JP2014007291A - 窒化物半導体発光素子および製造方法 - Google Patents

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哲也 赤坂
Hideki Goto
秀樹 後藤
Yasuyuki Kobayashi
康之 小林
Hideki Yamamoto
秀樹 山本
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Abstract

【課題】窒化物半導体を用いた高輝度の赤色LEDを含み、青色、または緑色等の異なる発光波長を有するLEDをモノリシックに集積化した、多色発光の高輝度LEDを提供する。
【解決手段】窒化物半導体発光素子であって、GaN基板101上に、順次、n型GaN層104、厚さ1nm以上50nm以下である第1の障壁層Iny1Ga1−y1N(0≦y1≦0.2)105、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106と、厚さ1nm以上50nm以下である第2の障壁層Iny2Ga1−y2N(0≦y2≦0.2)107、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層108、厚さ1nm以上50nm以下である第3の障壁層Iny3Ga1−y3N(0≦y3≦0.2)109、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層110、厚さ1nm以上50nm以下である第4の障壁層Iny4Ga1−y4N(0≦y4≦0.2)111、p型GaN層112とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体発光素子および、これらの製造方法に関する。
窒化物半導体は、B、Al、Ga、In等のIII族元素のうち少なくとも一つ以上の元素と、V族元素である窒素との化合物であり、一般式Al1−a−b−cInGaN(0≦a≦1,0≦b≦1,0≦c≦1)で表される。窒化物半導体を用いた発光素子、特に、発光ダイオード(light emitting diode:LED)に関して広く研究開発が行われてきた。可視光の波長範囲では、青紫色(波長約400nm)から緑色(波長約530nm)の高輝度LEDが製品化されている。すなわち、光の3原色である、赤色、緑色、および、青色のうち、緑色と青色の高輝度LEDは窒化物半導体で製品化されている。一方、赤色の高輝度LEDは、例えば、GaAs基板上に成長したAlGaInP系半導体多層薄膜を用いて製造されている。
ここで、赤色の高輝度LEDが窒化物半導体でも製造できれば、砒素を含まず、毒性のない半導体材料のみで、3原色のすべての高輝度LEDが実現される。さらに、赤色、緑色、および、青色の高輝度LEDを単一の基板上にモノリシックに集積化することが可能となる。
特願2009−70609号公報
従来の、窒化物半導体を用いた青色や緑色のLEDでは、発光層として、3元混晶であるInGa1−xN(0<x<1)が用いられてきた。また、発光層の厚さは、典型的には、2nmから100nm程度であった。LEDの発光波長はInGa1−xNの組成xを変えることによりコントロールされる。すなわち、xの値を0.2程度とすることにより、青色発光が得られ、xの値を0.35程度とすることにより、緑色発光が得られる。さらに、xを0.5程度にすることにより、理論的には、赤色発光が得られることになる。
ところが、3元混晶InGa1−xNを構成している InNとGaNはミッシビリティギャップを持ち、熱平衡状態では、InGa1−xN混晶において、ある組成範囲で相分離が起こり、混晶が形成できないという問題があった。そのため、例えば、InGa1−xN混晶において、In組成xが0.5程度においては、高品質の結晶を成長するのは困難であった。すなわち、InGa1−xNを発光層とする高輝度の赤色LEDは製造できなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、窒化物半導体を用いた高輝度の赤色LEDを含み、かつ、青色、あるいは、緑色等の異なる発光波長を有するLEDをモノリシックに集積化した、多色発光の高輝度LED、および、これらの製造方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の第一の態様の窒化物半導体発光素子は、GaN基板と、GaN基板上に、n型GaN層と、n型GaN層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第1の障壁層Iny1Ga1−y1N(0≦y1≦0.2)と、第1の障壁層上に、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層と、第1のInN量子井戸層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第2の障壁層Iny2Ga1−y2N(0≦y2≦0.2)と、第2の障壁層上に、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層と、第2のInN量子井戸層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第3の障壁層Iny3Ga1−y3N(0≦y3≦0.2)と、第3の障壁層上に、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層と、第3のInN量子井戸層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第4の障壁層Iny4Ga1−y4N(0≦y4≦0.2)と、第4の障壁層上に、p型のGaN層とを備えたことを特徴とする。
