JP2014004765A - チェーンソーの案内板 - Google Patents
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Abstract
【課題】早くかつ確実に木を伐採することのできるチェーンソーの案内板を提供する。
【解決手段】周囲に設けられたガイド溝21によりソーチェーンがガイドされるチェーンソーの案内板20である。この案内板20には、水平器25が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】周囲に設けられたガイド溝21によりソーチェーンがガイドされるチェーンソーの案内板20である。この案内板20には、水平器25が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、周囲に設けられたガイド溝によりソーチェーンがガイドされるチェーンソーの案内板に関する。
通常、木を伐採するには、例えば技術文献1に記載されたチェーンソーが使用される。この際、図7に示すように、まず、木を倒す方向(矢印Aで示す方向)側の幹80のなるべく低い位置に楔形をした受け口81を形成する。この受け口81は、いわゆる「下切り」により切り込まれた切込み面82と、いわゆる「斜め切り」により切り込まれた切込み面83とからなっている。先に形成される切込み面82は木の幹80に水平に切り込んで形成され、次に形成される切込み面83は水平に対し切込み角θの角度で木の幹80に切り込んで形成される。なお、切込み角θは、通常30度〜45度である。その後、受け口81の反対側から追い口84を木の幹80に切り込む。この追い口84は、受け口の約3分の2の高さで木の幹80に水平に切り込んで形成される。
ここで、受け口81や追い口84が正確に形成されなければ、早くかつ確実に木を伐採することができないばかりでなく、作業者の安全が脅かされる。そのため、木の伐採に際しては、木の幹80に所定の角度(特に水平)をもって切り込む必要がある。そして、所定の角度(特に水平)をもって木の幹80に切り込むためには、チェーンソーの案内板を所定の角度(特に水平)で維持しなければならない。
しかし、上記のような作業は特別なものであり、長年、山林の仕事に従事してきた熟練者でなければ容易にできる作業ではない。ところで、近年、いわゆるUターン・Iターン等により、経験の浅い者が林業に従事することが多くなっている。そのため、経験の浅い者であっても、早くかつ確実に木を伐採できるようにすることが求められている。
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、早くかつ確実に木を伐採することのできるチェーンソーの案内板を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に係るチェーンソーの案内板の特徴は、周囲に設けられたガイド溝によりソーチェーンがガイドされるチェーンソーの案内板において、該案内板には、水平器が設けられていることである。
請求項2に係るチェーンソーの案内板の特徴は、前記水平器は、前記案内板に埋設されていることである。
請求項3に係るチェーンソーの案内板の特徴は、前記水平器は、円盤状であることである。
請求項4に係るチェーンソーの案内板の特徴は、前記水平器は、棒状であることである。
請求項5に係るチェーンソーの案内板の特徴は、前記水平器には、目盛りが付されていることである。
請求項1に係るチェーンソーの案内板においては、案内板に水平器が設けられているため、作業者は水平器を見ることにより容易にチェーンソーの案内板を水平に維持することができる。そのため、このチェーンソーの案内板を用いれば、経験の浅い者であっても容易に受け口や追い口を形成することが可能である。したがって、このチェーンソーの案内板によれば、早くかつ確実に木を伐採することができる。
請求項2に係るチェーンソーの案内板においては、水平器が案内板に埋設されているため水平器が邪魔にならず、作業時や収納時の取り扱いが容易である。
請求項3に係るチェーンソーの案内板においては、水平器が円盤状であるため、1個の水平器を見るだけで全方向についてチェーンソーの案内板を水平に維持することができる。
