JP2014029190A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Masahito Nakamura
雅人 中村
Masaki Inoue
雅紀 井上
Masatoshi Suzuki
正俊 鈴木
Yusuke Tajima
祐資 田嶋
Yuta Suzuki
悠太 鈴木
Shinya Oki
真也 大木
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Abstract

【課題】アクチュエータ長を増加させることなく、ピストンと樹脂ナットとの間を容易かつ確実に固定し得るピストン固定構造を提供する。
【解決手段】リニアアクチュエータ1は、ウオーム36及びウオームホイール41を介してモータによって正逆回転されるシャフト26と、シャフト26に螺合装着されたスクリューナット29と、スクリューナット29に固定されシャフト26の回転に伴って進退するピストンチューブ10とを有する。ピストンチューブ10とスクリューナット29はスクリューナットアダプタ30によって接続される。アダプタ30には、アダプタ30とスクリューナット29とを接続する第1接続部85と、アダプタ30とピストンチューブ10とを接続する第2接続部86と、アダプタ30と支持パイプ23とを接続する第3接続部87が設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、直線的な駆動形態を有するリニアアクチュエータに関し、特に、電動モータを用いた送りねじ式のリニアアクチュエータに関する。
医療・介護の分野では、患者や要介護者の寝食等の負担を軽減するため、ベッドの背ボトムや膝ボトムを傾斜・昇降可能に構成した電動式ベッドが広く使用されている。このような電動式ベッドでは、小型で大きな駆動力が得られることから、電動送りねじ式のリニアアクチュエータが用いられている。例えば、特許文献1には、電動モータの回転をウオーム・ウオームホイールにて減速しつつ駆動シャフトに伝達し、その回転をボールねじ機構を用いて直線運動に変換してピストンを伸縮させる図8のようなリニアアクチュエータが記載されている。特許文献1のリニアアクチュエータは、ベッドの背ボトムのリクライニングに使用され、ベッドのリンク機構に接続される。そして、アクチュエータ101のピストン102が伸びると、リンク機構が広がり、ベッドの背ボトムが起き上がって傾斜状態となる(図1(b)参照)。また、ピストンが縮むと、リンク機構が畳まれ、背ボトムが水平位置に倒されてベッドが平面状態となる(図1(a)参照)。
一方、図8のようなリニアアクチュエータ101では、ピストン102とボールねじ機構103の合成樹脂製スクリューナット104(以下、樹脂ナット104と略記する)は、平行ピン105とねじ106によって固定されている。この場合、ピストン102の内周側には、ねじ部107が形成されている。これに対し、樹脂ナット104の外周部にもねじ部108が形成されており、樹脂ナット104は、ピストン102の図中左端部からピストン内にねじ込まれる。樹脂ナット104は、その段部109がピストン102の端部に当接する位置までねじ込まれる。
また、ピストン102の端部には切欠部111が、また、樹脂ナット104の端面にはピン孔112がそれぞれ形成されている。樹脂ナット104の段部109がピストン102の端部に当接すると、切欠部111とピン孔112が対向するようになっている。両者が対向した状態で、ピン孔112から平行ピン105が挿入される。これにより、ピストン102と樹脂ナット104が回り止めされた状態となる。そして、平行ピン105の抜け止めのため、ピン孔112には、タッピングスクリュー等のねじ106がねじ込まれる。
特開2007-187279号公報
ところが、ピストン102と樹脂ナット104を前述のような形態で固定するため、リニアアクチュエータ101では、樹脂ナット104をピストン102にねじ込んだ状態で立て、上方から平行ピン105の挿入とねじ106のねじ締めを行う必要がある。リニアアクチュエータ101を組み付けるに際しては、ピストン102を横に寝かせた状態で組み付け作業が進められる。しかしながら、前述のように、ピストン・ナット固定工程ではピストン102を立てる必要があり、当該工程は、一旦ピストンを立て、加工後、再度ピストン横に寝かせる作業となる。つまり、全工程中、当該工程のみピストンを立てて作業を行うこととなり、作業性が悪く、生産性の低下の一因ともなっている。また、平行ピン105やねじ106は小さな部品であり、それを小さなピン孔112に挿入する作業は煩雑であり、この点においても作業性低下の要因となっていた。
また、従来、樹脂ナット104と合成樹脂製の支持パイプ113の間の回り止めは、樹脂ナット104の外周に凹部を設け、これと支持パイプ113に設けた凸部とを嵌合させることによって行っていた。ところが、リニアアクチュエータには、小型・軽量化の要請が常に存在しており、アクチュエータ長を短縮する場合、樹脂ナット104の凹部長さを短くするという対応が必要となる場合があった。しかしながら、樹脂ナット104の凹部は摺動部でもあり、これを短くすると部材が磨耗し易くなる。また、樹脂ナット104−ピストン102間の倒れ量も大きくなり、リニアアクチュエータ本体に対しピストン102が斜め(くの字)になってしまい、耐荷重が低下するおそれがあるという問題があった。
