JP2014016181A - 光干渉断層画像撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 OCT装置で高い深さ分解能と高速な画像取得を両立することは困難だった。
【解決手段】 掃引帯域の異なる波長掃引光源を複数持ち、波長分割して同時掃引し、複数の波長掃引光源の出力光を時分割で切り替えて測定対象に照射し、信号取得する。
【選択図】 図1
【解決手段】 掃引帯域の異なる波長掃引光源を複数持ち、波長分割して同時掃引し、複数の波長掃引光源の出力光を時分割で切り替えて測定対象に照射し、信号取得する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光干渉断層画像撮像装置に関する。
光源、特にレーザー光源については、発振波長を可変とするものが通信ネットワーク分野や検査装置の分野で種々利用されてきている。
通信ネットワーク分野では、高速な波長切替、また、検査装置の分野では高速で広範な波長掃引が、要望されている。
検査装置における波長可変(掃引)光源の用途として、レーザー分光器、分散測定器、膜厚測定器、波長掃引型光トモグラフィー(Swept SourceOptical Coherence Tomography、以下、これをSS−OCTと記す。)装置がある。
SS−OCTは、低コヒーレンス光干渉を用いて検体の断層像を撮像するものである。ミクロンオーダーの空間分解能が得られることや無侵襲性等の理由から医用分野における研究が近年、盛んになってきている撮像技術である。
現在、OCTは、深さ方向の解像度を数ミクロンとし、且つ数mmの深さまで断層像を得ることができ、眼科撮影、歯科撮影等に用いられている。
中でも、SS−OCTは、光源の発振波長(周波数)を時間的に掃引するもので、フーリエ領域(FD)OCTの範疇に入る。
同じくFDOCTの範疇に入るスペクトル領域(スペクトルドメイン:SD)OCTが干渉光を分光する分光器を必用とするのに対し、このSS−OCTでは分光器を用いないことから、光量のロスが少なく高SN比の像取得も期待されている。
上記SS−OCT技術を適用した医用画像撮像装置を構成する場合には、掃引速度が速いほど画像取得時間を短縮でき、また、波長掃引幅が広いほど断層像の深さ空間解像度を高めることが可能なためこれらのパラメータは重要である。
具体的には波長掃引幅Δλ、発振波長λ0、検体の屈折率をnとするとき、深さ分解能δLは、以下の(式1)で表される。
δL=2ln2/π×λo2/nΔλ (式1)
したがって、深さ分解能を高めるためには波長掃引幅の拡大が必要であり、広帯域な波長掃引光源が求められている。
δL=2ln2/π×λo2/nΔλ (式1)
したがって、深さ分解能を高めるためには波長掃引幅の拡大が必要であり、広帯域な波長掃引光源が求められている。
一方、SS−OCT装置(光干渉断層画像撮像装置)においては検体の奥深い構造まで検出できること、すなわち長い可干渉距離を実現できることが望まれる。このため、SS−OCT装置の光源の性能としては、発振スペクトル線幅がより狭いほうが望ましい。
具体的には発振スペクトル線幅δλ、発振波長λ0、検体の屈折率をnとするとき、可干渉距離(コヒーレンス長)Lは、以下の(式2)で表わされる。
L=λo2/nδλ (式2)
したがって、検体の奥行き方向の測定範囲を広げるためには発振スペクトル線幅の狭小化が必要であり、狭い線幅の波長掃引光源が求められている。
L=λo2/nδλ (式2)
したがって、検体の奥行き方向の測定範囲を広げるためには発振スペクトル線幅の狭小化が必要であり、狭い線幅の波長掃引光源が求められている。
こうした中、早い波長掃引速度と長い可干渉距離を保ったまま波長掃引幅を広げて深さ分解能を高めた光干渉断層画像撮像装置として、複数の光源を同時に波長掃引して断層画像を撮影する装置が特許文献1に開示されている。特許文献1で開示されたOCT装置は、複数の光源と複数の干渉計を備えたものである。
図8に特許文献1に記載のOCT装置を示す。図8のOCT装置は、同時に波長走査が可能であり且つ波数走査範囲の異なる波長掃引光源801、802と、波長掃引光源の夫々の出力光を測定光と参照光に分割するカプラ805、807とを備えている。
