JP2014017939A - エネルギ変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギ変換効率の向上を図ることが可能であり、且つ、取り扱い性の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供する。
【解決手段】エネルギ変換装置1は、厚み方向に直交する規定方向に磁石ブロック3が振動可能な振動ブロック11と、磁石ブロック3に対向する第1コイルブロック4Aと、磁石ブロック3に対向する第2コイルブロック4Bと、振動ブロック11の一面側に配置され第1コイルブロック4Aを保持した第1キャップ21と、振動ブロック11の他面側に配置され第2コイルブロック4Bを保持した第2キャップ31と、第1キャップ21と振動ブロック11と第2キャップ31とを貫通した複数の結合用部材5とを備え、各結合用部材5が、導電性を有する。エネルギ変換装置1は、第1コイルブロック4Aからの第1配線61と第2コイルブロック4Bからの第2配線62とが結合用部材5を介して電気的に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギ変換装置に関するものである。
近年、エネルギ変換装置として、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、エネルギ変換装置として、図23〜図25に示す構成の発電装置100が記載されている。
この発電装置100は、収納部110aが設けられた支持体110と、収納部110aに配置された永久磁石120およびコイルバネ130とを備えている。
支持体110は、3枚のプリント基板111〜113により構成されている。この支持体110は、2枚のプリント基板111、113間に配置されたプリント板112の矩形状の開口部112aにより、収納部110aが形成されている。
ここで、発電装置100は、プリント基板113の下面に、平面コイル114aおよび114bが形成されている。この平面コイル114aおよび114bは、図25に示すように、下面側から見て、市松模様状に配置されている。平面コイル114aおよび114bの各々は、渦巻状に形成されている。なお、平面コイル114aおよび114bは、巻き方向が互いに逆になるように形成されている。
また、プリント基板113には、平面コイル114aおよび114bの中央部と対応する領域に、開口部113aが形成されている。この開口部113aには、FeおよびCoなどからなる磁心(コア)115が埋め込まれている。また、磁心115は、プリント基板113の下面から突出するように形成されており、平面コイル114aおよび114bの中央部に配置されている。
永久磁石120は、図23および図24に示すように、収納部110aの内部に矢印X1方向(矢印X2方向)に移動可能に配置されている。また、永久磁石120は、図24に示すように、矢印Y1方向(矢印Y2方向)に対する移動が規制されている。また、永久磁石120は、図23に示すように、板状に形成されるとともに、平面コイル114aおよび114bと所定の間隔を隔てて対向配置されている。また、永久磁石120は、磁化方向が矢印Z1方向である部分(磁区)120aと、磁化方向が矢印Z2方向である部分120bとを含んでおり、多極磁石として構成されている。このため、プリント基板113近傍では、図23中に破線で示した磁力線で表される磁界が形成されている。また、部分120aおよび120bは、図24に示すように、平面的に見て、交互に隣接した状態(市松模様状)で配置されている。また、図23に示すように、永久磁石120が基準位置に配置されている場合に、部分120aが平面コイル114aと対応する領域に配置されるとともに、部分120bが平面コイル114bと対応する領域に配置されている。
コイルバネ130は、図23および図24に示すように、開口部112aの側面112bと永久磁石120の端部120cとの間に配置されるとともに、開口部112aの側面112cと永久磁石120の端部120dとの間に配置されている。この一対のコイルバネ130は、支持体110に対して永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)において所定の基準位置に配置されるように付勢する機能を有する。
発電装置100では、永久磁石120が所定の基準位置に配置されるように付勢するコイルバネ130を設けてあるので、発電装置100に力が加えられた際に、容易に、永久磁石120を支持体110に対して振動させることができる。
発電装置100は、プリント基板113の上面に、平面コイル114aおよび114bにおいて発生する誘導起電力を制御するとともに、出力するための回路部116が設けられている。
発電装置100に力が加えられることにより、永久磁石120が支持体110に対して矢印X1方向に移動したとき、平面コイル114aでは、電磁誘導により図25に示すように矢印A方向の誘導電流が発生し、平面コイル114bでは、電磁誘導により図25に示すように矢印B方向の誘導電流が発生する。このため、回路部116には、図25に示すようにC方向の誘導電流が供給される。また、永久磁石120が支持体110に対して矢印X2方向に移動したとき、平面コイル114aでは、電磁誘導により矢印B方向の誘導電流が発生し、平面コイル114bでは、電磁誘導により矢印A方向の誘導電流が発生する。このため、回路部116には、C方向とは反対方向の誘導電流が供給される。
また、特許文献1には、図26に示すように、プリント基板113に平面コイル114aおよび114bを形成するとともに、プリント基板111に平面コイル514aおよび514bを形成した構成の発電装置500も記載されている。そして、特許文献1には、この発電装置500の構成によれば、発電量を容易に大きくすることができる旨が記載されている。
特開2009−11149号公報
上述の発電装置500は、発電量を大きくするためには、プリント基板113の上面の回路部116と、プリント基板111の下面の回路部とを電気的に接続する必要があると推考される。発電装置500では、支持体110の外部で電線を引き回してプリント基板113の上面の回路部116と、プリント基板111の下面の回路部とを電気的に接続することが考えられる。しかしながら、このような発電装置500では、外部で電線を引き回してあるため、取り扱い性の向上の向上が望まれる場合があるものと推考される。
また、上述の発電装置500は、支持体110が、プリント基板111、112および113により構成されているが、支持体110を組み立てる際の矢印X1方向や矢印X2方向への位置ずれに起因して発電効率が低下してしまう懸念がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能であり、且つ、取り扱い性の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供することにある。
本発明のエネルギ変換装置は、厚み方向に直交する規定方向に磁石ブロックが振動可能な振動ブロックと、前記振動ブロックの前記厚み方向の一面側で前記磁石ブロックに対向する第1コイルブロックと、前記振動ブロックの前記厚み方向の他面側で前記磁石ブロックに対向する第2コイルブロックと、前記振動ブロックの前記一面側に配置され前記第1コイルブロックを保持した第1キャップと、前記振動ブロックの前記他面側に配置され前記第2コイルブロックを保持した第2キャップと、前記第1キャップと前記振動ブロックと前記第2キャップとを貫通した複数の結合用部材とを備え、前記結合用部材が導電性を有し、前記第1コイルブロックからの第1配線と前記第2コイルブロックからの第2配線とが前記結合用部材を介して電気的に接続されてなることを特徴とする。