さらに、リニアアクチュエータ101では、ウオームホイール114と樹脂ナット104の間には、ねじ106の頭とウオームホイール114側の部材との干渉を避けるため、クリアランス115が設けられている。このクリアランス115は、干渉防止という機能的な意義があり、これを簡単には廃止することはできない。一方、前述のように、リニアアクチュエータには小型・軽量化の要請が常にあり、上記構造の中でアクチュエータ全体の長さを短くするには、アクチュエータのストローク(ピストンの移動距離)を短くする、という方向を選択せざるを得なくなる。しかしながら、前述のように、アクチュエータはベッドのリンク機構に接続されており、ピストンのストロークが短くなると、リンク機構が広がりきらなくなる。このため、このようなアクチュエータでは、ベッドを完全に起き上がらせることができず、アクチュエータとしての機能を十分に発揮できなくなってしまう、という問題が生じる。
本発明の目的は、アクチュエータ長を増加させることなく、ピストンと樹脂ナットとの間を容易かつ確実に固定し得るピストン固定構造を提供することことにある。
本発明のリニアアクチュエータは、雄ねじ部を有するシャフトと、該シャフトにモータの回転を減速して伝達するウオーム及びウオームホイールと、前記ウオーム及びウオームホイールを収容するハウジングと、前記雄ねじ部に螺合して前記シャフトの正逆回転によって進退するスクリューナットと、該スクリューナットに固定され、前記シャフトの回転に伴って進退するピストンチューブと、を備え、前記シャフトの回転に伴い、前記ピストンチューブが前記スクリューナットと共に軸方向に移動し、該ピストンチューブが前記ハウジングに対して進退するリニアアクチュエータであって、前記ピストンチューブは、前記スクリューナットに取り付けられるスクリューナットアダプタを介して前記スクリューナットに固定され、前記スクリューナットアダプタは、該スクリューナットアダプタと前記スクリューナットとの間を回り止めする第1接続部と、該スクリューナットアダプタと前記ピストンチューブとの間を回り止めしつつ、該スクリューナットアダプタを前記ピストンチューブに対して軸方向に抜け止めする第2接続部と、を有することを特徴とする。
本発明にあっては、スクリューナットに回り止めされた状態で取り付けられるスクリューナットアダプタによって、ピストンチューブとスクリューナットを接続する。スクリューナットアダプタとスクリューナットとの間は第1接続部にて回り止めされ、スクリューナットアダプタとピストンチューブとの間は第2接続部にて回り止め・抜け止めされる。スクリューナットアダプタは一部品にて回り止め・抜け止め機能を備えており、ねじやピンを用いることなく、ピストンチューブとスクリューナットを回り止め固定できる。また、スクリューナットアダプタは、ピストンチューブに対し横方向から嵌め込むことができ、ピストンチューブを立たせることなく、横方向に寝かせた状態のまま、スクリューナットアダプタ一部品を取り付けるだけでピストン・ナットの固定作業を行うことができる。
前記スクリューナットアダプタに前記スクリューナットの外周部に装着されるリング部を設け、このリング部に、前記第1接続部として、前記スクリューナットの外周に突設された凸部と嵌合する凹部を、また、前記第2接続部として、前記リング部から軸方向に沿って突設された爪部と、前記爪部に形成され、前記ピストンチューブに形成された貫通孔と嵌合する突起と、を設けても良い。
また、前記リニアアクチュエータに、前記ハウジングに取り付けられ、前記ピストンチューブが収容される支持パイプをさらに設け、前記スクリューナットアダプタに、該スクリューナットアダプタと前記支持パイプとの間を回り止めしつつ、該スクリューナットアダプタを軸方向に沿って摺動自在に支持する第3接続部を設けても良い。この場合、前記リング部に、前記第3接続部として、前記支持パイプの内周部に設けられた突条部と嵌合する嵌合溝を設けても良い。さらに、前記嵌合溝と前記爪部を軸方向に沿って連続的に形成しても良い。
本発明のリニアアクチュエータによれば、電動モータを用いた送りねじ式のリニアアクチュエータにおいて、スクリューナットに取り付けられるスクリューナットアダプタを介して、ピストンチューブとスクリューナットを接続し、このスクリューナットアダプタに、スクリューナットアダプタとスクリューナットとの間を回り止めする第1接続部と、スクリューナットアダプタとピストンチューブとの間を回り止めしつつ、スクリューナットアダプタをピストンチューブに対して軸方向に抜け止めする第2接続部と、を設けたので、ねじやピンを用いることなく、スクリューナットアダプタ一部品にてピストンチューブとスクリューナットを回り止め固定できる。このため、部品点数が削減されると共に、ピストン・ナットの固定作業の効率化を図ることが可能となる。
また、スクリューナットアダプタは、ピストンチューブに対し横方向から嵌め込むことが可能なため、ピストンチューブを立たせることなく、横方向に寝かせた状態のまま、ピストン・ナットの固定作業を行うことができる。従って、ピストンを立てたり寝かしたりしつつ小さな部品を複数取り付ける従来の固定構造に比して、作業効率の向上を図ることが可能となる。
本発明の一実施例であるリニアアクチュエータの使用状態を示す説明図である。 図1のリニアアクチュエータの全体構造を示す平面図である。 図1のリニアアクチュエータの正面図である。 図2のA−A線に沿った拡大断面図である。 スクリューナットとピストンチューブを固定する構成を示す説明図である。 スクリューナットアダプタにて、スクリューナットとピストンチューブを固定した状態を示す説明図である。 動力伝達機構の構成を示す分解斜視図である。 従来のリニアアクチュエータの構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例であるリニアアクチュエータ1の使用状態を示す説明図、図2はリニアアクチュエータ1の全体構造を示す平面図、図3は同正面図、図4は図2のA−A線に沿った拡大断面図である。本発明によるリニアアクチュエータ1は、電動モータを用いた送りねじ式のアクチュエータであり、医療・介護用ベッド2(以下、ベッド2と略記する)の背部の寝床(背ボトム3)を起立・倒伏させるための駆動源として使用される。リニアアクチュエータ1は、ベッド2のフレーム4に取り付けられ、ベッド下に配置される。
