JP2014026467A - 同定装置、同定装置の制御方法、移動体、制御プログラム、および記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、精度よく同定する。
【解決手段】部屋5に含まれる家具7が床6aにおいて占める領域を、当該床から除外した領域を含む軌跡情報3aを取得する走行データ取得部11と、部屋5の高さ情報9を含む測距情報3bおよび画像情報3cを取得する空間情報取得部12と、軌跡情報3aを測距情報3bおよび画像情報3cで補うことにより、床6aの形状8bを推定する形状推定部13とを備えた。
【選択図】図1
【解決手段】部屋5に含まれる家具7が床6aにおいて占める領域を、当該床から除外した領域を含む軌跡情報3aを取得する走行データ取得部11と、部屋5の高さ情報9を含む測距情報3bおよび画像情報3cを取得する空間情報取得部12と、軌跡情報3aを測距情報3bおよび画像情報3cで補うことにより、床6aの形状8bを推定する形状推定部13とを備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置等に関するものである。
人間の生活空間で所定の作業を行うロボットが開発されている。例えば、室内を自律的に移動しながら掃除を行う自走式の掃除機が、一般家庭に普及しつつある。所定の環境を移動可能な移動ロボットにおいては、当該移動ロボットが当該環境を同定することが重要となる。環境の状況に応じて、ロボットの動作を変更するなどの要請があるためである。
したがって、ロボットが属する環境を同定する技術が、従来から研究されてきた。例えば、下記の特許文献1には、敷地内の建築が可能であるか否かの確認を行う必要がなく、希望する間取りプランの選定を容易にする間取り設計支援方法が開示されている。
図12に基づいて、移動ロボットに関する従来の技術が解決すべき課題を説明する。図12は、家庭の部屋を俯瞰する視点から示した模式図である。
図12に示すように、部屋5にはテレビや机などの家具7が配置されていることが通常である。移動ロボットは、当該家具によって床面の進路を遮られ、部屋5の壁際まで移動できない。したがって、移動ロボットは部屋5の床面を移動し、当該移動の軌跡を得るだけでは、当該部屋の内縁8a(移動ロボットが到達可能な部屋5の領域の形状をいう)しか特定できず、真の形状8b(部屋5の床面の形状をいう)を特定できない。
しかし、例えば実空間を模した仮想空間を生成したり、当該実空間における移動ロボットの位置を正確に検知したりするためには、当該実空間の正確な形状(移動ロボットが属する環境)を特定することが不可欠である。上記の特許文献1に開示された技術は、上記課題を解決可能なものではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、精度よく同定可能な同定装置等を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の同定装置は、
(1)実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置であって、
(2)前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を取得する第1の取得手段と、
(3)前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得手段と、
(4)前記第1の取得手段によって取得された平面情報を、前記第2の取得手段によって取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定手段とを備えたことを特徴としている。
(1)実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置であって、
(2)前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を取得する第1の取得手段と、
(3)前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得手段と、
(4)前記第1の取得手段によって取得された平面情報を、前記第2の取得手段によって取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定手段とを備えたことを特徴としている。
また、上記の課題を解決するために、本発明の同定装置の制御方法は、
(1)実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置の制御方法であって、
(2)前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を、前記移動体が移動した軌跡に基づいて取得する第1の取得ステップと、
(3)前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得ステップと、
(4)前記第1の取得ステップにおいて取得された平面情報を、前記第2の取得ステップにおいて取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定ステップとを含むことを特徴としている。
(1)実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置の制御方法であって、
(2)前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を、前記移動体が移動した軌跡に基づいて取得する第1の取得ステップと、
(3)前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得ステップと、
(4)前記第1の取得ステップにおいて取得された平面情報を、前記第2の取得ステップにおいて取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定ステップとを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明の同定装置および当該装置の制御方法は、実空間に含まれる物体(例えば、部屋に配置された家具など)が底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を取得する。また、上記同定装置等は、実空間の高さ方向の情報を含む空間情報も取得する。