このエネルギ変換装置において、前記振動ブロックは、枠状の支持部と、前記支持部の内側で前記支持部の内側面から離れて配置された枠状の可動部本体と、前記可動部本体の内側に配置され前記可動部本体に固定された前記磁石ブロックと、前記規定方向において前記可動部本体の両側の各々で前記可動部本体と前記支持部とを接続した弾性体部と、前記厚み方向において前記支持部に貫設され前記支持部の周方向に離間した複数の貫通孔とを備え、前記第1キャップは、前記厚み方向において貫設され前記各貫通孔の各々に連通する複数の第1孔を備え、前記第2キャップは、前記厚み方向において貫設され前記各貫通孔の各々に連通する複数の第2孔を備え、前記結合用部材が、前記厚み方向において重なる前記第1孔と前記貫通孔と前記第2孔とに挿通されてなることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1コイルブロックおよび前記第2コイルブロックの各々のコイルは、巻線コイルであることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1コイルブロックおよび前記第2コイルブロックの各々のコイルは、パターンコイルであることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1キャップと前記第2キャップとの一方における前記振動ブロック側とは反対の表面側に、前記第1配線と前記第2配線とが電気的に接続された前記結合用部材に電気的に接続される外部接続用パッドを備えることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第1キャップと前記第2キャップとの一方における前記振動ブロック側とは反対側に、前記第1配線と前記第2配線とが電気的に接続された2つの前記結合用部材間からの交流出力を所望の直流出力に変換する直流化回路部が配置されてなることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記結合用部材が金属製のねじであり、前記ねじの先端部が螺合するナットを備えることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記結合用部材がリベットであり、前記リベットの軸端部が塑性変形されてなることが好ましい。
本発明のエネルギ変換装置においては、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となり、且つ、取り扱い性の向上を図ることが可能となる。
(a)は実施形態1のエネルギ変換装置の概略断面図、(b)は実施形態1のエネルギ変換装置の他の概略断面図である。 実施形態1のエネルギ変換装置の概略分解斜視図である。 実施形態1のエネルギ変換装置の概略斜視図である。 実施形態1のエネルギ変換装置における振動ブロックの概略平面図である。 図4の要部拡大図である。 実施形態1における回路部の回路ブロック図である。 実施形態1における直流化回路部の整流平滑回路の回路例図である。 実施形態1における直流化回路部の整流平滑回路の他の回路例図である。 実施形態1における直流化回路部の整流平滑回路の別の回路例図である。 実施形態1における直流化回路部のDC/DCコンバータの回路例図である。 実施形態1における直流化回路部のDC/DCコンバータの他の回路例図である。 参考例のエネルギ変換装置の概略断面図である。 参考例のエネルギ変換装置の概略分解斜視図である。 (a)は実施形態2のエネルギ変換装置の概略断面図、(b)は実施形態2のエネルギ変換装置の他の概略断面図である。 (a)は実施形態3のエネルギ変換装置の概略断面図、(b)は実施形態3のエネルギ変換装置の他の概略断面図である。 実施形態4のエネルギ変換装置の概略断面図である。 (a)は実施形態5のエネルギ変換装置の概略断面図、(b)は実施形態5のエネルギ変換装置の他の概略断面図である。 実施形態5のエネルギ変換装置の概略分解斜視図である。 実施形態5のエネルギ変換装置の他の構成例の概略断面図である。 実施形態6のエネルギ変換装置の概略断面図である。 実施形態6のエネルギ変換装置の概略断面図である。 実施形態7のエネルギ変換装置の概略断面図である。 従来例の発電装置の構造を示した断面図である。 図23に示した発電装置の構造を説明するための平面図である。 図23に示した発電装置の構造を説明するための図である。 他の従来例の発電装置の構造を示した断面図である。
(実施形態1)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1について図1〜図11に基づいて説明する。
エネルギ変換装置1は、電磁誘導型の振動発電装置EHにより構成されている。エネルギ変換装置1は、振動発電装置EHの出力端間に接続された回路部7の少なくとも一部を備えた構成とすることもできる。
振動発電装置EHは、厚み方向に直交する規定方向に磁石ブロック3が振動可能な振動ブロック11を備えている。また、振動発電装置EHは、振動ブロック11の厚み方向の一面側で磁石ブロック3に対向するコイルブロック4(第1コイルブロック4Aとも称する)を備えている。また、振動発電装置EHは、振動ブロック11の厚み方向の他面側で磁石ブロック3に対向するコイルブロック4(第2コイルブロック4Bとも称する)を備えている。この振動発電装置EHは、磁石ブロック3とコイルブロック4A,4Bとが両者の対向方向に直交する上記規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換するものである。なお、本実施形態では、図1(a)の上下方向が対向方向であり、図1(a)の左右方向を規定方向としてある。
また、振動発電装置EHは、振動ブロック11の上記一面側に配置され第1コイルブロック4Aを保持した第1キャップ21と、振動ブロック11の上記他面側に配置され第2コイルブロック4Bを保持した第2キャップ31と、第1キャップ21と振動ブロック11と第2キャップ31とを貫通した複数(図示例では、4つ)の結合用部材5とを備えている。各結合用部材5は、導電性を有している。振動発電装置EHは、第1コイルブロック4Aからの第1配線61と第2コイルブロック4Bからの第2配線62とが結合用部材5を介して電気的に接続されている。
振動ブロック11は、枠状の支持部14と、支持部14の内側で支持部14の内側面から離れて配置された枠状の可動部本体13と、上記規定方向において可動部本体13の両側の各々で可動部本体13と支持部14とを接続した弾性体部15とを備えている。また、振動ブロック11は、磁石ブロック3が、可動部本体13の内側に配置され、可動部本体13に固定されている。また、振動ブロック11は、上記厚み方向において支持部14に貫設され支持部14の周方向に離間した複数(図示例では、4つ)の貫通孔11aを備えている。貫通孔11aは、振動ブロック11の四隅に設けられている。
第1キャップ21は、振動ブロック11の厚み方向において貫設され振動ブロック11の各貫通孔11aの各々に連通する複数の第1孔21aを備えている。
また、第2キャップ31は、振動ブロック11の厚み方向において貫設され振動ブロック11の各貫通孔11aの各々に連通する複数の第2孔31aを備えている。結合用部材5は、振動ブロック11の厚み方向において重なる第1孔21aと貫通孔11aと第2孔31aとに挿通されている。
振動発電装置EHは、第1キャップ21と振動ブロック11との間に配置された枠状の第1スペーサ41と、第2キャップ31と振動ブロック11との間に配置された枠状の第2スペーサ42とを備えている。ここで、上述の各結合用部材5は、第1スペーサ41および第2スペーサ42も貫通している。第1スペーサ41は、振動ブロック11の各貫通孔11aの各々に連通する複数の孔41aを備えている。第2スペーサ42は、振動ブロック11の各貫通孔11aの各々に連通する複数の孔42aを備えている。
次に、エネルギ変換装置1の各構成要素について詳細に説明する。
振動ブロック11は、支持部14の平面視形状を枠状としてある。また、振動ブロック11は、支持部14の内側に可動部本体13が配置されている。この可動部本体13は、支持部14の内側面から離れて配置されている。また、振動ブロック11は、上記規定方向において可動部本体13の両側に弾性体部15が配置されている。また、振動ブロック11は、可動部本体13の平面視形状を枠状としてあり、可動部本体13の内側に磁石ブロック3が配置されている。磁石ブロック3は、可動部本体13に固定されている。これにより、振動発電装置EHは、磁石ブロック3と可動部本体13とからなる可動部12が上記規定方向に振動可能となっている。
可動部本体13の内周形状は、矩形状である。磁石ブロック3の外周形状は、可動部本体13の内周形状よりも若干小さな矩形状としてある。磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法としては、例えば、接着剤により固定する方法を採用することができる。この場合には、磁石ブロック3の外側面と可動部本体13の内側面との間に接着剤からなる接合部が介在することになる。磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法は、これに限らず、例えば、磁石ブロック3と可動部本体13との間の隙間に別部材を圧入することで固定する方法などを採用することができる。また、磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法は、可動部本体13の外側面側から螺子により固定する方法を採用することもできる。
可動部本体13と磁石ブロック3とで構成される可動部12の平面視形状は、八角形状としてある。可動部12の平面視形状は、八角形状に限らず、例えば、円形状や他の多角形状でもよい。また、振動ブロック11では、可動部本体13の外周形状が八角形状で、内周形状が矩形状となっており、可動部本体13の外周形状と内周形状とが異なる形状となっているが、これに限らず、例えば、外周形状と内周形状とを大きさの異なる矩形状としてもよい。
