JP2014025788A - 孔位置計測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の支持板に設けられた孔の相対的な位置ずれを容易に計測可能とする。
【解決手段】間隔をおいて配置された管板5と管支持板6に夫々管孔7、8が設けられ、当該管孔7、8に棒状の伝熱管を挿入して、管板5及び管支持板6で伝熱管を支持する熱交換器において、管板5及び管支持板6に設けられた管孔7、8の相対的な位置ずれ量を計測する孔位置計測方法であって、照射器支持治具10を介して管板5にレーザ照射器11を設置し、レーザ照射器11から管板5の管孔7の軸線上を管支持板6に向かってレーザ光を照射して、当該レーザ光の管支持板6上の到達位置P1と管支持板6の管孔7の中心軸P2との位置ずれ量L1を計測する。
【選択図】図3
【解決手段】間隔をおいて配置された管板5と管支持板6に夫々管孔7、8が設けられ、当該管孔7、8に棒状の伝熱管を挿入して、管板5及び管支持板6で伝熱管を支持する熱交換器において、管板5及び管支持板6に設けられた管孔7、8の相対的な位置ずれ量を計測する孔位置計測方法であって、照射器支持治具10を介して管板5にレーザ照射器11を設置し、レーザ照射器11から管板5の管孔7の軸線上を管支持板6に向かってレーザ光を照射して、当該レーザ光の管支持板6上の到達位置P1と管支持板6の管孔7の中心軸P2との位置ずれ量L1を計測する。
【選択図】図3
Description
本発明は、離間して配置された部材に夫々設けられた孔の軸線のずれを計測する方法に関する。
原子力発電所等に用いられる蒸気発生器のように、容器内に複数の伝熱管を備えた構成の熱交換器が知られている。
例えば蒸気発生器では、容器内に複数の伝熱管が並べて配置されており、これらの伝熱管は互いに間隔をおいて配置された複数の支持板で支持されている。夫々の支持板には、伝熱管を挿入する管孔が各伝熱管毎に設けられている。
例えば蒸気発生器では、容器内に複数の伝熱管が並べて配置されており、これらの伝熱管は互いに間隔をおいて配置された複数の支持板で支持されている。夫々の支持板には、伝熱管を挿入する管孔が各伝熱管毎に設けられている。
互いに間隔をおいて配置された複数の支持板に、伝熱管挿入用の管孔を設ける方法として、例えば特許文献1には、あらかじめ所望の間隔をおいて設置された複数の支持板に対して、長尺のドリルによってまとめて突き通すことで管孔を形成することが開示されている。特許文献1では、更にドリルを継ぎ差しながら多数の支持板に同軸上に管孔を設ける方法が提案されている。
ところで、上記特許文献1のように、間隔をおいて配置された複数の支持板をドリルで一度に突き通すようにして管孔を設けたとしても、ドリルの撓み等により、管孔が同軸上からずれてしまう虞がある。特に支持板の少なくとも1つが比較的厚い場合には、例え支持板上での管孔の位置が目標位置と一致していても、厚板の支持板で管孔の軸線が傾いていると、他の支持板の管孔に伝熱管が挿入不能となったり、例え管孔に挿入できたとしても伝熱管が過度な力を受けた状態で支持されることとなり伝熱管の寿命を低下させたりする虞がある。
そこで、複数の支持板に管孔を設けた後に、各管孔の相対的な位置ずれ、特に軸線のずれを計測する必要がある。例えば伝熱管と同径の棒状の治具を一つの支持板の管孔に挿入して、治具の先端を他の支持板の近傍まで移動させ、治具の先端と他の支持板の管孔とのずれをスケール等で計測する方法が考えられるが、この方法では複数の支持板の間隔に合わせて計測用の治具を長尺にしなければならず、当該治具が扱いづらいものとなって労力を要するとともに、治具を管孔に挿入することで計測に多大な工数を要するものとなってしまう。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、複数の支持板に設けられた孔の相対的な位置ずれ量を容易に計測可能な孔位置計測方法を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、互いに間隔をおいて配置された複数の支持部材に夫々孔が設けられ、当該複数の支持部材の孔に伝熱管を挿入して、前記複数の支持部材で前記伝熱管を支持する熱交換器において、前記複数の支持部材に設けられた孔の相対的な位置ずれ量を計測する孔位置計測方法であって、前記複数の支持部材のうちの第1の支持部材に、レーザ光を照射するレーザ照射手段を設置し、前記レーザ照射手段から前記第1の支持部材の前記孔の軸線上を前記複数の支持部材のうちの第2の支持部材に向かってレーザ光を照射して、当該レーザ光と前記第2の支持部材の前記孔との位置ずれ量を計測することを特徴とする。
