JP2014027449A - 無線通信装置、無線通信方法及び無線通信システム - Google Patents

無線通信装置、無線通信方法及び無線通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】マルチホップ無線通信ネットワークを利用することなく、経路ダイバーシチによってデータ伝送の信頼性を向上させる。
【解決手段】実施形態によれば、無線通信装置は、バッファ部206と、制御部205と、アグリゲーション部204とを備える。バッファ部206は、受信フレームの送信先アドレス情報が所望値に一致しない場合に、受信フレームの一部または全部を保存する。制御部205は、第1の送信データを含む第1のフレームに対するフレームアグリゲーションの適用または非適用を判定する。アグリゲーション部204は、フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に、1以上の受信フレームのうち少なくとも1つの一部または全部を第1のフレームにアグリゲートすることによって、第2のフレームを生成する。
【選択図】図2

Description

実施形態は、無線通信に関する。
従来、無線通信システムにおいてデータ伝送の信頼性を向上させる目的から、マルチホップ無線通信ネットワークが採用されることがある。マルチホップ無線通信ネットワークは、1以上の無線通信装置に亘ってデータ伝送が中継されることを許容する。マルチホップ無線通信ネットワークによれば、送信元の無線通信装置から送信先の無線通信装置までの選択可能な経路の総数を増大させることができる。即ち、マルチホップ無線通信ネットワークは、データ伝送に使用可能な経路を冗長化することによって、経路ダイバーシチを実現する。例えば、マルチホップ無線通信ネットワークによれば、一部の経路における無線リンクの品質が劣悪な場合であっても、他の無線リンクの品質が良好な経路を選択してより確実にデータ伝送を行うことができる。従って、マルチホップ無線通信ネットワークは、データ伝送を高い信頼度で実現することが可能である。
マルチホップ無線通信ネットワークは、選択可能な1以上の経路から実際にデータ伝送に使用する経路を選択する必要がある。経路選択に関して、様々なルーティングアルゴリズムが提案されている。適用されたルーティングアルゴリズムが不適切であった場合に、選択された経路中のホップの総数は必要以上に増大することがある。一般に、経路中のホップの総数が増大するほど、マルチホップ無線通信ネットワーク内のトラフィック量が増大すると共にデータ伝送に伴う遅延量も増大する。
また、一般に、無線通信において、無線リンクの品質は、例えば、障害物による影響、無線通信装置の移動などの様々な要因に依存して変動する。従って、無線リンクの品質の変動に応じてきめ細やかなトラフィック制御を実現するためには、無線リンクの品質を頻繁に観測することと、観測された無線リンクの品質に基づく経路選択を頻繁に実行することとが必要となる。マルチホップ無線通信ネットワークに属する無線通信装置の総数が多いほど、選択可能な経路の総数が増大して経路選択が複雑化すると共に無線リンクの品質を観測するためのオーバーヘッド量が増大する。
概括すると、マルチホップ無線通信ネットワークは経路ダイバーシチによってデータ伝送の信頼性を向上させることが可能であるものの、当該マルチホップ無線通信ネットワークを適切に機能させるように経路選択を実現することは必ずしも容易でない。
Y. D. Lin and Y. C. Hsu, "Multihop cellular: A new architecture for wireless communications," Proc. IEEE Inform’ 00, no. 3, pp. 1273−1282, 2000.
実施形態は、マルチホップ無線通信ネットワークを利用することなく、経路ダイバーシチによってデータ伝送の信頼性を向上させることを目的とする。
実施形態によれば、無線通信装置は、送受信部と、バッファ部と、生成部と、制御部と、アグリゲーション部とを備える。送受信部は、フレームを送受信する。バッファ部は、受信フレームの送信先アドレス情報が所望値に一致しない場合に、受信フレームの一部または全部を保存する。生成部は、第1の送信データを含む第1のフレームを生成する。制御部は、第1のフレームに対するフレームアグリゲーションの適用または非適用を判定する。アグリゲーション部は、フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に、1以上の受信フレームのうち少なくとも1つの一部または全部を第1のフレームにアグリゲートすることによって、第2のフレームを生成する。送受信部は、フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に第2のフレームを送信し、フレームアグリゲーションの非適用が判定された場合に第1のフレームを送信する。
第1の実施形態に係る無線通信装置を包含する無線通信システムを例示する図。 第1の実施形態に係る無線通信装置を例示するブロック図。 フレーム再送の説明図。 フレームアグリゲーションの説明図。 アグリゲートされるフレームを選択する技法の説明図。 第1の実施形態に係る無線通信装置のフレーム受信動作を例示するフローチャート。 第1の実施形態に係る無線通信装置のフレーム送信動作を例示するフローチャート。 第1の実施形態に係る無線通信装置のフレーム再送信動作を例示するフローチャート。
以下、図面を参照しながら実施形態の説明が述べられる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る無線通信装置は、図1に例示される無線通信システムに包含される。この無線通信システムにおいて、無線通信装置101,102,103,104,105がネットワーク100を形成する。ネットワーク100内の任意の無線通信装置は、ネットワーク100内の他の無線通信装置が送信先として指定されたフレームを送信できる。ネットワーク100は、例えば無線LAN(Local Area Network)であってもよいし、他の類型のネットワークであってもよい。
尚、図1は、無線通信システムを例示しているに過ぎない。ネットワーク100に属する無線通信装置の総数は4以下であっても6以上であってもよい。更に、無線通信装置は典型的には移動体であるので、ネットワーク100に属する無線通信装置の総数は可変であってもよい。
