JP2014030576A - 薬剤移注方法および薬剤移注装置 - Google Patents

薬剤移注方法および薬剤移注装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の構成部材とシリンジとが干渉する可能性の低い薬剤移注装置および薬剤移注方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の薬剤混合装置10を用いた薬剤移注方法は、シリンジ保持部16に保持されたシリンジ11を用いて薬剤を移注する薬剤移注方法であって、薬剤容器17がポート部保持部18に保持された薬剤カセット12をカセット昇降部13により装置本体15の下部位置15bから装置本体15の上部位置15cへ水平姿勢を維持した状態で上昇させた後、隣接する2つのポート部保持部18の間にシリンジ保持部16の中央部が配置された状態の薬剤カセット12を回転させて、ポート部保持部18の下にシリンジ保持部16の中央部を配置し、シリンジ11を用いて薬剤カセット12に保持された薬剤容器17に対する移注を行うことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンジを用いて薬剤を移注する薬剤移注方法および薬剤移注装置に関する。
病院などにおいては、数種類の薬剤を異なった薬剤容器から取り出して混合したものを、入院患者などに施用することがある。薬剤を混合する作業については、看護師や薬剤師などの人手に頼ることが多く、大きな作業負担となっている。さらに、薬剤を入れた薬剤容器は、種類が多く、形状も異なるものが多数ある。中でも、抗がん剤を生理食塩水やブドウ糖液などの液体の薬剤に混合して溶かす場合に、これらの混合液が薬剤容器から外部の大気に漏れ出ると、人体にとって有害である。したがって、抗がん剤等の薬剤の混合作業は、安全性の観点から、病院における限られた空間、例えば安全キャビネットなどの中で処理する必要がある。すなわち、看護師や薬剤師などは、この限られた作業空間の中で効率よく混合作業を実施できることが求められている。このような作業における負担を軽減するために、人手に頼らずに、薬剤容器の中から安全かつ確実に薬剤を吸引する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図8は、従来の薬剤混合装置の一例として、特許文献1の放射線薬剤分注装置1の構成図を示している。
図8に示す放射線薬剤分注装置1は、扱いが難しい放射線薬剤であるラジオアイソトープを分注する装置である。この放射線薬剤分注装置1は、昇降機構2と回転機構3を用い、装置上部の貯蔵容器4から装置下部の混合容器5に、注射器6で放射線薬剤を分注している。この放射線薬剤は厳重な取り扱いを必要とする薬剤であるため、貯蔵容器4は、装置上部に設けられた容器保持部7によって固定されている。放射線薬剤分注装置1は、この貯蔵容器4に針6aを突き刺して放射線薬剤を注射器6に吸引した後、昇降機構2及び回転機構3により注射器6を混合容器5の近くに移動させて、放射線薬剤を必要な量だけ取り出している。
特開平01−244759号公報
しかしながら、上述の放射線薬剤分注装置1では、貯蔵部と混合容器の位置が離れているため、薬剤を分注する際に、注射器6を上下方向に昇降させるか回転させる必要があり、装置が大型化するという課題がある。また、装置の小型化のために、貯蔵部と混合容器を近づけて配置することも考えられるが、これらを近づけると、装置の構成部材と注射器(シリンジ)とが干渉する可能性がある。
本発明は、これらの課題を解決するものであり、装置の構成部材とシリンジとが干渉する可能性の低い薬剤移注方法および薬剤移注装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の薬剤移注方法は、シリンジ保持部に保持されたシリンジを用いて薬剤を移注する薬剤移注方法であって、薬剤容器が薬剤容器保持部に保持された薬剤カセットをカセット昇降部により装置本体の下部位置から前記装置本体の上部位置へ水平姿勢を維持した状態で上昇させた後、隣接する2つの前記薬剤容器保持部の間に前記シリンジ保持部の中央部が配置された状態の前記薬剤カセットを回転させて、前記薬剤容器保持部の下に前記シリンジ保持部の中央部を配置し、前記シリンジを用いて前記薬剤カセットに保持された前記薬剤容器に対する移注を行うことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の薬剤移注装置は、シリンジを用いて薬剤を移注する薬剤移注装置であって、
