JP2014002694A - 表示付きicカード及びそれを用いた通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電粒子によるメモリ性を有する表示手段を備えたICカードにおいて、表示の書き換え動作を確実に行い、表示品質に優れ、使いやすく利便性の良い表示付きICカード及びそれを用いた通信システムを提供する。
【解決手段】帯電粒子によるメモリ性を有する表示手段を備えたICカードであって、表示手段の表示書き換え時に、外部から現在の表示中データと新しい書き換えデータとを入力し、2つのデータを比較して書き換えが必要な表示セグメントだけを書き換えるための表示データ記憶手段と駆動波形選択手段とを有し、表示中データと書き換え表示データは、非接触通信によって入力し、表示手段の表示書き換えは、非接触による電源供給を受けて動作する構成とした。これにより、表示の書き換え時にリセット動作が不要となり、ちらつきや残像のない表示品質に優れた表示付きICカードを提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気泳動表示素子による表示手段を備えた非接触の表示付きICカード及びそれを用いた通信システムに関する。
近年、消費電力が極めて少ないという観点から、メモリ性を有する表示素子が注目されている。メモリ性を有する表示素子としては、帯電粒子の移動によって表示を行う電気泳動表示素子や、液晶素子などが良く知られている。特に電気泳動表示素子を用いた電子ペーパーとも称される表示パネルは、コントラストが高く、表示品質が良好なため、電子ブック等の携帯型電子機器などへ搭載されている。
このような電気泳動表示素子の書き換え技術は、表示データ記憶部に、表示中のデータと新しく書き換えるための表示データとをそれぞれ記憶し、表示推移検出部によって表示データの推移を検出して、表示パネルの中で書き換えが必要なセグメントに対してのみ表示を反転させる表示反転パルスを出力する構成を採用している(例えば特許文献1参照)。
ここで、特許文献1による電気泳動表示素子を用いた表示パネルは、本発明で用いる表示パネルと同様であり、この表示パネル自体は公知ではあるが、本発明を理解する助けとなるので、電気泳動表示素子による表示パネルの構成と動作原理を図9〜図12を用いて以下説明する。
[電気泳動表示素子を用いた表示パネルの構成と動作原理]
図9において、表示パネル50は帯電粒子が電気泳動によって移動する電気泳動型表示パネルである。この表示パネル50は、透明な樹脂基板51の裏面全体にITO(酸化インジューム錫)膜による透明な共通電極(コモン電極)COMを形成し、その上に電子インクとも称されるマイクロカプセル表示層53が形成されている。このマイクロカプセル表示層53の表面に画素毎のセグメント電極SEGが形成されたフレキシブルプリント基板(以下FPCと略す)55が接着剤層54によって接着され構成される。
そして、マイクロカプセル表示層53は、バインダや界面活性剤、増粘剤、純水等の混合体中に直径が数十μm程度の微小なマイクロカプセル60が多数分散している。すなわち、表示パネル50は、透明な樹脂基板51とFPC55が一対の基板として配設され、その対向面の一方に共通電極COMが形成され、他方の面にセグメント電極SEGが形成され、その間にマイクロカプセル60が封入されている。
次に、表示パネル50の動作原理を図10を用いて説明する。図10において、マイクロカプセル60は、透明なメタクリル樹脂等からなるカプセル殻61の内部に、帯電粒子として酸化チタン等からなる白色粒子63aとカーボンブラック等からなる黒色粒子63bが、シリコーンオイル等の粘性の高い透明な分散媒62に分散された状態で封入されている。そして、白色粒子63aは負に帯電され、黒色粒子63bは正に帯電されている。
そして、このマイクロカプセル表示層53を挟むように配置された電極のうち、一方の全面一体の共通電極COMを接地し、他方のFPC55上のセグメント電極SEGに負電圧を印加した部分では、その電界によってマイクロカプセル60内の負に帯電した白色粒子63aが透明な共通電極COM側へ、正に帯電した黒色粒子63bはセグメント電極SEG側へ移動するので、視認側(矢印Aの方向)から見ると白く見える。一方、セグメン
ト電極SEGに正電圧を印加した部分では、その逆向きの電界によってマイクロカプセル60内の正に帯電した黒色粒子63bが透明な共通電極COM側へ、負に帯電した白色粒子63aはセグメント電極SEG側へ移動するので、視認側から見ると黒く見える。
したがって、共通電極COMとセグメント電極SEGとの間に印加する電圧の極性によって、白又は黒に表示状態を変化させることができる。このとき白色粒子63aと黒色粒子63bは分散媒62中を電気泳動によって移動するが、分散媒62の粘度が高いので、電圧を印加して表示状態を変化させた後、その電圧の印加を停止しても、それぞれの粒子の分子間力により、その表示状態を保持するメモリ性効果を持つことが出来る。これにより、表示パネル50は、表示を変化させる時だけ駆動電圧を印加すればよいので、消費電力が極めて少ないことが大きな特徴である。
次に図11は、前述した表示パネル50で数字等のキャラクタを表示するようにした一例を示している。図11において、表示パネル50は、セグメントS0〜S6によって成るセブンセグメントキャラクタSCを1桁表す表示体で構成されている。
この表示パネル50は電極として1個の共通電極COMと7個のセグメント電極を有している。この7個のセグメント電極とは、セグメントS0からセグメントS6に対応するセグメント電極SEG0からSEG6である。また、表示パネル50の下部より出ている8本の線はそれぞれ、共通電極COMおよび7個のセグメント電極SEG0〜SEG6に接続されたリード線であり、それぞれのリード線は、接続される各セグメント電極と同一の名称を付して示している。そして、それぞれのリード線は、表示パネル50を駆動するドライバ回路(ここでは図示せず)に接続される。
次に図12は、図11に示した表示パネル50によるセブンセグメントキャラクタSCを(A)の数字「2」を表示した状態から(B)の数字「3」を表示する状態へ変化させる場合を示している。図12において、最初の(A)の表示状態では、セグメントS0、S1、S3、S4及びS6が黒であり、セグメントS2,S5及び周囲領域S7が白である。そして、変化後の(B)の表示状態では、セグメントS0、S1、S2、S3及びS6が黒となり、セグメントS4、S5が白となる。
