JP2014020052A - 耐火被覆構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貫通孔を備えた構造部材を耐火被覆材にて被覆する耐火被覆構造であって、前記貫通孔の小口面を覆い、前記耐火被覆材より熱拡散率が低い熱拡散率材を有し、前記耐火被覆材は、前記熱拡散率材の表面における被覆厚さと前記低熱拡散率材の厚さとを合わせた厚さが、前記構造部材の他の部位における被覆厚さ未満となるように前記構造部材を被覆している。
【選択図】図6
Description
前記貫通孔の小口面を覆い、前記耐火被覆材より熱拡散率が低い低熱拡散率材を有し、
前記耐火被覆材は、前記低熱拡散率材の表面における被覆厚さと前記低熱拡散率材の厚さとを合わせた厚さが、前記構造部材の他の部位における被覆厚さ未満となるように前記構造部材を被覆していることを特徴とする耐火被覆構造である。
このような耐火被覆構造によれば、貫通孔の小口面は低熱拡散率材で覆われて外部に露出しないので、小口面から伝達される熱が低減され、構造部材の昇温が抑制される。このため、貫通孔の小口面における耐火被覆材の被覆厚さと前記低熱拡散率材の厚さとを合わせた厚さを、構造部材の他の部位における被覆厚さ未満としても、小口面を他の部位と同様に耐火被覆材にて被覆した場合と同等の耐火性能を備えることが可能である。このため、貫通孔の有効径をより大きく確保しつつ耐火性能を確保することが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、貫通孔の周囲には、構造部材の貫通孔が設けられている部位の少なくともいずれか一方側の表面に高熱容量材が設けられているので、貫通孔の小口面から伝達される熱は高熱容量材に吸収され、構造部材において貫通孔が設けられている部位の昇温を抑制することが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、貫通孔が設けられている部位の、貫通孔が貫通する方向における両方の表面にそれぞれ高熱容量材が設けられているので、小口面から伝達される熱は、両表面に設けられた高熱容量材に吸収され、貫通孔が設けられている部位の昇温をさらに抑制することが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、低熱拡散率材が小口面と高熱容量材とを覆っているので、小口面とともに高熱容量材も外部に露出しない。このため、高熱容量材も外気や火炎等により直接加熱されず、また、小口面以外から伝達される熱により加熱されることが抑制されるので、小口面からの熱の伝達を抑えるとともに小口面から伝達される熱を高熱容量材にて効率良く吸収させることが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、小口面の全周において伝達される熱を低熱拡散率材にて抑制し、また、高熱容量材にて吸収するので、貫通孔が設けられている部位の昇温をより効果的に抑制することが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、高熱容量材が、小口面に沿って設けられているので、貫通孔の小口面から伝達される熱が、構造部材の、貫通孔から離れた位置に伝達される前に、貫通孔の縁に沿って小口面とほぼ面一に設けられた高熱容量材にて吸収されるので、構造部材が昇温する領域をより小さく抑えることが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、高熱容量材は構造部材から突設された突部が熱伝導可能に接触されているので、突部にて、より広い面積にて熱が伝達される。このため、高熱容量材はより効率良く熱を吸収することが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、低熱拡散率材が被覆されていないので、貫通孔の有効径を最も大きく確保することが可能である。
このような耐火被覆構造によれば、低熱拡散率材の貫通孔の中央側の表面に高反射率材が設けられているので、低熱拡散率材に進入する熱線が低熱拡散率材の表面側にて反射されるため、構造部材は小口面から熱が伝達されにくく構造部材の貫通孔が設けられている部位における昇温が抑制される。このため、構造部材の温度上昇をより効率良く抑制することが可能である。
以下の実施形態では、本発明の耐火被覆構造を、鉄骨構造建物の構造部材としての鉄骨梁に適用した例について説明する。
図1、図2に示すように、本実施形態の鉄骨梁10は、スラブ20の下に設けられており、上下に間隔を隔てるとともに互いに対向する板状の上フランジ12及び下フランジ14と、上フランジ12と下フランジ14とを、幅方向の中央にて上下に繋ぐ板状のウエブ16とが一体をなすH型鋼である。ウエブ16には、空調用または換気用のダクトや配管用のスリーブ管等を挿通するために、幅方向、すなわちウエブ16の一方側の表面16aから他方側の表面16aまで貫通する貫通孔18が設けられている。本実施形態の貫通孔18の直径は、鉄骨梁10の高さ、所謂梁せいHの半分H/2とした場合の例を示している。
図5は、第1実施形態の耐火被覆構造を示す縦断面図である。図6は、第1実施形態の耐火被覆構造の変形例を示す縦断面図である。
低熱拡散率材52は、耐火被覆材であるロックウール30より熱拡散率が低い材料、例えば、表1に示されている通り、ケイ酸カルシウム板、石膏等であり、図5に示すように、貫通孔18の内面、すなわち小口面18aの全周にわたって当接させて設けられている。
図7は、第2実施形態の耐火被覆構造を示す縦断面図である。
図7に示すように、第2実施形態の耐火被覆構造は、スラブ20の下に設けられた鉄骨梁10の、貫通孔18が設けられているウエブ16の両面、すなわち、貫通孔18が貫通している貫通方向における両側の表面16aに、貫通孔18の縁に沿って当該貫通孔18を囲むように、耐火被覆材としてのロックウール30より熱容量が大きな高熱容量材50が設けられている。そして、貫通孔18の小口面18aとほぼ面一に設けられた高熱容量材50の、貫通孔18の中央側の表面と小口面18aとに低熱拡散率材52が設けられている。ここで、高熱容量材50としては、例えば、モルタルや石膏などが挙げられる。