薬剤容器を保持するための薬剤容器保持部を複数有する薬剤カセットと、装置本体の上部位置または下部位置へ水平姿勢を維持した状態で前記薬剤カセットを昇降させるカセット昇降部と、前記装置本体に保持された着脱可能なシリンジ保持部と、前記シリンジ保持部に保持された前記シリンジのプランジャを駆動させて薬剤の移注を行うプランジャ駆動部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記カセット昇降部による前記薬剤カセットの昇降時に、前記シリンジ保持部の中央部を隣接する2つの前記薬剤容器保持部の間に配置することを特徴とする。
本発明によれば、装置の構成部材とシリンジとが干渉する可能性の低い薬剤移注方法および薬剤移注装置を実現できる。
本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置の概略構成および配置を示す正面図 本発明の実施の形態1の移注時において薬剤カセットに薬剤容器が固定されている状態を模式的に示す図 本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置の概略構成を示す斜視図 本発明の実施の形態1の薬剤カセットのポート部保持部の概略構成を示す平面図 本発明の実施の形態1の薬剤混合装置のカセット昇降部の動作の概略を示す側面図 本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置の設置の一例を示す正面図 本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合方法のフローチャート 特許文献1の放射線薬剤分注装置の構成図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には同じ符号を付しており、説明を省略する場合もある。また、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。また、各図面の関係を理解しやすくするために、必要に応じて、各図面にXYZ軸を示している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置10の概略構成および配置を示す正面図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置10の移注時において、薬剤カセット12に薬剤容器17(17b、17c)が固定されている状態を模式的に示す部分断面図を含む正面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置10の概略構成を示す斜視図である。
本実施の形態1の薬剤混合装置10は、注射薬などの薬剤を、シリンジ11を用いて混合する薬剤混合装置である。薬剤混合装置10は、本発明の薬剤移注装置の一例であり、以下の説明における薬剤混合方法は、本発明の薬剤移注方法の一例である。
図1に示すように、本実施の形態1の薬剤混合装置10は、シリンジ11を用いて薬剤を移注する薬剤移注装置であって、薬剤カセット12と、カセット昇降部13と、制御部41と、装置本体15と、シリンジ保持部16と、プランジャ駆動部19と、を備えている。これらの部材は、薬剤混合装置10の構成部材の一例である。薬剤混合装置10の各動作は、制御部41により制御される。
薬剤カセット12は、ポート部保持部18により複数の薬剤容器17のポート部17a、17d(図2参照)を保持する。薬剤容器17の一例は、図2に示す複数のバイアル瓶17bまたは輸液バッグ17cである。
カセット昇降部13は、薬剤カセット12を図3に示す矢印32に示す方向に移動させることで、薬剤カセット12を装置本体15の上部または下部へ昇降させる。カセット昇降部13は、台座13aおよび平行リンク機構13bから構成される。そして、平行リンク機構13bを用いることで、水平姿勢を維持した状態で台座13a上の薬剤カセット12を昇降させることができる。水平姿勢を維持したまま昇降させることで、カセット昇降部13からの薬剤カセット12の落下や、薬剤カセット12上の薬剤への振動、それに伴う泡立ちを防止することができる。
シリンジ保持部16は、装置本体15の前面15aに保持され着脱可能である。シリンジ保持部16は、針11aが付いたシリンジ11を保持して、このシリンジ11のプランジャ11bを、矢印33の方向に駆動させるプランジャ駆動部19を備える。プランジャ駆動部19によりプランジャ11bを駆動させることで、所定の量の薬剤をシリンジ11に吸引または吐出する。