図2に示すように、リニアアクチュエータ1は、本体ハウジング5と、モータユニット6、及び、ピストンユニット7を備えた構成となっている。リニアアクチュエータ1は、図1に示すように、本体ハウジング5が固定側、ピストンユニット7が自由端側となった状態でベッド2に取り付けられる。本体ハウジング5は、クレビス8を介してフレーム4に取り付けられる。クレビス8は、アクチュエータ支持軸9(以下、支持軸9と略記する)を中心として、フレーム4に対し回転自在に取り付けられている。ピストンユニット7には、ピストンチューブ10が出没自在に取り付けられている。ピストンチューブ10は、背ボトム3を起立・倒伏させるためのリンク11に接続されている。ピストンチューブ10は、リンク接続軸12を中心として、リンク11に対し回転自在に取り付けられている。
図1(a)に示すように、ベッド2は、ピストンチューブ10が縮んだ状態では、背ボトム3が水平に倒伏されている。一方、ピストンチューブ10が伸びると、背ボトム3は、図1(b)に示すように、背ボトム3は起立した状態となる。背ボトム3は、ピストンチューブ10の伸長量に応じて起立傾斜角度が変化する。リニアアクチュエータ1を適宜制御することにより、背ボトム3は任意の角度にて停止・保持可能となっている。ベッドの使用者や介護者は、図示しないスイッチを操作することにより、背ボトム3を所望の角度に調整できる。
図2,3に示すように、本体ハウジング5の側面には、動力源であるモータユニット6が取り付けられている。また、本体ハウジング5の図中右端側には、ピストンユニット7が取り付けられている。さらに、本体ハウジング5の図中左端側には、クレビス8が取り付けられている。クレビス8には軸孔13が設けられており、この軸孔13には支持軸9が挿入される。これにより、本体ハウジング5は、フレーム4に回転自在に取り付けられる。また、ピストンチューブ10の先端部には軸孔14が設けられている。軸孔14には、リンク接続軸12が挿入される。リンク接続軸12により、ピストンユニット7は、リンク11に対し回転自在に取り付けられる。
本体ハウジング5は直方体状に形成されている。図3、図4、図5に示すように、本体ハウジング5は、軸方向に沿って上下に二分割されている。本体ハウジング5の上側は第1ケース15、下側は第2ケース16となっている。本体ハウジング5は、第1及び第2ケース15,16を組み合わせた構造となっている。第1及び第2ケース15,16は共に合成樹脂にて形成されており、ねじ18によって締結されている。さらに、第1及び第2ケース15,16の円筒部には、金属製のフレームリング37が装着されている。フレームリング37が装着されているため、第1及び第2ケース15,16が分離することがない。また、クレビス8は、第1及び第2ケース15,16に挟み込まれる形でクレビス取付部17に取り付けられている。クレビス8は、正方形状に形成されたフランジ部8aを有しており、クレビス取付部17には、このフランジ部8aが挿入・挟持される。リニアアクチュエータ1では、フランジ部8aの取付方向を変えることにより、軸孔13を垂直方向・水平方向の何れにも設定でき、取付自由度の向上が図られている。
図4に示すように、本体ハウジング5内には、ピストンユニット収容部19と機構収容部20が設けられている。ピストンユニット収容部19内には、ピストンユニット7の左端側が収容・固定されている。ピストンユニット7は、金属製の補強パイプ22と、合成樹脂製の支持パイプ23、及び、ピストンチューブ10を有している。機構収容部20には、モータユニット6からの回転動力をピストンチューブ10に伝達するための動力伝達機構21が収容されている。動力伝達機構21は、ウオームホイール41と、カップリング42、クラッチケース43、ワンウエイクラッチ44(以下、クラッチ44と略記する)、及び、ブレーキユニット45を備えている。
ピストンユニット7の補強パイプ22は円筒状に形成されている。補強パイプ22の一端側は、第1及び第2ケース15,16の間に挟み込まれる形で支持・固定されている。補強パイプ22内には、円筒形の支持パイプ23が挿入されている。支持パイプ23の先端部には、合成樹脂製のプラグ24が装着されている。プラグ24の外側には、金属製のキャップ25が取り付けられている。支持パイプ23内には、円筒状に形成されたピストンチューブ10とシャフト26が収容されている。シャフト26の左端部には、ベアリングアダプタ27が取り付けられている。シャフト26は、ベアリングアダプタ27を介して、ベアリング28に取り付けられる。ベアリング28は、本体ハウジング5内に取り付けられている。シャフト26は、ベアリング28によって、本体ハウジング5内に回転自在に支持される。シャフト26には、ベアリングアダプタ27の抜け止めとして、ワッシャ72及びナット73が取り付けられている。
シャフト26には雄ねじ部26aが形成されている。この雄ねじ部26aにはスクリューナット29が取り付けられている。雄ねじ部26aの長さは、従来のアクチュエータと同様の長さになっている。従って、リニアアクチュエータ1は、アクチュエータとしては、従来と同様の機能(背ボトム3の起立・倒伏)を発揮し得るようになっている。スクリューナット29の内側には、雄ねじ部26aと螺合する雌ねじ部33が形成されている。スクリューナット29は、シャフト26の雄ねじ部26aに、進退自在に螺合装着される。
