JP2014002967A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】調光操作端末器を交流電源、点灯装置側と電気絶縁することが可能であるとともに、電源投入時から調光操作端末器の操作に基づく明るさで照明負荷を点灯すること。
【解決手段】図2のt3において、図2(c)に示すように出力制御手段12が作動を開始すると、既に作動を開始している調光制御手段30から調光信号が供給される。したがって、電力変換手段6は、点灯開始から調光操作端末器20の操作に基づく調光信号に対応した出力で照明負荷14を点灯する。t3以前においては、出力制御手段12が作動しないから、照明負荷14は点灯しない。
【選択図】 図1
【解決手段】図2のt3において、図2(c)に示すように出力制御手段12が作動を開始すると、既に作動を開始している調光制御手段30から調光信号が供給される。したがって、電力変換手段6は、点灯開始から調光操作端末器20の操作に基づく調光信号に対応した出力で照明負荷14を点灯する。t3以前においては、出力制御手段12が作動しないから、照明負荷14は点灯しない。
【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、交流電源電圧を整流した直流電圧を所要の電圧に変換して照明負荷を付勢する一方、操作者による調光操作端末器の操作により変化される調光信号に応じて照明負荷の光出力を変化させるようにした照明装置に関する。
従来、照明負荷を点灯する点灯装置に対して、電源線とは別の信号線を介して調光信号を伝送する形式の調光装置が提案されている。このような信号線を介して調光信号を伝送する形式のものを4線式調光と称することがある。
特許文献1には、昇圧チョッパ回路を用いてLED(発光ダイオード)を点灯するものであって、調光操作端末器からデューティ可変(PWM制御)の調光信号を信号線を介して伝送し、前記昇圧チョッパ回路の出力を制御してLEDを調光点灯する4線式のものが示されている。
特許文献1の前記デューティ可変の調光信号を発生する調光操作端末器は、詳細な説明は無いが、回路図上では交流電源から動作用の電源を得るように示されている。このような電源は、一般的には抵抗分圧や変圧器等にて降圧した後、整流・平滑して(さらに必要に応じて定電圧化も行う)所望の直流電圧を得るように構成される。
しかし、このような電源の供給に関して、調光操作端末器が交流電源に対して十分に電気絶縁されているか否かは以下のように問題である。すなわち、調光操作端末器が交流電源や点灯装置に対して十分に電気絶縁されていないと、操作者の感電に対する安全が保障されないという問題があった。さらに、複数個の調光操作端末器を並設する等、調光操作端末器を他の電気機器と隣接して設置する場合に他の電気機器との電気絶縁を十分配慮する必要があるため、複雑な構成を要求されることが多かった。
上記特許文献1のものでは、調光操作端末器が交流電源と絶縁されているか否か不明である。
一方、調光操作端末器として、特許文献1のように自ら動作用電源を持ち、デューティ可変(PWM制御)の調光信号を送出するものの他、自らは動作用電源を持たずに、操作により点灯装置側に調光信号を発生させるものも考えられる。例えば、調光操作端末器には可変抵抗手段を設け、点灯装置側から前記可変抵抗手段に電力を供給し、調光操作端末器にて前記可変抵抗手段の抵抗を変化することにより点灯装置側に異なる電気信号を発生させる方法が考えられる。しかし、この場合も、調光操作端末器は交流電源、点灯装置側と電気的に絶縁されている必要があることは上述のとおりである。
本願出願人は、このような電気的絶縁の要求を満たす調光用の照明装置を先に提案した(特願2011-72439号)。この先願に記載の照明装置はいわゆる4線式の調光装置であって、スイッチング手段を有し整流手段の出力電圧をスイッチングして所要の出力電力を照明負荷に供給する電力変換手段と、この電力変換手段のスイッチング手段を制御して出力電力を調整可能な出力制御手段と、操作されることにより照明負荷の調光量を決定する調光操作端末器と通電可能に形成され、調光操作端末器の操作に応じて変化する通電電気信号に基づいて調光信号を作成し、この調光信号に応じてスイッチング手段を制御する信号を前記の出力制御手段に絶縁手段を介して送出する調光制御手段と、電力変換手段の高周波電圧発生部に磁気的に結合された絶縁形の補助巻線を有し、この補助巻線の出力を前記調光制御手段の動作用電源として供給する補助電源手段と、を備えたものである。
