JP2014028900A - 導電性樹脂組成物及びこれを用いた導電性塗料並びに導電性接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性、耐熱性、耐水性、基材との密着性及び熱伝導性に優れる導電性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリビニルアセタール(A)及び硬化性樹脂(B)を含む樹脂成分と、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dCが5〜100nmであるカーボンナノチューブ(C)を含む炭素成分と、を含有する導電性樹脂組成物であって、前記樹脂成分中の前記樹脂(A)の含有量が10〜70質量%であり、前記樹脂成分100質量部に対する前記カーボンナノチューブ(C)の含有量が2〜70質量部である導電性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性樹脂組成物及びこの導電性樹脂組成物を含む導電性塗料並びに導電性接着剤に関する。
近年、製品の軽量化、環境への配慮、及び製造コスト抑制の観点から、導電性樹脂組成物を使用した導電性塗料、及び導電性接着剤等が増加している。前記導電性塗料は、例えば、基材フィルムに対してスクリーン印刷され、キーボードやスイッチ等を構成するメンブレン回路として広く用いられている。また、前記導電性接着剤は、ハンダの代替品として用いられている。このような用途に用いられる導電性樹脂組成物は、例えば、溶剤に対し、バインダー又はマトリックス材料としての樹脂を溶解させてワニスとし、このワニスに対して、導電性材料を分散させることにより製造される。
前記導電性樹脂組成物においては、導電性を付与するためのフィラー(導電性材料)として、金、銀、白金、パラジウム等の金属が用いられているが、導電性材料として金属を用いた場合には、高湿条件下でのデンドライト発生や腐食による導電性樹脂組成物としての信頼性の低下、金属表面の酸化による導電性の低下、及び製造コストの上昇という問題が生じる。
このような問題を解決することを目的として、炭素系導電性材料を用いた導電性樹脂組成物の研究が行われている。
例えば、特許文献1には、気相成長炭素繊維と、カーボンブラックと、熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂とを含有する導電性組成物が記載されている。
また、特許文献2には、特定の構造を有する気相法炭素繊維と、黒鉛質粒子及び/又は非晶質炭素粒子とを含む導電性組成物用炭素質材料を、樹脂成分に配合した導電性組成物が記載されている。
特開平6−122785号公報 特開2004−221071号公報
前記特許文献1,2に記載される導電性樹脂組成物は、酸化や腐食に対して安定であり、また、金属系導電性材料を用いる場合に比べてコストを低く抑えることが可能である。しかしながら、炭素系導電性材料は樹脂への分散性、及び分散後の安定性が低いため、これを用いた導電性樹脂組成物は、導電性、耐熱性、耐水性、基材との密着性、及び熱伝導性が低下する傾向があり、改善が望まれている。
本発明は前記問題点を鑑み、導電性、耐熱性、耐水性、基材との密着性、及び熱伝導性に優れる導電性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は前記導電性樹脂組成物を含む導電性塗料及び導電性接着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行ったところ、カーボンナノチューブを分散、安定化させる効果を有する樹脂、及び耐熱性に優れる硬化性樹脂を含む樹脂成分と、特定のアスペクト比及び特定の平均繊維径を有するカーボンナノチューブを含む炭素成分とを特定の割合で含有する導電性樹脂組成物が、導電性、耐熱性、耐水性、基材との密着性、及び熱伝導性の全てに優れることを見出した。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
[1]ポリビニルアセタール(A)及び硬化性樹脂(B)を含む樹脂成分と、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dCが5〜100nmであるカーボンナノチューブ(C)を含む炭素成分と、を含有する導電性樹脂組成物であって、前記樹脂成分中の前記樹脂(A)の含有量が10〜70質量%であり、前記樹脂成分100質量部に対する前記カーボンナノチューブ(C)の含有量が2〜70質量部である導電性樹脂組成物。
[2]前記ポリビニルアセタール(A)がポリビニルブチラールである、[1]に記載の導電性樹脂組成物。
[3]前記硬化性樹脂(B)が、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載の導電性樹脂組成物。
[4]更に、溶剤を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[5]前記樹脂成分100質量部に対する前記炭素成分の含有量が10〜70質量部である、[1]〜[4]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[6]前記カーボンナノチューブ(C)が黒鉛化触媒による熱処理を行ったものである、[1]〜[5]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[7]前記カーボンナノチューブ(C)が2種類のカーボンナノチューブを含み、平均繊維径dC1及びdC2が1.5×dC1≦dC2の関係を満たす、[1]〜[6]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[8]更に、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dDが100nmより大きく、平均繊維径が1.5×dC≦dDの関係を満たすカーボンナノチューブ(D)を含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[9]前記カーボンナノチューブ(C)が気相流動法で製造されたものである、[1]〜[8]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[10]前記カーボンナノチューブ(D)が気相流動法で製造されたものである、[8]又は[9]に記載の導電性樹脂組成物。
[11]前記カーボンナノチューブ(D)が黒鉛化触媒による熱処理を行ったものである、[8]〜[10]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
[12][1]〜[11]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物を含む導電性塗料。
[13][1]〜[11]のいずれかに記載の導電性樹脂組成物を含む導電性接着剤。
本発明によれば、導電性、耐熱性、耐水性、基材との密着性及び熱伝導性に優れる導電性樹脂組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、前記特性を備える導電性塗料及び導電性接着剤を提供することができる。
