JP2014020030A - 天井パネル取付具 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の天井や壁面等にゆがみやひずみ等があっても、天井との距離を調整しながら容易に取り付けることができる天井パネル取付具を提供する。
【解決手段】建物における既存の天井10の下側に天井パネル5を取り付ける天井パネル取付具1であって、前記建物の壁面11aと天井面10aとに沿って取り付けられるベース固定部材2と、前記天井との距離を上下方向d1に調整自在とし前記ベース固定部材に取り付けられるフレーム保持部材3と、前記フレーム保持部材に保持され且つ前記天井パネルの前記壁面11a側の端部5aを保持するベースフレーム4とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物における既存の天井の下側に天井パネルを取り付ける天井パネル取付具に関する。
従来より、既存の天井や壁面を残したまま、新たに天井パネルを取り付け、リフォームを行う施工方法が知られている。
しかしながら、住居等の建物における既存の天井や壁面には、凹凸があったり、僅かながらでもゆがみやひずみが発生していることが多く、それは経年劣化により、増大していく傾向がある。
このとき、天井パネルを後付けするための取付部材が金属材などからなる直線状の部材を、このような凹凸、ゆがみ、ひずみがある既存の天井等に取り付けるとがたつきが生じてしまう。
下記特許文献1には、縦材部と横材部でL字状に形成されたブラケット部材を壁に取り付け、横材部に見切縁支持手段を壁から接近または離隔する方向に摺動自在に設け、この見切縁支持手段によって、天井パネルの周辺部を支持する見切縁をその長さ方向に摺動自在に支持したものが開示されている。またこの見切縁支持手段は、見切縁を上下方向に揺動可能に支持するように構成されている。
特開2009−97150号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示されている見切縁支持手段は、大地震で天井パネルが大きく揺れた場合でも、その揺れを吸収するように設けられたものであって、既存の天井のゆがみやひずみ等を吸収できる構造にはなっていない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、既存の天井にゆがみやひずみ等があっても、天井との距離を調整しながら容易に取り付けることができる天井パネル取付具を提供する。
上記目的を達成するために、本発明に係る天井パネル取付具は、建物における既存の天井の下側に天井パネルを取り付ける天井パネル取付具であって、前記建物の壁面と天井面とに沿って取り付けられるベース固定部材と、前記天井との距離を上下方向に調整自在とし前記ベース固定部材に取り付けられるフレーム保持部材と、前記フレーム保持部材に保持され且つ前記天井パネルの前記壁面側の端部を保持するベースフレームとを備えたことを特徴とする。
本発明において、前記フレーム保持部材は、前記壁面と略平行に設けられ前記ベース固定部材に固定される固定部と、前記ベースフレームが載置される載置部とを備え、前記固定部には、前記上下方向に長く形成された調整孔が形成され、前記固定部は、固定具を前記調整孔に挿通し前記ベース固定部材に形成されたねじ孔にねじ込んで前記ベース固定部材に固定されるようにしてもよい。
また、本発明において、前記ベース固定部材は、前記載置部を前記上下方向に調整自在に支持する調整部材を有しているようにしてもよい。
本発明に係る天井パネル取付具によれば、既存の天井にゆがみやひずみ等があっても、天井との距離を調整しながら容易に取り付けることができる。
(a)、(b)は本発明の一実施形態に係る天井パネル取付具を示す模式的断面図であり、(a)は同天井パネル取付具のフレーム保持部材の取り付け位置を調整しなかった状態を示す図、(b)は同フレーム保持部材の取り付け位置を下方へ移動させ調整した状態を示す図である。 同天井パネル取付具のベース固定部材と、フレーム保持部材との構成を説明するための模式的分解断面図である。 同天井パネル取付具の構成部材(ベースフレームを除く。)を示す概略的斜視図である。 同天井パネル取付具と同天井パネル取付具によって取り付けられる天井パネルを示す概略的全体斜視図である。 同天井パネル取付具と、天井のたわみとの関係を説明するための模式的説明図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、施工した状態を基準として、上下方向(例えば図1(a)・d1参照)を原則的に説明する。さらに図2以外の図では調整部材24、固定具25,32,33のねじ溝の図示を省略している。
