記実施形態では、フロック回収部に、フロック回収筒におけるフロックの生成状況を監視するフロック監視センサを備え、フロック監視センサセンサによってフロック回収筒にフロックが蓄積されていることが検出された場合に、フロック回収弁を開放してフロックを回収するものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、目視によってフロックの生成状況を確認してフロック回収弁を操作するようにしてもよい。
上記実施形態では、槽内の被処理水への発泡助成剤の添加は、槽内の被処理水を吸水して発泡助成剤を添加して槽内に供給するものとして説明したが、泡沫回収筒の上部から槽内に注入する発泡助成剤注入管を設けて発泡助成剤を直接注入するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、泡沫回収部に、泡沫回収筒における泡沫の生成状況を監視する泡沫監視センサを備え、泡沫監視センサによって泡沫の生成が十分でないことが検出された場合に、発泡助成剤混合器を作動して発泡剤の添加を行うものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、目視によって泡沫の生成状況を判断して発泡助成剤の添加を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、供給された被処理水における泡沫の生成が十分でない場合に槽内に発泡助成剤を添加するものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、被処理水を槽内に供給する前に、必要に応じて被処理水に発泡助成剤を添加するようにしてもよい。
上記実施形態では、短時間に高濃度のフロックの凝集を行わせるために、泡沫の生成後の所定時間経過後に微細気泡発生装置の作動を停止させるものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、連続的に微細気泡発生装置を作動させるようにしてもよい。
上記実施形態では、被処理水供給弁・フロック回収弁・凝集水回収弁・沈殿物回収弁・処理水回収弁等の操作や、微細気泡発生装置・振動発生装置・発泡助成剤混合装置等の作動を制御する制御装置を備えるものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、目視により状況確認を行いながら各弁の操作や各装置の作動を人為的に行うようにしてもよい。
上記実施形態では、本実施形態の回収装置を複数段備え、前段の回収装置の凝集水回収管より回収された凝集水を、次段の回収装置の被処理水として用いるようにカスケード接続する場合について説明したが、前段の回収装置の処理水回収管より回収された処理水を、次段の回収装置の被処理水として用いるようにカスケード接続するようにしてもよい。これにより、最終段の回収装置の処理水回収管から回収される処理水は、放射性金属物質を含む微細粒子が飛躍的に低減され、一般排水として処分可能なレベルまで除染することが可能になる。
また、上記実施形態では、気泡接触筒と、フロック凝集筒と、フロック回収筒と、泡沫回収筒と、沈降筒と、微細気泡発生手段とを備え、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行うものとして説明したが、フロック回収部を省略し、気泡接触筒と、フロック凝集筒と、泡沫回収筒と、沈降筒と、微細気泡発生手段とを備えるものでもよい。このような構成によっても、吸着剤や凝集剤を使用することなく、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを単一の槽内での処理において同時に行うことができ、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に分離回収し、放射性廃棄物の量を低減させるという本願発明の目的を達成することができる。
この場合において、処理水を回収するに前にフロック凝集筒における凝集水を回収することで、回収する処理水における放射性金属物質を含む微細粒子を十分に低減させることができる。なお、回収された凝集水は、前述のように、複数の回収装置を備え、前段で回収された凝集水を後段の被処理水としてカスケード接続するようにしてもよく、単一の回収装置を用いて、回収された凝集水を蓄積し、同一の回収装置の被処理水として再処理させるようにしてもよい。
以上のように、本願発明によれば、吸着剤や凝集剤を使用することなく、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子を効率的に分離回収し、放射性廃棄物量を低減することができる回収装置および回収方法が提供される。
なお、上記実施形態では、主として、汚染した圃場において、もみ殻等を用いて回収した土壌粒子を洗浄水で洗浄して生成された濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を回収する場合について説明したが、本願発明はこれに限らず、汚染された農業用水や汚染された土壌等を除染した洗浄水などの放射性金属物質を含む微細粒子が含まれたあらゆる濁水の処理に適用することができる。
尚、本願発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本願発明の効果を奏する限り、各実施形態で述べた構成要素を適宜入れ替えたり、新たな構成要素を追加したり、一部の構成要素を削除したりしてもよいことはいうまでもない。
10 泡沫回収部
12 泡沫回収筒
14 泡沫回収容器
16 泡沫監視センサ
20 フロック回収部
22 フロック回収筒
24 フロック回収管
25 フロック排出弁
26 フロック監視センサ
30 フロック凝集部
32 フロック凝集筒
34 凝集水回収管
35 凝集水排出弁
40 気泡接触部
42 気泡接触筒
50 沈降部
52 沈降筒
54 振動発生器
56 処理水回収管
57 処理水回収弁
60 沈殿物回収部
62 沈殿物回収筒
64 沈殿物回収弁
66 沈殿物排出弁
70 被処理水供給部
72 定水位タンク
74 汚染洗浄水導入管
75 水位調節器
76 被処理水供給管
77 被処理水供給弁
80 微細気泡発生部
82 ナノバブル発生装置
83 ナノバブル用吸水管
84 ナノバブル供給管
86 マイクロバブル発生装置
87 マイクロバブル用吸水管
88 マイクロバブル供給管
90 発泡助成剤添加部
92 発泡助成剤混合器
93 発泡助成用吸水管
94 発泡助成剤供給管
100 制御装置

Claims (16)

