JP2014018493A - 治療デバイスおよび治療方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造であり、生体管腔内の流体の流れを維持しつつ生体管腔の処置対象の位置にて拡張可能な治療デバイスおよび治療方法を提供する。
【解決手段】生体管腔内へ挿入可能な長尺体20と、前記長尺体20の先端側の外周面21に側端が固定される薄板状に形成され、前記長尺体20に巻きつけられて径方向内側に収縮した状態から自己復元力によって径方向外側へ拡張可能な少なくとも1つの薄板状体31と、を有する治療デバイス10である。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体管腔内の処置対象に所定の治療を行うための治療デバイス及び治療方法に関する。
近年、心筋梗塞や狭心症の治療では、冠動脈の狭窄部をバルーンカテーテルにより押し広げる方法が行われており、他の血管、胆管、気管、食道、尿道、鼻腔、その他の生体管腔内に形成された狭窄部の改善についても同様の方法が行われることがある。このような手技では、狭窄部を押し広げた後に再び狭窄が生じることを抑制するために、再狭窄を抑制する薬剤を狭窄部に付着させることが提案されている。
例えば、特許文献1に開示されているデバイスは、シャフトの先端に拡径可能なバルーンが設けられ、バルーンの外面に薬剤が塗布されている。バルーンは、術者の操作によって、狭窄部にて拡径され、バルーンの外面が狭窄部に押し付けられる。これにより、バルーンに塗布された薬剤が狭窄部に付着し、再狭窄が抑制される。
米国特許第6409716号明細書
しかしながら、生体管腔内でバルーンを拡径させると、生体管腔の種類に応じて、例えば血液、胆汁、空気、尿等の流れが阻害される。例えば生体管腔が血管の場合には、血流が阻害されて、生体組織への酸素の供給が遮断されることになる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造によって、生体管腔内の流体の流れを維持しつつ生体管腔の処置対象の位置にて拡張可能な治療デバイスおよび治療方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための治療デバイスは、生体管腔内へ挿入可能な長尺体と、前記長尺体の先端側の外周面に側端が固定される薄板状に形成され、前記長尺体に巻きつけられて径方向内側に収縮した状態から自己復元力によって径方向外側へ拡張可能な少なくとも1つの薄板状体と、を有する治療デバイスである。
上記のように構成した治療デバイスは、長尺体に巻きつけられた薄板状体が、自己復元力によって径方向外側へ拡張可能となっているため、容易に構成でき、薄板状体によって生体管腔内の流体の流れを阻害させることなしに、薄板状体を生体管腔の処置対象の位置にて拡張できる。また、薄板状体は、長尺体に巻きつけられているため、長尺体に対する薄板状体の巻きつきを緩める方向に長尺体を回転操作することで、処置対象に対する薄板状体の押圧力を任意に調整することができる。
収縮した状態の前記薄板状体を収容するとともに、前記薄板状体を先端側から外部に突出させることが可能な管体をさらに有し、前記管体から前記薄板状体を突出させることで当該薄板状体を径方向外側に拡張させることが可能であれば、管体を利用して、薄板状体を収縮させた状態のまま処置対象まで搬送できる。
前記薄板状体が、前記長尺体の外周面の周方向に複数設けられ、薄板状体の少なくとも一部が他の薄型状体の径方向内側に位置可能であり、前記薄板状体の少なくとも一部が径方向最外側に位置可能であれば、自らのまたは他の薄板状体の径方向内側に位置する部位は、径方向外側に存在する自らのまたは他の薄板状体を内側から支持し、径方向の最外側に位置する部位は、内側に存在する自らのまたは他の薄板状体によって支持される。このため、長尺体を介して伝わる回転力および進退力を、薄板状体に良好に伝達させることができる。特に、薄板状体に回転力が作用して長尺体に対する巻きつきが緩まって拡径される際に、薄型状体の径方向内側に位置する部位が、外側の自らのまたは他の薄板状体を内側から押圧し、薄板状体を処置対象に良好に作用させることができる。
前記薄板状体が、前記長尺体の外周面の周方向に均一に配置して複数設けられ、各々が同一方向に巻きつけられれば、各々の薄板状体を、生体管腔内の処置対象に対して均一な力で押し付けて良好に作用させることができる。
前記薄板状体が、前記長尺体に巻きつけられて径方向外側となる外側面に、生理活性物質が塗布されていれば、薄板状体を拡径させることで、外側面の生理活性物質を処置対象に良好に接触させることができる。
前記生理活性物質が、前記薄板状体の表面に被覆されるコート剤に担持されれば、目的に応じて望ましい物性(例えば、粘性)を有するように調整でき、薄板状体の外側面に容易に塗布することができる。また、薄板状体を拡張させた際に、粘性を有する生理活性物質を処置対象に良好に付着させることができる。
前記薄板状体に、内部に流体が流入することで厚さを拡張可能な拡張部が設けられるようにすれば、拡張部を拡張させることで押し付け力を任意に調整でき、薄板状体を処置対象に良好に作用させることができる。特に、薄板状体に生理活性物質が塗布されていれば、生理活性物質を処置対象に良好に付着させることができる。
