JP2014027163A - 配線基板の製造方法、実装構造体の製造方法、配線基板および実装構造体 - Google Patents

配線基板の製造方法、実装構造体の製造方法、配線基板および実装構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】電気的信頼性を向上させる要求に応える配線基板の製造方法、実装構造体の製造方法、配線基板および実装構造体を提供する。
【解決手段】配線基4の製造方法は、樹脂10と樹脂10に被覆されたガラス繊維とを含む基体7を準備する工程と、ドリル加工またはレーザー加工を用いて、基体7を厚み方向に貫通するスルーホールTを形成する工程と、サンドブラスト加工を用いて、スルーホールTの内壁を切削する工程と、切削したスルーホールTの内壁に被着したスルーホール導体を形成する工程とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子機器(たとえば各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ機器およびその周辺機器)等に使用される配線基板の製造方法、実装構造体の製造方法、配線基板および実装構造体に関するものである。
従来、電子機器における実装構造体としては、配線基板に電子部品を実装したものが使用されている。
この配線基板の製造方法として、特許文献1には、ドリル穴あけによってガラス/エポキシ基板などの絶縁基板にスルーホール部を形成する工程と、処理液を用いたデスミア処理によってドリル穴あけで生じたスミアを除去する工程と、スルーホールを含む面に銅めっき層を形成する工程とを備えた製造方法が開示されている。
ところで、ドリル穴あけを行なったガラス/エポキシ基板にデスミア処理を用いると、スルーホールに露出したガラスとエポキシとの間に剥離が生じやすい。
このようにガラスとエポキシとの間に剥離が生じると、スルーホールに形成された銅めっき層に電圧が印加された際に、該電圧によってイオン化した銅めっき層の一部が剥離箇所に侵入し、隣接するスルーホールの銅めっき層同士が短絡することがある。それ故、配線基板の電気的信頼性が低下しやすい。
特開2000−133936号公報
本発明は、電気的信頼性を向上させる要求に応える配線基板の製造方法、実装構造体の製造方法、配線基板および実装構造体を提供するものである。
本発明の一形態にかかる配線基板の製造方法は、樹脂と該樹脂に被覆されたガラス繊維とを含む基体を準備する工程と、ドリル加工またはレーザー加工を用いて、前記基体を厚み方向に貫通するスルーホールを形成する工程と、サンドブラスト加工を用いて、前記スルーホールの内壁を切削する工程と、切削した前記スルーホールの内壁に被着したスルーホール導体を形成する工程とを備える。
また、本発明の一形態にかかる実装構造体の製造方法は、上記製造方法で作製した配線基板に電子部品を実装し、該配線基板と該電子部品とを電気的に接続する工程を備える。
また、本発明の一形態にかかる配線基板は、樹脂と該樹脂に被覆されたガラス繊維とを含むとともに、厚み方向に貫通したスルーホールが形成された基体と、該スルーホールの内壁に被着したスルーホール導体と、基体の一主面に配されているとともに前記スルーホール導体と接続した導電層とを備え、前記スルーホールの内壁と前記基体の一主面との角部は、R形状である。
また、本発明の一形態にかかる実装構造体は、上記配線基板と、該配線基板に実装されているとともに前記配線基板に電気的に接続した電子部品とを備える。
本発明の一形態にかかる配線基板の製造方法によれば、ドリル加工またはレーザー加工を用いて形成したスルーホールの内壁を、サンドブラスト加工を用いて切削することによって、ドリル加工またはレーザー加工によって生じたスミアを除去するとともに、スルーホールの内壁にて樹脂とガラス繊維との剥離を低減し、ひいては電気的信頼性に優れた配線基板を作製することができる。
本発明の一形態にかかる実装構造体の製造方法によれば、上記製造方法によって作製した配線基板を用いるため、電気的信頼性に優れた実装構造体を作製することができる。
本発明の一形態にかかる配線基板によれば、角部がR形状であるため、スルーホール導体と導電層との接続部における応力を緩和し、電気的信頼性に優れた配線基板を得ることができる。
本発明の一形態にかかる実装構造体によれば、上記配線基板を用いるため、電気的信頼性に優れた実装構造体を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る実装構造体の厚み方向に沿った断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る実装構造体のスルーホールの内壁の表面の拡大図である。 図3は、図1のR部分の拡大図である。 図4(a)ないし(c)は、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する厚み方向に切断した断面図である。 図5(a)ないし(b)は、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する厚み方向に切断した断面図である。 図6(a)は、実施例の試料1を厚み方向に沿って切断した断面を電界放出型顕微鏡で撮影した写真であり、図6(b)は、実施例の試料2を厚み方向に沿って切断した断面を電界放出型顕微鏡で撮影した写真である。