そして、夫々の前記測定光を合波して一つの測定光とするカプラ813と、前記一つの測定光を測定対象に照射すると共に、前記一つの測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射系/信号光受光系823と、前記信号光を分割する前記カプラ813と、前記分割された信号光と夫々の前記参照光とを個々に合波するカプラ806、808とを備える。
更に、カプラ806、808によって合波された個々の出力光の強度を波長掃引光源801、802の波数毎に測定する差動増幅器811、812を備える。
そして、差動増幅器811,812によって波数毎に測定された個々の出力光の強度の集合から測定光が測定対象によって反射又は後方散乱された位置と反射又は後方散乱強度とを前記測定対象の奥行き方向に対して特定する演算制御装置822とを備えた構成となっている。
2つの波長掃引光源801、802を同時に波長掃引し、測定された出力光強度の集合を演算装置822で処理する事により、高速に高深さ分解能の断層画像を得る事が出来るとしている。
波長掃引光源を用いて医用画像撮像装置を構成する場合には、波長掃引幅が広いほど深さ分解能が高まり好ましいことについては、[背景技術]のところで述べた。
しかし、波長掃引光源は単位時間当たりの波長掃引速度(nm/s)を大きくするとコヒーレンシーが悪化するため、医用画像撮像装置に必要なコヒーレント長を保ったまま波長掃引速度を高速化することは非常に難しい。
特許文献1に開示されたOCT装置は、波長掃引幅を広げ高い深さ分解能を実現できるとしているが、発明者の検討によるとつぎのような課題を有していることが判明した。即ち、波長掃引型光干渉トモグラフィーを生体の断層画像取得に用いる場合、生体内部に照射された光はほとんどが拡散され、後方散乱光として干渉計に結合される率は−40dB〜−50dBと非常に小さい。
しかし一方で、生体を観察する場合は観察対象の生体を損傷させることが無いよう、生体に照射する光出力が制限される。
眼科用途ではこの制限が特に厳しく、したがって、生体に照射した光を有効に断層画像取得に利用することが求められる。
しかし、特許文献1に開示されたOCT装置では、測定対象からの信号光をカプラー813で分割して干渉計に入れて干渉信号を取得しているため、信号光の利用効率が低い。
その結果断層画像のSNが悪化するという課題を有している。また、干渉計が複数必要なため、コストが高い、サイズが大きくなるという課題も有している。
本発明は、上記課題に鑑み、波長掃引幅を広くすることができると共に、生体に照射した光の利用効率を高め、深さ分解能が高くSNも良好な断層画像を取得する事が出来るOCT装置を提供することを目的とする。
本発明により提供される光干渉断層画像撮像装置は、周期的に光の発振波長が変化し中心波長が互いに相違する複数の波長掃引光源を備えた光源部と、
前記光源部より射出された光を検体への照射光と、参照光に分岐すると共に、前記検体からの反射光と、前記参照光と、の干渉光を発生させる干渉光学系と、
前記干渉光を検出する光検出部と、該光検出部で検出された干渉信号の強度に基づいて、前記検体の断層像を得る演算処理部と、を備えた光干渉断層撮像装置であって、
前記複数の波長掃引光源を同時に波長掃引するための制御ユニットと、前記複数の光源より射出される光を切り替えて出力する光スイッチユニットと、を有し、前記光スイッチユニットにより前記複数の光源より射出される光を順次切り替えて得られる、前記複数の光源を構成する第一の光源の光出力に基づく第一の干渉信号と、前記複数の光源を構成する第二の光源の光出力に基づく第二の干渉信号と、を接続して得られる前記干渉信号の前記強度に基づいて前記断層像を得ることを特徴とする。
前記光源部より射出された光を検体への照射光と、参照光に分岐すると共に、前記検体からの反射光と、前記参照光と、の干渉光を発生させる干渉光学系と、
前記干渉光を検出する光検出部と、該光検出部で検出された干渉信号の強度に基づいて、前記検体の断層像を得る演算処理部と、を備えた光干渉断層撮像装置であって、
前記複数の波長掃引光源を同時に波長掃引するための制御ユニットと、前記複数の光源より射出される光を切り替えて出力する光スイッチユニットと、を有し、前記光スイッチユニットにより前記複数の光源より射出される光を順次切り替えて得られる、前記複数の光源を構成する第一の光源の光出力に基づく第一の干渉信号と、前記複数の光源を構成する第二の光源の光出力に基づく第二の干渉信号と、を接続して得られる前記干渉信号の前記強度に基づいて前記断層像を得ることを特徴とする。
