JP2014014642A - 男性用使い捨て自慰用具 - Google Patents

Abstract

【課題】 男性が行う自慰行為は、不要な性的欲求や欲望を自ら解消し得る、男性にとっては大切な行為である。しかし、その自慰行為を行う時や場所に制限があることと、その行為に使用した用具の後処理が容易ではなく、その用具の廃棄またはその行為後に使用する紙類の廃棄が、人目に晒されることになる点が課題となっている。
【解決の手段】 本発明は、男性の自慰に使用する用具の後処理や廃棄を、水洗廃棄することで簡便にし、行為後に使用する紙類も最小限に留めることが可能となる。その結果、不要な廃棄物を削減することにも貢献できる発明と言える。

Description

本発明は、男性用の使い捨て自慰用具に関する。

従来より男性用の自慰用具は、その用具で数回自慰を行った後、不燃ごみもしくは可燃ごみとして廃棄処理されるものが使用されている。

しかし自慰行為後、直ちにその自慰用具を廃棄処理できることが望ましいが、自慰行為を行う場所によっては、使用後、直ちに廃棄処理を行うことが困難な場合が多い。

本発明は、男性用使い捨て自慰用具を構成する素材に水溶解性を持たせることで、自慰行為後、直ちに水洗式便器洗浄機にて水洗廃棄が可能な男性用使い捨て自慰用具を発明した。

本発明は、男性用使い捨て自慰用具を袋状として、外装を再生セルロース繊維または合成繊維と保水度が２００〜４５０％の微細パルプ繊維との混合物により成る水解性不織布、水溶性ポリビニルアルコールフィルムを使用することで、水洗式便器洗浄機に水洗廃棄が可能であることを見出した。

袋状の男性用使い捨て自慰用具の内部には、軟体性固形物または流体性固形物を装着することで、使用時の感触を良くすることができた。

袋状の男性用使い捨て自慰用具の内部に装着する軟体性固形物または流体性固形物は、油脂または水、水性成分を固化またはゲル化させることができるものであれば特に限定されず、一般的に知られている固化剤またはゲル化剤を用いて成すものである。

本発明における固化剤またはゲル化剤としては、蒟蒻（Ａｍｏｒｐｈｏｐｈａｌｌｕｓ ｋｏｎｊａｃ）、山蒟蒻（Ａ．ｋｉｕｓｉａｎｕｓまたはＡ．ｈｉｒｔｕｓ ｖａｒ．ｋｉｕｓｉａｎｕｓ）に由来するグルコマンナンが挙げられる。

また固化剤またはゲル化剤としては、例えばワックス類を用いることができ、具体例としては、例えばカルナバワックス、キャンデリラワックス、シュガーワックス、ライスワックス、木ロウ、ベイベリーワックス、オーキュリーワックス、エスパルトワックスなどの植物系ワックス、みつろう、昆虫ロウ、鯨ロウ、セラックロウ、ラノリンワックスなどの動物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、モンタンワックス、オゾケライトワックス、セレシンなどの鉱物系ワックス、ヘキストワックス、ポリエチレンワックス、カルボワックス、カスターワックス、フィッシャートロプッシュワックス、ケゾールワックスなどの合成ワックスが挙げられる。さらに前記動植物系ワックスを加水分解して得られる高級脂肪酸および高級脂肪族アルコール、それらの合成エステルも固化剤またはゲル化剤として用いることができる。

さらに、アルキル基置換または非置換のアリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高級脂肪族硫酸塩も固化剤またはゲル化剤として用いることができる。特に、高級脂肪族硫酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムなどが挙げられ、高級脂肪酸塩としては、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウムなどが挙げられる。

上記した脂肪酸、特に高級脂肪酸（炭素数が１２以上の脂肪酸を意味する）として好ましいのは１２−ヒドロキシステアリン酸である。この１２−ヒドロキシステアリン酸は、例えばトウゴマの種子から採ったひまし油に水素添加し分解して得ることができる。

