JP2014007786A - 作業車両の電力変換装置 - Google Patents

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俊彦 石田
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Abstract

【課題】 耐振性を高めた作業車両の電力変換装置を提供する。
【解決手段】 電力変換装置31のケーシング33には、冷却流体通路44,45が形成された冷却プレート43を設ける。冷却プレート43の上面にはコンデンサ部品47を設け、冷却プレート43の下面にはスイッチング素子Sを内蔵したパワーモジュール48を設ける。冷却プレート43には、左,右方向に延びるバスバー挿通孔49を形成する。バスバー挿通孔49の左,右方向の途中位置には連結部50を設け、連結部50によってバスバー挿通孔49を2つの部分貫通孔49A,49Bに分割する。部分貫通孔49A,49Bには、バスバー51の分割接続バー51A,51Bを挿入すると共に、バスバー52の分割接続バー52A,52Bを挿入する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、例えば電動式のアクチュエータを駆動するために設けられた作業車両の電力変換装置に関する。
例えば油圧ショベルのような作業車両として、エンジンと電動モータを動力源として併用したハイブリッド式のものや、電動モータを動力源として油圧ポンプを駆動する電動式のものが知られている。
このような作業車両には、例えば交流電力と直流電力を相互に変換するインバータや直流電圧の昇圧や降圧を行うチョッパのような電力変換装置が設けられている。この電力変換装置は、ケーシング内に収容され、多数のスイッチング素子を組合せることにより構成されている。
ここで、電力変換装置は、各スイッチング素子が発熱するから、温度上昇を抑制するために、冷却する必要がある。そこで、従来技術の電力変換装置では、冷却プレートの表面にスイッチング素子を設け、冷却プレートに形成された冷却流体通路に水等の冷却流体を流通させることによりスイッチング素子等を冷却するものがある。また、従来技術では、互いに並行な2つの冷却流体通路を折返し状態で設けると共に、2つの冷却流体通路の間には冷却プレートを貫通する貫通孔が設けられ、この貫通孔の内部には、冷却プレートの表面側に設けたスイッチング素子と、裏面側に位置するコンデンサ部品との間を接続する接続線が挿入される構成をとるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−118753号公報
ところで、接続線は、その浮遊インダクタンスを極力小さくする必要がある。このため、接続線には、幅が広い正極用と負極用の2枚の導体板を短い間隔で対向させた平行平板のバスバーが用いられる。このようなバスバーを挿通させるために、バスバーが挿入される貫通孔は、ほぼ冷却プレートを二分する長穴になる。
一方、作業車両の電力変換装置は、製造コスト等の関係で汎用の半導体モジュールを使用することが多く、自動車用の電力変換装置に比べて、その体格が大きくなる傾向がある。また、作業車両用の電力変換装置は、自動車用の電力変換装置に比べて、必要が電力変換の容量が大きく、その体格はさらに大きくなる。
このような体格の大きな電力変換装置において、冷却プレートを二分する長穴を設けると、長穴によって冷却プレートが2つの部位に分離された状態になり、冷却プレートの剛性が低下して、耐振性が低下する。この結果、例えば長穴によって分離された2つの部位は、作業車両が振動したときに別個に振動することがあり、バスバーとスイッチング素子やコンデンサ部品との接続部位に大きな負荷が作用し、接続用のボルトの緩みや電極の歪み等が生じ、耐久性、信頼性が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、耐振性を高めた作業車両の電力変換装置を提供することにある。
請求項1の発明は、箱体として形成されたケーシングと、該ケーシング内に設けられ冷却流体が流通する冷却流体通路が形成された冷却プレートと、該冷却プレートの一側面に設けられ、直流端子を有するコンデンサ部品と、前記冷却プレートの他側面に設けられ、直流端子およびスイッチング素子を有し、インバータまたはチョッパとして電力変換する電力変換回路部と、前記冷却プレートに貫通して設けられたバスバー挿通孔と、該バスバー挿通孔に挿入され、前記コンデンサ部品の直流端子と前記電力変換回路部の直流端子とを電気的に接続する正極用と負極用のバスバーとを備えた作業車両の電力変換装置であって、前記冷却プレートには、互いに並行な複数の前記冷却流体通路が形成され、前記電力変換回路部は、前記冷却プレートのうち複数の前記冷却流体通路に対応した位置に配置された複数の前記スイッチング素子を有し、前記バスバー挿通孔は、互いに隣合う2つの前記冷却流体通路の間に配置され、前記冷却流体通路に沿って延びて、前記冷却プレートを前記冷却流体通路に対応した2つの通路形成部位に分離し、前記バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には、互いに隣合う2つの前記通路形成部位を連結し、前記バスバー挿通孔を複数の部分貫通孔に分割する連結部を設け、前記バスバーは、複数の前記部分貫通孔にそれぞれ挿入される複数の分割接続バーを備える構成としている。
請求項2の発明は、箱体として形成されたケーシングと、該ケーシング内に設けられ冷却流体が流通する冷却流体通路が形成された冷却プレートと、該冷却プレートの一側面に設けられ、直流端子を有するコンデンサ部品と、前記冷却プレートの他側面に設けられ、直流端子およびスイッチング素子を有し、インバータまたはチョッパとして電力変換する電力変換回路部と、前記冷却プレートに貫通して設けられたバスバー挿通孔と、該バスバー挿通孔に挿入され、前記コンデンサ部品の直流端子と前記電力変換回路部の直流端子とを電気的に接続する正極用と負極用のバスバーとを備えた作業車両の電力変換装置であって、前記電力変換回路部は、前記冷却プレートのうち前記冷却流体通路に対応した位置に配置された複数の前記スイッチング素子を有し、前記バスバー挿通孔は、前記冷却流体通路と前記ケーシングの壁面との間に配置され、前記冷却流体通路に沿って延びて、前記冷却プレートと前記ケーシングの壁面との間を分離し、前記バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には、前記冷却プレートと前記ケーシングの壁面とを連結し、前記バスバー挿通孔を複数の部分貫通孔に分割する連結部を設け、前記バスバーは、複数の前記部分貫通孔にそれぞれ挿入される複数の分割接続バーを備える構成としている。
請求項3の発明では、前記冷却プレートには、複数の前記部分貫通孔に対応して複数の前記コンデンサ部品を設けている。
請求項4の発明では、極性が同じ複数の前記分割接続バーは、渡りバーを用いて互いに電気的に接続される構成としている。
請求項1の発明によれば、バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には、互いに隣合う2つの通路形成部位を連結する連結部を設けたから、連結部によって冷却プレートの剛性を高めることができる。このため、冷却プレートの耐振性を高めることができるから、作業車両に振動が生じたときでも、ケーシングと冷却プレートとが別個に振動するのを抑制することができる。また、冷却プレートが振動した場合でも、2つの通路形成部位を一緒に振動させることができる。この結果、バスバーとスイッチング素子やコンデンサ部品との接続部位に生じる負荷を低減して、耐久性、信頼性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には、冷却プレートとケーシングの壁面とを連結する連結部を設けたから、連結部によって冷却プレートの剛性を高めることができる。このため、請求項2の発明でも、請求項1の発明と同様に作用効果を得ることができる。
請求項3の発明によれば、冷却プレートには複数の部分貫通孔に対応して複数のコンデンサ部品を設けたから、部分貫通孔毎に別個のコンデンサ部品に分割接続バーを接続することができる。このため、共通のコンデンサ部品に複数の分割接続バーを接続した場合に比べて、コンデンサ部品と分割接続バーとを容易に接続することができ、組立作業性が向上すると共に、不要な浮遊インダクタンスを抑制することができる。
請求項4の発明によれば、極性が同じ複数の分割接続バーは渡りバーを用いて互いに電気的に接続したから、分割接続バーの電位を安定させることができる。