本発明のOCT装置によれば、深さ分解能が高く、且つSNの良好な光断層画像を得る事が出来る。さらに、先行技術に比して干渉計が一つで構成出来るため低コストで小型のOCT装置が実現できる。
以下、図面を参照しながら本発明の光干渉断層画像撮像装置について説明する。図1は、本発明のOCT装置の一例を示す模式図である。図1において、101と102は波長掃引光源であり、それぞれ異なる波長掃引可能帯域を持ち、且つ、波長掃引可能帯域は重なりを持っている。
これら2つの波長掃引光源により複数の波長掃引光源を備えた光源部100が構成されているが、波長掃引光源は2つに限られるものではなく、3つ以上とすることもできる。これらの波長掃引光源は、周期的に光の発振波長が変化し中心波長が互いに相違するものを用いることが好適である。
波長掃引光源101、102の出力は光スイッチユニット103の入力に接続されている。光スイッチユニット103の出力は光カプラー(光分岐器としても機能)104を通り、光カプラー(光分岐器としても機能)106で参照光学系107と測定光学系108に分配される。参照光学系107は、参照ミラー152やレンズ、光路を構成する光ファイバー等で構成される。測定光学系108は、同じくレンズや光路を構成する光ファイバーの他、測定対象について光の走査を行う不図示のガルバノミラーで等で構成される。150は測定対象としての眼や歯等の検体である。
参照光学系107からの反射光と測定光学系108からの反射光または後方散乱光は再びカプラー106に入射し、干渉する。本願明細書においては、後方散乱光をも含めて、反射光として表記することとする。
図1において、113で示した部分が光源部より射出された光を検体への照射光と、参照光に分岐すると共に、前記検体からの反射光と、前記参照光と、の干渉光を発生させる干渉光学系に相当する。これは、オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィ信号取得用干渉計でもある。
カプラー106で干渉した干渉光は、カプラー104とカプラー105に分配され、それぞれの出力光(干渉光)が光検出部である差動検出器109で差動検出される。
差動検出され、光の干渉信号から電気信号に変換された信号は、AD(アナログ・デジタル)変換器110でデジタル信号に変換される。
ここで、前記光スイッチユニット103とAD変換器110は制御信号発生器112からの信号により同期して動作する。
前記デジタル信号を演算処理部である信号処理装置111でフーリエ変換および各種補正処理を行って断層画像を取得する。
つまり、カプラー106内で干渉した干渉光が、光検出部109で検出され、光検出部で検出された干渉信号の強度に基づいて、検体150の断層画像像が演算処理部111で取得され、表示部120に表示される。
ここで、複数の波長掃引光源101及び102は、制御信号発生器112と演算処理部111とを含んで構成される制御ユニットにより同時に波長掃引される。尚、光検出器は、最大データサンプリング周波数の2倍以上の周波数まで応答可能なものとするのが好適である。
次に、図2から図4を用いで本発明のOCT装置の動作を更に詳しく説明する。
波長掃引光源101を図2(a)に示すように時刻t1からt2の間に波数k1から波数k2まで掃引する。
同時に、図2(b)に示すように波長掃引光源102は時刻t1からt2の間に波数k2からk3まで掃引する。
この時、図2(c)に示すように光スイッチユニット103で波長掃引光源101、102の出力を順次切り替える。
光スイッチ103の切り替え速度は、サンプリング周波数に対応して決めることが可能である。しかし、干渉信号をフーリエ変換して断層画像を得るために必要なデジタル信号を得るためにAD変換器110でAD変換するサンププリング周波数と等しくすることが好適である。
光スイッチ103の出力は図2(d)に示すように、波長掃引光源101の出力光と波長掃引光源102の出力光が交互に断続した出力となる。これは、交互に読みだされた出力と捉えることもできる。
時刻t2からt3の間は波長掃引光源が次の掃引の準備をするための時間であり、この間の光出力はどのようになっていてもかまわない。また、光スイッチユニット103で出力が遮断されている側の波長掃引光源は、例えば消費電力を低減する等の理由で、出力が遮断されている間光出力を停止またはパワーダウンすることも可能である。
