JP2014016555A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用トナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂と、ニグロシン化合物を含む着色剤と、鉄イオンと、を含むトナー粒子を含有し、前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量は、前記トナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多い静電荷像現像用トナーである。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により像保持体上に静電潜像を形成し(潜像形成工程)、静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と呼ぶ場合がある。)を含む静電荷像現像用現像剤(以下、単に「現像剤」と呼ぶ場合がある。)で静電潜像を現像し(現像工程)、転写工程、定着工程を経て可視化される。ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とがある。
そして、このようなトナーの帯電制御剤或いは着色剤として、ニグロシン化合物(ニグロシン染料)を用いたものが提案されている。
特許文献1には、結着樹脂と、着色剤と帯電制御剤を含有し、前記帯電制御剤がニグロシン化合物、又は変性ニグロシン化合物である静電荷像現像用トナーが開示されている。
特許文献2には、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂とニグロシン化合物を有機溶剤中に溶解或いは分散させて着色樹脂溶液を製造する工程を含む正帯電性トナーの製造方法が提案されている。
特開2003−323006号公報 特開2004−198599号公報
本発明の目的は、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、結着樹脂と、ニグロシン化合物を含む着色剤と、鉄イオンと、を含むトナー粒子を含有し、前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量は、前記トナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多い静電荷像現像用トナーである。
請求項2に係る発明は、前記トナー粒子中の前記ニグロシン化合物の含有量が、8重量%以上21重量%以下の範囲である請求項1記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項3に係る発明は、前記トナー粒子表層部の鉄元素の含有量と前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量との比が、1:3.4以上1:12.1以下の範囲である請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項4に係る発明は、結着樹脂粒子分散液と、ニグロシン化合物を含む着色剤分散液とを混合し、鉄イオンを含む凝集剤を添加して凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を前記結着樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度に加熱して、前記凝集粒子を融合させる融合工程と、融合して得られるトナー粒子をキレート剤を含む処理液で洗浄し、前記トナー粒子表層部の鉄を除去する除去工程と、を含み、前記除去工程後の前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量は、トナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多い静電荷像現像用トナーの製造方法である。
請求項5に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含有する静電荷像現像用現像剤である。
請求項6に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含有するトナーカートリッジである。
請求項7に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、を備え、前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であるプロセスカートリッジである。
請求項8に係る発明は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、前記現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備え、前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置である。
請求項1に係る発明によると、本構成を有さない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項2に係る発明によると、前記トナー粒子中の前記ニグロシン化合物の含有量が、8重量%以上21重量%以下の範囲ではない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項3に係る発明によると、前記トナー粒子表層部の鉄元素の含有量と前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量との比が、1:3.4以上1:12.1以下の範囲ではない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項4に係る発明によると、本構成を有さない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用トナーの製造方法が提供される。
請求項5に係る発明によると、本構成を有さない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される静電荷像現像用現像剤が提供される。
請求項6に係る発明によると、本構成を有さない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制されるトナーカートリッジが提供される。
請求項7に係る発明によると、本構成を有さない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制されるプロセスカートリッジが提供される。
請求項8に係る発明によると、本構成を有さない場合と比較して、高温高湿環境下で、かぶりの発生が抑制される画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るトナーは、結着樹脂と、ニグロシン化合物を含む着色剤と、鉄イオンと、を含むトナー粒子を含有し、トナー粒子内部の鉄元素の含有量が、トナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多いものである。
