JP2014005891A - 減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受の高寿命化を図ることができる減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を提供する。
【解決手段】減速伝達機構5において、偏心部42a,42bを有するモータ軸42と、偏心部42a,42bの外周囲に回転可能に配置され、軸線回りに等間隔をもって並列するピン挿通孔50b,51bを有する外歯歯車からなる入力部材50,51と、入力部材50,51に噛合し、外歯歯車の歯数よりも大きい歯数をもつ内歯歯車からなる自転力付与部材52と、自転力付与部材52によって入力部材50,51に付与された自転力を受けてデフケース30にその回転力として出力する複数の出力部材53と、複数の出力部材53をそれぞれ転がり接触可能に挿通させ、ピン挿通孔50b,51b内にそれぞれ取り付けられた針状ころ軸受55,57とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】減速伝達機構5において、偏心部42a,42bを有するモータ軸42と、偏心部42a,42bの外周囲に回転可能に配置され、軸線回りに等間隔をもって並列するピン挿通孔50b,51bを有する外歯歯車からなる入力部材50,51と、入力部材50,51に噛合し、外歯歯車の歯数よりも大きい歯数をもつ内歯歯車からなる自転力付与部材52と、自転力付与部材52によって入力部材50,51に付与された自転力を受けてデフケース30にその回転力として出力する複数の出力部材53と、複数の出力部材53をそれぞれ転がり接触可能に挿通させ、ピン挿通孔50b,51b内にそれぞれ取り付けられた針状ころ軸受55,57とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば駆動源として電動モータを有する電気自動車に用いて好適な減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置に関する。
従来のモータ回転力伝達装置には、モータ回転力を発生させる電動モータ、及びこの電動モータのモータ回転力に基づく駆動力を差動機構に伝達する減速伝達機構を備え、自動車に搭載されたものがある(例えば特許文献1参照)。
電動モータは、車載バッテリの電力によって回転するモータ軸を有し、減速伝達機構の軸線上に配置されている。
減速伝達機構は、電動モータのモータ軸にスプライン嵌合する軸部(偏心部付き回転軸)、及びこの偏心部付き回転軸の周囲に一対の減速伝達部を有し、電動モータと差動機構(デフケース)との間に介在して配置され、かつモータ軸及びデフケースに連結されている。そして、減速伝達機構は、電動モータ及び差動機構と共にハウジング内に収容されている。
以上の構成により、電動モータのモータ軸が車載バッテリの電力によって回転し、これに伴いモータ回転力が電動モータから減速伝達機構を介して差動機構に伝達され、この差動機構から左右の車輪に配分される。
ところで、この種のモータ回転力伝達装置の減速伝達部は、電動モータのモータ軸の回転(偏心部付き回転軸の回転)によって公転運動を行う円板状の一対の公転部材、これら公転部材に自転力を付与する複数の外ピン、及びこれら外ピンの内側で公転部材の自転力を差動機構に回転力として出力する複数の内ピンを有している。
一対の公転部材は、その中心軸線方向に開口する中心孔、及びこの中心孔の中心軸線の回りに等間隔をもって並列する複数のピン挿通孔を有し、偏心部付き回転軸の偏心部に軸受(カム側の軸受)を介して回転可能に支持されている。
複数の外ピンは、モータ軸の軸線回りに等間隔をもって配置され、かつ減速伝達機構のハウジングに取り付けられている。
複数の内ピンは、公転部材における複数のピン挿通孔を挿通し、モータ軸の軸線回りに等間隔をもって配置され、かつデフケースに取り付けられている。複数の内ピンには、一対の公転部材における複数のピン挿通孔の内周面との間の接触抵抗を低減するための軸受(ピン側の軸受)が取り付けられている。
特許文献1に示すモータ回転力伝達装置においては、複数の外ピンを用意する必要があるばかりか、公転部材の外周部を複雑な形状にする必要があり、不経済である。
そこで、公転部材を外歯歯車とするとともに、公転部材に自転力を付与するための自転力付与部材を内歯歯車とし、この内歯歯車の歯数を外歯歯車の歯数よりも大きい歯数として上記した不経済を解消することが考えられる。
しかし、このような外歯歯車と内歯歯車とによる減速伝達機構を自動車のモータ回転力伝達装置に用いると、公転部材である外歯歯車の公転速度が比較的高くなるため、出力時に公転部材からピン側の軸受に遠心力による荷重が加わり、ピン側の軸受の寿命が低下するという問題が生じる。
従って、本発明の目的は、軸受の高寿命化を図ることができる減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜(5)の減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を提供する。