波長掃引光源101、102の出力光が光スイッチ103によりスイッチングされ図2(d)の様な出力光となってOCT信号取得用干渉計113に入射する。
図2(d)に示した、OCT信号取得用干渉計113に入射した光は、測定対象である検体の断層信号を含んだ干渉信号となって干渉計113から出力される。
図3(a)は波長掃引光源101を源とする断続光によって得られる干渉信号、図3(b)は波長掃引光源102を源とする断続光によって得られる干渉信号を示す。即ち、図3(a)は、複数光源を構成する第一の光源の光出力に基づく第一の干渉信号を示しており、図3(b)は、複数光源を構成する第二の光源の光出力に基づく第二の干渉信号を示している。
干渉計113から出力される干渉信号は、図3(a)と図3(b)を加算した図3(c)となる。この干渉信号を差動検出器109で差動検出し、AD変換器110でデジタル信号に変換する。
図3(c)に示した差動検出器109で検出される信号をより拡大して模式的に示すと図4(a)となる。
図4(a)では、波長掃引光源101を源とする干渉信号を●印のプロット、波長掃引光源102を源とする干渉信号を◆印のプロットで示している。AD変換器110で◆印、●印、◆印、●印、・・・と時刻順に差動検出器109の出力電圧をサンプリングする。
こうしてデジタイズしたデータを波長掃引光源101由来のデータ、波長掃引光源102由来のデータに分けて並べ替える。
こうして波長掃引光源101由来の干渉信号(図4(b))、波長掃引光源102由来の干渉信号(図4(c))を取得できる。前記2つの干渉信号を波数が一致するところで接続して、図4(d)に示す広帯域な干渉信号が得られる。即ち、第一の光源の光出力に基づく第一の干渉信号と、第二の光源の光出力に基づく第二の干渉信号と、を接続して広帯域な干渉信号を得る。ここで、干渉信号の接続は、波数を基準として接続される。
これら一連の信号処理は、演算処理部である信号処理装置111によって行う。
信号処理装置111は、得られた広帯域干渉信号を、必要に応じて波数線形化補正などの補正処理を行った後、逆フーリエ変換して断層情報に変換する。
このようにして、高速で且つ深さ分解能の高くSNの良好な断層情報が得られる。
ここでは、OCT信号取得用干渉計としてマイケルソン干渉計を用いたが、フィゾー型干渉計、マッハツェンダー型干渉計等を用いることも可能である。また、信号検出は差動検出の例を示したがこれに限られるものではない。
本発明におけるスイッチユニットの例としては、光の経路を切り替える光路変換スイッチと単に光の透過をON/OFF制御するゲートスイッチの両方を採用することができる。
光路変換スイッチとしては1×2光スイッチ、1×3光スイッチの他、1×2の分岐の導波路を多段に組み合わせた1×Nのスイッチングデバイス等が挙げられる。
光スイッチは動作の仕方で分類すると機械的に光路を切り替える機械型光スイッチ、電子的に切り替える電子型光スイッチ、光で光路を切り替える全光型光スイッチに分けられ、何れも採用することができるが、高速動作という観点からは、電子型光スイッチ、全光型光スイッチが好適である。
電子型光スイッチとしては、電気光学効果を利用したLN光スイッチ、磁気光学効果を用いた磁気光学光スイッチ、音響光学効果を利用した音響光学変調器、をゲートとして用いるスイッチ等が挙げられるが、動作速度と高いオン/オフ比の観点から電気光学効果を利用したLN光スイッチが好適である。
全光型光スイッチは、非線形光学効果を利用して光制御による超高速なスイッチングを可能とするものでピコ秒以下の制御が可能である。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳しく説明する。以降の説明では、図番が異なっていても同一の部位を示す部材については原則として同一の番号を付すこととし、なるべく重複した説明はしないこととする。
(実施例1)
図5は本実施例のOCT装置を示す模式図である。図5において、501、502はそれぞれ波長掃引波長範囲の異なる波長掃引光源である。
図5は本実施例のOCT装置を示す模式図である。図5において、501、502はそれぞれ波長掃引波長範囲の異なる波長掃引光源である。
501として、波長選択機構として回転体を備えた光源であるポリゴンスキャナー方式(ポリゴンミラーを備えた)の波長掃引光源で、波長掃引波長が795nmから845nm、波長掃引速度25kHzの光源を用いた。