本発明の第1の実施の形態による電力変換装置を搭載したホイールローダを示す斜視図である。 図1中のホイールローダに適用する油圧システムと電動システムを示すブロック図である。 電動システムの具体的な構成を示す回路図である。 電力変換装置を拡大して示す外観斜視図である。 電力変換装置を図4中の矢示V−V方向から見た断面図である。 電力変換装置を図5中の矢示VI−VI方向から見た断面図である。 冷却プレートを図5中の矢示VII−VII方向から見た断面図である。 電力変換装置を図5中の矢示VIII−VIII方向から見た断面図である。 電力変換装置を図5中の矢示IX−IX方向から見た断面図である。 電力変換装置をケーシングとバスバーを分解した状態で示す図8と同様な位置の断面図である。 電力変換装置をケーシングとバスバーを分解した状態で示す図9と同様な位置の断面図である。 バスバーを組み合わせた状態で示す斜視図である。 バスバーを分解した状態で示す斜視図である。 第2の実施の形態による電力変換装置をケーシングとバスバーを分解した状態で示す図8と同様な位置の断面図である。 第2の実施の形態による電力変換装置をケーシングとバスバーを分解した状態で示す図9と同様な位置の断面図である。 バスバーを組み合わせた状態で示す斜視図である。 バスバーを分解した状態で示す斜視図である。 第3の実施の形態による電力変換装置を示す図5と同様な位置の断面図である。 電力変換装置を図18中の矢示XIX−XIX方向から見た断面図である。 電力変換装置を図18中の矢示XX−XX方向から見た断面図である。 電力変換装置を図18中の矢示XXI−XXI方向から見た断面図である。 バスバーを組み合わせた状態で示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る作業車両の電力変換装置を、作業車両としてのハイブリッド式ホイールローダに適用した場合を例に挙げて、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図13は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、ホイールローダ1は、前部車体2と後部車体7とが、屈曲可能に連結されたアーティキュレート式の作業機である。
前部車体2は、ホイールローダ1の前側に配置されており、略箱状に形成された前フレーム3と、この前フレーム3の下側に設けられた前車軸4と、この前車軸4の左,右両端に設けられた前輪5と、前フレーム3の前側に俯仰動可能に取付けられた作業装置6とを備える。
作業装置6は、前フレーム3の左,右両側の上端側に設けられたブラケット部3Aに俯仰動可能に取付けられたアーム6Aと、このアーム6Aの先端部に回動可能に取付けられたバケット6Bとを備える。アーム6Aは、アームシリンダ6Cにより回動動作され、バケット6Bはバケットシリンダ6Dにより回動動作される。作業装置6は、アームシリンダ6Cとバケットシリンダ6Dによる回動動作により、バケット6Bを上,下方向に俯仰動させ、バケット6Bによって土砂等の運搬作業およびダンプトラックへの積荷作業等を行う。
後部車体7は、左,右方向に屈曲可能な状態で前部車体2の後方に連結されている。この後部車体7は、後述のエンジン16等を収容する後フレーム8と、この後フレーム8の下側に設けられた後車軸9と、後車軸9の左,右両端に設けられた後輪10と、後フレーム8上に設けられたキャブ12とを備える。後フレーム8は、エンジン16等の駆動源が収容された収容枠部8Aと、この収容枠部8Aの前側に設けられ前部車体2に連結された結合部8Bとによって構成されている。
後車軸9は、後フレーム8に対してロール軸周りに回動可能に軸支されている。また、後車軸9は、前車軸4と共にプロペラシャフト11と通じて後述のリアモータ13に連結されている。これにより、前輪5と後輪10とには、プロペラシャフト11を通じてリアモータ13による駆動力が伝達され、4輪駆動が可能となっている。
リアモータ13は、後フレーム8内に設けられた走行電動機である。リアモータ13の出力側は、プロペラシャフト11に接続される。このリアモータ13は、例えば三相誘導電動機等によって構成される。そして、リアモータ13は、後述の直流母線25A,25Bからの電力により作動し、プロペラシャフト11を介して前車軸4、後車軸9を駆動する。これにより、前車軸4、後車軸9を介して前輪5、後輪10が回転駆動し、ホイールローダ1は前進または後進する。
フロントモータ14は、前フレーム3内に設けられた走行電動機である。フロントモータ14も、リアモータ13と同様に、三相誘導電動機等によって構成される。フロントモータ14の回転軸は、プロペラシャフト11の回転軸と同軸である。このフロントモータ14は、リアモータ13の牽引力が不足した場合に、後述の直流母線25A,25Bからの電力により作動し、リアモータ13をアシストする。
ステアリングシリンダ15は、左,右両側に位置して前フレーム3と後フレーム8との間に取付けられる。このステアリングシリンダ15は、油圧ポンプ18から圧油が供給または排出されることによって伸長または縮小し、前フレーム3を後フレーム8に対して左,右方向に屈曲させる。
エンジン16は、後フレーム8内に設けられる。エンジン16の出力側には、アシスト発電モータ17と油圧ポンプ18とが取付けられる。ここで、油圧ポンプ18は、作業装置6のシリンダ6C,6Dとステアリングシリンダ15を駆動するための動力源として、作動油を昇圧して吐出するものである。一方、アシスト発電モータ17は、エンジン16によって回転駆動させることにより発電し、またはエンジン16に加えて油圧ポンプ18の駆動を補助するものである。
蓄電装置19は、例えば電気二重層のキャパシタを用いて構成され、後フレーム8内に取付けられる。この蓄電装置19は、アシスト発電モータ17の発電時やリアモータ13、フロントモータ14の回生制動時の電荷を蓄電する。また、蓄電装置19は、リアモータ13およびフロントモータ14の駆動時やアシスト発電モータ17のアシスト時に給電する。なお、蓄電装置19としては、キャパシタ以外にも、例えばリチュウムイオンバッテリを用いることもできる。また、蓄電装置19は、前フレーム3内に取付けてもよい。
コントロールバルブ20は、作業装置6のシリンダ6C,6Dとステアリングシリンダ15を制御する複数個の油圧制御弁により形成されている。コントロールバルブ20は、油圧ポンプ18から供給される圧油の供給と排出を、操作レバー等の操作に応じて切り換える。これにより、作業装置6の俯仰動やステアリング操作を制御するものである。
次に、図2および図3を用いて、ホイールローダ1の電動システムの構成について説明する。
電動システムは、上述したリアモータ13、フロントモータ14、アシスト発電モータ17、蓄電装置19に加えて、第1ないし第3のインバータ21〜23、チョッパ24等によって構成される。ここで、第1ないし第3のインバータ21〜23およびチョッパ24は、電力変換回路部を構成している。
第1のインバータ21は、リアモータ13に電気的に接続される。第1のインバータ21は、例えばトランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等からなる複数(例えば12個)のスイッチング素子Sを用いて構成される。ここで、インバータ21は、制御部21Aを用いてスイッチング素子Sのオン/オフを制御することによって、例えば直流電力から三相交流電力を生成する。そして、インバータ21は、三相交流電力をリアモータ13に供給し、リアモータ13を駆動する。また、インバータ21は、後述の直流母線25A,25Bに接続される。
第2のインバータ22は、フロントモータ14に電気的に接続される。第2のインバータ22は、第1のインバータ21とほぼ同様に、複数(例えば6個)のスイッチング素子Sを用いて構成される。インバータ22は、制御部22Aを用いてスイッチング素子Sのオン/オフを制御することによって、例えば直流電力から三相交流電力を生成し、フロントモータ14を駆動する。また、インバータ22は、一対の直流母線25A,25Bに接続される。
第3のインバータ23は、アシスト発電モータ17に電気的に接続される。第3のインバータ23は、第1のインバータ21とほぼ同様に、複数(例えば6個)のスイッチング素子Sを用いて構成される。インバータ23のスイッチング素子Sは、そのオン/オフが制御部23Aによって制御される。そして、アシスト発電モータ17の発電時には、インバータ23は、アシスト発電モータ17による発電電力を直流電力に変換して蓄電装置19に供給する。一方、アシスト発電モータ17のモータ駆動時には、インバータ23は、直流電力から三相交流電力を生成し、アシスト発電モータ17に供給する。また、インバータ23は、一対の直流母線25A,25Bに接続される。