この先願の照明装置は、絶縁手段および絶縁形の補助巻線により交流電源あるいは点灯装置(電力変換手段、出力制御手段等)と電気的に絶縁されているので、調光操作端末器の十分な電気絶縁を得ることが可能である。このため、操作者に対して感電の虞をなくすことが可能である。
しかし、先願の照明装置では、次のような不都合が生じることがあった。すなわち、交流電源の投入時に、電力変換手段が作動を開始してその出力が立上がり、補助巻線から調光制御手段に十分な動作用電圧が供給される以前に、照明負荷を点灯してしまう事態が生じることがあった。この場合、出力制御手段には、調光操作端末器の操作に応じた調光信号が供給されていないから、出力制御手段は調光信号とは無関係に電力変換手段の出力を制御して、(一般的にはフェールセーフの観点から)照明負荷を明るく点灯してしまう。そして、その後、補助巻線の出力が立上がり、調光制御手段が所定の動作を行うと、出力制御手段は操作端末器の操作に応じた調光信号により電力変換手段の出力を制御するようになる。したがって、使用者にとっては、照明負荷が一旦明るく点灯してから所望の明るさに変化することになるので違和感を覚えることがある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、調光操作端末器を交流電源、点灯装置側と電気絶縁することが可能であるとともに、電源投入時から調光操作端末器の操作に基づく所望の調光信号に応じた明るさで照明負荷を点灯することが可能な照明装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の照明装置は、交流電源の電圧を整流する整流手段と;整流手段の出力電圧を入力して所要の出力電力を照明負荷に供給する出力可変の電力変換手段と;電力変換手段の作動および出力電力量を制御可能な出力制御手段と;操作されることにより照明負荷の調光量を決定する調光操作端末器と;調光操作端末器と通電可能に形成され、調光操作端末器の操作に応じて変化する通電電気信号に基づいて調光信号を作成し、この調光信号に応じて電力変換手段の出力電力量を制御する信号を出力制御手段に電気絶縁手段を介して送出する調光制御手段と;交流電源の出力から制御用直流電圧を生成し、出力制御手段に動作用電圧を供給するとともに調光制御手段に電気絶縁手段を介して動作用電圧を供給する制御用電源手段と;を具備していることを特徴とする。
本発明において、照明負荷は代表的には発光ダイオードであるが、放電灯、電球、レーザ、有機EL素子等他のものであってもよい。
電力変換手段は、DC/ACインバータ、DC/DCコンバータ等のいずれでもよい。DC/DCコンバータの場合、昇圧チョッパ、降圧チョッパ、あるいは他のスイッチング式電力変換器等を許容する。また、機能的には、定電圧特性、定電流特性あるいは定電力特性を有するもの等を許容する。
出力制御手段は、電力変換手段の作動および出力電力量を制御できればよく、電力変換手段がインバータやコンバータ、またはチョッパのようにスイッチング手段を有するものであれば、スイッチング手段の作動およびスイッチングのオンデューティ比(オン期間/スイッチングの一周期間)を制御するもの、スイッチング周波数を制御するもの等どのようなものでもよい。
また、電力変換手段が定電圧回路、定電流回路等のように、負荷電力を検出し基準信号と比較して出力を制御するものであれば、作動および基準信号あるいは検出信号の値を変化させて出力電力量を制御するようにしてもよい。
調光操作端末器は、自己は動作用電源を有さずに、操作されることにより結果的に調光信号を送出するものである。すなわち、後述する調光制御手段から電力を供給され、操作者が操作することにより、調光制御手段側で供給電力の変化を通電電気信号の変化として検知できるようにしている。通電電気信号の変化は電圧であっても電流であっても、あるいは電力であってもよい。例えば、調光操作端末器が操作によってインピーダンス値を変化可能に構成されており、調光制御手段側から定電流特性または定電圧特性あるいは定電力特性を有するある値の電圧を調光操作端末器に印加するようにすると、調光操作端末器のインピーダンス値の変化により、調光制御手段側では電圧値の変化、または電流値あるいは電力値の変化として検知することが可能である。