以下に、本発明の一実施形態に係る製造方法で作製した配線基板を含む実装構造体を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示した実装構造体1は、例えば各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ装置またはその周辺機器などの電子機器に使用されるものである。この実装構造体1は、電子部品2と、電子部品2がバンプ3を介してフリップチップ実装された平板状の配線基板4とを含んでいる。
電子部品2は、例えばICまたはLSI等の半導体素子であり、母材が、例えばシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウムまたは炭化珪素等の半導体材料により形成されている。この電子部品2は、厚みが例えば0.1mm以上1mm以下に設定されている。
バンプ3は、例えば鉛、錫、銀、金、銅、亜鉛、ビスマス、インジウムまたはアルミニウム等を含む半田等の導電材料により構成されている。
配線基板4は、平板状のコア基板5と、コア基板5の両側に形成された一対の配線層6とを含んでいる。この配線基板4は、例えば平面方向への熱膨張率が電子部品2よりも大きく設定されている。
コア基板5は、配線基板4の強度を高めつつ一対の配線層6間の導通を図るものであり、厚み方向に貫通するスルーホールTが複数形成された平板状の基体7と、複数のスルーホールTの内壁を被覆する円筒状のスルーホール導体8と、スルーホール導体8に取り囲まれた領域に形成された柱状の絶縁体9とを含んでいる。
基体7は、コア基板5の剛性を高めるものであり、図1および図2に示すように、樹脂10と、該樹脂に被覆された無機絶縁粒子11と、該樹脂に被覆された、複数のガラス繊維12からなる平板状の基材13とを含んでいる。
この基体7において、基材13および該基材13のガラス繊維12間に配された樹脂10(第1樹脂)からなる層を繊維層14とする。また、各繊維層14の間に配され、ガラス繊維を含まずに、樹脂10(第2樹脂)および無機絶縁粒子11からなる層を樹脂層15とする。この繊維層14と樹脂層15との境界は、繊維層14のガラス繊維12と樹脂層15の樹脂10との界面によって構成される。なお、繊維層14は、ガラス繊維12間に無機絶縁粒子11を含んでも構わない。
また、基体7は、厚みが例えば0.03mm以上0.4mm以下に設定され、平面方向への熱膨張率が例えば4ppm/℃以上15ppm/℃以下に設定され、厚み方向への熱膨張率が例えば11ppm/℃以上30ppm/℃以下に設定され、厚み方向への熱膨張率が平面方向への熱膨張率の例えば2倍以上2.8倍以下に設定され、ヤング率が例えば20GPa以上30GPa以下に設定されている。
ここで、基体7の熱膨張率は、市販のTMA装置を用いてJISK7197‐1991に準じた測定方法により測定される。また、ヤング率は、MTSシステムズ社製Nano Indentor XP/DCMを用いて測定される。
基体7に含まれる樹脂10は、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルケトン樹脂等の樹脂材料により形成することができる。この樹脂10は、平面方向および厚み方向への熱膨張率が例えば20ppm/℃以上50ppm/℃以下に設定され、ヤング率が例えば3GPa以上10GPa以下に設定されている。
樹脂10に被覆された無機絶縁粒子11は、基体7の熱膨張率を低減するとともに基体7の剛性を高めるものであり、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムまたは酸化ケイ素等の無機絶縁材料を含み、なかでも、熱膨張率やヤング率等の特性がガラス繊維に近い酸化ケイ素を含むことが望ましい。その結果、樹脂層15の熱膨張率やヤング率を繊維層14に近づけることができる。無機絶縁粒子11が酸化ケイ素を含む場合、無機絶縁粒子11は、酸化ケイ素を65重量%以上100重量%以下含有することが望ましく、酸化ケイ素の他に、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等を含有しても構わない。
この無機絶縁粒子11は、例えば球状に形成されている。無機絶縁粒子11は、粒径が例えば0.5μm以上5.0μm以下に設定され、各方向への熱膨張率が例えば2.7ppm/℃以上6ppm/℃以下に設定され、ヤング率が70GPa以上85GPa以下に設定されている。なお、無機絶縁粒子11として、ガラス繊維を細かく切断して粒子状にしたものを用いても構わない。
また、無機絶縁粒子11は、樹脂層15における含有量が40体積%以上75体積%以下に設定されていることが望ましい。その結果、無機絶縁粒子11の含有量が40体積%以上であることによって、樹脂層15の熱膨張率およびヤング率を繊維層14に近づけることができる。また、無機絶縁粒子11の含有量が70体積%以上であることによって、スルーホールTの内壁に位置する無機絶縁粒子11と樹脂10との接着強度を高めて、該無機絶縁粒子11と樹脂10との剥離を低減し、ひいてはスルーホール導体8と樹脂層15との剥離を低減できる。