図5に示すように、スクリューナット29は、軸方向から装着されるスクリューナットアダプタ30(以下、アダプタ30と略記する)によって、ピストンチューブ10に固定される。アダプタ30は合成樹脂にて形成されており、同じく合成樹脂製のスクリューナット29に回り止めされた状態で取り付けられる。アダプタ30は、リング部31と、リング部31から軸方向に突出形成された爪部32とから構成されている。リング部31には、アダプタ30−ピストンチューブ10間、アダプタ30−スクリューナット29間、アダプタ30−支持パイプ23間の3つの回り止め部(アダプタ30−ピストンチューブ10間の抜け止め部も含む)が一体に形成されている。つまり、アダプタ30は、アダプタ30とピストンチューブ10の間などの回り止めを図りつつ、抜け止めも同時に行えるようになっている。
スクリューナット29は、フランジ部29aとボス部29bを備えている。フランジ部29aの外周には凸部81が形成されている。スクリューナット29は、フランジ部29aがピストンチューブ10の端部に当接した状態となるように、ピストンチューブ10内に挿入される。アダプタ30は、ピストンチューブ10に取り付けられた状態のスクリューナット29に軸方向から装着される。リング部31内周には、凹部82が形成されており、スクリューナット29の凸部81をこの凹部82により第1接続部85が形成されている。この第1接続部85の凸部81と凹部82を嵌合させることにより、スクリューナット29の図5中左端部にアダプタ30が回り止め固定される。
爪部32の先端には、突起32aが径方向内側に向けて突設されている。これに対し、ピストンチューブ10の端部には貫通孔10aが形成されており、これら突起32aと貫通孔10aとにより第2接続部86が構成されている。スクリューナット29にアダプタ30を装着する際には、貫通孔10aに突起32aを嵌合させ、第2接続部86が接続される。これにより、アダプタ30は、スクリューナット29に回り止めされつつ、軸方向に抜け止めされる。従って、スクリューナット29は、図6に示すように、アダプタ30によって、ピストンチューブ10に回り止め・抜け止めされた状態で接続される。このように、リニアアクチュエータ1では、ピストンチューブ10とアダプタ30との間は突起32aと貫通孔10aによって、また、スクリューナット29とアダプタ30との間は凸部81と凹部82によって、それぞれ軸方向にずれた位置で別個に固定される。
爪部32の基部には嵌合溝38が形成されている。嵌合溝38は、支持パイプ23の内周に形成され軸方向に延びる突条部83と嵌合しており、第3接続部87を形成している。突条部83は、嵌合溝38及び爪部32の外周面32bと摺接する。これにより、アダプタ30は、支持パイプ23内に回り止めされた状態で、軸方向に移動自在に配置される。この場合、アダプタ30は、スクリューナット29に回り止め固定されている。従って、スクリューナット29は、アダプタ30を介して支持パイプ23内に摺動自在に保持される。
本発明のリニアアクチュエータ1では、このようなアダプタ30によってピストンチューブ10とスクリューナット29を連結しているため、従来のナット固定構造と異なり、ねじやピンを用いることなく、ピストンチューブ10とスクリューナット29を回り止め固定できる。また、アダプタ30は、ピストンチューブ10に対し横方向から嵌め込むことができるため、ピストンチューブ10を立たせることなく、横方向に寝かせた状態のままピストン・ナットの固定作業を行うことができる。さらに、アダプタ30は一部品にて回り止め・抜け止め機能を備えているため、アダプタ30一部品を取り付けるだけでピストン・ナットの固定作業が完了する。従って、ピストンを立てたり寝かしたりしつつ小さな部品を複数取り付ける従来の固定構造に比して、部品点数の削減や作業効率の向上を図ることが可能となる。さらに、アダプタ30はリング状の部品のため、リング部31を持ちながら挿入作業を行うことができ、爪部32も弾性変形可能な構成なため、装着作業も容易であり、その点においても作業効率が改善される。
また、アダプタ30は、スクリューナット29と支持パイプ23との間に軸方向に介在する部材であるため、アクチュエータ長の短縮要請に関係なく軸方向の寸法を取ることができる。さらに、アダプタ30では、爪部32の外周面32bも突条部83との摺接面として機能する。従って、嵌合溝38を従来通り、あるいはそれ以上の長さに設定することも可能となり、爪部外周面32bの分も含め凸部との摺接長を長く取ることができ、磨耗や耐荷重の低下といった問題も解消される。
さらに、嵌合溝38と凹部82が共にリング部31に設けられているため、支持パイプ23内の凸部によって、アダプタ30とピストンチューブ10の回り止め部、すなわち、凸部81と凹部82を径方向から押さえることができる。このため、アダプタ−ピストンチューブ間の回り止め部の浮きを抑えることができ、両者の嵌合をより確実なものとすることが可能となる。なお、アダプタ30はリング状に形成されているため、それ自体が開いてしまい、嵌合状態が外れてしまうこともない。
加えて、本発明のリニアアクチュエータ1における固定構造は、従来の固定構造と異なり、スクリューナットの端面からネジ等が飛び出ない。このため、スクリューナット29と動力伝達機構21(ウオームホイール41等)との間の距離を短くすることができ、装置全体の長さを短縮することが可能となる。従って、本発明によるリニアアクチュエータ1によれば、装置の小型化を図りつつ、ピストンストロークを従来装置と同等に維持することが可能となる。
シャフト26の回転に伴って、スクリューナット29とピストンチューブ10は一体となって軸方向に移動する。ここでは、ピストンチューブ10が伸びる(前進する)方向にシャフト26が回転する場合を「正回転」と称する。また、ピストンチューブ10が縮む(後退する)方向に回転する場合を「逆回転」と称する。従って、シャフト26が正回転方向に回転するとピストンチューブ10が伸長し、シャフト26が逆回転方向に回転するとピストンチューブ10が縮小する。