図1の無線通信装置101,102,103,104,105のうち少なくとも1つは、本実施形態に係る無線通信装置に相当する。本実施形態に係る無線通信装置は、図2に例示されるように、アンテナ201と、送受信部202と、情報フレーム生成部203と、フレームアグリゲーション部204と、フレームアグリゲーション制御部205と、受信バッファ部206とを備える。
アンテナ201は、送受信部202から供給される無線信号を空間に放射する。また、アンテナ201は、他の無線通信装置から放射された無線信号を受信し、受信無線信号を送受信部202へと供給する。
送受信部202は、ネットワーク100が準拠する無線通信プロトコルに従って、フレームを送受信するための処理を行う。
例えば、送受信部202は、情報フレーム生成部203及びフレームアグリゲーション部204のいずれか一方からフレームを入力する。尚、送受信部202が情報フレーム生成部203及びフレームアグリゲーション部204のどちらからフレームを入力するかは、後述されるフレームアグリゲーション制御部205の制御に依存する。送受信部202は、送信のための信号処理(例えば、変調処理、デジタル−アナログ変換処理、アップコンバート処理など)を入力フレームに対して行うことによって、無線信号を得る。送受信部202は、無線信号をアンテナ201へと供給する。
また、送受信部202は、アンテナ201から受信無線信号を入力する。送受信部201は、受信のための信号処理(例えば、ダウンコンバート処理、アナログ−デジタル変換処理、復調処理など)を受信無線信号に対して行うことによって、受信フレームを得る。
尚、送受信部202は、受信フレームに例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)符号などの誤り検出符号が付加されている場合には、当該誤り検出符号を用いた誤り検出処理を行ってもよい。或いは、送受信部202は、受信フレームが誤り訂正符号化されている場合には、当該誤り訂正符号を用いた誤り訂正処理を行ってもよい。送受信部202は、受信フレームから誤りが検出された場合、或いは、受信フレームの誤り訂正に失敗した場合には、当該受信フレームの送信元の無線通信装置へNACK(Negative acknowledgement)フレームを送信してもよい。但し、ネットワーク100が準拠する無線通信プロトコルが係る場合におけるNACKフレームの送信を求めないならば、送受信部202はNACKフレームを送信しなくてもよい。
送受信部202は、受信フレームを正しく再生できたならば、当該受信フレームのフレームヘッダに記載された送信先アドレス情報を用いて受信フレームの取り扱いを判定する。
例えば、送信先アドレス情報が送受信部202を備える無線通信装置に割り当てられたアドレス値(以降、所望値とも称される)に一致すれば、受信フレームの送信先は当該無線通信装置である。故に、送受信部202は、受信フレームを図示されない上位レイヤ処理を行う機能部へと転送する。更に、送受信部202は、受信フレームの送信元の無線通信装置へACK(Acknowledgement)フレームを送信してもよい。但し、ネットワーク100が準拠する無線通信プロトコルが係る場合におけるACKフレームの送信を求めないならば、送受信部202はACKフレームを送信しなくてもよい。
他方、送信先アドレス情報が所望値に一致しなければ、受信フレームの送信先は送受信部202を備える無線通信装置とは異なる無線通信装置である。しかしながら、送受信部202は、係る受信フレームを後述される冗長送信のために使用することがあるので、当該受信フレームを受信バッファ部206に保存させる。
換言すれば、送受信部202を備える無線通信装置は、Overhear(傍受)によるOpportunistic Listeningを行い、Opportunistic Listeningによって得られた受信フレームを将来の冗長送信のために保存する。ここで、Opportunistic Listeningとは、無線通信装置が自己とは異なる送信先が指定されたフレームを受信することを意味する。
尚、受信フレームにおいて、複数のフレームがアグリゲート(即ち、連結)されていることがある。係る場合には、送受信部202は、受信フレームを1フレーム毎にデアグリゲート(即ち、分割)してから前述のように各フレームの取り扱いを判定すればよい。
また、ネットワーク100が準拠する無線通信プロトコルがフレームの再送処理を許容する場合には、送受信部202は必要に応じてフレームの再送処理を行ってよい。フレームの再送処理は、ARQ(Automatic repeat−request)をベースに行われてよい。例えば、送受信部202がある待機時間だけ送信済みフレームに対するACKフレームまたはNACKフレームを待ち受け、ACKフレームまたはNACKフレームを受信することなく当該待機時間が経過した場合には再送を決定する仕組みが想定できる。係る仕組みが前提であれば、送受信部202は、例えば待機時間が経過する前に送信済みフレームを他の無線通信装置からの冗長送信によって受信した場合に、当該待機時間を延長してもよい。更に、送受信部202は、送信済みフレームの冗長送信を担うフレームに対するACKフレームを受信した場合には、当該送信済みフレームを再送する必要がなくなるので再送処理をキャンセルしてもよい。
図示されない上位レイヤ処理を行う機能部において送信データが発生すると、当該送信データが情報フレーム生成部203へと転送される。情報フレーム生成部203は、ネットワーク100が準拠する無線通信プロトコルに従って、送信データに対して例えばフレームヘッダ及びCRC符号を付加するフレーム生成処理を行うことによって、フレームを生成する。情報フレーム生成部203は、後述されるフレームアグリゲーション制御部205の制御に従って、フレームを送受信部202及びフレームアグリゲーション部204のいずれか一方へと出力する。
フレームアグリゲーション部204は、情報フレーム生成部203からフレームを入力し、受信バッファ部206から1以上のフレームを入力する。尚、受信バッファ部206からフレームアグリゲーション部204へと出力されるフレームは、受信バッファ部206に保存されているフレームのうち少なくとも1つの一部または全部である。ここで、受信バッファ部206は、受信フレームの全部を必ずしも保存する必要はなく、例えばデータ部などのフレームアグリゲーションに必要な受信フレームの一部を抽出してから保存してもよい。尚、以降の説明では、簡単化のために、フレームの一部及び全部を特に区別せずに単にフレームと称するものとする。受信バッファ部206からフレームアグリゲーション部204へと出力されるフレームは、後述されるフレームアグリゲーション制御部205によって制御される。フレームアグリゲーション204は、入力フレームにフレームアグリゲーションを適用し、アグリゲートされたフレームを送受信部202へと出力する。
