JP2014008478A - 温度制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプによる温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応すること。
【解決手段】温度制御設備(1)は、ボイラ(30)で生成された加熱蒸気が蒸気供給ライン(34)を介して供給される熱交換器(31)と、蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気の流れを調節する蒸気調節弁(37)と、ヒートポンプ(5)で生成された温水を上記熱交換器(31)に供給する温水供給ライン(53)と、温水供給ライン(53)の温水の流れを調節する温水調節弁(62)と、恒温槽(17)の水温に基づいて蒸気流量制御弁(37)および水流量制御弁(62)の開閉を調節して熱交換器(31)への加熱蒸気又は温水の供給を切り換える切換制御部(6a)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度制御システムに関し、特に、温度制御に係るものである。
従来より、特許文献1に示すように、製品を製造する工場においては、ボイラ等で発生させた高温の蒸気を、洗浄機や乾燥機等(以下、負荷機器)の加熱源として利用している。図7に示すように、この種の加熱設備(e)としては、ボイラ(a)で発生させた高温蒸気を熱交換器(b)に供給して、恒温槽(c)の水を加熱して、製品(d)の洗浄などに使用している。ところが、ボイラによる高温蒸気による加熱は、高温蒸気を恒温槽(c)へ搬送する際、配管における圧損、熱損、およびドレン排熱などが発生するため、効率よく行うことができないという問題があった。
これに対し、冷凍サイクルを利用して温水等を生成するヒートポンプが知られている。この種のヒートポンプでは、低温部分から高温部分へ熱を移動させることができるため、ボイラに比べて効率よく温水等を生成することができる。
特開2003−194405号公報
しかしながら、従来のヒートポンプでは、工場などの製造装置の起動時などにおいて急速に加熱対象を昇温する必要がある場合、短時間で能力を上げることができないという問題があった。
つまり、工場などの製造装置において、起動時などの急速な加熱要求に対応しつつ、通常稼動時において効率のよい(COPの高い)運転を行うことが難しいという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、工場などの温度制御システムにおいて、効率のよい運転を行いつつ、急速な加熱要求にも適切に対応することを目的とする。
第1の発明は、蒸気生成装置(30)で生成された加熱蒸気が流れる蒸気供給ライン(34)と、該蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気の流れを調節する蒸気調節弁(37)と、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うヒートポンプ(5)で生成された温水が流れる温水供給ライン(53)と、該温水供給ライン(53)の温水の流れを調節する温水調節弁(62)と、加熱対象が流れ、上記蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気と上記ヒートポンプ(5)の温水の何れか一方で上記加熱対象を加熱する熱交換部(31,100)と、上記加熱対象の温度に基づいて上記蒸気調節弁(37)および温水調節弁(62)を切り換えることで上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって上記加熱対象を加熱する蒸気加熱と上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって上記加熱対象を加熱する温水加熱とを切り換える切換制御部(6a)とを備えている。
上記第1の発明では、蒸気生成装置(30)で加熱蒸気を生成し、該加熱蒸気は蒸気供給ライン(34)を流れる。ヒートポンプ(5)では、冷凍サイクルによって水と冷媒が熱交換し、温水が生成される。生成された温水は、温水供給ライン(53)を流れる。熱交換部(31,100)では、例えば、蒸気生成装置(30)で生成された加熱蒸気が流れる蒸気供給ライン(34)に接続される蒸気熱交換器(104)と、ヒートポンプ(5)で生成された温水が流れる温水供給ライン(53)に接続される温水熱交換器(101)とを設け、何れか一方の熱交換器によって加熱対象を加熱するようにしてもよい。また、熱交換部(100)では、例えば、蒸気供給ライン(34)および温水供給ライン(53)の両方に接続される一の熱交換器(31)を設け、この一の熱交換器(31)へ加熱蒸気と温水の何れか一方を供給することで加熱対象を加熱するようにしてもよい。
切換制御部(6a)は、加熱対象の温度に応じて蒸気調節弁(37)および温水調節弁(62)の開閉を調節し、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって上記加熱対象を加熱する蒸気加熱と上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって上記加熱対象を加熱する温水加熱とを切り換える。
加熱対象の温度が高ければ、温水調節弁(62)を所定量開けて蒸気調節弁(37)を閉じて必要な量の温水によって加熱対象を加熱することができる。また、加熱対象の温度が低ければ、温水調節弁(62)を閉じて蒸気調節弁(37)を所定量開けて必要な量の加熱蒸気によって加熱対象を加熱することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、上記温水調節弁(62)を閉め、且つ上記蒸気調節弁(37)を開けて上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう構成されている。
上記第2の発明では、加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう切り換える。つまり、加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合は、加熱対象を急速に加熱する必要がある。このため、加熱対象を加熱蒸気と熱交換させて迅速に加熱する。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が上限温度(TH)よりも低い第1切換温度(T1)以上となった場合、上記温水調節弁(62)を開け、且つ上記蒸気調節弁(37)を閉じて上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって加熱対象を加熱するよう構成されている。
上記第3の発明では、加熱対象の温度が加熱対象の上限温度(TH)よりも低い第1切換温度(T1)以上となった場合、温水によって加熱対象を加熱するように切り換える。つまり、加熱対象の温度が、第1切換温度(T1)以上となった場合は、加熱対象を急速に加熱する必要がない。この場合、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱に切り換わることになる。また、第1切換温度(T1)を上限温度(TH)よりも低くすることで、加熱対象温度が上限温度(TH)よりも高くなってしまうのを防止している。
第4の発明は、上記第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間が経過した場合、上記温水調節弁(62)を閉じ、且つ上記蒸気調節弁(37)を開けて上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう構成されている。
上記第4の発明では、加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間が経過した場合、加熱蒸気によって加熱対象を加熱するように切り換える。つまり、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)よりも下がった場合、加熱対象を急速に加熱する必要がある。このため、切換制御部(6a)によって加熱対象を加熱蒸気と熱交換させて加熱するように切り換える。こうすることで、迅速に加熱対象を加熱することができる。また、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)未満となってから所定時間を経過させるようにしたため、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を続けることができる。また、蒸気熱交換器(31)に加熱蒸気を供給することで、加熱対象の温度が急激に上昇するのを防止することができる。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が上記第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きいほど上記所定時間を短くするよう構成されている。
上記第5の発明では、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きいと、加熱対象の温度が下がり易くなる。この場合、所定時間を短くして加熱蒸気での加熱に切り換え易くする。一方、加熱対象の温度が上記第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが小さいと、加熱対象の温度の下がりがゆるやかと判断し、所定時間を長くして、できるだけ熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させるようにする。
第6の発明は、上記第1〜第5の発明の何れか1つにおいて、上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と上記温水供給ライン(53)を流れる温水とが上記切換制御部(6a)によって切り換えて供給される熱交換器(31)を備えている。
上記第6の発明では、蒸気生成装置(30)で生成した加熱蒸気は蒸気供給ライン(34)を流れる。ヒートポンプ(5)では、冷凍サイクルによって水と冷媒が熱交換し、温水が生成される。生成された温水は、温水供給ライン(53)を流れる。切換制御部(6a)は、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と温水供給ライン(53)を流れる温水とを切り換えて熱交換器(31)に供給する。そして、蒸気が供給された熱交換器(31)では、蒸気と加熱対象が熱交換し、加熱対象が加熱される。また、温水が供給された熱交換器(31)では、温水と加熱対象が熱交換し、加熱対象が加熱される。
第7の発明は、上記第6の発明において、上記温水供給ライン(53)は、出口端が上記蒸気供給ライン(34)における熱交換器(31)の流入側に接続されて上記ヒートポンプ(5)で生成された温水を上記熱交換器(31)に供給するよう構成されている。
上記第7の発明では、熱交換器(31)の流入側に温水供給ライン(53)が接続されており、熱交換器(31)の流入側において熱源となる加熱蒸気と温水の供給が切り換えられる。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記熱交換器(31)に温水が供給された時、上記熱交換器(31)で熱交換した温水を再び上記ヒートポンプ(5)に戻す温水戻りライン(55)を備えている。
上記第8の発明では、熱交換器(31)に温水が供給された時、熱交換器(31)で熱交換した温水は温水戻りライン(55)を流れて再びヒートポンプ(5)に戻る。
第9の発明は、上記第6〜第8の発明の何れか1つにおいて、上記熱交換器(31)の流出側に接続され、上記熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された時、熱交換器(31)から流出させた蒸気又は水を排出させる蒸気排出ライン(38)を備えている。
上記第9の発明では、熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された時、熱交換器(31)から排出された蒸気又は水は蒸気排出ライン(38)を流れて排出される。
第10の発明は、上記第9の発明において、上記温水戻りライン(55)には温水側バルブ(61)が設けられる一方、上記蒸気排出ライン(38)には蒸気側バルブ(40)が設けられ、上記熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際は、上記温水側バルブ(61)を閉じた後に上記蒸気側バルブ(40)を開けるバルブ制御部(6b)を備えている。
上記第10の発明では、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際は、バルブ制御部(6b)は、温水側バルブ(61)を閉じ、その後、蒸気側バルブ(40)を開ける。こうすることで、熱交換器(31)に残存する温水が、供給される加熱蒸気によって押し出される。熱交換器(31)から押し出された温水は、蒸気排出ライン(38)から排出される。
第11の発明は、上記第9の発明において、上記温水戻りライン(55)には温水側バルブ(61)が設けられる一方、上記蒸気排出ライン(38)には蒸気側バルブ(40)が設けられ、上記熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、上記蒸気側バルブ(40)を閉じた後、上記温水側バルブ(61)を開けるバルブ制御部(6b)を備えている。
上記第11の発明では、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、バルブ制御部(6b)は、蒸気側バルブ(40)を閉じ、その後、温水側バルブ(61)を開ける。
第12の発明は、上記第11の発明において、上記温水戻りライン(55)へ給水を行う給水器(90)と、上記熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、上記温水側バルブ(61)が開いた後に、上記給水器(90)から温水戻りライン(55)へ給水させる給水制御部(6c)とを備えている。
