JP2014009116A - 封口装置及び封口方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】封口長さの均一性に優れた封口装置を提供すること。
【解決手段】ハニカム構造体70の複数の貫通孔70aの端部を封口材130で所定の封口長さに亘って封口する封口装置であって、凹部10d及び凹部10dの内面に開口する連通路10eを有する本体部10と、凹部10dを覆うように本体部10に配置された弾性板20と、を備え、弾性板20は、平面を維持したままハニカム構造体70の端面に向かって移動可能な平面部20aを有する、封口装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、封口装置及び封口方法に関する。
従来より、ハニカムフィルタ構造体が、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel particulatefilter)用等として広く知られている。このハニカムフィルタ構造体は、多数の貫通孔を有するハニカム構造体の一部の貫通孔の一端側を封口材で封じると共に、残りの貫通孔の他端側を封口材で封じた構造を有する。そして、特許文献1には、このようなハニカムフィルタ構造体を製造する方法が開示されている。特許文献1では、シリンダ7内に配置したハニカム構造体1の一端に対して、ピストン8により封口材を押圧することにより、ハニカム構造体の貫通孔の端部に封口材を供給している。
特公昭63−24731号公報
しかしながら、従来の方法では、各貫通孔における封口材の封口長さの均一性が十分でなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、封口長さの均一性に優れた封口装置及び封口方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ハニカム構造体の複数の貫通孔の端部を封口材で所定の封口長さに亘って封口する封口装置であって、凹部及び上記凹部の内面に開口する連通路を有する本体部と、上記凹部を覆うように上記本体部に配置された弾性板と、を備え、上記弾性板は、平面を維持したまま上記ハニカム構造体の端面に向かって移動可能な平面部を有する、封口装置を提供する。
上記封口装置によれば、次の手順によりハニカム構造体の貫通孔に封口材を供給することができる。まず、連通路を介して本体部の凹部内の流体を排出することにより弾性板を本体部の凹部に沿うように変形させ、弾性板の凹部を形成する。このとき、弾性板の平面部が凹部の底面になるようにする。次に、弾性体の凹部内に封口材を供給し、さらに凹部上にハニカム構造体を保持する。続いて、連通路を介して本体部と弾性板との間に流体を供給することにより弾性板をハニカム構造体の一端面に向かって移動させる。これにより、弾性板の凹部内の封口材がハニカム構造体の貫通孔内に供給される。その後、連通路を介して本体部と弾性板との間にさらに流体を供給することにより、弾性板を本体部の凹部とは逆方向に凸状に変形させることもできる。この一連の操作において、弾性板の平面部は平面を維持したまま移動するため、平面部の全面にわたって封口材がハニカム構造体の貫通孔内に均一に供給され、均一な封口長さが得られる。また、弾性板を本体部の凹部とは逆方向に凸状に変形させた場合、本体部から容易にハニカム構造体を引き離すことができる。
ここで、上記弾性板は、上記平面部と、上記平面部が上記ハニカム構造体の端面に向かって移動する際に変形可能な変形部と、を有することが好ましい。これにより、平面部を平面が維持された状態で容易に移動可能となる。
また、上記平面部は、平面を維持するための硬質層を有することが好ましい。
また、上記変形部の材質は、樹脂性材料であることが好ましい。樹脂性材料としては、ゴム等が挙げられる。
また、上記平面部の直径は、上記凹部の内側の直径の80%以上かつ100%未満であることが好ましい。
また、上記封口装置は、上記弾性板の上に配置され、複数の貫通孔を有するマスクをさらに備えることが好ましい。
