JP2014007680A - 画像生成装置 - Google Patents

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Abstract

【構成】イメージセンサ16は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する。CPU26は、イメージセンサ16から出力された画像と指定画像とを合成する処理をイメージセンサ16の出力周期で実行し、生成された複数の合成画像を格納する。CPU26はまた、格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する。
【効果】特殊効果処理の効果の向上
【選択図】図2

Description

この発明は、画像生成装置に関し、特に動画像を構成するフレーム画像を用いて特殊効果を実現する、画像生成装置に関する。
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、固体撮像素子は、フォトダイオード、V−CCDおよびH−CCDを有する。固体撮像素子のV−CCDを駆動するV系駆動回路と、H−CCDを駆動するH系駆動回路とを有する固体撮像装置において、フォトダイオードからV−CCDへ電荷を読み出す際の読み出し電圧を駆動電圧切り換え回路によって変化させることができるようにする。ストロボ効果の撮影を行うには、読み出し電圧を低くして、読み出し時にフォトダイオード内に光電変換電荷を強制的に残留させて、残像を発生させる。
特開平5−145861号公報
しかし、背景技術では、画像に現れた物体の動くスピードやイメージセンサのフレームレートによっては残像が現れる範囲が限られて、動く物体の軌跡を明確に表現することができない。このため、特殊効果処理の効果が低下する恐れがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、特殊効果処理の効果を高めることができる、画像生成装置を提供することである。
この発明に従う画像生成装置(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(16)、撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を撮像手段の出力周期で実行する合成手段(S47~S51)、合成手段によって生成された複数の合成画像を格納する格納手段(S17~S79)、格納手段に格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する指定手段(S43)を備える。
好ましくは、合成手段によって生成された複数の合成画像を用いて動画像データを作成する作成手段(S11, S19, S21~S27, S31~S33)をさらに備える。
好ましくは、合成手段によって生成された複数の合成画像を用いて動画像を表示する表示手段(S73~S75, S79~S85)をさらに備える。
好ましくは、撮像面で捉えられたシーンに現れた物体の動きを検出する検出手段(S41)、および指定手段の指定態様を検出手段の検出結果に基づいて制御する制御手段(S45)をさらに備える。
さらに好ましくは、検出手段は物体の動きの速度を検出し、制御手段は、検出手段によって検出された速度の上昇に従って指定手段の指定態様を過去方向に制御し、検出手段によって検出された速度の低下に従って指定手段の指定態様を未来方向に制御する。
好ましくは、合成手段は撮像手段から出力された画像および指定画像の各々に重み付けを施して処理を実行する。
この発明に従う画像生成プログラムは、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(16)を備える画像生成装置(10)のプロセッサ(26)に、撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ(S47~S51)、合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ(S17~S79)、格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する指定ステップ(S43)を実行させるための、画像生成プログラムである。
この発明に従う画像生成方法は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(16)を備える画像生成装置(10)によって実行される画像生成方法であって、撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ(S47~S51)、合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ(S17~S79)、格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する指定ステップ(S43)を備える。
