JP2014009936A - 厨房用フィルター - Google Patents

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均 鈴木
Satoru Tashiro
哲 田代
Tsuyoshi Kubota
強 久保田
Yukio Akusawa
幸雄 阿久澤
Takami Onuma
孝己 大沼
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Abstract

【課題】 厨房の如く広面積に亘って多量に発生するオイルミストや煤煙、或いは臭気を確実且長期に亘って吸着除去や吸着消臭でき、極めて衛生的快適な厨房環境を保持しえる厨房用フィルターの提供。
【解決手段】 所要孔径の通気孔が全面高密度に穿孔されたパンチングメタル板材で所要の寸法形状のケーシング上蓋とケーシング基部が形成され且これら相互の深さの総長に等しい金属板材からなる嵌合壁がケーシング基部の内側四側面に固着され、この嵌合壁によりケーシング上蓋とケーシング基部が嵌合され且内部に吸着消臭濾材の充填空間が形成され、この充填空間内に高発泡パーライトからなる吸着消臭濾材が遊動自在に充填された構成。
【選択図】図6

Description

本発明は厨房用フィルターに係るもので、更に詳しくはオイルミストに対して優れた吸着性と膨大な吸着容量を保持するとともに、煤煙や臭気に対しても消煙消臭性を発揮しえ、而も高温調理に際しても十分な耐火不燃性を発揮する厨房フィルターに関する。
厨房においては、魚肉類を初め野菜類等の広範囲に亘る食材を焼く、炒める、煮る、蒸す、炊く等多彩な加熱手段による調理がなされるものであるが、食材が魚肉類の如く多量の油脂を含有するものでは加熱調理に伴って含有する多量の油脂分が溶出燃焼されて膨大量のオイルミストと化し、更に野菜類や穀類等の食材では調理性を高め且好ましい調味のうえから、高温調理の際には同様に多量の植物油や動物油を添加使用するためにオイルミストが発生するばかりか、食材自体の臭気や使用する調味料とともに加熱変性に伴うこれらの変性臭も多量に発生する。
加えて加熱調理においては加熱による旨味の創出に伴って焼成煙所謂煤煙も多量に発生する。
これがため厨房内においては、前記多量に発生するオイルミストを初め臭気類や煤煙等が混然として充満することとなり、且湿気分の加重とも相俟って放置すれば極めて非衛生、非快適、非健康的環境と化す。
とりわけ今日に至っては食生活の外食化、特には都市部においては狭小な飲食区画からなるファーストフード店やファミリーレストラン等が急激に増大林立化しており、更に近時に至っては顧客獲得のうえからオープンカウンター所謂見せる調理や、或いは自己による調理や調味等調理参加による楽しむ外食化が一段と拡大化していることであって、このことは従来からの調理区画と飲食区画とが一体化しつつあることである。
従って調理に際して多量に発生するオイルミストを初め臭気、煤煙と、更に空中落下菌類や塵埃等を可能な限り吸着除去や吸着消臭或いは濾除して、以って衛生的快適な区画に保持せねばならない。
ところで調理で発生するオイルミストや臭気、煤煙と、更には空中落下菌や塵埃等はそれぞれに性質や形状、空中飛散状態等もそれぞれに異ることから、これらを吸着除去や吸着消臭或いは濾除するには、それぞれに除去手段とともに濾材も異るものが要請される。即ち調理に際して発生するオイルミストや臭気、煤煙と、更には空中落下菌や塵埃等の除去手段には通常濾材を積層させたフィルターが使用されるもので、濾材としてはガラス繊維やセルロース、ポリエステル等の繊維や金属繊維の織成の他、不織布や濾紙及びメンブレンフィルターが挙げられる。
而して調理で発生するオイルミストを初め臭気や煤煙と、更には空中落下菌や塵埃等のうち煤煙や空中落下菌及び塵埃等は微細な濾過空隙の積層フィルターにより可能なるも、臭気の吸着除去には濾材自体に吸着性素材を使用せねばならない。
反面多量に発生するオイルミストは付着粘性が高く且調理に際して高温度で発生するものであるから、相当に粗目のフィルター構成と且耐火不燃性素材で構成されることが不可欠となる。
これがため現状の厨房フィルターは、耐火不燃性の金属枠体に金属線条からなるネット材を積層し若しくは金属板材を波形に変形させた所謂バッフルを積層させたものが使用されている。