(1)偏心部を有する回転軸と、前記回転軸の前記偏心部の外周囲に回転可能に配置され、軸線回りに等間隔をもって並列する複数の貫通孔を有する外歯歯車からなる入力部材と、前記入力部材に噛合し、前記外歯歯車の歯数よりも大きい歯数をもつ内歯歯車からなる自転力付与部材と、前記自転力付与部材によって前記入力部材に付与された自転力を受けて出力対象にその回転力として出力する複数の出力部材と、前記複数の出力部材をそれぞれ転がり接触可能に挿通させ、前記複数の貫通孔内にそれぞれ取り付けられた複数の転がり軸受とを備えた減速機構。
(2)上記(1)に記載の減速機構において、前記複数の出力部材は、前記出力対象に一体に設けられた第1の鍔部と、前記第1の鍔部に前記入力部材を介して対向する第2の鍔部とを連結する連結部材によって形成されている。
(3)上記(1)又は(2)に記載の減速機構において、前記複数の転がり軸受は、前記複数の貫通孔の内周面に設けられた外輪軌道面を含むとともに、前記外輪軌道面の内周囲に配置された内輪、及び前記内輪と前記外輪軌道面との間に介在して配置された転動体を有する。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の減速機構において、前記複数の転がり軸受は針状ころ軸受である。
(5)モータ回転力を発生させる電動モータと、前記電動モータの前記モータ回転力を減速して駆動力を出力する減速機構とを備えたモータ回転力伝達装置において、前記減速機構は、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の減速機構であるモータ回転力伝達装置。
本発明によると、軸受の高寿命化を図ることができる。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態に係る減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置につき、図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施の形態に係る減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置につき、図面を参照して詳細に説明する。
図1は四輪駆動車の概略を示す。図1に示すように、四輪駆動車101は、駆動源をエンジンとする前輪側の動力系、及び駆動源を電動モータとする後輪側の動力系が用いられ、モータ回転力伝達装置1,エンジン102,トランスアクスル103,一対の前輪104及び一対の後輪105を備えている。
モータ回転力伝達装置1は、四輪駆動車101における後輪側の動力系に配置され、かつ四輪駆動車101の車体(図示せず)に支持されている。
そして、モータ回転力伝達装置1は、電動モータ4(後述)のモータ回転力に基づく駆動力を一対の後輪105に伝達する。これにより、電動モータ4のモータ回転力が減速伝達機構5及びリヤディファレンシャル3(共に後述)を介してリヤアクスルシャフト106(一対の後輪105)に出力され、一対の後輪105が駆動される。モータ回転力伝達装置1等の詳細については後述する。
エンジン102は、四輪駆動車101における前輪側の動力系に配置されている。これにより、エンジン102の駆動力がトランスアクスル103を介してフロントアクスルシャフト107(一対の前輪104)に出力され、一対の前輪104が駆動される。
(モータ回転力伝達装置1の全体構成)
図2はモータ回転力伝達装置の全体を示す。図2に示すように、モータ回転力伝達装置1は、リヤアクスルシャフト106(図1に示す)の軸線を軸線O1(第1の軸線)とするハウジング2と、モータ回転力に基づく駆動力を後輪105(図1に示す)に配分するリヤディファレンシャル3と、リヤディファレンシャル3を作動させるためのモータ回転力を発生させる電動モータ4と、電動モータ4のモータ回転力を減速して駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する減速伝達機構5とから大略構成されている。
図2はモータ回転力伝達装置の全体を示す。図2に示すように、モータ回転力伝達装置1は、リヤアクスルシャフト106(図1に示す)の軸線を軸線O1(第1の軸線)とするハウジング2と、モータ回転力に基づく駆動力を後輪105(図1に示す)に配分するリヤディファレンシャル3と、リヤディファレンシャル3を作動させるためのモータ回転力を発生させる電動モータ4と、電動モータ4のモータ回転力を減速して駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する減速伝達機構5とから大略構成されている。
(ハウジング2の構成)
ハウジング2は、後述する自転力付与部材52の他、リヤディファレンシャル3を収容する第1のハウジングエレメント20、電動モータ4を収容する第2のハウジングエレメント21、及び第2のハウジングエレメント21の片側開口部(第1のハウジングエレメント20側の開口部とは反対側の開口部)を閉塞する第3のハウジングエレメント22を有し、車体に配置されている。
ハウジング2は、後述する自転力付与部材52の他、リヤディファレンシャル3を収容する第1のハウジングエレメント20、電動モータ4を収容する第2のハウジングエレメント21、及び第2のハウジングエレメント21の片側開口部(第1のハウジングエレメント20側の開口部とは反対側の開口部)を閉塞する第3のハウジングエレメント22を有し、車体に配置されている。