本発明はまた、凹部及び上記凹部の内面に開口する連通路を有する本体部に対して、平面を維持したまま移動可能な平面部を有する弾性板を、上記凹部を覆いかつ上記凹部と上記平面部とが対向するように配置する工程と、上記連通路を介して上記凹部内の流体を排出することにより上記弾性板の凹部を形成する工程と、上記弾性板の凹部内に封口材を供給する工程と、上記平面部と対向する位置に、複数の貫通孔を有するハニカム構造体の一端面を配置する工程と、上記連通路を介して上記本体部と上記弾性板との間に流体を供給することにより、上記ハニカム構造体の一端面に向かって、上記弾性板の上記平面部を、平面を維持させたまま移動させ、一部の前記貫通孔内に封口材を供給する工程と、を備える、ハニカム構造体の封口方法を提供する。
本発明によれば、封口長さの均一性に優れた封口装置及び封口方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る封口装置の概略断面図である。 図2は、図1の封口装置のII−II矢視図である。 図3の(a)は、図1の封口装置で用いるハニカム構造体の斜視図、図3の(b)は、図3の(a)の部分拡大図である。 図4の(a)は、図1のマスクの斜視図、図4の(b)は、図4の(a)の部分拡大図である。 図5の(a)は、図1の封口装置の動作を説明する部分断面図であり、図5の(b)は、図5の(a)に続く部分断面図である。 図6の(a)は、図5の(b)に続く部分断面図であり、図6の(b)は、図6の(a)に続く部分断面図である。 図7の(a)は、図6の(b)に続く部分断面図であり、図7の(b)は、図7の(a)に続く部分断面図である。 図8の(a)は、図7の(b)に続く部分断面図であり、図8の(b)は、図7の(a)に続く部分断面図である。 図9の(a)は、本発明の一実施形態に係る封口装置において、弾性板の一部を下方に移動させた状態を示す概略断面図であり、図9の(b)は、弾性板の一部を上方に移動させた状態を示す概略断面図である。 図10の(a)は、本発明の一実施形態に係る封口装置の弾性板の構成の一例を示す概略断面図であり、図10の(b)は、弾性板の構成の他の一例を示す概略断面図である。 図11の(a)は、従来の封口装置において、弾性板の一部を下方に移動させた状態を示す概略断面図であり、図11の(b)は、弾性板の一部を上方に移動させた状態を示す概略断面図である。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態の一例に係る封口装置100の概略断面図である。本実施形態に係る封口装置100は、主として、本体部10、弾性板20、ポンプ50、保持部80を備える。
本体部10は、剛性材料から形成されている。剛性材料としては、ステンレス等の金属や、繊維強化プラスチック等のポリマー材料が挙げられる。本体部10の上面10aには、凹部10dが形成されている。本実施形態では、凹部10dの形状は、図1及び図2に示すように、円柱状とされている。そして、本体部10の上面10aに対して、凹部10dの側面10bが垂直、かつ、底面10cが平行とされている。凹部10dの内側の直径は、例えば、30〜320mmとすることができる。凹部10dの深さは、例えば、0.2〜20mmとすることができる。
弾性板20は、凹部10dの開口面を覆うように、本体部10の上面10a上に、配置されている。弾性板20は、平面を維持したまま上下方向(ハニカム構造体70の端面との対向方向)に移動可能な平面部20aと、平面部20aが移動する際に変形可能な変形部20bとを有する。
ここで、平面部20aを有する弾性板20の動きと、平面部20aを有しない弾性板の動きの違いを、図を用いて説明する。図11の(a)及び(b)は、平面部20aを有しない弾性板220を用いた従来の封口装置において、弾性板220を上下方向に移動させた状態を示す概略断面図である。弾性板220の一部を下方に移動させた図11の(a)の状態から弾性板220の一部を上方に移動させた場合、図11の(b)に示されるように、弾性板220は半球状に膨らむこととなる。この場合、弾性板220の中央に近いほど封口材130がハニカム構造体70の貫通孔70aに注入されやすく、周縁部は中央部に比べて注入圧がハニカム構造体70の端面に対して垂直に伝わりにくいため、封口材130が貫通孔70aに注入されにくくなる。その結果、周縁部の貫通孔70aの封口長さが、中央部の貫通孔70aの封口長さよりも短くなり、均一な封口長さが得られない。