上記第12の発明では、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、バルブ制御部(6b)は、蒸気側バルブ(40)を閉じ、その後、温水側バルブ(61)を開ける。給水制御部(6c)は、温水側バルブ(61)が開いた後、給水器(90)によって温水戻りライン(55)に熱交換器(31)に残留する水蒸気分に相当する水を給水させる。
上記第1の発明によれば、切換制御部(6a)を設けたため、加熱対象の温度に応じて温水加熱と蒸気加熱を切り換えることができる。これにより、加熱対象の温度に応じた適切な加熱を行うことができる。この結果、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第2の発明によれば、加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、蒸気加熱を行うようにしたため、加熱蒸気によって加熱対象を迅速に加熱することができる。これにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第3の発明によれば、加熱対象の温度が第1切換温度(T1)以上になった場合、温水加熱を行うようにしたため、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、第1切換温度(T1)を上限温度(TH)よりも低くすることで、急速な加熱が必要がなくなると、すぐに、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱に切り換わることになる。これにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第4の発明によれば、加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間経過した場合、蒸気加熱を行うようにしたため、加熱蒸気によって加熱対象を迅速に加熱することができる。また、第2切換温度(T2)を下限温度(TL)よりも高くすることで、温水で加熱を続けることにより加熱対象温度が下限温度(TL)よりも低くなるのを防止することができる。また、所定時間を経過させるようにしたため、過度的な温度低下によってすぐに蒸気加熱に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、第2切換温度(T2)未満となった直後に蒸気加熱を行うことで、加熱対象が急激に温度上昇するのを防止することができる。これらにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第5の発明によれば、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)未満となる時の温度低下度合いが大きいほど所定時間を短くしたため、加熱対象の温度低下度合いが大きい場合、加熱蒸気によって迅速に加熱対象を加熱することができる。一方、加熱対象の温度低下度合いが小さい場合に温水加熱を継続することができる。これらにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第6の発明によれば、熱交換器(31)を設けたため、温水供給ライン(53)を流れる温水と、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気とを切り換えて熱交換器(31)に供給することができる。
上記第7の発明によれば、温水供給ライン(53)の出口端を蒸気供給ライン(34)に設けたため、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と温水供給ライン(53)を流れる温水を熱交換器(31)の流入側で切り換えることができる。
上記第8の発明によれば、熱交換器(31)の流出側に温水戻りライン(55)を設けたため、熱交換器(31)に温水が供給された場合は、熱交換器(31)で熱交換した温水を温水戻りライン(55)からヒートポンプ(5)に戻すことができる。
上記第9の発明によれば、熱交換器(31)の流出側に蒸気排出ライン(38)を設けたため、熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された場合は、熱交換器(31)から排出される蒸気又は水を蒸気排出ライン(38)から排出することができる。
上記第10の発明によれば、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際、温水側バルブ(61)を閉じてから蒸気側バルブ(40)を開けるようにしたため、温水戻りライン(55)に蒸気が混入することなく、熱交換器(31)に残った温水を加熱蒸気によって蒸気排出ライン(38)に排出することができる。
上記第11の発明によれば、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、蒸気側バルブ(40)を閉じてから温水側バルブ(61)を開けるようにしたため、熱交換器(31)で熱交換した温水を蒸気排出ライン(38)から流出させることなく、温水戻りライン(55)からヒートポンプ(5)に戻すことができる。
上記第12の発明によれば、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、ヒートポンプ(5)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)の温水で加熱する場合の水不足を防止することができる。ここで、加熱蒸気供給後の熱交換器(31)にヒートポンプ(5)から温水を供給する際、熱交換器(31)に蒸気が残っていると、温水供給ライン(53)および温水戻りライン(55)の温水が不足し、ポンプなどに気体が送られることで不具合が発生する場合がある。ところが、本発明では、温水戻りライン(55)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)で加熱する場合において温水が不足するのを防止できる。
本実施形態1に係る温度制御設備の温水供給を示す配管系統図である。 本実施形態1に係るヒートポンプを示す配管系統図である。 本実施形態1に係る温度制御設備の加熱蒸気供給を示す配管系統図である。 本実施形態1に係る切換制御を示すフローチャート図である。 本実施形態1に係る恒温槽内の水温の推移を示すグラフである。 本実施形態2に係る温度制御設備を示す配管系統図である。 従来例に係る温度制御設備を示す配管系統図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
本実施形態1は、図1に示すように、工場内の温度制御設備(1)に対して、本発明の温度制御システムを適用したものである。この温度制御設備(1)は、製品の製造装置(2)と、蒸気加熱装置(3)と、ヒートポンプ(5)と、給水器(90)、コントローラ(6)とを備えている。尚、製造装置(2)で製造される製品は例示であって、これに限られるものではない。
(製造装置の構成)
上記製造装置(2)は、製品となる前の半製品(7)を洗浄および皮膜するための一連の装置である。製造装置(2)は、半製品(7)を水平移動(図1では右から左)させる移動装置(図示なし)と、第1〜第6ユニット(11〜16)を備えている。移動装置は、例示としてベルトコンベアで構成されている。
上記各ユニット(11〜16)は、恒温槽(17)と、吸水管(18)と、吸水ポンプ(19)と、噴霧器(20)と、配水管(21)とを備えている。各ユニット(11〜16)は、図1の右から左に向かって第1ユニット(11)、第6ユニット(16)、第2ユニット(12)、第3ユニット(13)、第4ユニット(14)、第5ユニット(15)の順に配置されている。第1ユニット(11)は半製品(7)を脱脂する工程に使用され、第6ユニット(16)は半製品を水洗いする工程に使用され、第2ユニット(12)は半製品(7)を第1湯洗する工程に使用され、第3ユニット(13)は半製品(7)を第2湯洗する工程に使用され、第4ユニット(14)は半製品(7)を第3湯洗する工程に使用され、第5ユニット(15)は半製品(7)を皮膜する工程に使用される。
上記恒温槽(17)は、本発明に係る加熱対象を構成する水が貯留されている。また、第1〜第5ユニット(11〜15)の恒温槽(17)には、その内部に後述する熱交換器(31)と、水温センサ(22)が配置されている。熱交換器(31)が配置された恒温槽(17)では、貯留された水が熱交換器(31)を流れる加熱蒸気と熱交換することで、約55℃程度まで加熱される。尚、本発明に係る加熱対象は、水に限られるものではない。
上記吸水管(18)は、一端が恒温槽(17)の内部に開口する一方、他端が恒温槽(17)から上方に延びて噴霧器(20)に取り付けられている。吸水管(18)には、吸水ポンプ(19)が設けられている。上記噴霧器(20)は、吸水管(18)の他端に取り付けられる。噴霧器(20)の噴霧口は、下方に向けられる。上記恒温槽(17)内で生成された温水又は水は、吸水ポンプ(19)によって吸水管(18)に送られた後、噴霧器(20)から半製品(7)に向かって噴霧される。
上記水温センサ(22)は、上記各恒温槽(17)に貯留された水に浸漬されて設けられ、水温を検知している。水温センサ(22)は、後述するコントローラ(6)と接続され、恒温槽(17)の水温データは、逐次、コントローラ(6)に対して送信される。
(蒸気加熱装置の構成)
上記蒸気加熱装置(3)は、ボイラ(30)と、蒸気供給ライン(34)と、5台の熱交換器(31)と、蒸気排出ライン(38)と、蒸気トラップ(39)とを備えている。
上記ボイラ(30)は、高温蒸気を生成する蒸気発生手段を構成している。本実施形態1では、約150℃の高温蒸気を生成するよう構成されている。蒸気供給ライン(34)は、入口端がボイラ(30)に接続される一方、出口端が5つの蒸気管(36〜36)に分岐している。蒸気供給ライン(34)には、蒸気弁(35)が設けられ、各蒸気管(36〜36)には、蒸気流量制御弁(37)が設けられている。各蒸気管(36)の出口端は、熱交換器(31)に接続されている。
上記蒸気流量制御弁(37)は、全閉可能で且つ開度調節可能な弁に構成されている。蒸気流量制御弁(37)は、各蒸気管(36)を流れる加熱蒸気の流量を調節している。尚、蒸気流量制御弁(37)は、本発明に係る蒸気調節弁を構成している。
上記各熱交換器(31〜31)は、それぞれ第1〜第5ユニット(11〜15)の恒温槽(17)に配置されている。各熱交換器(31)は、2つのヘッダ(32,32)と多数の伝熱管(33)とを備え、恒温槽(17)内で起立して配置されている。
各ヘッダ(32,32)は、中空の細長い管状に形成されている。各ヘッダ(32,32)は、互いに間隔をあけ、それぞれの軸方向が鉛直方向となるように上下に延びている。一方のヘッダ(32)には蒸気管(36)の出口端が接続され、他方のヘッダ(32)には蒸気排出ライン(38)の入口端が接続されている。
上記伝熱管(33)は、その断面形状が円形あるいは矩形となっている伝熱管である。複数の伝熱管(33)は、その伸長方向が左右方向となり、その両端部がヘッダ(32,32)の側面に挿入されている。
熱交換器(31)には、蒸気流量制御弁(37)および後述する水流量制御弁(62)を調節することで、加熱蒸気又は温水の何れか一方が供給されることになる。熱交換器(31)に蒸気が供給された場合、恒温槽(17)に貯留された水と伝熱管(33)を流れる加熱蒸気との間で熱交換が行われ、貯留された水が加熱される。一方、熱交換器(31)に温水が供給された場合、恒温槽(17)に貯留された水と伝熱管(33)を流れる温水との間で熱交換が行われ、貯留された水が加熱される。
上記蒸気排出ライン(38)は、その入口端が熱交換器(31)に接続される一方、その出口端が蒸気トラップ(39)に接続されている。蒸気排出ライン(38)には、フィルタ(60)と、蒸気側バルブ(40)が設けられている。フィルタ(60)は、熱交換器(31)のコンタミ(錆など)を回収するためのものである。蒸気側バルブ(40)は、電気式のバルブに構成されている。
上記蒸気トラップ(39)は、上記熱交換器(31)から排出される際に液化せずに残った加熱蒸気の潜熱を回収するものである。蒸気トラップ(39)は、蒸気排出ライン(38)の出口端に接続されている。蒸気トラップ(39)は、セパレータ・トラップに構成されている。この蒸気トラップ(39)では、残ったドレン水のみが排出される。
(ヒートポンプの構成)
上記ヒートポンプ(5)は、図2に示すように、熱媒回路(50)と冷媒回路(70)とを備えている。
上記熱媒回路(50)には、入口端から出口端へ向かって順に、ポンプ(51)と、放熱器(79)と熱交換器(31)とが設けられている。放熱器(79)と熱交換器(31)との間は、温水供給ライン(53)および温水戻りライン(55)によって接続されている。熱媒回路(50)では、ポンプ(51)によって送り出された水が、温水戻りライン(55)を流通して放熱器(79)を通過し、温水供給ライン(53)を流通して熱交換器(31)で熱交換し、再び温水戻りライン(55)から戻ってくるように構成されている。尚、放熱器(79)は、冷媒回路(70)に接続されている。
上記温水供給ライン(53)は、その入口端が放熱器(79)の出口端に接続される一方、その出口側が5つの温水管(54〜54)に分岐している。温水管(54)の出口端は、蒸気管(36)における熱交換器(31)と蒸気流量制御弁(37)との間に接続されている。各温水管(54)には、それぞれに水流量制御弁(62)が設けられている。この水流量制御弁(62)は、全閉可能で且つ開度調節可能な弁に構成されている。水流量制御弁(62)は、温水管(54)を流れる温水の流量を制御している。尚、水流量制御弁(62)は、本発明に係る温水調節弁を構成している。
上記温水戻りライン(55)は、その出口端が放熱器(79)に接続される一方、その入口端が5つの復温水管(56〜56)に分岐している。温水戻りライン(55)には、エアパージ(57)と、圧力センサ(58)と、逆止弁(59)と、ポンプ(51)とが設けられている。上記復温水管(56)の入口端は、蒸気排出ライン(38)における熱交換器(31)と蒸気側バルブ(40)との間に接続されている。各復温水管(56)には、温水側バルブ(61)が設けられている。温水側バルブ(61)は、電気式のバルブに構成されている。