本実施の形態1の薬剤混合装置10は、図1に示すように、薬剤移注の前後(薬剤カセット12の昇降時)において、シリンジ保持部16に保持されたシリンジ11の先端の針11aが、薬剤カセット12における隣接する2つのポート部保持部18の間に配置されることを特徴とする。本実施の形態1の薬剤混合装置10は、そのために、薬剤移注の前後、かつ薬剤カセット12をカセット昇降部13で昇降させる際において、シリンジ保持部16の中央部が隣接する2つのポート部保持部18の間に配置されるように、薬剤カセット12を、予め2つのポート部保持部18の間の距離(L)の半分(1/2L)だけ回転させておくことを特徴とする。このように、薬剤移注の昇降時において隣接する2つのポート部保持部18の間にシリンジ保持部16の中央部を配置しておき、薬剤移注の前後において2つのポート部保持部18の間の距離の半分だけ移動させるように制御することで、装置全体の高さを低くすると共に、シリンジ保持部16にシリンジ11が保持された状態で薬剤カセット12を昇降させる際の危険を軽減させることができる。ポート部保持部18は、薬剤容器保持部の一例である。また、薬剤カセット12から薬剤容器17を選択する際の1回の薬剤カセット12の回転長さをポート部保持部18間の距離Lとしておくことで、薬剤移注の前後にのみ、選択時の半分の距離だけ回転することになる。
なお、本実施の形態1では、予め回転させておいた薬剤カセット12をそのまま上昇させる場合について説明しているが、予め回転させずに薬剤カセット12を回転させながら上昇させても良い。ただし、上昇中に回転させると、薬剤容器17内の薬剤に余分な振動などが加わって泡立ちが発生する可能性があり、また回転して上昇する途中にシリンジ保持部16などと干渉する可能性もあるので、できれば、予め回転させておくことが望ましい。
このように、薬剤移注の前後において、シリンジ11の先端の針11aと薬剤カセット12に保持された薬剤容器17とが垂直方向にオーバーラップした状態で配置されるので、図3に示すようにシリンジ11がセットされた装置本体15に薬剤カセット12を近づける場合に、これらの高さを重複させることで装置全体の高さを低くすることができる。ここで、仮に、本発明とは違う構成を採用して、高さ方向(垂直方向)において薬剤カセット12の昇降時に針11aと薬剤容器17が一直線上に並ぶように配置すると、薬剤容器17が高い位置に配置されると共にカセット昇降部13のリンクが長くなる。そして、この状態で薬剤カセット12を昇降させると、下降時に、薬剤カセット12は装置本体15の前面15aから離れた位置へ下ろされることとなり、装置として必要な奥行きも大きくなってしまう。本実施の形態1の薬剤混合装置は、上述の如く、これを回避する構成とすることが可能であり、限られた空間に設置可能であると共に、効率の良い薬剤の移注を実現することができる。
なお、薬剤を混合するためにシリンジ11に薬剤を吸引する時には、薬剤カセット12を図3に示す上下方向31a(垂直方向)に少し持ち上げた状態で薬剤カセット12を回転させ、薬剤容器17を保持する薬剤カセット12のポート部保持部18を針11aの先端の上に配置させる。そして、薬剤カセット12を上下方向31aに下降させて、シリンジ保持部16に固定されたシリンジ11の針11aの先端を薬剤容器17に挿入し、プランジャ11bを矢印33に沿って下降させて、内部の薬剤を吸引する。
次に、本実施の形態1の薬剤混合装置10を用いた薬剤の混合方法について、簡単に説明する。
図4は、本実施の形態1の薬剤混合装置10の薬剤カセット12のポート部保持部18の概略構成を示す平面図である。図5は、本実施の形態1の薬剤混合装置10のカセット昇降部13の動作の概略を説明するための側面図である。
まず、作業者(看護師や薬剤師など)が、図1および図3に示す装置本体15の下部位置15bにおいて、薬剤カセット12を、カセット昇降部13の台座13a上にセットする。そして、作業者が操作パネル24を操作して、薬剤混合を開始すると、まずカセット昇降部13が、薬剤カセット12を装置本体15の上部位置15cまで持ち上げる。その後、カセット駆動部14が薬剤カセット12を上下方向31aに沿って上下させ、前述のように2つのポート部保持部18の間の距離の半分だけ薬剤カセット12を回転方向31bに回転させた後、薬剤カセット12上の薬剤容器17内の薬剤の移注および混合を行う。
なお、装置本体15の下部位置15bは、後述する安全キャビネット20の作業台21(図6参照)近傍に位置し、作業者が装置本体15のカセット昇降部13の台座13a上へ、薬剤カセット12を取り付けおよび取り外しを行う位置である。一方、装置本体15の上部位置15cは、安全キャビネット20の作業台21(図6参照)の上部方向に離れた位置であり、薬剤の混合作業が行われる位置である。
次に、本実施の形態1の薬剤混合装置10の各構成について説明する。