ここで、上記平面情報および空間情報のそれぞれは、底部の形状を表す情報として不完全である場合があることに注意する。いずれの情報も、実空間に含まれる物体によって遮られた状態(前述の図11参照)で得られた情報だからである。
そこで、上記同定装置等は、平面情報を空間情報で補うことにより、上記底部の形状を推定する。すなわち、上記同定装置等は、「高さ方向の情報」という新たな次元を含む空間情報を、上記平面情報に補充する。
したがって、本発明の同定装置および当該装置の制御方法は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、精度よく同定できる。
また、本発明の同定装置では、
(1)前記第2の取得手段は、前記実空間の底部における所定の位置から当該実空間を覆う蓋部までの距離を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
(2)前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる距離に外接する形状を特定することにより、当該実空間の形状をさらに推定することを特徴としている。
(1)前記第2の取得手段は、前記実空間の底部における所定の位置から当該実空間を覆う蓋部までの距離を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
(2)前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる距離に外接する形状を特定することにより、当該実空間の形状をさらに推定することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記同定装置は、実空間の底部における所定の位置から当該実空間を覆う蓋部までの距離を、高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得する。そして、上記同定装置は、当該空間情報に含まれる距離に外接する形状を特定することによって、当該実空間の形状をさらに推定する。
したがって、本発明の同定装置は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境の立体形状を、さらに同定できる。
また、本発明の同定装置では、
(1)前記第2の取得手段は、前記移動体から前記実空間を囲う面までの所定の仰角に応じた距離を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
(2)前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる距離を、前記所定の仰角の余弦に乗じて得られる長さを用いて、前記底部の形状を推定することを特徴としている。
(1)前記第2の取得手段は、前記移動体から前記実空間を囲う面までの所定の仰角に応じた距離を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
(2)前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる距離を、前記所定の仰角の余弦に乗じて得られる長さを用いて、前記底部の形状を推定することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記同定装置は、移動体から実空間を囲う面までの所定の仰角に応じた距離を、高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得する。そして、上記同定装置は、当該空間情報に含まれる距離を、所定の仰角の余弦に乗じて得られる長さを用いて、底部の形状を推定する。
すなわち、実空間に含まれる物体によって遮られていることにより、移動体が実空間を囲う面の際まで移動できない場合であっても、上記同定装置は当該物体を乗り越えて現在位置から際までの距離を得ることができる。これは、上記同定装置は、所定の仰角をもった高さ方向の情報を利用していると言える。
したがって、本発明の同定装置は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、さらに精度よく同定できる。
また、本発明の同定装置では、
(1)前記第2の取得手段は、前記実空間を覆う蓋部の画像を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
(2)前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる蓋部の画像を解析した結果を用いて、前記底部の形状を推定することを特徴としている。
(1)前記第2の取得手段は、前記実空間を覆う蓋部の画像を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
(2)前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる蓋部の画像を解析した結果を用いて、前記底部の形状を推定することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記同定装置は、実空間を覆う蓋部の画像を、高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得する。そして、上記同定装置は、当該空間情報に含まれる蓋部の画像を解析した結果を用いて、底部の形状を推定する。
すなわち、実空間に含まれる物体によって遮られていることにより、移動体が実空間を囲う面の際まで移動できない場合であっても、上記同定装置は底部の形状を得ることができる。前述と同様に、上記同定装置は、高さ方向の情報を利用していると言える。
したがって、本発明の同定装置は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、さらに精度よく同定できる。
また、本発明の同定装置では、
(1)前記第1の取得手段は、前記移動体が前記底部を移動した軌跡を、前記平面情報として取得し、