前述のように、本体ハウジング5の側面には、モータ34が内蔵されたモータユニット6が取り付けられている。モータ34の回転軸35は、本体ハウジング5の内部に挿入されており、機構収容部20内に延びている。回転軸35は、第1ケース15に設けられた2つのベアリング(図示せず)によって両持ち状態で支持されている。回転軸35の外周にはウオーム36が形成されている。ウオーム36は、動力伝達機構21のウオームホイール41に噛合している。
図7は、動力伝達機構21の構成を示す分解斜視図である。前述のように、動力伝達機構21は、ウオームホイール41と、カップリング42、クラッチケース43、クラッチ44、及び、ブレーキユニット45とから構成されている。動力伝達機構21では、ウオーム36からの回転入力は、ウオームホイール41からカップリング42を介してシャフト26に伝達される。そして、シャフト26が正回転するとピストンチューブ10が押し出され、背ボトム3が起立する。このとき、動力伝達機構21内のクラッチ44はフリー状態(OFF状態)となっており、ピストンチューブ10は、ブレーキユニット45によるブレーキ作用を伴うことなく前進する。
一方、シャフト26が逆回転するとピストンチューブ10が引き込まれ、背ボトム3が倒伏する。この場合は、正回転時と異なり、クラッチ44はロック状態(ON状態)となる。すなわち、シャフト26の回転がブレーキユニット45内の部材に伝達され、ブレーキ作用が生じる。このため、ピストンチューブ10は、ブレーキ作用を伴いつつ後退する。このブレーキ作用により、背ボトム3を水平側に倒す際(ピストン短縮時)、背ボトム3の自重や使用者の体重(以下、使用者の体重等と略記する)によって動きが増速してしまうのを防止できる。また、モータ34をOFFし、背ボトム3を傾斜状態で停止させたとき、使用者の体重等によって、背ボトム3が倒れてしまうことも防止できる。
図7に示すように、ウオームホイール41は有底円筒形状に形成されている。ウオームホイール41の一端側はカップ状に開口し、他端側には小ギヤ46が形成されている。小ギヤ46は、図示しないリダクションギヤ等を介して、回転検出用のポテンショセンサ(図示せず)に接続されている。ウオームホイール41の開口端側は、円筒孔状のカップリング嵌合部47となっている。カップリング嵌合部47の内周部には、嵌合凹部48が周方向に沿って複数個等分に形成されている。カップリング嵌合部47には、金属製(例えば、鉄系焼結合金)のカップリング42が挿入状態で取り付けられる。カップリング42内には、クラッチケース43とクラッチ44が収容されている。
このように、リニアアクチュエータ1では、ウオームホイール41の形状をカップ状とし、その内部にクラッチ44等を収容した構成を採用している。これにより、ウオームホイール41とクラッチ44を軸方向に直列配置した図10のような従来のアクチュエータに比して、装置全体の長さを短縮することが可能となる。従って、前述同様、装置の小型化を図りつつ、ピストンストロークを確保することが可能となる。
カップリング42もまた有底円筒形状に形成されている。カップリング42の外周部には、嵌合凸部49が周方向に沿って複数個等分に形成されている。嵌合凸部49と嵌合凹部48は、軸方向に沿って挿入嵌合可能となっている、カップリング嵌合部47にカップリング42を取り付けると、嵌合凸部49と嵌合凹部48が嵌合し、カップリング42は回り止めされた状態で、ウオームホイール41に装着される。
カップリング42の内周側には、ボス部51が突出形成されている。ボス部51には、シャフト孔52が軸方向に貫通形成されている。シャフト孔52の内周面には、セレーション53が形成されている。図4に示すように、シャフト26の左端側外周にもセレーション54が形成されている。カップリング42は、両セレーション53,54が噛合した状態でシャフト26に取り付けられる。これにより、カップリング42は、シャフト26に回り止めされた状態で取り付けられ、ウオームホイール41は、カップリング42を介してシャフト26と一体化される。
本発明のリニアアクチュエータ1では、このようにウオームホイール41とシャフト26との間に金属製のカップリング42を内蔵配置し、カップリング42を介して、ウオームホイールの回転力をシャフト26に伝達する。このため、カップリング42によってウオームホイール41の強度を確保することができ、ウオームホイール41の厚さ(軸方向長)を薄くすることができる。従来のアクチュエータでは、合成樹脂製のウオームホイールとシャフトをセレーション結合しているため、結合強度を確保すべく、結合部を長く取る必要がある。これに対し、本発明のリニアアクチュエータ1では、金属製のカップリング42とシャフト26をセレーション結合するため、従来に比して結合部の長さを短くすることができ、装置全体の長さを短縮することが可能となる。従って、装置の小型化を図りつつ、ピストンストロークも確保できる。
また、ウオームホイール41内にカップリング42を配することにより、ウオームホイール41の歯部41aの内側が金属部材によって補強される。このため、ウオームホイール41の外径を大きくしなくとも歯部41aの強度を確保でき、ウオームホイール41の小径化が可能となり、装置の厚みを小さくすることができる。ベッド用のリニアアクチュエータは、通常、ベッド下に配置されるため、ベッドの低床化に応じて装置の薄型化も求められており、本発明のリニアアクチュエータ1によれば、このような要求にも応えることが可能となる。
さらに、従来のアクチュエータでは、全体が合成樹脂にて形成されたウオームホイールを使用しているため、軸方向長を小さくすると、シャフトとの結合強度が落ちるのみならず、ギヤ歯の噛み合いによってウオームホイールが歪み、噛み合いが浅くなってしまうおそれがある。噛み合いが浅くなると、動作時に異音が生じたり、歯部の摩耗が大きくなったりするなどの問題が生じる。この点、リニアアクチュエータ1では、内側に金属部材が配されているため、ウオームホイールが歪みにくく、ウオーム36とウオームホイール41との間の噛み合いも安定する。従って、動作時の異音や異常摩耗が抑えられ、ベッドの使用感向上や、アクチュエータの耐久性向上を図ることが可能となる。