実施例及び比較例で用いたカーボンナノチューブの抵抗値を示す図である。
[導電性樹脂組成物]
本発明の導電性樹脂組成物は、ポリビニルアセタール(A)及び硬化性樹脂(B)を含む樹脂成分と、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dCが5〜100nmであるカーボンナノチューブ(C)を含む炭素成分と、を含有する導電性樹脂組成物であって、前記樹脂成分中の前記樹脂(A)の含有量が10〜70質量%であり、前記樹脂成分100質量部に対する前記カーボンナノチューブ(C)の含有量が2〜70質量部であるものである。
以下、各成分について詳細に説明する。
<樹脂成分>
本発明の導電性樹脂組成物は、樹脂成分としてポリビニルアセタール(A)及び硬化性樹脂(B)を含むものである。
(ポリビニルアセタール(A))
前記ポリビニルアセタール(A)は、ポリビニルアルコールにアルデヒド化合物を反応させることによりアセタール化した樹脂であり、例えば、ホルムアルデヒドに由来するポリビニルホルマール、ブチルアルデヒドに由来するポリビニルブチラール等が挙げられる。
前記ポリビニルアセタールは、分散性が低いカーボンナノチューブの分散性を向上させる性質を有するため、前記導電性樹脂組成物の硬化物の導電性が向上する。
前記ポリビニルアセタールの原料となるアルデヒド化合物としては、炭素数1〜6のアルデヒド化合物が好ましく、有機溶剤に対する溶解性を向上させる観点、カーボンナノチューブの分散性を向上させる観点から、炭素数2〜5のアルデヒド化合物がより好ましく、炭素数4のブチルアルデヒドが更に好ましい。これらのポリビニルアセタールは1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明におけるポリビニルアセタール(A)としては、カーボンナノチューブの分散性、溶剤への溶解性の観点からポリビニルブチラールが好ましく、前記ポリビニルブチラールのブチラール化度は、50〜95mol%が好ましく、60〜90mol%がより好ましく、65〜85mol%が更に好ましい。
前記ポリビニルブチラールの市販品としては、積水化学工業(株)製エスレック、品番「BL−1」,「BL−2」,「BL−2H」,「BL−5」,「BL−10」,「BM−1」,「BM−2」,「BM−S」,「BH−3」,「BH−S」等を挙げることができる。
前記ポリビニルブチラールの製造方法としては、例えば、酢酸ビニルをラジカル重合してポリ酢酸ビニルを製造し、得られたポリ酢酸ビニルをアルカリ溶液中で加水分解(ケン化)した後、分離、精製、及び乾燥工程を経ることによりポリビニルアルコールを得る第1工程、前記第1工程で得られたポリビニルアルコールを溶解し、これに酸触媒とブチルアルデヒドを添加し、これを縮合させることによりポリビニルブチラールを製造する第2工程を有する製造方法を挙げることができる。
(硬化性樹脂(B))
前記硬化性樹脂(B)としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂を挙げることができる。前記硬化性樹脂(B)は、ポリビニルアセタール樹脂との相溶性に優れるフェノール樹脂及びエポキシ樹脂の少なくとも1種が好ましい。
なお、前記硬化性樹脂(B)が、エポキシ樹脂のみで構成される場合、フェノール樹脂とエポキシ樹脂とで構成される場合に比べて耐熱性が向上するため(ガラス転移温度が高くなるため)より好ましい。
前記ポリビニルアセタール(A)が樹脂組成物中におけるカーボンナノチューブの良好な分散性の発現に寄与するものであるのに対して、硬化性樹脂(B)は硬化物とした場合における良好な耐熱性、強度、接着性等の発現に寄与する。
〔フェノール樹脂(B−1)〕
フェノール樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類とを塩基性触媒を用いて反応させることにより得ることができるレゾール型フェノール樹脂、酸性触媒を用いて反応させることにより得ることができるノボラック型フェノール樹脂、及びこれらの混合物を挙げることができる。
フェノール樹脂は、導電性樹脂組成物における主たる硬化成分となり、硬化物の耐熱性、機械的強度、接着性等の諸物性を制御することができる。
フェノール樹脂の合成に用いるフェノール類としては、例えば、フェノール、各種ブチルフェノール、各種クレゾール、各種キシレノール等のアルキルフェノール、各種フェニルフェノール、各種メトキシフェノール、1,3−ジヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、及びビスフェノールF等を挙げることができ、これらの中ではフェノールが好ましい。ここで、「各種」とは各種構造異性体を意味する。
アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド、及びベンズアルデヒド等を挙げることができ、これらの中では、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが好ましい。
前記フェノール類、アルデヒド類は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
フェノール樹脂の合成に用いる塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ナトリウム、及び酸化カリウム等の金属酸化物、トリエチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ジメチルエタノールアミン、及びアンモニア等のアミン系化合物等を用いることができる。
また、酸性の触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、シュウ酸、トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができる。
前記フェノール樹脂としては、分子内にカルボキシル基及びグリシジル基の少なくとも1種を有する変性レゾール型フェノール樹脂を用いてもよい。変性方法に制限はなく、公知の方法を採用することができる。例えばフェノール樹脂中のメチロール基の一部にカルボキシル基含有化合物及びグリシジル基含有化合物の少なくとも1種を反応させて変性する方法を挙げることができる。
前記フェノール樹脂(B−1)の重量平均分子量は、各種材料に対する濡れ性、作業性の観点から、300〜30,000が好ましく、700〜20,000がより好ましく、1,000〜19,000がより好ましく、3,000〜18,000が更に好ましく、5,000〜17,000がより更に好ましい。
フェノール樹脂の市販品としては、例えば、昭和電工(株)製「ショウノール(登録商標)BKS−3823A」(レゾール型)、「ショウノールBRG−556」(ノボラック型)、「ショウノールBRN595」(ノボラック型)、日立化成工業(株)製「ヒタノール(登録商標)」等を挙げることができる。