フレームアグリゲーション制御部205は、情報フレーム生成部203においてフレームが生成される場合に、フレームアグリゲーションを適用するか否かを判定する。フレームアグリゲーション制御部205は、例えば、後述されるアグリゲートの対象外に指定されていない1以上の受信フレームが受信フレームバッファ部206に保存されている場合には、フレームアグリゲーションの適用を判定する。他方、フレームアグリゲーション制御部205は、受信フレームバッファ部206に受信フレームが全く保存されてない場合、或いは、受信フレームバッファ部206に保存されている全ての受信フレームがアグリゲートの対象外に指定されている場合には、フレームアグリゲーションの非適用を判定する。
フレームアグリゲーション制御部205は、更に、情報フレーム生成部203において生成されたフレームの送信先に注目してもよい。具体的には、フレームアグリゲーション制御部205は、アグリゲートの対象外に指定されておらず、かつ、情報フレーム生成部203において生成されたフレームと送信先が同一である、1以上の受信フレームが受信フレームバッファ部206に保存されている場合に、フレームアグリゲーションの適用を判定してもよい。他方、フレームアグリゲーション制御部205は、受信フレームバッファ部206に受信フレームが全く保存されてない場合、或いは、受信フレームバッファ部206に保存されている全ての受信フレームがアグリゲートの対象外に指定されているか情報フレーム生成部203において生成されたフレームと送信先が異なる場合には、フレームアグリゲーションの非適用を判定してもよい。
フレームアグリゲーション制御部205は、フレームアグリゲーションの適用を判定した場合には情報フレーム生成部203によって生成されたフレームをフレームアグリゲーション部204へと出力させる。他方、フレームアグリゲーション制御部205は、フレームアグリゲーションの非適用を判定した場合には情報フレーム生成部203によって生成されたフレームを送受信部202へと出力させる
更に、フレームアグリゲーション制御部205は、フレームアグリゲーションの適用を判定した場合に、受信バッファ部206に保存された1以上の受信フレームからアグリゲートされる1以上のフレームを選択してもよい。尚、アグリゲートされるフレームを選択する技法の詳細は後述される。フレームアグリゲーション制御部205は、選択したフレームを受信バッファ部206からフレームアグリゲーション部204へと出力させる。
受信バッファ部206は、送受信部202から供給される受信フレームを保存する。受信バッファ部206は、保存している受信フレームのうち少なくとも1つをフレームアグリゲーション制御部205の制御に従って、フレームアグリゲーション部204へと出力する。
尚、現実には、受信バッファ部206の容量は有限なので、保存された受信フレームをクリアする処理が必要に応じて行われてよい。例えば、後述されるアグリゲートの対象外に指定された受信フレームは優先的に受信バッファ部206からクリアされてよい。また、アグリゲートの対象外に指定された受信フレームが存在しなければ、後述される選択基準から見て将来アグリゲートされる可能性の低い受信フレームが優先的に受信バッファ部206からクリアされてもよい。
以下、図6、図7及び図8を用いて図2の無線通信装置の様々な動作が説明される。
図2の無線通信装置は、フレームの受信に関して例えば図6に示されるように動作してよい。
送受信部202は、アンテナ201から供給される受信無線信号に対して受信処理を行うことによって、フレームを得る(ステップS301)。送受信部202は、ステップS301において得られたフレームに記載された送信先アドレス情報が所望値(即ち、当該送受信部202を備える無線通信装置に割り当てられたアドレス値)に一致するか否かを判定する(ステップS302)。送信先アドレス情報が所望値に一致すれば処理はステップS303に進み、送信先アドレス情報が所望値に一致しなければ処理はステップS305に進む。
ステップS303において、送受信部202は、ステップS301において得られたフレームの送信元の無線通信装置へACKフレームを送信する。但し、ステップS303は省略されてもよい。更に、送受信部202はステップS301において得られたフレームを上位レイヤ処理を行う機能部へと転送する(ステップS304)。
ステップS305において、送受信部202は、ステップS301において得られたフレームを受信バッファ部206に保存させる。
図2の無線通信装置は、フレームの送信に関して例えば図7に示されるように動作してもよい。
上位レイヤ処理を行う機能部において送信データが発生すると(ステップS311)、当該送信データは情報フレーム生成部203へと転送される。情報フレーム生成部203は、ステップS311において発生した送信データを含むフレームを生成する(ステップS312)。
フレームアグリゲーション制御部205は、ステップS312において生成されたフレームに対するフレームアグリゲーションの適用/非適用を判定する(ステップS313)。フレームアグリゲーションの適用が判定されると処理はステップS314に進み、フレームアグリゲーションの非適用が判定されると処理はステップS316に進む。
ステップS314において、フレームアグリゲーション制御部205は、受信バッファ部206に保存されている1以上の受信フレームのうちステップS312において生成されたフレームにアグリゲートされる1以上のフレームを選択する。フレームアグリゲーション部204は、ステップS312において生成されたフレームとステップS314において選択された1以上の受信フレームとをアグリゲートすることによって、アグリゲートされたフレームを生成する(ステップS315)。ステップS315の後に処理はステップS316に進む。
ステップS316において、送受信部202は、ステップS312或いはステップS315において生成されたフレームをアンテナ201を介して送信する。
図2の無線通信装置は、フレームの再送処理に関して例えば図8に示されるように動作してもよい。尚、図8の動作は、図2の無線通信装置が送信済みのフレームに対してある待機時間だけACKフレームまたはNACKフレームを待ち、待機時間の経過後に送信済みフレームの再送を決定することが前提とされている。従って、図2の無線通信装置がこれと異なるやり方で送信済みフレームを再送することを前提とする場合には、図8の動作は変形されてよい。