トナーの着色剤としてカーボンブラックが用いられる場合、カーボンブラックの濃度を増加すると帯電特性が悪くなる傾向にあり、高温高湿下(例えば、30℃以上/80%RH以上)におけるかぶり、特に電荷注入かぶりが生じ易い。そこで、従来から、帯電制御剤としてニグロシン化合物を添加することにより、かぶりの発生が抑えられることが知られている。その一方で、ニグロシン化合物は、黒色着色剤として用いられることも知られているが、その場合、添加量は帯電制御剤より多くなり、また、凝集性はカーボンブラック等の他の黒色着色剤と比べると弱くなる場合があるため、ニグロシン化合物がトナー粒子表層部に露出し易くなる。本発明者らは、着色剤として用いるニグロシン化合物が、トナー粒子表層部に露出すると帯電性が低下し、高温高湿下におけるかぶり等が生じ易いことを見出した。
前述したように、ニグロシン化合物の凝集性は、カーボンブラック等と比べると弱い傾向にあるため、トナー粒子表層部に露出し易くなるが、トナー粒子内部の鉄元素の含有量をトナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多くすることにより、ニグロシン化合物がトナー粒子表層部に露出すること等が抑制され、高温高湿下におけるかぶりの発生等が抑えられると考えられる。ここで、トナー粒子表層部とは、25℃で、メタノール5重量部及びテトラヒドロフラン5重量部を含有する溶液に、トナー1重量部を混合し、該混合液を超音波分散機Tetora150(日科機バイオス社製)を用いて、50kHzで3分間振動させることによって、該混合液中に溶解した成分である。また、トナー粒子内部とは、上記条件にて、該混合液中に溶解しない成分である。また、高温高湿下とは、32℃以上/75%RH以上のことである。
以下に、本実施形態に係るトナーの各成分について説明する。
本実施形態に係るトナーを構成する鉄イオンは、主に、後述するトナーの製造方法で用いられる鉄イオンを含む凝集剤由来のものであり、凝集性の点で、2価、3価等の2価以上の鉄イオンであることが好ましい。本実施形態の凝集剤としては、塩化第二鉄(塩化鉄(III))、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリシリカ鉄塩化鉄(III)等の鉄イオンを含む凝集剤等が挙げられる。正確には不明であるが、本実施形態に係るトナーを構成する鉄イオンは、アルミニウムイオン等の他金属イオンと比べて荷電中和力に優れており、ニグロシン化合物に対する凝集効果が高いと考えられ、これによりトナーの帯電性等が向上し、高温高湿下におけるかぶりの発生をより抑えられるものと思われる。
そして、トナー粒子内部の鉄元素の含有量とトナー粒子表層部の鉄元素の含有量との比は、ニグロシン化合物がトナー粒子表層部に露出することを抑制し、高温高湿下におけるかぶりの発生を抑制する等の点で、1:3.4以上1:12.1以下の範囲が好ましく、1:4以上1:7以下の範囲がより好ましい。また、トナー粒子内部と表層部との鉄元素の含有量の比が1:3.4以上1:12.1以下の範囲を満たす時のトナー粒子内部の鉄元素の含有量は、トナー粒子1重量部に対して0.12重量%以上0.37重量%以下の範囲であることが好ましく、また、トナー粒子表層部の鉄元素の含有量は、トナー粒子1重量部に対して0.01重量%以上0.11重量%以下の範囲であることが好ましい。トナー粒子内部及び表層部の鉄元素の含有量が上記範囲外であると、ニグロシン化合物がトナー粒子表面に露出し易く、上記範囲を満たす場合と比べて、高温高湿下におけるかぶりの発生を抑制する効果が弱くなる場合がある。なお、鉄元素の含有量は、蛍光X線装置による元素指定分析により求められる。なお、鉄元素の含有量の具体的な測定方法については、後述する実施例で説明する。
本実施形態に係るトナーを構成する着色剤は、ニグロシン化合物を含むものであるが、例えば、カーボンブラック等のその他の黒色着色剤を含んでいても良い。ニグロシン化合物の含有量は、高温高湿下におけるかぶりの発生を抑制する点、画像濃度の点等から、トナー粒子100重量部に対して8重量%以上21重量%以下の範囲であることが好ましい。
ニグロシン化合物は、CIソルベントブラック5、CIソルベントブラック7、CIアシッドブラック2、或いはこれらをマレイン酸樹脂、キシレン樹脂等で変性したもの等が挙げられ、具体的にはオリエント化学工業社製ボントロンN−01、N−04、N−07、N−09、N−21、N−71、N−75、N−79、ニグロシンベースEX、スピリットブラックABL、中央合成化学社製CHUO−CCA−1、CCA−3等が挙げられる。
本実施形態に係るトナーを構成する結着樹脂は、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類等の単量体などの重合体、若しくはこれらを2種以上組み合わせた共重合体、又はこれらの混合物等が挙げられる。また、結着樹脂として、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等が挙げられる。これらの樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、結着樹脂は、結晶性樹脂でもよく、非晶性樹脂でもよく、結晶性樹脂と非晶性樹脂とを併用してもよい。
本実施形態において、結着樹脂またはトナーのガラス転移温度は、自動接線処理システムを備えた島津製作所社製の示差走査熱量計(装置名:DSC−60型)を用いた示差走査熱量測定(DSC)において、10℃/minの昇温速度で昇温したときのオンセット点から求めることができる。DSC曲線におけるベースラインの平坦部の点及びベースラインからの立ち下がり部の平坦部の点を指定し、その両点間の平坦部の接線の交点が「オンセット点」として自動接線処理システムにより求められる。
結着樹脂のガラス転移温度としては、50℃以上80℃以下の範囲が挙げられ、55℃以上65℃以下の範囲であってもよい。また、結着樹脂の重量平均分子量は例えば8000以上30000以下の範囲が挙げられ、8000以上16000以下の範囲であってもよい。
本実施形態に係るトナーは、必要に応じて、離型剤、帯電制御剤、無機粒子等のその他の成分を含んでいてもよい。
離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのごとき動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、およびそれらの変性物等が挙げられる。
これらの離型剤は単独で使用可能な他、2種類以上組み合わせて使用してもよい。これら離型剤の含有量としては結着樹脂100重量部に対して、1重量部以上10重量部以下が好ましく、5重量部以上9重量部以下がより好ましい。
帯電制御剤としては、例えば、アゾ系金属錯体、サルチル酸もしくはアルキルサルチル酸の金属錯体もしくは金属塩等が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理したもの等公知の無機粒子を単独または二種以上を組み合わせて使用すればよいが、発色性やオーバヘッドプロジェクタ(OHP)透過性等の透明性を損なわないという観点から屈折率が結着樹脂よりも小さいシリカ粒子が好ましい。またシリカ粒子は種々の表面処理が施されてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理したものが好ましい。
<静電荷像現像用トナーの製造方法>
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの製造方法は、例えば、結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と、ニグロシン化合物を含む着色剤を分散した着色剤分散液とを混合し、鉄イオンを含む凝集剤を添加して、結着樹脂粒子、ニグロシン化合物を含む着色剤を含む凝集粒子を形成する凝集工程と、凝集粒子を結着樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度に加熱して、凝集粒子を融合させる融合工程と、融合して得られたトナー粒子をキレート剤を含む処理液で洗浄し、トナー粒子表層部の鉄を除去する除去工程と、を含む方法である。トナー粒子を乾燥する乾燥工程をさらに有していてもよい。
