JP2014014485A - 生体情報分析装置、撮像装置、光源装置および生体情報分析装置の動作方法 - Google Patents

生体情報分析装置、撮像装置、光源装置および生体情報分析装置の動作方法 Download PDF

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Yoshihiro Akahane
良啓 赤羽
Takao Nakamura
孝夫 中村
Takashi Matsuura
尚 松浦
Takatoshi Ikegami
隆俊 池上
Kunio Awazu
邦男 粟津
Hisanao Hazama
久直 間
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Abstract

【課題】生体情報をより正確に分析することを可能にするための技術を提供する。
【解決手段】生体情報分析装置100は、撮像装置2と、分析部3と、入力部4と、表示部5とを有する。撮像装置2は、分析対象1に対して照明光を照射して、その分析対象1を撮像する。分析対象1は、生体から摘出された生体組織でもよく、生体内の組織でもよい。光源装置10は、レーザ光源11と、ドライバ12と、温度調整部13と、ドライバ12および温度調整部13を制御する光源制御部14とを含む。レーザ光源11として緑色半導体レーザを用いる。半導体レーザの動作温度を変化させることで、レーザ光の波長を容易に変更できる。これにより、生体情報の分析の精度を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体組織の光学的性質を利用した、生体情報の分析に関する。
近年、生体情報として、血液あるいは血管に関する情報が注目されている。したがって、血液情報あるいは血管情報を取得するための技術がこれまでに提案されている。
たとえば特開平11−287806号公報(特許文献1)は、血液中の色素タンパク質の濃度を測定するための血液検査計を開示する。この検査計は、暗箱内に設けられた光源と、光源と対向して暗箱内に設けられた受光部と、受光部で受光した光強度を表示する表示部とを備える。光源は、紫外から緑色の帯域における所定波長の測定光を発する半導体素子を有する。所定波長は、還元ヘモグロビン(Hb)の吸収極大波長あるいは酸化ヘモグロビン(HbO2)の吸収極大波長の中から選択される。
特開2008−142296号公報(特許文献2)は、非侵襲型の血管情報分析装置、および生活習慣病因子検査方法を開示する。分析装置は、第1及び第2の単波長の光をそれぞれ照射する第1及び第2の光源と、それらの光源から順に照射された光を集光して出射端から順次検査部位へ照射する光結合部と、この反射光を受光して検査部位を撮像する撮像部と、第1及び第2の光で撮像した画像情報の強度比を測定して血管情報分析を行なう制御部とを備える。第1の単波長は、Hbの光吸収とHbO2の光吸収とが同程度になる波長(たとえば545nm,570nm,584nm)に設定される。第2の単波長は、Hbの光吸収とHbO2の光吸収とが異なる波長(たとえば539nm,548nm,577nm)に設定される。
特開2011−10998号公報(特許文献3)は、内視鏡用の照明装置および内視鏡装置を開示する。照明装置は、波長の異なる光を発する複数の光源を備える。1つの光源の波長は、Hbの光吸収とHbO2の光吸収とが同程度になる波長(たとえば515nm)に設定される。別の光源の波長は、Hbの光吸収とHbO2の光吸収とが異なる波長(たとえば630nm)に設定される。各光源からの光が照明光として用いられることで被観察領域が撮像される。得られた画像の輝度に基づいて酸素濃度指標が求められる。
特表2004−5210105号公報(特許文献4)は、HbO2およびHbの近赤外における吸収係数の違いに基づいて、組織の酸素投与状態を検出する装置を開示する。
特開平11−287806号公報 特開2008−142296号公報 特開2011−10998号公報 特表2004−520105号公報
光源の波長を適切に選択しなければ、生体情報を正確に分析することが難しい。たとえば、Hb,HbO2の吸収係数は、波長630nmの光、あるいは近赤外光に対して小さい。Hb,HbO2の吸収係数自体が小さくなる波長領域の光を用いた場合には、Hb,HbO2の吸収係数の差も小さくなる。
さらに、Hb,HbO2の吸収係数の波長依存性は、体調などの状態差あるいは個人差によって異なりうる。このことも生体情報をより正確に分析することにとっての課題となりえる。
白色光源から光学フィルタによって任意の波長を選択する技術も存在する。しかしながら、選択波長のスペクトル幅が広い、あるいは、強度が低いといった理由により、当該技術を生体情報の正確な分析に使用するには不適切である。
したがって、生体情報をより正確に分析することに対するニーズが常に存在する。本発明の目的は、生体情報をより正確に分析することを可能にするための技術を提供することである。
本発明のある局面において、生体情報分析装置は、生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ第1の光を発する第1の光源と、第1の光が照射された生体組織を撮像する撮像部と、撮像部によって取得された生体組織の画像から生体情報を取得して、生体情報を分析する分析部とを備える。
好ましくは、第1の光源は、緑色の波長領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む。
好ましくは、半導体レーザは、半極性面を主面として有する窒化ガリウム基板と、窒化ガリウム基板の主面に形成された発光素子とを有する。
好ましくは、半極性面は、極性面に対して63度以上80度以下の範囲内にある角度で傾斜した面である。
好ましくは、生体情報分析装置は、第1の光源の温度を変化させて第1の光の波長を変化させる波長制御部をさらに備える。
好ましくは、第1の光源は、第1の光の波長を、第1の波長と第2の波長とに設定する。撮像部は、生体組織の画像として、第1の波長による第1の画像と、第2の波長による第2の画像とを取得する。分析部は、第1および第2の画像に基づいて、生体情報として血液の酸素飽和度を取得する。
好ましくは、生体情報分析装置は、第1の光の波長領域と同一の波長領域にあり、かつ第1の光の第1の波長と異なる、第2の波長を持つ第2の光を発する第2の光源をさらに備える。撮像部は、生体組織の画像として、第1の波長による第1の画像と、第2の波長による第2の画像とを取得する。分析部は、第1および第2の画像に基づいて、生体情報として血液の酸素飽和度を取得する。