図1〜図5は、本実施形態に係る天井パネル取付具の一例について説明するための概念的な説明図である。
本実施形態に係る天井パネル取付具1は、建物における既存の天井10の下側に複数枚の天井パネル5を取り付ける取付具である。天井パネル取付具1は、図1(a)等に示すように、ベース固定部材2と、フレーム保持部材3と、ベースフレーム4とを備えている。ベースフレーム4は、建物の壁面11aと天井面10aとに沿って取り付けられ、フレーム保持部材3は、天井10との距離を上下方向に調整自在としベース固定部材2に取り付けられる。そしてベースフレーム4は、この天井10からの距離を上下方向に調整自在なフレーム保持部材に保持され、且つ天井パネル5の壁面11a側の端部5aを保持する。
以下、詳しく説明する。
まずは、天井パネル取付具1を構成する各部材の構成等について説明する。
ベース固定部材2は、建物内空間を区画する壁11と既存の天井10との入隅部12に沿わせるようにして配設され、図4に示すように適宜間隔を空けて複数箇所に取り付け固定される。なお、図4は、上から見下ろした状態を示している。
ベース固定部材2は、金属材等からなり、その一側面は断面視においては略L字形状(図1(a)参照)に、他側面(反対側)は断面視において略L字形状の一端をさらに曲げた形状(図3参照)に形成されている。ベース固定部材2は、壁面設置部20と、天井設置部21と、段差部22と、調整部材取付部23と、調整部材24とを有している。
壁面設置部20は、壁面11aに沿って天井近傍に設けられ、フレーム保持部材3を取り付けるためのねじ孔20aが形成されている。ねじ孔20aの形成位置は、フレーム保持部材3の上下方向(d1)の調整幅を確保するため、可能な限り壁面設置部20の下方位置に形成されることが望ましい。天井設置部21は、天井面10aに沿って壁近傍に設けられ、壁面11aと略平行に設けられる壁面設置部20の一端部から略水平方向に折曲げ形成されている。天井設置部21には、天井10に固定するための固定具25が挿通される挿通孔21aが形成されている。固定具25がねじの場合は、ベース固定部材2を壁面11と天井10との入隅部12に配置し、挿通孔21aに固定具25を挿通させて固定具25を天井10にねじ込んでいけば、ベース固定部材2を天井10にねじ止めすることができる。
なお、固定具25は天井10、そして不図示の天井野縁に至るようにねじ込まれれば、強固にベース固定部材2を天井10に固定することができる。またここでは天井10にベース固定部材2を固定する例について説明したが、これに限定されず壁面設置部20にねじ孔20aとは別に挿通孔を形成し、壁11にベース固定部材2を固定するようにしてもよい。また固定具25はねじに限らず、釘であってもよい。
天井設置部21の反壁面側の端部には、天井設置部21よりも下方に段差状に折曲形成された段部22が設けられている。この段部22は、天井設置部21よりも下方に段差状に形成されている。よって、後記する調整部材24の作用により、載置部31が上昇しても、天井10にねじ込んだ後の固定具25のねじ頭25a(図1(a)参照)にベースフレーム4の被保持部41が当たらないように納めることができる。
すなわち、ベースフレーム4の被保持部41の上面部41aが、ベース固定部材2に接近した状態とされても(図1(a)参照)、上面部41aは段差部22に押し当てられる。これにより、固定具25のねじ頭25aが被保持部41に当接することを防ぐことができ、ベースフレーム4は、フレーム保持部材3の載置部31の上面31cに略水平状態に保持される。
ベース固定部材2の一側面は、上述のように略L字形状(図1(a)参照)に、他側面(反対側)は断面視において略L字形状の一端をさらに曲げた形状(図3参照)に形成されている。この略L字形状の一端をさらに水平方向に屈曲して形成された部位が調整部材24が挿通される調整部材取付部23となっている。調整部材取付部23には、ねじ孔23a(図2参照)が形成されており、下方から挿通される調整部材24の軸部24aに形成されたねじ溝とねじ孔23aがかみ合って調整部材24を上下方向(d1)に調整自在とすることができる。なお、調整部材24の軸部24aにはねじ溝が形成されているが、図1、図3ではその図示を省略している。また調整部材24が上下方向(d1)に動かせる空間を確保するために、壁面設置部20には、矩形状に開口した開口部26が形成されている。