以下、静電荷像現像用トナーの製造方法の一例における各工程について詳細に説明する。なお、本実施形態に係るトナーの製造方法はこれに限定されるものではない。
(凝集工程)
まず、結着樹脂粒子分散液、着色剤分散液を準備する。また、必要に応じて離型剤分散液などを準備する。
結着樹脂粒子分散液は、公知の転相乳化方法を用いるか、あるいは樹脂のガラス転移温度以上に加熱して機械的せん断力によって乳化させる方法などを用いて調製すればよい。この際、イオン性界面活性剤を添加してもよい。さらに、結着樹脂粒子分散液を遠心分離機等により無着色粒子を分離してもよい。
着色剤分散液は、例えば、イオン性界面活性剤を用いて、ニグロシン化合物を含む着色剤粒子を溶媒中に分散させることにより調製すればよい。
離型剤分散液は、例えば、離型剤を、水中に高分子電解質(例えば、イオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基など)とともに分散し、離型剤の融点以上に加熱するとともに、強い剪断をかけられるホモジナイザや圧力吐出型分散機により粒子化することにより調製すればよい。
次に、結着樹脂粒子分散液と着色剤分散液(必要に応じて離型剤分散液)を混合し、さらに鉄イオンを含む凝集剤を添加して、結着樹脂粒子と着色剤とを凝集させ、所望のトナー径にほぼ近い径を持つ凝集粒子を形成する。また、凝集系内のpHを調整することにより、凝集粒子の凝集成長を停止させることが望ましい。例えば、凝集系内のpHを6以上9以下の範囲に調整することにより、凝集粒子の成長を停止させる。
ここで、凝集工程において用いられる、樹脂粒子、着色剤、離型剤の体積平均粒径は、トナー径および粒度分布を所望の値に調整するのを容易とするために、1μm以下であることが好ましく、100nm以上300nm以下の範囲であることがより好ましい。
(融合工程)
融合工程においては、まず、凝集工程を経て得られた凝集粒子を含有する溶液中にて、凝集粒子中に含まれる結着樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度に加熱して、融合・合一することによりトナー粒子を得る。
(除去工程)
除去工程においては、融合工程にて得られたトナー粒子の分散液に、キレート剤を含む処理水による洗浄を施し、トナー粒子表層部に存在する鉄を除去する。そして、キレート剤を含む処理水による洗浄をトナー粒子内部の鉄元素の含有量がトナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多くなるまで繰り返す。
キレート剤は、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、NTA(ニトリロ三酢酸)、TTHA(トリエチレンテトラアミン六酢酸)、HIDA(ヒドロキシエチルイミノ二酢酸)、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸)、HEDP(ヒドロキシエチリデンジホスホン酸)、HIDS(3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸)が挙げられ、極性基を有する酸およびその塩、または、ヒドロキシ基を有する酸およびその塩がより好ましい。
なお本実施形態では、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸を含む処理液で洗浄することが好ましい。3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸は、金属イオンを錯化する能力を有する、いわゆるキレート剤である。この材料は、分子構造の中に水酸基を有することで、親水性が高く、トナー粒子内部の鉄までは錯化せず、トナー粒子表層部を重点的にキレートする傾向があると考えられる。そのため、トナー粒子内部に多くのイオン架橋を残しつつ、トナー粒子表層部のイオン架橋を少なくし、トナー粒子内部よりトナー粒子表層部の鉄元素の含有量が減少され易くなるものと考えられる。
(乾燥工程)
乾燥工程においては、固液分離されたウェットケーキを乾燥し、トナー粒子を得る。乾燥方法には特に制限はないが、生産性などの点から、凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
<静電荷像現像用トナーの物性>
本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの体積平均粒径としては、4μm以上8μm以下の範囲が好ましく、5μm以上7μm以下の範囲がより好ましく、また、個数平均粒径としては、3μm以上7μm以下の範囲が好ましく、4μm以上6μm以下の範囲がより好ましい。
前記体積平均粒径および個数平均粒径の測定は、コールターマルチサイザII型(ベックマン−コールター社製)を用いて、100μmのアパーチャ径で測定することにより行われる。この時、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒分散させた後に行う。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの体積平均粒度分布指標GSDvは、1.27以下であり、好ましくは1.25以下である。GSDvが1.27を超えると粒度分布がシャープとならず、解像性が低下し、トナー飛散やかぶり等の画像欠陥の原因となる場合がある。
なお、体積平均粒径D50vおよび体積平均粒度分布指標GSDvは、以下のようにして求める。前述のコールターマルチサイザII型(ベックマン−コールター社製)で測定されるトナーの粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。この際、D50vは体積平均粒径を表し、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2として求められる。なお、(D84p/D16p)1/2は数平均粒度分布指標(GSDp)を表す。
また、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの、下記式で表される形状係数SF1は好ましくは110以上140以下の範囲、より好ましくは115以上130以下の範囲である。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100
〔ただし、上記式において、MLはトナーの最大長(μm)を表し、Aはトナーの投影面積(μm)を表す。〕
トナーの形状係数SF1が110より小さい、または140を超えると、長期にわたって、優れた帯電性、クリーニング性、転写性が得られないことがある。
なお、形状係数SF1はルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて次のように測定する。まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々のトナーについて、(ML/A)×(π/4)×100を算出し、これを平均した値を形状係数SF1として求める。
<静電荷像現像用現像剤>