好ましくは、分析部は、酸素飽和度を分析して、生体組織内の病変部の有無を診断する。
好ましくは、分析部は、酸素飽和度を分析して、生体組織内の病変部の位置を診断する。
好ましくは、生体情報分析装置は、第1の光の波長領域と異なる波長領域の波長を持つ第3の光を発する第3の光源をさらに備える。撮像部は、第1および第2の画像に加えて、第3の光が照射された生体組織の第3の画像を取得する。分析部は、第1から第3の画像に基づいて、生体組織内の病変部の深さを診断する。
本発明の他の局面において、生体情報を分析するための装置のための撮像装置が提供される。撮像装置は、生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ第1の光を発する第1の光源と、第1の光が照射された生体組織を撮像して、生体情報の分析のための画像を取得する撮像部とを備える。
好ましくは、第1の光源は、緑色の波長領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む。
好ましくは、第1の光源の温度を変化させて第1の光の波長を変化させる波長制御部をさらに備える。
好ましくは、撮像装置は、第1の光の波長領域と同一の波長領域にあり、かつ第1の光の第1の波長と異なる、第2の波長を持つ第2の光を発する第2の光源をさらに備える。
好ましくは、撮像装置は、第1の光の波長領域と異なる波長領域の波長を持つ第3の光を発する第3の光源をさらに備える。
本発明のさらに他の局面において、生体情報を分析するための装置のための光源装置が提供される。光源装置は、生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ第1の光を生体組織に照射する第1の光源と、第1の光源の温度を変化させて第1の光の波長を変化させる波長制御部とを備える。
好ましくは、第1の光源は、緑色の波長領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む。
好ましくは、光源装置は、第1の光の波長領域と同一の波長領域にあり、かつ第1の光の第1の波長と異なる、第2の波長を持つ第2の光を発する第2の光源をさらに備える。
好ましくは、光源装置は、第1の光の波長領域と異なる波長領域の波長を持つ第3の光を生体組織に照射する第3の光源をさらに備える。
本発明のさらに他の局面において、光源と撮像部と分析部とを備えた生体情報分析装置の動作方法が提供される。動作方法は、生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ光を発する光源を用いて、生体組織に光を照射するステップと、撮像部によって、光が照射された生体組織を撮像するステップと、分析部によって、画像から生体情報を取得して生体情報を分析するステップとを備える。
本発明によれば、生体情報をより正確に分析することができる。
本発明の一実施の形態に従う生体情報分析装置の構成を概略的に示した図である。 本実施の形態に係る半導体レーザの構造を概略的に示す図である。 本実施の形態に係る分析装置に適用可能な半導体レーザの構造の一例を示した図である。 屈折率導波型半導体レーザの模式的な構造図である。 本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置に用いられる半導体レーザの発振波長の温度依存性の一例を示した図である。 本発明の実施の形態に係る分析方法の処理の一例を示すフローチャートである。 450nm〜700nmの波長範囲における、還元ヘモグロビン(Hb)および酸化ヘモグロビン(HbO2)の一般的な吸収スペクトルを示した図である。 本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置のさらに別の構成を示した図である。 本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置のさらに別の構成を示した図である。 本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置のさらに別の構成を示した図である。 本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置による病変組織の有無の診断を示した模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の一実施の形態に従う生体情報分析装置の構成を概略的に示した図である。図1を参照して、本発明の一実施の形態に従う生体情報分析装置100は、撮像装置2と、分析部3と、入力部4と、表示部5とを有する。
撮像装置2は、分析対象1に対して照明光を照射して、その分析対象1を撮像する。後に詳細に説明するように、分析対象1は、生体組織である。分析対象1は、生体から摘出された生体組織でもよく、生体内の組織でもよい。
光源装置10は、レーザ光源11と、ドライバ12と、温度調整部13と、ドライバ12および温度調整部13を制御する光源制御部14とを含む。
レーザ光源11は、分析対象1の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ光を発する光源である。本発明の実施の形態では、緑色半導体レーザをレーザ光源11として用いる。緑色とは、たとえば495nm〜570nmの波長範囲であると定義される。
ドライバ12は、電流をレーザ光源11に供給してレーザ光源11を駆動する。温度調整部13は、レーザ光源11から出力される照明光の波長が所望の波長となるようにレーザ光源11の動作温度を調整する。一般的に半導体レーザの波長は温度に応じて変化する。この実施の形態では、温度調整部13が半導体レーザの動作温度を変化させて、半導体レーザの発振波長を変化させる。すなわち温度調整部13は、半導体レーザの発振波長を制御する波長制御部として機能する。
光源制御部14は、分析部3から、半導体レーザの発振波長に関する指示を受ける。光源制御部14は、半導体レーザの発振波長と動作温度との関係を予め記憶する。光源制御部14は、ドライバ12を制御してレーザ光源11を駆動させるとともに発振波長と動作温度との関係に基づいて温度調整部13を制御する。温度調整部13は、指定された動作温度となるようにレーザ光源11の動作温度を調整する。これにより、分析部3によって指定された発振波長を有するレーザ光がレーザ光源11から発せられる。なお、分析部3が発振波長と動作温度との関係を記憶するとともに、光源制御部14に対して半導体レーザの動作温度を指示してもよい。