本発明の第二の態様の窒化物半導体発光素子は、第一の態様の窒化物半導体発光素子において、第1の障壁層、第2の障壁層、第3の障壁層、および、第4の障壁層が、GaNであることを特徴とする。
本発明の第三の態様の窒化物半導体発光素子は、第一の態様の窒化物半導体発光素子において、第1の障壁層がIny1Ga1−y1N(0.08≦y1≦0.12)であり、第2の障壁層、第3の障壁層、および、第4の障壁層がGaNであることを特徴とする。
本発明の第四の態様の窒化物半導体発光素子は、第一乃至三のいずれかの態様の窒化物半導体発光素子において、GaN基板上に、複数の開口部を有するマスク材をさらに備え、複数の開口部に、n型GaN層と、第1の障壁層と、第1のInN量子井戸層と、第2の障壁層と、第2のInN量子井戸層と、第3の障壁層と、第3のInN量子井戸層と、第4の障壁層と、p型のGaN層とが、島状に分離した状態で順次積層されていることを特徴とする。
Figure 2014007291
本発明の第六の態様の窒化物半導体発光素子は、第四または五の態様の窒化物半導体発光素子において、開口部が、六角形であることを特徴とする。
本発明の第七の態様の窒化物半導体発光素子の製造方法は、GaN基板の表面に複数の開口部を有するマスク材を形成する工程と、GaN基板の前記複数の開口部に、少なくとも、n型のGaN層と、厚さが1nm以上50nm以下である第1の障壁層Iny1Ga1−y1N(0≦y1≦0.2)と、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層と、厚さが1nm以上50nm以下である第2の障壁層Iny2Ga1−y2N(0≦y2≦0.2)と、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層と、厚さが1nm以上50nm以下である第3の障壁層Iny3Ga1−y3N(0≦y3≦0.2)と、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層と、厚さが1nm以上50nm以下である第4の障壁層Iny4Ga1−y4N(0≦y4≦0.2)と、p型のGaN層とを、島状に分離した状態で順次積層する工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、窒化物半導体を用いて、少なくとも、高輝度の赤色LEDを含み、かつ、青色、あるいは、緑色等の異なる発光波長を有するLEDをモノリシックに集積化した、多色発光の高輝度LED、および、これらの製造方法が実現できた。
実施形態1に係る窒化物半導体発光素子を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の破線AA’に沿った断面図を示す図である。 実施形態2に係る窒化物半導体発光素子の発光スペクトルを示す図である。 GaNを障壁層とするInN量子井戸層の発光波長の計算結果を示す図である。 実施形態3に係る窒化物半導体発光素子の発光スペクトルを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、実施例を具体的な数値等に言及しつつ説明するが、本発明はこれらの数値等にのみ制限されるものではないことに留意されたい。
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係る窒化物半導体発光素子を示す。図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)の破線AA’に沿った断面図を示す図である。本発明の窒化物半導体発光素子は、GaN基板101、複数の開口部103を有するマスク材102、n型のGaN層104、第1の障壁層Iny1Ga1−y1N105、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106、第2の障壁層Iny2Ga1−y2N107、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層108、第3の障壁層Iny3Ga1−y3N109、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層110、第4の障壁層Iny4Ga1−y4N111、p型のGaN層112、オーミック電極113、114から構成される。ただし、0≦y1≦0.2、0≦y2≦0.2、0≦y3≦0.2、0≦y4≦0.2である。
Figure 2014007291
Figure 2014007291
次に、開口部103を有するマスク材102を表面に形成したn型のGaN基板101を有機金属気相成長(MOCVD)装置に導入し、水素ガスを主成分とするキャリアガスと共に、アンモニアガスを毎分0.1リットル以上20リットル以下の流量で流しながら基板温度を設定値になるまで上昇させる。基板温度の設定値としては、900〜1200℃の範囲で設定できる。