弾性体部15は、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。これにより、振動発電装置EHは、可動部12の振動方向を上記規定方向に単方向化することが可能となる。振動ブロック11は、可動部12の重心を原点とする直交座標を仮定し、上記規定方向に沿ってx軸の正方向を決め、振動ブロック11の平面視において上記規定方向に直交する方向に沿ってy軸の正方向を決め、可動部12の厚み方向に沿って上記規定方向に直交するz軸の正方向を決めれば、可動部12の振動方向をx軸の正負方向に単方向化することが可能となり、y軸の正負方向やz軸の正負方向への振動成分を抑制することが可能となる。
したがって、振動発電装置EHは、図1(a)でみれば、可動部12の振動方向が上記規定方向である左右方向に単方向化され、図1(a)の上下方向、可動部12の厚み方向と上記規定方向とに直交する方向(図1(a)の紙面に直交する方向)などへの振動が抑制される。よって、振動発電装置EHは、不要な振動成分の発生を抑制することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
磁石ブロック3は、複数個(例えば、4個)の磁石2を備えており、これら複数個の磁石2が上記規定方向に並んで配置されている。つまり、磁石ブロック3は、複数個の磁石2がアレイ状に配置されている。磁石2は、永久磁石により構成することが好ましい。永久磁石の材料としては、例えば、ネオジム(NdFeB)、サマリウムコバルト(SmCo)、アルニコ(Al−Ni−Co)、フェライトなどを採用することができる。
磁石2は、短冊状に形成されている。また、磁石2は、厚み方向の一面側がN極、他面側がS極となるように着磁されている。磁石2を構成する永久磁石は、例えば、磁石材料を切削、研磨などで整形加工した後、パルス着磁法などによって着磁することにより、形成することができる。
上述の複数個の磁石2は、各磁石2の幅方向が上記規定方向に一致するように配置されている。また、磁石ブロック3は、この磁石ブロック3の厚み方向の両面側それぞれで、上記規定方向においてN極とS極とが交互に並ぶように、複数個の磁石2が配置されている。要するに、磁石ブロック3は、上記規定方向において隣り合う磁石2同士の磁化の向きを逆向きとしてある。なお、磁石ブロック3は、複数個の磁石2が1次元のアレイ状に配置されているが、これに限らず、例えば、2次元のアレイ状に配置された構成としてもよい。
振動ブロック11は、可動部本体13と支持部14と各弾性体部15とを、例えば、基板10から形成することができる。この基板10としては、磁力線に対して低減衰で且つ電気絶縁性を有する絶縁性基板が好ましく、例えば、高抵抗率のシリコン基板を用いることができる。これにより、振動ブロック11は、可動部本体13、支持部14および各弾性体部15の材料がシリコンとなる。このような振動ブロック11は、例えば、MEMS(micro electro mechanical systems)の製造技術を利用して製造することができる。この場合、振動ブロック11では、可動部本体13、支持部14および各弾性体部15を一体に形成することができる。要するに、振動ブロック11は、可動部本体13と支持部14と各弾性体部15とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成とすることができる。これにより、エネルギ変換装置1は、その製造にあたって、振動ブロック11を形成する際に、可動部本体13、支持部14および各弾性体部15のアセンブリ工程が不要となり、製造が容易になる。また、各弾性体部15と可動部本体13および支持部14とが接着用の樹脂からなる接続部で接続されている場合には、振動時に振動エネルギが接続部において熱エネルギとなって損なわれる。これに対して、可動部本体13と支持部14と各弾性体部15とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成では、各弾性体部15と可動部本体13および支持部14とが低減衰材料であるシリコンにより一体に形成されているので、振動時のエネルギ損失を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上することが可能となる。なお、基板10の材料に関して、磁力線に対して影響を及ぼさないという点では、比透磁率が低いほうが好ましい。高抵抗率のシリコン基板は、例えば、抵抗率が100Ωcm以上であることが好ましく、1000Ωcm以上であることがより好ましい。
基板10は、高抵抗率のシリコン基板に限らず、例えば、高抵抗率のSOI(Siliconon Insulator)基板などを用いることができる。また、振動ブロック11は、基板10の材料や抵抗率に応じて、適宜の絶縁膜を設けてもよい。
弾性体部15は、ばねであることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、弾性体部15の1個当たりの蓄積エネルギを大きくすることが可能となり、エネルギ変換装置1の小型化を図ることが可能となる。
弾性体部15は、上記規定方向における可動部12の両側の各々に、複数個(例えば、5個)ずつ並んで設けられていることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12の両側の各々に弾性体部15が1個ずつ設けられている場合に比べて、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。更に、エネルギ変換装置1は、個々の弾性体部15にかかる応力を低減することが可能となり、耐久性の向上を図ることが可能となる。複数個ずつの弾性体部15を設ける場合、弾性体部15の数は特に5個に限定するものではない。
弾性体部15を構成するばねの材料は、半導体であるシリコンや金属などを採用することができるが、金属よりもシリコンであることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、弾性体部15を構成するばねの材料が金属である場合に比べて、弾性体部15での振動減衰に起因した運動エネルギの損失を低減することが可能となるから、エネルギ変換効率の向上を図れる。
弾性体部15の材料としては、シリコンに限らず、例えば、ステンレス(例えば、SUS304など)、鋼、銅、銅合金(真鍮、ベリリウム銅)、Ti合金、Al合金などを採用することができる。弾性体部15の材料は、対数減衰率の低い材料が好ましく、例えば、対数減衰率が0.04以下の材料が好ましい。
また、振動発電装置EHは、弾性体部15を構成するばねの材料がシリコンであれば、金属である場合に比べて、弾性体部15の耐久性を向上させることが可能となる。また、振動発電装置EHは、弾性体部15を構成するばねの材料が、シリコンであることにより、上述の基板10としてシリコン基板を採用し、MEMSなどの製造技術を利用して各々が基板10の一部からなる各弾性体部15を形成することが可能となる。これにより、振動発電装置EHは、ばねの形状の弾性体部15において厚み寸法W1(図5参照)に対する幅寸法H1(図1(a)参照)の比で表されるアスペクト比を大きくすることが可能となる。MEMSなどの製造技術を利用する場合には、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して基板10をバルクマイクロマシニングすることにより、ばね形状の弾性体部15の厚み寸法W1を高精度に制御することが可能となり、且つ、ばね形状の弾性体部15の幅寸法H1を基板10の厚みと同じ値とすることが可能となるから、アスペクト比の大きなばね形状の弾性体部15を寸法精度良く形成することが可能となる。なお、本実施形態における振動発電装置EHでは、弾性体部15の形状として、つづら折れ状のばねの形状を採用しており、ばね形状の弾性体部15の厚み寸法W1を0.4mm、幅寸法H1を1mmとしてある。この場合のアスペクト比は、2.5である。また、この一例の場合には、x軸方向の剛性が約2754N/m、y軸方向の剛性が約3267N/m、z軸方向の剛性が約3146N/mである。つまり、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。ただし、これらの数値例は、図5に示すように、つづら折れ状のばね形状の弾性体部15自身において、折り返し箇所を2箇所だけ増やし、また、隣り合う部位同士の間隔をW3、x軸方向における弾性体部15全体の長さをX1、y軸方向における弾性体部15全体の長さをY1と規定し、W3=0.12mm、X11=7mm、Y11=7mmとした場合の値である。なお、剛性の測定に関しては、例えば、支持部14を冶具で固定した後、微小引張試験機、あるいはフォースゲージとμメータとを組み合わせたものを用い、可動部12に対してx軸方向、y軸方向およびz軸方向それぞれの力を加えたときの変位を測定することで、ばね定数を算出することができる。