本実施形態において、静電荷像現像用現像剤は、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含有する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとればよい。本実施形態における静電荷像現像用現像剤は、静電荷像現像用トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像用現像剤となり、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像用現像剤となる。
例えばキャリアを用いる場合のそのキャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアが挙げられる。
キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その体積平均粒径は、30μm以上200μm以下程度の範囲である。
また、上記樹脂被覆キャリアの被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロぺニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、弗化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマなどの単独重合体、または2種類以上のモノマからなる共重合体、さらに、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等を含むシリコーン樹脂類、ビスフェノール、グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。被覆樹脂の被覆量としては、前記核体粒子100重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下程度の範囲が好ましく、0.5重量部以上3.0重量部以下の範囲がより好ましい。
キャリアの製造には、加熱型ニーダ、加熱型ヘンシェルミキサ、UMミキサなどを使用すればよく、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用してもよい。
静電荷像現像用現像剤における前記本実施形態の静電荷像現像用トナーとキャリアとの混合比としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよい。
<トナーカートリッジ>
本実施形態に係るトナーカートリッジは、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含有するものであればよく、特に制限はない。トナーカートリッジは、例えば、現像手段を備えた画像形成装置に着脱され、この現像手段に供給されるためのトナーとして、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーの製造方法により得られるトナーが収納されているものである。
<現像剤カートリッジ>
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤を含有するものであればよく、特に制限はない。現像剤カートリッジは、例えば、現像手段を備えた画像形成装置に着脱され、この現像手段に供給されるための現像剤として、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤が収納されているものである。
<プロセスカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、例えば、像保持体と、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段とを備え、現像剤は、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤であればよい。本実施形態のプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電した像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像保持体の表面に残留した残留トナー等を除去して清掃する像保持体清掃手段と、被転写体に転写されたトナー像を定着するための定着手段とからなる群より選択される少なくとも1つを備えていてもよい。
本発明の実施形態に係るプロセスカートリッジの一例の概略構成を図1に示し、その構成について説明する。プロセスカートリッジ1は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体(電子写真感光体)14と、感光体14の表面を帯電する帯電手段としての帯電装置10と、感光体14の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像装置16と、感光体14の表面に接触して、転写後に感光体14の表面に残留した残留トナーなどを除去して清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード20とが一体に支持されており、画像形成装置に着脱自在である。画像形成装置に装着されたときには感光体14の周囲に、帯電装置10、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体14の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置12、現像装置16、感光体14表面のトナー像を被転写体である記録用紙24に転写処理する転写手段としての転写ロール18、クリーニングブレード20がこの順序で配置されるようになっている。なお、図1では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。
本実施形態に係るプロセスカートリッジ1の動作について説明する。
まず、帯電装置10により感光体14の表面が帯電される(帯電工程)。次に、露光装置12により感光体14の表面に光が当てられ、光の当てられた部分の帯電電荷が除去され、画像情報に応じて静電潜像(静電荷像)が形成される(潜像形成工程)。その後、静電潜像が現像装置16により現像され、感光体14の表面にトナー像が形成される(現像工程)。例えば、感光体14として有機感光体を用い、露光装置12としてレーザビーム光を用いたデジタル式電子写真複写機の場合、感光体14の表面は、帯電装置10により負電荷を付与され、レーザビーム光によりドット状にデジタル潜像が形成され、レーザビーム光の当たった部分に現像装置16でトナーを付与され可視像化される。この場合、現像装置16にはマイナスのバイアスが印加されている。次に転写ロール18で、被転写体である記録用紙24がこのトナー像に重ねられ、記録用紙24の裏側からトナーとは逆極性の電荷が記録用紙24に与えられ、静電気力によりトナー像が記録用紙24に転写される(転写工程)。転写されたトナー像は、定着手段としての定着ロール22を有する定着装置において熱および圧力が加えられ、記録用紙24に融着されて定着される(定着工程)。一方、転写されずに感光体14の表面に残存したトナー等の残留物はクリーニングブレード20により除去される(像保持体清掃工程)。この帯電工程から像保持体清掃工程に至る一連のプロセスで一回のサイクルが終了する。なお、図1において、転写ロール18で記録用紙24に直接トナー像が転写されているが、中間転写ベルト等の中間転写体を介して転写されてもよい。