従って現状厨房フィルターでは、多量に発生した付着粘性の高いオイルミストが耐火不燃性枠体により積層固定された積層フィルター若しくは積層バッフルの空隙若しくは間隙内を流通するものであるから、オイルミストと接触する積層フィルターの網目空隙やバッフル間隙面とが常時同じであるため、付着粘性の高いオイルミストの油脂成分が付着増大し短時に流通閉塞が発生する。これがため厨房フィルターにおいては、頻繁に該付着増大した油脂成分の除去と洗浄化をなさせばならず、その維持コストは莫大であり、且煤煙や臭気等の除去には何等の対処もなしえない。
そこで発明者等は調理時に膨大量に発生するオイルミストや臭気、煤煙等の吸着除去や吸着消臭或いは吸着除煙をなして外部排出し、以って衛生的で快適な厨房区画環境を創出する厨房フィルターを実現するため、初期手段として調理参加により急激な拡大化を遂げ、且他方においては膨大量のオイルミストや臭気或いは煤煙が発生し調理飲食区画の環境が惹起される焼肉ロースターのダクト部分に、鉄線やステンレス線条の網地体で円筒形若しくは立方形に形成されたフィルター枠体内に、耐火不燃で軽量多孔質のパーライトを填入して設けることにより、オイルミストはもとより臭気や煤煙等の吸着除去や吸着消臭が極めて効果的になしえることを究明し、既にその内容を特開2010−247135号において開示している。
特開2010−247135号公報
然るに焼肉におけるオイルミスト等の除去フィルターは、ロースター毎に発生するオイルミストや煤煙或いは臭気を、そのダクト部に吸着消臭濾材を介在させたうえ、専ら外部排気させるものであるから、実質的に吸着消臭濾材が収納保持しえる程度の収納枠体を網地で対処できる。
反面ホテルや旅館、レストラン等の厨房においては、極めて多種に亘る食材と調理方法による調理献立がなされるものであるから、厨房区画も広面積で且多様な調理器具が用いられるため発生するオイルミストや煤煙或いは臭気も多量で多様に亘るため、これらを効率良く吸着除去や吸着消臭し厨房区画内を衛生的、快適な環境となすためには、広面積で大きな通気量に対抗しえる構造強力と、且積極的にオイルミストや煤煙の吸着除去及び臭気の吸着消臭しえる吸着除去濾材を用いた厨房用フィルターが不可欠となる。
これがため発明者等は更なる研究を重ねた結果、オイルミストや煤煙或いは臭気等の吸着除去や吸着消臭濾材としては球状の高発泡パーライトが最適であること、及び該高発泡パーライトを漏出させることなく所要容量を保持させ、且オイルミストや煤煙或いは臭気等を通気させるための通気孔を有する素材としてパンチング板材が最適なばかりか、パンチングメタル板は強靭なうえ加工性に優れることから、フィルターケースの加工も容易で、とりわけ厨房用フィルターにおいては実用使用に際して複数枚を併用収納させる収納具内に装着させて使用できるよう、外形を平滑に形成しえることも可能なることに想到し本発明に至った。
本発明は厨房の如く広面積に亘って多種多様の調理により多量に発生するオイルミストや煤煙或いは臭気等を確実に且長期に亘って吸着除去や吸着消臭でき、極めて衛生的快適な厨房環境を保持しえ而も維持コストも極めて安価な厨房用フィルターを提供することにある。
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、所要の孔径からなる通気孔が全面に亘って高密度に穿孔されてなるパンチングメタル板材により所要の幅と長さ及び深さで、且下面が開口されてなるケーシング上蓋と、該ケーシング上蓋と同等の幅と長さ及び深さで上面が開口されてなるケーシング基部と、このケーシング上蓋及びケーシング基部の深さの総長に等しい金属板材からなる嵌合壁が、ケーシング基部の内側四側面と固着され、該嵌合壁によりケーシング上蓋とケーシング基部とが嵌合され且その内部に吸着消臭濾材の充填空間が形成され、加えて該嵌合壁の上縁の四隅部位には、ケーシング上蓋とケーシング基部とを嵌合のうえ閉塞固定するために、それぞれ内側方向に適宜形状に延出された閉塞固定縁が設けられてなり、且この閉塞固定縁には嵌合されたケーシング上蓋の対応する位置に予め設けた係止孔とを螺着固定させる螺着孔が形成されている。
そして充填空間内には、その見掛比重が0.05乃至0.2の球状高発泡パーライトからなり、ケーシング上蓋及びケーシング基部を形成するパンチングメタル板材の通気孔を漏出せぬ球径の吸着消臭濾材が遊動自在に充填された構成からなる厨房用フィルターに存する。
