JP2014009216A - ペプチドおよび/または遊離アミノ酸を含有する組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】血中アディポネクチン濃度の上昇を可能にする手段を提供すること。
【解決手段】総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%を含有する組成物;これらの組成物を含有する、食品、サプリメント、医薬、および飼料;ならびに2種以上のアミノ酸ソース(例、遊離アミノ酸、ペプチドまたは食材)を混合して、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%を含有する組成物を得ることを含む、組成物の製造方法など。
【選択図】なし

Description

本発明は、L−スレオニンの含量、好ましくはL−スレオニンおよびL−メチオニンの含量が制限された、ペプチドおよび/または遊離アミノ酸を含有する組成物、ならびにその製造方法に関する。
生活習慣病と広く称される疾患群のうち、糖・脂質代謝異常とそれらに関連した耐糖能異常・糖尿病・高脂血症と高血圧、さらに腹部肥満症は疾患のクラスターを形成し、メタボリックシンドロームと呼ばれる症候群として認識されている。メタボリックシンドローム患者は多くの症状でクオリティオブライフが低下するだけでなく、健常者に比べ動脈硬化など致命的な血管障害発症・致死リスクが高い。耐糖能異常、糖尿病、高脂血症、高血圧などの疾患或いは症状はメタボリックシンドロームを全体とすると、その氷山の一角であり、個々の治療も重要であるが、メタボリックシンドロームの発症メカニズムに深く関係する異常の予防・治療により症候群全体を予防・治療することが致死リスクを最も軽減する有効な方法であると考えられる。それにも関わらず、これまでにそのような治療薬・治療方法は見出されていない。
近年の多施設における研究の成果から、メタボリックシンドロームの最も重要な原因として、脂肪組織で発現・産生され血中に分泌されるアディポネクチンに関する異常が注目されている。アディポネクチンは脂肪細胞で特異的に発現し、補体に類似した構造を有する分泌タンパク質として発見された(非特許文献1および非特許文献2)。メタボリックシンドローム患者は低アディポネクチン血症であり、例えば低アディポネクチン血症は2型糖尿病の他因子とは独立したリスクファクターであるとされている(非特許文献3)。メタボリックシンドロームや糖尿病性網膜症、妊娠糖尿病、多嚢胞性卵巣症などの糖代謝異常と関連する疾患以外にも、虚血性心疾患、心筋梗塞、狭心症、血管狭窄症、肥大性心筋症等を含む心血管疾患、冠動脈性心疾患、冠動脈疾患、脳血管障害、末梢動脈障害などの血管性の疾患、肝線維症、肝硬変、肝炎、非アルコール性・非ウイルス性脂肪肝炎および脂肪肝(NASHおよびNAFLD)、アルコール性脂肪肝およびアルコール性肝障害などの肝疾患、子宮内膜腫、子宮平滑筋腫、肺がんなどのがん・悪性新生物、クッシングシンドローム、HIV関連リポジストロフィー症候群、甲状腺機能障害、脂肪組織萎縮症などの内分泌・代謝性疾患、さらには神経性食欲不振、神経性大食症、腎症などでも低アディポネクチン血症や組織中アディポネクチンmRNA発現レベルの低下が報告され、基礎実験レベルも含めてアディポネクチン不足による発症の確認とアディポネクチンを補充することによる治療の可能性が報告されている。
特に基礎実験レベルでは組換えアディポネクチンの投与によってモデル動物における、血中脂質低下作用、血糖降下作用、体重増加予防作用などが確認され、メタボリックシンドロームの治療薬としての可能性が報告されている(非特許文献4および非特許文献5)だけでなく、モノサイトの泡沫化や接着の抑制効果・平滑筋細胞の増殖抑制効果・血管内膜肥厚の抑制など血管への直接的な作用による抗動脈硬化作用が報告されている(非特許文献6)。さらに化学物質によって惹起された疾患モデルにおける肝線維症の抑制、肝線維化に大きな役割を果たす星細胞の活性化抑制、エンドトキシンにより惹起された肝炎の抑制、などの肝疾患治療剤としての可能性も報告されている(非特許文献7および非特許文献8)。またアディポネクチンには抗炎症作用も報告され、さらにアディポネクチンは運動時に活性化され、運動の効能をもたらす分子メカニズムに重要とされる5’AMP−activated kinase活性を組織中に誘導することから、運動効果を模倣する薬剤としても注目されている。このように、アディポネクチンは多くの致命的疾患の予防・治療薬として注目されているが、アディポネクチンそのものの患者への投与法としては、インスリンなどの生理活性物質と同様に注射が予想され、苦痛や手間がかかる治療法と考えられるため、脂肪細胞に直接働きかけてアディポネクチンの発現を誘導し、血中への分泌量を増やすことができるような治療剤が望まれているのが現状である。
アミノ酸はタンパク質の構成成分であり、長い食経験から高い安全性を有することが知られている。また、アミノ酸には様々な生理作用があり、脂肪蓄積抑制作用を持つことも明らかとなってきている。アミノ酸混合物については、アミノ酸十三種の混合物が体重、体脂肪を低下させること(特許文献1)、必須アミノ酸八種類の混合物が体脂肪を減少させること(特許文献2)、L−アルギニンを主成分とし、必須アミノ酸九種を含有するアミノ酸組成物が肥満を改善すること(特許文献3)、L−リジンが体重を減少させること(特許文献4)、L−ロイシン、L−スレオニンの割合を増加させたアミノ酸組成物が脂肪蓄積を抑制すること(特許文献5)が報告されている。しかしながら、これらの先行文献では明確な作用機序は明らかにされておらず、アディポネクチンの分泌促進作用或いは誘導作用は全く見出されていない。また、アミノ酸六種の混合物がアディポネクチン分泌促進作用を持つという報告(特許文献6)もあるが、血中アディポネクチン濃度の変化率は当該組成物投与前の150%にも満たず、非常に力価が乏しい。
一方で、非特許文献9に示されるように、選択的に摂取するアミノ酸量を制限することによる抗メタボリックシンドローム効果としては、L−メチオニン制限食による効果が知られている。L−メチオニン制限食は、寿命を延長し、体脂肪の蓄積を抑制する(非特許文献9〜11)ことが知られており、エネルギー消費量を増加させる(非特許文献10、11)ことも報告されている。これらの作用機序の一つとして、L−メチオニン制限食摂取による血中アディポネクチン濃度の上昇作用(非特許文献10、11)が示されている。臨床的にも、L−メチオニン制限食を16週間摂取し続けることによる、抗メタボリックシンドローム効果が報告されている(非特許文献12)。
特開平6−24977号公報 特開平4−346770号公報 特開平9−157163号公報 特開2010−166917号公報 特開2008−81498号公報 国際公開第2006/070873号
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特許文献1〜6に開示されているアミノ酸組成物を摂取しても血中アディポネクチン濃度が著しく増加することはなく、アディポネクチンの分子自体が持つ様々な有益な作用を享受することはできない。また非特許文献9〜12に開示されているメチオニン制限食組成物でも、短期間に十分に血中アディポネクチン濃度を上昇させることに関しては限界があるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、血中アディポネクチン濃度の上昇を可能にする手段を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、L−スレオニンの含量が制限された、ペプチドおよび/または遊離アミノ酸を含有する組成物が、血中アディポネクチン濃度の上昇作用等を有し得ること、ならびに当該組成物においてL−メチオニンの含量をさらに制限することにより、血中アディポネクチン濃度のさらなる上昇等を引き起こし得ること等を見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、摂取するアミノ酸量を選択的に制限するものであり、大量のアミノ酸を追加的に摂取する必要がある上述の先行技術とは根本的に思想が異なるものである。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕ペプチドおよび遊離アミノ酸を含有し、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%を含有する組成物。
〔2〕総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%およびメチオニン0〜2.0重量%を含有する、〔1〕の組成物。
〔3〕全ての必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する、〔1〕または〔2〕の組成物。
〔4〕グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンを、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する、〔1〕〜〔3〕のいずれかの組成物。
〔5〕以下(a)および/または(b)である、〔1〕〜〔4〕のいずれかの組成物:
(a)遊離アミノ酸として、L−スレオニンおよび/またはL−メチオニンを含有しない。
(b)遊離アミノ酸として、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンからなる群より選ばれる1種以上のアミノ酸を含有する。
〔6〕乳由来タンパク質、卵由来タンパク質、穀類またはいも類、豆類、果実類、野菜類、種実類、藻類、きのこ類由来タンパク質、および肉類または魚介類由来タンパク質、ならびにそれらの加水分解物からなる群より選ばれる1種以上の成分、あるいは該成分を含有する食材を含有する、〔1〕〜〔5〕のいずれかの組成物。
〔7〕大豆タンパク質、カゼイン、卵白タンパク質、およびコラーゲンからなる群より選ばれる1種以上の成分を含有する、〔1〕〜〔6〕のいずれかの組成物。
〔8〕以下(c)〜(e)のいずれかである、〔1〕〜〔7〕のいずれかの組成物:
(c)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量が、L−スレオニン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;
(d)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、L−スレオニンおよびL−メチオニン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;または
(e)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、L−スレオニン、L−メチオニンおよびL−トリプトファン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない。
〔9〕以下(f)〜(h)のいずれかである、〔1〕〜〔8〕のいずれかの組成物:
(f)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量が、該組成物に含まれる他のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;
(g)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、該組成物に含まれる他のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;または