基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、n型のドーピング原料であるシランガス、および、III族原料であるトリメチルガリウム(TMG)、または、トリエチルガリウム(TEG)を供給し、n型のGaN層104を成長する。n型のGaN層104は、図1に示したように、複数の開口部103の直上にそれぞれ島状に分離されて形成された。n型のGaN層104の膜厚は、100nm以上であることが望ましく、また、電子濃度は、1立方センチメートル当たり、1×1017以上1×1019以下であることが望ましい。
発明者等による、特許文献1に開示されているように、GaN基板101の転位密度の逆数よりもマスク開口部103の面積が充分小さい場合、GaN基板上の成長層の表面の大部分は、1分子層の段差もない単一の原子テラスとなる。ここで、ある有限の面積を持つ表面の80%以上が単一の原子テラスで構成されているとき、その表面をステップフリー面と定義する。島状に分離されて形成された複数のn型のGaN層104の少なくともひとつに関して、その表面積の80%以上が単一の原子テラスで占められ、ステップフリー面となった。
次に、キャリアガスとして窒素ガスを主成分とするガスに切り替えて用い、アンモニアガスを毎分0.1リットル以上20リットル以下の流量で流しながら基板温度を設定値になるまで低下させる。基板温度の設定値としては、400〜800℃の範囲で設定できる。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、III族原料であるTEGとトリメチルインジウム(TMI)とを必要に応じて適宜供給し、第1のIny1Ga1−y1N障壁層105を成長する。その厚さは1nm以上50nm以下の範囲で、また、In組成y1の値は0以上0.2以下の範囲で設定することが出来る。y1の値はTEGとTMIの供給量を変えることにより調整した。ここで、In組成が0、すなわち、第1の障壁層105はGaNであってもよい。この場合、TMIは使用しない。
引き続き、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106を成長するが、基板温度は変えなくても良いし、あるいは、400〜800℃の範囲の違う温度に設定することが出来る。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、TMIを供給して1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106を成長する。
さらに、基板温度は変えず、あるいは、400〜800℃の範囲の違う温度に設定する。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、TEGとTMIとを必要に応じて適宜供給し、第2のIny2Ga1−y2N障壁層107を成長する。その厚さは1nm以上50nm以下の範囲で、また、In組成y2の値は0以上0.2以下の範囲で設定することが出来る。y2の値はTEGとTMIの供給量を変えることにより調整した。ここで、In組成が0、すなわち、第2の障壁層107はGaNであってもよい。この場合、TMIは使用しない。
さらに、基板温度は変えず、あるいは、400〜800℃の範囲の違う温度に設定する。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、TMIを供給して2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層108を成長する。
さらに、基板温度は変えず、あるいは、400〜800℃の範囲の違う温度に設定する。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、TEGとTMIとを必要に応じて適宜供給し、第3のIny3Ga1−y3N障壁層109を成長する。その厚さは1nm以上50nm以下の範囲で、また、In組成y3の値は0以上0.2以下の範囲で設定することが出来る。y3の値はTEGとTMIの供給量を変えることにより調整した。ここで、In組成が0、すなわち、第3の障壁層109はGaNであってもよい。この場合、TMIは使用しない。
さらに、基板温度は変えず、あるいは、400〜800℃の範囲の違う温度に設定する。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、TMIを供給して3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層110を成長する。
さらに、基板温度は変えず、あるいは、400〜800℃の範囲の違う温度に設定する。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、TEGとTMIとを必要に応じて適宜供給し、第4のIny4Ga1−y4N障壁層111を成長する。その厚さは1nm以上50nm以下の範囲で、また、In組成y4の値は0以上0.2以下の範囲で設定することが出来る。y4の値はTEGとTMIの供給量を変えることにより調整した。ここで、In組成が0、すなわち、第4の障壁層111はGaNであってもよい。この場合、TMIは使用しない。