上記給水器(90)は、給水管(91)と給水バルブ(92)と逆止弁(93)とを備えている。給水管(91)は、出口端が温水戻りライン(55)のポンプ(51)の吸入側に接続されている。給水バルブ(92)が開かれると、吸水管(18)から温水戻りライン(55)に水(市水)が供給される。給水バルブ(92)は、電気式のバルブに構成されている。
(冷媒回路)
上記冷媒回路(70)には、低段圧縮機(71)と、高段圧縮機(72)と、放熱器(79)と、膨張弁(73)と、蒸発器(80)と、過冷却熱交換器(74)と、インジェクション通路(77)とが接続されるとともに、蒸発器(80)に熱源水を送る熱源管(81)が接続されている。この冷媒回路(70)は、二酸化炭素やフロン系冷媒が充填された閉回路であり、この冷媒回路(70)は、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。尚、冷媒回路(70)には、臨界温度が100℃を大きく超える冷媒(例えば、R245fa)などを用いるようにしてもよい。
上記冷媒回路(70)では、高段圧縮機(72)の吐出側が放熱器(79)に接続され、低段圧縮機(71)の吸入側は蒸発器(80)に接続されている。また、放熱器(79)と蒸発器(80)との間に過冷却熱交換器(74)と膨張弁(73)とが配置されている。
上記高段圧縮機(72)および低段圧縮機(71)は、図示はしないが、全密閉型で構成され、圧縮部とその圧縮部を回転駆動するモータとを収容したケーシングを備えている。ケーシング内は吸入圧力の雰囲気になる、いわゆる低圧ドーム型に構成されている。つまり、各圧縮機(71,72)では、吸入冷媒がケーシング内に流入し、圧縮部で圧縮された冷媒がケーシング内に流出することなく、ケーシング外へ直接吐出される。各圧縮機(71,72)は、運転回転数が可変に構成されている。両圧縮機(71,72)は、互いに直列に接続されて冷媒を二段圧縮するものであり、冷媒の圧縮機構を構成している。
上記蒸発器(80)は、いわゆるプレート式熱交換器により構成されており、互いに仕切られた水流路(80a)と冷媒流路(80b)とを備えている。蒸発器(80)は、水流路(80a)の流体と冷媒流路(80b)の流体との間で熱交換を行うことができるように構成されている。蒸発器(80)では、水流路(80a)が上記熱源管(81)の途中に接続され、冷媒流路(80b)には入口端に膨張弁(73)が接続される一方、出口端に低段圧縮機(71)の吸入側が接続される。
上記放熱器(79)は、いわゆるプレート式熱交換器により構成されており、互いに仕切られた水流路(79a)と冷媒流路(79b)とを備えている。放熱器(79)は、水流路(79a)の流体と冷媒流路(79b)の流体との間で熱交換を行うことができるように構成されている。
上記水流路(79a)は、その入口端が上記熱媒回路(50)の温水戻りライン(55)に接続されていて、熱交換器(31)で熱交換した温水が流入するようになっている。また、水流路(79a)は、その出口端が上記熱媒回路(50)の温水供給ライン(53)に接続されていて、放熱器(79)で熱交換されて加熱された水(温水)が流出するようになっている。上記冷媒流路(79b)は冷媒回路(70)に接続され、高段圧縮機(72)の吐出側に配置されて、高段圧縮機(72)から吐出された高温高圧の冷媒が流入するようになっている。
放熱器(79)では、高段圧縮機(72)、低段圧縮機(71)及びポンプ(51)をそれぞれ運転させることによって、冷媒流路(79b)を流れる冷媒が水流路(79a)を流れる水に対して放熱し、水流路(79a)を流れる水が加熱され、熱交換器(31)に温水を供給している。
インジェクション通路(77)は、入口端が放熱器(79)と過冷却熱交換器(74)との間に接続され、出口端が低段圧縮機(71)と高段圧縮機(72)との間に接続されている。インジェクション通路(77)には過冷却弁(78)が設けられている。過冷却弁(78)は、通過する冷媒を減圧すると共に、インジェクション通路(77)を通過する冷媒流量を調節するものである。
過冷却熱交換器(74)は、第1流路(75)と第2流路(76)とを備えている。第1流路(75)は、入口端が放熱器(79)の出口端に接続され、出口端が膨張弁(73)に接続されている。第2流路(76)は、インジェクション通路(77)の途中に接続されている。過冷却熱交換器(74)では、第1流路(75)を流れる高圧冷媒と、過冷却弁(78)で減圧されて第2流路(76)を流れる中間圧冷媒との間で熱交換が行われ、第1流路(75)を流れる高圧冷媒が過冷却される。尚、第2流路(76)を流出した中間圧冷媒は、高段圧縮機(72)の吸入側にインジェクションされる。
(コントローラ)
コントローラ(6)は、切換制御部(6a)と、バルブ制御部(6b)と、給水制御部(6c)とを備えている。コントローラ(6)には、水温センサ(22)の水温データ、および圧力センサ(58)で検知された温水戻りライン(55)内の圧力(水圧)データが逐次送信されている。
切換制御部(6a)は、水温センサ(22)で検知された恒温槽(17)の水温データに基づいて、水流量制御弁(62)および蒸気流量制御弁(37)を切り換えることで、熱交換器(31)への加熱蒸気又は温水の供給を切り換えるものである。
また、バルブ制御部(6b)は、熱交換器(31)への加熱蒸気又は温水の供給に応じて蒸気側バルブ(40)および温水側バルブ(61)を切り換えるものである。
また、給水制御部(6c)は、上記蒸気側バルブ(40)および温水側バルブ(61)の切換状態に応じて給水器(90)からの給水を制御するものである。また、給水制御部(6c)は、圧力センサ(58)の検知圧力データに基づいて給水器(90)の給水を制御するものである。これらの制御の詳細については後述する。
−運転動作−
次に、本実施形態1に係る温度制御設備(1)の動作について図1、図3、図4および図5に基づいて説明する。この温度制御設備(1)では、切換制御部(6a)によって蒸気加熱装置(3)の加熱蒸気とヒートポンプ(5)の温水とを切り換えて熱交換器(31)に供給し、熱交換器(31)の伝熱管(33)を流れる加熱蒸気又は温水によって恒温槽(17)に貯留された水を加熱している。
例えば、工場稼働時において温度制御設備(1)を起動させる際、温度制御設備(1)は長時間停止していたため、恒温槽(17)の水温も低下した状態となっている。このような場合、切換制御部(6a)は、急速立ち上げモードを行う。
具体的には、図4に示すように、温度制御設備(1)が起動すると、切換制御部(6a)は水温センサ(22)から恒温槽(17)の水温を取得する。そして、切換制御部(6a)は、恒温槽(17)の水温が下限温度(TL)未満の場合、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換える(ST01)。このとき、バルブ制御部(6b)は、温水側バルブ(61)および水流量制御弁(62)を閉じ、その後、蒸気側バルブ(40)を開く。次に、蒸気弁(35)および蒸気流量制御弁(37)を開く(ST02)。
蒸気加熱装置(3)が稼動し、蒸気供給ライン(34)に加熱蒸気が供給されると、蒸気供給ライン(34)に流れる加熱蒸気は、各蒸気管(36)に分岐し、それぞれの蒸気流量制御弁(37)を通過し、各熱交換器(31)に供給される(図3参照)。
そして、各恒温槽(17)に貯留された水と各熱交換器(31)の加熱蒸気との間で熱交換が行われ、貯留された水が加熱される。このとき、切換制御部(6a)は、恒温槽(17)の水温の目標温度を加熱対象の許容される上限温度(TH)と蒸気温水切換温度(T1)との間に設定される温度として蒸気流量制御弁(37)を制御する。
この蒸気温水切換温度(T1)は、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える判断をするための基準温度である。蒸気温水切換温度(T1)は、中心温度(TM=55℃)よりも高温で、且つ上限温度(TH)よりも低温に設定されている。尚、蒸気温水切換温度(T1)は、本発明に係る第1切換温度を構成している。
各恒温槽(17)の水温が、中心温度(TM)である55℃まで加熱されると、吸水ポンプ(19)が起動し、この恒温槽(17)の温水は、吸水ポンプ(19)によって吸水管(18)に送られて噴霧器(20)から半製品(7)に向けて噴霧される。
一方、熱交換器(31)へ供給された加熱蒸気は、恒温槽(17)に貯留された水と熱交換された後、各蒸気排出ライン(38)に流出し、蒸気トラップ(39)によってドレン水のみが排水される。
切換制御部(6a)は、恒温槽(17)の水温が、蒸気温水切換温度(T1)未満の場合は、継続して熱交換器(31)に加熱蒸気を供給する(ST03)。恒温槽(17)の水温が、蒸気温水切換温度(T1)以上になると、切換制御部(6a)は、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える(ST04)。
恒温槽(17)の水温が蒸気温水切換温度(T1)に到達したら、蒸気熱交換器(31)への供給を温水に切り換えることで、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、蒸気温水切換温度(T1)を中心温度(TM=55℃)よりも高くすることで、加熱蒸気から温水への切り換え時におけるヒートポンプ(5)における温水加熱の立ち上がり能力不足によって、恒温槽(17)の水温が、後述する蒸気熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換える温水蒸気切換温度(T2)まで低下してしまうのを防止している。
このとき、バルブ制御部(6b)は、まず蒸気側バルブ(40)を閉じ、次に、蒸気流量制御弁(37)を閉じ、熱交換器(31)に対する蒸気の供給を停止する。その後、水流量制御弁(62)を所定量開けると共に、温水側バルブ(61)を開けて、ヒートポンプ(5)での温水加熱を開始する。熱交換器(31)に温水が供給されると、切換制御部(6a)は、中心温度(TM)を目標温度として水流量制御弁(62)を制御する(ST05)。熱交換器(31)を流れる温水は、恒温槽(17)で熱交換した後、温水戻りライン(55)に流れて再び熱媒回路(50)に戻る。ヒートポンプ(5)が運転を開始し、同時にポンプ(51)が起動した時、給水バルブ(92)も開け、給水管(91)から温水戻りライン(55)に給水が開始され、熱媒回路(50)に給水される。
ここで、加熱蒸気供給後の熱交換器(31)に温水を供給する際、熱交換器(31)に蒸気が残っていると、温水供給ライン(53)および温水戻りライン(55)の温水が不足し、ポンプ(51)に気体が送られることで不具合が発生する場合がある。ところが、本実施形態1では、温水戻りライン(55)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)で加熱する場合において温水が不足するのを防止できる。このため、ポンプ(51)に気体が送られることがない。
その後、圧力センサ(58)の検知圧力値が所定圧力値(例示として0.1MpaG)になると、給水制御部(6c)は給水を停止する。尚、給水停止直後に温水戻りライン(55)内の空気などが抜けることにより、圧力センサ(58)での検知圧力値が所定圧力値以下となった場合、再度、給水制御部(6c)は給水バルブ(92)を開き、給水を続けさせる。
また、給水動作については、給水開始から所定時間(例示として1時間)以内は継続して行うが、所定時間よりも長い場合であっても、圧力センサ(58)の検知圧力の値が所定圧力値以下であると、水漏れ以上と判断し、ポンプ(51)、ヒートポンプ(5)および蒸気加熱装置(3)の運転を停止する。このとき、所定の警告(アラーム)を発するようにしてもよい。
ここで、急な高負荷(温度負荷)によって恒温槽(17)の水温が急激に低下し、温水蒸気切換温度(T2)未満になって所定時間が経過すると、切換制御部(6a)は、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える(ST05)。恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となってから所定時間を経過させるようにしたため、過度的な温度低下によって、すぐに加熱蒸気の供給に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増加させることができる。また、温水蒸気切換温度(T2)未満となった直後に熱交換器(31)に加熱蒸気を供給することで、恒温槽(17)の水温が急激に上昇するのを防止することができる。尚、この所定時間は、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合い(温度低下の勾配)が大きい場合に、短くなるように設定されている。つまり、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きい場合、恒温槽(17)の水温が下がり易くなるため、所定時間を短くし、熱交換器(31)に加熱蒸気を供給して迅速に加熱を行うようにしている。一方、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが小さいと、恒温槽(17)の水温の下がりがゆるやかと判断し、所定時間を長くして、できるだけ熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させるようにする。
この温水蒸気切換温度(T2)は、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える判断をするための基準温度である。温水蒸気切換温度(T2)は、下限温度(TL)よりも高温に設定されている。つまり、温水蒸気切換温度(T2)を下限温度(TL)よりも高くすることで、恒温槽(17)の水温が低くなりすぎるのを防止している。尚、温水蒸気切換温度(T2)は、本発明に係る第2切換温度を構成している。
このとき、バルブ制御部(6b)は、まず温水側バルブ(61)を閉じ、次に、水流量制御弁(62)を閉じ、熱交換器(31)に対する温水の供給を停止する。その後、蒸気側バルブ(40)を開け、蒸気流量制御弁(37)を開ける。こうすると、熱交換器(31)に加熱蒸気が流れ込むことで、熱交換器(31)の伝熱管(33)に溜まった温水が蒸気によって押し出され、蒸気排出ライン(38)を流れて蒸気トラップ(39)に流れる。蒸気トラップ(39)に流れた温水は、ドレン水として排出される。