(h)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、該組成物に含まれる他のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない。
〔10〕脂質、炭水化物、ビタミン、およびミネラルからなる群より選ばれる1種以上の成分をさらに含有する、〔1〕〜〔9〕のいずれかの組成物。
〔11〕血中アディポネクチン濃度の上昇作用を有する、〔1〕〜〔10〕のいずれかの組成物。
〔12〕体脂肪蓄積の抑制用である、〔1〕〜〔11〕のいずれかの組成物。
〔13〕アディポネクチン分泌促進剤、食欲抑制剤、脂肪吸収抑制剤、熱産生促進剤、肥満の予防または治療剤、メタボリックシンドロームの予防または治療剤、高脂血症の予防または治療剤、耐糖能異常または糖尿病の予防または治療剤、高血圧の予防または治療剤、動脈硬化症の予防または治療剤、虚血性心疾患の予防または治療剤、ならびに漢方からなる群より選ばれる1種以上の成分をさらに含有する、〔1〕〜〔12〕のいずれかの組成物。
〔14〕〔1〕〜〔13〕のいずれかの組成物を含有する、食品、サプリメント、医薬、または飼料。
〔15〕2種以上のアミノ酸ソースを混合して、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%を含有する組成物を得ることを含む、組成物の製造方法。
〔16〕少なくとも1種のアミノ酸ソースが遊離アミノ酸である、〔15〕の組成物の製造方法。
〔17〕少なくとも1種のアミノ酸ソースがペプチドまたは食材である、〔15〕または〔16〕の組成物の製造方法。
本発明の組成物は、血中アディポネクチン濃度の上昇作用等を有し得る。本発明の組成物は、例えば、体重の増加、および体脂肪の蓄積の予防、あるいは肥満、メタボリックシンドローム、高脂血症、耐糖能異常、糖尿病、高血圧、動脈硬化症、虚血性心疾患等の疾患の予防および治療に有用である。
図1は、アミノ酸組成を変化させた試験食を1週間供与されたラットについて、血中アディポネクチン濃度を示す図である。試験区は、(1)対照食群、(2)低タンパク質食(対照食の25% 相当量のタンパク質含量)に不足するアミノ酸を結晶状態で全て足した群(a)、(3)低タンパク質食に、必須アミノ酸以外の不足するアミノ酸を結晶状態で全て足した群(b)、(4)低タンパク質食にスレオニン、メチオニン以外の不足するアミノ酸を全て足した群(c)、(5)低タンパク質食にメチオニン以外の不足アミノ酸を全て足した群(d)、(6)低タンパク質食にスレオニン以外の不足アミノ酸を全て足した群(e)、計6群(5匹/群)を設け、各試験区のラットに1週間試験食を供与した。 図2は、スレオニン、メチオニンの合計重量%を変化させた試験食を1週間供与されたラットについて、血中アディポネクチン濃度を示す図である。試験区は、食事中の総アミノ酸におけるスレオニン、メチオニンの合計重量%が、(1)0.00%、(2)0.39%、(3)0.78%、(4)1.56%、(5)2.18%、(6)3.12%、(7)4.68%、(8)6.24%(対照群)(5匹/群)となるように設け、各試験区のラットに1週間試験食を供与した。 図3は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて平均摂食量を示す図である。試験区は、(1)大豆油を飼料全体の7%含む対照食群、(2)ラードを飼料全体の15%含む高脂肪食(HFD)群、(3)ラードを飼料全体の15%含む高脂肪食組成を基にThr、Met含有量を低減させた(HFD−TM)群、計3群(5匹/群)を設け、各試験区のラットに9週間試験食を供与した。以降の図でも、実験条件は同じである。 図4は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて平均脂肪摂取量を示す図である。 図5は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて平均タンパク質摂食量を示す図である。 図6は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて平均炭水化物摂取量を示す図である。 図7は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて平均摂取エネルギー量を示す図である。 図8は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて、試験開始前の体重を示す図である。 図9は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて、試験後の体重を示す図である。 図10は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて、体重あたり肝臓重量(%対照食群)を示す図である。 図11は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて、体重あたり精巣周囲脂肪重量(%対照食群)を示す図である。 図12は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて、体重あたり腓腹筋重量(%対照食群)を示す図である。 図13は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて、体重あたりヒラメ筋重量(%対照食群)を示す図である。 図14は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて血中レプチン濃度を示す図である。 図15は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて血中アディポネクチン濃度を示す図である。 図16は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて血中インスリン濃度を示す図である。 図17は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて血中グルコース濃度を示す図である。 図18は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて血中トリグリセリドを示す図である。 図19は、対照食、HFD、またはHFD−TMを供与されたラットについて血中アルブミン濃度を示す図である。
本発明は、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、スレオニン0〜2.9重量%を含有する組成物を提供する。
本発明の組成物は、アミノ酸ソースとして、遊離アミノ酸、またはペプチド、あるいは遊離アミノ酸およびペプチドの双方を含有する。好ましくは、本発明の組成物は、遊離アミノ酸、または遊離アミノ酸およびペプチドの双方を含有する。
遊離アミノ酸とは、ペプチドの通常の構成成分である20種のα−アミノ酸の遊離体を意味する。このようなα−アミノ酸としては、例えば、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−スレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンが挙げられる。本発明の組成物は、アミノ酸ソースとして、例えば、1種以上、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、6種以上、7種以上、8種以上、9種以上、10種以上、11種以上、12種以上、13種以上、14種以上、15種以上、16種以上、17種以上、18種以上、19種以上または20種の遊離アミノ酸を含有していてもよい。本発明の組成物はまた、好ましくは、L−スレオニンを除く19種の遊離アミノ酸、またはL−スレオニンおよびL−メチオニンを除く18種の遊離アミノ酸を含有していてもよい。遊離アミノ酸は、有機化学的手法により合成されたものであっても、生物(例、微生物、植物、動物)から単離された天然物であってもよい。遊離アミノ酸はまた、精製物(例、結晶)であっても、非精製物であってもよい。
ペプチドとは、アミノ酸の重合体全般を意味する。ペプチドとしては、例えば、ポリペプチド(即ち、タンパク質)、オリゴペプチド(例、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド)が挙げられる。ペプチドは、他の部分(例、糖部分)を有している複合ペプチド(例、糖タンパク質)であってもよい。ペプチドは、生体内で分解されて遊離アミノ酸を生成することが知られている。したがって、ペプチドは、生体内でアミノ酸ソースとして働き得る。本発明の組成物は、アミノ酸ソースとして、1種または2種以上(例、3種以上、4種以上、5種以上、6種以上、7種以上、8種以上、9種以上、または10種以上)のペプチドを含有していてもよい。ペプチドは、有機化学的手法により合成されたものであっても、生物(例、微生物、植物、動物)から単離された天然物であってもよい。ペプチドはまた、精製物(例、結晶)であっても、非精製物であってもよい。ペプチドはさらに、加水分解物であってもよい。
遊離アミノ酸およびペプチドは、塩であっても、なくてもよい。遊離アミノ酸およびペプチドの塩としては、例えば、無機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩および有機塩基との塩が挙げられる。無機塩基との塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。無機酸との塩としては、例えば、ハロゲン化水素酸(例、塩酸)、硫酸、硝酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸等との塩が挙げられる。有機塩基との塩としては、例えば、ヌクレオチド(例、プリン誘導体、ピリミジン誘導体)、アルカロイドが挙げられる。遊離アミノ酸およびペプチドはまた、水和物または溶媒和物であっても、なくてもよい。
アミノ酸は、遊離アミノ酸、またはペプチドの形態を採ることができる。したがって、アミノ酸とは、特に断らない限り、遊離アミノ酸、またはアミド結合によりペプチドを形成している非遊離アミノ酸である、上述したα−アミノ酸を意図するものとする。アミノ酸の一部は、必須アミノ酸として知られている。必須アミノ酸に該当するアミノ酸は、L−スレオニン、L−メチオニン、L−トリプトファン、L−リジン、L−フェニルアラニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシンおよびL−ヒスチジンである。
総アミノ酸とは、組成物中に含有される、遊離アミノ酸または非遊離アミノ酸である、上述したα−アミノ酸の総量を意味する。
本発明の組成物が、アミノ酸ソースとして、遊離アミノ酸およびペプチドの双方を含有する場合、総アミノ酸の重量に対する遊離アミノ酸の重量の百分率は、例えば30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上、さらにより好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上であってもよい。この場合、総アミノ酸の重量に対する遊離アミノ酸の重量の百分率はまた、例えば90%以下、好ましくは85%以下、より好ましくは80%以下であってもよい。
本発明の組成物はまた、アミノ酸ソースとして、必須アミノ酸(遊離アミノ酸または非遊離アミノ酸)を含有する場合、栄養学的観点から、本発明の組成物中の総アミノ酸の重量に対する必須アミノ酸の重量の百分率は、例えば15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上、さらにより好ましくは30%以上、特に好ましくは35%以上であってもよい。この場合、総アミノ酸の重量に対する必須アミノ酸の重量の百分率はまた、例えば90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下、さらにより好ましくは60%以下、特に好ましくは50%以下であってもよい。
