JP2014011409A - 発電制御装置および発電制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換素子の劣化を抑制することができる発電制御装置を提供する。
【解決手段】発電制御装置は、光電変換素子の電圧および電流を測定する測定部と、光電変換素子に流れる電流を制限する制限部と、測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、この解析の結果に基づき制限部を制御して、光電変換素子に流れる電流を制限する制御部とを備える。
【選択図】図1

Description

本技術は、発電制御装置および発電制御方法に関する。詳しくは、光電変換素子の発電を制御する発電制御装置および発電制御方法に関する。
色素増感太陽電池やシリコン太陽電池などの光電変換素子(セル)は、素子単体ではその出力が小さいため、複数の光電変換素子が直列に接続されたモジュールとして用いられる。このように複数の光電変換素子が直列に接続されたモジュールは、ストリングと呼ばれている。
ストリングでは、それを構成する一部の光電変換素子に影がかかると、その影になった光電変換素子は、ストリング全体の電流を押し下げる。その結果、光が当たっている光電変換素子の発電量をも大幅に低下させてしまう。つまり、たった一つの光電変換素子しか覆えないような極めて小さな影が、あたかもストリング全体に影がかかったかのような、大きな出力低下を招いてしまう。
そこで、このような出力低下を防ぐために、ストリングを構成する各光電変換素子に対して並列にバイパスダイオードを設ける技術が用いられている。ここでは、光電変換素子と、光電変換素子に並列に接続されたバイパスダイオードからなる系を光電変換部と称する。
近年では、上述の技術をさらに改良したものが提案されている。例えば、特許文献1では、バイパスダイオードに加えて、複数のソーラーセルのそれぞれに並列に接続されたフォトカプラと、フォトカプラからの信号に基づき故障したソーラーセルを表す情報を出力する処理装置とをさらに備える技術が開示されている。特許文献2では、太陽電池セルのバイパスダイオードを不要にすることができる技術が開示されている。
特開2000−68540号公報
特開2005−276942号公報
上述したように、各光電変換素子に対して並列にバイパスダイオードを設けたストリングでは、部分影などによりストリングの発電面に光が不均一に当たっていると、比較的暗い部分にある光電変換素子に接続されたバイパスダイオードに大きな電流が流れ、その電流値がバイパスダイオードの耐電流を上回ってしまう場合に、バイパスダイオードが劣化してしまうことがある。すなわち、光電変換部が劣化してしまうことがある。
光電変換素子には、それ単体で、あたかもバイパスダイオードが取り付けられているかのようなI−V特性を示すものがある。すなわち、仮想的な内部バイパスダイオードを有するような振る舞いを見せるものがある。このような光電変換素子により構成されるストリングでは、部分影などによりストリングの発電面に光が不均一に当たっていると、比較的暗い部分にある光電変換素子が劣化してしまうことがある。
したがって、本技術の目的は、光電変換素子または光電変換部の劣化を抑制することができる発電制御装置および発電制御方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、第1の技術は、
光電変換素子の電圧および電流を測定する測定部と、
光電変換素子に流れる電流を制限する制限部と、
測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき制限部を制御して、光電変換素子に流れる電流を制限する制御部と
を備える発電制御装置である。
第2の技術は、
光電変換部の電圧および電流を測定する測定部と、
光電変換部に流れる電流を制限する制限部と、
測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき制限部を制御して、光電変換部に流れる電流を制限する制御部と
を備える発電制御装置である。
第3の技術は、
光電変換素子の電流電圧曲線の形状を解析し、
解析の結果に基づき、光電変換素子に流れる電流を制限する
ことを含む発電制御方法である。
第4の技術は、
光電変換部の電流電圧曲線の形状を解析し、
解析の結果に基づき、光電変換部に流れる電流を制限する
ことを含む発電制御方法である。
第1および第3の技術では、光電変換素子が仮想的な内部バイパスダイオードを有することが好ましい。この場合には、光電変換素子の電流電圧曲線の形状を解析することで、光電変換素子の仮想的な内部バイパスダイオードに流れる電流の状況を検出することができる。また、電流電圧曲線の形状の解析結果に基づき、光電変換素子の仮想的な内部バイパスダイオードに流れる電流を制限することができる。
第1および第4の技術では、光電変換部がバイパスダイオードを有することが好ましい。この場合には、光電変換部の電流電圧曲線の形状を解析することで、光電変換部のバイパスダイオードに流れる電流の状況を検出することができる。また、電流電圧曲線の形状の解析結果に基づき、光電変換部のバイパスダイオードに流れる電流を制限することができる。
以上説明したように、本技術によれば、光電変換素子または光電変換部の劣化を抑制することができる。
図1は、本技術の第1の実施形態に係る発電システムの構成の一例を示す概略図である。 図2Aは、部分影が発生しているストリングの回路図である。図2Bは、図2Aに示したストリングの電流電圧曲線を示す図である。 図3Aは、部分影が発生していないストリングの回路図である。図3Bは、図3Aに示したストリングの電流電圧曲線を示す図である。 図4Aは、部分影が発生しているストリングの回路図である。図4Bは、図4Aに示したストリングの電流電圧曲線を示す図である。 図5は、制限電流値の算出方法を説明するための図である。 図6は、図1に示した発電システムのより具体的な構成の一例を示す概略図である。 図7は、電流測定回路、電流制限設定回路および電流制限回路の具体例を示す回路図である。 図8は、本技術の第1の実施形態に係る発電制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、本技術の第2の実施形態に係る発電システムの構成の一例を示す概略図である。 図10は、図9に示した発電システムのより具体的な構成の一例を示す概略図である。 図11は、本技術の第3の実施形態に係る発電システムの構成の一例を示す概略図である。 図12は、図11に示した発電システムのより具体的な構成の一例を示す概略図である。 図13は、本技術の第4の実施形態に係る住宅用蓄電システムの構成の一例を示す図である。 図14は、色素増感太陽電池およびシリコン太陽電池の電流電圧曲線を示す図である。 図15は、図14に示した色素増感太陽電池の電流電圧曲線を再現する等価回路を示す回路図である。 図16Aは、光電変換素子が通常発電している時の電子の流れを示したエネルギーダイアグラムである。図16Bは、光電変換素子に逆バイアス電圧が印加されている時の電子の流れを示したエネルギーダイアグラムである。
本技術の実施形態について以下の順序で説明する。
1.概要
2.第1の実施形態(ストリングに仮想的な内部バイパスダイオードを有する発電システムの例)
3.第2の実施形態(ハイブリッド発電システムの例)
4.第3の実施形態(ストリングにバイパスダイオードを有する発電システムの例)
5.第4の実施形態(住宅用蓄電システムの例)
<1.概要>
(色素増感太陽電池とシリコン太陽電池の相違点)
色素増感太陽電池は、現在最も普及しているシリコン太陽電池と比較して、幾つかの相違点がある。どちらも光照射を受けて発電するという点では同じであるが、両者の構造や構成材料はほとんど共通するものが無く、それらの違いに基づいて、電気特性や光学特性など、様々な点において違いが存在する。
