JP2014015981A - 断熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】打ち上げ時の荷重に耐えることが可能な断熱装置を提供すること。
【解決手段】第1の管30内に配置された第2の管40が、一端側で第1の管に固着され、第2の管内に配置された第3の管50が、他端側で第2の管に固着されている構成とすることで、伝熱距離を確保する。断熱装置は、第1の温度において第2の管と第1の管又は第3の管とを接続する接続部材70を備える構成とする。第2の管に対する第1の管又は第3の管の移動を拘束する。これにより、第1の温度において、振動に対する荷重条件を満たすことができ、振動による管への影響を抑制する。接続部材は、第2の温度において、当該接続部材による接続を解除する。これにより、断熱性能が求められる第2の温度において、第2の管と他の管との不要な接続を解除して、断熱性能を確保する。
【選択図】図3

Description

本発明は、第1の部材と第2の部材との間を断熱しつつ、第1の部材及び第2の部材を連結する断熱装置に関する。
従来、外部環境に対して断熱しつつ対象物を支持する構造として、複数の管を径方向に多重に組み合わせた断熱支持構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような断熱支持構造は、例えば3重管によって構成され、長手方向の一端側で、最も外側に配置された第1の管と、その内側に配置された第2の管とが接続され、他端側で、第2の管とその内側に配置された第3の管とが接続されている。このような構造とし伝熱距離を確保することで、断熱性能を向上させていた。断熱支持構造では、例えば、GFRP、CFRPなどの低熱伝導率の材質によって形成された管が使用されていた。
特開平8−56021号公報
上記特許文献1に記載の従来技術は、例えば、超電導磁石などの極低温装置の断熱支持構造として使用されていた。近年、人工衛星に搭載される断熱支持装置の開発が行われている。人工衛星において、対象物を支持する支持構造物を通じて、対象物へ伝達される熱量の低減が求められている。また、人工衛星が地球から打ち上げられるときには、断熱支持装置に対しても荷重が作用するため、打ち上げ時の荷重に耐えることが可能な断熱支持装置が求められている。
断熱支持装置が使用される技術分野は、超電導磁石の分野、人工衛星の分野に限定されず、その他技術分野においても使用可能である。例えば、輸送時などにおける振動に対する荷重条件を満たし、輸送後の使用環境において断熱性能を発揮する断熱装置が求められている。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、打ち上げ時等の荷重に耐えることが可能な断熱装置を提供することを目的とする。
本発明は、断熱性能が求められていない第1の温度において、振動に対する荷重条件を満たし、第1の温度より低い第2の温度において、断熱性能を発揮することが可能な断熱装置を提供することを目的とする。
本発明は、宇宙空間に滞在可能な機体に搭載可能であり、第1の部材と第2の部材との間を断熱しつつ、第1の部材及び前記第2の部材を連結可能な断熱装置であって、一方向に延在する第1の管と、第1の管内に配置され一方向に延在し、一端側で第1の管に固着された第2の管と、第2の管内に配置され一方向に延在し、他端側で前記第2の管に固着された第3の管と、第1の温度において、第2の管と第1の管又は第3の管とを接続し、第1の温度より低い第2の温度において、接続を緩和する接続部材とを備える断熱装置を提供する。
また、本発明は、第1の部材と第2の部材との間を断熱しつつ、第1の部材及び第2の部材を連結可能な断熱装置であって、一方向に延在する第1の管と、第1の管内に配置され一方向に延在し、一端側で第1の管に固着された第2の管と、第2の管内に配置され一方向に延在し、他端側で前記第2の管に固着された第3の管と、第1の温度において、第2の管と第1の管又は第3の管とを接続し、第1の温度より低い第2の温度において、接続を緩和する接続部材とを備える断熱装置を提供する。
このような断熱装置は、第1の管内に配置された第2の管が、一端側で第1の管に固着され、第2の管内に配置された第3の管が、他端側で第2の管に固着されているので、伝熱距離を確保することができる。断熱装置は、第1の温度において第2の管と第1の管又は第3の管とを接続する接続部材を備えているので、第2の管に対する第1の管又は第3の管の移動を拘束することができる。これにより、第1の温度において、振動に対する荷重条件を満たすことができ、振動による管の損傷を防止することができる。断熱装置の接続部材は、第2の温度において、当該接続部材による接続を緩和することができる。これにより、断熱性能が求められる第2の温度において、第2の管と他の管との不要な接続を緩和して、断熱性能を確保することができる。なお、「接続の緩和」とは、接続していない状態にすること、接触面積(伝熱面積)を減少させることを含む。