最後に、基板温度を設定値になるまで上昇させる。基板温度の設定値としては、900〜1200℃の範囲で設定できる。基板温度が設定温度±20℃以内で安定したら、キャリアガスを水素を主成分とするガスに切り替える。p型のドーピング原料であるシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)、および、TMG、または、TEGを供給し、p型のGaN層112を成長する。p型のGaN層112の膜厚は、20nm以上1000nm以下であることが望ましく、また、正孔濃度は、1立方センチメートル当たり、1×1017以上1×1019以下であることが望ましい。
ここで、ある有限の面積を持つ界面の80%以上が単一の原子テラスで構成されているとき、その界面をステップフリー界面と定義する。島状のn型のGaN層104の表面がステップフリー面である場合、その直上に形成された第1のIny1Ga1−y1N障壁層105からp型のGaN層112までの間の8層の界面すべてがステップフリー界面であった。この場合、n型のGaN層104と第1のIny1Ga1−y1N障壁層105との間の界面も当然ステップフリー界面であった。
最後に、n型のGaN基板101の裏面にオーミック電極113を、また、p型のGaN層112の表面にオーミック電極114を形成して、窒化物半導体素子を作製した。
(実施形態2)
本実施形態においては、実施形態1で作製した窒化物半導体発光素子に対して電流注入を行い、発光特性を検討した。ただし、第1の障壁層105、第2の障壁層107、第3の障壁層109、および、第4の障壁層111は、GaNとした。図2に電流注入による発光スペクトルを示す。三つの発光ピークが見られる。最も短波長の約410nmの青紫色発光は、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106から、中間の約530nmの緑色発光は、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層108から、そして、最も長波長の約650nmの赤色発光は、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層110に由来する。InN量子井戸層の厚さを調節することにより発光波長が変化するのは、量子サイズ効果のために量子井戸内のサブバンドエネルギーが変化するためである。ここで、図3に、GaNを障壁層とするInN量子井戸層の発光波長が、量子サイズ効果によって変化するさまを、シュレディンガー方程式を解くことによって算出した結果を示す。InN量子井戸層の厚さが、1、2、および、3分子層の時に、それぞれ、発光波長が約410、530、および、650nmとなっており、図2の発光スペクトルとよく一致している。
また、n型のGaN層104からp型のGaN層112までの9層の界面すべてがステップフリー界面であることにより、各InN量子井戸層の膜厚揺らぎがほとんどなくなった。すなわち、各InN量子井戸層の膜厚揺らぎに起因するサブバンドエネルギーの揺らぎが少ないため、発光スペクトルは非常に鋭い。
ここで、GaNとInNは格子定数が大きく異なるため、InN量子井戸が厚くなるにつれ、InNの結晶性がわずかに低下し、発光の内部量子効率が低下していく。また、窒化物半導体の場合、一般に、電子よりも正孔の拡散長が短いために、p型の窒化物半導体層から遠くなるにつれ、量子井戸層への電流注入効率が低下していく。この二つの現象があるため、膜厚(分子層数)が大きいInN量子井戸層を強く発光させるためには、p型の窒化物半導体層により近く配置する必要がある。すなわち、p型のGaN層112から近い順に、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層110、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層108、そして、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106と配置することが重要となる。
(実施形態3)
本実施形態においては、実施形態1で記述した窒化物半導体発光素子に対して電流注入を行い、発光特性を検討した。実施形態2との相違は、第1の障壁層105として、GaNではなく、Iny1Ga1−y1N(0.08≦y1≦0.12)を用いたことにある。ただし、第2の障壁層107、第3の障壁層109、および、第4の障壁層111は、GaNとした。電流注入による発光スペクトルを図4に示した。三つの発光ピークが見られる。最も短波長の約440nmの青色発光は、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106から、中間の約530nmの緑色発光は、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層108から、そして、最も長波長の約650nmの赤色発光は、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層110に由来する。ここで、実施形態2では、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106は約410nmの青紫色発光を示したが、本実施形態では、少し長波長の約440nmの発光を示している。これは、第1の障壁層105として、GaNではなく、よりバンドギャップが狭いIny1Ga1−y1N(0.08≦y1≦0.12)を用いたことにより、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層106における量子閉じ込め効果が弱くなり、サブバンドエネルギーが小さくなった、すなわち、発光が長波長化したためである。このように、本実施形態では、赤色、緑色、青色の3原色発光を実現できた。