この発明に従う外部制御プログラムは、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(16)、およびメモリ(44)に保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサ(26)を備える画像生成装置(10)に供給される外部制御プログラムであって、撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ(S47~S51)、合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ(S17~S79)、格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する指定ステップ(S43)を内部制御プログラムと協働してプロセッサに実行させるための、外部制御プログラムである。
この発明に従う画像生成装置は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段(16)、外部制御プログラムを受信する受信手段(60)、および受信手段によって受信された外部制御プログラムとメモリ(44)に保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサ(26)を備える画像生成装置(10)であって、外部制御プログラムは、撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ(S47~S51)、合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ(S17~S79)、格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する指定ステップ(S43)を内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する。
撮像手段から出力された画像は指定画像と合成され、生成された複数の合成画像が格納される。このようにして格納された複数の合成画像のうち、2周期以上過去の合成画像が指定画像として指定される。
したがって、撮像面で動きのある物体が捉えられた場合、合成の繰り返しによって、動きの軌跡を画像に表す特殊効果処理を実現することができる。また、2周期以上過去の画像と合成することによって、合成の繰り返しによる過去の画像の劣化を抑制し、動きの軌跡の長さを大きくすることができるので、特殊効果処理の効果を高めることができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例の基本的構成を示すブロック図である。 この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。 図2実施例に適用されるSDRAMのマッピング状態の一例を示す図解図である。 図2実施例に適用されるバッファの割り当て状態の一例を示す図解図である。 合成処理の一例を示す図解図である。 合成処理の他の一例を示す図解図である。 合成処理が施される前のフレーム画像の一例を示す図解図である。 (A)は合成後のフレーム画像の一例を示す図解図であり、(B)は合成後のフレーム画像の他の一例を示す図解図であり、(C)は合成後のフレーム画像のその他の一例を示す図解図である。 図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。 図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。 図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。 図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。 図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。 図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。 この発明の他の実施例の構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
図1を参照して、この実施例の画像生成装置は、基本的に次のように構成される。撮像手段1は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する。合成手段2は、撮像手段1から出力された画像と指定画像とを合成する処理を撮像手段1の出力周期で実行する。格納手段3は、合成手段2によって生成された複数の合成画像を格納する。指定手段4は、格納手段3に格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する。
撮像手段1から出力された画像は指定画像と合成され、生成された複数の合成画像が格納される。このようにして格納された複数の合成画像のうち、2周期以上過去の合成画像が指定画像として指定される。
したがって、撮像面で動きのある物体が捉えられた場合、合成の繰り返しによって、動きの軌跡を画像に表す特殊効果処理を実現することができる。また、2周期以上過去の画像と合成することによって、合成の繰り返しによる過去の画像の劣化を抑制し、動きの軌跡の長さを大きくすることができるので、特殊効果処理の効果を高めることができる。
[実施例]