その他、本発明における固化剤またはゲル化剤としては、コラーゲンから成るゼラチンまたは、紅藻植物類であるマルバアマノリ（Ｐｏｒｐｈｙｒａ ｓｕｂｏｒｂｉｃｕｌａｔａ Ｋｊｅｌｌｍａｎ）、Ｐａｔｅｎｏｃａｒｐｕｓ ｐａｒａｐｈｙｓｉｆｅｒｕｓ Ｙｏｓｈｉｚａｋｉ、ハイコナハダ（Ｙａｍａｄａｅｌｌａ ｃａｅｏｍｙｃｅ（Ｄｅｃｓｎ．）Ａｂｂｏｔｔ）、ケコナハダ（Ｌｉａｇｏｒａ ｆａｒｉｎｏｓａ Ｌａｍｏｕｒｏｕｘ）、スジコナハダ（Ｌｉａｇｏｒａ ｂｏｅｒｇｅｓｅｎｉｉ Ｙａｍａｄａ）、Ｌｉａｇｏｒａ ｄｉｖａｒｉｃａｔａ Ｔｓｅｎｇ、イシハダ（Ｌｉａｇｏｒａ ｓｅｔｃｈｅｌｌｉｉ Ｙａｍａｄａ）、ヌルハダ（Ｌｉａｇｏｒａ ｍｕｃｏｓｉｓｓｉｍａ Ｙａｍａｄａ）、フクレコナハダ（Ｌｉａｇｏｒａ ｃｌａｖａｔａ Ｙａｍａｄａ）、コナハダ属種（Ｌｉａｇｏｒａ ｓｐ．）、ジュズフサノリ（Ｓｃｉｎａｉａ ｍｏｎｉｌｉｆｏｒｍｉｓ Ｊ．Ａｇａｒｄｈ）、ソデガラミ（Ａｃｔｉｎｏｔｒｉｃｈｉａ ｆｒａｇｉｌｉｓ（Ｆｏｒｓｋ．）Ｂｏｒｇｅｓｅｎ）、ビロードガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｆａｓｃｉｃｕｌａｔａ Ｋｊｅｌｌｍａｎ）、モサガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｓｕｂｆｒｕｔｉｃｕｌｏｓａ Ｃｈｏｕ）、ガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｆａｓｔｉｇｉａｔａ Ｄｅｃａｉｓｎｅ）、ツクシガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｃｕｃｕｌｌｉｇｅｒａ Ｋｊｅｌｌｍａｎ）、ホソバガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ａｒｂｏｒｅａ Ｋｊｅｌｌｍａｎ）、ウスバガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｖｅｐｒｅｃｕｌａ Ｋｊｅｌｌｍａｎ）、フクロガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｏｂｔｕｓａｔａ（Ｅｌｌ．ｅｔ Ｓｏｌ．）Ｌａｍｏｕｒｏｕｘ）、ジュズガラガラ（Ｇａｌａｘａｕｒａ ｒｏｂｕｓｔａ Ｋｊｅｌｌｍａｎ）、カギケノリ（Ａｓｐａｒａｇｏｐｓｉｓ ｔａｘｉｆｏｒｍｉｓ（Ｄｅｌｉｌｅ）Ｔｒｅｖｉｓａｎ）、カギケノリの胞子体（Ｆａｌｋｅｎｂｅｒｇｉａ ｒｕｆｏｌａｎｏｓａ（Ｈａｒｖ．）