チョッパ24の一端は蓄電装置19に接続され、チョッパ24の他端は一対の直流母線25A,25Bに接続される。チョッパ24とインバータ21〜23とは、一対の直流母線25A,25Bを介して互いに電気的に接続される。このチョッパ24は、例えばIGBT等からなる複数(例えば2個)のスイッチング素子SとリアクトルLとを備える。チョッパ24は、制御部24Aによってスイッチング素子Sのオン/オフが制御される。そして、蓄電装置19の充電時には、チョッパ24は、降圧回路(降圧チョッパ)として機能し、例えばアシスト発電モータ17から供給される直流電圧を降圧して蓄電装置19に供給する。一方、蓄電装置19を用いてモータ13,14,17を駆動するときには、チョッパ24は、昇圧回路(昇圧チョッパ)として機能し、蓄電装置19から供給される直流電圧を昇圧してインバータ21〜23に供給する。
インバータ21〜23およびチョッパ24は、正極側(プラス側)と負極側(マイナス側)で一対の直流母線25A,25Bを通じて相互に接続されている。直流母線25A,25Bには、平滑用のコンデンサCが接続されると共に、例えば数百V程度の所定の直流電圧が印加される。
また、制御部21A〜24Aは、通信線26を通じてメインコントロールユニット27(以下、MCU27という)に電気的に相互に接続され、CAN(Control Area Network)を構成する。MCU27は、操作指令信号等のような各種の信号を用いて、制御部21A〜24Aに対する制御指令を生成し、モータ13,14,17の駆動制御、電動システムの異常監視、エネルギーマネジメント等の制御を行う。
次に、第1の実施の形態の特徴部分となる電力変換装置31,32について説明する。
電力変換装置31は、電力変換回路部としての2つのインバータ21,22を備え、リアモータ13およびフロントモータ14を制御する。また、電力変換装置32は、電力変換回路部としてのインバータ23およびチョッパ24を備え、アシスト発電モータ17および蓄電装置19を制御する。電力変換装置31,32は、例えば後フレーム8に取付けられている。
なお、電力変換装置31,32は、後フレーム8に限らず、前フレーム3に取付けてもよい。また、電力変換装置31,32は、必ずしも2つに分離する必要はなく、両者を統合して一体化してもよく、フロントモータ14用の部分を分離して前フレーム3に取付けてもよい。
電力変換装置31,32は、電力変換回路部以外は同様な構成になる。このため、以下では電力変換装置31を例に挙げて詳細に説明し、電力変換装置32については説明を省略する。
図4ないし図13に示すように、電力変換装置31は、後述するケーシング33、冷却プレート43、コンデンサ部品47、パワーモジュール48、バスバー51,52等により構成される。
ケーシング33は、電力変換装置31の外形を形成する。このケーシング33は、内部にインバータ21,22等を収容するもので、例えば直方体状の箱体として形成されている。ケーシング33は、ケース本体34、底板39、蓋板40により構成されている。なお、電力変換装置31は、前,後、左,右、上,下のいずれの方向にも自由に取付けることができるが、構成を明確に説明するために、冷却流体の流入、流出側を右側とし、底板39側を下側として説明する。ケーシング33は、剛性を有しつつ軽量で、さらに熱を伝え易い金属材料、例えばアルミニウムの合金材等を用いた鋳造手段によって所望の形状に形成されている。
図5および図6に示すように、ケース本体34は、上側および下側に開口した箱体として形成されている。詳しくは、ケース本体34は、上,下方向に延びる四角形の枠状に形成される。従って、ケース本体34は、前,後,左,右に位置する4枚の壁面34A〜34Dを有している。また、ケース本体34の高さ方向(上,下方向)の途中位置には、冷却プレート43が設けられている。
ケース本体34は、鋳造手段を用いて、冷却プレート43と一緒に一体成形され、直方体状の容器を構成している。なお、ケース本体34と冷却プレート43は、これらを別個に形成した後に、ボルト、溶接等を用いて一体化してもよい。
ケーシング33は、上,下方向に対して、例えば3つの収容空間35〜37を備える。ここで、冷却プレート43よりも上側に位置する上部側の収容空間36には、例えばコンデンサCを内蔵したコンデンサ部品47が配設される。冷却プレート43よりも下側に位置する下部側の収容空間35には、例えばインバータ21,22が配設される。収容空間36よりも上側に位置する上部側の収容空間37には、例えば制御部21A,22Aが配設される。また、ケース本体34の前側の壁面34Aには、制御部21A,22Aと外部のMCU27等との間を接続するための制御用コネクタ38が設けられる。
底板39は、長方形状に形成され、ケース本体34の下側を閉塞する。また、蓋板40も、長方形状に形成され、ケース本体34の上側を閉塞する。底板39および蓋板40は、例えばケース本体34と同様のアルミニウムの合金材または樹脂材料から形成されている。また、蓋板40の上側にはステップ状の突部40Aが設けられると共に、突部40Aの前面にはモータ13,14や直流母線25A,25Bに接続するための複数の電力用コネクタ41が設けられている。蓋板40と冷却プレート43との間には、回路基板42が設けられる。この回路基板42には、各種の電子部品が取付けられ、制御部21A,22Aが実装される。
冷却プレート43は、ケース本体34の高さ方向の中間位置に設けられる。図5ないし図11に示すように、冷却プレート43は、長方形の厚肉な板状に形成される。冷却プレート43の内部には、前,後方向に並んだ広幅な2本の冷却流体通路44,45が形成される。
冷却流体通路44,45は、水、油、ガス等の冷却流体を流通させる。図5ないし図7に示すように、冷却流体通路44,45は、前,後方向に広幅な扁平通路として形成され、互いに略平行な状態で長さ方向(左,右方向)に向けて直線状に延びている。冷却流体通路44,45は、冷却プレート43の左側に設けられた接続通路46を通じて互いに連通し、折返し状態で接続されている。冷却流体通路44の上流側は、ケース本体34の壁面34Dから突出した流入口44Aとなっている。また、冷却流体通路45の下流側は、ケース本体34の壁面34Dから突出した流出口45Aとなっている。流入口44Aは、冷却流体の供給源に配管、ホース等(いずれも図示せず)を介して接続される。流出口45Aは配管、ホース等を介して冷却流体のタンク(いずれも図示せず)に接続される。
また、冷却流体通路44,45内には、冷却流体の流通方向、即ち左,右方向に延びる複数枚の整流板44B,45Bが前,後方向に所定の間隔をもって立設されている。これらの整流板44B,45Bは、冷却流体と冷却プレート43との伝熱面積を増大させて冷却効果を高めると共に、冷却流体通路44,45内で冷却流体を広範囲に亘って整然と流通させるものである。
冷却プレート43の上面には、例えば冷却流体通路44と対応した位置に、コンデンサCを内蔵した2個のコンデンサ部品47が取付けられる。具体的には、コンデンサ部品47は、ボルト等を用いて冷却プレート43の上面に固定される。図10に示すように、コンデンサ部品47は、正極用と負極用の直流端子Pc,Ncを備える。直流端子Pc,Ncは、各コンデンサ部品47に例えば3個ずつ設けられる。2個のコンデンサ部品47は、後述する2個の部分貫通孔49A,49Bに対応して、冷却プレート43に設けられる。
なお、2個のコンデンサ部品47は、冷却流体通路45と対応した位置に取付けてもよい。また、冷却流体通路44,45のうちいずれか一方に限らず、両方と対応した位置にコンデンサ部品47を設ける構成としてもよい。
冷却プレート43の下面には、冷却流体通路44,45と対応した位置に、複数個のパワーモジュール48が取付けられる。具体的には、パワーモジュール48は、ボルト等を用いて冷却プレート43の下面に固定される。図11に示すように、パワーモジュール48は、例えば2個のスイッチング素子Sを内蔵している。これら2個のスイッチング素子Sは、互いに直列接続され、例えば三相交流の1相を構成する。このため、冷却流体通路44に対応した位置に設けられた6個のパワーモジュール48は、12個のスイッチング素子Sを備えた第1のインバータ21を構成している。また、冷却流体通路45に対応した位置に設けられた3個のパワーモジュール48は、6個のスイッチング素子Sを備えた第2のインバータ22を構成している。