熱交換器(31)に加熱蒸気が供給されると、切換制御部(6a)は、5分間、中心温度(TM)を目標温度として水流量制御弁(62)を制御し、5分経過すると、目標温度を蒸気温水切換温度(T1)と上限温度(TH)の間に設定される温度に切り換える。このようにすることで、過度的な温度低下によって、すぐに加熱蒸気の供給に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増加させることができる。また、恒温槽(17)の水温の急激な温度上昇を防止すると共に、すぐに温水への切換条件(蒸気温水切換温度(T1))となってしまうことで、弁の切換のハンチングが発生するのを防止している。尚、この5分間は例示であって、これに限られるものではない。そして、5分経過後、恒温槽(17)の水温が蒸気温水切換温度(T1)以上になると、切換制御部(6a)は、再び、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える(ST03)。
ここで、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となった場合、切換制御部(6a)は、例えば3分前の恒温槽(17)の水温と現在の恒温槽(17)の水温との温度差が例えば2℃以上の場合、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換えるようにし、この差が2℃未満であれば、温水蒸気切換温度(T2)よりもさらに低い温度(T3)(図示なし)になった場合に、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換えるようにしてもよい。
また、熱交換器(31)への温水供給による温度制御設備(1)の稼動中にデフロスト運転(除霜運転)や各圧縮機(71,72)の油戻し運転などが行われた場合、恒温槽(17)の水温が、たとえ温水蒸気切換温度(T2)未満であっても、切換制御部(6a)は、これらの運転終了を待って、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換える。
尚、上記コントローラ(6)による制御は、各恒温槽(17)ごとに行う。
−本実施形態1の効果−
上記本実施形態1によれば、切換制御部(6a)を設けたため、恒温槽(17)の水温に応じて熱交換器(31)への温水又は加熱蒸気の供給を切り換えることができる。これにより、恒温槽(17)の水温に応じた適切な加熱を行うことができる。この結果、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、恒温槽(17)の水温が下限温度(TL)未満の場合、熱交換器(31)に加熱蒸気を供給するようにしたため、加熱蒸気によって恒温槽(17)内の水を迅速に加熱することができる。これにより、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、恒温槽(17)の水温が蒸気温水切換温度(T1)以上になった場合、熱交換器(31)に温水を供給するようにしたため、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うことができる。また、蒸気温水切換温度(T1)を上限温度(TH)よりも低くすることで、急速な加熱が必要がなくなると、すぐに熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱に切り換わることになる。これにより、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、恒温槽(17)の水温が、下限温度(TL)よりも高い温水蒸気切換温度(T2)未満となって所定時間経過した場合、熱交換器(31)に加熱蒸気を供給するようにしたため、加熱蒸気によって恒温槽(17)の水を迅速に加熱することができる。また、温水蒸気切換温度(T2)を下限温度(TL)よりも高くすることで、温水で加熱を続けることにより恒温槽(17)の水温が下限温度(TL)よりも低くなるのを防止することができる。また、所定時間を経過させるようにしたため、過度的な温度低下によって、すぐに加熱蒸気の供給に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、恒温槽(17)の水温が急激に上昇するのを防止することができる。これらにより、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
さらに、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の水温低下度合いが大きいほど所定時間を短くしたため、恒温槽(17)の水温低下度合いが大きい場合、加熱蒸気によって恒温槽(17)の水を迅速に加熱することができる。一方、恒温槽(17)の水温低下度合いが小さい場合に温水加熱を継続することができる。この結果、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、温水供給ライン(53)の出口端を蒸気供給ライン(34)に設けたため、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と温水供給ライン(53)を流れる温水を熱交換器(31)の流入側で切り換えることができる。
また、熱交換器(31)の流出側に温水戻りライン(55)を設けたため、熱交換器(31)に温水が供給された場合は、熱交換器(31)で熱交換した温水を温水戻りライン(55)から熱媒回路(50)に戻すことができる。
また、熱交換器(31)の流出側に蒸気排出ライン(38)を設けたため、熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された場合は、熱交換器(31)から流出される蒸気又は水を蒸気排出ライン(38)に流出させ、蒸気トラップ(39)からドレン水のみを排出することができる。
また、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際、温水側バルブ(61)を閉じてから蒸気側バルブ(40)を開けるようにしたため、温水戻りライン(55)に蒸気が混入することなく、熱交換器(31)に残った温水を加熱蒸気によって蒸気排出ライン(38)に排出することができる。
また、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、蒸気側バルブ(40)を閉じてから温水側バルブ(61)を開けるようにしたため、熱交換器(31)で熱交換した温水を蒸気排出ライン(38)から流出させることなく、確実に熱媒回路(50)に戻すことができる。
また、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、熱媒回路(50)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)で加熱する場合の水不足を防止することができる。
〈発明の実施形態2〉
次に、本発明の実施形態2について説明する。図6に示すように、本実施形態2に係る温度制御設備(1)は、実施形態1に係る熱交換器(31)に代えて、恒温槽(17)に温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)とを備える熱交換部(100)を設けるようにしたものである。尚、本実施形態2では、上記実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
具体的には、本実施形態2に係る熱交換部(100)は、温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)とを備えている。温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)は、共に一の恒温槽(17)の内部に配置されている。
上記温水熱交換器(101)は、2つのヘッダ(102,102)と多数の伝熱管(103)とを備え、恒温槽(17)内で起立して配置されている。温水熱交換器(101)の一方のヘッダ(102)は、温水管(54)を介して温水供給ライン(53)に接続される一方、他方のヘッダ(102)は、復温水管(56)を介して温水戻りライン(55)に接続されている。
上記蒸気熱交換器(104)は、2つのヘッダ(105,105)と多数の伝熱管(106)とを備え、恒温槽(17)内で起立して配置されている。蒸気熱交換器(104)の一方のヘッダ(105)は、蒸気管(36)を介して蒸気供給ライン(34)に接続される一方、他方のヘッダ(105)は、蒸気排出ライン(55)に接続されている。
コントローラ(6)は、ヒートポンプ(5)で生成された温水を温水熱交換器(101)に供給し、恒温槽(17)内の水を温水熱交換器(101)の温水と熱交換させて加熱する運転と、ボイラ(30)で生成された加熱蒸気を蒸気熱交換器(104)に供給し、恒温槽(17)内の水を蒸気熱交換器(104)の加熱蒸気と熱交換させて加熱する蒸気加熱運転とを切り換えて行うものである。すなわち、本実施形態2に係る温度制御設備(1)では、恒温槽(17)内の水は、温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)の何れか一方によって加熱されることとなる。その他の構成、作用・効果は実施形態1と同様である。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態1および2について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1および2では、本発明に係る加熱対象として水を用いたが、本発明はこれに限られず、例えば溶剤、空気、その他の流体を用いることができる。
また、上記実施形態1および2に係る温度制御設備(1)は、蒸気加熱装置(3)を備えるようにしたが、本発明はこれに限られず、他の設備で発生させた加熱蒸気を利用してもよい。
また、上記実施形態1および2について、蒸気流量制御弁(37)の蒸気の下流側に、電気式のバルブを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態1および2について、水流量制御弁(62)、蒸気流量制御弁(37)、温水側バルブ(61)および蒸気側バルブ(40)の手前にコンタミ(錆やスケール)などを除去するフィルタなどを適宜、配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態1および2について、急速立ち上げモードにおける恒温槽(17)の水温の目標温度を上限温度(TH)としてもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、温度制御設備について有用である。
5 ヒートポンプ
6 コントローラ
6a 切換制御部
6b バルブ制御部
6c 給水制御部
30 ボイラ
31 熱交換器
34 蒸気供給ライン
37 蒸気流量制御弁
38 蒸気排出ライン
40 蒸気側バルブ
53 温水供給ライン
55 温水戻りライン
61 温水側バルブ
62 水流量制御弁
90 給水器
100 熱交換部
本発明は、温度制御システムに関し、特に、温度制御に係るものである。
従来より、特許文献1に示すように、製品を製造する工場においては、ボイラ等で発生させた高温の蒸気を、洗浄機や乾燥機等(以下、負荷機器)の加熱源として利用している。図7に示すように、この種の加熱設備(e)としては、ボイラ(a)で発生させた高温蒸気を熱交換器(b)に供給して、恒温槽(c)の水を加熱して、製品(d)の洗浄などに使用している。ところが、ボイラによる高温蒸気による加熱は、高温蒸気を恒温槽(c)へ搬送する際、配管における圧損、熱損、およびドレン排熱などが発生するため、効率よく行うことができないという問題があった。
これに対し、冷凍サイクルを利用して温水等を生成するヒートポンプが知られている。この種のヒートポンプでは、低温部分から高温部分へ熱を移動させることができるため、ボイラに比べて効率よく温水等を生成することができる。
特開2003−194405号公報
しかしながら、従来のヒートポンプでは、工場などの製造装置の起動時などにおいて急速に加熱対象を昇温する必要がある場合、短時間で能力を上げることができないという問題があった。
つまり、工場などの製造装置において、起動時などの急速な加熱要求に対応しつつ、通常稼動時において効率のよい(COPの高い)運転を行うことが難しいという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、工場などの温度制御システムにおいて、効率のよい運転を行いつつ、急速な加熱要求にも適切に対応することを目的とする。
第1、第2、第4および第7の発明は、蒸気生成装置(30)で生成された加熱蒸気が流れる蒸気供給ライン(34)と、該蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気の流れを調節する蒸気調節弁(37)と、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うヒートポンプ(5)で生成された温水が流れる温水供給ライン(53)と、該温水供給ライン(53)の温水の流れを調節する温水調節弁(62)と、加熱対象が流れ、上記蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気と上記ヒートポンプ(5)の温水の何れか一方で上記加熱対象を加熱する熱交換部(31,100)と、上記加熱対象の温度に基づいて上記蒸気調節弁(37)および温水調節弁(62)を切り換えることで上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって上記加熱対象を加熱する蒸気加熱と上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって上記加熱対象を加熱する温水加熱とを切り換える切換制御部(6a)とを備えている。