本発明の組成物はさらに、アミノ酸ソースとして、必須アミノ酸(遊離アミノ酸または非遊離アミノ酸)を含有する場合、本発明の組成物中に含まれる遊離必須アミノ酸の総量は、非遊離必須アミノ酸の総量以上であっても、未満であってもよい。
本発明の組成物では、総アミノ酸中、L−スレオニンの含量が制限されている。総アミノ酸中、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量は、上述のとおり0〜2.9重量%である。L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量は、好ましくは0.2重量%以上、より好ましくは0.3重量%以上、さらにより好ましくは0.6重量%以上、特に好ましくは0.8または1.0重量%以上である。L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量はまた、好ましくは2.5重量%以下、より好ましくは2.0重量%以下、さらにより好ましくは1.5重量%以下である。したがって、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量は、総アミノ酸中、好ましくは0.2〜2.0重量%、より好ましくは0.3〜2.0重量%、さらにより好ましくは0.6〜1.5重量%、特に好ましくは1.0〜1.5重量%であってもよい。
本発明の組成物が、アミノ酸ソースとして、遊離アミノ酸およびペプチドの双方を含有する場合、(i)L−スレオニンは、遊離アミノ酸として存在しないか(即ち、遊離L−スレオニンが未配合であるか)、または(ii)L−スレオニンが遊離アミノ酸として存在する場合には、組成物中の遊離L−スレオニン量は、ペプチド中のL−スレオニン量(即ち、非遊離L−スレオニン量)よりも少ないものであってもよい。
食品中アミノ酸組成の情報は、例えば、文部科学省が公開している「日本食品標準成分表準拠 アミノ酸成分表2010」(アドレス「http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298881.htm」)に開示されている。一般的な食材のL−スレオニンは、2.03〜6.30重量%であり、カゼインでは3.94重量%、大豆では3.99重量%、卵白では4.52重量%、卵黄では5.11重量%であることなどが示されている(例えば、表1、2を参照)。これらの食材を組み合わされることにより各食事、献立が作られることから、通常の食事中のL−スレオニン重量%が2.03%を下回ることは考えられない。
また、サプリメント等の製品も、大豆タンパク質、小麦たんぱく質等が主要成分となっており上記食材範囲よりもL−スレオニン重量%が低下することは考えられない。
さらに、タンパク質源が入っていない、結晶状態のアミノ酸のみで構成されるサプリメント等の製品も、アミノ酸バランスを良くしてアミノ酸スコアを高くすることが主眼に置かれているため、製品中のL−スレオニン重量%が2.03%を下回るものは考えられない。
Figure 2014009216
1)全てのアミノ酸はL体である。
2)数値は、総アミノ酸に占める各必須アミノ酸の重量%(W/W)を示す。したがって、各食材について、表1に示される必須アミノ酸の全重量%、および表2に示される非必須アミノ酸の全重量%の合計は、100重量%である。
Figure 2014009216
1)全てのアミノ酸はL体である。
2)数値は、総アミノ酸に占める各非必須アミノ酸の重量%(W/W)を示す。したがって、各食材について、表1に示される必須アミノ酸の全重量%、および表2に示される非必須アミノ酸の全重量%の合計は、100重量%である。
本発明の組成物では、好ましくは、L−スレオニンの含量の制限に加えて、L−メチオニンの含量が制限される。L−メチオニンの含量は、L−スレオニンの含量未満であっても以上であってもよい。本発明の組成物において、総アミノ酸中、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量は、0重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、より好ましくは0.4重量%以上、さらにより好ましくは0.5重量%以上、特に好ましくは0.6重量%以上または0.7重量%以上である。総アミノ酸中、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量はまた、2.0重量%以下、好ましくは1.8重量%以下、より好ましくは1.6重量%以下、さらにより好ましくは1.4重量%以下、特に好ましくは1.2重量%以下または1.0重量%以下である。したがって、総アミノ酸中、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量は、例えば0〜2.0重量%、好ましくは0.2〜1.4重量%、より好ましくは0.4〜1.0重量%、さらにより好ましくは0.7〜1.0重量%であってもよい。
本発明の組成物が、アミノ酸ソースとして、遊離アミノ酸およびペプチドの双方を含有する場合、(i)L−メチオニンは、遊離アミノ酸として存在しないか(即ち、遊離L−メチオニンが未配合であるか)、または(ii)L−メチオニンが遊離アミノ酸として存在する場合には、組成物中の遊離L−メチオニン量は、ペプチド中のL−メチオニン量(即ち、非遊離L−メチオニン量)よりも少ないものであってもよい。
本発明の組成物は、L−スレオニン、好ましくはL−スレオニンおよびL−メチオニンの含量が制限されているものの、栄養の観点から、他の必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で(即ち、非遊離アミノ酸として)含有していてもよい。ヒトでは、必須アミノ酸として、L−スレオニン、L−メチオニン、L−トリプトファン、L−リジン、L−フェニルアラニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシン、およびL−ヒスチジンが知られている。したがって、本発明の組成物は、L−トリプトファン、L−リジン、L−フェニルアラニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシンおよびL−ヒスチジンからなる群より選ばれる1種以上、好ましくは2種以上、より好ましくは3種以上、さらにより好ましくは4種以上、5種以上または6種以上、特に好ましくは全ての必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態、好ましくは遊離アミノ酸の形態、または遊離アミノ酸およびペプチドの形態で含有していてもよい。
ところで、天然タンパク質等の天然ペプチド中に含まれるL−トリプトファンの含量は、他のアミノ酸に比し、少ないことが知られている(例えば、表1、2を参照)。したがって、L−スレオニンおよび/またはL−メチオニン以外の必須アミノ酸の含量について天然のアミノ酸ソース中の含量を栄養学的観点から模倣するため、本発明の組成物中のL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量および/またはL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。勿論、上記にかかわらず、本発明の組成物中のL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量および/またはL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量以上であってもよい。本発明の組成物がL−トリプトファンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、例えば0.4〜1.3重量%である。
本発明の組成物が1種以上の必須アミノ酸を遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量は、L−スレオニン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
同様に、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、L−スレオニンおよびL−メチオニン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
また、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、L−スレオニン、L−メチオニンおよびL−トリプトファン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
具体的には、本発明の組成物中の必須アミノ酸の遊離アミノ酸換算量について、最も少ない遊離アミノ酸換算量で含まれる必須アミノ酸(L1)/二番目に少ない遊離アミノ酸換算量で含まれる必須アミノ酸(L2)/三番目に少ない遊離アミノ酸換算量で含まれる必須アミノ酸(L3)の組合せは、以下のとおりであってもよい:
(1)L−スレオニン(L1)/L−メチオニン(L2)/L−トリプトファン(L3);
(2)L−スレオニン(L1)/L−トリプトファン(L2)/L−メチオニン(L3);
(3)L−メチオニン(L1)/L−スレオニン(L2)/L−トリプトファン(L3);
(4)L−メチオニン(L1)/L−トリプトファン(L2)/L−スレオニン(L3);
(5)L−トリプトファン(L1)/L−スレオニン(L2)/L−メチオニン(L3);および
(6)L−トリプトファン(L1)/L−メチオニン(L2)/L−スレオニン(L3)。
例えば、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ独立して、他の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下、0.4倍以下、0.3倍以下、0.2倍以下または0.1倍以下であってもよい。
本発明の組成物は、遊離L−スレオニンを含有しても、含有しなくてもよい。本発明の組成物が遊離L−スレオニンを含有する場合、遊離L−スレオニン量は、遊離L−スレオニン以外の各遊離必須アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
本発明の組成物はまた、遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニンを含有しても、含有しなくてもよい。本発明の組成物が遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニンを含有する場合、遊離L−スレオニン量および遊離L−メチオニン量は、それぞれ、遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニン以外の各遊離必須アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
本発明の組成物はさらに、遊離L−スレオニン、遊離L−メチオニンおよび遊離L−トリプトファンを含有しても、含有しなくてもよい。本発明の組成物が遊離L−スレオニン、遊離L−メチオニンおよび遊離L−トリプトファンを含有する場合、遊離L−スレオニン量、遊離L−メチオニン量および遊離L−トリプトファン量は、それぞれ、他の遊離必須アミノ酸の各量よりも少ないものであってもよい。