図2を参照して、この実施例のディジタルビデオカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞りユニット14を含む。これらの部材を経たシーンの光学像は、イメージセンサ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。これによって、シーンを表す電荷が生成される。
電源が投入されると、CPU26は、キー入力装置28に設けられたモード変更ボタン28mdの状態(つまり現時点の動作モード)をメインタスクの下で判別する。CPU26は、キー入力装置28に設けられたモード設定スイッチ28mdによってストロボ撮像モードが選択されているときストロボ撮像タスクを起動し、同じモード設定スイッチ28mdによってストロボ再生モードが選択されているときストロボ再生タスクを起動する。
ストロボ撮像タスクが起動されると、CPU26は、動画取り込み処理を実行するべく、ドライバ18cを起動する。ドライバ18cは、1/60秒毎に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面を露光し、撮像面で生成された電荷を順次走査態様で読み出す。イメージセンサ16からは、シーンを表す生画像データが60fpsのフレームレートで出力される。
前処理回路20は、イメージセンサ16から出力された生画像データにディジタルクランプ,画素欠陥補正,ゲイン制御などの処理を施す。このような前処理を施された生画像データは、メモリ制御回路30を通してSDRAM32の生画像エリア32a(図3参照)に書き込まれる。
後処理回路34は、メモリ制御回路30を通して生画像エリア32aにアクセスし、生画像データを順次走査態様で1/60秒毎に読み出す。読み出された生画像データは色分離,白バランス調整,YUV変換,エッジ強調,ズームなどの処理を施され、この結果、YUV画像データが作成される。作成されたYUV画像データは、メモリ制御回路30を通してSDRAM32のYUV画像エリア32b(図3参照)に書き込まれる。
LCDドライバ36は、YUV画像エリア32bに格納されたYUV画像データを繰り返し読み出し、読み出された画像データをLCDモニタ38の解像度に適合するように縮小し、そして縮小された画像データに基づいてLCDモニタ38を駆動する。この結果、シーンを表すリアルタイム動画像(スルー画像)がLCDモニタ38に表示される。
前処理回路20はまた、生画像データを簡易的にYデータに変換し、変換されたYデータをCPU26に与える。CPU26は、YデータにAE処理を施し、適正EV値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間はドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定され、これによってスルー画像の明るさが適度に調整される。CPU26はまた、AF起動条件が満足されるときに、Yデータの高周波成分にAF処理を施す。フォーカスレンズ12はドライバ18aによって合焦点に配置され、これによってスルー画像の鮮鋭度が継続的に向上する。
キー入力装置28に向けて記録開始操作が行われると、CPU26は、ストロボ撮像タスクの下でI/F40を通して記録媒体42にアクセスし、MPEG4ファイルを記録媒体42に新規に作成する。作成されたMPEG4ファイルはオープンされる。
ストロボ撮像タスクにおいては、物体の動きの軌跡を表現するいわゆるストロボ撮影のための処理が実行される。ファイル作成&オープン処理が完了すると、CPU26は、過去の複数のYUV画像の合成によって生成されたフレーム画像と最新のYUV画像とを合成する処理を実行するように、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に画像合成回路50に命令する。このような合成処理を繰り返すことによって、動画像を構成する各々のフレーム画像に物体の動きの軌跡が表現される。
このような合成処理のために、図3を参照して、SDRAM32にバッファエリア32cが設けられる。図4を参照して、バッファエリア32cは、合成処理によって生成された合成画像データをフレーム画像データとして格納するための4つのフレームバッファ32c1〜32c4によって構成される。
合成処理によって生成された合成画像データは、合成画像エリア32d(図3参照)に格納されるとともに、フレーム画像データとしてフレームバッファ32c1に格納される。次の合成処理が実行されると、フレームバッファ32c1に格納されたフレーム画像データはフレームバッファ32c2に移される一方、フレームバッファ32c1には、新たに生成されたフレーム画像データが格納される。
このようにして、合成処理によって生成されたフレーム画像データは、その後に合成処理が実行される毎にフレームバッファ32c1,32c2,32c3,および32c4の順に移される。なお、新たな合成処理が実行されると、フレームバッファ32c4に格納されたフレーム画像データは、削除される。つまり、バッファエリア32cには、直近に生成された最大4つのフレーム画像データが格納される。
合成処理においては、YUV画像エリア32bに格納されたYUV画像データが示す画像とフレームバッファ32c1〜32c4に格納された4つのフレーム画像データのいずれかが示す画像とが合成される。