撮像装置2は、光源装置10と、撮像部15と、レンズ16とを含む。光源装置10は、レーザ光を分析対象1に照射する。このレーザ光によって分析対象1が照らされる。レンズ16は、分析対象1からの反射光を撮像部15の撮像面(図示せず)に結像させる。撮像部15は、分析対象1からの反射光を受光することにより、照明光によって照らされた分析対象1の画像を取得する。撮像部15は、たとえばCCD(charge coupled device)イメージセンサあるいはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子を含む。
分析部3は、生体情報分析装置100の全体の動作を制御する。さらに分析部3は、撮像部15によって取得された分析対象1の画像に基づいて、生体情報を分析する。入力部4は、操作者による各種の入力を受け付ける。たとえば生体情報の分析に関する各種の情報、分析装置の操作に関する指示などが入力部4に入力される。表示部5は、たとえば、入力部4に入力された情報あるいは指示、撮像部15によって取得された分析対象1の画像、分析部3による分析の結果等を表示する。表示の形態は特に限定されるものではない。
分析部3は、制御部21と、記憶部22とを含む。制御部21は、入力部4に入力された各種の指示に基づいて、光源制御部14および撮像部15を制御する。さらに制御部21は、分析対象1の画像を撮像部15から受けて、その画像に基づいて、生体情報を分析する。記憶部22は、制御部21による生体情報の分析の結果、制御部21による光源制御部14および撮像部15の制御に必要な情報、表示部5に表示するための画像などを記憶する。
図1に示された構成では、入力部4と表示部5とが独立に示されている。これらが一体化されていてもよい。たとえばタッチパネルディスプレイのような、入力部と表示部との機能を兼ね備えた装置を生体情報分析装置100に適用することができる。さらに、分析部3と入力部4と表示部5とが一体化されていてもよい。さらに、分析部3の分析結果を記憶するための記憶装置、および/または、分析部3の分析結果を印刷するためのプリンタが分析部3に接続されていてもよい。
レーザ光源11は、半導体レーザである。この実施の形態では、半導体レーザの発振波長は緑色の波長領域内にある。
図2は、本実施の形態に係る半導体レーザの構造を概略的に示す図である。なお、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
図2を参照して、レーザ光源(半導体レーザ)11は、基板51と、GaN(窒化ガリウム)系半導体エピタキシャル領域55と、活性層57とを備える。
基板51は、第1のGaN系半導体からなり、例えばGaN、InGaN、AlGaN等であることができる。GaNは、二元化合物であるGaN系半導体であるので、良好な結晶品質と安定した基板主面とを提供できる。また、第1のGaN系半導体は、例えばAlN等からなることができる。
基板51のc面は、図2に示された平面Scに沿って延びている。平面Sc上には、座標系CR(c軸、a軸、m軸)が示されている。基板51の主面51aは、半極性面であり、極性面すなわちGaN結晶のc面に対して所定の角度だけ傾いた面である。この実施の形態では、基板51の主面51aは、第1のGaN系半導体のc軸に沿って延びる基準軸Cxに直交する面から該第1のGaN系半導体のm軸の方向に63度以上80度未満の範囲の傾斜角で傾斜している。傾斜角αは、基板51の主面51aの法線ベクトルVNと基準軸Cxとの成す角度によって規定される。この角度は、本実施形態では、ベクトルVC+とベクトルVNとの成す角に等しい。
GaN系半導体エピタキシャル領域55は、主面51a上に設けられている。活性層57は、少なくとも一つの半導体エピタキシャル層59を含む。半導体エピタキシャル層59は、GaN系半導体エピタキシャル領域55上に設けられている。半導体エピタキシャル層59は第2のGaN系半導体からなる。第2のGaN系半導体は構成元素としてインジウム(In)を含む。半導体エピタキシャル層59の膜厚方向は、基準軸Cxに対して傾斜している。この基準軸Cxは、第1のGaN系半導体の[0001]軸の方向、或いは[000−1]軸の方向に向いていることができる。本実施形態では、基準軸Cxは、ベクトルVC+で示される方向に向いている。この結果、ベクトルVC−は、[000−1]軸の方向に向いている。
基板51では、その主面51aは、図2に示されるような幅の狭い複数のテラスを含む表面モフォロジM1からなる。また、基板51上にはGaN系半導体エピタキシャル領域55が設けられている。GaN系半導体エピタキシャル領域55の結晶軸は、基板51の結晶軸を引き継いでいる。これ故に、GaN系半導体エピタキシャル領域55の主面55aも、基準軸Cxに直交する面からm軸の方向に63度以上80度未満の範囲の角度で傾斜している。したがって、GaN系半導体エピタキシャル領域55の主面55aも、幅の狭い複数のテラスを含む表面モフォロジM2を有する。これらのテラスの配列はマイクロステップを構成する。上記の角度範囲のテラスの幅が狭いので、複数のテラスにわたってIn組成の不均一は生じにくい。故に、In偏析による発光特性の低下が抑制される。
1つの実施形態では、GaN系半導体エピタキシャル領域55は、Ax軸の方向(Z方向)に配列されたn型クラッド層41及び光ガイド層43aを含んでいる。n型クラッド層41は、例えばAlGaNまたはGaNからなることができる。また光ガイド層43aは、例えばアンドープInGaNからなることができる。n型クラッド層41及び光ガイド層43aが、基板51の主面51aにエピタキシャル成長されるので、n型クラッド層41の主面41a及び光ガイド層43aの主面43c(本実施形態では、主面55aと等価)も、それぞれ、テラス構造を有する表面モフォロジを有する。上記の表面モフォロジは、c軸の傾斜方向に配列された複数のマイクロステップを有しており、これらのマイクロステップは、傾斜方向に交差する方向に延びている。マイクロステップの主要な構成面は、少なくともm面、(20−21)面及び(10−11)面等を含む。上記の構成面及びステップ端においては、Inの取り込みが良好である。