その相違点の一つとして、電流電圧曲線(以下「I−V曲線」という。)の違いが挙げられる。縦軸を電流軸、横軸を電圧軸とし、発電状態を第一象限とおいたI−V曲線において、電圧がマイナスになる領域(すなわち光電変換素子に逆バイアスがかかっている状態を意味する領域)である第二象限に大きな違いが見られる。
図14は、第二象限のI−V曲線を示す図である。図14に示したI−V曲線L1、I−V曲線L3はそれぞれ、色素増感太陽電池のI−V曲線、シリコン太陽電池のI−V曲線を示す。P−V曲線L2は、色素増感太陽電池のP−V曲線を示す。シリコン太陽電池では、第二象限におけるI−V曲線L3は平坦である。すなわち、端子間電圧がマイナスになっても、電流は一定のまま変わらない。一方、色素増感太陽電池では、端子間電圧がマイナスになると、ある電圧を境にして突然大きな順方向電流が流れ出すようになる。
図15は、図14に示した色素増感太陽電池のI−V曲線を再現する等価回路を示す回路図である。この等価回路(すなわち色素増感太陽電池の等価回路)は、図15に示すように、並列に接続された電流源201、ダイオード202およびダイオード203により構成される。
シリコン太陽電池には、図15に示す等価回路におけるダイオード203、すなわちアノード端子が電池の負極側、カソード端子が電池の正極側に並列接続されるダイオード203は存在しない。すなわち、このダイオード203は、色素増感太陽電池に特有のものである。色素増感太陽電池に逆バイアス電圧を印加した時の大きな順方向電流の発生は、このダイオード203の存在によるものであると説明される。
このダイオード203が光電変換素子内部に等価的に含まれていることは、太陽電池としては非常に都合が良い。なぜなら、このダイオード203はバイパスダイオードとして働くからである。バイパスダイオードとは、二つ以上の光電変換素子が直列に接続された太陽電池ストリングにおいて、このストリングの一部分に影がかかっている状況で、その影になった光電変換素子をバイパスする、すなわち電流の迂回路となるダイオードのことである。
もしバイパスダイオードが存在しない場合には、影になった光電変換素子は、その光電変換素子が含まれるストリング全体の電流を押し下げ、その結果、光が当たっている光電変換素子の発電量をも大幅に低下させてしまう。つまり、たった一つの光電変換素子しか覆えないような極めて小さな影が、あたかもストリング全体に影がかかったかのような、大きな出力低下を招いてしまう。バイパスダイオードはこのような出力低下を防ぐことができるため、特に部分影が生じ易い様な場所に設置される太陽電池ストリングには、バイパスダイオードは必要不可欠である。ここで、部分影とは、ストリングに部分的にかかった影、より具体的にはストリングを構成する全光電変換素子のうちの一部の光電変換素子にかかった影のことをいう。
図14および図15に示すように、色素増感太陽電池は、その内部にバイパスダイオードの機能を有している。しかし、この仮想的な内部バイパスダイオードは、いわゆる外部に取り付けるバイパスダイオードと比較すると格段に特性が悪い。特に、ダイオードとして見たときの耐電流が低いことが特徴で、一般的なバイパスダイオードに求められる程度の電流を流すと、目視ですぐに分かるような劣化が発生したりする。以下では、ストリングの一部に影がかかるなどして光電変換素子(例えば色素増感太陽電池)間の発電量が不均一になり、光電変換素子が有する仮想的な内部バイパスダイオードに電流が流れ込む状態を、逆バイアス状態ということがある。なお、一般的には、単にストリング内の光電変換素子が第二象限に入り込む状態、すなわち、光電変換素子の端子電圧間Viが単にVi<0となる状態のことを逆バイアス状態と呼ぶが、ここでは、上記のような状態も便宜上逆バイアス状態ということがある。
(劣化の原因)
色素増感太陽電池の内部バイパスダイオードの耐電流が小さく、劣化しやすい主な原因は、図16A、図16Bに示したエネルギーダイアグラムを用いて説明することができる。図16Aに示したエネルギーダイアグラムは、光電変換素子が通常発電している時の電子の流れを示したものである。通常発電している時には、色素は、基底状態(S)から光励起状態(S*)、ラジカル陽イオン状態(S+)を経て元の基底状態(S)に戻る、というサイクルを繰り返す。
図16Bに示したエネルギーダイアグラムは、光電変換素子に逆バイアス電圧が印加されている時の電子の流れを示したものである。逆バイアス電圧が印加されている時には、色素は基底状態(S)からラジカル陰イオン状態(S-)を経て、また元の基底状態(S)に戻る。両者の大きな違いは、光励起状態(S*)とラジカル陽イオン状態(S+)を経由するか、それとも、ラジカル陰イオン状態(S-)を経由するか、である。
このラジカル陰イオンという状態は、分子内に余分な電子が一つ余っている状態のことであるが、これは色素増感太陽電池内の色素の状態として非常に都合が悪い。なぜなら、仮にこの余った電子が、色素分子と酸化チタンとを繋ぐ化学結合の反結合性軌道に入ると、結合は開裂し、色素は遊離の陰イオンとなって電解液に溶け出せるようになるからである。電流が小さければ、遊離した陰イオンはまた酸化チタン上に再吸着することができるが、電流が大きいと、遊離の陰イオンの発生速度は吸着速度を上回り、不可逆的に脱離してしまうことになる。
そこで、本技術者らは、仮想的な内部バイパスダイオードを有する光電変換素子(例えば色素増感太陽電池)の劣化を抑制すべく、鋭意検討した結果、光電変換素子の電流電圧曲線の形状を解析し、この解析の結果に基づき、光電変換素子に流れる電流を制限する技術を見出すに至った。
<2.第1の実施形態>
(発電システムの概略構成)
図1は、本技術の第1の実施形態に係る発電システムの構成の一例を示す概略図である。この発電システムは、図1に示すように、発電装置1と、発電制御装置2と、接続箱4とを備える。発電装置1は、光エネルギーを電力に変換して出力する。出力された電力は発電制御装置2を介して、接続箱4に供給される。接続箱4は、発電装置1から供給される電力を一つにまとめ出力端子5に出力する。出力端子5から出力された電力は、例えばDC−DCコンバータ(直流入力直流出力電源)などの電源回路に供給される。発電制御装置2は、発電装置1の発電を制御する。この制御には、発電装置1の劣化を防止する制御も含まれる。
(発電装置)
発電装置1は、複数のストリング10により構成されるアレイ(光電変換素子群)を含んでいる。複数のストリング10は、例えば電気的に並列に接続されている。ストリング10は、電気的に直列に接続された光電変換素子11により構成されている。光電変換素子11は、仮想的な内部バイパスダイオードを有する光電変換素子である。このような光電変換素子としては、例えば、色素増感太陽電池(色素増感光電変換素子)が挙げられる。ここで、仮想的な内部バイパスダイオードとは、光電変換素子11を等価回路により示した場合に、その等価回路に含まれるバイパスダイオードのことをいう。光電変換素子11が仮想的な内部バイパスダイオードを有しているか否かは、ストリング10または光電変換素子11のI−V曲線を調べることにより判別することが可能である(図14参照)。
(発電制御装置)
発電制御装置2は、システム制御部3と、複数の電流電圧測定部20と、複数の負荷調節および電流制限部(以下、「負荷調節/電流制限部」という。)30とを備える。電流測定部および負荷調節/電流制限部30が、アレイを構成する各ストリング10に対して接続されている。
(電流電圧測定部)
電流電圧測定部20は、システム制御部3の制御に基づき、ストリング10に流れる電流およびストリング10の両端の端子電圧を測定し、測定した電流および電圧をシステム制御部3に供給する。
(負荷調節/電流制限部)