振動発電装置EHは、弾性体部15が上記規定方向における可動部12の両側の各々に、複数個ずつ並んで設けられている場合、各複数個ずつの弾性体部15の全ての材料をシリコンとすることができる。振動ブロック11は、各複数個ずつの弾性体部15のうち少なくとも1個ずつの材料がシリコンであればよく、他の弾性体部15の材料を金属としてもよい。
弾性体部15を構成するばねの形状は、例えば、つづら折れ状であることが好ましい。この場合、弾性体部15は、平面視形状において折り返し部分に角のないU字状に形成された形状のほうが、平面視形状において折り返し部分に角のあるU字状に形成された形状よりも好ましい。これにより、振動発電装置EHは、弾性体部15の折り返し部分に角のない形状を採用することにより、弾性体部15の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生などを抑制することが可能となる。
また、つづら折れ状の弾性体部15としては、平面視において折り返し部分の厚み寸法を他の部位の厚み寸法よりも大きくした形状としてもよく、弾性体部15の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生などを抑制することが可能となる。
また、弾性体部15は、平面視において蛇行した形状であれば、つづら折れ状の形状に限らず、例えば、波形状(図示例では、平面視で正弦波状)の形状でもよい。
また、弾性体部15を構成するばねの形状は、つづら折れ状や波形状などの蛇行した形状に限らず、他の形状でもよい。
また、振動ブロック11は、弾性体部15が側面視で波板状(コルゲート板状)となる形状でもよい。
可動部本体13の厚み寸法は、各弾性体部15の厚み寸法と同じに設定してあるが、これに限らず、可動部12の所望の質量などに基づいて各弾性体部15の厚みよりも大きくしてもよい。また、可動部本体13の厚み寸法は、各弾性体部15の厚み寸法よりも小さくしてもよく、この場合は、弾性体部15の上記対向方向の剛性を高くすることが可能となる。
なお、本実施形態では、弾性体部15の形状をばね形状としてあるが、これに限らず、弾性体部15をゴムや樹脂などにより形成してもよい。
また、振動ブロック11は、可動部本体13から平面視において上記規定方向に直交する方向に突出する2つの突部13bを一体に設けてある。各突部13bの各々は、平面視矩形状に形成されている。また、振動ブロック11は、枠状の支持部14の内側面に、各突部13bの各々を上記規定方向に変位可能とする2つの第1切欠部14bが形成されている。そして、第1キャップ21および第2キャップ31には、各第1切欠部14bの各々の投影領域に、矩形状の貫通孔21b,31bがそれぞれ形成されている。また、第1スペーサ41および第2スペーサ42の内側面には、各第1切欠部14bの各々の投影領域に、第2切欠部41b,42bがそれぞれ形成されている。したがって、振動発電装置EHは、外部から貫通孔21b,31bおよび第2切欠部41b,42bを通して、突部13bに対して適宜の冶具により外力を与えて可動部12を上記規定方向へ変位させることが可能となっている。これにより、振動発電装置EHでは、突部13bを変位させた後に冶具を引き抜けば、可動部12が上記規定方向に振動することとなる。
振動ブロック11は、図4に示すように、支持部14に、上記規定方向への可動部12の変位量を制限するテーパ状のストッパ部14cを設けてあり、可動部12の外周面(可動部本体13の外側面)に、ストッパ部14cと略平行な傾斜面12cを設けてある。支持部14に設けられたストッパ部14cは、支持部14の内側面において上記規定方向に平行な面に対して傾斜している。可動部12に設けられた傾斜面12cは、可動部12の外周面において上記規定方向に平行な面に対して傾斜している。振動発電装置EHでは、突部13bに対して適宜の冶具により外力を与えて可動部12を上記規定方向へ変位させる際に、傾斜面12cがストッパ部14cに接触することで可動部12の変位が制限されるから、可動部12の変位量を略一定値とすることが可能となる。また、振動発電装置EHでは、上記規定方向とは異なる方向への可動部12の変位を抑制することが可能となる。これらにより、振動発電装置EHでは、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となり、また、外力を与える際に弾性体部15に上記規定方向以外の方向への力が作用するのを抑制することが可能となり信頼性の向上を図ることが可能となる。
コイルブロック4は、複数個(例えば、5個)のコイル4aを備えている。これら複数個のコイル4aは、上記規定方向に並んで配置され接着剤によりブロック化されている。要するに、コイルブロック4は、コイル4aがアレイ状に配置されたコイルアレイにより構成されている。また、磁石ブロック3は、磁石2がアレイ状に配置された磁石アレイにより構成されている。コイルブロック4のコイル4aの数は、磁石ブロック3の磁石2の数より1だけ多いほうが好ましい。要するに、磁石ブロック3の磁石2の数をm(mは自然数)とすれば、コイルブロック4のコイル4aの数は、m+1とすることが好ましい。また、コイルブロック4におけるコイル4aのピッチと、磁石ブロック3における磁石2のピッチとは同じであることが好ましい。また、コイルブロック4は、対向する磁石ブロック3において隣り合う磁石2同士の境界とコイル4aの中心線(口軸)とが同一平面上に揃うように各コイル4aが配置されていることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
本実施形態におけるコイル4aは、芯材4bに巻回されたコイル線材により構成されている。要するに、本実施形態におけるコイル4aは、巻線コイルである。これにより、エネルギ変換装置1は、コイル4aが平面コイルである場合に比べて単位体積あたりのコイル4aの巻き数を多くすることが可能となり、発電量を大きくすることが可能となる。
コイル線材としては、絶縁被覆付きの銅線を採用することができる。コイル線材は、巻線機により芯材4bに巻き付けて接着剤などにより固定されている。芯材4bの材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネートなど)などの樹脂や、セラミックなどの絶縁性材料を採用することが好ましい。銅線を被覆する絶縁膜の材料としては、例えば、ウレタン、ホルマール、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミドなどを採用することができる。
芯材4bは、短冊状に形成されている。芯材4bは、厚み方向が上記規定方向に一致し、幅方向が振動ブロック11の厚み方向に一致し、長手方向が平面視において上記規定方向に直交する方向に一致するように配置されている。
コイルブロック4は、磁石ブロック3との対向面側が平坦化されるように、各コイル4aを各芯材4bの幅方向において磁石ブロック3側の一端部に巻回してある。第1キャップ21に保持される第1コイルブロック4Aは、各芯材4bの幅方向の他端部を、第1キャップ21に形成された複数の位置決め用の貫通孔21cの各々に挿入し固定してある。第1キャップ21に第1コイルブロック4Aを組み込む際には、例えば、別途に用意したダミー部材(組立用の冶具)の平坦面に、磁石ブロック3との対向面となる側を突き当てた状態で、各芯材4bを第1キャップ21に固定し、その後、ダミー部材を取り去ればよい。これにより、第1コイルブロック4Aでは、複数のコイル4aのコイル面が揃うこととなり磁石ブロック3との対向面側が略平坦となる。
また、第2キャップ31に保持される第2コイルブロック4Bは、各芯材4bの幅方向の他端部を、第2キャップ31に形成された複数の位置決め用の貫通孔31cの各々に挿入し固定してある。第2キャップ31に第2コイルブロック4Bを組み込む際には、例えば、別途に用意したダミー部材(組立用の冶具)の平坦面に、磁石ブロック3との対向面となる側を突き当てた状態で、各芯材4bを第2キャップ31に固定し、その後、ダミー部材を取り去ればよい。これにより、第2コイルブロック4Bでは、複数のコイル4aのコイル面が揃うこととなり磁石ブロック3との対向面側が略平坦となる。
コイルブロック4において隣り合うコイル4a同士は、第1の導電性接合材で接合され電気的に接続されている。第1の導電性接合材の材料としては、例えば、半田や銀ペーストなどを採用することができる。ここで、隣り合うコイル4a同士は、それぞれ逆巻き方向となるように直列接続されている。