YUV画像の各々において動きのある物体が捉えられている場合、この物体に相当する部分画像が占める位置は各々の画像において互いに異なる。したがって、合成処理によってこれらの複数の部分画像が単一の合成画像に現れる。このような合成処理を繰り返すことによって、単一の合成画像に含まれる部分画像が増加し、物体の動きの軌跡が現れる。また、物体の動きの軌跡が明確となるように、合成対象の画像が以下の要領で選択される。
動き検出回路48は、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に、YUV画像エリア32bに格納された最新のYUV画像データを取得し、撮像面に現れた物体の複数のフレームの間での動きを示す動き情報を繰り返し作成する。作成された動き情報はCPU26に与えられる。このような動き情報に基づいて、CPU26は、フレームバッファ32c1〜32c4に格納された4つのフレーム画像データの中から、最新のYUV画像との合成対象とすべきフレーム画像データを選択する。
例えば、物体の動くスピードが速い場合は新しいフレーム画像データを選択し、物体の動くスピードが遅い場合は古いフレーム画像データを選択する。また、この選択に際して、イメージセンサ16のフレームレートを考慮してもよい。例えば、イメージセンサ16のフレームレートが高い場合は古いフレーム画像データを選択し、イメージセンサ16のフレームレートが低い場合は新しいフレーム画像データを選択するようにしてもよい。
このような選択によって、物体に相当する複数の部分画像の各々の位置が合成後の画像において互いに適度な間隔となり、物体の動きの軌跡が明確となる。
なお、物体の動きが検出されない場合、CPU26は、フレームバッファ32c1〜32c4のうち既定のフレームバッファに格納されたフレーム画像データを選択する。例えば、物体の動きが検出されない場合は、フレームバッファ32c3に格納されたフレーム画像データを合成対象にすればよい。
合成処理においては、YUV画像データが示す信号に係数Kを乗じて、選択されたフレーム画像データが示す信号に係数1−Kを乗じた上で、これらの2つの信号を合成することによって合成画像データを生成する。なお、係数Kは“0<K<1”を満たす値であればよい。
図5を参照して、Kが“0.3”に設定され、フレームバッファ32c3に格納されたフレーム画像データが合成対象とされた場合を例に挙げると、合成処理は以下の要領で実行される。記録開始操作の直後の先頭フレームを示すYUV画像データ“F01”がYUV画像エリア32bに作成された時点では、フレームバッファ32c1〜32c4のいずれにもフレーム画像データは格納されていない。したがって、“F01×0.3”を示す画像が合成処理によって生成される。生成された合成画像データは、合成画像エリア32dに格納されるとともに、フレーム画像データとして最初にフレームバッファ32c1に格納される。
“F01”に続いて、YUV画像データ“F02”および“F03”の各々がYUV画像エリア32bに作成された時点でも、フレームバッファ32c3にフレーム画像データは格納されていない。したがって、“F02×0.3”および“F03×0.3”を示す画像が合成処理によって生成される。
“F03”に続いて、YUV画像データ“F04”がYUV画像エリア32bに作成された時点では、フレームバッファ32c4にはフレーム画像データが格納されていない。しかし、フレームバッファ32c3,32c2,および32c1には、“F01×0.3”,“F02×0.3”,および“F03×0.3”を示すフレーム画像データがそれぞれ格納されている。
したがって、この時点で初めて実行される複数の画像に基づく合成処理によって、“F04×0.3”を示す信号と“F01×0.3×0.7”を示す信号とが合成される。この結果、“F04×0.3+F01×0.21”を示す合成画像データが生成され、合成画像エリア32dに格納されるとともに、フレーム画像データとしてフレームバッファ32c1に格納される。
YUV画像データ“F05”および“F06”が作成されたときも同様に、“F05×0.3+F02×0.21”を示す合成画像データおよび“F06×0.3+F03×0.21”を示す合成画像データがそれぞれ生成され、合成画像エリア32dにそれぞれ格納されるとともに、フレーム画像データとしてフレームバッファ32c1にそれぞれ格納される。
YUV画像データ“F07”がYUV画像エリア32bに作成された時点では、フレームバッファ32c3には、“F04×0.3+F01×0.21”を示すフレーム画像データが格納されている。
したがって、“F07×0.3”を示す信号と“(F04×0.3+F01×0.21)×0.7”を示す信号とが合成される。この結果、“F07×0.3+F04×0.21+F01×0.147”を示す合成画像データが生成され、フレーム画像データとしてフレームバッファ32c1に格納される。
このように、YUV画像“F07”,“F04”,および“F01”が合成されるので、各々のYUV画像に動きのある物体が捉えられている場合、各々がこの物体に相当する複数の部分画像が合成処理によって単一の合成画像に現れる。
図6を参照して、フレームバッファ32c4に格納されたフレーム画像データが合成対象とされた場合は、以下の要領で合成処理が実行される。