502としては、同じくポリゴンスキャナー方式の波長掃引光源で、波長掃引波長が840nmから880nm、波長掃引速度25kHzの光源を用いた。
光源501、502は光スイッチユニット103の入力ポートに接続する。光スイッチ103は2入力−1出力で切り替え速度100MHzのものを用いた。
104、105は2入力−2出力、分岐比50対50の光カプラーである。106は入力−2出力、分岐比90対10の光カプラーで、参照側光学系107に多くの光量を分配するように接続してある。
107は参照側光学系、108は測定側光学系である。
光カプラー106、参照側光学系107、測定側光学系108でOCT信号取得用干渉計113を構成している。
109は干渉信号を差動検出するための差動検出器である。ここで、差動検出器109には異なる2系列の干渉信号が光スイッチユニット103の切り替え周波数で切り替わって交互に入力されるので、前記切り替え周波数より高い応答周波数をもつ必要がある。
正確に2系列の干渉信号を検出するためには、差動検出器109の高周波応答周波数は光スイッチ103の切り替え周波数の2倍以上あることが好ましい。
本実施例では、後述するように光スイッチユニット103を51.2MHzで切り替えるので、差動検出器109はDCから200MHzの応答帯域を持つものを使用した。
510、511はともにサンプリング速度50MHz、アナログ帯域DCから50MHzのAD変換器であり、コントローラ512によりインターリーブ動作する。513は差動検出器109の出力信号をAD変換器510、511に振り分ける切り替え器である。
つまり、510、511、512が一体となり、デジタルサンプリング速度100MHzのAD変換器として機能する。
ここで、インターリーブ動作とは、サンプリング速度50MHzのAD変換器501、502で交互にデータをサンプリングする事により100MHzのAD変換器として機能させる方式動作である。
コントローラ512はこの動作を制御する回路である。
本発明の装置では、異なる2系列の干渉信号を光スイッチ503の切り替えに同期して交互に差動検出器で検出する必要がある。
このため、1台のAD変換器でAD変換を行うと、2系列の干渉信号のクロストークを避けるためには、AD変換器が光スイッチ503の切り替え周波数より早い周波数まで応答する必要がある。
すなわち、広帯域なアナログ帯域を持つAD変換器が必要となり、このようなAD変換器は高価である。本実施例のように、2系列の干渉信号を系列ごとに専用のAD変換器でAD変換する構成にすると、前記系列間のクロストークは生じないため広帯域なアナログ帯域が不要となり、低コスト化に有利となる。
111は信号処理装置であり、AD変換されたデジタルデータ列を波数順に並べ替え、波数リニアに補正し、逆フーリエ変換して断層情報を算出する処理を行う。
514は光スイッチとAD変換動作を同期して実行するためのクロック装置である。クロック装置514から51.2MHzの切り替え信号を出力し、1掃引あたり2048点の干渉データを取得して断層像を得た。本実施例の装置により、高速、高深さ分解能、高SN、低コストなオプティカル・コヒーレンス・トモグラフィ装置が構成出来る。
(実施例2)
図6は本実施例のOCT装置を示す模式図である。本実施例のOCT装置は、実施例1のOCT装置に波数検出部として機能する波数検出装置601を追加した構成となっている。実施例1では、信号処理装置111でAD変換されたデジタルデータ列を波数順に並べ替え、波数リニアに補正可能とするために、波長掃引光源501、502の波長掃引範囲を精密に制御していた。
図6は本実施例のOCT装置を示す模式図である。本実施例のOCT装置は、実施例1のOCT装置に波数検出部として機能する波数検出装置601を追加した構成となっている。実施例1では、信号処理装置111でAD変換されたデジタルデータ列を波数順に並べ替え、波数リニアに補正可能とするために、波長掃引光源501、502の波長掃引範囲を精密に制御していた。
しかし、波長掃引範囲を精密に制御することは困難である。そこで、本実施例の装置では、光源501を源とする干渉信号と光源502を源とする干渉信号を信号処理装置111で正確に接続するために、接続する波数が出力された時刻を検出するための波数検出装置601を設けた。
本実施例では、波数検出装置601として、ファブリペローエタロンを2個直列に配置し、バーニヤ効果で840nmの波長を検出するように構成した装置を用いた。
波数検出装置601の構成を図7に示す。