これにより、請求項1の孔位置計測方法では、互いに間隔をおいて配置された複数の支持部材のうちの第1の支持部材にレーザ照射手段を設置し、レーザ照射手段から第1の支持部材の孔の軸線上を第2の支持部材に向かってレーザ光を照射し、当該レーザ光と第2の支持部材との位置ずれ量を計測することで、第1の支持部材の孔と第2の支持部材の孔との相対的な位置ずれ量が計測される。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1において、前記レーザ照射手段は、支持治具を介して前記第1の支持部材に設置され、前記支持治具は、前記第1の支持部材の前記孔に挿入される筒部を備えるとともに、前記筒部の一端部に前記レーザ照射手段を支持し、前記レーザ照射手段から照射したレーザ光が、前記筒部の中心軸上を通過して前記筒部の他端部から前記第2の支持部材に向かうことを特徴とする。
これにより、請求項2の孔位置計測方法では、第1の支持部材の孔に挿入される筒部を有する支持治具によってレーザ照射手段が支持されるので、簡単な構造の支持治具によってでレーザ照射手段を支持して、レーザ照射手段から照射したレーザ光を第1の支持部材の孔の軸線上を通過させて第2の支持部材に向かわせられる。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2において、前記第2の支持部材に、当該第2の支持部材の前記孔の位置でレーザ光を受光するレーザ受光手段を設置し、前記レーザ受光手段は、前記第1の支持部材に設置された前記レーザ照射手段から照射したレーザ光を受光して、前記レーザ光と前記第2の支持部材の前記孔との位置ずれ量を計測することを特徴とする。
これにより、請求項3の孔位置計測方法では、第1の支持部材に設置したレーザ照射手段から照射したレーザ光を、第2の支持部材に設置したレーザ受光手段により受光して、当該レーザ光と第2の支持部材の孔との位置ずれ量を計測することで、第1の支持部材の孔と第2の支持部材の孔との相対的な位置ずれ量が容易かつ精度良く計測される。
本発明に係る孔位置計測方法では、伝熱管を支持する複数の支持部材のうちの第1の支持部材に設置したレーザ照射手段からレーザ光が孔の軸線方向に第2の支持部材に向かって照射されるので、複数の支持部材に設けられた孔の相対的な位置ずれを容易に計測することが可能となり、特に複数の孔の軸線のすれを容易に計測することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る孔位置計測方法により孔位置を計測する対象である熱交換器の断面図である。
図1は本発明の一実施形態に係る孔位置計測方法により孔位置を計測する対象である熱交換器の断面図である。
例えば原子力発電所等に用いられる蒸気発生器のような熱交換器1は、図1に示すように、円筒状の容器2内に複数の伝熱管3を備え、当該伝熱管3を並べて容器2内で往復するように配置されている。詳しくは、伝熱管3は、容器2の基端部2a側から先端部2b側へ向かって延び、先端部2b内でU字状に反転して、基端部2a側に戻るように配置されている。伝熱管3は、基端部2aに設けられた管板5(支持板)と、複数の管支持板6(支持板)によって支持されている。管板5及び管支持板6は、容器2内で軸線方向に互いに間隔をおいて配置されている。管板5及び複数の管支持板6のうち、最も基端部2a側にある管板5は、容器2を一部閉塞する機能を兼ねており、その厚さが管支持板6よりも厚くなっている。
管板5及び管支持板6は、各伝熱管3毎に管孔7、8(孔)が設けられており、当該管孔7、8に伝熱管3が略隙間なく挿入されて、伝熱管3をまとめて支持している。
管板5に設けられる管孔7及び管支持板6に設けられる管孔8は、例えば容器2に管板5及び管支持板6を固定した後で、長尺のドリルによって管板5側から突き通すようにして形成されており、略同軸上に配置される。しかしながら、ドリルの撓み等により管孔7、8が正確に同軸上に配置されない場合がある。
管板5に設けられる管孔7及び管支持板6に設けられる管孔8は、例えば容器2に管板5及び管支持板6を固定した後で、長尺のドリルによって管板5側から突き通すようにして形成されており、略同軸上に配置される。しかしながら、ドリルの撓み等により管孔7、8が正確に同軸上に配置されない場合がある。