調光制御手段から供給する電力は直流でも交流でもよいが、直流の方が調光操作端末器の構成や調光信号の処理が簡単である。
調光制御手段は、調光操作端末器の操作によって得られた調光信号(調光操作端末器の操作によって自己が検知する電気量の変化に基づく調光信号)に応じて電力変換手段の出力電力量を出力制御手段を介して制御する。調光制御手段は、その他に、負荷の電圧、電流に関連して変化する信号に応じて、負荷を定電圧、定電流あるいは定電力で付勢するための負帰還制御機能を備えていてもよい。
調光制御手段から出力制御手段への信号伝達に使用される絶縁手段は、例えばフォトカプラ、絶縁変圧器等が使用可能であるが、その他の手段であってもよい。
制御用電源手段は、交流電源出力から制御用直流電圧を生成するものであるため、整流手段の入力段あるいは出力段のいずれから電力を入力するようにしてもよい。そして、制御用電源手段は出力制御手段および調光制御手段に動作用電圧を供給できればどのように構成されていてもよい。出力制御手段および調光制御手段の動作用電圧は相対的に低電圧であり、必要な電力も比較的小容量であるため、降圧手段が用いられるのが一般的である。降圧手段としては、降圧チョッパ、三端子レギュレータ、降圧トランス、抵抗分圧等がある。降圧チョッパを用いる場合、絶縁手段を、降圧チョッパの構成部品であるインダクタに分離形巻線として磁気的に結合することにより構成することができる。また、その他、降圧チョッパの構成部品あるいは出力端間に絶縁形の変圧器を設け、この変圧器の出力巻線を絶縁手段としてもよい。降圧チョッパを用いる場合、例えば可聴周波数以上の高周波で動作させる構成とすることにより、制御用電源手段の小形化が可能である。
また、降圧トランスを用いる場合、このトランスに分離形の巻線を設けてもよい。このように、制御用電源手段および絶縁手段の構成は限定されるものではない。
調光制御手段は、前記制御用電源手段から電力の供給を受け、前記調光操作端末器に電力を供給する。
本発明における一実施形態の照明装置は、調光操作端末器が交流電源、点灯装置側(電力変換手段側)と電気的に絶縁されているから、調光操作端末器の複数個を並設したり、一個の調光操作端末器で複数個の点灯回路を制御するように構成したりする場合でも、電気系統の電気絶縁に関する問題が生じ難くなる。また、制御用電源手段の出力を出力制御手段および調光制御手段の動作用電源として供給するから、出力制御手段より調光制御手段を早く(少なくとも同時に)立ち上げることが容易となる。この結果、出力制御手段が電力変換手段を作動開始する時点において、調光操作端末器の操作状態に応じた調光信号を出力制御手段に供給することが可能になる。したがって、電源投入時に一時的に照明負荷が調光設定よりも明るく点灯することを防止可能である。
また、本発明の一実施形態において、前記制御用電源手段は、スイッチング素子、出力用の平滑コンデンサ、電力蓄積用のインダクタおよび電力蓄積用のインダクタの電力を出力用の平滑コンデンサに供給する回路を形成するフライホイール用のダイオードを含み、前記整流手段の出力側に設けられた降圧チョッパを有し、さらに、前記電力蓄積用のインダクタに磁気結合した分離形の補助巻線を有し、この補助巻線の出力を前記調光制御手段の動作用電圧として供給するように構成することができる。
また、本発明の他の一実施形態において、前記調光制御手段は、調光操作端末器に対して所定の直流電圧を供給するものであるとともに、前記調光操作端末器は、前記所定の直流電圧の入力端間に設けられる可変抵抗手段を備え、操作者による調光操作端末器の操作に応じて前記調光制御手段の通電電気信号を最小値〜最大値の間で変化するように構成することができる。
本発明の一実施形態によれば、調光操作端末器は交流電源、点灯装置側と電気的に絶縁されているので、他の調光操作端末器や点灯装置との電気絶縁上の格別な配慮を要することがなく配線作業が容易であり、また、操作者に対しても感電の虞がなく安全である。さらに、制御用電源手段により、出力制御手段に動作用電圧を供給するとともに調光制御手段に電気絶縁手段を介して動作用電圧を供給するようにしたので、調光制御手段および出力制御手段の立上りのタイミングの調整が容易となり、電源投入時に照明負荷が一時的に明るく点灯することを防止可能である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す回路図である。1は整流手段で、商用電源等の交流電源2の電圧を整流して、また、必要に応じて平滑して直流電圧を得るものである。このような整流手段としては、整流器、平滑コンデンサ、入力電流の波形を正弦波に近づける昇圧チョッパ回路等を単独または適宜組合わせて構成することができる。本実施形態では全波整流器3と高周波ノイズ吸収用のコンデンサ4とで構成している。