一方、図9の(a)及び(b)は、平面部20aを有する弾性板20を用いた本発明の一実施形態に係る封口装置において、弾性板20を上下方向に移動させた状態を示す概略断面図である。弾性板20の一部(主に平面部20a)を下方に移動させた図9の(a)の状態から弾性板20の一部を上方に移動させた場合、図9の(b)に示されるように、弾性板20は平面部20aが平面を維持したまま円柱状に膨らむこととなる。そのため、平面部20aとマスク170との接触面が平面となり、平面部20aの中央部及び周縁部のいずれの箇所においても、封口材130の注入圧がハニカム構造体70の端面に対して垂直に伝わる。その結果、平面部20aの面全体で、ハニカム構造体70の貫通孔70aへの封口材130の注入量が均一化され、封口長さの均一性に優れた、封口されたハニカム構造体を得ることができる。
平面部20aは、上下方向への移動時に平面を維持することができるものであればよい。ここで、平面を維持するとは、曲面にならずに平坦な面を維持することを意味する。また、平面部20aは、移動時に平面を維持可能なように、平面を維持するための硬質層を備えることが好ましい。平面部20aは、硬質層のみからなってもよいが、硬質層と弾性を有する弾性層との積層構造を有することが好ましい。すなわち、弾性板20は、連続した一枚の弾性層の一部を硬質層との積層構造とし、この積層部分を平面部20a、硬質層を積層していない単層部分を変形部20bとしたものであることが好ましい。
図10の(a)及び(b)は、平面部20aを備えた弾性板20の構造の例を示す模式断面図である。図10の(a)に示す弾性板20は、弾性を有する弾性層20dと、平面を維持するための硬質層20cとを備えており、平面部20aは弾性層20dとその下面に貼り付けられた硬質層20cとで構成され、変形部20bは弾性層20dのみで構成されている。図10の(b)に示す弾性板20は、弾性層20dと硬質層20cとを備えており、平面部20aは弾性層20dとその内部に挿入された硬質層20cとで構成され、変形部20bは弾性層20dのみで構成されている。このような構造を採用することで、上下方向への移動時に平面を維持可能な平面部20aを容易に形成することができる。硬質層20cと弾性層20dとは、接着剤を用いて、又は熱圧着等により接着してもよい。なお、図10の(b)に示すように、弾性層20dの内部に硬質層20cを挿入する場合は、硬質層20cを十分に固定可能であれば、両者を接着しなくてもよい。
硬質層20cは、平面部20aが上下方向に移動する際に、平面部20aが変形しないように保持するためのものである。硬質層20cは、変形を抑制できる硬質な層であれば特に限定されないが、金属板又はプラスチック板であることが好ましい。金属板としては、ステンレス、アルミ、鉄等からなる金属板が挙げられる。プラスチック板としては、ABS樹脂やポリ塩化ビニル樹脂等からなるプラスチック板が挙げられる。また、硬質層20cは、木材であってもよい。硬質層20cの厚みは特に限定されないが、例えば、0.3〜3.0mmとすることができる。
弾性層20dは、弾性を有し、容易に変形しうるものである。弾性層20dは、樹脂性材料からなる層であることが好ましく、ゴム板であることがより好ましい。ゴムとしては、天然ゴムや、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ふっ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の合成ゴムが挙げられる。弾性層20dの厚みは特に限定されないが、例えば、0.3〜3.0mmとすることができる。ここで言う弾性層20dの厚みは、図10の(b)に示した平面部20aにおいては、硬質層20cの上下に配置された弾性層20dの合計の厚みを意味する。
平面部20aが硬質層20cと弾性層20dとの積層構造を有する場合、図10の(a)及び(b)に示されるように、弾性層20dを上側、すなわち、ハニカム構造体70側に配置することが好ましい。これにより、封口材をハニカム構造体70の貫通孔に、より均一に供給できるとともに、封口後にハニカム構造体70及びマスク170を弾性板20から容易に引き離すことができる。