ここで、無機絶縁粒子11の粒径は、基体7の断面を電界放出型電子顕微鏡で観察し、各粒子の最大径を計測し、その平均値を算出することによって測定される。また、樹脂層15における無機絶縁粒子11の含有量(体積%)は、樹脂層15の断面を電界放出型電子顕微鏡で観察し、樹脂層15に対して無機絶縁粒子11の占める面積比率(面積%)を計測し、その平均値を算出して含有量(体積%)とみなすことにより測定される。
樹脂10に被覆された基材13は、基体7の剛性を高めるとともに平面方向への熱膨張率を低減するものであり、例えば、複数のガラス繊維12が縦横に織り込まれてなる織布(ガラスクロス)を使用することができる。なお、基材13として、不織布を使用しても構わないし、複数のガラス繊維12を長手方向が互いに平行となるように配列したものを使用しても構わない。
基材13に含まれるガラス繊維12は、Tガラス、SガラスまたはEガラス等のガラスからなる繊維を使用することができる。このガラス繊維12は、長手方向に垂直な断面の径が例えば4μm以上9μm以下に設定されており、長手方向および幅方向への熱膨張率が2.5ppm/℃以上6ppm/℃以下に設定され、ヤング率が70GPa以上85GPa以下に設定されている。
このガラス繊維12は、図2に示すように、スルーホールTの内壁に露出した面(スルーホールTの貫通方向に平行な面)が溝状(細長形状)の凹部Cを有しており、該凹部Cの内側には、スルーホール導体8の一部が充填されている。この溝状の凹部Cは、例えば、長手方向Lにおける長さが、幅方向Wにおける長さの1.2倍以上2.5倍以下に設定されている。凹部Cは、長手方向Lにおける長さが例えば3μm以上8μm以下に設定され、幅方向Wにおける長さが例えば2μm以上5μm以下に設定され、深さが例えば0.5μm以上3μm以下に設定されている。
また、凹部Cは、基体7の厚み方向に沿った溝状である。ガラス繊維12のスルーホールTの内壁に露出した面の算術平均粗さ(Ra)は、例えば0.3μm以上3μm以下に設定されている。なお、ガラス繊維12の樹脂10に被覆された面(スルーホールTの内壁に露出していない面)の算術平均粗さは、例えば0.1μm以下に設定されており、ガラス繊維12のスルーホールTの内壁に露出した面の算術平均粗さよりも小さい。このガラス繊維12の樹脂10に被覆された面の算術平均粗さは、ガラス繊維12のスルーホールTの内壁に露出した面の算術平均粗さの例えば10%以上50%以下に設定されている。
基体7に形成されたスルーホールTは、例えば円柱状に形成されており、直径が例えば50μm以上120μm以下に設定されている。
スルーホールTの内壁に被着されたスルーホール導体8は、コア基板5上下の配線層6同士を電気的に接続するものであり、例えば銅、アルミニウムまたはニッケル等の導電材料により形成されたものを使用することができ、なかでも導電性の高い銅を用いることが望ましい。このスルーホール導体8は、厚み(スルーホールTの内壁から絶縁体9までの長さ)が3μm以上20μm以下に設定されており、貫通方向および幅方向への熱膨張率が例えば16ppm/℃以上25ppm/℃以下に設定され、ヤング率が例えば60GPa以上210GPa以下に設定されている。なお、銅の熱膨張率は、18ppm/℃程度である。また、スルーホール導体8の熱膨張率およびヤング率は、基体7と同様に測定される。
スルーホール導体8に取り囲まれた領域に形成された絶縁体9は、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂またはビスマレイミドトリアジン樹脂等の樹脂材料により形成することができる。
一方、コア基板5の両側には、上述した如く、一対の配線層6が形成されている。配線層6は、基体7上に積層され、厚み方向に貫通するビア孔Vが形成された少なくとも1tの絶縁層16と、基体7上または絶縁層16上に形成された複数の導電層17と、ビア孔V内に形成され、導電層17に電気的に接続された複数のビア導体18とを含んでいる。なお、スルーホール導体8、導電層17およびビア導体18は、互いに電気的に接続することによって、例えば接地用配線、電力供給用配線または信号用配線などの配線として機能する。
絶縁層16は、導電層17を支持する支持部材として機能するだけでなく、導電層17同士の短絡を防ぐ絶縁部材として機能するものであり、樹脂と、該樹脂に被覆された無機絶縁粒子と、を含んでいる。この絶縁層16は、厚みが例えば5μm以上40μm以下に設定され、平面方向および厚み方向への熱膨張率が例えば15ppm/℃以上45ppm/℃以下に設定され、ヤング率が例えば5GPa以上40GPa以下に設定されている。なお、絶縁層16の熱膨張率およびヤング率は、基体7と同様に測定される。
絶縁層16に含まれる樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、芳香族液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルケトン樹脂等により形成されたものを使用することができる。
絶縁層16に含まれる無機絶縁粒子としては、基体7に含まれる無機絶縁粒子11と同様のものを用いることができる。