そして、パワーモジュール48は、正極用と負極用の直流端子Pm,Nmを備える。また、パワーモジュール48は、インバータ21,22を構成するため、三相交流電力用の交流端子となる出力端子T0も備える。なお、パワーモジュール48がチョッパ24を構成する場合には、パワーモジュール48の出力端子T0は、例えば低圧用の直流端子として機能する。
バスバー挿通孔49は、冷却プレート43を厚さ方向に貫通して設けられる。図8ないし図11に示すように、バスバー挿通孔49は、互いに隣合う2つの冷却流体通路44,45の間に配置され、冷却流体通路44,45に沿って長さ方向(左,右方向)に延びる。これにより、バスバー挿通孔49は、冷却プレート43を冷却流体通路44,45に対応した2つの通路形成部位43A,43Bに分離する。
連結部50は、バスバー挿通孔49の長さ方向の途中位置に設けられる。この連結部50は、互いに隣合う2つの通路形成部位43A,43Bを連結し、バスバー挿通孔49を複数の部分貫通孔49A,49Bに分割している。連結部50は、冷却プレート43の剛性を高め、通路形成部位43A,43Bが別個に振動するのを抑制する。なお、連結部50は、冷却プレート43と一体的に形成するのが好ましいが、冷却プレート43とは別体で形成し、ボルトや溶接等によって取付けてもよい。
2個のコンデンサ部品47は、左,右方向に並んで配置され、一方が部分貫通孔49Aの近傍に位置し、他方が部分貫通孔49Bの近傍に位置する。各コンデンサ部品47には、部分貫通孔49A,49Bに近い部位に直流端子Pc,Ncが設けられる。
また、第1のインバータ21のうち3個のパワーモジュール48が部分貫通孔49Aの近傍に位置し、残余の3個のパワーモジュール48が部分貫通孔49Bの近傍に位置する。このとき、部分貫通孔49Aの近傍に位置する3個のパワーモジュール48は、三相交流電力の三相(U相、V相、W相)にそれぞれ対応する。同様に、部分貫通孔49Bの近傍に位置する3個のパワーモジュール48も、三相交流電力の三相にそれぞれ対応する。さらに、第2のインバータ22の3個のパワーモジュール48は、部分貫通孔49Aの近傍に位置する。
各パワーモジュール48には、部分貫通孔49A,49Bに近い部位に直流端子Pm,Nmが設けられる。ここで、第1,第2のインバータ21,22には、同じパワーモジュール48が用いられる。このため、第1のインバータ21のパワーモジュール48は、左側に負極用の直流端子Nmが配置され、右側に正極用の直流端子Pmが配置される。
一方、第2のインバータ22のパワーモジュール48は、第1のインバータ21のパワーモジュール48を180°回転させた配置となる。このため、第2のインバータ22のパワーモジュール48は、左側に正極用の直流端子Pmが配置され、右側に負極用の直流端子Nmが配置される。従って、部分貫通孔49Aの周囲では、第1のインバータ21の直流端子Pmと第2のインバータ22の直流端子Nmとが前,後方向で対向して配置されると共に、第1のインバータ21の直流端子Nmと第2のインバータ22の直流端子Pmとが前,後方向で対向して配置される。
バスバー51,52は、バスバー挿通孔49に挿入され、コンデンサ部品47の直流端子Pc,Ncとインバータ21,22の直流端子Pm,Nmとを電気的に接続する。正極用のバスバー51は、部分貫通孔49A,49Bにそれぞれ挿入される2枚の分割接続バー51A,51Bを備える。負極用のバスバー52も、部分貫通孔49A,49Bにそれぞれ挿入される2枚の分割接続バー52A,52Bを備える。分割接続バー51A,51B,52A,52Bは、導電性の金属材料を用いて形成され、四角形の平板状に形成される。
分割接続バー51A,52Aは、互いに対向して平行平板を形成し、部分貫通孔49Aに挿入される。図10ないし図13に示すように、正極用の分割接続バー51Aは、コンデンサ部品47の直流端子Pcに接続するための接続端子P1を備える。接続端子P1は、正極用の分割接続バー51Aの上端に設けられ、コンデンサ部品47に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子P1は、コンデンサ部品47の3個の直流端子Pcに対応して、3個設けられる。そして、接続端子P1は、ボルト等を用いてコンデンサ部品47の直流端子Pcに取付けられ、直流端子Pcに電気的に接続される。
また、正極用の分割接続バー51Aは、第1のインバータ21の直流端子Pmに接続するための接続端子P2を備える。接続端子P2は、正極用の分割接続バー51Aの下端に設けられ、第1のインバータ21のパワーモジュール48に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子P2は、3個のパワーモジュール48の直流端子Pmに対応して、3個設けられる。そして、接続端子P2は、ボルト等を用いてパワーモジュール48の直流端子Pmに取付けられ、直流端子Pmに電気的に接続される。
このように、正極用の分割接続バー51Aは、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向一側(前側)に位置するパワーモジュール48(スイッチング素子S)に接続される接続端子P2を備える。
一方、負極用の分割接続バー52Aは、コンデンサ部品47の直流端子Ncに接続するための接続端子N1を備える。接続端子N1は、負極用の分割接続バー52Aの上端に設けられ、コンデンサ部品47に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子N1は、コンデンサ部品47の3個の直流端子Ncに対応して、3個設けられる。そして、接続端子N1は、ボルト等を用いてコンデンサ部品47の直流端子Ncに取付けられ、直流端子Ncに電気的に接続される。
また、負極用の分割接続バー52Aは、第1のインバータ21の直流端子Nmに接続するための接続端子N2を備える。接続端子N2は、負極用の分割接続バー52Aの下端に設けられ、第1のインバータ21のパワーモジュール48に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子N2は、3個のパワーモジュール48の直流端子Nmに対応して、3個設けられる。そして、接続端子N2は、ボルト等を用いてパワーモジュール48の直流端子Nmに取付けられ、直流端子Nmに電気的に接続される。
さらに、負極用の分割接続バー52Aは、第2のインバータ22の直流端子Nmに接続するための接続端子N3を備える。接続端子N3は、負極用の分割接続バー52Aの下端に設けられ、第2のインバータ22のパワーモジュール48に向けて後側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子N3は、3個のパワーモジュール48の直流端子Nmに対応して、3個設けられる。ここで、接続端子N2,N3は、左,右方向に対して交互に配置される。そして、接続端子N3は、ボルト等を用いてパワーモジュール48の直流端子Nmに取付けられ、直流端子Nmに電気的に接続される。
このように、負極用の分割接続バー52Aは、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向両側(前側および後側)に位置するパワーモジュール48(スイッチング素子S)に接続される接続端子N2,N3を備える。
分割接続バー51B,52Bは、互いに対向して平行平板を形成し、部分貫通孔49Bに挿入される。正極用の分割接続バー51Bは、分割接続バー51Aとほぼ同様に形成される。このため、正極用の分割接続バー51Bは、その上端に位置してコンデンサ部品47の直流端子Pcに接続するための3個の接続端子P1を備えると共に、その下端に位置して第1のインバータ21の直流端子Pmに接続するための3個の接続端子P2を備える。これらの接続端子P1,P2は、ボルト等を用いて、コンデンサ部品47の直流端子Pcやパワーモジュール48の直流端子Pmに取付けられる。
一方、負極用の分割接続バー52Bは、分割接続バー52Aとほぼ同様に形成される。但し、分割接続バー52Aとは異なり、第2のインバータ22の接続端子N3は省かれる。このため、負極用の分割接続バー52Bは、その上端に位置してコンデンサ部品47の直流端子Ncに接続するための3個の接続端子N1を備えると共に、その下端に位置して第1のインバータ21の直流端子Nmに接続するための3個の接続端子N2を備える。これらの接続端子N1,N2は、ボルト等を用いて、コンデンサ部品47の直流端子Ncやパワーモジュール48の直流端子Nmに取付けられる。