なお、ノボラック型フェノール樹脂を用いる場合は硬化剤を用いて硬化させることが一般的であり、レゾール型フェノール樹脂を用いる場合は硬化剤を使用しなくてもよい。また、硬化剤以外にフェノール性ヒドロキシル基と反応する官能基を有する化合物、例えばエポキシ樹脂と組み合わせて使用してもよい。
〔エポキシ樹脂(B−2)〕
エポキシ樹脂は1分子中に2個以上のオキシラン基を含む樹脂である。エポキシ樹脂は、前記導電性樹脂組成物の主たる硬化樹脂成分となり、硬化した後に耐熱性、強度、接着性等の硬化物の諸物性を制御することができる。
前記エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル類、グリシジルアミン類、及びグリシジルエステル類等のエポキシ樹脂を挙げることができ、これらの中ではグリシジルエーテル類、グリシジルアミン類のエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は1種を単独で用い持てよく、2種以上を併用してもよい。
グリシジルエーテル類のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルグリシジルエーテル、ジヒドロキシベンゼングリシジルエーテル、含窒素環状グリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレングリシジルエーテル、フェノール・ホルムアルデヒドポリグリシジルエーテル、及びポリヒドロキシフェノールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
ビスフェノールグリシジルエーテルの具体例としては、例えば、ビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル、ビスフェノールADグリシジルエーテル、ビスフェノールSグリシジルエーテル、及びテトラメチルビスフェノールAグリシジルエーテル等が挙げられる。
ジヒドロキシビフェニルグリシジルエーテルの具体例としては、例えば、4,4'−ビフェニルグリシジルエーテル、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニルグリシジルエーテル、及び3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
ジヒドロキシベンゼングリシジルエーテルの具体例としては、例えば、レゾルシングリシジルエーテル、ヒドロキノングリシジルエーテル、及びイソブチルヒドロキノングリシジルエーテル等が挙げられる。
含窒素環状グリシジルエーテルの具体例としては、例えば、トリグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルシアヌレート等が挙げられる。
ジヒドロキシナフタレンのグリシジルエーテルの具体例としては、例えば、1,6−ジヒドロキシナフタレングリシジルエーテル、2,6−ジヒドロキシナフタレングリシジルエーテル等が挙げられる。
フェノール−ホルムアルデヒドポリグリシジルエーテルの具体例としては、例えば、フェノール・ホルムアルデヒドポリグリシジルエーテル、及びクレゾール・ホルムアルデヒドポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
ポリヒドロキシフェノールポリグリシジルエーテルの具体例としては、例えば、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンポリグリシジルエーテル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンポリグリシジルエーテル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンポリグリシジルエーテル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンポリグリシジルエーテル、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタンポリグリシジルエーテル、トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ)メタンポリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンポリグリシジルエーテル、テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンポリグリシジルエーテル、及びジシクロペンテン−フェノールホルムアルデヒドポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジルアミン類のエポキシ樹脂としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール等を挙げることができる。
グリシジルエステル類のエポキシ樹脂としては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル等を挙げることができる。
前記エポキシ樹脂は硬化触媒の存在下で硬化させることができる。前記硬化触媒としては、3級アミン系化合物、イミダゾール化合物等のエポキシ基の重合を促進させる作用を有する化合物が挙げられる。
前記3級アミン系化合物の具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルピペラジン、ベンジルジメチルアミン、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビスシクロ(5.4.0)ウンデセン−1等が挙げられる。
イミダゾール系化合物の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾールトリメリテート、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2'−ウンデシルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−[2'−メチルイミダゾリル−(1')]−エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等が挙げられる。
またエポキシ樹脂の硬化には、硬化触媒以外にエポキシ基と反応する官能基を有する化合物(硬化剤)を用いることもできる。硬化剤としては、フェノール化合物、酸無水物化合物等エポキシ基に付加する官能基を有する化合物が挙げられる。なお、フェノール樹脂(B−1)と併用する場合には、フェノール樹脂が硬化剤としても作用する。
硬化剤としてのフェノール系化合物の具体例としては、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、2,6−ジヒドロキシナフタリン、前記ノボラック型フェノール樹脂等を挙げることができる。