上述の構成からなる本発明は、厨房の如く広範囲に亘ってオイルミストや煤煙或いは臭気が発生する厨房区画におけるこれらの吸着除去や吸着消臭には比較的大型のフィルターを、更に適宜数枚を装着具所謂チェンバーに装着し且洗浄のために頻繁に着脱する場合に要請される構造強度も、フィルターケースを形成するケーシング上蓋及びケーシング基部が、所要の孔径からなる通気孔が全面に亘って高密度に穿孔された金属素材からなるパンチング板材で形成され、更にはこのケーシング上蓋及びケーシング基部の内側面には金属板材からなりケーシング上蓋とケーシング基部の深さの総長に等しい嵌合壁も設けられてなるため、構造強度が極めて強固となり、実用使用に際して長期に安全に使用できる。
そしてかかるフィルター基部及びフィルター上蓋により形成されるフィルターケース内には、該フィルター基部及びフィルター上蓋を形成するパンチング板材に形成された通気孔より漏出せぬ球形状でその見掛比重が0.05乃至0.2の高発泡パーライトからなる吸着消臭濾材が遊動自在に充填されてなるため、オイルミストや煤煙若しくは臭気の通風に際しても、吸着消臭濾材の遊動で静圧が低く且オイルミストや煤煙或いは臭気との接触面が、吸着消臭濾材の球形面全面と接触し吸着除去や吸着消臭されるため、従来からの固定濾材による厨房フィルターに比べて略4乃至6倍以上の長期使用が実現される。
加えて本発明厨房用フィルターは、その内部に高発泡パーライトからなる吸着消臭濾材が遊動自在に充填されたうえは、ケーシング上蓋と該ケーシング上蓋が嵌合される嵌合壁上縁四隅部位に延出された閉塞固定縁の螺着孔とが適宜螺着具で螺着固定されてなるため、該螺着具の解螺で容易に汚濁汚染された吸着消臭濾材の交換が容易になしえるばかりか、該汚濁汚染された吸着消臭濾材は、その見掛比重が0.05乃至0.2と極めて高発泡のため、仮令廃棄の場合には略1/10乃至1/20の減容化が可能となる。更に該汚濁汚染された吸着消臭濾材自体は土壌改良材としての優れた機能を保持するものであり、且汚濁汚染に係る吸着オイルミストは、他方において土壌菌類の恰好の餌類ともなるため、農業用土壌改良材としての再利用に大きな期待ができる。
所要の孔径の通気孔が全面に亘って高密度に形成されたパンチングメタル板材で、所要の幅と長さ及び深さで下面が開口されたケーシング上蓋と、このケーシング上蓋と嵌合しえる幅と長さ及び深さでその上面が開口されてなるケーシング基部、及び該ケーシング上蓋とケーシング基部の深さの総長に等しく、金属板材からなる嵌合壁がその内側面に設けられたフィルターケース内に、通気孔より漏出のない球形の高発泡パーライトが遊動自在に充填された構成。
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1は本発明に用いるパンチングメタル板材1の見取り図であって、該パンチングメタル板材1の素材としては鉄やステンレス或いはアルミ等が挙げられるが、本発明の厨房用フィルターの如くオイルミストや酸性の強い煤煙等と常時接触し付着吸着する使用上の面からは耐腐蝕性に優れるステンレスが好都合である。
そして該パンチングメタル板材1は厨房用フィルターに使用される吸着消臭濾材5を漏出させず、且発生するオイルミストを初め煤煙や臭気等を可能な限り低い静圧で流通させることがオイルミストや煤煙の吸着除去や臭気の吸着消臭のうえから望まれる。
これがためには、吸着消臭濾材5は球状で且その球径として少なくとも6mm以上12mm程度のものが望まれる。
従って当然の事ながら、パンチングメタル板材1に形成される通気孔1Aとしては最低
Figure 2014009936
とその通気孔1Aの孔径も決定される。
そして留意すべきは、パンチングメタル板材1は、低い静圧を以ってオイルミストや煤煙或いは臭気等を流通させる必要から、該通気孔1Aの形成は、高密度に穿孔させることが望まれる。
Figure 2014009936
は特定通気孔より近接穿孔される通気孔の近縁までの距離をPで表示することがなされて
Figure 2014009936
加えて該パンチングメタル板材1の厚さは多種に亘るが、本発明における厨房用フィルター6は、通常縦50cm横50cm深さ3cm程度の物であって、且その内部に充填される吸着消臭濾材5は、その見掛比重が略0.05乃至0.2程度の高発泡パーライトであるから極めて軽量であって、充填使用されても極めて軽量である。従って該パンチングメタル板材1の使用に際しては、その厚さも多種なものがあるが、本発明においては、その厚さが略0.5乃至1.0mm程度のもので十分に使用できる。