この断熱装置は、振動時の曲げ荷重を接続部材によって受けることができるので、管の必要板厚を減少させ、管を薄くすることができる。そのため、管を薄くすることで、伝熱を抑制させて断熱効果を向上させることができる。
接続部材は、第1の温度において第2の管と第3の管とを接続する第1の接続部材を有する構成が挙げられる。この構成によれば、第1の接続部材によって、第2の管と第3の管とを接続することができるので、第2の管に対する第3の管の移動を拘束することができる。これにより、第1の温度において、振動に対する荷重条件を満たすことができ、振動による管の損傷を防止することができる。
第1の接続部材は、一端側で、第2の管又は第1の管の少なくとも一方に固定されている構成が挙げられる。この構成によれば、第1の接続部材は、一端側で、第2の管又は第1の管に固定され、第1の温度において、接続相手である第3の管に接続し、第2の管に対する第3の管の移動を拘束することができる。第1の接続部材は、第2の温度において、第3の管との接続が緩和される。これにより、第1の接続部材を介しての伝熱を抑制することができる。
接続部材は、第1の温度において第2の管と第1の管とを接続する第2の接続部材を有する構成が挙げられる。この構成によれば、第2の接続部材によって、第2の管と第1の管とを接続することができるので、第2の管に対する第1の管の移動を拘束することができる。これにより、第1の温度において、振動に対する荷重条件を満たすことができ、振動による管の損傷を防止することができる。
第2の接続部材は、他端側で、第2の管又は第3の管の少なくとも一方に固定されている構成が挙げられる。この構成によれば、第2の接続部材は、他端側で、第2の管又は第3の管に固定され、第1の温度において、接続相手である第1の管に接続し、第2の管に対する第1の管の移動を拘束することができる。第2の接続部材は、第2の温度において、第1の管との接続が緩和される。これにより、第2の接続部材を介しての伝熱を抑制することができる。
接続部材は、円環状に形成された円環部を有する構成が挙げられる。この構成によれば、接続部材の円環部を、管の端面に沿って配置させることができる。これにより、接続部材による接続を確実に行うことができる。また、円環部の内周面又は外周面に、管を接触させることができるので、管の径方向の移動を確実に拘束することができる。
接続部材は、周方向に所定の間隔で配置され、径方向に張り出し第1の温度において接続相手の第1の管、第2の管、又は第3の管に接触する構成でもよい。この構成によれば、接続部材が、接続相手の管に対して複数個所で点接触することになる。これより、安定的に管を拘束することができると共に、接続を緩和する際には、接続部材と接続相手の管とが接続していない状態に容易にすることができる。
本発明によれば、宇宙空間に滞在可能な機体に搭載可能であり、打ち上げ時の荷重に耐えることが可能な断熱装置を提供することができる。
本発明は、断熱性能が求められていない第1の温度において、振動に対する荷重条件を満たし、第1の温度より低い第2温度において、断熱性能を発揮することが可能な断熱装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る断熱装置が搭載された探査機の概略図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱装置の長手方向に沿う断面図である。 図2に示す断熱装置の他端側を拡大して示す断面図である。 図2に示す断熱装置の一端側を拡大して示す断面図である。 断熱装置の接続部材を示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る断熱装置の他端側を拡大して示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る断熱装置の一端側を拡大して示す断面図である。 接続部材の変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る断熱装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態では、宇宙空間に滞在可能な探査機(機体)に搭載可能な断熱装置について説明する。図1は、断熱装置20が搭載された探査機10の概略図である。探査機10は、宇宙空間における計測を行う計測器11を備えている。計測器11としては、例えば望遠鏡が挙げられる。計測器11は、例えば電源を搭載するバスモジュール12に対して支持されている。また、計測器11の一つの面(太陽側の面)には、太陽光からの入熱を抑制するための遮蔽板13が設けられている。遮蔽板13は、計測器11の太陽側の面を覆うように配置されている。また、探査機10は、計測器11を冷却するための冷却装置を搭載していてもよい。