具体的には、本発明の組成物中の遊離必須アミノ酸の量について、最も少ない量で含まれる遊離必須アミノ酸(fL1)/二番目に少ない量で含まれる遊離必須アミノ酸(fL2)/三番目に少ない量で含まれる遊離必須アミノ酸(fL3)の組合せは、以下のとおりであってもよい:
(1’)遊離L−スレオニン(fL1)/遊離L−メチオニン(fL2)/遊離L−トリプトファン(fL3);
(2’)遊離L−スレオニン(fL1)/遊離L−トリプトファン(fL2)/遊離L−メチオニン(fL3);
(3’)遊離L−メチオニン(fL1)/遊離L−スレオニン(fL2)/遊離L−トリプトファン(fL3);
(4’)遊離L−メチオニン(fL1)/遊離L−トリプトファン(fL2)/遊離L−スレオニン(fL3);
(5’)遊離L−トリプトファン(fL1)/遊離L−スレオニン(fL2)/遊離L−メチオニン(fL3);および
(6’)遊離L−トリプトファン(fL1)/遊離L−メチオニン(fL2)/遊離L−スレオニン(fL3)。
例えば、遊離L−スレオニン量、遊離L−メチオニン量および遊離L−トリプトファン量は、それぞれ独立して、他の遊離必須アミノ酸の各量の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下、0.4倍以下、0.3倍以下、0.2倍以下または0.1倍以下であってもよい。
本発明の組成物は、上述したL−スレオニン、L−メチオニンおよびL−トリプトファンに加えて、必須アミノ酸として、L−リジン、L−フェニルアラニン、L−バリン、L−ロイシン、L−イソロイシンおよびL−ヒスチジンからなる群より選ばれる1種以上、好ましくは2種以上、より好ましくは3種以上、さらにより好ましくは4種以上または5種以上、特に好ましくは全ての必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有していてもよい。
本発明の組成物がL−リジンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−リジンの遊離アミノ酸換算量は、例えば2.7〜8.2重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−リジンを含有する。本発明の組成物が遊離L−リジンを含有する場合、組成物中の遊離L−リジン量は、ペプチド中のL−リジン量(即ち、非遊離L−リジン量)以上であっても、ペプチド中のL−リジン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−リジン量以上である。なお、L−リジンが体重を減少させ得ることが特許文献4に報告されている。したがって、本発明の組成物の効果を増強するという観点からは、L−リジンの遊離アミノ酸換算量は、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量よりも多いことが好ましく、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量の各々よりも多いことがより好ましい。また、L−リジンの遊離アミノ酸換算量は、本発明の組成物中に含まれる各必須アミノ酸のアミノ酸換算量の中で最も多いものであってもよい。
本発明の組成物がL−フェニルアラニンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−フェニルアラニンの遊離アミノ酸換算量は、例えば1.7〜5.2重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−フェニルアラニンを含有する。本発明の組成物が遊離L−フェニルアラニンを含有する場合、組成物中の遊離L−フェニルアラニン量は、ペプチド中のL−フェニルアラニン量(即ち、非遊離L−フェニルアラニン量)以上であっても、ペプチド中のL−フェニルアラニン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−フェニルアラニン量以上である。
本発明の組成物がL−バリンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−バリンの遊離アミノ酸換算量は、例えば2.3〜6.7重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−バリンを含有する。本発明の組成物が遊離L−バリンを含有する場合、組成物中の遊離L−バリン量は、ペプチド中のL−バリン量(即ち、非遊離L−バリン量)以上であっても、ペプチド中のL−バリン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−バリン量以上である。
本発明の組成物がL−ロイシンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−ロイシンの遊離アミノ酸換算量は、例えば3.2〜9.4重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−ロイシンを含有する。本発明の組成物が遊離L−ロイシンを含有する場合、組成物中の遊離L−ロイシン量は、ペプチド中のL−ロイシン量(即ち、非遊離L−ロイシン量)以上であっても、ペプチド中のL−ロイシン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−ロイシン量以上である。なお、L−ロイシンが脂肪蓄積の抑制において重量な役割を果たし得ることが特許文献5に示唆されている。したがって、本発明の組成物の効果を増強するという観点からは、L−ロイシンの遊離アミノ酸換算量は、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量よりも多いことが好ましく、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量の各々よりも多いことがより好ましい。また、L−ロイシンの遊離アミノ酸換算量は、本発明の組成物中に含まれる各必須アミノ酸のアミノ酸換算量の中で最も多いものであってもよい。あるいは、L−ロイシンの遊離アミノ酸換算量および前述したL−リジンの遊離アミノ酸換算量の一方が、本発明の組成物中に含まれる各必須アミノ酸のアミノ酸換算量の中で最も多いものであり、他方が二番目に多いものであってもよい。
本発明の組成物がL−イソロイシンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−イソロイシンの遊離アミノ酸換算量は、例えば1.8〜5.2重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−イソロイシンを含有する。本発明の組成物が遊離L−イソロイシンを含有する場合、組成物中の遊離L−イソロイシン量は、ペプチド中のL−イソロイシン量(即ち、非遊離L−イソロイシン量)以上であっても、ペプチド中のL−イソロイシン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−イソロイシン量以上である。
本発明の組成物がL−ヒスチジンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−ヒスチジンの遊離アミノ酸換算量は、例えば1.0〜3.0重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−ヒスチジンを含有する。本発明の組成物が遊離L−ヒスチジンを含有する場合、組成物中の遊離L−ヒスチジン量は、ペプチド中のL−ヒスチジン量(即ち、非遊離L−ヒスチジン量)以上であっても、ペプチド中のL−ヒスチジン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−ヒスチジン量以上である。
本発明の組成物は、1種以上の非必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有していてもよい。したがって、本発明の組成物は、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−プロリン、L−セリン、L−チロシン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、およびL−アルギニンからなる群より選ばれる1種以上、好ましくは2種以上、3種以上または4種以上、より好ましくは5種以上、6種以上、7種以上または8種以上、さらにより好ましくは9種以上または10種以上、特に好ましくは全ての非必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態、好ましくは遊離アミノ酸の形態、または遊離アミノ酸およびペプチドの形態で含有していてもよい。
本発明の組成物がグリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−プロリン、L−セリン、L−チロシン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、およびL−アルギニンからなる群より選ばれる1種以上の非必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量は、1種以上の非必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
同様に、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、1種以上の非必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
また、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、1種以上の非必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
具体的には、1以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物中のアミノ酸の遊離アミノ酸換算量について、最も少ない遊離アミノ酸換算量で含まれるアミノ酸(L1)/二番目に少ない遊離アミノ酸換算量で含まれるアミノ酸(L2)/三番目に少ない遊離アミノ酸換算量で含まれるアミノ酸(L3)の組合せは、上述した(1)〜(6)の組合せと同様であってもよい。
例えば、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ独立して、1種以上の非必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下、0.4倍以下、0.3倍以下、0.2倍以下または0.1倍以下であってもよい。
1種以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物は、遊離L−スレオニンを含有しても、含有しなくてもよい。1種以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物が遊離L−スレオニンを含有する場合、遊離L−スレオニン量は、各遊離非必須アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
同様に、1種以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物は、遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニンを含有しても、含有しなくてもよい。1種以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物が遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニンを含有する場合、遊離L−スレオニン量および遊離L−メチオニン量は、それぞれ、各遊離非必須アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