第1のハウジングエレメント20は、ハウジング2の軸線方向一方側(図2では左側)に配置され、全体が第2のハウジングエレメント21側に開口する段状の有底円筒部材によって形成されている。第1のハウジングエレメント20の底部には、リヤアクスルシャフト106(図1に示す)を挿通させるシャフト挿通孔20a、及びシャフト挿通孔20aの内周面でその径方向に突出する内フランジ20bが設けられている。内フランジ20bには、両フランジ端面のうち第2のハウジングエレメント21側のフランジ端面及びシャフト挿通孔20aの内周面に開口する円環状の切り欠き20cが設けられている。第1のハウジングエレメント20の開口端面には、第2のハウジングエレメント21側に突出する円環状の凸部23が一体に設けられている。凸部23の外周面は、第1のハウジングエレメント20の最大外径よりも小さい外径をもち、かつ軸線O4(第4の軸線)を中心軸線とする円周面で形成されている。第1のハウジングエレメント20の内周面は、リヤアクスルシャフト106の外周面との間にシャフト挿通孔20aを封止するシール部材24が介在して配置されている。図2において、軸線O4は軸線O1に一致して描かれている。
第2のハウジングエレメント21は、ハウジング2の軸線方向中間部に配置され、全体が軸線O4の両方向に開口する無底円筒部材によって形成されている。第2のハウジングエレメント21の片側開口部(第1のハウジングエレメント20側の開口部)には、電動モータ4と減速伝達機構5との間に介在する段状の内フランジ21aが一体に設けられている。内フランジ21aの内周面にはレース取付用の円環部材25が取り付けられている。第2のハウジングエレメント21の片側開口端面(第1のハウジングエレメント20側の開口端面)には、第1のハウジングエレメント20側に突出する円環状の凸部27が一体に設けられている。凸部27の外周面は、第2のハウジングエレメント21の最大外径よりも小さく、かつ凸部23の外径と略同一の外径をもち、軸線O4を中心軸線とする円周面で形成されている。
第3のハウジングエレメント22は、ハウジング2の軸線方向他方側(図2では右側)に配置され、全体が第2のハウジングエレメント21側に開口する段状の有底円筒部材によって形成されている。第3のハウジングエレメント22の底部には、リヤアクスルシャフト106を挿通させるシャフト挿通孔22aが設けられている。シャフト挿通孔22aの内側開口周縁には、電動モータ4側に突出するステータ取付用の円筒部22bが一体に設けられている。第3のハウジングエレメント22の内周面は、リヤアクスルシャフト106の外周面との間にシャフト挿通孔22aを封止するシール部材28が介在して配置されている。第3のハウジングエレメント22には、玉軸受46(外輪461)の減速伝達機構5と反対側への移動を規制する円環状の段差面22cが設けられている。
(リヤディファレンシャル3の構成)
リヤディファレンシャル3は、デフケース30,ピニオンギヤシャフト31,一対のピニオンギヤ32及び一対のサイドギヤ33を有するベベルギヤ式の差動機構からなり、モータ回転力伝達装置1の一方側(図2では左側)に配置されている。
リヤディファレンシャル3は、デフケース30,ピニオンギヤシャフト31,一対のピニオンギヤ32及び一対のサイドギヤ33を有するベベルギヤ式の差動機構からなり、モータ回転力伝達装置1の一方側(図2では左側)に配置されている。
これにより、デフケース30の回転力がピニオンギヤシャフト31からピニオンギヤ32を介してサイドギヤ33に配分され、さらにサイドギヤ33からリヤアクスルシャフト106(図1に示す)を介して左右の後輪105(図1に示す)に伝達される。
一方、左右の後輪105間に駆動抵抗差が発生すると、デフケース30の回転力がピニオンギヤ32の自転によって左右の後輪105に差動配分される。
デフケース30は、軸線O5(第5の軸線)上に配置され、かつ第1のハウジングエレメント20に玉軸受34を介して、また電動モータ4のモータ軸42に玉軸受35を介して回転可能に支持されている。そして、デフケース30は、電動モータ4のモータ回転力に基づく駆動力を減速伝達機構5から受けて軸線O5の回りに回転する。図2において、軸線O5は軸線O1に一致して描かれている。
デフケース30には、差動機構部(ピニオンギヤシャフト31,ピニオンギヤ32及びサイドギヤ33)を収容する収容空間30a、及び収容空間30aに連通して左右のリヤアクスルシャフト106をそれぞれ連結する一対のシャフト挿通孔30bが設けられている。
また、デフケース30には、減速伝達機構5に対向する第1の鍔部としてのフランジ30cが一体に設けられている。デフケース30の軸線方向一方側端部には玉軸受34(内輪340)のモータ軸42側への移動を規制する円環状の段差面30dが、また軸線方向他方側端部には減速伝達機構5側に開口する円環状の凹孔30eがそれぞれ設けられている。凹孔30e内には、玉軸受35(外輪351)のデフケース30側への移動を規制する円環状の段差面300eが設けられている。
フランジ30cは、デフケース30側でモータ軸42の外周面に玉軸受35を介して回転可能に支持され、全体が円環部材によって形成されている。フランジ30cには、軸線O1の回りに等間隔をもって並列する複数(本実施の形態では6個)のピン挿通孔300cが設けられている。フランジ30cの減速伝達機構5側には、第2の鍔部としてのフランジ30fが配置されている。