図2は本発明厨房用フィルター6を形成するケーシング上蓋2及びケーシング基部3の説明図であって、ケーシング上蓋2及びケーシング基部3は、その内部に吸着消臭濾材5を遊動自在に充填のうえ相互を嵌合させることで、実用使用に供する厨房用フィルター6が形成されるものであるが、かかる場合においてケーシング上蓋2及びケーシング基部3の寸法は、既に従来より使用されている金属線条ネット材若しくは金属葉条形板バッフルを積層させ、厨房内で発生するオイルミストや煤煙或いは臭気等を効率良く吸収排気させるため、比較的多きな寸法に形成されるもので、主な寸法としては縦50cm横50cm深さ3cmを初め縦50cm横40cm深さ3cm及び縦50cm横30cm深さ3cmのものが挙げられる。そしてこれら厨房用フィルターを厨房区画内に装着保持させる保持具所謂チャンバーもかかる寸法規格に合せて形成されている。
而して本発明厨房用フィルター6は、その使用性能においてオイルミストの吸着除去はもとより煤煙の除去や臭気の消臭にも極めて優れていることから、新たに煤煙除去や消臭としての二次厨房用フィルターとしての要請も強く望まれているもので、かかる二次厨房用フィルターには、独自の寸法による対処も必要となる。
そして図2から明らかな如く、ケーシング上蓋2とケーシング基部3とは相互に嵌合されて、所要の寸法形状の厨房用フィルター6が形成されるものであるから、該ケーシング上蓋2とケーシング基部3とは同等に形成されれば良く、実用使用に際してケーシング上蓋2の開口部2Aが下面に、ケーシング基部3の開口部3Aが上面をなるよう用いれば良い。
ところで実用使用における本発明厨房用フィルター6は、その内部に球径が少なくとも5mm以上の球状高発泡パーライトからなる吸着消臭濾材5が、その内部に遊動自在に充填された状態が望まれる。しかしながら球状の吸着消臭濾材5は、ケーシング上蓋2の深さと、ケーシング基部3の深さにより形成される内部空間4Bに充填させるものであるから、かかるケーシング上蓋2及びケーシング基部3のみでは、内部空間4Bの形成ばかりか吸着消臭濾材5の充填作業も不能である。そして仮令充填された吸着消臭濾材5も、その使用経過により汚濁汚染に伴う洗浄や新規吸着消臭濾材5の交換作業にも対処せねばならない。
そこでかかる対処手段として図3に示されてなる如く、ケーシング基部3の内側四側面に適宜に固着され且その深さがケーシング基部3の深さと、ケーシング上蓋2の深さとの総長に等しく、金属板材からなる嵌合壁4が設けられている。
即ち該嵌合壁4の形成により、ケーシング上蓋2とケーシング基部3とは同等寸法で形成されるため、ケーシング上蓋2は該嵌合壁4の上部片4Aに嵌合され、結果として該ケーシング上蓋2とケーシング基部3とにより、厨房用フィルター6の外形が形成され、且その内部には吸着消臭濾材5の充填空間4Bも形成されることとなる。
そして留意すべきは、嵌合壁4によりフィルター上蓋2とフィルター基部3とが嵌合され且その内部に所要容積の吸着消臭濾材5の充填空間4B内に吸着消臭濾材5が充填されても、該厨房用フィルター6の生産時や流通時或いは実用使用時にはケーシング上蓋2とケーシング基部3とが強固に嵌合保持され、而も充填された吸着消臭濾材5の汚濁汚染に際しては相互を容易に解離して、簡便に吸着消臭濾材5の交換が可能なることが要請される。
そこでかかる対処手段の一つが図4に例示されてなるもので、その具体策としては図示する如く嵌合壁4の上縁四隅部位4Cに適宜形状の閉塞固定縁4Dを延出形成するとともに、該閉塞固定縁4Dの適宜位置には、螺着ネジ等の螺着具40で螺着係止しえる螺着孔41が形成されている。
かかる構成により、ケーシング上蓋2が嵌合壁4に嵌合されることによりケーシング上蓋2とケーシング基部3とが一体的に嵌合される。かかる場合に予めケーシング上蓋2の閉塞固定縁4Dの螺着孔41と対応する位置に螺着具挿通孔42を形成しておき、適宜の螺着ネジで螺着固定させれば良い。