ここで実際に表示する駆動方法として、セブンセグメントキャラクタSCの表示状態を変化させるには、まず、(A)の数字「2」を表示させるために、共通電極COMは常に接地(すなわち0V)とし、セグメント電極SEG0、SEG1、SEG3、SEG4、SEG6には一時的に正の駆動電圧を印加する。また、セグメント電極SEG2、SEG5には一時的に負の電圧を印加し、その後、全てのセグメント電極は共通電極COMと同電位の0Vとする。
次に、(B)の数字「3」に表示を変化させるために、共通電極COMは常に接地(すなわち0V)とし、白から黒に変化するセグメント電極SEG2に一時的に正の駆動電圧を印加し、黒から白に変化するセグメント電極SEG4には一時的に負の電圧を印加する。そしてその後、セグメント電極SEG2とSEG4は共通電極COMと同電位の0Vに戻すと共に、変化しないセグメント電極SEG0、SEG1、SEG3、SEG5、SEG6は、0Vの印加を継続する。
このように、表示を黒、又は白に書き換えるセグメント電極には、一時的に正、又は負の電圧を印加し、表示が変化しない他のセグメント電極には共通電極COMと同電位の0Vを継続するのは、前述したように表示パネル50はメモリ性を有するため、前回の表示状態をそのまま保持することが出来るからである。以上が電気泳動表示素子を用いた表示パネルの構成と動作原理であり、このように、電気泳動表示素子による表示パネルはメモ
リ性を有しているので、電源オフになっても表示状態を保持することが出来る。
また、電気泳動表示素子を書き換える他の技術として、表示装置への電源供給が遮断(電源オフ)される前に、表示中の表示データをEEPROMに記憶し、再電源オン時に表示データをEEPROMから取得して電源オフ時の表示データを特定できる画像表示装置が知られている(例えば特許文献2参照)。この画像表示装置によれば、再電源オン時に表示中の終了時の表示データ(すなわち、EEPROMの記憶データ)を基準として、表示パネルの全書き換え、または部分書き換えを適切に実行出来ることが示されている。
特開2009−48077号公報(9頁、図1) 特開2010−169886号公報(13頁、図11)
しかしながら、特許文献1の表示装置は、電源が継続的にオン状態となっているため、揮発性のメモリである表示データ記憶部に表示中のデータと、これから書き換えるための新データを次々と記憶し、表示推移検出部によって表示データの推移を検出して表示パネルへの表示反転パルスを生成することができるが、表示装置がICカードなどの電源レスの装置に組み込まれる場合は、電源供給が停止すると、表示データ記憶部の表示中のデータが消えるために、表示中データの推移を検出することができない問題がある。
このため、電源供給が再び開始された時(電源オン時)に、電源オフ時から表示されている表示中データが記憶されていないため、表示データの推移を検出することができず、現在表示している表示状態をすべて消去する必要が生じる。つまり、すべてのセグメントを黒、または白にするリセット動作を行い、表示状態を消去してからそのあとに、新しく表示を書き換える動作が必要になる。しかし、電源オン状態とするごとに表示のリセット動作を実施すると、表示が一瞬ではあるが全黒、または全白となってちらつきが発生するので、使用者に違和感を与えて好ましくない。
また、特許文献2の画像表示装置では、表示データを記憶するためにEEPROMなどの不揮発性メモリを設けているが、不揮発性メモリ内の表示データと新たな書き換え表示データとを比較するための回路をさらに設けるなど、表示制御が煩雑になる問題がある。
本発明の目的は上記課題を解決し、メモリ性を有する表示手段を備えたICカードにおいて、表示の書き換え動作を確実に行い、表示品質に優れ、使いやすく利便性の良い表示付きICカード及びそれを用いた通信システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の表示付きICカード及びそれを用いた通信システムは、下記記載の構成を採用する。
本発明の表示付きICカードは、メモリ性を有する表示手段を備えるものであって、表示手段の表示を新たに書き換える際に、電源オフ状態時の表示中データと新たに書き換える書き換え表示データとを一時保管する一時保管手段と、一時保管手段から表示中データのみを取り出して一時記憶する第1の一時記憶手段と、第1の一時記憶手段から表示中データを取り出して一時記憶する第2の一時記憶手段と、を備え、表示中データが、第1の一時記憶手段に一時記憶されているときに、表示手段の表示内容が書き換わらない条件のダミー駆動命令を出力して、第1の一時記憶手段から表示中データを取り出して第2の一
時記憶手段へ移し、一時保管手段に入力されている書き換え表示データを第1の一時記憶手段へ入力する制御手段を有し、さらに、表示中データと書き換え表示データとを比較して、表示手段の表示を新たに書き換えるのに必要な駆動波形を選択する駆動回路を備えたことを特徴とする。
また、表示中データと書き換え表示データとは、駆動回路の外部より一括して、一時保管手段へ入力されることを特徴とする。または、非接触通信用の非接触通信回路をさらに有し、表示中データと書き換え表示データとは、非接触通信回路によって一時保管手段へ一括して入力されることを特徴とする。または、表示中データを記憶する不揮発性メモリをさらに有し、表示中データは、不揮発性メモリに記憶され、不揮発性メモリから一時保管手段へ表示中データが移動することを特徴とする。
また、非接触による電源供給によって、電源オフ状態から電源オン状態となることを特徴とする。
本発明の通信システムは、これらの表示付きICカードと、表示付きICカードに対して非接触によって、書き換え表示データの入力と電源オン状態とする電源供給を行うリーダライタと、を含むことを特徴とする。
上記の如く本発明によれば、メモリ性を有する表示手段が電源オフ状態から電源オン状態になったときに、新しく表示を書き換える際、電源オフ時の表示中データと新しい書き換え表示データとを一旦保存し、それぞれのデータを二つの一時記憶手段に順に推移させることによって、電源オン時の連続表示書き換えと同様に、書き換えに必要な駆動波形を容易に選択でき、かつ必要な電極だけを書き換えるので、駆動回路を複雑化させずに、かつ表示のリセット動作が不要となり、ちらつきや残像のない表示品質に優れた表示付きICカードを提供できる。また、表示付きICカードは、非接触によって電源供給及び表示データの通信をリーダライタによって行うので、表示の書き換えを容易に行うことが出来、使いやすく利便性に優れた表示付きICカードの通信システムを実現することが出来る。