負荷調節/電流制限部30は、システム制御部3の制御に基づき、ストリング10をパワーラインから切り離して、ストリング10を開放状態にする。そして、この開放状態を維持しつつ、ストリング10に対して並列に接続された負荷を一方向に向かって徐々に変化させることにより、ストリング10の端子電圧を一方向に向かって掃引(スイープ)する。例えば、負荷を減少の方向に向かって徐々に変化させた場合には、開放状態の電圧VOCから短絡状態の電圧VSC(=0V)に向けて、ストリング10の端子電圧を掃引することができる。一方、負荷を増加の方向に向かって徐々に変化させた場合には、短絡状態の電圧VSC(=0V)から開放状態の電圧VOCに向けて、ストリング10の端子電圧を掃引することができる。このようにストリング10の端子電圧を掃引した場合には、電流電圧測定部20では、掃引時の電圧および電流が測定される。この測定した電圧および電流から、ストリング全体のI−V曲線を得ることができる。また、負荷調節/電流制限部30は、システム制御部3の制御に基づき、ストリング10に流れる電流を制限する。
(システム制御部)
システム制御部3は、発電システム全体を制御する。システム制御部3は、電流電圧測定部20により測定された電圧および電流から得られるストリング全体のI−V曲線の形状を解析し、この解析の結果に基づき負荷調節/電流制限部30を制御して、ストリング10に流れる電流を制限する。
このI−V曲線の形状の解析では、例えば、I−V曲線における階段形状Stの発生の有無が判別される(図5参照)。このI−V曲線における階段形状Stの発生の有無の判別方法としては、例えば、I−V曲線からdI/dV−V曲線を求め、dI/dVの符号が変わる点、すなわち電流の変曲点Pの発生の有無を判別する方法を用いることができる(図5参照)。I−V曲線における階段形状Stの発生が有ると判別されたら、システム制御部3は、負荷調節/電流制限部30による電圧掃引を終了させる。また、負荷調節/電流制限部30を制御して、ストリング10に流れる電流を制限する。一方、I−V曲線における階段形状Stの発生が無いと判別されたら、システム制御部3は、負荷調節/電流制限部30による電圧掃引を継続する。電圧掃引区間の全域に渡って階段形状Stの発生が無いと判別され、電圧掃引が電圧掃引区間の全域に渡って終了した場合には、ストリング10に対する発電電流の制限を解除して、ストリング10をパワーラインに戻す。ここで、電圧掃引区間は、例えば、開放状態の電圧VOCから短絡状態の電圧VSC(=0V)までの区間である。
電圧掃引の動作は上述の例に限定されるものではなく、ストリング全体のI−V曲線における階段形状の発生の有無に関わらず、ストリング10の端子電圧を開放状態の電圧VOCから短絡状態の電圧VSC(=0V)までフルスキャンする動作を採用してもよい。しかし、部分影検出のために、ストリング10を切り離して通常発電動作を止めている時間を短縮する観点からすると、階段形状の発生が有ると判別されたら電圧掃引を終了させる上述した電圧掃引の動作を採用することが好ましい。多くの場合、フルスキャンして得られる情報は必要なく、山登り法MPPT(Maximum Power Point Tracking)発電制御のログデータを参照することによって得られる情報で十分である。
システム制御部3は、ストリング全体のI−V曲線における階段形状の発生が有ると判別されたら、ストリング10に流れる電流を以下のように制限することが好ましい。すなわち、システム制御部3は、光電変換素子11の仮想的な内部バイパスダイオードに流れる電流が、この内部バイパスダイオードの耐電流を超えないようにストリング10に流れる電流を制限することが好ましい。より具体的には、システム制御部3は、ストリング全体のI−V曲線の階段形状の階段の高さに対応する電流値を用いて制限電流値Ilimを求め、ストリング10の最大発電電流が制限電流値Ilim以下となるように、ストリング10に電流制限を加えることが好ましい。I−V曲線の階段形状の階段の高さは、例えば、I−V曲線における変曲点Pの位置に対応する電流I0である(図5参照)。
ここで、階段形状とは、図5に示すように、開放状態の電流IOCと短絡状態の電流ISCとの間に発生する階段形状Stのことをいい、短絡状態の電流ISCの高さにある平坦部は本技術でいう階段形状から除かれる。本技術における階段形状Stは、具体的には、電流の電圧微分の符号が反転する前後に現れる形状のことである。本技術でいう階段形状Stの発生の有無は、I−V曲線に変曲点Pが発生しているか否かを判別することにより確認することができる。
なお、上述したように階段形状Stの発生の有無により逆バイアス状態を検出できるのは、その状態検出の対象が仮想的な内部バイパスダイオードを有している光電変換素子(例えば色素増感太陽電池)11だからである。シリコン太陽電池などの、内部バイパスダイオードを持たない光電変換素子の場合、部分影による照度ムラがあってもI−V曲線に階段形状は生じず、単に、縦軸(電流軸)が圧縮されただけのような変化を示す。これでは、I−V曲線測定だけで、部分的に影がかかっているのか、全体的に暗くなったのかを判定することができない。
(I−V曲線の形状)
図2Aは、部分影が発生しているストリングの回路図である。図2Bは、図2Aに示したストリングのI−V曲線を示す図である。なお、図2Aでは、図示を簡略化して発電装置1のうちの一つのストリング10に対して負荷16が接続されている例を示している。ストリング10は、4個の直列に接続された光電変換素子11、11、17、17から構成されている。光電変換素子11は、十分な光が照射されて通常発電動作をしている光電変換素子を示している。一方、光電変換素子17は、影がかかり電流の流れを妨げる抵抗となった光電変換素子を示している。ここでは、一例として、影がかかった光電変換素子17には、十分な光が照射されている光電変換素子11に比して半分程度の光しか照射されていないものとする。
図2Bに示すように、上述した状態にあるストリング10のI−V曲線には階段形状Stの発生を確認できる。この階段形状は、このI−V曲線を測定した際に、4つのうち2つの光電変換素子11には十分な光が照射され、残り2つの光電変換素子17には光電変換素子11の半分程度の光しか照射されていなかったために生じたものである。すなわち、I−V曲線における階段形状Stは、ストリング10を構成する光電変換素子間に照度ムラがあったことを意味する。この階段形状Stを解析することによって、ストリング10に含まれる光電変換素子11のうち、幾つの光電変換素子が、どの程度遮光されているのかを定量することが可能である。具体的には、階段の高さΔIを解析することで、光電変換素子17がどの程度遮光されているかを定量することが可能である。また、階段の幅ΔVおよび段数Nを解析することで、光電変換素子11のうち、幾つの光電変換素子が遮光されているかを定量することが可能である。影がかかった光電変換素子17が複数存在し、それらにかかる影の面積(すなわち遮光の割合)が等しい場合には、影がかかった光電変換素子17の個数が多いほど、階段の幅ΔVは広くなる。影がかかった光電変換素子17が複数存在し、それらにかかる影の面積(すなわち遮光の割合)がそれぞれ異なる場合には、段数Nの個数が、影がかかった光電変換素子17の個数に応じて増加する。
図3Aは、部分影が発生していないストリングの回路図である。図3Bは、図3Aに示したストリングのI−V曲線を示す図である。図4Aは、部分影が発生しているストリングの回路図である。図4Bは、図4Aに示したストリングのI−V曲線を示す図である。なお、図3A、図4Aでは、図示を簡略化して発電装置1のうちの一つのストリング10に対して負荷16が接続されている例を示している。図3B、図4Bにて、曲線L1がI−V曲線を示し、曲線L2はP−V曲線を示している。
図3A、図4Aに示したストリング10は、32個の光電変換素子11を直列に接続することにより構成されている。なお、図4Aに示した光電変換素子17は、影がかかり電流の流れを妨げる抵抗となった光電変換素子を示している。部分影が発生しておらず、ストリング10を構成する複数の光電変換素子11の発電量がほぼ均一である場合には、図3Bに示すように、I−V曲線L1には階段形状Stは発生しない。一方、部分影が発生しており、ストリング10を構成する複数の光電変換素子11の発電量が不均一である場合には、図4Bに示すように、I−V曲線L1には階段形状Stが発生する。