上記第1、第2、第4および第7の発明では、蒸気生成装置(30)で加熱蒸気を生成し、該加熱蒸気は蒸気供給ライン(34)を流れる。ヒートポンプ(5)では、冷凍サイクルによって水と冷媒が熱交換し、温水が生成される。生成された温水は、温水供給ライン(53)を流れる。熱交換部(31,100)では、例えば、蒸気生成装置(30)で生成された加熱蒸気が流れる蒸気供給ライン(34)に接続される蒸気熱交換器(104)と、ヒートポンプ(5)で生成された温水が流れる温水供給ライン(53)に接続される温水熱交換器(101)とを設け、何れか一方の熱交換器によって加熱対象を加熱するようにしてもよい。また、熱交換部(100)では、例えば、蒸気供給ライン(34)および温水供給ライン(53)の両方に接続される一の熱交換器(31)を設け、この一の熱交換器(31)へ加熱蒸気と温水の何れか一方を供給することで加熱対象を加熱するようにしてもよい。
切換制御部(6a)は、加熱対象の温度に応じて蒸気調節弁(37)および温水調節弁(62)の開閉を調節し、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって上記加熱対象を加熱する蒸気加熱と上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって上記加熱対象を加熱する温水加熱とを切り換える。
加熱対象の温度が高ければ、温水調節弁(62)を所定量開けて蒸気調節弁(37)を閉じて必要な量の温水によって加熱対象を加熱することができる。また、加熱対象の温度が低ければ、温水調節弁(62)を閉じて蒸気調節弁(37)を所定量開けて必要な量の加熱蒸気によって加熱対象を加熱することができる。
第1の発明は、上記構成に加え、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、上記温水調節弁(62)を閉め、且つ上記蒸気調節弁(37)を開けて上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう構成されている。
上記第1の発明では、加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう切り換える。つまり、加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合は、加熱対象を急速に加熱する必要がある。このため、加熱対象を加熱蒸気と熱交換させて迅速に加熱する。
第2の発明は、上記構成に加え、また、第3の発明は、上記第1発明において、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が上限温度(TH)よりも低い第1切換温度(T1)以上となった場合、上記温水調節弁(62)を開け、且つ上記蒸気調節弁(37)を閉じて上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって加熱対象を加熱するよう構成されている。
上記第2および第3の発明では、加熱対象の温度が加熱対象の上限温度(TH)よりも低い第1切換温度(T1)以上となった場合、温水によって加熱対象を加熱するように切り換える。つまり、加熱対象の温度が、第1切換温度(T1)以上となった場合は、加熱対象を急速に加熱する必要がない。この場合、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱に切り換わることになる。また、第1切換温度(T1)を上限温度(TH)よりも低くすることで、加熱対象温度が上限温度(TH)よりも高くなってしまうのを防止している。
第4の発明は、上記構成に加え、また、の発明は、上記第1〜第3の発明の何れか1つにおいて、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間が経過した場合、上記温水調節弁(62)を閉じ、且つ上記蒸気調節弁(37)を開けて上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう構成されている。
上記第4および第5の発明では、加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間が経過した場合、加熱蒸気によって加熱対象を加熱するように切り換える。つまり、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)よりも下がった場合、加熱対象を急速に加熱する必要がある。このため、切換制御部(6a)によって加熱対象を加熱蒸気と熱交換させて加熱するように切り換える。こうすることで、迅速に加熱対象を加熱することができる。また、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)未満となってから所定時間を経過させるようにしたため、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を続けることができる。また、蒸気熱交換器(31)に加熱蒸気を供給することで、加熱対象の温度が急激に上昇するのを防止することができる。
の発明は、上記第4又は第5の発明において、上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が上記第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きいほど上記所定時間を短くするよう構成されている。
上記第の発明では、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きいと、加熱対象の温度が下がり易くなる。この場合、所定時間を短くして加熱蒸気での加熱に切り換え易くする。一方、加熱対象の温度が上記第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが小さいと、加熱対象の温度の下がりがゆるやかと判断し、所定時間を長くして、できるだけ熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させるようにする。
第7の発明は、上記構成に加え、また、第8の発明は、上記第1〜第の発明の何れか1つにおいて、上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と上記温水供給ライン(53)を流れる温水とが上記切換制御部(6a)によって切り換えて供給される熱交換器(31)を備えている。
上記第7および第8の発明では、蒸気生成装置(30)で生成した加熱蒸気は蒸気供給ライン(34)を流れる。ヒートポンプ(5)では、冷凍サイクルによって水と冷媒が熱交換し、温水が生成される。生成された温水は、温水供給ライン(53)を流れる。切換制御部(6a)は、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と温水供給ライン(53)を流れる温水とを切り換えて熱交換器(31)に供給する。そして、蒸気が供給された熱交換器(31)では、蒸気と加熱対象が熱交換し、加熱対象が加熱される。また、温水が供給された熱交換器(31)では、温水と加熱対象が熱交換し、加熱対象が加熱される。
第9の発明は、上記第7又は第8の発明において、上記温水供給ライン(53)は、出口端が上記蒸気供給ライン(34)における熱交換器(31)の流入側に接続されて上記ヒートポンプ(5)で生成された温水を上記熱交換器(31)に供給するよう構成されている。
上記第9の発明では、熱交換器(31)の流入側に温水供給ライン(53)が接続されており、熱交換器(31)の流入側において熱源となる加熱蒸気と温水の供給が切り換えられる。
第10の発明は、上記第9の発明において、上記熱交換器(31)に温水が供給された時、上記熱交換器(31)で熱交換した温水を再び上記ヒートポンプ(5)に戻す温水戻りライン(55)を備えている。
上記第10の発明では、熱交換器(31)に温水が供給された時、熱交換器(31)で熱交換した温水は温水戻りライン(55)を流れて再びヒートポンプ(5)に戻る。
第11の発明は、上記第7第10の発明の何れか1つにおいて、上記熱交換器(31)の流出側に接続され、上記熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された時、熱交換器(31)から流出させた蒸気又は水を排出させる蒸気排出ライン(38)を備えている。
上記第11の発明では、熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された時、熱交換器(31)から排出された蒸気又は水は蒸気排出ライン(38)を流れて排出される。
第12の発明は、上記第11の発明において、上記温水戻りライン(55)には温水側バルブ(61)が設けられる一方、上記蒸気排出ライン(38)には蒸気側バルブ(40)が設けられ、上記熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際は、上記温水側バルブ(61)を閉じた後に上記蒸気側バルブ(40)を開けるバルブ制御部(6b)を備えている。
上記第12の発明では、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際は、バルブ制御部(6b)は、温水側バルブ(61)を閉じ、その後、蒸気側バルブ(40)を開ける。こうすることで、熱交換器(31)に残存する温水が、供給される加熱蒸気によって押し出される。熱交換器(31)から押し出された温水は、蒸気排出ライン(38)から排出される。
第13の発明は、上記第11の発明において、上記温水戻りライン(55)には温水側バルブ(61)が設けられる一方、上記蒸気排出ライン(38)には蒸気側バルブ(40)が設けられ、上記熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、上記蒸気側バルブ(40)を閉じた後、上記温水側バルブ(61)を開けるバルブ制御部(6b)を備えている。
上記第13の発明では、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、バルブ制御部(6b)は、蒸気側バルブ(40)を閉じ、その後、温水側バルブ(61)を開ける。
第14の発明は、上記第13の発明において、上記温水戻りライン(55)へ給水を行う給水器(90)と、上記熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、上記温水側バルブ(61)が開いた後に、上記給水器(90)から温水戻りライン(55)へ給水させる給水制御部(6c)とを備えている。
上記第14の発明では、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、バルブ制御部(6b)は、蒸気側バルブ(40)を閉じ、その後、温水側バルブ(61)を開ける。給水制御部(6c)は、温水側バルブ(61)が開いた後、給水器(90)によって温水戻りライン(55)に熱交換器(31)に残留する水蒸気分に相当する水を給水させる。
上記第1、第2、第4および第7の発明によれば、切換制御部(6a)を設けたため、加熱対象の温度に応じて温水加熱と蒸気加熱を切り換えることができる。これにより、加熱対象の温度に応じた適切な加熱を行うことができる。この結果、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応
することができる。
上記第1の発明によれば、加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、蒸気加熱を行うようにしたため、加熱蒸気によって加熱対象を迅速に加熱することができる。これにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第2および第3の発明によれば、加熱対象の温度が第1切換温度(T1)以上になった場合、温水加熱を行うようにしたため、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、第1切換温度(T1)を上限温度(TH)よりも低くすることで、急速な加熱が必要がなくなると、すぐに、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱に切り換わることになる。これにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第4および第5の発明によれば、加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間経過した場合、蒸気加熱を行うようにしたため、加熱蒸気によって加熱対象を迅速に加熱することができる。また、第2切換温度(T2)を下限温度(TL)よりも高くすることで、温水で加熱を続けることにより加熱対象温度が下限温度(TL)よりも低くなるのを防止することができる。また、所定時間を経過させるようにしたため、過度的な温度低下によってすぐに蒸気加熱に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、第2切換温度(T2)未満となった直後に蒸気加熱を行うことで、加熱対象が急激に温度上昇するのを防止することができる。これらにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第の発明によれば、加熱対象の温度が第2切換温度(T2)未満となる時の温度低下度合いが大きいほど所定時間を短くしたため、加熱対象の温度低下度合いが大きい場合、加熱蒸気によって迅速に加熱対象を加熱することができる。一方、加熱対象の温度低下度合いが小さい場合に温水加熱を継続することができる。これらにより、工場などの温度制御システムにおいて、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
上記第7および第8の発明によれば、熱交換器(31)を設けたため、温水供給ライン(53)を流れる温水と、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気とを切り換えて熱交換器(31)に供給することができる。