Ｓｃｈｍｉｔｚ）、ハイテングサ（Ｇｅｌｉｄｉｕｍ ｐｕｓｉｌｌｕｍ（Ｓｔａｃｋｈ．）Ｌｅ Ｊｏｌｉｓ）、テングサ属種（Ｇｅｌｉｄｉｕｍ ｓｐ．）、シマテングサ（Ｇｅｌｉｄｉｅｌｌａ ａｃｅｒｏｓａ（Ｆｏｒｓｋ．）Ｆｅｌｄｍａｎ ｅｔ Ｈａｍｅｌ）、ヒビロード（Ｄｕｄｒｅｓｎａｙａ ｊａｐｏｎｉｃａ Ｏｋａｍｕｒａ）、エツキヒビロード（Ｇｉｂｓｍｉｔｈｉａ ｈａｗａｉｉｅｎｓｉｓ Ｄｏｔｙ）、Ｐｅｙｓｓｏｎｎｅｌｉａ ｏｂｓｃｕｒａ Ｗ．−ｖ．Ｂｏｓｓｅ、アカゼイワノカワ（Ｐｅｙｓｓｏｎｎｅｌｉａ ｏｒｉｅｎｔａｌｉｓ（Ｗ．−ｖ．Ｂｏｓｓｅ）Ｃｏｒｍａｃｉ ｅｔ Ｆｕｒｎａｒｉ）、Ｎｅｏｇｏｎｉｏｌｉｔｈｏｎ ｆｒｕｔｅｓｃｅｎｓ（Ｆｏｓｌ．）Ｓｅｔｃｈｅｌｌ ｅｔ Ｍａｓｏｎ、アナアキイシモ属種（Ｐｏｒｏｌｉｔｈｏｎ ｓｐ．）、コブイシモ（Ｈｙｄｒｏｌｉｔｈｏｎ ｒｅｉｎｂｏｌｄｉｉ（Ｗ．−ｖ．Ｂｏｓｓｅ ｅｔ Ｆｏｓｌ．）Ｆｏｓｌｉｅ）、コシカイシモ（Ｍａｓｔｏｐｈｏｒａ ｐａｃｉｆｉｃａ（Ｈｅｙｄｒ．）Ｆｏｓｌｉｅ）、イシノハナ（Ｍａｓｔｏｐｈｏｒａ ｒｏｓｅａ（Ｃ．Ａｇ．）Ｓｅｔｃｈｅｌｌ）、ミナミイシノ（Ｌｉｔｈｏｐｈｙｌｌｕｍ ｋｏｔｓｃｈｙａｎｕｍ Ｕｎｇｅｒ ｆ．ｋｏｔｓｃｈｙａｎｕｍ）、モルッカイシモ（Ｌｉｔｈｏｐｈｙｌｌｕｍ ｍｏｌｕｃｃｅｎｓｅ Ｆｏｓｌｉｅ ｆ．ｍｏｌｕｃｃｅｎｓｅ）、Ａｍｐｈｉｒｏａ ｆｏｌｉａｃｅａ Ｌａｍｏｕｒｏｕｘ、Ａｍｐｈｉｒｏａ ｆｒａｇｌｉｓｓｉｍａ（Ｌ．）Ｌａｍｏｕｒｏｕｘ、ハネヒメシコロ（Ｃｈｅｉｌｏｓｐｏｒｕｍ ｓｐｅｃｔａｂｉｌｅ Ｈａｒｖｅｙ ｅｘ Ｇｒｕｎｏｗ）、ケヒメモサズキ（Ｊａｎｉａ ｃａｐｉｌｌａｃｅａ Ｈａｒｖｅｙ）、モサズキ属種（Ｊａｎｉａ ｓｐ．）、フイリグサ（Ｈａｌｙｍｅｎｉａ ｄｉｌａｔａｔａ Ｚａｎａｒｄｉｎｉ）、ツヅレグサ（Ｈａｌｙｍｅｎｉａ ｄｕｒｖｉｌｌａｅｉ Ｂｏｒｙ）、ナンカイカクレイト（Ｃｒｙｐｔｏｎｅｍｉａ ｓｅｍｉｐｒｏｃｕｍｂｅｎｓ Ｔａｎａｋａ）、Ｃａｒｐｏｐｅｌｔｉｓ ｆｏｒｍｏｓａｎａ Ｏｋａｍｕｒａ、チャボキントキ（Ｃａｒｐｏｐｅｌｔｉｓ ｍａｉｌｌａｒｄｉｉｓ（Ｍｏｎｔ．ｅｔ Ｍｉｌｌ．）Ｃｈｉａｎｇ）、キントキ属種（Ｐｒｉｏｎｉｔｉｓ ｓｐ．）、ヌメリグサ（Ｃａｌｏｓｉｐｈｏｎｉａ ｖｅｒｍｉｃｕｌａｒｉｓ（Ｊ．Ａｇ．）