第1コイルブロック4Aは、複数のコイル4aを直列接続した回路の両端の各々が、第1配線61を介して結合用部材5と電気的に接続されている。各第1配線61は、第1コイルブロック4Aの両端の各コイル4aにおける各々の線端部に連続している。コイル4aの線端部とは、コイル4aにおいて隣り合うコイル4aに接続されていない側の端部である。第1配線61は、第1キャップ21の矩形状の貫通孔21cから導出されている。
第2コイルブロック4Bは、複数のコイル4aを直列接続した回路の両端の各々が、第2配線62を介して結合用部材5と電気的に接続されている。各第2配線62は、第2コイルブロック4Bの両端の各コイル4aにおける各々の線端部に連続している。コイル4aの線端部とは、コイル4aにおいて隣り合うコイル4aに接続されていない側の端部である。第2配線62は、第2キャップ31の矩形状の貫通孔31cから導出されている。
本実施形態のエネルギ変換装置1では、各コイル4aの各々が芯材4bを備えている(つまり、各コイル4aの各々は、いわゆる有芯コイルである)が、芯材4bを備えていないもの(いわゆる空芯コイル)でもよい。芯材4bを備えない構成とする場合には、例えば、第1キャップ21および第2キャップ31の各々に各コイル4aを各別に位置決めするリブを設ければよい。この場合には、例えばリブにコイル4aが巻装された状態で、リブとコイル4aとを接着剤などで接着すればよい。
第1キャップ21および第2キャップ31の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
振動発電装置EHは、第1スペーサ41の形状と第2スペーサ42の形状とを同じ形状に設定してあることが好ましい。これにより、振動発電装置EHは、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
また、第1スペーサ41および第2スペーサ42の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
第1スペーサ41および第2スペーサ42の各々の材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネートなど)などの樹脂、セラミック、シリコンなどを採用することができる。第1スペーサ41および第2スペーサ42の各々の材料としてシリコンを採用した場合、第1スペーサ41および第2スペーサ42の各々をシリコン基板から形成することができる。
第1スペーサ41には、振動ブロック11の各貫通孔11aの各々に連通する複数の孔41aが厚み方向に貫設されている。第2スペーサ42には、振動ブロック11の各貫通孔11aの各々に連通する複数の孔42aが厚み方向に貫設されている。振動ブロック11の各貫通孔11aの各々の開口形状は、円形状としてある。また、第1スペーサ41の各孔41aおよび第2スペーサ42の各孔42aの開口形状は、円形状としてある。また、第1キャップ21の第1孔21aの開口形状は、円形状としてある。また、第2キャップ31の第2孔31aの開口形状は、円形状としてある。
振動発電装置EHは、結合用部材5が金属製のねじ51であり、ねじ51の先端部51bが螺合するナット52を備えている。要するに、振動発電装置EHは、第1キャップ21と第1スペーサ41と振動ブロック11と第2スペーサ42と第2キャップ31とを、ねじ51とナット52とからなる複数(図示例では、4つ)の結合部材により結合してある。振動発電装置EHは、結合用部材5を構成するねじ51の頭部51aが、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対側に露出し、ねじ51の先端部51bおよびナット52が、第2キャップ31における振動ブロック11側とは反対側に露出している。ここにおいて、振動発電装置EHは、第1配線61における第1コイルブロック4A側とは反対側の端部が、ねじ51の頭部51aと第1キャップ21との間に保持されてねじ51と電気的に接続されている。また、振動発電装置EHは、第2配線62における第2コイルブロック4B側とは反対側の端部が、ねじ51の先端部51bに螺合したナット52と第2キャップ31との間に保持されており、ねじ51と電気的に接続されている。振動発電装置EHは、第2キャップ31とナット52との間に介在する座金53を備えていることが好ましい。座金53としては、平座金を採用しているが、これに限らず、例えば、ばね座金でもよい。なお、基板10、第1キャップ21、第2キャップ31、第1スペーサ41および第2スペーサ42それぞれは、導電性を有する材料を採用している場合、金属製のねじ51と接触する可能性のある箇所などに適宜の絶縁膜などを設ければよい。
振動発電装置EHは、第1スペーサ41および第2スペーサ42を備えているが、第1スペーサ41および第2スペーサ42を備えていない構成でもよい。
振動発電装置EHと回路部7とは、一対の第3配線63を介して電気的に接続することができる。各第3配線63の各々は、第1配線61と第2配線62とが電気的に接続されている2つのねじ5の各々と電気的に接続することができる。
回路部7は、例えば、図6に示す回路構成を採用することができる。回路部7は、振動発電装置EHの出力端間に接続された整流平滑回路71と、この整流平滑回路71の出力端間に接続された昇圧型のDC/DCコンバータ72とを備えることが好ましい。なお、図6に示す回路構成では、整流平滑回路71とDC/DCコンバータ72とで、第1配線61と第2配線62とが電気的に接続された2つの結合用部材5間からの交流出力を所望の直流出力に変換する直流化回路部73を構成している。
整流平滑回路71は、振動発電装置EHで発生した交流電圧を整流平滑した直流電圧を出力するものである。
整流平滑回路71は、例えば、図7に示すように、4個の整流用ダイオードD1〜D4がブリッジ接続された全波整流回路と、この全波整流回路の出力端間に接続された平滑コンデンサC4とで構成することができる。この全波整流回路としては、例えば、パッケージ内で4個の整流用ダイオードD1〜D4がブリッジ接続された表面実装型の整流器(ブリッジダイオードとも呼ばれている)を用いることができる。
また、整流平滑回路71は、例えば、図8に示すように整流用ダイオードD5と、この整流用ダイオードD5に直列接続された平滑コンデンサC5とで構成することもできる。
また、整流平滑回路71は、例えば、図9に示すように2個のダイオードD11,D12と2個のコンデンサC11,C12とを用いた両波倍電圧整流回路を採用してもよい。
両波倍電圧整流回路は、2個のダイオードD11,D12の直列回路と2個のコンデンサC11,C12の直列回路とが並列接続されている。要するに、両波倍電圧整流回路は、2個ダイオードD11,D12と2個のコンデンサC11,C12とがブリッジ接続されている。ここで、エネルギ変換装置1は、振動発電装置EHの一方の出力端が、2個のダイオードD11,D12の直列回路における両ダイオードD11,D12の接続点に接続され、振動発電装置EHの他方の出力端が、2個のコンデンサC11,C12の直列回路における両コンデンサC11,C12の接続点に接続されている。エネルギ変換装置1は、整流平滑回路71として図9に示すような両波倍電圧整流回路を採用することにより、図7の構成や図8の構成を採用する場合に比べて、整流平滑回路71の出力の高出力化を図ることが可能となる。要するに、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
DC/DCコンバータ72は、例えば、図10に示すように、昇圧型DC−DCコンバータ用の集積回路IC、昇圧用インダクタL、第1のコンデンサCIN、第2のコンデンサCOUTなどを備えた構成を採用することができる。集積回路ICとしては、例えば、Microchip Technology社のMCP1640/B/C/Dを用いることができる。第1のコンデンサCINは、整流平滑回路71の出力端間に接続される。また、第1のコンデンサCINは、集積回路ICの入力端子であるVIN端子とGND端子との間に接続されている。第2のコンデンサCOUTは、集積回路ICの出力端子であるVout端子とGND端子との間に接続されている。昇圧用インダクタLは、集積回路ICのVIN端子とSW端子との間に接続されている。集積回路ICにおけるパッケージとしては、表面実装型パッケージが好ましい。また、第1のコンデンサCINおよび第2のコンデンサCOUTの各々としては、表面実装型のチップコンデンサを用いることが好ましい。昇圧用インダクタLは、例えば、表面実装型のチップインダクタを採用してもよいし、回路基板(図示せず)に埋め込まれた内蔵部品としてもよい。このような昇圧用インダクタLは、部品内蔵技術(電子部品内蔵基板技術)を利用して形成することができる。回路基板としては、例えば、プリント配線板、セラミック基板等を採用することができる。内蔵部品とする構成部品を回路基板へ内蔵する部品内蔵技術としては、例えば、構成部品を形成するための材料(ペースト、フィルム、薄膜材料等)からなる構成部品を回路基板内に造り込む方法や、チップ部品からなる構成部品を回路基板に埋め込む方法などがある。