フランジ30fは、モータ軸42の軸線(軸線O1)上でフランジ30cにフランジ端面を対向させ複数の出力部材53によって連結され、全体が円環部材によって形成されている。フランジ30fには、円環部材25の一部を収容する収容孔300fが設けられている。また、フランジ30fには、軸線O1の回りに等間隔をもって並列する複数(本実施の形態では6個)のピン挿通孔301fが設けられている。
ピニオンギヤシャフト31は、デフケース30の収容空間30aで軸線O1に直交する軸線L上に配置され、かつ軸線L回りの回転及び軸線L方向の移動がピン(図示せず)によって規制されている。
一対のピニオンギヤ32は、ピニオンギヤシャフト31に回転可能に支持され、かつデフケース30の収容空間30aに収容されている。
一対のサイドギヤ33は、デフケース30の収容空間30aに収容され、かつシャフト挿通孔30bを挿通するリヤアクスルシャフト106(図1に示す)にスプライン嵌合によって連結されている。そして、一対のサイドギヤ33は、そのギヤ軸を一対のピニオンギヤ32のギヤ軸に直交させ、一対のピニオンギヤ32に噛合する。
(電動モータ4の構成)
電動モータ4は、ステータ40,ロータ41及びモータ軸42(偏心部付きのモータ軸)を有し、モータ回転力伝達装置1の他方側(図2では右側)に配置され、かつ軸線O1上でリヤディファレンシャル3に減速伝達機構5を介して連結されている。また、電動モータ4は、ステータ40がECU(Electronic Control Unit:図示せず)に接続されている。そして、電動モータ4は、ステータ40がECUから制御信号を入力してリヤディファレンシャル3を作動させるためのモータ回転力をロータ41との間で発生させ、ロータ41をモータ軸42と共に回転させる。
電動モータ4は、ステータ40,ロータ41及びモータ軸42(偏心部付きのモータ軸)を有し、モータ回転力伝達装置1の他方側(図2では右側)に配置され、かつ軸線O1上でリヤディファレンシャル3に減速伝達機構5を介して連結されている。また、電動モータ4は、ステータ40がECU(Electronic Control Unit:図示せず)に接続されている。そして、電動モータ4は、ステータ40がECUから制御信号を入力してリヤディファレンシャル3を作動させるためのモータ回転力をロータ41との間で発生させ、ロータ41をモータ軸42と共に回転させる。
ステータ40は、電動モータ4の外周側に配置され、かつ第2のハウジングエレメント21における内フランジ21aに取付ボルト43によって取り付けられている。
ロータ41は、電動モータ4の内周側に配置され、かつモータ軸42の外周面に取り付けられている。
モータ軸42は、一方側端部が円環部材25の内周面に玉軸受44及びスリーブ45を介して、また他方側端部が第3のハウジングエレメント22の内周面に玉軸受46を介してそれぞれ回転可能に支持されている。また、モータ軸42は、軸線O1上に配置され、全体がリヤアクスルシャフト106(図1に示す)を挿通させる円筒状の軸部材によって形成されている。
モータ軸42の軸線方向一方側端部には、玉軸受35(内輪350)の減速伝達機構5側への移動を規制する円環状の段差面42cが設けられている。また、モータ軸42の軸線方向一方側端部には、その軸線(軸線O1)に偏心量δ1をもって平行に偏心する軸線O2(第2の軸線)をもつ平面円形状の偏心部42a、及び軸線O1に偏心量δ2(δ1=δ2=δ)をもって平行に偏心する軸線O´2(第2の軸線)をもつ平面円形状の偏心部42bが一体に設けられている。そして、一方の偏心部42aと他方の偏心部42bとは、軸線O1の回りに等間隔(180°)をもって互いに並列する位置に配置されている。すなわち、一方の偏心部42aと他方の偏心部42bとは、軸線O2から軸線O1までの距離と軸線O´2から軸線O1までの距離とを等しく、かつ軸線O2と軸線O´2との間の軸線O1回りの距離を等しくするようにモータ軸42の外周面に配置されている。また、偏心部42aと偏心部42bとは、軸線O1の方向に沿って互いに並列する位置に配置されている。
偏心部42aには、玉軸受54の内輪540の電動モータ4側への移動を規制する段差面42eが設けられている。
同様に、偏心部42bには、玉軸受56の内輪560のリヤディファレンシャル3側への移動を規制する段差面42gが設けられている。
モータ軸42の軸線方向他方側端部には、その外周面と円筒部22bの内周面との間に介在する回転角度検出器としてのレゾルバ47が配置されている。また、モータ軸42の軸線方向他方側端部には、電動モータ4のロータ41と玉軸受46(内輪460)との間に内輪460の減速伝達機構5側への移動を規制する円筒状のスペーサ63が介在して配置されている。レゾルバ47は、ステータ470及びロータ471を有し、第3のハウジングエレメント22内に収容されている。ステータ470は円筒部22bの内周面に、ロータ471はモータ軸42(スペーサ63)の外周面にそれぞれ取り付けられている。
(減速伝達機構5の構成)