上記第2実施形態では、高熱容量材50の、貫通孔18の中央側の表面と小口面18aとに低熱拡散率材52を設けたが、図8に示すように、低熱拡散率材52を小口面18aのみに設け、高熱容量材50の、貫通孔18の中央側の表面にロックウール30を設けてもよい。この場合には、小口面18aを覆う低熱拡散率材52により小口面18aから伝達される熱が低減されるとともに小口面18aから伝達される熱もウエブ16の両表面16aに設けられた高熱容量材50に吸収され、貫通孔18が設けられているウエブ16の昇温をさらに抑制することが可能である。このとき、高熱容量材50の、貫通孔18の中央側の表面はロックウール30にて覆われているので、高熱容量材50も外気や火炎等により直接加熱されない。このため、高熱容量材50にて小口面18aから伝達される熱をより効率良く吸収させることが可能である。
図9に示すように、ウエブ16の両表面16aに幅方向に突出する突部としての環状突部54を熱伝導可能に設け、環状突部54が高熱容量材50であるモルタル内に埋設されている。そして、貫通孔18の小口面18aとほぼ面一に設けられた高熱容量材50の、貫通孔18の中央側の表面と小口面18aとに低熱拡散率材52が設けられている。
図10は、第3実施形態の耐火被覆構造を示す縦断面図である。
第3実施形態の耐火被覆構造は、第1実施形態において、鉄骨梁10の、貫通孔18の小口面18aに設けられていた低熱拡散率材52の、貫通孔18の中央側の表面52aに、反射率が高い高反射率材56(例えば、アルミ箔やステンレス箔等)が設けられている。
第3実施形態の耐火被覆構造の場合にも、図11に示すように、ウエブ16の両表面16aに第2実施形態のような高熱容量材50を設けて、小口面18aから伝達される熱を高熱容量材50にて吸収することとしてもよい。この場合には、高反射率材56及び低熱拡散率材52にて低減されて伝達される熱が、高熱容量材50によって吸収されるので、ウエブ16の昇温をより効果的に防止することが可能である。
上記実施形態においては構造部材を鉄骨梁10としたが、これに限らず、表面を耐火被覆しなければならず、且つ、貫通孔を有する構造部材であれば構わない。例えば、ステンレスやアルミニウム合金などの金属材料を用いた他の耐火被覆構造部材にも適用可能である。また、上記実施形態においては、構造部材の形状をH形としたが、これに限らず、I形やT形であっても良い。
12 上フランジ
14 下フランジ
16 ウエブ
16a 表面
18 貫通孔
18a 小口面
20 スラブ
30 耐火被覆材(ロックウール)
50 高熱容量材
52 低熱拡散部材
52a 低熱拡散率材の貫通孔側表面
52b 低熱拡散率材の幅方向の表面
54 環状突部
56 高反射率材
Claims (9)
- 貫通孔を備えた構造部材を耐火被覆材にて被覆する耐火被覆構造であって、
前記貫通孔の小口面を覆い、前記耐火被覆材より熱拡散率が低い低熱拡散率材を有し、
前記耐火被覆材は、前記低熱拡散率材の表面における被覆厚さと前記低熱拡散率材の厚さとを合わせた厚さが、前記構造部材の他の部位における被覆厚さ未満となるように前記構造部材を被覆していることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項1に記載の耐火被覆構造であって、
前記構造部材における前記貫通孔が設けられている部位の当該貫通孔の周囲において、前記貫通孔が貫通する貫通方向における少なくとも一方側の表面に、当該構造部材を被覆する前記耐火被覆材より熱容量が大きな高熱容量材が前記構造部材と熱伝導可能に設けられていることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項2に記載の耐火被覆構造であって、
前記高熱容量材は、前記一方側の表面と他方側の表面とにそれぞれ設けられていることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項2または請求項3に記載の耐火被覆構造であって、
前記低熱拡散率材は、前記小口面と前記高熱容量材とを覆っていることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の耐火被覆構造であって、
前記低熱拡散率材及び前記高熱容量材は、前記貫通孔を囲むように設けられていることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の耐火被覆構造であって、
前記高熱容量材は、前記小口面に沿って設けられていることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の耐火被覆構造であって、
前記高熱容量材は、前記構造部材から突設された突部が熱伝導可能に接触していることを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の耐火被覆構造であって、
前記低熱拡散率材は、被覆されていないことを特徴とする耐火被覆構造。 - 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の耐火被覆構造であって、
前記低熱拡散率材の前記貫通孔の中央側の表面に当該低熱拡散率材より反射率が高い高反射率材が設けられていることを特徴とする耐火被覆構造。
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JPH10140705A (ja) * | 1996-11-15 | 1998-05-26 | Nikken Sekkei Ltd | 鉄骨梁貫通用の耐火被覆兼用ダクト断熱部材及びこれを用いたダクトの施工方法 |
JP2004346657A (ja) * | 2003-05-23 | 2004-12-09 | Shimizu Corp | 耐火被覆材および耐火被覆方法 |
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2012
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