導電層17は、平面方向に沿って電気を伝送する配線として機能するものであり、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロム等の金属材料により形成されたものを使用することができる。この導電層17は、厚みが例えば3μm以上20μm以下に設定され、平面方向および厚み方向への熱膨張率が例えば5ppm/℃以上25ppm/℃以下に設定され、ヤング率が50GPa以上250GPa以下に設定されている。
複数の導電層17のうち、少なくとも1つの導電層17(以下、第1導電層17aとする)は、基体7の一主面に配されているとともにスルーホール導体8に接続している。この第1導電層17aとスルーホール導体8との接続部19は、スルーホールTの内壁と基体7の一主面との角部20上に配されている。
ビア導体18は、厚み方向に互いに離れた導電層17同士を相互に接続するものであり、例えば幅がコア基板5に向って小さくなるテーパー状に形成されており、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルまたはクロムの導電材料により形成されたものを使用することができる。
ところで、電子部品2を配線基板4に実装する際や電子部品2を作動させる際に配線基板4に熱が加わると、基体7とスルーホール導体8および第1導電層17aとの熱膨張率の違いに起因して、基体7とスルーホール導体8および第1導電層17aとの間に熱応力が生じる。スルーホール導体8と第1導電層17aとの接続部19がスルーホールTの内壁と基体7の一主面との角部20上に配されているため、この熱応力は接続部19に集中しやすい。
一方、本実施形態の配線基板4においては、角部20がR形状である。このため、角部20上に配された接続部19に加わる熱応力を分散させることができるため、接続部19におけるクラックを低減することができる。したがって、接続部19における断線を低減し、ひいては電気的信頼性に優れた配線基板4を得ることができる。
スルーホールTの直径をDとしたとき、角部20の曲率半径は、例えばD/3以上D8/3以下に設定されている。なかでも、角部20の曲率半径は、D/3以上D5/3以下に設定されていることが望ましい。その結果、角部20の曲率半径をD/3以上とすることによって、接続部19に加わる熱応力を良好に分散させることができる。また、角部20の曲率半径をD5/3以下とすることによって、スルーホール導体8に接続した導電層17の形状を良好なものとし、この導電層17における断線を低減できる。
ここで、図3に示すように、基体7の厚み方向(Z方向)に沿った断面において、R形状である角部20のスルーホールT側の一端部21と基体7の一主面との、基体7の厚み方向(Z方向)に沿った距離をL1とする。また、基体7の厚み方向(Z方向)に沿った断面において、R形状である角部20の基体7の一主面側の他端部22と基体7の一主面との、基体7の平面方向(XY平面方向)に沿った距離をL2とする。この場合、L1/L2は、1/2以上1以下であることが望ましい。その結果、L1/L2を1/2以上とすることによって、スルーホール導体8に接続した導電層17の形状を良好なものとすることができる。また、L1/L2を1以下とすることによって、接続部19に加わる熱応力を良好に分散させることができる。なお、L1は、例えば10μm以上30μm以下に設定され、L2は、例えば5μm以上60μm以下に設定されている。
また、本実施形態において、角部20は、樹脂層15のみに形成されており、繊維層14には形成されていない。
かくして、上述した実装構造体1は、配線基板4を介して供給される電源や信号に基づいて電子部品2を駆動若しくは制御することにより、所望の機能を発揮する。
次に、上述した実装構造体1の製造方法を、図4および図5に基づいて説明する。
(1)図4(a)に示すように、基体7と該基体7の少なくとも一主面に配された金属層17xとからなる金属層付き基板5xを準備する。具体的には、例えば以下のように行う。
まず、未硬化の樹脂10および無機絶縁粒子11を含むワニスを準備し、該ワニスを基材12に含浸させて樹脂シートを形成する。このようにワニスを基材12に含浸させる際に、無機絶縁粒子11が基材13のガラス繊維12間に侵入しにくいため、基材13外の領域(樹脂層15となる領域)に濃縮される。なお、未硬化は、ISO472:1999に準ずるA−ステージまたはB−ステージの状態である。
次に、該樹脂シートを積層して基体前駆体を形成するとともに、該基体前駆体の上下に金属層17xを積層して積層体を形成した後、該積層体を厚み方向に加熱加圧することにより、該樹脂10を熱硬化させて基体7を形成するとともに、上述した金属層付き基板5xを作製する。このように基体7を形成する際に、樹脂シートの基材13およびそのガラス繊維12間の樹脂が繊維層14となり、隣接する樹脂シートの基材13外の領域同士が接着して樹脂層15となる。
この金属層17xとしては、銅箔などの金属箔を用いることができる。なお、金属層17xは、以下のように形成しても構わない。まず、基体前駆体を形成し、この基体前駆体を加熱加圧して基体7とした後に、無電解めっき法および電気めっき法を用いてこの基体7に金属を被着させることによって、金属層17xを形成することができる。なお、スパッタリング法や蒸着法などを用いて金属層17xを形成しても構わない。