また、DC/DCコンバータ72は、例えば、図11に示すように、昇圧型DC−DCコンバータ用の集積回路IC、昇圧用インダクタL1、第3のコンデンサC1、第4のコンデンサC2などを備えた構成を採用することができる。集積回路ICとしては、例えば、TEXAS INSTRUMENT社のTPS61097−33を用いることができる。第3のコンデンサC1は、整流平滑回路71の出力端間に接続される。また、第3のコンデンサC1は、集積回路ICの入力端子であるVIN端子とGND端子との間に接続されている。第4のコンデンサC2は、集積回路ICの出力端子であるVOUT端子とGND端子との間に接続されている。昇圧用インダクタL1は、集積回路ICのL端子とVIN端子との間に接続されている。集積回路ICにおけるパッケージとしては、表面実装型パッケージが好ましい。また、第3のコンデンサC1および第4のコンデンサC2の各々としては、表面実装型のチップコンデンサを用いることが好ましい。昇圧用インダクタL1は、例えば、表面実装型のチップインダクタを採用してもよいし、回路基板(図示せず)に埋め込まれた内蔵部品としてもよい。
なお、DC/DCコンバータ回路72の構成は特に限定するものではなく、例えば、昇圧用トランスを備えた昇圧型DC−DCコンバータでもよい。
直流化回路73の構成部品は、1つの回路基板に設けられていることが好ましい。
回路部7は、直流化回路部73を電源とする負荷76を備えていてもよい。図6に示した例では、回路部7が、負荷76として、制御部74と、この制御部74により制御されるRF回路75と、RF回路75からの電気信号を無線信号として送波するアンテナ77とを備えている。制御部74は、例えば、マイクロコンピュータに適宜のプログラムを搭載することにより構成されている。
負荷76は、上述の例に限らず、例えば、センサ(例えば、温度センサ、加速度センサ、圧力センサ)や、固体発光素子(例えば、発光ダイオード、半導体レーザ等)や、無線通信素子や、演算素子(例えば、MPU(Micro Processor Unit等)、蓄電池、蓄電用のコンデンサなどを採用することができる。
ところで、図26に示した発電装置500では、永久磁石120と平面コイル114aおよび114bとが支持体110の厚み方向において間隔を隔てて対向配置されており、同様に、永久磁石120と平面コイル514aおよび514bとが支持体110の厚み方向において間隔を隔てて対向配置されている。また、発電装置500は、一対のコイルバネ130により、支持体110に対して永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)において所定の基準位置に配置されるように付勢されている。しかしながら、このような発電装置500では、矢印Z1方向へコイルバネ130の中間部が変位可能であると推考される。このため、発電装置500では、永久磁石120の厚み方向の振動に起因して上述の間隔が変動し、発電特性が不安定となったり、発電効率が低下する懸念がある。つまり、発電装置500のようなエネルギ変換装置では、エネルギ変換特性が不安定となったり、エネルギ変換効率が低下する懸念がある。また、発電装置500は、上述の間隔を狭くすると、永久磁石120が平面コイル114aおよび114bに接触したり、平面コイル514aおよび514bに接触してしまう懸念がある。
また、上述の発電装置500は、プリント基板112の開口部112aの側面112bと永久磁石120とが接することで矢印Y1方向(矢印Y2方向)に対する永久磁石120の移動が規制されているものと推考される。しかしながら、このような場合には、永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)に振動する際に摺動抵抗が生じて発電効率が低下してしまうものと考えられる。
これに対して、振動発電装置EHは、弾性体部15に関して、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。これにより、振動発電装置EHは、可動部12の振動方向を、磁石ブロック3とコイルブロック4との対向方向に直交する上記規定方向に単方向化することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、振動発電装置EHは、第1キャップ21と振動ブロック11との間に配置された枠状の第1スペーサ41を備えている。これにより、振動発電装置EHは、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップ長を第1スペーサ41の厚みで規定することが可能となる。したがって、振動発電装置EHは、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との接触を防止することが可能となる。振動発電装置EHは、第1キャップ21のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、振動発電装置EHは、第2キャップ31と振動ブロック11との間に配置された枠状の第2スペーサ42を備えている。これにより、振動発電装置EHは、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップ長を第2スペーサ42の厚みで規定することが可能となる。したがって、振動発電装置EHは、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との接触を防止することが可能となる。振動発電装置EHは、第2キャップ31のコイルブロック4と振動ブロック11の磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
振動発電装置EHは、可動部12の上記規定方向への振動に伴って発生する電磁誘導によって、交流の誘導起電力が発生する。振動発電装置EHの開放電圧は、磁石ブロック3の振動に応じた交流電圧となる。ここで、振動発電装置EHは、上述のように突部13bに冶具などにより外力を与え後に冶具を引き抜けば、可動部12が減衰振動するので、この減衰振動に応じた交流電圧を発生する。また、振動発電装置EHは、このエネルギ変換装置1の共振周波数と一致する環境振動(外部振動)を利用して発電させることもできる。環境振動としては、例えば、稼動中のFA機器で発生する振動、車両の走行によって発生する振動、人の歩行によって発生する振動など、種々の環境振動がある。振動発電装置EHで発生する交流電圧の周波数は、環境振動の周波数が振動発電装置EHの共振周波数と一致する場合、振動発電装置EHの共振周波数と同じになる。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、振動ブロック11の上記一面側に配置され第1コイルブロック4Aを保持した第1キャップ21と、振動ブロック11の上記他面側に配置され第2コイルブロック4Bを保持した第2キャップ31とを備えている。これにより、エネルギ変換装置1は、振動ブロック11の厚み方向の一方のみにコイルブロック4が配置されたものに比べてエネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
そして、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21と振動ブロック11と第2キャップ31とを貫通した複数の結合用部材5を備え、各結合用部材5が、導電性を有し、第1コイルブロック4Aからの第1配線61と第2コイルブロック4Bからの第2配線62とが結合用部材5を介して電気的に接続されている。これにより、エネルギ変換装置1は、組立時に振動ブロック11と第1キャップ21および第2キャップ31とが振動ブロック11の厚み方向に直交する方向へ位置ずれするのを抑制することが可能となり、エネルギ変換効率(発電効率)が低下したり、エネルギ変換効率が製品ごとにばらつくのを抑制することが可能となる。また、エネルギ変換装置1は、従来の発電装置500において外部で電線を引き回す場合に比べて取り扱い性を向上させることが可能となる。また、本実施形態のエネルギ変換装置1は、図12および図13に示す参考例のエネルギ変換装置1’のように第1配線61と第2配線62とが引き回されている場合に比べて、取り扱い性の向上を図ることが可能となる。