YUV画像データ“F01”,“F02”,“F03”,および“F04”が作成された時点では、フレームバッファ32c4にフレーム画像データは格納されていない。しかし、YUV画像データ“F05”がYUV画像エリア32bに作成された時点では、フレームバッファ32c4には、“F01×0.3”を示すフレーム画像データが格納されている。したがって、この時点で初めて合成処理が実行され、“F05×0.3+F01×0.21”を示す合成画像データが生成され、フレーム画像データとしてフレームバッファ32c1に格納される。
これ以降に作成されるYUV画像データに対しては、フレームバッファ32c4に格納されたフレーム画像データが合成対象となる点を除き、図5に示す例と同様に合成処理が実行される。
図7を参照して、撮像面右下から左上に向けて動くボールがYUV画像“F01”〜“F12”において捉えられた場合を例に挙げると、合成処理によって例えば図8(A)〜(C)に示すフレーム画像が作成される。
フレームバッファ32c3に格納されたフレーム画像データが合成対象とされた場合、YUV画像データ“F10”が作成された時点では、YUV画像データ“F07”,“F04”,および“F01”の合成によって作成されたフレーム画像データがフレームバッファ32c3に格納されている。したがって、図8(A)に示すように、YUV画像“F10”,“F07”,“F04”,および“F01”のボールに相当する部分画像を含むフレーム画像が、作成される。
YUV画像データ“F11”および“F12”が作成された時点でも同様に、図8(B)に示すフレーム画像および図8(C)に示すフレーム画像がそれぞれ作成される。図8(B)のフレーム画像は、YUV画像“F11”,“F08”,“F05”,および“F02”のボールに相当する部分画像を含む。図8(C)のフレーム画像は、YUV画像“F12”,“F09”,“F06”,および“F03”のボールに相当する部分画像を含む。
このようにして作成されたフレーム画像を用いることによって、物体の動きの軌跡が表現された動画像を作成することができる。
上述の合成処理によって合成画像データが合成画像エリア32dに格納されると、MPEG4コーデック52は、合成画像エリア32dに格納された合成画像データをメモリ制御回路30を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データをMPEG4方式に従って符号化し、そして符号化画像データつまりMPEG4データをメモリ制御回路30を通してSDRAM32の符号化画像エリア32e(図3参照)に書き込む。
CPU26はその後、60フレームのMPEG4データが得られる毎に、最新60フレームのMPEG4データをオープン状態のMPEG4ファイルに転送する。最新60フレームのMPEG4データは、メモリ制御回路30によって符号化画像エリア32eから読み出され、I/F40を介してMPEG4ファイルに書き込まれる。
キー入力装置28に向けて記録終了操作が行われると、CPU26は、MPEG4符号化処理を終了するべくMPEG4コーデック52を停止する。
CPU46はその後、終端処理を実行する。これによって、SDRAM32に残存する60フレーム未満のMPEG4データがMPEG4ファイルに書き込まれる。オープン状態のMPEG4ファイルは、終端処理が完了した後にクローズされる。
上述の合成処理は、通常の処理によって記録された動画像ファイルの再生時にも用いることができる。キー入力装置28を通じて再生開始操作が行われると、ストロボ再生タスクの下で、指定されたMPEG4ファイルに格納されたMPEG4データがI/F40を通して読み出され、読み出されたMPEG4データはメモリ制御回路30を通して符号化画像エリア32eに書き込まれる。
MPEGコーデック52は、書き込まれたMPEG4データをMPEG4方式に従って復号し、復号された画像データつまりYUV画像データをメモリ制御回路30を通してYUV画像エリア32bに書き込む。
1フレームの復号が完了してYUV画像エリア32bにYUV画像データが書き込まれる毎に、CPU26は上述の合成処理を実行する。
LCDドライバ36は、合成画像エリア32dに格納された合成画像データを読み出し、読み出された画像データをLCDモニタ38の解像度に適合するように縮小し、そして縮小された画像データに基づいてLCDモニタ38を駆動する。この結果、指定動画ファイルの1フレームに対応する画像がLCDモニタ38に表示される。
このような処理が1フレームの復号が完了する毎に実行されることによって、動画像の再生において物体の動きの軌跡が表現される。
CPU26は、図11〜13に示すストロボ撮像タスクおよび図15〜図16に示すストロボ再生タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に記憶される。
図11を参照して、ステップS1では変数Gの既定値Gdefを“3”に設定し、ステップS3では変数Kを“0.3”に設定する。ステップS5では動画取り込み処理を開始する。この結果、スルー画像がLCDモニタ38に表示される。
ステップS7では変数Nを“1”に設定し、ステップS9では記録開始操作が行われたか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS7に戻り、判別結果がYESであればステップS11に進む。ステップS11ではMPEG4ファイルを記録媒体42に新規に作成する。作成されたMPEG4ファイルはオープンされる。