前記薄板状体が、厚さが他の部位よりも厚い肉厚部を有するようにすれば、肉厚部における押し付け力が増大されて、薄板状体を処置対象に良好に作用させることができる。特に、薄板状体に生理活性物質が塗布されていれば、生理活性物質を処置対象に良好に付着させることができる。
生体管腔内へ挿入可能な長尺体と、前記長尺体の先端側の外周面に側端が固定される薄板状に形成され、前記長尺体に巻きつけられて径方向内側に収縮した状態から自己復元力によって径方向外側へ拡張可能であり、前記長尺体に巻きつけられて径方向外側となる外側面に生理活性物質が塗布されている少なくとも1つの薄板状体と、を有する治療デバイスによる治療方法であって、前記薄板状体を収縮させ、前記生体管腔内を介して処置対象に前記薄板状体を送達する送達ステップと、前記送達ステップの後、前記薄板状体を拡張させ、前記処置対象に前記薄板状体を押し付ける展開ステップと、前記展開ステップの後、前記長尺体を介して、前記薄板状体を回転方向または進退方向に移動させ、前記処置対象に対する前記生理活性物質の付着を促す付着促進ステップと、を有する治療方法であれば、長尺体に巻きつけられた薄板状体が、自己復元力によって径方向外側へ拡張するため、薄板状体によって生体管腔内の流体の流れを阻害させることなしに、薄板状体を生体管腔の処置対象に押しつけ、薄板状体の外側面に塗布されている生理活性物質を処置対象に良好に付着させることができる。
第1実施形態に係る治療デバイスの平面図である。 第1実施形態に係る治療デバイスの先端部を示す斜視図である。 薄板状体を管体に収容した際の治療デバイスの先端部を示す平面図である。 図3の4−4線に沿う断面図である。 薄板状体を管体から突出させる際の第1実施形態に係る治療デバイスの先端部を示す斜視図である。 薄板状体を管体から突出させた後の第1実施形態に係る治療デバイスの先端部を示す斜視図である。 第1実施形態に係る治療デバイスを処置対象に到達させた際を示す断面図である。 第1実施形態に係る治療デバイスにより処置対象に薬剤を付着させる際を示す断面図である。 第2実施形態に係る治療デバイスの平面図である。 第2実施形態に係る治療デバイスの先端部を示す斜視図である。 薄板状体を管体から突出させる際の第2実施形態に係る治療デバイスの先端部を示す斜視図である。 薄板状体を管体から突出させた後の第2実施形態に係る治療デバイスの先端部を示す斜視図である。 第2実施形態に係る治療デバイスにより処置対象に薬剤を付着させる際を示す断面図である。 治療デバイスの変形例を示す斜視図である。 治療デバイスの他の変形例を示す斜視図である。 治療デバイスのさらに他の変形例を示す平面図である。 治療デバイスのさらに他の変形例を示す平面図である。 治療デバイスのさらに他の変形例を示す平面図である。 治療デバイスのさらに他の変形例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る治療デバイス10は、血管、胆管、気管、食道、尿道、またはその他の生体管腔内に生じた病変部(例えば狭窄部)に、生体管腔内を通して処置対象位置まで送達され、処置対象に薬剤を塗布するために用いるものである。なお、本明細書では、管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
治療デバイス10は、図1,2に示すように、生体管腔内へ挿入可能である長尺な長尺体20と、長尺体20の先端に設けられる処置部30と、長尺体20の基端に設けられる操作部60と、を備えている。治療デバイス10は、さらに、生体管腔内へ挿入可能であるとともに、長尺体20および処置部30を収容可能な管体40と、管体40の基端に設けられるハブ50と、を備えている。
長尺体20は、可撓性を有する部材であり、基端側から先端側まで一定の外径でまたは基端側から先端側まで外径が小さくなるように形成されている。長尺体20は、蛇行する生体管腔に挿入される管体40の湾曲に追従でき、かつ管体40の内部を管体40に対して相対的に移動できる程度の剛性を有することが好ましい。長尺体20を構成する材料としては、金属や樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、Ni−Ti系合金のような擬弾性合金(超弾性合金を含む)、形状記憶合金、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等、SUSの全品種)、コバルト系合金、金、白金のような貴金属、タングステン系合金、炭素系材料(ピアノ線を含む)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、或いはこれら二種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料またはこれらの混合物、あるいは上記二種以上の高分子材料が挙げられる。また、長尺体20は、これら金属や樹脂の複合物を適用することもできる。