1種以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物はさらに、遊離L−スレオニン、遊離L−メチオニンおよび遊離L−トリプトファンを含有しても、含有しなくてもよい。1種以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物が遊離L−スレオニン、遊離L−メチオニンおよび遊離L−トリプトファンを含有する場合、遊離L−スレオニン量、遊離L−メチオニン量および遊離L−トリプトファン量は、それぞれ、各遊離非必須アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
具体的には、1以上の非必須アミノ酸を含有する本発明の組成物中の遊離アミノ酸の量について、最も少ない量で含まれる遊離アミノ酸(fL1)/二番目に少ない量で含まれる遊離アミノ酸(fL2)/三番目に少ない量で含まれる遊離アミノ酸(fL3)の組合せは、上述した(1’)〜(6’)の組合せと同様であってもよい。
例えば、遊離L−スレオニン量、遊離L−メチオニン量および遊離L−トリプトファン量は、他の遊離非必須アミノ酸の各量の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下、0.4倍以下、0.3倍以下、0.2倍以下または0.1倍以下であってもよい。
本発明の組成物がグリシンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、グリシンの遊離アミノ酸換算量は、例えば1.7〜2.6重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離グリシンを含有する。本発明の組成物が遊離グリシンを含有する場合、組成物中の遊離グリシン量は、ペプチド中のグリシン量(即ち、非遊離グリシン量)以上であっても、ペプチド中のグリシン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のグリシン量以上である。
本発明の組成物がL−アラニンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−アラニンの遊離アミノ酸換算量は、例えば2.8〜4.1重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−アラニンを含有する。本発明の組成物が遊離L−アラニンを含有する場合、組成物中の遊離L−アラニン量は、ペプチド中のL−アラニン量(即ち、非遊離L−アラニン量)以上であっても、ペプチド中のL−アラニン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−アラニン量以上である。
本発明の組成物がL−アスパラギンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−アスパラギンの遊離アミノ酸換算量は、例えば3.4〜5.0重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−アスパラギンを含有する。本発明の組成物が遊離L−アスパラギンを含有する場合、組成物中の遊離L−アスパラギン量は、ペプチド中のL−アスパラギン量(即ち、非遊離L−アスパラギン量)以上であっても、ペプチド中のL−アスパラギン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−アスパラギン量以上である。
本発明の組成物がL−システインを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−システインの遊離アミノ酸換算量は、例えば2.0〜3.0重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−システインを含有する。本発明の組成物が遊離L−システインを含有する場合、組成物中の遊離L−システイン量は、ペプチド中のL−システイン量(即ち、非遊離L−システイン量)以上であっても、ペプチド中のL−システイン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−システイン量以上である。
本発明の組成物がL−グルタミンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−グルタミンの遊離アミノ酸換算量は、例えば10.0〜14.6重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−グルタミンを含有する。本発明の組成物が遊離L−グルタミンを含有する場合、組成物中の遊離L−グルタミン量は、ペプチド中のL−グルタミン量(即ち、非遊離L−グルタミン量)以上であっても、ペプチド中のL−グルタミン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−グルタミン量以上である。
本発明の組成物がL−プロリンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−プロリンの遊離アミノ酸換算量は、例えば10.3〜15.0重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−プロリンを含有する。本発明の組成物が遊離L−プロリンを含有する場合、組成物中の遊離L−プロリン量は、ペプチド中のL−プロリン量(即ち、非遊離L−プロリン量)以上であっても、ペプチド中のL−プロリン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−プロリン量以上である。
本発明の組成物がL−セリンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−セリンの遊離アミノ酸換算量は、例えば5.3〜7.8重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−セリンを含有する。本発明の組成物が遊離L−セリンを含有する場合、組成物中の遊離L−セリン量は、ペプチド中のL−セリン量(即ち、非遊離L−セリン量)以上であっても、ペプチド中のL−セリン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−セリン量以上である。
本発明の組成物がL−チロシンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−チロシンの遊離アミノ酸換算量は、例えば5.3〜7.7重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−チロシンを含有する。本発明の組成物が遊離L−チロシンを含有する場合、組成物中の遊離L−チロシン量は、ペプチド中のL−チロシン量(即ち、非遊離L−チロシン量)以上であっても、ペプチド中のL−チロシン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−チロシン量以上である。
本発明の組成物がL−アスパラギン酸を遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−アスパラギン酸の遊離アミノ酸換算量は、例えば3.4〜5.0重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−アスパラギン酸を含有する。本発明の組成物が遊離L−アスパラギン酸を含有する場合、組成物中の遊離L−アスパラギン酸量は、ペプチド中のL−アスパラギン酸量(即ち、非遊離L−アスパラギン酸量)以上であっても、ペプチド中のL−アスパラギン酸量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−アスパラギン酸量以上である。
本発明の組成物がL−グルタミン酸を遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−グルタミン酸の遊離アミノ酸換算量は、例えば10.0〜14.6重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−グルタミン酸を含有する。本発明の組成物が遊離L−グルタミン酸を含有する場合、組成物中の遊離L−グルタミン酸量は、ペプチド中のL−グルタミン酸量(即ち、非遊離L−グルタミン酸量)以上であっても、ペプチド中のL−グルタミン酸量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−グルタミン酸量以上である。
本発明の組成物がL−アルギニンを遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、L−アルギニンの遊離アミノ酸換算量は、例えば3.5〜5.2重量%である。好ましくは、本発明の組成物は、遊離L−アルギニンを含有する。本発明の組成物が遊離L−アルギニンを含有する場合、組成物中の遊離L−アルギニン量は、ペプチド中のL−アルギニン量(即ち、非遊離L−アルギニン量)以上であっても、ペプチド中のL−アルギニン量未満であってもよいが、好ましくはペプチド中のL−アルギニン量以上である。なお、L−アルギニンが肥満を改善し得ることが特許文献3に報告されている。したがって、本発明の組成物の効果を増強するという観点からは、L−アルギニンの遊離アミノ酸換算量は、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量よりも多いことが好ましく、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量の各々よりも多いことがより好ましい。また、L−アルギニンの遊離アミノ酸換算量は、本発明の組成物中に含まれる各非必須アミノ酸のアミノ酸換算量の中で最も多いものであってもよい。
本発明の組成物はまた、必須アミノ酸または非必須アミノ酸の種類にかかわらず、上述したα−アミノ酸から選ばれる任意のアミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有していてもよい。したがって、本発明の組成物は、制限されたL−スレオニンおよびL−メチオニンに加えて、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンからなる群より選ばれる1種以上、好ましくは2種以上、3種以上、4種以上、5種以上または6種以上、より好ましくは7種以上、8種以上、9種以上、10種以上、または11種以上、さらにより好ましくは12種以上、13種以上、14種以上、15種以上、16種以上または17種以上、特に好ましくは18種の全てのアミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態、好ましくは、遊離アミノ酸の形態、または遊離アミノ酸およびペプチドの形態で含有していてもよい。
本発明の組成物が上述した必須アミノ酸または非必須アミノ酸から選ばれる任意のアミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量は、1種以上のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