(2)図4(b)および(c)に示すように、金属層付き基板5xにスルーホールTを形成する。具体的には、例えば以下のように行う。
まず、図4(b)に示すように、ドリル加工を用いて、基体7を厚み方向に貫通するスルーホールTを形成しつつ、金属層17xを厚み方向に貫通するとともにスルーホールTにつながった貫通孔Pを形成する。次に、図4(c)に示すように、サンドブラスト加工を用いて、金属層17xの貫通孔Pを介して、微粒子をスルーホールTの内壁に噴射することによって、スルーホールTの内壁を切削する。次に、スルーホールTの内壁を高圧水洗することによって、サンドブラスト加工で残存した微粒子やスルーホールTの切削屑を除去する。
ところで、ドリル加工を用いてスルーホールTを形成すると、スルーホールTの内壁に大きな熱(摩擦熱)が加わるため、スミア(炭化した樹脂の残滓)が生じ、このスミアがスルーホールTの内壁に残存しやすい。また、ドリル加工を用いてスルーホールTを形成すると、スルーホールTの内壁のガラス繊維12を切断する際に大きな応力(機械的応力)が加わるため、ガラス繊維12と樹脂10とが剥離しやすい。
一方、本実施形態においては、サンドブラスト加工を用いてスルーホールTの内壁を切削している。このサンドブラスト加工は、多量の微粒子を衝突させることによってスルーホールTの内壁を切削するため、ドリル加工と比較して、ガラス繊維12に加わる応力を低減することができる。さらに、サンドブラスト加工は、微粒子とともに多量の空気がスルーホールTの内壁に吹き付けられるため、ドリル加工と比較してガラス繊維12に加わる熱を低減することができる。このため、ガラス繊維12と樹脂10との剥離やスミアの発生を抑制できる。したがって、サンドブラスト加工を用いることによって、ガラス繊維12と樹脂10との剥離やスミアの発生を抑制しつつ、ドリル加工で生じたスミアを良好に除去することができる。
また、ドリル加工で円筒状のスルーホールTを形成した後、スルーホールTの内壁にサンドブラスト加工を行なっているため、スルーホールTがテーパー状になることを抑制し、円筒状のスルーホールTを形成することができる。
また、基体7を貫通する無底のスルーホールTの内壁に対してサンドブラスト加工を行なっているため、有底の孔にサンドブラスト加工を行なった場合のように微粒子の目詰まりや孔の底部の損傷を伴うことなく、サンドブラスト加工を行なうことができる。
また、サンドブラスト加工に用いた微粒子やサンドブラスト加工によって生じた切削屑がスルーホールTの内壁に残存したとしても、内壁に残存した微粒子や切削屑は、スミアのように熱で変質していないため、高圧水洗で容易に除去することができる。
このように、一般的に用いられるデスミア処理のようにガラス繊維12と樹脂10とを剥離させる処理液を用いて化学的なエッチングを行なう必要がないため、スルーホールTに露出したガラス繊維12と樹脂10との剥離を低減することができる。それ故、隣接するスルーホール導体8同士の短絡を低減しつつ間隔を狭くすることができ、ひいては配線基板4の配線密度を高めることができる。
また、サンドブラスト加工によって、多数の微粒子がスルーホールTの内壁を切削し、スルーホールTの内壁に微小な凹凸が形成されるため、スルーホールTの内壁とスルーホール導体8との密着強度を高めることができる。
また、サンドブラスト加工を用いてスルーホールTの内壁を切削することによって、基体7の角部20をR形状にすることができる。すなわち、サンドブラスト加工において噴射された微粒子は様々な方向に飛散しており、この微粒子が角部20に衝突すると、角部20は平坦な面と比較して切削されやすいため、角部20をR形状に加工することができる。
また、サンドブラスト加工を用いて、金属層17xの貫通孔Pを介してスルーホールTの内壁を切削しているため、金属層17xをマスクとして用いることができる。その結果、ドリル加工でスルーホールTと同時に形成された貫通孔Pをマスクの開口として用いることができ、マスクの開口とスルーホールTとの位置ずれを低減することができるため、サンドブラスト加工を用いてスルーホールTの内壁を精度良く切削することができる。また、高価なサンドブラスト用のレジストを用いる必要が無いため、加工コストを低減することができる。
また、金属層17xをマスクとしてサンドブラスト加工を行っていることから、微粒子を広範に噴射して複数のスルーホールTを同時に加工できるため、スルーホールTを効率良く加工できる。
また、金属層17xをマスクとしてサンドブラスト加工を行っていることから、R形状の角部20を容易に形成することができる。この際、金属層17xの厚みを適宜調節することによって、角部20における切削量を制御し、角部20におけるR形状の曲率半径を制御することができる。この金属層17xは、厚みが1μm以上12μm以下に設定されていることが望ましい。その結果、厚みが1μm以上であることによって、サンドブラスト加工時に金属層17xを残存させて、基体7の表面を微粒子の衝突による切削から保護することができる。また、厚みが12μm以下であることによって、角部20を切削してR形状とすることができる。
以上のようにサンドブラスト加工でスルーホールTを形成するためには、サンドブラスト加工は以下の条件で行うことができる。