Ｓｃｈｍｉｔｚ）、ウスギヌ属種（Ｎｅｍａｓｔｏｍａ ｓｐ．）、ホソバナミノハナ（Ｐｏｒｔｉｅｒａ ｈｏｍｅｍａｎｎｉｉ（Ｌｙｎｇｂｙｅ）Ｓｉｌｖａ）、ガラガラモドキ（Ｒｈｏｄｏｐｅｌｔｉｓ ｂｏｒｅａｌｉｓ Ｙａｍａｄａ）、ホソバガラガラモドキ（Ｒｈｏｄｏｐｅｌｔｉｓ ｇｒａｃｉｌｉｓ Ｙａｍａｄａ ｅｔ Ｔａｎａｋａ）、コナハダモドキ（Ｒｈｏｄｏｐｅｌｔｉｓ ｌｉａｇｏｒｏｉｄｅｓ Ｙａｍａｄａ）、ナンバンガラガラモドキ（Ｒｈｏｄｏｐｅｌｔｉｓ ｓｅｔｃｈｅｌｌｉｉ Ｙａｍａｄａ）、キリンサイ属種（Ｅｕｃｈｅｕｍａ ｓｐ．）、イソダンツウ（Ｃａｕｌａｃａｎｔｈｕｓ ｏｋａｍｕｒａｅ Ｙａｍａｄａ）、ユカリ（Ｐｌｏｃａｍｉｕｍ ｔｅｌｆａｉｒｉａｅ（Ｈａｒｖ．）Ｈａｒｖｅｙ）、イバラノリ（Ｈｙｐｎｅａ ｃｈａｒｏｉｄｅｓ Ｌａｍｏｕｒｏｕｘ）、コケイバラ（Ｈｙｐｎｅａ ｐａｎｎｏｓａ Ｊ．Ａｇａｒｄｈ）、ミアナグサ（Ｔｒｅｍａｔｏｃａｒｐｕｓ ｐｙｇｍａｅｕｓ Ｙｅｎｄｏ）、ユミガタオゴノリ（Ｇｒａｃｉｌａｒｉａ ａｒｃｕａｔａ Ｚａｎａｒｄｉｎｉ）、オゴノリ属種（Ｇｒａｃｉｌａｒｉａ ｓｐ．）、モツレテングサモドキ（Ｇｅｌｉｄｉｏｐｓｉｓ ｉｎｔｒｉｃａｔａ（Ｃ Ａｇ．）Ｖｉｃｈｃｒｓ）、テングサモドキ（Ｇｅｌｉｄｉｏｐｓｉｓ ｒｅｐｅｎｓ（Ｋｕｔｚ．）Ｓｃｈｍｉｔｚ）、カイメンソウ（Ｃｅｒａｔｏｄｉｃｔｙｏｎ ｓｐｏｎｇｉｏｓｕｍ Ｚａｎａｒｄｉｎｉ）、カイノリ（Ｇｉｇａｒｔｉｎａ ｉｎｔｅｒｍｅｄｉａ Ｓｕｒｉｎｇａｒ）、スジコノリ（Ｃｏｅｌａｒｔｈｒｕｍ ｂｏｅｒｇｅｓｅｎｉｉ Ｗ．−ｖ．Ｂｏｓｓｅ）、マサゴシバリ属種（Ｒｈｏｄｙｍｅｎｉａ ｓｐ．）、ニセイバラノリ（Ｃｏｅｌｏｔｈｒｉｘ ｉｒｒｅｇｕｌａｒｉｓ（Ｈａｒｖ．）Ｂｏｒｇｅｓｅｎ）、ワツナギソウ（Ｃｈａｍｐｉａ ｐａｒｖｕｌａ（Ｃ．Ａｇ．）Ｊ Ａｇａｒｄｈ）、ワツナギソウ属種（Ｃｈａｍｐｉａ ｓｐ．）、フシツナギ属種（Ｌｏｍｅｎｔａｒｉａ ｓｐ．）、ナンカイベニハネモ（Ｂａｌｌｉｅｌｌａ ｓｕｂｃｏｒｔｉｃａｔｕｍ（Ｉｔｏｎｏ）Ｉｔｏｎｏ ｅｔ Ｔａｎａｋａ）、キヌゲグサ属集（Ａｎｏｔｒｉｃｈｉｕｍ ｓｐ．）、カザシグサ属種（Ｇｒｉｆｆｉｔｓｉａ ｓｐ．）、モツレランゲリア（Ｗｒａｎｇｅｌｉａ ａｎａｓｔｏｍｏｓａｎｓ Ｙａｍａｄａ）、ランゲリア属種（Ｗｒａｎｇｅｌｉａ ｓｐ．１、Ｗｒａｎｇｅｌｉａ ｓｐ．２）、オキシノブ（Ｄａｓｙｐｈｉｌａ ｐｌｕｍａｒｉｏｉｄｅｓ Ｙｅｎｄｏ）、イソシノブ（Ｅｕｐｔｉｌｏｔａ ａｒｔｉｃｕｌａｔａ（Ｊ．