請求項4に係るチェーンソーの案内板においては、水平器が棒状であるため、高精度でチェーンソーの案内板を水平に維持することができる。なお、外形が円盤状であっても、その中に互いに垂直に配置された2本の棒状水平器が収納されているものは、本明細書においては棒状の水平器として扱うものとする。
請求項5に係るチェーンソーの案内板においては、水平器には目盛りが付されているため、チェーンソーの案内板を容易に所望の角度に維持することができる。これにより、特に、受け口の斜め切りが容易になる。
本発明に係るチェーンソーの案内板を具体化した実施形態1及び2を図面に基づいて以下に説明する。まず、実施形態1のチェーンソーの案内板について説明する。図1はチェーンソーの案内板の分解斜視図であり、図2は組立て斜視図である。また、図3は、図2におけるIII−III矢視断面図である。図1及び図2に示すように、このチェーンソーの案内板20は、円盤状の水平器25と2個のリング状の蓋24とを備えている。案内板20は略楕円形状をなす一枚の鋼板で、その外周部にはソーチェーン(図示なし)をガイドするガイド溝21が凹設されている。また、案内板20の先端部には超硬部材22が溶接されている。さらに、案内板20の先端寄りの中央部には、水平器25を収納する孔23が透設されている。
図3に示すように、孔23の内周部には、段差23aが内周に沿ってリング状に、案内板20の表面及び裏面の2箇所に形成されている。水平器25は円盤状をなし、樹脂性のハウジング26内に液体27が気泡28とともに封入されている。
このチェーンソーの案内板20では、案内板20の孔23に水平器25を嵌入し、案内板20の表面及び裏面の2箇所の段差23aに蓋24を嵌入する。そして、スポット溶接、ロウ付け等により、蓋24を案内板20に固着する。こうして、水平器25が案内板20に固着され、図2に示すように、チェーンソーの案内板20が組立てられる。なお、水平器25として、目盛りが付されたものを用いることが好ましい。
実施形態1のチェーンソーの案内板20では、案内板20に水平器25が設けられているため、作業者は水平器25を見ることにより容易に案内板20を水平に維持することができる。そのため、このチェーンソーの案内板20を用いれば、経験の浅い者であっても容易に受け口や追い口を形成することが可能である。したがって、このチェーンソーの案内板20によれば、早くかつ確実に木を伐採することができる。
また、このチェーンソーの案内板20においては、水平器25が案内板20に埋設されているため水平器25が邪魔にならず、作業時や収納時の取り扱いが容易である。
さらに、このチェーンソーの案内板20においては、水平器25が円盤状であるため、1個の水平器25を見るだけで全方向についてチェーンソーの案内板20を水平に維持することができる。なお、目盛りが付された水平器25を用いるのであれば、チェーンソーの案内板20を容易に所望の角度に維持することができる。これにより、特に、受け口の斜め切りが容易になる。
次に、実施形態2のチェーンソーの案内板について説明する。図4はチェーンソーの案内板の分解斜視図であり、図5は組立て斜視図である。また、図6は、図5におけるVI−VI矢視断面図である。図4及び図5に示すように、このチェーンソーの案内板40は、一対の外板41と、両外板41に間に挟着される内板42と、スプロケット44cと、2個の棒状の水平器45とを備えている。
外板41及び内板42は略楕円形状をなす鋼板で、内板42の方が外板41よりも外形が少し小さくなっている。そして、両外板41と内板42とは接合され一体化されている。両外板41と内板42と外形差によりガイド溝43が形成され、このガイド溝43によりソーチェーン(図示なし)がガイドされる。また、内板42の先端部は円弧状に欠けており、両外板41と内板42とが接合されてできる間隙にインナープレート44a、ベアリング44b、及びスプロケット44cが介装されている。具体的には、スプロケット44cがベアリング44bに装着され、そのベアリング44bがインナープレート44aに装着されている。そして、インナープレート44aがリベット44dにより両外板41の間に固着され、これにより、スプロケット44cは回転可能にインナープレート44aにより軸支されている。