計測器11は、当該計測器11を支持する支持トラス14を介してバスモジュール12に支持されている。支持トラス14の一端側は、バスモジュール12に連結され、支持トラス14の他端側は、計測器11に連結されている。また、遮蔽板13は、支持トラス14に固定されている。遮蔽板13は、1枚でもよく、複数枚で構成されていてもよい。
支持トラス14は、複数の棒状の断熱装置20を連結することで構成されている。断熱装置20は、長手方向に連結されている。長手方向に連結された複数の断熱装置20を交差させて組み合わせることで、支持トラス14が形成されている。なお、単体の断熱装置20を用いて、他の部材同士を連結してもよい。例えば断熱装置20によって、遮蔽板13がバスモジュール12に固定されていてもよい。
次に、断熱装置20について説明する。図2は、断熱装置20の長手方向に沿う断面図である。図3は、断熱装置20の他端側21を拡大して示す断面図である。図4は、断熱装置20の一端側22を拡大して示す断面図である。断熱装置20は、複数の管30,40,50が径方向Rに重ねられた3重管構造を有する。断熱装置20は、図示しない第1の部材と第2の部材との間を断熱しつつ、第1の部材及び第2の部材を連結する。例えば、長手方向に複数の断熱装置20が連結される場合には、第1の部材及び第2の部材は、隣接する他の断熱装置20である。長手方向に他の断熱装置20を連結しない場合には、第1の部材及び第2の部材として、例えば計測器11及びバスモジュール12が挙げられる。
断熱装置20は、最も外側に配置された第1の管30と、第1の管30内に配置された第2の管40と、第2の管40内に配置された第3の管50とを有する。これらの管30,40,50は、同一方向に延在し、長手方向において略同一の長さとなっている。なお、管30,40,50の長さは、互いに異なっていてもよい。例えば、他端側21において、第1の管30は、第2の管40及び第3の管50よりも長くなっている。
第1の管30は、長手方向において第1の管30の大部分を占める第1の管本体31と、第1の管30の一端側に形成された一端側固着部32とを有する。第1の管本体31は、長手方向において略同一の厚さを有している。一端側固着部32は、図4に示すように、第1の管本体31と比較して、厚肉となっている。これにより、一端側固着部32の強度が増強されて、後述する第1の接続部材60を取り付けるための強度を確保することができる。一端側固着部32は、外面側において、厚さが増すように形成されている。一端側固着部32は、外面側へ厚みが増加していないものでもよい。一端側固着部32は、内面側へ厚みが増加しているものでもよい。
第1の管本体31の内径と一端側固着部32の内径とは、略同一である。一端側固着部32の内周面には、ねじ部33が形成されている。なお、一端側固着部32は、内周面にねじ部33が形成されていないものでもよい。
また、断熱装置20は、第1の管30の他端側21に連結された他端側連結部34を備えている。他端側連結部34は、断熱装置20の他端側21に配置されている。他端側連結部34には、軸線方向Lに連結される他の部材(他の断熱装置)との連結を可能にするための構造が形成されている。例えば、ピンなどを挿通するための開口部が形成されている。その他の連結機構を介して、他の部材と連結してもよい。
第2の管40は、長手方向において第2の管40の大部分を占める第2の管本体41と、第2の管40の一端側に形成された一端側固着部42と、第2の管40の他端側に形成された他端側固着部43とを有する。第2の管本体41は、長手方向において略同一の厚さを有している。第2の管は、一端側で第1の管30に固着されている。
一端側固着部42は、図4に示すように、第2の管本体41と比較して、厚肉となっている。これにより、一端側固着部42の強度が増強されて、第1の接続部材60を取り付けるための強度を確保することができる。一端側固着部42は、外面側において、厚さが増すように形成されている。これにより、第1の管30と第2の管40との間に隙間を形成することができる。
第2の管本体41の内径と一端側固着部42の内径とは、略同一である。一端側固着部42の外周面には、ねじ部44が形成されている。第2の管40のねじ部44は、第1の管30のねじ部33に螺合している。一端側固着部42は、外周面にねじ部44が形成されていないものでもよい。ねじを用いて接合させるものに限定されず、接着等その他の方法を用いて、第1の管30及び第2の管40を接合してもよい。