  1. 吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微細粒子を回収する装置であって、
    供給される被処理水に微細気泡を接触させ、前記微細気泡に前記放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させる気泡接触筒と、
    逆漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子をフロックとして凝集させるフロック凝集筒と、
    前記フロック凝集筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒によって凝集されたフロックを蓄積して回収するためのフロック回収筒と、前記フロック回収筒の下部に接続され、前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを排出するフロック排出管とを有するフロック回収部と、
    前記フロック回収筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を液面上に生成される泡沫によって回収する泡沫回収筒と、前記泡沫回収筒よりオーバーフローした泡沫を収容する泡沫回収容器とを有する泡沫回収部と、
    漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の下部に接続され、前記供給された被処理水に含まれる大径粒子を沈降させ、沈殿物として下部より回収する沈降筒と、
    前記気泡接触筒と前記フロック凝集筒と前記沈降筒と前記フロック回収筒により形成される槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、
    前記槽内の被処理水に前記微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、
    前記槽内から処理が完了した処理水を回収する処理水回収管と、
    前記被処理水供給管による槽内への被処理水の供給と、前記微細気泡発生手段による微細気泡の発生と、前記フロック回収管からのフロックの回収と、前記沈降筒の下部からの沈殿物の回収と、前記処理水回収管からの槽内の処理水の回収の少なくとも一部を制御する制御手段と、
    を備え、
    泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行えるようにしたことを特徴とする、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  2. 前記槽内に供給される被処理水を蓄積するタンクであって、タンク内の被処理水の水位が前記フロック回収筒の上端と一致するように調節する水位調節手段を有する定水位タンクを、前記被処理水供給管の上流側に備えたことを特徴とする、請求項1に記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  3. 前記沈降筒の下部には、前記沈降筒において沈殿した沈殿物を取り込んで一定量蓄積する沈殿物回収筒と、前記沈降筒の沈殿物を前記沈殿物回収筒に取り込む沈殿物回収弁と、前記沈殿物回収筒に蓄積された沈殿物を外部に排出する沈殿物排出弁とを有する沈殿物回収部を備えたことを特徴とする、請求項1または2に記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  4. 前記沈降筒には、前記沈降筒の内面に付着した付着物を除去するために前記沈降筒に振動を与える振動発生手段を備え、
    前記制御手段は、前記沈殿物排出弁を閉止し、前記沈殿物回収弁を開放し、前記振動発生手段を所定時間作動させるように制御する機能を有する、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  5. 前記微細気泡発生手段は、前記槽内の被処理水にマイクロバブルを発生させて前記槽内に供給するマイクロバブル発生手段と、前記槽内の被処理水にナノバブルを発生させて前記槽内に供給するナノバブル発生手段とを備えたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  6. 前記マイクロバブル発生手段により発生させたマイクロバブルを前記槽内に供給するマイクロバブル供給管と、前記ナノバブル発生手段により発生させたナノバブルを前記槽内に供給するナノバブル供給管とは、前記気泡接触筒の外周の対向する位置に備えられ、前記気泡接触筒内での旋回流の発生を抑制するように構成されたことを特徴とする、請求項5に記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  7. 前記気泡接触筒は、前記気泡接触筒内における旋回流の発生を抑制する旋回流抑制板を備えたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  8. 前記フロック回収部は、前記フロック回収筒に蓄積されるフロックの生成状況を監視するフロック監視センサを備え、
    前記制御手段は、前記フロック生成状況監視センサにより前記フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが検出されたときに、前記フロック回収管より前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを回収するように制御する機能を有する、
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  9. 前記槽内に供給された被処理水に対して、泡沫の生成を助成する発泡助成剤を供給する発泡助成剤供給手段を備え、
    前記泡沫回収部には、泡沫の生成状況を監視する泡沫監視センサを備え、
    前記制御手段は、前記微細気泡発生手段を作動してから所定時間経過後に、前記泡沫監視センサにより所定の泡沫の生成が検出されない場合に、前記発泡助成剤供給手段を作動させる機能を有する、
    ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  10. 前記制御手段は、前記微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、停止後に生成される濃度の高いフロックを回収するように制御する機能を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、各段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記フロック凝集筒の下部には、前記フロック回収部によるフロックの回収が終了した後の前記フロック凝集筒の処理水を凝集水として回収する凝集水回収管を備え、