図2の無線通信装置は、送信済みフレームに対するACKフレーム、送信済みフレームに対するNACKフレーム及び送信済みフレームを含むアグリゲートされたフレームのうちいずれかを受信するまで待機し続ける(ステップS321、ステップS322及びステップS333)。
送受信部202がACKフレームを受信すると、送信済みフレームの再送は不要となるので処理は終了する。送信部202がNACKフレームを受信すると、送信済みフレームの再送が決定される(ステップS326)。送信部202が送信済みフレームを含むアグリゲートされたフレームを受信する(ステップS323)と、待機時間が延長される(ステップS324)。
送受信部202が、送信済みフレームに対するACKフレーム、送信済みフレームに対するNACKフレーム及び送信済みフレームを含むアグリゲートされたフレームのうちいずれも受信しないまま待機時間が経過すると、送信済みフレームの再送が決定される(ステップS326)。
以下、図1の無線通信装置101,102,103,104,105がいずれも図2に例示される無線通信装置に相当するという仮定の下で、本実施形態に係る無線通信装置の挙動についての説明が述べられる。従って、以降の説明において、フレームの送信元である無線通信装置、フレームの送信先である無線通信装置及びフレームの冗長送信を行う無線通信装置は適宜読み替えられてよい。
無線通信装置101,102,103,104,105が過去に何らフレームを送信していない状況で、無線通信装置101において無線通信装置105が送信先に指定されたデータ(A)が発生したとする。無線通信装置101の情報フレーム生成部203−1は、データ(A)に基づいてフレームを生成する。尚、この時点では、無線通信装置101の受信バッファ部206−1に受信フレームは保存されていない。故に、無線通信装置101のフレームアグリゲーション制御部205−1は、フレームアグリゲーションの非適用を判定し、情報フレーム生成部203−1によって生成されたフレームを無線通信装置101の送受信部202−1へと出力させる。送受信部202−1は、フレームを無線信号の形式で無線通信装置105へと送信する。
無線通信装置101からの無線信号は、無線媒体の同報性により、送信先である無線通信装置105のみならず他の無線通信装置102,103,104によっても受信できる可能性がある。例えば、無線通信装置102の送受信部202−2は、無線通信装置101からの無線信号を受信することによって得られた受信フレームを無線通信装置102の受信バッファ部206−2に保存させる。尚、無線通信装置102に無線通信装置101からの電波が届かないこともあれば、無線通信装置102において受信フレームを正しく再生できないこともある。係る場合には、受信バッファ部206−2には何も保存されない。
受信バッファ部206−2にデータ(A)を含む受信フレームが保存されてから、無線通信装置102において無線通信装置105が送信先に指定されたデータ(B)が発生したとする。無線通信装置102の情報フレーム生成部203−2は、データ(B)に基づいてフレームを生成する。前述の通り、この時点では、受信バッファ部206−2にはデータ(A)を含む受信フレームが保存されている。故に、無線通信装置102のフレームアグリゲーション制御部205−2は、フレームアグリゲーションの適用を判定し、情報フレーム生成部203−2によって生成されたフレームを無線通信装置102のフレームアグリゲーション部204−2へと出力させる。更に、フレームアグリゲーション制御部205−2は、受信バッファ部206−2に保存されているデータ(A)を含む受信フレームをフレームアグリゲーション部204−2へと出力させる。
フレームアグリゲーション部204−2は、情報フレーム生成部203−2からのフレーム(データ(B)を含む)と、受信バッファ部206−2からの受信フレーム(データ(A)を含む)とに対してフレームアグリゲーションを適用することによって、アグリゲートされたフレーム(データ(A)及びデータ(B)を含む)を得る。
尚、フレームアグリゲーションは、単に複数のフレームを連結することによって実現されてもよいが、アグリゲートされたフレームのオーバーヘッド量を低減させるために追加の操作がなされてもよい。具体的には、本例では、データ(B)を含むフレーム及びデータ(A)を含む受信フレームの送信先アドレス情報が同一であるので、フレームアグリゲーション部204−2は一方の送信先アドレス情報を省略することができる。更に、送信先アドレス情報に限らず、複数のフレームを連結した際に冗長な情報要素が生じるならば、フレームアグリゲーション部204−2は係る情報を簡略化(例えば、統合)してもよい。また、係る冗長な情報要素は、受信フレームバッファ部206−2に保存されなくてもよい。アグリゲートされたフレームのオーバーヘッド量を低減させることによって、ネットワーク100内のトラフィック量を低減させることができる。
送受信部202−2は、アグリゲートされたフレーム(データ(A)及びデータ(B)を含む)を無線信号の形式で無線通信装置105へと送信する。このアグリゲートされたフレームのうちデータ(A)に注目すると、当該データ(A)は本来の送信元である無線通信装置101とは異なる無線通信装置102から再送信されている。
即ち、本実施形態によれば、複数の経路を用いた冗長送信が実現される。例えば、無線通信装置101と無線通信装置105との間の無線リンクの品質が一時的に劣悪であり、無線通信装置101から無線通信装置105へのデータ(A)の伝送が失敗するとする。係る場合にも、データ(A)は、無線通信装置102などの他の無線通信装置から冗長送信される可能性があるので、高い確率で無線通信装置105に正しく伝送される。また、本例では、無線通信装置102に加えて無線通信装置103及び無線通信装置104もデータ(A)を冗長送信するかもしれないが、冗長送信を行う無線通信装置の総数が増大するほどデータ伝送の経路は多様化する。従って、本実施形態によれば、経路ダイバーシチによってデータ伝送の信頼性を向上することができる。
無線通信装置101は、無線通信装置102から送信されるフレームを受信し、受信フレームをデアグリゲートすることによって、送信済みデータ(A)が冗長送信されていることを把握できる。係る場合に、無線通信装置101は、データ(A)の再送処理を延期してもよい。また、無線通信装置102から送信されたフレームに対して無線通信装置105からACKフレームが送信されるかもしれない。無線通信装置101は、当該ACKフレームを受信することによって、データ(A)が無線通信装置101に正しく伝送されたことを把握できる。係る場合に、無線通信装置101は、データ(A)の再送処理をキャンセルしてもよい。他方、無線通信装置101は、データ(A)が冗長送信されていることを把握できない場合には、通常のやり方で(例えば、ARQをベースに)データ(A)の再送処理を行ってもよい。