図2BのI−V曲線L1と図4BのI−V曲線L1との階段形状Stを比較すると、図4Bの階段の高さ(平坦部の高さ)の方が、図2Bの階段の高さ(平坦部の高さ)に比して低い。図4Bの階段が図2Bの階段より低いということは、図4Aの光電変換素子17は図2Bの光電変換素子17よりも部分影により暗い状態になっている、ということを意味している。すなわち、図4Aの光電変換素子17の方が、図2Bの光電変換素子17よりも逆バイアス状態が発生しやすい深刻な状態になっている、ということである。より具体的には、図4Aの光電変換素子17の方が、図2Bの光電変換素子17よりも、仮想的な内部バイパスダイオードに耐電流を超える電流が流れやすい深刻な状態になっている、ということである。
したがって、システム制御部3が、I−V曲線の形状を解析することで、ストリング10の状態について種々の情報を取得することができる。例えば、ストリング全体のI−V曲線の階段形状の発生の有無を判別することで、仮想的な内部バイパスダイオードに耐電流を超える電流が流れやすい状態となっているかどうかを判別することができる。
システム制御部3は、上述したようにストリング全体のI−V曲線における階段形状の発生の有無を判別することで、ストリング10を構成する複数の光電変換素子11のうちに、仮想的な内部バイパスダイオードに電流が流れる状態にある光電変換素子11があるか否かを判別することができる。すなわち、発電装置1のストリング10の一部に影がかかるなどして光電変換素子間の発電量が不均一になり、仮想的な内部バイパスダイオードに電流が流れる状態にある光電変換素子11があるか否かを判別することができる。
(制限電流値の算出方法)
図5は、制限電流値Ilimの算出方法を説明するための図である。制限電流値Ilimは、逆バイアス状態による光電変換素子11の劣化を防ぐための電流値である。発電制御装置2は、上述したI−V曲線L1に発生する階段形状Stを利用して、制限電流値Ilimを以下のようにして求める。
まず、負荷調節/電流制限部30を制御して、電圧を一方向に向かって掃引する。また、その掃引時に測定部により測定された電圧および電流から、ストリング全体のI−V曲線の形状を解析する。具体的には例えば、その掃引時に測定部により測定された電圧および電流を用いてI−V曲線を作成し、作成したI−V曲線に階段形状が発生しているか否かを判別する。階段形状Stが発生していると判別した場合には、作成したI−V曲線の階段(変曲点P)の高さに対応する電流I0を取得する。次に、取得した電流I0に定数I1を加えた値(I0+I1)を求め、その値を制限電流値Ilimとする。一方、階段形状Stが発生していないと判別した場合には、電圧掃引を継続すると共に、I−V曲線の作成を継続する。なお、定数I1は、光電変換素子11に固有の定数である。光電変換素子11が色素増感太陽電池である場合、定数I1は、酸化チタン表面積やその細孔構造、色素の種類やその吸着量、電解液の種類などによって決まる色素増感太陽電池に固有の定数である。なお、定数I1は、光電変換素子11の仮想的な内部バイパスダイオードの耐電流とほぼ等しい。また、ストリング10に流れる電流Iから電流I0を差し引いた値(I−I0)が、光電変換素子11の仮想的な内部バイパスダイオードに流れる電流Ibにほぼ等しい。
(定数I1
以下、光電変換素子11が色素増感太陽電池である場合の定数I1について説明する。
影に入っていて発電していない色素増感太陽電池に外部から無理やり電流を流すと、光電変換素子内部では以下の6つの現象が逐次発生する(図16参照)。
(1)外部回路から対極材料に入ってきた電子は、その近傍に存在するメディエーター分子に電子を渡す。電子を受け取ったメディエーター分子は還元体(ヨウ化物イオンI-)となる。対極材料としては、白金またはカーボンが用いられることが多い。メディエーター分子としては、三ヨウ化物イオンI3 -などが用いられることが多い。
(2)還元体となったメディエーター分子は、泳動、対流、拡散などによって電解液中を移動し、酸化チタン電極上に吸着している色素分子へと到達する。
(3)メディエーター分子と色素分子とが衝突し、その過程でメディエーター分子から色素分子へと電子が渡される(すなわちメディエーター分子と色素分子との間で酸化還元反応が行われる)。この電子移動によってメディエーター分子は酸化体(例えば三ヨウ化物イオンI3 -)に戻り、色素分子は還元体(色素アニオンラジカル)になる。
(4)酸化体に戻ったメディエーター分子は、再び泳動、対流、拡散などによって電解液中を移動し、対極近傍に戻る。
(5)色素分子の還元体(色素アニオンラジカル)は、それ自体が吸着している酸化チタンの伝導帯に電子を渡し、酸化体に戻る。
(6)酸化チタンの伝導帯に入った電子は、酸化チタン内部を通って集電材料である透明導電体に達し、そこから外部回路へと抜けて行く。透明導電体としては、フッ素ドープ酸化スズが用いられることが多い。
光電変換素子の劣化を防止するには、これら6つのステップを、すべて滞りなく起こすことが必要である。仮に(5)のステップが滞るとすると、光電変換素子の内部に色素分子の還元体(色素アニオンラジカル)が蓄積することになり、この状態を放置すると色素分子は酸化チタンから還元脱離を引き起こしてしまう。
電流値である定数I1は、これら6つのステップの中で最も遅いボトルネックとなるステップの速度に合わせることが好ましい。
(発電システムの具体的な構成)
図6は、図1に示した発電システムのより具体的な構成の一例を示す概略図である。ストリングは、上述したように、直列に接続された複数の光電変換素子11により構成されている。図6では、ストリング10が直列に接続された3個の光電変換素子11により構成される例が示されている。
図6では、光電変換素子11を等価回路により表している。光電変換素子11の等価回路は、部分影になっておらず通常発電している光電変換素子11と、部分影になっており通常発電していない光電変換素子11とでは異なっている。すなわち、部分影になっておらず通常発電している光電変換素子11の等価回路は、並列に接続された電流源12、ダイオード13およびバイパスダイオード14を備える。部分影になっており通常発電していない光電変換素子11の等価回路は、並列に接続された抵抗15、ダイオード13およびバイパスダイオード14を備える。すなわち、通常発電していない光電変換素子11は、電流源12に代えて抵抗15を備える点において、通常発電している光電変換素子11とは異なっている。
電流電圧測定部20は、ストリング10に直列に接続されたシャント抵抗21と、このシャント抵抗21の両端に接続された電流電圧測定回路22とを備える。負荷調節/電流制限部30は、nチャネルFET(Field effect transistor)32、pチャネルFET34、抵抗31、負荷調整および電流制限回路(以下「負荷調整/電流制限回路」という。)33、ショットキーバリアダイオード35を備える。nチャネルFET32のソース端子が接地されている。nチャネルFET32のゲート端子は負荷調節/電流制限回路33に接続されている。nチャネルFET32のドレイン端子は、抵抗31を介してシャント抵抗21と出力端子36との間に接続されている。pチャネルFET34は、シャント抵抗21と出力端子36との間に設けられている。pチャネルFET34のドレイン端子は、シャント抵抗32に対して接続され、ソース端子は、ショットキーバリアダイオード35を介して出力端子36に接続されている。ゲート端子は負荷調節/電流制限回路33に接続されている。電流電圧測定回路22は、システム制御部3に接続されており、システム制御部3から制御信号に基づき、電流電圧測定の動作が制御される。負荷調節/電流制限回路33は、システム制御部3に接続されており、システム制御部3から制御信号に基づき、負荷調整および電流制限の動作が制御される。