同様に、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、1種以上のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
また、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、1種以上のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ないものであってもよい。
具体的には、1以上のアミノ酸を含有する本発明の組成物中のアミノ酸の遊離アミノ酸換算量について、最も少ない遊離アミノ酸換算量で含まれるアミノ酸(L1)/二番目に少ない遊離アミノ酸換算量で含まれるアミノ酸(L2)/三番目に少ない遊離アミノ酸換算量で含まれるアミノ酸(L3)の組合せは、上述した(1)〜(6)の組合せと同様であってもよい。
例えば、L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量は、それぞれ、1種以上のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下、0.4倍以下、0.3倍以下、0.2倍以下または0.1倍以下であってもよい。本発明の組成物が1種以上のアミノ酸を遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する場合、総アミノ酸中、当該アミノ酸の遊離アミノ酸換算量は、上述したとおりである。
上述した必須アミノ酸または非必須アミノ酸から選ばれる任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物は、遊離L−スレオニンを含有しても、含有しなくてもよい。当該任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物が遊離L−スレオニンを含有する場合、遊離L−スレオニン量は、遊離L−スレオニン以外の各遊離アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
同様に、当該任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物は、遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニンを含有しても、含有しなくてもよい。当該任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物が遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニンを含有する場合、遊離L−スレオニン量および遊離L−メチオニン量は、遊離L−スレオニンおよび遊離L−メチオニン以外の各遊離アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
当該任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物はさらに、遊離L−スレオニン、遊離L−メチオニンおよび遊離L−トリプトファンを含有しても、含有しなくてもよい。当該任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物が遊離L−スレオニン、遊離L−メチオニンおよび遊離L−トリプトファンを含有する場合、遊離L−スレオニン量、遊離L−メチオニン量および遊離L−トリプトファン量は、それぞれ、各遊離アミノ酸量よりも少ないものであってもよい。
具体的には、当該任意のアミノ酸を含有する本発明の組成物中の遊離アミノ酸の量について、最も少ない量で含まれる遊離アミノ酸(fL1)/二番目に少ない量で含まれる遊離アミノ酸(fL2)/三番目に少ない量で含まれる遊離アミノ酸(fL3)の組合せは、上述した(1’)〜(6’)の組合せと同様であってもよい。
例えば、遊離L−スレオニン量および/またはL−メチオニン量は、他の遊離アミノ酸の各量の0.9倍以下、0.8倍以下、0.7倍以下、0.6倍以下、0.5倍以下、0.4倍以下、0.3倍以下、0.2倍以下または0.1倍以下であってもよい。
本発明の組成物は、L−スレオニンの含量、好ましくはL−スレオニンおよびL−メチオニンの含量の制限を目的とする成分調整の観点から、遊離アミノ酸として、L−スレオニンおよび/またはL−メチオニン(例、結晶)が含有されていないものであってもよい。本発明の組成物はまた、同様の観点から、遊離アミノ酸として、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンからなる群より選ばれる1種、好ましくは2種以上、3種以上、4種以上、5種以上または6種以上、より好ましくは7種以上、8種以上、9種以上、10種以上、または11種以上、さらにより好ましくは12種以上、13種以上、14種以上、15種以上、16種以上または17種以上、特に好ましくは18種の全てのアミノ酸(例、結晶)が含有されているものであってもよい。本発明の組成物に対する各遊離アミノ酸の含有量は、上述した遊離アミノ酸換算量が達成されるような量である。
ペプチドは、上述したように、アミノ酸の重合体であり、タンパク質を含む用語であることが意図される。したがって、本発明の組成物では、アミノ酸ソースとして、タンパク質等のペプチド自体、および/またはタンパク質等のペプチドを含有する食材が配合されていてもよい。本発明の組成物に配合され得る、タンパク質等のペプチドとしては、生体に対する有害な作用を有しないものである限り特に限定されないが、例えば、乳由来タンパク質(例、カゼイン、ホエイタンパク)、卵由来タンパク質(例、全卵タンパク質、卵黄タンパク質、卵白タンパク質)、穀類(例、米、小麦、トウモロコシ、そば、えんばく、大麦)またはいも類(例、じゃがいも、さつまいも、さといも)または豆類(例、大豆、小豆、緑豆)または果実類(例、パイナップル、りんご、バナナ)または野菜類(えだまめ、ホウレンソウ、ブロッコリー、)または種実類(例、落花生、ごま、アーモンド)または藻類(例、あまのり、ひじき、わかめ)またはきのこ類(例、まいたけ、しいたけ、えのきたけ)由来タンパク質(例、グロブリン、グリアジン、グルテニン、ゼイン、グルテリン)、および肉類(例、ウシ、ブタ、ニワトリ、ヒツジ、ウマ)または魚介類(例、アジ、マグロ、カツオ、サケ、エビ、ホタテ、カキ、イカ、タコ)由来タンパク質(例、コラーゲン(ゼラチン)、エラスチン、アクチン、ミオシン、ヘモグロビン、ミオグロビン)、ならびにそれらの加水分解物が挙げられる。タンパク質等のペプチドを含有する食材としては、例えば、乳類(例、牛乳、または乳清)、卵類(例、鶏卵、または卵黄、卵白)、穀類(例、パン)、いも類(例、じゃがいも)、豆類(例、大豆)、果実類(例、パイナップル)、野菜類(例、ホウレンソウ)、種実類(例、落花生)、藻類(例、わかめ)、きのこ類(例、まいたけ)、肉類(例、ウシ)、および魚介類(例、マグロ)、ならびにこれらの発酵物(例、ヨーグルト、チーズ、醤油、みそ、食酢、バター、乳酸菌飲料、醸造酒)が挙げられる。なお、このような食材は、タンパク質等のペプチドのみならず、遊離アミノ酸をも含有し得るので、ペプチドおよび/または遊離アミノ酸を含有する食材として配合されてもよい。
本発明の組成物は、アミノ酸ソースに加えて、他の食用可能な成分をさらに含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、脂質(例、不飽和脂肪酸等の脂肪酸、リン脂質)、炭水化物(例、スターチ等の糖質、食物繊維)、ビタミン(例、ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、K)、ミネラル(例、鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、カリウム)が挙げられる。
本発明の組成物では、L−スレオニンおよびL−メチオニンの含有量が、1日あたりの摂取量として、摂取対象の一日当りの総タンパク質摂取重量に対し、アミノ酸遊離体換算量で、L−スレオニン0〜2.9重量%(好ましくは0.3〜2.0重量%、より好ましくは0.6〜1.5重量%、さらに好ましくは1.0〜1.5重量%)およびL−メチオニン0〜2.0重量%(好ましくは0.2〜1.4重量%、より好ましくは0.4〜1.0重量%、さらに好ましくは0.7〜1.0重量%)の割合となる量であってもよい。また、L−スレオニンおよびL−メチオニンの含有量が、1日あたりの摂取量として、摂取対象の体重1kgあたり、アミノ酸遊離体換算量で、L−スレオニン0〜29mg(好ましくは3〜20mg、より好ましくは6〜15mg、さらに好ましくは10〜15mg)およびL−メチオニン0〜20mg(好ましくは2〜14mg、より好ましくは4〜10mg、さらに好ましくは7〜10mg)の割合となる量であることもまた好ましい。一日に摂取することが必要なタンパク質量の求め方には、幾つかの方法が知られている。ある方法によれば、一日に摂取することが必要なタンパク質量は、通常、約0.9〜1.1(g/kg体重/day)であると見積もられる。しかしながら、大きなけがや精神的ストレスなどがある場合は、約2〜2.5g/kg/日のタンパク質量が必要である。
本発明の組成物は、血中アディポネクチン濃度の上昇作用を有し得る。したがって、本発明の組成物は、例えば、体重の増加および体脂肪蓄積の抑制、あるいは肥満、メタボリックシンドローム、高脂血症、耐糖能異常、糖尿病、高血圧、動脈硬化症、虚血性心疾患等の疾患の予防および治療に有用である。
本発明の組成物は、その効能の向上のため、本発明の組成物の効果を増強または補完し得る成分(例、物質、組成物)をさらに含有していてもよい。このような成分としては、例えば、アディポネクチン分泌促進剤(例、エルゴステロール、緑茶カテキン、大豆蛋白加水分解物、シソ科植物より抽出された抽出物)、食欲抑制剤(例、マジンドール、シブトラミン、フェンテルミン、ベンズフェタミン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、レプチン)、脂肪吸収抑制剤(例、オーリスタット、アカルボース、ボグリボース)、熱産生(カロリー消費)促進剤(例、カプシノイド類、交感神経β3アドレナリン受容体アゴニスト、レプチン)、肥満の予防または治療剤(例、食欲抑制剤、脂肪吸収抑制剤、熱産生促進剤)、メタボリックシンドロームの予防または治療剤(例、食欲抑制剤、脂肪吸収抑制剤、熱産生促進剤)、高脂血症の予防または治療剤(例、スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤、EPA製剤、小腸コレステロール吸収阻害薬、陰イオン交換樹脂、プロブコール、ニコチン酸)、耐糖能異常または糖尿病の予防または治療剤(例、スルフォニル尿素薬、ナテグリニド等の速攻型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、ビグアナイド製剤、ピオグリタゾン塩酸塩等のインスリン抵抗性改善薬)、高血圧の予防または治療剤(例、利尿薬、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬、直接的レニン阻害薬、交感神経遮断薬、α2受容体刺激薬)、動脈硬化症の予防または治療剤(例、シロスタゾール等の抗血小板薬、ワルファリン等の血液凝固阻害薬、プロスタグランジン誘導体、スタチン系薬剤、フィブラート系薬剤、陰イオン交換樹脂)、虚血性心疾患の予防または治療剤(例、抗血小板薬、血液凝固阻害薬、ベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬、スタチン系薬剤、ならびに漢方(例、防風通聖散、防已黄耆湯、加味逍遥散)が挙げられる。