以下に説明されるように、本実施形態に係る無線通信装置が行う冗長送信は、送信元の無線通信装置が単独で通常の(例えば、ARQベースの)再送処理を行う場合に比べて様々な利点を備える。
第1に、本実施形態に係る無線通信装置は、送信元の無線通信装置とは異なる無線リンクを用いてフレームを冗長送信する。即ち、フレームが送信される無線リンクが多様化するので、マルチホップ無線通信ネットワークと同じように、経路ダイバーシチが実現できる。従って、例えば本来の送信元の無線通信装置と送信先の無線通信装置との間の無線リンクの品質が定常的に劣悪であるなど、通常の再送処理によってデータ伝送の信頼性を向上させることが困難な状況であろうとも、本実施形態によればデータ伝送の信頼性を向上させることができる。
尚、本実施形態において、フレームを冗長送信する無線通信装置は、当該フレームによって何ら指定されない。換言すれば、本実施形態によれば、ルーティングアルゴリズムを用いた経路選択を必要とせずに、経路ダイバーシチによってデータ伝送の信頼性を向上させることができる。
第2に、本実施形態に係る無線通信装置は、フレームアグリゲーションを用いて冗長送信を実現するので、フレームのオーバーヘッド量を低減させることができる。ひいては、本実施形態によれば、ネットワーク全体のトラフィック量を低減させることができる。
ここで、フレームは、例えば図3に示されるように形成される。図3のフレームは、プリアンブルと、PLCP(Physical Layer Convergence Protocol)ヘッダと、MAC(Media Access Control)ヘッダと、データ(図3によればデータ(A)が描かれている)と、CRC符号とを備える。通常の再送処理によれば、図3のフレームがそのまま送信されるので、当該フレームが初めて送信される場合と比べてそのオーバーヘッド量は全く低減されない。
図3のフレームにおいて、プリアンブルは伝送路推定に用いられるものであり、PLCPヘッダは例えばデータ長、変調方式などが記載されるものであり、CRC符号は誤り検出に用いられるものである。これらの情報要素は、アグリゲートされたフレームの全体に1つずつ含まれていれば十分である。故に、図4に例示されるように、フレームアグリゲーションを通じてこれらの情報要素を統合することによって、フレームのオーバーヘッド量を低減させることができる。尚、図4に例示されるように、アグリゲートされる複数のフレーム間で送信先アドレス情報が一致していれば、MACヘッダ内の送信先アドレスフィールドも統合することができる。図3及び図4の例を比べると、冗長送信よれば、通常の再送処理に比べて、プリアンブル、PLCPヘッダ、送信先アドレスフィールド及びCRC符号に相当するオーバーヘッド量を低減させることができる。
尚、前述の通り、フレームアグリゲーションは単に複数のフレームを連結することによって実現されてもよいが、係るフレームアグリゲーションを適用してもフレームのオーバーヘッド量は低減されない。
第3に、本実施形態に係る無線通信装置が冗長送信を行うことによって、フレームの実質的な再送処理を行う無線通信装置の総数が増大する。即ち、フレームの再送処理に関与する無線通信装置が送信権を獲得する確率が高くなる。例えば、冗長送信を行う無線通信装置が送信元の無線通信装置よりも先に送信権を獲得すれば、当該送信元の無線通信装置が単独で通常の再送処理を行う場合に比べてフレームは早期に再送されることになる。故に、本実施形態によれば、フレームの伝送遅延時間を短縮することができる。従って、本実施形態によれば、要求伝送遅延時間が短い無線通信システムにおいてデータ伝送の信頼性を効果的に向上させることができる。
ここで、前述の第2の利点を繰り返すと、本実施形態によればネットワーク全体のトラフィック量を低減させることができる。但し、本実施形態に係る無線通信装置が全ての受信フレームをアグリゲートの対象にすると、アグリゲートされたフレームのオーバーヘッド量が次第に増大し、最終的にトラフィックを飽和させるおそれがある。故に、フレームアグリゲーション制御部205がアグリゲートされる1以上の受信フレームを適切に選択することが好ましい。
フレームアグリゲーション制御部205は、以下に説明される複数の選択基準のいずれか1つまたは複数を固定的に採用してもよいし、採用する選択基準を何らかの条件で切り替えてもよい。
説明の便宜上、例えば、無線通信装置103が図5に示されるようにフレーム(データ)を送受信すると仮定する。図5において、t0及びt6は無線通信装置103における送信データの発生タイミングを表し、t1,t2,t3,t4及びt5は無線通信装置103の受信タイミング(全てOpportunistic Listening)を表す。即ち、無線通信装置103は、タイミングt0において何らの送信データが発生し、それから当該送信データを含むフレームを送信する。タイミングt1において無線通信装置101からデータ(A)を含むフレームを受信し、タイミングt2において無線通信装置102からデータ(A),(B)を含むフレームを受信する。無線通信装置103は、タイミングt3において無線通信装置104からデータ(A),(C)を含むフレームを受信し、タイミングt4において無線通信装置102からデータ(C),(D)を含むフレームを受信する。無線通信装置103は、タイミングt5において無線通信装置101からデータ(E)を含むフレームを受信し、タイミングt6において送信データ(F)が発生する。以下の説明では、この送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる受信フレームを選択する技法が述べられる。
第1、第2及び第3の選択基準は、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが現行の送信データの発生タイミング(即ち、t6)以前であるものから受信タイミングが新しいフレームを優先的に選択するものである。第1、第2及び第3の選択基準によれば、最後に送信(或いは冗長送信)されてから間もないフレームが冗長送信されることになる。故に、送信先の無線通信装置に未だ正しく伝送されていない可能性の高いフレームが優先的に冗長送信されるので、データ伝送の信頼性を効果的に向上させることができる。