調整部材24は、図3に示すように軸部24aにおける端面24bが上、ねじ頭部24cが下になるように設けられる。すわなち、調整部材24は、フレーム保持部材3の載置部31の下面31dに端面24bを押し当てる状態に取り付けられ、載置部31を下方から支持する。
フレーム保持部材3の固定部30には、後記する縦長の調整孔30aが形成されており、固定具33がこの調整孔30aを介してベース固定部材2にねじ固定されている。このため、フレーム保持部材3は上下方向(d1)にスライドし、天井10との距離を調整自在とすることができる。
図では、図1(a)における天井面10aと載置部31の上面31cとの間の距離をXとし、図例において、この状態が天井面10aと載置部31とが最も接近した状態となる。
具体的には、調整部材24を締め付ける方向へ回転させると、端面24bが上昇するため、これに支持される載置部31が上昇し天井面10aへ近づいていくことになる。このとき、壁面設置部20のねじ孔20aにねじ込まれ固定具33は固定されているが、調整孔30aが縦長に形成されているので、フレーム保持部材3の上方への移動を阻止することがない。よって、例えばフレーム保持部材3と天井10との距離が最も近い状態の際には、固定具33は、調整孔30aの最も下方に位置することになる(図1(a)参照)。
一方、調整部材24を緩める方向へ回転させると、端面24bが下降するため、これに支持される載置部31も下降し天井面10aから遠ざかっていくことになる。これに伴い調整孔30aに挿通された固定具33の位置は、調整孔30aの上方に位置することになる(図1(b)参照)。
このように調整部材24の上下動は、ねじのかみ合わせによるので、調整部材24の回転度合いを微調整すれば、天井10との距離も微調整することができる。なお、この調整部材24による上下方向の位置調整に関しては、再度後述する。
フレーム保持部材3は、ベースフレーム4を保持する部材であり、壁面11と天井10とに沿って適宜間隔を空けて複数箇所に取り付けられたベース固定部材2に固定される。フレーム保持部材3は、金属材等からなり、側面視において略L字形状に形成されている。フレーム保持部材3は、固定部30と載置部31とを有している。固定部30は、壁面11aと略平行に設けられ、ベース固定部材2の壁面設置部20に固定される。固定部30には、上下方向(d1)に縦長の調整孔30aが形成されている。固定部30は、ベース固定部材2の壁面設置部20の前方に重ね合わせて取り付けられ、固定具33を調整孔30aに挿通しベース固定部材2に形成されたねじ孔20aにねじ込んでベース固定部材2に固定される。
載置部31は、取り付け状態において略水平に設けられ、この載置部31の上面31cにベースフレーム4が載置される。載置部31には、貫通した大小2つの孔が形成されており、小さい孔はベースフレーム4を固定する固定具32を挿通させる挿通孔31aであり、大きい孔は天井10にベース固定部材2を固定するための固定具25が取り付け時に通過する貫通孔31bである。
固定具32は、上記の挿通孔31aを通じてベースフレーム4の下面部41cにねじ込まれ、この固定具32によって、ベースフレーム4はフレーム保持部材3に保持される。
貫通孔31bは、ベース固定部材2を天井10に固定するための固定具25が余裕をもって通過できる程度の大きさ、すなわち、貫通孔31bの径は、固定具25のねじ頭25aの径より大きく形成されている。
載置部31には、ベース固定部材2に設けられた調整部材24の端面24bが当接される当接部34が形成されている。この当接部34は壁面設置部20に形成された開口部26の空間内を上下動するように開口部26側へ若干突出して形成されている(図2、図3参照)。こうして、載置部31の当接部34に調整部材24の端面24bが当たって下方から載置部31を支持することができる。そしてこれにより、上述したように、調整部材24の軸部24aのねじ孔23aへのねじ込み位置を微調整することで、調整部材24で支持されている載置部31の設置位置を上下方向(d1)に調整自在とすることができる。
ベースフレーム4は、建物内空間を区画する壁11と、既存の天井10との入隅部12の略全周に配設され、適宜間隔を空けて複数箇所に設けたベース固定部材2に固定されたフレーム保持部材3によって保持される(図4参照)。
ベースフレーム4は、金属材等からなり、上述の入隅部12に沿って設けられるよう直線形状且つ長尺に形成され、図4のような一隅部に凹み部位に配設されるものはその設置箇所に応じてその寸法が設定される。
隣接して配設されるベースフレーム4とベースフレーム4とが突き合わされる角部4aには、平面視においてL字状の接続金具(不図示)を取り付けるようにしてもよい。