図3は減速伝達機構の全体を示す。本実施の形態において、減速伝達機構は、偏心揺動減速機構であり、偏心揺動減速機構のうちでも少歯数差インボリュート減速機構である。本偏心揺動減速機構を用いることにより大きな減速比を得ることができる。図2及び3に示すように、減速伝達機構5は、一対の入力部材50・51,自転力付与部材52,複数(本実施の形態では6個)の出力部材53及び針状ころ軸受55,57を有し、リヤディファレンシャル3と電動モータ4との間に介在して配置されている。そして、減速伝達機構5は、前述したように、電動モータ4のモータ回転力を減速して駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する。
図3は減速伝達機構の全体を示す。本実施の形態において、減速伝達機構は、偏心揺動減速機構であり、偏心揺動減速機構のうちでも少歯数差インボリュート減速機構である。本偏心揺動減速機構を用いることにより大きな減速比を得ることができる。図2及び3に示すように、減速伝達機構5は、一対の入力部材50・51,自転力付与部材52,複数(本実施の形態では6個)の出力部材53及び針状ころ軸受55,57を有し、リヤディファレンシャル3と電動モータ4との間に介在して配置されている。そして、減速伝達機構5は、前述したように、電動モータ4のモータ回転力を減速して駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する。
一方の入力部材50は、軸線O3(第3の軸線)を中心軸線とする中心孔50aを有する外歯歯車からなり、他方の入力部材51のリヤディファレンシャル3側に配置され、かつ中心孔50aの内周面と偏心部42aとの間に玉軸受54を介して回転可能に支持されている。そして、一方の入力部材50は、電動モータ4からモータ回転力を受けて偏心量δをもつ矢印m1,m2方向の円運動(軸線O1回りの公転運動)を行う。図2及び図3において、軸線O3は軸線O2に一致して描かれている。
一方の入力部材50には、軸線O3(軸線O2)回りに等間隔をもって並列する複数(本実施の形態では6個)のピン挿通孔(貫通孔)50b、及びリヤディファレンシャル3側でピン挿通孔50bの内周面から突出する円環状の内フランジ50dが設けられている。内フランジ50dは、針状ころ軸受55(内輪550)のリヤディファレンシャル3側への移動を規制する。
また、一方の入力部材50には、電動モータ4側で中心孔50aの内周面から突出して玉軸受54(外輪541)の電動モータ4側への移動を規制する円環状の内フランジ50eが設けられている。玉軸受54(内輪540)の電動モータ4側への移動は偏心部42aの段差面42eによって、またリヤディファレンシャル3側への移動はベアリングナット50fによってそれぞれ規制されている。
一方の入力部材50の外周面には、軸線O3を中心軸線とするピッチ円のインボリュート歯形をもつ外歯50cが設けられている。外歯50cの歯数Z1は例えばZ1=195に設定されている。
他方の入力部材51は、軸線O´3を中心軸線とする中心孔51aを有する外歯歯車からなり、一方の入力部材50の電動モータ4側に配置され、かつ中心孔51aの内周面と偏心部42bとの間に玉軸受56を介して回転可能に支持されている。そして、他方の入力部材51は、電動モータ4からモータ回転力を受けて偏心量δをもつ矢印m1,m2方向の円運動(軸線O1回りの公転運動)を行う。図2及び図3において、軸線O´3は軸線O´2に一致して描かれている。
他方の入力部材51には、軸線O´3(軸線O´2)回りに等間隔をもって並列する複数(本実施の形態では6個)のピン挿通孔(貫通孔)51b、及び電動モータ4側でピン挿通孔51bの内周面から突出する内フランジ51dが設けられている。内フランジ51dは、針状ころ軸受57(内輪570)の電動モータ4側への移動を規制する。
また、他方の入力部材51には、リヤディファレンシャル3側で中心孔51aの内周面から突出して玉軸受56(外輪561)のリヤディファレンシャル3側への移動を規制する円環状の内フランジ51eが設けられている。玉軸受56(内輪560)のリヤディファレンシャル3側への移動は偏心部42bの段差面42gによって、また電動モータ4側への移動はベアリングナット51fによってそれぞれ規制されている。
他方の入力部材51の外周面には、軸線O´3を中心軸線とするピッチ円のインボリュート歯形をもつ外歯51cが設けられている。外歯51cの歯数Z2は例えばZ2=195に設定されている。
自転力付与部材52は、軸線O4(第4の軸線)を中心軸線とする内歯歯車からなり、第1のハウジングエレメント20と第2のハウジングエレメント21との間に介在して配置され、全体が軸線O4の両方向に開口してハウジング2の一部を構成する無底円筒部材によって形成されている。そして、自転力付与部材52は、一対の入力部材50,51に噛合し、電動モータ4のモータ回転力を受けて公転する一方の入力部材50に矢印n1,n2方向の自転力を、また他方の入力部材51に矢印l1,l2方向の自転力をそれぞれ付与する。
自転力付与部材52には、凸部23の外周面に嵌合する第1の嵌合部52a、及び凸部27の外周面に嵌合する第2の嵌合部52bが軸線O4の方向に所定の間隔をもって設けられている。
自転力付与部材52の内周面には、一方の入力部材50の外歯50c及び他方の入力部材51の外歯51cに噛合し、かつ軸線O4(軸線O1)を中心軸線とするピッチ円のインボリュート歯形の内歯52cが設けられている。内歯52cの歯数Z3は例えばZ3=208に設定されている。内歯52cの歯数Z3は例えばZ3=208に設定されている。減速伝達機構5の減速比αはα=Z2/(Z3−Z2)から算出される。