本実施形態の孔位置計測方法は、管板5及び管支持板6に設けられた管孔7、8の相対的な位置ずれ量を計測するものであり、詳しくは、管板5に設けられた管孔7の軸線に対する管支持板6の管孔7、8の軸線の位置ずれ量を計測する。
まず、図2、3を用いて本発明の第1の実施形態に係る孔位置計測方法について説明する。
まず、図2、3を用いて本発明の第1の実施形態に係る孔位置計測方法について説明する。
図2は、第1の実施形態の孔位置計測方法におけるレーザ照射器11の管板5への設置状態を示す斜視断面図である。図3は、第1の実施形態の孔位置計測方法における管孔7の位置ずれ量L1の計測要領を示す説明図である。
図2、3に示すように、第1の実施形態の孔位置計測方法では、始めに管板5の計測対象の管孔7に、基端側から照射器支持治具10を装着する。
図2、3に示すように、第1の実施形態の孔位置計測方法では、始めに管板5の計測対象の管孔7に、基端側から照射器支持治具10を装着する。
照射器支持治具10は、円筒部10a(筒部)を有しており、当該円筒部10aが管孔7に略隙間なく挿入可能に形成されている。照射器支持治具10の基端側には、径方向外方に広がったフランジ10bが設けられている。フランジ10bには、円筒部10aとは反対側でレーザ照射器11が固定可能となっている。
レーザ照射器11は、位置計測用のレーザ光を照射可能であって、照射器支持治具10に固定された際に、照射するレーザ光が照射器支持治具10の円筒部10aの中心軸上を、フランジ10b側からその反対側の先端側に向けて照射可能となっている。
レーザ照射器11は、位置計測用のレーザ光を照射可能であって、照射器支持治具10に固定された際に、照射するレーザ光が照射器支持治具10の円筒部10aの中心軸上を、フランジ10b側からその反対側の先端側に向けて照射可能となっている。
次に、照射器支持治具10に固定されたレーザ照射器11からレーザ光を照射させる。これにより、図3に示すように、レーザ光は、照射器支持治具10の円筒部10aの中心軸上を、管板5の隣の管支持板6に向かって進む。
照射器支持治具10の円筒部10aの中心軸と管板5の管孔7の中心軸とが一致しているので、レーザ照射器11から照射したレーザ光は、管孔7の中心軸上を通過して管支持板6に向かうこととなる。
照射器支持治具10の円筒部10aの中心軸と管板5の管孔7の中心軸とが一致しているので、レーザ照射器11から照射したレーザ光は、管孔7の中心軸上を通過して管支持板6に向かうこととなる。
そして、レーザ光の管支持板6上の到達位置P1と管支持板6の管孔8の中心軸P2との位置ずれ量L1を計測する。この計測は、例えばスケール等で計測すればよい。
このようにして、管板5の管孔7と管支持板6の管孔8との相対的な位置ずれ量、特に管板5の管孔7の軸線に対する管支持板6の管孔8の位置ずれ量L1が、管支持板6上で表され、スケール等で容易に計測することができる。
このようにして、管板5の管孔7と管支持板6の管孔8との相対的な位置ずれ量、特に管板5の管孔7の軸線に対する管支持板6の管孔8の位置ずれ量L1が、管支持板6上で表され、スケール等で容易に計測することができる。
本実施形態では、管板5の計測対象の管孔7に照射器支持治具10を挿入してレーザ照射器11からのレーザ光によって計測を可能にするので、管板5と管支持板6とが大きく離間している場合でも、その離間距離に拘わらず、比較的小型の照射器支持治具10及びレーザ照射器11を用いて容易に位置ずれ量L1を計測可能となる。
なお、上記実施形態では、管板5とその隣の管支持板6との管孔7、8の位置ずれ量L1を計測したが、管支持板6に設けられている管孔8の位置が目標位置より大きくずれておらずレーザ光の進路が妨げられなければ、更にその隣の管支持板6についても管孔8の位置ずれ量を計測することができる。したがって、1つの伝熱管3の挿入する管孔7、8毎に、複数の管支持板6についてまとめて位置ずれ量を計測することができる。また、管支持板6にレーザ照射器11を備えた照射器支持治具10を設置し、当該管支持板6とその他の管支持板6との管孔8の位置ずれ量も計測可能である。
次に、図4、5を用いて本発明の第2の実施形態に係る孔位置計測方法について説明する。
図4は、第2の実施形態の孔位置計測方法におけるレーザ照射器11及びレーザ受光器20の設置状態を示す斜視断面図である。図5は、第2の実施形態の孔位置計測方法における管孔8の位置ずれ量L1の計測要領を示す説明図である。