長尺体20の寸法は、治療を行う処置対象の位置に応じて適宜選択され、例えば、治療デバイス10が経皮的冠動脈形成術(PTCA)に使用される場合には、外径は、0.8〜1.8mm程度、全長は、20〜200cm程度とすることが好ましい。
長尺体20の基端に設けられる操作部60は、術者が把持して進退操作や回転操作を行う部位であり、これらの操作を行いやすいように、長尺体20よりも外径が大きく形成されている。術者は、このハブ50を把持して任意に進退操作や回動操作を行うことで、長尺体20および処置部30を進退移動させ、または回転移動させることができる。
処置部30は、長尺体20の先端側の外周面21に側端が固定される薄板状に形成される薄板状体31と、薄板状体31の面に塗布される生理活性物質32とを備えている。
薄板状体31は、長尺体20の外周面21の周方向に均等に並んで4つ設けられ、各々の薄板状体31は、長方形(矩形)形状となっており、矩形を構成する一辺が、長尺体20の外周面21に軸方向に沿って延びるように接着剤等によって接合されている。薄板状体31は、外部から力が作用しない自然状態において、長尺体20から径方向外側へ略放射状に延在し、自然状態から弾性的に変形されつつ長尺体20に同一方向に巻きつけられて、径方向内側に収縮した状態に変形可能である。薄板状体31は、収縮状態において、図3,4に示すように、管体40の内部に収容可能となり、図5,6に示すように、管体40から先端側へ相対的に移動させて露出されることで、薄板状体31自体の弾性復元力により径方向外側に拡張される。
処置部30の寸法は、処置部30が処置対象の内面に当接した際に薄板状体31が完全に延びた自然状態(図2を参照)とならずに、ある程度巻回された状態(図6を参照)が維持されるように、処置対象Bの寸法に応じて適宜選択されることが好ましい。例えば、治療デバイス10が経皮的冠動脈形成術(PTCA)に使用される場合には、処置部30の拡張状態における外径は、0.5〜5mm程度、軸方向の長さは、5〜60mm程度とすることが好ましい。
各々の薄板状体31は、図4に示すように、長尺体20に巻回されることで、一部が他の薄板状体31の径方向内側に位置可能であり、一部が径方向の最外側に位置可能である。他の薄板状体31の径方向内側に位置する部位31Aは、径方向外側に存在する他の薄板状体31を内側から支持し、径方向の最外側に位置する部位31Bは、内側に存在する他の薄板状体31によって支持される。薄板状体31は、本実施形態では4枚であるが、枚数は限定されず、1〜3枚であっても、5枚以上であってもよい。また、薄板状体31は、長尺体20の外周面21に均等に並んで配置されているが、均等に配置されなくてもよい。
薄板状体31は、可撓性を有するとともに弾性復元力を発揮し、生理活性物質32を保持できるものであることが好ましい。薄板状体31の構成材料は、特に限定されないが、例えば、織物、編物、不織布、紙材のような繊維性多孔質膜、その他、非繊維性多孔質膜、高分子シートのような緻密膜等が挙げられる。織物を構成する繊維としては、例えば、セルロース繊維、綿、リンター、カポック、亜麻、大麻、ラミー、絹、羊毛等の天然繊維、ナイロン(ポリアミド)、テトロン、レーヨン、キュプラ、アセテート、ビニロン、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(ポリエステル)、ポリプロピレン等の化学繊維、またはこれら天然及び化学繊維のうちの2以上の組み合わせ(混紡等)等が挙げられる。また、高分子シートの例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、天然ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ラテックスゴム等の各種ゴム、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。なお、薄板状体31は、同一または異なる材料による2層以上の積層体であってもよい。
生理活性物質32は、各々の薄板状体31の、巻回された際に径方向外側面となる外側面31Cに塗布されている。生理活性物質32は、外側面31Cのうち、生体組織と接触し得る部分の少なくとも一部に塗布されていればよいが、全面に塗布されてもよい。
生理活性物質32は、少なくとも一種以上の生物学的生理活性物質を含むものである。生物学的生理活性物質は、例えば、生体管腔内の例えば狭窄部を治療した治療部位に付着させることで再狭窄を抑制する効果を有するものであるが、生体に作用するものであれば特に限定されず、疎水性物質(水不溶性物質)や親水性物質が含まれる。生物学的生理活性物質は、例えば、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、抗高脂血症薬、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GPIIbIIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイド、カロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、血管平滑筋増殖抑制薬、抗炎症剤、生体由来材料、インターフェロン、NO産生促進物質等が挙げられる。