カップリング42の内筒部55には、金属製(例えば、アルミダイカスト製)のクラッチケース43が挿入されている。クラッチケース43は、両端が開口した円筒形状となっている。クラッチケース43の一端側には、フランジ状のリング部56が拡径形成されている。リング部56の外周には、突起部57が径方向外側に向かって突出形成されている。突起部57は、第1ケース15に設けられた図示しない係止部(凹部)と係合しており、第1ケース15に対して回り止めされた状態で配置される。クラッチケース43の内側には、クラッチ44の外周(外輪側)が圧入固定されている。クラッチ44には、複数本のローラ(図示せず)を備えたワンウエイクラッチが使用され、内外輪間にて一方向の回転のみ他方に伝達する。クラッチ44は、シャフト26が正回転している場合はフリー状態、シャフト26が逆回転している場合はロック状態となるよう設定されている。
クラッチ44の内周側(内輪側)には、ブレーキユニット45のブレーキプレートホルダ61の円筒部62が挿入されている。円筒部62は、カップリング42のボス部51と共に、クラッチ内輪とシャフト26との間に配された介在部材となっている。クラッチ44は、ボス部51と円筒部62を介してシャフト26上に配置される。リニアアクチュエータ1では、ボス部51や円筒部62の径を調整することにより、クラッチ44のサイズを変更でき、所望のロック力に応じてクラッチ44を選択可能となっている。
ブレーキユニット45は、金属製のブレーキプレートホルダ61と、合成樹脂製(例えば、ポリアミド)のブレーキプレート63、金属製のブレーキワッシャ64a,64b(2枚)とから構成されている。ブレーキワッシャ64a,64bの軸孔65a,65bには、セレーション66が形成されている。セレーション66は、シャフト26のセレーション54に噛合し、ブレーキワッシャ64a,64bは、シャフト26に回り止めされた状態で取り付けられる。ブレーキワッシャ64a,64bは、ブレーキプレート63の軸方向両側に、ブレーキプレート63を挟むように配置される。
ブレーキプレートホルダ61は、両端が開口した円筒形状となっている。ブレーキプレートホルダ61の一端側には、フランジ部67が形成されている。フランジ部67には、軸方向沿って4個の凸部68が等分に突設されている。凸部68の間はホルダ凹部69となっている。ホルダ凹部69には、ブレーキプレート63の外周に形成されたプレート凸部70(4個)が嵌合する。この嵌合により、ブレーキプレート63とブレーキプレートホルダ61は一体となって回転する。ブレーキプレート63の両端面には、凹凸形状の圧接部71が形成されている。圧接部71は、ブレーキワッシャ64a,64bと摺接可能な状態で圧接される。ブレーキワッシャ64a,64bと圧接部71との間には、異種材摺接による異音防止も兼ね、グリスが塗布される。
このようなブレーキユニット45では、シャフト26が正回転するとき、クラッチ44がフリー状態となるように設定されている。ブレーキユニット45では、シャフト26と共にブレーキワッシャ64a,64bが回転する。ブレーキワッシャ64a,64bが回転すると、圧接部71に生じる摩擦力により、ブレーキプレート63も連れ回りする。ブレーキプレート63とブレーキプレートホルダ61は、プレート凸部70とホルダ凹部69の嵌合により一体となって回転する。この際、ブレーキユニット45は、シャフト正回転時にクラッチがフリーとなる設定のため、ブレーキプレートホルダ61は、クラッチ44内にて空転状態となる。すなわち、ブレーキプレートホルダ61の回転はクラッチケース43側には伝わらず、ブレーキユニット45全体がクラッチケース43内にて空転する。従って、シャフト26が正回転するときは、ブレーキプレートホルダ61とブレーキプレート63が正回転し、それと共にブレーキワッシャ64a,64bやベアリング内輪28aも正回転するため、ブレーキユニット45にはブレーキ作用は生じない。
これに対し、シャフト26が逆回転すると、クラッチ44がロック状態となる。すなわち、ブレーキプレートホルダ61の回転がクラッチケース43側に伝わり、クラッチケース43が回転しようとする。ところが、前述のように、クラッチケース43は回り止めされた状態で第1ケース15内に配置されているため、クラッチケース43自体は回転しない。つまり、シャフト26の回転に対し、クラッチ44を介して回転力が伝わるクラッチケース43が非回転状態となる。このため、摩擦力によって結合しているブレーキプレート63とブレーキワッシャ64a,64bの間にすべりが生じ、圧接部71の摩擦力によって回転抵抗力が生じる。すなわち、シャフト26が逆回転するときは、ブレーキプレートホルダ61とブレーキプレート63が非回転状態となる一方、ブレーキワッシャ64a,64bやベアリング内輪28aは逆回転する。従って、逆回転時には、圧接部71の摩擦力により、ブレーキユニット45にブレーキ作用(制動力)が生じる。
なお、リニアアクチュエータ1では、シャフト26とクラッチ44は直接結合しておらず、クラッチ44の内側には、ブレーキプレートホルダ61が配されている。また、ブレーキプレートホルダ61の内側には、カップリング42のボス部51が配されている。さらに、カップリング42のボス部51の内側には、シャフト26が配されている。一般に、ワンウエイクラッチでは、クラッチ径が大きいほどロック力が大きく、従来のアクチュエータのように、クラッチをシャフトに直接取り付けると、クラッチ径が小さくなり、ロック力が不足するおそれがある。これに対し、本発明によるリニアアクチュエータ1では、シャフト26とクラッチ44の間に他の介在部材が存在しているため、シャフト径に関係なく、クラッチ44のサイズを調整することができる。従って、所望のロック力に合わせてクラッチ44を選択することができ、設計の自由度が増大すると共に、製品信頼性の向上も図られる。