(2)前記推定手段は、あらかじめ定義された図形または当該図形の組み合わせを、前記第1の取得手段によって取得された軌跡に外接させることによって、前記底部の形状を推定することを特徴としている。
(1)前記第1の取得手段は、前記移動体が前記底部を移動した軌跡を、前記平面情報として取得し、
(2)前記推定手段は、あらかじめ定義された図形または当該図形の組み合わせを、前記第1の取得手段によって取得された軌跡に外接させることによって、前記底部の形状を推定することを特徴としている。
上記の構成によれば、上記同定装置は、移動体が前記底部を移動した軌跡を平面情報として取得する。そして、上記同定装置は、あらかじめ定義された図形または当該図形の組み合わせを、上記軌跡に外接させることによって、底部の形状を推定する。
したがって、本発明の同定装置は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、さらに精度よく同定できる。
また、本発明の同定装置では、
(1)前記推定手段は、前記平面情報および前記空間情報の少なくとも一方が示す形状を特定することによって、前記平面情報を前記空間情報で補うことを特徴としている。
(1)前記推定手段は、前記平面情報および前記空間情報の少なくとも一方が示す形状を特定することによって、前記平面情報を前記空間情報で補うことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記同定装置は、上記平面情報および空間情報のうち少なくとも一方が示す形状を特定する(例えば、上記情報を重ね合わせた各形状の最も外側のラインを抽出する)。
したがって、本発明の同定装置は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、さらに精度よく同定できる。
また、本発明の移動体は、
(1)上記同定装置を備えたことを特徴としている。
(1)上記同定装置を備えたことを特徴としている。
したがって、本発明の移動体は、上記同定装置と同様の効果を奏する。
なお、前記同定装置はコンピュータによって実現してもよい。この場合には、コンピュータを前記同定装置の各手段として動作させることにより、前記同定装置をコンピュータで実現させる制御プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明の同定装置は、前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を取得する第1の取得手段と、前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得手段と、前記第1の取得手段によって取得された平面情報を、前記第2の取得手段によって取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定手段とを備えた構成である。
本発明の同定装置の制御方法は、前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を、前記移動体が移動した軌跡に基づいて取得する第1の取得ステップと、前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得ステップと、前記第1の取得ステップにおいて取得された平面情報を、前記第2の取得ステップにおいて取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定ステップとを含む構成である。
したがって、本発明の同定装置および当該装置の制御方法は、実空間の底部を移動する移動体が属する環境を、精度よく同定できるという効果を奏する。
図1〜図11に基づいて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
〔自走式掃除機100の概要〕
図1に基づいて、自走式掃除機100の概要を説明する。図1は、自走式掃除機100の要部構成を示すブロック図である。
図1に基づいて、自走式掃除機100の概要を説明する。図1は、自走式掃除機100の要部構成を示すブロック図である。
自走式掃除機(移動体)100は、自走しながら塵埃を吸引することにより室内を掃除する装置であり、自走式掃除機100が属する環境(すなわち、部屋の真の形状や当該部屋の立体的形状)を同定可能な形状同定部(同定装置)10を備えている。
図2に基づいて、自走式掃除機100の外観例を説明する。図2は自走式掃除機100の外観を示し、(a)は斜視図、(b)は底面図である。
図2の(a)に示すように、自走式掃除機100は、外枠が平面視円形の筐体53からなる。筐体53は、ユーザが自走式掃除機100に指示を入力する操作パネル50、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)ランプ51、集塵部を出し入れする際に開閉する蓋部52を、その上面に備える。なお、本実施の形態における筐体53は、その上面および底面が円形をなす形状とするが、この形状に限定されないことに注意する。
筐体53は、その周囲にバンパー54を備える。当該バンパーは、自走式掃除機100に対する衝撃や振動を緩衝させる。自走式掃除機100は、走行中にバンパー54が壁6c(図3参照)または家具(物体)7(図11参照)などの障害物に接触したことを検知すると、進行方向を変更して走行を継続する。ただし、自走式掃除機100は、バンパー54が障害物に接触する前に各種センサにより当該障害物の接近を検知して、進行方向を変更してもよい。
図2の(b)に示すように、筐体53は、その底面に回転軸16aで回転する一対の駆動輪16を備える。自走式掃除機100は、当該駆動輪を同方向に回転させることにより前後に移動でき、逆方向に回転させることにより旋回して方向を転換できる。なお、自走式掃除機100の重量は、駆動輪16に対して前後方向に配分されている。
筐体53は、その底面の前方に吸込口106を備える。当該吸込口は、筐体53の底面に凹設した凹部の開放面により、床に面して形成される。凹部内には水平な回転軸で回転する回転ブラシ23が設けられており、凹部の両側方には垂直な回転軸で回転するサイドブラシ55が設けられている。