本実施の形態1の薬剤混合装置10に設置された薬剤容器17には、混合させるための薬剤が入っている。薬剤容器17は、それぞれポート部保持部18に固定されている。図4に示すように、薬剤容器17は、ポート部保持部18の左右一対の固定板18aが矢印34の方向に左右連動して移動することにより、固定または解除される。図2では、2個のバイアル瓶17bのポート部17aと1個の輸液バッグ17cのポート部17dが、ポート部保持部18に固定されている。なお、図4は、ポート部保持部18を下部から見ている平面図であり、薬剤容器17は倒立状態でポート部保持部18に保持されている。また、薬剤混合装置10の下部位置15b近傍には、操作パネル24が配置されており、下部位置15b近傍で作業者が全ての操作を行うことを可能にしている。操作パネル24は、作業開始ボタン24a、カセット上昇ボタン24b、混合開始ボタン24c、カセット下降ボタン24d、作業完了ボタン24e、緊急停止ボタン24fを有する。緊急停止ボタン24fは、薬剤混合装置10を緊急停止させるためのボタンである。
薬剤カセット12は、図3に示すように円弧形状からなり、円周方向に複数の薬剤容器17を配置することで、カセット駆動部14を回転させて各薬剤容器17のポート部(バイアル瓶17bのポート部17a、輸液バッグ17cのポート部17d)をシリンジ11の針11aの先端に対向する位置に配置することができる。図2に示すように、バイアル瓶17bのポート部17a及び輸液バッグ17cのポート部17dを、薬剤カセット12のポート部保持部18により左右から挟み込むことで、複数の薬剤容器17は、ポート部17a、17dを下に向けた倒立状態で薬剤カセット12に保持されている。
複数の薬剤容器17を薬剤カセット12に設置した後に、薬剤混合装置10のカセット昇降部13を動作させることで、カセット昇降部13の台座13aを、図3に示すように下部位置15bから上部位置15cに平行リンク機構13bにより上昇させる。このカセット昇降部13の平行リンク機構13bによる持ち上げ動作は、図3および図5の矢印32に沿って行われる。このようにして、カセット昇降部13は、薬剤カセット12を、装置本体15の前面15aに沿って矢印32に沿うような円弧状の軌跡で昇降させることで、カセット昇降部13は、薬剤カセット12を装置本体15の前面15aの近傍に沿って昇降させることができるので、薬剤混合装置10の前面15a近傍の作業空間を小さくすることができ、設置に場所を取らないコンパクトな薬剤混合装置10を実現できる。
図5に示すように、カセット昇降部13を構成する平行リンク機構13bは、装置本体15の前面15a近傍に沿って、薬剤カセット12を水平姿勢に維持した状態で安定に昇降させることができる。ここで、平行リンク機構13bは、図5に示すように、1対のS字部材及びL字部材で構成されている。このように、1対のS字部材及びL字部材を用いることで、カセット昇降部13を下部位置15bに移動させて、作業者がカセット昇降部13の台座13a上から薬剤カセット12を装置本体15の側面方向へ取り外す際も、平行リンク機構13bが邪魔にならないようにしている。
このような構成で薬剤カセット12を駆動することにより、固定されたシリンジ11に複数の薬剤容器17から所望の薬剤を吸引または吐出させて薬剤混合を行うことができる。また、薬剤カセット12を回転駆動させ、複数の薬剤容器17から所望の薬剤容器17をシリンジ11の針11aの上部に配置し上下駆動させることにより、針11aを薬剤容器17の中に挿入する、または薬剤容器17の中から抜き出すことができる。
なお、本実施の形態1では、薬剤カセット12およびシリンジ保持部16を装置本体15から着脱可能にしているため、薬剤カセット12やシリンジ保持部16の洗浄、保守および交換を容易に実施できる。
図6は、本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合装置10が、病院または薬局などにおいて、狭い空間内に置かれた一例を示す正面図である。図6において、薬剤混合装置10は、例えばクラス2Bの安全キャビネット20の中の作業台21上に配置されている。本実施の形態1では、作業者は、図6に示すような安全キャビネット20の限られた空間の中で、特に薬剤混合装置10の装置本体15の前面15aおよび上部位置15c近傍の空間で混合作業を行う。
安全キャビネット20の前面には、作業者が手や薬剤容器17などを出し入れできる開口20bが設けられており、この開口20bを利用して、安全キャビネット20の内部への薬剤の出し入れや、安全キャビネット20の内部の薬剤混合装置10の操作、薬剤容器17の薬剤カセット12への取り付けおよび取り外しを行う。
なお、安全キャビネット20は、内部の清浄度を保つと共に、内部の雰囲気が安全キャビネット20の外部に出ないように、上部20cから下部20dへダウンフローで清浄な空気を流し、開口20b近傍の作業台21上に設けられた空気の吸い込み口(図示せず)から強力に空気を吸い込んでいる。このようにすることで、安全キャビネット20の内部の清浄度と安全性を確保している。