本発明の第1の実施形態の表示付きICカードの電気的な構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の駆動波形選択回路とドライバ回路の詳細を説明するブロック図である。 本発明の第1の実施形態の表示付きICカードの機械的な構造を説明する平面図である。 本発明の第1の実施形態の全体の動作の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の各回路の動作タイミングを説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の各回路が記憶する表示データの推移例と駆動波形選択回路の動作を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態の全体の動作の流れを説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施形態の通信システムの構成例を示すブロック図である。 電気泳動表示素子による表示パネルの構造を説明する断面図である。 電気泳動表示素子による表示パネルの動作原理を説明する拡大断面図である。 電気泳動表示素子による表示パネルの数字キャラクタを表示する一例を示す平面図である。 電気泳動表示素子による表示パネルに数字「2」を表示した状態から数字「3」を表示する状態へ変化させる場合の説明図である。
以下図面により本発明の実施の形態を詳述する。
[各実施形態の特徴]
第1の実施形態の特徴は、本発明の基本的な構成例であり、メモリ性を有する表示手段が電源オン状態となったときの表示書き換え時に、電源オフ時に表示していた表示中データと新しい書き換え表示データとを一旦保管し、この2つのデータを、順次2つの一時記憶手段に移し変え、通常の電源オン時の連続表示書き換えの駆動と同じように、書き換えが必要な表示セグメントだけを書き換える構成を有する一方向通信の表示付きICカードの構成例である。また、第2の実施形態の特徴は、表示データの受信の前に、ICカードのID番号等を送信する双方向通信が可能な表示付きICカードの構成例である。また、第3の実施形態の特徴は、本発明の表示付きICカードを用いた通信システムであって、表示付きICカードと非接触によって表示データの通信及び電源供給を行うことである。
[第1の実施形態の電気的構成説明:図1]
本発明の第1の実施形態の表示付きICカードの電気的な構成例を図1を用いて説明する。図1において、符号1は本発明の第1の実施形態の表示付きICカードである。なお、符号2は後述する第2の実施形態の表示付きICカードを示す。
ここで、表示付きICカード1は、RFID用IC10(以下、RFID10と略す)と、制御手段としてのマイクロコンピュータ20(以下、マイコン20と略す)と、EINKドライバ30、電源回路40、及び、メモリ性を有する表示手段としての電気泳動表示素子による表示パネル50を有している。
RFID10は、Radio FrequencyIDentification(RFID)と呼ばれる電磁誘導方式による非接触の近距離無線通信用の非接触通信回路である。このRFID10は、電磁誘導によって外部と非接触でデータの入出力を行う非接触IO11及び信号線を介して受信したデータを他の回路と入出力を行うIOレジスタ12を有している。
また、RFID10の非接触IO11は、RFID10の外部に設けられた通信用アンテナ14と接続する。なお、RFID10は、電磁誘導方式に限定されず、電波方式でもよい。電源発生回路40aは、その外部に設けられた電源用アンテナ15と接続し、電磁誘導によって非接触で電源を発生する。電源回路40の電源電圧発生回路13は直流電圧を発生し、RFID10とマイコン20とEINKドライバ30に電源を供給するが、各回路への電源ラインの図示は省略する。なお、電源電圧発生回路40aは、RFID10の内部に設けてもよい。
マイコン20は、表示付きICカード1の全体を制御するコントローラとしての機能を有しており、外部とデータの入出力を行うIOレジスタ21、表示データなどを記憶する一時保管手段であるRAM22を有している。
EINKドライバ30は、表示パネル50を駆動する電気泳動表示素子用のドライバICであり、汎用の、つまり常時電源オン状態の場合に表示内容を次々と新たに書き換えることを行う一般的なドライバICでよい。このEINKドライバ30は、外部と表示データの入出力を行うIOレジスタ31、一時記憶手段としてのラッチ1回路32とラッチ2回路33、ラッチ1回路32の出力であるラッチ1データL1とラッチ2回路33の出力であるラッチ2データL2を入力する駆動波形選択手段としての駆動波形選択回路34、表示パネル50を駆動するための複数のセグメント駆動電圧VSEGを出力するドライバ回路35、及び、マイコン20からの命令を記憶するコマンドレジスタ36(以下、コマンドR36と略す)を有している。
第1の一時記憶手段であるラッチ1回路32は、ラッチクロックCL1によってIOレジスタ31のデータを記憶し、ラッチ1データL1として出力する。また、ラッチ2回路33は、ラッチクロックCL2によってラッチ1データL1を記憶し、ラッチ2データL2として出力する。このラッチ1回路32とラッチ2回路33は共に表示データを記憶し、後述する表示パネル50が8桁表示を行う場合は、一例として1桁を1バイトで表すとして、それぞれが8バイト構成となる。また、駆動波形選択回路34とドライバ回路35の詳細は後述する。
表示パネル50は、図9〜図12で前述した帯電粒子が電気泳動によって移動する電気泳動型表示パネルを一例として採用した。先の構成と同様なものは同一符号を付し、表示形態は一例として図11で示したセブンセグメントキャラクタSCを8個並べた8桁表示の構成とする。表示パネル50の複数のセグメント電極は、EINKドライバ30からのセグメント駆動電圧VSEGに接続され、また、表示パネル50のコモン電極COMは0Vに接続される。