正極用の分割接続バー51A,51Bは、正極用の渡りバー53を用いて互いに電気的に接続される。渡りバー53は、分割接続バー51Aよりも長さ方向に大きな寸法をもって形成され、左,右方向に延びている。また、渡りバー53は、分割接続バー51Aの3個の接続端子P2と接続するための3個の接続端子P4を備える。接続端子P4は、渡りバー53の上端に設けられ、第1のインバータ21のパワーモジュール48に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。
さらに、渡りバー53は、第2のインバータ22の直流端子Pmに接続するための3個の接続端子P3を備える。接続端子P3は、渡りバー53の上端に設けられ、第2のインバータ22のパワーモジュール48に向けて後側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子P3は、負極用の分割接続バー52Aを下側から跨いで、第2のインバータ22側に向けて延びる。そして、接続端子P3,P4は、左,右方向に対して交互に配置される。
このように、正極用の分割接続バー51A,51Bに接続された渡りバー53は、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向他側(後側)に位置するパワーモジュール48(スイッチング素子S)に接続される補助の接続端子P3を備える。
これに加え、渡りバー53の左端は、分割接続バー51Bの接続端子P2と対向した位置まで延びる。そして、渡りバー53は、分割接続バー51Bの接続端子P2に接続するための1個の接続端子P5を備える。接続端子P5は、渡りバー53の上端に設けられ、前側に屈曲した小片によって形成される。
接続端子P3は、ボルト等を用いて第2のインバータ22の直流端子Pmに取付けられ、直流端子Pmに電気的に接続される。また、接続端子P4,P5は、ボルト等を用いて分割接続バー51A,51Bの接続端子P2に取付けられ、接続端子P2に電気的に接続される。
負極用の分割接続バー52A,52Bは、負極用の渡りバー54を用いて互いに電気的に接続される。渡りバー54は、分割接続バー52A,52Bの間を延び、その右端が分割接続バー52Aの接続端子N2と対向すると共に、その左端が分割接続バー52Bの接続端子N2と対向する。渡りバー54は、分割接続バー52Aの接続端子N2に接続するための1個の接続端子N4を備えると共に、分割接続バー52Bの接続端子N2に接続するための1個の接続端子N5を備える。接続端子N4,N5は、渡りバー54の左,右方向の両端側にそれぞれ配置されると共に、渡りバー54の上端に設けられ、前側に屈曲した小片によって形成される。そして、接続端子N4,N5は、ボルト等を用いて分割接続バー52A,52Bの接続端子N2に取付けられ、接続端子N2に電気的に接続される。
バスバー51,52は、電力用コネクタ41を介してケーシング33の外側に設けられた直流母線25A,25Bにそれぞれ電気的に接続される。また、パワーモジュール48の出力端子T0には、出力配線55が接続される。この出力配線55は、冷却プレート43の外周側に設けられた複数の配線挿通孔56を通じてケーシング33の上側に向けて延びると共に、電力用コネクタ41を通じてモータ13,14に電気的に接続される。さらに、冷却プレート43の上面には、冷却流体通路45と対応した位置(通路形成部位43B)に他の電子部品57が取付けられている。
第1の実施の形態によるホイールローダ1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ12に搭乗して運転席に着座する。この状態でハンドルやアクセルペダル(いずれも図示せず)を操作することにより、プロペラシャフト11を介して前車軸4、後車軸9に連結されたリアモータ13およびフロントモータ14を駆動する。これにより、前車軸4、後車軸9を介して前輪5、後輪10が回転駆動し、ホイールローダ1は前進または後進する。また、ホイールローダ1を左,右方向に操舵するときには、油圧ポンプ18を用いてステアリングシリンダ15を伸長または縮小させる。これにより、前フレーム3と後フレーム8とは左,右方向に屈曲するから、ホイールローダ1を左,右方向に進行させることができる。そして、土砂等の掘削作業を行う場合には、油圧ポンプ18を用いてシリンダ6Cを伸縮動作させ、アーム6Aを俯仰動させる。この状態で、ホイールローダ1を前進または後退させ、バケット6Bを用いた掘削作業等を行うものである。
ここで、ホイールローダ1の運転時には、リアモータ13、フロントモータ14、アシスト発電モータ17等が駆動されるから、これらを制御しているインバータ21〜23、チョッパ24のスイッチング素子S(パワーモジュール48)が発熱して温度上昇する。そこで、電力変換装置31等は、冷却プレート43に設けた冷却流体通路44,45に冷却流体を流通させることにより、冷却プレート43に設けた多数個のスイッチング素子Sを冷却する。
また、ホイールローダ1の運転時には、エンジン16の振動に加えて、走行や掘削に伴う振動が電力変換装置31に伝わる。一方、冷却プレート43には、冷却流体通路44,45の間に位置して左,右方向に延びるバスバー挿通孔49が形成されている。このため、冷却プレート43は、バスバー挿通孔49によって2つの通路形成部位43A,43Bに分割されるから、冷却プレート43が振動し易い傾向がある。
これに対し、第1の実施の形態による電力変換装置31では、バスバー挿通孔49の長さ方向の途中位置に連結部50を設けたから、連結部50によって2つの通路形成部位43A,43Bを連結して、冷却プレート43の剛性を高めることができる。このため、冷却プレート43の耐振性を高めることができるから、ホイールローダ1に振動が生じたときでも、ケーシング33と冷却プレート43とが別個に振動するのを抑制することができる。また、冷却プレート43が振動した場合でも、2つの通路形成部位43A,43Bを一緒に振動させることができる。この結果、バスバー51,52とコンデンサ部品47やパワーモジュール48との接続部位に生じる負荷を低減して、耐久性、信頼性を高めることができる。
また、冷却プレート43には2個の部分貫通孔49A,49Bに対応して2個のコンデンサ部品47を設けたから、部分貫通孔49Aの周囲に設けたコンデンサ部品47には、部分貫通孔49Aに挿入された分割接続バー51A,52Aを接続することができ、部分貫通孔49Bの周囲に設けたコンデンサ部品47には、部分貫通孔49Bに挿入された分割接続バー51B,52Bを接続することができる。即ち、部分貫通孔49A,49B毎に、別個のコンデンサ部品47に分割接続バー51A,52Aと分割接続バー51B,52Bをそれぞれ接続することができる。このため、共通のコンデンサ部品に複数の分割接続バー51A,51B,52A,52Bを接続した場合に比べて、コンデンサ部品47と分割接続バー51A,51B,52A,52Bとを容易に接続することができ、組立作業性が向上すると共に、不要な浮遊インダクタンスを抑制することができる。
さらに、正極用の分割接続バー51A,51Bは、インバータ21側に位置して三相交流電力に対応した3個の接続端子P2を備える。同様に、負極用の分割接続バー52A,52Bは、インバータ21,22側に位置して三相交流電力に対応した3個ずつの接続端子N2,N3を備える。このため、三相分で1組となったインバータ21,22のユニットを構成することができる。例えば第1のインバータ21のように必要な電力容量が大きい場合には、2個のユニットを並列接続することによって、第1のインバータ21を構成することができる。一方、第2のインバータ22のように必要な電力容量が小さい場合には、1個のユニットを用いて第2のインバータ22を構成することができる。このように、ユニット数を増加または減少させることによって、必要な電力容量に応じたインバータ21,22を構成することができる。この結果、汎用性を高めて部品の共通化を図ることができる。
また、部分貫通孔49A,49Bの長さ寸法は、パワーモジュール48を3個並べた長さ寸法に設定した。さらに、コンデンサ部品47の長さ寸法も、部分貫通孔49A,49Bの長さ寸法と同程度に設定した。このとき、パワーモジュール48は、1個で交流出力が1相分に相当する回路構成となっているため、3個のパワーモジュール48で三相交流出力に対応することができる。部分貫通孔49A,49B、分割接続バー51A,51B,52A,52B、コンデンサ部品47の長さ寸法を、3個のパワーモジュール48を合計した長さ寸法にすることで、多数の三相交流出力が必要な作業車両の電力変換装置31,32でも、その部品および構造設計を共通化することができる。