図4は、第2の実施形態の孔位置計測方法におけるレーザ照射器11及びレーザ受光器20の設置状態を示す斜視断面図である。図5は、第2の実施形態の孔位置計測方法における管孔8の位置ずれ量L1の計測要領を示す説明図である。
本発明の第2の実施形態の孔位置計測方法では、照射器支持治具10及びレーザ照射器11は、第1の実施形態と同様に管板5に設置される。
第2の実施形態では、図4、図5に示すように、計測対象の管支持板6にレーザ受光器20を設置する。
第2の実施形態では、図4、図5に示すように、計測対象の管支持板6にレーザ受光器20を設置する。
レーザ受光器20は、管支持板6の管孔8に挿入可能な構造となっていて、管孔8に挿入される部分の先端面にレーザ光の受光面20aが設けられている。レーザ受光器20は、受光面20aの中心から受光面20a上のレーザ光の到達位置までの距離を計測する機能を有している。
したがって、本実施形態では、受光面20aを管板5側に向けてレーザ受光器20の先端部を管孔8に挿入して管支持板6にレーザ受光器20を設置し、管板5に設置されたレーザ照射器11からレーザ光を照射して、レーザ受光器20の受光面20aで当該レーザ光を受けることで、レーザ光の管支持板6上の到達位置P1と管支持板6の管孔8の中心軸P2との位置ずれ量L1を計測することができる。本実施形態では、レーザ受光器20によって位置ずれ量L1が計測されるので、当該位置ずれ量L1を精度良く計測することができる。
本発明に係る孔位置計測方法は、上記した実施形態の構成に限定されるものではない。例えば照射器支持治具10は変形可能であって、レーザ光が管孔7の軸線上を通過するようにレーザ照射器11を支持するものであればよい。また、レーザ照射器11と照射器支持治具10とが一体化した構造のものでもよい。
本発明は、各種熱交換器の伝熱管の管孔の位置計測に広く適用することができる。
本発明は、各種熱交換器の伝熱管の管孔の位置計測に広く適用することができる。
1 熱交換器
3 伝熱管
5 管板(支持部材)
6 管支持板(支持部材)
7 管孔(孔)
8 管孔(孔)
10 照射器支持治具(支持治具)
10a 円筒部(筒部)
11 レーザ照射器(レーザ照射手段)
20 レーザ受光器(レーザ受光手段)
3 伝熱管
5 管板(支持部材)
6 管支持板(支持部材)
7 管孔(孔)
8 管孔(孔)
10 照射器支持治具(支持治具)
10a 円筒部(筒部)
11 レーザ照射器(レーザ照射手段)
20 レーザ受光器(レーザ受光手段)
Claims (3)
- 互いに間隔をおいて配置された複数の支持部材に夫々孔が設けられ、当該複数の支持部材の孔に伝熱管を挿入して、前記複数の支持部材で前記伝熱管を支持する熱交換器において、前記複数の支持部材に設けられた孔の相対的な位置ずれ量を計測する孔位置計測方法であって、
前記複数の支持部材のうちの第1の支持部材に、レーザ光を照射するレーザ照射手段を設置し、
前記レーザ照射手段から前記第1の支持部材の前記孔の軸線上を前記複数の支持部材のうちの第2の支持部材に向けてレーザ光を照射して、当該レーザ光と前記第2の支持部材の前記孔との位置ずれ量を計測することを特徴とする孔位置計測方法。 - 前記レーザ照射手段は、支持治具を介して前記第1の支持部材に設置され、
前記支持治具は、前記第1の支持部材の前記孔に挿入される筒部を備えるとともに、前記筒部の一端部に前記レーザ照射手段を支持し、
前記レーザ照射手段から照射したレーザ光が、前記筒部の中心軸上を通過して前記筒部の他端部から前記第2の支持部材に向かうことを特徴とする請求項1に記載の孔位置計測方法。 - 前記第2の支持部材に、当該第2の支持部材の前記孔の位置でレーザ光を受光するレーザ受光手段を設置し、
前記レーザ受光手段は、前記第1の支持部材に設置された前記レーザ照射手段から照射したレーザ光を受光して、前記レーザ光と前記第2の支持部材の前記孔との位置ずれ量を計測することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の孔位置計測方法。
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- 2012-07-26 JP JP2012165752A patent/JP2014025788A/ja active Pending
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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