筐体53は、吸込口106のさらに前方にローラー形状の前輪127を備える。当該前輪は、進路上に現れた段差に接地する。また、筐体53は、その底面の後方端部(後端)に自在車輪からなる後輪126を備える。前輪127が床面から離れ、回転ブラシ23、駆動輪16、および後輪126が床に接地して掃除が行われる。
なお、自走式掃除機100と通信可能に接続されたスマートフォンなどの情報端末を操作することにより、ユーザは自走式掃除機100の走行を制御することができる。
〔形状8bを推定する手順の概略〕
図3に基づいて、自走式掃除機100の動作環境の一例を説明する。図3は、自走式掃除機100の動作環境(部屋5)の一例を示す模式図である。
図3に基づいて、自走式掃除機100の動作環境の一例を説明する。図3は、自走式掃除機100の動作環境(部屋5)の一例を示す模式図である。
図3に示すように、自走式掃除機100は部屋5の床6aを自走する。ここで、部屋(実空間)5は、床(底部)6a、天井(蓋部)6b、および壁(実空間を囲う面)6cによって立体的に区切られた空間をいう。前述したように、自走式掃除機100(形状同定部10)は、床6aの形状8b(図11参照)を推定できる。
図4に基づいて、自走式掃除機100が床6aを移動した軌跡を示す軌跡情報(平面情報)3aを用いて内縁8aを推定する方法を説明する。図4は、軌跡情報3aを用いて内縁8aを推定する方法を示す模式図である。図4の(a)は、自走式掃除機100の移動によって描かれる軌跡情報3aを示し、図4の(b)は、当該軌跡情報が示す軌跡に外接する矩形の組み合わせによって推定された内縁8aを示す。
図4の(a)に示すように、自走式掃除機100は、駆動輪16に対する制御信号に基づいて、床6aを移動した軌跡を示す軌跡情報3aを得ることができる。
図4の(b)に示すように、自走式掃除機100は、あらかじめ定義された複数の矩形(詳細は後述)を、軌跡情報3aが示す軌跡に外接するように組み合わせる。そして、自走式掃除機100は、組み合わせた矩形の外周をなぞった形状を、内縁8a(自走式掃除機100が到達可能な部屋5の領域の形状をいう)の推定結果として得ることができる。
図5に基づいて、仰角θに応じた障害物までの距離lを計測することを説明する。図5は、自走式掃除機100の周囲を取り囲む障害物までの距離lを計測することを示す模式図である。図5の(a)は、自走式掃除機100が距離計測部20bを用いて距離lを計測する様子を示し、図5の(b)は、仰角θを保ったまま距離計測部20bを回転させて距離lを計測する様子を示す。
図5の(a)に示すように、自走式掃除機100は距離計測部20bを用いて、仰角θに応じた障害物までの距離lを計測する。そして、自走式掃除機100は、計測した距離lを仰角θの余弦cosθに乗じる(l×cosθ)ことにより、現在位置から壁6cまでの距離を計算する。
すなわち、家具7が配置されていることにより壁6cの際までの軌跡を得られない場合であっても、自走式掃除機100は当該家具を乗り越えて、現在位置から壁6cの際までの距離を得ることができる。これは、自走式掃除機100は、床6aを移動するだけでは得られない高さ情報(高さ方向の情報)9を利用していると言える。
図5の(b)に示すように、自走式掃除機100は、部屋5における所定の位置(例えば部屋5の中央)から、所定の仰角θに対する周囲の障害物までの距離lを計測して上記長さを得る。これにより自走式掃除機100は、家具7を乗り越えて壁6cまでの距離を計測できた部分については、形状8bの推定結果を得ることができる。
図6に基づいて、自走式掃除機100が天井6bの形状を得ることを説明する。図6は、自走式掃除機100が天井6bの形状を得ることを示す模式図である。図6の(a)は、自走式掃除機100が画像撮影部20cを用いて天井6bを撮影する様子を示し、図6の(b)は、撮影された天井6bを表す画像を示す。
図6の(a)および(b)に示すように、自走式掃除機100は画像撮影部20cを用いて、部屋5における所定の位置(例えば部屋5の中央)から天井6bを撮影する。自走式掃除機100は撮影した天井6bの画像を解析し、天井6bと壁6cとの接続部分(エッジ)を抽出する。これにより自走式掃除機100は、家具7(照明器具やエアコンなど)でエッジが遮られていない部分については、形状8bの推定結果を得ることができる。
すなわち、家具7が配置されていることにより壁6cまでの軌跡を得られない場合であっても、自走式掃除機100は形状8bを得ることができる。前述と同様に、自走式掃除機100は、床6aを移動するだけでは得られない高さ情報9を利用していると言える。
図7に基づいて、最終的な形状8bの推定結果を得る方法を説明する。図7は、自走式掃除機100が移動した軌跡から推定した内縁8aを示す矩形情報1(図4参照)、所定の仰角θに対する周囲の障害物までの距離lを計測することによって得た距離情報2a(図5参照)、および天井6bの画像からエッジを抽出することによって得たエッジ情報2b(図6参照)を重ね合わせた模式図である。
図7に示すように、矩形情報1、距離情報2a、およびエッジ情報2bのそれぞれは、真の形状8bを表す情報として不完全である。自走式掃除機100は、いずれの方法により形状8bを得ようとしても、部屋5に配置された家具7に遮られて完全な情報を得ることができないからである。
しかし、自走式掃除機100(形状同定部10)は、互いに補い合うように上記3つの情報を統合することにより、形状8bを精度よく推定できる。例えば、自走式掃除機100は、上記3つの情報のうち少なくとも1つが示す形状を特定する(すなわち、図7において重ね合わせた各形状の最も外側のラインを抽出する)ことにより、精度のよい形状8bの推定結果を得ることができる。
なお、上記の例においては、高さ情報9を含む距離情報2aおよびエッジ情報2bの両方を用いているが、自走式掃除機100はいずれか一方のみを用いるだけでもよい。すなわち、自走式掃除機100は、いずれか一方のみを矩形情報1と統合することによっても、当該矩形情報のみを用いる場合よりも形状8bを精度よく推定できることは明らかである。
また、自走式掃除機100は、矩形情報1、距離情報2a、およびエッジ情報2bを、それぞれ複数利用してもよい。すなわち、図7は、上記3つの情報をそれぞれ1つずつしか示していないが、これらの一部または全部は複数あってもよい。例えば、自走式掃除機100は、それぞれ異なる条件で取得した複数の矩形情報1、距離情報2a、およびエッジ情報2bを統合して、形状8bの推定結果を得てもよい。