これに加え、正極用の2枚の分割接続バー51A,51Bは渡りバー53を用いて互いに電気的に接続すると共に、負極用の2枚の分割接続バー52A,52Bは渡りバー54を用いて互いに電気的に接続した。このため、分割接続バー51A,51B,52A,52Bの電位を安定させることができる。
また、スイッチング素子Sのパワーモジュール48は、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向(前,後方向)両側に配置される。このとき、正極用の分割接続バー51Aと負極用の分割接続バー52Aは幅方向で互いに対向して配置される。このため、分割接続バー51A,52Aは、幅方向一側(前側)に位置するパワーモジュール48には容易に接続することができるものの、分割接続バー52Aに遮られて、分割接続バー51Aが幅方向他側(後側)に位置するパワーモジュール48に接続し難い傾向がある。これに対し、渡りバー53は補助の接続端子P3を備えるから、渡りバー53を用いて冷却プレート43の後側に位置するパワーモジュール48に分割接続バー51Aを電気的に接続することができる。この結果、冷却プレート43の後側に位置するパワーモジュール48と分割接続バー51Aとを接続するためだけに別個に部品を設ける必要がなく、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
なお、前記第1の実施の形態では、正極用の分割接続バー51Aはインバータ21に接続される接続端子P2を備え、負極用の分割接続バー52Aはインバータ21,22に接続される接続端子N2,N3を備えると共に、正極用の渡りバー53はインバータ22に接続される補助の接続端子P3を備える構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば正極用の分割接続バー51Aはインバータ21,22に接続される接続端子P2,P3を備え、負極用の分割接続バー52Aはインバータ22に接続される接続端子N3を備えると共に、負極用の渡りバー54はインバータ21に接続される補助の接続端子N2を備える構成としてもよい。
また、大電力の電力変換装置では、1相分の出力を増大させるために、パワーモジュールを複数個並列に接続する場合がある。例えばパワーモジュールの1相当りの並列数を2個とした場合には、部分貫通孔とコンデンサ部品の長さ寸法を、パワーモジュールを2個並べた長さ寸法に設定し、バスバー挿通孔を3個の部分貫通孔に分割してもよい。この場合、1相毎の主回路構造を共通に設計することができる。
次に、図14ないし図17は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、連結部との干渉を避ける切欠きをバスバーに設け、1枚の導体板に2つの分割接続バーを形成したことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態による電力変換装置61は、第1の実施の形態による電力変換装置31とほぼ同様に、ケーシング33、冷却プレート43、コンデンサ部品47、パワーモジュール48、バスバー62,63等により構成されている。
バスバー62,63は、バスバー挿通孔49に挿入され、コンデンサ部品47の直流端子Pc,Ncとインバータ21,22の直流端子Pm,Nmとを電気的に接続する。これらのバスバー62,63は、導電性の金属材料を用いて形成され、四角形の平板状に形成される。バスバー62,63は、互いに対向して平行平板を形成する。
正極用のバスバー62には、長さ方向(左,右方向)の中間部位に位置して下側から上側に向けて延びる切欠き64が形成される。切欠き64は、バスバー62と連結部50との干渉を避けるものである。切欠き64を挟んで左,右方向の両側には、分割接続バー62A,62Bが配置される。これにより、正極用のバスバー62は、部分貫通孔49A,49Bにそれぞれ挿入される2つの分割接続バー62A,62Bを備える。
負極用のバスバー63にも、切欠き64と同様な切欠き65が形成される。切欠き65を挟んで左,右方向の両側には、分割接続バー63A,63Bが配置される。これにより、負極用のバスバー63は、部分貫通孔49A,49Bにそれぞれ挿入される2つの分割接続バー63A,63Bを備える。
正極用のバスバー62は、コンデンサ部品47の直流端子Pcに接続するための接続端子P1を備える。接続端子P1は、正極用のバスバー62の上端に設けられ、コンデンサ部品47に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子P1は、2個のコンデンサ部品47に設けられた合計6個の直流端子Pcに対応して、6個設けられる。そして、接続端子P1は、ボルト等を用いてコンデンサ部品47の直流端子Pcに取付けられ、直流端子Pcに電気的に接続される。
また、正極用の分割接続バー62Aは、第1のインバータ21の直流端子Pmに接続するための3個の接続端子P2を備える。同様に、正極用の分割接続バー62Bも、第1のインバータ21の直流端子Pmに接続するための3個の接続端子P2を備える。これらの接続端子P2は、正極用の分割接続バー62A,62Bの下端に設けられ、第1のインバータ21のパワーモジュール48に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。そして、接続端子P2は、ボルト等を用いてパワーモジュール48の直流端子Pmに取付けられ、直流端子Pmに電気的に接続される。
このように、正極用の分割接続バー62A,62Bは、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向一側(前側)に位置するパワーモジュール48(スイッチング素子S)に接続される接続端子P2を備える。
負極用のバスバー63は、コンデンサ部品47の直流端子Ncに接続するための接続端子N1を備える。接続端子N1は、負極用のバスバー63の上端に設けられ、コンデンサ部品47に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子N1は、2個のコンデンサ部品47に設けられた合計6個の直流端子Ncに対応して、6個設けられる。そして、接続端子N1は、ボルト等を用いてコンデンサ部品47の直流端子Ncに取付けられ、直流端子Ncに電気的に接続される。
負極用の分割接続バー63Aは、第1のインバータ21の直流端子Nmに接続するための接続端子N2を備える。接続端子N2は、負極用の分割接続バー63Aの下端に設けられ、第1のインバータ21のパワーモジュール48に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子N2は、3個のパワーモジュール48の直流端子Nmに対応して、3個設けられる。そして、接続端子N2は、ボルト等を用いてパワーモジュール48の直流端子Nmに取付けられ、直流端子Nmに電気的に接続される。
また、負極用の分割接続バー63Aは、第2のインバータ22の直流端子Nmに接続するための接続端子N3を備える。接続端子N3は、負極用の分割接続バー63Aの下端に設けられ、第2のインバータ22のパワーモジュール48に向けて後側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子N3は、3個のパワーモジュール48の直流端子Nmに対応して、3個設けられる。ここで、接続端子N2,N3は、左,右方向に対して交互に配置される。そして、接続端子N3は、ボルト等を用いてパワーモジュール48の直流端子Nmに取付けられ、直流端子Nmに電気的に接続される。
このように、負極用の分割接続バー63Aは、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向両側(前側および後側)に位置するパワーモジュール48(スイッチング素子S)に接続される接続端子N2,N3を備える。
また、負極用の分割接続バー63Bは、その下端に位置して第1のインバータ21の直流端子Nmに接続するための3個の接続端子N2を備える。これらの接続端子N2は、ボルト等を用いて、パワーモジュール48の直流端子Nmに取付けられる。
補助バー66は、分割接続バー62Aとほぼ同じ長さ寸法をもって形成され、左,右方向に延びている。また、補助バー66は、分割接続バー62Aの3個の接続端子P2と接続するための3個の接続端子P4を備える。接続端子P4は、補助バー66の上端に設けられ、第1のインバータ21のパワーモジュール48に向けて前側に屈曲した小片によって形成される。