帯電手段である帯電装置10としては、例えば、図1に示すようなコロトロンなどの帯電器が用いられるが、導電性または半導電性の帯電ロールを用いてもよい。導電性または半導電性の帯電ロールを用いた接触型帯電器は、感光体14に対し、直流電流を印加するか、交流電流を重畳させて印加してもよい。例えばこのような帯電装置10により、感光体14との接触部近傍の微小空間で放電を発生させることにより感光体14表面を帯電させる。なお、通常は、−300V以上−1000V以下に帯電される。また前記の導電性または半導電性の帯電ロールは単層構造あるいは多重構造でもよい。また、帯電ロールの表面をクリーニングする機構を設けてもよい。
感光体14は、少なくとも静電潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。電子写真感光体は、円筒状の導電性の基体外周面に必要に応じて下引き層と、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とがこの順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよく、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、感光層の上に保護層を有してもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜など他の種類の感光層を使用してもよい。
露光装置12としては、特に制限はなく、例えば、感光体14表面に、半導体レーザ光、LED(Light Emitting Diode)光、液晶シャッタ光などの光源を、所望の像様に露光するレーザ光学系、LEDアレイなどの光学系機器などが挙げられる。
現像手段は、感光体14上に形成された静電潜像を静電荷像現像用トナーを含む一成分現像剤あるいは二成分現像剤により現像してトナー像を形成する機能を有する。そのような現像装置としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、トナー層が感光体14に接触する方式のものでも、接触しない方式のものでもよい。例えば、図1のように静電荷像現像用トナーを現像装置16を用いて感光体14に付着させる機能を有する現像器、あるいはブラシなどを用いてトナーを感光体14に付着させる機能を有する現像器など、公知の現像器などが挙げられる。
転写手段である転写装置としては、例えば、記録用紙24の裏側からトナーとは逆極性の電荷を記録用紙24に与え、静電気力によりトナー画像を記録用紙24に転写するもの、あるいは図1に示すような記録用紙24の表面に記録用紙24を介して直接接触して転写する導電性または半導電性のロール等を用いた転写ロールおよび転写ロール押圧装置を用いればよい。転写ロールには、像保持体に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロールは、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定すればよい。また、低コスト化のため、転写ロールとして単層の発泡ロール等が好適に用いられる。転写方式としては、記録用紙24に直接転写する方式でも、中間転写体を介して記録用紙24に転写する方式でもよい。
中間転写体としては、公知の中間転写体を用いればよい。中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンテレフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフロロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料等が挙げられるが、機械的強度の観点から熱硬化ポリイミド樹脂を用いた中間転写ベルトが好ましい。
像保持体清掃手段としては、像保持体上の残留トナー等を除去して清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式、ブラシクリーニング方式、ロールクリーニング方式を採用したもの等、適宜選定して差し支えない。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れていることから、特にポリウレタン弾性体を用いることが好ましい。
定着手段としての定着装置としては、記録用紙24に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであれば特に制限はない。例えば、加熱ロールと加圧ロールとを備える定着装置が用いられる。
トナー像を転写する被転写体である記録用紙24としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンタなどに使用される普通紙、OHPシートなどが挙げられる。定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、転写材の表面もできるだけ平滑であることが好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂などでコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙などが好適に使用される。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、像保持体と、像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段とを備え、現像剤は、前記本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤であればよい。本実施形態の画像形成装置は、必要に応じて、被転写体に転写されたトナー像を定着するための定着手段と、転写後の像保持体の表面に残留した残留トナー等を除去して清掃する像保持体清掃手段と、からなる群より選択される少なくとも1つを備えていてもよい。また、本実施形態に係る画像形成装置は、上記プロセスカートリッジを使用するものであってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置の一例の概略構成を図2に示し、その構成について説明する。画像形成装置3は、静電潜像が形成される像保持体としての感光体14と、感光体14の表面を帯電する帯電手段としての帯電装置10と、レーザ光あるいは原稿の反射光などにより感光体14の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置12と、感光体14の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段としての現像装置16と、感光体14表面のトナー像を被転写体である記録用紙24に転写処理する転写手段としての転写ロール18と、感光体14の表面に接触して、転写後に感光体14の表面に残留した残留トナーなどを除去して清掃する像保持体清掃手段としてのクリーニングブレード20とを備える。画像形成装置3において、感光体14の周囲に、帯電装置10、露光装置12、現像装置16、転写ロール18、クリーニングブレード20がこの順序で配置されている。また、定着手段として定着ロール22を有する定着装置を備える。なお、図2では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、その記載を省略してある。画像形成装置3の各構成、画像形成時の動作は図1のプロセスカートリッジ1と同様である。