整流手段1と交流電源2との間には、周知のまたは適宜構成される高周波阻止フィルタ5が設けられている。
前記整流手段1の出力は、本実施形態において降圧チョッパを主として構成されている電力変換手段6に入力される。電力変換手段6は、交流電源2の周波数より大きく例えば数kHz〜数百kHzの間の周波数でスイッチングするスイッチング手段7を有している。スイッチング手段7としては、各種の半導体スイッチング素子を用いることが可能であるが、本実施形態では電界効果形トランジスタを用いて構成している。なお、スイッチング手段7の個数は、一個でも複数個でもよく、電力変換手段6の回路構成に応じて設定可能である。また、スイッチング手段7は、後述する出力制御手段12や駆動回路13と一体的に構成することも可能である。例えば、出力制御手段12や駆動回路13をIC化した場合、スイッチング手段7を出力制御手段12および駆動回路13の少なくとも一方と共にIC化することが可能である。
本実施形態の電力変換手段6は、整流手段1の出力端間に前記スイッチング手段7とともに直列的関係に接続されるコンデンサ8、インダクタ9及び電流検出用の抵抗10を有している。なお、本発明において、直列的、並列的とは、中間に他の部品が介在していない場合および介在している場合の両方を含むことを意味している。
さらに、電力変換手段6は、スイッチング手段7のオフ期間にインダクタ9のエネルギをコンデンサ8に供給するフライホイール用のダイオード11を有している。また、電力変換手段6は、スイッチング手段7をオンオフ駆動するための駆動回路13を有している。この駆動回路13は、後述の出力制御手段12の出力を伝達してオンオフ駆動するもので、本発明においては出力制御手段12の出力部を担う概念であり、出力制御手段12と一体化してもよい。
本実施形態の電力変換手段6は上記のように構成され、出力制御手段12の制御内容に応じて駆動回路13を介してスイッチング手段7が高周波でオンオフされると、コンデンサ8の両端には平滑化された直流電圧が現れ、照明負荷14例えば発光ダイオード(LED)を付勢して点灯する。
電力変換手段6は、スイッチング手段7のオン期間に抵抗10に流れる電流信号を出力制御手段12に入力するようになっている。すなわち、抵抗10の両端間電圧信号を検出するようにしている。
出力制御手段12は、IC、マイコンあるいはディスクリート部品等を用いて構成され、所定周期でスイッチング手段7にオン信号を出力するとともに、抵抗10の両端間電圧信号が所定値に達すると、スイッチング手段7をオフさせるようになっている。すなわち、所定周期のオン信号および抵抗10の両端間電圧信号に応じたオフ信号を繰返して、例えば可聴周波数以上の周波数でスイッチング手段7をオンオフする。
抵抗10に流れる電流は、照明負荷14に流れる電流そのものではないが関連しているため、上記のように帰還制御することにより、照明負荷14の電流値を設定された調光レベルにおいて略定電硫化することが可能になっている。
出力制御手段12は、上述したように電力変換手段6のスイッチング手段7のオンオフを制御するとともに、後述するように調光制御手段30からの制御信号によってもスイッチング手段7を制御するものである。
したがって、出力制御手段12は、機能的及び/又は構成的に、スイッチング手段7をオンオフ制御する手段と、前記帰還制御、調光制御する手段とを分離可能であるが、本実施形態では一体化して示している。
20は調光操作端末器であり、30は調光制御手段である。前記調光操作端末器20は、インピーダンス値を変化可能なインピーダンス手段を有するものであったり、オンデューティを変化可能なパルス発生手段を有するものであったりする。そして、外部から操作可能な例えば回動形の操作具21を有している。調光操作端末器20は調光制御手段30から電力を通電されており、前記操作具21を操作されることにより、調光制御手段30での電圧信号、電流信号、電力信号、パルス信号のオンデューティ等を変化させる。