さらに、補助バー66は、第2のインバータ22の直流端子Pmに接続するための3個の接続端子P3を備える。接続端子P3は、補助バー66の上端に設けられ、第2のインバータ22のパワーモジュール48に向けて後側に屈曲した小片によって形成される。この接続端子P3は、負極用の分割接続バー63Aを下側から跨いで、第2のインバータ22側に向けて延びる。そして、接続端子P3,P4は、左,右方向に対して交互に配置される。
このように、補助バー66は、バスバー挿通孔49を挟んで幅方向他側(後側)に位置するパワーモジュール48(スイッチング素子S)に接続される補助の接続端子P3を備える。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。第2の実施の形態では、バスバー62,63はそれぞれ1枚の導体板を用いて形成される。このため、渡りバーを省くことができるから、部品点数を減らして、組立作業性を向上できる。また、1枚の導体板からなるバスバー62,63を互いに対向させるから、2枚の導体板を用いて構成した場合に比べて、バスバー62,63の面積を大きくして、浮遊インダクタンスを抑制することができる。
なお、前記第2の実施の形態では、正極用の分割接続バー62Aはインバータ21に接続される接続端子P2を備え、負極用の分割接続バー63Aはインバータ21,22に接続される接続端子N2,N3を備えると共に、補助バー66はインバータ22に接続される補助の接続端子P3を備える構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば正極用の分割接続バー62Aはインバータ21,22に接続される接続端子P2,P3を備え、負極用の分割接続バー63Aがインバータ22に接続される接続端子N3を備え、補助バー66はインバータ21に接続される補助の接続端子N2を備える構成としてもよい。
次に、図18ないし図22は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、冷却流体通路とケーシングの壁面との間にバスバー挿通孔を配置すると共に、バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には冷却プレートとケーシングの壁面とを連結する連結部を設けたことにある。なお、第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第3の実施の形態による電力変換装置71は、第1の実施の形態による電力変換装置31とほぼ同様に、ケーシング72、冷却プレート76、コンデンサ部品47、パワーモジュール48、バスバー80,81等により構成されている。
ケーシング72は、第1の実施の形態によるケーシング33とほぼ同様に構成されている。このため、ケーシング72は、電力変換装置71の外形を形成し、ケース本体73、底板74、蓋板75により構成され、インバータ21を収容している。
図18ないし図21に示すように、ケース本体73は、上側および下側に開口した箱体として形成され、前,後,左,右に位置する4枚の壁面73A〜73Dを有している。また、ケース本体73の高さ方向(上,下方向)の途中位置には、後述の冷却プレート76が設けられている。
冷却プレート76よりも上側に位置する上部側の収容空間36には、コンデンサ部品47が配設される。冷却プレート76よりも下側に位置する下部側の収容空間35には、インバータ21が配設される。収容空間36よりも上側に位置する上部側の収容空間37には、制御部21Aが配設される。また、ケース本体73の前側の壁面73Aには、制御用コネクタ38が設けられる。
ケース本体73の下側は底板74によって閉塞され、ケース本体73の上側は蓋体75によって閉塞される。また、蓋板75の上側には突部75Aが設けられると共に、突部75Aの前面にはモータ13,14や直流母線25A,25Bに接続するための複数の電力用コネクタ41が設けられる。蓋板75と冷却プレート76との間には、制御部21Aが実装された回路基板42が設けられる。
冷却プレート76は、長方形の厚肉な板状に形成され、その内部には、長さ方向(左,右方向)に向けて直線状に延びる一群の冷却流体通路77が形成される。この冷却流体通路77は、前,後方向に広幅な扁平通路として形成され、冷却プレート76の全体に広がっている。このため、冷却プレート76全体が、冷却流体通路77が形成された通路形成部位76Aとなっている。
図18および図19に示すように、冷却流体通路77内には、冷却流体の流通方向、即ち左,右方向に延びる複数枚の整流板77Aが前,後方向に所定の間隔をもって立設されている。また、冷却流体通路77の上流側は、ケース本体73の壁面73Dから突出した流入口77Bとなり、冷却流体通路77の下流側は、ケース本体73の壁面73Cから突出した流出口77Cとなっている。
冷却プレート76の上面には、例えば冷却流体通路77と対応した位置に、コンデンサCを内蔵した2個のコンデンサ部品47が取付けられる。また、冷却プレート76の下面には、スイッチング素子Sを内蔵した6個のパワーモジュール48が取付けられる。
なお、一群の冷却流体通路77は、冷却プレート76に設けた1本の扁平通路によって構成したが、例えば互いに平行な状態で延びる複数本の通路によって構成してもよい。
バスバー挿通孔78は、冷却プレート76を厚さ方向に貫通して設けられる。図18ないし図21に示すように、バスバー挿通孔78は、冷却流体通路77とケーシング72の壁面73Bとの間に配置され、冷却流体通路77に沿って長さ方向(左,右方向)に延びる。これにより、バスバー挿通孔78は、冷却プレート76とケーシング72の壁面73Bとの間を分離する。
連結部79は、バスバー挿通孔78の長さ方向の途中位置に設けられる。この連結部79は、冷却プレート76とケーシング72の壁面73Bとを連結し、バスバー挿通孔78を複数の部分貫通孔78A,78Bに分割する。2個のコンデンサ部品47は、左,右方向に並んで配置され、一方が部分貫通孔78Aの近傍に位置し、他方が部分貫通孔78Bの近傍に位置する。また、第1のインバータ21のうち3個のパワーモジュール48が部分貫通孔78Aの近傍に位置し、残余の3個のパワーモジュール48が部分貫通孔78Bの近傍に位置する。
バスバー80,81は、バスバー挿通孔78に挿入され、コンデンサ部品47の直流端子Pc,Ncとインバータ21の直流端子Pm,Nmとを電気的に接続する。バスバー80,81は、第1の実施の形態によるバスバー51,52とほぼ同様に構成される。このため、正極用のバスバー80は、部分貫通孔78A,78Bにそれぞれ挿入される2枚の分割接続バー80A,80Bを備える。負極用のバスバー81も、部分貫通孔78A,78Bにそれぞれ挿入される2枚の分割接続バー81A,81Bを備える。但し、負極用の分割接続バー81Aは、コンデンサ部品47の直流端子Ncに接続するための接続端子N1と、第1のインバータ21の直流端子Nmに接続するための接続端子N2とを備えるものの、接続端子N3が省かれている。この点で、第3の実施の形態による負極用の分割接続バー81Aは、第1の実施の形態による負極用の分割接続バー52Aとは異なる。
分割接続バー80A,81Aは、互いに対向して平行平板を形成し、部分貫通孔78Aに挿入される。分割接続バー80Aの接続端子P1は、コンデンサ部品47の直流端子Pcに接続される共に、分割接続バー80Aの接続端子P2は、パワーモジュール48の直流端子Pmに接続される。分割接続バー81Aの接続端子N1は、コンデンサ部品47の直流端子Ncに接続される共に、分割接続バー81Aの接続端子N2は、パワーモジュール48の直流端子Nmに接続される。
同様に、分割接続バー80B,81Bは、互いに対向して平行平板を形成し、部分貫通孔78Bに挿入される。分割接続バー80Bの接続端子P1は、コンデンサ部品47の直流端子Pcに接続される共に、分割接続バー80Bの接続端子P2は、パワーモジュール48の直流端子Pmに接続される。分割接続バー81Bの接続端子N1は、コンデンサ部品47の直流端子Ncに接続される共に、分割接続バー81Bの接続端子N2は、パワーモジュール48の直流端子Nmに接続される。
正極用の分割接続バー80A,80Bは、正極用の渡りバー82を用いて互いに電気的に接続される。渡りバー82は、第1の実施の形態による渡りバー53をほぼ同様に構成される。このため、渡りバー82の接続端子P4は、分割接続バー80Aの接続端子P2に接続される。また、渡りバー82の接続端子P5は、分割接続バー80Bの接続端子P2に接続される。但し、接続端子P3が省かれている点で、第3の実施の形態による渡りバー82は、第1の実施の形態による渡りバー53とは異なる。