GaN系半導体領域56は、Z方向に配列された光ガイド層43bと、電子ブロック層45と、クラッド層47と、コンタクト層49とを含む。光ガイド層43bは、例えばアンドープInGaNからなることができる。電子ブロック層45は、例えばAlGaNからなることができる。クラッド層47は、例えばp型AlGaNまたはp型GaNからなることができる。コンタクト層49は、例えばp型GaNまたはp型AlGaNからなることができる。
レーザ光源(半導体レーザ)11は、コンタクト層49上に設けられた第1の電極61(例えば、アノード)を含むことができる。第1の電極61は、コンタクト層49を覆う絶縁膜63のストライプ窓を介してコンタクト層49に接続される。第1の電極61としては、例えばNi/Auが用いられる。レーザ光源(半導体レーザ)11は、基板51の裏面51b上に設けられた第2の電極65(例えば、カソード)を含むことができる。第2の電極65は、例えばTi/Alから成る。
活性層57は、電極61、65の両端に印加された外部電圧に応答して光L1を生成する。本実施形態では、半導体レーザは端面発光素子である。この活性層57において、ピエゾ電界のZ成分(所定の軸Axの方向に関する成分)は、GaN系半導体領域56からGaN系半導体エピタキシャル領域55へ向かう方向と逆向きである。この半導体レーザによれば、ピエゾ電界のZ成分が、電極61、65の両端に印加された外部電圧による電界の方向と逆向きであるので、発光波長のシフトが低減される。
図2には、オフ角AOFFが示されている。このオフ角AOFFはXZ面内における角度である。基板51におけるa軸方向のオフ角AOFFは有限の値であることが好ましい。a軸方向のオフ角AOFFは、エピタキシャル領域の表面モフォロジを良好にする。オフ角AOFFの範囲が、例えば−3度以上+3度以下の範囲にあることができ、具体的には、オフ角AOFFの範囲は、例えば−3度以上−0.1度以下及び+0.1度以上+3度以下の範囲にあることが好ましい。オフ角AOFFの範囲が例えば−0.4度以上−0.1度以下及び+0.1度以上+0.4度以下の範囲にあるとき、表面モフォロジがさらに良好になる。
活性層57は600nm以下である発光波長を生成するように設けられていることが好ましい。63度以上80度未満の範囲の傾斜角は、480nm以上で600nm以下の発光波長の範囲において有効である。このぐらいの波長になってくると、だいぶ井戸層のIn組成が大きくなり、c面やm面及び(10−11)面等のIn偏析の大きな面では、発光強度が大きく低下する。一方、この角度範囲では、In偏析が小さいため、480nm以上の長波長領域でも発光強度の低下が小さい。また、井戸層の厚さの範囲は、例えば0.5nm〜10nmであることができる。InGa1−XN井戸層のIn組成Xの範囲は、例えば0.01〜0.50であることができる。
活性層57は、量子井戸構造31を有することができる。この量子井戸構造31は、所定の軸Axの方向に交互に配置された井戸層33及び障壁層35を含む。この実施の形態では、井戸層33は半導体エピタキシャル層59からなる。井戸層33は例えばInGaN、InAlGaN等からなる。また、障壁層35はGaN系半導体からなる。GaN系半導体は、例えばGaN、InGaN、AlGaN等からなることができる。GaN系半導体エピタキシャル領域55と、活性層57と、GaN系半導体領域56とは、所定の軸Axの方向に配列される。基準軸Cxの方向は所定の軸Axの方向と異なる。
図3は、本実施の形態に係る分析装置に適用可能な半導体レーザの構造の一例を示した図である。図3を参照して、半導体レーザ11Aは、(20−21)面を有するGaN基板120と、エピタキシャル成長によってGaN基板120の主面((20−21)面)上に形成される半導体発光素子とを有する。この半導体発光素子は、以下の層を含む。
n型バッファ層121a:SiドープGaN、成長温度1050℃、厚さ1.5μm;
n型クラッド層121b:SiドープAlGaN、成長温度1050℃、厚さ500nm、Al組成0.04;
光ガイド層122a:アンドープGaN、成長温度840℃、厚さ50nm;
光ガイド層122b:アンドープInGaN、成長温度840℃、厚さ65nm、In組成0.03;
活性層123;
障壁層123a:アンドープGaN、成長温度870℃、厚さ15nm;
井戸層123b:アンドープInGaN、成長温度750℃、厚さ3nm、In組成0.22;
光ガイド層124b:アンドープInGaN、成長温度840℃、厚さ65nm、In組成0.03;
光ガイド層124a:アンドープGaN、成長温度840℃、厚さ50nm;
電子ブロック層125:MgドープAlGaN、成長温度1000℃、厚さ20nm、Al組成0.12;
p型クラッド層126:MgドープAlGaN、成長温度1000℃、厚さ400nm、Al組成0.06;
p型コンタクト層127:MgドープGaN、成長温度1000℃、厚さ50nm。
p型コンタクト層127上に、シリコン酸化膜といった絶縁膜128が堆積される。絶縁膜128にはストライプ窓が形成される。p−電極(Ni/Au)129aは、このストライプ窓を介してp型コンタクト層127に接触する。GaN基板120の裏面には、n−電極(Ni/Al)129bが形成されるとともにパッド電極(Ti/Au)が蒸着される。
これらの工程によって作製された基板生産物は、たとえば800μm間隔でa面でへき開される。共振器のためのa面へき開面にSiO/TiO多層膜からなる反射膜が形成される。これにより利得導波型レーザダイオードが作製される。たとえば前端面の反射率は80%であり、後端面の反射率は95%である。
上述の構成を有する半導体レーザすなわちレーザダイオードの発振波長は、たとえば520nmである。ただし、井戸層123bにおけるInとGaとの組成比を変えることにより半導体レーザの発振波長を調整することができる。たとえば、レーザダイオードのしきい値電流は20kA/cmであり、動作電圧(電流値:1600mA)は7.2ボルトである。
なお、図3に示された利得導波型半導体レーザに限定されず、屈折率導波型半導体レーザも本実施の形態に適用することができる。図4は、屈折率導波型半導体レーザの模式的な構造図である。図4を参照して、半導体レーザ11Bは、(20−21)面を有するGaN基板130と、n型クラッド層131と、障壁層および井戸層を含む活性層133と、リッジ導波路状に形成されたp型クラッド層136と、p型コンタクト層137と、絶縁膜138と、p−電極139aと、n−電極139bとを備える。