〔自走式掃除機100の構成〕
図1に基づいて、自走式掃除機100の構成を説明する。なお、記載の簡潔性を担保する観点から、形状8bを推定する処理に直接関係のない部分は、構成の説明およびブロック図から省略した。例えば、図2を参照して説明した掃除機能に関係するそれぞれの部分は、上記ブロック図から省略されていることに注意する。
図1に基づいて、自走式掃除機100の構成を説明する。なお、記載の簡潔性を担保する観点から、形状8bを推定する処理に直接関係のない部分は、構成の説明およびブロック図から省略した。例えば、図2を参照して説明した掃除機能に関係するそれぞれの部分は、上記ブロック図から省略されていることに注意する。
以下、センサ部20(走行データ記録部20a、距離計測部20b、画像撮影部20c)、形状同定部10(走行データ取得部11、空間情報取得部12、形状推定部13)の順序で各構成が担う機能を説明する。
センサ部20は、形状同定部10が利用する各種データを収集する。センサ部20は、走行データ記録部20a、距離計測部20b、および画像撮影部20cを含む。
走行データ記録部20aは、自走式掃除機100の駆動輪16に対する制御信号を記録し、上記制御信号の時系列を走行データ4aとして、走行データ取得部11に出力する。
距離計測部20bは、任意の方向に存在する物体までの距離を測定し、測距データ4bを得る任意の機器(例えば測距センサ)である。距離計測部20bは、距離を計測して得た測距データ4bを距離取得部12aに出力する。
なお、距離計測部20bによる距離計測は、測距センサを用いた方法に限られない。例えば、距離計測部20bは、部屋5の各所にあらかじめ貼付されたマーカを撮影し、撮影された画像に含まれる当該マーカの大きさを解析することによって、撮影位置から当該マーカまでの距離を計測してもよい。
画像撮影部20cは、自走式掃除機100の周囲を撮影し、画像データ4cを得る任意の機器(例えばカメラ)である。画像撮影部20cは、撮影によって得た画像データ4cを画像取得部12bに出力する。
形状同定部(同定装置)10は、部屋5の床6aを移動する自走式掃除機100が属する環境を同定するものである。なお、形状同定部10の各機能は、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの記憶素子に記憶されたプログラムを、CPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現されてもよい。
また、本実施の形態では、形状同定部10は、自走式掃除機100に内蔵される機器として図1に示しているが、形状同定部10は、自走式掃除機100の外部に通信可能に接続された外部装置であってもよい。すなわち、例えば形状同定部10を外部のサーバに備え、自走式掃除機100がセンシングした情報を当該サーバに送信し、当該サーバにおいて推定された形状8bの結果を自走式掃除機100が受信する構成であってもよい。
形状同定部10は、走行データ取得部11、空間情報取得部12(距離取得部12a、画像取得部12b)、形状推定部13(外接矩形抽出部13a、距離計算部13b、画像解析部13c、補充統合部13d)を含む。
走行データ取得部(第1の取得手段)11は、部屋5に含まれる家具7が床6aにおいて占める領域を、当該床から除外した領域である内縁8aを示す軌跡情報3aを取得する。具体的には、走行データ記録部20aから走行データ4aが入力されると、走行データ取得部11は、当該走行データを軌跡情報3aに変換し、当該軌跡情報を外接矩形抽出部13aに出力する。
ここで、軌跡情報3aは、自走式掃除機100が移動した軌跡を示す情報である。具体的には、軌跡情報3aは、例えば所定の2次元座標において自走式掃除機100の位置を示す座標を、時系列に並べた情報である。
空間情報取得部(第2の取得手段)12は、部屋5の高さ情報(高さ方向の情報)9を含む測距情報(空間情報)3bおよび画像情報(空間情報)3cを取得する。空間情報取得部12は、距離取得部12aと画像取得部12bとを含む。
距離取得部(第2の取得手段)12aは、自走式掃除機100から壁6cまでの所定の仰角θに応じた距離lを、高さ情報9の1つとして含む測距情報(空間情報)3bを取得する。
具体的には、距離計測部20bから測距データ4bが入力されると、距離取得部12aは、測距データ4bを測距情報3bに変換し、当該測距情報3bを距離計算部13bに出力する。ここで、測距情報3bは、測距した方向、仰角θ、および計測された距離lを対応付けた情報である。
画像取得部(第2の取得手段)12bは、部屋5を覆う天井6bの画像を、高さの情報9の1つとして含む画像情報3cを取得する。具体的には、画像撮影部20cから画像データ4cが入力されると、画像取得部12bは、画像データ4cを画像情報3cに変換し、当該画像情報を画像解析部13cに出力する。
形状推定部(推定手段)13は、走行データ取得部11によって取得された軌跡情報3aを、空間情報取得部12によって取得された測距情報3bおよび画像情報3cで補うことにより、内縁8aと家具7とを内包する床6aの形状8bを推定する。形状推定部13は、外接矩形抽出部13a、距離計算部13b、画像解析部13c、および補充統合部13dを含む。
外接矩形抽出部(推定手段)13aは、走行データ取得部11によって取得された軌跡情報3aに外接する矩形の組み合わせとして、矩形情報1(図4の(b)参照)を得る。
具体的には、走行データ取得部11から軌跡情報3aが入力されると、外接矩形抽出部13aは、あらかじめ定義された複数の矩形を、当該軌跡情報が示す軌跡に外接するように組み合わせる。そして、外接矩形抽出部13aは、組み合わせた矩形の外周をなぞった形状を、矩形情報1として補充統合部13dに出力する。
また、外接矩形抽出部13aは、自走式掃除機100が走行終了条件を満たしているか否かを判定する。具体的には、前回抽出した矩形情報1によって表される形状の面積と、今回抽出した矩形情報1によって表される形状の面積との差分が、所定のしきい値を下回っている場合、外接矩形抽出部13aは、自走式掃除機100が床6aを走行し尽くしたと判定し、自走式掃除機100に走行終了の指令を出す。自走式掃除機100がさらに走行を継続しても、軌跡に外接する矩形の面積の変化が少ないことにより、内縁8aは当該軌跡によって十分にカバーされていると考えられるからである。