第1の選択基準は、選択されるフレームの総数に制約を設ける。具体的には、第1の選択基準によれば、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが現行の送信データの発生タイミング(即ち、t6)以前であるものから受信タイミングの新しい順に第1の閾値を超えない個数だけフレームが選択される。尚、ここでのフレームの個数は、アグリゲートされたフレームではなくデアグリゲートされたフレームの個数を意味している。例えば、タイミングt4における受信フレームは、1個ではなく2個のフレームとして勘定される。図5の例において、第1の閾値が「1」であれば、データ(E)を含む受信フレームが送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる。
第2の選択基準は、選択されるフレームの合計データサイズに制約を設ける。具体的には、第2の選択基準によれば、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが現行の送信データの発生タイミング(即ち、t6)以前であるものから受信タイミングの新しい順に合計データサイズが第2の閾値を超えない範囲でフレームが選択される。図5の例において、各フレームのデータサイズが100バイトであり、第2の閾値が300バイトであるならば、データ(E)を含む受信フレーム、データ(D)を含む受信フレーム及びデータ(C)を含む受信フレームが送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる。また、図5の例において、各フレームのデータサイズが100バイトであり、第2の閾値が50バイトであるならば、優先順位の最も高いデータ(E)を含む受信フレームを選択したとしても合計データサイズが第2の閾値を超えるので、フレームアグリゲーションの非適用が判定されることになる。
第3の選択基準は、選択されるフレームの受信タイミングに制約を設ける。具体的には、第3の選択基準によれば、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが現行の送信データの発生タイミング(即ち、t6)以前であるものから当該発生タイミングに対する受信タイミングの時間差が第3の閾値を超えないフレームが選択される。図5の例において、タイミングt6に対するタイミングt4の時間差が3.3sであり、タイミングt6に対するタイミングt5の時間差が1.8sであり、第3の閾値が2.0sであるならば、データ(E)を含む受信フレームが送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる。また、図5の例において、タイミングt6に対するタイミングt5の時間差が1.8sであり、第3の閾値が1.0sであるならば、優先順位の最も高い(即ち、上記時間差の最も小さい)データ(E)を含む受信フレームであっても上記時間差が第3の閾値を超えるので、フレームアグリゲーションの非適用が判定されることになる。
第4、第5及び第6の選択基準は、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前回の送信データの発生タイミング(即ち、t0)以後であるものから受信タイミングが古いフレームを優先的に選択するものである。第4、第5及び第6の選択基準によれば、最初に受信されてからの経過時間が長いフレームが冗長送信されることになる。故に、要求遅延時間に対する残余時間が短い可能性の高いフレームが優先的に冗長送信されるので、フレームがタイムアウトとなる事態を抑制することができる。即ち、データ伝送の信頼性を効果的に向上させることができる。
第4の選択基準は、選択されるフレームの総数に制約を設ける。具体的には、第4の選択基準によれば、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前回の送信データの発生タイミング(即ち、t0)以後であるものから受信タイミングの古い順に第4の閾値を超えない個数だけフレームが選択される。図5の例において、第4の閾値が「1」であれば、データ(A)を含む受信フレームが送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる。
第5の選択基準は、選択されるフレームの合計データサイズに制約を設ける。具体的には、第5の選択基準によれば、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前回の送信データの発生タイミング(即ち、t0)以後であるものから受信タイミングの古い順に合計データサイズが第5の閾値を超えない範囲でフレームが選択される。図5の例において、各フレームのデータサイズが100バイトであり、第5の閾値が300バイトであるならば、データ(A)を含む受信フレーム、データ(B)を含む受信フレーム及びデータ(C)を含む受信フレームが送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる。
第6の選択基準は、選択されるフレームの受信タイミングに制約を設ける。具体的には、第6の選択基準によれば、1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前回の送信データの発生タイミング(即ち、t0)以後であるものから当該発生タイミングに対する受信タイミングの時間差が第6の閾値を超えないフレームが選択される。図5の例において、タイミングt0に対するタイミングt1の時間差が1.3sであり、タイミングt0に対するタイミングt2の時間差が4.5sであり、第6の閾値が2.0sであるならば、データ(A)を含む受信フレームが送信データ(F)を含むフレームにアグリゲートされる。
第7の選択基準は、選択されるフレームのネットワーク内での累計の送信回数に制約を設ける。具体的には、第7の選択基準によれば、無線通信装置103によって把握された累計の送信回数が第7の閾値以上であるフレームは、アグリゲートの対象外に指定される。ここで、無線通信装置103によって把握された累計の送信回数は、例えば、無線通信装置103における対象フレームの累計の受信回数(即ち、他の無線通信装置によって送信された回数)によって評価できる。図5の例において、第7の閾値が2であるならば、データ(A)を含むフレーム及びデータ(C)を含むフレームは累計の受信回数が2以上なのでアグリゲートの対象外に指定される。尚、無線通信装置103によって把握された累計の送信回数は、無線通信装置103における対象フレームの累計の受信回数と累計の送信回数(即ち、無線通信装置103自身によって送信された回数)との和によって評価されてもよい。第7の選択基準によれば、フレームが冗長送信される回数を制限できるので、必要以上にトラフィック量が増大する事態を抑制することができる。