本発明の組成物は、粉末、液体、半固形物、または固形物等の形態で提供される。
本発明の組成物は、哺乳動物等の動物による摂取に適した形態で提供される。哺乳動物としては、例えば、霊長類(例、ヒト、サル、チンパンジー)、げっ歯類(例、マウス、ラット、モルモット)、ペット(例、イヌ、ネコ、ウサギ)、使役動物または家畜(例、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ)が挙げられるが、ヒトが好ましい。本発明の組成物は、低アディポネクチン血症の被験体、あるいは肥満、メタボリックシンドローム、高脂血症、耐糖能異常、糖尿病、高血圧、動脈硬化症、虚血性心疾患等の疾患を発症している、または発症する危険性が高い、あるいは発症しないことを切望する摂取対象に好適に使用される。
本発明はまた、本発明の組成物を含有する、食品、サプリメント、医薬、または飼料を提供する。本発明の組成物を含有するこのような食品、サプリメント、医薬、または飼料は、血中アディポネクチン分泌促進剤として有用である。本明細書でいうアディポネクチン分泌促進剤は、健康補助食品、保険機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品等)、サプリメント等の機能性食品として、または飼料として供される組成物、および医薬品用途に用いられる組成物を含むものである。
本発明の食品としては、例えば、一般食品(例えば、パン、乳製品(例、牛乳、ヨーグルト)、スナック、ゼリー、飲料、麺類、調味料、調理加工食品(例、冷凍食品、ハム、ソーセージ))、健康食品、ミールリプレイスメント(代替食)、流動食、特定保健用食品、および栄養機能食品が挙げられる。本発明のサプリメントとしては、例えば、錠剤、カプセル剤が挙げられる。本発明の飼料としては、例えば、上述したペット、使役動物および家畜に対する飼料が挙げられる。本発明の食品、サプリメントおよび飼料は、味を調整または改良する果汁、デキストリン等の賦形剤、ビタミンC等の保存剤、バニリン等の嬌味剤、ベニバナ色素等の色素、単糖、オリゴ糖および多糖類(例、グルコース、フルクトース、スクロース、サッカロース、およびこれらを含有する糖質)、酸味料、香料、油脂、乳化剤、全脂粉乳、または寒天などの添加剤を含有していてもよい。
本発明の医薬としては、例えば、注射剤、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、輸液が挙げられる。本発明の医薬は、本発明の組成物に加えて、医薬として許容され得る担体を含有していてもよい。このような担体としては、例えば、ショ糖、デンプン、マンニット、ソルビット、乳糖、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の賦形剤、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、ショ糖、デンプン等の結合剤、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、エアロジル、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム等の滑剤、クエン酸、メントール、グリシルリシン・アンモニウム塩、グリシン、オレンジ粉等の芳香剤、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン等の保存剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸等の安定剤、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウム等の懸濁剤、界面活性剤等の分散剤、水、生理食塩水、オレンジジュース等の希釈剤、カカオ脂、ポリエチレングリコール、白灯油等のベースワックスなどが挙げられるが、それらに限定されるものではない。
本発明の食品等は、本発明の組成物を単位摂取量またはその分割量で含有していてもよい。本発明の食品等はまた、本発明の組成物の単位摂取量またはその分割量が個別に包装または充填されたもの、あるいは本発明の組成物の多数の単位摂取量またはその分割量が包括的に包装または充填されたものであってもよい。本発明の組成物の単位摂取量またはその分割量が個別に包装または充填された本発明の食品等としては、例えば、本発明の組成物の単位摂取量またはその分割量を、通常の包装物〔例えば、紙容器、フィルム(例、プラスチックフィルム)容器、ガラス容器、プラスチック容器〕中に別々に包装または充填したものが挙げられる。このように個別に包装または充填された食品は、さらに組み合わされて、1つの容器〔例えば、紙、フィルム、ガラス、またはプラスチックの容器〕中に一緒に包装または充填されていてもよい。本発明の組成物の多数の単位摂取量またはその分割量が包括的に包装または充填された本発明の食品等としては、例えば、本発明の組成物が区分されることなく1つの容器中に包装または充填されたもの(例、バルク製品)が挙げられる。本発明の食品等はまた、本発明の組成物を、長期間(例えば3日以上、好ましくは7日、10日、14日または21日以上あるいは1ヶ月以上)の摂取に十分な量で含有していてもよい。
本発明はまた、組成物の製造方法を提供する。本発明の製造方法は、2種以上のアミノ酸ソースを混合して、本発明の組成物を得ることを含む。2種以上のアミノ酸ソースの混合は、本発明の組成物が、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0〜2.9重量%を含有することを達成できる任意の様式で行われる。アミノ酸ソースとしては、例えば、遊離アミノ酸、またはペプチド、あるいは遊離アミノ酸およびペプチドの双方を用いることができる。アミノ酸ソースとしてはまた、遊離アミノ酸および/またはペプチドを含有する食材を用いることができる。遊離アミノ酸、ペプチド、および食材の詳細は、上述したとおりである。
2種以上のアミノ酸ソースの混合は、本発明の組成物が、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0〜2.9重量%を含有することを達成する任意の様式で行うことができる。例えば、混合は、粉末、液体、半固形物、または固形物等の形態で適宜行うことができる。本発明の製造方法は、2種以上のアミノ酸ソースに、他の食用可能な成分、および/または本発明の組成物の効果を増強または補完し得る成分を配合することをさらに含んでいてもよい。本発明の製造方法はまた、本発明の組成物を、食品、サプリメント、医薬、または飼料に加工することをさらに含んでいてもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本実施例により本発明が限定されるものではない。
実施例1
F344 Fischerラット(日本チャールス・リバー株式会社)5週齢オス30匹を、CRF−1粉末(オリエンタル酵母)にて2週間馴化させた後、7週齢からさらに2週間下記に示す対照食を与え、9週齢より試験に供した。ラットには、水および飼料を自由摂取させた。試験区は、(1)対照食群、(2)低タンパク質食(対照食の25%相当量のタンパク質含量)に、アミノ酸を結晶状態で(即ち、遊離アミノ酸として)全て足した群(a)、(3)低タンパク質食に、必須アミノ酸以外のアミノ酸を結晶状態で全て足した群(b)、(4)低タンパク質食にスレオニン、メチオニン以外のアミノ酸を全て足した群(c)、(5)低タンパク質食に、メチオニン以外のアミノ酸を全て足した群(d)、(6)低タンパク質食に、スレオニン以外のアミノ酸を全て足した群(e)、計6群(5匹/群)を設け、各試験区のラットに1週間試験食を供与した。実験に用いた飼料組成を表3、表4および表5に示す。1週間後、血中アディポネクチン濃度を測定した。その結果を図1に示す。対照食は、「総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、スレオニン3.88重量%、メチオニン2.73重量%を含有する組成物」に相当する。
その結果、スレオニンおよび/またはメチオニン含量を低下させた食餌がアディポネクチン分泌促進能を有することが明らかになった。
Figure 2014009216
Figure 2014009216
Figure 2014009216
実施例2
F344 Fischerラット(日本チャールス・リバー株式会社)5週齢オス40匹を、CRF−1粉末(オリエンタル酵母)にて2週間馴化させた後、7週齢からさらに2週間下記に示す対照食を与え、9週齢より試験に供した。ラットには、水および飼料を自由摂取させた。試験区は、表6、表7および表8に示す通り、食事中の総アミノ酸におけるスレオニン、メチオニンの総重量%が、(1)0.00%、(2)0.39%、(3)0.78%、(4)1.56%、(5)2.18%、(6)3.12%、(7)4.68%、(8)6.24%(対照群)(5匹/群)となるように設け、各試験区のラットに1週間試験食を供与した。1週間後、血中アディポネクチン濃度を測定した。その結果を図2に示す。
Figure 2014009216
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実施例3
F344 Fischerラット(日本チャールス・リバー株式会社)5週齢オス15匹を、CRF−1粉末(オリエンタル酵母)にて2週間馴化させた後、7週齢からさらに2週間下記に示す対照食を与え、9週齢より試験に供した。ラットは、水および飼料を自由摂取させた。試験区は、(1)大豆油を飼料全体の7%含む対照食群、(2)ラードを飼料全体の15%含む高脂肪食(HFD)群、(3)ラードを飼料全体の15%含む高脂肪食組成を基にThr、Met含有量を低減させた(HFD−TM)群、計3群(5匹/群)を設け、各試験区のラットに9週間試験食を供与した。実験に用いた飼料組成を表9、表10および表11に示す。飼料摂取重量および各栄養素の摂取量を測定し、各試験食の1g当たりのエネルギーより、摂取エネルギー量を求めた。試験食摂取9週目に剖検を行い、体重等の重量を測定した。また、血中アディポネクチン濃度等の生化学パラメータを測定した。これらの結果を図3〜20に示す。結果は全て平均値±標準誤差(S.E.)で表した。統計処理は分散分析を行なった後、各群と対照群との比較をDunnett型多重比較検定で行い、有意水準5%として判定した。
図3により、群間の平均摂食量に違いはないことがわかる。食事条件の違いから、図4に示されるように1日あたりの脂肪摂取量はHFD群、HFD−TM群では対照群の2倍程度多くなっているが、1日あたりのタンパク質摂取量に有意な違いは見られなかった(図5)。図6に示されるように、1日あたりの炭水化物摂取量はHFD群、HFD−TM群は、対照群よりも有意に少なくなった。この時の1日あたりの摂取エネルギー量を計算すると、HFD群、HFD−TM群では対照群よりも若干多くなったが、HFD群とHFD−TM群の間では全く違いは見出されなかった(図7)。
図8が各実験食を与える前の体重であり、3群間に全く違いはないことがわかる。その後9週間に渡り試験食を供与すると、各群の体重は図9のようになり、HFD−TM群では他の2群に比べて有意に少なかった。この体重変化の内訳を探るために、図10、図11、図12および図13に、体重あたりの肝臓重量、精巣周囲脂肪(内臓脂肪)重量、腓腹筋重量、ヒラメ筋重量を示す。体重あたりの肝臓重量には全く違いは無かった。精巣周囲脂肪(内臓脂肪)重量はHFD群で対照群に比べて有意に上昇したが、HFD−TM群では対照群と同水準に留まっており、アミノ酸組成の違いに由来する脂肪蓄積の抑制効果が見られた。一方、腓腹筋には大きな違いは無かったものの、体重あたりのヒラメ筋重量はHFD群で対照群に比べて有意に減少し、HFD−TM群では対照群と同水準に留まった。図14には、体脂肪量とよく相関することが知られている血中レプチン濃度が示されているが、血中レプチン濃度も内臓脂肪量の結果と整合性のあるものであり、HFD群での有意な上昇が、HFD−TM群では対照群程度に抑えられていた。