本発明厨房用フィルター6に使用する吸着消臭濾材5並びにその遊動自在な充填手段は、本発明厨房用フィルターの最も特徴的技術であって、該吸着消臭濾材5は、黒曜石や真珠岩等を略1000乃至1200℃で焼成し、酸化珪素態からなり、その見掛比重が0.05乃至0.2程度の高発泡パーライトを使用するもので、図5に示すように略球形状に発泡形成されるとともに高発泡に伴う微細孔隙5Aが膨大数に形成されている。そしてかかる高発泡パーライトからなる吸着消臭濾材5は酸化珪素態とも相俟って極めて優れた給油性を保持するものであるから、オイルミストの吸着には最適であり且流通接触する煤煙の微粒子や臭気分子等は膨大な微細孔隙5A内に吸着されて消煙や消臭が図られることとなる。
かかる如き優れた吸油除去や煤煙除去或いは消臭性を保持する吸着消臭濾材5の性能を更に長期に亘って発揮させる手段として遊動自在な充填技術が採用されている。
即ち図6には本発明厨房フィルター6の充填空間4B内に、吸着消臭濾材5を遊動自在に充填する充填状態が示されてなるもので、厨房区画より発生するオイルミストや煤煙或いは臭気を流通させて効果的に吸着除去や吸着消臭させるためには、充填されてなる吸着消臭濾材5を転動させて、流通するオイルミストや煤煙或いは臭気と可能な限り広い接触面積で接触させて吸着性や消臭性を高めるとともに、長期に亘って吸着性や消臭性が維持される。
加えてオイルミストや煤煙或いは臭気の流通に伴う静圧を受けて吸着消臭濾材5相互の接合間隙5Aが拡縮を繰返し静圧が安定して保持される。この遊動充填は当然に流通するオイルミストや煤煙或いは臭気への大きな接触面と且流通に際しての静圧を小ならしめることにあるが、通常においては充填空間4Bの容積に対して略52乃至68容量%割合で
Figure 2014009936
図7は本発明厨房用フィルター6の使用態様図であって、従来からの厨房用フィルターも通常は、厨房区画の上方に設けられてなる厨房用フィルター装着保持具所謂チャンバー7の装着枠7Aに装着嵌合させて使用されてなるものであるから、本発明厨房用フィルター6もこのチャンバー7の装着枠7Aに装着嵌合させて使用すれば良い。
厨房におけるオイルミストや煤煙並びに臭気の吸着除去や吸着消臭には、既存のチャンバーを使用して容易に実現できる。
パンチングメタル板材の説明図である。 ケーシング上蓋及びケーシング基部の見取図である。 ケーシング上蓋とケーシング基部の嵌合説明図である。 ケーシング上蓋とケーシング基部の螺着固定説明図である。 吸着消臭濾材の説明図である。 吸着消臭濾材の遊動充填の説明図である。 本発明厨房用フィルターの使用態様図である。
1 パンチングメタル板材
1A 通気孔
2 ケーシング上蓋
2A ケーシング上蓋の開口部
3 ケーシング基部
3A ケーシング基部の開口部
4 嵌合壁
4A 上部片
4B 充填空間
4C 上縁四隅部位
4D 閉塞固定縁
40 螺着具
41 螺着孔
5 吸着消臭濾材
5A 微細孔隙
6 本発明厨房フィルター
7 チャンバー
7A 装着枠

Claims (5)

  1. 所要の孔径の通気孔が全面に高密度に穿孔されたパンチングメタル板材で、所要の幅と長さ及び深さで且一側が開口形成されてなり、その一方の下面が、開口された状態で使用するものをケーシング上蓋、上面が開口された状態で使用するものをケーシング基部とし、且ケーシング基部の内側四側面には、ケーシング上蓋及びケーシング基部の深さの総長に等しく、金属板材からなる嵌合壁が固着され、ケーシング上蓋とケーシング基部とが嵌合壁により嵌合されてその内部に形成される充填空間に、通気孔より漏出せぬ球状の高発泡パーライトからなる吸着消臭濾材が遊動自在に充填された構成の厨房用フィルター。
  2. パンチングメタル板材に穿孔される通気孔の孔径が5乃至10mmで、且充填使用される吸着消臭濾材の球形が6乃至12mmである、請求項1記載の厨房用フィルター。
  3. 吸着消臭濾材が黒曜石若しくは真珠岩を高温焼成させ、その見掛比重が0.05乃至0.2である、請求項1若しくは請求項2記載の厨房用フィルター。
  4. 充填空間内に遊動自在に充填される吸着消臭濾材の容量が、充填空間容量に対して略52乃至68%容量割合で充填される、請求項1乃至請求項3記載の厨房用フィルター。
  5. ケーシング上蓋とケーシング基部とが嵌合壁により嵌合されたうえ、嵌合壁上縁四隅の内側に延出形成された閉塞固定縁の螺着孔とケーシング上蓋とが適宜螺着具で螺着固定される、請求項1記載の厨房用フィルター。
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