複数の出力部材53は、軸線O1の回りに等間隔をもって配置され、かつ一方の入力部材50のピン挿通孔50b及び他方の入力部材51のピン挿通孔51bを挿通しデフケース30のフランジ30c,30fに取り付けられている。そして、複数の出力部材53は、自転力付与部材52によって付与された自転力を一対の入力部材50,51から受けてデフケース30にその回転力として出力する。また、複数の出力部材53は、フランジ30c,30fを連結する連結部材として機能する。複数の出力部材53としては、ナット64を螺合させるねじ部53a、ナット65を螺合させるねじ部53b、これら両ねじ部53a,53bにそれぞれ隣接する軸部53c,53d、及びこれら両軸部53c,53d間に介在する中間部53eを有する段状の丸軸からなるねじ部材が用いられる。
複数の出力部材53には、一方側(リヤディファレンシャル3側)の軸部53cと中間部53eとの間に介在する段差面53g、及び他方側(電動モータ4側)の軸部53dと中間部53eとの間に介在する段差面53hが設けられている。
一方の針状ころ軸受55は、外輪軌道面551を含むとともに、内輪550及び転動体(針状ころ)552を有し、一方の入力部材50におけるピン挿通孔50b内に取り付けられている。これにより、内輪550の内周面と出力部材53の外周面との間の接触抵抗が低減される。
外輪軌道面551は、一方の入力部材50における内フランジ50dの電動モータ4側で中心孔50aの内周面に設けられている。そして、外輪軌道面551は、一方の針状ころ軸受55の外周部で針状ころ552を転動させる。
内輪550は、内フランジ50dに当接させるとともに、出力部材53を転がり接触可能に挿通させて外輪軌道面551の内周囲に配置されている。そして、内輪550は、一方の針状ころ軸受55の内周部で針状ころ552を転動させる。内輪550の内径は、出力部材53(中間部53e)の外径よりも大きい寸法に設定されている。
針状ころ552は、内輪(外周面)550と外輪軌道面551との間に介在して転動可能に配置されている。
同様に、他方の針状ころ軸受57は、外輪軌道面571を含むとともに、内輪570及び転動体(針状ころ)572を有し、他方の入力部材51におけるピン挿通孔51b内に取り付けられている。これにより、内輪570の内周面と出力部材53の外周面との間の接触抵抗が低減される。
外輪軌道面571は、他方の入力部材51における内フランジ51dのリヤディファレンシャル3側で中心孔51aの内周面に設けられている。そして、外輪軌道面571は、他方の針状ころ軸受57の外周部で針状ころ572を転動させる。
内輪570は、内フランジ51dに当接させるとともに、出力部材53を転がり接触可能に挿通させて外輪軌道面571の内周囲に配置されている。そして、内輪570は、他方の針状ころ軸受57の内周部で針状ころ572を転動させる。内輪570の内径は、出力部材53(中間部53e)の外径よりも大きい寸法に設定されている。
針状ころ572は、内輪(外周面)570と外輪軌道面571との間に介在して転動可能に配置されている。
このように構成されたモータ回転力伝達装置1においては、図4(a)に示すように入力部材50,51のピン挿通孔50b,51bの内周面(外輪軌道面551,571)に針状ころ軸受55,57が取り付けられているため、比較例において図4(b)に示すように出力部材53の外周面に針状ころ軸受55A,57Aを取り付ける場合と比べて多くの針状ころ552,572を転動空間553,573(内輪550,570の軌道面上)に配置することができる。
これは、図4(a)及び(b)において、本実施の形態では内輪550,570の外周面(軌道面)とピン挿通孔50b,51bの内周面(外輪軌道面551,571)との間に針状ころ552,572の転動空間553,573が存在し、これに対し比較例では外輪551A,571Aの内周面と出力部材53の外周面(内輪軌道面)との間に針状ころ552A,572Aの転動空間553A,573Aが存在し、このため針状ころ552,572の転動空間553,573の円周方向長さs(s=ピッチ円p1の直径×π)が針状ころ552A,572Aの転動空間553A,573Aの円周方向長さt(t=ピッチ円p2の直径×π<s)よりも大きい寸法に設定されることによる。図4(a)及び(b)は転がり軸受の取付状態を示す。
従って、本実施の形態においては、モータ軸42の回転時に比較例に示す場合と比べて多い針状ころ552,572で複数の出力部材53に対する入力部材50,51からの負荷を分散して受けることができる。
(モータ回転力伝達装置1の動作)
次に、本実施の形態に示すモータ回転力伝達装置の動作につき、図1〜図3及び図4(a),(b)を用いて説明する。
次に、本実施の形態に示すモータ回転力伝達装置の動作につき、図1〜図3及び図4(a),(b)を用いて説明する。
図2において、モータ回転力伝達装置1の電動モータ4に電力を供給して電動モータ4を駆動すると、この電動モータ4のモータ回転力がモータ軸42を介して減速伝達機構5に付与され、減速伝達機構5が作動する。
このため、減速伝達機構5において、入力部材50,51が例えば図3に示す矢印m1方向に偏心量δをもって円運動を行う。