また、無線通信装置103は、受信フレームに対するACKフレームを受信した場合には、当該受信フレームをアグリゲートの対象外に指定してもよい。係るフレームは冗長送信する必要がなく、寧ろ係るフレームを冗長送信するとトラフィック量を無駄に増大させることになる。図5の例において、無線通信装置103がタイミングt1における受信フレーム(データ(A)を含む)に対するACKフレームを受信すると、データ(A)を含む受信フレームをアグリゲートの対象外に指定する。更に、他の無線通信装置102,104も同様に動作すれば、タイミングt2及びタイミングt3における無線通信装置103の受信フレームはデータ(A)を含まないことになる。また、図5の例において、無線通信装置103がタイミングt4における受信フレーム(データ(C)及びデータ(D)を含む)に対するACKフレームを受信すると、データ(C)を含む受信フレーム及びデータ(D)を含む受信フレームをアグリゲートの対象外に指定する。これにより、対応するACKフレームの受信により送信先の無線通信装置に正しく伝送されたと見なせるフレームに対してはそれ以上の冗長送信を行わずに済むため、必要以上にトラフィック量が増大する事態を抑制することができる。
前述の通り、送信データを含むフレームの送信先とアグリゲートされる受信フレームの送信先とが同一である場合には、送信先アドレスフィールドの統合によってフレームのオーバーヘッド量を低減させることができる。故に、送信データを含むフレームの送信先と異なる送信先が指定された受信フレームは一時的にアグリゲートの対象外に指定されてもよい。
更に、前述の第1乃至第7の閾値は可変に設定されてもよい。具体的には、第1乃至第7の閾値が大きいほど、フレームは冗長送信され易い。即ち、アグリゲートされたフレームのオーバーヘッド量は大きくなりがちであるが、フレームが冗長送信される回数の期待値は増えるのでデータ伝送の信頼性は向上する。一般に、ネットワーク100内のトラフィック量が小さいほど、フレームのオーバーヘッド量に対する許容量を大きくすることができる。故に、第1乃至第7の閾値は、ネットワーク100内のトラフィック量が小さいほど大きくなるように設定されてよい。或いは、一般的にネットワーク内のトラフィック量は当該ネットワークに属する無線通信装置の総数に依存して増減する傾向があるので、第1乃至第7の閾値はネットワーク100に属する無線通信装置の総数が少ないほど大きくなるように設定されてよい。尚、本実施形態に係る無線通信装置は、ネットワーク100内のトラフィック量或いはネットワーク100に属する無線通信装置の総数を任意の既知の技法を利用して把握してよい。第1乃至第7の閾値をトラフィック量に応じて変動させると、トラフィック量が小さい状況では冗長送信が実行され易くなるのでデータ伝送の信頼性を向上させることができる。他方、トラフィック量が大きい状況では冗長送信が実行されにくくなるので、通常のデータ伝送のトラフィックが冗長送信によって妨げられる事態を抑制することができる。
以上説明したように、第1の実施形態に係る無線通信装置は、受信フレームの送信先アドレス情報が自己のアドレス値に一致しない場合に当該受信フレームの一部または全部を保存し、その後に発生した送信データを含むフレームに当該受信フレームをアグリゲートして送信する。故に、この無線通信装置によれば、フレームが本来の送信元とは異なる無線通信装置から冗長送信されることになるので、経路ダイバーシチによりデータ伝送の信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る無線通信装置は、フレームを送信した後に、当該送信済みフレームを含むアグリゲートされたフレームを受信することがある。係る場合に、この無線通信装置は、送信済みフレームの再送を決定するための条件(例えば、待機時間)を緩和してもよい。係る動作によれば、フレームの再送回数が抑制されるのでネットワーク内のトラフィック量を低減させることができる。
上記各実施形態の少なくとも一部の処理は、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いることで実現可能である。上記処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイルまたは実行可能な形式のファイルとして記憶媒体に記憶される。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリなどである。記憶媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記処理を実現するプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100・・・ネットワーク
101,102,103,104,105・・・無線通信装置
201・・・アンテナ
202・・・送受信部
203・・・情報フレーム生成部
204・・・フレームアグリゲーション部
205・・・フレームアグリゲーション制御部
206・・・受信バッファ部

Claims (14)

  1. フレームを送受信する送受信部と、
    受信フレームの送信先アドレス情報が所望値に一致しない場合に、当該受信フレームの一部または全部を保存するバッファ部と、
    第1の送信データを含む第1のフレームを生成する生成部と、
    前記第1のフレームに対するフレームアグリゲーションの適用または非適用を判定する制御部と、
    前記フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に、1以上の前記受信フレームのうち少なくとも1つの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、第2のフレームを生成するアグリゲーション部と
    を具備し、
    前記送受信部は、前記フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に前記第2のフレームを送信し、前記フレームアグリゲーションの非適用が判定された場合に前記第1のフレームを送信する、
    無線通信装置。