上記第の発明によれば、温水供給ライン(53)の出口端を蒸気供給ライン(34)に設けたため、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と温水供給ライン(53)を流れる温水を熱交換器(31)の流入側で切り換えることができる。
上記第10の発明によれば、熱交換器(31)の流出側に温水戻りライン(55)を設けたため、熱交換器(31)に温水が供給された場合は、熱交換器(31)で熱交換した温水を温水戻りライン(55)からヒートポンプ(5)に戻すことができる。
上記第11の発明によれば、熱交換器(31)の流出側に蒸気排出ライン(38)を設けたため、熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された場合は、熱交換器(31)から排出される蒸気又は水を蒸気排出ライン(38)から排出することができる。
上記第12の発明によれば、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際、温水側バルブ(61)を閉じてから蒸気側バルブ(40)を開けるようにしたため、温水戻りライン(55)に蒸気が混入することなく、熱交換器(31)に残った温水を加熱蒸気によって蒸気排出ライン(38)に排出することができる。
上記第13の発明によれば、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、蒸気側バルブ(40)を閉じてから温水側バルブ(61)を開けるようにしたため、熱交換器(31)で熱交換した温水を蒸気排出ライン(38)から流出させることなく、温水戻りライン(55)からヒートポンプ(5)に戻すことができる。
上記第14の発明によれば、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、ヒートポンプ(5)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)の温水で加熱する場合の水不足を防止することができる。ここで、加熱蒸気供給後の熱交換器(31)にヒートポンプ(5)から温水を供給する際、熱交換器(31)に蒸気が残っていると、温水供給ライン(53)および温水戻りライン(55)の温水が不足し、ポンプなどに気体が送られることで不具合が発生する場合がある。ところが、本発明では、温水戻りライン(55)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)で加熱する場合において温水が不足するのを防止できる。
本実施形態1に係る温度制御設備の温水供給を示す配管系統図である。 本実施形態1に係るヒートポンプを示す配管系統図である。 本実施形態1に係る温度制御設備の加熱蒸気供給を示す配管系統図である。 本実施形態1に係る切換制御を示すフローチャート図である。 本実施形態1に係る恒温槽内の水温の推移を示すグラフである。 本実施形態2に係る温度制御設備を示す配管系統図である。 従来例に係る温度制御設備を示す配管系統図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態1〉
本実施形態1は、図1に示すように、工場内の温度制御設備(1)に対して、本発明の温度制御システムを適用したものである。この温度制御設備(1)は、製品の製造装置(2)と、蒸気加熱装置(3)と、ヒートポンプ(5)と、給水器(90)、コントローラ(6)とを備えている。尚、製造装置(2)で製造される製品は例示であって、これに限られるものではない。
(製造装置の構成)
上記製造装置(2)は、製品となる前の半製品(7)を洗浄および皮膜するための一連の装置である。製造装置(2)は、半製品(7)を水平移動(図1では右から左)させる移動装置(図示なし)と、第1〜第6ユニット(11〜16)を備えている。移動装置は、例示としてベルトコンベアで構成されている。
上記各ユニット(11〜16)は、恒温槽(17)と、吸水管(18)と、吸水ポンプ(19)と、噴霧器(20)と、配水管(21)とを備えている。各ユニット(11〜16)は、図1の右から左に向かって第1ユニット(11)、第6ユニット(16)、第2ユニット(12)、第3ユニット(13)、第4ユニット(14)、第5ユニット(15)の順に配置されている。第1ユニット(11)は半製品(7)を脱脂する工程に使用され、第6ユニット(16)は半製品を水洗いする工程に使用され、第2ユニット(12)は半製品(7)を第1湯洗する工程に使用され、第3ユニット(13)は半製品(7)を第2湯洗する工程に使用され、第4ユニット(14)は半製品(7)を第3湯洗する工程に使用され、第5ユニット(15)は半製品(7)を皮膜する工程に使用される。
上記恒温槽(17)は、本発明に係る加熱対象を構成する水が貯留されている。また、第1〜第5ユニット(11〜15)の恒温槽(17)には、その内部に後述する熱交換器(31)と、水温センサ(22)が配置されている。熱交換器(31)が配置された恒温槽(17)では、貯留された水が熱交換器(31)を流れる加熱蒸気と熱交換することで、約55℃程度まで加熱される。尚、本発明に係る加熱対象は、水に限られるものではない。
上記吸水管(18)は、一端が恒温槽(17)の内部に開口する一方、他端が恒温槽(17)から上方に延びて噴霧器(20)に取り付けられている。吸水管(18)には、吸水ポンプ(19)が設けられている。上記噴霧器(20)は、吸水管(18)の他端に取り付けられる。噴霧器(20)の噴霧口は、下方に向けられる。上記恒温槽(17)内で生成された温水又は水は、吸水ポンプ(19)によって吸水管(18)に送られた後、噴霧器(20)から半製品(7)に向かって噴霧される。
上記水温センサ(22)は、上記各恒温槽(17)に貯留された水に浸漬されて設けられ、水温を検知している。水温センサ(22)は、後述するコントローラ(6)と接続され、恒温槽(17)の水温データは、逐次、コントローラ(6)に対して送信される。
(蒸気加熱装置の構成)
上記蒸気加熱装置(3)は、ボイラ(30)と、蒸気供給ライン(34)と、5台の熱交換器(31)と、蒸気排出ライン(38)と、蒸気トラップ(39)とを備えている。
上記ボイラ(30)は、高温蒸気を生成する蒸気発生手段を構成している。本実施形態1では、約150℃の高温蒸気を生成するよう構成されている。蒸気供給ライン(34)は、入口端がボイラ(30)に接続される一方、出口端が5つの蒸気管(36〜36)に分岐している。蒸気供給ライン(34)には、蒸気弁(35)が設けられ、各蒸気管(36〜36)には、蒸気流量制御弁(37)が設けられている。各蒸気管(36)の出口端は、熱交換器(31)に接続されている。
上記蒸気流量制御弁(37)は、全閉可能で且つ開度調節可能な弁に構成されている。蒸気流量制御弁(37)は、各蒸気管(36)を流れる加熱蒸気の流量を調節している。尚、蒸気流量制御弁(37)は、本発明に係る蒸気調節弁を構成している。
上記各熱交換器(31〜31)は、それぞれ第1〜第5ユニット(11〜15)の恒温槽(17)に配置されている。各熱交換器(31)は、2つのヘッダ(32,32)と多数の伝熱管(33)とを備え、恒温槽(17)内で起立して配置されている。
各ヘッダ(32,32)は、中空の細長い管状に形成されている。各ヘッダ(32,32)は、互いに間隔をあけ、それぞれの軸方向が鉛直方向となるように上下に延びている。一方のヘッダ(32)には蒸気管(36)の出口端が接続され、他方のヘッダ(32)には蒸気排出ライン(38)の入口端が接続されている。
上記伝熱管(33)は、その断面形状が円形あるいは矩形となっている伝熱管である。複数の伝熱管(33)は、その伸長方向が左右方向となり、その両端部がヘッダ(32,32)の側面に挿入されている。
熱交換器(31)には、蒸気流量制御弁(37)および後述する水流量制御弁(62)を調節することで、加熱蒸気又は温水の何れか一方が供給されることになる。熱交換器(31)に蒸気が供給された場合、恒温槽(17)に貯留された水と伝熱管(33)を流れる加熱蒸気との間で熱交換が行われ、貯留された水が加熱される。一方、熱交換器(31)に温水が供給された場合、恒温槽(17)に貯留された水と伝熱管(33)を流れる温水との間で熱交換が行われ、貯留された水が加熱される。
上記蒸気排出ライン(38)は、その入口端が熱交換器(31)に接続される一方、その出口端が蒸気トラップ(39)に接続されている。蒸気排出ライン(38)には、フィルタ(60)と、蒸気側バルブ(40)が設けられている。フィルタ(60)は、熱交換器(31)のコンタミ(錆など)を回収するためのものである。蒸気側バルブ(40)は、電気式のバルブに構成されている。
上記蒸気トラップ(39)は、上記熱交換器(31)から排出される際に液化せずに残った加熱蒸気の潜熱を回収するものである。蒸気トラップ(39)は、蒸気排出ライン(38)の出口端に接続されている。蒸気トラップ(39)は、セパレータ・トラップに構成されている。この蒸気トラップ(39)では、残ったドレン水のみが排出される。
(ヒートポンプの構成)
上記ヒートポンプ(5)は、図2に示すように、熱媒回路(50)と冷媒回路(70)とを備えている。
上記熱媒回路(50)には、入口端から出口端へ向かって順に、ポンプ(51)と、放熱器(79)と熱交換器(31)とが設けられている。放熱器(79)と熱交換器(31)との間は、温水供給ライン(53)および温水戻りライン(55)によって接続されている。熱媒回路(50)では、ポンプ(51)によって送り出された水が、温水戻りライン(55)を流通して放熱器(79)を通過し、温水供給ライン(53)を流通して熱交換器(31)で熱交換し、再び温水戻りライン(55)から戻ってくるように構成されている。尚、放熱器(79)は、冷媒回路(70)に接続されている。
上記温水供給ライン(53)は、その入口端が放熱器(79)の出口端に接続される一方、その出口側が5つの温水管(54〜54)に分岐している。温水管(54)の出口端は、蒸気管(36)における熱交換器(31)と蒸気流量制御弁(37)との間に接続されている。各温水管(54)には、それぞれに水流量制御弁(62)が設けられている。この水流量制御弁(62)は、全閉可能で且つ開度調節可能な弁に構成されている。水流量制御弁(62)は、温水管(54)を流れる温水の流量を制御している。尚、水流量制御弁(62)は、本発明に係る温水調節弁を構成している。
上記温水戻りライン(55)は、その出口端が放熱器(79)に接続される一方、その入口端が5つの復温水管(56〜56)に分岐している。温水戻りライン(55)には、エアパージ(57)と、圧力センサ(58)と、逆止弁(59)と、ポンプ(51)とが設けられている。上記復温水管(56)の入口端は、蒸気排出ライン(38)における熱交換器(31)と蒸気側バルブ(40)との間に接続されている。各復温水管(56)には、温水側バルブ(61)が設けられている。温水側バルブ(61)は、電気式のバルブに構成されている。
上記給水器(90)は、給水管(91)と給水バルブ(92)と逆止弁(93)とを備えている。給水管(91)は、出口端が温水戻りライン(55)のポンプ(51)の吸入側に接続されている。給水バルブ(92)が開かれると、吸水管(18)から温水戻りライン(55)に水(市水)が供給される。給水バルブ(92)は、電気式のバルブに構成されている。
(冷媒回路)
上記冷媒回路(70)には、低段圧縮機(71)と、高段圧縮機(72)と、放熱器(79)と、膨張弁(73)と、蒸発器(80)と、過冷却熱交換器(74)と、インジェクション通路(77)とが接続されるとともに、蒸発器(80)に熱源水を送る熱源管(81)が接続されている。この冷媒回路(70)は、二酸化炭素やフロン系冷媒が充填された閉回路であり、この冷媒回路(70)は、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。尚、冷媒回路(70)には、臨界温度が100℃を大きく超える冷媒(例えば、R245fa)などを用いるようにしてもよい。
上記冷媒回路(70)では、高段圧縮機(72)の吐出側が放熱器(79)に接続され、低段圧縮機(71)の吸入側は蒸発器(80)に接続されている。また、放熱器(79)と蒸発器(80)との間に過冷却熱交換器(74)と膨張弁(73)とが配置されている。
上記高段圧縮機(72)および低段圧縮機(71)は、図示はしないが、全密閉型で構成され、圧縮部とその圧縮部を回転駆動するモータとを収容したケーシングを備えている。ケーシング内は吸入圧力の雰囲気になる、いわゆる低圧ドーム型に構成されている。つまり、各圧縮機(71,72)では、吸入冷媒がケーシング内に流入し、圧縮部で圧縮された冷媒がケーシング内に流出することなく、ケーシング外へ直接吐出される。各圧縮機(71,72)は、運転回転数が可変に構成されている。両圧縮機(71,72)は、互いに直列に接続されて冷媒を二段圧縮するものであり、冷媒の圧縮機構を構成している。
上記蒸発器(80)は、いわゆるプレート式熱交換器により構成されており、互いに仕切られた水流路(80a)と冷媒流路(80b)とを備えている。蒸発器(80)は、水流路(80a)の流体と冷媒流路(80b)の流体との間で熱交換を行うことができるように構成されている。蒸発器(80)では、水流路(80a)が上記熱源管(81)の途中に接続され、冷媒流路(80b)には入口端に膨張弁(73)が接続される一方、出口端に低段圧縮機(71)の吸入側が接続される。
上記放熱器(79)は、いわゆるプレート式熱交換器により構成されており、互いに仕切られた水流路(79a)と冷媒流路(79b)とを備えている。放熱器(79)は、水流路(79a)の流体と冷媒流路(79b)の流体との間で熱交換を行うことができるように構成されている。
上記水流路(79a)は、その入口端が上記熱媒回路(50)の温水戻りライン(55)に接続されていて、熱交換器(31)で熱交換した温水が流入するようになっている。また、水流路(79a)は、その出口端が上記熱媒回路(50)の温水供給ライン(53)に接続されていて、放熱器(79)で熱交換されて加熱された水(温水)が流出するようになっている。上記冷媒流路(79b)は冷媒回路(70)に接続され、高段圧縮機(72)の吐出側に配置されて、高段圧縮機(72)から吐出された高温高圧の冷媒が流入するようになっている。
放熱器(79)では、高段圧縮機(72)、低段圧縮機(71)およびポンプ(51)をそれぞれ運転させることによって、冷媒流路(79b)を流れる冷媒が水流路(79a)を流れる水に対して放熱し、水流路(79a)を流れる水が加熱され、熱交換器(31)に温水を供給している。