上述のように構成された発電システムは、以下のように動作する。pチャネルFET34をopen状態にしながら、nチャネルFET32のゲート電圧を少しずつ変化させることによって、ストリング10に対する負荷を徐々に変化させることができる。ストリング10に対する負荷が徐々に変化している最中に、電流電圧測定回路22によりシャント抵抗21の両端の電圧をそれぞれ測定することにより、I−V曲線を得ることができる。また、電流電圧測定回路22のnチャネルFET32をopen状態にしてpチャネルFET34のゲート電圧をコントロールすることによって、ストリング10を制限電流値Ilim以下で駆動し、かつ、その電流を出力端子36から出力することができる。
ストリング10の電流をIlimに制限するための回路としては、上述したシャント抵抗21を用いた電流電圧測定部20と、pチャネルFET34を用いた負荷調節/電流制限部30とを組み合わせた回路を用いることができる。しかし、これは一例に過ぎず、例えばシャント抵抗21を用いる代わりにホールセンサーなどの磁場検出型の電流測定手段を用いても良いし、pチャネルFET34を用いる代わりにPNPトランジスタを用いても良い。
(電流測定回路、電流制限設定回路および電流制限回路)
図7は、電流測定回路、電流制限設定回路および電流制限回路の具体例を示す。電流測定回路40は、図7に示すように、電流検出アンプ41、シャント抵抗42および抵抗43、44、45を備える。電流検出アンプ41は、例えば、アンプ46およびpチャネルFET47を備える。シャント抵抗42の両端にそれぞれ、電流検出アンプ41の反転入力端子および非反転入力端子が接続されている。電流検出アンプ41の反転入力端子とシャント抵抗42の一端との間には抵抗43が設けられている。電流検出アンプ41の出力端子に抵抗44および抵抗55が直列に接続されている。
電流制限設定回路50は、図7に示すように、アンプ51、直流電圧源52、53、抵抗54、55、56、57およびコンデンサ58を備える。アンプ51の反転入力端子と電流検出アンプ41の出力端子との間に抵抗54とが接続されている。アンプ51の反転入力端子と抵抗54との間に抵抗55の一端が接続され、他端がアンプ51の出力端子と抵抗57との間に接続されている。アンプ51の非反転入力端子に直流電圧源53が接続される。アンプ51の出力端子が、直列に接続された抵抗56、57の一端に接続され、抵抗56、57の他端が電流制限回路60に接続されている。直列に接続された抵抗56、57の間から引き出された配線の一端がコンデンサ58に接続されている。直流電圧源53はアンプ51に接続されている。
電流制限回路60は、pチャネルFET61、npn型トランジスタ62および抵抗63、64を備える。pチャネルFET61のソース端子は、シャント抵抗42の一端に接続されている。pチャネルFET61のドレイン端子は、出力端子65に接続されている。pチャネルFET61のゲート端子は、直列に接続された抵抗63、64の間に接続されている。直列に接続された63、64の一端は、シャント抵抗42とpチャネルFET61のソース端子との間に接続されている。直列に接続された63、64の他端は、npn型トランジスタ62のコレクタ端子に接続されている。pチャネルFET61のベース端子は、直列に接続された抵抗56、57を介してアンプ51の出力端子に接続される。
(発電制御装置の動作)
図8は、本技術の第1の実施形態に係る発電制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、発電制御装置の動作として、部分影検出および電流制限の動作について説明する。なお、これらの動作は、例えば、以下の(1)〜(3)のいずれかをトリガーとして開始する。
(1)日の出から日没までの間の一定時間毎(例えば10分毎)
(2)アレイおよび/またはストリングの出力が時間的に変動し、アレイおよび/またはストリングの出力に一定以上の落ち込みがあった時
(例えば、一定時間前(例えば10分前)の出力Pbと、現時点の出力Paとを比較したとき、現時点の出力Paと一定時間前の出力Pbとの割合α[%](=(Pa/Pb)×100)が所定値以下に落ち込んだ時
(3)複数のストリングが接続されたシステムにおいて、一つのストリングの出力Psのみが、それ以外のストリングの平均出力Ptに比べて落ち込んだ時
(例えば、一つのストリングの出力Psと、それ以外のストリングの平均出力Ptとの差の割合β[%](=(Pt−Ps)/Pt)×100)が所定値以上になった時)
まず、ステップS1において、システム制御部3が、測定対象となるストリング(モジュール)10の番号nを初期化して、初期値「1」に設定する。なお、ストリング10の番号は、例えばシステム制御部3が有する記憶部に記憶される。次に、ステップS2において、システム制御部3が、負荷調節/電流制限部30を制御して、測定対象となる番号nのストリング10を、一時的にパワーラインから切り離して開放状態にする。次に、ステップS3において、システム制御部3が、負荷調節/電流制限部30を制御して、対象となるストリング10の端子間電圧を、開放状態の電圧VOCから短絡状態の電圧VSC(=0V)へ向けて一定速度で掃引し、その際の電流値および電圧値を電流電圧測定部20により測定する。これにより、システム制御部3では、電流電圧測定部20から供給される電圧値および電流値からストリングのI−V曲線が得られる。
次に、ステップS4において、システム制御部3は、電圧掃引をしながら、それまでに得られた電圧範囲(V〜VOCの範囲)のI−V曲線に変曲点があるかどうかを判別する。ステップS4にて変曲点がないと判別された場合には、ステップS5において、システム制御部3は、掃引が0V(短絡状態の電圧)に達したか否かを判別する。ステップS5にて掃引が短絡状態の電圧VSC(=0V)に達していないと判別された場合には、システム制御部3は、処理をステップS3に戻し、電圧掃引を継続する。一方、ステップS5にて電圧掃引が短絡状態の電圧VSC(=0V)に達したと判別された場合には、ステップS6において、システム制御部3は、負荷調節/電流制限部30を制御して、測定対象となるストリング10に対する発電電流の制限を解除してパワーラインに戻す。
ステップS4にて変曲点があると判別された場合には、ステップS7において、システム制御部3は、負荷調節/電流制限部30を制御して、電圧掃引を中断し、それ以降の電圧掃引を行わないようにする。次に、ステップS8において、システム制御部3は、変曲点の電流値を電流I0とする。次に、ステップS9において、システム制御部3は、電流I0にストリング固有の定数I1を加え、それを制限電流Ilim(=I0+I1)とする。なお、電流I0、定数I1および制限電流Ilimは、例えばシステム制御部3が有する記憶部に記憶される。次に、ステップS10において、システム制御部3は、負荷調節/電流制限部30を制御して、測定対象となるストリング10の最大発電電流がIlimとなるように電流制限を加え、ステップS11において、その状態でストリング10をパワーラインに戻す。
次に、ステップS11において、システム制御部3は、測定対象となるストリング10の番号nをインクリメントする。次に、ステップS12において、システム制御部3は、測定対象となるストリング10の番号nが、発電装置1のアレイを構成するストリング10の個数Nに到達したか否かを判別する。ステップS12にてストリング10の番号nが個数Nに到達したと判別した場合には、システム制御部3は、処理を終了する。一方、ステップS12にてストリング10の番号nが個数Nでないと判別した場合には、システム制御部3は、処理をステップS2に戻す。
(効果)
上述した第1の実施形態によれば、システム制御部3がI−V曲線に階段形状が発生したか否かを判別する。そして、階段形状が発生した場合には、システム制御部3は、負荷調節/電流制限部30を制御して、ストリング10に流れる電流を制限する。したがって、部分影などによりストリング10の発電面に光が不均一に当たって発電している状況において、比較的暗い部分にある光電変換素子11の劣化を抑えることができる。また、ストリング全体のI−V曲線の取得と、取得されたI−V曲線の形状解析機能との組み合わせによって、逆バイアス状態を検出することができる。