抗癌剤としては、例えば、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンデシン、塩酸イリノテカン、パクリタキセル、ドセタキセル水和物、メトトレキサート、シクロフォスファミド等が好ましい。免疫抑制剤としては、例えば、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス水和物、アザチオプリン、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル、塩酸グスペリムス、ミゾリビン、エベロリムス等が好ましい。
抗生物質としては、例えば、マイトマイシンC、塩酸ドキソルビシン、アクチノマイシンD、塩酸ダウノルビシン、塩酸イダルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸エピルビシン、硫酸ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラマー等が好ましい。抗リウマチ剤としては、例えば、金チオリンゴ酸ナトリウム、ペニシラミン、ロベンザリット二ナトリウム等が好ましい。抗血栓薬としては、例えば、へパリン、塩酸チクロピジン、ヒルジン等が好ましい。
抗高脂血症薬としては、HMG−CoA還元酵素阻害剤やプロブユールが好ましい。そして、HMG−CoA還元酵素阻害剤としては、例えば、セリバスタチンナトリウム、アトルバスタチン、ニスバスタチン、ピタバスタチン、フルバスタチンナトリウム、シンバ
スタチン、ロバスタチン、プラバスタチンナトリウム等が好ましい。
ACE阻害剤としては、例えば、塩酸キナプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル、シラザプリル、塩酸テモカプリル、塩酸デラプリル、マレイン酸エナラプリル、リシノプリル、カプトプリル等が好ましい。カルシウム拮抗剤としては、例えば、ニフェジピン、ニルバジピン、塩酸ジルチアゼム、塩酸ベニジピン、ニソルジピン等が好ましい。抗アレルギー剤としては、より具体的には、例えば、トラニラストが好ましい。
レチノイドとしては、例えば、オールトランスレチノイン酸が好ましい。抗酸化剤としては、例えば、カテキン類、アントシアニン、プロアントシアニジン、リコピン、β- カロチン等が好ましい。カテキン類の中では、エピガロカテキンガレートが特に好ましい。チロシンキナーゼ阻害剤としては、例えば、ゲニステイン、チルフォスチン、アーブスタチン等が好ましい。抗炎症剤としては、例えば、デキサメタゾン、プレドニゾロン等のステロイドやアスピリンが好ましい。 生体由来材料としては、例えば、EGF(epidermal growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、HGF(hepatocyte gro
wth factor)、PDGF(platelet derived growth
factor)、BFGF(basic fibroblast growth factor)等が好ましい。
生理活性物質32は、上記例示した生物学的生理活性物質のうち、一種類のみを含んでもよく、または二種類以上の異なる生物学的生理活性物質を別々に保持させてもよくまたは混合して含んでもよい。二種類以上の生物学的生理活性物質を含む場合、その組み合わせは上記例示した生物学的生理活性物質から必要に応じて適宜選択すればよい。
また、生理活性物質32は、コート剤としてポリマーに担持されることで所定の物性を有していることが好ましい。具体的には、ポリマーとして生分解性または親水性ポリマーを用い、これらのポリマーに生理活性物質32を混合(担持)させる。生分解性ポリマーは、生体内で酵素的、非酵素的に分解され、分解物が毒性を示さないものであれば特に限定されないが、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸−ポリグリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸−ポリカプロラクトン共重合体、ポリオルソエステル、ポリホスファゼン、ポリリン酸エステル、ポリヒドロキシ酪酸、ポリリンゴ酸、ポリα−アミノ酸、セルロース、コラーゲン、ゼラチン、ラミニン、ヘパラン硫酸、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ポリペプチド、キチン、キトサン、多糖類等を使用することができる。一方、親水性ポリマーの具体例としては、ポリエチレンオキシド、スルホン化ポリエチレンオキシド、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等がある。また、コート剤としては、ポリマーの他に、オリゴマー、低分子化合物をポリマーと同様に用いることができる。