ステップS13では垂直同期信号Vsyncが発生したか否かを繰り返し判別し、判別結果がNOからYESに更新されるとステップS15で画像合成処理を実行する。
ステップS17では、合成処理によって生成されたフレーム画像データを、フレームバッファ32c1から32c2へ、32c2から32c3へ、32c3から32c4へとそれぞれ移す。フレームバッファ32c4に格納されたフレーム画像データは、削除される。
ステップS19では、MPEG4コーデック52に合成画像データの符号化を命令する。MPEG4コーデック52は、ステップS15の処理によって合成画像エリア32dに格納された合成画像データを読み出し、読み出された合成画像データをMPEG4方式に従って符号化する。符号化画像データは、メモリ制御回路30を通してSDRAM32の符号化画像エリア32e(図3参照)に格納される。
ステップS21では変数Nをインクリメントし、この結果変数Nが“60”を超えたか否かをステップS23で判別する。判別結果がNOであればステップS29に進む一方、判別結果がYESであればステップS25およびS27の処理を経てステップS29に進む。
ステップS25では、最新60フレームの符号化画像データをオープン状態のMPEG4ファイルに転送する。最新60フレームのMPEG4データは、メモリ制御回路30によって符号化画像エリア32eから読み出され、I/F40を介してMPEG4ファイルに書き込まれる。
ステップS27では変数Nを“1”に設定し、ステップS29では記録終了操作が行われたか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS13に戻る一方、判別結果がYESであればステップS31に進む。
ステップS31では終端処理を実行し、SDRAM32に残存する60フレーム未満の符号化画像データがMPEG4ファイルに書き込まれる。ステップS33ではオープン状態のMPEG4ファイルをクローズし、その後にステップS7に戻る。
図12のステップS15および図16のステップS79の画像合成処理は、図14に示すサブルーチンに従って実行される。ステップS41では、動き検出回路48から与えられた動き情報に基づいて、撮像面に現れた物体の動きが検出されたか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS43を経てステップS47に進む一方、判別結果がYESであればステップS45を経てステップS47に進む。
ステップS43では変数Gに既定値Gdefを設定する。ステップS45では、ステップS41で検出された物体の動きの速さに基づいて、G番目のフレームバッファに格納されたフレーム画像データを合成対象と決定する。
ステップS47では、フレームバッファ32c1〜32c4のうちG番目のフレームバッファから合成画像データを読み出す。ステップS49では、YUV画像エリア32bからYUV画像データを読み出す。
ステップS51では、ステップS49で読み出されたYUV画像データが示す信号に係数Kを乗じて、ステップS47で読み出された合成画像データが示す信号に係数1−Kを乗じた上で、これらの2つの信号を合成する。この結果生成された合成画像データは、合成画像エリア32dに格納される。ステップS51の処理が完了すると、上階層のルーチンに復帰する。
図15を参照して、ステップS61では記録媒体42に記録された最新の動画ファイルを指定し、ステップS63では指定動画ファイルの先頭フレームの復号をMPEG4コーデック52に命令する。指定動画ファイルの先頭フレームに対応する符号化画像データは、符号化画像エリア32eに読み出される。MPEG4コーデック52は、読み出された符号化画像データをMPEG4方式に従って復号する。このような復号によって、YUV画像エリア32bに先頭フレームに対応するYUV画像データが作成される。
ステップS65では、YUV画像エリア32bに格納されたYUV画像データに基づく縮小ズーム表示をLCDドライバ36に命令する。LCDドライバ36は、YUV画像エリア32bに格納されたYUV画像データを読み出し、読み出された画像データをLCDモニタ38の解像度に適合するように縮小し、そして縮小された画像データに基づいてLCDモニタ38を駆動する。この結果、指定動画ファイルの先頭フレームに対応する静止画像がLCDモニタ38に表示される。
ステップS67では再生開始操作が行われたか否かを判別し、判別結果がNOであればステップS69で送り操作が行われたか否かを判別する。ステップS69の判別結果がNOであればステップS67に戻る一方、ステップS69の判別結果がYESであれば次の動画ファイルをステップS71で指定してからステップS63に戻る。この結果、次の動画ファイルの先頭フレームに対応する静止画像がLCDモニタ38に表示される。
ステップS67の判別結果がNOであれば、指定動画ファイル全体の復号処理の開始をステップS73でMPEG4コーデック52に命令する。