シリコン太陽電池において部分影を検出する方法としては、例えば、特許文献1に記載のあるフォトカプラを用いる方法が知られている。この方法は、各々の光電変換素子に取り付けられたバイパスダイオードに対し、さらにそれと平行になるようにフォトカプラを並列接続し、フォトカプラを通じて逆バイアス状態を検出する、というものである。この方法を色素増感太陽電池のストリングに適用した場合、その制限電流値Ilimの決定方法は、もしフォトカプラが一つでもONになったら制限電流値を少しずつ下げて行き、すべてのフォトカプラがOFFになった時点の制限電流値を採用する、という構成となる。また、特許文献2に記載されたようなアンプを利用する方法でも、原理的に等価な動作が可能である。但し、この場合はアンプ自身の耐電圧が問題になりやすい。
しかし、これらの方法では、光電変換素子の個数に比例して回路部品の点数が増えてしまい、さらに配線も煩雑になるため、コストアップに直結してしまうという欠点がある。特に光電変換素子の個数が多いストリングに対しては、有効な手法であるとは言い難い。これに対して、I−V曲線測定と形状解析アルゴリズムのみによって実現可能な本技術の方法は、光電変換素子11の個数が多くなっても回路部品の点数を少なく抑えることができ、かつ、バイパスダイオードの不要化にも寄与することができる。
<変形例>
I−V曲線に階段形状などの歪みが発生する原因は、部分影だけではない。ストリング10を構成している幾つかの光電変換素子11が故障しても、I−V曲線に歪みが発生する。
その原因を特定するには、例えば、歪みの発生状況の履歴を記憶部に残すようにして、現象が一時的なものか、継続的かを調べるという方法が最も簡便である。一時的であれば部分影、継続的であれば光電変換素子11の故障である可能性が高い。
より精度よく原因を特定するには、歪みの発生状況した時のI0/ISC値も併せて履歴として記憶部に残しておけばよい。晴れの日の場合、直達光成分(日射のコリメート光成分)が大きいため、遮られた時の電流低下の度合いが高く、つまりI0/ISC値は小さくなる。一方、曇りの日の場合は散乱光成分(日射の非コリメート光成分)が大きいため、遮られた時の電流低下の度合いは低く、I0/ISC値は大きい。つまり自然の条件下では、光が遮られた時の電流低下の度合いは高かったり低かったりし、決して一定ではない。しかしながら、光電変換素子11の故障の場合は電流低下の度合いは概して一定になる。この違いを検出する。
I−V曲線に発生した歪みの原因が部分影であった場合、一般的傾向としてI0/ISC値が小さければ、それは影となる原因がストリング10の近傍にあることを示し、I0/ISC値が大きければ、原因が遠くにあることを示す。この距離情報と、更に別のセンサや時刻情報などと組み合わせることによって、より詳細な推定ができるようになる。例えば、ストリング表面の温度がほぼゼロ度で部分影が発生しているのであれば、その原因は雪である可能性が高い。毎日同じ時刻に部分影になるのであれば、周囲にある建造物の影か、もしくは樹木の影になった可能性が高い。なお、その樹木が落葉性であればI0/ISC値に季節変動があるため(すなわち樹木の葉が生い茂った夏は影になりやすく、樹木の葉が少ない冬は影になりにくい)、I0/ISC値の履歴を解析すればそれが建造物の影であったか、樹木の影であったかを切り分けることも可能である。秋に、ストリング10に極めて近い位置に部分影の原因があるなら、それは落葉が原因である可能性が高い。そして、時間的な規則性が無くランダムに発生する部分影は、恐らく鳥や飛行機などである可能性が高い。
例えばこのようなアルゴリズムでI−V曲線に歪みを起こした原因を推定し、もしそれが雪や落葉だと推定されれば、それをユーザに知らせて雪や落葉を取り除くよう促すのが良い。建物や樹木の場合は、ユーザにその旨知らせるのが良いが、原因が鳥、飛行機の場合は、特にユーザに知らせる必要はない。
原因が光電変換素子11の故障であれば、故障に至ったまでの出力履歴や各種センサの履歴を記憶部に保存し、さらに、ユーザにカスタマーセンタへの連絡を促すのが良い。ユーザが、インターネットなどを通じてカスタマーセンタへ直接履歴データを送信することによって、故障原因の究明などに役に立てることができる。
なお、原因が光電変換素子11の故障であると分かった場合で、さらにI0が極端に小さい場合、敢えて電流制限をかけないこともあり得る。該当する光電変換素子11の故障はより進行することになるが、その光電変換素子11の保護を諦めることによってストリング全体での発電能力を回復させることができる。該当する光電変換素子11は既に故障しているので、保護を諦めても問題が無い場合が多い。
<3.第2の実施形態>
図9は、本技術の第2の実施形態に係る発電システムの構成の一例を示す概略図である。第2の実施形態に係る発電システムは、光電変換素子(例えば色素増感太陽電池)と蓄電池(例えばリチウムイオン二次電池)とを用いたハイブリッド発電システムである。第2の実施形態において第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係る発電システムは、充放電制御部6と、蓄電装置7とをさらに備える点において、第1の実施形態とは異なっている。蓄電装置7は、接続箱4と出力端子5との間に充放電制御部6を介して設けられている。蓄電装置7は、例えば直列および/または並列に接続された複数の蓄電池を含んでいる。蓄電池としては、リチウムイオン二次電池を用いることが好ましい。
接続箱4にてまとめられた電力は、充放電制御部6を介して蓄電装置7に充電にされる。蓄電装置7に充電された電力は、充放電制御部6を介して出力端子5に供給される。充放電制御部6は、システム制御部3に接続されており、システム制御部3の制御に基づき、蓄電装置7の充放電の動作が制御される。
図10は、図9に示した発電システムのより具体的な構成の一例を示す概略図である。直列および/または直列に蓄電池が接続された組電池82が、接続箱4と出力端子5との間に設けられている。組電池82に対して安全充電回路81が並列に設けられている。この安全充電回路81は、システム制御部3に接続されており、システム制御部3の制御に基づき、安全充電回路81の充電制御の動作が制御される。
<4.第3の実施形態>
図11は、本技術の第3の実施形態に係る発電システムの構成の一例を示す概略図である。第3の実施形態は、ストリング10が直列に接続された光電変換部71により構成されている点において、第1の実施形態とは異なっている。光電変換部71は、光電変換素子72と、この光電変換素子72に対して並列に接続されたバイパスダイオード73を備える。第1の実施形態では、ストリング10を構成する光電変換素子11が仮想的な内部バイパスダイオードを有しているのに対して、第3の実施形態では、ストリング10を構成する光電変換素子72は実際にバイパスダイオード73を有している点において、両実施形態の構成は異なっている。第3の実施形態において第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
光電変換素子72は、仮想的な内部バイパスダイオードを有していない光電変換素子である。このような光電変換素子としては、例えばシリコン系太陽電池を挙げることができるが、特にこの例に限定されるものではない。シリコン系太陽電池としては、例えば、単結晶シリコン型太陽電池、多結晶シリコン型太陽電池、微結晶シリコン型太陽電池、アモルファスシリコン型太陽電池が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