管体40は、可撓性を有する長尺な管状の部材であり、蛇行する生体管腔に挿入可能である。管体40の内部には、図1,2に示すように、長尺体20の外周面21に薄板状体31を巻回した状態の薄板状体31および長尺体20を収容可能な収容ルーメン41が軸方向に沿って延設されている。収容ルーメン41は、管体40の先端部の先端開口部42にて開口し、基端部がハブ50の内部に開口している。さらに、管体40の先端部近傍には、X線透視下で認識可能なX線非透過性マーカ43が設置されてもよい。
ハブ50は、収容ルーメン41と連通する基端開口部51を備えており、管体40の基端部が接着剤、熱融着または止具(図示せず)等により液密に固着されている。ハブ50の内部には、液密性を維持しつつ長尺体20の貫通を許容する弁体52が設けられる。
管体40は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されるのが好ましく、そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
ハブ50の構成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等が挙げられる。
次に、第1実施形態に係る治療デバイス10の作用を、冠動脈等の血管A内に発生した狭窄部を治療する場合を例として説明する。
第1実施形態に係る治療デバイス10を使用する前には、冠動脈等の血管A内に発生した狭窄部をバルーンカテーテル(図示せず)により押し広げる治療が行われる。術者は、この治療において、先ず病変部である狭窄部の形態を血管内造影法や血管内超音波診断法により特定する。次に、例えばセルジンガー法によって大腿部等から経皮的に血管A内にガイドワイヤを先行して導入し、バルーンカテーテルをこのガイドワイヤに沿って進行させる。そして、狭窄部の形成箇所でバルーンを拡張させることで、狭窄部を血管Aの径方向外側に押し広げる。狭窄部が押し広げられた後は、バルーンを収縮させて、バルーンカテーテルを血管A内から引き抜く。これによりバルーンカテーテルによる治療が終了する。なお、バルーンにより狭窄部を押し広げる際に、ステント(図示せず)を留置してもよい。
次に、管体40の収容ルーメン41内に、処置部30を長尺体20の外周面21に巻回して収縮状態として、長尺体20とともに収容する。この後、狭窄部が押し広げられた処置対象Bの近傍までガイドワイヤに沿ってガイディングカテーテル(図示せず)を挿入し、ガイディングカテーテルの内部のルーメンを介して、図7に示すように、治療デバイス10を処置対象Bの近傍まで送達する(送達ステップ)。術者は、X線造影による管体40のマーカ43の位置に基づき、処置対象Bに到達したと判別すると送達を停止する。処置部30は、管体40内に収容されているため、薄板状体31の外側面31Cに塗布されている生理活性物質32(図4を参照)の剥離が抑制される。なお、管体40にガイドワイヤを挿通可能な他のルーメンを設けるなどして、管体40にガイディングカテーテルの機能を持たせ、ガイディングカテーテルを用いることなしに、管体40をガイドワイヤに沿って処置対象Bまで送達してもよい。
次に、図6,8に示すように、処置部30の位置を維持しつつ、処置部30を収容している管体40を基端方向に移動させて、処置部30を管体40から露出させる。これにより、薄板状体31は、管体40による拘束から解放されて、それ自体の弾性復元力によって径方向外側に拡径し、巻回がほどかれるようにして径方向外側に拡張する。処置部30は、管体40のマーカ43によって的確に位置決めされているため、処置部30が拡張状態となる位置は、処置対象Bに一致する。このため、処置部30を処置対象Bに正確に当接させることができる。そして、薄板状体31は、可撓性を有する柔軟な材料により形成されているため、処置対象Bに沿って密接するように変形する。なお、管体40を基端方向へ移動させるのではなしに、処置部30を先端方向へ移動させて、処置部30を管体40から露出させてもよい。
拡径した処置部30の薄板状体31は、放射状に完全に延びた自然状態(図2を参照)となるのではなしに、巻回された状態をある程度維持しつつ、外側面31Cに塗布されている生理活性物質32が生体管腔の処置対象Bの内面に当接する(展開ステップ)。したがって、薄板状体31の復元力によって生理活性物質32が処置対象Bに押しつけられ、生理活性物質32が処置対象Bに良好に付着される。
この後、治療デバイス10の操作部60を回転操作または進退操作すると、長尺体20を介して、その操作力が処置部30に伝達される。これにより、処置部30が、軸中心に回転し、または進退方向に移動し、薄板状体31の外側面31Cに塗布されている生理活性物質32の付着が促進される(付着促進ステップ)。
具体的には、処置部30を回転させると、処置対象Bに当接している薄板状体31が周方向に回転し、生理活性物質32を周方向に延ばすように作用する。これにより、生理活性物質32を処置対象Bに塗り込むことができる。特に、回転操作において、薄板状体31の巻回方向X(図6を参照)に処置部30を回転させると、薄板状体31は、処置対象Bとの間の摩擦力も作用して巻回がほどかれる方向に力を受けて、径方向外側に拡径しようとし、処置対象Bの内面への押圧力が増大されて、生理活性物質32の処置対象Bへの塗り込みがさらに促進される。