建物内空間を区画する壁11によって形成される平面視における形状は、図4のような一隅部に凹み部位が形成されたものに限られず、上記の一隅部以外にも凹み部位が形成されたものや、さらには、突出部位が形成されたような形状としてもよい。また、このような凹み部位や突出部位が形成された形状に限られず、略矩形状とされたものとしてもよい。
ベースフレーム4は、天井パネル5の壁面11a側の端部5aを保持するパネル保持部40と、フレーム保持部材3に保持される被保持部41とを備えている。
パネル保持部40は、取付状態において略水平に設けられた上片部40a、天井パネル5の端部5aが当接する直立片部40bと、上片部40aと略平行に設けられ天井パネル5の下方を支持する下片部40cとを有している。下片部40cは、上片部40aより短く形成されており、天井パネル5の端部5aを差し込れやすいように構成されている。対向にして形成される上片部40aと下片部40cとの間隔は、差し込まれる天井パネル5の厚み寸法に応じて設定される。
被保持部41は、断面視において略矩形状とされ、内部は固定具32が挿通するように中空に形成されており、上面部41aと、直立面部41bと、下面部41cとを有している。下面部41cの任意の位置に、上述のとおり、固定具32がねじ込まれるので、載置部31に被保持部41を強固にねじ止めすることができる。
この際のねじ止めは、穴あけとねじ止めが同時に可能なドリルねじを用いれば、容易に行うことができる。またこのように、下面部41cの任意の位置に固定具32をねじ込んで固定するので、ベースフレーム4の保持位置を壁面11aに対して直交方向に調整することができる。よって、天井10だけでなく、壁面11aに凹凸、ひずみ、ゆがみ等があっても、ベースフレーム4の保持位置と壁11との距離を調整することで、地直線状のベースフレーム4をがたつかせることなく、取り付けることができる。
天井パネル取付具1によって取り付けられる天井パネル5の構成は特に限定されないが、図4に示すように平面視において略矩形状(図4では長方形状)の平板体とされ、基材と表層材とを備え、隣接する天井パネルとあいじゃくりにより実結合される形状としてもよい。また天井パネル5としては、合板やLVL等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、若しくはインシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板などの木質系材料から形成されたものとしてもよい。また、断熱機能や、吸音機能、防音機能、さらに調湿機能等を有した各種の機能性材料から製されたものや、各種の機能性材料を内蔵した断熱パネル、吸音パネル、防音パネル、調湿パネルなどの機能性を備えた天井パネル5としてもよい。
なお、図4では、1枚の天井パネル5が図示されているが、複数枚の天井パネル5がベースフレーム4内に取り付けられる。
次に天井パネル取付具1の取り付け手順を説明する。
まず、取り付け作業を行う前にベース固定部材2にフレーム保持部材3が取り付けられた状態にしておく。すなわち、ベース固定部材2の壁面設置部20とフレーム保持部材3の固定部30とを重ね合わせ、固定部30の挿通孔30aに挿通させた固定具33を壁面設置部20のねじ孔20aにねじ込んで、図3に示す状態にしておく。このとき、フレーム保持部材3の固定状態は、載置部31の上にベースフレーム4の被保持部41が載置できるスペースを確保し、且つフレーム保持部材3の上下動の調整を許容できる程度に固定状態にしておく。また固定具33の位置は、後に調整部材24で載置部31の上下方向(d1)の取り付け位置の調整がしやすい位置(調整孔30aの中間位置等)にしておくことが望ましい。
このようにベース固定部材2及びフレーム保持部材3の2部材がセットにされていれば、取り付け工数が低減を図ることができ、構成部材の紛失も防いで施工をスムーズに行うことができる。
なお、ベース固定部材2を固定した後にフレーム保持部材3をベース固定部材2に取り付けてもよい。
このようにベース固定部材2及びフレーム保持部材3をセットにした状態で、ベース固定部材2の取付位置の位置あわせを行う。この際、図1(a)に示すようにベース固定部材2の壁面設置部20を壁面11aに隙間なく沿わせ、天井設置部21を天井面10aに隙間なく沿わせた状態にする。そして、この状態で、天井設置部21に形成された挿通孔21aに向けて固定具25をねじ込んでいき、ベース固定部材2を既存の天井10にねじ固定する。このとき、載置部31には、上記のとおり、固定具25を通じさせることができる貫通孔31bが形成されているので、ベース固定部材2にフレーム保持部材3を取り付けた状態で天井10に向けての固定具25のねじ込み作業を問題なく行うことができる。