また、表示付きICカード1のRFID10、マイコン20、EINKドライバ30は、一般的なシリアル通信方式のバスB1によって接続され、データの入出力を行う。すなわち、RFID10に内蔵するIOレジスタ12がバスB1に接続し、マイコン20に内蔵するIOレジスタ21がバスB1に接続し、EINKドライバ30に内蔵するIOレジスタ31とコマンドR36がバスB1に接続して、各IC間でデータの入出力が実施される。なお、バスB1はシリアルに限定されずパラレル接続でも良く、また、バス方式ではなく、IC間を個別の信号線で接続してもよい。
[駆動波形選択回路とドライバ回路の構成説明:図2]
次に、EINKドライバ30に内蔵する駆動波形選択回路34とドライバ回路35の構成例を図2を用いて説明する。ここで、駆動波形選択回路34とドライバ回路35は、前述したように8桁表示の表示パネル50の各セグメントを駆動する構成であるが、図2では説明を分かりやすくするために、1桁のセブンセグメント表示を駆動すると仮定して説明する。
図2において、駆動波形選択回路34は、比較回路34aとデコーダ回路34bを有し
ている。比較回路34aは、ラッチ1データL1とラッチ2データL2を入力する。ここで表示データの詳細は後述するが、ラッチ1データL1は新しい書き換え表示データであり、ラッチ2データL2は現在の表示中データである。このラッチ1データL1とラッチ2データL2は、図2では表示パネル50で1桁表示を行うと仮定しているので、各1バイト構成とする。
比較回路34aは、新しい書き換え表示データ(ラッチ1データL1)と現在の表示中データ(ラッチ2データL2)とを比較して、表示データの推移を推移データP1として出力し、デコーダ回路34bに入力する。デコーダ回路34bは推移データP1を入力し、表示パネル50のセブンセグメントの各セグメント電極S0〜S6に、どのような駆動電圧を印加するかを各2ビットで構成する書き換えコードC0〜C6として出力する。
ドライバ回路35は、書き換えコードC0〜C6を入力し、表示パネル50の各セグメント電極SEGを駆動するセグメント駆動電圧VSEG0〜VSEG6を出力する。また、セグメント駆動電圧VSEG0〜VSEG6の電源となる正電圧+Vと負電圧−Vを内蔵する電源回路(図示せず)から入力する。ここで、正電圧+Vは一例として+15Vであり、負電圧−Vは一例として−15Vである。なお、前述したように、実際の表示パネル50が8桁表示であるとするならば、駆動波形選択回路34とドライバ回路35は、8桁分の回路が直列に並んだ回路構成となる。
[第1の実施形態の機械的構造の説明:図3]
次に、第1の実施形態の表示付きICカードの機械的構造の概略を図3を用いて説明する。図3において、表示付きICカード1はカード形状の薄い実装基板3を有し、実装基板3の表面に2つのループアンテナを設けている。1つは実装基板3の外周に沿って設けた電源用アンテナ15であり、もう1つは電源用アンテナ15の内側にあって図中左側に略正方形状に形成したデータ通信用の通信用アンテナ14である。これら2つのアンテナは、実装基板3のベースフィルム上に銅箔などの金属材料でループ状に形成するが、詳細なパターンの図示は省略している。
また、実装基板3の表面の電源用アンテナ15の内側には、前述したRFID10、マイコン20、EINKドライバ30、電源回路40を実装している。また、電源用アンテナ15の内側にあって、図中右上側に表示パネル50が実装基板3上に配置している。この表示パネル50は、前述したように8桁のセブンセグメントで構成されている。なお、表示パネル50の表示形態は限定されず、表示の桁数は任意であり、また、図示しないが各桁のセグメント電極を増やすことで、英文字表示も可能であり、さらにはドットマトリクス状の表示形態でも良い。
また、実装基板3上のそれぞれの部品は、銅箔などによる配線パターンによって電気的に接続されるが、配線パターンの図示は省略している。なお、図示しないが、表示付きICカード1は、実装基板3の表面と裏面がそれぞれ保護部材で覆われて完成する。
ここで、本発明の表示付きICカード1は、電源レス(電池レス)のシステムである。すなわち、非接触によって電源供給を行っており、電源用アンテナ15により、外部からの電磁誘導によって交流電圧を発生させ、その交流電圧を電源電圧発生回路13(図1参照)によって整流して表示付きICカード1の電源としている。このため、表示付きICカード1は、電池が不要であるので通常のICカードと同様に薄いシート状の形態を採用でき、また、電池交換を必要としないために、コストが安く、長期間の使用が可能となるメリットを有している。
[第1の実施形態の動作説明:図4、図5]
次に第1の実施形態の表示付きICカードの動作の概略を図4のフローチャートと図5のタイミングチャートを用いて説明する。ここで、図4は表示付きICカード1の全体の動作フローを説明し、図5は各回路の動作タイミングを説明する。なお、表示付きICカード1の全体の構成は図1を参照し、EINKドライバ30の駆動波形選択回路34とドライバ回路35の構成は図2を参照とする。また、表示付きICカード1の外部には、電力用のキャリアと表示データを送信する外部装置(図示せず)が配置されていることを前提として説明する。
図4において、外部装置が表示付きICカード1に対して所定の周波数による電力用のキャリアを送信する(図4:ステップST1)。
次に表示付きICカード1は、外部装置からのキャリアを電源用アンテナ15によって電磁誘導で受信し、RFID10の電源電圧発生回路13が受信した交流信号を整流して直流電圧に変換し、FRID10、マイコン20、EINKドライバ30に電源電圧として供給し、表示付きICカード1を電源オン状態とする(図4:ステップST10、図5:タイミングT1)。
次に外部装置は、キャリアを所定の方式で変調して、表示付きICカード1の電源オフ状態のときから表示している表示中データと新しい書き換え表示データとを一括して送信する(図4:ステップST2)。ここで、表示データを前述したように1桁を1バイトとする8バイトデータとして構成するならば、現在の表示中データが8バイト、新しい書き換え表示データが8バイトで、合計16バイトの表示データが送信される。
次に、表示付きICカード1は、外部装置からの16バイトの表示データを通信用アンテナ14によって電磁誘導で受信し、RFID10のIOレジスタ12に記憶する(図4:ステップST11、図5:タイミングT2)。すなわち、RFID10は、タイミングT2で、現在の表示中データと新しい書き換え表示データを、1回の受信動作で一括して入力する。