そして、各々の薄板状体31は、他の薄板状体31の径方向内側に位置する部位31Aが、径方向外側に存在する他の薄板状体31を内側から支持し、径方向の最外側に位置する部位31Bは、内側に存在する他の薄板状体31によって支持される。このため、長尺体20を介して薄板状体31に伝わる回転力および進退力が、互いに支持しあう薄板状体31に良好に伝達され、生理活性物質32の処置対象Bへの塗り込みがさらに促進される。特に、薄板状体31に回転力が作用して長尺体20に対する巻きつきが緩まって拡径される際には、他の薄板状体31の径方向内側に位置する部位31Aが、外側の他の薄板状体31を内側から押圧し、薄板状体31に塗布された生理活性物質32の処置対象Bへの塗り込みがさらに促進される。
また、処置部30を進退移動させると、処置対象Bの軸方向に沿って生理活性物質32を延ばすことができ、処置対象Bを含む広範な範囲に生理活性物質32を塗り込むことができる。
このように、付着促進ステップによって、処置対象Bへの塗り忘れが抑止され、生理活性物質32を処置対象B全体に付着させることができる。なお、この付着促進ステップは省いてもよく、また処置部30の回転や進退移動を繰り返し何度行ってもよい。
付着促進ステップの後、管体40を処置部30に対して前進させ、もしくは処置部30を管体40に対して後退させると、薄板状体31が管体40の先端側の縁部に接触し、管体40から力を受けて変形しつつ縮径して、管体40の収容ルーメン41に収容される(収容ステップ)。このとき、処置部30を巻回方向X(図6を参照)の逆方向に回転させることで、薄板状体31が径方向内側へ収縮し、管体40へ容易に収容することができる。この後、処置部30を管体40とともに後退させて、治療デバイス10を血管Aから引き抜く(抜去ステップ)。
以上のように、第1実施形態に係る治療デバイス10および治療方法によれば、長尺体20に巻きつけられた薄板状体31が、自己復元力によって拡径可能となっているため、薄板状体31によって生体管腔内の血液(流体)の流れを阻害せずに良好に維持しつつ、薄板状体31を生体管腔の処置対象Bにて拡径できる。また、薄板状体31は、長尺体20に巻きつけられているため、長尺体20を回転操作することで、長尺体20に対する巻きつきを緩めて拡径させることができ、処置対象Bに対する薄板状体31の押圧力を任意に調整することができる。また、薄板状体31を拡張させるために、バルーンカテーテルのように拡張用流体を必要としないため、容易に構成することができ、かつ安全性が高い。また、処置部30を送達する際には、処置部30を収縮状態とすることで、血管A内を円滑に送達させることができ、かつ生理活性物質32が剥離することを抑止できる。したがって、処置対象Bに対して必要かつ充分な量の生理活性物質32を送達して付着させることができ、これにより狭窄部の治療を良好に行うことができる。
また、収縮した状態の薄板状体31を収容するとともに、薄板状体31を先端側から外部に突出させることが可能な管体40をさらに有しており、管体40から薄板状体31を突出させることで当該薄板状体31を径方向外側に拡張させることが可能であるため、管体40を利用して、薄板状体31を収縮させた状態で、処置対象Bまで搬送できる。また、管体40によって薄板状体31を覆うことで、薄板状体31を処置対象Bに到達させるまでの間に、薄板状体31に塗布されている生理活性物質32が脱落することを抑制できる。
また、薄板状体31が、長尺体20の外周面21の周方向に複数設けられており、薄板状体31の少なくとも一部31Aが他の薄型状体の径方向内側に位置可能であり、薄板状体31の少なくとも一部31Bが径方向最外側に位置可能となっている。したがって、他の薄板状体31の径方向内側に位置する部位31Aは、径方向外側に存在する他の薄板状体31を内側から支持し、径方向の最外側に位置する部位31Bは、内側に存在する他の薄板状体31によって支持される。このため、長尺体20を介して薄板状体31に伝わる回転力および進退力を、互いに支持しあう薄板状体31によって良好に伝達させることができる。特に、薄板状体31に回転力が作用して長尺体20に対する巻きつきが緩まって拡径される際には、他の薄板状体31の径方向内側に位置する部位31Aが、外側の他の薄板状体31を内側から押圧し、薄板状体31に塗布されている生理活性物質32を処置対象Bへの良好に塗り込むことができる。なお、相対的に径方向外側および内側に位置する薄型状体31の部位は、同一の薄型状体31に形成されることもあり得る。
また、薄板状体31が、長尺体20の外周面21の周方向に均一に配置して複数設けられ、各々が同一方向に巻きつけられているため、薄板状体31を、生体管腔内の処置対象Bに対して均一な力で押し付けて良好に作用させることができる。
また、薄板状体31が、長尺体20に巻きつけられて径方向外側となる外側面31Cに、生理活性物質32が塗布されているため、薄板状体31を拡径させることで、外側面31Cの生理活性物質32を処置対象Bに良好に接触させることができる。