ステップS73の復号処理の開始によって、指定動画ファイルの符号化画像データは、符号化画像エリア32eに順次読み出される。MPEG4コーデック52は、読み出された符号化画像データをMPEG4方式に従って復号する。この結果、1フレームの復号が完了したか否かをステップS75で繰り返し判別し、判別結果がNOからYESに更新されると、ステップS77で画像合成処理を実行する。
ステップS79では、合成処理によって生成されたフレーム画像データを、フレームバッファ32c1から32c2へ、32c2から32c3へ、32c3から32c4へとそれぞれ移す。フレームバッファ32c4に格納されたフレーム画像データは、削除される。
ステップS81では、合成画像エリア32dに格納された合成画像データに基づく縮小ズーム表示をLCDドライバ36に命令する。LCDドライバ36は、合成画像エリア32dに格納された合成画像データを読み出し、読み出された画像データをLCDモニタ38の解像度に適合するように縮小し、そして縮小された画像データに基づいてLCDモニタ38を駆動する。この結果、指定動画ファイルの1フレームに対応する画像がLCDモニタ38に表示される。
ステップS83では、再生終了操作が行われたか或いは再生画像が末尾フレーム画像に到達したという論理和条件が満足されたか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS75に戻る一方、判別結果がYESであればステップS85で復号処理の停止をMPEG4コーデック52に命令する。ステップS85の処理が完了すると、ステップS63に戻る。
以上の説明から分かるように、イメージセンサ16は、撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する。CPU26は、イメージセンサ16から出力された画像と指定画像とを合成する処理をイメージセンサ16の出力周期で実行し、生成された複数の合成画像を格納する。CPU26はまた、格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を指定画像として指定する。
イメージセンサ16から出力された画像は指定画像と合成され、生成された複数の合成画像が格納される。このようにして格納された複数の合成画像のうち、2周期以上過去の合成画像が指定画像として指定される。
したがって、撮像面で動きのある物体が捉えられた場合、合成の繰り返しによって、動きの軌跡を画像に表す特殊効果処理を実現することができる。また、2周期以上過去の画像と合成することによって、合成の繰り返しによる過去の画像の劣化を抑制し、動きの軌跡の長さを大きくすることができるので、特殊効果処理の効果を高めることができる
なお、この実施例では、先頭付近のフレームを処理する場合など合成対象のフレームバッファにフレーム画像データが格納されていない場合、YUV画像データに“1−K”を乗じて生成された画像データをフレーム画像データとしてフレームバッファ32c1に格納するようにした。しかし、生成される合成画像データが示す信号の強度を安定させるために、合成対象のフレームバッファにフレーム画像データが格納されていない場合、YUV画像データをそのままフレーム画像データとしてフレームバッファ32c1に格納するようにしてもよい。
また、この実施例では、フレームバッファの数を4つとした。しかし、複数であれば4つ以外の数のフレームバッファを準備するようにしてもよい。
また、この実施例では、画像合成回路および複数のフレームバッファを用いた。しかし、3次元DNR(Digital Noise Reduction)を用いて上述の処理を実行するようにしてもよい。この場合、部品点数を削減することができる。
また、この実施例では、マルチタスクOSおよびこれによって実行される複数のタスクに相当する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に予め記憶される。しかし、外部サーバに接続するための通信I/F60を図15に示す要領でディジタルビデオカメラ10に設け、一部の制御プログラムを内部制御プログラムとしてフラッシュメモリ44に当初から準備する一方、他の一部の制御プログラムを外部制御プログラムとして外部サーバから取得するようにしてもよい。この場合、上述の動作は、内部制御プログラムおよび外部制御プログラムの協働によって実現される。
また、この実施例では、CPU26によって実行される処理を、図9〜11に示すストロボ撮像タスクおよび図13〜14に示すストロボ再生タスクを含む複数のタスクに区分するようにしている。しかし、これらのタスクをさらに複数の小タスクに区分してもよく、さらには区分された複数の小タスクの一部を他のタスクに統合するようにしてもよい。また、転送タスクを複数の小タスクに区分する場合、その全部または一部を外部サーバから取得するようにしてもよい。
また、この実施例では、ディジタルビデオカメラを用いて説明したが、本発明は、ディジタルスチルカメラ,携帯電話端末またはスマートフォンなどにも適用することができる。
10 … ディジタルビデオカメラ
26 … CPU
32 … SDRAM
38 … LCDモニタ
42 … 記録媒体
48 … 動き検出回路
50 … 画像合成回路
52 … MPEG4コーデック

Claims (10)

  1. 撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段、