あるいは、外接矩形抽出部13aは、自走式掃除機100が走行を開始してから所定の時間が経過した場合、自走式掃除機100が走行終了条件を満たしていると判定してもよい。自走式掃除機100の走行時間が十分に経過すれば、内縁8aは当該軌跡によって十分にカバーされていると考えられるからである。したがって、上記2つの判定方法に基づいて、外接矩形抽出部13aが自走式掃除機100が床6aを走行し尽くしたと判定することには、合理性があると考えられる。
なお、上記指令を受けた自走式掃除機100は、周囲の障害物までの距離を測定するために(図5の(b))、矩形情報1から算出可能な部屋5の略中央に移動する。
距離計算部(推定手段)13bは、距離取得部12aによって取得された測距情報3bに含まれる距離を所定の仰角の余弦に乗じることによって(図5の(a)参照)、距離情報(長さ)2aを計算する。具体的には、距離取得部12aから測距情報3bが入力されると、距離計算部13bは、前述の計算にしたがって現在位置から壁6cまでの距離を計算し、当該計算した結果を距離情報2aとして補充統合部13dに出力する。
画像解析部(推定手段)13cは、画像取得部12bによって取得された画像情報3cに含まれる天井6bの画像を解析することによって、当該天井の形状を示すエッジ情報2bを抽出し、抽出したエッジ情報2bを補充統合部13dに出力する。ここで、天井6bと壁6cとの接続部分(エッジ)は、公知のエッジ抽出技術を利用して抽出される。
補充統合部(推定手段)13dは、外接矩形抽出部13aから入力された矩形情報1、距離計算部13bから入力された距離情報2a、および画像解析部13cから入力されたエッジ情報2bを統合し、最終的な形状8bの推定結果を得る(図7参照)。
〔軌跡に外接する矩形〕
図4の(b)を参照して前述したように、自走式掃除機100(外接矩形抽出部13a)は、あらかじめ定義された複数の矩形を、軌跡情報3aが示す軌跡に外接するように組み合わせる。ここで、当該矩形は任意の形状でよいし、外接させる矩形は1つだけであってもよい。すなわち、図4の(b)に示した例では、辺の長さにバリエーションのある複数の矩形を組み合わせるとして説明したが、自走式掃除機100は、辺の長さが固定された一種類の矩形を外接させてもよい。
図4の(b)を参照して前述したように、自走式掃除機100(外接矩形抽出部13a)は、あらかじめ定義された複数の矩形を、軌跡情報3aが示す軌跡に外接するように組み合わせる。ここで、当該矩形は任意の形状でよいし、外接させる矩形は1つだけであってもよい。すなわち、図4の(b)に示した例では、辺の長さにバリエーションのある複数の矩形を組み合わせるとして説明したが、自走式掃除機100は、辺の長さが固定された一種類の矩形を外接させてもよい。
言い換えれば、自走式掃除機100は、二等辺三角形、平行四辺形、正六角形など、矩形以外の図形を上記軌跡に外接するように組み合わせてもよい。上記3つの図形例は、辺の長さを固定する場合であっても、矩形と同様に平面を隙間なく覆うことができるという好ましい性質を持つ。辺の長さにバリエーションのある複数の矩形を組み合わせる場合、辺の長さが固定された矩形で近似を行う場合、矩形以外の図形を組み合わせる場合など、いずれの場合であっても、定義の内容は異なるものの、あらかじめ定義された複数の図形を組み合わせているという点は同様である。
また、複数の矩形の組み合わせの代わりに、上記軌跡に外接する単一の図形であって、矩形などあらかじめ定義されたものを内縁8aの推定結果としてもよい。この場合、図形の辺の長さや縦横比は、軌跡情報3aに合わせて変動する。一般に内縁8aが単一の図形で構成されているとは限らないため、単一の図形を用いる場合は推定の精度が低下するが、内縁8aの推定結果を簡単に得ることができるという利点がある。
〔スケールを合わせる方法〕
図8に基づいて、エッジ情報2bのスケールを、矩形情報1のスケールまたは距離情報2aのスケールに一致させる方法を説明する。図8は、上記スケールを合わせるための方法を示す模式図である。
図8に基づいて、エッジ情報2bのスケールを、矩形情報1のスケールまたは距離情報2aのスケールに一致させる方法を説明する。図8は、上記スケールを合わせるための方法を示す模式図である。
自走式掃除機100は、天井6bの一方のエッジから他方のエッジまでの距離Lを、以下のように計算する。
L=L1+L2=(l1×sinθ1)+(l2×sinθ2)
自走式掃除機100は、上式で計算した距離Lと、矩形情報1が示す矩形の幅、または距離情報2aが示す形状8bの推定結果の幅とが一致するように、矩形情報1、距離情報2a、およびエッジ情報2bを統合する。
自走式掃除機100は、上式で計算した距離Lと、矩形情報1が示す矩形の幅、または距離情報2aが示す形状8bの推定結果の幅とが一致するように、矩形情報1、距離情報2a、およびエッジ情報2bを統合する。
〔部屋5の立体形状を推定する方法〕
距離取得部12aは、部屋5の床6aにおける所定の位置から、当該部屋を覆う天井6bまでの距離を、高さ情報9の1つとして含む測距情報3bを取得する。すなわち、自走式掃除機100は距離計測部20bを用いて、床6aを走行しながら所定の位置で(または所定のタイミングで)天井6bまでの距離をさらに計測する。形状推定部13は、距離取得部12aによって取得された天井6bまでの距離に外接する形状を特定することにより、部屋5の立体的な形状(図3参照)をさらに推定する。
距離取得部12aは、部屋5の床6aにおける所定の位置から、当該部屋を覆う天井6bまでの距離を、高さ情報9の1つとして含む測距情報3bを取得する。すなわち、自走式掃除機100は距離計測部20bを用いて、床6aを走行しながら所定の位置で(または所定のタイミングで)天井6bまでの距離をさらに計測する。形状推定部13は、距離取得部12aによって取得された天井6bまでの距離に外接する形状を特定することにより、部屋5の立体的な形状(図3参照)をさらに推定する。
これにより、自走式掃除機100は、形状8bだけでなく、部屋5全体の立体形状をも推定できる。
〔距離の測定方法の変形例〕
図9に基づいて、距離の測定方法の変形例を説明する。図9は、自走式掃除機100が筐体53から画像撮影部20cを伸ばして、周囲の障害物までの距離を測定する様子を示す模式図である。