本実施形態に係るプロセスカートリッジおよび画像形成装置の各構成については、これらに限らず従来から電子写真方式のプロセスカートリッジおよび画像形成装置の各構成として公知の構成を適用してもよい。すなわち、帯電手段、潜像形成手段、現像手段、転写手段、像保持体清掃手段、除電手段、給紙手段、搬送手段、画像制御手段等について、必要に応じて従来公知のものが適宜採用される。これらの構成については、本実施形態において特に限定されるものではない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(結着樹脂粒子分散液(1)の調製)
加熱乾燥した二口フラスコに、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン30モル部、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン70モル部、テレフタル酸100モル部、フマル酸65モル部、n−ドデセニルコハク酸3モル部、酸成分(テレフタル酸、フマル酸、n−ドデセニルコハク酸の合計モル数)に対して0.05モル部のジブチルスズオキサイドを入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、150℃以上230℃以下で12時間以上20時間以下共縮重合反応させ、その後210℃以上250℃以下で除々に減圧して、ポリエステル樹脂(1)を得た。
得られたポリエステル樹脂(1)3,000重量部、イオン交換水10,000重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム90重量部を、高温、高圧乳化装置(キャビトロンCD1010)の乳化タンクに投入した後、130℃に加熱溶融後、110℃で流量3L/m、10,000rpmで30分間分散させ、冷却タンクを通過させて固形分30重量%、体積平均粒径D50vが121nmである、結着樹脂粒子分散液(1)を得た。
(結着樹脂粒子分散液(2)の調製)
スチレン82重量部、アクリル酸ブチル18重量部、アクリル酸2重量部、ドデカンチオール3重量部、非イオン性界面活性剤(三洋化成製、ノニボール400)6重量部、およびアニオン性界面活性剤(第一工業製薬製、ネオゲンR)10重量部をイオン交換水560重量部に溶解した反応釜中で乳化重合し、20分間撹拌混合しながら過硫酸アンモニウム4重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。その後、反応釜内を窒素置換した後、釜内を70℃まで加熱して5時間乳化重合を継続した。その結果、固形分30重量%、体積平均粒径D50vが149nmの結着樹脂粒子分散液(2)を得た。
(ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)の調製)
ニグロシン化合物(オリエント化学社製、ボントロンN−04)45重量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬)5重量部、イオン交換水200重量部を混合溶解し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザーを用いて分散処理して固形分20重量%、中心粒径401nmの着色剤分散液(1)を得た。
(カーボンブラックを着色剤とした着色剤分散液(2)の調製)
カーボンブラック(BPL、キャボット社製)45重量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬)5重量部、イオン交換水200重量部を混合溶解し、ホモジナイザー(IKAウルトラタラックス)により10分間分散し、次いでアルティマイザーを用いて分散処理して固形分20重量%、中心粒径220nmの着色剤分散液(2)を得た。
(離型剤分散液の調製)
パラフィンワックス(日本精鑞社製、HNP0190)45重量部、イオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬)5重量部、イオン交換水200重量部を120℃に加熱し、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理して、固形分20重量%、中心粒径222nmの離型剤分散液を得た。
<実施例1>
(トナー粒子の調製)
結着樹脂粒子分散液(1)400重量部、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)110重量部、離型剤分散液50重量部、凝集剤としての塩化鉄(III)(和光純薬社製)を10質量%に希釈した水溶液8重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10重量部、0.3M硝酸水溶液50重量部、イオン交換水500重量部を丸型ステンレス製フラスコ中に収容して、ホモジナイザ(IKA社製、ウルトラタラックスT−50)を用いて分散した後、加熱用オイルバス中で48℃まで撹拌しながら加熱した。48℃で保持し、体積平均粒径が4.9μm程度の凝集粒子が形成されていることを確認した後、追加の結着樹脂粒子分散液(1)100重量部を添加後、さらに30分保持した。続いて、1Nの水酸化ナトリウム水溶液をpH8.0に到達するまで緩やかに添加した後、撹拌を継続しながら85℃まで加熱し、3時間保持した。得られた分散液に3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸14重量部を含む処理液(pH10.5)を添加し、20分間攪拌を行い、20μmメッシュで一度篩分けした後に、トナー固形分に対しておよそ10倍量のイオン交換水(25℃)を加え、20分間攪拌した後、真空乾燥機を用いて乾燥して、体積平均粒径D50vが5.6μmのトナー粒子を調製した。
(トナーの調製)
トナー粒子(1)50重量部に対し、外添剤として疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)を1.5重量部添加し、サンプルミルでブレンドして、トナーを調整した。
(現像剤の調製)
フェライト粒子(パウダーテック社製、体積平均粒径50μm)100重量部とメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨン社製、重量平均分子量95,000、重量平均分子量10,000以下の成分比率は5%)1.5重量部を、トルエン500重量部と共に加圧式ニーダに入れ、常温で15分間撹拌混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトルエンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆フェライトキャリアを得た。この樹脂被覆フェライトキャリアと、上述のトナーとを混合し、トナー濃度が7質量%の二成分系静電荷像現像剤を調製した。
(トナー粒子の表層部及び内部における鉄元素の含有量の測定)
まず、濃度既知のポリエステル樹脂と塩化鉄(III)との混合物200重量部を加圧成型機で加重10t、加圧時間1分で、直径13mmのペレットサンプルを作製し、蛍光X線装置(島津製作所、XRF−1500)を用いて、管電圧40kV、管電流90mA、測定時間30分以下の条件で、ペレットサンプルの蛍光X線強度測定を行い、ピーク強度を求めた。以下同様に、塩化鉄(III)の添加量を変えたペレットサンプルを作製して蛍光X線強度測定を行い、ピーク強度を求めた。これらの結果から検量線を作成した。