なお、弾性板20の構造は、図10の(a)及び(b)に示した構造に限定されない。弾性板20において、平面部20aの平面形状を維持する他の方法としては、平面部20aと変形部20bの材質及び/又は硬度を変える方法が挙げられる。例えば、平面部20aの硬度を90°Hs以上とし、かつ変形部20bの硬度を50°Hs程度とすることで、ポンプ50の圧力を制御することにより平面部20aを平らに維持することができる。また、平面部20aと変形部20bの厚みを変えることによっても、加圧時に平面部20aを平らに維持することが可能である。
本実施形態において、平面部20aを上から見た平面形状は、円形である。すなわち、平面部20aの平面形状は、凹部10dの底面10cと同一形状とされる。但し、平面部20aの直径は、凹部10d内に平面部20aをスムーズに収容できるように、凹部10dの内側の直径よりも小さくする。より具体的には、平面部20aの直径は、凹部10dの内側の直径の80%以上かつ100%未満であることが好ましく、90%以上かつ100%未満であることがより好ましい。平面部20aの直径を上記範囲に調整することにより、平面を維持したまま平面部20aを上下方向に移動させやすくなる。また、平面部20aの直径をできるだけ大きくすることが、封口材130の注入量を均一化できる範囲が広がることから好ましい。
また、平面部20aの直径は、封口するハニカム構造体70の端面の直径と同様又はそれ以上であることが好ましい。これにより、ハニカム構造体70の端面の全面にわたって、封口長さの均一性を高めることができる。
弾性板20は、リング部材25、及び、ボルト31により本体部10に固定されている。リング部材25は、本体部10の凹部10dに対応する位置に開口25aを有し、これにより環状形状をなしている。そして、リング部材25は、弾性板20における平面部20aを含めた中央部(凹部10dとの対向部)が露出するように弾性板20上に配置されている。これにより、弾性板20の周辺部が、本体部10とリング部材25とにより挟まれている。リング部材25及び弾性板20には貫通孔hがそれぞれ形成され、本体部10には、これら貫通孔hに対応するねじ孔jが形成されており、ボルト31がこれらの貫通孔hを貫通して配置され、ねじ孔jにねじ込まれて固定されることにより、本体部10の上面10aにおける凹部10dのまわりの部分に、弾性板20の周辺部が密着して固定されている。
図1及び図2に示すように、リング部材25の開口25aの内径は、本体部10の凹部10dの内径よりも大きくされていることが好ましい。
本体部10は、さらに、凹部10dの底面10cに開口する連通路10eを有している。なお、本実施形態では、連通路10eは凹部10dの底面10cに開口しているが、凹部10dの内面に開口していればよく、例えば、凹部10dの側面10bに開口していてもよい。また、連通路10eの開口の形状や数も特に限定されない。
連通路10eには、接続パイプ14を介してポンプ50が接続されている。
ポンプ50は、シリンダ51、シリンダ51内に配置されたピストン53、及び、ピストン53に接続されたピストンロッド54を備える。ピストンロッド54には、ピストンロッド54を軸方向に往復移動させるモータ55が接続されている。なお、ピストンロッド54を手動で動かしてもよい。
本実施形態では、弾性板20と、ピストン53と、の間には、本体部10、接続パイプ14、及び、シリンダ51により形成される閉鎖空間Vが形成され、閉鎖空間V内には、流体FLが充填されている。流体FLは、特に限定されないが、液体が好ましく、特に、スピンドルオイル等が好ましい。そして、ピストン53を移動させることにより、本体部10の凹部10d内から流体FLを排出することができ、また、凹部10d内に流体FLを供給することができる。また、流体FLが、空気等のガスであることも好適である。
本体部10の上には、保持部80が設けられている。保持部80は、ハニカム構造体70を保持する保持具81、及び保持具81が接続された空気圧シリンダ82を有する。
保持具81は、ハニカム構造体70を、図1に示すように、貫通孔70aの一方側の開口面が弾性板20及び凹部10dと対向するように保持する。