これに伴い、入力部材50が外歯50cを自転力付与部材52の内歯52cに噛合させながら軸線O2の回り(図3に示す矢印n1方向)に、また入力部材51が外歯51cを自転力付与部材52の内歯52cに噛合させながら軸線O´2の回り(図3に示す矢印l1方向)にそれぞれ自転する。この場合、入力部材50,51の自転によって図4(a)に示すようにピン挿通孔50bの内周面(外輪軌道面551)が針状ころ軸受55を介して、またピン挿通孔51bの内周面(外輪軌道面571)が針状ころ軸受57を介してそれぞれ複数の出力部材53の外周面に当接する。
このため、出力部材53には入力部材50,51の公転運動が伝達されず、入力部材50,51の自転運動のみが伝達され、この自転運動による自転力が出力部材53からデフケース30にその回転力として出力される。
これにより、リヤディファレンシャル3が作動し、電動モータ4のモータ回転力に基づく駆動力が図1におけるリヤアクスルシャフト106に配分され、左右の後輪105に伝達される。
なお、上記実施の形態においては、入力部材50,51を矢印m1方向に円運動させてモータ回転力伝達装置1を作動させる場合について説明したが、入力部材50,51を矢印m2方向に円運動させてもモータ回転力伝達装置1を上記実施の形態と同様に作動させることができる。この場合、入力部材50の自転運動は矢印n2方向に、また入力部材51の自転運動は矢印l2方向にそれぞれ行われる。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)入力部材50,51のピン挿通孔50b,51b内に針状ころ軸受55,57が取り付けられているため、出力部材の外周面に針状ころ軸受を取り付ける場合と比べてより多くの針状ころ552,572で出力部材53に対する入力部材50,51からの負荷を分散して受けることができ、針状ころ軸受55,57の高寿命化を図ることができる。
(2)フランジ30cに入力部材50,51を介して対向するフランジ30fが複数の出力部材53によってデフケース30に連結されているため、フランジ30fをバランスウエイトして機能させることができ、モータ軸42に対するデフケース30の支持状態(デフケース30とモータ軸42との軸心性)を改善することができる。
(3)自転力付与部材52がハウジング2の一部を構成する円筒部材によって形成されているため、自転力付与部材52をハウジング2内に収容する場合と比べて自転力付与部材52の外径を大きい寸法に設定することができ、自転力付与部材52の機械的強度を高めることができる。また、自転力付与部材52がハウジング2の一部を構成することは、装置全体の径方向寸法を短縮して小型化を図ることができる。
(4)自転力付与部材52の第1の嵌合部52aを凸部23の外周面に、また第2の嵌合部52bを凸部27の外周面にそれぞれ嵌合させて芯合わせを行うことができ、自転力付与部材52の製造加工を簡単に行うことができる。
以上、本発明の減速機構及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)上記実施の形態では、軸線O2から軸線O1までの距離と軸線O´2から軸線O1までの距離とを等しく、かつ軸線O2と軸線O´2との軸線O1回りの距離を等しくするように一方の偏心部42aと他方の偏心部42bとがモータ軸42の外周囲に配置されているとともに、軸線O1回りに互いに等間隔(180°)をもって離間する部位で一対の入力部材50,51が配置されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、入力部材の個数は適宜変更することができる。
すなわち、入力部材がn(n≧3)個の場合には、電動モータ(モータ軸)の軸線に直交する仮想面において、第1の偏心部の軸線,第2の偏心部の軸線,…,第nの偏心部の軸線がモータ軸の軸線回りの一方向に順次配置されているものとすると、各偏心部の軸線からモータ軸の軸線までの距離を等しく、かつ第1の偏心部,第2の偏心部,…,第nの偏心部のうち互いに隣り合う2つの偏心部の軸線とモータ軸の軸線とを結ぶ線分でつくる挟角を360°/nとするように各偏心部がモータ軸の外周囲に配置されるとともに、軸線O1回りに360°/nの間隔をもって離間する部位でn個の入力部材が配置される。
例えば、入力部材が3個の場合には、モータ軸の軸線に直交する仮想面において、第1の偏心部の軸線,第2の偏心部の軸線,第3の偏心部の軸線がモータ軸の軸線回りの一方向に順次配置されているものとすると、各偏心部の軸線からモータ軸の軸線までの距離を等しく、かつ第1の偏心部,第2の偏心部,第3の偏心部のうち互いに隣り合う2つの偏心部の軸線とモータ軸の軸線とを結ぶ線分でつくる挟角を120°とするように各偏心部がモータ軸の外周囲に配置されるとともに、その軸線回りに120°の間隔をもって離間する部位で3個の入力部材が配置される。
(2)上記実施の形態では、駆動源としてエンジン102及び電動モータ4を併用した四輪駆動車101に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、電動モータのみを駆動源とした四輪駆動車又は二輪駆動車である電気自動車にも適用することができる。また、本発明は、エンジン,電動モータによる第1の駆動軸と電動モータによる第2の駆動軸とを有する四輪駆動車にも上記実施の形態と同様に適用可能である。