図5は、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置に用いられる半導体レーザの発振波長の温度依存性の一例を示した図である。図5を参照して、3つのサンプルについて、出力を一定した状態での発振波長の温度依存性が示されている。図5によれば、発振波長の温度変化率は、約0.1nm/℃である。
この実施の形態では、図5に示されたような半導体レーザの発振波長の温度依存性を利用して、レーザ光源11から発せられるレーザ光の波長を変化させる。光源制御部14は、上述したような発振波長の温度変化率と、ある温度(たとえば25℃)でのレーザ光源の発振波長とを予め記憶する。光源制御部14は、その温度変化率と、制御部21より指定された発振波長とに基づいて、レーザ光源11の動作温度を決定する。そして光源制御部14は、温度調整部13を制御して、レーザ光源11の動作温度を、その決定された温度に制御する。
図6は、本発明の実施の形態に係る分析方法の処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示された処理は、例えば、生体情報分析装置100に電源が投入された場合に実行される。
図1および図6を参照して、ステップS1において、レーザ光源11は、第1の波長を有するレーザ光(図2に示す光L1に対応)を発する。上述したように、制御部21が光源制御部14に、半導体レーザの発振波長に関する指示を送る。光源制御部14は、ドライバ12を制御してレーザ光源11を駆動させるとともに温度調整部13を制御する。温度調整部13は、指定された動作温度となるようにレーザ光源11の動作温度を調整する。
ステップS2において、撮像部15は、レーザ光により照射された分析対象1、すなわち生体組織を撮像する。ステップS3において制御部21は、撮像部15から生体組織の第1の画像を取得する。
ステップS4において、制御部21は、レーザ光の波長を変更する。具体的には、制御部21は、第1の波長と異なる第2の波長でレーザ光源11を発振させるように光源制御部14に指示する。
ステップS5において、レーザ光源11は、第2の波長を有するレーザ光を発する。ステップS6において、撮像部15は、レーザ光により照射された生体組織を撮像する。ステップS7において、制御部21は、生体組織の第2の画像を取得する。なお、ステップS5〜S7の処理は、ステップS1〜S3の処理と同様である。
ステップS8において、制御部21は、第1および第2の画像を比較することによって生体情報を取得する。さらに制御部21は、その生体情報を分析する。ステップS9において、制御部21は、分析結果を表示部5に表示し、および/または、分析結果を記憶部22に記憶させる。
ステップS10において、制御部21は、本処理を終了するか否かを判断する。たとえば入力部4を介して使用者から制御部21に終了指示が入力された場合、あるいは生体情報分析装置100の電源がオフされた場合などにおいて、本処理が終了する(ステップS10においてYES)。一方、たとえば生体情報を再度分析するための指示が入力部4を介して使用者から制御部21に入力された場合、処理はステップS1に戻される(ステップS10においてNO)。
本発明の実施の形態に係る分析装置は、生体組織の光学特性の波長依存性を利用して生体情報を分析する。「光学特性」は、吸収、散乱、反射を含むがこれに限定されない。光学特性の波長依存性とは、その光学特性が光の波長に応じて変化することを意味する。この実施の形態では、生体組織の光学特性として、血液中に含まれるヘモグロビンの吸収係数が適用される。
図7は、450nm〜700nmの波長範囲における、還元ヘモグロビン(Hb)および酸化ヘモグロビン(HbO2)の一般的な吸収スペクトルを示した図である。図7を参照して、波長λは、HbとHbO2とで吸収係数が等しくなる等吸収点の波長を示し、たとえば520nmである。波長λは、HbとHbO2との間で吸収係数の差が大きい波長であり、たとえば540nmである。なお、実線は、成人のヘモグロビン(HbA)の光吸収スペクトルを示し、破線は、胎児のヘモグロビン(HbF)の光吸収スペクトルを示す。
病変組織と正常組織との違いが、酸素飽和度に現れる場合がある。たとえば癌組織は、酸素を多く消費するために正常組織と比較して酸素飽和度が低くなりやすい。また、たとえば梗塞組織では組織が活動しないために正常組織と比較して酸素飽和度が高くなると考えられる。
病変組織と正常組織との間の酸素飽和度の違いは、それらの生体組織の間での吸収係数の違いとなる。したがって、この実施の形態では、生体組織の吸収係数に基づいて生体情報を分析する。
この実施の形態では、緑色レーザ光を生体組織に照射する。緑色の光に対するHb,HbO2の吸収係数は、赤色(たとえば650nm)の光、あるいは近赤外光に対するHb,HbO2の吸収係数に比べて高い。さらに、緑色の波長領域では、Hb,HbO2の吸収係数の差も大きくなる。したがってこの実施の形態によれば、生体情報の分析の精度を高めることができる。
一つの実施の形態では、レーザ光の第1の波長は、HbとHbO2とで吸収係数が略等しくなる波長であり、たとえば図7に示された波長λa(=520nm)である。レーザ光の第2の波長は、HbとHbO2とで、吸収係数が異なる波長である。第2の波長は、レーザ光の波長が可変範囲の中から適切に選択することができる。たとえば第2の波長を波長λa(520nm)〜波長λb(540nm)の範囲内で選択できる。一例として、第2の波長は524nmである。
たとえばレーザ光源11は、動作温度25℃において波長λa(520nm)のレーザ光を発する。温度調整部13によって動作温度が25℃から65℃に変化する。図5に示された関係に従うと、動作温度が40℃上昇した場合、レーザ光源11の発振波長は4nm長くなる。したがって、動作温度65℃において、レーザ光源11は波長524nmのレーザ光を発することができる。
体調といった状態差あるいは個体差によって、図7に示された波長λおよびλが、一般的な値からずれる可能性がある。この実施の形態によれば、状態差あるいは個体差に応じてレーザ光の波長を調整することができる。