空気圧シリンダ82は、上下方向に延びるシリンダ82aと、シリンダ82a内に設けられたピストン82bとを有し、外部からの供給する圧力を調整することによりピストン82bの上下両側での圧力を調節可能となっている。そして、これにより空気圧シリンダ82は、保持具81を、ハニカム構造体70と弾性板20とが近づく方向及びこれらが互いに離れる方向にそれぞれ移動可能である。また、空気圧シリンダ82は、ピストン82bの前後のガスの供給圧力に応じて保持具81を下方に所定の力で押圧することにより、ハニカム構造体70を後述するマスク170に対して密着させることができる。さらに、空気圧シリンダ82は、ピストンの前後の圧力を開放することにより、保持具81が上下方向に自由に移動することを許可することもできる。すなわち、保持部80は、保持具81が保持したハニカム構造体70を上方向に自由に移動可能とする状態と、ハニカム構造体70を本体部10に対して固定する状態とを切替え可能である。
本実施形態で用いる一例のハニカム構造体70は、図3の(a)に示すように、多数の貫通孔70aが略平行に配置された円柱体である。貫通孔70aの断面形状は、図3の(b)に示すように正方形である。これらの複数の貫通孔70aは、ハニカム構造体70において、端面から見て、正方形配置、すなわち、貫通孔70aの中心軸が、正方形の頂点にそれぞれ位置するように配置されている。貫通孔70aの断面の正方形のサイズは、例えば、一辺0.8〜2.5mmとすることができる。なお、貫通孔70aの断面形状は、正方形に限定されない。
また、ハニカム構造体70の貫通孔70aが延びる方向の長さは特に限定されないが、例えば、40〜350mmとすることができる。また、ハニカム構造体70の外径も特に限定されないが、例えば、30〜320mmとすることできる。
ハニカム構造体70の材料は特に限定されないが、高温耐性の観点から、セラミクス材料が好ましい。例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、コーディエライト、ガラス、チタン酸アルミニウム等の酸化物、シリコンカーバイド、窒化珪素、金属等が挙げられる。なお、チタン酸アルミニウムは、さらに、マグネシウム及び/又はケイ素を含むことができる。このような、ハニカム構造体70は通常多孔質である。
また、ハニカム構造体70は、後で焼成することにより上述のようなセラミック材料となるグリーン成形体(未焼成成形体)であってもよい。グリーン成形体は、セラミクス原料である無機化合物源粉末、及び、メチルセルロース等の有機バインダ、及び、必要に応じて添加される添加剤を含む。
例えば、チタン酸アルミニウムのグリーン成形体の場合、無機化合物源粉末は、αアルミナ粉等のアルミニウム源粉末、及び、アナターゼ型やルチル型のチタニア粉末等のチタニウム源粉末を含み、必要に応じて、さらに、マグネシア粉末やマグネシアスピネル粉末等のマグネシウム源粉末及び/又は、酸化ケイ素粉末やガラスフリット等のケイ素源粉末を含むことができる。
有機バインダとしては、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリビニルアルコールなどのアルコール類;リグニンスルホン酸塩を例示できる。
添加物としては、例えば、造孔剤、潤滑剤および可塑剤、分散剤、溶媒が挙げられる。
造孔剤としては、グラファイト等の炭素材;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂類;でんぷん、ナッツ殻、クルミ殻、コーンなどの植物材料;氷;およびドライアイスなどが挙げられる。
潤滑剤および可塑剤としては、グリセリンなどのアルコール類;カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸アルミニウムなどのステアリン酸金属塩;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどが挙げられる。
分散剤としては、たとえば、硝酸、塩酸、硫酸などの無機酸;シュウ酸、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;ポリカルボン酸アンモニウムなどの界面活性剤などが挙げられる。
溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノールなどのアルコール類;プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類;および水などを用いることができる。
マスク170は、弾性板20上におけるリング部材25の開口25a内に配置されるものである。マスク170の材料は特に限定されず、例えば、金属や樹脂が挙げられる。