一端側固着部42には、径方向の外方に張り出すつば部42aが形成されている。つば部42aの外径は、例えば、第1の管30の一端側固着部32の外径と略同一である。第1の管30の一端側の端面は、長手方向において、つば部42aに当接している。
他端側固着部43は、図3に示すように、第2の管本体41と比較して、厚肉となっている。他端側固着部43は、外面側において、厚さが増すように形成されている。これにより、他端側固着部43の強度が増強されて、第2の接続部材70を取り付けるための強度が確保されている。
第2の管本体41の内径と他端側固着部43の内径とは、略同一である。他端側固着部43の内周面には、ねじ部45が形成されている。なお、他端側固着部43は、内周面にねじ部45が形成されていないものでもよい。また、他端側固着部43の外周面は、一端側固着部42の外周面よりも径方向の内側に形成され、第1の管30との間に隙間が形成されている。
第2の管40は、径方向Rにおいて、一端側固着部42以外では第1の管30と接触していない。一端側固着部32,42を除き、第1の管30と、第2の管40との間には、隙間が形成されている。
第3の管50は、長手方向Lにおいて第3の管50の大部分を占める第3の管本体51と、第3の管50の他端側に形成された他端側固着部52と、第3の管本体51の一端側に連結された一端側連結部53とを有する。第3の管本体51は、長手方向Lにおいて略同一の厚さを有している。他端側固着部52は、図3に示すように、第3の管本体51と比較して、厚肉となっている。これにより、他端側固着部52の強度が増強されて、第2の接続部材70を取り付けるための強度を確保することができる。他端側固着部52は、外面側において、厚さが増すように形成されている。これにより、第2の管40と第3の管50との間に隙間を形成することができる。
第3の管本体51の内径と他端側固着部52の内径とは、略同一である。他端側固着部52の外周面には、ねじ部54が形成されている。なお、他端側固着部52の外周面にねじ部54が形成されていないものでもよい。ねじを用いて接合させるものに限定されず、接着等その他の方法を用いて、第2の管40及び第3の管50を接合してもよい。
他端側固着部52には、径方向Rの外方に張り出すつば部52aが形成されている。つば部52aの外径は、例えば、第2の管40の他端側固着部43の外径と略同一である。第2の管40の他端側の端面は、長手方向において、つば部52aに当接している。
一端側連結部53は、第3の管本体51内に挿入されて、軸線方向Lに連結されている。一端側連結部53の第3の管本体51内に挿入された部分において、一端側連結部53の外周面と、第3の管本体51の内周面とが接合している。一端側連結部53と第3の管本体51の接合は、接着でもよく、螺合でもよい。また、一端側連結部53が、第3の管本体51の端面に接合されているものでもよい。
一端側連結部53は、軸線方向Lにおいて第3の管本体51より外方に延在している。一端側連結部53の第3の管本体51外に延在している部分において、径方向Rの外方へ張り出すつば部53aが形成されている。つば部53aは、軸線方向において、第1の管30及び第2の管40より、外方に配置されている。
第3の管50は、径方向Rにおいて、他端側固着部52以外では第2の管40と接触していない。他端側固着部43,52を除き、第2の管40と、第3の管50との間には、隙間が形成されている。
また、一端側連結部53には、軸線方向Lに連結される他の部材(他の断熱装置)との連結を可能にするための構造が形成されている。例えば、ピンなどを挿通するための開口部が形成されている。その他の連結機構を介して、他の部材と連結してもよい。
(管の材質)
第1の管30、第2の管40、及び第3の管50の材質は、同一でもよく、異なるものでもよい。管30,40,50の材質としては、例えば、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などが挙げられる。管30,40,50の材質は、その他の材質でもよい。また、一端側連結部53及び他端側連結部34の材質として、アルミ、チタンなどを使用してもよい。
(接続部材)
断熱装置20は、第1の温度において第2の管40及び第3の管50を接続する第1の接続部材60と、第1の温度において第1の管30及び第2の管40を接続する第2の接続部材70とを備えている。第1の接続部材60は、断熱装置20の一端側22に配置されている。第2の接続部材70は、断熱装置20の他端側21に配置されている。
第1の温度は、断熱装置20の運搬時の温度、探査機10がロケットに搭載されて飛行している時の温度などである。断熱性能が求められていない環境での温度を第1の温度とすることができる。