インジェクション通路(77)は、入口端が放熱器(79)と過冷却熱交換器(74)との間に接続され、出口端が低段圧縮機(71)と高段圧縮機(72)との間に接続されている。インジェクション通路(77)には過冷却弁(78)が設けられている。過冷却弁(78)は、通過する冷媒を減圧すると共に、インジェクション通路(77)を通過する冷媒流量を調節するものである。
過冷却熱交換器(74)は、第1流路(75)と第2流路(76)とを備えている。第1流路(75)は、入口端が放熱器(79)の出口端に接続され、出口端が膨張弁(73)に接続されている。第2流路(76)は、インジェクション通路(77)の途中に接続されている。過冷却熱交換器(74)では、第1流路(75)を流れる高圧冷媒と、過冷却弁(78)で減圧されて第2流路(76)を流れる中間圧冷媒との間で熱交換が行われ、第1流路(75)を流れる高圧冷媒が過冷却される。尚、第2流路(76)を流出した中間圧冷媒は、高段圧縮機(72)の吸入側にインジェクションされる。
(コントローラ)
コントローラ(6)は、切換制御部(6a)と、バルブ制御部(6b)と、給水制御部(6c)とを備えている。コントローラ(6)には、水温センサ(22)の水温データ、および圧力センサ(58)で検知された温水戻りライン(55)内の圧力(水圧)データが逐次送信されている。
切換制御部(6a)は、水温センサ(22)で検知された恒温槽(17)の水温データに基づいて、水流量制御弁(62)および蒸気流量制御弁(37)を切り換えることで、熱交換器(31)への加熱蒸気又は温水の供給を切り換えるものである。
また、バルブ制御部(6b)は、熱交換器(31)への加熱蒸気又は温水の供給に応じて蒸気側バルブ(40)および温水側バルブ(61)を切り換えるものである。
また、給水制御部(6c)は、上記蒸気側バルブ(40)および温水側バルブ(61)の切換状態に応じて給水器(90)からの給水を制御するものである。また、給水制御部(6c)は、圧力センサ(58)の検知圧力データに基づいて給水器(90)の給水を制御するものである。これらの制御の詳細については後述する。
−運転動作−
次に、本実施形態1に係る温度制御設備(1)の動作について図1、図3、図4および図5に基づいて説明する。この温度制御設備(1)では、切換制御部(6a)によって蒸気加熱装置(3)の加熱蒸気とヒートポンプ(5)の温水とを切り換えて熱交換器(31)に供給し、熱交換器(31)の伝熱管(33)を流れる加熱蒸気又は温水によって恒温槽(17)に貯留された水を加熱している。
例えば、工場稼働時において温度制御設備(1)を起動させる際、温度制御設備(1)は長時間停止していたため、恒温槽(17)の水温も低下した状態となっている。このような場合、切換制御部(6a)は、急速立ち上げモードを行う。
具体的には、図4に示すように、温度制御設備(1)が起動すると、切換制御部(6a)は水温センサ(22)から恒温槽(17)の水温を取得する。そして、切換制御部(6a)は、恒温槽(17)の水温が下限温度(TL)未満の場合、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換える(ST01)。このとき、バルブ制御部(6b)は、温水側バルブ(61)および水流量制御弁(62)を閉じ、その後、蒸気側バルブ(40)を開く。次に、蒸気弁(35)および蒸気流量制御弁(37)を開く(ST02)。
蒸気加熱装置(3)が稼動し、蒸気供給ライン(34)に加熱蒸気が供給されると、蒸気供給ライン(34)に流れる加熱蒸気は、各蒸気管(36)に分岐し、それぞれの蒸気流量制御弁(37)を通過し、各熱交換器(31)に供給される(図3参照)。
そして、各恒温槽(17)に貯留された水と各熱交換器(31)の加熱蒸気との間で熱交換が行われ、貯留された水が加熱される。このとき、切換制御部(6a)は、恒温槽(17)の水温の目標温度を加熱対象の許容される上限温度(TH)と蒸気温水切換温度(T1)との間に設定される温度として蒸気流量制御弁(37)を制御する。
この蒸気温水切換温度(T1)は、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える判断をするための基準温度である。蒸気温水切換温度(T1)は、中心温度(TM=55℃)よりも高温で、且つ上限温度(TH)よりも低温に設定されている。尚、蒸気温水切換温度(T1)は、本発明に係る第1切換温度を構成している。
各恒温槽(17)の水温が、中心温度(TM)である55℃まで加熱されると、吸水ポンプ(19)が起動し、この恒温槽(17)の温水は、吸水ポンプ(19)によって吸水管(18)に送られて噴霧器(20)から半製品(7)に向けて噴霧される。
一方、熱交換器(31)へ供給された加熱蒸気は、恒温槽(17)に貯留された水と熱交換された後、各蒸気排出ライン(38)に流出し、蒸気トラップ(39)によってドレン水のみが排水される。
切換制御部(6a)は、恒温槽(17)の水温が、蒸気温水切換温度(T1)未満の場合は、継続して熱交換器(31)に加熱蒸気を供給する(ST03)。恒温槽(17)の水温が、蒸気温水切換温度(T1)以上になると、切換制御部(6a)は、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える(ST04)。
恒温槽(17)の水温が蒸気温水切換温度(T1)に到達したら、蒸気熱交換器(31)への供給を温水に切り換えることで、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、蒸気温水切換温度(T1)を中心温度(TM=55℃)よりも高くすることで、加熱蒸気から温水への切り換え時におけるヒートポンプ(5)における温水加熱の立ち上がり能力不足によって、恒温槽(17)の水温が、後述する蒸気熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換える温水蒸気切換温度(T2)まで低下してしまうのを防止している。
このとき、バルブ制御部(6b)は、まず蒸気側バルブ(40)を閉じ、次に、蒸気流量制御弁(37)を閉じ、熱交換器(31)に対する蒸気の供給を停止する。その後、水流量制御弁(62)を所定量開けると共に、温水側バルブ(61)を開けて、ヒートポンプ(5)での温水加熱を開始する。熱交換器(31)に温水が供給されると、切換制御部(6a)は、中心温度(TM)を目標温度として水流量制御弁(62)を制御する(ST05)。熱交換器(31)を流れる温水は、恒温槽(17)で熱交換した後、温水戻りライン(55)に流れて再び熱媒回路(50)に戻る。ヒートポンプ(5)が運転を開始し、同時にポンプ(51)が起動した時、給水バルブ(92)も開け、給水管(91)から温水戻りライン(55)に給水が開始され、熱媒回路(50)に給水される。
ここで、加熱蒸気供給後の熱交換器(31)に温水を供給する際、熱交換器(31)に蒸気が残っていると、温水供給ライン(53)および温水戻りライン(55)の温水が不足し、ポンプ(51)に気体が送られることで不具合が発生する場合がある。ところが、本実施形態1では、温水戻りライン(55)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)で加熱する場合において温水が不足するのを防止できる。このため、ポンプ(51)に気体が送られることがない。
その後、圧力センサ(58)の検知圧力値が所定圧力値(例示として0.1MpaG)になると、給水制御部(6c)は給水を停止する。尚、給水停止直後に温水戻りライン(55)内の空気などが抜けることにより、圧力センサ(58)での検知圧力値が所定圧力値以下となった場合、再度、給水制御部(6c)は給水バルブ(92)を開き、給水を続けさせる。
また、給水動作については、給水開始から所定時間(例示として1時間)以内は継続して行うが、所定時間よりも長い場合であっても、圧力センサ(58)の検知圧力の値が所定圧力値以下であると、水漏れ異常と判断し、ポンプ(51)、ヒートポンプ(5)および蒸気加熱装置(3)の運転を停止する。このとき、所定の警告(アラーム)を発するようにしてもよい。
ここで、急な高負荷(温度負荷)によって恒温槽(17)の水温が急激に低下し、温水蒸気切換温度(T2)未満になって所定時間が経過すると、切換制御部(6a)は、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える(ST05)。恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となってから所定時間を経過させるようにしたため、過度的な温度低下によって、すぐに加熱蒸気の供給に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増加させることができる。また、温水蒸気切換温度(T2)未満となった直後に熱交換器(31)に加熱蒸気を供給することで、恒温槽(17)の水温が急激に上昇するのを防止することができる。尚、この所定時間は、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合い(温度低下の勾配)が大きい場合に、短くなるように設定されている。つまり、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きい場合、恒温槽(17)の水温が下がり易くなるため、所定時間を短くし、熱交換器(31)に加熱蒸気を供給して迅速に加熱を行うようにしている。一方、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが小さいと、恒温槽(17)の水温の下がりがゆるやかと判断し、所定時間を長くして、できるだけ熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させるようにする。
この温水蒸気切換温度(T2)は、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える判断をするための基準温度である。温水蒸気切換温度(T2)は、下限温度(TL)よりも高温に設定されている。つまり、温水蒸気切換温度(T2)を下限温度(TL)よりも高くすることで、恒温槽(17)の水温が低くなりすぎるのを防止している。尚、温水蒸気切換温度(T2)は、本発明に係る第2切換温度を構成している。
このとき、バルブ制御部(6b)は、まず温水側バルブ(61)を閉じ、次に、水流量制御弁(62)を閉じ、熱交換器(31)に対する温水の供給を停止する。その後、蒸気側バルブ(40)を開け、蒸気流量制御弁(37)を開ける。こうすると、熱交換器(31)に加熱蒸気が流れ込むことで、熱交換器(31)の伝熱管(33)に溜まった温水が蒸気によって押し出され、蒸気排出ライン(38)を流れて蒸気トラップ(39)に流れる。蒸気トラップ(39)に流れた温水は、ドレン水として排出される。
熱交換器(31)に加熱蒸気が供給されると、切換制御部(6a)は、5分間、中心温度(TM)を目標温度として水流量制御弁(62)を制御し、5分経過すると、目標温度を蒸気温水切換温度(T1)と上限温度(TH)の間に設定される温度に切り換える。このようにすることで、過度的な温度低下によって、すぐに加熱蒸気の供給に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増加させることができる。また、恒温槽(17)の水温の急激な温度上昇を防止すると共に、すぐに温水への切換条件(蒸気温水切換温度(T1))となってしまうことで、弁の切換のハンチングが発生するのを防止している。尚、この5分間は例示であって、これに限られるものではない。そして、5分経過後、恒温槽(17)の水温が蒸気温水切換温度(T1)以上になると、切換制御部(6a)は、再び、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える(ST03)。
ここで、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となった場合、切換制御部(6a)は、例えば3分前の恒温槽(17)の水温と現在の恒温槽(17)の水温との温度差が例えば2℃以上の場合、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換えるようにし、この差が2℃未満であれば、温水蒸気切換温度(T2)よりもさらに低い温度(T3)(図示なし)になった場合に、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換えるようにしてもよい。
また、熱交換器(31)への温水供給による温度制御設備(1)の稼動中にデフロスト運転(除霜運転)や各圧縮機(71,72)の油戻し運転などが行われた場合、恒温槽(17)の水温が、たとえ温水蒸気切換温度(T2)未満であっても、切換制御部(6a)は、これらの運転終了を待って、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気に切り換える。
尚、上記コントローラ(6)による制御は、各恒温槽(17)ごとに行う。
−本実施形態1の効果−