図9に基づいて、距離の測定方法の変形例を説明する。図9は、自走式掃除機100が筐体53から画像撮影部20cを伸ばして、周囲の障害物までの距離を測定する様子を示す模式図である。
図9に示すように、自走式掃除機100は筐体53から画像撮影部20cを伸ばし、周囲の障害物までの距離を測定してもよい。前述と同様に、自走式掃除機100は、床6aを移動するだけでは得られない高さ情報9を利用していると言える。
〔壁6cと家具7とを区別する方法〕
図10に基づいて、壁6cと家具7とを区別する方法を説明する。図10は、自走式掃除機100が距離計測部20bを用いて、障害物までの距離を計測する様子と仰角θに対する距離lのグラフとを示した図であり、(a)は家具7がない場合、(b)は家具7がある場合を示す。
図10に基づいて、壁6cと家具7とを区別する方法を説明する。図10は、自走式掃除機100が距離計測部20bを用いて、障害物までの距離を計測する様子と仰角θに対する距離lのグラフとを示した図であり、(a)は家具7がない場合、(b)は家具7がある場合を示す。
図10の(a)に示すように、自走式掃除機100が距離計測部20bを用いて、現在位置から家具7によって遮られていない壁6cまでの距離を計測する場合、仰角θに対する距離lは、正接(tan)のグラフに沿って変化する。
図10の(b)に示すように、自走式掃除機100が距離計測部20bを用いて、現在位置から家具7によって遮られた壁6cまでの距離を計測する場合、仰角θに対する距離lは、非連続な正接(tan)のグラフに沿って変化する。
上記のように、図10の(a)および(b)の差異を検知することによって、自走式掃除機100は、距離を測定する方向にある障害物が、壁6cであるか家具7であるかを区別することができる。
言い換えれば、空間情報取得部12(第2の取得手段)は、自走式掃除機100(移動体)から壁6c(実空間を囲う面)までの所定の仰角に応じた距離を、高さ情報9(高さ方向の情報)の1つとして含む測距情報3b(空間情報)を取得し、当該測距情報(空間情報)に含まれる距離が連続か否かを判定することによって、当該距離を測定した方向に家具7(物体)があるか否かを判定する。
〔自走式掃除機100が実行する処理〕
図11に基づいて、自走式掃除機100が実行する処理の流れを説明する。図11は、自走式掃除機100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、カッコ書きの「〜ステップ」は制御方法の各ステップを表す。
図11に基づいて、自走式掃除機100が実行する処理の流れを説明する。図11は、自走式掃除機100が実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、カッコ書きの「〜ステップ」は制御方法の各ステップを表す。
まず、走行データ取得部11が、自走式掃除機100の走行中に軌跡情報3aを取得する(ステップ1:S1のように略記する、第1の取得ステップ)。次に、外接矩形抽出部13aが、自走式掃除機100の走行終了条件を判定する(S2)。走行終了条件を満たしていると判定される場合(S2においてYES)、外接矩形抽出部13aは外接する矩形を抽出し、抽出した矩形を矩形情報1とする(S3)。自走式掃除機100は、当該矩形情報から算出可能な部屋の略中央に移動する。
次に、距離取得部12aが壁6cまでの距離(測距情報3b)を取得し(S4、第2の取得ステップ)、距離計算部13bが距離情報2aを計算する(S5)。また、画像取得部12bが画像情報3cを取得し(S6、第2の取得ステップ)、画像解析部13cがエッジ情報2bを抽出する(S7)。
最後に、補充統合部13dが矩形情報1、距離情報2a、およびエッジ情報2bを統合する(S8、推定ステップ)。これにより、自走式掃除機100(形状同定部10)は、形状8bの推定結果を得ることができる。
なお、上記フローチャートの説明では、自走式掃除機100は、走行終了条件を満たした後、測距情報3bを得るために部屋の略中央に移動すると述べたが、測距情報3bを得る方法は上記方法に限定されない。例えば、自走式掃除機100は、床6aを走行しながら所定の位置で(または所定のタイミングで)測距情報3bを(繰り返し)得てもよい。
〔形状同定部10(自走式掃除機100)が奏する効果〕
形状同定部10は、部屋5の床6aを移動する自走式掃除機100が属する環境を、精度よく同定できるという効果を奏する。
形状同定部10は、部屋5の床6aを移動する自走式掃除機100が属する環境を、精度よく同定できるという効果を奏する。
〔各実施の形態に含まれる構成(技術的手段)の組み合わせについて〕
上述した実施の形態に含まれる構成は、適宜組み合わせられることに注意する。すなわち、上記の実施の形態で説明したすべての構成は、当該説明に係る実施の形態のみならず、他の実施の形態においても当該構成の全部または一部を組み合わせて利用でき、それによって得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
上述した実施の形態に含まれる構成は、適宜組み合わせられることに注意する。すなわち、上記の実施の形態で説明したすべての構成は、当該説明に係る実施の形態のみならず、他の実施の形態においても当該構成の全部または一部を組み合わせて利用でき、それによって得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
最後に、自走式掃除機100の各ブロック(特に、形状同定部10に含まれる各ブロック)は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
最後に、自走式掃除機100の各ブロック(特に、形状同定部10に含まれる各ブロック)は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、自走式掃除機100は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである自走式掃除機100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、自走式掃除機100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、自走式掃除機100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