図4の(a)に、本実施形態で用いるマスク170の一例を示す。マスク170は、円形の板状部材であり、厚み方向に伸びる多数の貫通孔170aを有する。貫通孔170aの断面形状は、図4の(b)に示すように、ハニカム構造体70の貫通孔70a(図3の(b)参照)に対応する正方形である。これらの複数の貫通孔170aは、図4の(b)に示すように、千鳥配置されており、各貫通孔170aは、図3の(b)の正方配置された複数の貫通孔70aのうち、互いに上下左右に隣接しない関係にある複数の貫通孔70のみに対向して配置される。なお、マスク170の貫通孔170aの位置決めを容易にすべく、マスク170には、オリエンテーションフラット170bが形成され、これに対応してリング部材25にもオリエンテーションフラットに対応する突起25bを設けてもよい。図1に示すように、マスク170の外径は、本体部10の凹部10dの内径よりも大きくされていることが好ましい。
なお、本体部10には、超音波振動器等の加振器140が設けられていることが好ましい。
(使用方法)
つづいて、上述の封口装置100の使用方法について説明する。まず、図1の状態から、予め、空気圧シリンダ82を駆動して、ハニカム構造体70を保持する保持具81を上方に引き上げておくと共に、マスク170を弾性板20上から外しておく。次に、ポンプ50のピストン53を下方に引くことにより、本体部10の凹部10dから流体FLを下方に排出させる。これにより、図5の(a)に示すように、弾性板20が変形して凹部10dの側面10b及び底面10cに密着し、これによって、弾性板20の凹部20eが形成される。このとき、弾性板20の平面部20aは、平面を維持したまま凹部10dの底面10cに密着する。
続いて、図5の(b)に示すように、弾性板20の凹部20e内に封口材130を供給する。必要に応じて、加振器140を駆動することにより、封口材130の表面の平坦化、脱泡を促す。
(封口材)
封口材130は、ハニカム構造体70の貫通孔70aの端部を閉鎖できるものであれば特に限定されないが、液状であることが好ましい。例えば、封口材として、セラミクス材料又はセラミクス原料と、バインダと、溶媒とを含むスラリーが例示できる。
セラミクス材料又はセラミクス原料としては、上述のハニカム構造体の構成材料や、その原料が挙げられる。
バインダとしては、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリビニルアルコールなどのアルコール類;リグニンスルホン酸塩等の有機バインダを例示できる。
バインダの使用量は、セラミクス材料及びセラミクス原料の総量100質量部に対して、例えば、0.1〜10質量部とすることができる。
溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノールなどの一価アルコール類;プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類;および水などを用いることができる。なかでも、水が好ましく、不純物が少ない点で、より好ましくはイオン交換水が用いられる。
溶媒の使用量は、封口材全量を基準として15〜50質量%とすることができる。
続いて、図6の(a)に示すように、本体部10の凹部10dを覆うように弾性板20上にマスク170をセットし、次いで、空気圧シリンダ82により保持具81を下方に移動させてハニカム構造体70をマスク170に接触させることにより、ハニカム構造体70の一部の貫通孔70aと、マスク170の貫通孔170aとを連通させ、さらに、空気圧シリンダ82により保持具81を下方に押圧し、ハニカム構造体70の下端面(一端面)がマスク170を介して弾性板20の凹部20eと対向するように、ハニカム構造体70をマスク170及び本体部10に対して固定する。
次いで、ポンプ50のピストンを上方に移動させることにより、凹部10d内に流体FLを供給し、これによって、図6の(b)に示すように、弾性板20がマスク170に向かって移動する。このとき、変形部20bが変形することにより、平面部20aは平面を維持したままハニカム構造体70の端面に向かって移動する。この工程は、図7の(a)に示すように、弾性板20がマスク170に接触し、弾性板20の変形が解消するまで、すなわち、弾性板20の凹部20eが解消するまで行なう。