負極用の分割接続バー81A,81Bは、負極用の渡りバー83を用いて互いに電気的に接続される。渡りバー83は、第1の実施の形態による渡りバー54をほぼ同様に構成される。このため、渡りバー83の接続端子N4は、分割接続バー81Aの接続端子N2に接続される。また、渡りバー82の接続端子N5は、分割接続バー81Bの接続端子N2に接続される。
かくして、このように構成された第3の実施の形態では、バスバー挿通孔78の長さ方向の途中位置には冷却プレート76とケーシング72の壁面73Bとを連結する連結部79を設けたから、連結部79によって冷却プレート76の剛性を高めることができる。このため、第3の実施の形態でも、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
なお、前記第3の実施の形態では、バスバー80,81は、第1の実施の形態によるバスバー51,52と同様に、分割接続バー80A,81Aと分割接続バー80B,81Bと渡りバー82,83を用いて接続する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、第2の実施の形態によるバスバー62,63を適用してもよい。
また、前記第1および第2の実施の形態では、冷却プレート43に2本の冷却流体通路44,45を設けた場合を例に挙げて説明したが、3本以上の冷却流体通路を設ける構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、バスバー挿通孔49,78の長さ方向の途中位置に1つの連結部50,79を設け、バスバー挿通孔49,78を2つの部分貫通孔49A,49B,78A,78Bに分割する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばバスバー挿通孔の長さ方向の途中位置に2つ以上の連結部を設け、バスバー挿通孔を3つ以上の部分貫通孔に分割する構成としてもよい。
また、前記第1および第2の実施の形態では、電子回路部品としてのインバータ21,22を備えた電力変換装置31,61を例に挙げて説明し、第3の実施の形態では、電子回路部品としてインバータ21を備えた電力変換装置71を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば電子回路部品としてのインバータ23とチョッパ24を備えた電力変換装置32に適用してもよい。また、チョッパだけを備えた電力変換装置にも適用することができる。
また、前記各実施の形態では、第1のインバータ21は12個のスイッチング素子Sを用いて構成し、第2,第3のインバータ22,23は6個のスイッチング素子Sを用いて構成し、チョッパ24は2個のスイッチング素子Sを用いて構成した場合を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、インバータ21〜23は、例えば12個、18個等(6個の倍数)のスイッチング素子Sを用いて構成してもよい。同様に、チョッパ24は、例えば4個、6個等(2個の倍数)のスイッチング素子Sを用いて構成してもよい。
また、前記第1の実施の形態では、電動式のアクチュエータとしてリアモータ13、フロントモータ14およびアシスト発電モータ17を備える構成としたが、リアモータ13をアシストするためのフロントモータ14を省く構成としてもよい。この構成は、第2の実施の形態にも適用することができる。
また、前記各実施の形態では、電力変換装置31,32,61,71をハイブリッド式ホイールローダ1に適用した例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、エンジンとアシスト発電モータを併用したハイブリッド式油圧ショベルに適用してもよい。この場合、ハイブリッド式油圧ショベルは、例えばエンジン、油圧ポンプ、アシスト発電モータ、蓄電装置を備え、油圧によって作業装置を駆動すると共に、電動モータを用いて上部旋回体を旋回動作させる構成としてもよい。この他にも、電動モータによって油圧ポンプを駆動する電動式油圧ショベルに適用することもできる。さらに、作業車両の電力変換装置として、ダンプトラック等の電力変換装置にも広く適用することができる。
1 ホイールローダ(作業車両)
2 前部車体
5 前輪
6 作業装置
7 後部車体
10 後輪
13 リアモータ
14 フロントモータ
15 ステアリングシリンダ
16 エンジン
17 アシスト発電モータ
18 油圧ポンプ
19 蓄電装置
21 第1のインバータ(電力変換回路部)
22 第2のインバータ(電力変換回路部)
23 第3のインバータ(電力変換回路部)
24 チョッパ(電力変換回路部)
31,32,61,71 電力変換装置
33,72 ケーシング
34A〜34D,73A〜73D 壁面
43,76 冷却プレート
43A,43B,76A 通路形成部位
44,45,77 冷却流体通路
47 コンデンサ部品
48 パワーモジュール
49,78 バスバー挿通孔
49A,49B,78A,78B 部分貫通孔
50,79 連結部
51,52,62,63,80,81 バスバー
51A,51B,52A,52B,62A,62B,63A,63B,80A,80B,81A,81B 分割接続バー
53,54,82,83 渡りバー
64,65 切欠き
66 補助バー

Claims (4)

  1. 箱体として形成されたケーシングと、
    該ケーシング内に設けられ冷却流体が流通する冷却流体通路が形成された冷却プレートと、
    該冷却プレートの一側面に設けられ、直流端子を有するコンデンサ部品と、
    前記冷却プレートの他側面に設けられ、直流端子およびスイッチング素子を有し、インバータまたはチョッパとして電力変換する電力変換回路部と、
    前記冷却プレートに貫通して設けられたバスバー挿通孔と、
    該バスバー挿通孔に挿入され、前記コンデンサ部品の直流端子と前記電力変換回路部の直流端子とを電気的に接続する正極用と負極用のバスバーとを備えた作業車両の電力変換装置であって、
    前記冷却プレートには、互いに並行な複数の前記冷却流体通路が形成され、
    前記電力変換回路部は、前記冷却プレートのうち複数の前記冷却流体通路に対応した位置に配置された複数の前記スイッチング素子を有し、
    前記バスバー挿通孔は、互いに隣合う2つの前記冷却流体通路の間に配置され、前記冷却流体通路に沿って延びて、前記冷却プレートを前記冷却流体通路に対応した2つの通路形成部位に分離し、
    前記バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には、互いに隣合う2つの前記通路形成部位を連結し、前記バスバー挿通孔を複数の部分貫通孔に分割する連結部を設け、
    前記バスバーは、複数の前記部分貫通孔にそれぞれ挿入される複数の分割接続バーを備える構成としてなる作業車両の電力変換装置。
  2. 箱体として形成されたケーシングと、
    該ケーシング内に設けられ冷却流体が流通する冷却流体通路が形成された冷却プレートと、
    該冷却プレートの一側面に設けられ、直流端子を有するコンデンサ部品と、
    前記冷却プレートの他側面に設けられ、直流端子およびスイッチング素子を有し、インバータまたはチョッパとして電力変換する電力変換回路部と、
    前記冷却プレートに貫通して設けられたバスバー挿通孔と、
    該バスバー挿通孔に挿入され、前記コンデンサ部品の直流端子と前記電力変換回路部の直流端子とを電気的に接続する正極用と負極用のバスバーとを備えた作業車両の電力変換装置であって、
    前記電力変換回路部は、前記冷却プレートのうち前記冷却流体通路に対応した位置に配置された複数の前記スイッチング素子を有し、
    前記バスバー挿通孔は、前記冷却流体通路と前記ケーシングの壁面との間に配置され、前記冷却流体通路に沿って延びて、前記冷却プレートと前記ケーシングの壁面との間を分離し、
    前記バスバー挿通孔の長さ方向の途中位置には、前記冷却プレートと前記ケーシングの壁面とを連結し、前記バスバー挿通孔を複数の部分貫通孔に分割する連結部を設け、
    前記バスバーは、複数の前記部分貫通孔にそれぞれ挿入される複数の分割接続バーを備える構成としてなる作業車両の電力変換装置。
  3. 前記冷却プレートには、複数の前記部分貫通孔に対応して複数の前記コンデンサ部品を設けてなる請求項1または2に記載の作業車両の電力変換装置。
  4. 極性が同じ複数の前記分割接続バーは、渡りバーを用いて互いに電気的に接続されてなる請求項1,2または3に記載の作業車両の電力変換装置。
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