このように、本明細書においては、手段とは必ずしも物理的手段を意味せず、各手段の機能がソフトウェアによって実現される場合も含む。また、1つの手段の機能が2つ以上の物理的手段により実現されてもよいし、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されてもよい。
本発明は、実空間の底部を移動する移動体などに適用できる。
3a 軌跡情報(平面情報)
3b 測距情報(空間情報)
3c 画像情報(空間情報)
5 部屋(実空間)
6a 床(底部)
6b 天井(蓋部)
6c 壁(実空間を囲う面)
7 家具(物体)
8a 内縁
8b 形状(底部の形状)
9 高さ情報(高さ方向の情報)
10 形状同定部(同定装置)
11 走行データ取得部(第1の取得手段)
12 空間情報取得部(第2の取得手段)
13 形状推定部(推定手段)
100 自走式掃除機(移動体)
3b 測距情報(空間情報)
3c 画像情報(空間情報)
5 部屋(実空間)
6a 床(底部)
6b 天井(蓋部)
6c 壁(実空間を囲う面)
7 家具(物体)
8a 内縁
8b 形状(底部の形状)
9 高さ情報(高さ方向の情報)
10 形状同定部(同定装置)
11 走行データ取得部(第1の取得手段)
12 空間情報取得部(第2の取得手段)
13 形状推定部(推定手段)
100 自走式掃除機(移動体)
Claims (10)
- 実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置であって、
前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を取得する第1の取得手段と、
前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段によって取得された平面情報を、前記第2の取得手段によって取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定手段とを備えたことを特徴とする同定装置。 - 前記第2の取得手段は、前記実空間の底部における所定の位置から当該実空間を覆う蓋部までの距離を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる距離に外接する形状を特定することにより、当該実空間の形状をさらに推定することを特徴とする請求項1に記載の同定装置。 - 前記第2の取得手段は、前記移動体から前記実空間を囲う面までの所定の仰角に応じた距離を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる距離を、前記所定の仰角の余弦に乗じて得られる長さを用いて、前記底部の形状を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の同定装置。 - 前記第2の取得手段は、前記実空間を覆う蓋部の画像を、前記高さ方向の情報の1つとして含む空間情報を取得し、
前記推定手段は、前記第2の取得手段によって取得された空間情報に含まれる蓋部の画像を解析した結果を用いて、前記底部の形状を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の同定装置。 - 前記第1の取得手段は、前記移動体が前記底部を移動した軌跡を、前記平面情報として取得し、
前記推定手段は、あらかじめ定義された図形または当該図形の組み合わせを、前記第1の取得手段によって取得された軌跡に外接させることによって、前記底部の形状を推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の同定装置。 - 前記推定手段は、前記平面情報および前記空間情報の少なくとも一方が示す形状を特定することによって、前記平面情報を前記空間情報で補うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の同定装置。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の同定装置を備えたことを特徴とする移動体。
- 実空間の底部を移動する移動体が属する環境を同定する同定装置の制御方法であって、
前記実空間に含まれる物体が前記底部において占める領域を、当該底部から除外した領域を含む平面情報を、前記移動体が移動した軌跡に基づいて取得する第1の取得ステップと、
前記実空間の高さ方向の情報を含む空間情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップにおいて取得された平面情報を、前記第2の取得ステップにおいて取得された空間情報で補うことにより、前記底部の形状を推定する推定ステップとを含むことを特徴とする同定装置の制御方法。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の同定装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるための制御プログラム。
- 請求項9に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2012166315A JP2014026467A (ja) | 2012-07-26 | 2012-07-26 | 同定装置、同定装置の制御方法、移動体、制御プログラム、および記録媒体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111248815A (zh) * | 2020-01-16 | 2020-06-09 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种工作地图的生成方法、装置、设备及存储介质 |
-
2012
- 2012-07-26 JP JP2012166315A patent/JP2014026467A/ja active Pending
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