    前段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記凝集水回収管より回収された凝集水を、後段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の被処理水として供給するようにカスケード接続された、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置。
  12. 供給される被処理水に微細気泡を接触させ、前記微細気泡に前記放射性金属物質を含む微細粒子を付着させて浮上させる気泡接触筒と、
    逆漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子をフロックとして凝集させるフロック凝集筒と、
    前記フロック凝集筒の上部に接続され、前記フロック凝集筒によって凝集されたフロックを蓄積して回収するためのフロック回収筒と、前記フロック回収筒の下部に接続され、前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを排出するフロック排出管とを有するフロック回収部と、
    前記フロック回収筒の上部に接続され、前記微細気泡に付着して浮上する放射性金属物質を含む微細粒子を液面上に生成される泡沫によって回収する泡沫回収筒と、前記泡沫回収筒よりオーバーフローした泡沫を収容する泡沫回収容器とを有する泡沫回収部と、
    漏斗状に形成され、前記気泡接触筒の下部に接続され、前記供給された被処理水に含まれる大径粒子を沈降させ、沈殿物として下部より回収する沈降筒と、
    前記気泡接触筒と前記フロック凝集筒と前記沈降筒と前記フロック回収筒により形成される槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、
    前記槽内の被処理水に前記微細気泡を発生させる微細気泡発生手段と、
    前記槽内から処理が完了した処理水を回収する処理水回収管と、
    を備えた濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を用いて、吸着剤や凝集剤を使用することなく、汚染した濁水から放射性金属物質を含む微小土壌粒子を回収する方法であって、
    前記被処理水供給管より前記槽内に被処理水を供給し、前記槽内の被処理水の水位を前記フロック回収筒の上端に設定する工程と、
    前記微細気泡生成手段を作動させ、前記気泡接触筒内に微細気泡を発生させる工程と、
    前記フロック回収筒にフロックが蓄積されていることが確認されたときに、前記フロック回収管より前記フロック回収筒に蓄積されたフロックを回収する工程と、
    前記泡沫回収容器に蓄積された泡沫が所定量に達したときに泡沫を回収する工程と、
    前記沈降筒の下部より前記沈降筒に沈殿した沈殿物を回収する工程と、
    前記フロックを回収する工程によるフロックの回収と、前記沈殿物を回収する工程による沈殿物の回収とが終了した後に、前記槽内の処理水を回収する工程と、
    を備え、
    フロックによる放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、泡沫による放射性金属物質を含む微細粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない大径粒子の回収と、放射性金属物質がほとんど含まれない処理水の回収とを、単一の槽内での処理において同時に行えるようにしたことを特徴とする、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法。
  13. 汚染した圃場において土壌粒子を付着させたもみ殻等を洗浄水により洗浄した洗浄汚染水を、前記被処理水として供給する工程と、
    前記槽内の処理水を回収する工程により回収された処理水を、前記もみ殻等を洗浄する洗浄水として再利用する工程と、
    備えたことを特徴とする、請求項12に記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法。
  14. 前記微細気泡を生成する工程により前記微細気泡発生手段を作動してから所定時間経過後に、前記泡沫回収部に所定の泡沫の生成が確認されない場合に、前記槽内に泡沫生成助成剤を投入する工程を更に備えたことを特徴とする、請求項12または13に記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法。
  15. 前記微細気泡を発生させる工程は、前記微細気泡発生手段を所定時間作動させた後に停止し、
    前記フロックを回収する工程は、前記微細気泡発生手段を停止させた後に生成される濃度の高いフロックを回収することを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法。
  16. 前記濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を複数段備え、各段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記フロック凝集筒の下部には、前記フロック回収部によるフロックの回収が終了した後の前記フロック凝集筒の処理水を凝集水として回収する凝集水回収管を備えた濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置を用いて、濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子を回収する方法であって、
    前段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の前記凝集水回収管より回収された凝集水を、後段の濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収装置の被処理水として供給する工程を備えたことを特徴とする、請求項12〜15のいずれかに濁水中の放射性金属物質を含む微細粒子回収方法。
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