よって、本実施形態のエネルギ変換装置1は、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となり、且つ、取り扱い性の向上を図ることが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、振動ブロック11が、上述のように、支持部14と、可動部本体13と、磁石ブロック3と、弾性体部15と、複数の貫通孔11aとを備えている。そして、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21が、各貫通孔11aの各々に連通する複数の第1孔21aを備え、第2キャップ31が、各貫通孔11aの各々に連通する複数の第2孔31aを備えている。さらに、結合用部材5が、振動ブロック11の厚み方向において重なる第1孔21aと貫通孔11aと第2孔31aとに挿通されている。これにより、エネルギ変換装置1は、組立性を向上させることが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21側にねじ51の頭部51aが位置し第2キャップ31側にナット52が位置している。ここで、第1キャップ21の第1孔21aは、ねじ51の頭部51aを収納可能とするように、振動ブロック11の貫通孔11a側とは反対側において、開口面積を適宜大きくしてある。これにより、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対の表面を含む平面からの、ねじ51の頭部51aの突出量を少なくすることが可能となる。よって、エネルギ変換装置1は、取り扱い性が更に向上し、回路基板などに実装する際の低背化が可能となり、また、実装が容易となる。エネルギ変換装置1は、第2キャップ31側にねじ51の頭部51aが位置し第2キャップ31側にナット52が位置していてもよい。
なお、上述の参考例のエネルギ変換装置1’では、振動ブロック11と第1スペーサ41および第2スペーサ42とを接着剤などにより接合し、第1スペーサ41および第2スペーサ42と第1キャップ21および第2キャップ31とをそれぞれ接着剤などにより接合してもよい。また、参考例のエネルギ変換装置1’は、第1キャップ21、第1スペーサ41、振動ブロック11、第2スペーサ31および第2キャップ31を、ねじなどを利用して結合してもよい。
(実施形態2)
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態1のエネルギ変換装置1と略同じ基本構成を有しており、図14に示すように、結合用部材5が金属製のリベット54であり、リベット54の軸端部が、第2孔31aを塞ぐことが可能な大きさに塑性変形されている点が相違している。図14におけるリベット54は、第1キャップ21側に頭部54aが位置し、第2キャップ31側に軸端部を塑性変形された変形部54bが位置しているが、頭部54aと変形部54bとの位置を逆としてもよい。なお、他の構成要素は実施形態1と同様なので説明を省略する。
リベット54の軸端部を塑性変形させる際には、例えば、かしめ工具や、かしめたがねなどを利用して軸端部を塑性変形させればよい。また、リベット54の材料によっては、リベット54の軸端部にレーザ光を照射して軸端部を塑性変形させてもよい。
実施形態1のエネルギ変換装置1では、結合用部材5がねじ51なので、ねじ51の緩みが懸念されるが、本実施形態のエネルギ変換装置1では、結合用部材5がリベット54であり、リベット54の軸端部が塑性変形されているので、信頼性を向上させることが可能となる。
(実施形態3)
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態1のエネルギ変換装置1と略同じ基本構成を有しており、図15に示すように、結合用部材5が金属製のピン56であり、ピン56がU字状の保持部材56により保持されている点が相違している。なお、他の構成要素は実施形態1と同様なので説明を省略する。
保持部材56は、例えば、弾性を有する樹脂の成形品などにより構成することができる。保持部材36は、第1キャップ21と第1スペーサ41と振動ブロック11と第2スペーサ42と第2キャップ31との積層体を厚み方向の両側から挟持可能な大きさに形成してあることが好ましい。
本実施形態のエネルギ変換装置1では、実施形態1のように結合用部材5がねじ51である場合や、実施形態2のように結合用部材5がリベット54である場合に比べて、組立時に結合用部材5に作用する外力などによって振動ブロック11、第1キャップ21、第2キャップ31などが破損する可能性を低減することが可能となる。
(実施形態4)
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態1のエネルギ変換装置1と略同じ基本構成を有しており、図16に示すように、第1コイルブロック4Aおよび第2コイルブロック4Bの各々のコイル4aが、パターンコイルである点が相違している。なお、他の構成要素は実施形態1と同様なので説明を省略する。
パターンコイルの材料としては、例えば、銅、金、銀などを採用することができる。また、パターンコイルの材料としては、パーマロイ、コバルト基アモルファス合金、フェライトなどを採用してもよい。パターンコイルは、例えば、プリント基板の金属箔(銅箔)をパターニングすることにより形成することができる。また、パターンコイルは、蒸着法、スパッタ法などの薄膜形成技術、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して形成することができる。
本実施形態のエネルギ変換装置1では、第1キャップ21を第1の多層プリント配線板により構成してあり、各コイル4aが、第1の多層プリント配線板の導体パターンからなるパターンコイルにより構成されている。
また、本実施形態のエネルギ変換装置1では、第2キャップ31を第2の多層プリント配線板により構成してあり、各コイル4aが、第2の多層プリント配線板の導体パターンからなるパターンコイルにより構成されている。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、第1配線61が、第1の多層プリント配線板の導体パターンにより構成されているので、取り扱い性を更に向上させることが可能となる。
また、本実施形態のエネルギ変換装置1は、第2配線62が、第2の多層プリント配線板の導体パターンにより構成されているので、取り扱い性を更に向上させることが可能となる。
なお、本実施形態のエネルギ変換装置1において、実施形態2で説明した結合用部材5や、実施形態3で説明した結合用部材5を採用してもよい。
(実施形態5)
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態1のエネルギ変換装置1と略同じ基本構成を有しており、図17および図18に示すように、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対の表面側に、複数(図示例では、2つ)の外部接続用パッド6が設けられている点などが相違する。各外部接続用パッド6の各々は、第1配線61と第2配線62とが電気的に接続された結合用部材5に電気的に接続されている。なお、他の構成要素は実施形態1と同様なので説明を省略する。
各外部接続用パッド6は、平面視において上記規定方向に直交する方向を長手方向とする短冊状の形状であり、第1配線61が接続される結合用部材5を挿通する第1孔21aに対応する部位が開孔されている。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、振動発電装置EHの厚み方向の一面側に複数の外部接続用パッド6を備えているので、例えば、図19に示すように、回路部7の回路基板70に半田ボールなどからなる接合部8を介して実装することが可能となる。図19では、外部接続用パッド6が、接合部8を介して、回路基板70の回路パターン(図示せず)と電気的に接続されている。接合部8は、半田ボールに限らず、例えば、導電性ペーストや金バンプなどでもよい。本実施形態のエネルギ変換装置1では、接合部8が、実施形態1において説明した第3配線63を構成することになるので、第3配線63として電線を採用する場合のように電線を引き回す必要がなく、取り扱い性が向上する。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対の表面側に複数の外部接続用パッド6を設けてあるが、第1キャップ21ではなく、第2キャップ31における振動ブロック11側とは反対の表面側に複数の外部接続用パッド6を設けた構成としてもよい。
なお、本実施形態のエネルギ変換装置1において、実施形態2で説明した結合用部材5や、実施形態3で説明した結合用部材5を採用してもよい。
(実施形態6)