なお、ここでも、n型のGaN層104からp型のGaN層112までの9層の界面すべてがステップフリー界面であることにより、各InN量子井戸層の膜厚揺らぎがほとんどなくなった。すなわち、各InN量子井戸層のサブバンドエネルギーの揺らぎが少ないため、発光スペクトルは非常に鋭い。
101 GaN基板
102 マスク材
103 マスク開口部
104 n型のGaN層
105 第1の障壁層Iny1Ga1−y1N(0≦y1≦0.2)
106 1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層
107 第2の障壁層Iny2Ga1−y2N(0≦y2≦0.2)
108 2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層
109 第3の障壁層Iny3Ga1−y3N(0≦y3≦0.2)
110 3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層
111 第4の障壁層Iny4Ga1−y4N(0≦y4≦0.2)
112 p型のGaN層
113 オーミック電極
114 オーミック電極

Claims (7)

  1. GaN基板と、
    前記GaN基板上に、n型GaN層と、
    前記n型GaN層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第1の障壁層Iny1Ga1−y1N(0≦y1≦0.2)と、
    前記第1の障壁層上に、1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層と、
    前記第1のInN量子井戸層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第2の障壁層Iny2Ga1−y2N(0≦y2≦0.2)と、
    前記第2の障壁層上に、2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層と、
    前記第2のInN量子井戸層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第3の障壁層Iny3Ga1−y3N(0≦y3≦0.2)と、
    前記第3の障壁層上に、3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層と、
    前記第3のInN量子井戸層上に、厚さが1nm以上50nm以下である第4の障壁層Iny4Ga1−y4N(0≦y4≦0.2)と、
    前記第4の障壁層上に、p型のGaN層と
    を備えたことを特徴とする窒化物半導体発光素子。
  2. 前記第1の障壁層、前記第2の障壁層、前記第3の障壁層、および、前記第4の障壁層が、GaNであることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  3. 前記第1の障壁層がIny1Ga1−y1N(0.08≦y1≦0.12)であり、前記第2の障壁層、前記第3の障壁層、および、前記第4の障壁層がGaNであることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  4. 前記GaN基板上に、複数の開口部を有するマスク材をさらに備え、前記複数の開口部に、前記n型GaN層と、前記第1の障壁層と、前記第1のInN量子井戸層と、前記第2の障壁層と、前記第2のInN量子井戸層と、前記第3の障壁層と、前記第3のInN量子井戸層と、前記第4の障壁層と、前記p型のGaN層とが、島状に分離した状態で順次積層されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
  5. Figure 2014007291
  6. 前記開口部は、六角形であることを特徴とする請求項4または5に記載の窒化物半導体発光素子。
  7. GaN基板の表面に複数の開口部を有するマスク材を形成する工程と、
    前記GaN基板の前記複数の開口部に、少なくとも、
    n型のGaN層と、
    厚さが1nm以上50nm以下である第1の障壁層Iny1Ga1−y1N(0≦y1≦0.2)と、
    1分子層の厚さの第1のInN量子井戸層と、
    厚さが1nm以上50nm以下である第2の障壁層Iny2Ga1−y2N(0≦y2≦0.2)と、
    2分子層の厚さの第2のInN量子井戸層と、
    厚さが1nm以上50nm以下である第3の障壁層Iny3Ga1−y3N(0≦y3≦0.2)と、
    3分子層の厚さの第3のInN量子井戸層と、
    厚さが1nm以上50nm以下である第4の障壁層Iny4Ga1−y4N(0≦y4≦0.2)と、
    p型のGaN層と
    を、島状に分離した状態で順次積層する工程と
    を含むことを特徴とする窒化物半導体発光素子の製造方法。
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