また、薬剤混合装置10は、病院内のサーバ(図示せず)などと連携させて、薬剤や医療に関する情報または薬剤混合装置10の操作などに関する情報を、安全キャビネット20の内部に配置したモニター22に表示してもよい。
本実施の形態1において、図6に示すような狭い作業空間で薬剤混合作業が可能な理由は、本実施の形態1の薬剤混合装置10の形状がコンパクトにまとまっているためであると共に、薬剤混合前後において、上述のようにシリンジ保持部16の中央部が2つのポート部保持部18の間の距離の半分だけ回転させているためである。
次に、上述の薬剤混合装置10を用いた本発明の実施の形態1にかかる薬剤混合方法について、図7のフローチャートを用いて説明する。
図7に示すように、まず、作業者が作業開始ボタン24aを押すことで混合作業が開始される。そして、ステップS01として、作業者が、薬剤混合装置10の下部位置15bに配置された台座13aに、薬剤容器17が設置された薬剤カセット12をセットする。ここで、台座13aは、作業開始ボタン24aを押すことで下降して、ステップS01の時点では、装置本体15の下部位置15bに配置されている。また、ここで、台座13aにセットされた薬剤カセット12は、シリンジ保持部16の中央部を基準として、薬剤カセット12のポート部保持部18の間の距離の半分だけ予め回転した状態である。
続いて、作業者がカセット上昇ボタン24bを押すことで、ステップS02として、薬剤カセット12がセットされた台座13aが、装置本体15の下部位置15bから上部位置15cまで、図5に示す矢印32に沿って上昇して持ち上げられる。
その後、装置本体15の上部位置15cへの台座13aの持ち上げが完了すると、ステップS03として、カセット昇降部13の台座13aの下方に待機していたカセット駆動部14の台座14aが、上部の薬剤カセット12を受け取る受取位置まで自動的に上下方向31aに沿って上昇することで、薬剤カセット12がカセット駆動部14の台座14aに受け渡される。
その後、カセット駆動部14の上昇が完了すると、
薬剤カセット12がシリンジ11の針11a先端に干渉しない高さになり、ステップS04として、カセット駆動部14により薬剤カセット12が2つのポート部保持部18間の距離の半分だけ自動的に回転する。本発明は、薬剤移注の前後に、このステップS04と後述するステップS06とを有することを特徴とする。
このように、薬剤移注の前かつ台座13aの持ち上げ完了後(または持ち下げ開始前)に、カセット駆動部14により薬剤カセット12をポート部保持部18の間の距離の半分だけ回転させることで、薬剤カセット12の上昇(または下降)時に、薬剤カセット12とシリンジ保持部16(及び保持されたシリンジ11)とが干渉することを防ぐことができる。このように、薬剤カセット12の上昇(または下降)時に、薬剤カセット12とシリンジ保持部16との干渉を防ぐことで、薬剤カセット12に保持されている薬剤容器17内の薬剤が揺らされたり、こぼれたりする可能性を軽減することができる。また、装置本体15にシリンジ11が保持されている場合には、シリンジ11の針11aが折れる危険性を軽減することもできる。
このようにして、薬剤の混合動作の準備ができたことが確認されると、薬剤混合装置10は、例えばランプを点灯させるなどして、装置本体15へのシリンジ11がセットされたシリンジ保持部16の装着を、作業者に指示する。この指示に従い、作業者がシリンジ11を保持したシリンジ保持部16を、装置本体15の前面15aに装着する。ここで、薬剤カセット12は、装着されるシリンジ保持部16に保持されたシリンジ11の先端の針11aが、隣接する2つのポート部保持部18間の中央に配置されるような位置関係で待機している。
なお、本実施の形態1の薬剤混合方法では、シリンジ11がセットされたシリンジ保持部16を、薬剤の混合動作の準備が完了した後に装着したが、それ以前に薬剤混合装置10の装置本体15にシリンジ保持部16を装着しておいてもよい。この場合でも、上述のように薬剤カセット12は、薬剤混合装置10の装置本体15に装着されるシリンジ保持部16に保持されたシリンジ11の先端の針11aが、隣接する2つのポート部保持部18の中央に配置されるような位置関係で待機している。
続いて、ステップS05として、作業者が混合開始ボタン24cを押すと、薬剤混合装置10は、シリンジ11の針11aを薬剤容器17に挿入して吸引または吐出を開始する。ここで、複数の薬剤容器17から吸引または吐出を行う場合は、カセット駆動部14を回転方向31bに沿って回転させることで、シリンジ11の先端の針11aの上の位置における薬剤容器17を切替える。ここで、吸引または吐出対象の薬剤容器17の選択は、例えば、病院内のサーバ(図示せず)から得られた注射処方情報や、作業者の入力情報に基づいて決定される。