次に、マイコン20は、バスB1を介して、RFID10のIOレジスタ12の16バイトの表示データをIOレジスタ21に入力し、一時保管手段であるRAM22に記憶する(図5:タイミングT3)。
次に、マイコン20は、RAM22に記憶した表示データの8バイトの現在の表示中データを、バスB1に接続するEINKドライバ30のIOレジスタ31を介して、第1の一時記憶手段であるラッチ1回路32に入力する(図4:ステップST12、図5:タイミングT4)。具体的には、現在の表示中データがIOレジスタ31に転送された後、ラッチクロックCL1が発生して、IOレジスタ31のデータがラッチ1回路32にコピーされる。これにより、EINKドライバ30のラッチ1回路32に、現在の表示中データが記憶される。
次に、マイコン20は、EINKドライバ30のコマンドR36に対してダミー駆動命令を出力し、EINKドライバ30は、ダミー駆動を実行する(図4:ステップST13、図5:タイミングT5)。このダミー駆動命令は、表示パネル50に対して、表示内容が書き換わらない条件である駆動波形の駆動電圧が0Vで、且つ、最小パルス幅に設定した表示書き換え命令である。
このダミー駆動命令が実行されても、駆動波形の駆動電圧が0Vで、且つ、パルス幅が最小であるので、表示パネル50に対して駆動電圧が出力されないので、表示内容は書き換わらないが、ダミー駆動命令の実行後、ラッチクロックCL2が発生して、ラッチ1回
路32に記憶されている現在の表示中データ(すなわち、ラッチ1データL1)が、第2の一時記憶手段であるラッチ2回路33にコピーされ、ラッチ2回路33は現在の表示中データを記憶する(図5:タイミングT6)。すなわち、ダミー駆動命令を実行する目的は、ラッチクロックCL2を出力して、現在の表示中データをラッチ2回路33に移動するためである。
次に、マイコン20は、RAM22に記憶した表示データの残りの8バイトの新しい書き換え表示データを、バスB1に接続するEINKドライバ30のIOレジスタ31を介してラッチ1回路32に入力する(図4:ステップST14、図5:タイミングT7)。具体的には、新しい書き換え表示データがIOレジスタ31に転送された後、ラッチクロックCL1が発生して、IOレジスタ31のデータがラッチ1回路32にコピーされる。これにより、EINKドライバ30のラッチ1回路32に、新しい書き換え表示データが記憶される。
このように、マイコン20は、ステップST12からST14を実行することによって、一括して入力した現在の表示中データと新しい書き換え表示データを元の2つの表示データに分離して、EINKドライバ30のラッチ1回路32とラッチ2回路33に順次書き込むのである。
次に、マイコン20は、EINKドライバ30のコマンドR36に対して表示書き換え命令を出力し、EINKドライバ30は表示書き換え駆動を実行する(図4:ステップST15、図5:タイミングT8)。この表示書き換え命令は、駆動波形として所定の駆動電圧と所定のパルス幅を設定し、更に、ラッチ1回路32とラッチ2回路33の表示データを比較して、所定の正または負の駆動電圧を選択した駆動波形を出力し、表示パネル50の表示を書き換えるための命令である。なお、駆動波形の詳細は後述する。
次に表示書き換え命令によって、所定の駆動波形が所定の時間出力されたのち、ラッチクロックCL2が出力して、ラッチ1回路32に記憶されている表示データがラッチ2回路33にコピーされる(図5:タイミングT9)。
次に外部装置は、所定の時間経過後に電力用のキャリアの送信を停止する(図4:ステップST3)。
次に、表示付きICカード1は、外部装置からのキャリア送信が停止すると、電源回路40の電源電圧発生回路13からの電源電圧が低下し、マイコン20とEINKドライバ30は動作を停止するので、表示付きICカード1は、電源オフ状態となる(図4:ステップST16、図5:タイミングT10)。これにより、表示付きICカード1の表示パネル50の各セグメント電極SEGは電圧0Vとなるが、表示パネル50はメモリ性を有する電気泳動表示素子であるので、新しく書き換えられた表示情報が継続して表示される。この結果、使用者は表示付きICカード1が電源オフ状態であっても、長時間、表示情報を確認することが出来る。
[表示データの推移と駆動波形選択回路の動作説明:図6]
次に、前述した表示付きICカード1の表示書き換え動作において、RFID10のIOレジスタ12、マイコン20のRAM22、EINKドライバ30のラッチ1回路32とラッチ2回路33が記憶する表示データがどのように推移し、その表示データの推移によって、駆動波形選択回路34がどのように動作するかの一例を図6を用いて説明する。
図6(a)は、各回路が記憶する表示データの推移を示しており、図6(b)は、駆動波形選択回路34の動作例を示している。なお、駆動波形選択回路34の構成は図2を参
照し、各動作のタイミングは図5を参照する。また、現在の表示中データが8桁の(11111111)であり、新しい書き換え表示データが8桁の(22222222)であるとして説明する。
図6(a)において、RFID10が表示データを一括して受信すると、IOレジスタ12の上位の8バイトには、現在の表示中データ(11111111)が入力し、下位の8バイトには、新しい書き換え表示データ(22222222)が入力する(タイミングT2)。なお、IOレジスタ12の上位下位は限定されず、また、表示データの桁数は任意である。
次に、マイコン20は、一括して受信した16バイトの表示データをRFID10から読み込み、RAM22のアドレスAD1に8バイトの現在の表示中データを書き込み、アドレスAD2に8バイトの新しい書き換え表示データを書き込む(タイミングT3)。
次に、マイコン20が、RAM22のアドレスAD1の現在の表示中データを読み出してEINKドライバ30に転送すると、EINKドライバ30のラッチ1回路32に現在の表示中データが書き込まれる(タイミングT4)。
次に、マイコン20によってダミー駆動命令が実行されると、ラッチ1回路32の現在の表示中データが、ラッチ2回路33にコピーされる(タイミングT6)。
次に、マイコン20が、RAM22のアドレスAD2の新しい書き換え表示データを読み出してEINKドライバ30に転送すると、EINKドライバ30のラッチ1回路32に新しい書き換え表示データが書き込まれる(タイミングT7)。