レーザ光の波長を調整するための方法は特に限定されるものではない。1つの例として、動脈および静脈の血管情報に着目してレーザ光の波長を調整することができる。動脈(肺動脈を除く)を流れる血液は酸素を豊富に含む。一方、静脈(肺静脈を除く)を流れる血液は乏しい量の酸素を含む。たとえば一般的な波長λa,λbの値を含む波長範囲内で可変の波長を持つ光を動脈および静脈に照射する。動脈および静脈の光学特性の差に基づいて、波長λおよびλが決定される。レーザ光源11とは別の光源が、このような可変の波長を持つ光を発してもよい。
たとえば波長変換素子により、レーザ光の2倍波あるいは3倍波を発生させる方法によっても、波長515nmや532nmなど特定の波長の場合にはレーザ光を得ることが可能である。しかしながらこのような方法によれば、第1の波長と第2の波長とを任意に選ぶことは困難である。レーザ光の波長を微調整することはさらに困難である。この実施の形態によれば、半導体レーザの動作温度を変化させることで、レーザ光の波長を容易に変更できる。これにより、生体情報の分析の精度を高めることができる。
分析部3(制御部21)は、第1の画像および第2の画像に対して所定の画像処理を実行する。たとえば制御部21は、第1の画像および第2の画像から、酸素飽和度の分布を示す解析画像を生成する。たとえば、第1の画像がHbとHbO2の吸収係数が等しい波長の光で撮像した画像であり、第2の画像がHbとHbO2の吸収係数が異なる波長の光で撮像した画像である場合には、第1の画像に対する第2の画像の強度比を得ることで、酸素飽和度の分布を示す解析画像を生成できる。解析画像を生成する処理は、分析部3における生体情報の分析に対応する。
なお、上記の場合には、酸素飽和度の上昇とともに吸収係数が増加する領域において第2の波長が選択される。しかしながら、酸素飽和度の上昇とともに吸収係数が減少する波長として、波長λc(505nm)〜波長λa(520nm)の範囲内で第3の波長を選択することもできる。一例として、第3の波長は516nmである。上記の類推から、動作温度を40℃低下させる方法により、レーザ光の波長を調整することができる。このとき、第3の画像を得ることができ、第1の画像に対する第3の画像の強度比を得ることで、酸素飽和度の分布を示す解析画像を生成できる。また、第1、第2および第3の画像の強度比を得ることによって、より高感度の分析も可能である。
本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置の構成は、図1に示された構成に限定されるものではない。図8は、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置の別の構成を示した図である。図1および図8を参照して、生体情報分析装置101は、光源装置10にレーザ光源17が追加されている点で生体情報分析装置100と異なっている。レーザ光源17は、レーザ光源11と同じく緑色半導体レーザである。レーザ光源17は、第1の波長のレーザ光を発する。レーザ光源17は、緑色の波長領域にある第2の波長を持つ第2のレーザ光を発する。たとえば第1の波長は、HbとHbO2とで吸収係数が等しくなる等吸収点の波長であり、第2の波長は、HbとHbO2との間で吸収係数が異なる波長である。ただし、第1の波長がHbとHbO2との間で吸収係数が異なる波長であり、第2の波長が等吸収点の波長でもよい。
1つのレーザ光源の温度を変化させてレーザ光の波長を変更する場合、温度の変更および温度の安定にある程度の時間を要する可能性がある。図8に示されるように、発振波長が互いに異なる2つの緑色半導体レーザを用いることで、測定に要する時間を短縮することが可能となる。なお図8では、2つの緑色半導体レーザ(レーザ光源11,17)が示されているが、緑色半導体レーザの数は2より多くてもよい。
図9は、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置のさらに別の構成を示した図である。図1および図9を参照して、生体情報分析装置102は、光源装置10にレーザ光源18A,18Bが追加されている点で生体情報分析装置100と異なっている。レーザ光源18A,18Bは、それぞれ青色レーザ光および赤色レーザ光を発する。一つの実施の形態では、レーザ光源11,18A,18Bによって、410nm〜650nmの範囲の中から選択された波長を持つレーザ光が光源装置10から発せられる。
撮像部15は、レーザ光源11,18A,18Bの各々が分析対象1を照射した場合に、分析対象1を撮像する。撮像部15は、レーザ光源18Aの分析対象1への照射による画像と、レーザ光源18Bの分析対象1への照射による画像とをさらに生成する。
青色レーザ光は生体組織の表層部の血管の観察に好適である。これは、青色光は、緑色光に比べて吸収、散乱が大きく、生体深くまで入っていかないからである。一方、赤色レーザ光は生体組織の深部血管の観察に好適である。これは、赤色光は、緑色光に比べて吸収、散乱が小さいため、生体深くまで入っていくためである。図9に示されるように、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を組み合わせることによって、組織の深さ方向の情報を取得することができる。これにより、分析部3においてより詳細な分析が可能となる。なお、追加のレーザ光源としてレーザ光源18A,18Bの両方が必要であると限定されるものではない。レーザ光源11と異なる波長領域のレーザ光源は、レーザ光源18Aおよびレーザ光源18Bのいずれか一方のみであってもよい。そのレーザ光源からのレーザ光を生体組織に照射して、撮像部15は第1および第2の画像と異なる第3の画像を取得する。
図10は、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置のさらに別の構成を示した図である。図1および図10を参照して、生体情報分析装置103は、ビデオスコープ6をさらに備える点で生体情報分析装置100と異なる。ビデオスコープ6は、光源装置10から光を導入するための光ガイド19と、撮像部15と、レンズ16とを含む。1つの実施形態において、ビデオスコープ6は内視鏡であるが、これに限定されない。図8に示された構成と同様に、光源装置10は、レーザ光源11に加えてレーザ光源17を備えていてもよい。あるいは図9に示された構成と同様に、光源装置10は、レーザ光源11に加えてレーザ光源18A,18Bのうちの少なくとも一方を備えていてもよい。あるいは、光源装置10は、レーザ光源11に加えて、レーザ光源17と、レーザ光源18A,18Bのうちの少なくとも一方とを備えていてもよい。