    前記撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を前記撮像手段の出力周期で実行する合成手段、
    前記合成手段によって生成された複数の合成画像を格納する格納手段、
    前記格納手段に格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を前記指定画像として指定する指定手段を備える、画像生成装置。
  2. 前記合成手段によって生成された複数の合成画像を用いて動画像データを作成する作成手段をさらに備える、請求項1記載の画像生成装置。
  3. 前記合成手段によって生成された複数の合成画像を用いて動画像を表示する表示手段をさらに備える、請求項1記載の画像生成装置。
  4. 前記撮像面で捉えられたシーンに現れた物体の動きを検出する検出手段、および
    前記指定手段の指定態様を前記検出手段の検出結果に基づいて制御する制御手段をさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像生成装置。
  5. 前記検出手段は前記物体の動きの速度を検出し、
    前記制御手段は、前記検出手段によって検出された速度の上昇に従って前記指定手段の指定態様を過去方向に制御し、前記検出手段によって検出された速度の低下に従って前記指定手段の指定態様を未来方向に制御する、請求項4記載の画像生成装置。
  6. 前記合成手段は前記撮像手段から出力された画像および前記指定画像の各々に重み付けを施して処理を実行する、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像生成装置。
  7. 撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段を備える画像生成装置のプロセッサに、
    前記撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を前記撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ、
    前記合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ、
    前記格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を前記指定画像として指定する指定ステップを実行させるための、画像生成プログラム。
  8. 撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段を備える画像生成装置によって実行される画像生成方法であって、
    前記撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を前記撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ、
    前記合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ、
    前記格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を前記指定画像として指定する指定ステップを備える、画像生成方法。
  9. 撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段、および
    メモリに保存された内部制御プログラムに従う処理を実行するプロセッサを備える画像生成装置に供給される外部制御プログラムであって、
    前記撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を前記撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ、
    前記合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ、
    前記格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を前記指定画像として指定する指定ステップを前記内部制御プログラムと協働して前記プロセッサに実行させるための、外部制御プログラム。
  10. 撮像面で捉えられたシーンを表す画像を繰り返し出力する撮像手段、
    外部制御プログラムを受信する受信手段、および
    前記受信手段によって受信された外部制御プログラムとメモリに保存された内部制御プログラムとに従う処理を実行するプロセッサを備える画像生成装置であって、
    前記外部制御プログラムは、
    前記撮像手段から出力された画像と指定画像とを合成する処理を前記撮像手段の出力周期で実行する合成ステップ、
    前記合成ステップによって生成された複数の合成画像を格納する格納ステップ、
    前記格納ステップに格納された複数の合成画像のうち2周期以上過去の合成画像を前記指定画像として指定する指定ステップを前記内部制御プログラムと協働して実行するプログラムに相当する、画像生成装置。
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