また、生理活性物質32が、薄板状体31の表面に被覆されるポリマー(コート剤)に担持されているため、目的に応じて望ましい物性(例えば、粘性)を有するように調整でき、薄板状体31の外側面31Cに容易に塗布することができる。また、薄板状体31を拡張させた際に、粘性を有する生理活性物質32を処置対象Bに良好に付着させることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る治療デバイス70は、薄板状体31に、流体を供給することで拡張する拡張部90が設けられる点で、第1実施形態に係る治療デバイス10と相違する。なお、第1実施形態に係る治療デバイス10と同一の構成には、共通する符号を付し、重複を避けるため、説明を省略する。
第2実施形態に係る治療デバイス70は、図9,10に示すように、薄板状体31を有する処置部80の各々の薄板状体31の外側面31Cに、拡張部90が設けられ、拡張部90の内部空間に拡張用の流体を供給し、または拡張部90から拡張用の流体を排出するための供給管91が、長尺体20の基端側から拡張部90まで延在して設けられる。供給管91の基端部にはコネクタ92が設けられ、インデフレーター、シリンジ、またはポンプ等を接続可能となっている。拡張用流体は、気体でも液体でもよく、例えば、ヘリウムガス、COガス、Oガス等の気体や、生理食塩水、造影剤等の液体が挙げられる。なお、拡張部90は、薄板状体31の外側面31Cではなしに、外側面31Cの裏面に設けられてもよく、さらには、薄板状体31の内部に埋め込まれてもよい。
なお、本実施形態では、長尺体20の基端側から延びる1本の供給管91が、全ての拡張部90に分岐して連通するように設けられているが、各々の拡張部90に対して供給管が1本ずつ設けられてもよい。また、薄板状体31に占める拡張部90の大きさは、特に限定されず、適宜設定されることが好ましい。
拡張部90の長尺体20に巻きつけられて径方向外側となる外面には、生理活性物質82が塗布されている。なお、生理活性物質82は、薄板状体31の拡張部90が設けられている部位以外に塗布されてもよく、塗布範囲は限定されない。
拡張部90は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されることが好ましく、そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
第2実施形態に係る治療デバイス70は、前述した第1実施形態に係る治療デバイス10と略同様の治療方法に適用されるが、薄板状体31が収縮されて管体40に収容されている際には、拡張部90も拡張用流体が流入されずに収縮されている。そして、治療デバイス70を処置対象Bまで到達させた後、図11,12に示すように、薄板状体31を管体40から露出させて自己復元力により拡張させて処置対象Bの内面に接触させる。次に、供給管91の基端部のコネクタ92にインデフレーター、シリンジ、またはポンプを接続し、拡張用流体を拡張部90へ供給する。これにより、図13に示すように、拡張部90が拡張され、拡張部90に塗布された生理活性物質82を処置対象Bに押し付ける力が増強されて、生理活性物質82を処置対象Bに良好に付着させることができる。
この後、第1実施形態と同様に、操作部60を回転操作または進退操作すると、長尺体20を介して、その操作力が処置部80に伝達される。これにより、処置部80が、軸中心に回転し、または進退方向に移動し、拡張部90の外面に塗布されている生理活性物質82の付着が促進される。なお、この回転操作または進退操作を行うステップは省いてもよく、また処置部80の回転や進退移動を何度行ってもよい。
この後、拡張部90から拡張用流体を排出して収縮させる。そして、管体40を処置部80に対して前進させ、もしくは処置部80を管体40に対して後退させると、薄板状体31が管体40の先端側の縁部に接触し、管体40から力を受けて変形しつつ縮径して、管体40の収容ルーメン41に収容される。次に、処置部80を管体40とともに後退させて、治療デバイス70を血管から引き抜く。
以上のように、第2実施形態に係る治療デバイス70および治療方法によれば、薄板状体31に、内部に拡張用流体が流入することで厚さを拡張可能な拡張部90が設けられるため、拡張部90を拡張させることで押し付け力を任意に設定でき、薄板状体31を処置対象Bに良好に作用させることができる。そして、薄板状体31に生理活性物質82が塗布されているため、生理活性物質82を処置対象Bに良好に付着させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図14に示す変形例のように、長方形形状ではなく、径方向外側へ向かって軸方向の長さが短くなる台形形状の薄板状体101が設けられてもよい。このようにすれば、長尺体20を操作することによる回転移動および進退移動が、薄板状体101の径方向外側まで効率よく伝達される。さらに、拡張された薄板状体101を管体40に引き込む際に、より引き込み易くすることができる。また、当然に、先端側や基端側へ傾く平行四辺形とすることもでき、または、長方形、台形および平行四辺形以外の矩形形状とすることもでき、または、矩形形状以外の形状とすることもできる。