これにより、封口材130がマスク170の貫通孔170aを介して、ハニカム構造体70の一部の貫通孔70a内に供給され、封口部70pが形成される。このとき、弾性板20の平面部20aがハニカム構造体70の端面に対して平行な平面を維持した状態で、封口材130の供給が行われるため、封口材130の注入圧がハニカム構造体70の端面に対して垂直方向に加わり、封口材130の注入効率が向上するとともに均一な長さの封口部70pが形成される。
続いて、空気圧シリンダ82によるハニカム構造体70の下方向への押圧を停止してハニカム構造体70が上方に自由に移動できるようした後、ピストン53をさらに上昇させ弾性板20と本体部10との間にさらに流体FLを供給する。これにより、図7の(b)に示すように、弾性板20におけるハニカム構造体の一端面と対向する部分は上方向に凸状に変形し、これにより、マスク170及びハニカム構造体70が上方に移動する。このとき、弾性板20の平面部20aは平面を維持したまま移動するため、平面部20aとハニカム構造体70の端面とが密着したまま、マスク170及びハニカム構造体70が上方に移動する。そのため、平面部20aが密着している部分において、貫通孔170aへの封口材130の均一な注入状態が維持される。またこのとき、凸状に変形する弾性板20の変形部20bはマスク170から離れるので、その部分を起点として、マスク170及びハニカム構造体70を、本体部10から容易に引き離すことができる。
続いて、ハニカム構造体70を保持具81から外した後、天地をひっくり返したうえで再びハニカム構造体70を保持具81に保持する。次いで、マスク170と貫通孔170aの配置が正反対の千鳥配置とされたマスク170’を用いて、同様の操作を行なう。これにより、図8の(a)に示すように、残りの貫通孔70aの他端側が封口材130で封口され、均一な長さの封口部70pが形成される。続いて、上述と同様にして弾性板20におけるハニカム構造体の一端面と対向する部分を上に凸状に変形させることにより、マスク170’及びハニカム構造体70を容易に本体部10及び弾性板20から引き離すことができる。
そしてこのようにして、貫通孔70aの両端が封口されたハニカム構造体70を乾燥、焼成等することにより、ハニカムフィルタ構造体を製造することができる。
本発明によれば、平面を維持したままハニカム構造体70の端面に向かって移動可能な平面部20aを有する弾性板20を用いているため、均一な封口長さで貫通孔170aの封口を行うことができる。これにより、封口欠陥のない高品質の封口されたハニカム構造体(ハニカムフィルタ)を効率的に製造することができる。また、封口材130の注入効率も向上するため、凹部10dの深さを浅くする等により封口材130の使用量を低減することが可能であり、封口されたハニカム構造体の製造コストを低下させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、様々な変形態様が可能である。
例えば、上記実施形態では、弾性板20が、リング部材25、及び、ボルト31により、本体部10に対して固定されているが、固定方法は特に限定されない。例えば、弾性板20が接着剤によって、本体部10の上面10aに固定されていてもよい。
また、上述では、連通路10eが、本体部10及び接続パイプ14により形成されているが、接続パイプ14を有さずに本体部10に直接ポンプ50が接続されていてもよい。
また、上記実施形態では、ポンプ50として、シリンダ51、ピストン53、及び、ピストンロッド54を備えたピストンポンプを採用しているが、流体を供給及び排出できるものであれば特に限定されない。
また、凹部10dの形状は特に限定されず、封口対象となるハニカム構造体70にあわせて適宜設定できる。例えば、凹部10dを上から見た平面形状は、円形以外に楕円形、矩形、正方形等とすることもできる。この場合、矩形や正方形の場合の大きさは、例えば、一辺50〜300mmとすることができる。また、本体部10の上面10aに対して、側面10bが垂直、かつ、底面10cが平行である必要は無く、例えば、斜面であったり曲面であってもよい。