次に、本発明によるリニアアクチュエータ1の動作について説明する。リニアアクチュエータ1では、操作者が背ボトム3を起立させるべく操作ボタンを押すと、モータ34が正回転する。モータ34の回転は、ウオーム36から、ウオームホイール41、カップリング42と伝わり、シャフト26が正方向に回転する。シャフト26が正回転すると、スクリューナット29が前進し、スクリューナット29に連結されたピストンチューブ10が押し出されて行く。そして、ピストンチューブ10の前進に伴い、背ボトム3は、図1(b)に示すように起立状態となる。なお、正回転時には、クラッチ44がフリー状態となるため、シャフト26のみが正回転し、ブレーキユニット45によるブレーキ作用は生じない。
また、シャフト26の正回転は、小ギヤ46から回転検出用のポテンショセンサに伝達される。ポテンショセンサは、シャフト26の回転角度に応じた電圧値を出力し、当該ベッド2の動作を制御するコントローラ(図示せず)に送信される。コントローラは、所定の上限位置に対応するポテンショ電圧を検出すると、モータ34を自動的に停止させる。
モータ34が停止すると、背ボトム3の荷重(使用者の体重等)がピストンチューブ10に作用し、スクリューナット29にもそれを後退させる方向の力が加わる。この後退方向の力は、シャフト26を逆回転させる力であり、シャフト26は、背ボトム3の荷重によって逆回転される。一方、シャフト26が逆回転すると、クラッチ44がロック状態となり、ブレーキユニット45にブレーキ作用が生じる。すなわち、ブレーキプレート63に対し、ブレーキワッシャ64a,64bが荷重を受けたまま回転し、圧接部71の摩擦力によって制動力が生じる。これにより、シャフト26の逆回転が阻止され、背ボトム3は、荷重を受けた状態にて静止・保持される。
ここで、リニアアクチュエータ1では、図4,5に示すように、ベアリング28をナット73とブレーキワッシャ64aの間に配置している。また、ベアリングアダプタ27を使用することにより、ベアリング28には、シャフト26のスラスト荷重をも受け得るような大きめのサイズの深溝玉軸受が使用されている。このため、本発明のリニアアクチュエータ1においては、シャフト26に加わる軸方向の力をベアリング28の内輪28aにて受けることができる。つまり、リニアアクチュエータ1では、シャフト26に加わる軸方向の力は、シャフト26の段部26bから、カップリング42、ブレーキワッシャ64b、ブレーキプレート63、ブレーキワッシャ64a、そして、ベアリング28の内輪28aへと伝達される。このため、従来のアクチュエータで使用されていた荷重受け用のベースプレートを廃することができ、このベースプレートの厚みの分だけ、装置全体の長さを短縮することが可能となる。また、構造上、シャフト26と共に回転するのはベアリング28の内輪28aであり、外輪28bは回転しない。このため、第1ケース15とベアリング外輪28bが摺動することによる異音の発生も防止できる。従来のアクチュエータでは、ベアリング外輪の回転に伴う異音発生を防止するため、ベアリング外輪と本体ハウジングの間にグリスを塗布していた。しかしながら、本案のアクチュエータでは、ベアリング28の外輪28bが回転しないため、ベアリング外輪28bと本体ハウジング5の間にグリスを塗布する必要がなく、異音発生も抑えられる。
一方、操作者が背ボトム3を倒伏させるべく操作ボタンを押すと、モータ34が逆回転する。モータ34の回転は前述同様に伝わり、シャフト26は逆回転する。シャフト26が逆回転すると、スクリューナット29が後退し、ピストンチューブ10が引き込まれて行く。そして、ピストンチューブ10の後退に伴い、背ボトム3は、図1(a)に示すように倒伏状態となる。シャフト26の逆回転もまた、小ギヤ46から回転検出用のポテンショセンサに伝達され、ピストンチューブ10の位置を検出する。そして、コントローラが、所定の下限位置に対応するポテンショ電圧、又は、所定の上限位置に対応するポテンショ電圧を検出すると、モータ34を自動的に停止させる。
このような逆回転動作の際は、クラッチ44がロック状態となり、シャフト26の回転はクラッチケース43側に伝達される。前述のように、このときブレーキユニット45では、圧接部71に滑りが生じ、その摩擦力によって制動力が発生する。但し、この制動力は、モータ34によるシャフト26の駆動力よりも小さく設定されている。このため、シャフト26は、ブレーキユニット45による制動力を受けつつ逆回転する。そして、ピストンチューブ10の縮小と共に、背ボトム3が倒されて行く。この際、シャフト26には前述の制動力が働くため、使用者の体重等によって倒伏動作が増速してしまうのを防止でき、操作の安全性も確保される。
このように、リニアアクチュエータ1は、各部材間の距離(アクチュエータの構造部の長さ)を短くする構造となっており、ピストンストロークを短くすることなく、アクチュエータ全体の長さを短くすることが可能となる。従って、前述同様、装置の小型化を図りつつ、ピストンストロークを確保することが可能となる。また、各機能部品自体は小さくなっていないことから、部品強度も低下せず、アクチュエータの推力の低下もない。このため、装置の小型化を図りつつ、従来のアクチュエータと同様の機能を確保できる。さらに、装置の小型化に伴い、ベッドへの取り付けレイアウトの自由度も向上する。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、本発明のリニアアクチュエータを医療・介護用ベッドの動作部に使用した例を示したが、その適用対象はベッドには限定されず、他の医療用機器や自動車、家電製品等、作動部位を有する各種機械・装置に広く適用可能である。また、ベッド2は、リニアアクチュエータ1のピストンチューブ10の伸長によって背ボトム3が起立するような、いわゆる押し勝手の構成には限られず、ピストンチューブ10の短縮によって背ボトム3が起立するようないわゆる引き勝手の構成のものでも良い。さらに、前述の実施例では、リニアアクチュエータ1を背ボトム3の駆動に使用した場合について説明したが、リニアアクチュエータ1を膝ボトムの駆動に使用することも可能である。また、リニアアクチュエータ1を、ベッドボトムの高さを調整するために使用することも可能である。さらに、リニアアクチュエータ1における動力伝達機構21の構成も前述のものには限定されない。