以上の動作によって、EINKドライバ30のラッチ1回路32には、新しい書き換え表示データ“22222222”が記憶され、ラッチ2回路33には、現在の表示中データ“11111111”が記憶される。この一連の動作は、マイコン20の制御によって実施される。
次に、マイコン20からEINKドライバ30のコマンドR36に、表示書き換え命令が出力されると、EINKドライバ30の比較回路34aは、新しい書き換え表示データと現在の表示中データとを比較して、桁ごとに推移データP1を出力する。この推移データP1は、この例では表示データが“1”から“2”に変化することを表すコードとして出力され、この推移データP1が、デコーダ回路34bに入力する(図2参照)。
次にデコーダ回路34bは推移データP1を入力し、2ビットで構成する7つの書き換えコードC0〜C6を出力する。この書き換えコードC0〜C6は、表示パネル50のセブンセグメントの各セグメントに対応しており、書き換えコードC0はセグメントS0、書き換えコードC1はセグメントS1、以下同様に書き換えコードC6はセグメントS6となる。
図6(b)は、現在の表示中データが数字“1”であり、新しい書き換え表示データが数字“2”である場合、駆動波形選択回路34が各セグメントS0〜S6に対応する書き換えコードC0〜C6をどのように出力するかの一例を示している。図6(b)において、現在の表示中データが数字“1”である場合、セブンセグメントのセグメントS1とS2が黒表示であり、セグメントS0、S3、S4、S5、S6が白表示である。また、新しく書き換える表示が数字の“2”である場合は、セブンセグメントのS0、S1、S3、S4、S6が黒表示であり、セグメントS2、S5が白表示となる。
駆動波形選択回路34に内蔵するデコーダ回路34bは、上記の情報に基づいて各セグメントS0〜S6に対応した書き換えコードC0〜C6を出力する。すなわち、セグメントS0、S3、S4、S6は白→黒に書き換えるので、書き換えコードC0、C3、C4、C6は“1”を出力する。また、セグメントS2は黒→白に書き換えるので、書き換えコードC2は“2”を出力する。また、セグメントS1は黒→黒、セグメントS5は白→白であって、表示の書き換えが必要ないので、書き換えコードC1とC5は、“0”を出力する。このように、書き換えコードC0〜C6は、各セグメントを書き換える動作を“0”、“1”、“2”の2ビットのコードとして出力する。
次にドライバ回路35は、駆動波形選択回路34からの書き換えコードC0〜C6を入力し、書き換えコードが“0”である場合は、セグメント駆動電圧VSEGは表示の書き換えを行わないので、駆動電圧0Vの駆動波形を出力する。すなわち、書き換えコードが“0”である場合は、書き換えが必要ないので駆動波形は出力されない。
また、書き換えコードが“1”である場合は、表示を白→黒に書き換えるために、セグメント駆動電圧VSEGは、所定の時間(一例として200mS位)だけ正電圧+Vとなる駆動波形を出力する(図5:駆動波形1)。また、書き換えコードが“2”である場合は、表示を黒→白に書き換えるために、セグメント駆動電圧VSEGは、所定の時間だけ負電圧−Vとなる駆動波形を出力する(図5:駆動波形2)。
以上のように、本発明の第1の実施形態の表示付きICカード1は、電気泳動表示素子による表示パネル50の書き換え動作において、外部装置から現在の表示中データと新しい書き換えデータとの両方を入力し、この2つの表示データを比較して表示の推移を判定し、書き換えが必要な表示セグメントだけを、白→黒、または、黒→白に書き換えるように構成している。これにより、表示を書き換えるために通常行われる表示を一時的に全白、または、全黒にするリセット動作が不要となり、表示のちらつきや残像のない表示品質に優れた表示付きICカードを提供することが出来る。
また、表示内容を書き換える度に、現在の表示中データを入力することによって、ICカードの内部にEEPROMなどの不揮発性メモリを設ける必要がないので、回路規模を縮小でき、IC実装の簡略化、表示制御の簡単化などを図ることができる。
また、現在の表示中データと新しい書き換え表示データは、外部装置側から1回の受信動作で一括して入力するので、外部装置との通信を短時間で実施することが出来、使用者にとって操作しやすく使いやすい表示付きICカードを提供できる。
また、一括して入力した2つの表示データは、内蔵するマイコン20によって現在の表示中データと新しい書き換え表示データに分離し、ダミー駆動という手法を用いて、現在の表示中データと新しい書き換え表示データを別々のデータとして順番にEINKドライバ30に転送している。これにより、EINKドライバ30は、一般的な汎用品のドライバICを使用できるので、専用のEINKドライバを開発する必要が無く、コストが安く、且つ、短期間で製品化できる表示付きICカードを実現することが出来る。
この第1の実施形態は、外部装置から表示データの送信だけを行う一方向通信のみの表示付きICカードであるので、利用例としては限定されるが、表示品質に優れた簡易的な表示付きICカードとして利用することが可能である。
次に、本発明の第2の実施形態の表示付きICカード2を説明する。なお、第2の実施形態の表示付きICカード2は、第1の実施形態と電気的構成(図1、図2)や機械的構
造(図3)が同様であるので、各要素は同一符号を付して構成の説明は省略し、第2の実施形態の特有の動作を中心に以下説明する。
[第2の実施形態の動作説明:図7]
第2の実施形態の表示付きICカード2の動作の概略を図7のフローチャートを用いて説明する。なお、第2の実施形態の動作タイミングは、前述した第1の実施形態のタイミングチャート(図5)と基本動作は同様であるので説明は省略する。なお、前述したように、第2の実施形態の電気的構成は第1の実施形態と同様であるので、構成は図1、図2を参照とする。また、表示付きICカード2の外部には、電力用のキャリアと表示データを送信する外部装置(図示せず)が配置されていることを前提として説明する。
図7において、表示付きICカード2を制御する外部装置から、所定の周波数による電力用のキャリアを送信する(ステップST4)。