次に、トナー6重量部を加圧成型機で加重10t、加圧時間1分で、ペレットサンプルを作製し、蛍光X線装置(島津製作所、XRF−1500)を用いて、管電圧40kV、管電流90mA、測定時間30分以下の条件で測定を行い、得られたピーク強度を上記作成した検量線に当てはめて、トナー粒子全体の鉄元素の含有量を求めた。次に、測定したペレットサンプルを、メタノール5重量部及びテトラヒドロフラン5重量部を含有する溶液に添加し、超音波分散機(日科機バイオス社製、Tetora150)を用いて、50kHzで3分間振動させ、溶液に溶解した成分を固液分離した。前述したように、溶液に溶解した成分がトナー粒子表層部の成分に相当し、溶液に溶解しなかった成分がトナー粒子内部の成分に相当する。溶液に溶解しなかった成分(固形分)を加圧成型機で加重10t、加圧時間1分で、ペレットサンプルを作成し、蛍光X線装置(島津製作所、XRF−1500)を用いて、管電圧40kV、管電流90mA、測定時間30分以下の条件で測定を行い、得られたピーク強度を上記作成した検量線に当て嵌めて、トナー粒子内部の鉄元素の含有量を求めた。また、上記トナー粒子全体の鉄元素の含有量からトナー粒子内部の鉄元素の含有量を差し引いて、トナー粒子表層部の鉄元素の含有量を求めた。トナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.15重量%であった。表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:7.5であった。
<かぶりの評価及び画像濃度の測定>
上述の現像剤を富士ゼロックス社製DocuCentreColor500改造機の現像器に充填し、用紙として富士ゼロックス社製カラーペーパー(J紙)を用い、32℃/75%RH(高温高湿下)にて、4ポイント及び6ポイントの漢字等の和文文字を含む画像を100000枚印刷し、かぶりの評価及び画像濃度を測定した。かぶりの評価は、100000枚目の画像を最終画像として、以下の基準で行った。なお、かぶりとは、トナーの帯電が低下して極性が反転し、画像を出す潜像のない部分にトナーが付着し画像が現れる現象である。画像濃度は、100000枚目の画像を最終画像として、X−Rite404濃度測定器(XRite社製)により測定した。実質上問題のないレベルは1.20である。結果を表1に示す。
[かぶり]
◎:かぶりが観察されない
○:ルーペによりかぶりが観察されるが実用上問題なし
△:目視によりかぶりが観察される
×:かぶりが顕著に観察される
<キャリア付着の評価>
上述の現像剤を、富士ゼロックス社製DocuCentreColor500改造機の現像器に充填し、現像プロセススピード200mm/secにて、2cm×2cmのパッチを2個有する画像を100000枚印刷した後、装置を強制停止させて、感光体上の現像部分について粘着テープを押し当て、テープの粘着面を光学顕微鏡で観察して、粘着面1cm当たりに付着しているキャリア(破砕された微粉も含む)の付着個数をカウントした。これを、感光体上の2箇所の現像部分について実施し、その平均値を求めた(キャリア付着試験)。結果を表1に示す。
[キャリア付着]
◎:3個以下
○:4個以上5個以下
△:6個以上10個以下
×:11個以上
<実施例2>
トナー粒子の調製において、結着樹脂粒子分散液(1)を結着樹脂粒子分散液(2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例2のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.14重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:7であった。
<実施例3>
トナー粒子の調製において、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)を150重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例3のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.14重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:7.2であった。
<実施例4>
トナー粒子の調製において、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)を210重量部に変更した以外は、実施例3と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例4のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.13重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:6.8であった。
<実施例5>
トナー粒子の調製において、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)を90重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例5のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.15重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:7.7であった。
<実施例6>
トナー粒子の調製において、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)を70重量部に変更した以外は、実施例5と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例6のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.03重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.16重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:5.3であった。
<実施例7>
トナー粒子の調製において、塩化鉄(III)(和光純薬社製)を10質量%に希釈した水溶液を12重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例7のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.05重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.23重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:4.5であった。
<実施例8>
トナー粒子の調製において、塩化鉄(III)(和光純薬社製)を10質量%に希釈した水溶液を20重量部に変更した以外は、実施例7と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例8のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.11重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.37重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:3.4であった。
<実施例9>