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態5のエネルギ変換装置1と略同じ基本構成を有しており、図20に示すように、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対側に、直流化回路部73(図6参照)が配置されている点などが相違する。なお、他の構成要素は実施形態5と同様なので説明を省略する。
直流化回路部73は、両面プリント配線板からなる回路基板73aと、この回路基板73aにおいて第1キャップ21側となる一表面側に実装された複数の構成部品73bとで構成されている。なお、複数の構成部品73bとしては、実施形態1において図6を参照しながら説明した整流平滑回路71の構成部品、DC/DCコンバータ72の構成部品などがある。
回路基板73aの外形サイズは、第1キャップ21の外形サイズと同じに設定してある。また、回路基板73aの上記一表面側および他表面側には、第1配線61と第2配線62とが電気的に接続される結合用部材5に電気的に接続される導体パターン73c,73dがそれぞれ形成されている。各導体パターン73c,73dは、外部接続用パッド6と略同じ形状に形成されている。
回路基板73には、第1キャップ21の各第1孔21aの各々に連通する孔73fが形成されている。そして、本実施形態のエネルギ変換装置1では、結合用部材5が、回路基板73にも挿通されており、回路基板73と第1キャップ21との間に、座金58を介在させてある。この座金58は、回路基板73aと第1キャップ21との間に、構成部品73bを収納する空間を確保するためのスペーサとして設けてある。本実施形態のエネルギ変換装置1では、第1配線61と第2配線62とに接続されている結合用部材5が、実施形態1において説明した第3配線63を兼ねており、第3配線63として電線を採用する場合のように電線を引き回す必要がなく、取り扱い性が向上する。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対側に、直流化回路部73が配置されているので、所望の直流出力を得ることが可能となる。また、本実施形態のエネルギ変換装置1は、直流回路部73が振動発電装置EHと横並びで配置される場合に比べて、小型化を図ることが可能となる。
また、本実施形態のエネルギ変換装置1では、図21に示すように、別途の回路基板77に半田ボールなどからなる接合部8を介して実装することが可能となる。図21では、導体パターン73dが、接合部8を介して、回路基板77の回路パターン(図示せず)と電気的に接続されている。接合部8は、半田ボールに限らず、例えば、導電性ペーストや金バンプなどでもよい。回路基板77には、例えば、実施形態1において図6を参照しながら説明した負荷76の構成部品などが実装されている。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対側に直流化回路部73を配置してあるが、第1キャップ21ではなく、第2キャップ31における振動ブロック11側とは反対側に直流化回路部73を配置した構成としてもよい。
なお、本実施形態のエネルギ変換装置1において、実施形態2で説明した結合用部材5や、実施形態3で説明した結合用部材5を採用してもよい。
(実施形態7)
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態6のエネルギ変換装置1と略同じ基本構成を有しており、図22に示すように、結合用部材5が金属製のピン55からなり、ピン55の長手方向の一端部が半田からなる第1接合部57により回路基板73aの導体パターン73dと接合されている点などが相違する。なお、他の構成要素は実施形態1と同様なので説明を省略する。
結合用部材5を構成するピン55は、回路基板73a、第1キャップ21、第1スペーサ41、振動ブロック11、第2スペーサ42および第2キャップ31に圧入されている。なお、ピン55の長手方向の他端部は、例えば、半田や導電性ペーストなどからなる第2接合部(図示せず)により電気的に接続すればよい。
本実施形態のエネルギ変換装置1では、実施形態6と同様、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対側に、直流化回路部73が配置されているので、所望の直流出力を得ることが可能となる。また、本実施形態のエネルギ変換装置1は、直流回路部73が振動発電装置EHと横並びで配置される場合に比べて、小型化を図ることが可能となる。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、第1キャップ21における振動ブロック11側とは反対側に直流化回路部73を配置してあるが、第1キャップ21ではなく、第2キャップ31における振動ブロック11側とは反対側に直流化回路部73を配置した構成としてもよい。
1 エネルギ変換装置
3 磁石ブロック
4A 第1コイルブロック
4B 第2コイルブロック
5 結合用部材
6 外部接続用パッド
11 振動ブロック
11a 貫通孔
13 可動部本体
14 支持部
15 弾性体部
21 第1キャップ
21a 第1孔
31 第2キャップ
31a 第2孔
51 ねじ
52 ナット
54 リベット
61 第1配線
62 第2配線
73 直流化回路部

Claims (8)

  1. 厚み方向に直交する規定方向に磁石ブロックが振動可能な振動ブロックと、前記振動ブロックの前記厚み方向の一面側で前記磁石ブロックに対向する第1コイルブロックと、前記振動ブロックの前記厚み方向の他面側で前記磁石ブロックに対向する第2コイルブロックと、前記振動ブロックの前記一面側に配置され前記第1コイルブロックを保持した第1キャップと、前記振動ブロックの前記他面側に配置され前記第2コイルブロックを保持した第2キャップと、前記第1キャップと前記振動ブロックと前記第2キャップとを貫通した複数の結合用部材とを備え、前記結合用部材が導電性を有し、前記第1コイルブロックからの第1配線と前記第2コイルブロックからの第2配線とが前記結合用部材を介して電気的に接続されてなることを特徴とするエネルギ変換装置。
  2. 前記振動ブロックは、枠状の支持部と、前記支持部の内側で前記支持部の内側面から離れて配置された枠状の可動部本体と、前記可動部本体の内側に配置され前記可動部本体に固定された前記磁石ブロックと、前記規定方向において前記可動部本体の両側の各々で前記可動部本体と前記支持部とを接続した弾性体部と、前記厚み方向において前記支持部に貫設され前記支持部の周方向に離間した複数の貫通孔とを備え、前記第1キャップは、前記厚み方向において貫設され前記各貫通孔の各々に連通する複数の第1孔を備え、前記第2キャップは、前記厚み方向において貫設され前記各貫通孔の各々に連通する複数の第2孔を備え、前記結合用部材が、前記厚み方向において重なる前記第1孔と前記貫通孔と前記第2孔とに挿通されてなることを特徴とする請求項1記載のエネルギ変換装置。
  3. 前記第1コイルブロックおよび前記第2コイルブロックの各々のコイルは、巻線コイルであることを特徴とする請求項1又は2記載のエネルギ変換装置。
  4. 前記第1コイルブロックおよび前記第2コイルブロックの各々のコイルは、パターンコイルであることを特徴とする請求項1又は2記載のエネルギ変換装置。
  5. 前記第1キャップと前記第2キャップとの一方における前記振動ブロック側とは反対の表面側に、前記第1配線と前記第2配線とが電気的に接続された前記結合用部材に電気的に接続される外部接続用パッドを備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  6. 前記第1キャップと前記第2キャップとの一方における前記振動ブロック側とは反対側に、前記第1配線と前記第2配線とが電気的に接続された2つの前記結合用部材間からの交流出力を所望の直流出力に変換する直流化回路部が配置されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  7. 前記結合用部材が金属製のねじであり、前記ねじの先端部が螺合するナットを備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
  8. 前記結合用部材がリベットであり、前記リベットの軸端部が塑性変形されてなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエネルギ変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016171545A (ja) * 2015-03-16 2016-09-23 ミツミ電機株式会社 無線送信装置および無線送信システム

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