また、図15に示す他の変形例のように、長尺体110にルーメン111が形成されてもよい。このようにすれば、例えば、ルーメン111にガイドワイヤを挿通させることも可能である。
また、図16に示すように、薄板状体121が、厚さが他の部位よりも厚い肉厚部123を有してもよい。このようにすれば、肉厚部123における押し付け力が増大されて、薄板状体121を処置対象Bに良好に作用させることができる。特に、薄板状体121に生理活性物質32が塗布されていれば、生理活性物質32を処置対象Bに良好に付着させることができる。
また、図17に示すように、各々の薄板状体131が折り返されて、2辺が長尺体20に連結されてもよい。
また、図18に示すように、全ての薄板状体が同じ大きさではなく、異なる形状の薄板状体141,142を有してもよい。
また、図19に示すように、薄板状体151が、長尺体20の軸方向に対して傾いて配置されてもよい。
また、治療デバイスは、生理活性物質を処置対象Bへ付着されるために使用されるのではなしに、例えば、ステント(留置物)を留置するためにバルーンカテーテルの代替物として使用されてもよい。この場合には、収縮状態の薄板状体の外側にステントを配置して外管内に収納し、狭窄部において外管から薄板状体を露出させることで、薄板状体の復元力によって狭窄部を押し広げつつ、ステントを同時に留置することができる。このとき、薄板状体には、生理活性物質が塗布されていることが好ましいが、塗布されていなくてもよい。
また、上述した治療デバイスは、血流等の流体の流れを阻害しないため、生体管腔内に所定期間設置したままにすることもできる。この場合、長尺体の基端側は、生体外に保持される。したがって、一旦留置すれば取り外すことが困難なステントとは異なり、所定期間経過した後に、体外へ取り除くことが可能である。
また、上述した治療デバイスは、長尺体を回転操作することで薄板状体を拡張させることができるため、必ずしも管体を用いなくてもよい。
A 血管、
B 処置対象(狭窄部)、
10,70 治療デバイス、
20,110 長尺体、
21 外周面、
31,101,121,131,141,142,151 薄板状体、
31C 外側面、
32,82 生理活性物質、
40 管体、
41 収容ルーメン、
90 拡張部、
123 肉厚部。

Claims (9)

  1. 生体管腔内へ挿入可能な長尺体と、
    前記長尺体の先端側の外周面に側端が固定される薄板状に形成され、前記長尺体に巻きつけられて径方向内側に収縮した状態から自己復元力によって径方向外側へ拡張可能な少なくとも1つの薄板状体と、を有する治療デバイス。
  2. 収縮した状態の前記薄板状体を収容するとともに、前記薄板状体を先端側から外部に突出させることが可能な管体をさらに有し、前記管体から前記薄板状体を突出させることで当該薄板状体を径方向外側に拡張させることが可能な請求項1に記載の治療デバイス。
  3. 前記薄板状体は、前記長尺体の外周面の周方向に複数設けられ、薄板状体の少なくとも一部が他の薄型状体の径方向内側に位置可能であり、前記薄板状体の少なくとも一部が径方向最外側に位置可能である請求項1または2に記載の治療デバイス。
  4. 前記薄板状体は、前記長尺体の外周面の周方向に均一に配置して複数設けられ、各々が同一方向に巻きつけられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の治療デバイス。
  5. 前記薄板状体は、前記長尺体に巻きつけられて径方向外側となる外側面に、生理活性物質が塗布されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の治療デバイス。
  6. 前記生理活性物質は、前記薄板状体の表面に被覆されるコート剤に担持される請求項5に記載の治療デバイス。
  7. 前記薄板状体に、内部に流体が流入することで厚さを拡張可能な拡張部が設けられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の治療デバイス。
  8. 前記薄板状体は、厚さが他の部位よりも厚い肉厚部を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の治療デバイス。
  9. 生体管腔内へ挿入可能な長尺体と、
    前記長尺体の先端側の外周面に側端が固定される薄板状に形成され、前記長尺体に巻きつけられて径方向内側に収縮した状態から自己復元力によって径方向外側へ拡張可能であり、前記長尺体に巻きつけられて径方向外側となる外側面に生理活性物質が塗布されている少なくとも1つの薄板状体と、を有する治療デバイスによる治療方法であって、
    前記薄板状体を収縮させ、前記生体管腔内を介して処置対象に前記薄板状体を送達する送達ステップと、
    前記送達ステップの後、前記薄板状体を拡張させ、前記処置対象に前記薄板状体を押し付ける展開ステップと、
    前記展開ステップの後、前記長尺体を介して、前記薄板状体を回転方向または進退方向に移動させ、前記処置対象に対する前記生理活性物質の付着を促す付着促進ステップと、を有する治療方法。
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