本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、ヘモグロビンの酸素飽和度の違いに基づいて得られる生体情報を分析する用途において広く適用可能である。したがって本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、特定の装置に限定されるものではない。上述のように、分析対象1は、生体内の組織および生体から採取した組織のいずれであってもよい。すなわち、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、侵襲型および非侵襲型のいずれにも適用可能である。
本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、さまざまな目的での生体情報分析に用いることができる。たとえば、分析部3は、上記の解析画像に基づいて、病変組織あるいは病変組織の可能性がある組織(以下、「病変組織」と総称する)に関する診断を行なうことができる。本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、以下に例示された分析のうちの一種類の分析のみ実行可能であってもよく、複数種類の分析を組み合わせて実行可能であってもよい。
(1)病変組織の有無の診断
図11は、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置による病変組織の有無の診断を示した模式図である。図11を参照して、波長λ1(第1の波長)を有するレーザ光が分析対象1に照射され、図11に示されていない撮像部15(図1を参照)によって分析対象1が撮像される。次に、波長λ2(第2の波長)を有するレーザ光が分析対象1に照射され、撮像部によって分析対象1が撮像される。
分析対象1は、正常部位1Aおよび病変部位1Bを含む。たとえば病変部位1Bが癌組織である場合、分析部3によって生成された解析画像では、低い酸素飽和度の分布を示す領域が現れる。分析部3は、低い酸素飽和度の分布が存在するという分析結果を作成する。さらに分析部3は、その分析結果に基づいて、低い酸素飽和度の領域を、病変組織であると診断することができる。
(2)病変組織の位置/大きさの診断
上記(1)の診断に代えて、あるいは加えて、分析部3は、解析画像に基づいて病変組織の位置を分析することができる。分析部3は、たとえば低い酸素飽和度の分布の中心位置を病変組織の位置として決定することができる。さらに、分析部3は、解析画像が示す酸素飽和度の分布に基づいて、病変組織と正常組織との境界を定義し、その境界に基づいて病変組織の大きさを分析することができる。
(3)病変組織の深さの診断
図9に示された構成のように、異なる波長を持つレーザ光を用いることにより、病変組織の表層部からの深さを診断することができる。
(4)病変組織の時間的変化の診断
たとえば本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、ある時点において、生体内の病変組織に関する解析画像を作成する。その解析画像は、分析部3に保持される。その時点より後の別の時点において、本発明の実施の形態に係る生体情報分析装置は、同一の病変組織に関する解析画像を取得する。分析部3は、撮像時点の異なる2つの解析画像を比較して、病変組織の時間的変化を診断する。これにより、たとえば腫瘍などの病変組織が前回の診断時に比べて大きくなっているかどうかを判断することができる。
(5)病気に固有の徴候の診断
病気の種類によっては、固有の徴候がある特定の部位に見られることがある。したがって、ある病気によって、酸素飽和度と関連する徴候が特定の部位に見られる場合には、その部位の診断を行なうことにより、病気の可能性を診断することができる。
なお、上記の診断が行なわれる場面は特に限定されない。たとえば健康診断などの定期的な健診において上記の診断が行なわれてもよい。別の例では、手術の前後あるいは手術の最中に上記の診断が行なわれてもよい。手術と関連して上記の診断が実行されることによって、病変組織の位置、大きさ、深さ等を適切に診断することができる。したがって、病変組織を適切な範囲で切除することへの解決法を提供することができる。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、可変の波長を有する光源からの光が生体組織に照射されて、その生体組織が撮像される。光源は、緑色領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む。半導体レーザはGaN単結晶基板の主面にエピタキシャル成長によって作成される。半導体レーザの構造および/または各層の組成を設計することにより波長を任意に選択することができるので、波長選択性を高めることができる。したがって、HbおよびHbO2との間で吸収差が大きい波長を発振波長として選択することができる。
さらに、レーザ光の波長を温度によって変化させることができる。これにより状態あるいは個人に応じて波長を調整することができる。さらに、1つの光源によって異なる波長の光を発することができるので、安価な光源を実現することができる。
さらに、本発明の実施の形態では、異なる2つの波長の差が比較的小さい。類似する2つの波長に対する生体組織の散乱の影響は同程度である。したがって、反射率の差が吸収差だけに対応する。これにより正常組織と病変組織との比較が容易になる。
なお、本発明の実施の形態では、レーザ光の波長を連続的に変化させることが可能である。しかしながら波長を連続的に変化させることは必須ではない。たとえば波長が離散的に変化してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 分析対象、1A 正常部位、1B 病変部位、2 撮像装置、3 分析部、4 入力部、5 表示部、6 ビデオスコープ、10 光源装置、11,17,18A,18B レーザ光源、11A,11B 半導体レーザ、12 ドライバ、13 温度調整部、14 光源制御部、15 撮像部、16 レンズ、19 光ガイド、21 制御部、22 記憶部、31 量子井戸構造、33,123b 井戸層、35,123a 障壁層、41,121b,131 n型クラッド層、41a,43c,51a,55a 主面、43a,43b,122a,122b,124a,124b 光ガイド層、45,125 電子ブロック層、47 クラッド層、49 コンタクト層、51,120,130 基板、51b 裏面、55 GaN系半導体エピタキシャル領域、56 GaN系半導体領域、57,123,133 活性層、59 半導体エピタキシャル層、61 第1の電極、63,128,138 絶縁膜、65 第2の電極、100〜103 生体情報分析装置、121a n型バッファ層、126,136 p型クラッド層、127,137 p型コンタクト層。