図5は、第1の接続部材60を示す平面図である。図5では、第1の接続部材60を軸線方向から示した図である。第1の接続部材60は、円環状に形成された円環部61と、円環部61から径方向Rに張り出す張出部62とを備えている。張出部62は、径方向Rの内側へ張り出している。
第1の接続部材60の円環部61は、図4に示すように、例えば、第2の管40のつば部42aに対応する大きさに形成されている。円環部61は、つば部42aに固定されている。円環部61は、ボルトによって固定されていてもよく、接着により固定されていてもよく、その他の方法によって、つば部42aに固定されていてもよい。第1の接続部材60は、つば部42aを介して、第1の管30の一端側に固定されている。
張出部62は、周方向において複数形成されている。第1の接続部材60は、例えば6個の張出部62を有する。張出部62は、径方向において、互いに対向するように配置されている。張出部62は、周方向に等間隔に配置されている。張出部62は、周方向に等間隔に配置されていないものでもよい。複数の張出部62が互いに対向して配置されていない構成でもよい。
張出部62は、第1の温度において、第3の管50に当接している。張出部62は、具体的には、一端側連結部53の外周面に当接している。
第1の接続部材60は、管30,40,50よりも熱膨張率が大きい材質が用いられている。第1の接続部材60は、温度変化量に対する体積変化量が、管30,40,50よりも大きい。第1の接続部材60は、第1の温度において、一端側で第2の管40と第3の管50とを接続している。第1の温度よりも低い第2の温度において、第2の管40と第3の管50とは、第1の接続部材60を介して接続されない。第2の温度は、断熱性能が要求されている環境での温度である。第2の温度は、例えば宇宙における温度である。第1の接続部材60は、管30,40,50と比較して熱膨張率が大きく、第2の温度において、管30,40,50よりも収縮する。第2の温度において、第1の接続部材60は、第3の管50との間に隙間を形成する。
図3に示すように、第2の接続部材70は、円環状に形成された円環部71と、円環部71から径方向Rに張り出す張出部72とを備えている。張出部72は、径方向Rの外側へ張り出している。
第2の接続部材70の円環部71は、例えば、第3の管50のつば部52aに対応する大きさに形成されている。円環部71は、つば部52aに固定されている。円環部71は、ボルトによって固定されていてもよく、接着により固定されていてもよく、その他の方法によって、つば部52aに固定されていてもよい。第2の接続部材70は、つば部52aを介して、第2の管40の他端側に固定されている。
張出部72は、周方向において複数形成されている。第2の接続部材70は、例えば6個の張出部72を有する。張出部72は、径方向において、互いに対向するように配置されている。張出部72は、周方向に等間隔に配置されている。張出部72は、周方向に等間隔に配置されていないものでもよい。複数の張出部72が互いに対向して配置されていない構成でもよい。
張出部72は、第1の温度において、第1の管30に当接している。張出部72は、具体的には、第1の管30の他端側の内周面に当接している。
第2の接続部材70は、管30,40,50よりも熱膨張率が大きい材質が用いられている。第2の接続部材70は、温度変化量に対する体積変化量が、管30,40,50よりも大きい。第2の接続部材70は、第1の温度において、他端側で第1の管30と第3の管50とを接続している。第1の温度よりも低い第2の温度において、第1の管30と第3の管50とは、第2の接続部材70を介して接続されない。第2の接続部材70は、管30,40,50と比較して熱膨張率が大きく、第2の温度において、管30,40,50よりも収縮する。第2の温度において、第2の接続部材70は、第1の管30との間に隙間を形成する。
第1の接続部材60及び第2の接続部材70の材質としては、例えば、ナイロン樹脂、テフロン(登録商標)を使用することができる。第1の接続部材60及び第2の接続部材70の材質は、管30,40,50よりも熱膨張率が高い材質であればよい。
このように構成された断熱装置20は、第1の温度において、第1の接続部材60が、一端側22で第2の管40と第3の管50とを接続し、他端側21でつば部52aを介して第1の管30と第2の管40とを接続している。第1の接続部材60は、第1の温度において、第2の管40に対して第3の管50の一端側22の位置を拘束している。第2の接続部材70は、第1の温度において、第2の管40に対して第1の管30の他端側21の位置を拘束している。第1の接続部材60及び第2の接続部材70は、管30,40,50の端部の位置を一体として、互いの位置を拘束している。これにより、3重管の曲げ剛性が向上されるので、打ち上げ時の荷重に耐えることができる。打ち上げ時の振動によって、管30,40,50が衝突して、破損することが防止される。