硬化剤としての酸無水物系化合物としては、無水イタコン酸、ドデセニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリレート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、ポリアゼライン酸無水物、ポリドデカン二酸無水物、7,12−ジメチル−7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボン酸部分無水物等が挙げられる。
<各成分の含有量>
前記樹脂成分中のポリビニルアセタール(A)の含有量は、10〜70質量%であり、15〜50質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。前記樹脂成分中のポリビニルアセタール(A)の含有量が10質量%未満であるとカーボンナノチューブの分散性が低下する。また、含有量が70質量%を超えると耐熱性が低下する。
硬化性樹脂(B)がフェノール樹脂(B−1)及びエポキシ樹脂(B−2)のいずれか一方のみからなる場合、樹脂成分中のフェノール樹脂又はエポキシ樹脂の含有量は40〜90質量%が好ましく、50〜85質量%がより好ましく、50〜80質量%が更に好ましい。前記樹脂の含有量が40質量%以上であると耐熱性が向上し、90質量%以下であるとカーボンナノチューブの分散性が良好になる。
前記ポリビニルアセタール(A)と、フェノール樹脂(B−1)又はエポキシ樹脂(B−2)との合計含有量は、樹脂成分中、80〜100質量%が好ましく、85〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%以上が更に好ましい。
前記硬化性樹脂(B)がフェノール樹脂(B−1)及びエポキシ樹脂(B−2)の両方を含む場合、前記フェノール樹脂(B−1)の樹脂成分中の含有量は、10〜60質量%が好ましく、15〜55質量%がより好ましく、25〜55質量%が更に好ましい。前記フェノール樹脂の含有量が前記範囲内であれば硬化性が十分となり、耐熱性が良好になる。
前記(B−1)及び(B−2)成分の両方を含む場合、前記エポキシ樹脂(B−2)の樹脂成分中の含有量は、10〜60質量%が好ましく、15〜55質量%がより好ましく、15〜35質量%が更に好ましい。前記エポキシ樹脂の含有量が前記範囲内であると硬化性が十分となり、耐熱性も良好になる。
フェノール樹脂(B−1)及びエポキシ樹脂(B−2)の両方を含む場合、(A)成分、(B−1)成分及び(B−2)成分の3成分の樹脂成分中の含有量の合計は、80〜100質量%が好ましく、85質量%〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%が更に好ましい。
本発明においては、前記ポリビニルアセタール(A)及び硬化性樹脂(B)の他に、その他の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。その他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、及びポリスチレン樹脂から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
前記その他の樹脂は、本発明の範囲を阻害しない範囲で含有することができ、具体的には、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
<炭素成分>
(カーボンナノチューブ(C))
前記導電性樹脂組成物は炭素成分を含むものであって、前記炭素成分はアスペクト比(繊維径に対する繊維長さの比)が10〜15,000であり、平均繊維径が5〜100nmであるカーボンナノチューブ(C)を含む。
前記アスペクト比が10未満であると、マトリックス内で導電パスが形成されにくくなり、導電性を向上させることが難しくなる。また、アスペクト比が15,000を超えると、繊維同士の凝集力が強くなり、樹脂成分に対する分散性が低下する。カーボンナノチューブ(C)のアスペクト比は、20〜1,000がより好ましく、30〜500が更に好ましい。
前記カーボンナノチューブ(C)の平均繊維径dcは5〜100nmである。前記平均繊維径が5nmよりも細いと樹脂成分に対して分散が困難となり、またカーボンナノチューブのコストが高くなる。一方、平均繊維径が100nmよりも太いと、カーボンナノチューブの質量当たりの本数が少なくなり、樹脂組成物としての導電性が低下する。
前記観点から、平均繊維径は5〜80nmが好ましく、10〜60nmがより好ましい。平均繊維径が前記範囲内であれば、樹脂成分に対してカーボンナノチューブ(C)が分散しやすくなり、優れた導電性を備える導電性樹脂組成物を得ることができる。
なお、平均繊維径を求める方法に特に制限はないが、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)によりカーボンナノチューブのサンプルを無作為に100〜1,000個選択し、各サンプルの繊維径を測定し、平均を算出することにより求めることができる。アスペクト比についても同様に、走査型電子顕微鏡(SEM)により、カーボンナノチューブのサンプルを100〜1,000個選択して平均繊維径及び平均繊維長さを算出し、これらの値から計算により求めることができる。
前記樹脂成分100質量部に対するカーボンナノチューブ(C)の含有量は2〜70質量部である。カーボンナノチューブ(C)の含有量が2質量部未満の場合、十分な導電性を得ることができず、また、含有量が70質量部を超える場合、導電性樹脂組成物の粘度が高くなるためフィラーの分散性が低下する。
十分な導電性を得る観点、フィラーの分散性を向上させる観点から、前記樹脂成分100質量部に対するカーボンナノチューブ(C)の含有量は、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、6質量部以上がより好ましく、7質量部以上が更に好ましく、16質量部がより更に好ましく、そして、65質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましく、50質量部以下がより好ましく、40質量部以下がより好ましく、35質量部以下が更に好ましく、30質量部以下がより更に好ましい。
前記樹脂成分100質量部に対するカーボンナノチューブ(C)の具体的な含有量は、2〜65質量部が好ましく、2〜60質量部がより好ましく、3〜50質量部がより好ましく、6〜40質量部がより好ましく、7〜40質量部がより好ましく、7〜35質量部がより好ましく、7〜30質量部がより好ましく、16〜30質量部がより更に好ましい。
なお、本発明に用いることができるカーボンナノチューブ(C)の市販品としては、例えば、昭和電工(株)製「VGCF−X(登録商標)」、保土谷化学工業(株)製「NT−5」、「NT−7」等を挙げることができる。
前記カーボンナノチューブ(C)は、特定の1種を単独で用いてもよいが、前記アスペクト比及び平均繊維径を満たす2種類のカーボンナノチューブを混合して用いることが好ましく、2種類のカーボンナノチューブを用いる場合、その平均繊維径dC1及びdC2が1.5×dC1≦dC2の関係を満たすことが好ましい。