まず、サンドブラスト加工は、ドライブラストにより行われる。その結果、ウェットブラストと比較して、微粒子の衝突エネルギーが大きいため、スルーホールTの切削性を高めるとともに、切削屑の残留を低減し、この切削屑による切削阻害を低減できる。また、このように衝突エネルギーの大きい微粒子によって、角部20を効率良く切削することができ、角部20をR形状にすることができる。
また、サンドブラストで噴射する微粒子は、例えば球状の微粒子(球状粒子)または破砕形状の微粒子(破砕粒子)を用いることができ、ガラス、アルミナ、炭化ケイ素またはジルコニア等の無機絶縁材料を用いて形成することができる。
なかでも、サンドブラストで噴射する微粒子は、ガラスよりも硬度の高い無機絶縁材料からなる破砕粒子を用いることが望ましい。その結果、ガラス繊維12よりも硬い破砕粒子の尖った端部によって、スルーホールTの内壁に露出したガラス繊維12を効率良く切削することができる。また、ガラス繊維12よりも硬い破砕粒子の尖った端部によって、スルーホールTの内壁に露出したガラス繊維12の面が部分的に切削されるため、厚み方向に沿った溝状の凹部Cを形成することができる。また、角部20を効率良く切削することができ、角部20をR形状にすることができる。
このようにガラスよりも硬度の高い無機絶縁材料としては、例えばアルミナ、炭化ケイ素またはジルコニア等を用いることができ、なかでもアルミナを用いることが望ましい。なお、硬度としてはビッカース硬度を用いることができる。
また、微粒子の粒径は、10μm以上30μm以下に設定されていることが望ましい。その結果、粒径を10μm以上にすることによって、微粒子による切削性を高めスルーホールTを容易に形成することができる。また、粒径を30μm以下にすることによって、微粒子が孔詰まりすることなくスルーホールTを形成することができる。なお、微粒子の粒径は、各粒子の最大径の平均値である。
また、微粒子を噴射する圧力(噴射圧力)は、0.02MPa以上0.1MPa以下に設定されていることが望ましい。その結果、噴射圧力を0.02MPa以上にすることによって、角部20を切削することができ、さらには金属層17xおよび角部20を共に切削することができ、角部20をR形状に加工することができる。また、噴射圧力を0.1MPa以下にすることによって、基体7の主面の切削量を低減するとともに、基体7表層の金属層17xをマスクとして残存させることができるため、角部20をR形状に加工することができる。その上、スルーホールTの内壁の切削量を低減できるため、樹脂層15において大きな窪みが形成されることを低減し、窪みに気泡が残存してスルーホールTの内壁とスルーホール導体8との密着強度が低下することを低減できる。
このように噴射圧力が低圧力であるサンドブラスト加工は、直圧方式のサンドブラスト装置によって行なうことができる。直圧方式のサンドブラスト装置は、サクション方式のサンドブラスト装置と比較して、圧縮空気に定量的に微粒子を供給混合しながら噴射ノズルへ圧送させる機構のため、噴射圧力が低圧力であっても微粒子の噴射量を安定させることができる。
また、微粒子の噴射量は、20g/min以上60g/min以下に設定されていることが望ましい。その結果、噴射量を20g/min以上にすることによって、角部20を切削することができ、さらには金属層17xおよび角部20を共に切削することができ、角部20をR形状に加工することができる。また、噴射量を60g/min以下にすることによって、基体7の主面の切削量を低減するとともに、基体7表層の金属層17xをマスクとして残存させることができるため、角部20をR形状に加工することができる。その上、スルーホールTの内壁の切削量を低減できるため、樹脂層15において大きな窪みが形成されることを低減し、窪みに気泡が残存してスルーホールTの内壁とスルーホール導体8との密着強度が低下することを低減できる。
また、1つのスルーホールTに対して微粒子の噴射は、基体7の両主面側それぞれから行なうことが望ましい。その結果、スルーホールTの内壁全体を切削してスミアを除去することができるとともに、スルーホールTの形状をより円筒状に近づけ、さらには、R形状である角部20をスルーホールTの両端部に形成することができる。
また、サンドブラスト加工による切削量(切削されるスルーホールTの内壁の厚み)は、0.5μm以上3μm以下に設定されていることが望ましい。その結果、0.5μm以上であることによって、スルーホールTの内壁のスミアを除去することができる。また、3μm以下であることによって、角部20のR形状を保ちつつ、スミアを除去することができる。
また、微粒子を噴射する基体7の樹脂層15における無機絶縁粒子11の含有量は、40体積%以上75体積%以下に設定されていることが望ましい。その結果、無機絶縁粒子11の含有量を40体積%以上とすることによって、サンドブラスト加工による樹脂層15の切削性を高めることができる。また、無機絶縁粒子11の含有量を75体積%以下とすることによって、スルーホールTを形成する際にスルーホールTの内壁からの無機絶縁粒子11の脱粒を低減し、該脱粒に起因した窪みに気泡が残存してスルーホールTの内壁とスルーホール導体8との密着強度が低下することを低減できる。
(スルーホール導体の形成)