そして、探査機10が宇宙に到達後、第2の温度になると、第1の接続部材60及び第2の接続部材70が冷却されて、熱膨張率の差により管30,40,50よりも収縮する。第1の接続部材60は、第2の温度において、第3の管60と接続していない状態となる。第2の接続部材70は、第2の温度において、第1の管30と接続していない状態となる。宇宙において、衝撃が作用する可能が低いことから、互いの管30,40,50が衝突するおそれがない。
断熱装置20は、例えば、一端側連結部53が低温側に連結され、他端側連結部34が高温側に連結されている。第2の温度において、他端側連結部34は、第1の管本体31、第1の管30の一端側固着部32、第2の管40の一端側固着部42、第2の管本体41、第2の管40の他端側固着部43、第3の管50の他端側固着部52、第3の管本体51、を介して、一端側連結部53に接続された状態となる。断熱装置20では、第2の温度において、伝熱距離が確保されるため、好適に断熱される。
探査機10では、宇宙(第2の温度)において、断熱装置20が連結された支持トラス14によって断熱されるため、バスモジュール12からの熱が、計測器11に伝達されることが抑制される。計測器11の温度上昇が抑制されることになる。
例えば、従前のように接続部材を用いない場合、曲げ荷重等に管自体が耐えなければならず、管を厚くして強度を向上させる必要がある。本実施形態の断熱装置20によれば、接続部材60,70を備え、曲げ荷重等を接続部材60,70で受けることができるので、管を薄くすることができる。このように管を薄くすることで、伝熱を抑制し断熱効果を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、図6及び図7を参照して、第2実施形態に係る断熱装置20Bについて説明する。図6は、断熱装置20Bの他端側21を示す断面図である。図7は、断熱装置20Bの一端側22を示す断面図である。第2実施形態の断熱装置20が、第1実施形態の断熱装置20Bと違う点は、第1の接続部材60及び第2の接続部材70に代えて、第1の接続部材60B及び第2の接続部材70Bを備えている点である。
第1の接続部材60Bは、図7に示すように、円盤状に形成されている。第1の接続部材60Bの中央部には、第1の接続部材60Bを固定するための開口が形成されている。第1の接続部材60Bは、第3の管50の一端側連結部53に固定されている。第1の接続部材60Bは、第3の管50の外周面よりも外側に張り出すように配置されている。第1の温度において、第1の接続部材60Bは、第2の管40の内周面に接している。これにより、第1の接続部材60Bによって、第2の管40と第3の管50とが一端側で、接続されている。第1の接続部材60Bは、全周において、第2の管40と接触している。第1の接続部材60Bが、第2の管40に対して、周方向において、部分的に接触するものでもよい。
第1の接続部材60Bは、第2の温度において、管30,40,50よりも収縮する。これにより、第1の接続部材60Bは、第2の管40との間に隙間が形成されて第2の管40と接触していない状態となる。
第2の接続部材70Bは、図6に示すように、第3の管50内に挿入可能な筒体71Bと、筒体71Bから径方向の外側に張り出すつば部72Bとを備えている。第2の接続部材70Bは、第3の管50及び第2の管40の他端側21に固定されている。例えば、筒体71Bの外周面が、第3の管50の他端側固着部52の内周面に接着されている。第2の接続部材70Bのつば部72Bは、第2の管40の他端側固着部43の外周面よりも外周に張り出している。第1の温度において、第2の接続部材70Bは、第1の管30の内周面に接している。これにより、第2の接続部材70Bによって、第1の管30と第2の管40及び第3の管50とが他端側で、接続されている。第2の接続部材70Bは、全周において、第1の管40と接触している。第2の接続部材70Bが、第1の管30に対して、周方向において、部分的に接触するものでもよい。
このように構成された第2実施形態に係る断熱装置20Bは、第1実施形態の断熱装置20と同様の作用効果を奏する。第1の温度において、第1の接続部材60B及び第2の接続部材70Bが、3重管30,40,50の両端部の相対的な位置を拘束するため、振れ止めとして機能する。これにより、断熱装置20の曲げ剛性を向上させることができる。