図7において、701は光アイソレータ、702はコリメートレンズである。703、704はファブリペローエタロンを2個直列に配置することで790nmから890nmの波長範囲では840nmのみに透過波長が存在するような組み合わせに構成されている。
705は光検出器で、光入力に840nmの光が入力されると705から検出信号が出力される。信号処理装置111は、波数検出装置601からの検出信号を利用して、正確に波数順で波数リニアな広帯域干渉信号を再構成出来る。
本実施例の装置では、波長掃引光源の波長掃引範囲の変動が許容できるので、使用できる波長掃引光源の制約が少なくなり、様々な波長掃引光源を利用できる。
特に、面発光レーザーの共振器長をミラー位置を変位させて変化させる形態の波長掃引光源(MEMSミラーを利用)や、ファブリペローフィルターを利用して波長掃引する波長掃引光源などに有効である。
100 光源部
101、102 波長掃引光源
103 光スイッチユニット
113 干渉光学系
109 光検出部
110 AD変換装置
111 演算処理部
101、102 波長掃引光源
103 光スイッチユニット
113 干渉光学系
109 光検出部
110 AD変換装置
111 演算処理部
Claims (11)
- 周期的に光の発振波長が変化し中心波長が互いに相違する複数の波長掃引光源を備えた光源部と、
前記光源部より射出された光を検体への照射光と、参照光に分岐すると共に、前記検体からの反射光と、前記参照光と、の干渉光を発生させる干渉光学系と、
前記干渉光を検出する光検出部と、該光検出部で検出された干渉信号の強度に基づいて、前記検体の断層画像を得る演算処理部と、を備えた光干渉断層画像撮像装置であって、
前記複数の波長掃引光源を同時に波長掃引するための制御ユニットと、前記複数の光源より射出される光を切り替えて出力する光スイッチユニットと、を有し、前記光スイッチユニットにより前記複数の光源より射出される光を順次切り替えて得られる、前記複数の光源を構成する第一の光源の光出力に基づく第一の干渉信号と、前記複数の光源を構成する第二の光源の光出力に基づく第二の干渉信号と、を接続して得られる前記干渉信号の前記強度に基づいて前記断層画像を得ることを特徴とする光干渉断層画像撮像装置。 - 前記光スイッチユニットによる前記複数の光源より射出される光の切り替えをサンプリング周波数に対応して行うことを特徴とする請求項1に記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記光検出部に接続されたAD変換装置を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記AD変換装置と前記光スイッチユニットとが同期して動作することを特徴とする請求項3に記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記光検出器は、最大データサンプリング周波数の2倍以上の周波数まで応答可能なものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記第一の干渉信号と、前記第二の干渉信号と、の接続を波数を基準として行うための波数検出部を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記干渉光学系は、マイケルソン干渉計を用いてなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記波長掃引光源は、波長選択機構として回転体を備えたものであることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記回転体はポリゴンミラーであることを特徴とする請求項8に記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記波長掃引光源は、面発光レーザーの共振器長をミラーの位置を変位させて変化させる形態の光源であることを特徴とする請求項1乃至8に記載の光干渉断層画像撮像装置。
- 前記波長掃引光源は、ファブリペローフィルターを用いたものであることを特徴とする請求項1乃至8に記載の光干渉断層画像撮像装置。
Priority Applications (1)
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