  2. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前記第1の送信データの発生タイミング以前であるものから当該受信タイミングの新しい順に閾値を超えない個数だけフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前記第1の送信データの発生タイミング以前であるものから当該受信タイミングの新しい順に合計データサイズが閾値を超えない範囲でフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前記第1の送信データの発生タイミング以前であるものから当該発生タイミングに対する受信タイミングの時間差が閾値を超えないフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  5. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前記第1の送信データの前に発生した第2の送信データの発生タイミング以後であるものから当該受信タイミングの古い順に閾値を超えない個数だけフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  6. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前記第1の送信データの前に発生した第2の送信データの発生タイミング以後であるものから当該受信タイミングの古い順に合計データサイズが閾値を超えない範囲でフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  7. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち受信タイミングが前記第1の送信データの前に発生した第2の送信データの発生タイミング以後であるものから当該発生タイミングに対する受信タイミングの時間差が閾値を超えないフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  8. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち前記無線通信装置によって把握された累計の送信回数が閾値以上であるフレームを除外してフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1の無線通信装置。
  9. 前記閾値は、ネットワーク内のトラフィック量及び当該ネットワークに属する無線通信装置の総数のうち少なくとも一方が小さいほど大きな値に設定される、請求項2乃至8のいずれか1項記載の無線通信装置。
  10. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち対応するACKフレームが受信されたフレームを除外してフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1乃至10のいずれか1項記載の無線通信装置。
  11. 前記制御部は、前記フレームアグリゲーションの適用を判定する場合に、前記1以上の受信フレームのうち前記第1のフレームと送信先の異なるフレームを除外してフレームを選択し、
    前記アグリゲーション部は、少なくとも1つの選択されたフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、前記第2のフレームを生成する、
    請求項1乃至10のいずれか1項記載の無線通信装置。
  12. 送信データを含む第1のフレームを生成する生成部と、
    前記第1のフレームを送信し、当該第1のフレームに対するACKフレームまたはNACKフレームを待ち受け、当該ACKフレームまたはNACKフレームを受信することなく待機時間が経過した場合には前記第1のフレームを再送する送受信部と
    を具備し、
    前記送受信部が前記第1のフレームがアグリゲートされた第2のフレームを受信すると、前記待機時間は延長される、
    無線通信装置。
  13. フレームを送受信することと、
    受信フレームの送信先アドレス情報が所望値に一致しない場合に、当該受信フレームの一部または全部を保存することと、
    第1の送信データを含む第1のフレームを生成することと、
    前記第1のフレームに対するフレームアグリゲーションの適用または非適用を判定することと、
    前記フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に、1以上の前記受信フレームのうち少なくとも1つの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、第2のフレームを生成することと
    を具備し、
    前記フレームを送受信することは、
    前記フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に前記第2のフレームを送信することと、
    前記フレームアグリゲーションの非適用が判定された場合に前記第1のフレームを送信することと
    を具備する、
    無線通信方法。
  14. 第1の無線通信装置と、第2の無線通信装置と、第3の無線通信装置とを具備し、
    前記第1の無線通信装置は、前記第2の無線通信装置が送信先に指定された第3のフレームを送信し、
    前記第3の無線通信装置は、
    フレームを送受信する送受信部と
    受信フレームが前記第3のフレームである場合に、当該第3のフレームの一部または全部を保存するバッファ部と、
    第1の送信データを含む第1のフレームを生成する生成部と、
    前記第1のフレームに対するフレームアグリゲーションの適用または非適用を判定する制御部と、
    前記フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に、前記第3のフレームの一部または全部を前記第1のフレームにアグリゲートすることによって、第2のフレームを生成するアグリゲーション部と
    を具備し、
    前記送受信部は、前記フレームアグリゲーションの適用が判定された場合に前記第2のフレームを送信し、前記フレームアグリゲーションの非適用が判定された場合に前記第1のフレームを送信する、
    無線通信システム。
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