すなわち、樹脂成分への分散性が低い平均繊維径が小さいカーボンナノチューブのみを使用すると均一に分散させることが困難になり、高い導電性を発現できないことがあるが、前記関係を満たす2種類のカーボンナノチューブを併用することにより、樹脂中の導電経路を確保しやすくなる。
前記平均繊維径dC2と平均繊維径dC1との差は、導電性を向上させる観点から、10nm以上が好ましく、20nm以上がより好ましく、30nm以上が更に好ましい。
前記カーボンナノチューブ(C)としては、化学的気相成長法(CVD法)やアーク放電法等によって生成され、炭素原子が六角形状に規則正しく並んだグラフェンシートが円筒形に丸まったものが好ましい。
なお、本明細書においては、グラフェンシートの筒が一重であり、直径が1〜数nm、長さが1〜数μm程度であるものを単層カーボンナノチューブと称し、グラフェンシートの筒が同心状に何重も重なっており、直径が数nm〜百数十nmであるものを多層カーボンナノチューブと称す。また、グラフェンシートが略円錐状に丸まったものをカーボンナノホーンと称し、単層カーボンナノホーン及び多層カーボンナノホーンがある。本発明においては、これらをカーボンナノチューブと総称する。カーボンナノチューブの製造方法としては、特に制限はなく、アーク放電法、気相成長法、レーザー・アブレーション法等を挙げることができる。
前記カーボンナノチューブは、気相成長法で作製された気相成長炭素繊維が好ましく、直線状の繊維形態を有し、屈曲指数の平均値が5〜15の剛直な繊維であることがより好ましい。屈曲指数は、気相成長炭素繊維の剛直性を示すものであって、顕微鏡等で撮影した多数の気相成長炭素繊維の屈曲していない直線部分の長さ(Lx)と直径(D)とからLx/Dで定義される。したがって、屈曲指数が小さい気相成長炭素繊維は短い間隔で折れ曲がることを示し、屈曲指数が大きい気相成長炭素繊維は直線部分が長く、屈曲していないことを示す。
気相成長法は、ベンゼンやトルエン等の炭化水素を気相で熱分解し、気相成長炭素繊維を合成するものであり、具体的には、気相流動法や基板法が挙げられる。気相成長炭素繊維は、例えばベンゼン、トルエン、天然ガス等の有機化合物を原料に、フェロセン等の遷移金属触媒の存在下で、水素ガスとともに800〜1,300℃程度で熱分解反応させることにより得ることができる。前記カーボンナノチューブ(C)は、気相流動法により製造されたものであることが好ましい。
基板法は、基板上へあらかじめ固定された触媒に対して炭素源を供給して反応させる方法であり、流動触媒法、ゼオライト触媒担持法等がある。気相流動法は触媒及び炭素源を同時に反応器内へ供給する方法である。基板法は、温度や時間等の反応条件を制御しやすいという利点があり、気相流動法は、炭素源と触媒とを同時に反応場へ供給するため合成反応の連続化が可能であるという利点があり、更に基板法と比較して繊維形状が直線になりやすいため、樹脂と混合した場合に高い導電性を発現しやすいという利点がある。
前記方法により製造したカーボンナノチューブは、前処理を行わずにそのまま樹脂成分に分散させてもよく、また、前処理を行った後、樹脂成分に分散させてもよい。前処理の方法としては、不活性ガス雰囲気下、低温度(800〜1,500℃)で処理する方法、又は不活性ガス雰囲気下、高温度(2,000〜3,000℃)で黒鉛化処理する方法等を挙げることができるが、導電性樹脂組成物の導電性を向上させる観点から、高温度(2,000〜3,000℃)で黒鉛化処理を行う方法が好ましい。
前記カーボンナノチューブに対しては、樹脂への濡れ性、及び樹脂への分散性を向上させる観点から、硝酸、硫酸、塩酸又はこれらの混合酸等による酸処理を行ってもよく、空気存在下での熱処理による表面酸化処理を行ってもよい。
前記カーボンナノチューブは、導電性を向上させることを目的として、黒鉛化触媒の存在下、熱処理を行い結晶性(黒鉛化度)を向上させてもよい。黒鉛化触媒による熱処理の方法としては、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、2,000〜3,300℃でカーボンナノチューブに黒鉛化触媒を作用させる方法を挙げることができる。
黒鉛化触媒としては、例えば、ホウ素、ホウ素酸化物(例えば、B22、B23、B43、B45等)、ホウ素オキソ酸(例えば、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等)及びその塩、ホウ素炭化物(例えば、B4C、B6C等)、窒化ホウ素(BN)、その他のホウ素化合物を使用することができ、この中では、B4C、B6C等のホウ素炭化物、元素状ホウ素が好ましい。これらの黒鉛化触媒は、カーボンナノチューブに直接添加又は混合してもよく、黒鉛化触媒とカーボンナノチューブとを直接接触させずに、黒鉛化触媒を加熱して発生させた蒸気をカーボンナノチューブと接触させてもよい。黒鉛化触媒の添加量は、カーボンナノチューブ100質量部に対して1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましく、1〜8質量部が更に好ましい。黒鉛化触媒による熱処理をおこなったカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブにホウ素がドープされ、分散媒や樹脂に対してのなじみがよく、分散性が向上する。
前記カーボンナノチューブ(C)においては、前記黒鉛化触媒による熱処理を行ったものであることが好ましい。
(カーボンナノチューブ(D))
前記炭素成分は、カーボンナノチューブ(C)のみで構成されてもよいが、カーボンナノチューブ(C)とは異なる他のカーボンナノチューブを含んでいてもよい。
例えば、前記炭素成分は、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dDが100nmより大きく、1.5×dC≦dDの関係を満たすカーボンナノチューブ(D)と、前記カーボンナノチューブ(C)とを含んでもよい。
なお、十分な分散性向上効果を発現するためには平均繊維径dCとdDとの差は40nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましく、80nm以上が更に好ましい。
前記(D)成分を用いる場合の樹脂成分100質量部に対するカーボンナノチューブ(D)の含有量は、10〜50質量部が好ましく、25〜40質量部がより好ましく、28〜38質量部が更に好ましい。
また、樹脂成分100質量部に対するカーボンナノチューブ(C)及び(D)の合計の含有量は、2〜70質量部が好ましく、5〜60質量部がより好ましく、10〜55質量部がより好ましく、20〜50質量部がより好ましく、30〜45質量部が更に好ましい。
カーボンナノチューブ(C)と(D)との質量比[(C)/(D)]は、1/99〜100/0が好ましく、5/95〜40/60がより好ましく、5/95〜20/80が更に好ましい。前記範囲内であれば、導電性がより一層向上する。
このように前記導電性樹脂組成物に対しては、繊維径分布の極大値が2つになるようにカーボンナノチューブを組み合わせて用いることが好ましい。