例えば、調光制御手段30から略10Vの直流電圧を調光操作端末器20に供給し、調光操作端末器20側に前記略10Vの直流電圧の両端間に位置するように連続的可変抵抗器を設け、前記操作具21にて連続的可変抵抗器を操作可能にすると、調光制御手段30側で略0V〜10Vの間の任意の電気信号を検出可能である。
以上は電圧値の変更について述べたものであるが、電流信号、電力信号、パルスのオンデューティ等についても可能であり、当業者であれば適宜設計可能である。
調光制御手段30では、前述したように変化する電気信号例えば電圧信号の値に応じた調光量が予め対応付けられており、調光信号として送出する。このような調光制御手段30としては、IC、マイコン等を用いて、記憶部、信号処理部、信号送出部等を備えたものとすることができる。
例えば調光操作端末器20の出力が0V〜10Vに変化するに従って、照明負荷14の明るさが直線的に増加する関係とすることができる。もちろん、所要の明るさが得られる関係に対応付けられていればよいものであって、調光操作端末器20の出力の増大に応じて明るさが減少する関係でもよく、また、直線的ではなく曲線的に明るさが変化するものであってもよい。前記調光信号の一例としてはPWM(Pulse Width Modulation)信号であるが、電圧レベル信号等であってもよい。
この調光信号は絶縁手段40を介して前記出力制御手段12に送出される。本実施形態においては、フォトカプラを構成する発光ダイオード40aをPWM信号のオンデューティの期間発光させ、オフデューティの期間非発光とする。この発光ダイオード40aの発光をフォトカプラを構成するフォトトランジスタ40bで受光して、出力制御手段12に制御信号として入力する。出力制御手段12がこの制御信号に応じて電力変換手段6の出力電力量を制御することは上述のとおりである。
つぎに、50は制御用電源手段であり、本実施形態においては降圧チョッパ51を主として構成されている。この降圧チョッパ51は、整流手段1の出力側に設けられ、互いに直列的に接続されたスイッチング素子52、電力蓄積用のインダクタ53および出力用の平滑コンデンサ54を有している。また、電力蓄積用のインダクタ53の電力を出力用の平滑コンデンサ54に供給する回路を形成するフライホイール用のダイオード55を有している。前記スイッチング素子52は、ゲート極に周知の駆動手段にてオンオフ信号を供給されてスイッチングを行うものである。そして、前記平滑コンデンサ54の出力を出力制御手段12および駆動回路13に作動用電圧として供給するようにしている。
また、制御用電源手段50は、前記電力蓄積用のインダクタ53に磁気結合した分離形の補助巻線56を設け、この補助巻線56の出力電圧をダイオード57を介して平滑用のコンデンサ58にて充電し、この平滑用のコンデンサ58の出力を前記調光制御手段20に動作用電圧として供給するようになされている
つぎに、本実施形態の作用を図2を参照しながら説明する。
交流電源2が図示しないスイッチを介して投入される(図2のt0)と、交流電圧は整流手段1にて整流されて制御用電源手段50に供給される。整流手段1の出力は、電力変化手段6にも印加されるが、この時点ではまだ出力制御手段12が作動しておらず、制御信号を駆動回路13に出力しないため、電力変換手段6は作動を開始せず出力していない。したがって、照明負荷14は点灯しない。
図2のt1において、制御用電源手段50は降圧チョッパ51が作動して所定の低電圧を出力する(図2(a))。この降圧チョッパ51の出力は、平滑コンデンサ54と、補助巻線56およびダイオード57を介して平滑コンデンサ58とに供給される。
前記出力用の平滑コンデンサ54、平滑コンデンサ58の充電時定数と、調光制御手段30、出力制御手段12の動作開始電圧との関係により、調光制御手段30が先に動作を開始するように設定する。すなわち、図2のt2において、図2(b)に示すように調光制御手段30が作動を開始して調光信号を出力可能状態になる。
ついで、図2のt3において、図2(c)に示すように出力制御手段12が作動を開始すると(駆動回路13は同時であってもその前後であってもよい。)、既に作動を開始している調光制御手段30から調光信号が供給される。