(3)図5(a)に示すように、基体7にスルーホール導体8、絶縁体9および導電層17を形成し、コア基板5を作製する。具体的には、例えば以下のように行う。
まず、無電解めっき法および電気めっき法を順次用いることによって、スルーホールTの内壁に導電材料を被着させて円筒状のスルーホール導体8を形成するとともに、金属層17xの一主面に導電材料を被着させて導電材料層を形成する。次に、円筒状のスルーホール導体8によって取り囲まれた領域に樹脂材料等を充填し、絶縁体9を形成する。次に、従来周知のフォトリソグラフィー技術、エッチング等により、導電材料層をパターニングして導電層17を形成する。なお、導電材料の被着には、蒸着法、CVD法またはスパッタリング法を用いても構わない。
その結果、スルーホール導体8および導電層17を形成するとともに、R形状の角部20上に接続部19を形成することができる。
以上のようにして、コア基板5を作製することができる。
(配線層の形成)
(4)図5(b)に示すように、コア基板5の両側に一対の配線層6を形成することにより、配線基板4を作製する。具体的には、例えば以下のように行う。
まず、未硬化の樹脂を導電層17上に配置し、樹脂を加熱して流動密着させつつ、更に加熱して樹脂を硬化させることにより、導電層17上に絶縁層16を形成する。次に、レーザー加工でビア孔Vを形成し、ビア孔V内に導電層17の少なくとも一部を露出させる。次に、アルカリ性の過マンガン酸溶液などの処理液を用いてデスミア処理を行ない、ビア孔V内のスミアを除去する。次に、例えばセミアディティブ法、サブトラクティブ法またはフルアディティブ法等により、ビア孔Vにビア導体18を形成するとともに絶縁層16の上面に導電層17を形成する。
以上のようにして、配線基板4を作製することができる。なお、本工程を繰り返すことにより、配線層6において絶縁層16および導電層17を多層化させることができる。
(電子部品の実装)
(5)最上層の導電層17上面にバンプ3を形成するとともにバンプ3を介して配線基板4に電子部品2をフリップチップ実装する。
以上のようにして、図1に示した実装構造体1を作製することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組み合わせ等が可能である。
例えば、上述した実施形態において、電子部品に半導体素子を用いた構成を例に説明したが、電子部品としてはコンデンサ等を用いても構わない。
また、上述した実施形態において、電子部品を配線基板上にフリップチップ実装した構成を例に説明したが、電子部品を配線基板にワイヤボンディング実装しても構わないし、電子部品を配線基板の内部に実装しても構わない。
また、上述した実施形態において、配線層が絶縁層を1層含む構成を例に説明したが、配線層は絶縁層を何層含んでも構わない。
また、上述した実施形態において、基体が繊維層を3層含む構成を例に説明したが、基体は繊維層を何層含んでも構わない。
また、上述した実施形態において、繊維層の第1樹脂と樹脂層の第2樹脂とが同一のものである構成を例に説明したが、繊維層の第1樹脂と樹脂層の第2樹脂とは異なるものでも構わない。
また、上述した実施形態において、ドリル加工を用いてスルーホールを形成した構成を例に説明したが、ドリル加工の代わりにレーザー加工を用いても構わない。この場合、レーザー加工によって生じたスミアをサンドブラスト加工によって良好に除去することができる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
(評価方法)
基体の上下に銅箔を積層してなる銅張積層板を複数作製してそれぞれ試料とし、各試料に対し、加工方法を変えてスルーホールを形成した。次に、無電解めっき法および電気めっき法を用いて、スルーホールの内壁にスルーホール導体を形成した。その後、高温高湿バイアス試験によって、スルーホール導体同士の絶縁信頼性を確認した。また、スルーホール導体形成後の銅張積層板を厚み方向に切断し、電界放出型電子顕微鏡を用いて切断面を観察した。
(銅張積層板の作製条件)
まず、未硬化のエポキシ樹脂(樹脂)、シリカフィラー(無機絶縁粒子)およびガラスクロス(基材)を含む樹脂シートを準備した。なお、樹脂シートは、シリカフィラーを60体積%含んでいる。
次に、樹脂シートを4層積層するとともに、最外層に銅箔を積層して積層体を形成した。
次に、温度:220℃、圧力:3MPa、時間:90分の条件下で、該積層体を厚み方向に加熱加圧することにより、上述した銅張積層板を作製した。
(スルーホール加工条件)
まず、ドリル加工を用いて、銅張積層板を厚み方向に貫通するスルーホールを形成した。
次に、スルーホールの内壁にデスミア処理を行なったものを試料1とし、スルーホールの内壁にサンドブラスト加工を行なったものを試料2とした。
デスミア処理は、処理液:アルカリ性の過マンガン酸溶液、処理温度:70℃、処理時間:5分の条件下で行なった。
サンドブラスト加工は、種類:ドライブラスト、微粒子を噴射する圧力:0.03MPa、微粒子の噴射量:50g/min、微粒子の形状:破砕粒子、微粒子の粒径:26μm、微粒子の材料:アルミナの条件下で行った。
(結果)