1 リニアアクチュエータ
2 医療・介護用ベッド
3 背ボトム
4 フレーム
5 本体ハウジング
6 モータユニット
7 ピストンユニット
8 クレビス
8a フランジ部
9 アクチュエータ支持軸
10 ピストンチューブ
10a 貫通孔
11 リンク
12 リンク接続軸
13 軸孔
14 軸孔
15 第1ケース
16 第2ケース
17 クレビス取付部
18 ねじ
19 ピストンユニット収容部
20 機構収容部
21 動力伝達機構
22 補強パイプ
23 支持パイプ
24 プラグ
25 キャップ
26 シャフト
26a 雄ねじ部
26b 段部
27 ベアリングアダプタ
28 ベアリング
28a 内輪
28b 外輪
29 スクリューナット
29a フランジ部
29b ボス部
30 スクリューナットアダプタ
31 リング部
32 爪部
32a 突起
32b 外周面
33 雌ねじ部
34 モータ
35 回転軸
36 ウオーム
37 フレームリング
38 嵌合溝
41 ウオームホイール
41a 歯部
42 カップリング
43 クラッチケース
44 ワンウエイクラッチ
45 ブレーキユニット
46 小ギヤ
47 カップリング嵌合部
48 嵌合凹部
49 嵌合凸部
51 ボス部
52 シャフト孔
53 セレーション
54 セレーション
55 内筒部
56 リング部
57 突起部
61 ブレーキプレートホルダ
62 ボス部
63 ブレーキプレート
64a,64b ブレーキワッシャ
65a,65b 軸孔
66 セレーション
67 フランジ部
68 凸部
69 ホルダ凹部
70 プレート凸部
71 圧接部
72 ワッシャ
73 ナット
81 凸部
82 凹部
83 突条部
85 第1接続部
86 第2接続部
87 第3接続部
101 リニアアクチュエータ
102 ピストン
103 ボールねじ機構
104 スクリューナット
105 平行ピン
106 ねじ
107 ねじ部
108 ねじ部
109 段部
111 切欠部
112 ピン孔
113 支持パイプ
114 ウオームホイール
115 クリアランス

Claims (5)

  1. 雄ねじ部を有するシャフトと、
    該シャフトにモータの回転を減速して伝達するウオーム及びウオームホイールと、
    前記ウオーム及びウオームホイールを収容するハウジングと、
    前記雄ねじ部に螺合して前記シャフトの正逆回転によって進退するスクリューナットと、
    該スクリューナットに固定され、前記シャフトの回転に伴って進退するピストンチューブと、を備え、
    前記シャフトの回転に伴い、前記ピストンチューブが前記スクリューナットと共に軸方向に移動し、該ピストンチューブが前記ハウジングに対して進退するリニアアクチュエータであって、
    前記ピストンチューブは、前記スクリューナットに取り付けられるスクリューナットアダプタを介して前記スクリューナットに固定され、
    前記スクリューナットアダプタは、
    該スクリューナットアダプタと前記スクリューナットとの間を回り止めする第1接続部と、
    該スクリューナットアダプタと前記ピストンチューブとの間を回り止めしつつ、該スクリューナットアダプタを前記ピストンチューブに対して軸方向に抜け止めする第2接続部と、を有することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 請求項1記載のリニアアクチュエータにおいて、
    前記スクリューナットアダプタは、前記スクリューナットの外周部に装着されるリング部を有し、
    前記リング部は、
    前記第1接続部として、前記スクリューナットの外周に突設された凸部と嵌合する凹部と、
    前記第2接続部として、前記リング部から軸方向に沿って突設された爪部と、前記爪部に形成され、前記ピストンチューブに形成された貫通孔と嵌合する突起と、を有することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  3. 請求項2記載のリニアアクチュエータにおいて、
    前記リニアアクチュエータはさらに、前記ハウジングに取り付けられ、前記ピストンチューブが収容される支持パイプを備え、
    前記スクリューナットアダプタは、該スクリューナットアダプタと前記支持パイプとの間を回り止めしつつ、該スクリューナットアダプタを軸方向に沿って摺動自在に支持する第3接続部を有することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  4. 請求項3記載のリニアアクチュエータにおいて、
    前記リング部は、前記第3接続部として、前記支持パイプの内周部に設けられた突条部と嵌合する嵌合溝を有することを特徴とするリニアアクチュエータ。
  5. 請求項4記載のリニアアクチュエータにおいて、前記嵌合溝は、軸方向に沿って前記爪部と連続的に形成されることを特徴とするリニアアクチュエータ。
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