(3)上記実施の形態では、入力部材50のピン挿通孔50bの内周面に針状ころ軸受55が、また入力部材51のピン挿通孔51bの内周面に針状ころ軸受57がそれぞれ取り付けられている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、針状ころ軸受に代えて針状ころ軸受以外のころ軸受や玉軸受を用いてもよい。このような玉軸受やころ軸受は、例えば深溝玉軸受,アンギュラ玉軸受,円筒ころ軸受,棒状ころ軸受,円すいころ軸受,自動調心ころ軸受などが挙げられる。
(4)上記実施の形態では、入力部材50,51の中心孔50a,51aの内周面と偏心部42a,42bの外周面との間にそれぞれ深溝玉軸受である玉軸受54,56を用い、偏心部42a,42bに対して入力部材50,51が回転可能に支持されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、深溝玉軸受に代えて深溝玉軸受以外の玉軸受やころ軸受を用いてもよい。このような玉軸受やころ軸受は、例えばアンギュラ玉軸受,針状ころ軸受,棒状ころ軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,自動調心ころ軸受などが挙げられる。
1…モータ回転力伝達装置、2…ハウジング、20…第1のハウジングエレメント、20a…シャフト挿通孔、20b…内フランジ、20c…切り欠き、21…第2のハウジングエレメント、21a…内フランジ、22…第3のハウジングエレメント、22a…シャフト挿通孔、22b…円筒部、22c…段差面、23…凸部、24…シール部材、25…円環部材、27…凸部、28…シール部材、3…リヤディファレンシャル、30…デフケース、30a…収容空間、30b…シャフト挿通孔、30c…フランジ、300c…ピン挿通孔、30d…段差面、30e…凹孔、300e…段差面、30f…フランジ、300f…収容孔、301f…ピン挿通孔、31…ピニオンギヤシャフト、32…ピニオンギヤ、33…サイドギヤ、34…玉軸受、340…内輪、35…玉軸受、350…内輪、351…外輪、4…電動モータ、40…ステータ、41…ロータ、42…モータ軸、42a,42b…偏心部、42c,42e,42g…段差面、43…取付ボルト、44…玉軸受、45…スリーブ、46…玉軸受、460…内輪、461…外輪、47…レゾルバ、470…ステータ、471…ロータ、5…減速伝達機構、50,51…入力部材、50a,51a…中心孔、50b,51b…ピン挿通孔、50c,51c…外歯、50d,51d,50e,51e…内フランジ、50f,51f…ベアリングナット、52…自転力付与部材、52a…第1の嵌合部、52b…第2の嵌合部、52c…内歯、53…出力部材、53a,53b…ねじ部、53c,53d…軸部、53e…中間部、53g,53h…段差面、54…玉軸受、540,541…軌道輪(内輪540,外輪541)、55…針状ころ軸受、550…内輪、551…外輪軌道面、552…針状ころ、553…転動空間、55A…針状ころ軸受、551A…外輪、552A…針状ころ、553A…転動空間、56…玉軸受、560,561…軌道輪(内輪560,外輪561)、57…針状ころ軸受、570…内輪、571…外輪軌道面、572…針状ころ、573…転動空間、57A…針状ころ軸受、571A…外輪、572A…針状ころ、573A…転動空間、63…スペーサ、64,65…ナット、101…四輪駆動車、102…エンジン、103…トランスアクスル、104…前輪、105…後輪、106…リヤアクスルシャフト、107…フロントアクスルシャフト、L,O1,O2,O´2,O3,O4,O5…軸線、p1,p2…ピッチ円、δ,δ1,δ2…偏心量
Claims (5)
- 偏心部を有する回転軸と、
前記回転軸の前記偏心部の外周囲に回転可能に配置され、軸線回りに等間隔をもって並列する複数の貫通孔を有する外歯歯車からなる入力部材と、
前記入力部材に噛合し、前記外歯歯車の歯数よりも大きい歯数をもつ内歯歯車からなる自転力付与部材と、
前記自転力付与部材によって前記入力部材に付与された自転力を受けて出力対象にその回転力として出力する複数の出力部材と、
前記複数の出力部材をそれぞれ転がり接触可能に挿通させ、前記複数の貫通孔内にそれぞれ取り付けられた複数の転がり軸受と
を備えた減速機構。 - 前記複数の出力部材は、前記出力対象に一体に設けられた第1の鍔部と、前記第1の鍔部に前記入力部材を介して対向する第2の鍔部とを連結する連結部材によって形成されている請求項1に記載の減速機構。
- 前記複数の転がり軸受は、前記複数の貫通孔の内周面に設けられた外輪軌道面を含むとともに、前記外輪軌道面の内周囲に配置された内輪、及び前記内輪と前記外輪軌道面との間に介在して配置された転動体を有する請求項1又は2に記載の減速機構。
- 前記複数の転がり軸受は針状ころ軸受である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の減速機構。
- モータ回転力を発生させる電動モータと、
前記電動モータの前記モータ回転力を減速して駆動力を出力する減速機構とを備えたモータ回転力伝達装置において、
前記減速機構は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の減速機構である
モータ回転力伝達装置。
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