また、第2の温度において、第1の接続部材60B及び第2の接続部材70Bによる接続が解消されるため、伝熱距離を確保して断熱性能を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、宇宙空間に滞在可能な探査機10へ、断熱装置20を適用した場合について説明しているが、断熱装置20はその他の装置について適用することができる。断熱装置20は、例えば人工衛星、ロケット、車両などに適用してもよく、超電導磁石などの極低温装置に適用してもよい。接続部材60,70は、輸送時(第1の温度)において管30,40,50の振れ止めとして機能し、使用時(第2の温度)において、接続が緩和されて、断熱装置20の断熱性を向上させる。
上記実施形態では、接続部材60,70が第2の温度において、接続していない状態となることで、接続が緩和されているが、第2の温度において、第1の温度と比較して伝熱面積を減少させることで、接続を緩和して、断熱性能を向上させてもよい。第2の温度において、多少接続されていてもよい。
上記実施形態では、3重管の両端部に、第1の接続部材60及び第2の接続部材70が配置されているが、片方の端部のみに、接続部材60,70が配置されている構成でもよい。また、接続部材60,70が管端部に配置されているもの限定されず、長手方向に中央付近に配置されて、円環状の接続部材が、径方向の隙間(例えば第1の管の内周面と第2の管の外周面との間)に配置されている断熱装置でもよい。接続部材は、第1の温度において、径方向に隣接する管に挟まれているだけで、何れかの管に固定されていない構成でもよい。
また、接続部材は、円環部を備えるものに限定されず、例えば、径方向に延在する棒状部を備えた接続部材でもよい。接続部材は、複数の部材によって構成されていてもよい。図8に示すように、円環部61と、張出部62とが別部材によって形成されていてもよい。この場合、張出部62のみが、管30,40,50と比較して熱膨張率が大きい材質で構成されていてもよく、円環部61のみが、熱膨張率が大きい材質で構成されていてもよい。
また、管30,40,50は、長手方向に複数に分割されているものでもよい。断熱装置は、径方向に管が4重、5重に配置されているものでもよい。
10…探査機、20,20B…断熱装置、21…断熱装置の他端側、22…断熱装置の一端側、30…第1の管、40…第2の管、50…第3の管、60…第1の接続部材、61…円環部、70…第2の接続部材、71…円環部。

Claims (8)

  1. 宇宙空間に滞在可能な機体に搭載可能であり、第1の部材と第2の部材との間を断熱しつつ、前記第1の部材及び前記第2の部材を連結可能な断熱装置であって、
    一方向に延在する第1の管と、
    前記第1の管内に配置され前記一方向に延在し、一端側で前記第1の管に固着された第2の管と、
    前記第2の管内に配置され前記一方向に延在し、他端側で前記第2の管に固着された第3の管と、
    第1の温度において、前記第2の管と前記第1の管又は前記第3の管とを接続し、第1の温度より低い第2の温度において、前記接続を緩和する接続部材と、
    を備える断熱装置。
  2. 前記接続部材は、前記第1の温度において前記第2の管と前記第3の管とを接続する第1の接続部材を有する請求項1に記載の断熱装置。
  3. 前記第1の接続部材は、前記一端側で、前記第2の管又は前記第1の管の少なくとも一方に固定されている請求項2に記載の断熱装置。
  4. 前記接続部材は、前記第1の温度において前記第2の管と前記第1の管とを接続する第2の接続部材を有する請求項1〜3の何れか一項に記載の断熱装置。
  5. 前記第2の接続部材は、前記他端側で、前記第2の管又は前記第3の管の少なくとも一方に固定されている請求項4に記載の断熱装置。
  6. 前記接続部材は、円環状に形成された円環部を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の断熱装置。
  7. 前記接続部材は、周方向に所定の間隔で配置され、径方向に張り出し前記第1の温度において接続相手の前記第1の管、前記第2の管、又は前記第3の管に接触する請求項1〜6の何れか一項に記載の断熱装置。
  8. 第1の部材と第2の部材との間を断熱しつつ、前記第1の部材及び前記第2の部材を連結する断熱装置であって、
    一方向に延在する第1の管と、
    前記第1の管内に配置され前記一方向に延在し、一端側で前記第1の管に固着された第2の管と、
    前記第2の管内に配置され前記一方向に延在し、他端側で前記第2の管に固着された第3の管と、
    第1の温度において、前記第2の管と前記第1の管又は前記第3の管とを接続し、第1の温度より低い第2の温度において、前記接続を緩和する接続部材と
    を備える断熱装置。

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