トナー粒子の調製において、塩化鉄(III)(和光純薬社製)を10質量%に希釈した水溶液を7.5重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例9のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.14重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:7.1であった。
<実施例10>
トナー粒子の調製において、塩化鉄(III)(和光純薬社製)を10質量%に希釈した水溶液を6.4重量部に変更した以外は、実施例9と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。実施例10のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.01重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.12重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:12.1であった。
<比較例1>
トナー粒子の調製において、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)をカーボンブラックを着色剤とした着色剤分散液(2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。比較例1のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.15重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:7.4であった。
<比較例2>
トナー粒子の調製において、ニグロシン化合物を着色剤とした着色剤分散液(1)をカーボンブラックを着色剤とした着色剤分散液(2)に変更した以外は、実施例2と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。比較例2のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.14重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1:6.9であった。
<比較例3>
トナー粒子の調製において、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸14重量部を含む処理液(pH10.5)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。比較例3のトナー粒子表層部の鉄元素の含有量は0.15重量%であり、トナー粒子内部の鉄元素の含有量は0.14重量%であり、表層部と内部の鉄元素の含有量の比は1.1:1であった。
<比較例4>
トナー粒子の調製において、凝集剤としての塩化鉄(III)(和光純薬社製)を塩化アルミニウム(和光純薬社製)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、トナー粒子、トナー、現像剤を調製し、評価を行った。結果を表1に示す。比較例4のトナー粒子表層部のアルミニウム元素の含有量は0.02重量%であり、トナー粒子内部のアルミニウム元素の含有量は0.14重量%であり、表層部と内部のアルミニウム元素の含有量の比は1:7であった。
Figure 2014016555
このように、ニグロシン化合物を着色剤として用い、また、トナー粒子内部の鉄元素含有量をトナー粒子表層部の鉄元素含有量より多くした実施例1〜10のトナーを用いると、カーボンブラックを用いた比較例1及び2のトナー、トナー粒子内部の鉄元素含有量をトナー粒子表層部の鉄元素含有量より少なくした比較例3のトナー、及びトナー粒子にアルミニウムイオンを含む比較例4のトナーと比較して、高温高湿下でのかぶりの発生が抑制された。またキャリア付着も抑制され、さらに、画像濃度は同等或いは高い値を示した。特に、トナー粒子中のニグロシン化合物の含有量を12重量%、16重量%、10重量%とした実施例1,2,3,5のトナー、トナー表層部と内部の鉄元素の含有量の比を1:7.5、1:7、1:4.5、1:7.1とした実施例1,2,7,9のトナーを用いると、その他の実施例と比較して、高温高湿下でのかぶりの発生がより抑制され、また、キャリア付着もより抑制された。
1 プロセスカートリッジ、3 画像形成装置、10 帯電装置、12 露光装置、14 感光体、16 現像装置、18 転写ロール、20 クリーニングブレード、22 定着ロール、24 記録用紙。

Claims (8)

  1. 結着樹脂と、ニグロシン化合物を含む着色剤と、鉄イオンと、を含むトナー粒子を含有し、
    前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量は、前記トナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多いことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記トナー粒子中の前記ニグロシン化合物の含有量は、8重量%以上21重量%以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記トナー粒子表層部の鉄元素の含有量と前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量との比は、1:3.4以上1:12.1以下の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 結着樹脂粒子分散液と、ニグロシン化合物を含む着色剤分散液とを混合し、鉄イオンを含む凝集剤を添加して凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を前記結着樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度に加熱して、前記凝集粒子を融合させる融合工程と、融合して得られるトナー粒子をキレート剤を含む処理液で洗浄し、前記トナー粒子表層部の鉄を除去する除去工程と、を含み、
    前記除去工程後の前記トナー粒子内部の鉄元素の含有量は、トナー粒子表層部の鉄元素の含有量より多いことを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含有することを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含有することを特徴とするトナーカートリッジ。
  7. 像保持体と、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、を備え、
    前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記像保持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像してトナー画像を形成する現像手段と、
    前記現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    を備え、
    前記現像剤は、請求項5に記載の静電荷像現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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