上記本実施形態1によれば、切換制御部(6a)を設けたため、恒温槽(17)の水温に応じて熱交換器(31)への温水又は加熱蒸気の供給を切り換えることができる。これにより、恒温槽(17)の水温に応じた適切な加熱を行うことができる。この結果、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、恒温槽(17)の水温が下限温度(TL)未満の場合、熱交換器(31)に加熱蒸気を供給するようにしたため、加熱蒸気によって恒温槽(17)内の水を迅速に加熱することができる。これにより、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うと共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、恒温槽(17)の水温が蒸気温水切換温度(T1)以上になった場合、熱交換器(31)に温水を供給するようにしたため、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を行うことができる。また、蒸気温水切換温度(T1)を上限温度(TH)よりも低くすることで、急速な加熱が必要がなくなると、すぐに熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱に切り換わることになる。これにより、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、恒温槽(17)の水温が、下限温度(TL)よりも高い温水蒸気切換温度(T2)未満となって所定時間経過した場合、熱交換器(31)に加熱蒸気を供給するようにしたため、加熱蒸気によって恒温槽(17)の水を迅速に加熱することができる。また、温水蒸気切換温度(T2)を下限温度(TL)よりも高くすることで、温水で加熱を続けることにより恒温槽(17)の水温が下限温度(TL)よりも低くなるのを防止することができる。また、所定時間を経過させるようにしたため、過度的な温度低下によって、すぐに加熱蒸気の供給に切り換えることがなくなり、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を継続させることができる。また、恒温槽(17)の水温が急激に上昇するのを防止することができる。これらにより、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
さらに、恒温槽(17)の水温が温水蒸気切換温度(T2)未満となる前の水温低下度合いが大きいほど所定時間を短くしたため、恒温槽(17)の水温低下度合いが大きい場合、加熱蒸気によって恒温槽(17)の水を迅速に加熱することができる。一方、恒温槽(17)の水温低下度合いが小さい場合に温水加熱を継続することができる。この結果、工場などの温度制御設備(1)において、熱効率のよいヒートポンプ(5)による温水加熱を増やすことができると共に、急速な加熱要求にも適切に対応することができる。
また、温水供給ライン(53)の出口端を蒸気供給ライン(34)に設けたため、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と温水供給ライン(53)を流れる温水を熱交換器(31)の流入側で切り換えることができる。
また、熱交換器(31)の流出側に温水戻りライン(55)を設けたため、熱交換器(31)に温水が供給された場合は、熱交換器(31)で熱交換した温水を温水戻りライン(55)から熱媒回路(50)に戻すことができる。
また、熱交換器(31)の流出側に蒸気排出ライン(38)を設けたため、熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された場合は、熱交換器(31)から流出される蒸気又は水を蒸気排出ライン(38)に流出させ、蒸気トラップ(39)からドレン水のみを排出することができる。
また、熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際、温水側バルブ(61)を閉じてから蒸気側バルブ(40)を開けるようにしたため、温水戻りライン(55)に蒸気が混入することなく、熱交換器(31)に残った温水を加熱蒸気によって蒸気排出ライン(38)に排出することができる。
また、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、蒸気側バルブ(40)を閉じてから温水側バルブ(61)を開けるようにしたため、熱交換器(31)で熱交換した温水を蒸気排出ライン(38)から流出させることなく、確実に熱媒回路(50)に戻すことができる。
また、熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、熱媒回路(50)へ給水するようにしたため、ヒートポンプ(5)で加熱する場合の水不足を防止することができる。
〈発明の実施形態2〉
次に、本発明の実施形態2について説明する。図6に示すように、本実施形態2に係る温度制御設備(1)は、実施形態1に係る熱交換器(31)に代えて、恒温槽(17)に温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)とを備える熱交換部(100)を設けるようにしたものである。尚、本実施形態2では、上記実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
具体的には、本実施形態2に係る熱交換部(100)は、温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)とを備えている。温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)は、共に一の恒温槽(17)の内部に配置されている。
上記温水熱交換器(101)は、2つのヘッダ(102,102)と多数の伝熱管(103)とを備え、恒温槽(17)内で起立して配置されている。温水熱交換器(101)の一方のヘッダ(102)は、温水管(54)を介して温水供給ライン(53)に接続される一方、他方のヘッダ(102)は、復温水管(56)を介して温水戻りライン(55)に接続されている。
上記蒸気熱交換器(104)は、2つのヘッダ(105,105)と多数の伝熱管(106)とを備え、恒温槽(17)内で起立して配置されている。蒸気熱交換器(104)の一方のヘッダ(105)は、蒸気管(36)を介して蒸気供給ライン(34)に接続される一方、他方のヘッダ(105)は、蒸気排出ライン(55)に接続されている。
コントローラ(6)は、ヒートポンプ(5)で生成された温水を温水熱交換器(101)に供給し、恒温槽(17)内の水を温水熱交換器(101)の温水と熱交換させて加熱する運転と、ボイラ(30)で生成された加熱蒸気を蒸気熱交換器(104)に供給し、恒温槽(17)内の水を蒸気熱交換器(104)の加熱蒸気と熱交換させて加熱する蒸気加熱運転とを切り換えて行うものである。すなわち、本実施形態2に係る温度制御設備(1)では、恒温槽(17)内の水は、温水熱交換器(101)と蒸気熱交換器(104)の何れか一方によって加熱されることとなる。その他の構成、作用・効果は実施形態1と同様である。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態1および2について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1および2では、本発明に係る加熱対象として水を用いたが、本発明はこれに限られず、例えば溶剤、空気、その他の流体を用いることができる。
また、上記実施形態1および2に係る温度制御設備(1)は、蒸気加熱装置(3)を備えるようにしたが、本発明はこれに限られず、他の設備で発生させた加熱蒸気を利用してもよい。
また、上記実施形態1および2について、蒸気流量制御弁(37)の蒸気の下流側に、電気式のバルブを設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態1および2について、水流量制御弁(62)、蒸気流量制御弁(37)、温水側バルブ(61)および蒸気側バルブ(40)の手前にコンタミ(錆やスケール)などを除去するフィルタなどを適宜、配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態1および2について、急速立ち上げモードにおける恒温槽(17)の水温の目標温度を上限温度(TH)としてもよい。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、温度制御設備について有用である。
5 ヒートポンプ
6 コントローラ
6a 切換制御部
6b バルブ制御部
6c 給水制御部
30 ボイラ
31 熱交換器
34 蒸気供給ライン
37 蒸気流量制御弁
38 蒸気排出ライン
40 蒸気側バルブ
53 温水供給ライン
55 温水戻りライン
61 温水側バルブ
62 水流量制御弁
90 給水器
100 熱交換部

Claims (12)

  1. 蒸気生成装置(30)で生成された加熱蒸気が流れる蒸気供給ライン(34)と、
    該蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気の流れを調節する蒸気調節弁(37)と、
    蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うヒートポンプ(5)で生成された温水が流れる温水供給ライン(53)と、
    該温水供給ライン(53)の温水の流れを調節する温水調節弁(62)と、
    加熱対象が流れ、上記蒸気供給ライン(34)の加熱蒸気と上記ヒートポンプ(5)の温水の何れか一方で上記加熱対象を加熱する熱交換部(31,100)と、
    上記加熱対象の温度に基づいて上記蒸気調節弁(37)および温水調節弁(62)を切り換えることで上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって上記加熱対象を加熱する蒸気加熱と上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって上記加熱対象を加熱する温水加熱とを切り換える切換制御部(6a)とを備えている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  2. 請求項1において、
    上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が下限温度(TL)未満の場合、上記温水調節弁(62)を閉め、且つ上記蒸気調節弁(37)を開けて上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう構成されている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  3. 請求項1又は2において、
    上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が上限温度(TH)よりも低い第1切換温度(T1)以上となった場合、上記温水調節弁(62)を開け、且つ上記蒸気調節弁(37)を閉じて上記温水供給ライン(53)を流れる温水によって加熱対象を加熱するよう構成されている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  4. 請求項1〜3の何れか1つにおいて、
    上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が下限温度(TL)よりも高い第2切換温度(T2)未満となって所定時間が経過した場合、上記温水調節弁(62)を閉じ、且つ上記蒸気調節弁(37)を開けて上記蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気によって加熱対象を加熱するよう構成されている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  5. 請求項4において、
    上記切換制御部(6a)は、上記加熱対象の温度が上記第2切換温度(T2)未満となる前の温度低下度合いが大きいほど上記所定時間を短くするよう構成されている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  6. 請求項1〜5の何れか1つにおいて、
    上記熱交換部(31,100)は、蒸気供給ライン(34)を流れる加熱蒸気と上記温水供給ライン(53)を流れる温水とが上記切換制御部(6a)によって切り換えて供給される熱交換器(31)に構成されている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  7. 請求項6において、
    上記温水供給ライン(53)は、出口端が上記蒸気供給ライン(34)における熱交換器(31)の流入側に接続されて上記ヒートポンプ(5)で生成された温水を上記熱交換器(31)に供給するよう構成されている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  8. 請求項7において、
    上記熱交換器(31)に温水が供給された時、上記熱交換器(31)で熱交換した温水を再び上記ヒートポンプ(5)に戻す温水戻りライン(55)を備えている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  9. 請求項6〜8の何れか1つにおいて、
    上記熱交換器(31)の流出側に接続され、上記熱交換器(31)に加熱蒸気が供給された時、熱交換器(31)から流出させた蒸気又は水を排出させる蒸気排出ライン(38)を備えている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  10. 請求項9において、
    上記温水戻りライン(55)には温水側バルブ(61)が設けられる一方、上記蒸気排出ライン(38)には蒸気側バルブ(40)が設けられ、
    上記熱交換器(31)への供給を温水から加熱蒸気に切り換える際は、上記温水側バルブ(61)を閉じた後に上記蒸気側バルブ(40)を開けるバルブ制御部(6b)を備えている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  11. 請求項9において、
    上記温水戻りライン(55)には温水側バルブ(61)が設けられる一方、上記蒸気排出ライン(38)には蒸気側バルブ(40)が設けられ、
    上記熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際は、上記蒸気側バルブ(40)を閉じた後、上記温水側バルブ(61)を開けるバルブ制御部(6b)を備えている
    ことを特徴とする温度制御システム。
  12. 請求項11において、
    上記温水戻りライン(55)へ給水を行う給水器(90)と、
    上記熱交換器(31)への供給を加熱蒸気から温水に切り換える際、上記温水側バルブ(61)が開いた後に、上記給水器(90)から温水戻りライン(55)へ給水させる給水制御部(6c)とを備えている
    ことを特徴とする温度制御システム。
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