Ａｇ．）Ｓｃｈｍｉｔｚ）、ベニゴウシ（Ｈａｌｏｐｌｅｇｍａ ｄｕｐｅｒｒｅｙｉ Ｍｏｎｔａｇｎｅ）、ウブケグサ（Ｓｐｙｒｉｄｉａ ｆｉｌａｍｅｎｔｏｓａ（Ｗｕｌｆ．）Ｈａｒｖｅｙ）、イギス属種（Ｃｅｒａｍｉｕｍ ｓｐ．）、トゲイギス（Ｃｅｎｔｒｏｃｅｒａｓ ｃｌａｖｕｌａｔｕｍ（Ｃ．Ａｇ．）Ｍｏｎｔａｇｎｅ）、ダジア属種（Ｄａｓｙａ ｓｐ．）、アヤニシキ（Ｍａｒｔｅｎｓｉａ ｄｅｎｔｉｃｕｌａｔａ Ｈａｒｖｅｙ）、エツキアヤニシキ（Ｍａｒｔｅｎｓｉａ ｆｌａｂｅｌｌｉｆｏｒｍｉｓ Ｈａｒｖｅｙ ｅｘ Ｊ．Ａｇａｒｄｈ）、カラゴロモ（Ｖａｎｖｏｏｒｓｔｉａ ｃｏｃｃｉｎｅａ Ｈａｒｖｅｙ ｅｘ Ｊ．Ａ．Ａｇａｒｄｈ）、ベニハウチワ（Ｚｅｌｌｅｒａ ｔａｗａｌｌｉｎａ Ｍａｒｔｅｎｓ）、イトグサ属種（Ｐｏｌｙｓｉｐｈｏｎｉａ ｓｐ．）、イトクズグサ（Ｔｌｙｐｉｏｃｌａｄｉａｇ ｇｌｏｍｅｒｕｌａｔａ（Ｃ．Ａｇ．）Ｓｃｈｍｉｔｚ）、アツバコウモリノリ（Ｅｘｏｐｈｙｌｌｕｍ ｗｅｎｔｉｉ Ｗ．−ｖ．Ｂｏｓｓｅ）、マクリ（Ｄｉｇｅｎｅａ ｓｉｍｐｌｅｘ（Ｗｕｌｆ．）Ｃ Ａｇａｒｄｈ）、ベニヤナギノリ（Ｃｈｏｎｄｒｉａ ｒｙｕｋｙｕｅｎｓｉｓ Ｙａｍａｄａ）、ナンカイソゾ（Ｌａｕｒｅｎｃｉａ ｔｒｏｐｉｃａ Ｙａｍａｄａ）、Ｌａｕｒｅｎｃｉａ ｐａｒｖｉｐａｐｉｌｌａｔａ Ｔｓｅｎｇ、イワカガリ（Ｌａｕｒｅｎｃｉａ ｓｕｒｃｕｌｉｇｅｒａ Ｔｓｅｎｇ）、ソゾ属種（Ｌａｕｒｅｎｃｉａ ｓｐ．１、Ｌａｕｒｅｎｃｉａ ｓｐ．２）、トゲノリ（Ａｃａｎｔｈｏｐｈｏｒａ ｓｐｉｃｉｆｅｒａ（Ｖａｈｌ．）Ｂｏｒｇｅｓｅｎ）、クモノスヒメゴケ（Ｈｅｒｐｏｓｉｐｈｏｎｉａ ｐａｒｃａ Ｓｅｔｃｈｅｌｌ）、ジャバラノリ（Ｌｅｖｅｉｌｌｅａ ｊｕｎｇｅｒｍａｎｎｉｏｉｄｅｓ（Ｍａｒｔ．ｅｔ Ｈｅｒｉｎｇ）Ｈａｒｖｅｙ）、キクヒオドシ（Ａｍａｎｓｉａ ｇｌｏｍｅｒａｔａ Ｃ．Ａｇａｒｄｈ）、クロイソバショウ（Ｎｅｕｒｙｍｅｎｉａ ｎｉｇｒｉｃａｎｓ Ｔａｎａｋａ ｅｔ Ｉｔｏｎｏ）、スジナシグサ（Ｌｅｎｏｒｍａｎｄｉｏｐｓｉｓ ｌｏｒｅｎｚｉｉ（Ｗ．−ｖ．Ｂｏｓｓｅ）Ｐａｐｅｎｆｕｓｓ）、コケモドキ（Ｂｏｓｔｒｙｃｈｉａ ｔｅｎｅｌｌａ（Ｌａｍｘ．）Ｊ．Ａｇａｒｄｈ）に由来する多糖類であるアガロース（Ａｇａｒｏｓｅ）、アガロペクチン（Ｐｅｃｔｉｎ）、カラギーナン（Ｃａｒｒａｇｅｅｎａｎ）など、水溶性植物繊維であるフコイダンなどを用いることもできる。