カーボンナノチューブ(D)は、平均繊維径が異なる以外は上述のカーボンナノチューブ(C)と同様である。本発明において用いることができるカーボンナノチューブ(D)としては、昭和電工(株)製「VGCF(登録商標)」、「VGCF(登録商標)−H」等を挙げることができる。なお、前記カーボンナノチューブ(D)は、前述の気相流動法により製造されたものであることが好ましく、また、前述の黒鉛化触媒による熱処理を行ったものであることが好ましい。
(その他の炭素成分)
本発明の導電性樹脂組成物は、上記カーボンナノチューブ(C)、(D)とは異なる炭素化合物をその他の炭素成分として含有していてもよい。その他の炭素成分の含有量は、樹脂成分100質量部に対して8質量部以下が好ましい。
その他の炭素成分を含有する場合、炭素成分の合計の含有量は、前記樹脂成分100質量部に対して10〜70質量部が好ましく、35〜65質量部がより好ましく、30〜60質量部が更に好ましい。樹脂成分に対する炭素成分の含有量を前記範囲内とすることにより、導電性樹脂組成物の導電性をより一層向上させることができ、また、導電性塗料等の粘度が高くなり過ぎないため、フィラーを十分に分散させることができる。
<その他の成分>
前記導電性樹脂組成物は、前記樹脂成分、炭素成分、必要に応じて硬化触媒、硬化剤の他に、カップリング剤、レベリング剤、分散剤、レオロジーコントロール剤、消泡剤、酸化防止剤、及び可塑剤等の各種添加剤、炭素成分以外の金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、パラジウム等の導電性フィラーを含有していてもよい。また、後述の導電性塗料、及び導電性接着剤の製造に使用する溶剤を含有してもよい。
前記溶剤としては、前記樹脂成分を溶解できるものであれば特に制限なく使用することができる。例えば、メタノール、ブタノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール化合物、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、プロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエステル化合物、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロプレングリコールモノメチルエーテル、ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル化合物、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。これらの溶剤の中で、樹脂成分の溶解性、及び塗布したときの乾燥速度の観点より、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
溶剤の使用量に特に制限はなく、樹脂成分の粘度や、樹脂成分と炭素成分との混合比等を考慮して混合及び混練により均一な組成物を調製できる範囲内で適宜使用することができる。具体的な溶剤な量としては、前記硬化性樹脂(B)100質量部に対して10〜1000質量部が好ましく、50〜500質量部がより好ましく、100〜300質量部が更に好ましい。
<導電性樹脂組成物の製造方法>
本発明の導電性樹脂組成物は、ポリビニルアセタール(A)、硬化性樹脂(B)を含む樹脂成分と、カーボンナノチューブ(C)を含む炭素成分、必要に応じて硬化触媒、硬化剤、その他の成分を加え、これらを混合、混練することにより製造することができる。混合に際しては公知の混合装置を使用することができる。各成分の配合順序に特に制限はない。
[導電性塗料、導電性接着剤]
本発明の導電性塗料及び導電性接着剤は、前記本発明の導電性樹脂組成物を含むものであり、例えば、本発明の導電性樹脂組成物と溶剤と添加剤とを混合することにより製造することができる。
導電性塗料及び導電性接着剤の製造に用いる溶剤としては、前述の導電性樹脂組成物中に含有することができる溶剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
また、前記導電性塗料、導電性接着剤は、必要に応じて添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、可塑剤、乾燥調整剤、及び界面活性剤等を挙げることができる。
導電性塗料及び導電性接着剤の具体的な製造法としては、例えば、高速撹拌機を使用して樹脂成分を溶剤に溶解させてワニスを製造し、大ロットの場合には前記ワニスと炭素成分とを配合してタンクミキサーでプレミキシングを行い、これをサンドミルで連続的に混合、粉砕して粘度を調整することにより製造することができる。また、小ロットの場合には、例えば、アトライターに炭素成分と前記ワニスとを直接に仕込んで混合、粉砕し、粘度の調整をすることにより製造することができる。なお、前記サンドミル(流通槽式ミル)やアトライター(撹拌槽式ミル)等の媒体撹拌式ミルの代わりにボールミル等の容器駆動媒体ミルや3本ロールミルを使用することもできる。
上記方法でカーボンナノチューブの解砕が不十分な場合は、予め溶剤に溶解させたポリビニルアセタール(A)、硬化性樹脂(B)とカーボンナノチューブとをプレミキシングした後、前記サンドミルや3本ロールミル等で解砕・分散処理を行ってマスターバッチを調製したのち、他の樹脂成分等を混合する方法でもよい。
導電性塗料及び導電性接着剤の基材への塗布方法としては、スクリーン印刷法、ディスペンサー法、ディッピング法、転写法、アプリケーター法、ハケ塗り法及びスプレー法がある。また、基板や電子素子に塗布する方法としては、スクリーン印刷法、ディッピング法、及び転写法がある。前記各塗布方法に応じて、導電性樹脂組成物と溶剤との比率を変化させ、導電性塗料及び導電性接着剤の粘度等を調整することが好ましい。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例、及び比較例で使用した材料は以下のとおりである。なお、各材料の物性は以下の方法により測定した。
<ポリビニルアセタール(A)>
(a−1):積水化学工業(株)製、エスレック「BM−2」
ブチラール化度:68mol%
(a−2):積水化学工業(株)製、エスレック「BL−2H」
ブチラール化度:70mol%
<硬化性樹脂(B)>
(b−1):昭和電工(株)製、ショウノール「BKS−3823A」
レゾール型フェノール樹脂、重量平均分子量:6,500
不揮発分44質量%
(溶剤としてメタノールを32質量%、n−ブタノールを20質量%、ベンジ
ルアルコールを4質量%含有)
(b−2):昭和電工(株)製、ショウノール「BRN−595」
ノボラック型フェノール樹脂、重量平均分子量:16,000
(b−3):新日鐵化学(株)製、エポトートYH−434L(エポキシ樹脂)
N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン
なお、(b−1)及び(b−2)の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定を行った。測定装置としては、昭和電工(株)製「Shodex(登録商標) GPC System−21(カラム:KF−802,KF−803、KF−805)」を用いた。測定条件は、カラム温度を40℃、溶出液をテトラヒドロフラン、溶出速度を1ml/分とした。重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算分子量(Mw)で表示した。
<カーボンナノチューブ(C)>
カーボンナノチューブ(c−1)
カーボンナノチューブ(c−1)は、以下の手順にしたがって製造した触媒黒鉛化処理多層カーボンナノチューブである。
すなわち、縦型管状加熱炉(内径60mm,長さ1000mm)の炉内温度を1300℃に昇温・維持し、そこへ3質量%のフェロセン及び1.5wt%のチオフェンを含有するトルエン(液体原料)を超音波で霧化し、水素ガスで供給した。水素ガスの流量は10L/分、液体原料の供給量は1.5g/分とした。このような条件の下で、フェロセンは熱分解して鉄微粒子を作り、これが種となってトルエンの熱分解による炭素によって多層カーボンナノチューブを成長させる。このようにして得たAs−grown多層カーボンナノチューブをアルゴン雰囲気下1000℃で熱処理したものを原料とし、黒鉛化触媒(B4C)を多層カーボンナノチューブ100質量部に対し4質量部添加して混合した。混合物を黒鉛製のるつぼに入れ、抵抗加熱型黒鉛化炉((株)倉田技研製)を用いて2800℃で30分間黒鉛化処理を行った。
平均繊維径 :50nm
平均繊維長 :8μm
アスペクト比:160
屈曲指数 :11
カーボンナノチューブ(c−2)
カーボンナノチューブ(c−2)は、以下の手順にしたがって製造した黒鉛化処理多層カーボンナノチューブである。
すなわち、(c−1)のAs−grown多層カーボンナノチューブをアルゴン雰囲気下1000℃で熱処理したものを黒鉛製のるつぼに入れ、抵抗加熱型黒鉛化炉((株)倉田技研製)を用いて2500℃で30分間黒鉛化処理を行った。形状は(c−1)と同様であった。
カーボンナノチューブ(c−3)
カーボンナノチューブ(c−3)は、以下の手順にしたがって製造した触媒再黒鉛化処理多層カーボンナノチューブである。
(c−2)を原料とし、黒鉛化触媒(B4C)を多層カーボンナノチューブ100質量部に対し4質量部添加して混合した。混合物を黒鉛製のるつぼに入れ、抵抗加熱型黒鉛化炉((株)倉田技研製)を用いて2800℃で30分間黒鉛化処理を行った。形状は(c−1)と同様であった。
気相成長炭素繊維(c−4)
昭和電工(株)製「VGCF(登録商標)−X」
平均繊維径 :15nm
平均繊維長 :3μm
アスペクト比:200
屈曲指数 :4
カーボンナノチューブ(c−5)
カーボンナノチューブ(c−5)は、以下の手順にしたがって製造した触媒黒鉛化処理気相成長炭素繊維である。
未処理の気相成長炭素繊維(c−4)に対して黒鉛化触媒(B4C)を気相成長炭素繊維100質量部に対し4質量部添加して混合した。混合物を黒鉛製のるつぼに入れ、抵抗加熱型黒鉛化炉((株)倉田技研製)を用いて2800℃で30分間黒鉛化処理を行った。形状は(c−4)と同様であった。
<カーボンナノチューブ(D)>
気相成長炭素繊維(d−1)
昭和電工(株)製「VGCF(登録商標)」
平均繊維径 :150nm
平均繊維長 :8μm
アスペクト比:53
屈曲指数 :9
気相成長炭素繊維(d−2)
気相成長炭素繊維(d−2)は以下の手順で製造した触媒黒鉛化処理気相成長炭素繊維である。
すなわち、未処理の気相成長炭素繊維(d−1)を1300℃で熱処理したものを原料とし、黒鉛化触媒(B4C)を気相成長炭素繊維100質量部に対し4質量部添加して混合した。混合物を黒鉛製のるつぼに入れ、抵抗加熱型黒鉛化炉((株)倉田技研製)を用いて2800℃で30分間黒鉛化処理を行った。形状は(d−1)と同様であった。
なお、カーボンナノチューブ(C),(D)の形状は以下の方法により求めた。
カーボンナノチューブの平均繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)によりカーボンナノチューブのサンプルを無作為に200個選択し、各サンプルの繊維径、繊維長を測定し、相加平均を算出した。アスペクト比は、平均繊維長と平均繊維径から算出した。屈曲指数は、走査型電子顕微鏡(SEM)によりカーボンナノチューブのサンプルを無作為に200個選択し、屈曲していない直線部分の長さ(Lx)と直径(D)とからLx/Dで測定し、相加平均を算出した。
実施例、比較例で使用したカーボンナノチューブの抵抗値を図1に示した。なお、抵抗値の測定方法は以下の通りである。
〔粉体抵抗〕
カーボンナノチューブ0.2gを精秤し、粉体抵抗測定システム(MCP−PD51、(株)三菱化学アナリティック製)によって密度ごとに抵抗率を測定した。図1より以下のことが分かる。
・触媒黒鉛化処理したカーボンナノチューブの方が、抵抗率が低い。
・直線性の高いカーボンナノチューブの方が、抵抗率が低い。
・平均直径の細いカーボンナノチューブの方が、抵抗率が低い。
<その他の炭素成分(Y)>
(y−1):ミルドカーボンファイバー
東レ(株)製「MLD−30」
平均繊維径:7μm
平均繊維長:30μm
アスペクト比:4.3
(y−2):ケッチェンブラック
ライオン(株)製「ECP 600JD」
粒度:目開き75μmパス 100%
:目開き44μmパス 99.8%
一次粒子径:34.0nm
<溶剤>
ハイソルブMP(プロピレングリコールモノメチルエーテル)東邦化学工業(株)
<硬化触媒>
(g−1):キュアゾールC11−CN
1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール
四国化成工業(株)
[実施例1〜14、比較例1〜5]
各実施例及び比較例で用いた試料は、以下の方法により作製した。
表1に示した組成のうち、樹脂成分のみの不揮発分が35質量%又は40質量%となるようにワニスを調製した。樹脂成分の濃度調製にはハイソルブMPを使用した。さらに容器に、不揮発分の組成が表1,2となるように、前記ワニス、キュアゾールC11−CN、カーボンナノチューブを入れた。各成分を入れた容器は、自転公転ミキサー 練太郎 ARE−300((株)シンキー製)にセットし、混合:2000rpm×30秒、脱気:2000rpm×30秒の条件よりなる分散(混合+脱気)処理を計4回行った。分散処理の過程で、粘度が上がりすぎた場合は、適宜溶剤であるハイソルブMPを添加した。このようにして導電性樹脂組成物を調製した。得られた導電性樹脂組成物は、ガラス板上に膜厚が100μmとなるように塗布し、80℃で30分間加熱乾燥処理を行った後、さらに200℃で30分加熱して硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜の物性を下記の方法にて測定した。
(導電性試験)
「ロレスタ−EP」(MCP−T360:(株)ダイアインスツルメンツ製)、及びASPプローブを用いて4端針法により測定した。なお、この試験においては、比抵抗値が1×10-1Ω・cm以下である場合を合格とする。
(密着性試験)