これらの効果は、食事中アミノ酸組成改変による血中アディポネクチン上昇による作用であると考えることができた。図15に示されるように、対照群とHFD群の間では血中アディポネクチン濃度に違いは見られなかったものの、HFD−TM群では対照群の倍以上にまでアディポネクチン濃度が上昇していることが見られた。
更に、この作用が糖代謝に与える影響を探るため、血中インスリン濃度(図16)、血中グルコース濃度(図17)を調べた。高脂肪食を食べているHFD群では、糖代謝異常が生じ、血糖値に大きな変化はないものの、血中インスリン濃度は有意に上昇していた。しかしながらHFD−TM群のインスリン濃度は対照群と同水準に留まっており、糖代謝異常の改善が見られた。また図18に示すように、高脂肪食摂取によりHFD群で見られた血中トリグリセリド濃度の有意な上昇が、HFD−TM群では対照群程度に抑制されており、脂質代謝異常についても改善されることが明らかになった。なお、図19に示されるように、タンパク質栄養の指標である血中アルブミン濃度はどの群でも変わらず、タンパク質栄養という観点では十分量のものが担保されているということが示された。
Figure 2014009216
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実施例4
本発明の組成物の処方例は、以下のとおりである。なお、以下に記載した%は全て、重量%(W/W)を意味する。
処方例(1):流動食
流動食は、1パック(150g)あたり、以下の成分を含むように調製してもよい(熱量300kcal)。
タンパク質及び結晶状アミノ酸混合(18.8%)14.0g(大豆タンパク質、カゼイン、卵由来タンパク質またはコラーゲンに適量の結晶状態のアミノ酸を混合して以下の組成とする:内訳の組成 Thr 1.02%、Met 0.72%、His 2.90%、Ile 5.13%、Leu 9.23%、Lys 7.95%、Phe 5.06%、Trp 1.22%、Val 6.52%、Ala 2.91%、Arg 3.70%、Asn 3.56%、Asp 3.56%、Cys 2.10%、Gln 10.40%、Glu 10.40%、Gly 1.82%、Pro 10.72%、Ser 5.57%、Tyr 5.50%)
脂質(25.2%)8.4g、炭水化物(56.0%)42.0g[食物繊維3.6g]、水分81.3g
ミネラル類:Na 600mg(食塩相当量1.53g)、Cl 210mg、K 504mg、Ca 234mg、S 210mg、Mg 108mg、P 222mg、Fe 3.3mg、Zn 6.0mg、I 51μg、Mn 1.35mg、Cu 0.41mg、Se 9.9μg、Cr 9.9μg、Mo 8.4μg
ビタミン類:ビタミンA 214μg、レチノール156μg、B−カロテン690μg、ビタミンD 1.59μg、ビタミンE 2.40mg、ビタミンK 25.2μg、ビタミンB1 0.72mg、ビタミンB2 0.60mg、ナイアシン5.2mg、ビタミンB6 0.40mg、葉酸80μg、ビタミンB12 0.80μg、ビオチン15.2μg、パントテン酸2.01mg、ビタミンC 90mg
処方例(2):ミールリプレイスメント(代替食)
ミールリプレイスメントは、1パックあたり、以下の成分を含むように調製してもよい。
タンパク質及び結晶状アミノ酸混合 21.0g(大豆タンパク質、カゼイン、卵由来タンパク質またはコラーゲンに適量の結晶状態のアミノ酸を混合して以下の組成とする:内訳の組成 Thr 1.02%、Met 0.72%、His 2.90%、Ile 5.13%、Leu 9.23%、Lys 7.95%、Phe 5.06%、Trp 1.22%、Val 6.52%、Ala 2.91%、Arg 3.70%、Asn 3.56%、Asp 3.56%、Cys 2.10%、Gln 10.40%、Glu 10.40%、Gly 1.82%、Pro 10.72%、Ser 5.57%、Tyr 5.50%)
脂質 8.4g、炭水化物 42.0g[食物繊維 3.6g]、ビタミンA 350μg、ビタミンB1 0.9mg、ビタミンB2 0.9mg、ナイアシン 6.0g、パントテン酸 3.3mg、ビタミンB6 1.3mg、ビタミンB12 2.2μg、葉酸 163μg、ビタミンC 43.3mg、ビタミンD 4.2μg、ビタミンE 4.4mg、鉄 6.7mg、カルシウム 380mg、マグネシウム 116mg、カリウム 700mg
処方例(3):アミノ酸混合サプリメント
アミノ酸混合サプリメントは、1パック(4.5g)あたり、以下の成分を含むように調製してもよい(熱量18kcal)。
タンパク質及び結晶状アミノ酸混合 3.6g(大豆タンパク質、カゼイン、卵由来タンパク質またはコラーゲンに適量の結晶状態のアミノ酸を混合して以下の組成とする:内訳の組成 Thr 1.02%、Met 0.72%、His 2.90%、Ile 5.13%、Leu 9.23%、Lys 7.95%、Phe 5.06%、Trp 1.22%、Val 6.52%、Ala 2.91%、Arg 3.70%、Asn 3.56%、Asp 3.56%、Cys 2.10%、Gln 10.40%、Glu 10.40%、Gly 1.82%、Pro 10.72%、Ser 5.57%、Tyr 5.50%)
脂質 0.1g、炭水化物 0.5g、ナトリウム 0.83mg、ビタミンA 148μg、ビタミンB1 0.9mg、ビタミンB2 0.7mg、ビタミンB6 0.9mg、ナイアシン 3.8mg、パントテン酸 1.5mg、ビタミンD 1.8μg、ビタミンE 1.9mg
本発明の組成物は、例えば、体重の増加、および体脂肪の蓄積の予防、あるいは肥満、メタボリックシンドローム、高脂血症、耐糖能異常、糖尿病、高血圧、動脈硬化症、虚血性心疾患等の疾患の予防および治療に有用である。

Claims (17)

  1. ペプチドおよび遊離アミノ酸を含有し、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%を含有する組成物。
  2. 総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%およびメチオニン0〜2.0重量%を含有する、請求項1記載の組成物。
  3. 全ての必須アミノ酸を、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する、請求項1または2記載の組成物。
  4. グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンを、遊離アミノ酸および/またはペプチドの形態で含有する、請求項1〜3のいずれか一項記載の組成物。
  5. 以下(a)および/または(b)である、請求項1〜4のいずれか一項記載の組成物:
    (a)遊離アミノ酸として、L−スレオニンおよび/またはL−メチオニンを含有しない。
    (b)遊離アミノ酸として、グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン、L−システイン、L−グルタミン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アルギニン、L−ヒスチジンおよびL−リジンからなる群より選ばれる1種以上のアミノ酸を含有する。
  6. 乳由来タンパク質、卵由来タンパク質、穀類またはいも類、豆類、果実類、野菜類、種実類、藻類、きのこ類由来タンパク質、および肉類または魚介類由来タンパク質、ならびにそれらの加水分解物からなる群より選ばれる1種以上の成分、あるいは該成分を含有する食材を含有する、請求項1〜5のいずれか一項記載の組成物。
  7. 大豆タンパク質、カゼイン、卵白タンパク質、およびコラーゲンからなる群より選ばれる1種以上の成分を含有する、請求項1〜6のいずれか一項記載の組成物。
  8. 以下(c)〜(e)のいずれかである、請求項1〜7のいずれか一項記載の組成物:
    (c)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量が、L−スレオニン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;
    (d)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、L−スレオニンおよびL−メチオニン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;または
    (e)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、L−スレオニン、L−メチオニンおよびL−トリプトファン以外の必須アミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない。
  9. 以下(f)〜(h)のいずれかである、請求項1〜8のいずれか一項記載の組成物:
    (f)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量が、該組成物に含まれる他のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;
    (g)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−メチオニンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、該組成物に含まれる他のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない;または
    (h)L−スレオニンの遊離アミノ酸換算量、L−メチオニンの遊離アミノ酸換算量およびL−トリプトファンの遊離アミノ酸換算量が、それぞれ、該組成物に含まれる他のアミノ酸の各遊離アミノ酸換算量よりも少ない。
  10. 脂質、炭水化物、ビタミン、およびミネラルからなる群より選ばれる1種以上の成分をさらに含有する、請求項1〜9のいずれか一項記載の組成物。
  11. 血中アディポネクチン濃度の上昇作用を有する、請求項1〜10のいずれか一項記載の組成物。
  12. 体脂肪蓄積の抑制用である、請求項1〜11のいずれか一項記載の組成物。
  13. アディポネクチン分泌促進剤、食欲抑制剤、脂肪吸収抑制剤、熱産生促進剤、肥満の予防または治療剤、メタボリックシンドロームの予防または治療剤、高脂血症の予防または治療剤、耐糖能異常または糖尿病の予防または治療剤、高血圧の予防または治療剤、動脈硬化症の予防または治療剤、虚血性心疾患の予防または治療剤、ならびに漢方からなる群より選ばれる1種以上の成分をさらに含有する、請求項1〜12のいずれか一項記載の組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項記載の組成物を含有する、食品、サプリメント、医薬、または飼料。
  15. 2種以上のアミノ酸ソースを混合して、総アミノ酸中、遊離アミノ酸換算量で、L−スレオニン0.2〜2.0重量%を含有する組成物を得ることを含む、組成物の製造方法。
  16. 少なくとも1種のアミノ酸ソースが遊離アミノ酸である、請求項15記載の組成物の製造方法。
  17. 少なくとも1種のアミノ酸ソースがペプチドまたは食材である、請求項15または16記載の組成物の製造方法。
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