その後、予め設定された混合動作が完了すると、ステップS06として、カセット駆動部14により薬剤カセット12が2つのポート部保持部18間の距離の半分だけ自動的に回転する。
その後、ステップS07として、カセット駆動部14の台座14aが自動的に上下方向31aに沿って下降することで、薬剤カセット12がカセット昇降部13の台座13aに受け渡される。
続いて、作業者がカセット下降ボタン24dを押すことで、ステップS08として、薬剤カセット12がセットされた台座13aが、装置本体15の下部位置15bまで図5に示す矢印32に沿って下降して持ち下げられる。
続いて、作業者が作業完了ボタン24eを押すことで、作業が完了し、台座13aから薬剤カセット12を取り出せるようになる。
このようにして、一連の薬剤混合作業が終了する。
なお、本実施の形態1では、薬剤カセット12を設置する動作やボタンを押す動作などを人の手で行う場合について説明したが、予め設定された動作手順に従って、薬剤混合装置10により自動で行っても良い。
本発明の薬剤移注装置は、病院などにおける薬剤の移注作業に有用である。
10 薬剤混合装置
11 シリンジ
11a 針
11b プランジャ
12 薬剤カセット
13 カセット昇降部
13a,14a 台座
13b 平行リンク機構
14 カセット駆動部
15 装置本体
15a 前面
15b 下部位置
15c 上部位置
16 シリンジ保持部
17 薬剤容器
17a,17d ポート部
17b バイアル瓶
17c 輸液バッグ
18 ポート部保持部
19 プランジャ駆動部
20 安全キャビネット
20b 開口
20c 上部
20d 下部
21 作業台
22 モニター
24 操作パネル
24a 作業開始ボタン
24b カセット上昇ボタン
24c 混合開始ボタン
24d カセット下降ボタン
24e 作業完了ボタン
24f 緊急停止ボタン
31a 上下方向
31b 回転方向
32,33,34 矢印
41 制御部

Claims (6)

  1. シリンジ保持部に保持されたシリンジを用いて薬剤を移注する薬剤移注方法であって、
    薬剤容器が薬剤容器保持部に保持された薬剤カセットをカセット昇降部により装置本体の下部位置から前記装置本体の上部位置へ水平姿勢を維持した状態で上昇させた後、
    隣接する2つの前記薬剤容器保持部の間に前記シリンジ保持部の中央部が配置された状態の前記薬剤カセットを回転させて、前記薬剤容器保持部の下に前記シリンジ保持部の中央部を配置し、
    前記シリンジを用いて前記薬剤カセットに保持された前記薬剤容器に対する移注を行う、
    薬剤移注方法。
  2. 前記シリンジを用いて前記薬剤カセットに保持された前記薬剤容器に対する移注が終わった後、
    前記薬剤カセットを回転させて隣接する2つの前記薬剤容器保持部の間に前記シリンジ保持部の中央部を配置させ、
    前記薬剤カセットを前記カセット昇降部により前記装置本体の前記上部位置から前記装置本体の前記下部位置へ水平姿勢を維持した状態で下降させる、
    請求項1に記載の薬剤移注方法。
  3. 前記カセット昇降部は、1対の平行リンク機構から構成される、
    請求項1または2に記載の薬剤移注方法。
  4. 前記カセット昇降部は、前記装置本体の前面に沿って円弧状の軌跡で前記薬剤カセットを上昇させる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の薬剤移注方法。
  5. シリンジを用いて薬剤を移注する薬剤移注装置であって、
    薬剤容器を保持するための薬剤容器保持部を複数有する薬剤カセットと、
    装置本体の上部位置または下部位置へ水平姿勢を維持した状態で前記薬剤カセットを昇降させるカセット昇降部と、
    前記装置本体に保持された着脱可能なシリンジ保持部と、
    前記シリンジ保持部に保持された前記シリンジのプランジャを駆動させて薬剤の移注を行うプランジャ駆動部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記カセット昇降部による前記薬剤カセットの昇降時に、前記シリンジ保持部の中央部を隣接する2つの前記薬剤容器保持部の間に配置する、
    薬剤移注装置。
  6. 前記カセット昇降部は、1対の平行リンク機構から構成される、
    請求項5に記載の薬剤移注装置。
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CN108096021A (zh) * 2017-12-18 2018-06-01 荆门宁杰机电技术服务有限公司 一种医疗用自动兑药装置

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