したがって、電力変換手段6は、点灯開始から調光操作端末器20の操作に基づく調光信号に対応した出力で照明負荷14を点灯する。
すなわち、電力変換手段6では、スイッチング手段7が出力制御手段12によりオンオフを制御され、コンデンサ8の両端に所定の直流電圧を発生する。照明負荷14は、コンデンサ8両端の直流電圧を印加されて点灯する。
この状態で調光操作端末器20の操作具21を回動操作すると、調光制御手段30の通電電気信号すなわち電圧レベルが変化する。調光制御手段30は、この電気信号の変化に基づき、予め対応付けられた調光信号を作成する。
この調光信号は絶縁手段40を介して出力制御手段12に供給され、出力制御手段12はスイッチング手段7のスイッチング状態を変化させる。
これにより、コンデンサ8両端の電圧を変化させたり、抵抗10の両端電圧と比較される所定値を変化させたりすることが可能となり、照明負荷14の電流値を変化させ、照明負荷13の光出力を所望のものにすることができる。
調光制御手段30への電力供給は絶縁形の制御用電源手段50により行い、調光信号の伝達は絶縁手段40を介して行っているので、調光操作端末器20は交流電源2、電力変換手段6と絶縁されている。したがって、複数個の調光操作端末器20を複数個の照明負荷14に対応して並設するような場合や、共通の調光操作端末器20で複数個の照明負荷14を制御するような場合でも、調光操作端末器20間や電力変換手段6との電位差を格別考慮することなく電気配線作業を行え、作業が簡単になる。
また、上記のように絶縁されているので、仮に、調光操作端末器20の接続極性を誤ったり、調光操作端末器20側で電気絶縁不良が生じたりした場合でも、操作者が感電するといったことがない。
また、出力制御手段12用として必要な制御用電源手段50を利用して、調光制御手段30に動作用電圧を供給するようにしているので、部品の兼用が図れ、それだけ小形、安価に提供可能になる。
以上、本発明の好ましい実施形態を中心説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨逸脱しない範囲内において、各種の変形を許容するものである。
1…整流手段、5…フィルタ回路、6…電力変換手段、12…出力制御手段、14…照明負荷、20…調光操作端末器、30…調光制御手段、40…絶縁手段、50…制御用電源手段、51…操作具。
Claims (3)
- 交流電源の電圧を整流する整流手段と;
整流手段の出力電圧を入力して所要の出力電力を照明負荷に供給する出力可変の電力変換手段と;
電力変換手段の作動および出力電力量を制御可能な出力制御手段と;
操作されることにより照明負荷の調光量を決定する調光操作端末器と;
調光操作端末器と通電可能に形成され、調光操作端末器の操作に応じて変化する通電電気信号に基づいて調光信号を作成し、この調光信号に応じて電力変換手段の出力電力量を制御する信号を出力制御手段に電気絶縁手段を介して送出する調光制御手段と;
交流電源の出力から制御用直流電圧を生成し、出力制御手段に動作用電圧を供給するとともに調光制御手段に電気絶縁手段を介して動作用電圧を供給する制御用電源手段と;
を具備していることを特徴とする照明装置。 - 前記制御用電源手段は、スイッチング素子、出力用の平滑コンデンサ、電力蓄積用のインダクタおよび電力蓄積用のインダクタの電力を出力用の平滑コンデンサに供給する回路を形成するフライホイール用のダイオードを含み前記整流手段の出力側に設けられた降圧チョッパを有し、さらに、前記電力蓄積用のインダクタに磁気結合した分離形の補助巻線を有し、この補助巻線の出力を前記調光制御手段の動作用電圧として供給するようになされていることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
- 前記調光制御手段は、調光操作端末器に対して所定の直流電圧を供給するものであるとともに、前記調光操作端末器は、前記所定の直流電圧入力端間に設けられる可変抵抗手段を備え、操作者による抵抗変化操作に応じて前記調光制御手段の通電電気信号を最小値〜最大値の間で変化するものであることを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。
Priority Applications (4)
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