次に、表示付きICカード2は、外部装置からのキャリアを電源用アンテナ15によって電磁誘導で受信し、RFID10の電源電圧発生回路13が受信した交流信号を整流して直流電圧に変換し、FRID10、マイコン20、EINKドライバ30に電源電圧として供給し、表示付きICカード2を電源オン状態とする(ステップST20)。
次に、表示付きICカード2の電源オンによって、マイコン20が起動し、予め記憶されているカード固有のID番号をRFID10から通信用アンテナ14を用いて送信する(ステップST21)。
次に外部装置は、表示付きICカード2からのID番号を受信して、表示付きICカード2の識別を行う(ステップST5)。
次に外部装置は、受信したID番号を認識出来た場合、次のステップST7に進み、認識できなかった場合は、ステップST8に進んでキャリア送信を停止して処理を中止する(ステップST6)。
次に外部装置は、ステップST7において、キャリアを所定の方式で変調して、認識した表示付きICカード2の現在の表示中データと新しい書き換え表示データとを一括して送信する。ここで、表示データは、一例として1桁を1バイトとする8バイトデータとして構成し、合計16バイトの表示データが送信される。
次に、表示付きICカード2は、外部装置からの16バイトの表示データを通信用アンテナ14によって電磁誘導で受信して、新しい表示データの書き換え動作を実施するが、一連の動作は、前述した第1の実施形態の図4で示したステップST11〜ST15と同様であるので、ここでの説明は省略する(ステップST22)。
次に外部装置は、ステップST7から所定の時間経過後、電力用のキャリアの送信を停止する(ステップST8)。なお、外部装置は、表示付きICカード2から、表示書き換え終了信号を受信してからステップST8を実行しても良い。
次に、表示付きICカード2は、外部装置からのキャリア送信が停止すると、RFID10の電源電圧発生回路13からの電源電圧が低下し、マイコン20とEINKドライバ30は動作を停止するので、表示付きICカード2は、電源オフ状態となる(ステップST23)。
以上のように、第2の実施形態の表示付きICカード2は、外部装置によってID番号
の識別が行われた後に表示データを書き換えるので、表示付きICカード2が多数存在しても、個々のICカードを識別し、正確に表示データの書き換えを実行することが可能となる。
この第2の実施形態の表示付きICカード2は、一例として電子マネーなどに利用することが出来る。現在、ICカードの形態で多く利用されている電子マネーは、現在の残金を知るには、店舗などに出向いてリーダで読まなければ知ることが出来ない。しかし、本発明の表示付きICカード2を電子マネーとして利用するならば、店舗などでの支払や、チャージを行うごとに、現在の残金を表示でき、その表示内容は表示パネルがメモリ性を有するので長期間保持することが可能である。これにより、使用者にとって利便性に優れた表示付きICカードを提供することが出来る。なお、電子マネーとして表示付ICカードを使用する場合は、RFID10の中に、セキュリティー機能で保護された不揮発性メモリを持っているが、説明を簡単にするために省略する。その場合には、表示中データは、電源オフ状態中に不揮発性メモリに記憶され、電源オン時に不揮発性メモリから一時保管手段のRAMへ表示中データが移動する。移動する手順は先に記載したとおりである。
[第3の実施形態の通信システムの構成説明:図8]
次に、第3の実施形態として、本発明の表示付きICカードを用いた通信システムの構成の一例を図8を用いて説明する。図8において、符号2は前述の第2の実施形態で示した表示付きICカードである。表示付きICカード2は、電気泳動表示素子による表示パネル50と通信用アンテナ14、電源用アンテナ15を有している。
また、符号41は、非接触によって表示付きICカード2に対して、電源供給、及びID番号や表示データの通信を行うリーダライタである。リーダライタ41は電源供給と通信用のアンテナ41aを有しており、表示付きICカード2に内蔵する通信用アンテナ14、電源用アンテナ15と磁束結合方式によって結合する。
また、符号42はリーダライタを制御するコントローラであり、符号43は表示付きICカード2のID番号の識別や表示データなどを管理記憶するサーバである。
[第3の実施形態の通信システムの動作説明:図8]
次に、第3の実施形態の通信システムの動作の概略を図8を用いて説明する。なお、第3の実施形態で用いられる表示付きICカード2は、第2の実施形態で示したID番号によってICカードの識別を行う電子マネー機能を備えたICカードであることを前提として説明する。従って、表示付きICカード2の動作は、前述の図7で示した動作フローと同様であるので、ここでは通信システムとしての動作を中心に説明する。
図8において、コントローラ42はリーダライタ41を制御して、リーダライタ41のアンテナ41aから周期的にキャリアを送信して識別可能なICカードの応答を待つ。
表示付きICカード2は、リーダライタ41からのキャリアを電源用アンテナ15で受信すると、前述したように電源オン状態となり、ID番号及び必要に応じてパスワード等をリーダライタ41に送信する。
コントローラ42は、応答した表示付きICカード2のID番号及びパスワード等をリーダライタから受け取り、その情報をインターネット等を介してサーバ43に送る。
サーバ43は、受け取ったID番号とパスワード等を識別し、表示付きICカード2を正常に認識できれば、必要な処理を行ったのち、表示付きICカード1の現在の表示中デ
ータと、処理によって発生した新しい書き換え表示データをコントローラ42を介してリーダライタ41から表示付きICカード2に送信する。これにより、表示付きICカード1は、現在の表示中データと新しい書き換え表示データとを受け取ることが出来るので、第1の実施形態で説明したように、表示パネル50は表示データが書き換えられる際に、表示のちらつきや残像のない良好な表示状態を実現することが出来る。
[電子マネーとしての使用例:図8]
次に、電子マネーとして使用する表示付きICカード2の使用者(図示せず)が、所定の金額を電子マネーにチャージする場合について図8を用いて説明する。使用者が表示付きICカード2をリーダライタ41に近づけて表示付きICカード2を電源オンさせ、ID番号等をリーダライタ41に送信する。