硬化塗膜の表面に碁盤目状に切れ目を入れ、1mm2の切れ目領域を100個設けた。この100個の切れ目領域上にセロハンテープを貼り付けた後、セロハンテープを引き剥がし、セロハンテープに付着せず基材から剥がれなかった切れ目領域の数を計測した。なお、この試験においては基材から剥がれなかった切れ目領域の数が95個以上である場合を合格とした。
(接着性試験)
幅14mm×長さ28mm×厚み9mmの銅/銅(C100P)基材を2枚用意し、接着面をそれぞれ#240研磨処理(JIS R6010によるP240まで研磨して仕上げたもの)を行った。2枚の基材について、それぞれ膜厚が100μmになるように導電性樹脂組成物を塗布し、80℃30分間乾燥させ、2枚の基材の塗布面を重ねるように張り合わせ、2kg/cm2の加重をかけて200℃で30分間接着を行った。この貼り合わせた2枚の銅基材をCAVER PRESS MODEL−Cにより圧縮せん断強度を測定した。なお、この試験においては、圧縮せん断強度が25MPa以上である場合を合格とした。
(熱伝導性試験)
導電性樹脂組成物をポリテトラフルオロエチレンシート(ポリ四フッ化エチレンシート)上に厚さが200μmになるように塗布し、80℃で60分間加熱乾燥させて溶剤を除去し、次いで、ポリテトラフルオロエチレンシートから剥がすことにより、導電性樹脂組成物の乾燥物を得た。さらに、この乾燥物を10mm×200mm×2mmの平板用金型内に入れ、200℃で30分間加熱加圧硬化することにより厚さ2mmの成形板を作製した。この成形板を京都電子工業(株)製、ホットディスク法熱物性測定装置「TPS−2500s」を用いて熱伝導率の測定を行った。なお、この試験においては、熱伝導率が5.0W/m・K以上である場合を合格とした。
(耐熱性試験)
200℃雰囲気下において、前記接着性試験と同様の方法で圧縮せん断強度の測定を行い、5MPa以上の強度を有しているもの合格(P)とし、そうでないものを不合格(F)とした。
(耐水性試験)
ガラス板上に膜厚が100μmとなるように導電性樹脂組成物を塗布し、80℃で30分間加熱乾燥処理を行った後、さらに、200℃で30分間加熱して硬化塗膜を得た。この硬化塗膜を100℃の蒸留水に96時間浸漬し、変色、変形(膨れ、剥離等)、及び溶出物の有無を確認し、変色、変形(膨れ、剥離等)及び溶出物がないものを合格(P)とし、そうでないものを不合格(F)とした。
(塗膜外観試験)
硬化後の塗膜の外観を目視にて観察した。クラック、ス、膨れ、剥がれ等が生じていないものを合格(P)とし、そうでないものを不合格(F)とした。
(総合評価)
前記導電性試験、密着性試験、接着性試験、熱伝導性試験、耐熱性試験、耐水性試験、及び塗膜外観試験の全てにおいて合格基準を満たしたものを(P)、そうでないものを(F)として評価した。
各測定結果を表1,2に示す。
Figure 2014028900
Figure 2014028900
表1及び表2の結果から、すべての実施例で良好な特性が認められ、特に炭素成分としてカーボンナノチューブ(C),(D)を併用した場合にカーボンナノチューブ(C)を単独で用いた場合よりも小さい比抵抗値となることが分かる。また、黒鉛化触媒による熱処理を行ったカーボンナノチューブを用いることにより比抵抗値が小さくなることが分かる。
比較例1〜3では樹脂成分にポリビニルアセタール(A)を含まないため、カーボンナノチューブを樹脂中に均一分散させることができず、結果として良好な塗膜を形成することができなかった。比較例4,5では炭素成分としてカーボンナノチューブ(C)を含まないため、比抵抗値が実施例に比べていずれも高くなっている。
本発明の導電性樹脂組成物は、導電性、耐熱性、耐水性、基材との密着性及び熱伝導性に優れるため、導電性塗料、導電性接着剤として好適に用いることができる。本発明の導電性塗料及び導電性接着剤は、集積回路、電子部品、光学部品や各種制御部品等の工業製品、配線材料や各機器との接続材料、各種機器の帯電防止材料、電磁波シールド、静電塗装等に好適に用いることができる。本発明の導電性塗料及び導電性接着剤は、家電用、産業用、車両用、通信情報用、航空船舶用、宇宙用、時計用、写真用、及び玩具用等の印刷配線電気回路等に好適に用いることができる。

Claims (13)

  1. ポリビニルアセタール(A)及び硬化性樹脂(B)を含む樹脂成分と、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dCが5〜100nmであるカーボンナノチューブ(C)を含む炭素成分と、を含有する導電性樹脂組成物であって、前記樹脂成分中の前記樹脂(A)の含有量が10〜70質量%であり、前記樹脂成分100質量部に対する前記カーボンナノチューブ(C)の含有量が2〜70質量部である導電性樹脂組成物。
  2. 前記ポリビニルアセタール(A)がポリビニルブチラールである、請求項1に記載の導電性樹脂組成物。
  3. 前記硬化性樹脂(B)が、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の導電性樹脂組成物。
  4. 更に、溶剤を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  5. 前記樹脂成分100質量部に対する前記炭素成分の含有量が10〜70質量部である、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  6. 前記カーボンナノチューブ(C)が黒鉛化触媒による熱処理を行ったものである、請求項1〜5のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  7. 前記カーボンナノチューブ(C)が2種類のカーボンナノチューブを含み、平均繊維径dC1及びdC2が1.5×dC1≦dC2の関係を満たす、請求項1〜6のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  8. 更に、アスペクト比が10〜15,000であり、平均繊維径dDが100nmより大きく、平均繊維径が1.5×dC≦dDの関係を満たすカーボンナノチューブ(D)を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  9. 前記カーボンナノチューブ(C)が気相流動法で製造されたものである、請求項1〜8のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  10. 前記カーボンナノチューブ(D)が気相流動法で製造されたものである、請求項8又は9に記載の導電性樹脂組成物。
  11. 前記カーボンナノチューブ(D)が黒鉛化触媒による熱処理を行ったものである、請求項8〜10のいずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の導電性樹脂組成物を含む導電性塗料。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の導電性樹脂組成物を含む導電性接着剤。
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