Claims (20)

  1. 生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ第1の光を発する第1の光源と、
    前記第1の光が照射された前記生体組織を撮像する撮像部と、
    前記撮像部によって取得された前記生体組織の画像から生体情報を取得して、前記生体情報を分析する分析部とを備える、生体情報分析装置。
  2. 前記第1の光源は、緑色の波長領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む、請求項1に記載の生体情報分析装置。
  3. 前記半導体レーザは、
    半極性面を主面として有する窒化ガリウム基板と、
    前記窒化ガリウム基板の前記主面に形成された発光素子とを有する、請求項2に記載の生体情報分析装置。
  4. 前記半極性面は、極性面に対して63度以上80度以下の範囲内にある角度で傾斜した面である、請求項3に記載の生体情報分析装置。
  5. 前記第1の光源の温度を変化させて前記第1の光の波長を変化させる波長制御部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報分析装置。
  6. 前記第1の光源は、前記第1の光の波長を、第1の波長と第2の波長とに設定し、
    前記撮像部は、前記生体組織の前記画像として、前記第1の波長による第1の画像と、前記第2の波長による第2の画像とを取得し、
    前記分析部は、前記第1および第2の画像に基づいて、前記生体情報として血液の酸素飽和度を取得する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体情報分析装置。
  7. 前記第1の光の波長領域と同一の波長領域にあり、かつ前記第1の光の第1の波長と異なる、第2の波長を持つ第2の光を発する第2の光源をさらに備え、
    前記撮像部は、前記生体組織の前記画像として、前記第1の波長による第1の画像と、前記第2の波長による第2の画像とを取得し、
    前記分析部は、前記第1および第2の画像に基づいて、前記生体情報として血液の酸素飽和度を取得する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体情報分析装置。
  8. 前記分析部は、前記酸素飽和度を分析して、前記生体組織内の病変部の有無を診断する、請求項6または7に記載の生体情報分析装置。
  9. 前記分析部は、前記酸素飽和度を分析して、前記生体組織内の病変部の位置を診断する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の生体情報分析装置。
  10. 前記第1の光の波長領域と異なる波長領域の波長を持つ第3の光を発する第3の光源をさらに備え、
    前記撮像部は、前記第1および第2の画像に加えて、前記第3の光が照射された前記生体組織の第3の画像を取得し、
    前記分析部は、前記第1から第3の画像に基づいて、前記生体組織内の病変部の深さを診断する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の生体情報分析装置。
  11. 生体情報を分析するための装置のための撮像装置であって、
    生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ第1の光を発する第1の光源と、
    前記第1の光が照射された前記生体組織を撮像して、前記生体情報の分析のための画像を取得する撮像部とを備える、撮像装置。
  12. 前記第1の光源は、緑色の波長領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む、請求項11に記載の撮像装置。
  13. 前記第1の光源の温度を変化させて前記第1の光の波長を変化させる波長制御部をさらに備える、請求項11または12に記載の撮像装置。
  14. 前記第1の光の波長領域と同一の波長領域にあり、前記第1の光の第1の波長と異なる、第2の波長を持つ第2の光を発する第2の光源をさらに備える、請求項11〜13のいずれか1項に記載の撮像装置。
  15. 前記第1の光の波長領域と異なる波長領域の波長を持つ第3の光を発する第3の光源をさらに備える、請求項11〜14のいずれか1項に記載の撮像装置。
  16. 生体情報を分析するための装置のための光源装置であって、
    生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ第1の光を前記生体組織に照射する第1の光源と、
    前記第1の光源の温度を変化させて前記第1の光の波長を変化させる波長制御部とを備える、光源装置。
  17. 前記第1の光源は、緑色の波長領域内の発振波長を有する半導体レーザを含む、請求項16に記載の光源装置。
  18. 前記第1の光の波長領域と同一の波長領域にあり、前記第1の光の第1の波長と異なる、第2の波長を持つ第2の光を発する第2の光源をさらに備える、請求項16または17に記載の光源装置。
  19. 前記第1の光の波長領域と異なる波長領域の波長を持つ第3の光を前記生体組織に照射する第3の光源をさらに備える、請求項16〜18のいずれか1項に記載の光源装置。
  20. 光源と撮像部と分析部とを備えた生体情報分析装置の動作方法であって、
    生体組織の異なる光学特性を検出するための可変の波長を持つ光を発する前記光源を用いて、前記生体組織に前記光を照射するステップと、
    前記撮像部によって、前記光が照射された前記生体組織を撮像するステップと、
    前記分析部によって、前記画像から生体情報を取得して前記生体情報を分析するステップとを備える、生体情報分析装置の動作方法。
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