次にサーバ43は、ID番号を識別してチャージに必要な一連の処理を行ったのちに、現在の表示中データ(すなわち、現在の残金額)と、チャージによって書き換えられる新しい表示データ(チャージによって加算された残金額)の2つの表示データをコントローラ42を介してリーダライタ41から表示付きICカード2に送信する。
これにより、表示付きICカード2は、チャージによって加算された金額を新しい表示データとして表示パネル50に表示することが出来る。そして、表示パネル50は、メモリ性の電気泳動表示素子であるので、表示付きICカード2がリーダライタ41から離れて電源がオフになっても表示内容は消えないので、使用者は間違いなく指定した通りにチャージが実行されて、電子マネーの残金が加算されたことを表示付きICカード2自身で確認することが出来る。なお、チャージされた残額は、RF−IDチップの不揮発メモリに、セキュリティー処理を行った後、記憶されてもよい。その後は、先の実施例と同様に、表示中データは、電源オフ状態中に不揮発性メモリに記憶され、電源オン時に不揮発性メモリから一時保管手段のRAMへ表示中データが移動する。
以上のように、本発明の表示付きICカードを用いた通信システムによれば、表示付きICカードに対して、現在の表示中データと新しい書き換え表示データの2つの表示データを外部装置であるリーダライタから送信することによって、表示の書き換え時にちらつきや残像が生じることがない表示品質に優れた表示付きICカードを提供することが出来る。また、外部装置に対して非接触によって、ICカードとしての様々な機能や、表示内容の書き換えを行うことが出来るので、使用者にとって利便性に優れた通信システムを提供することが出来る。
また、図8において、コントローラ42に、表示付きICカード2を識別する機能等を持たせるならば、サーバ43は無くても良い。また、第3の実施形態は、ID番号などを送信する双方向通信を行う表示付きICカード2を用いたが、これに限定されず、一方向通信の第1の実施形態の表示付きICカード1を用いてもよい。なお、本発明の実施例で示したブロック図やフローチャート等は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば、任意に変更することが出来る。
また、本実施例では、マイコンのRAMを一時保管手段として用いたが、RFIDのIOレジスタ、またはマイコンのIOレジスタを一時保管手段として用いて、表示中データと新しい書き換え表示データとをそこに一旦保管しても構わない。また、いずれの実施形態でも、電気泳動表示素子を例に示したが、メモリ性を備えた表示素子であれば、これに限定されず、例えばメモリ性を有する液晶素子を表示手段に用いた場合でも同様な効果が得られる。
本発明の表示付きICカード及びそれを用いた通信システムは、表示品質に優れ、また非接触で表示内容を書き換えられるので、各種の電子マネー用ICカード、クレジットカード、マイレージカード、ポイントカード等に、幅広く利用することが出来る。
1、2 表示付きICカード
3 実装基板
10 RFID用IC(RFID)
11 非接触IO
12、21、31 IOレジスタ
13 電源電圧発生回路
14 データ用アンテナ
15 電源用アンテナ
20 マイコン
22 RAM
30 EINKドライバ
32 ラッチ1回路
33 ラッチ2回路
34 駆動波形選択回路
35 ドライバ回路
36 コマンドレジスタ(コマンドR)
41 リーダライタ
41a アンテナ
42 コントローラ
43 サーバ
50 表示パネル
51 樹脂基板
53 マイクロカプセル表面層
54 接着剤層
55 フレキシブルプリント基板(FPC)
60 マイクロカプセル
61 カプセル殻
62 分散媒
63a 白色粒子
63b 黒色粒子
COM コモン電極
SEG セグメント電極
VSEG セグメント駆動電圧
CL1、CL2 ラッチクロック
C0〜C6 書き換えコード
L1 ラッチ1データ
L2 ラッチ2データ
P1 推移データ

Claims (6)

  1. メモリ性を有する表示手段を備えた表示付きICカードにおいて、
    前記表示手段の表示を新たに書き換える際に、電源オフ状態時の表示中データと新たに書き換える書き換え表示データとを一時保管する一時保管手段と、
    前記一時保管手段から前記表示中データのみを取り出して一時記憶する第1の一時記憶手段と、
    前記第1の一時記憶手段から前記表示中データを取り出して一時記憶する第2の一時記憶手段と、を備え、
    前記表示中データが、前記第1の一時記憶手段に一時記憶されているときに、前記表示手段の表示内容が書き換わらない条件のダミー駆動命令を出力して、前記第1の一時記憶手段から前記表示中データを取り出して前記第2の一時記憶手段へ移し、前記一時保管手段に入力されている前記書き換え表示データを前記第1の一時記憶手段へ入力する制御手段を有し、
    さらに、前記表示中データと前記書き換え表示データを比較して、前記表示手段の表示を新たに書き換えるのに必要な駆動波形を選択する駆動回路を備えたことを特徴とする表示付きICカード。
  2. 前記表示中データと前記書き換え表示データとは、前記駆動回路の外部より一括して、前記一時保管手段へ入力されることを特徴とする請求項1に記載の表示付きICカード。
  3. 非接触通信用の非接触通信回路をさらに有し、前記表示中データと前記書き換え表示データとは、前記非接触通信回路によって前記一時保管手段へ一括して入力されることを特徴とする請求項1または2に記載の表示付きICカード。
  4. 前記表示中データを記憶する不揮発性メモリをさらに有し、前記表示中データは、前記不揮発性メモリに記憶され、前記不揮発性メモリから前記一時保管手段へ前記表示中データが移動することを特徴とする請求項1または2に記載の表示付きICカード。
  5. 非接触による電源供給によって、電源オフ状態から電源オン状態となることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の表示付きICカード。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の表示付きICカードと、
    該表示付きICカードに対して非接触によって、前記書き換え表示データの入力と電源オン状態とする電源供給を行うリーダライタと、を含むことを特徴とする通信システム。
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