同じ要領で、入隅部12の所定の箇所にベース固定部材2及びフレーム保持部材3を取り付けていく。
次に、ベースフレーム4の被保持部41を載置部31の上面31cに載置するようにして、複数のフレーム保持部材3,3間に架け渡すようにベースフレーム4の差込み、仮取り付けを行う。そして調整部材24を締め付ける方向に回転させて、載置部31を上昇させ、ベースフレーム4の被保持部41を段差部22と載置部31との間に挟み込むようにして仮固定する(図1(a)に示す状態)。なお、このとき、まだ固定具32によるベースフレーム4のねじ止めは行わない。壁11との距離調整を後に行うことができるからである。
上述の同じ要領で、入隅部12の略全周にベースフレーム4を仮固定し、その後、天井10との距離の微調整を行う。具体的に図1、図4、図5を参照しながら説明する。
例えば図4に示すベースフレーム4Aは、4つのベース固定部材2及びフレーム保持部材3によって保持されている。このとき、図5に示すように天井10に下方へのたわみ(ゆがみ)が生じていた場合、天井10と載置部31の上面31cまでの距離(X)を調整する必要がある。すなわち、図4のベース固定部材2(2B)に固定された載置部31の固定位置と、その隣に配設されたベース固定部材2(2A)に固定された載置部31の固定位置とが同じでは、直線状のベースフレーム4が精度よく保持できない。そこで、たわみがある箇所に配設された載置部31の位置は、図1(a)に示すように天井10との距離が最も近い位置に調整する。具体的には、被保持部41の上面部41aが段差部22に当接する位置まで調整部材24を上昇させる。
一方、たわみの少ない箇所に配設されたフレーム保持部材3の載置部31の位置は、図1(b)に示すように天井10との距離を「α」分、離すように調整部材24を微調整する。
このように天井10と載置部31の上面31cまでの距離の調整を調整部材24を用いて調整した後、固定具33をさらにねじ込み、フレーム保持部材3が上下動しないようにしっかり固定する。
そして、この後、いまだ仮取り付け状態のベースフレーム4の被保持部41と壁面11aとの距離の調整を行い、ドリルねじを用い、固定具32でベースフレーム4の被保持部41を載置部31に完全に固定する。
以上のように本実施形態の天井パネル取付具3は、主に3つの部材で構成し、調整部材24によって載置部31を上下動させて天井10との距離を調整した後に、天井パネル5を保持するベースフレーム4を固定するようにしている。このように天井10に固定される部材と、天井パネル5を保持する部材とを別の部材にすることにより、既存の天井10や壁11に凹凸、ひずみやゆがみ等があっても、直線状のベースフレーム4をがたつかせることなく、しかも容易に取り付けることができる。
なお、上記した実施形態に係る天井パネル取付具1、ベース固定部材2、フレーム保持部材3、ベースフレーム4、調整部材24、各種固定具25,32,33、天井パネル5等の構成、形状、設置個数等は図例に限定されるものではない。
1 天井パネル取付具
2 ベース固定部材
24 調整部材
3 フレーム保持部材
30 固定部
30a 調整孔
31 載置部
33 固定具
4 ベースフレーム
5 天井パネル
5a (壁側の)端部
d1 上下方向

Claims (3)

  1. 建物における既存の天井の下側に天井パネルを取り付ける天井パネル取付具であって、
    前記建物の壁面と天井面とに沿って取り付けられるベース固定部材と、前記天井との距離を上下方向に調整自在とし前記ベース固定部材に取り付けられるフレーム保持部材と、前記フレーム保持部材に保持され且つ前記天井パネルの前記壁面側の端部を保持するベースフレームとを備えたことを特徴とする天井パネル取付具。
  2. 請求項1において、
    前記フレーム保持部材は、前記壁面と略平行に設けられ前記ベース固定部材に固定される固定部と、前記ベースフレームが載置される載置部とを備え、
    前記固定部には、前記上下方向に長く形成された調整孔が形成され、
    前記固定部は、固定具を前記調整孔に挿通し前記ベース固定部材に形成されたねじ孔にねじ込んで前記ベース固定部材に固定されることを特徴とする天井パネル取付具。
  3. 請求項2において、
    前記ベース固定部材は、前記載置部を前記上下方向に調整自在に支持する調整部材を有していることを特徴とする天井パネル取付具。
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