さらに、両外板41の先端寄りの中央部には、2個の水平器45を収納する孔41a、41bが各々透設されている。また、同様に、内板42の先端寄りの中央部には、2個の水平器45を収納する孔42a、42bが透設されている。この孔41a、42aは、両外板41及び内板42の長手方向に対し垂直方向に長く透設され、孔41b、42bは、両外板41及び内板42の長手方向に対し平行方向に長く透設されている。そして、2個の水平器45が案内板40に互いに垂直に組み付けられると、1個の水平器45が案内板40の長手方向に垂直に配置され、他方の水平器45が案内板40の長手方向に平行に配置される。これにより、案内板40の長手方向、及び長手方向に対し垂直方向について、案内板40を水平に調整することができる。
図6に示すように、水平器45は棒状をなし、長手方向に垂直な断面が円形である。そして、樹脂性のハウジング46内に液体47が気泡48とともに封入されている。また、中板42の孔42a、42bの幅(水平器45の径方向に対応)は、水平器45の直径と同じか、わずかに大きくなっている。そして、両外板41の孔41a、41bの幅(水平器45の径方向に対応)は、水平器45の直径よりわずかに小さくなっている。これにより、水平器45を案内板40に固着することができる。
このチェーンソーの案内板40では、中板42の孔42a、42bに水平器45を嵌入し、両外板41を両側より密着させる。そして、スポット溶接等により、両外板41と中板42とを固着すれば、水平器45が案内板40に固着され、図5に示すように、チェーンソーの案内板40が組立てられる。ただし、スプロケット44cの組み付けの説明は省略する。なお、水平器45として、目盛りが付されたものを用いることが好ましい。
実施形態2のチェーンソーの案内板40では、案内板40に水平器45が設けられているため、作業者は水平器45を見ることにより容易に案内板40を水平に維持することができる。そのため、このチェーンソーの案内板40を用いれば、経験の浅い者であっても容易に受け口や追い口を形成することが可能である。したがって、このチェーンソーの案内板40によれば、早くかつ確実に木を伐採することができる。
また、このチェーンソーの案内板40においては、水平器45が案内板40に埋設されているため水平器45が邪魔にならず、作業時や収納時の取り扱いが容易である。
さらに、このチェーンソーの案内板40においては、水平器45が棒状であるため、高精度でチェーンソーの案内板40を水平に維持することができる。なお、目盛りが付された水平器45を用いるのであれば、チェーンソーの案内板40を容易に所望の角度に維持することができる。これにより、特に、受け口の斜め切りが容易になる。
以上、本発明のチェーンソーの案内板を実施形態1、2に即して説明したが、本発明はこれらに制限されるものではなく、本発明の技術的思想に反しない限り、適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、実施形態1で用いた円盤状の水平器を、実施形態2で示したように、2枚の外板で挟んで固着させてもよい。また、実施形態2において、断面円形の水平器を採用したが、断面六角形の水平器を採用してもよい。さらに、実施形態1、2の案内板として2種類のものを用いたが、例えば、先端部を交換可能なもの(特開平5−192901号公報参照)を用いてもよい。
20,40…チェーンソーの案内板、21,43…ガイド溝、22…超硬部材、25,45…水平器、26,46…ハウジング、27,47…液体、28,48…気泡、23,41a,41b,42a,42b…孔、24…蓋、41…外板、42…内板、44c…スプロケット。
Claims (5)
- 周囲に設けられたガイド溝によりソーチェーンがガイドされるチェーンソーの案内板において、
該案内板には、水平器が設けられていることを特徴とするチェーンソーの案内板。 - 前記水平器は、前記案内板に埋設されていることを特徴とする請求項1記載のチェーンソーの案内板。
- 前記水平器は、円盤状であることを特徴とする請求項1又は2記載のチェーンソーの案内板。
- 前記水平器は、棒状であることを特徴とする請求項1又は2記載のチェーンソーの案内板。
- 前記水平器には、目盛りが付されていることを特徴とする請求項3又は4記載のチェーンソーの案内板。
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- 2012-06-25 JP JP2012142042A patent/JP2014004765A/ja active Pending
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