スルーホール導体同士の絶縁信頼性を確認した結果、試料1では、高温高湿バイアス試験(THB 85℃、85%RH、5V)200時間で19/60(不良/全数)とスルーホール間の絶縁不良が発生したのに対し、試料2では、高温高湿バイアス試験(THB
85℃、85%RH、5V)1000時間でも0/60(不良/全数)とスルーホール間の絶縁不良が見られなかった。評価基板は、1個に対して200個のスルーホールが電気的に接続されたものを用いた。信頼性評価は、スルーホール間の絶縁抵抗が10の8乗Ω以下を不良とした。その結果、サンドブラスト加工を用いることによって、絶縁信頼性が向上することが確認できた。
また、図6(a)に示すように、試料1では、角部が直角であったのに対し、図6(b)に示すように、試料2では、角部がR形状であった。その結果、サンドブラスト加工を用いることによって、角部にR形状を良好に形成できることが確認できた。
1 実装構造体
2 電子部品
3 バンプ
4 配線基板
5 コア基板
6 配線層
7 基体
8 スルーホール導体
9 絶縁体
10 樹脂
11 無機絶縁粒子
12 ガラス繊維
13 基材
14 繊維層
15 樹脂層
16 絶縁層
17 導電層
18 ビア導体
19 接続部
20 角部
21 角部の一端部
22 角部の他端部
T スルーホール
V ビア孔
C 凹部
P 貫通孔

Claims (11)

  1. 樹脂と該樹脂に被覆されたガラス繊維とを含む基体を準備する工程と、
    ドリル加工またはレーザー加工を用いて、前記基体を厚み方向に貫通するスルーホールを形成する工程と、
    サンドブラスト加工を用いて、前記スルーホールの内壁を切削する工程と、
    切削した前記スルーホールの内壁に被着したスルーホール導体を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の配線基板の製造方法において、
    前記基体の一主面に、前記スルーホール導体と接続した導電層を形成する工程をさらに備え、
    前記スルーホールの内壁を切削する工程で、
    前記サンドブラスト加工を用いて、前記スルーホールの内壁と前記基体の一主面との間の角部を切削してR形状とすることを特徴とする配線基板の製造方法。
  3. 請求項2に記載の配線基板の製造方法において、
    前記基体を準備する工程で、
    前記基体の一主面には金属層が配されており、
    前記スルーホールを形成する工程で、
    前記ドリル加工または前記レーザー加工を用いて、前記スルーホールを形成しつつ、前記金属層を厚み方向に貫通するとともに前記スルーホールにつながった貫通孔を形成し、
    前記スルーホールの内壁を切削する工程で、
    前記サンドブラスト加工を用いて、前記金属層の前記貫通孔を介して、前記スルーホールの内壁を切削することを特徴とする配線基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の配線基板の製造方法において、
    前記スルーホールの内壁を切削する工程で、
    前記サンドブラスト加工は、ドライブラスト加工であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  5. 請求項4に記載の配線基板の製造方法において、
    前記スルーホールの内壁を切削する工程で、
    前記サンドブラスト加工における微粒子の噴射圧力は、0.02Mpa以上0.1Mpa以下であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  6. 請求項5に記載の配線基板の製造方法において、
    前記スルーホールの内壁を切削する工程で、
    前記サンドブラスト加工は、直圧方式のサンドブラスト装置で行なうことを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 請求項6に記載の配線基板の製造方法において、
    切削した前記スルーホールの直径をDとしたとき、
    前記R形状である前記角部の曲率半径は、D/3以上D8/3以下であることを特徴とする配線基板の製造方法。
  8. 請求項1に記載の配線基板の製造方法によって配線基板を作製する工程と、
    該配線基板に電子部品を実装し、該配線基板と該電子部品とを電気的に接続する工程とを備えたことを特徴とする実装構造体の製造方法。
  9. 樹脂と該樹脂に被覆されたガラス繊維とを含むとともに、厚み方向に貫通したスルーホールが形成された基体と、
    該スルーホールの内壁に被着したスルーホール導体と、
    基体の一主面に配されているとともに前記スルーホール導体と接続した導電層と
    を備え、
    前記スルーホールの内壁と前記基体の一主面との角部は、R形状であることを特徴とする配線基板。
  10. 請求項1に記載の配線基板において、
    前記スルーホールの直径をDとしたとき、
    前記R形状である前記角部の曲率半径は、D/3以上D8/3以下であることを特徴とする配線基板。
  11. 請求項9に記載の配線基板と、該配線基板に実装されているとともに前記配線基板に電気的に接続した電子部品とを備えたことを特徴とする実装構造体。
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