また、本発明の固形化剤またはゲル化剤は、ドウダイグサ科のキャッサバ（Ｍａｎｉｈｏｔｅｓｃｕｌｅｎｔａ）の根茎に由来するデンプン、ヤシ科のココヤシ（Ｃｏｃｏｓ ｎｕｃｉｆｅｒａ Ｌ．）の果実発酵液の上澄み皮膜を用いることもできる。

さらに、本発明の固形化剤またはゲル化剤は、カラギーナン、寒天、コラーゲン、ゼラチン、ペクチン、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、架橋ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸ソーダなどを用いた非水性の性状を有するものを用いることもできる。

なお、固形化剤またはゲル化剤は、０００８から００１４に挙げたうち、１種類を用いてもよく、２種類以上を混用することもできる。

本発明の効果を説明するために以下のような実験を行った。

本発明で使用する水解性不織布と水溶性ポリビニルアルコールフィルムをシート状に貼り合わせた混合物を、水量４５０〜６００ＣＣで水洗廃棄の検証を行う。

まず、水解性不織布約１８ｇと水溶性ポリビニルアルコールフィルム約２ｇをシート状に貼り合わせた袋状被包体に、蒟蒻粉砕物約２０ｇを入れた袋状被包体を、１回洗浄水量４５０〜６００ＣＣの水洗式便器洗浄機で、１回の洗浄で水洗廃棄した。

以上のような方法で１０回水洗廃棄を行った結果、袋状被包体は速やかに水洗廃棄ができた。

また、上記１０回の水洗廃棄後の、水洗式便器洗浄機の排水に詰りは生じず、日常の便の水洗廃棄に支障を来さなかった。

本発明は、男性用自慰用具を製造する産業で利用される。

また本発明は、女性用生理用品や衛生用品などの中で、水洗廃棄による処理が相応しい分野の用具の製造で利用される。

Claims (1)

1. 水解性不織布と水溶性ポリビニルアルコールフィルムを利用した水洗廃棄が可能な男性用使い捨て自慰用具