また、弾性板20の平面部20aの形状も特に限定されず、封口対象となるハニカム構造体70や、上述した凹部10dの形状にあわせて適宜設定できる。例えば、平面部20aを上から見た平面形状は、円形以外に楕円形、矩形、正方形等とすることもできる。この場合、矩形や正方形の場合の大きさは、一辺の長さが、凹部10dの対応する一辺の長さの80%以上かつ100%未満とすることが好ましく、90%以上かつ100%未満とすることがより好ましい。
また、上記実施形態では、保持部80は空気圧シリンダ82を備えるがこれに限られず、たとえば、歯車機構等の種々の機構に代替することができる。
また、保持部80は必ずしも必須ではない。例えば、封口材を供給するときには錘をハニカム構造体70の上に載せることによりハニカム構造体を本体部10に対して固定し、ハニカム構造体70を本体部から離れさせる際には、錘を除去してハニカム構造体を移動可能としてもよい。また、ハニカム構造体がある程度の質量を有する場合には、自重によって固定されるので特段の固定手段を有さない態様も可能である。
ハニカム構造体70の形状や構造も上述に限定されない。例えば、ハニカム構造体70の外形形状も円柱でなくてもよく、例えば、四角柱等の角柱でもよい。また、ハニカム構造体70の貫通孔70aの断面形状は、正方形でなくてもよく、例えば、長方形、三角形、六角形、多角形、円形等でも構わない。さらに、貫通孔70aの配置も、正方形配置でなくてもよく、例えば、3角配置、千鳥配置等でも構わない。また、この場合、マスクの貫通孔の形状や配置も、ハニカム構造体70の貫通孔70aの形状や配置に応じて適宜変更できる。
また、上記実施形態では、多数の貫通孔を有する板状のマスク170を採用しているが、マスクにより遮蔽する場所も任意である。さらに、このようなマスク170を用いなくても実施可能である。例えば、封口処理の前に、ハニカム構造体70の一部の貫通孔70a内に加熱すると分解する材料により栓をしておき、封口後に栓を熱分解等すればよい。
10…本体部、10e…連通部、20…弾性板、20a…平面部、20b…変形部、20c…硬質層、10d…弾性層、30…凹部、50…ポンプ、70…ハニカム構造体、80…保持部、100…封口装置、170…マスク。

Claims (7)

  1. ハニカム構造体の複数の貫通孔の端部を封口材で所定の封口長さに亘って封口する封口装置であって、
    凹部及び前記凹部の内面に開口する連通路を有する本体部と、
    前記凹部を覆うように前記本体部に配置された弾性板と、を備え、
    前記弾性板は、平面を維持したまま前記ハニカム構造体の端面に向かって移動可能な平面部を有する、封口装置。
  2. 前記弾性板は、前記平面部と、前記平面部が前記ハニカム構造体の端面に向かって移動する際に変形可能な変形部と、を有する、請求項1記載の封口装置。
  3. 前記平面部は、平面を維持するための硬質層を有する、請求項2記載の封口装置。
  4. 前記変形部の材質が樹脂性材料である、請求項2又は3記載の封口装置。
  5. 前記平面部の直径が、前記凹部の内側の直径の80%以上かつ100%未満である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の封口装置。
  6. 前記弾性板の上に配置され、複数の貫通孔を有するマスクをさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の封口装置。
  7. 凹部及び前記凹部の内面に開口する連通路を有する本体部に対して、平面を維持したまま移動可能な平面部を有する弾性板を、前記凹部を覆いかつ前記凹部と前記平面部とが対向するように配置する工程と、
    前記連通路を介して前記凹部内の流体を排出することにより前記弾性板の凹部を形成する工程と、
    前記弾性板の凹部内に封口材を供給する工程と、
    前記平面部と対向する位置に、複数の貫通孔を有するハニカム構造体の一端面を配置する工程と、
    前記連通路を介して前記本体部と前記弾性板との間に流体を供給することにより、前記ハニカム構造体の一端面に向かって、前記弾性板の前記平面部を、平面を維持させたまま移動させ、一部の前記貫通孔内に封口材を供給する工程と、
    を備える、ハニカム構造体の封口方法。
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