図12は、図11に示した発電システムのより具体的な構成の一例を示す概略図である。図12では、光電変換素子72を等価回路により表している。光電変換素子72の等価回路は、部分影になっておらず通常発電している光電変換素子と、部分影になっており通常発電していない光電変換素子とでは異なっている。すなわち、部分影になっておらず通常発電している光電変換素子72の等価回路は、並列に接続された電流源74、バイパスダイオード73およびダイオード75を備える。部分影になっており通常発電していない光電変換素子72の等価回路は、並列に接続された抵抗76、バイパスダイオード73およびダイオード75を備える。すなわち、通常発電していない光電変換素子72は、電流源74に代えて抵抗76を備える点において、通常発電している光電変換素子72とは異なっている。
<5.第4の実施形態>
図13は、本技術の第4の実施形態に係る住宅用蓄電システムの構成の一例を示す図である。例えば住宅101用の蓄電システム100においては、火力発電102a、原子力発電102b、水力発電102cなどの集中型電力系統102から電力網109、情報網112、スマートメータ107、パワーハブ108などを介し、電力が蓄電装置103に供給される。これとともに、発電装置104などの独立電源から電力が蓄電装置103に供給される。蓄電装置103に供給された電力が蓄電される。蓄電装置103を使用して、住宅101で使用する電力が給電される。住宅101に限らずビルに関しても同様の蓄電システムを使用できる。
住宅101には、発電装置104、電力消費装置105、蓄電装置103、各装置を制御する制御装置110、スマートメータ107、各種情報を取得するセンサ111が設けられている。各装置は、電力網109および情報網112によって接続されている。発電装置104にて発電した電力が電力消費装置105および/または蓄電装置103に供給される。発電装置104としては、上述の第1または第3の実施形態における発電装置1を用いることができる。電力消費装置105は、冷蔵庫105a、空調装置105b、テレビジョン受信機105c、風呂105dなどである。さらに、電力消費装置105には、電動車両106が含まれる。電動車両106は、電気自動車106a、ハイブリッドカー106b、電気バイク106cである。
蓄電装置103は、例えば、直列および/または並列に接続された複数のリチウムイオン二次電池を含んでいる。スマートメータ107は、商用電力の使用量を測定し、測定された使用量を、電力会社に送信する機能を備えている。電力網109は、直流給電、交流給電、非接触給電の何れか一つまたは複数を組み合わせてもよい。
各種のセンサ111は、例えば人感センサ、照度センサ、物体検知センサ、消費電力センサ、振動センサ、接触センサ、温度センサ、赤外線センサなどである。各種のセンサ111により取得された情報は、制御装置110に送信される。センサ111からの情報によって、気象の状態、人の状態などが把握されて電力消費装置105を自動的に制御してエネルギー消費を最小とすることができる。さらに、制御装置110は、住宅101に関する情報をインターネットを介して外部の電力会社などに送信することができる。
パワーハブ108によって、電力線の分岐、直流交流変換などの処理がなされる。制御装置110と接続される情報網112の通信方式としては、UART(Universal Asynchronous Receiver-Transceiver:非同期シリアル通信用送受信回路)などの通信インターフェースを使う方法、Bluetooth、ZigBee、Wi−Fiなどの無線通信規格によるセンサーネットワークを利用する方法がある。Bluetooth方式は、マルチメディア通信に適用され、一対多接続の通信を行うことができる。ZigBeeは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4の物理層を使用するものである。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network) またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
制御装置110は、外部のサーバ113と接続されている。このサーバ113は、住宅101、電力会社、サービスプロバイダーの何れかによって管理されていてもよい。サーバ113が送受信する情報は、たとえば、消費電力情報、生活パターン情報、電力料金、天気情報、天災情報、電力取引に関する情報である。これらの情報は、家庭内の電力消費装置(たとえばテレビジョン受信機)から送受信してもよいが、家庭外の装置(たとえば、携帯電話機など)から送受信してもよい。これらの情報は、表示機能を持つ機器、たとえば、テレビジョン受信機、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistants)などに、表示されてもよい。
各部を制御する制御装置110は、CPU(Central Processing Unit )、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などで構成され、この例では、蓄電装置103に格納されている。制御装置110は、蓄電装置103、発電装置104、電力消費装置105、各種のセンサ111、サーバ113と情報網112により接続され、例えば、商用電力の使用量と、発電量とを調整する機能を有している。なお、その他にも、電力市場で電力取引を行う機能などを備えていてもよい。制御装置110は、上述の第1の実施形態における発電制御装置2の機能を有している。
以上のように、電力が火力発電102a、原子力発電102b、水力発電102cなどの集中型電力系統102のみならず、発電装置104(太陽光発電、風力発電)の発電電力を蓄電装置103に蓄えることができる。したがって、発電装置104の発電電力が変動しても、外部に送出する電力量を一定にしたり、または、必要なだけ放電するといった制御を行うことができる。例えば、太陽光発電で得られた電力を蓄電装置103に蓄えるとともに、夜間は料金が安い深夜電力を蓄電装置103に蓄え、昼間の料金が高い時間帯に蓄電装置103によって蓄電した電力を放電して利用するといった使い方もできる。
なお、この例では、制御装置110が蓄電装置103内に格納される例を説明したが、スマートメータ107内に格納されてもよいし、単独で構成されていてもよい。さらに、蓄電システム100は、集合住宅における複数の家庭を対象として用いられてもよいし、複数の戸建て住宅を対象として用いられてもよい。
以下、実施例および比較例により本技術を具体的に説明するが、本技術はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例)
まず、64個の色素増感太陽電池を直列に接続したストリングを作製した。次に、このストリングを、劣化防止機能を有する発電制御装置に接続した。この発電制御装置としては、図1に示す構成を有し、かつ、図8に示すフローチャートに従って動作するものを用いた。以上により、目的とする発電システムを得た。
(比較例)
まず、64個の色素増感太陽電池を直列に接続したストリングを作製した。次に、このストリングを、劣化防止機能を有していない従来の発電制御装置に接続した。以上により、目的とする発電システムを得た。
(評価)
上述のようにして得られた発電システムの劣化防止機能を以下のようにして評価した。
まず、発電システムのストリングのうちの一つの色素増感太陽電池に対して遮光テープを貼り付けて遮光し、ストリングのうちの一つの色素増感太陽電池のみが部分影になっているという仮想的な状況を設定した。次に、発電システムのストリングを一定期間、屋外での発電試験を行った後、遮光した色素増感太陽電池を目視により観察した。
(結果)
比較例の発電システムでは、遮光した色素増感太陽電池の所々に、色素が脱離した様な淡色のシミが確認できた。この劣化の要因は、発電試験中、遮光した色素増感太陽電池の内部バイパスダイオードに常に電流が流れ、その電流値が内部バイパスダイオードの耐電流を超えていたためであると考えられる。
一方、実施例の発電システムでは、色素増感太陽電池に、色素が脱離した様な淡色のシミは確認できなかった。この劣化防止の要因は、発電制御装置により、制限電流値Ilim以下になるようにストリングに電流制限が加えられていたためと考えられる。
以上、本技術の実施形態について具体的に説明したが、本技術は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本技術の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の実施形態の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本技術の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
また、本技術は以下の構成を採用することもできる。
(1)
光電変換素子の電圧および電流を測定する測定部と、
上記光電変換素子に流れる電流を制限する制限部と、
上記測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき上記制限部を制御して、上記光電変換素子に流れる電流を制限する制御部と
を備える発電制御装置。
(2)
上記電流電圧曲線の形状の解析は、上記電流電圧曲線における階段形状の発生の有無を判別することである(1)に記載の発電制御装置。
(3)
上記電流電圧曲線における階段形状の発生の有無の判別は、上記電流電圧曲線における変曲点の発生の有無の判別である(2)に記載の発電制御装置。
(4)
上記制御部は、上記階段形状の階段の高さに対応する電流値を用いて制限電流値を求め、上記光電変換素子に流れる電流が上記制限電流値以下となるように、上記光電変換素子に流れる電流を制限する(1)に記載の発電制御装置。
(5)
上記光電変換素子は、仮想的な内部バイパスダイオードを有し、
上記制御部は、上記光電変換素子の仮想的な内部バイパスダイオードに流れる電流が、該内部バイパスダイオードの耐電流を超えないように上記光電変換素子に流れる電流を制限する(1)に記載の発電制御装置。
(6)
上記光電変換素子は、色素増感光電変換素子である(5)に記載の発電制御装置。
(7)
上記制限部は、上記光電変換素子の電圧を掃引し、
上記測定部は、掃引時の光電変換素子の電圧および電流を測定する(2)に記載の発電制御装置。
(8)
上記制御部は、上記電流電圧曲線における階段形状の発生が有ると判別されたら、上記制限部による電圧掃引を終了させる(7)に記載の発電制御装置。
(9)
上記光電変換素子は、ストリングを構成している(1)から(8)のいずれかに記載の発電制御装置。
(10)
光電変換部の電圧および電流を測定する測定部と、
上記光電変換部に流れる電流を制限する制限部と、
上記測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき上記制限部を制御して、上記光電変換部に流れる電流を制限する制御部と
を備える発電制御装置。
(11)
上記光電変換部は、光電変換素子とバイパスダイオードとを含んでいる(10)に記載の発電制御装置。
(12)
上記光電変換素子は、シリコン系光電変換素子である(11)に記載の発電制御装置。
(13)
光電変換素子の電流電圧曲線の形状を解析し、
上記解析の結果に基づき、上記光電変換素子に流れる電流を制限する
ことを含む発電制御方法。
(14)
光電変換部の電流電圧曲線の形状を解析し、
上記解析の結果に基づき、上記光電変換部に流れる電流を制限する
ことを含む発電制御方法。
(15)
発電装置と、
上記発電装置を制御する発電制御装置と
を備え、
上記発電装置は、
直列に接続された複数の光電変換素子からなるストリング
を備え、
上記発電制御装置は、
ストリングの電圧および電流を測定する測定部と、
上記ストリングに流れる電流を制限する制限部と、
上記ストリングにより測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき上記制限部を制御して、上記ストリングに流れる電流を制限する制御部と
を備える発電システム。
(16)
発電装置と、
上記発電装置を制御する発電制御装置と
上記発電装置により発電された電力を蓄電する蓄電装置と
を備え、
上記発電装置は、
直列に接続された複数の光電変換素子からなるストリング
を備え、
上記発電制御装置は、
ストリングの電圧および電流を測定する測定部と、
上記ストリングに流れる電流を制限する制限部と、
上記ストリングにより測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき上記制限部を制御して、上記ストリングに流れる電流を制限する制御部と
を備える蓄電システム。
1 発電装置
2 発電制御装置
3 システム制御部
4 接続箱
5、36 出力端子
10 ストリング
11 光電変換素子
12 電流源
13 ダイオード
14 バイパスダイオード
16 負荷
20 電流電圧測定部
21 シャント抵抗
22 電流電圧測定部
30 負荷調節および電流制限回路
31 抵抗
32 nチャネルダイオード
33 負荷調節および電流制限回路
34 pチャネルダイオード
35 ショットキーバリアダイオード

Claims (14)

  1. 光電変換素子の電圧および電流を測定する測定部と、
    上記光電変換素子に流れる電流を制限する制限部と、
    上記測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき上記制限部を制御して、上記光電変換素子に流れる電流を制限する制御部と
    を備える発電制御装置。
  2. 上記電流電圧曲線の形状の解析は、上記電流電圧曲線における階段形状の発生の有無を判別することである請求項1に記載の発電制御装置。
  3. 上記電流電圧曲線における階段形状の発生の有無の判別は、上記電流電圧曲線における変曲点の発生の有無の判別である請求項2に記載の発電制御装置。
  4. 上記制御部は、上記階段形状の階段の高さに対応する電流値を用いて制限電流値を求め、上記光電変換素子に流れる電流が上記制限電流値以下となるように、上記光電変換素子に流れる電流を制限する請求項1に記載の発電制御装置。
  5. 上記光電変換素子は、仮想的な内部バイパスダイオードを有し、
    上記制御部は、上記光電変換素子の仮想的な内部バイパスダイオードに流れる電流が、該内部バイパスダイオードの耐電流を超えないように上記光電変換素子に流れる電流を制限する請求項1に記載の発電制御装置。
  6. 上記光電変換素子は、色素増感光電変換素子である請求項5に記載の発電制御装置。
  7. 上記制限部は、上記光電変換素子の電圧を掃引し、
    上記測定部は、掃引時の光電変換素子の電圧および電流を測定する請求項2に記載の発電制御装置。
  8. 上記制御部は、上記電流電圧曲線における階段形状の発生が有ると判別されたら、上記制限部による電圧掃引を終了させる請求項7に記載の発電制御装置。
  9. 上記光電変換素子は、ストリングを構成している請求項1に記載の発電制御装置。
  10. 光電変換部の電圧および電流を測定する測定部と、
    上記光電変換部に流れる電流を制限する制限部と、
    上記測定部により測定された電圧および電流から電流電圧曲線の形状を解析し、該解析の結果に基づき上記制限部を制御して、上記光電変換部に流れる電流を制限する制御部と
    を備える発電制御装置。
  11. 上記光電変換部は、光電変換素子とバイパスダイオードとを含んでいる請求項10に記載の発電制御装置。
  12. 上記光電変換素子は、シリコン系光電変換素子である請求項11に記載の発電制御装置。
  13. 光電変換素子の電流電圧曲線の形状を解析し、
    上記解析の結果に基づき、上記光電変換素子に流れる電流を制限する
    ことを含む発電制御方法。
  14. 光電変換部の電流電圧曲線の形状を解析し、
    上記解析の結果に基づき、上記光電変換部に流れる電流を制限する
    ことを含む発電制御方法。
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